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特許7504881処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を梱包するための方法およびそのような方法を実施するための梱包機
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を梱包するための方法およびそのような方法を実施するための梱包機
(51)【国際特許分類】
   B65B 49/08 20060101AFI20240617BHJP
   B65B 61/08 20060101ALN20240617BHJP
【FI】
B65B49/08
B65B61/08
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2021523238
(86)(22)【出願日】2019-10-08
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-02-07
(86)【国際出願番号】 EP2019000290
(87)【国際公開番号】W WO2020088788
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】102018008483.4
(32)【優先日】2018-10-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】521172066
【氏名又は名称】ベンヒル ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100091683
【弁理士】
【氏名又は名称】▲吉▼川 俊雄
(74)【代理人】
【識別番号】100179316
【弁理士】
【氏名又は名称】市川 寛奈
(72)【発明者】
【氏名】フランツ,マイク
(72)【発明者】
【氏名】ハウプト,ヨアヒム
【審査官】西塚 祐斗
(56)【参考文献】
【文献】実開昭62-017503(JP,U)
【文献】特開昭63-272617(JP,A)
【文献】特開平10-129686(JP,A)
【文献】独国特許出願公開第03816970(DE,A1)
【文献】米国特許第06035612(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 49/08
B65B 61/08
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも処理状態で液状またはペースト状の、製品ポーションを、梱包材ウェブ(4)から短縮カットされたラップ(E)に梱包するための方法を実施するための梱包機(1)であって、
前記方法は、
前記梱包材ウェブ(4)が、上方に開放した少なくとも1つの折り爪対(51)の方向に搬送され、前記ラップ(E)の平坦なカット部(Z)を形成しながら短縮カットされ、
前記カット部(Z)が前記折り爪対(51)の上方でポーション化され、製品が計量配分され、前記製品ポーションが予備成形され、
予備成形された前記製品ポーションを、上方に前記開放したラップ(E)を形成しながら前記折り爪対(51)に投入することによって、前記カット部(Z)が折り畳まれ、その後、
上方に前記開放したラップ(E)の、上方に突き出る側方長手縁部が、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、その後、
前記ラップ(E)の前記側方長手縁部に対して垂直に延在する、前記ラップの横縁部が、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返される、方法において、
予備成形された前記製品ポーションを備える前記ラップ(E)がまだ前記折り爪対(51)内に存在する間に、少なくとも、上方に前記開放したラップ(E)の、上方に突き出る前記側方長手縁部を、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続し、
前記梱包機は、
・少なくとも1つの計量配分装置であって、少なくとも処理状態では液状またはペースト状の前記製品を計量配分するように構成された計量配分装置と、
・前記計量配分装置に組み込まれた、または前記計量配分装置に後置された少なくとも1つの予備成形装置(10)であって、計量配分された前記製品、すなわち製品ポーションを、予備成形された製品ポーションへと予備成形するように構成された予備成形装置と、
・少なくとも1つの搬送装置(20)であって、梱包材ウェブ(4)を前記予備成形装置(10)の方向に搬送するように構成された搬送装置と、
・前記搬送装置(20)に割り当てられ、かつ前記搬送装置の搬送方向(T)で前記予備成形装置(10)の上流側に配置された少なくとも1つの切断装置(30)であって、前記梱包材ウェブ(4)からラップ(E)の平坦なカット部(Z)を短縮カットするように構成された切断装置と、
・前記予備成形装置(10)に割り当てられ、かつ前記切断装置(30)の下流側に配置された、上方に開放した折り爪対(51)と、
・少なくとも1つの案内装置(40)であって、前記梱包材ウェブ(4)から前記切断装置(30)により短縮カットされた、前記ラップ(E)の平坦な前記カット部(Z)を、前記折り爪対(51)の上方の位置に移送するように構成された案内装置と、
・少なくとも1つの第1の折り畳みステーションであって、上方に開放し、かつ予備成形された前記製品ポーションを備える前記ラップ(E)の前記側方長手縁部を、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返すように構成された第1の折り畳みステーションと、
・前記第1の折り畳みステーションの下流側に配置された少なくとも1つの第2の折り畳みステーションであって、前記ラップ(E)の前記側方長手縁部に対して垂直に延在する、前記ラップの前記横縁部を、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返すように構成された第2の折り畳みステーションと、
を含む梱包機であって、
前記第1の折り畳みステーションは、少なくとも第1の折り畳み接続ステーション(60)として構成されており、押圧下で互いに接近および離反するように運動可能な2つの第1の折り畳み接続工具(61,62)を有し、
少なくとも1つの前記折り爪対(51)は、前記第1の折り畳み接続ステーション(60)に対して移動可能であり、
前記第1の折り畳み接続位置では、前記第1の折り畳み接続工具(61,62)が順次、前記折り爪対(51)の開放した上側に対して平行に、押圧下で互いに接近するように移動することによって、前記折り爪対(51)内に存在し、上方に開放し、かつ予備成形された製品ポーションを備える前記ラップ(E)の側方長手縁部を、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続するために、前記第1の折り畳み接続ステーション(60)は、前記折り爪対(51)の直接上方に存在し、
前記第2の折り畳みステーションは、第2の折り畳み接続ステーション(70)として構成されており、それぞれ、前記折り爪対(51)の対向する開放した横側に配置され、かつ押圧下で互いに接近および離反運動可能な2つの第2の折り畳み接続工具(71a,71b,72a,72b)を有し、少なくとも1つの前記折り爪対(51)は、前記第2の折り畳み接続ステーション(70)に対して移動可能であり、前記第2の折り畳み接続位置では、前記折り爪対(51)内に存在する予備成形された前記製品ポーションの両横側の方向に開放する折り爪対(51)が第2の折り畳み接続ステーション(70)の内部に存在し、これにより、前記折り爪対(51)内に存在し、予備成形された前記製品ポーションを備える前記ラップ(E)の側方横縁部が、それぞれ内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、同時に互いに接続され、
少なくとも1つの前記折り爪対(51)は、回転駆動される折り畳みホイール(50)の外周囲に配置されており、前記第1の折り畳み接続ステーション(60)および前記第2の折り畳み接続ステーション(70)は、前記折り畳みホイール(50)の異なる外周領域に配置されており、
複数の折り爪対(51)が前記折り畳みホイール(50)の異なる外周領域に配置されており、2つの折り爪対(51)の間の周方向間隔は、前記第1の折り畳み接続ステーション(60)と前記第2の折り畳み接続ステーション(70)との間の周方向間隔に相当する、ことを特徴とする梱包機。
【請求項2】
予備成形された前記製品ポーションを備える前記ラップ(E)がまだ前記折り爪対(51)内に存在する間に、上方に開放した前記ラップ(E)の、上方に突き出た前記側方長手縁部も、前記ラップ(E)の前記側方長手縁部に対して垂直に延在する、前記ラップの前記横縁部も、それぞれ内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、同時に互いに接続される、ことを特徴とする請求項1に記載の梱包機。
【請求項3】
第1の折り畳み接続ステーション(60)において、先ず、上方に前記開放したラップ(E)の上方に前記突き出た側方長手縁部が、内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、同時に互いに接続され、その後、前記折り爪対(51)が、その中に存在しており、予備成形された前記製品ポーションを備える前記ラップ(E)と共に、第2の折り畳み接続ステーション(70)に移送され、前記第2の折り畳み接続ステーションでは、前記ラップ(E)の前記側方長手縁部に対して垂直に延在する、前記ラップの前記横縁部が、それぞれ内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、同時に互いに接続される、ことを特徴とする請求項2に記載の梱包機。
【請求項4】
前記ラップ(E)の前記横縁部を、予備成形された前記製品ポーションの上に折り返す際に、先ず、前記ラップ(E)の横縁部の間に存在する、対向する2つの縁部部分がそれぞれ、三角形に内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、その後、前記横縁部はそれぞれ、前記ラップ(E)の三角形に内側に向かって折り返された前記縁部部分の上に折り畳まれ、前記横縁部は互いに接続される、ことを特徴とする請求項2または3に記載の梱包機。
【請求項5】
内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返された前記ラップ(E)の前記側方長手縁部、および/または
内側に向かって予備成形された前記製品ポーションの上に折り返され、前記ラップ(E)の前記側方長手縁部に対して垂直に延在する、前記ラップの前記横縁部は、内側への前記折り返しと同時に、互いに封印することにより、または接着することにより、互いに接続される、ことを特徴とする請求項1から4のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項6】
少なくとも処理状態で液状またはペースト状の前記製品は、製品型枠シャフト(11)または型枠ノズルで予備成形される、ことを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項7】
