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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】ガウン
(51)【国際特許分類】
   A41D 13/12 20060101AFI20240617BHJP
【FI】
A41D13/12 109
A41D13/12 190
【請求項の数】 10
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020173039
(22)【出願日】2020-10-14
(65)【公開番号】P2021063331
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2023-09-29
(31)【優先権主張番号】62/915,237
(32)【優先日】2019-10-15
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/004,483
(32)【優先日】2020-08-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520399970
【氏名又は名称】メディコム・グループ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】Medicom Group Inc.
【住所又は居所原語表記】2555 Chemin de l‘Aviation,Pointe-Claire,Quebec,Canada
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(74)【代理人】
【識別番号】100219542
【弁理士】
【氏名又は名称】大宅 郁治
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100162570
【弁理士】
【氏名又は名称】金子 早苗
(72)【発明者】
【氏名】ネクタリア・マーコグロー
(72)【発明者】
【氏名】シン・フア・リ
【審査官】横山 綾子
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3182677(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2013/239285(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2015/135397(US,A1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0333676(KR,Y1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A41D 13/12
A41D 13/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ガウンであって、
第1のパネルおよび第2のパネルを作りだす、前記ガウンの上部首領域から前記ガウンの底部領域までの開口部を前記ガウンの背部内に備えた、身体被覆部分と、前記第1のパネルの一部分は、前記第2のパネル上に延び
第1および第2の端部を備える第1の弾性ストラップと前記ガウンの首領域では、前記第1の弾性ストラップの前記第1の端部が、前記第2のパネル上に延びる前記第1のパネルの前記一部分に取り付けられ、前記第1の弾性ストラップの前記第2の端部が、前記第1のパネルの前記一部分が延びていない前記第2のパネルの一部に取り付けられ、
第1および第2の端部を備える第2の弾性ストラップと、前記ガウンの首領域では、前記第2の弾性ストラップの前記第1の端部が、前記第2のパネル上に延びない前記第1のパネルの一部分に取り付けられ、前記第2の弾性ストラップの前記第2の端部が、前記第1のパネルの前記一部分が延びる前記第2のパネルの一部に取り付けられる、
を備える、ガウン。
【請求項2】
前記ガウンの前記第1のパネルは重りを備える、請求項に記載のガウン。
【請求項3】
前記ガウンの本体からユーザの手のために構成された領域まで延びるスリーブをさらに備える、請求項1に記載のガウン。
【請求項4】
親指および他の指用の別個の開口部を前記スリーブ内にさらに備える、請求項に記載のガウン。
【請求項5】
前記第1のパネルが、前記ガウンの正面または側部に延び、前記ガウンの前記正面または前記側部にユーザによって固定されるように構成される、請求項1に記載のガウン。
【請求項6】
前記第2のパネル上に延びる前記第1のパネルの部分の一セクションだけが、前記ガウンの正面または側面まで前記第2のパネル上に延びる、請求項1に記載のガウン。
【請求項7】
前記第2のパネル上に延びる前記第1のパネルの部分のセクションが、前記ガウンの底部領域から前記ガウンの少なくとも腰領域まで延びる、請求項に記載のガウン。
【請求項8】
前記ガウンが、使い捨てである、請求項に記載のガウン。
【請求項9】
前記ガウンが、再使用可能であるように構成される、請求項に記載のガウン。
【請求項10】
前記第1の弾性ストラップは、前記第1の弾性ストラップの前記第1および第2の端部間に少なくとも2つの弾性ストリップを備え、前記第2の弾性ストラップは、前記第2の弾性ストラップの前記第1および第2の端部間に少なくとも2つの弾性ストリップを、さらに備える、請求項1に記載のガウン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2019年10月15日に出願された米国仮特許出願第62/915,237号の優先権を主張するものであり、この米国仮特許出願は、あらゆる目的のために参照によって全体的に本明細書に組み込まれる。
