(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G01N 33/48 20060101AFI20240617BHJP
G01N 21/27 20060101ALI20240617BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20240617BHJP
【FI】
G01N33/48 M
G01N21/27 A
G06T7/00 630
(21)【出願番号】P 2021555750
(86)(22)【出願日】2019-11-15
(86)【国際出願番号】 JP2019044889
(87)【国際公開番号】W WO2021095236
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】322004393
【氏名又は名称】株式会社エビデント
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】井岡 健
【審査官】草川 貴史
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-253861(JP,A)
【文献】国際公開第2019/111365(WO,A1)
【文献】国際公開第2019/202646(WO,A1)
【文献】特開2006-292582(JP,A)
【文献】特開2010-156612(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 33/48-33/98
G01N 21/27
G06T 7/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
以下を備える画像処理装置
。
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得部と、
前記第2の波長画像に対して前記第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を特定した分光透過率画像を算出する算出部と、
前記分光透過率画像および前記第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部に表示させる表示制御部と、
前記表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出部と、
前記コア組織領域の量を演算する演算部。
【請求項2】
以下を備える画像処理装置
。
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得部と、
前記第2の波長画像に対して前記第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を特定した分光透過率画像を算出する算出部と、
前記分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出するベクトル算出部と、
前記各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する分類部と、
前記分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、前記基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する設定部と、
前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出部と、
前記コア組織領域の量を演算する演算部。
【請求項3】
請求項2に記載の画像処理装置であって、
前記分類部は、
前記各画素の分光ベクトルおよび複数の基準ベクトルの各々の類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、3つ以上のグループに分類し、
前記設定部は、
前記複数の基準ベクトルの各々の前記基準領域を設定する、
画像処理装置。
【請求項4】
請求項2または3に記載の画像処理装置であって、
前記コア組織領域の量と閾値を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える、
画像処理装置。
【請求項5】
請求項2または3に記載の画像処理装置であって、
前記コア組織の量が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、
前記判定部によって前記コア組織領域の量が閾値以上でないと判定された場合、前記コア組織の量が異常である旨の警告を表示部に表示させる表示制御部と、
をさらに備える、
画像処理装置。
【請求項6】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記表示制御部は、前記コア組織領域の量と閾値を表示部に表示させる、
画像処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の画像処理装置であって、
前記コア組織領域の量が閾値以上であるか否かを判定する判定部をさらに備え、
前記表示制御部は、
前記判定部によって前記コア組織領域の量が閾値以上でないと判定された場合、前記コア組織の量が異常である旨の警告を表示部に表示させる、
画像処理装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一つに記載の画像処理装置であって、
前記取得部は、
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域毎のマルチバンドの照明光が順次照射され、かつ、該ステージを透過した光を順次撮像することによって生成された複数の前記第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域毎のマルチバンドの照明光が順次照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を順次撮像することによって生成された複数の前記第2の波長画像と、を取得し、
前記算出部は、
前記複数の前記第1の波長画像および前記複数の前記第2の波長画像の各々の波長の比率に基づいて、分光透過率画像を算出する、
画像処理装置。
【請求項9】
以下を備える画像処理システム
。
請求項1~8のいずれか一つに記載の画像処理装置と、
波長帯域を切り替え可能な照明光を照射する光源装置と、
前記ステージを透過した光を撮像可能な撮像装置と、
前記検体が前記ステージ上に載置されていない状態で、前記光源装置に前記照明光を照射させ、かつ、前記撮像装置に撮像させて前記第1の波長画像を生成させ、前記検体が前記ステージ上に載置されている状態で前記光源装置に前記照明光を照射させ、かつ、前記撮像装置に撮像させて前記第2の波長画像を生成させる制御部。
【請求項10】
請求項9に記載の画像処理システムであって、
前記光源装置は、
波長帯域が半値幅30nm以内の狭帯域光を少なくとも1つ含む照明光を照射する、
画像処理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の画像処理システムであって、
前記狭帯域光は、
415nm、430nm、465nm、505nm、545nm、600nm、630nm、660nmおよび700nmのいずれか1つをピークとする波長帯域である、
画像処理システム。
【請求項12】
以下を含む画像処理装置が実行する画像処理方法
。
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、