前記予備成形装置(10)は、前記第1の折り畳み接続ステーション(60)と同じ、前記折り畳みホイール(50)の外周領域に配置されている、ことを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項8】
前記第2の折り畳み接続ステーション(70)は、さらにそれぞれ2つの第3の折り畳み工具(73a,73b,74a,74b)を有し、前記第3の折り畳み工具は、前記第2の折り畳み接続工具(71a,71b,72a,72b)のそれぞれの運動面に対してそれぞれ平行に、しかしそれらの運動方向に対して垂直に互いに接近および離反運動可能であり、これにより、前記ラップ(E)の前記横縁部を予備成形された前記製品ポーションの上に折り返し、当該横縁部を前記第2の折り畳み接続工具(71a,71b,72a,72b)により接続する際に、先ず、前記ラップ(E)の対向する2つの縁部部分であって、前記ラップの横縁部の間に存在する縁部部分が、三角形に内側に向かって前記製品ポーションの上に折り返され、次に、前記ラップ(E)の前記横縁部が前記第2の折り畳み接続工具(71a,71b,72a,72b)によってそれぞれ、三角形に内側に向かって折り返された、前記ラップ(E)の前記縁部部分の上に折り畳まれ、同時に互いに接続される、ことを特徴とする請求項1から7のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項9】
前記第1の折り畳み接続ステーション(60)の前記第1の折り畳み接続工具(61,62)、および/または、
前記第2の折り畳み接続ステーション(70)の前記第2の折り畳み接続工具(71a,71b,72a,72b)は、
シール工具によって形成されている、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項10】
前記予備成形装置(10)は、
・前記計量配分装置に組み込まれ、製品押し出しスタンプ(12)を備える少なくとも1つの製品型枠シャフト(11)を有し、前記製品押し出しスタンプは、予備成形された前記製品ポーションを前記折り爪対(51)に押し出すように構成されており、前記案内装置(40)は、前記製品型枠シャフト(11)と前記折り爪対(51)との間の配置されており、前記製品型枠シャフト(11)内の予備成形された前記製品ポーションを前記製品型枠シャフト(11)から前記折り爪対(51)に前記製品押し出しスタンプ(12)によって押し出す際に同時に、前記案内装置(40)によって、前記製品型枠シャフト(11)と前記折り爪対(51)との間の中間空間に取り込まれた、前記ラップ(E)の前記カット部(Z)が前記折り爪対(51)に折り込まれる;または、
・前記計量配分装置に後置された少なくとも1つの型枠ノズルによって形成されており、前記型枠ノズルは、予備成形された前記製品ポーションを前記折り爪対(51)に押し出すように構成されており、前記案内装置(40)は、前記型枠ノズルと前記折り爪対(51)との間の配置されており、前記型枠ノズル内の予備成形された前記製品ポーションを前記折り爪対(51)に押し出す際に同時に、前記案内装置(40)によって、前記型枠ノズルと前記折り爪対(51)との間の中間空間に取り込まれた、前記ラップ(E)の前記カット部(Z)が前記折り爪対(51)に折り込まれる、ことを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項11】
前記案内装置(40)は、互いに平行に配置された第1の案内手段の少なくとも1つの第1の対(41)と、互いに平行に配置された第2の案内手段の少なくとも1つの第2の対(42)とを有し、前記第1の案内手段の前記第1の対(41)は、前記切断装置(30)によって梱包材ウェブ(4)から短縮カットされた、前記ラップ(E)の前記平坦なカット部(Z)を間に受け入れるために、前記搬送装置(20)の下流側に配置された前記切断装置(30)に直接続いており、前記第2の案内手段の前記第2の対(42)は、前記ラップ(E)の前記平坦なカット部(Z)を前記第1の案内手段の前記第1の対(41)から前記第2の案内手段の前記第2の対(42)にさらに供給するために、前記第1の案内手段の前記第1の対(41)に続いており、前記第1の案内手段の前記第1の対(41)は、前記折り爪対(51)の上方にある位置に終端し、前記第2の案内手段の第2の対(42)は、前記第2の案内手段の前記第2の対(42)が前記第1の案内手段の前記第1の対(41)に続いており、かつ前記折り爪対(51)を、このようにして橋絡する第1の箇所と、前記第2の案内手段の前記第2の対(42)が、前記第1の案内手段の前記第1の対(41)から前記折り爪対(51)の開放断面を露出させる間隔を置いて配置されている第2の箇所との間で往復運動可能である、ことを特徴とする請求項1から10のいずれか一項に記載の梱包機。
【請求項12】
前記第1の折り畳み接続ステーション(60)の前記第1の折り畳み接続工具(61,62)の一方(61)は、前記案内装置(40)の前記第1の案内手段の前記第1の対(41)に配置されており、前記第1の折り畳み接続ステーション(60)の前記第1の折り畳み接続工具(61,62)の他方(62)は、定置して、前記案内装置(40)の前記第2の案内手段の、往復運動可能な前記第2の対(42)に配置されており、それにより前記他方(62)は、前記案内装置(40)の前記第2の案内手段の前記第2の対(42)と共に、第1の折り畳み接続工具の一方(61)に向かって接近およびこれから離反運動可能である、ことを特徴とする請求項11に記載の梱包機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を、少なくとも1つの梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するための方法に関し、梱包材ウェブが、上方に開放した少なくとも1つの折り爪対の方向に搬送され、ラップの実質的に平坦なカット部を形成しながら短縮カットされ、前記カット部が折り爪対の上方でポーション化され、製品が計量配分され、製品ポーションが予備成形され、予備成形された製品ポーションを、上方に開放したラップを形成しながら折り爪対に投入することによって、前記カット部が折り畳まれ、その後、上方に開放したラップの、上方に突き出る側方長手縁部が、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返され、その後、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在する、ラップの横縁部が、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返される。本発明はさらに、このような方法を実施するのに特に適する、少なくとも処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を、少なくとも1つの梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するための梱包機に関し、
・少なくとも1つの計量配分装置であって、少なくとも処理状態では液状またはペースト状の製品の製品ポーションを計量配分するように構成された計量配分装置と、・計量配分装置に組み込まれた、または計量配分装置に後置された少なくとも1つの予備成形装置であって、計量配分された製品ポーションを、予備成形された製品ポーションへと予備成形するように構成された予備成形装置と、
・少なくとも1つの搬送装置であって、少なくとも1つの梱包材ウェブを予備成形装置の方向に搬送するように構成された搬送装置と、
・搬送装置に割り当てられ、かつその搬送方向で予備成形装置の上流側に配置された少なくとも1つの切断装置であって、梱包材ウェブからラップの実質的に平坦なカット部を短縮カットするように構成された切断装置と、
・予備成形装置に割り当てられ、かつ切断装置の下流側に配置された、上方に開放する少なくとも1つの折り爪対と、
・少なくとも1つの案内装置であって、梱包材ウェブから切断装置により短縮カットされた、ラップの実質的に平坦なカット部を、折り爪対の上方の位置に移送するように構成された案内装置と、
・少なくとも1つの第1の折り畳みステーションであって、上方に開放し、かつ予備成形された製品ポーションを備えるラップの側方長手縁部を、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返すように構成された第1の折り畳みステーションと、
・第1の折り畳みステーションの下流側に配置された少なくとも1つの第2の折り畳みステーションであって、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在する、ラップの横縁部を、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返すように構成された第2の折り畳みステーションと、を含む。
【背景技術】
【0002】
少なくとも処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を、梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するためのこの種の方法、並びにそれを実施するのに適する梱包機は公知であり、とりわけ、少なくとも処理状態で液状、多かれ少なかれペースト状の食品、例えばバター、マーガリン、ペースト状油脂、加工チーズまたはクリームチーズ、チョコレート、スープペースト等をポーション化して梱包するために広く使用されている。ここでは通常、搬送装置により搬送された梱包材ウェブから、切断装置において先ず平坦なカット部が短縮カットされ、その後、カット部が折り畳みシャフトに移送され、カット部が折り畳みシャフトに折り畳みスタンプによって、上方に開放したラップを形成しながら折り畳まれる。次に、折り畳みシャフトに折り畳まれたラップには、計量配分装置によって計量配分された所望の製品ポーションが投入される。この製品ポーションは、計量配分装置に割り当てられた、例えば製品型枠シャフトの形態の予備成形装置によって前もって予備成形されており、または折り畳みシャフトで予備成形するために折り畳みシャフトにペースト状態で投入することができる。最後に、上方に開放したラップの、上方に突き出た側方長手縁部が、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返され、その後、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在する、ラップの横縁部が、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返される。このような方法並びにそれを実施するのに適する、請求項1と7の上位概念による梱包機は、例えば特許文献1から公知である。
【0003】
