(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240617BHJP
H01R 4/64 20060101ALI20240617BHJP
H02G 3/16 20060101ALI20240617BHJP
H02G 3/32 20060101ALI20240617BHJP
H02G 3/14 20060101ALI20240617BHJP
H05K 7/00 20060101ALI20240617BHJP
B60L 50/60 20190101ALI20240617BHJP
B60L 53/22 20190101ALI20240617BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H01R4/64 C
H02G3/16
H02G3/32
H02G3/14
H05K7/00 P
B60L50/60
B60L53/22
(21)【出願番号】P 2021501014
(86)(22)【出願日】2019-07-16
(86)【国際出願番号】 IB2019056048
(87)【国際公開番号】W WO2020016764
(87)【国際公開日】2020-01-23
【審査請求日】2022-07-06
(31)【優先権主張番号】102018000007391
(32)【優先日】2018-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】505005038
【氏名又は名称】メタ システム エス.ピー.エー.
【氏名又は名称原語表記】META SYSTEM S.P.A.
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】シモナッツィ,ジュゼッペ
【審査官】辻丸 詔
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-009301(JP,A)
【文献】特開2018-056071(JP,A)
【文献】特開2011-065894(JP,A)
【文献】特開2014-116119(JP,A)
【文献】特開2014-193020(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0207553(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
H01R 4/64
H02G 3/16
H02G 3/32
H02G 3/14
H05K 7/00
B60L 50/60
B60L 53/22
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器(1)であって、
自動車に
設置可能で、少なくとも1つのハウジング室を画定し、かつ少なくとも1本の電気接地ケーブル(4)によって少なくとも1つの接地電位部に接続された少なくとも1つの接地コネクタ(3)を備えた、少なくとも1つの容器体(2)と、
前記ハウジング室の内側に収容され、前記自動車の少なくとも1つの電気バッテリに接続可能で、バッテリを再充電するよう構成された、少なくとも1つの電子装置と
を備え、
ここで、前記コネクタ(3)は、前記電気接地ケーブル(4)の少なくとも1つの電気接続要素(19a、19b)と、少なくとも1つの接続端子(20a、20b)とを備え、前記接続端子(20a、20b)は、取り外し可能な方法で接続要素(19a、19b)に連結され、前記電気接地ケーブル(4)に電気的に接続され、
前記接続要素(19a、19b)は、ネジ山付き本体(19a)と、ネジ留めすることができるナットネジ本体(19b)を備え、前記接続端子(20a、20b)は前記接続要素(19a、19b)に固定され、
ここで、前記コネクタ(3)は、前記ナットネジ本体(19b)によって前記接続端子(20a、20b)を前記ナットネジ本体(19b)に固定する間、前記電気接地ケーブル(4)の端部を固定するよう適合された、前記電気接地ケーブル(4)の保持手段(5)と結合し、
ここで、前記保持手段(5)は、前記電気接地ケーブル(4)を係止するための弾性係止手段(6a、6b)を備え、前記弾性係止手段(6a、6b)は、一対の弾性要素(7)を備え、一対の前記弾性要素(7)は、1つの締付口(8)を画定するために互いに対向して配置され、前記締付口(8)の内側に電気接地ケーブル(4)を挿入できるよう、互いに対して離れるよう弾性的に変形可能で、前記弾性要素(7)は、前記電気接地ケーブル(4)が前記締付口(8)から外れるのを防止するために、互いに弾性的に接近することを特徴とする、バッテリ充電器(1)。
