(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】アトラス形式のジオスタンプの層カタログを生成する際に使用される出力作成方法
(51)【国際特許分類】
G06F 16/29 20190101AFI20240617BHJP
G06T 1/00 20060101ALI20240617BHJP
G09B 29/00 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
G06F16/29
G06T1/00 200D
G09B29/00 F
(21)【出願番号】P 2022528596
(86)(22)【出願日】2020-11-11
(86)【国際出願番号】 TR2020051081
(87)【国際公開番号】W WO2021096468
(87)【国際公開日】2021-05-20
【審査請求日】2022-08-17
(32)【優先日】2019-11-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】TR
(73)【特許権者】
【識別番号】522192724
【氏名又は名称】シリン・グルセン・エレン
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】シリン・グルセン・エレン
【審査官】齊藤 貴孝
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-256430(JP,A)
【文献】特開2004-279728(JP,A)
【文献】特表2018-521371(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0242714(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0211427(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 16/00-16/958
G06T 1/00
G09B 29/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
あるエリアに固有のジオスタンプおよび層を含むアトラス形式の層カタログを出力する
ためのコンピュータにより実施される方法であって、
調査エリア
である土地のネガティブマップとなる地理的エリア上に、地理(地理構造、空間参照およびデータ)ならびに地籍区画を描画
する(ベースの形成
)ステップと、
前記ネガティブマップ
(前記ベース)をコピー(複写)するステップと、
前記コピーされたネガティブマップ上、言い換えれば、
前記コピーされた前記ベー
ス上に、
ジオスタンプ、パターン、パターン構成、および参照図面の詳細のキーから開始して、
ジオスタンプの方向、形、対応、近接、比率、割合、形状、測定、およびスケールに基づいて、基本設計原理および絵画技術の知識を使用して、異なる層を形成するステップと、
文明のジオスタンプ形態を決定するステップと、
前記ベース上に前記
形成された
異なる層を保存することによって層を形成するステップと、
モチーフ/パターンの類似性、モチーフの拡大、ベース方向および角度に対する変換に基づいて
、前記層
の分類を実行し、フォローアップ順序付けを行い、前記パターンおよびモチーフを修正し、欠落している層を追加し、前記層の順序も修正するステップと、
前記修正された前記層の順序に基づい
て識別カード(所在地名/コード)を作成し
、層順序番号を発行
し、北の印を導入し、異なる名前で登録し、前記層を印刷するステップと、
カタログ化処理を実行し、印刷によってそれをコピーするステップと、
前記カタログ化処理を実行することによって得られたカタログをアーカイブし、層剥離をシミュレートするステップと
を含むことを特徴とする
コンピュータにより実施される方法。
【請求項2】
前記カタログ化処理の後に
、前記カタログを印刷またはコピーするステップを特徴とする、請求項1に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項3】
前記カタログをリレーショナルデータベース管理システムまたは任意のクラウドシステムに転送するステップを特徴とする、請求項2に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項4】
前記層をフィルムストリップ状に順序付けすることによってシミュレーションを達成するステップを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項5】
地理的情報システム技術を使用し
、「国家座標系国スケール」による前記調査エリアを決定した後に、前記
調査エリアのスケーリングされた地籍情報およびその地理的構造の基本線を出力するデバイスと通信することによって
、前記調査エリアのマップシートから前記ネガティブマップ(前記ベース)を形成するステップを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項6】
保存方
法によっ
てコピーされるステッ
プを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項7】
三角測量点および基準周辺の決定に基づいて、参照詳細、前記
ジオスタンプの多角形および三角測量点、ならびにそれらの原点を描画することによって、モチーフおよびパターンの形状変化を定義し、ジオスタンプ層の識別を実行するステップを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項8】
前記モチーフを画定する区画線を描画
するステップであって、前記モチーフにおける期間および表現の区別のために
、モチーフごとに異なる色を使用する
ことを含む、ステップ、および/または
層間の垂直関係を問い合わせ、前記モチーフおよびパターンならびに前記層内のモチーフ同士の関係を処理するステップを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項9】