多くの場合、通常は傷みやすい梱包物品を短期間の酸素侵襲から保護し、衛生要求を考慮するために、ペースト状の製品を多かれ少なかれ空気密に梱包することが望まれる。この目的で、例えば特許文献2は、少なくとも処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を、梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するための方法を記述する。このことは、製品を計量配分装置で計量配分し、計量配分装置の製品型枠シャフトで予備成形し、その後、予備成形された製品ポーションを、製品型枠シャフト内で案内される製品押し出しスタンプによって、製品型枠シャフトの下方を通過する梱包材ウェブの側方長手縁部の間の中央領域に投入する、ことにより行われる。次に、梱包材ウェブが、予備成形された製品ポーションと共に第1の折り畳みステーションに搬送され、この第1の折り畳みステーションでは梱包材ウェブの側方長手縁部が上方に向かって製品ポーションの側面に、かつ内側に向かって製品ポーションの上側に折り返される。第1の折り畳みステーションの下流側では、さらに搬送され、それぞれの製品ポーションを、今や略パイプ状に取り囲む梱包材ウェブが第1の接続ステーションに到着する。この第1の接続ステーションでは、梱包材ウェブの自由端部が、一対または複数の対の封印ドラムによって互いに封印または接着される。さらに第1の接続ステーションの下流側では、さらに搬送され、それぞれの製品ポーションを今や多かれ少なかれ解離不能に、かつ略パイプ状に取り囲む梱包材ウェブが第2の折り畳みステーションに到着する。この第2の折り畳みステーションでは、梱包材ウェブの梱包材料がそれぞれ、順次連続する予備成形された2つの製品ポーションの間で、梱包材ウェブの横縁部に折り返される。このことは、梱包材ウェブの平面に対して垂直に往復運動可能な折り畳みジョーによって行われ、折り畳みジョーは、梱包材ウェブと部分的に同期して連動される。ここで第2の折り畳みステーションは、梱包材ウェブの横縁部を、折り畳み過程と共に縁部側で互いに封印または接着するために、第2の折り畳み接続ステーションとして構成することができる。折り畳み接続ステーションの下流側では、今や完全に梱包された製品ポーションが最後に互いに分離される。このことは、梱包材ウェブを切断装置によって、完成したラップパッケージを形成しながら、順次連続する梱包された製品ポーションの間で短縮カットすることにより行われる。
【0004】
公知の方法ないし公知の方法を実施するために用いられる梱包機は、基本的に実際には定評があり、高いサイクルタイムを可能にするが、とりわけ比較的面倒であり、特に大きな必要空間を要求する構造であるという欠点が存在する。さらに、公知の梱包機により、多かれ少なかれ基本的にガスフリー、あるいはとりわけ空気フリーで梱包を行うようにすることは、比較的面倒であることが判明した。なぜなら主に、横封印線を第2の折り畳み接続ステーションで漸次に形成するため、パッケージに封じ込められた残留空気を完全に漏出させることが非常に困難だからである。
【0005】
同様のことが、特許文献3による、ラップにペースト状の製品を梱包するための方法に対しても当てはまる。この方法は、さらにラップの略十字形のカット部を必要とし、このカット部は、少なくとも3つの異なる封印線に沿って互いに接続される。
【0006】
ポーション化された製品を、梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するためのさらなる方法および装置が、例えば特許文献4および特許文献5に記載されている。特許文献6から、さらに、処理状態で液状またはペースト状の食料品のための計量配分装置が公知である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】独国特許第102008020604号明細書
【文献】独国特許第102012014951号明細書
【文献】独国特許出願公開第102009037667号明細書
【文献】国際公開第00/61436号
【文献】欧州特許出願公開第0733548号明細書
【文献】欧州特許第0539646号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の基礎とする課題は、高速のサイクルタイムを保証し、前記欠点を少なくも十分に回避しつつ、簡単かつ安価なやり方で、従来技術に比較してより高いコンパクト性と、実質的に完全に空気フリーでラップでの製品の梱包とが保証されるように、冒頭に述べた形式の方法および梱包機をさらに発展させることである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
方法の技術的観点では、この課題は、冒頭に述べた形式の方法において、予備成形された製品ポーションを備えるラップがまだ折り爪対内に存在する間に、少なくとも、上方に開放したラップの、上方に突き出る側方長手縁部を、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続する、ことによって解決される。
【0010】
装置の技術的観点では、本発明は、冒頭に述べた形式の梱包機においてこの課題を解決するために、少なくとも第1の折り畳みステーションが折り畳み接続ステーションとして構成されており、押圧下で互いに接近および離反するように運動可能な2つの第1の折り畳み接続工具を有し、少なくとも1つの折り爪対および第1の折り畳み接続ステーションは、第1の折り畳み接続位置に互いに相対的にもたらすことができ、第1の折り畳み接続位置では、第1の折り畳み接続工具が順次、折り爪対の開放した上側に対して実質的に平行に、押圧下で互いに接近するように移動することによって、折り爪対内に存在し、上方に開放し、かつ予備成形された製品ポーションを備えるラップの側方長手縁部を内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続するために、第1の折り畳み接続ステーションが折り爪対の直接上方に存在する。
【0011】
したがって本発明の構成は、ラップがまだ折り爪対内に存在する間に、少なくとも1つの折り爪対に折り込まれ、梱包材ウェブから短縮カットされたラップの少なくとも長手縁部を、計量配分装置によって計量配分され予備成形装置によって予備成形された製品ポーションがラップに投入された直後に、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続することを可能にする。その結果、長手方向に延在する第1の接続線を取り付けるための、長手縁部の折り返しと接続とが、ただ一つの作業工程で行われ、後続の別個の、ラップの長手縁部を互いに接続するための作業工程が、そのために必要な別個の接続ステーションへの搬送と同様に不要になる。構造的観点ではそのために、本発明によれば第1の折り畳み接続ステーションの第1の折り畳み接続工具が用いられ、第1の折り畳み接続工具は、それらが押圧と共に互いに接近運動可能であるので、ラップの長手縁部を、予備成形された製品ポーションの露出した上側に折り返すことも、これらを縁部側で互いに圧縮し、それによって互いに接続することもできる。少なくとも1つの折り爪対と第1の折り畳み接続ステーションとを、この目的のために、第1の折り畳み接続位置に互いに相対的にもたらすことができ、この第1の折り畳み接続位置では、第1の折り畳み接続ステーションが折り畳みシャフトの直接上方に存在する。ここで折り爪対は、本発明によれば嵩の大きな閉鎖した折り畳みシャフトとしては構成されておらず、略平行な、例えばプレートの形態に構成された2つの折り爪を有し、これら折り爪の間の中間空間では、折り爪対の開放断面の上方に位置するラップのカット部が、予備成形された製品ポーションを予備成形装置から押し出すことによって折り込まれる。折り爪対の横側が開放しているので、ここでは、ラップの側方長手縁部を簡単に内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返すことができ、同時に互いに接続することができる。なぜならラップは、これが折り爪対に折り込まれたときに略U字形の形態を有するのみであり、したがって互いに接続すべきその長手側は、全体的に互いに平行に配向されているからである。
【0012】
有利な構成では、予備成形された製品ポーションを備えるラップがまだ折り爪対内に存在する間に、上方に開放したラップの、上方に突き出た側方長手縁部も、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在するラップの横縁部も、それぞれ内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返すことができ、同時に互いに接続することができる。
【0013】
装置の技術的観点では、この目的のための本発明の梱包機は、好ましくは、第2の折り畳みステーションが第2の折り畳み接続ステーションとして構成されており、それぞれ、折り爪対の対向する開放した横側に配置され、かつ押圧下で互いに接近および離反運動可能な2つの第2の折り畳み接続工具を有し、少なくとも1つの折り爪対および第2の折り畳み接続ステーションは、第2の折り畳み接続位置に互いに相対的にもたらすことができ、第2の折り畳み接続位置では、折り爪対の中に存在し、予備成形された製品ポーションを備えるラップの側方横縁部を、それぞれ内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続するために、折り爪対内に存在する予備成形された製品ポーションの両横側の方向に開放する折り爪対が、第2の折り畳み接続ステーションの内部に存在する、ことを特徴とする。
【0014】
このようにして、ラップがまだ折り爪対内に存在する間に、少なくとも1つの折り爪対に折り込まれたラップの長手縁部だけでなく、既に互いに接続されたラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直にそれぞれ延在するラップの横縁部も、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続することができ、それぞれの両横縁部を内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返すことと、それぞれの両横縁部を接続することとが、予備成形された製品ポーションが投入されたラップがまだ折り爪対内に存在する限り、ここでもただ一つの作業工程で行われる。構造的観点では、そのために本発明により、第2の折り畳み接続ステーションの第2の折り畳み接続工具が用いられ、この第2の折り畳み接続工具は、第1の折り畳み接続ステーションのそれと同様に構成することができるが、しかし、予備成形された製品ポーションを基準にしてこれに対して垂直の運動方向で互いに接近および離反運動可能である。第2の折り畳み接続工具も、押圧下で互いに接近運動可能であるので、この工具は、ラップのそれぞれの縁部を、ラップの側方長手縁部の、第1の折り畳み接続ステーションにて取り付けられた第1の接続線の両端部の領域で、予備成形された製品ポーションの対向する両横側に折り返すことも、縁部側を互いに押圧し、それにより互いに接続することもできる。少なくとも1つの折り爪対と第2の折り畳み接続ステーションを、この目的のために第2の折り畳み接続位置に互いに相対的にもたらすことができ、この第2の折り畳み接続位置では、折り爪対は、第2の折り畳み接続ステーションの内部に存在する、すなわち、横側を開放して、それぞれ互いに接近および離反運動可能な第2の折り畳み接続工具の2つの対の間に存在する。ここでは、第2の折り畳み接続工具の2つの対が、ラップのそれぞれの横縁部の折り返しおよび接続に関して、互いに同期して運動し互いに押圧されると有利であることが理解できる。それにより、ラップの両横縁部が両側で同時に、今や完全に閉鎖されたラップパッケージの下で互いに接続され、その結果、ラップの内部に場合により残る残留空気を完全に漏出させることができ、多かれ少なかれ空気密またはガス密のラップパッケージが形成される。
