(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
H04M 1/72454 20210101AFI20240617BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240617BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20240617BHJP
H04M 1/02 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
H04M1/72454
G06F3/0481
G06F3/14 360A
H04M1/02 C
(21)【出願番号】P 2022546875
(86)(22)【出願日】2020-12-28
(86)【国際出願番号】 JP2020049236
(87)【国際公開番号】W WO2022049795
(87)【国際公開日】2022-03-10
【審査請求日】2023-03-02
(31)【優先権主張番号】P 2020149642
(32)【優先日】2020-09-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松村 謙一郎
(72)【発明者】
【氏名】成瀬 国一郎
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 恵太
(72)【発明者】
【氏名】黒澤 哲
(72)【発明者】
【氏名】高垣 弘樹
(72)【発明者】
【氏名】三浦 貴和子
(72)【発明者】
【氏名】小林 由樹
(72)【発明者】
【氏名】五ヶ市 壮央
【審査官】山中 実
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-141903(JP,A)
【文献】特開2010-134596(JP,A)
【文献】特開2012-174217(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04M 1/72454
G06F 3/0481
G06F 3/14
H04M 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置を制御する表示制御部と、
第1のアプリケーションプログラム及び第2のアプリケーションプログラムの少なくとも一方を実行する実行部と、
案内画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態の表示面積より広く、
前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、
前記実行部が、前記第1の表示状態において、前記第1のアプリケーションプログラムを実行している場合、前記取得部は、前記第1のアプリケーションプログラムの実行状態に応じて前記案内画像を取得し、
前記実行部が、前記第1の表示状態において、前記第2のアプリケーションプログラムを実行している場合、前記取得部は、前記第2のアプリケーションプログラムの実行状態に応じて前記案内画像を取得し、
前記表示制御部は、前記第1の表示状態において前記案内画像を前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置
であって、
前記実行部は、
前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記第1のアプリケーションプログラムを実行することによって、前記表示装置が前記第1の表示状態において表示する第1の画像を生成し、
前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記第1のアプリケーションプログラムの実行状態が所定の状態となった場合、前記第1のアプリケーションプログラムを実行することによって、前記表示装置が前記第2の表示状態において表示する第2の画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記第1の表示状態において前記第1の画像を前記表示装置に表示させ、
前記案内画像を前記表示装置に表示させた後に、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替わった場合、前記第2の画像を前記表示装置に表示させる、
情報処理装置。
【請求項2】
表示装置を制御する表示制御部と、
第1のアプリケーションプログラム及び第2のアプリケーションプログラムの少なくとも一方を実行する実行部と、
案内画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態の表示面積より広く、
前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、
前記実行部が、前記第1の表示状態において、前記第1のアプリケーションプログラムを実行している場合、前記取得部は、前記第1のアプリケーションプログラムの実行状態に応じて前記案内画像を取得し、
前記実行部が、前記第1の表示状態において、前記第2のアプリケーションプログラムを実行している場合、前記取得部は、前記第2のアプリケーションプログラムの実行状態に応じて前記案内画像を取得し、
前記表示制御部は、前記第1の表示状態において前記案内画像を前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置
であって、
前記実行部は、
前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記第1のアプリケーションプログラムを実行することによって、前記表示装置が前記第1の表示状態において表示する第1の画像を生成し、
前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記第2のアプリケーションプログラムの実行状態が所定の状態となった場合、前記第2のアプリケーションプログラムを実行することによって、前記表示装置が前記第2の表示状態において表示する第2の画像を生成し、
前記表示制御部は、
前記第1の表示状態において前記第1の画像を前記表示装置に表示させ、
前記案内画像を前記表示装置に表示させた後に、前記第1の表示状態から前記第2の表示状態に切り替わった場合、前記第2の画像を前記表示装置に表示させる、
情報処理装置。
【請求項3】
表示装置を具備する情報処理装置であって、
前記情報処理装置の状態が所定の状態であることを検出する検出部と、
前記表示装置を制御する表示制御部と、
案内画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態の表示面積より広く、
前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、
