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特許7505000高機能性発泡用樹脂組成物及びその製造方法
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  • 特許-高機能性発泡用樹脂組成物及びその製造方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】高機能性発泡用樹脂組成物及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   C08J 9/04 20060101AFI20240617BHJP
   C08J 9/06 20060101ALI20240617BHJP
   B29C 44/00 20060101ALI20240617BHJP
   B29C 44/36 20060101ALI20240617BHJP
   C08L 101/00 20060101ALI20240617BHJP
   C08K 3/013 20180101ALI20240617BHJP
   C08K 3/36 20060101ALI20240617BHJP
   C08L 31/04 20060101ALI20240617BHJP
   C08L 21/00 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
C08J9/04 107
C08J9/06 CES
B29C44/00 C
B29C44/36
C08L101/00
C08K3/013
C08K3/36
C08L31/04 C
C08L21/00
C08J9/06 CER
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022535749
(86)(22)【出願日】2020-10-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-08
(86)【国際出願番号】 KR2020015085
(87)【国際公開番号】W WO2021118059
(87)【国際公開日】2021-06-17
【審査請求日】2022-06-16
(31)【優先権主張番号】10-2019-0164430
(32)【優先日】2019-12-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】520161344
【氏名又は名称】ハンファ ソリューションズ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】イ、ジェ ヒョク
(72)【発明者】
【氏名】カン、チョル イ
(72)【発明者】
【氏名】ペ、ソン ス
(72)【発明者】
【氏名】イ、サン ジン
【審査官】脇田 寛泰
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第108841070(CN,A)
【文献】特開2003-192824(JP,A)
【文献】特開平06-107840(JP,A)
【文献】国際公開第2017/200026(WO,A1)
【文献】特開昭58-125725(JP,A)
【文献】特開2010-184492(JP,A)
【文献】韓国公開特許第10-2003-0009904(KR,A)
【文献】特開平08-283443(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2002/0128336(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第105566732(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第101309956(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第1503819(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106479033(CN,A)
【文献】特開2006-63183(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0199349(US,A1)
【文献】実開平5-31606(JP,U)
【文献】特開2022-156785(JP,A)
【文献】特表2024-501218(JP,A)
【文献】国際公開第2018/181137(WO,A1)
【文献】特開2023-135402(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C44/00-44/60
67/20
C08J9/00-9/42
C08K3/00-13/08
C08L1/00-101/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ブレンド樹脂100重量部に対して、シリカ核剤0.1乃至5重量部、架橋剤0.1乃至5重量部、発泡剤1乃至20重量部及び発泡助剤1乃至10重量部を含み、