【0015】
既に述べたように、少なくとも1つの折り爪対を少なくとも第1の折り畳み接続ステーションから第2の折り畳み接続ステーションに移送するために、有利な構成では、第1の折り畳み接続ステーションにおいて、先ず、上方に開放したラップの、上方に起立する側方長手縁部を内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続し、その後、折り爪対を、その中に存在し、予備成形された製品ポーションを備え、長手縁部が既に互いに接続されているラップと共に、とりわけ実質的に円弧形の軌道曲線に沿って第2の折り畳み接続ステーションに移送し、第2の折り畳み接続ステーションでは、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在する、ラップの横縁部が、それぞれ内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返され、同時に互いに接続される。
【0016】
装置の技術的観点では、この目的のために有利には、少なくとも1つの折り爪対が、回転駆動される折り畳みホイールの外周囲に配置されており、第1の折り畳み接続ステーションと第2の折り畳み接続ステーションとは、折り畳みホイールの異なる外周領域に配置されており、それにより、少なくとも1つの折り爪対のとりわけクロック毎の回転によって、この中に折り込まれたラップを予備成形された製品ポーションと共に、第1の折り畳み接続ステーションから第2の折り畳み接続ステーションに搬送することができる。折り爪対の2つの折り爪は、ここでは好ましくは折り畳みホイールの回転方向に対して垂直に、すなわち実質的にその軸方向に延在している。これは、それに折り込まれたラップをそれに収容された製品ポーションと共に、折り畳みホイールの回転方向に連行するためである。したがって、折り爪対の開放した横側は、折り畳みホイールの軸端部の方向を指す。
【0017】
非常に高いサイクルタイムのためには、この場合好ましくは、複数の折り爪対を折り畳みホイールの異なる外周領域に配置することができ、隣接する2つの折り爪対の間の周方向間隔は、第1の折り畳み接続ステーションと第2の折り畳み接続ステーションとの間の周方向間隔に相当し、これらステーションは、すでに述べたように、折り畳みホイールの異なる外周領域に配置されている。このようにして、一方の折り爪に折り込まれたラップに、例えば第1の折り畳み接続ステーションにおいて側方長手縁部の長手方向に延在する第1の接続線を設け、一方、さらなる折り爪対に折り込まれたラップであって、この作業工程を既に通過しており、折り畳みホイールの回転により第2の折り畳み接続ステーションに移送されているラップに、そのそれぞれの横縁部の、それぞれ横方向に延在する2つの接続線を同時に設けることができる。
【0018】
計量配分装置は、それに配設された予備成形装置と共に、第1の折り畳み接続ステーションの上流側にも配置することができ、例えば特に、第1の折り畳み接続ステーションからの周方向間隔が、折り畳みホイールの隣接する2つの折り爪対の間の周方向間隔に相当する折り畳みホイールの外周領域に同様に配置することができる。これに対して、予備成形装置、とりわけ計量配分装置と予備成形装置の両方は、好ましくは第1の折り畳み接続ステーションと同じ、折り畳みホイールの外周領域に配置することができる。したがってラップに予備成形された製品ポーションを予備成形装置によって投入することができ、その直後に第1の折り畳み接続ステーションによって即座に、折り畳みホイールを回転させることなく、ラップの側方長手縁部を内側に向かって折り返し、互いに接続することができる。これにより梱包機の非常に高いコンパクト性を、非常に高いサイクルタイムの下で保証することができる。
【0019】
ラップの横縁部を予備成形された製品ポーションの上に折り返す際には、先ず、ラップの横縁部の間に存在する、対向する2つの縁部部分を、実質的に三角形に内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、その後、横縁部をそれぞれ、ラップの実質的に三角形に内側に向かって折り返された縁部部分の上に折り畳み、横縁部を互いに接続すると、さらに有利であることが判明した。
【0020】
装置の技術的観点では、この目的のために、第2の折り畳み接続ステーションは、さらにそれぞれ2つの第3の折り畳み工具を有し、2つの第3の折り畳み工具はそれぞれ、第2の折り畳み接続工具のそれぞれの運動面に対して平行に、しかしその運動方向に対して実質的に垂直に互いに接近および離反運動可能であり、これにより、予備成形された製品ポーションの上にラップの横縁部を折り返し、かつ第2の折り畳み接続工具によってこの横縁部を互いに接続する際に、先ず、ラップの横縁部の間に存在する、対向する2つの縁部部分が、実質的に三角形に内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返され、次に、ラップの横縁部が第2の折り畳み接続工具によってそれぞれ、実質的に三角形に内側に向かって折り返された、ラップの縁部部分の上に折り畳まれ、同時に互いに接続される。それぞれ互いに接続すべきラップの横縁部の間にある縁部部分は、このようにして第3の折り畳み工具によって、先ず予備成形された製品ポーションの上に折り畳まれ、その結果、縁部部分は、完成したラップパッケージにおいて、引き続き第2の折り畳み接続工具によって互いに接続されたラップの横縁部の内側に存在する。この種の第3の折り畳み工具は、冒頭に引用した特許文献2から公知であり、そこでは“プレス装置”と称されている。
【0021】
内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返されたラップの長手縁部、および/または内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返され、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在するその横縁部は、内側への折り返しと同時に、好ましくはこれらが互いに封印され、とりわけコールドシールまたは接着されることにより、互いに接続することができる。
【0022】
したがって装置の技術的観点では、第1の折り畳み接続ステーションの第1の折り畳み接続工具、および/または第2の折り畳み接続ステーションの第2の折り畳み接続工具は、好ましくは封印工具、とりわけコールドシール工具により形成することができる。
【0023】
梱包すべき製品が温度に十分に不感な製品である場合、例えば高温封印可能な被覆部または含浸部を備える梱包材ウェブを使用することができ、このウェブから短縮カットされたラップは、第1の折り畳み接続ステーションの第1の折り畳み接続工具によって、および/または第2の折り畳み接続ステーションの第2の折り畳み接続工具によってホットシールされる。この場合、第1および/または第2の折り畳み接続工具は、これらの互いの押圧下で、長手シール線および/またはそれぞれ横シール線を形成するために加熱可能である。これに対して、梱包すべき製品が温度に脆弱な製品の場合、例えば特に冒頭に挙げた食料品の場合、例えば好ましくは、予定の接続線に応じたコールドシール塗料または接着剤のパターンが設けられた梱包材ウェブを使用することができる。したがって、梱包材ウェブから短縮カットされたラップを、第1の折り畳み接続ステーションの第1の折り畳み接続工具によって、および/または第2の折り畳み接続ステーションの第2の折り畳み接続工具によって、コールドシール塗料または接着剤の設けられたラップの縁部領域を締付け力によりコールドシールあるいは接着するために、それぞれの折り畳み接続工具を非加熱状態で、単に互いに押圧しながら移動することにより、コールドシールまたは接着することができる。
【0024】
所望の場合には、折り畳みシャフト内に存在し、予備成形された製品ポーションを備えるラップを、少なくともその長手縁部の接続中、および/または好ましくはその横縁部も含めた接続中に、不活性ガス雰囲気下で互いに保持することができ、それにより、空気酸素と接触することによる酸化から製品をさらに保護することが保証される。対応の梱包機ではこの目的のために、少なくとも第1の折り畳み接続ステーションおよび/または好ましくは第2の折り畳み接続ステーションも、不活性ガス雰囲気下に配置することができる。
【0025】
既に述べたように第1の変形方法では、少なくとも処理状態で液状またはペースト状の製品が、製品型枠シャフト内で予備成形され、その後、予備成形された製品ポーションが、例えば製品型枠シャフト内で摺動案内される製品押し出しスタンプによって折り爪対に移送され、予備成形された製品ポーションの製品型枠シャフトから折り爪対への移送の際に同時に、製品型枠シャフトと折り爪対との間の中間空間に位置している、ラップの実質的に平坦なカット部が、折り爪対に折り込まれる。
【0026】
このような第1の変形方法を実施するのに適する梱包機では、予備成形装置は、製品押し出しスタンプを備える好ましくは少なくとも1つの製品型枠シャフトを有し、製品押し出しスタンプは、予備成形された製品ポーションを折り爪対に押し出すように構成されており、案内装置は、とりわけ製品型枠シャフトと折り爪対との間に配置されており、これにより、製品型枠シャフト内の予備成形された製品ポーションを製品型枠シャフトから折り爪対に製品押し出しスタンプによって押し出す際に同時に、案内装置によって製品型枠シャフトと折り爪対との間の中間空間に投入された、ラップの実質的に平坦なカット部が折り爪対に折り込まれる。少なくとも1つの製品型枠シャフトを備える予備成形装置は、この場合、とりわけ計量配分装置に組み込むことができ、したがって、計量容積は製品型枠シャフトの収容容積によって設定され、この計量容積は、好ましくは製品押し出しスタンプを、製品型枠シャフトを基準にして調整することによって変更可能である。
【0027】
その代わりに、第2の実施形態によれば、少なくとも処理状態で液状またはペースト状の製品が型枠ノズルで予備成形され、製品ポーションは、型枠ノズルを通してプレスされ、その際に予備成形され、そしてこれにより得られた予備成形された製品ポーションが折り爪対に移送されることによって計量配分される。予備成形された製品ポーションの型枠ノズルから折り爪対への移送の際に、とりわけここでも同時に、型枠ノズルと折り爪対との間の中間空間に位置している、ラップの実質的に平坦なカット部が、折り爪対に折り込まれる。
【0028】
したがってこのような第2の変形方法を実施するのに適する梱包機では、予備成形装置を、予備成形された製品ポーションを折り爪対に押し出すように構成された少なくとも2つの型枠ノズルにより形成することができ、案内装置は、型枠ノズル内の予備成形された製品ポーションを折り爪対に押し出す際に同時に、案内装置によって型枠ノズルと折り爪対との間の中間空間に投入されたラップのカット部を折り爪対に折り込むために、型枠ノズルと折り爪対との間に配置されている。少なくとも1つの型枠ノズルを備える予備成形装置は、この場合、とりわけ計量配分装置に後置することができ、計量配分装置は、エクストルーダ、ロッドプレス、液圧式、空気圧式、液圧空気圧式ピストン/シリンダユニット等など、例えば容積計量式ディスペンサによって形成することができる。したがって製品ポーションを、所望の製品ポーションに対応する回転の数に応じた、例えばエクストルーダウォームの相応の回転により、または所望の製品ポーションに対応するストローク経路に応じた、ピストン/シリンダユニットのピストンの移動により、計量配分し、型枠ノズルを通して押し出し、あるいはプレスし、その際に予備成形することができる。