【請求項2】
前記接続端子(20a、20b)は、前記電気接地ケーブル(4)に固定される第1の固定端部(20a)と、前記ネジ山付き本体(19a)に固定される第2の固定端部(20b)とを備えることを特徴とする、請求項1に記載のバッテリ充電器。
【請求項3】
前記第1の固定端部(20a)は、導体ワイヤまたは前記電気接地ケーブル(4)のワイヤに機械的に、固定されたクランプであり、前記第2の固定端部(20b)は、前記ネジ山付き本体(19a)に沿って適応された締付リングであることを特徴とする請求項2に記載のバッテリ充電器。
【請求項4】
前記保持手段(5)は複数の弾性係止手段(6a、6b)を備え、複数の前記弾性係止手段(6a、6b)は、複数の前記電気接地ケーブル(4)の位置を固定するよう適合されることを特徴とする、請求項
1に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項5】
より大きいか、またはより小さいサイズの前記電気接地ケーブル(4)を係止するために、弾性係止手段(6a、6b)のうちの少なくとも一方は、前記弾性係止手段(6a、6b)の他方によって画定された締付口(8)よりも大きいか、または小さい締付口(8)を画定することを特徴とする、請求項
1に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項6】
弾性要素(7)は、少なくとも1つの細長い部分(9)と、前記細長い部分(9)に関連付けられ、締付口(8)の内側に向けて突出して配置された、少なくとも1つの先端係止部分(10)とを備え、一対の前記弾性要素(7)の先端部分(10)は、互いに対し
て対向して配置され、一方は他方に向けて延び、前記電気接地ケーブル(4)が前記締付口(8)の内側に挿入された後に、電気ケーブル(4)を嵌め込むことを特徴とする、請求項
1に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項7】
先端部分(10)は、締付口(8)の内側に向けて近付き合い、
締付口(8)を画定する少なくとも1つの傾斜面(12)を備え、前記傾斜面(12)は、前記電気接地ケーブル(4)を前記締付口(8)の内側に挿入するのを容易にし、弾性要素(7)の弾性的変形を生じさせるために、押圧されるよう適合されることを特徴とする、請求項
6に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項8】
先端部分(10)は、締付口(8)の内側に向けて面し、かつ前記締付口(8)の内側に収容された電気ケーブル(4)に対して当接するよう適合された、少なくとも1つの当接面(23)を備え、前記電気ケーブル(4)が外れるのを防止することを特徴とする、請求項
6に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項9】
前記コネクタ(3)に対して取り外し可能な、前記保持手段(5)の装着手段(13、14)を備えることを特徴とする、請求項
1に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項10】
装着手段(13、14)は、前記コネクタ(3)及び前記保持手段(5)のうちの一方の上に作られた、少なくとも1つの嵌め込み体(13)と、前記コネクタ(3)及び前記保持手段(5)のうちの他方の上に作られ、前記嵌め込み体(13)を嵌め込んで噛み合うよう適合された、少なくとも1つの嵌め込み溝(14)とを備えることを特徴とする、請求項
9に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項11】
嵌め込み溝(14)は、少なくとも一対の弾性体(15)を備え、前記弾性体(15)は互い
に対向して配置され、前記嵌め込み溝(14)の内側に嵌め込み体(13)を嵌め込むのを可能にするために、互いに対して離れるよう弾性的に変形可能で、前記弾性体(15)は、前記嵌め込み体(13)が前記嵌め込み溝(14)から外れるのを防止するために、互いに弾性的に接近することを特徴とする、請求項
10に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項12】
前記コネクタ(3)に対して取り外し可能な、接続要素(19a、19b)の固定手段(21、22)を備えることを特徴とする、請求項