モチーフがジオスタンプ層に位置している前記ベース、およびそれらの分類に応じて、前記ベース方向を定義するステップ、および/または
デジタルベースが水平である間に、コンピュータ媒体における適切なプログラムによって、前記デジタルベース上に描かれた異なる方向および角度から、特に、その地理的エリアについて、生成された前記ベースを調査した結果として決定された
ジオスタンプ、パターン、およびパターン構成を描くステップ、および/または
様々な形式、測地系、および投影システムによって、デジタルプラットフォーム内の各層上のジオスタンプのモチーフ構成を処理、印刷、順序付け、および修正するステップを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項10】
前記
ジオスタンプの前記ベース方向に基づいて、前記層の右上隅に
、フィールド
の北方向を示すように、前記北の印を形成するステップを特徴とする、請求項1から
9のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項11】
未分類保存を行い、作成された前記層を修正するステップ、および/または
前記ベース方向に基づいて開かれるメインファイルの下に、異なる名前で未分類で登録するステップ、および/または
前記モチーフおよびパターンの類似性
および前記ジオスタンプ形態に基づいて
、層を分
類するステップを特徴とする、請求項1から
10のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項12】
前記文明の前記ジオスタンプ形態を決定する前記ステップにおいて、スケール、テーマ、および方向とすることができ
る描画技法と、前記参照図面の詳細およ
び三角測量枠とすることができる土地利用詳細を用いて、前記ジオスタンプの描画および設計原理に基づいて、ある文明の前記
ジオスタンプ形態を定義するステップを特徴とする、請求項1から
11のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【請求項13】
前記文明の前記ジオスタンプ形態を決定した後
、層修正および印刷プロセスを実行するステップ、および/または
前記層の前記フォローアップ順序、層または詳細のモチーフ、パターン、および構成を修正するステップ、または
前記欠落している層を導入するステップの後に生じる前記層のコピーに、識別カード(前記所在地名/コード)および層順序番号を与える前記コピーを命名し、番号付けし、署名し、その後、前記層を印刷するステッ
プを特徴とする、請求項1から
12のいずれか一項に記載の
コンピュータにより実施される方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アトラス形式で出力される層カタログが、地籍区画および地理的構造に基づいて地表のネガティブマッピングを実行し、ピクトグラム法を使用して描かれたジオスタンプモチーフおよびパターンの最大数を定義し、ジオスタンプおよびモチーフパターンが提示され、層が剥離される層を決定することによって生成される方法に関する。
【背景技術】
【0002】
初期のコミュニティが定住性の生活様式を経験し始めて以来、土地の所有権、使用権、運営権、および占有権の結果として「土地財産」が出現した。文明(civilization)は、これらの権利に基づいて社会関係を決定し、公正な生活、土地秩序、および社会秩序が確保された。財産権の定義、これらの登録、登録に関する社会への通知、これらの権利の譲渡に関して、社会が相互合意に達するための様々な方法が実施され、いくつかのツールが開発されてきた。
【0003】
ジオスタンプ(スタンプ)とその層は、ハッティ、ヒッタイト、フリギア、タバル、ペルシャ、ヘレニズム、ローマの土地および他の古代文明によって使用される管理ツールの1つである。ジオスタンプは、今日まで、現在の人類の神秘の1つとして、その存在を維持してきた。さらに、古代文明では、ジオスタンプは、地籍区画を形成し、空間参照およびデータを含む地理的構造(
図1、
図2、
図3)を形成することによって、ピクトグラム法によって土地に描かれた土地登録である。広範な地理で実施されたジオスタンプは、農地区画、ならびに集落および道路システムを形成している。
【0004】
ジオスタンプとその層は、空間ネットワーク体系であり、ある地理における文明は、地上のモチーフ、パターン、および構成を通じて自然構造を使用することによって、地籍区画線によって、その歴史的経験、神聖さ、信仰、神話、習慣、神々、および有力な支配者を定義してきた。文明は、それぞれの歴史を別々の層に並べられたスタンプで描いてきた。また、スタンプテーマは、支配下または集落下の地理の境界も定義する。視覚的効果の創造および創造者の永遠の達成は、特に創造の目的である。
【0005】
あらゆる文明は、異なるベース方向、基準、スケール、角度および比率、ならびに描画および設計原理、技術的および詳細な違いを有する独自のジオスタンプを作成した。ジオスタンプモチーフは、特定の形状を作り出すために、地籍区画の境界線を絵文字で形作ることによって形成され、モチーフの組合せは、パターンおよび構成を構成する。文明は、異なる原点、三角測量点、多角形を使用し、参照詳細をベースである土地(
図4)上に描画することによって、それらのモチーフおよびパターンを実施した。文明は、その上の同じモチーフを拡大したり、方向や角度を変えて異なる図形を描いたり、パターンや構成の変化を構成したりした。モチーフの図は互いに接触している。
【0006】
考古学、建築学、都市計画学、地球物理学、集落考古学、地質考古学、地図製作学、および歴史地理学の学問領域は、特定の地理にどの文明が存在しており、その歴史がどのようなものであるかを明らかにするために使用される。これらの文明の支配地域、人間の集落エリア、地理的境界、ならびに建築物の遺跡の年代を様々な方法で研究した。アーカイブ検索、オーラルヒストリー検索、地表調査、現地調査、発掘、測定、実験室試験、層序学、ソフトウェアおよび技術ツールの開発、地球物理学的試験、および掘削は、これらの分析方法のいくつかを構成する。
【0007】