【0029】
ここで2つの変形実施形態は、特に、梱包材ウェブから短縮カットされたカット部を、ラップを形成しながら折り込むための折り畳みスタンプを折り爪対に配設する必要がなく、製品型枠シャフトまたは計量配分装置のエクストルーダの型枠ノズルにより予備成形された製品ポーションによってカット部を、折り畳みシャフトに折り込めば良いという観点で有利であることが判明した。
【0030】
案内装置の構造的構成に関する限り、有利な構成ではさらに、案内装置は、互いに平行に配置された第1の案内手段の少なくとも1つの第1の対と、互いに平行に配置された第2の案内手段の少なくとも1つの第2の対とを有し、これらは、例えばそれぞれ、平行に配置された案内板、案内グリッド、案内ロッド等により形成することができ、それらの中間空間に、切断装置により梱包材ウェブから短縮カットされた、ラップの実質的に平坦なカット部を受け入れ、折り爪対に移送することができる。
【0031】
ここではとりわけ、
・切断装置により梱包材ウェブから短縮カットされた、ラップの実質的に平坦なカット部を間に受け入れるために、第1の案内手段の第1の対は、梱包材ウェブの搬送方向で下流側に配置された切断装置に直接続いており、
・ラップの実質的に平坦なカット部を、第1の案内手段の第1の対から第2の案内手段の第2の対に、とりわけ第1の案内手段の第1の対の間の中間空間から第2の案内手段の第2の対の中間空間にさらに移送するために、第2の案内手段の第2の対は、第1の案内手段の第1の対に続いており、第1の案内手段の第1の対は、折り爪対の上方にある位置に終端し、第2の案内手段の第2の対は、第2の案内手段の第2の対が第1の案内手段の第1の対に続いており、かつ折り爪対を、このようにして橋絡する第1の箇所と、第2の案内手段の第2の対が第1の手段の第1の対から、折り爪対の開放断面を露出させる間隔を置いて配置されている第2の箇所との間で往復運動可能である。このようにして、梱包材ウェブから短縮カットされた、ラップの実質的な平坦なカット部を、上方に開放した折り爪対の上方中央に、確実かつ信頼性をもって配向することが保証される。このことは、カット部を折り爪対の上方にある折り畳み位置(第2の案内手段の第2の対が、この第1の箇所では折り爪対の開放断面を橋絡し、好ましくは第1の案内手段の第1の対に直接隣接する)に移送するために、案内手段の2つの対が互いに移動されることにより保証される。その後、カット部の後方縁部が第1の案内手段の第1の対の間に存在する間(第2の案内手段の第2の対は、この箇所では、折り爪対の少なくとも開放断面を露出される間隔を置いて第1の案内手段の第1の対から離れて配置されている)に、カット部を折り爪対の上方に固定し、カット部の案内方向で前方の縁部が第2の案内手段の第2の対の間に存在するようにするため、案内手段の第2の対が第1の対から離反するよう移動される。さらに案内装置は、好ましくは、例えば一つまたは複数の制御される被駆動ドラム(複数可)のような駆動装置を、カット部を切断装置から折り爪対の上方まで搬送するために含む。
【0032】
第1の折り畳み接続ステーションの第1の折り畳み接続工具の構造的構成に関する限り、この関連で好ましくは、第1の折り畳み接続工具の一方が、案内装置の第1の案内手段の第1の対に、好ましくは、案内方向で前方の、折り爪対並びに第2の案内手段の第2の対に向いた、第1の対の端部に配置されており、第1の折り畳み接続ステーションの第1の折り畳み接続工具の他方は、とりわけ定置して、案内装置の第2の案内手段の往復運動可能な第2の対に、好ましくは、案内方向で後方の、折り爪対並びに第1の案内手段の第1の対に向いた、第2の対の端部に配置されており、それにより前記他方は、案内装置の第2の案内手段の第2の対と共に、第1の折り畳み接続工具の一つに向かって接近およびこれから離反運動可能である。
【0033】
本発明のさらなる特徴および利点は、図面を参照する一実施例の以下の説明から得られる。
【図面の簡単な説明】
【0034】
図1】処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を、梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するための本発明の梱包機の一実施形態の概略的斜視図である。
図2図1の梱包機の概略側面図である。
図3図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図4図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図5図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図6図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図7図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図8図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図9図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図10図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図11図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図12図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図13図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図14図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図15図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図16図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図17図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図18図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図19図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図20図1図2の梱包機を、製品をラップに梱包する間の種々の作業段階において、これにより実施される梱包方法を説明するために示す概略詳細図である。
図21図1から20の梱包機によって形成されたラップのアウトラインを、その折り畳みおよび接続線を説明するために示す概略平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0035】
図1と2は、処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品を、梱包材ウェブから短縮カットされたラップに梱包するための本発明の梱包機の一実施例を、全体で参照符号1を付して示す。梱包された製品は、この場合は例えばバターであるが、この梱包機1はもちろん、処理状態で液状またはペースト状あるいは粘着状態に移行可能な任意の他の製品を梱包するのにも適する。
【0036】
図1と2から分かるように、梱包機1は、繰り出される梱包材ウェブ4を収容するために用いられる梱包材ロール3および支持軸2を含み、梱包材ウェブは、従来の梱包材料、例えばフィルム材料またはフィルム複合材料からなることができる。支持軸2には、複数の反転ロータ5a,5b,5c,5dを含む梱包材バッファが続くことができ、これらローラの1つまたは複数、例えばローラ5aおよび/または5cは、その周囲に案内される梱包材ウェブ4に対して平行に可動に支承されており、これにより梱包材バッファ機能を果たす。
【0037】
さらに梱包機1は、処理状態でペースト状の製品の製品ポーションを計量配分するように構成された計量配分装置を含み、図示の実施例では、これに組み込まれた予備成形装置10を含み、予備成形装置は、それぞれの製品ポーションを計量配分すると同時に予備成形するために用いられる。計量配分装置に組み込まれた予備成形装置10は、この場合、複数の、ここでは4つの製品型枠シャフト11を有する。これら製品型枠シャフトには、それぞれの製品型枠シャフト11の軸方向に移動可能な製品押し出しスタンプ12がそれぞれ装備されており、この製品押し出しスタンプは、それぞれの製品型枠シャフト11からの移動によって、一方ではそれぞれの製品型枠シャフト11に計量配分され予備成形された製品ポーションの押し出しに用いられ、他方ではそれぞれの製品型枠シャフト11にそれが引き込まれた、とりわけそれぞれの製品型枠シャフトを基準にして高さ調整可能な位置で、所望の計量容積を設定するために用いられる。製品型枠シャフト11は、本実施例では、好ましくは等しい周方向間隔で、回転可能に支承されクロック毎に回転駆動される皿13に配置されている。これは、製品型枠シャフト11のそれぞれ1つを製品押し出し位置に移送するためであり、この製品押し出し位置では、他の製品型枠シャフト11の少なくとも1つが、製品ポーションを製品型枠シャフト11に計量配分し、同時に予備成形するためにこれにさらなる製品ポーションを投入することができる位置にある間に、製品型枠シャフト11内で予備成形された製品ポーションが製品型枠シャフト11から押し出される。
【0038】
搬送方向Tで梱包材バッファの下流側に梱包機1は、搬送装置20を含む。搬送装置は、梱包材ウェブ4を予備成形装置10の方向に搬送するように構成されており、例えば1つまたは複数の送りドラム21を有する。本例では一対の送りドラム21が設けられており、それらの少なくとも1つは、送りドラム21の対を通して通過案内しながら梱包材ウェブ4を所望の送り分だけ推進するために、連続的にまたはクロック毎に回転駆動される。図1から理解されるように、搬送装置20はさらに、梱包材ウェブ4を相反して回転する送りドラム21の間に入るよう案内するためにガイドプレート22を有する。
【0039】
梱包材ウェブ4の搬送方向Tで搬送装置20の下流側かつ予備成形装置10の上流側には切断装置30が配置されている。切断装置は、梱包材ウェブ4からそれぞれのラップの平坦なカット部を短縮カットするように構成されており、例えば搬送方向にTに対してほぼ垂直に延在する切断ナイフ31を有する。切断ナイフは、梱包材ウェブ4の搬送方向Tに対して同様に垂直に延在する旋回軸を中心に旋回可能に支承されている。これは、梱包材ウェブ4を分離する切断位置と、切断ナイフが梱包材ウェブ4の上方または下方に配置されている静止位置との間で往復旋回するためである。本実施例では、切断装置30の切断ナイフ31の旋回軸は、例えば搬送装置20の上方送りドラム21の回転軸と一致しており、これにより両者を共通の支持体に支承することができ、これにより高いコンパクト性が得られる。
