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  • 特許-予備硬化サポートインク組成物 図1A
  • 特許-予備硬化サポートインク組成物 図1B
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】予備硬化サポートインク組成物
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/314 20170101AFI20240617BHJP
   B29C 64/112 20170101ALI20240617BHJP
   B29C 64/40 20170101ALI20240617BHJP
   B33Y 70/10 20200101ALI20240617BHJP
【FI】
B29C64/314
B29C64/112
B29C64/40
B33Y70/10
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021576223
(86)(22)【出願日】2020-06-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-09-08
(86)【国際出願番号】 US2020038770
(87)【国際公開番号】W WO2020257669
(87)【国際公開日】2020-12-24
【審査請求日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】62/863,299
(32)【優先日】2019-06-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517151372
【氏名又は名称】ナノ ディメンション テクノロジーズ,リミテッド
【住所又は居所原語表記】2 Ilan Ramon St., 74036 Nes Ziona, Israel
(74)【代理人】
【識別番号】110001656
【氏名又は名称】弁理士法人谷川国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ビレツキー アリク
【審査官】神田 和輝
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-155371(JP,A)
【文献】特表2019-512564(JP,A)
【文献】特表2020-510988(JP,A)
【文献】国際公開第2016/121587(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/143293(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/00-64/40
B33Y 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
予備硬化されたサポートインク組成物であって、
a.アクリレートポリマー、オリゴマー、およびそれらの誘導体、のうちの少なくとも1つであって、各々、予備硬化されている、アクリレートポリマー、オリゴマー、およびそれらの誘導体、のうちの1つと、
b.芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む、予備硬化された水溶性コポリマーと、
c.界面活性剤と、
d.光開始剤(PI)と、を含み、前記水溶性コポリマーと前記PIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1である、予備硬化サポートインク組成物。
【請求項2】
前記サポートインクが、懸濁液、乳濁液、および溶液、のうちの少なくとも1つである、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
a.アクリレートモノマーおよびそれらの誘導体のうちの50%(w/w)~90%(w/w)の前記予備硬化された少なくとも1つと、
.10%(w/w)~20%(w/w)の前記コポリマーと、
.5%(w/w)~10%(w/w)の前記PIと、
d.1%(w/w)以下の前記界面活性剤であって、架橋を活性化しない、界面活性剤と、を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項4】
前記コポリマー骨格が、5,000~15,000の重量平均分子量
【数1】
を有する、請求項2に記載の組成物。
【請求項5】
前記アクリレートポリマーおよび/またはオリゴマーが、分子あたり3~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和モノカルボン酸、分子あたり4~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸、前記モノカルボン酸および前記ジカルボン酸のアルカリ金属およびアンモニウム塩、シスジカルボン酸の無水物、ならびにそれらのコポリマー、のうちの少なくとも1つである重合されたモノマー単位から構成される、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
前記アクリレートポリマーのモノマー単位が、アクリル酸エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリロイルモルホリン(ACMO)およびそれらのコポリマー、のうちの少なくとも1つである、請求項5に記載の組成物。
【請求項7】
前記予備硬化されたアクリレートポリマー骨格が、1,000~20,000の重量平均分子量
【数2】
を有する、請求項5に記載の組成物。
【請求項8】
前記芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーが、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、N-ビニル-2-ピロリドン(VP)、ポリ(エチレングリコール(PEG)、およびポリ(ビニルアルコール)(PVA)、のうちの少なくとも1つである、請求項6に記載の組成物。
【請求項9】
前記PIが、イソプロピルチオキサントン(ITX)、2,4-ジエチルチオキサントン(DETX)、ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、エチル-4-ジメチルアミノベンゾエート(EDAB)、および2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、のうちの少なくとも1つである、請求項2に記載の組成物。
【請求項10】
前記界面活性剤が、ポリエーテル修飾ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)である、請求項9に記載の組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、付加製造を使用して、ボイドを含む付加製造電子構成要素を製作するためのシステム、方法、および組成物に関する。具体的には、本開示は、水溶性サポートインクを使用することによる、例えばインクジェット印刷を使用することによるボイドを含む複合構成要素の製作に関する。
【0002】
過去数年にわたって、付加製造および自由形式の製作プロセスは、コンピュータ制御の媒体から直接物品を製作するという点で、いくつかの重要な進歩を経験してきた。例えば、ラピッドプロトタイピング技術により、設計図に従って特別に機械加工され、通常は外部委託される材料のブロックを必要とする従来の機械加工プロセスよりも、社内で物品の独自の知識を維持しながら、多くの製品(プロトタイプ部品および金型など)をより迅速に、コスト効率よく製作することができる。
【0003】
付加製造(AM)は、他のラピッドプロトタイピング技術と同様に、従来、作成する構成要素/パーツの三次元(3D)コンピュータ支援設計(CAD)を使用し、そこからステレオリソグラフィー(STL)または他の好適な形式ファイルがCADパッケージ内で生成される。次に、ファイル(STLなど)を処理して、システムの分注機能の厚さに一致する厚さでZ軸に沿って事実上スライスすることができる。これにより、物品の一連(ライブラリ)の平面断面層が作成される。
【0004】
付加製造プロセスにより、3D CADデータから非常に複雑な形状を直接(工具なしで)作成することを可能にし、それにより高解像度の表面を明示する物品を作成することができる。これらのプロセスは、生産された物品の様々な表面特性を詳細に説明するのに有用であったが、そのようなプロセスは、例えば、製作が求められている物品にすべてが組み込まれている場合の導電性構成要素、および誘電体/樹脂製構成要素の両方の観点から、ピット、空の層、埋設されたウェル(またはビア)を作成するために、その中にボイドを有する複雑な物品を生産するのに苦労している。
【0005】
したがって、ボイドを含む構成要素の複雑な物品の効率的かつ正確な製作を可能にする組成物、システム、および方法が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
開示されているのは、様々な例示的な実装形態において、付加製造、例えばインクジェット印刷を使用して導電性および樹脂/誘電体成分を含む構成要素を形成または製作する方法、ならびにボイドを含む構成要素または物品の製作を容易にするサポートインク組成物の例示的な実装形態である。
【0007】
例示的な実装形態において本明細書で開示されているのは、サポートインク組成物であって、アクリレートポリマーおよびその誘導体、のうちの少なくとも1つであって、そのアクリレート誘導体のうちの少なくともつが、各々予備硬化されている、アクリレートポリマーおよびその誘導体、のうちの少なくとも1つと、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーと、予備硬化されたアクリレートオリゴマーおよび/またはそれらの誘導体および水溶性コポリマーの界面活性剤と、光開始剤(PI)と、を含み、水溶性コポリマーとPIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1である、サポートインク組成物である。
【0008】