前記第2の波長画像に対して前記第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を特定した分光透過率画像を算出する算出ステップと、
前記分光透過率画像および前記第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、
前記コア組織領域の量を演算する演算ステップ。
【請求項13】
以下を含む画像処理装置が実行する画像処理方法
。
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、
前記第2の波長画像に対して前記第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を特定した分光透過率画像を算出する算出ステップと、
前記分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出するベクトル算出ステップと、
前記各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する分類ステップと、
前記分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、前記基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する設定ステップと、
前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、
前記コア組織領域の量を演算する演算ステップ。
【請求項14】
以下を含む画像処理装置
が実行
するプログラム
。
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、
前記第2の波長画像に対して前記第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を特定した分光透過率画像を算出する算出ステップと、
前記分光透過率画像および前記第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部に表示させる表示制御ステップと、
前記表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、
前記コア組織領域の量を演算する演算ステップ。
【請求項15】
以下を含む画像処理装置
が実行
するプログラム
。
光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、
前記第2の波長画像に対して前記第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を特定した分光透過率画像を算出する算出ステップと、
前記分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出するベクトル算出ステップと、
前記各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する分類ステップと、
前記分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、前記基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する設定ステップと、
前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、
前記コア組織領域の量を演算する演算ステップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、生検、特に内視鏡針生検で採集した生体組織を含む検体を解析する。
【背景技術】
【0002】
従来、生検、特に内視鏡針生検における術中迅速細胞診においては、シャーレに吐出された検体が血液に埋もれているうえ、他の組織と絡み合って固まりとなっていることが多い。このため、生検検体をマクロ的に評価するプロセスであるMOSE(Macroscopic On-Site Evaluation)においては、医師がピンセット等で固まりをほぐして、病理診断に必要な対象臓器の生きている組織、所謂「コア組織」を他の生体組織から分離した後、コア組織の量を計測し、この計測結果に基づいて検体の再採取を行うか否かの判断を行っている(例えば非特許文献1を参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】Takuji Iwashita, Ichiro Yasuda,“Macroscopic on-site quality evaluation of biopsy specimens to improve the diagnostic accuracy during EUS-guided FNA using a 19-gauge needle for solid lesions: a single-center prospective pilot study (MOSE study) ”GASTROINTESTINAL ENDOSCOPY ,Volume 81,NO.1, 12015,pp. 177-185
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来のMOSEでは、医師が検体からコア組織とその他の組織とを手動で分離し、コア組織の組織量を主観評価で行っているため、特に経験の少ない医師にとって分離作業が煩雑なうえ、その後の病理診断に必要なコア組織の組織量が十分にあるかどうかを判断することが難しかった。
【0005】
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、生検の検体に対して、簡易な作業で病理診断に必要なコア組織の量が十分であるがどうかを判断することができる画像処理装置、画像処理システム、画像処理方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示に係る画像処理装置は、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得部と、前記第1の波長画像および前記第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出する算出部と、前記分光透過率画像および前記第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部に表示させる表示制御部と、前記表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出部と、前記コア組織領域の量を演算する演算部と、を備える。
【0007】
また、本開示に係る画像処理装置は、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得部と、前記第1の波長画像および前記第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出する算出部と、前記分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出するベクトル算出部と、前記各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する分類部と、前記分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、前記基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する設定部と、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出部と、前記コア組織領域の量を演算する演算部と、を備える。