【0040】
切断装置30には、さらに梱包材ウェブ4の搬送方向Tに、以下図3以降を参照して詳細に説明する案内装置40が続いており、この案内装置は、切断装置30によって梱包材ウェブ4から短縮カットされた、ラップの平坦なそれぞれのカット部を、折り爪対51の上方の位置に移送するように構成されている。折り爪対の、例えば実質的にプレート状の折り爪は、上方に向かって予備成形装置10の方向に開放している。これは、ラップの平坦なカット部を折り爪対51の間に折り込むことができるようにするためである。それぞれの折り爪対51の半径方向内側の縁部には底部52が存在する。この底部は、好ましくは折り畳みホイール50の半径方向に移動可能であり、これは、折り爪対51の折り爪の間に形成された収容容積を予備成形されたそれぞれの製品ポーションの所望の容積に適合し、製品ポーションを特に較正できるようにするためである(これに関してはさらに下を参照のこと)。図示の実施例では、複数の、ここでは4つの折り爪対51が折り畳みホイール50の外周囲に、好ましくは等しい周方向間隔で配置されており、それぞれの折り爪対51の、例えば実質的にプレート状の折り爪は、折り畳みホイール50の軸方向に延在している。クロック毎に回転駆動される折り畳みホイール50は、ここでは梱包材ウェブ4の搬送方向Tで切断装置30の下流側、かつ皿13の回転により押し出し位置に移送される、製品予備成形装置10のそれぞれの製品型枠シャフト11の下方で、梱包材ウェブ4の搬送方向Tに対して垂直に延在する軸を中心に回転可能に支承されている。この場合、折り畳みホイール50は、図1と2、並びに図3から19の図面では反時計回りにクロック毎に回転駆動される。
【0041】
さらに折り畳みホイール50の種々異なる外周領域には、一方では第1の折り畳み接続ステーション60が、他方では第2の折り畳み接続ステーション70が配置されており、第2の折り畳み接続ステーション70からの第1の折り畳み接続ステーション60の周方向間隔は、折り畳みホイール50の隣接する2つの折り爪対51の周方向間隔に相当し、したがって全部で4つの折り爪対51があるこの場合、90°である。第1の折り畳み接続ステーション60が、それぞれの折り爪対51に折り込まれ、予備成形された製品ポーションを備え、かつ上方にする開放するそれぞれのラップの側方長手縁部を、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時にこの側方長手縁部を互いに接続するために用いられるのに対して、折り畳みホイール50の回転方向で第1の折り畳み接続ステーション60の下流側に配置された第2の折り畳み接続ステーション70は、ラップの側方長手縁部に対して実質的に垂直に延在する、このラップの横縁部を、内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時にこの横縁部を互いに接続するために用いられる。これはさらに下で図3以降を参照して詳細に説明する。第1の折り畳み接続ステーション60は、図示の実施例では、予備成形装置10における折り畳みホイール50と同じ外周領域に、またはより正確に言えば、皿13の回転により押し出し位置に移行される、予備成形装置の製品型枠シャフト11と同じ外周領域に配置されている。したがって折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51には予備成形された製品ポーションがそれぞれ投入され、その際に同時に予備成形された製品ポーションを製品型枠シャフト11からその製品押し出しスタンプ12によって押し出すことにより、それぞれのカット部を折り爪対51に折り込むことができる。その後、折り込まれたラップの側方長手縁部を、第1の折り畳み接続ステーション60によって直ちに内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、互いに接続することができ、その際に折り畳みホイール50をさらに回転させる必要はない。
【0042】
さらに図1と2から明らかなように、梱包機1は、折り畳みホイール50の外周領域、かつ折り畳みホイールの回転方向で第2の折り畳み接続ステーション70の下流側に配置された較正ステーション80を含む(これについてはさらに下を参照のこと)。この較正ステーションは、それぞれ完成した梱包済み製品ポーションを圧力下で較正するために用いられ、第2の折り畳み接続ステーション70からのその周方向間隔も、折り畳みホイール50の隣接する2つの折り爪対51の周方向間隔に相当し、この場合も90°である。
【0043】
最後に、梱包機は、折り畳みホイール50の外周領域、かつ折り畳みホイールの回転方向で較正ステーション80の下流側に配置された出力ステーション90を含む(これについても同様に下を参照のこと)。この出力ステーションは、それぞれ完成した梱包済みかつ較正済みの製品ポーションを折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51から出力するために用いられ、較正ステーション並びに予備成形装置10および第1の折り畳み接続ステーション60からのその周方向間隔は、ここでも折り畳みホイール50の隣接する2つの折り爪対51の周方向間隔に相当し、この場合も90°である。出力ステーション90には、本例では例えば搬送ベルト100が後置されており、これにより折り畳みホイール50の折り爪対51から出力されたラップパッケージを搬出し、例えば貯蔵庫(図示せず)に供給する。
【0044】
特に図3~10から分かるように、搬送装置20の下流側端部に存在する切断装置30(切断装置のうち、図3以降には、分かり易くするため切断ナイフ31には参照符号を再度付していない)の下流直下に配置された案内装置40は、クロック毎に回転可能な皿13によって押し出し位置にそれぞれ移送された、製品予備成形装置10の製品型枠シャフト11と折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51との間に配置されている。折り爪対は、折り畳みホイール50のクロック毎の回転により製品型枠シャフト11に移送され、これにより、それぞれの製品型枠シャフト11内で予備成形された製品ポーションが製品型枠シャフト11からそれぞれの折り爪対51に、それぞれの製品押し出しスタンプ12によって押し出される際に同時に、案内装置40によってそれぞれの製品型枠シャフト51とそれぞれの折り爪対51との間の中間空間に投入された、ラップのカット部をそれぞれの折り爪対51に折り込むことができる。ここで案内装置40は、本例では、互いに平行に配置された第1の案内手段の第1の対41と、互いに平行に配置された第2の案内手段の第2の対42とを有する。第1と第2の案内手段は、図示の実施例ではそれぞれ、薄板の形態の平行なプレートにより形成されており、それらプレートの中間空間には、切断装置30により梱包材ウェブ4から短縮カットされたラップのカット部を案内することができる。第1と第2の案内手段の対41,42の間に案内されたそれぞれのカット部を駆動するために、本例では好ましくは、旋回可能に支承された案内ローラの2つの対43,44が用いられる案内ローラの第1の対43は、案内手段の第1の対41の上方案内手段の空隙に係合し、案内ローラの第2の対44は、案内手段の第1の対41の下方案内手段の空隙に係合する。その結果、案内ローラの対43,44を相反駆動することにより、案内手段の第1の対41の間に存在するラップのカット部を、予備成形装置10のそれぞれの製品型枠シャフト11と、折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51との間に案内することができる。
【0045】
ここで、第1の案内手段の第1の対41は、梱包材ウェブ4の搬送方向Tで搬送装置20の下流側に配置された切断装置30に直接続いており、これにより、切断装置30により梱包材ウェブ4から短縮カットされた、それぞれのラップのそれぞれのカット部を、それらの間に受け入れ、案内ローラの対43,44によってさらに搬送する。第2の案内手段の第2の対42は、同様にカット部の搬送方向で見て、第1の案内手段の第1の対41に続いており、この第1の対は、折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51の直接上方の位置で終端しており、これにより、それぞれのラップのカット部を、第1の案内手段の第1の対41の間の中間空間から第2の案内手段の第2の対42にさらに搬送する。第1の案内手段の第1の対41は、例えば定置して配置することができるが、これに対して第2の案内手段の第2の対42は、第2の案内手段の第2の対42が第1の案内手段の第1の対41に続いており、かつ折り爪対51を、このようにして橋絡する第1の箇所(例えば図3参照)と、第2の案内手段の第2の対42が第1の手段の第1の対41から、折り爪対51の開放断面を露出させる間隔を置いて配置されている第2の箇所(例えば図4参照)との間で往復運動可能である。案内手段の第1の対41と第2の対42が互いに隣接して続く、第1の案内手段の第1の対41を基準にする第2の案内手段の第2の対42の第1の箇所では、その結果、案内ローラの2つの対43,44によってカット部を、2つの対41,42の案内手段の中間空間を通して、それぞれの折り爪対51の上方の位置まで移動させることができ、一方、案内手段の第1の対41から間隔を置いた、案内手段の第2の対42の第2の位置では、カット部を、搬送方向Tでその前方の縁部においても、搬送方向Tでその後方の縁部でおいても、それぞれの折り爪対51の直接上方に位置決めすることができ、予備成形装置10のそれぞれの製品型枠シャフト11のそれぞれの製品押し出しスタンプ12によって、予備成形された製品ポーションがそれぞれの折り爪対51に押し出される時に、カット部を折り爪対51に折り込むことができる。
【0046】
さらに、特に図3~10から明らかなように、第1の折り畳み接続ステーション60は、押圧下で互いに、ここではカット部の搬送方向Tに対して平行に互いに接近および離反運動可能な2つの第1の折り畳み接続工具61,62を含む。第1の折り畳み接続工具は、例えば図4では、折り畳みホイール50の折り爪対51に対して第1の折り畳み接続位置にもたらされており、この第1の折り畳み接続位置では、第1の折り畳み接続ステーション60の第1の折り畳み接続工具61,62が折り爪対51の直接上方に存在する。これにより、第1の折り畳み接続工具61,62が順次(図7~10を参照のこと)、折り爪対51の開放した上側に対して実質的に平行に、押圧下で互いに接近するように移動することによって、折り爪対51内に存在し、上方に開放し、かつ予備成形された製品ポーションを備えるラップの側方長手縁部を内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続することができる。ここで図示の実施例では、第1の折り畳み接続工具の一方61が、カット部の搬送方向Tに移動可能に、案内装置40の第1の案内手段の、ここでは定置の第1の対41に配置されているのに対し、第1の折り畳み接続工具の他方62は、案内装置40の第2の案内手段の、搬送方向Tに対して平行に往復運動可能な第2の対42に定置して配置されている。それにより前記他方は、案内装置40の第2の案内手段の第2の対42と共に、第1の折り畳み接続工具61に向かって接近およびこれから離反運動が可能である。