別の例示的な実装形態において、本明細書で提供されるのは、インクジェットプリンタを使用してボイドを含む三次元構成要素を製作するための方法であって、インクジェット印刷システムを提供することであって、前記インクジェット印刷システムは、誘電体樹脂組成物を分注するようにサイズ化され、構成された第1のプリントヘッドと、導電性インク組成物を分注するようにサイズ化され、構成された第2のプリントヘッドと、第3のプリントヘッドであって、サポートインク組成物であって、アクリレートポリマー、およびその誘導体、のうちの少なくとも1つであって、アクリレートポリマーの誘導体の少なくとも1つが、各々予備硬化されている、アクリレートポリマー、およびその誘導体、のうちの少なくとも1つと、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化されたコポリマーと、界面活性剤と、光開始剤(PI)と、を含み、水溶性コポリマーとPIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1である、サポートインク組成物、を分注するようにサイズ化および構成されている、第3のプリントヘッドと、第1、第2、および第3のプリントヘッドの各々に基材を搬送するように構成された第1、第2、および第3のプリントヘッドに動作可能に結合されたコンベヤと、コンピュータ支援製造(「CAM」)モジュールであって、少なくとも1つのプロセッサであって、非一時的な記憶装置と通信し、実行時に構成された実行可能命令のセットをその上に記憶して、CPMをその中にボイドを有する樹脂性/誘電体および金属性/導電性成分を有する構成要素を表す3D視覚化ファイルを受信させ、ボイドを含む構成要素を印刷するための第1の実質的に2Dの層を表すファイルを生成させる、少なくとも1つのプロセッサ、を含み、第1、第2、および第3のプリントヘッドの各々を制御するように構成される、CAMモジュールと、を備える、提供することと、誘電体樹脂組成物、導電性インク組成物およびサポートインク組成物を提供することと、CAMモジュールを使用して、印刷用のボイドを含む構成要素の実質的に2Dの層を取得することであって、2Dの層が、誘電体樹脂インクを表すパターン、導電性インクを表すパターン、およびサポートインク組成物を表すパターンを含む、取得することと、第1のプリントヘッドを使用して、誘電体樹脂に対応するパターンを形成することと、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分を有する構成要素の2Dの層中の樹脂表現に対応するパターンを硬化させることと、第2のプリントヘッドを使用して、導電性インク表現に対応するパターンを形成することと、導電性インクに対応するパターンを焼結することと、基材を除去し、それによってボイドを含む構成要素の第1の層を製作することであって、ボイドを含む構成要素の第1の実質的に2Dの層における誘電体樹脂表現に対応するパターンを形成および硬化するステップ、およびボイドを含む構成要素の第1の実質的に2Dの層における導電性インク表現に対応するパターンを形成および焼結するステップの、少なくとも1つの前または続いて、第3のプリントヘッドを使用して、サポートインク表現に対応するパターンを形成する、製作することと、ボイドを含む構成要素の第1の2Dの層のサポートインク組成物に対応するパターンを硬化させることと、を含む方法である。
【0009】
その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素および/または物品を製作するための方法および組成物のこれらおよび他の特徴は、例示的であり、限定的ではない図および実施例と併せて読まれる場合、以下の詳細な説明から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および/または導電性の成分を有する構成要素および/または物品のシステム、製作方法、組成をよりよく理解するために、それらの例示的な実装形態に関して、添付の例および図が参照される。
【0011】
図1A】本明細書に開示されているサポートインク組成物を可溶化する前後の、ボイドを有する誘電体成分を有する物品を例示する。
図1B】同上。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書で提供されるのは、ボイドを有する樹脂性/誘電体および/または導電性成分を有する構成要素および/または物品を製作するためのシステム、方法、および組成物の例示的な実装形態である。
【0013】
本明細書に記載の方法を使用して、ボイド(材料の除去または変位から作成された空間を指す)を有する樹脂性/誘電体、および/または導電性の成分を有する構成要素および/または物品を、例えば、インクジェット印刷デバイスを使用した連続付加製造プロセスで、1回のパスで、または複数のパスを使用して形成することができる。一部の付加製造方法では、樹脂性/誘電体ならびに導電性/金属性成分の両方を含む構成要素および/または物品の印刷が可能になるため、プロセス固有の要件に耐えることができるサポートインクが必要である。例えば、サポートインクは、噴射プロセスが発生することを可能にするために、比較的低温で液体になるように適合されている(換言すれば、ウェーバー数が0.1~1.0である。
【0014】
加えて、サポートインク組成物は、噴射プロセスに続いて急速硬化プロセスを経るように構成されている。さらに、サポートインク組成物の融点は、導電性インクに懸濁された金属性/導電性ナノ粒子の焼結を可能にするために、硬化プロセス後に十分に高くなるように適合されている。サポートインクの比較的高い溶融温度(例えば、約180℃~約240℃)のために、所望のボイドを形成するためのサポートインク組成物の好適な除去方法は、溶解によるものでなければならない。この制約は、サポートインクの化学組成が、樹脂性/誘電体インクに影響を与えることなくサポートインクの選択的溶解を可能にする方法で、誘電体/樹脂性成分とは異なるべきであることを意味する。本明細書に開示および特許請求されるサポートインク組成物は、完成したボイドを有する樹脂性/誘電体および/または導電性の成分を有する構成要素および/または物品を超軽水(「軽水」またはDDW)に浸漬する際に比較的迅速な除去を可能にする。サポートインクの除去は、誘電体成分の誘電体特性および導電性成分の電気性特性に影響を及ぼさないようにさらに適合される。
【0015】
したがっておよび例示的な実装形態において、本明細書で開示されているのは、サポートインク組成物であって、アクリレートポリマーおよびその誘導体、のうちの少なくとも1つであって、そのアクリレート誘導体のうちの少なくともつが、各々予備硬化されている、アクリレートポリマーおよびその誘導体、のうちの少なくとも1つと、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーと、予備硬化されたアクリレートオリゴマーおよび/またはそれらの誘導体および水溶性コポリマーの界面活性剤と、光開始剤(PI)と、を含み、水溶性コポリマーとPIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1である、サポートインク組成物である。
【0016】
本明細書で使用される「サポート(support)」という用語は、本明細書に記載の物品および構成要素の製作中にボイドを有する樹脂性/誘電体および/または導電性成分を有する構築された構成要素および/または物品の複数の層への構造的サポートを提供するために使用されるサポート材料の1つ以上の層を指す。さらに、予備硬化されたアクリレートポリマー、および/または水溶性コポリマーの文脈における「予備硬化された(pre-cured)」という用語は、少なくとも1つのマトリックス材料(例えば、サポートインクのポリマーマトリックス)が少なくとも部分的に硬化していることを提示している。例えば、予備硬化されたアクリレートポリマーにおいて、および/または水溶性コポリマーは、少なくとも部分的に硬化される。付加的に、「少なくとも部分的に硬化した」には、実質的に完全に硬化したものが含まれ得る。したがって、本開示の文脈において、「部分的に硬化した」という用語は、約60℃~約180℃の温度に約30分~約180分間曝された予備硬化したアクリレートポリマーおよび/または水溶性コポリマーにおける硬化の程度を意味する。例示的な実装形態において、予備硬化されたアクリレートポリマー、および/または水溶性コポリマーは、未硬化のアクリレートポリマーの混合物、および/または未硬化の水溶性コポリマーを、所望の部分硬化度をもたらすために混合物を混合しながら硬化条件に供することによって得られる。
【0017】
予備硬化された構成要素の処理に関して、サポートインクの用途に応じて、処理中に変更される変数は、
●アクリレートポリマー/オリゴマーの種類、
●アクリレートポリマー/オリゴマーの数平均分子量
【数1】
、および重量平均分子量
【数2】

●アクリレートポリマー/オリゴマーの多分散性指数(PDI)、
●アクリル化ポリマー/オリゴマーの分岐度、分岐長、および臨界セグメント長、
●水溶性ポリマー/オリゴマーの種類(例えば:芳香族構成要素と脂肪族構成要素の比率)、
●水溶性ポリマー/オリゴマーの数平均分子量
【数3】
および重量平均分子量
【数4】

●水溶性ポリマー/オリゴマーのPDI、
●水溶性ポリマー/オリゴマーの分岐度、分岐長、および臨界セグメント長、
●アクリレートポリマー/オリゴマーと水溶性ポリマー/オリゴマーの比率、
●光開始剤(PI)のタイプと濃度、
●化学線の強度(ルーメン)および波長(例:190nm~360nm)、
●曝露時間、
●温度、
●溶媒の種類および濃度、および
●界面活性剤の種類および濃度(例えば、架橋を防ぐ界面活性剤)、のうちの少なくとも1つであり得る。
【0018】
特定の実装形態において、上記で開示されたパラメータの少なくとも1つの変化に続く硬化を監視することは、例えば、
●完全に硬化した誘電体材料と比較して、混合物のガラス転移温度(T)を監視すること(DSCを使用するなど)、
●間質の自由体積の変化を監視すること(例えば、DMA、膨張計、DSCを使用)、
●溶解時間と条件の監視すること(例えば、時間-温度溶解表)、および
●事前に硬化したポリマー/オリゴマーの架橋密度(v)を監視すること(例えば、TGAを使用)、によって行うことができる。
【0019】
特定の例示的な実装形態において、混合物中のジアクリレートポリマー/オリゴマー(二官能性)の濃度は、50%~75%であり、Tは、約45℃~約70℃、架橋密度(v)は、約5.5x10モル-m-3~約17x10モル-3である。