1に記載のバッテリ充電器(1)。
【請求項13】
固定手段(21、22)は、
前記コネクタ(3)及び前記保持手段(5)のうちの少なくとも一方に作られ、接続要素(19a、19b)が挿入される、少なくとも1つの貫通穴(21)と、
前記コネクタ(3)及び前記保持手段(5)のうちの他方に作られ、前記貫通穴(21)の内側に挿入された前記接続要素(19a、19b)を支持するよう適合され、前記保持手段(5)が装着手段(13、14)を介して前記コネクタ(3)に固定されたときに、前記接続要素(19a、19b)が前記貫通穴(21)を外れるのを防止する、少なくとも1つの支持要素(22)と
を備えることを特徴とする、請求項
12に記載のバッテリ充電器(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器に関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車またはバイブリッド自動車のための、多くのバッテリ充電器が知られており、例えばエンジン、制御ユニット、ライトなどの様々な電子デバイスに電力を供給するよう、このような自動車に一般的に適応された電気バッテリを充電するために使用される。
【0003】
詳細には、このタイプのバッテリ充電器には、バッテリを再充電するための電子装置が設けられ、電子装置自体の容器体を用いて、自動車の内側における電子装置の設定を防護し、かつ容易にすることを目的とする。
【0004】
加えて、このタイプの容器体は、容器体に特定の抵抗を与えるため、及び同時に電子装置の動作に悪影響を与えかねない任意の電磁妨害から電子装置を遮断するために、一般的に金属材料で作られる。
【0005】
しかし安全性の理由から、このタイプの容器体は、好適な電気接地ケーブルによって、電気接地電位部に電気的に接続させなければならない。
【0006】
このように、容器体が、例えば電子装置の故障のためなど、意図せず電圧が加えられた場合、電気接地ケーブルは電圧を放電する。さもなければ、容器体に接触すべき使用者に危険が及ぶ場合がある。
【0007】
実際、公知の容器体は一般的に、電気接地ケーブルによって電気的に接地電位部に接続され得る、少なくとも1つの接地コネクタを備える。
【0008】
詳細には、一般的に接地コネクタは接続要素を備え、そこに電気接地ケーブルが電気的に接続され、かつ機械的に固定される。
【0009】
一般的に、接続要素は、コネクタと一体で作られたネジを備え、そこに電気接地ケーブルが特別の電気端子によって接続される。
【0010】
加えて、接続要素はナットを備え、それはネジにネジ留めされた後で、電気端子及び次にケーブルを、機械的にネジ自体に固定する。
【0011】
しかし、このタイプのバッテリ充電器は、接地コネクタへ電気接地ケーブルを接続することについて、改善の対象となる。
【0012】
電気端子を接続要素に固定する間、電気接地ケーブルは、例えば締付ネジに沿ってネジ留めされた締付ナットによって端子に加えられた摩擦のために、自由に動く。
【0013】
このため、電気接地ケーブルを締付ネジに固定する作業をする専門のオペレータは、確実に手動でケーブル自体を保持しなければならない。このケーブルは、締付ナットをネジ留めする間に意図せず動かされる場合があり、例えばバッテリ充電器の他の構成要素とぶつかることによって、損傷を受ける危険がある。
【0014】
加えて、この手動によるオペレータの保持作業は、バッテリ充電器の設定時間を大幅に増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
本発明の主な目的は、電気接地ケーブルを手動で保持する必要なく、接地コネクタを電気接地ケーブルに容易に接続するのを可能にする、電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器を考案することである。
【0016】
本発明のさらなる目的は、損傷させる危険なく、安全な方法で接地ケーブルを保持するバッテリ充電器を考案することである。
【0017】
本発明の別の目的は、使用が簡単、合理的、容易、効果的で、低コストの解決策内で、言及した先行技術の欠点を克服できる、電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器を考案することである。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述の目的は、請求項1の特徴を有する、電気自動車またはハイブリッド自動車のための本バッテリ充電器によって実現される。
