【図1】
図1A:「電子顕微鏡観察(EM)は、コレステロールと、QHC、ジテルペノイドを1:1:0.5のモル比で含むナノ粒子を示す。本発明によれば、粒子は約17~20nmの平均直径を有する」と記載されている国際公開第2013051994号パンフレットの図1Aの写し。 図1B:コレステロール又はサポニンを含有せず、リン酸緩衝液だけを含有する試料の電子顕微鏡像。このTEM写真で捉えられた20nmの「ナノ粒子」は、図1Aと同様の試料調製を行った後、リン酸緩衝液の所要の蒸発中に析出した単なるリン酸塩である。
【図2】
図2:国際公開第201305199号パンフレットに記載の手順に従って製造された3つのバッチのDLS粒子径分析。見てわかるように、これらの粒子は少なくとも2つの主要な画分を含有する。
【図3-1】
図3A及びB:水性反応媒体としてPBS(図3A)又は蒸留水(図3B)を使用し、70℃で約1時間のインキュベーションした、本発明によるNanoQuil F70粒子の透過型電子顕微鏡観察。TEM写真は、反応媒体に関係なく、得られたF70粒子は、フィラメント状(糸状)の形状、すなわち国際公開第2013051994号パンフレットの円盤状とされているナノ粒子とは全く異なる形態を有することを明らかにする。
【図3-2】
図3C:のNanoQuil F70製造プロトコールに従って、4つの異なる水性反応媒体:蒸留水(D.W.)、生理食塩水(D.W.中の0.85%NaCl)、酢酸緩衝液(pH4.6)及びPBS(pH7.4)を使用して製造したNanoQuil F70ナノ粒子を示す棒グラフ。 これらの製剤において、粒子径(流体力学的直径)の違いがDLSで観察された。PBS中で製剤化したNanoQuil F70が最も大きなサイズ(約42nm)を示し、次いで生理食塩水中で製剤化したNanoQuil F70(約35nm)が続く。酢酸緩衝液(pH4.6)及び蒸留水中で製剤化したNanoQuil F70粒子は、それぞれ約25nm及び24nmの粒子径を示す。
【図4】
図3AでTEM分析したのと同じ粒子を、ここではDLSで粒子径分布を分析したもの。これにより、本発明による粒子は、PBS中で調製した場合、平均流体力学的直径が42.2nm±1.0nmの単分散であることが明らかになる。PBS以外の媒体で作られた粒子については、図3Cを参照されたい。
【図5】
PBS中で調製したNanoQuil F70の3つのバッチの、SECで精製する前の動的光散乱(DLS)分析。
【図6】
Sephacryl S300-HR上でSECによって精製したNanoQuil F70のRP-HPLCクロマトグラム。13mL容のSephacryl S300-HRカートリッジから6mLで溶出し、精製したNanoQuil F70が入った画分をHPLCで分析した。20mLと32mLの間のシグナルの積分(灰色のバー)を用いて、画分中のサポニンを定量する。39mLのシグナルの積分を用いて、コレステロールを定量する。
【図7】
SEC画分に集められたQuilA(薄い灰色)及びコレステロール(濃い灰色)の相対量。QuilAが4.2mg/mLのNanoQuil F70の1mLの量を、Sephacryl S300-HRカラムに載せ、1mLの画分をHPLCによる定量分析のために集めた。検出可能な量のQuilAを含有する4mLから13mLまでのSEC画分が示されている。NanoQuil F70とQuilAは参照として示されている。
【図8】
NanoQuil F70のsephacryl S300-HRによるSEC画分の溶血作用。
【図9】
QuilA単独での溶血アッセイ。グラフは、赤血球(RBC)から放出されるヘモグロビンを、RBCの希釈度の関数として示す。 0.4mg/mLで、QuilAは、このアッセイにおいて完全な溶血能を示す。0.3mg/mL以下では、溶血作用の減少が見られる。 方法:20μLのQuilAを、PBS中に0.9倍から0.1倍に希釈した180μLの新鮮なヒツジの血液に加えた。混合物を37℃で45分間インキュベートし、細胞を500×gで5分間沈殿させる。上清中のヘモグロビンは、580nmでの吸光度を測ることによって測定する。
【図10】
nanoQuil F70粒子を用いた溶血アッセイ。グラフは、赤血球(RBC)から放出されるヘモグロビンを、RBCの希釈度の関数として示す。試験方法は図9と同じ。 図10A:QuilA単独(図9)と比較して、未精製(未加工)nanoQuil F70は、1mg/mLのQuilA相当濃度で溶血作用を示す。2mg/mLの未加工nanoQuil F70では、溶血作用は、0.2mg/mLの遊離QuilAで誘発された溶血作用と同程度であった。 図10B:S300-HRで精製したnanoQuil F70は、2mg/mLのQuilA相当濃度まで溶血作用を示さない。4mg/mLの精製nanoQuil F70では、溶血作用は、0.1mg/mLの遊離QuilA又は1mg/mLの未加工nanoQuil F70で誘起される溶血作用よりも低い、あるいは同程度である。
【図11】
G3粒子とnanoQuil F70粒子のアジュバント効果の比較。G3-VAX粒子とNanoquil粒子の間に有意な差は見られなかった。しかし、「nanoQuil F70」は「G3」よりも、わずかに強力な抗体応答が得られ、ばらつきが少ないようであった。
定義
本明細書における用語及び単語はすべて、別段の具体的な指示がない限り、関連する技術分野において通常与えられる意味を有すると解釈されるものとする。明確にするために、いくつかの用語を以下に定義する。
ワクチン製剤は、予防的に使用され、1つ又は複数の特定の疾患への/に対する(to/against)防御免疫を向上/増強する医薬製剤である。
本発明による治療ワクチンは、疾患に関係がある構成要素に特異的な抗原が本発明の製剤に含まれる場合、又は抗原が、がん治療に特有であるようにがん/腫瘍中に存在する場合に、疾患を治癒させる又はそれを治療するために使用することができる。ワクチンは、処置された対象において免疫応答を誘発する「抗原」、及び任意選択で「アジュバント」又は「免疫増強剤」と呼ばれる免疫応答を向上させるためにワクチンに添加される物質を含む。
したがって、「抗原」は、ワクチン中の活性のある特異的部分であり、ワクチンが免疫性を向上させることを狙う疾患を引き起こす完全な微生物、例えばウイルス又は細菌などである場合もある。抗原はまた、前記微生物の一部、サブユニット、例えばタンパク質(サブユニット)、タンパク質の一部、病原微生物から単離された、又は組換えDNA技術によって作製された、又は合成的に生成され、ペプチドと呼ばれるタンパク質などであってもよい。ペプチドはタンパク質よりも少ないアミノ酸を有し、一般に規則的な三次元構造の折り畳みを有しない。
「アジュバント」は、予防又は治療ワクチンの抗原部分に対する免疫応答のレベル及び/又は質を高めるワクチン構成成分である。