【0008】
また、本開示に係る画像処理装置は、上記開示において、前記分類部は、前記各画素の分光ベクトルおよび複数の基準ベクトルの各々の類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、3つ以上のグループに分類し、前記設定部は、前記複数の基準ベクトルの各々の前記基準領域を設定する。
【0009】
また、本開示に係る画像処理装置は、上記開示において、前記コア組織領域の量と閾値を表示部に表示させる表示制御部をさらに備える。
【0010】
また、本開示に係る画像処理装置は、上記開示において、前記コア組織の量が閾値以上であるか否かを判定する判定部と、前記判定部によって前記コア組織領域の量が閾値以上でないと判定された場合、前記コア組織の量が異常である旨の警告を表示部に表示させる表示制御部と、をさらに備える。
【0011】
また、本開示に係る画像処理装置は、上記開示において、前記表示制御部は、前記コア組織領域の量と閾値を表示部に表示させる。
【0012】
また、本開示に係る画像処理装置は、上記開示において、前記コア組織領域の量が閾値以上である否かを判定する判定部をさらに備え、前記表示制御部は、前記判定部によって前記コア組織領域の量が閾値以上でないと判定された場合、前記コア組織の量が異常である旨の警告を表示部に表示させる。
【0013】
また、本開示に係る画像処理装置は、上記開示において、前記取得部は、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域毎のマルチバンドの照明光が順次照射され、かつ、該ステージを透過した光を順次撮像することによって生成された複数の前記第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域毎のマルチバンドの照明光が順次照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を順次撮像することによって生成された複数の前記第2の波長画像と、を取得し、前記算出部は、前記複数の前記第1の波長画像および前記複数の前記第2の波長画像の各々の波長の比率に基づいて、分光透過率画像を算出する。
【0014】
また、本開示に係る画像処理システムは、上記の画像処理装置と、画像処理装置と、波長帯域を切り替え可能な照明光を照射する光源装置と、前記ステージを透過した光を撮像可能な撮像装置と、前記検体が前記ステージ上に載置されていない状態で、前記光源装置に前記照明光を照射させ、かつ、前記撮像装置に撮像させて前記第1の波長画像を生成させ、前記検体が前記ステージ上に載置されている状態で前記光源装置に前記照明光を照射させ、かつ、前記撮像装置に撮像させて前記第2の波長画像を生成させる制御部と、を備える。
【0015】
また、本開示に係る画像処理システムは、上記開示において、前記光源装置は、波長帯域が半値幅30nm以内の狭帯域光を少なくとも1つ含む照明光を照射する。
【0016】
また、本開示に係る画像処理システムは、上記開示において、前記狭帯域光は、415nm、430nm、465nm、505nm、545nm、600nm、630nm、660nmおよび700nmのいずれか1つをピークとする波長帯域である。
【0017】
また、本開示に係る画像処理方法は、画像処理装置が実行する画像処理方法であって、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、前記第1の波長画像および前記第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出する算出ステップと、前記分光透過率画像および前記第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部に表示させる表示制御ステップと、前記表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、前記コア組織領域の量を演算する演算ステップと、を含む。
【0018】
また、本開示に係る画像処理方法は、画像処理装置が実行する画像処理方法であって、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、前記第1の波長画像および前記第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出する算出ステップと、前記分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出するベクトル算出ステップと、前記各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する分類ステップと、前記分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、前記基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する設定ステップと、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、前記コア組織領域の量を演算する演算ステップと、を含む。
【0019】
また、本開示に係るプログラムは、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、前記第1の波長画像および前記第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出する算出ステップと、前記分光透過率画像および前記第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部に表示させる表示制御ステップと、前記表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、前記コア組織領域の量を演算する演算ステップと、を実行させる。
【0020】
また、本開示に係るプログラムは、画像処理装置が実行するプログラムであって、光を透過可能なステージに対して所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージを透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像と、生検により取得されたコア組織を含む検体であって、前記ステージ上に載置された状態の検体に対して前記所定の波長帯域の照明光が照射され、かつ、該ステージおよび前記検体を透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像と、を取得する取得ステップと、前記第1の波長画像および前記第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出する算出ステップと、前記分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出するベクトル算出ステップと、前記各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、前記分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する分類ステップと、前記分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、前記基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する設定ステップと、前記基準領域の分光透過率と類似する前記分光透過率画像の領域を前記コア組織のコア組織領域として抽出する抽出ステップと、前記コア組織領域の量を演算する演算ステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0021】