前記ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)20乃至80重量部に対して、オレフィン系エラストマー80乃至20重量部を含み、
前記シリカ核剤は平均粒径が1乃至50nmである
ことを特徴とする発泡用樹脂組成物。
【請求項2】
前記ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)40乃至60重量部に対して、エチレン-プロピレンジエンモノマー(EPDM)を60乃至40重量部を含む
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項3】
前記オレフィン系エラストマーはC2乃至C20のα-オレフィン及びエチレン-プロピレン系共重合体ゴムから選択された少なくともいずれか1つ以上を含む
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項4】
前記エチレン-プロピレン系共重合体ゴムはエチレン-プロピレンゴム(EPR)及びエチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)から選択された少なくともいずれか1つ以上を含む
請求項3に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項5】
前記エチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)はエチレン40乃至80重量%、プロピレン10乃至50重量%及びエチリデンノルボルネン0.5乃至10重量%を含む
請求項4に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項6】
前記オレフィン系エラストマーはムーニー粘度(Mooney viscosity)が125℃を基準として10乃至100である
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項7】
前記シリカ核剤は乾式シリカ、溶融シリカ、沈降シリカ、シリカゲル、コロイダルシリカ及び結晶質シリカから選択された少なくともいずれか1つ以上を含む
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項8】
前記架橋剤は1,1-ジ-t-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチル-クミルペルオキシド、ジクミル-ペルオキシド(DCP)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチル-ペルオキシル)ヘキサン及び1,3-ビス(t-ブチル-ペルオキシル-イソプロピル)ベンゼンから選択された少なくともいずれか1つ以上を含む
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項9】
前記発泡剤はアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p’-オキシビスベンゼンスルホノヒドラジドから選択された少なくともいずれか1つ以上を含む
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項10】
前記発泡助剤は酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化カドミウム及び酸化鉛から選択された少なくともいずれか1つ以上を含む
請求項1に記載の発泡用樹脂組成物。
【請求項11】
請求項1ないし10のいずれかに記載の発泡用樹脂組成物を含む
ことを特徴とする発泡用樹脂組成物を含む素材。
【請求項12】
前記素材は電気部品素材、機械部品素材、自動車部品素材、建築資材、包装材料及び履物用素材から選択された少なくともいずれか1つ以上に提供が可能である
請求項11に記載の発泡用樹脂組成物を含む素材。
【請求項13】
(a)エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)及びオレフィン系エラストマーを含んで、ブレンド樹脂を製造するステップ;
(b)前記ブレンド樹脂にシリカ核剤を投入して1次混練するステップ;及び
(c)前記ブレンド樹脂に架橋剤、発泡剤及び発泡助剤を含んで2次混練するステップ;を含み、
前記(b)のステップで、ブレンド樹脂100重量部に対して、シリカ核剤を0.1乃至5重量部を含み、
前記(a)ステップで、ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)20乃至80重量部に対して、オレフィン系エラストマー20乃至80重量部を含み、
前記(b)ステップで、シリカ核剤は平均粒径が1乃至50nmである
ことを特徴とする発泡用樹脂組成物の製造方法。
【請求項14】
前記(b)ステップは100℃乃至150℃で行われる
請求項13に記載の発泡用樹脂組成物の製造方法。
【請求項15】
前記(c)ステップで、ブレンド樹脂100重量部に対して、架橋剤0.1乃至5重量部、発泡剤1乃至20重量部及び発泡助剤1乃至10重量部を含む
請求項13に記載の発泡用樹脂組成物の製造方法。
【請求項16】