関連する学問領域では、様々な方法を使用して、ある地理にどのような文明が存在していたのか、およびその歴史を判定する。現代の技術を使用する前は、ある土地の土塊下にある集落の痕跡、建築遺跡、発見物、および人工物が、何年にもわたって継続され、困難な条件下で費用をかけて財政的制約を伴って実行された現地調査と発掘の結果として明らかにされている。さらに、前述の学問領域の研究者は、エリア、文化景観要素、および/または空間ネットワークで発見された発見物および人工物の分析を通じて、ある地域における文明およびその存続期間を予測することによって、年代決定を行う。今日、前記調査および発掘を支援するための遠隔感知や画像処理方法など、様々な技術が開発されている。考古学的発見物、人工物、およびそれらの位置決定は、正確に行われ、アーカイブされ得る。
【0008】
コンピュータプログラムや測定方法の発達により研究領域が拡大し、研究期間が短縮され、学問領域へのサービスとして様々な機会が提供されている。前記プログラムおよび方法とは別に、古代の集落地の地下遺跡および集落境界は、ESRI、LIDAR、およびLEICAなどのデジタルまたは衛星イメージング技術、ならびに様々な測定デバイスによって、定期的に検出、階層化、またはマッピング、および解釈することができる。さらに、古代の集落に関する調査、研究では、考古学的なサイトおよび遺跡は、地理情報システム(GIS)ソフトウェアおよび画像処理方法を介して処理される。前記手段を使用することにより、建物および建物群の計画が提供され、発掘および研究に要する労力および研究時間が短縮される。また、前記方法によって、集落および建物の3Dプレゼンテーションが行われる。これらの方法に加えて、任意のエリアにおける上部構造および地下建物の遺跡および景観要素の画像が、バルーンシステムによって達成される。
【0009】
使用されるそのような技術および方法は、人類が土地およびその景観とどのような相互作用を有するかを示す。技術は、様々な仮定および決定を可能にするか、またはそのようなエリアおよび建物のシミュレーションを行うことができるとしても、それらは、ある地理的エリアにおける文明の存在、その存在期間、およびその集落エリアの支配的境界を検出することにおいて制限され、経験を網羅するそれらの文明の歴史の正確かつ中断のない説明を保証することができない。さらに、これらの技術は、過去の空間的変遷および歴史的発展の決定の範囲内で、一連の比較に基づいてデータを提供する例示的な用途で使用される。最先端技術または従来技術における技術、方法、および製品のいずれも、地籍区画ならびに空間参照およびデータを使用することによってジオスタンプを読み取る可能性を保証するものではなく、さらに、そのような使用または類似のモデル例はない。
【0010】
そのため、現在では、歴史地理学、都市考古学、歴史学、考古学の学問領域で行われている研究において、集落の規模とは別に、集落の優位性および農地境界、後背地、道路および貿易ルートに関する欠点および不確実性を、スタンプのモチーフおよびパターンで検出することによる解決策が求められている。加えて、費用効率が高く、最新技術で利用可能な技術、製品、および方法よりも少ない数の手順で、短期間で文明の歴史および土地登録を定義することができる新しい方法が必要とされている。本発明は、この要件を満たすことができる。
【0011】
集落考古学は、ある地理的エリアにおける集落エリアおよびその建物を調べる。この学問領域で使用される方法は、地理情報システム(GIS)の実装も含み、ある集落またはエリアの景観要素および境界を調査する。地質考古学とも呼ばれるこの学問領域は、集落エリアおよびその周辺の地籍データ、および実現すべきシステムの基礎となる、空間参照およびデータについての年代決定調査を実行していない。この学問領域の空間ネットワーク研究は、一般的に、集落に基づいており、この方法で定義された土地は、地籍ネットワークに関連せず、それぞれの方法も有していない。実現すべきシステムにおける歴史地理学の研究は、空間的境界、関係、およびネットワークに基づいている。
【0012】
現在、ジオスタンプの最大数と、これらを含む層とを地籍上で決定するための解決策を保証し、過去の地籍を検出する、本発明に類似した方法はない。従来技術における方法、技術、および製品は、より良い理解のために以下に提供される。
【0013】
従来技術における電気探査[Electric prospecting, Zhurbin IV. Geophysics in archeology, Technologies, and results of the application. -Izhevsk: Udmurt Institute of History, Language and Literature, UrB RAS, 2004.38-44頁]、ジオレーダー[DSKorobov. Fundamentals of Geoinformatics in Archaeology (+CD-ROM)-M.: MSU Publishing House, 2011. 224頁: Multiple Electrode System 2016-GE-203600]、および地震探査[seismic prospecting, DS Korobov]は、発見物および人工物を年代決定するための様々な技法および技術の一部である。考古学的発見物のマッピングは、考古学における地球情報学の基礎的方法によって行われる(The fundamentals of geoinformatics in archeology [+CD-ROM)-M.: MSU Publishing House, 2011. 224頁])。これらの方法の欠点は、考古学者の基本的な要求である最上層を研究することが不可能であることである。
【0014】
従来技術における顕微鏡測量は、文化層をマッピングする際に最適な方法である。前記方法は、洪水堆積物下の建築計画を提供し得る[Dark. A.J. Seeing Beneath the Soil: Prospecting methods in archaeology. -London.: Batsford Ltd. 1990, 192p.]。この方法は、失われた集落および建物の位置および計画を提供するだけである。それは、高レベルの磁気および電磁気の混合物での使用のために、取得されたデータを処理し、処理するために必要とされる複雑な手順は、研究期間を延長し、すべての集落層および建物層の期間を決定することができず、かなり高価な設備を使用するため、不利である。