【0019】
本発明の他の特徴及び利点は、添付の図表において表示による非限定の例を例示した、好ましいが排他的ではない、電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器の実施形態の説明から、より明確になる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明によるバッテリ充電器の不等角投影図である。
【
図2】本発明によるバッテリ充電器の、いくつかの要素の不等角投影図である。
【
図3】本発明によるバッテリ充電器の、接地ステップを示す不等角投影図である。
【
図4】本発明によるバッテリ充電器の、接地ステップを示す不等角投影図である。
【
図5】本発明によるバッテリ充電器の分解組立図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
これらの図面を詳細に参照すると、参照番号1は全体的に、電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器を示す。
【0022】
電気自動車またはハイブリッド自動車のためのバッテリ充電器1は、
-自動車に設定可能で、少なくとも1つのハウジング室を画定し、かつ少なくとも1本の電気接地ケーブル4によって少なくとも1つの接地電位部に接続される少なくとも1つの接地コネクタ3を備えた、少なくとも1つの容器体2と、
-ハウジング室の内側に収容され、自動車の少なくとも1つの電気バッテリに接続可能で、このバッテリを再充電するよう構成された、少なくとも1つの電子装置と
を備える。
【0023】
詳細には、コネクタ3は、電気接地ケーブル4の位置をブロックするよう適合された、電気接地ケーブル4の保持手段5を備える。
【0024】
好ましくは、
図1に示されるように、コネクタ3は細長い本体であり、容器体2の外側へ延び、終端部に保持手段5を有する。
【0025】
より詳細には、保持手段5は電気接地ケーブル4の弾性係止手段6a、6bを備える。
【0026】
図面に示される実施形態を詳細に参照すると、保持手段5は、複数の電気接地ケーブル4の位置を固定するよう適合された、複数の弾性係止手段6a、6bを備える。
【0027】
好ましくは、保持手段5は、第1の電気接地ケーブル4の位置を固定する第1の弾性係止手段6aと、第2の電気接地ケーブル4の位置を固定する第2の弾性係止手段6bとを備える。
【0028】
しかし、保持手段5が異なる数の弾性係止手段6a、6bを備えた、代替の実施形態を排除することはできない。
【0029】
好ましくは、保持手段5は、実質的にプレート形状の支持体11を備え、その上に弾性係止手段6a、6bが作られる。
【0030】
有利には、弾性係止手段6a、6bは、少なくとも一対の弾性要素7を備える。弾性要素7は、少なくとも1つの締付口8を画定するために互いに実質的に対向して配置され、締付口8の内側に電気ケーブル4を挿入できるよう、互いに対して離れるよう弾性的に変形可能である。弾性要素7は、電気ケーブル4が締付口8から外れるのを防止するために、互いに弾性的に接近する。
【0031】
詳細には、弾性要素7は、少なくとも1つの細長い部分9と、細長い部分9に関連付けられ、かつ締付口8の内側に向けて突出して配置された、少なくとも1つの先端係止部分10と、を備える。
【0032】
加えて、一対の弾性要素7の先端部分10は、一方から他方に向けて延びるよう実質的に互いに対向して配置され、電気ケーブル4が締付口8に挿入された後に電気ケーブル4を嵌め込む。
【0033】
好ましくは、実質的にU型断面を有する締付口8の境界を定めるように、細長い部分9は、支持体11に関連付けられ、かつ支持体11に対して実質的に直交して配置された、2つの平坦な本体である。
【0034】
さらに、細長い部分9は、電気ケーブル4を締付口8の内側に収容できるよう、電気ケーブル4の径と実質的に等しい距離だけ、互いから離隔される。
【0035】
他方で先端部分10は、
図2に示されるように、好ましくは締付口8の内側に向けて突出する本体であり、関連の弾性要素7に、支持体11から最も離れて動くポイントで関連付けられる。
【0036】
詳細には、先端部分10は、開口部を画定する締付口8の内側に向けて近付き合う、少なくとも1つの傾斜面12を備える。
【0037】
さらに、傾斜面12は、締付口8の内側における電気接地ケーブル4の挿入を容易にするよう、かつ弾性要素7の弾性的変形を生じさせるように、押圧されるように適合される。