前記表示制御部は、前記第1の表示状態において、前記検出部の検出結果に基づいて、前記案内画像を前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置
であって、
前記所定の状態は、前記情報処理装置の移動速度が所定の条件を充足することであり、
前記表示制御部は、前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記検出部によって前記移動速度が前記所定の条件を充足することが検出された場合、前記表示装置に前記案内画像を表示させる、
情報処理装置。
【請求項4】
表示装置を具備する情報処理装置であって、
前記情報処理装置の状態が所定の状態であることを検出する検出部と、
前記表示装置を制御する表示制御部と、
案内画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態の表示面積より広く、
前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、
前記表示制御部は、前記第1の表示状態において、前記検出部の検出結果に基づいて、前記案内画像を前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置
であって、
前記所定の状態は、前記情報処理装置が特定の信号を受信することであり、
前記表示制御部は、前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記検出部によって前記情報処理装置が前記特定の信号を受信したことが検出された場合、前記表示装置に前記案内画像を表示させる、
情報処理装置。
【請求項5】
表示装置を具備する情報処理装置であって、
前記情報処理装置の状態が所定の状態であることを検出する検出部と、
前記表示装置を制御する表示制御部と、
案内画像を取得する取得部と、を備え、
前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態の表示面積より広く、
前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、
前記表示制御部は、前記第1の表示状態において、前記検出部の検出結果に基づいて、前記案内画像を前記表示装置に表示させる、
ことを特徴とする情報処理装置
であって、
前記所定の状態は、前記情報処理装置の電池の残量が閾値以下であることであり、
前記表示制御部は、前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記検出部によって前記情報処理装置の電池の残量が前記閾値以下であることが検出された場合、前記表示装置に前記案内画像を表示させる、
情報処理装置。
【請求項6】
第1のアプリケーションプログラム及び第2のアプリケーションプログラムの少なくとも一方を実行する実行部をさらに備え、
前記実行部は、
前記表示装置が前記第1の表示状態にある場合に前記第1のアプリケーションプログラムを実行することによって、前記表示装置が前記第1の表示状態において表示する第1の画像を生成し、
前記第1の表示状態において、前記検出部の検出結果に基づいて、前記第2のアプリケーションプログラムを起動し、
前記第1の表示状態において、起動された前記第2のアプリケーションプログラムを実行することによって、前記表示装置が前記第2の表示状態において表示可能な第2の画像を生成し、
前記表示制御部は、前記第2の表示状態において、前記表示装置に前記第2の画像を表示させる、
請求項3-5までのうちいずれか1項に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スマートフォン等の携帯型の情報処理装置は、携帯性が要求されるため、一般的に大画面の表示装置を備えていない。しかし、例えば地図を表示するアプリケーションプログラム等、大画面での表示を行うことが好ましいアプリケーションプログラムがスマートフォン向けに提供されるようになり、大画面での表示が可能なスマートフォンに関するニーズが高まっている。そこで、特許文献1は、折り畳み型のスマートフォンを提案している。
【0003】
特許文献1に開示されたスマートフォンは、第1筐体と、第2筐体と、第1筐体及び第2筐体を連結するヒンジとを有する。第1筐体は長方形の形をした第1画面を有し、第2筐体は長方形の形をした第2画面を有する。ヒンジが回転することで、第1筐体及び第2筐体は、第1画面及び第2画面のなす角度(以下「ヒンジ角度」という)が0度となる閉じた状態から、ヒンジ角度が180度となる開いた状態を経て、ヒンジ角度が360度になって背中合わせの状態まで回転する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示されたスマートフォンによれば、ユーザは、ヒンジ角度を360度とすることにより、スマートフォンの表示状態を、第1画面及び第2画面が外側を向き、例えば第1画面のみにより表示を行う小画面表示状態とすることができる。また、ユーザは、ヒンジ角度を180度とすることにより、スマートフォンの表示状態を、第1画面及び第2画面の両方により表示を行う大画面表示状態とすることができる。しかしながら、特許文献1において、スマートフォンの表示状態を小画面表示状態とするか大画面表示状態とするかはユーザの判断に委ねられている。従って、大画面表示状態でのスマートフォンの使用が好ましくなったことにユーザが気付かないと、ユーザは、小画面表示状態を維持し、大画面表示状態での使用の機会を逃すことになる。このため、ユーザは、大画面表示状態での使用の利益を十分に享受できない。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、小画面表示状態及び大画面表示状態での使用が可能な情報処理装置において、大画面表示状態での使用の機会をユーザに与える技術を提供することを解決課題の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明の一態様である情報処理装置は、表示装置を制御する表示制御部と、第1のアプリケーションプログラム及び第2のアプリケーションプログラムの少なくとも一方を実行する実行部と、案内画像を取得する取得部とを備え、前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態より表示面積が広く、前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、前記実行部が、前記第1の表示状態において、前記第1のアプリケーションプログラムを実行している場合、前記取得部は、前記第1のアプリケーションプログラムの実行状態に応じて前記案内画像を取得し、前記実行部が、前記第1の表示状態において、前記第2のアプリケーションプログラムを実行している場合、前記取得部は、前記第2のアプリケーションプログラムの実行状態に応じて前記案内画像を取得し、前記表示制御部は、前記第1の表示状態において前記案内画像を前記表示装置に表示させる。