本開示によれば、生検の検体に対して、病理診断に必要なコア組織の量が十分であるがどうかを判定することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】
図1は、実施の形態1に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
【
図2】
図2は、実施の形態1に係る光源装置が照射する照明光の分光特性を模式的に示す図である。
【
図3】
図3は、実施の形態1に係る表示部が表示する表示画像の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、実施の形態1に係る画像処理システムが実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図5】
図5は、
図4の画像処理の概要を示すフローチャートである。
【
図6】
図6は、実施の形態1の変形例に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
【
図7】
図7は、実施の形態1の変形例に係る画像処理部が実行する画像処理の概要を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、実施の形態2に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
【
図9】
図9は、実施の形態2に係る画像処理システムが実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【
図11】
図11は、実施の形態2の変形例に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
【
図12】
図12は、実施の形態2の変形例に係る画像処理部が実行する画像処理の概要を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本開示を実施するための形態(以下、「実施の形態」という)について説明する。本実施の形態では、生検によって取得された検体のコア組織量を判定する画像処理システムを例に説明する。また、以下の実施の形態により本開示が限定されるものでない。さらに、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付して説明する。
【0024】
(実施の形態1)
〔画像処理システムの構成〕
図1は、実施の形態1に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
図1に示す画像処理システム1は、シャーレ等の検体容器2に収容された検体SPのコア組織の組織量が閾値以上であるか否かを判定する。画像処理システム1は、ステージ3と、光源装置4と、撮像装置5と、表示部6と、操作部7と、制御装置8と、を備える。なお、実施の形態1では、ステージ3、光源装置4、撮像装置5、表示部と、操作部7および制御装置8は、有線によって双方向に通信可能に接続されているが、これに限定されることなく、無線通信によって双方向に通信可能に接続されていてもよい。
【0025】
ステージ3は、検体容器2が載置される載置面を有する。ステージ3は、透明な部材、例えばプラスチックやガラス等を用いて構成され、後述する光源装置4が照射する照明光を透過する。なお、ステージ3の構成や材質は、光源装置4の位置に応じて適宜変更してもよい。さらに、ステージ3は、所定の位置を基準に水平方向(X方向およびY方向)および垂直方向に移動可能に設けられてもよい。
【0026】
光源装置4は、制御装置8の制御のもと、マルチバンドの照明光をステージ3に向けて照射する。光源装置4は、複数の光源部41と、光源ドライバ42と、を備える。
【0027】
複数の光源部41は、互いに異なる波長帯域の照明光を照射する。具体的には、複数の光源部41は、第1の光源41a~第8の光源41hを有する。第1の光源41a~第8の光源41hは、LED(Light Emitting Diode)素子と、LED素子が発光した光における所定の波長帯域を透過するフィルタと、フィルタを透過した光を集光することによって照射する光学系と、を有する。光源ドライバ42は、制御装置8の制御のもと、複数の光源部41のいずれかに1つ以上に電流を供給する。
【0028】
ここで、光源装置4が照射する照明光の分光特性について説明する。
図2は、光源装置4が照射する照明光の分光特性を模式的に示す図である。
図2において、横軸が波長(nm)を示し、縦軸が強度を示す。また、曲線L
1が第1の光源41aの分光特性を示し、曲線L
2が第2の光源41bの分光特性を示し、曲線L
3が第3の光源41cの分光特性を示し、曲線L
4が第4の光源41dの分光特性を示し、曲線L
5が第5の光源41eの分光特性を示し、曲線L
6が第6の光源41fの分光特性を示し、曲線L
7が第7の光源41gの分光特性を示し、曲線L
8が第8の光源41hの分光特性を示す。
【0029】
図2に示すように、光源装置4は、制御装置8の制御のもと、第1の光源41a~第8の光源41hのいずれか一つ以上を発光することによってマルチバンドの狭帯域の照明光をステージ3に向けて照射する。例えば、光源装置4は、制御装置8の制御のもと、曲線L
5に示すように、第5の光源41eを発光することによって、600nmをピークとする狭帯域なアンバー色の照明光を照射する。この場合、血液と、その他の組織のコントラストが高くなり、検体SPのコア組織を容易に観察することができる。
【0030】
撮像装置5は、制御装置8の制御のもと、ステージ3上に検体容器2を載置していない状態で、光源装置4が照射した照明光であって、少なくともステージ3を透過した照明光を撮像することによって画像データ(以下、「第1の波長画像」という)を生成する。また、撮像装置5は、制御装置8の制御のもと、ステージ3上に検体SPが収容された検体容器2を載置した状態で、光源装置4が照射した照明光であって、少なくともステージ3および検体SPを透過した照明光を撮像することによって画像データ(以下、「第2の画像画像」という)を生成する。撮像装置5は、第1の波長画像および第2の波長画像を制御装置8へ出力する。撮像装置5は、少なくとも被写体像を結像するレンズ等で構成された光学系と、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサと、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field Programmable Gate Array)等の画像処理回路と、を用いて構成される。
【0031】
表示部6は、制御装置8から入力された画像データに対応するライブビュー画像や表示画像を表示する。例えば、表示部6は、
図3に示すように、制御装置8から入力された画像データに対応する画像P1を表示する。画像P1には、検体容器2に収容された検体SPから分離された血液SP1、コア組織SP2(赤組織)、コア組織SP2以外の生体組織SP3(白組織)が含まれる。表示部6は、液晶や有機EL(Electro Luminescence)等の表示パネル等を用いて構成される。
【0032】
操作部7は、画像処理システム1に関する各種の入力を受け付け、この受け付けた操作を制御装置8へ出力する。操作部7は、光源装置4が照射する波長帯域を指定する操作やモードの入力を受け付け、この受け付けた操作内容を制御装置8へ出力する。操作部7は、タッチパネル、スイッチ、ボタン、キーボード、マウス、フットスイッチ等を用いて構成される。なお、操作部7は、マイク等を用いた音声入力であっても適用することができる。もちろん、操作部7は、撮像装置および画像データに含まれるユーザの視線を検出する視線検出回路等を用いて構成し、ユーザの視線、例えば滞在時間に応じた入力を受け付けもよい。