【背景技術】
【0002】
患者、見舞客、および医療関係者によって医療処置において使用される、数多くのタイプのガウンが存在する。使い捨てガウンと再使用可能なガウンの両方が利用されている。ガウンは、法令順守を確保し、ユーザによる相互汚染を限定しながら、容易に着られ(着用)、取り外されること(脱衣)が重要である。ガウンが落下しないようにガウンを固定することが、極めて重要である。ひも、ベルト、ボタン、フックおよびループ、ならびにスナップなどのさまざまな手段が、使用されている。現在のガウンは、腰ひもまたはベルトを使用しており、ユーザが自身の背後でベルトを締めるか、またはベルトを締めるために背中に手を回すことを必要とする。その結果、多くのユーザが、ベルトを自身の背中に回したり、またはベルトを締めるために自身の背後に手を伸ばしたりすることに困難を感じるため、ガウンの使用が不適切であることがよくある。加えて、処置によっては、医療従事者が正面で締めることを実行する必要があることが、作業の流れを妨げ得る(たとえば、患者を治療するために医療従事者によって準備された殺菌領域内の殺菌供給品にひもが接触する)。多くのユーザはまた、緊急状況に直面するか、または複数の患者に対処する場合に、自身のガウンを適切に締めることを怠る。多くの状況において、医療関係者は、ガウンを固定するストラップの接合を含むいずれのものもガウンの正面に有することはできない。
【発明の概要】
【0003】
ユーザの頭からかぶせられ、次いで、ユーザが自身の背中に向かってユーザ自信の後ろへ手を伸ばす必要なしに固定されることが可能であるガウン。ガウンの背部は、ガウンの首領域からガウンの底部まで開かれており、2つのパネルを作りだす。
【0004】
少なくとも1つの弾性/可撓性/伸張可能なストラップが、ガウンの首領域内に設けられる。各可撓性ストラップは、開いたガウンの2つのパネルのそれぞれに取り付けられた1つの端部を有する。ガウンは、第1のパネルが第2のパネル上を延びるように設計され、第1のパネルが第2のパネルから離れるいかなる動きも最小限にするように重りが付けられ得る。別の実施形態では、第1のパネルの一部分は、ユーザの側部または正面の領域まで延び、ガウンの側部または正面に固定される。
【図面の簡単な説明】
【0005】
図1】ガウンの正面図。
図2】ガウンの後面図。
図3】2本のストラップを備えたガウンの別の実施形態の後面図。
図4】ガウンの別の実施形態の正面図。
図5】ガウンの別の実施形態の正面図。
図6】2本のストラップを備えたガウンの別の実施形態の正面図。
【発明を実施するための形態】
【0006】
ガウンの背部内に2つのパネルを作りだす、ガウンの上部から底部まで開く背部を備えたガウン(1)が、開示される。(図1図6)第1のパネル(2)は、第2のパネルの全長において第2のパネル(3)の一部分に重なり合うように作りだされる。少なくとも1つの弾性/可撓性/伸張可能なストラップ(4)が、ガウンの首領域内に設けられる。図4および6は、2本のストラップ(4および8)を備えたガウンを示している。各ストラップ(4および8)は、2つの端部を有し、1つの端部は、2つのパネルのそれぞれに取り付けられて、ユーザがガウンをユーザの頭上に引き下げるために首領域がより大きく開かれることを可能にする。各ストラップ(4)は、ストラップ(4)の2つの端部間に1つまたは複数の弾性ストリップ(5)を有することができる。
【0007】
可撓性ストラップ(4)は、ガウンがユーザから落下することを防止し、ガウンがさまざまなサイズのユーザの動きおよび要求事項に合わせて伸張し、調整することが可能になるようにユーザの首/肩の領域内にあるように配置される。ガウンの材料は、意図される使用および意図されるユーザが保証されるように変更され得る。ガウンは、使い捨てまたは再使用可能であることができる。
【0008】
1つの実施形態では、第2のパネル(3)に重なり合うように設計された第1のパネル(2)は、第2のパネル(3)を超えて延びるそのパネルの部分上に追加の重り(6または7)を有する。重り(6または7)は、第1のパネル(2)を、第2のパネル(3)に重ね合わせて所定の場所に保つことを支援するように設計される。他の実施形態では、重り(6または7)は、両方のパネル上に付加され得る。重り(6または7)は、一方または両方のパネルの底部(7)にあることができ、またはパネルの全長(6)上にあることができる。第1のパネル内に追加の重りを組み込むための1つの方法は、第1のパネルの一部分において第1のパネルをそれ自体(6)の上に折り返して重ね合わせることである。他の実施形態では、重りデバイス(7)が、第1のパネルの底部領域内に取り付けられる。重りは、ガウン材料、ガウンが使い捨てであるか否か、およびガウン製造者によって選択される他の要素を考慮して、ガウン設計に応じて選択される。
【0009】
別の実施形態では、第1のパネル(9)の少なくとも一部分は、ガウンの側部または正面に延び、ユーザが後ろに手を伸ばす必要なくガウンの正面または側部にユーザによって締め付けられるように設計され得る。第1のパネル(9)の部分(14)をガウンの側部または正面にしっかりと締め付ける/取り付けるために、フックおよびループ、感圧性接着ストリップ、または第1のパネルに取り付けられたスナップおよびガウンの側部または正面上の適合可能なスナップを使用するなどの数多くの手段が、ガウン分野の当業者によって選択され得る。
【0010】