【0015】
従来技術におけるロシア特許文献第RU2506610号の方法では、磁気感度の値の増加が地下建物に対応し、その値の減少が内部ギャップに対応すると仮定して構築された粒度分析および鉱物分析方法によって、磁場および電磁場における効果的な研究可能性を保証することが開示されている。前記方法は、研究期間を短縮し、マッピングコストも低減する。この方法は、さらに、同様の地勢学的および地質学的条件を有する集落エリアの建物の遺跡を表示する。
【0016】
現在の地下建物、集落エリア、地理的データ、および地形テクスチャのみが、方法、すなわち、従来技術の考古学的学問領域で使用される、マルチスペクトルサーモカメラによる考古学的空中サーモグラフィマッピング、リモートセンシング方法によるUAVドキュメンテーションおよび写真撮影、UAV(無人航空機)、スペクトル画像マッピング、DJI航空プラットフォーム、マルチスペクトルインデックスマッピング、およびドローンマッピングの実施によって明らかにされ得る。
【0017】
従来技術における別の方法であるAgisoft Photo Scanは、デジタル画像の写真測量プロセスを実行するソフトウェアプログラムである(SCI539983、SCI574488、Historic Environment Scotland)。前記プログラムは、主に、一般的には建物の3次元空間データのGISアプリケーション、文化遺産の文書化、および異なるスケールで間接的に物体を測定することに加えて視覚効果の生成に使用される。
【0018】
米国特許文献第US2010/0088014A1号には、ある地理的エリアの時系列的歴史期間と地形の歴史的段階との間の関係に基づいて歴史的変遷を検出するためのナビゲーションデバイスによって考古学的マッピングを実行するためのコンピュータプログラムおよびプロセスを開発する方法が開示されている。
【0019】
従来技術の方法は、地籍と地理的データとの組合せについて、土地秩序の歴史的年代または期間を決定する可能性を保証しない。従来の方法はまた、地上の絵文字を使用することによって作成されたジオスタンプおよび層を検出する能力を含まない。さらに、方法は、あるエリアで文明が支配していた期間、行政と集落の境界、生活または支配者、文化、信仰についての情報と推論を提供しない。したがって、測定可能な空間参照を介して出力を提供し、モチーフ形状および絵文字表現の特徴を提供する解決策が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0020】
【文献】ロシア特許文献第RU2506610号
【文献】米国特許文献第US2010/0088014A1号
【非特許文献】
【0021】
【文献】Electric prospecting, Zhurbin IV. Geophysics in archeology, Technologies, and results of the application. -Izhevsk: Udmurt Institute of History, Language and Literature, UrB RAS, 2004. 38-44頁
【文献】DSKorobov. Fundamentals of Geoinformatics in Archaeology (+CD-ROM)-M.: MSU Publishing House, 2011. 224頁: Multiple Electrode System 2016-GE-203600
【文献】The fundamentals of geoinformatics in archeology [+CD-ROM)-M.: MSU Publishing House, 2011. 224頁]
【文献】Dark. A.J. Seeing Beneath the Soil: Prospecting methods in archaeology. -London.: Batsford Ltd. 1990, 192頁
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0022】
本発明の目的は、地籍区画および地理的構造に基づいて地表のネガティブマッピングを実行し、ピクトグラム法を使用して描かれたジオスタンプモチーフおよびパターンの最大数を定義し、ジオスタンプおよびモチーフパターンが提示され、層が剥離される層を決定することによって、その層カタログ出力がアトラス形式である生成方法を実現することである。
【0023】
本発明の別の目的は、地表、ジオスタンプ、およびそれらが作成した層のネガに基づいて、ある地理的エリアに存在した、好ましくは古代文明の土地登録および履歴が決定される方法を実現することである。
【0024】
本発明のさらに別の目的は、あるエリアに存在した古代文明の地籍区画を形成することによって絵文字法を介して描かれた最大数のジオスタンプ(ロゴグラフ)を含む層が明らかにされ、新規な認識論の根拠となる方法を実現することである。
【0025】
本発明のさらに別の目的は、文明の形態を決定することによって、文明がかつて存在した地理と、どれだけ長くそこに存続したかを検出し、文明の支配および集落の境界を決定し、土地所有者または使用者、信仰、およびその神話を検出する方法を実現することである。
【0026】
本発明のさらに別の目的は、学問領域研究で使用することができる代替情報を提供し、研究を比較制御にかけることが可能な方法を実現することである。
【0027】
添付の図面は、本発明の目的を達成するために実現された「アトラス形式のジオスタンプの層カタログを作成する際に使用される出力作成方法」に記載された調査エリアを示している。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【
図1】Google Earthまたは別の空間表示マップもしくはソフトウェアを使用して達成された調査エリアの地理的位置の図である。
【