【0033】
制御装置8は、画像処理システム1の各部を制御する。制御装置8は、記録部80と、制御部81と、画像処理部82と、を備える。
【0034】
記録部80は、画像処理システム1に関する各種情報や画像処理部82が画像処理を施した画像データ等を記録する。また、記録部80は、画像処理システム1が実行する各種のプログラムを記録するプログラム記録部801を有する。記録部80は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、SSD(Solid State Drive)およびHDD(Hard Disk Drive)等を用いて構成される。
【0035】
制御部81は、画像処理システム1を構成する各部を制御する。また、制御部81は、操作部7の操作に応じて、光源装置4が照射する照明光の波長帯域を制御する。制御部81は、メモリと、CPU(Central Processing Unit)等のハードウエアを有するプロセッサを用いて構成される。また、制御部81は、検体SPが収容された検体容器2がステージ3上に載置されていない状態で、光源装置4に照明光を照射させ、かつ、撮像装置5に撮像させて第1の波長画像を生成させる。さらに、制御部81は、検体SPが収容された検体容器2がステージ3上に載置されている状態で光源装置4に照明光を照射させ、かつ、撮像装置5に撮像させて第2の波長画像を生成させる。
【0036】
画像処理部82は、撮像装置5から入力された画像データに対して、各種の画像処理を行って表示部6へ出力する。画像処理部82は、メモリと、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはGPU(Graphics Processing Unit)等のハードウエアを有するプロセッサを用いて構成される。画像処理部82は、取得部821と、算出部822と、表示制御部823と、抽出部824と、判定部826と、を備える。なお、実施の形態1では、画像処理部82が画像処理装置として機能する。
【0037】
取得部821は、撮像装置5が生成した第1の波長画像および第2の波長画像を取得する。具体的には、取得部821は、光を透過可能なステージ3に対して所定の波長帯域の照明光を照射し、かつ、このステージ3を透過した光を撮像することによって生成された第1の波長画像を取得する。さらに、取得部821は、生検により取得されたコア組織を含む検体SPであって、ステージ3上に載置された状態の検体に対して所定の波長帯域の照明光を照射し、かつ、このステージ3よび検体SPを透過した光を撮像することによって生成された第2の波長画像を取得する。ここでは、取得部821は、検体SPの撮像時に第1波長画像を取得しているが、あらかじめ第1波長画像を取得して外部メモリ等に記録しておき、このデータを読み出してきてもよい。
【0038】
算出部822は、第1の波長画像および第2の波長画像に基づいて、分光透過率画像を算出することによって生成する。ここで、分光透過率画像とは、各画素における各波長帯域の分光透過率を算出した画像である。具体的には、算出部822は、第2の波長画像に対して第1の波長画像で除算することによって各画素における各波長帯域の分光透過率を算出する。
【0039】
表示制御部823は、算出部822が算出することによって生成した分光透過率画像および第2の波長画像の少なくとも一方を表示画像として表示部6に表示させる。また、表示制御部823は、画像処理システム1に関する各種情報を表示する。
【0040】
抽出部824は、ユーザによる操作に応じて操作部7が入力を受け付けた表示画像における基準領域を指定する指定信号に基づいて、基準領域の分光透過率と類似する分光透過率画像の領域をコア組織のコア組織領域として抽出する。
【0041】
演算部825は、抽出部824が抽出したコア組織領域の量を演算する。例えば、演算部825は、撮像装置5の撮像素子の画素の中で、コア組織領域として抽出された画素の面積と撮像装置5の光学系の拡大倍率を用いて、検体SP内のコア組織領域の面積を求めて、この面積の値をコア組織領域の量とする。あるいは、演算部825は、上述と同様にしてコア組織領域の量として長さを演算してもよい。
【0042】
〔画像処理システムの処理〕
次に、画像処理システム1が実行する処理について説明する。
図4は、画像処理システム1が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0043】
図4に示すように、まず、制御部81は、光源装置4にステージ3上に検体容器2が載置されていない状態で、所定の波長帯域の照明光を照射させ(ステップS1)、撮像装置5にステージ3を透過した光を撮像させることによって第1の波長画像を生成させる(ステップS2)。
【0044】
続いて、制御部81は、光源装置4にステージ上に検体容器2が載置された状態で、所定の波長帯域の照明光を照射させ(ステップS3)、撮像装置5にステージおよび検体SPを透過した光を撮像させることによって第2の波長画像を生成させる(ステップS4)。
【0045】
その後、画像処理部82は、検体容器2内の検体SPのコア組織の組織量が閾値以上であるか否かを判定する画像処理を行う(ステップS5)。
【0046】
〔画像処理〕
図5は、上述したステップS5の画像処理の概要を示すフローチャートである。
【0047】
図5に示すように、まず、取得部821は、撮像装置5から第1の波長画像および第2の波長画像を取得する(ステップS101)。
【0048】
続いて、算出部822は、第1の波長画像および第2の波長画像の各々の波長の比率に基づいて、分光透過率画像を算出する(ステップS102)。
【0049】
続いて、表示制御部823は、分光透過率画像または第2の波長画像の少なくとも一方を表示部6に表示させる(ステップS103)。なお、以下において、表示制御部823は、第2の波長画像を表示部6に表示させているものとして説明する。
【0050】
その後、操作部7から表示部6によって表示された第2の波長画像における基準領域を指定する指定信号が入力された場合(ステップS104;Yes)、抽出部824は、指示信号に応じた基準領域における分光透過率と類似する分光透過率画像の領域をコア組織のコア組織領域として抽出する(ステップS105)。ステップS105の後、画像処理部82は、後述するステップS106へ移行する。これに対して、操作部7から表示部6によって表示された第2の波長画像における基準領域を指定する指定信号が入力されていない場合(ステップS104:No)、画像処理部82は、操作部7から指示信号が入力されるまで、この判断を繰り返す。
【0051】
ステップS106において、演算部825は、抽出部824が抽出したコア組織領域の量を演算する。例えば、演算部825は、撮像装置5の撮像素子の画素の中で、コア組織領域として抽出された画素の面積と撮像装置5の光学系の拡大倍率を用いて、検体SP内のコア組織領域の面積を演算し、この面積の値をコア組織領域の量として演算する。
【0052】
続いて、表示制御部823は、演算部825が演算した検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させる(ステップS107)。ここで、閾値とは、検体の再採取を必要としない値である。これにより、評価者またはユーザは、生検の検体SPに対して、簡易な作業で病理診断に必要なコア組織の組織量が十分であるがどうかを直感的に判定することができる。ステップS107の後、画像処理装置1は、