【0047】
ここで第1の折り畳み接続工具61,62は、例えばコールドシール工具の形態で構成することができる。これにより、ラップあるいは梱包材ウェブ4に既に局所的に取り付けられたコールドインボス被覆(これに関しては、さらに下で図20を参照のこと)を互いにコールドシールする。さらに第1の折り畳み接続ステーション60は、好ましくは、第1の折り畳み接続工具61,62の中間空間に入り込み(これらが互いに離間した位置に存在する場合;特に図6~8参照)、これから出るように旋回可能な梱包材遮断部63を有する。梱包材遮断部は、この目的のために、搬送方向Tに対して垂直の旋回軸に支承されており、とりわけ既に接着剤の設けられた、ラップの側方長手縁部が、第1の折り畳み接続ステーションの折り畳み接続工具61,62によって互いに接続される前に、早期に接触するのを阻止するために用いられる。
【0048】
さらなる有利な構成では、第1の折り畳み接続ステーション60はさらに第1の傾斜器64を有する。第1の傾斜器は、予備成形された製品ポーションから最初は実質的に垂直に上方に突き出る、第1の折り畳み接続工具61,62によって互いに接続された、ラップの側方長手縁部を傾斜させるために用いられる。第1の傾斜器64は、図示の実施例では、実質的に折り畳みホイール50の周方向に延在し、その周方向で見て第1の折り畳み接続ステーション60と第2の折り畳み接続ステーション70との間に配置された案内板を含み、第1の折り畳み接続ステーション60に向いた側の案内板の端部に、ラップの互いに接続された側方長手縁部が突き当たる。その結果、側方長手縁部は、折り畳みホイール50が回転すると、予備成形された製品ポーションを備えるラップが第1の折り畳み接続ステーション60から第2の折り畳み接続ステーション70に移送される際に、ラップの上方かつ径方向外側に向かって折り返される。
【0049】
特に図11~14から理解されるように、第2の折り畳み接続ステーション70は、それぞれの折り爪対51の対向する、開放した横側に配置され、かつ圧力下で互いに接近および離反運動可能な2つの第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bをそれぞれ含む。ここで、折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51は、ホイールの回転により第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bに対して第2の折り畳み接続位置にもたらすことができ、この第2の折り畳み接続位置では、折り爪対51内に存在する予備成形された製品ポーションの両横側の方向に開放する折り爪対51が、第2の折り畳み接続ステーション70の内部に存在する、すなわち横側がそれぞれ開放しており、各第1の接続折り畳み工具71a,71bと各第2の折り畳み接続工具72a,72bとの間に存在する。これは、折り爪対51内に存在し、予備成形された製品ポーションを備えるラップの側方横縁部を、それぞれ内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返し、同時に互いに接続するためである。第1の折り畳み接続工具61,62と同様に、例えば第2の折り畳み接続工具71a,71,72a,72bもコールドシール工具の形態で構成することができる。これより、ラップあるいは梱包材ウェブ4に既に局所的に取り付けられたコールドインボス被覆(これに関しては、さらに下で図21を参照のこと)を互いにコールドシールする。さらに第2の折り畳み接続ステーション70は、いわゆる「突き刺し折り器"Einstechfaltern"」の形式の2つの第3の折り畳み工具73a,73b,74a,74bを有する。これら折り畳み工具は、第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bのそれぞれの運動面に対して平行に、しかしそれらの運動方向に対して実質的に垂直に互いに接近および離反運動可能である。これは、ラップの横縁部を予備成形された製品ポーションの上に折り返し、この横縁部を第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bにより接続する際に、先ず、ラップの対向する2つの縁部部分であって、ラップの横縁部の間に存在する縁部部分を、実質的に三角形に内側に向かって製品ポーションの上に折り返し、次に、ラップの横縁部を、第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bにより、それぞれ実質的に三角形に内側に向かって折り返された、ラップの縁部部分の上にそれぞれ折り畳み、同時に互いに接続するためである。
【0050】
有利な構成では、第2の折り畳み接続ステーション70はさらに第2の傾斜器75を有する。この第2の傾斜器は、最初は実質的に垂直に予備成形された製品ポーションから両横側に向かって突き出ており、第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bにより互いに接続された、ラップの横縁部を傾斜させるために用いられる。第1の傾斜器64と同様にそれぞれ第2の傾斜器75も図示の実施例では、実質的に折り畳みホイール50の周方向に延在し、その周方向で見て第2の折り畳み接続ステーション70と較正ステーション80との間に配置された案内板を含み、第2の折り畳み接続ステーション70に向いた側の、この案内板の端部に、互いに接続された、ラップの横縁部がそれぞれ突き当たる。その結果、横縁部は、折り畳みホイール50が回転すると、予備成形された製品ポーションを備えるラップが第2の折り畳み接続ステーション70から較正ステーション80に移送される際に、ラップのそれぞれの横側に向かって折り返される。
【0051】
特に図14~16から明らかなように、有利な構成ではさらに、第2の折り畳み接続ステーション70に接着剤塗布ステーション76を配設することができる。この接着剤塗布ステーションは、折り畳みホイール50の周方向で見て第2の折り畳み接続ステーション70と較正ステーション80との間にあり、第2の傾斜器75の上流側に配置されている。接着剤塗布ステーション76は、本例では折り畳みホイール50の両側に配置されており、ここでは例えばそれぞれ2つの、接着剤ポイントP図14)とP図15)をラップの横側に、第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bにより互いに接続された横縁部の近傍で塗布するために用いられる。したがって、折り畳みホイールのそれぞれの折り爪対51内に存在するラップが第2の傾斜器75を通過すると直ちに、ラップの互いに接続された横縁部は、ラップの横側と接着される。
【0052】
主に図17に示されるように、較正ステーション80は、従来技術に従って構成することができ、例えば折り畳みホイール50の半径方向に作用するピストン/シリンダユニット81を含む。ピストン/シリンダユニットの、折り畳みホイール50に向いた側には、図では見えない圧力板が固定されており、この圧力板は、折り畳みホイール50の回転により、それぞれ較正ステーション80において移送される折り爪対51に対して押圧可能である。これは、ここに存在する、今や全ての側でラップにより封印された製品ポーションを較正するためであり、好ましくは、前もって接着剤塗布ステーション76により塗布された接着剤ポイントも結束され、持続的に接着される。
【0053】
最後に図18~20は、後置された搬送ベルト100を備える出力ステーション90を示す。出力ステーションは、同じように実質的に従来技術に従って構成することができる。したがって出力ステーション90は、本実施例では、例えば折り畳みホイール50の軸方向に対して平行に延在するロッド案内部91に沿って往復移動可能なスライダ92を含み、このスライダによって、折り畳みホイール50の回転により出力ステーション90に移送され、ラップにより最終的に梱包され、較正されたそれぞれの製品ポーションを、それぞれの折り爪対51から同様に折り爪対50の軸方向に対して平行に傾動可能なパケット反転器93に移送することができ、このパケット反転器は、最終的に梱包された製品ポーションを傾斜させることにより搬送ベルト100に移送することができる。
【0054】
以下では梱包機1の機能を、処理状態で液状またはペースト状の、ポーション化された製品、ここではバターを、梱包材ウェブ4から短縮カットされたラップに梱包するための方法に基づいて詳細に説明する。
【0055】
図1と2から理解されるように、梱包材ロール3は、搬送装置20の送りドラム21が所望の送り速度で回転されることにより、搬送方向Tで支持軸2から繰り出される。特に図3から明らかなように、梱包材ウェブ4から切断装置30の切断ナイフ31によって、ラップの平坦なカット部Zがそれぞれ短縮カットされ、案内装置40によって折り畳みホイール50のそれぞれの折り爪対51の上方に位置決めされる。このことは、梱包材ウェブ4がカット部Zに短縮カットされた直後には、案内装置40の第1と第2の案内手段の2つの対41,42が、図3に示された箇所に移動されており、この箇所では、搬送方向Tに移動可能な、第2の案内手段の第2の対42が、第1の案内手段の定置の第1の対41に直接続いていることにより行われる。これに基づき、カット部Zは、案内ローラの2つの対43,44の相反する回転によって折り爪対51の上方に位置決めされ、この折り爪対は、折り畳みホイール50の回転により、予備成形装置10の製品型枠シャフト11の直接下方に位置決めされており、この製品型枠シャフト11も皿13の回転により、この折り爪対51の上方、かつカット部Zの上方に位置決めされている。計量配分装置10に組み込まれた製品型枠シャフト11には、前もって(図示しない)製品供給部により梱包すべきペースト状の製品が充填されており、これにより製品が製品型枠シャフト11に計量配分され、あるいはポーション化され予備成形される。
【0056】
図4から理解されるように、次に第2の案内手段の第2の対42が、第1の案内手段の第1の対41から前方に移動され、その結果、折り爪対51の上方に開放する断面が、案内手段の第1の対41と第2の対42との間に存在し、カット部Zは、案内手段のそれぞれの対41,42の、互いに向き合う端部により縁部側でそれぞれ保持される。第1の折り畳み接続ステーション60の梱包材遮断部63は、この段階では以前と同じように、折り爪対51の開放断面から前方に旋回された箇所にあり、これは案内装置40の案内手段の2つの対41,42の上方である。第1の折り畳み接続ステーション60の第1の折り畳み接続工具61,62は、折り爪対51の開放断面の上方にある、対向する側にそれぞれ存在し、この断面を同様に自由にする。
【0057】
図5から分かるように、今では予備成形装置10の製品型枠シャフト11内で予備成形された製品ポーションは、製品型枠シャフト11内で高さ移動可能に案内される製品押し出しスタンプ12(図1と2参照)の移動によって折り爪対51に投入される。これにより、製品型枠シャフト11と折り爪対51との間に位置決めされたカット部Z(図4参照)が、上方に開放するラップEを形成しながら折り爪対51に折り込まれ、したがってカット部は、今度は実質的にU字形に配置され、一方では底部52に、他方では折り爪対51のそれぞれの折り爪の内側に当接する。