【0020】
例示的な実装形態において、本明細書に記載の、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素を製作するための方法およびシステムで使用されるサポートインク組成物は、サポートを介した「バックフラッシュ」曝露に対応するために、化学線に対して透過性であり得る。例示的な実装形態において、「化学線(actinic radiation)」は、紫外線、電子ビーム、X線または放射状光線などのステレオリソグラフィー用の樹脂インク組成物を硬化させることができるエネルギービームを指す。したがって、本明細書に記載のボイドを有する樹脂性/誘電体および/または導電性成分を有する構成要素および/または物品を生産する際に使用される「化学線硬化性樹脂性/誘電体、またはサポート組成物」という用語は、上記の1つ以上の化学線(エネルギービーム)を有する照射で硬化される樹脂組成物であり得る。
【0021】
そのような逆露光は、サポートに最も近い層内の光重合性樹脂インク組成物の少なくとも一部を硬化させる結果となる。好適なサポートインク組成物の例は、例えば、アクリレートオリゴマーおよびその誘導体のうちの約50%(w/w)~90%(w/w)の予備硬化された少なくとも1つ、約10%(w/w)~20%(w/w)の水溶性コポリマー、約5%(w/w)~10%(w/w)のPI、および1%(w/w)以下の界面活性剤を含むことができ、界面活性剤は、架橋を活性化しない。
【0022】
例えば、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む、本明細書に開示されるサポートインク組成物に使用される水溶性コポリマーは、約5,000~約15,000、例えば、約6,000~約12,000、または約7,000~約10,000の重量平均分子量
【数5】
を有することができる。水溶性コポリマーは、例えば、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、N-ビニル-2-ピロリドン(VP)、ポリ(エチレングリコール)(PEG)、およびポリ(ビニルアルコール)(PVA)のうちの少なくとも1つであり得る。例示的な実装形態において、予備硬化されたサポートインク組成物は、2つ以上のコポリマー、例えば、PVPとPV、または別の例では、PVAとPVとPVPの組み合わせを含む。
【0023】
同様に、本明細書に開示されるサポートインク組成物に使用される予備硬化されたアクリレートポリマー骨格は、例示的な実装形態において、約1,000~約20,000、例えば、約4,000~約16,000、または約8,000~約12,000の重量平均分子量
【数6】
を有する。さらに、アクリレートポリマーは、分子あたり3~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和モノカルボン酸、分子あたり4~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸、モノカルボン酸およびジカルボン酸のアンモニウム塩、シスジカルボン酸の無水物、およびそれらのコポリマー、のうちの少なくとも1つである重合されたモノマー単位から構成される。したがっておよび例示的な実装形態において、アクリレートポリマーのモノマー単位は、アクリル酸エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリロイルモルホリン(ACMO)およびそれらのコポリマー、のうちの少なくとも1つである。別の例示的な実装形態において、本明細書に開示されるサポートインク組成物は、ポリマーの組み合わせおよび/または2つ以上のモノマー単位を有するコポリマー、例えば、ACMOおよび2-エチルヘキシル-アクリレート、または別の例では、2-エチルヘキシル-アクリレート、ACMO、およびブチル-アクリレートを含む2つのポリマーまたはコポリマーを含む。
【0024】
水溶性コポリマー、および/またはアクリレートポリマーおよびそれらの誘導体の選択は、例えば、
●誘電体(DI)/樹脂性インクの組成、
●DI/樹脂性インクおよび物品の機械的要件、
●金属性/導電性成分の焼結温度、
●硬化の種類と条件、
●物品内のボイドのサイズおよび場所、
●ノズルアレイのノズルサイズに対するポリマーユニットの広がりの長さ*、のうちの少なくとも1つの関数である。
【0025】
換言すれば、ポリマーの長さは、ポリマーの重量平均分子量を骨格モノマーの分子量で除算し、ユニット数に平均結合長から計算された特徴的なユニット長を掛けることによって計算され、広がり形成におけるポリマーの理論上の長さを提供する。ポリマーは凝固する傾向があるため、ノズルオリフィスの直径よりも大きい特徴的な広がりの長さを持たないことが有益である。
【0026】
同様に、上記で特定された要件に基づいてパフォーマンスを最適化するために、構成は、例えば、
●水溶性コポリマーまたはアクリレートポリマーおよび/またはその誘導体のいずれかの重量平均分子量を変更することであって、分子量が大きいほど、機械的強度が高くなり、組成物の粘度が高くなり、溶解が遅くなる、変更することと、
●-水溶性コポリマーまたはアクリレートポリマーおよび/またはその誘導体のいずれかを形成するモノマー単位を変更することと、
●水溶性コポリマーまたはアクリレートポリマーとその誘導体のいずれかの予備硬化の程度を変更することであって、予備硬化の程度が高いほど、機械的強度が向上し、溶解時間が長くなる、変更することと、
●相対的な構成要素の濃度を変更することと、
●-サポートインク組成物中のPIの濃度を増加/減少させることであって、PI濃度が高いほどは、機械的強度および溶解時間が増加する、増加/減少させることと、のうちの少なくとも1つによって調整することができる。
【0027】
本明細書に記載の予備硬化されたアクリレートと共に使用することができる光開始剤は、例えば、ラジカル光開始剤であり得る。これらのラジカル光開始剤は、例えば、CIBA SPECIALTY CHEMICALのIrgacure(登録商標)500およびDarocur(登録商標)1173、Irgacure(登録商標)819、Irgacure(登録商標)184、TPO-L(エチル(2,4,6,トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィネート)ベンゾフェノン、およびアセトフェノン化合物などであり得る。例えば、ラジカル光開始剤は、混合トリアリールスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート塩などのカチオン性光開始剤であり得る。使用されるフリーラジカル光開始剤の別の例は、イソプロピルチオキサントン(ITX)、2,4-ジエチルチオキサントン(DETX)、ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、エチル-4-ジメチルアミノベンゾエート(EDAB)、および2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、のうちの少なくとも1つである。例示的な実装形態において、2つ以上のPI、例えば、ITXおよびEDAB、または別の例では、EDAB、ITXおよびDETXが使用される。
【0028】
さらに、本明細書で説明されるその中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素を形成する方法は、第1のプリントヘッドおよび/または第2のプリントヘッドを使用するステップの前に、剥離可能または除去可能な基材を提供するステップをさらに含むことができる。「剥離可能(peelable)」という用語は、例示的な実装形態において、本明細書に記載されているその中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分を有する構成要素を形成するための方法、組成物、およびキットにより作成された表面などの表面に除去可能に適用および付着することができ、その後、力によってその表面から除去することができる材料を指す。本発明の組成物および方法による剥離可能なフィルムは、プリンタのコンベヤベルト上に配置されたチャックに接着剤および除去可能に適用することができ、強制的に除去することにより、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素の層を露出させる。
【0029】
除去可能な基板はまた、粉末、例えば、セラミック粉末であり得、チャックに適用され、圧縮され、後で除去され得る。基材の選択は、例えば、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体および金属性/導電性成分を有する最終構成要素の使用および構造に依存する可能性がある。さらに、基材の除去は、構成要素全体の製作の最後、第1の2Dの層の製作、またはその間の任意の段階で行うことができる。
【0030】
その中にボイドを有する樹脂性/誘電体および金属性/導電性成分を有する構成要素を形成する方法は、上記のように、基材(例えば、剥離可能なフィルム)を提供するステップを含むことができる。樹脂および/または導電性インクを堆積させるプリントヘッド(およびその誘導体は、制御された形態で表面に材料を堆積、転写、または作成する任意のデバイスまたは技術を指すと理解されるべきである)は、要求に応じて、換言すれば、コンベヤ速度、所望の導電層の厚さ、層のタイプ、層の色などの様々な事前に選択されたプロセスパラメータの関数として、インク液滴(複数可)を提供するように構成することができる。除去可能または剥離可能な基材はまた、比較的剛性のある材料、例えば、ガラスまたは結晶(例えば、サファイア)であり得る。付加的に、または代替的に、剥離可能な基材は、柔軟な(例えば、圧延可能な)基材(またはフィルム)であり得、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分、例えば、ポリ(エチレンナフタレート)(PEN)、ポリイミド(例えば、デュポンのKAPTONE(登録商標)、ケイ素ポリマー、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(テトラフルオロエチレン)(PTFE)フィルムなどを有する構成要素から基材を容易に剥離することを可能にする。さらにその上、基材は、例えば、セラミック粉末であり得る。