図4のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。
【0053】
以上説明した実施の形態1によれば、表示制御部823が演算部825によって演算された検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させるので、生検の検体SPに対して、評価者またはユーザが簡易な作業で病理診断に必要なコア組織の組織量が十分であるがどうかを判定することができる。
【0054】
また、実施の形態1によれば、光源装置4と撮像装置5との絶対値による誤差の排除と撮像ムラ、例えば光源ムラ、色毎のムラ、光源装置4と撮像装置5との位置関係によるムラを除去することができるので、精度の高い判定を行うことができる。
【0055】
また、実施の形態1によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させるので、ユーザが検体SPのコア組織量を直感的に把握することができる。
【0056】
また、実施の形態1によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させるので、評価者の熟練を必要とせず、作業時間を短縮することができる。
【0057】
また、実施の形態1によれば、光源装置4が照射するマルチバンドの照明光として、波長帯域が半値幅30nm以内の狭帯域光を少なくとも1つ含む照明光、例えば415nm、430nm、465nm、505nm、545nm、600nm、630nm、660nmおよび700nmのいずれか1つをピークとする波長帯域の狭帯域を含む照明光を照射するので、例えば600nmの場合におい、血液と固体組織との境界を高コントラストで表示することができ、505nmの場合において、血液の色が薄いとき、背景と固体組織との境界を高コントラストで表示することができる。
【0058】
(実施の形態1の変形例)
次に、実施の形態1の変形例について説明する。上述した実施の形態1では、演算部825が演算したコア組織領域の量と閾値とを表示部6に表示させることによって評価者やユーザにコア組織領域の量が十分であるか否かを判定させていたが、実施の形態1の変形例では、制御装置が判定する。以下においては、実施の形態1の変形例に係る画像処理システムの構成を説明後、実施の形態1の変形例に係る画像処理システムが実行する画像処理について説明する。なお、上述した実施の形態1に係る画像処理システム1と同一の構成には同一の符号を付して詳細な説明は、省略する。
【0059】
〔画像処理システムの構成〕
図6は、実施の形態1の変形例に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
図6に示す画像処理システム1Aは、上述した実施の形態1に係る制御装置8に代えて、制御装置8Aを備える。制御装置8Aは、上述した実施の形態1に係る画像処理部82に代えて、画像処理部82Aを備える。
【0060】
画像処理部82Aは、メモリと、FPGAまたはGPU等のハードウエアを有するプロセッサを用いて構成される。画像処理部82Aは、上述した実施の形態1に係る画像処理部82の構成に加えて、判定部826をさらに備える。
【0061】
判定部826は、演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上であるか否かを判定する。ここで、閾値とは、検体の再採取を必要としない値である。
【0062】
〔画像処理〕
図7は、実施の形態1の変形例に係る画像処理部82Aが実行する画像処理の概要を示すフローチャートである。
図7において、ステップS201~ステップS206は、上述した
図5のステップS101~ステップS106それぞれに対応する。
【0063】
ステップS207において、判定部826は、演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上であるか否かを判定する。判定部826によって演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上であると判定された場合(ステップS207:Yes)、画像処理システム1Aは、後述するステップS208へ移行する。これに対して、判定部826によって演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上でないと判定された場合(ステップS207:No)、画像処理システム1Aは、後述するステップS209へ移行する。
【0064】
ステップS208において、表示制御部823は、検体SPのコア組織量が正常である旨の情報を表示部6に表示させる。ステップS208の後、画像処理システム1Aは、上述した
図4のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。
【0065】
ステップS209において、表示制御部823は、検体SPのコア組織量が不足する旨の警告を表示部6に表示させる。ステップS209の後、画像処理システム1Aは、上述した
図4のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。
【0066】
以上説明した実施の形態1の変形例によれば、判定部826が演算部825によって演算されたコア組織領域の量が閾値以上であるか否かを判定するので、生検の検体SPに対して、簡易な作業で病理診断に必要なコア組織の組織量が十分であるがどうかを判定することができる。
【0067】
また、実施の形態1の変形例によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量が不足する旨の警告を表示部6に表示させるので、評価者やユーザが検体SPのコア組織量を直感的に把握することができる。
【0068】
また、実施の形態1の変形例によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量が不足する旨の警告を表示部6に表示させるので、評価者やユーザの熟練を必要とせず、作業時間を短縮することができる。
【0069】
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について説明する。上述した実施の形態1では、ユーザが操作部7を操作することによってコア組織の分光透過率を手動で設定し、この設定結果に応じて領域を抽出していたが、実施の形態2では、コア組織の分光透過率を手動で設定し、この設定結果に応じて領域を抽出する。なお、上述した実施の形態1に係る画像処理システム1と同一の構成には同一の符号を付して詳細な説明を省略する。
【0070】
〔画像処理システムの構成〕
図8は、実施の形態2に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
図8に示す画像処理システム1Bは、上述した実施の形態1に係る画像処理システム1の制御装置8に代えて、制御装置8Bを備える。また、制御装置8Bは、上述した実施の形態1に係る制御装置8の画像処理部82に代えて、画像処理部82Bを備える。
【0071】
画像処理部82Bは、メモリと、FPGAまたはGPU等のハードウエアを有するプロセッサを用いて構成される。画像処理部82Aは、上述した実施の形態1に係る構成に加えて、ベクトル算出部827と、分類部828と、設定部829と、をさらに備える。
【0072】
ベクトル算出部827は、分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出する。
【0073】