【0038】
有利には、傾斜面12は、電気接地ケーブル4の挿入中に、電気接地ケーブル4によって締付口8の内側において押圧され得る。
【0039】
詳細には、弾性要素7の傾斜面12は、
図2に示されるように、締付口8の断面よりも狭い断面を有する開口部を画定する。
【0040】
換言すると、傾斜面12は、締付口8のボトルネックを実質的に画定する。
【0041】
好ましくは、傾斜面12は、電気ケーブル4が締付口8の内側で摺動するのを容易にするよう適合された誘導部を画定するために、対応する弾性要素7から始まり、支持体11に向けて近付き合うよう傾けて配置される。
【0042】
有利には、先端部分10は、締付口8の内側に向けて面し、かつ締付口8の内側に収容された電気ケーブル4に対して当接するよう適合された、少なくとも1つの当接面23を備え、電気ケーブル4が外れるのを防止する。
【0043】
好ましくは、当接面23は、支持体11と実質的に平行に配置される。
【0044】
図面に示された実施形態によると、当接面23及び傾斜面12は互いに隣接して、実質的に鋸歯形状の先端部分10を形成する。
【0045】
有利には、より大きいか、またはより小さいサイズの電気接地ケーブル4を係止するよう、弾性係止手段6a、6bのうちの少なくとも一方は、弾性係止手段6a、6bの他方によって画定された締付口8よりも大きいか、または小さい締付口8を画定する。
【0046】
詳細には、より小さい電気接地ケーブル4をブロックするよう、第1の弾性係止手段6aには、第2の弾性係止手段6bの一対の弾性要素7よりも小さい、一対の弾性要素7が設けられる。
【0047】
図面に示された実施形態を詳細に参照すると、第1の弾性係止手段6aの弾性要素7は、第2の係止手段6bの弾性要素7が位置付けられた同様箇所の距離よりも、短い距離で配置される。
【0048】
さらに、第1の弾性係止手段6aの弾性要素7は、第2の弾性係止手段6bの弾性要素7の高さよりも低い。
【0049】
換言すると、第1の弾性係止手段6aの弾性要素7は、支持体11から、第2の弾性係止手段6bの弾性要素7よりも短い距離だけ延びる。
【0050】
このように、第1の弾性係止手段6aは、第2の弾性係止手段6bの弾性要素7における当接面23によって保持されないサイズの電気ケーブル4を、保持することができる。
【0051】
有利には、バッテリ充電器は、コネクタ3に対して取り外し可能な、保持手段5の装着手段13、14を備える。
【0052】
詳細には、装着手段13、14は、コネクタ3及び保持手段5のうちの一方の上に作られた、少なくとも1つの嵌め込み体13と、コネクタ3及び保持手段5のうちの他方の上に作られ、嵌め込み体13に嵌め込んで み合うよう適合された、少なくとも1つの嵌め込み溝14とを備える。
【0053】
好ましくは、嵌め込み溝14は、保持手段5の支持体11上に作られ、嵌め込み体13はコネクタ3上に作られる。
【0054】
しかし、嵌め込み溝14がコネクタ3上に作られ、嵌め込み体13が支持体11上に作られる、バッテリ充電器1の代替の実施形態を排除することはできない。
【0055】
有利には、嵌め込み溝14は、少なくとも一対の弾性体15を備える。それらは、互いに実質的に対向して配置され、嵌め込み溝14の内側で嵌め込み体13を嵌め込むのを可能にするよう、互いから離れるよう弾性的に変形可能である。弾性体15は、嵌め込み体13が嵌め込み溝14から外れるのを防止するために、互いに弾性的に接近する。
【0056】
図面の実施形態に示されるように、弾性体15は、実質的に細長い形状を有し、弾性要素7の延長方向に対して実質的に直交する延長方向に沿って、支持体11の側方に延びる。
【0057】
さらに弾性体15は、嵌め込み溝14の内側に延びたブロック部分16を備え、嵌め込み体13は、ブロック部分16を収納するよう適合された実質的に反対側にある一対のブロックスロット17を備える。
【0058】
好都合には、弾性体15は、嵌め込み体13が嵌め込み溝14の内側に挿入されるときに、嵌め込み体13に対して当接するよう適合された、少なくとも1つの誘導部分18を備える。
【0059】
実際、嵌め込み体13が嵌め込み溝14の内側に挿入されるとき、嵌め込み体13は、弾性体15を弾性的に変形させて、ブロック部分16がブロックスロット17に配置されるまで、ブロック部分16に接触して摺動することによって分割し、弾性体15が弾性的に戻り、対応したブロックスロット17の内側にブロック部分16を押し込むことによって、それらは装着される。