【0031】
本明細書に記載の複合物品および構成要素を製作または形成する際に、構成要素樹脂および/または金属材料の実質的に2Dの層を堆積することにより、サポート層または構造を、本明細書に記載の複合物品および構成要素の実質的に2D表現の一部として堆積させることができる。このサポートは除去可能であり、その後に印刷される張り出し部分の下、または部品または構成材料自体によってサポートされていない将来の空洞に位置決めすることができる。サポート構造は、部品材料が堆積されるのと同じ堆積技術を利用して構築され得る。例示的な実装形態において、CAMモジュールは、その中に形成されるボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分を有する構成要素を表す3D視覚化ファイルの突出または自由空間セグメントのため、他の状況では、形成される複合物品および構成要素の側壁のためのサポート構造として機能する追加の形状を生成することができる。サポート材料は、例えば、製作中に部品材料に付着させ、印刷プロセスが完了したときに、本明細書に記載の完成した複合物品および構成要素から除去可能であるように構成することができる。
【0032】
本明細書に開示されるサポートインク組成物に使用される好適な界面活性剤は、例えば、C~C12のアルキルベンゼンスルホン酸塩、C12~C16アルカンスルホネート、C12~C16アルキルサルフェート、C12~C16アルキルスルホコハク酸塩およびC12~C16の硫酸化エトキシル化アルカノールなどの陰イオン性界面活性剤、およびC~C12のアルキルフェノールエトキシレート、C12~C20アルカノールアルコキシレート、およびエチレンオキシドとプロピレンオキシドのブロックコポリマーなどの非イオン性界面活性剤である。同様に、シリコーンポリマーは、ポリエーテル基をグラフトしてシリコーン-ポリエーテルコポリマーを与えることによって修飾することができる。これらのコポリマーは、疎水性構成要素と親水性構成要素の両方を有するため、水性媒体中で界面活性剤として振る舞う。したがって、例示的な実装形態において、界面活性剤は、例えば、ポリエーテル修飾ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)であり得る。
【0033】
例示的な実装形態において、本明細書に記載のサポートインク組成物は、提供されるシステムおよび方法で使用される。したがって、例示的な実装形態において、本明細書で提供されるのは、インクジェットプリンタを使用してボイドを含む三次元構成要素を製作するための方法であって、インクジェット印刷システムを提供することであって、誘電体樹脂組成物を分注するように動作可能な第1のプリントヘッドと、導電性インク組成物を分注するように動作可能な第2のプリントヘッドと、サポートインク組成物を分注するように動作可能な第3のプリントヘッドあって、サポートインク組成物が、アクリレートポリマー、オリゴマー、およびそれらの誘導体(例えば、保護されていない端子端部、分岐の長さ、周波数などの間の変動性を参照のこと)、のうちの少なくとも1つであって、各々予備硬化されている、アクリレートポリマー、オリゴマー、およびそれらの誘導体、のうちの少なくとも1つと、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーと、予備硬化されたアクリレートオリゴマーおよび/またはそれらの誘導体と水溶性コポリマーとの架橋を阻害するように適合された界面活性剤と、光開始剤(PI)と、のうちの少なくとも1つを含み、水溶性コポリマーとPIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1である、第3のプリントヘッドと、第1、第2、および第3のプリントヘッドの各々に基材を搬送するように構成された第1、第2、および第3のプリントヘッドに動作可能に結合されたコンベヤと、第1、第2および第3のプリントヘッドの各々と通信するコンピュータ支援製造(「CAM」)モジュールであって、中央処理モジュール(CPM)であって、少なくとも1つのプロセッサであって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、複合構成要素を含むAME回路を表す3D視覚化ファイルを受信するステップと、複数のファイルを有するファイルライブラリを生成するステップであって、各ファイルが、複合構成要素を含むAME回路を印刷するための実質的に2Dの層を表し、同じファイル上に、サポートインクパターン、導電性インクパターン、および誘電体インクパターンを含有する、生成するステップと、を含むステップを実行することによってCAMにインクジェットシステムを制御させる命令を記憶するように構成された非一時的なコンピュータ可読記憶装置と通信する、少なくとも1つのプロセッサを含む中央処理モジュールをさらに備え、各層が、同じファイル上の誘電体インクパターン、導電性インクパターン、およびサポートインクパターンを含み、CAMモジュールが、第1、第2、および第3のプリントヘッドの各々を制御するように構成されている、CAMモジュールと、を備えるインクジェット印刷システムを提供することと、誘電体樹脂組成物、導電性インク組成物およびサポートインク組成物を提供することと、CAMモジュールを使用して、ライブラリから、印刷用のボイドを含む構成要素の第1の層ファイルを取得することであって、第1の層が、誘電体樹脂インクを表すパターン、導電性インクを表すパターン、およびサポートインク組成物を表すパターンを含む、取得することと、第1のプリントヘッドを使用して、基材上に誘電体樹脂に対応するパターンを形成することと、化学線を使用して、誘電体樹脂に対応するパターンを硬化させることと、第2のプリントヘッドを使用して、導電性インク表現に対応するパターンを形成することと、独立して、硬化および熱の使用のステップの前または後に、導電性インクに対応するパターンを焼結することと、基材を除去し、それによってボイドを含む構成要素の第1の層を製作することであって、ボイドを含む構成要素の第1の層における誘電体樹脂表現に対応するパターンを形成および硬化するステップ、および第3のプリントヘッドを使用してボイドを含む構成要素の第1の層における導電性インク表現に対応するパターンを形成および焼結するステップの少なくとも1つの前または続いて、サポートインクに対応するパターンを形成する、製作することと、同時に、誘電体樹脂パターンを硬化させるステップ、および/または化学線を使用して導電性インクパターンを焼結するステップの前または後に、サポートインクパターンを硬化させることと、を含む方法である。
【0034】
さらにその上、実行可能命令のセットは、実行されると、ボイドを含む構成要素を後で印刷するために、CPMに実質的に2Dの層のライブラリを生成させるようにさらに構成され、各層は、ボイドならびにその印刷順序を含む構成要素の後続の、実質的に2Dの層の誘電体樹脂、導電性インク、およびサポートインク組成物の少なくとも1つを表すパターンを含み、さらに、CAMモジュールを使用して、印刷用のボイドを含む構成要素の後続の層を表す生成されたファイルを取得し、ボイドを含む構成要素の印刷が完了するまで、後続の層を形成するための手順を繰り返す。
【0035】
さらに、本開示の文脈において、「動作可能」という用語は、システムおよび/またはデバイスおよび/またはプログラム、または特定の要素またはステップが完全に機能的なサイズであり、適合され、較正されていることを意味し、電源が入っているかどうかに関係なくアクティブ化されたとき、結合、実装、実行、実現されたとき、または実行可能プログラムがシステムおよび/またはデバイスに関連付けられた少なくとも1つのプロセッサによって実行されたとき、記載された機能を実行するための適用可能な操作性要件の要素を含み、これらを満たす。システムおよびAME回路に関して、「動作可能」という用語は、システムおよび/または回路が完全に機能し、較正され、少なくとも1つのプロセッサによって実行されるときに、列挙された機能を実施するためのロジックを含み、適用可能な動作要件を満たしていることを意味する。
【0036】
したがって、全物品の印刷が完了すると(換言すれば、ライブラリ内のファイルを順序に従って印刷し、これは、付加製造された電子(AME)構成要素を表す3Dファイルから派生される)、方法は、ボイドを含む構成要素を水、例えば水(換言すれば、再蒸留水(DDW)、または超軽水)に浸漬することと、サポートインクを溶解することであって、サポートを溶解するステップにおける水温が約24℃~約70℃で約15分~120分であり、それにより、サポートインクパターンが堆積された場所にボイドを形成する、溶解することと、をさらに含む。
【0037】
例示的な実装形態において、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分を有する構成要素を製作するための方法およびシステムで使用される印刷システムは、使用される初期のサポートインク組成物とは異なる第2のサポートインク組成物を分注するように構成されたさらに追加の機能的プリントヘッドをさらに含むことができる。追加のサポートインクヘッドを使用して、方法は、第1のプリントヘッド、第2のプリントヘッド、または他の任意の機能的なプリントヘッド(およびそれらの任意の順列)を使用するステップに続いて、順次的に、または同時に、追加のサポートインク組成物を提供することと、追加のサポートインクプリントヘッドを使用して、3D視覚化ファイルからCAMモジュールによって生成され、印刷用のボイドをその中に含む樹脂性/誘電体および金属性/導電性成分を有する構成要素の実質的に2Dの層のパターンとして表される、追加のサポート表現に対応する所定のパターンを形成することと、をさらに含むことができる。
【0038】
次に、第1または追加のサポートインク組成物のパターン表現(複数可)のいずれかに対応する所定のパターンをさらに処理して(例えば、硬化、冷却、架橋など)、本明細書で上記に説明したようにサポートとしてパターンを機能化することができる。サポートインク組成物(複数可)を堆積するプロセスは、その後、必要に応じて、すべての順次層に対して繰り返すことができる。
【0039】
「形成する(forming)」(およびその変形「形成される(formed)など)という用語は、例示的な実装形態において、当技術分野で知られている任意の好適な形態を使用して、ポンピングする、注入する、注ぐ、解放する、変位させる、スポッティングする、循環させる、または別の材料(例えば、基材、樹脂、または別の層)と接触する流体または材料(例えば、導電性インク)を配置させることを指す。