分類部828は、ベクトル算出部827が算出した各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する。分類部828は、各画素の分光ベクトルおよび複数の基準ベクトルの各々の類似度に基づいて、分光透過率画像の各画素を、3つ以上のグループに分類する。
【0074】
設定部829は、分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定する。また、設定部829は、複数の基準ベクトルの各々の前記基準領域を設定する。
【0075】
〔画像処理システムの処理〕
次に、画像処理システム1Bが実行する処理について説明する。
図9は、画像処理システム1Bが実行する処理の概要を示すフローチャートである。
【0076】
図9に示すように、まず、制御部81は、光源装置4にステージ3上に検体容器2が載置されていない状態で、所定の波長帯域毎の照明光を順次照射させ(ステップS301)、撮像装置5にステージ3を透過した光を順次撮像させることによって複数の第1の波長画像を生成させる(ステップS302)。
【0077】
続いて、制御部81は、光源装置4にステージ上に検体容器2が載置された状態で、所定の波長帯域毎の照明光を順次照射させ(ステップS303)、撮像装置5にステージおよび検体SPを透過した光を順次撮像させることによって第2の波長画像を生成させる(ステップS304)。
【0078】
その後、画像処理部82Bは、検体容器2内の検体SPのコア組織の組織量が閾値以上であるか否かを判定する画像処理を行う(ステップS305)。ステップS305の後、画像処理システム1Bは、本処理を終了する。
【0079】
〔画像処理〕
図9は、上述したステップS305の画像処理の概要を示すフローチャートである。
【0080】
図9に示すように、まず、取得部821は、撮像装置5が順次生成した複数の第1の波長画像と複数の第2の波長画像とを取得する(ステップS401)。
【0081】
続いて、算出部822は、照明光の波長帯域毎に第1の波長画像および第2の波長画像の各々の波長の比率に基づいて、照明光の波長帯域毎に分光透過率画像を算出する(ステップS402)。
【0082】
その後、ベクトル算出部827は、分光透過率画像における各画素の分光ベクトルを算出する(ステップS403)。具体的には、ベクトル算出部827は、分光透過率画像における各画素の分光ベクトルx[i,j][k]を算出する。ここで、[i,j]は、分光透過率画像の画素位置(iが水平方向の画素位置、jが垂直方向の画素位置)を示し、kは、ベクトルの次元数を表す。
【0083】
続いて、分類部828は、ベクトル算出部827が算出した各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類する(ステップS404)。具体的には、分類部828は、該当位置の画素の分光ベクトルをXとし、基準位置の基準ベクトルをY、vを照明光の波長帯域の数(バンド数)とした場合、以下の式(1)によって該当位置の画素と基準ベクトルの類似度を算出する。
【数1】
より具体的には、分類部828は、式(1)を用いて、全画素の分光ベクトルX[i,j][k]に対してクラスタリング処理を行い、少なくとも3つクラスタA,B,Cに分類する。そして、分類部828は、A,B,Cの3つのクラスタの重心位置の分光ベクトルと基準ベクトルであるRed[k]、White[k]およびBackgrounf[k]と比較することによって、クラスタA、クラスタBおよびクラスタCの各々が赤組織、白組織、背景のどれかに相当するか判定することによって分類する。ここで、基準ベクトルであるRed[k]は、予め臨床データとして検出された検体SPのコア組織である赤組織の分光透過率ベクトルを示し、White[k]は、予め臨床データとして検出された検体SPのコア組織以外の白組織の分光透過率ベクトルを示し、Backgrounf[k]は、予め臨床データとして検出された背景(血漿や組織液)の分光透過率ベクトルを示す。以下においては、分類部828は、クラスタAを赤組織、クラスタBを白組織およびクラスタCを背景として分類する。そして、分類部828は、分光透過率画像全体を所定サイズのブロック、例えば8x8画素に分けて、クラスタAに属する画素が最も多いブロックをa[r]として探索する。さらに、分類部828は、分光透過率画像全体に対して、クラスタBに属する画素が最も多いブロックをb[s]として探索し、クラスタCに属する画素が最も多いブロックをc[t]として探索する。ここで、r、s、tは、それぞれの個数である。その後、分類部828は、a[r]に対して、rが1の場合、当該ブロックをクラスタA、即ち、赤組織の基準位置(基準領域)をする。また、分類部828は、rが1以上の場合、各ブロックの平均ベクトルがRed[k]との類似度を最も大きいブロックを赤組織の基準位置(基準領域)とする。分類部828は、b[s]、c[t]に対して、上記同様に処理し、それぞれ白組織および背景の基準位置(基準領域)とする。
【0084】
その後、設定部829は、分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域(基準領域)を基準領域として設定する(ステップS405)。
【0085】
続いて、抽出部824は、設定部829が設定した基準領域をコア組織領域として抽出する(ステップS406)。
【0086】
その後、演算部825は、抽出部824が抽出したコア組織領域の量を演算する(ステップS407)。例えば、演算部825は、撮像装置5の撮像素子の画素の中で、コア組織領域として抽出された画素の面積と撮像装置5の光学系の拡大倍率を用いて、検体SP内のコア組織領域の面積を演算し、この面積の値をコア組織領域の量として演算する。
【0087】
続いて、表示制御部823は、演算部825が演算した検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させる(ステップS408)。これにより、評価者またはユーザは、生検の検体SPに対して、簡易な作業で病理診断に必要なコア組織の組織量が十分であるがどうかを直感的に判定することができる。ステップS408の後、画像処理装置1Bは、
図9のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。
【0088】
以上説明した実施の形態2によれば、設定部829が分光透過率画像を所定の画素毎に分割した複数のブロックのうち、基準ベクトルと類似度が高いグループに属する画素が多いブロックの領域を基準領域として設定するので、生検の検体に対して、簡易な作業で病理診断に必要なコア組織の量が十分であるがどうかを自動的に判定することができる。
【0089】
また、実施の形態2によれば、分類部828がベクトル算出部827によって算出された各画素の分光ベクトルおよび基準ベクトルの類似度に基づいて、分光透過率画像の各画素を、少なくとも2つ以上のグループに分類するので、血液、白色組織、赤色組織および背景のセグメンテーションを正確に行うことができる。
【0090】
また、実施の形態2によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させるので、評価書またはユーザが検体SPのコア組織量を直感的に把握することができる。
【0091】
また、実施の形態2によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量の量と閾値とを表示部6に表示させるので、評価書またはユーザの熟練を必要とせず、作業時間を短縮することができる。
【0092】