前記製造方法は溶融ブレンディングで押出機、ニーダー(Kneader)、ブラベンダープラスチコーダー(Brabender Plasticorder)、ミキシングロール(Mixing Roll)及び混合機から選択される少なくともいずれか1つ以上を提供する
請求項13に記載の発泡用樹脂組成物の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、高機能性発泡用樹脂組成物及びその製造方法に関し、履物素材、例えばインソール(insole)、ミッドソール(midsole)、アウトソール(outsole)などの製造時、高い割裂強さ(split tear strength)と反発弾性を提供できる高機能性発泡用樹脂組成物及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
高分子発泡体とは気泡が固体状態の高分子内に共存している二重状態の物体を指し、吸収材、クッション材、断熱材、吸音材、回路基板などの各種基板、支持台などの様々な用途で幅広く用いられている。古くから広く使用されてきた繊維、革などは大半が高分子物質かつ多孔性物質である。人工的に作られた最初の発泡体は天然ゴムラテックス発泡体であり、それ以降合成ゴムラテックスなどが発泡体の原料に応用されてきた。最近では、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリ塩化ビニル(PVC)などの弾性のある各種プラスチック発泡体に発展しており、発泡体の種類とその発泡技術は活発に研究されている。ポリオレフィン発泡体の場合、優れた軽量性、耐化学性、衝撃吸収性、放熱及び防音などから自動車包装、建築、海洋、医薬、スポーツ、レジャー産業に適用されており、その中でもエチレン酢酸ビニル(ethylene vinyl acetate、EVA)は柔軟性、衝撃強度、透明性、加工性、耐オゾン性などに優れ自動車産業及び電気電子製品などに広範囲に使用されており、特に、発泡体は低い比重と柔らかな感触、適切な強度と衝撃特性により履物産業でのクッション素材であるインソール(insole)とミッドソール(midsole)に幅広く適用されている。
【0003】
一般に、高分子発泡体の物性は発泡体の基本樹脂の機械的物性とオープンセル含量、サイズ、サイズ分布、形態などのセル構造に影響を受け、架橋剤の濃度、核剤などの添加物と加工技術及び加工条件のような様々な変数に影響を受けており、これに対する多くの研究が進められている。
【0004】
例えば、特許文献1では高分子弾性体、ナノ充填剤、少なくとも2種の両親媒性分散剤、化学発泡剤、発泡促進剤、及び架橋剤を含む微細発泡性ナノ複合体及びその製造方法に関して開示して微細発泡性ナノ複合体の向上した物理的性質を提供し商業的に大量生産が可能であることを特徴とする。
【0005】
また、特許文献2ではデンプンを含む生分解性樹脂とポリプロピレン系樹脂と軟質ポリマーと核剤を含む発泡体樹脂組成物を開示し、高い発泡率、優れた強度、柔軟性及び復元力を提供することを特徴とする。
【0006】
また、特許文献3ではエチレン酢酸ビニル共重合体、ジエン化合物とオレフィン共重合体を含む熱可塑性エラストマー組成物を提供して優れた柔軟性、成形加工性、強度などを提供する発泡体を提供することを特徴とする。
【0007】
以上述べたように、優れた物性を提供するための発泡体組成物に対する開発は活発に進められており、より良好な物性を提供するために依然として開発研究は必要である。よって、本発明は、特に、高分子発泡体に含む核剤の種類及びサイズを調節して割裂強さ及び反発弾性に優れた高機能性発泡用組成物を提供するために完成した。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【文献】大韓民国公開特許公報第10-2017-0081949号(2017.07.13)
【文献】日本登録特許公報第6026895号(2016.11.16)
【文献】日本公開特許公報第2013-159632号(2013.08.19)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、上述の問題点をすべて解決することを目的とする。
【0010】
本発明の目的は、割裂強さ及び反発弾性に優れた高機能性発泡用組成物を提供することにある。特に、高分子発泡体に含む核剤の種類及びサイズを調節して機械的物性を向上させることを目的とする。
【0011】
本発明の目的は、高機能性発泡用組成物を履物用素材として提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
上述の本発明の目的を達成し、後述する本発明の特徴的な効果を実現するための、本発明の特徴的な構成は下記のとおりである。
【0013】
本発明の一実施例によれば、ブレンド樹脂で100重量部に対して、シリカ核剤0.1乃至10重量部、架橋剤0.1乃至5重量部、発泡剤1乃至20重量部及び発泡助剤1乃至10重量部を含む発泡用樹脂組成物が提供される。
【0014】
本発明の一実施例によれば、ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)20乃至80重量部に対して、オレフィン系エラストマー20乃至80重量部を含んで提供される。