図2】調査エリア(トルコ、チャンクル、オナチ村)の地籍区画計画の図である。
【
図3】調査エリア(トルコ、チャンクル、オナチ村)の地理的構造の図である。
【
図4】調査エリア(トルコ、チャンクル、オナチ村)の(空間的)ネガティブビューの図である。
【
図5】異なる文明の詳細および図面参照詳細、多角形、三角測量点、三角測量周辺、ならびに地籍区画の原点の図である。
【
図6】調査エリア(トルコ、チャンクル、オナチ村)におけるジオスタンプ、モチーフ、パターンサンプルの図である。
【
図7】調査エリア(ヒッタイト時代、ピジョンキングの特定の層モチーフ)における層サンプルの図である。
【
図8】調査エリア(トルコ、チャンクル、オナチ村)におけるキーとなる形状の図である。
【
図9】調査エリアにおけるモチーフの位置決め、三角測量点、多角形、およびモチーフ線の図である。
【
図10】調査エリアにおけるベース方向およびモチーフの図である。
【
図11】調査エリア(トルコ、チャンクル、オナチ村、ヤギとの衝突)におけるパターンサンプルの図である。
【
図12】調査エリアにおけるパターンサンプルの図である(病気、(おそらくマラリア)、小川の方向から来る蛇、ヒッタイト時代、縮尺無し)。2016。(トルコ、チャンクル、オナチ村)。
【発明を実施するための形態】
【0029】
以下、説明に使用される用語について説明する。
【0030】
・ベース(地表のネガティブマッピング):地籍区画(
図2)を介して空間参照およびデータ(
図3)を描いた結果としての空間ネットワークを示す線(地籍区画境界に対応する)から構成される地図。アセテート(acetate)上またはデジタル媒体中で生成された同じベースが、調査エリアのスタンプおよび層の検出に使用される(
図4)。
【0031】
・ジオスタンプ:ベース上に線で描かれた意味のある異なるテーマを有する様々なタイプ、スケール、および形状のモチーフ。
【0032】
・層:層は、各々がシートとしてのベースコピーであり、スタンプが手動で(手で)またはデジタル媒体で処理される。ジオスタンプモチーフおよびパターンは、各層上に単一または複数の元の構成を構成する(
図6、
図7、
図9、
図10、
図11、
図12)。層は重なり合っている。
【0033】
・参照図面の詳細:図面の詳細は、文明の描画方法(形態)を定義する詳細であり、地籍区画の形状をアップリケする際に使用される(
図5)。スタンプは、文明時代ごとに異なる詳細で土地にアップリケされる。たとえば、単一の点(三角測量点)から3つの異なる方向に向かい、単一の線上で2つの線を右方向に、1つの線を左方向に延ばし、ジグザグのモチーフ描画詳細を有する。
【0034】
・多角形:土地を測定する際の測定の基準である三角測量点から他の三角測量点までの直線上の、互いに続く、測定が行われる各点(
図5)。
【0035】
・三角測量点:点は、ある数の点の位置を非常に正確かつ精密な方法で検出するために、丘とみなされる。この点は、三角測量により土地を計算するための基準ともみなされ、モチーフの描画プロセスで使用される線の測定を開始するための最初の出発点である(
図9)。
【0036】
・キーとなる図(キーモチーフ):ある地理的領域のジオスタンプの検出を可能にする地籍パターンの最も意味のあるモチーフ。それが描かれると、他のモチーフも見えるようになる(
図8)。
【0037】
・モチーフ:それ自体で視覚的に意味のある図の完全性および適合性、並べて配置したとき、統一性と画像構成を備えたパターンの完全性を構成する各要素(
図6、
図7)。モチーフは、最初の点に再び到達する方法によって描かれる。それらは文明の象徴として使用される。
【0038】
・パターン:スタンプモチーフのテーマの統一性を示す土地に描かれた意味のある図の完全性(
図11、
図12)。
【0039】
・設計原理:その文明のモチーフの図を作成するために使用される描画原理(たとえば、階段(ジグザグ)システム、三角測量点から3つの異なる方向に分散する、異なる連続する層で運動知覚を引き起こす、頭部が反対方向を向く、互いに重なる、結合される、並んで位置する、動物をテーマとするモチーフ、同じアラインメントおよびサイズで反対を向いたモチーフなど)。抽象化、断面表現、様々な角度での描写(3Dの探索)、および/または万華鏡効果は、描画原理の一部である。
【0040】
・構成:層上のテーマモチーフおよび/またはパターンの統一性。
【0041】
・スタンプテクスチャ:地表の地理的エリアを定義するベースを並べた結果として、地籍および地理的構造のしきい値、および空間参照線によって文明の土地登録を形成する層。
【0042】
・三角測量フレーム:原点を計算し、位置を特定するために土地に描かれた幾何学的図形(正方形、円形、三角形、長方形)。それは閉ライン方式である。
【0043】
・原点:三角測量フレームの幾何学的中心。すべての測定の基礎となる点。
【0044】
あるエリアに固有の最大数のジオスタンプおよび層を含むアトラス形式の層カタログを出力する際に使用される本発明の方法は、
調査エリアとなる地理的エリア上に、地表(地理構造、空間参照およびデータ)ならびに地籍区画を描画し、この調査エリアである土地をネガティブマッピングする(ベースを形成する)ステップと、
ネガティブマップをコピーするステップと、
コピーされたネガティブマップ上、言い換えれば、ベースコピー上に、キーとなる図形から開始して、ジオスタンプ、パターン、パターン構成、参照図面の詳細を描き、方向、形、対応、近接、比率、割合、形状、測定、およびスケールに従って、基本設計原理および絵画技術の知識を使用して、異なる層を形成するステップと、
文明のジオスタンプ形態を決定するステップと、
そのサイズに基づいて分類および出力することなく、デジタル媒体において行われるベース上に描画された層を記録することによって層を形成するステップと、
デジタルまたは手動で形成された層のモチーフ/パターンの類似性、モチーフの拡大、ベース方向および角度の分類を実行し、フォローアップ順序付けを行い、パターンおよびモチーフを修正し、欠落している層を追加し、層の順序も修正するステップと、