【0008】
この発明の他の態様である情報処理装置は、表示装置を具備する情報処理装置であって、前記情報処理装置の状態を検出する検出部と、前記表示装置を制御する表示制御部と、案内画像を取得する取得部と、を備え、前記表示装置の表示状態は、第1の表示状態と第2の表示状態とを含み、前記第2の表示状態の表示面積は前記第1の表示状態より表示面積が広く、前記案内画像は前記第1の表示状態から前記第2の表示状態への切替を促す画像であり、前記表示制御部は、前記第1の表示状態において、前記検出部の検出結果に基づいて、前記案内画像を前記表示装置に表示させる。
【発明の効果】
【0009】
この発明によれば、第2の表示状態での情報処理装置の使用の機会をユーザに与えることができ、ユーザは、第2の表示状態での使用による利益を享受できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】本発明の第1実施形態である情報処理装置の第1の表示状態における外観を示す斜視図である。
【
図1B】情報処理装置の第2の表示状態における外観を示す斜視図である。
【
図2】情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図3A】情報処理装置の記憶装置の記憶内容を示す図である。
【
図3B】情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図4】情報処理装置の処理装置が制御プログラムに従って実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【
図5】情報処理装置の第1動作例において、処理装置が動画受信アプリに従って実行する動画受信処理と、制御プログラムに従って実行するメイン処理との連携を示すシーケンス図である。
【
図6A】第1動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6B】第1動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6C】第1動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6D】第1動作例の変形例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6E】第1動作例の変形例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6F】第1動作例の変形例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6G】第1動作例の変形例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図6H】第1動作例の変形例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図7】情報処理装置の第2動作例において、処理装置がニュース受信アプリに従って実行するニュース受信処理と、メールアプリに従って実行するメール処理と、制御プログラムに従って実行するメイン処理との連携を示すシーケンス図である。
【
図8A】第2動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図8B】第2動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図8C】第2動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図9】本発明の第2実施形態である情報処理装置の記憶装置の記憶内容を示す図である。
【
図10】情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図11】情報処理装置の処理装置が制御プログラムに従って実行するメイン処理の流れを示すフローチャートである。
【
図12】情報処理装置の第1動作例において、処理装置がスケジュール表示アプリに従って実行するスケジュール表示処理と、制御プログラムに従って実行するメイン処理との連携を示すシーケンス図である。
【
図13A】第1動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図13B】第1動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図13C】第1動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図14】情報処理装置の第2動作例において、処理装置が店舗案内アプリに従って実行する店舗案内処理と、制御プログラムに従って実行するメイン処理との連携を示すシーケンス図である。
【
図15A】第2動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図15B】第2動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図15C】第2動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図16】情報処理装置の第3動作例において、処理装置が地図アプリに従って実行する地図処理と、制御プログラムに従って実行するメイン処理との連携を示すシーケンス図である。
【
図17A】第3動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図17B】第3動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図17C】第3動作例における情報処理装置の表示画面の遷移を示す図である。
【
図18A】本発明の第3実施形態である情報処理装置の第1の表示状態における外観を示す斜視図である。
【
図18B】情報処理装置の第2の表示状態における外観を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<第1実施形態>
図1A及び
図1Bは、本発明の第1実施形態である情報処理装置100の外観を示す斜視図である。本実施形態における情報処理装置100は、スマートフォンである。なお、情報処理装置100は、スマートフォン以外の携帯電話機、タブレット端末等の可搬型の情報処理装置であってもよい。
【0012】
図1A及び