【0015】
本発明の一実施例によれば、上記発泡用樹脂組成物を含む素材が提供され、これは履物用素材として提供され得る。
【0016】
本発明の一実施例によれば、(a)エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)及びオレフィン系エラストマーを含んで、ブレンド樹脂を製造するステップ;(b)上記ブレンド樹脂にシリカ核剤を投入して1次混練するステップ;(c)上記ブレンド樹脂に架橋剤、発泡剤及び発泡助剤を含んで2次混練するステップ;を含む発泡用樹脂組成物の製造方法が提供される。
【0017】
本発明の一実施例によれば、上記製造方法は溶融ブレンディングで提供され、押出機、ニーダー(Kneader)、ブラベンダープラスチコーダー(Brabender Plasticorder)、ミキシングロール(Mixing Roll)及び混合機から選択される少なくともいずれか1つ以上が提供され得る。
【発明の効果】
【0018】
本発明による発泡用樹脂組成物によれば、発泡加工時、優れた割裂強さと反発弾性を提供できる。また、優れた硬度、密度とエネルギー損失係数を提供して、履物用素材として提供され得る。
【0019】
本発明による発泡用樹脂組成物を含む履物素材の場合、優れた耐摩耗性、耐衝撃性及び軽量性を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の比較例1による発泡組成物のSEM写真を示した図である。
図2】本発明の実施例1による発泡組成物のSEM写真を示した図である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0021】
以下、本発明の好ましい実施例によって本発明の構成及び作用をより詳細に説明する。ただし、これは本発明の好ましい例示として提示されたものであって、いかなる意味でもこれによって本発明が制限されると解釈されることはできない。
【0022】
ここに記載していない内容は当該技術分野における熟練者であれば十分に技術的に類推できるものであるので、その説明を省略する。
【実施例
【0023】
製造例1:発泡用樹脂組成物の製造
【0024】
ブレンド(Blend)樹脂を製造するためにLeistritz社製のtwins crew extruder(27mmΦ)を使用し、加工温度は140乃至160℃で提供される。Screw speed 200~250rpm、feeding 8~9kg/hで提供される。
【0025】
その後、ツーロールミル(Two Roll-mill)で100乃至110℃温度で反応性のない核剤を先に投入して1次混練後、架橋剤、発泡剤及び発泡助剤を入れて5分間追加混練して配合物の製造過程で生じ得る発泡剤の早期分解を最小化して発泡用樹脂組成物を製造した。
【0026】
製造例2:フォーム(Pre-Form)及びファイロン(phylon)の製造
【0027】
シート(Sheet)形態の発泡用樹脂組成物87gを該当発泡モールドに入れて、150kg/cm、165℃条件で10分間架橋/発泡してPre-Form(発泡倍率180%)を製造した。物性測定用10mm厚さの試験片はPre-FormをSlicerでCuttingした後、圧縮してファイロン(Phylon)の形態に製造した。ファイロン製造のためにPre-Formを80×180×18(W×L×H、mm)のサイズに切ってファイロン成形モールドに入れて、165℃で380秒加熱後、380秒冷却して10mm厚さに圧縮成形した。
【0028】
実施例1
【0029】
製造例1に提供される樹脂はブレンド樹脂エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)50重量部及びエチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)50重量部に対して、シリカ核剤5重量部に対して、架橋剤(DCP)0.6重量部、発泡剤(JRT-M)10.4重量部及び発泡助剤(MB)3重量部を含んで提供した。
【0030】
この場合、上記核剤はシリカ核剤(OCI KONASIL K-300)でサイズは7乃至40nmで提供した。
【0031】
製造例1の発泡用樹脂組成物を製造例2によってPre-Formを製造して、下記表1の実験例によって実験した結果を表2に表した。
【0032】
比較例1
【0033】
核剤としてシリカ核剤(DEUREX S3012M)を提供し、サイズは12μm以下を提供した点を除いては実施例1と同様に行った。
【0034】
比較例2
【0035】
核剤としてシリカ核剤(DEUREX S3017M)を提供し、サイズは17μm以下を提供した点を除いては実施例1と同様に行った。
【0036】
比較例3
【0037】
核剤としてシリカ核剤(ABC Nanotech SILNOS 230)を提供し、サイズは2乃至4μm以下を提供した点を除いては実施例1と同様に行った。
【0038】
比較例4
【0039】
核剤として炭酸カルシウム核剤(BUWON B-50 M/B)を提供し、サイズは50μm以下を提供した点を除いては実施例1と同様に行った。
【0040】
比較例5
【0041】