【0040】
同様に、他の機能的な「ヘッド」は、誘電体/樹脂性プリントヘッドおよび/または導電性(金属含有)プリントヘッドの前、間、または後に位置することができる。これらは、例示的な実装形態において、導電性インクで使用される金属ナノ粒子分散液と組み合わせて使用することができる光重合性樹脂硬化を加速および/または調整および/または促進するために使用することができる所定の波長(λ)、例えば、190nm~約400nm、例えば、365nmで電磁放射を放出するように構成された電磁(例えば、化学線)放射の源を含み得る。他の機能的なヘッドは例えば、赤外線ランプを含む加熱要素、様々なインクを使用した追加の印刷ヘッド(例えば、はんだ付け前の結合インク、コンデンサ、トランジスタなどの様々な構成要素のラベル印刷)および前述の組み合わせであり得る。
【0041】
本開示の文脈において、「焼結(sintering)」という用語は、液化点まで溶融することなく、熱および/または圧力によって材料の固体塊を圧縮および形成するプロセスを意味する。緻密化の原動力は、導電性インクに懸濁したナノ粒子の表面積の減少と表面自由エネルギーの低下による自由エネルギーの変化である。焼結は、固体/液体、および/または固体/固体、および/または固体/空気の自由エネルギーが完全に減少する、修飾されたが低エネルギーの固体-固体凝集界面を形成し得る。さらに、焼結および硬化は、印刷システムの同じスペース内ではなく、独立したステージを使用して、特定の実装形態で実行される。さらに、焼結導電性インク内の金属ナノ粒子の濃度は、三次元サイトパーコレーション閾値を超えるように構成されていることに留意されたい。
【0042】
提示されるように、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分を有する構成要素を製作するための方法を実装するために使用されるシステムは、インクが異なる金属を含有し得る導電性インクプリントヘッドを有することができる。例えば、システムで使用される導電性インク組成物(複数可)、および開示される方法は、例えば、銀(Ag)ナノ粒子を含むことができ、導電性インク(複数可)は、異なる金属、例えば、銅または金を含むことができる。同様に、他の金属(例えば、Al)または金属前駆体も使用することができ、提供される例は限定的であると見なされるべきではない。
【0043】
他の同様の機能的ステップ(したがって、これらのステップに影響を与えるための手段)は、DI/樹脂性インク組成物の堆積および硬化、および/または導電性インクの堆積および焼結、および/またはサポートインク組成物の堆積および硬化の各々の前または後に行うことができる。これらのステップは、(これらに限定されないが)加熱ステップ(加熱要素または熱風の影響を受ける)、光硬化、または他の適切な化学線源への曝露(例えば、UV光源を使用する)、乾燥(例えば、真空領域および加熱要素を使用する)、(反応性)プラズマ蒸着(例えば、加圧プラズマガンおよびプラズマビームコントローラを使用)、コーティングまたは金属前駆体またはナノ粒子との分散剤として使用される前のDI/樹脂ポリマー溶液への{4-[(2-ヒドロキシテトラデシル)-オキシル].-フェニル}-フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネートなどの架橋、アニーリング、または酸化還元反応の促進を含み得る。
【0044】
特定の例示的な実装形態において、レーザー(例えば、選択的レーザー焼結/溶融、直接レーザー焼結/溶融)、または電子ビーム溶融を、樹脂または導電性部分のいずれかに使用することができる。導電性成分の焼結は、導電性成分が物品のDI/樹脂性/サポート部分の上に印刷される状況下でさえ起こり得ることに留意されたい。導電性層は、樹脂層の上のコーティングパターンとは個別に、そして別個に、樹脂層の間に堆積させることができることに留意されたい。例えば、導電性層をサポート層の上に堆積させることができ、これは、除去後、いかなる樹脂材料からも独立するであろう。
【0045】
したがって、例示的な実装形態において、導電性インクジェットインクを基材上に堆積させ、それによって第1の印刷された導電性パターン層を形成するステップ、および/またはDI/樹脂性インクを除去可能な基材上に堆積するステップは、加熱、光硬化乾燥、プラズマの堆積、架橋、アニーリング、レドックス反応の促進、焼結、溶融、または前述の1つ以上を含むステップの組み合わせのステップの前、後に、または同時に行われる。
【0046】
例示的な実装形態において、導電性インクおよび/またはDI/樹脂性インク組成物、および/またはサポートインク組成物を配合することは、堆積ツール(例えば、プリントヘッド(複数可)-組成物の粘度と表面張力の観点から)によって課される要件および堆積表面特性がある場合はそれを考慮に入れる(例えば、親水性または疎水性、および剥離可能または除去可能な基材または使用されるサポート材料の界面エネルギー)。例えば、ピエゾヘッドを使用したインクジェット印刷を使用すると、導電性インクおよび/またはDI/樹脂性インクの粘度、およびサポートインクの組成(40℃~55℃で測定)は、約5cP以上、例えば、約8cP以上、または約10cP以上、および約30cP以下、例えば、約20cP以下、または約15cP以下である可能性がある。同様に、導電性インクおよび/またはDI/樹脂性インク組成物、および/またはサポートインク組成物は、50msおよび25℃の表面エージングで最大気泡圧力張力計によって測定された、約25mN/m~約35mN/m、例えば、約29mN/m~約31mN/mの動的表面張力(プリントヘッドノズルアレイの開口部でインク液滴が形成されるときの表面張力を指す)を有するように適合させることができる。動的表面張力は、剥離可能な基材、サポート材料、樹脂層(複数可)、またはそれらの組み合わせとの接触角が85°未満になるように定式化することができる。
【0047】
例示的な実装形態において、銀を使用して形成された導電性部分のパターンは、ナノ銀懸濁液のインクを使用して印刷される。ボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する3D構成要素、ならびに本明細書のサポートインクの2D表現の導電性部分は、例えば、高アスペクト比の薄いまたは小さな特徴を有する銀ナノ粒子によって、焼結中の品質を大幅に向上させることができる。換言すれば、アスペクト比Rが1よりはるかに高い(R>>1)導電性ナノ粒子を持つことによって。高いアスペクト比を有することは、例えば、チャック上の基材の運動方向へのインクの流れ配向のために、または別の例示的な実装形態において、プリントヘッドのオリフィスおよび基材の進行からの排出プロセスによって、ナノ粒子の整列を作り出すことができる。
【0048】
例示的な実装形態では、「チャック」という用語は、基材またはワークピースを支持、把持、または保持するための機構を意味することが意図される。チャックは、1つ以上の部品を含み得る。1つの例示的な実装形態において、チャックは、ステージとインサート、プラットフォームの組み合わせを含み、ジャケットを付けられるか、そうでなければ加熱および/または冷却用に構成され、別の同様の構成要素、またはそれらの任意の組み合わせを有することができる。
【0049】
例示的な実装形態において、樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分をその中にボイドを有する3D構成要素の連続的または半連続的インクジェット印刷を可能にするインクジェットインク組成物および方法は、プリントヘッド(または基材)が、例えば2つの(X-Y)(プリントヘッドもZ軸で移動できることを理解する必要がある)寸法で、除去可能な基材または任意の後続の層の上の所定の距離で操作されるとき、本明細書で提供される液体インクの液滴を一度に1つずつオリフィスから排出することによってパターン化することができる。プリントヘッドの高さは、層の数に応じて変更することができ、例えば、一定の距離を維持することができる。各液滴は、例えば、オリフィスに動作可能に結合されたウェル内から、例示的な実装形態では、変形可能な圧電結晶を介して、圧電インパルスによって、命令に基づいて基材に対して所定の軌道を取るように構成され得る。第1のインクジェット導電性インクの印刷は付加的であり、より多くの層を収容することができる。本明細書に記載の方法で使用される、提供されるインクジェット印刷ヘッドは、約3μm~10,000μm以下の最小層フィルムの厚さを提供し得る。
【0050】
説明された方法で使用され、説明されたシステムで実行可能な様々なプリントヘッド間で動作するコンベヤは、約5mm/秒~約1000mm/秒の速度で移動するように構成することができる。例えば、チャックの速度は、例えば:所望のスループット、プロセスで使用されるプリントヘッドの数、ボイドが印刷された樹脂性/誘電体および金属性/導電性成分を含む構成要素の層の数と厚さ、DI/樹脂性インクおよび/またはサポートインク組成物の硬化時間、インク溶媒の蒸発速度、導電性インクおよび/またはDI/樹脂性インク組成物、および/またはサポートインク組成物などを分注するプリントヘッド(複数可)間の距離、または前述の1つ以上を含む要因の組み合わせに、依存する可能性がある。
【0051】
例示的な実装形態において、導電性インクおよび/またはDI/樹脂性インク組成物、および/またはサポートインク組成物の各液滴の体積は、それぞれ0.5~300ピコリットル(pL)、例えば1~4pLの範囲であり得、駆動パルスの強度とインクの特性に依存する。単一の液滴を放出する波形は、10V~約70Vのパルス、または約16V~約20Vのパルスであり得、約0.1kHz~約18kHzの周波数で放出され得る。
【0052】
DI/樹脂性インクは、プリントヘッドリザーバー内で安定するように適合させることができる。例えば、固形分(すなわち、コロイド懸濁液の場合は懸濁固形物、または溶液の場合は溶質)は、約5重量%~約100重量%であり得る。同様に、懸濁されたインク固形物、換言すれば、ラテックスインクは、追加の好適な界面活性剤によって溶媒中に均一に分散させることができる。逆に、好適な界面活性剤は必要ない場合があり、光活性モノマー/オリゴマーおよびそれらの多官能アクリレートの組み合わせを組み込むことにより、インクを100%活性にすることができ、感知できるほどの沈降は起こり得ない。