手動で生成された層をスキャンし、順序付けし、スキャンされ順序付けされた層を印刷し、パターンおよびモチーフを修正し、欠落している層を追加し、層順序修正を実行し、層順序に基づいて識別カード(所在地名/コード)を作成し、層順序番号を発行し、北の印(north sign)を導入するステップと、
デジタル媒体で生成された層順序に基づいて位置識別カード(所在地名/コード)を作成し、層順序番号を発行し、北の印を導入し、異なる名前で保存し、層を印刷するステップと、
カタログ化処理を実行し、印刷によってそれをコピーするステップと、
手動またはデジタル媒体で作成されたカタログをアーカイブし、階層化プロセスをシミュレートするステップと
を含む。
【0045】
本発明の方法の好ましい実施形態では、手動で発行され、および/またはデジタル媒体で生成されたカタログは、印刷またはコピーされる。本発明の方法によって達成されるアトラス形式のカタログ出力は、リレーショナルデータベース管理システムまたは任意のクラウドシステムに転送することができる。シミュレーションは、本発明の方法において、フィルムストリップ状論理によって層順序付けを実行することによって達成される。
【0046】
本発明の好ましい実施形態では、土地のネガティブマッピングを実行する際に、有意な地籍区画の統一性を有するある地理的エリアが使用される。このエリアは、都市化、工業化、農業などの要因によって劣化しない、地籍順序および地理的構造を構成する区画線によって構成されている。「国家座標系国土スケールに適した」調査エリアの決定に続いて、アセテート上に描かれた研究シート上に、および/または地理的情報システム技術を使用することによって、ネガティブマップ(ベース)が形成され、好ましくは、そのエリアの縮尺地籍情報およびその地理的構造の基本線を出力するデバイスと通信することによって、デジタル媒体に保存される。地籍データは、区画境界線、樹木線、岩石域境界線、河川線、地理構造の基本線からなる区画テクスチャで描かれている。地理情報システムは、オルソフォトマッピング、衛星マッピング、地籍マッピング、または計画情報システム(PIS)もしくはCADソフトウェアに基づくプログラムである。
【0047】
形成されたベース(ネガティブマップ)は、A4ページからマップシート形式までの様々な縮尺で地面として生成される。さらに、ネガティブマップは、縮尺なしで、1/200、1/500、1/1000、1/2000、1/5000、および1/20000以上の縮尺で生成されてもよい。ネガティブマップの作成では、Google Earth(登録商標)から選択されたエリアの画像、および地籍情報システムデータ、または地籍システムデータと統合されたジオイメージが使用される。
【0048】
それは透明ベースの写真複写法またはスケールの有無にかかわらず手描き法によってコピーされ、デジタルベースである場合、本発明の方法における手動調査用のベースコピーを形成するために、他の記録および/またはプリンタ/プロッタ印刷法によってもコピーされる。ジオスタンプの検出においてベース出力が写真複写または印刷されるだけでなく、複数のベース形成における別個のアセテートでの描画によって、あらゆるスタンプ層もコピーされ得る。これは、「Google Earth(登録商標)」プログラム画像に基づいて形成することができる。そのような場合、現代に属するものを除き、(ジオスタンプの)すべての行が画像上に描画され、ファイルに保存される。
【0049】
方法の好ましい実施形態では、特に、その地理的エリアについて、手動でまたはデジタル媒体で発行されたベースコピーに対する異なる方向および角度から生成されたベースを調査した結果として達成される、基本設計原理および絵画技術の知識を使用することによって決定される、スタンプ、パターン、およびパターン構成が手動処理される。前記プロセスは、デジタル媒体においておよび/または手動で実行される。本発明のさらに好ましい実施形態では、ベースコピーとスタンプを同時に手動で描くことを確実にすることができる。
【0050】
方法の好ましい実施形態では、三角測量点および基準周辺の決定に基づいて、参照詳細、スタンプの多角形および三角測量点、ならびにそれらの原点を描画することによってモチーフおよび図形の形状変化が定義され、ジオスタンプの層の識別が行われる。モチーフおよびパターンの形状変化における図形の成長および変換が決定される。
【0051】
本発明の方法では、モチーフを定義するベースの線を描画するものとし、モチーフの時代および表現の区別のために、各モチーフについて異なる色が手動およびデジタル図面で使用されるものとする。区画線の描画は、中小サイズのモチーフは先端サイズが1mm~2mmのペンで、大きいサイズのモチーフは先端サイズが2mm~3mm~4mmのペンで行われる。
【0052】
本発明の方法では、層内のモチーフ同士の関係が問われ、層とモチーフおよびパターンとの間の垂直関係が処理される。前記プロセスは、修正ステップにおいて実行される。これにより、パターンの開発および変換が完了し得る。
【0053】
本発明の方法では、ジオスタンプモチーフが位置するベースエッジに基づくベース方向が決定され、分類される。
【0054】
本発明の好ましい実施形態では、コンピュータ媒体における適切なプログラムによって、デジタルベース上に、異なる方向および角度から、特に、その地理的エリアについて、生成されたベースを調査した結果として決定されたスタンプ、パターン、およびパターン構成が描かれる。好ましい実施形態では、各層上のジオスタンプのモチーフ構成は、様々な形式、測地系、および投影システムによってデジタルプラットフォームで処理され、印刷され、一列に順序付けされ、修正される。形式は、Arc/Info、ArcView、DXF、DGN、TIFF、DTED、VPFであり得る。測地系は、ED-50、ED-90、WGS-84であり得る。投影システムは、UTM、Lambert、Geographical Information Systemsのうちの1つである。ジオスタンプのモチーフ構成を処理した後、デジタルプラットフォーム上でキャロレージが実施され、発見されたジオスタンプが地図座標に基づいて処理される。
【0055】