核剤としてタルク(KOCH KC-5000C)を提供し、サイズは3.5±0.5μmを提供した点を除いては実施例1と同様に行った。
【0042】
比較例6
【0043】
核剤としてタルク(KOCH KCNAP-400)を提供し、サイズは11.0±2.0μmを提供した点を除いては実施例1と同様に行った。
【0044】
実施例2乃至実施例6
【0045】
実施例2は核剤を0.1重量部、実施例3は0.3重量部、実施例4は核剤を0.7重量部、実施例5は核剤を1重量部、実施例6は核剤を3重量部含むことを除いては実施例1と同様に行った。
【0046】
比較例7
【0047】
核剤を含まない点を除いては実施例1と同様に行った。
【0048】
実験例:物性評価
【0049】
上記実施例と比較例によって製造されたフォーム(Pre-Form)とファイロン(phylon)を下記表1のように物性評価を行った。
【0050】
【表1】
【0051】
【表2】
【0052】
表1の物性評価による結果である表2を見てみると、シリカ核剤のサイズが7乃至40nmで提供される実施例1の場合、フォーム(foam)形成時、セルモルフォロジー(Cell morphology)を変化させて微細気泡を形成でき、これによるフォーム(foam)の機械的物性が向上したことが確認できる。
【0053】
表3を見てみると、核剤含量別ファイロン(Phylon)物性測定値からナノサイズのシリカ核剤を多く含むほど割裂強さ(STS)は増加するが、逆に反発弾性は減少することが確認できる。したがって、2.0kgf/cm以上の適正な割裂強さ(STS)を提供するとともに、反発弾性及びエネルギー損失係数のいずれにも優れた実施例3の場合が最も最適化された数値であることが確認できる。
【0054】
すなわち、実験結果を通して粒子サイズが核生成効果に最も大きな影響を及ぼし、ナノサイズ粒子の核剤の広い非表面積によって核生成効果が向上し、これにより微細気泡を持つ発泡体を提供することによって割裂強さ(STS)とともに反発弾性に優れ、弾性と硬度などに優れた発泡用組成物を提供できることが確認できた。
【0055】
したがって、本発明による発泡用組成物を提供して割裂強さ及び反発弾性に優れた高機能性組成物を提供でき、これを履物用素材に適用することが確認できる。
【0056】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定の事項と限定された実施例によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が上記実施例らに限定されるわけではなく、本発明の属する分野における通常の知識を持つ者であれば、かかる記載から多様な修正及び変形を図ることができる。
【0057】
よって、本発明の思想は上記説明された実施例に限られて定められてはならず、後述する特許請求の範囲のみならず、その特許請求の範囲と均等又は等価的に変形されたあらゆるものは本発明の思想の範疇に属すると言える。
【発明を実施するための形態】
【0058】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として参照する。これらの実施例は当業者が本発明を十分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は、互いに異なるが相互排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、ここに記載される特定の形状、構造及び特性は一実施例に関連して本発明の精神及び範囲から逸脱することなく他の実施例として具現され得る。また、各々の開示された実施例内の個別構成要素の位置又は配置は本発明の精神及び範囲から逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として取ろうとするものでなく、本発明の範囲は、適切に説明された場合、その請求項らが主張するものと均等な全ての範囲とともに添付された請求項によってのみ限定される。
【0059】
以下、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の好ましい実施例を参照して詳細に説明する。
【0060】
本発明によれば、高機能性発泡用樹脂組成物及びその製造方法が提供される。
【0061】
本発明の一実施例によれば、ブレンド樹脂(blend resin)はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)とオレフィン系エラストマーを含む。
【0062】
本発明の一実施例によれば、ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)20乃至80重量部に対して、オレフィン系エラストマー80乃至20重量部を含んで提供される。ブレンド樹脂でオレフィン系エラストマーの比率が20重量部未満の場合は樹脂の結晶化度が増加して樹脂の弾性が低下し、80重量部を超えると加工性が低下し発泡倍率や割裂強さ(STS)のような物性が低下する問題がある。
【0063】