【0053】
例示的な実装形態において、本明細書に記載のシステムで実装可能な方法で使用されるDI/樹脂性形成インクは、モノマー、オリゴマー、または前述のものを含む組み合わせを含む、懸濁液、エマルジョン、または溶液組成物であり得る。
【0054】
重合誘電体樹脂骨格の開始は、開始剤、例えば、過酸化ベンゾイル(BP)および他の過酸化物含有化合物を使用して行うことができる。本明細書で使用される「開始剤」という用語は、概して、化学反応を開始する物質、具体的には、重合を開始するか、または重合を開始する反応種を生成する任意の化合物を指し、例えば、これらに限定されないが、共開始剤および/または光開始剤(複数可)を含む。
【0055】
「ライブモノマー」、「ライブオリゴマー」、「ライブポリマー」またはそれらの対応物(例えば、コモノマー)の組み合わせという用語は、例示的な実装形態において、モノマー、モノマーの短いグループ、またはラジカル反応を形成することができる少なくとも1つの官能基を有するポリマーを指す(換言すれば、反応を継続することができ、そうでなければ末端基によって終了することはできない)。多孔質粒子が含浸されるライブモノマー、ライブオリゴマー、またはそれらの組み合わせの量は、形成されようとしているボード、フィルム、またはシートの所望の物理化学的特性によって変化する。ライブモノマー、ライブオリゴマー、またはそれらの組み合わせは、数平均分子量
【数7】
、換言すれば1~約2000の鎖あたりのモノマーの平均数、例えば、1~約1000の
【数8】
または約250~約750の
【数9】
、具体的には約300~約500を有する
【0056】
例示的な実装形態において、架橋剤、コモノマー、コオリゴマー、コポリマー、または前述の1つ以上を含み、提供される樹脂インク(複数可)に使用される組成物は、樹脂インク組成物内の一部であるか、または溶液、エマルジョン、または懸濁液を形成するように構成され得る。
【0057】
別の例示的な実装形態において、DI/樹脂性インク組成物は、本明細書で提供される光開始剤を使用して光開始を受けることができるポリマーの活性構成要素を含む。かかるライブモノマー、ライブオリゴマー、ライブポリマー、またはそれらの組み合わせは、例えば、多機能性アクリレートであり得、例えば、1,2-エタンジオールジアクリレート、1,3-プロパンジオールジアクリレート、1,4-ブタンジオールジアクリレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレート、ジプロピレングリコールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、エトキシ化ネオペンチルグリコールジアクリレート、プロポキシル化ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリプロピレングリコールジアクリレート、ビスフェノール-A-ジグリシジルエーテルジアクリレート、ヒドロキシピバル酸ネオペンタンジオールジアクリレート、エトキシ化ビスフェノール-A-ジグリシジルエーテルジアクリレート、ポリエチレングリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、エトキシ化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシル化トリメチロールプロパントリアクリレート、プロポキシル化グリセロールトリアクリレート、トリス(2-アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、およびジペンタエリスリトールヘキサアクリレートのうちの少なくとも1つであり得る。
【0058】
DI/樹脂性インク部分の印刷パターンは、樹脂リッチインク組成物、例えば、懸濁液、エマルジョン、溶液などから製作することができる。「樹脂リッチ」という用語は、DI/または樹脂性インク層を下にある基材、導電層、またはその中にボイドを有する樹脂性/誘電体および金属性/導電性成分、またはサポート部分およびそれらの組み合わせを有する別の構成要素の層に結合するために必要とされるよりも多くの割合のポリマー樹脂構成要素が含まれる組成物を指す。例えば、樹脂リッチ構成要素層は、総DI/樹脂インク重量の少なくとも95重量%である量のポリマーDI/樹脂を含み得る。
【0059】
例示的な実装形態において、製作に使用されるCAMモジュールによって実行される、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性成分を有する構成要素に関連するパラメータの選択に使用されるパラメータは、例えば、所望の印刷スループット、層の樹脂パターン、層の導電性パターン、所望の樹脂層の色、樹脂パターンの着色順序、DI/樹脂の硬化要件および/または層内の導電性/金属性インク組成パターンの焼結要件、(除去可能な)サポート層の必要性と場所、または前述の1つ以上を含むパラメータの組み合わせであり得る。
【0060】
「モジュール(module)」という用語の使用は、モジュールの一部として説明されたまたは特許請求されている構成要素または機能がすべて共通パッケージで構成されていることを暗示するものではない。実際、モジュールの様々な構成要素のいずれかまたはすべては、制御ロジックであろうと他の構成要素であろうと、単一のパッケージに組み合わせるか、個別に維持することができ、さらに、複数のグループまたはパッケージで、または複数の(リモート)場所に分散することができる。さらに、「モジュール」という用語は、本明細書では、ソフトウェアコンピュータプログラムコードおよび/またはモジュールに起因する機能を提供するために利用される任意のハードウェアまたは回路を指すために使用される。さらに、「モジュール」または「構成要素(component)」という用語は、コンピューティングシステム上で実行されるソフトウェアオブジェクトまたはルーチンを指すこともある。本明細書で説明される異なる構成要素、モジュール、エンジンおよびサービスは、コンピューティングシステム上で実行されるオブジェクトまたはプロセスとして(例えば、別個のスレッドとして)実装され得る。
【0061】
CAMモジュールは、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素の3D視覚化ファイルから変換されたファイルを格納する2Dファイルライブラリ、様々なプリントヘッド、コンベヤ、チャック、追加の機能的な「ヘッド」、およびライブラリと通信する少なくとも1つのプロセッサ、少なくとも1つのプロセッサによって実行するための一連の操作命令を格納する非一時的な記憶媒体、マイクロメカニカルインクジェットプリントヘッドまたは少なくとも1つのプロセッサおよびライブラリと通信するヘッド、および2Dファイルライブラリ、メモリ、およびマイクロメカニカルインクジェットプリントヘッドと通信するプリントヘッド(またはヘッド)インターフェイス回路、機能層に固有のプリンタ動作パラメータを提供するように構成された2Dファイルライブラリを備えることができ、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する3D構成要素に関連する情報が生成されたコンピュータ支援設計/コンピュータ支援製造(CAD/CAM)を前処理し、それによって複数の2Dファイルを取得し、前処理のステップで処理された複数の2Dファイル、2Dファイルライブラリ上に3D視覚化ファイル、のその中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素からロードし、2Dファイルライブラリを使用して、少なくとも1つのプロセッサに、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分構成要素の所定の層を所定の順序で印刷するように命令する。
【0062】
製作に使用される、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素を表す3D視覚化ファイルは、例えば、.asm、STL、IGES、STEP、Catia、SolidWorks、ProE、3D Studio、Gerber、Rhinoファイル、または前述の1つ以上を含むファイルであり得、少なくとも1つの実質的に2Dの層を表す(そしてライブラリにアップロードされた)ファイルは、例えば、JPEG、GIF、TIFF、BMP、PDFファイル、または前述の1つ以上を含む組み合わせであり得る。
【0063】
特定の例示的な実装形態において、CAMモジュールは、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する1つ以上の構成要素、例えば、電子構成要素、機械部品、USBコネクタ、プリント回路基板(例えば、図1A、1Bを参照)などを製作するためのコンピュータプログラム製品をさらに備える。印刷された構成要素は、例えば、医療デバイス、電子デバイスであり得、各々、任意選択で同時にまたは順次にかつ連続的に印刷される個別の導電性構成要素および誘電体/樹脂性構成要素の両方を含む。「連続」という用語およびその変形は、実質的に途切れのないプロセスでの印刷を意味することを意図している。別の例示的な実装形態では、連続とは、層、部材、または構造においてその全長に沿って有意な切れ目が存在しない層、部材、または構造を指す。
【0064】
例えば、図1に例示されているように、PCBは、記載された方法を使用して印刷された。示されているボイドを含むPCB全体は、記載されたシステムを使用して連続的に印刷され、それにより、予備硬化されたサポートインク組成物が使用され、導電性インクおよびDI/樹脂性インク組成物で印刷され、続いて除去されて示されるボイドを形成する。
【0065】