【0058】
製品押し出しスタンプ12が、図6に示した状況で再び製品型枠シャフト11に入るよう移動された後、梱包材遮断部63は、前と同じように折り爪対51の両側に存在する、第1の折り畳み接続ステーション60の第1の折り畳み接続工具61,62の間に入るよう旋回される。これは、ラップEの側方長手縁部を引き続き接続する際に、ここではコールドシールする際に、この長手縁部が早期に互いに接触し、前もって局所的に塗布されたその接着剤被覆が互いに貼付するのを阻止するためである。
【0059】
図7が示すように、それから第1の折り畳み接続工具61,62が互いに接近運動される。これは、ラップEの側方長手縁部を、折り爪対51に搬入された予備成形された製品ポーションの上側へと内側に向かって折り畳むためである。このことは、本実施例では、図7の左の第1の折り畳み接続工具61が第1の案内手段の定置の第1の対41から右に向かって移動される間に、図7の右にある、案内装置40の第2の案内手段の第2の対42に定置して固定された第1の折り畳み接続工具62が、第2の案内手段の第2の対42と共に左へ移動されることによって行われる(第2の案内手段の第2の対42もまたこのようにして、図3に示した箇所の方向に移動され、さらなるカット部Zをさらなる折り爪51の上方まで案内することができる)。第1の折り畳み接続ステーション60の2つの第1の折り畳み接続工具61,62が互いに接触する直前に、梱包材遮断部63は、2つの第1の折り畳み接続工具61,62の間の中間空間から上方に向かって旋回され、第1の折り畳み接続工具61,62は、これらが図9に示した状況において相互の圧力下で、予備成形された製品ポーションを今やループ状に取り囲んでいるラップEの2つの側方長手縁部を接続するまでさらに互いに接近運動される。
【0060】
このことが行われると直ちに、左の折り畳み接続工具61が、図10の状況において再び左に、案内装置40の第1の案内手段の第1の対41の方向に移動され、これに基づき折り畳みホイール50は、反時計回りに90°だけ回転され、これにより、ラップEによって今や略ループ状に取り囲まれている予備成形された製品ポーションを、第2の折り畳み接続ステーション70に移送する。さらなるカット部Zが、これを前記のように折り畳みホイール50の次の折り爪対51に折り込むための位置に早くももたらされる間に、互いに接続された直後に第1の折り畳み接続工具61,62によって実質的に垂直に、予備成形された製品ポーションの上側からさらに突き出る、ラップEの互いに接続された側方長手縁部は、第1の傾斜器64を通過する際に略平行に、ラップEの上側に傾斜される。これは図10に示されている。
【0061】
第2の折り畳み接続ステーション70が、図11の状況に達し、折り畳みホイール50一時的に静止状態にもたらされると直ちに、ラップEの(既に互いに接続された)側方長手縁部に向かってほぼ垂直に延在する、ラップの横縁部であって、それぞれ折り爪対51の2つの折り爪の間に延在する横縁部が、それぞれ内側に向かって予備成形された製品ポーションの上に折り返され、同時に互いに接続される。
【0062】
図12に示されるように、このことは図示の実施例では、ラップEの対向する2つの縁部部分であって、ラップの横縁部の間に存在する縁部部分(図12ではそれぞれ上と下)が、先ずそれぞれ、実質的に三角形に内側に向かって製品ポーションの上に折り返されることによって行われる。この折り返しは、第2の折り畳み接続ステーション70の、いわゆる「突き刺し折り器“Einstechfaltern”」の形式に構成された第3の折り畳み工具73aと74a、あるいは73bと74bが、それぞれ静止位置(図14参照)から図12のそれらの固定位置に互いに接近運動される、ここでは旋回されることにより行われる。そして、図13が示すように、第3の折り畳み工具73aと74aあるいは73bと74bは、再びそれらの静止位置(図14参照)の方向にもたらされ、第2の折り畳み接続工具71aと72aあるいは71bと72bは、互いに接近運動し、これにより、ラップEの横縁部をそれぞれ、今や実質的に三角形に内側に向かって折り返されたその縁部部分の上に折り畳み、横縁部を互いに接続する。このことは、上に第1の折り畳み接続ステーション60の第1の折り畳み接続工具61,62を参照して説明したように行われる。ここで梱包材遮断部は、この場合は不要である。なぜなら、ラップEの互いに接続すべき横縁部は、前もって内側に折り返されており、したがって互いに接続すべき横縁部の内側に存在し、実質的に三角形の縁部部分は外側に向かって予付勢されており、したがって互いに接触する恐れがないからである。
【0063】
第2の折り畳み接続工具71aと72aあるいは71bと72bが、図13のそれらの折り畳み接続位置から図14のそれらの静止位置に再び移動された後、折り畳みホイール50は、再度90°だけ回転され、今や全ての側で封印されたラップEを較正ステーション80の折り爪対51に供給する。図14と15から理解されるように、予備成形された製品ポーションを備え、全ての側で封印されたラップEは、ここでは先ず接着剤塗布ステーション76を通過し、ここでその上に、例えばそれぞれ2つの接着剤ポイントP,Pに、この段階ではまだ実質的に垂直にそれぞれの横側から突き出ており、今や互いに接続された横縁部の近傍で塗布される。そして、接着剤ポイントP,Pを備える、ラップEの横側の各一つが、折り畳みホイール50の90°の連続的回転の下で、第2の傾斜器75と接触する。これにより、それぞれ横側から突き出ていて、互いに接続された横縁部がそれぞれの横側に折り返され、接着剤ポイントP,Pによってそこに固定される(図16参照)。
【0064】
図17から分かるように、予備成形された製品ポーションを備え、全ての側で封印されたラップEは、折り畳みホイールの90°の回転完了後、較正ステーション80に達する。ここでラップは、ピストン/シリンダユニット81により、折り爪対51(図17には図示されていない)の方向に移動される圧力プレート(同様に図示されていない)に向かう圧力下で、公知のように較正される。
【0065】
そして、折り畳みホイール50は、再度90°反時計回りに回転され、完成され較正されたラップパッケージEを出力ステーション90に移送する。出力ステーションではスライダ92が、図18の状況で、まだ折り爪対51内に存在するラップパッケージEをちょうど把持している。そしてスライダ92は、ロッド案内部91に沿って、図19に示した箇所に走行される。この箇所でスライダは、ラップパッケージEを折り爪対51から取り出し、折り爪対に対して面一に配置されたパケット反転器93に移送している。図20が示すように、パケット反転器93は次に旋回し、ラップパッケージEを搬送ベルト100に移送し、例えば貯蔵庫(図示せず)に投入する。
【0066】
前に、ただ一つの製品ポーションのパッケージに関連して説明した方法ステップは、連続的なシーケンスで反復しなければならないだけではなく、とりわけそれぞれ4つのラップを同期して処理することができる。その際には同時に、
・予備成形された製品ポーションを折り畳みホイール50の折り爪対51に投入することにより、カット部を折り込み、その後、ラップの側方長手端部を第1の折り畳み接続ステーション60にて互いに接続し、
・この段階で既に通過した、第2の折り畳み接続ステーション70にある折り畳みホイール50の次の折り爪対51で互いに接続し、
・この段階で既に通過した、折り畳みホイール50の次の折り爪対51にあるラップを、較正ステーション80で較正し、
・この段階で既に通過したラップを、出力ステーション90において折り畳みホイール50の次の折り爪対51から搬送ベルト100に引き渡す。
【0067】
図21には、図1から19の梱包機1によって形成されたラップEの概要ないしアウトラインが、その折り畳みおよび接続線を説明するために再度概略的に示されている。ラップパッケージの長さは参照符号Lにより、その幅はBにより、その高さはHにより示されている。図21で、ラップEの右と左の縁部は切断線S,Sに相当し、この切断線に沿ってラップの平坦なカット部Zが切断装置によって梱包材ウェブ4から短縮カットされている(上の図1~20参照)。斜線で示された縁部側領域101は、前もって梱包材ウェブ4に局所的に取り付けられた接着剤のパターンに対応する。
【0068】
中央の点々で示された、ラップEの平面102は、製品ポーションの底面を覆う。この製品ポーションは、折り畳みホイールの折り爪対51の底部52の上に、予備成形装置10の製品型枠シャフト11からの製品ポーションの押し出しによって折り込まれている。底面102には、図21では右と左に折り畳み線103が隣接しており、この折り畳み線は、同様にラップEのカット部Zを折り爪対51に、底部52と折り爪対51のそれぞれの折り爪との間で折り込む際に形成されている。したがって折り畳み線103は、底面102とそれぞれの長手側面104との間に延在し、長手側面は、ラップEのカット部Zを、折り爪対51に折り込み際にそれぞれの折り爪の内側に当接する。それぞれの折り畳み線103に対向する、それぞれの長手側面104の側には、折り畳み線103に対して平行に延在する折り畳み線105が存在する。この折り畳み線は、第1の折り畳み接続ステーション60の第1の折り畳み接続工具61,62によって、これにそれぞれ外側に向かって隣接する、完成した梱包済み製品ポーションのそれぞれ略上側半部分を覆う部分106がその長手側方縁部107と共に内側に向かって製品ポーションに折り返された時に形成されており、その際に、側方長手縁部107の接着剤被覆が設けられた領域101は、同時に互いにコールドシールされている。
【0069】
ラップEの底面102には、図21では、上方および下方にさらに、折り畳み線103と105に対して垂直に延在する折り畳み線108が隣接しており、この折り畳み線には、底面102から上方および下方にさらに、ラップパッケージの下方横側面109が隣接している。一方、上方横側面109aのそれぞれ略半部分が折り畳み線108の両側で上方および下方に、完成した梱包済み製品ポーションのそれぞれ略上側半部分を覆う部分106に隣接している。下方横側面109、並びに上方横側面109aのそれぞれ2つの半部分は、第2の折り畳み接続ステーション70の第2の折り畳み接続工具71a,71b,72a,72bによって内側に向かって製品ポーションの上に折り返される。その際に下方横縁部110は、上方横縁部110aと共に、接着剤被覆の設けられた、横縁部110,110aの領域101に沿って同時に互いにコールドシールされている。
【0070】
さらに図21では、第2の折り畳み接続ステーション70の第3の折り畳み工具73a,73b,74a,74bによって略三角形に内側に向かって製品ポーションの上に折り返された縁部部分111が示されており、この縁部部分は、互いに接続された横縁部110,110aの間に存在し、完成したラップパッケージにおいては、その下部あるいは内部に配置されている。
図1
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図5
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図8
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図21