本発明の上記エチレン酢酸ビニル共重合体(ethylene-vinyl acetate、EVA)はエチレン(ethylene)と酢酸ビニル(vinyl acetate)単量体を共重合させて得られる重合体を意味し、一般にエチレン単量体からなるポリエチレン製品の基本性質に酢酸ビニルの性質が加えられた特性を持つ。エチレン単量体に比べて酢酸ビニル単量体はアセトキシ(acetoxy)基を含んでおり、この含量が高くなるほど極性(polar)の性質を提供する。酢酸ビニルの含有量が増加することにより光学性(光沢度)が良くなり、密度は増加するが、結晶化度は低下して柔軟性は増加するようになる。また、ブレンド樹脂で架橋剤を用いた架橋反応性は分子構造の影響を受け、官能基が多いほど架橋反応性が大きい。
【0064】
上記エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)は酢酸ビニル(VA)の含有率が10乃至50重量%であることを特徴とする。含量が10重量%未満の場合は加工が難しい問題点があり、50重量%を超える場合は結晶化度で不利な点がある。また、エチレン酢酸ビニル共重合体のアセトキシ(acetoxy)の含量が多いほど架橋反応性が良くなるが、過度に多くなると工程で架橋防止のための制御が要求されるので上記範囲が最も好ましい。
【0065】
上記エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)の場合、メルトインデックスは1乃至10で提供されることができ、程度分析方法はMelt Indexであって、単位はg/10minで提供される。メルトインデックスが1未満の場合、流動性の低下で反応にかかる時間が長くなる問題があり、10を超える場合、弾性と復元力が低下する問題点が生じ得る。
【0066】
本発明の上記オレフィン系エラストマーは樹脂組成物の発泡時、樹脂の溶融強度(Melt Strength)を維持することを目的で提供され得る。この場合、上記オレフィン系エラストマーはムーニー粘度が125℃を基準として25乃至75で提供される。ムーニー粘度(Mooney viscosity)とは、ゴムの粘度を示す値であって、ゴムの加工性と加硫後ゴムの物性に影響を与えることが知られている。上記のような範囲を満足するオレフィン系エラストマーを提供して発泡加工において高い溶融強度による発泡加工性の低下問題を防止でき、優れた柔軟性と加工性を提供できる。
【0067】
本発明の一実施例によれば、上記オレフィン系エラストマーのメルトインデックス(MI)はASTM D1238を基準として190℃の2.16Kgで0.1乃至30g/10minで提供され、オレフィン系エラストマーの重量平均分子量は10,000乃至800,000g/molで提供される。
【0068】
本発明の一実施例によれば、上記オレフィン系エラストマーはC乃至C20のα-オレフィン及びエチレン-プロピレン系共重合体ゴムから選択される少なくともいずれか1つ以上を含んで提供される。上記C乃至C20のα-オレフィンの場合、好ましくはエチレンが提供されることができ、この場合、エチレンは40乃至90重量%含むことができる。エチレン範囲が40乃至90重量%含まれる場合、hard segmentが適切に提供されることができ、優れた強度と成形加工性を提供できる。
【0069】
本発明の一実施例によれば、上記エチレン-プロピレン系共重合体ゴムはエチレン-プロピレンゴム(EPR)及びエチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)から選択される少なくともいずれか1つ以上が含まれることができ、好ましくはエチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)が提供され得る。
【0070】
本発明の一実施例によれば、上記エチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)の場合、エチレン、プロピレン及びエチリデンノルボルネン(ENB)を含んで提供される。この場合、エチレン40乃至80重量%、プロピレン10乃至50重量%及びエチリデンノルボルネン0.5乃至10重量%で提供される。
【0071】
本発明の一実施例によれば、上記ブレンド樹脂100重量部に対して、シリカ核剤0.1乃至10重量部に対して、架橋剤0.1乃至5重量部、発泡剤1乃至20重量部及び発泡助剤1乃至10重量部を含む発泡用樹脂組成物が提供される。
【0072】
さらに詳しくは上記ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)20乃至80重量部に対して、オレフィン系エラストマー80乃至20重量部を含んで提供でき、好ましくはエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)40乃至60重量部に対して、エチレン-プロピレン-ジエンモノマー(EPDM)は60乃至40重量部を含んで提供して、発泡体の十分な発泡を提供でき、発泡組成物の優れた弾性と復元力を提供できる。
【0073】