また、実施の形態2によれば、光源装置4が照射するマルチバンドの照明光として、波長帯域が半値幅30nm以内の狭帯域光を少なくとも1つ含む照明光、例えば415nm、430nm、465nm、505nm、545nm、600nm、630nm、660nmおよび700nmのいずれか1つをピークとする波長帯域の狭帯域を含む照明光を照射するので、例えば600nmの場合におい、血液と固体組織との境界を高コントラストで表示することができ、505nmの場合において、血液の色が薄いとき、背景と固体組織との境界を高コントラストで表示することができる。
【0093】
(実施の形態2の変形例)
次に、上述した実施の形態2では、演算部825が演算したコア組織領域の量と閾値とを表示部6に表示させることによって評価者やユーザにコア組織領域の量が十分であるか否かを判定させていたが、実施の形態2の変形例では、制御装置が判定する。以下においては、実施の形態2の変形例に係る画像処理システムの構成を説明後、実施の形態2の変形例に係る画像処理システムが実行する画像処理について説明する。なお、上述した実施の形態2に係る画像処理システム1Bと同一の構成には同一の符号を付して詳細な説明は、省略する。
【0094】
〔画像処理システムの構成〕
図11は、実施の形態2の変形例に係る画像処理システムの概略構成を示す模式図である。
図11に示す画像処理システム1Cは、上述した実施の形態2に係る制御装置8Bに代えて、制御装置8Cを備える。制御装置8Cは、上述した実施の形態1に係る画像処理部82Bに代えて、画像処理部82Cを備える。
【0095】
画像処理部82Cは、メモリと、FPGAまたはGPU等のハードウエアを有するプロセッサを用いて構成される。画像処理部82Cは、上述した実施の形態1の変形例に係る判定部826をさらに備える。
【0096】
〔画像処理〕
図12は、実施の形態2の変形例に係る画像処理装置82Cが実行する画像処理の概要を示すフローチャートである。ステップS501~ステップS507は、上述した
図10のステップS401~ステップS407それぞれに対応する。
【0097】
ステップS508において、判定部826は、演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上であるか否かを判定する。判定部826によって演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上であると判定された場合(ステップS508:Yes)、画像処理システム1Cは、後述するステップS509へ移行する。これに対して、判定部826によって演算部825が演算したコア組織領域の量が閾値以上でないと判定された場合(ステップS508:No)、画像処理システム1Cは、後述するステップS310へ移行する。なお、判定部826は、コア組織以外にも、白組織の量が閾値以上であるか否かを判定してもよい。
【0098】
ステップS509において、表示制御部823は、検体SPのコア組織量が正常である旨の情報を表示部6に表示させる。ステップS509の後、画像処理システム1Cは、上述した
図9のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。
【0099】
ステップS510において、表示制御部823は、検体SPのコア組織量が不足する旨の警告を表示部6に表示させる。ステップS510の後、画像処理システム1Aは、上述した
図9のメインルーチンへ戻り、本処理を終了する。
【0100】
また、実施の形態2によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量が不足する旨の警告を表示部6に表示させるので、評価書またはユーザが検体SPのコア組織量を直感的に把握することができる。
【0101】
また、実施の形態2によれば、表示制御部823が検体SPのコア組織量が不足する旨の警告を表示部6に表示させるので、評価書またはユーザの熟練を必要とせず、作業時間を短縮することができる。
【0102】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態1,2および変形例に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって、種々の形態を形成することができる。例えば、上述した実施の形態1,2および変形例に記載した全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、上述した実施の形態1,2および変形例で説明した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0103】
また、実施の形態1,2および変形例では、光源装置、撮像装置、表示部、操作部および制御装置の各々が別体であったが、一体的に形成してもよい。
【0104】
また、実施の形態1,2および変形例では、制御装置8,8A,8B,8Cと撮像装置5とが有線によって接続されていたが、これに限定されることなく、例えば無線通信によって双方向に通信可能に構成してもよい。即ち、ステージ3、光源装置4、撮像装置5のみを臨床現場に配置し、制御装置8,8A,8B,8C、表示部6、操作部7を別の観察室等に配置し、双方向に無線通信または有線通信を行うことによって検体SPのコア組織量を判定してもよい。
【0105】
また、実施の形態1,2および変形例では、ステージ3上に検体SPが載置されていない状態を撮像装置5が撮像して第1の波長画像を生成しているが、例えば第1の波長画像を予め記録部80に記録させ、この記録部80に記録させた第1の波長画像を用いて、算出部822が分光透過率画像を生成してもよい。
【0106】
また、実施の形態1,2および変形例では、上述してきた「部」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【0107】
また、実施の形態1,2および変形例に係る画像処理システムに実行させるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルデータでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disk)、USB媒体、フラッシュメモリ等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0108】
また、実施の形態1,2および変形例に係る画像処理システムに実行させるプログラムは、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。さらに、本開示に係る検体解析装置に実行させるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0109】
なお、本明細書におけるフローチャートの説明では、「まず」、「その後」、「続いて」等の表現を用いてステップ間の処理の前後関係を明示していたが、本開示を実施するために必要な処理の順序は、それらの表現によって一意的に定められるわけではない。即ち、本明細書で記載したフローチャートにおける処理の順序は、矛盾のない範囲で変更することができる。
【0110】
以上、本願の実施の形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、本発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【符号の説明】
【0111】
1,1A,1B,1C 画像処理システム
2 検体容器
3 ステージ
4 光源装置
5 撮像装置
6 表示部
7 操作部
8,8A,8B,8C 制御装置
41 光源部
41a~41h 第1の光源
42 光源ドライバ
80 記録部
81 制御部
82,82A,82B,82C 画像処理部
801 プログラム記録部
821 取得部
822 算出部
823 表示制御部
824 抽出部
825 演算部
826 判定部
827 ベクトル算出部
828 分類部
829 設定部