本発明の方法では、デジタル媒体に作成された層は、地図調整層へのジオスタンプを処理した後、未分類で保存される。地理情報システム(GIS)で作成されたベースに対して、描画されたジオスタンプ、モチーフ、および/またはパターンが処理され、その後、ベース方向に応じて決定されたファイルに異なるファイル名で保存され、したがって、未分類の保存が行われる。さらなる好ましい実施形態では、プログラム「Google Earth(登録商標)」においてファイルが開かれ、スタンプが1つずつ描かれる。
【0056】
本発明の方法のさらなる実施形態では、手動で生成された各層上で、北の印はまた、フィールドおよびジオスタンプのベース方向(座標xおよびy)に対して北方向を示すように、ベースの右上隅に手動で押される。さらに好ましい実施形態であるコンピュータプログラムを使用して作成されたシートおよびマップシートにおいて、コンピュータプログラムの有利な特徴として、スタンプのベース方向に基づいて、層の右上隅に、フィールドの北方向を示すように、北の印が形成される。
【0057】
本発明の方法では、層上に北方向を形成した後、手動で描かれた層のスキャンが実行され、ベース方向に従って名付けられたファイルの下にデジタル的に保存される。本発明の方法のすべての段階において、モチーフおよび層の修正を行うことができる。
【0058】
本発明の好ましい実施形態では、手動で作成された層は、層のスキャン、未分類の保存、および修正のステップの後に、好ましくは最小「300dpi」または「.tiff」形式でカラーでスキャンされる。スキャン処理後、層は、ベース方向に基づいて開かれるメインファイルの下に、異なる名前で未分類で登録される。保存プロセスの後、デジタル媒体内のすべての層が印刷される。
【0059】
本発明の方法では、手動でまたはデジタル環境で作成された保存され印刷された層は、モチーフおよびパターン類似性、ベース方向に基づいて分類され、ベース方向に対して分類された層は、スタンプ形態に基づいて分類される。この方法では、モチーフと他のモチーフとの統一性によって形成されるパターンの図形の類似性、ベースに対するモチーフの位置、ならびに拡大方向およびその変換に基づいて層が順序付けされる。このプロセスでは、異なる文明の設計原理が、参照図面の詳細、モチーフ、パターン、およびパターン構成を評価するために使用され、したがって、その順序付けによって歴史的な指標が形成される。
【0060】
本発明の方法では、順序付けプロセスは、3つのステップを含み、層は、第1の段階で、ベース方向とモチーフの類似性および拡大に基づいて手動で順序付けされる。未分類で登録されたデジタル層が印刷される。順序付けは、広いエリアで行われ、さらに、処理中は、水平方向の吊り下げ階層化または層配置によって行われる。第1の順序付けプロセスは、好ましくはシート上に2つの層があるように、ベース方向に、デジタル媒体におけるMS Office Word(登録商標)で、または異なるソフトウェアプログラムを使用することによって、層検出の後に、直接スキャンされた層の順序付けを含む。手動で描かれスキャンされた層は、同じプログラムによって順序付けされる。
【0061】
順序付け処理の第2のステップは、順序を修正するプロセスである。スキャンされた層が処理される、MS Office Word(登録商標)を使用することによって、または異なるソフトウェアを使用することによって作成された層順序が印刷され、層位置およびパターン/モチーフ制御がチェックされ、デジタル媒体において修正に基づいてスタンプが再順序付けされる。層が処理されるWord(登録商標)は、1枚のシート上に2つの層があるように、最大100枚のシート上に合計200枚のスタンプを順序付けることを可能にする。順序付けには、層方向に基づいて各シート上で2つまたは3つの層、および最大2,000枚以上のシート上で合計5,000個のスタンプを使用可能にする、Word(登録商標)プログラムの構成されたバージョンを使用することが適切である。
【0062】
順序処理の最後の第3のステップは、最終修正である。第2のステップで順序付けされた層は、印刷され、再順序付けされ、その後、モチーフ、パターン、および層の修正が実行される。修正処理は、手動で作成された層に印刷されたコピーに対して行われる。デジタル媒体における修正処理は、ファイル登録順およびその名前、層モチーフ、ならびにパターンで行われる。原図は、手動で、または修正処理が要求された場合にコンピュータ媒体において描画および修正され、修正されたコピーが再スキャンされ、前のレジスタが補正される。
【0063】
本発明の方法では、順序付け処理は、層数が少ない研究で1回、複数の層を用いた研究で3回を超えて実行される。
【0064】
本発明の方法では、文明のジオスタンプ形態を決定するステップにおいて、ジオスタンプの描画および設計原理、スケール、テーマおよび方向とすることができる描画技法、参照図面の詳細、ならびに三角測量点基準とすることができる土地適用詳細に基づいて定義される。様々な地理に存在している文明のスタンプは、同じ描画原理および詳細を示す。本発明の方法では、同じ形態を有する層は、同じ文明に属するとみなされ、この土地に関する考古学、歴史学、地理学、および歴史地理学の知識に基づいて、これがどの文明であるかが決定される。好ましい実施形態では、同じ形態を有する層の数に基づいて、文明がどれだけ長くその土地に存続したかを検出することができ、このステップは任意である。前記ステップは、調査期間を短縮し、他のクルーが調査できるように、カタログ作成プロセスの前に実行されてもよい。
【0065】
本発明の方法では、文明のジオスタンプ形態を決定した後に、層修正および印刷プロセスが実行される。層修正および印刷プロセスは、層順序の最終チェックであり、層のフォローアップ順序、層もしくは詳細のモチーフおよびパターンが修正され、ならびに/または欠落している層が追加される。本発明の方法では、デジタル媒体において手動で処理され、スキャンされ、順序付けされた層が印刷され、その後、それらが修正される。デジタル媒体において作成され、印刷されることによって順序付けされた層は、この順序に基づいてコンピュータレジスタに再編成される。手動および/またはデジタル媒体で実行される修正処理の後、修正されたコピーは、層モチーフおよびファイル登録名/コードおよび番号で必要な修正を実行することによって印刷される。
【0066】