特に、本発明の一実施例によれば、上記ブレンド樹脂100重量部に対して、シリカ核剤0.1乃至10重量部を含むことができ、好ましくは0.1乃至5重量部を含むことができる。後述する実施例の表3の結果に照らして、シリカ核剤が0.1乃至5重量部を含む発泡用組成物で製造されたファイロン(phylon)の物性が全般的に向上したことが確認できる。特に、割裂強さ(STS)、反発弾性、エネルギー損失係数に照らして優れた耐摩耗性、耐衝撃性が期待でき、硬度と密度値に照らして優れた軽量性が期待できる。
【0074】
本発明の一実施例によれば、上記シリカ核剤は乾式シリカ(fumed silica)、溶融シリカ(fused silica)、沈降シリカ(precipitated silica)、シリカゲル(silica gel)、コロイダルシリカ(colloidal silica)及び結晶質シリカ(crystalline silica)から選択された少なくともいずれか1つ以上を含んで提供され、好ましくは乾式シリカ(fumed silica)が提供され得る。後述する実施例の表2の結果に照らして、シリカ核剤をナノサイズで提供する場合、発泡用組成物のフォーム(foam)形成時、優れた物性が提供されることができ、特に、割裂強さ(STS)と反発弾性のいずれにも優れるとともに、硬度に優れた発泡用組成物を提供できる。
【0075】
本発明の一実施例によれば、上記シリカ核剤は平均粒径が1乃至50nmであることを特徴とし、好ましくは7乃至40nmの範囲が提供される。
【0076】
一般に核剤の粒子サイズが小さいほど非表面積(BET)が大きくなり非表面積が大きいほど核生成効果が強化されてより多くの微細気泡が生成される。微細気泡が均一に生成される場合、発泡時のフォーム(foam)の機械的物性が改善される。したがって、均一な微細気泡を提供するために、シリカ核剤を7乃至40nmで提供して、セルモルフォロジー(Cell morphology)を変化させて微細気泡を形成でき、フォーム(foam)の機械的物性を向上させることができる。7nm未満の場合、非表面積が広くなって表面エネルギー(Surface Energy)が高くなることによりSiO凝集の問題が生じる場合があり、40nmを超えると均一な微細気泡の提供が難しい点から上記範囲が好ましい。これは後述する表3の結果に照らして、核剤のサイズによってフォーム(foam)の機械的物性値が向上することが確認できる。
【0077】
本発明の一実施例によれば、上記架橋剤は有機過酸化物が提供されることができ、通常、ジアルキル有機過酸化物が提供され得る。例えば、1,1-ジ-t-ブチルペルオキシ-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、t-ブチル-クミルペルオキシド、ジクミル-ペルオキシド(DCP)、2,5-ジメチル-2,5-ジ(t-ブチル-ペルオキシル)ヘキサン及び1,3-ビス(t-ブチル-ペルオキシル-イソプロピル)ベンゼンから選択された少なくともいずれか1つ以上が提供されることができ、好ましくはジクミル-ペルオキシド(DCP)が提供され得る。
【0078】
特に、有機過酸化物に含まれたペルオキシドはポリマー骨格から水素原子を抽出し架橋のためのサイトを提供することによって架橋工程を開始するために活性化される。発泡過程中にかかる方式で発泡体を架橋させて改善された物理的性質を持つ発泡成形品を提供できる。特に、架橋剤は発泡のための好ましい粘弾性を与えることができる。また、架橋発泡のためにはエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)先に架橋剤の分解によって架橋を進め、適当な粘弾性を得た後、発泡剤が分解して気泡を形成させることが好ましい。発泡倍率は基本的には発泡剤の添加量によって決定され、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)の弾性が気泡の形成に大きく関与するため、架橋剤の場合、ブレンド樹脂100重量部に対して架橋剤0.1乃至5重量部を含む場合、好ましい最終製品の物性を提供できる。
【0079】
本発明の一実施例によれば、上記発泡剤はゴムやプラスチックをはじめとする樹脂に気泡を含ませるために提供される添加剤であって、化学発泡剤は有機系発泡剤が提供され得る。例えば、有機系発泡剤にアゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、p,p’-オキシビスベンゼンスルホノヒドラジドから選択される少なくともいずれか1つ以上を含んで提供され、好ましくはアゾジカルボンアミドが提供されることができ、変成されたアゾジカルボンアミドが提供され得る。例えば、商業的に得られるJTR-Mが提供され得る。
【0080】
また、ブレンド樹脂100重量部に対して発泡剤を1乃至20重量部含んで軽量性、緩衝性、断熱性などの物性を提供でき、特に、履物素材に適用される場合、激しい運動や歩行時に生じる衝撃を吸収する役割を提供することができる。また、上記発泡剤の場合、分解温度が130℃未満の場合は反応初期に発泡が行われる問題があり、200℃を超えると発泡時間が長くかかりすぎて生産性に問題があるので、130℃乃至200℃範囲で提供されることが好ましい。
【0081】