本明細書で説明される印刷プロセスを制御するコンピュータは、コンピュータ可読プログラムコードがそれによって具体化されたコンピュータ可読、非一時的な記憶媒体であって、デジタルコンピューティングデバイスのプロセッサによって実行されたときコンピュータ可読プログラムコードが、例示的な実装形態において、三次元インクジェット印刷ユニットに、その中にボイドを有する製作される樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素に関連する情報(換言すれば、構成要素を表す3D視覚化ファイル)が生成されたコンピュータ支援設計/コンピュータ支援製造(CAD/CAM)を前処理し、それにより、複数の2Dファイル(換言すれば、構成要素の層(複数可)を印刷するための少なくとも1つの実質的に2Dの層を表すファイル)を取得するステップであって、各2Dファイルが、特定の順序で所定の層に固有である、取得するステップと、前処理のステップで処理された複数の2Dファイル(複数可)を2Dファイルライブラリにロードするステップと、三次元インクジェット印刷ユニットのインクジェット印刷ヘッドからの導電性材料の液滴の流れを基板の表面に向けるステップと、三次元インクジェット印刷ユニットの別のインクジェット印刷ヘッドからのDI/樹脂性インク材料の液滴の流れを基材の表面に向けるステップと、代替的または追加的に、三次元インクジェット印刷ユニットのさらに別のインクジェット印刷ヘッドからのサポートインク組成物の液滴の流れを表面に向けるステップと、チャック上の基材のX-Y平面内で、基材に対して第1、第2、および第3のインクジェットヘッドを移動させるステップであって、第1、第2、および第3のインクジェットヘッドを、基材のXY平面内の基材に対して移動させるステップが、複数の層の各々について、基材上にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素の層間製作において実施される、移動させるステップと、を実施させる、コンピュータ可読、非一時的な記憶媒体、を備えることができる。
【0066】
提示されるように、開示され、非一時的記憶媒体に記憶された実行可能命令を使用して提供されるシステムおよびデバイスを使用して実装可能な方法は、様々なコンピュータプログラムなどのプロセッサ可読媒体を利用するコンピュータ化された方法である。コンピュータプログラム(ソフトウェアおよび/またはファームウェア)は、本明細書に記載の方法のステップを実行するためのプログラムコード手段、ならびにハードディスク、CD-ROM、DVD、USBメモリスティックなど、またはコンピュータプログラム製品がコンピュータの主記憶域にロードされ、コンピュータによって実行されるときインターネットまたはイントラネットなどのデータネットワークを介してアクセスできる記憶媒体など、コンピュータによって読み取ることができる媒体に格納されたプログラムコード手段を含むコンピュータプログラム製品を含むことができる。
【0067】
したがって、「非一時的記憶媒体(non-transitory storage medium)」および「非一時的コンピュータ可読記憶媒体(non-transitory computer-readable storage medium)」という用語は、プログラム、情報、およびデータを含有し、記憶し、または維持することができる任意の媒体を含むが、必ずしもこれらに限定されないものとして定義される。非一時的記憶媒体および非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電子媒体、磁気媒体、光学媒体、電磁気媒体、または半導体媒体などの多くの物理媒体のいずれか1つを含み得る。好適な非一時的記憶媒体および非一時的コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例には、これらに限定されないが、ハードドライブなどの磁気コンピュータディスケット、磁気テープ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み取り専用メモリ(ROM)、ソリッドステートドライブ(SSD)、シリアルATアタッチメント(SATA)、消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(EPROM)、フラッシュドライブ、コンパクトディスク(CD)、またはデジタルビデオディスク(DVD)が含まれる。
【0068】
加えて、非一時的記憶媒体は、プログラムが実行される第1のコンピュータ(例えば、提供される3Dインクジェットプリンタ)に位置し得、および/またはインターネットなどのネットワークを介した第1のコンピュータと通信する第2の異なるコンピュータに位置し得る後者の場合、第2のコンピュータは、実行のために第1のコンピュータにプログラム命令をさらに提供し得る。「メモリデバイス」という用語はまた、異なる位置、例えば、ネットワーク上で接続されている異なるコンピュータに存在し得る2つ以上のメモリデバイスを含み得る。したがって、例えば、ビットマップライブラリは、提供される3Dインクジェットプリンタに結合されたCAMモジュールから離れたメモリデバイス上に存在し、提供される3Dインクジェットプリンタによって(例えば、広域ネットワークによって)アクセス可能であり得る。
【0069】
特に明記されていない限り、以下の説明から明らかなように、明細書の議論全体を通して、「処理する(processing)」、「取得する(obtaining)」、「使用する(using)」、「印刷する(printing)」、「形成する(forming)」、「ロードする(loading)」、「通信して(in communication)」「検出する(detecting)」、「計算する(calculating)」、「決定する(determining)」、「分析する(analyzing)」などの用語の利用は、物理的構造(換言すれば、樹脂または金属/導電性)層として表される他のデータへのトランジスタアーキテクチャなど、物理的として表されるデータを操作および/または変換する、コンピュータまたはコンピューティングシステム、または同様の電子コンピューティングデバイスのアクションおよび/またはプロセスを指す。
【0070】
さらに、本明細書で使用される場合、「2Dファイルライブラリ」という用語は、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する単一のAME構成要素、または各々が所与の目的のために使用される、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する複数の構成要素を一緒に定義する所与のファイルのセットを指す。この用語は、検索が構成要素を対象とするのか、所与の特定の層を対象とするのかをインデックス付け、検索、および再組み立てして、所与の構成要素の構造層を提供することができる2Dファイルのセットまたはその他のラスターグラフィックファイル形式(一般に、BMP、PNG、TIFF、GIFなどの長方形グリッドの形式のピクセルのコレクションとしての画像の表現)を指すためにも使用することができる。
【0071】
変換されたCAD/CAMデータパッケージに基づくインクジェット印刷を使用するための方法、プログラム、およびライブラリを使用して製作されるその中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素に関連する情報(が生成されたコンピュータ支援設計/コンピュータ支援製造(CAD/CAM)は、例えば、IGES、DXF、DMIS、NCファイル、GERBER(登録商標)ファイル、EXCELLON(登録商標)、STL、EPRTファイル、.asm、STEP、Catia、SolidWorks、ProE、3D Studio、Rhinoファイル、および前述の1つ以上を含む3Dファイルパッケージ、のうちの少なくとも1つであり得る。付加的に、グラフィックスオブジェクトに付属された属性は、製作に必要なメタ情報(メタデータ)を転送し、印刷順序、画像(換言すれば、パターン)、および画像の構造(樹脂、サポート、金属など)、を正確に定義することができ、その結果、設計(3D視覚化CADなど)から製作(CAM用の2Dの層ファイルライブラリなど)への製作データの効率的かつ効果的な転送が可能になる。したがって、例示的な実装形態では、前処理アルゴリズムを使用して、本明細書に記載のGERBER(登録商標)、EXCELLON(登録商標)、DWG、DXF、STL、EPRT ASMなどが、2Dファイルに変換される。
【0072】
本明細書で使用される「含む(comprising)」という用語およびその派生語は、記載された特徴、要素、構成要素、群、整数、および/またはステップの存在を指定するが、他の記載されていない特徴、要素、構成要素、群、整数、および/またはステップの存在を除外しない、制約のない用語であることが意図される。前述のことは、用語「含む(including)」、「有する(having)」、およびそれらの派生語などの類似の意味を有する単語にも適用される。
【0073】
本明細書で開示されるすべての範囲は、端点を含み、端点は、互いに独立して組み合わせることができる。「組み合わせ」には、ブレンド、混合物、合金、反応生成物などが含まれる。本明細書の用語「a」、「an」、および「the」は、量の制限を示すものではなく、本明細書で特に明記しない限り、または文脈により明らかに矛盾しない限り、単数および複数の両方を包含すると解釈されるものとする。本明細書で使用される接尾辞「(s)(複数可)」は、それが修飾する用語の単数形および複数形の両方を含み、それによってその用語の1つ以上を含むことを意図している(例えば、成分(複数可)は、1つ以上の成分を含む)。本明細書全体を通して、「1つの例示的な実装形態」、「別の例示的な実装形態」、「例示的な実装形態」などへの言及は、存在する場合、例示的な実装形態に関連して説明される特定の要素(例えば、特徴、構造、および/または特性)は、本明細書で説明される少なくとも1つの例示的な実装形態に含まれ、他の例示的な実装形態に存在する場合も存在しない場合もあることを意味する。加えて、説明された要素を、様々な例示的な実装形態において、任意の好適な方式で組み合わせてもよいことを理解されたい。
【0074】
本明細書で開示されるすべての範囲は、端点を含み、端点は、互いに独立して組み合わせることができる。さらに、本明細書の「第1」、「第2」、「第3」などの用語は、任意の順序、量、または重要性を示すのではなく、一方の要素から別の要素を表示するために使用される。
【0075】
同様に、「約」という用語は、量、サイズ、配合、パラメータを意味し、他の量および特質が正確ではないこと、ならびにその必要がないことを意味するが、所望に応じて、許容範囲、変換係数、四捨五入、測定誤差など、および当業者に既知の他の要因を反映して、近似および/またはより大きいかより小さいことがあり得る。一般に、量、サイズ、配合、パラメータ、または他の量もしくは特質は、明示的にそう述べられているかどうかにかかわらず、「約」または「おおよそ」である。