本発明の方法では、コピーは、層のフォローアップ順序、層または詳細のモチーフ、パターン、および構成を修正するステップ、または欠落している層を導入するステップの後に命名され、番号付けされ、その後、層を印刷する。所在地名/コードおよび層順序番号は、印刷された最後のコピー上の手動で順序付けされた層、および他のファイルに保存することによって、または特定のソフトウェアプログラムによって、デジタル環境で作成された層に手動で指定される。前記ステップにおいて、手動で順序付けされた層に指定された所在地名/コードおよび層番号は、デジタルスキャンおよび順序付けファイルにおけるその対応に処理される。好ましい実施形態では、モチーフおよびパターンに番号を指定することは任意である。本発明の方法では、命名処理は、ベース方向と形態の検出とに基づいて、また、文明の名前/コードが任意の文明と一致する場合には、文明の名前/コードに従って、ジオスタンプの形態を決定するプロセスにおいて実行される。
【0067】
本発明方法では、印刷プロセスから生じるコピーに、所在地名/コードおよび層順序番号が与えられ、アトラス出力カタログ化および複製プロセスが実行される。このステップで達成される最終的な印刷は、最大数のジオスタンプを有する層から構成される。本発明の方法では、カタログ化プロセスは、2つの方法で実行される。そのうちの一方は手動であり、他方はデジタルカタログ化プロセスである。手動カタログ化を通してジオスタンプを手動で描いた後に順序付けされ番号付けされたシートおよびマップシート形式の層、または手動で描かれた層のスキャンされ順序付けされ番号付けされたシートまたはマップシート形式の層は、全体を構成する。手動カタログ化は、codexまたはoriginアトラスとして特徴づけられる。前記ステップでは、デジタル媒体に転送されない層がカタログ化され、順序番号が与えられると、層が1つに順序付けされ、位置/名前情報が北の印と共に処理される。言い換えれば、本発明の方法では、スキャンが実行されない場合に、印刷された層および元の図面のみから構成されるカタログであるアトラス原点が獲得される。
【0068】
デジタルカタログ化プロセスでは、層は、あらゆる種類の土地モデリング、ソフトウェア、地理情報システム(GIS)および描画プログラムまたは地理空間データシステムを使用することによって、または標準的なコンピュータ媒体において、作成され、順序付けされる層である。
【0069】
本発明の方法では、手動で、およびデジタル媒体で生成された層は、少なくとも300dpiおよび.tiffの解像度で、シートまたはマップシート形式で印刷される。アトラス原点は、写真複写によって増大させることができる。この段階では、アトラス原点は、スキャンによって増大させてもよい。
【0070】
本発明の方法では、達成された出力生成物は、コンピュータまたは地理情報システム(GIS)で処理されるMicrosoft SQ1(登録商標)、Oracle Database(登録商標)などのリレーショナルデータベース管理システム、または任意のクラウドシステムのサービスプロバイダエリア(e-archive)に転送することができる。データベースとして使用することができるアーカイブは、特定の画像データベースシステム(拡張ポートフォリオ)または様々な地理的データベース(ESRI、ArcGIS、QGIS、OpenGISなど)などのオペレーティングシステム上に形成された中央データベースに保持され得る。このように、すべての層情報と情報とデータを異なる形式で保持し、他のエリアと統合することができる。
【0071】
さらに、本発明の方法では、層は、フィルムストリップ状に順序付けされ、したがって、それぞれの地理的エリアの歴史がシミュレートされる。シミュレーションプロセスは、最終印刷されたコピーの命名および番号付けに続いて、または同時に実行することができる。
【0072】
本発明の方法によって獲得されるアトラスは、産業およびサービスセクタで使用され得る。前記アトラスは、テクニカルなおよび技術的な生産単位であるので、ある地理的エリアに特有の、特定の縮尺で、または縮尺なしで生成することができる。本発明の方法によって達成される出力生成物は、考古学、空間計画、歴史、都市考古学、集落考古学、都市史学、歴史地理学、地図製作学研究において使用され得る。本発明のアトラスは、土地登録簿、支配的地理、ならびに古代文明の文化、人々、信仰、および経験を定義する際に使用することができる。本発明の方法の出力は、自然人および法人または文明を追跡する機関および政府によって要求され得る。生産の目的のために、他の機関および組織にライセンスを与えることができる。
【0073】
本発明の方法によって、階層化された方法で設計原理および絵画技術の知識を使用することによってジオスタンプを検出し、スタンプの形態の区別を決定し、層を順序付けし、印刷し、次いで、すべての層を含む生産出力を達成して、ある地理的エリアにかつて存在した古代文明の歴史、空間的支配地、定住地、ならびに行政管理境界および土地登録を明らかにするために、絵文字法によって、および地籍区画および地表を形成することによって、土地に描かれた最大数のジオスタンプを含むエリアのネガティブマッピングが実行される。本発明の方法によって達成される出力生成物は、ある地理的エリアに固有のジオスタンプおよび層を含む層カタログ出力であるアトラスであり、手動で、またはデジタル媒体でブックまたはマップシートパイル形式で生成される。本発明の方法では、ジオスタンプ層およびスタンプテクスチャのデータベースを含み、スタンプ形態を決定し、シミュレーションを形成し、パブリックと共有するEアーカイブまたはジオアーカイブが任意選択で提供され得る。
【0074】
本発明の方法では、任意の土地のネガ上に線を描く際に使用される地籍区画線、参照詳細、多角形および三角測量点、ならびに三角測量基準が決定され、したがって、ジオスタンプ、モチーフ、パターン、および構成を含む層によって構成される出力が達成される。
【0075】
アトラス形式のジオスタンプの層カタログを生成する際に使用される出力作成方法の様々な実装形態を開発することが可能であり、本発明は、本明細書で提供される例に限定されるものではなく、主に以下の特許請求の範囲においてみられる。