本発明の一実施例によれば、上記発泡助剤は金属酸化物であって、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化スズ、酸化カドミウム及び酸化鉛から選択される少なくともいずれか1つ以上を含んで提供でき、好ましくは酸化亜鉛が提供され得る。ブレンド樹脂100重量部に対して上記発泡助剤を1乃至10重量部を含んで樹脂組成物の発泡速度を調節し、発泡率を向上させ、発泡層内部の発泡密度を調節できる。例えば、BUWON社のB-50 ZnO M/Bが提供され得る。
【0082】
本発明の一実施例によれば、上記発泡剤及び発泡助剤の他にも樹脂内気泡の生成に影響を与えることができるものであれば、気泡生成促進剤、界面活性剤を追加的に添加でき、また、必要に応じて安定剤、抗酸化剤、充填剤及び着色剤から選択される少なくともいずれか1つ以上を含んで物性を調節でき、これに限定されないことは無論である。
【0083】
本発明の一実施例によれば、発泡用樹脂組成物を含む素材が提供される。素材の場合、電気部品素材、機械部品素材、自動車部品素材、建築資材、包装材料などに適用が可能であり、好ましくは履物用素材に適用される。超軽量化が求められるミッドソール(midsole)とインソール(insole)に適用が可能であり、耐摩耗性及び衝撃吸収性が求められるアッパー(upper)とアウトソール(outsole)に適用が可能であることは勿論であり、ヒール、スリッパーソールなど多様に提供されることができ、これに限定されない。
【0084】
なお、本発明の一実施例によれば、(a)エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)及びオレフィンエラストマーを含んで、ブレンド樹脂を製造するステップ;(b)上記ブレンド樹脂にシリカ核剤を投入して1次混練するステップ;(c)上記ブレンド樹脂に架橋剤、発泡剤及び発泡助剤を含んで2次混練するステップ;を含む発泡用樹脂組成物の製造方法が提供される。この場合、製造方法は溶融ブレンディング法で提供される。以下、製造方法で含む組成物の場合、前述した樹脂組成物との配合は同じ内容が適用されることができ、重複する範囲内で説明は省略することとする。
【0085】
本発明の一実施例によれば、上記(a)ステップで、ブレンド樹脂はエチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)20乃至80重量部に対して、オレフィン系エラストマー20乃至80重量部を含んで提供される。また、オレフィン系エラストマーはC乃至C20のα-オレフィン及びエチレン-プロピレン系共重合体ゴムから選択される少なくともいずれか1つ以上を含んで提供され得る。この場合、上記エチレン-プロピレン系共重合体が含まれ得る。好ましくは上記エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)40乃至60重量部に対して、エチレン-プロピレンジエンモノマー(EPDM)を60乃至40重量部を含んで提供される。この場合、エチレン40乃至80重量%、プロピレン10乃至50重量%及びエチリデンノルボルネン0.5乃至10重量%で提供される。
【0086】
本発明の一実施例によれば、上記(b)ステップで、ブレンド樹脂100重量部に対して、シリカ核剤0.1乃至10重量部を含み、シリカ核剤は平均粒径が1乃至50nmで提供され、好ましくは7乃至40nm含まれ得る。シリカ核剤の含量とサイズに対する説明は前述のとおりである。
【0087】
本発明の一実施例によれば、上記(b)ステップは、シリカ核剤を投入して、1次混練するステップは100℃乃至150℃で行われ得る。好ましくは100℃乃至110℃で提供されることができ、反応性のない核剤を他の追加組成物に比べて先に投入することが好ましい。
【0088】
本発明の一実施例によれば、上記(c)ステップで、ブレンド樹脂100重量部に対して、架橋剤0.1乃至5重量部、発泡剤1乃至20重量部及び発泡助剤1乃至10重量部を含んで2次混練するステップが提供される。温度の場合、(b)ステップと同一に提供され、5分乃至15分間行われ得る。
【0089】
本発明の一実施例によれば、溶融ブレンディング法はブレンド(Blend)しようとする高分子物質の溶融温度以上に熱を加えて溶かした後、機械的な力によって新しい物質を作ることを意味し、本発明の場合、樹脂の溶融温度で溶融した後、圧縮できる。
【0090】
本発明の一実施例によれば、上記溶融ブレンディングは、押出機、ニーダー(Kneader)、ブラベンダープラスチコーダー(Brabender Plasticorder)、ミキシングロール(Mixing Roll)及び混合機から選択される少なくともいずれか1つ以上を使用して提供され得る。
【0091】
本発明の一実施例によれば、上記押出機の場合、好ましくは溶融押出機を提供し、溶融工程で投入する各種原料物質によって工程条件を最適化させて工程を行うことができる。溶融工程で溶融温度は100℃乃至300℃が提供されることができ、好ましくは150℃乃至230℃が提供され得る。この時、メルトインデックスは0.1で60程度分析方法は Melt Indexであって、単位はg/10minで提供される。
【0092】
本発明の一実施例によれば、上記押出機は一軸押出機、二軸押出機、一軸スクリュー及び二軸スクリュー押出機から選択されたいずれか1つを提供されることができ、好ましくは二軸圧縮機が提供され得る。
図1
図2