【0076】
したがって、本明細書で提供されるのは、予備硬化されたサポートインク組成物であって、アクリレートポリマー、オリゴマーおよびそれらの誘導体、のうちの少なくとも1つであって、そのアクリレート誘導体のうちの少なくとも1つが、各々予備硬化されている、アクリレートポリマー、オリゴマーおよびそれらの誘導体、のうちの少なくとも1つと、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーと、界面活性剤と、光開始剤(PI)と、を含み、水溶性コポリマーとPIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1であり、(i)サポートインクが、懸濁液、乳濁液、および溶液、のうちの少なくとも1つであり、(ii)アクリレートモノマーおよびその誘導体のうちの約50%(w/w)~90%(w/w)の予備硬化された少なくとも1つ、約10%(w/w)~20%(w/w)のコポリマー、約5%(w/w)~10%(w/w)のPI、および1%(w/w)以下の界面活性剤を含むことができ、界面活性剤は、架橋を活性化せず、(iii)コポリマー骨格が、約5,000~約15,000の重量平均分子量
【数10】
を有し、(iv)アクリレートポリマーおよび/またはオリゴマーが、分子あたり3~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和モノカルボン酸、分子あたり4~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸、モノカルボン酸およびジカルボン酸のアルカリ金属およびアンモニウム塩、シスジカルボン酸の無水物、およびそれらのコポリマー、のうちの少なくとも1つである重合されたモノマー単位から構成され、(v)アクリレートポリマーのモノマー単位が、アクリル酸エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリロイルモルホリン(ACMO)およびそれらのコポリマー、のうちの少なくとも1つであり、(vi)予備硬化されたアクリレートポリマー骨格が、約1,000~約20,000の重量平均分子量
【数11】
を有し、(vii)芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーが、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、N-ビニル-2-ピロリドン(VP)、ポリ(エチレングリコール(PEG)、およびポリ(ビニルアルコール)(PVA)、のうちの少なくとも1つであり、(viii)PIが、イソプロピルチオキサントン(ITX)、2,4-ジエチルチオキサントン(DETX)、ベンゾフェノン、4-メチルベンゾフェノン、エチル-4-ジメチルアミノベンゾエート(EDAB)、および2,2-ジメトキシ-2-フェニルアセトフェノン、のうちの少なくとも1つであり、(ix)架橋を阻害するように構成された界面活性剤が、ポリエーテル修飾ポリ(ジメチルシロキサン)(PDMS)である、予備硬化されたサポートインク組成物である。
【0077】
別の例示的な実装形態において、本明細書で提供されるのは、インクジェットプリンタを使用してボイドを含む三次元の付加製造された電子機器を製作するための方法であって、インクジェット印刷システムを提供することであって、誘電体樹脂組成物を分注するように動作可能な第1のプリントヘッドと、導電性インク組成物を分注するように動作可能な第2のプリントヘッドと、サポートインク組成物を分注するように動作可能な第3のプリントヘッドあって、サポートインク組成物が、アクリレートポリマー、オリゴマー、およびそれらの誘導体、のうちの少なくとも1つであって、各々予備硬化されている、アクリレートポリマー、オリゴマー、およびそれらの誘導体、のうちの少なくとも1つと、芳香族および脂肪族モノマーを有する骨格を含む予備硬化された水溶性コポリマーと、予備硬化されたアクリレートオリゴマーおよび/またはそれらの誘導体と水溶性コポリマーとの架橋を阻害するように適合された界面活性剤と、光開始剤(PI)と、のうちの少なくとも1つを含み、水溶性コポリマーとPIとの間の比(w/w)が、1:1~4:1である、第3のプリントヘッドと、第1、第2、および第3のプリントヘッドの各々に基材を搬送するように構成された第1、第2、および第3のプリントヘッドに動作可能に結合されたコンベヤと、第1および第2のプリントヘッドの各々と通信するコンピュータ支援製造(「CAM」)モジュールであって、少なくとも1つのプロセッサであって、中央処理モジュール(CPM)であって、少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、ボイドを含むAME回路を表す3D視覚化ファイルを受信するステップと、複数のファイルを有するファイルライブラリを生成するステップであって、各ファイルが、ボイドおよび実質的に2Dの印刷順序を含むAME回路を印刷するための実質的に2Dの層を表す、生成するステップと、を含むステップを実行することによってCAMにインクジェットシステムを制御させる命令を記憶するように構成された非一時的なコンピュータ可読記憶装置と通信する、少なくとも1つのプロセッサ、を含む、中央処理モジュールをさらに備え、各層が、同じ層ファイル上の誘電体インクパターン、導電性インクパターン、およびサポートインクパターンを含み、CAMモジュールが、第1、第2、および第3のプリントヘッドの各々を制御するように構成されている、CAMモジュールと、を備えるインクジェット印刷システムを提供することと、誘電体樹脂組成物、導電性インク組成物およびサポートインク組成物を提供することと、CAMモジュールを使用して、ライブラリから第1の層ファイルを取得することと、第1のプリントヘッドを使用して、基材上に誘電体樹脂に対応するパターンを形成することと、化学線を使用して、誘電体樹脂の表現に対応するパターンを硬化させることと、第2のプリントヘッドを使用して、導電性インク表現に対応するパターンを形成することと、熱と圧力、のうちの少なくとも1つを使用して、導電性インクに対応するパターンを焼結することと、誘電体樹脂表現に対応するパターンを形成および硬化するステップ、および第3のプリントヘッドを使用して導電性インク表現に対応するパターンを形成および焼結するステップの前または続いて、サポートインク表現に対応するパターンを形成することと、化学線を使用して、ボイドを含む構成要素の第1の2Dの層のサポートインク組成物に対応するパターンを硬化させることと、CAMモジュールを使用して、ライブラリから後続の層ファイルを取得することと、第1のプリントヘッドを使用して、後続の層ファイルの誘電体樹脂に対応するパターンを形成することと、誘電体樹脂表現に対応するパターンを硬化するステップと、ライブラリから後続の層ファイルを取得するステップと、ライブラリ内の実質的に2Dの層ファイルの印刷の完了と、を繰り返すことと、基材を除去し、それによってボイドを含むAMEを製作することと、を含む、方法であり、方法はさらに、(x)ボイドを含むAMEを再蒸留水(DDW)また超軽水枯渇水に浸漬することと、サポートインクをDDWに溶解させ、それによってボイド(換言すれば、ライブラリ内のすべてのファイルを印刷した後のサポートインクの場所に対応する領域)を形成することと、を含み、(xi)誘電体樹脂、および第1の層(基材上、CIパターン、DIパターンのいずれでも)のサポートインク、のうちの少なくとも1つを硬化させるステップが、加熱すること、光重合すること、乾燥させること、プラズマを堆積すること、架橋すること、アニーリングすること、レドックス反応を促進すること、絡み合いさせること、または前述の1つ以上を含む組み合わせを含み、(xii)サポートインク組成物が、約180℃~約220℃の溶融温度を有するように構成され、(xiii)サポートを溶解するステップにおける水の温度が、約23℃~約70℃であり、(xiv)アクリレートオリゴマーおよびそれらの誘導体のうちの約50%(w/w)~90%(w/w)の予備硬化された少なくとも1つ、約10%(w/w)~20%(w/w)の水溶性コポリマー、約5%(w/w)~10%(w/w)のPI、および1%(w/w)以下の界面活性剤を含むことができ、界面活性剤は、架橋を活性化せず、(xv)予備硬化された水溶性コポリマー骨格が、約5,000~約15,000の重量平均分子量
【数12】
を有し、(xvi)予備硬化されたアクリレートポリマー骨格またはその予備硬化された誘導体が、約1,000~約20,000の重量平均分子量
【数13】
を有し、(xvii)アクリレートポリマー、オリゴマーまたはそれらの誘導体が、分子あたり3~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和モノカルボン酸、分子あたり4~12個の炭素原子を含有するエチレン性不飽和ジカルボン酸、モノカルボン酸およびジカルボン酸のアンモニウム塩、シスジカルボン酸の無水物、およびそれらのコポリマー、例えば、アクリル酸エチル、アクリル酸2-エチルヘキシル、アクリル酸ブチル、アクリロイル-モルホリン(ACMO)およびそれらのコポリマーのうちの少なくとも1つ、のうちの少なくとも1つである重合されたモノマー単位から構成され、(xviii)水溶性コポリマーが、ポリ(ビニルピロリドン)(PVP)、N-ビニル-2-ピロリドン(VP)、ポリ(エチレングリコール(PEG)、ポリ(ビニルアルコール)(PVA)、および前述の1つ以上を含むコポリマー、のうちの少なくとも1つである。
【0078】
変換された3D視覚化CAD/CAMデータパッケージに基づく付加製造を使用した、その中にボイドを有する樹脂性/誘電体、および金属性/導電性の成分を有する構成要素の3D印刷に関する前述の開示が、いくつかの例示的な実装形態に関して説明されてきたが、他の例示的な実装形態は、本明細書の開示から当業者には明らかであろう。さらにその上、説明された実装形態は、例としてのみ提示されており、本発明の範囲を限定することを意図するものではない。実際、本明細書に説明される新規の方法、プログラム、ライブラリ、およびシステムを、その趣旨から逸脱することなく、他の様々な形態で具体化してもよい。したがって、他の組み合わせ、省略、置換、および修正は、本明細書の開示を考慮することで当業者に明らかになるであろう。
図1A
図1B