【0060】
このように、保持手段5を、コネクタ3に対して容易に脱着させることができ、例えば異なる寸法の締付口8を画定する弾性係止手段6a、6bが設けられた保持手段5と、交換することができる。
【0061】
有利には、コネクタ3は、電気接地ケーブル4の少なくとも1つの電気接続要素19a、19bと、少なくとも1つの接続端子20a、20bとを備える。接続端子20a、20bは、取り外し可能な方法で接続要素19a、19bに連結され、電気接地ケーブル4に電気的に関連付けられ得る。接続端子20a、20bは、電気接地ケーブル4の動きを係止するために、弾性係止手段6a、6bによって固定される。
【0062】
有利には、接続要素19a、19bは、ネジ山付き本体19a、及びネジ山付き本体19aにネジ留めすることができるナットネジ本体19bを備え、接続端子20a、20bをそこに固定する。
【0063】
詳細には、接続端子20a、20bは、好ましくは導電性チップである。
【0064】
さらに、接続端子20a、20bには、電気接地ケーブル4に固定された第1の固定端部20aと、ネジ山付き本体19aに固定された第2の固定端部20bとが設けられる。
【0065】
好ましくは、第1の固定端部20aは、導体ワイヤまたは電気接地ケーブル4のワイヤに機械的に、例えば締付ツールなどによって固定された締付具であり、第2の固定端部20bは、ネジ山付き本体19aに沿って適応された締付リングである。
【0066】
このように、締付リングがネジ山付き本体19aに沿って適応された後、ナットネジ本体19bは、ネジ山付き本体自体に沿ってネジ留めされ、締付リングの位置を係止する。
【0067】
好都合には、
図3及び
図4に示されるように、接続端子20a、20bは、弾性要素7の間における締付口8の内側に適応される。
【0068】
このように、弾性要素7は、電気ケーブル4の本体ではなく接続端子20a、20bに対して当接し、電気ケーブル4の位置を固定する。さもなければ、電気接地ケーブル4は、弾性要素自体に対して損傷を受ける場合がある。
【0069】
このように、電気ケーブル4の動きは、接続端子20a、20bをブロックすることによって防止される。
【0070】
詳細には、第1の固定端部20aは締付口8の内側でブロックされ、同時に締付リングは接続要素19a、19bによってブロックされる。
【0071】
好都合には、バッテリ充電器1は、コネクタ3に対して取り外し可能な、接続要素19a、19bの固定手段21、22を備える。
【0072】
詳細には、固定手段21、22は、
-コネクタ3及び保持手段5のうちの少なくとも一方に作られ、接続要素19a、19bがその内側に挿入される、少なくとも1つの貫通穴21と、
-コネクタ3及び保持手段5のうちの他方に作られ、貫通穴21の内側に挿入された接続要素19a、19bを支持するよう適合され、保持手段5が装着手段13、14を介してコネクタ3に固定されたときに、接続要素19a、19bが貫通穴21から外れるのを防止する、少なくとも1つの支持要素22と
を備える。
【0073】
好ましくは、貫通穴21はネジ山付きタイプであり、コネクタ3の本体を通過する。
【0074】
詳細には、貫通穴21は、
図5に示めされるように、嵌め込み体13を貫通して作られる。
【0075】
他方でネジ付き本体19aは、好ましくはコネクタ3から突出するよう貫通穴21の内側にネジ留めされるよう適合された、締付ネジである。
【0076】
好ましくは、支持要素22は、支持体11に関連付けられた平坦部分であり、支持要素22は、支持体11から側方に、実質的に弾性体15に平行かつ対向して延びる
【0077】
詳細には、支持要素22は、両弾性体15から所定の距離だけ等距離にある。
【0078】
このように、保持手段5がコネクタ3に装着されたとき、支持要素22はネジ山付き本体19aの下方に配置され、それによってネジ山付き本体19aが貫通穴21から外れるのを防止する。
【0079】
実際、説明した本発明は、意図した目的を実現することが判明した。
【0080】
詳細には、保持手段は、特に電気ケーブルの設定中に、電気ケーブルが動くのを制限するのを可能にすることよって、最適な電気接続を維持する。
【0081】
加えて、複数の弾性手段は、複数の電気ケーブルを接続させるのを可能にする。
【0082】
さらに、コネクタへの保持デバイスの装着手段は、例えば弾性要素が損傷を受けた際に、コネクタ全体を交換する必要なく、弾性係止手段を容易に交換するのを可能にする。