図4~6上に示される別の実施形態において汚染を抑制するために、第1のパネル(9)の一部分だけが、第2のパネル(3)上に延びる。第2のパネル(3)に重なり合うように作りだされる第1のパネル(9)の部分の場所および量は、ガウンの意図される使用に基づいて選択され得る。図4~6に示される例では、第1のパネル(9)は、ガウンの底部において第2のパネル(3)上に延び、ガウンの意図されるユーザの腰または腰の上方になるように意図された領域まで延びる。加えて、第1のパネル(9)は、ガウンの上部/首領域内で第2のパネル(3)上に延びることができる。この実施形態では、第1のパネル(9)は、ユーザの後ろに手を伸ばす必要なくガウンの正面または側部にユーザによって締め付けられるように設計された固定機構(10)を含むことができる。
【0011】
ガウンは、ユーザの手用の開口部の有無を問わないスリーブ(11)を含むことができる。スリーブは、身体被覆部分からそれぞれの手まで延びる。親指および他の指のための別個の開口部が設けられることが可能であり、これもまたガウンをユーザに固定するための追加の手段として機能することになる。手のところの袖口(12)は、ガウンを所定場所にさらに固定するために弾性であることができる。これは、ユーザが、たとえば手術医である場合に特に重要である。
【0012】
開示されているガウンは、第1のパネルおよび第2のパネルを作りだす、ガウンの上部首領域からガウンの底部領域までの開口部をガウンの背部内に備えた、身体被覆部分を含む。第1のパネルの一部分は、第2のパネル上に延びるように設計され、ガウン上の首領域である、2つの端部を備えた少なくとも1つの弾性ストラップは、各弾性ストラップの1つの端部が第1のパネルに取り付けられ、各弾性ストラップの第2の端部が第2のパネルに取り付けられる。開示されるガウンは、具体的な用途に合わせて設計される2本またはそれ以上のストラップを含むことができる。
【0013】
ガウンは、特に第2のパネル上に延びるセクション内に第1のパネルに付加される重りを含むことができる。ガウンは、第2のパネル上に延びるように設計された第1のパネルの部分の一セクションだけが第2のパネル上に延びる状態で設計され得る。第2のパネル上に延びるように設計された第1のパネルの部分のセクションは、ガウンの底部領域からガウンの少なくとも腰領域まで延びることができる。
【0014】
すべての実施形態は、使い捨てまたは再使用可能なガウンに組み込まれ得る。ガウンは、たとえば、手術医、患者、医療以外の他の用途、たとえば食品調理、化学試験、および工業クリーンルームなどの関係者を含む、数多くのユーザによって使用されるように設計され得る。
【0015】
上記は、本発明のいくつかの実施形態の詳細な説明である。本発明の範囲内で、開示される実施形態からの逸脱がなされてよく、明らかな改変が当業者に想定されることが、認識される。当業者は、本開示に照らして、本明細書に開示された特有の実施形態において多くの変更がなされることが可能であり、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく同じまたは同様の結果を依然として得ることができることを理解するはずである。本明細書において開示され特許請求されるすべての実施形態は、本開示に照らして過度の実験を行うことなく行われ、実行され得る。
以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] ガウンであって、
第1のパネルおよび第2のパネルを作りだす、前記ガウンの上部首領域から前記ガウンの底部領域までの開口部を前記ガウンの背部内に備えた、身体被覆部分と、
前記第2のパネル上に延びるように設計された、前記第1のパネルの一部分と、
2つの端部を備えた少なくとも1つの弾性ストラップと
を備え、
前記ガウンの首領域では、前記少なくとも1つの弾性ストラップの1つの端部が、前記第1のパネルに取り付けられ、前記少なくとも1つの弾性ストラップの第2の端部が、前記第2のパネルに取り付けられる、ガウン。
[2] 前記ガウンが、2つの弾性ストラップを含み、各弾性ストラップの1つの端部が、前記第1のパネルに取り付けられ、各弾性ストラップの第2の端部が、前記第2のパネルに取り付けられる、[1]に記載のガウン。
[3] 前記ガウンの前記第1のパネルに付加される重りをさらに備える、[2]に記載のガウン。
[4] 前記重りが、前記第2のパネル上に延びるように設計された前記第1のパネルの部分の一部を前記第1のパネル自体に重ね合わせることによって作りだされる、[3]に記載のガウン。
[5] 前記重りが、前記第2のパネル上に延びるように設計された前記第1のパネルの部分の底部領域内に付加される重りデバイスである、[3]に記載のガウン。
[6] 前記ガウンの本体からユーザの手に合わせて設計された領域まで延びるスリーブをさらに備える、[1]に記載のガウン。
[7] 親指および他の指用の別個の開口部を前記スリーブ内にさらに備える、[6]に記載のガウン。
[8] 前記第1のパネルが、前記ガウンの側部に延び、前記ガウンの正面または側部にユーザによって締め付けられるように設計された締め付け機構を有する、[1]に記載のガウン。
[9] 前記第2のパネル上に延びるように設計された前記第1のパネルの部分の一セクションだけが、前記第2のパネル上に延びる、[1]に記載のガウン。
[10] 前記第2のパネル上に延びるように設計された前記第1のパネルの部分のセクションが、前記ガウンの底部領域から前記ガウンの少なくとも腰領域まで延びる、[1]に記載のガウン。
[11] 前記ガウンが、使い捨てである、[2]に記載のガウン。
[12] 前記ガウンが、再使用可能であるように設計される、[2]に記載のガウン。
図1
図2
図3
図4
図5
図6