図1Bに示すように、情報処理装置100は、筐体41及び42と、ヒンジ49とを有する。筐体41及び42は、いずれも直方体の板状の形をした筐体である。筐体41は、その表裏2面の一方に長方形の形をした表示面41Sを有し、筐体42は、その表裏2面の一方に長方形の形をした表示面42Sを有する。表示面41S及び42Sは、本実施形態による情報処理装置100の表示装置の表示面である。なお、この表示装置については後述する。本実施形態において、表示面41S及び42Sは、互いに同じ表示面積を有する。
【0013】
筐体41は、その表裏2面を囲む4つの長方形形状の端面を有する。端面41Eは、それらの4つの端面のうち筐体41の表裏2面の長辺側にある2つの端面うちの1つである。同様に、筐体42は、その表裏2面を囲む4つの長方形形状の端面を有する。端面42Eは、それらの4つの端面のうち筐体42の表裏2面の長辺側にある2つの端面うちの1つである。ヒンジ49は、筐体41及び42を回転可能に連結するいわゆる蝶番である。ヒンジ49は、端面41Eにおいて表示面41Sに臨む長辺の反対側の長辺と、端面42Eにおいて表示面42Sに臨む長辺の反対側の長辺とを連結する。
【0014】
本実施形態では、ヒンジ49が回転することで、表示面41S及び42Sのなすヒンジ角度が変化する。本実施形態において、ユーザは、ヒンジ角度を360度とすることにより、
図1Aに示すように、表示面41S及び42Sを外側に向かせ、情報処理装置100の表示装置の表示状態を、表示面41Sのみにより表示を行う第1の表示状態とすることができる。また、ユーザは、ヒンジ角度を180度とすることにより、
図1Bに示すように、表示面41S及び42Sをユーザに対面させ、情報処理装置100の表示装置の表示状態を、表示面41S及び42Sの両方による表示を行う第2の表示状態とすることができる。この第2の表示状態における表示面積は、第1の表示状態の表示面積よりも広い。
【0015】
図2は、情報処理装置100のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図2に例示される通り、情報処理装置100は、処理装置11、記憶装置12、通信装置13、表示装置14、操作装置15、測位装置16、加速度検出装置17及び開閉検出装置18を具備するコンピュータである。情報処理装置100の各要素は、単体又は複数のバスで相互に接続される。なお、本明細書における「装置」という用語は、回路、デバイス又はユニット等の他の用語に読替えてもよい。また、情報処理装置100の各要素は、単数又は複数の機器で構成され、情報処理装置100の一部の要素を省略してもよい。
【0016】
処理装置11は、情報処理装置100の全体を制御するプロセッサであり、例えば単数又は複数のチップで構成される。処理装置11は、例えば、周辺装置とのインタフェース、演算装置及びレジスタ等を含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)で構成される。なお、処理装置11の機能の一部又は全部を、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、又はFPGA(Field Programmable Gate Array)等のハードウェアで実現してもよい。処理装置11は、各種の処理を並列的又は逐次的に実行する。
【0017】
記憶装置12は、処理装置11が読取可能な記録媒体であり、処理装置11が実行する複数のプログラム、及び処理装置11が使用する各種のデータを記憶する。記憶装置12は、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、又はEEPROM(Electrically Erasable Programmable ROM)等の不揮発性記憶回路と、RAM(Random Access Memory)等の揮発性記憶回路とにより構成される。
【0018】
通信装置13は、移動体通信網又はインターネット等の通信網を介して他の装置と通信する装置である。通信装置13は、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード又は通信モジュールとも表記される。例えば、配信サーバ(図示略)から通信網を介して通信装置13が受信したアプリケーションプログラムが記憶装置12に記憶される。また、通信装置13は、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を行う無線装置を含む。
【0019】
表示装置14は、処理装置11による制御のもとで上述した表示面41S及び42Sに各種の画像を表示する。例えば液晶表示パネル、有機EL表示パネル等の各種の表示パネルが表示装置14として好適に利用される。表示面41Sを有する表示装置と、表示面42Sを有する表示装置は、物理的には別個の表示装置である。しかし、本実施形態による情報処理装置100では、表示面41S及び42Sに跨って1つの画像を表示し、あるいは表示面41Sによる表示と表示面42Sによる表示とを連携させて、1つのまとまった処理を実行する場合もある。そこで、本実施形態では、表示面41Sを有する表示装置と、表示面42Sを有する表示装置とをまとめ、1つの表示装置14として扱う。
【0020】
操作装置15は、情報処理装置100が使用する情報を入力するための装置である。操作装置15は、利用者による操作を受付ける。具体的には、操作装置15は、数字及び文字等の符号を入力するための操作と、表示装置14が表示するアイコンを選択するための操作とを受付ける。例えば、表示装置14の表示面に対する接触を検出するタッチパネルが操作装置15として好適である。なお、利用者が操作可能な複数の操作子を操作装置15が含んでもよい。
【0021】
測位装置16は、具体的にはGPS装置であり、複数の衛星からの電波を受信し、受信した電波から位置情報を生成する。位置情報は、位置を特定できるのであれば、どのような形式であってもよい。位置情報は、例えば、情報処理装置100の緯度と経度とを示す。この例では、位置情報は測位装置16から得られることを例示するが、情報処理装置100は、どのような方法で位置情報を取得してもよい。例えば、情報処理装置100の通信先となる基地局に割り当てられたセルIDを位置情報として取得してもよい。さらに、情報処理装置100が無線LANのアクセスポイントと通信する場合、情報処理装置100はアクセスポイントに割り当てられたネットワーク上の識別アドレス(MACアドレス)と実際の住所(位置)とを対応付けたデータベースを参照することによって、情報処理装置100は位置情報を取得してもよい。
【0022】
加速度検出装置17は、情報処理装置100に働く加速度を検出する装置である。ピエゾ抵抗型、又は静電容量型等の各種の加速度センサが加速度検出装置17として用いられる。開閉検出装置18は、表示装置14の表示状態を検出する装置である。具体的には、開閉検出装置18は、表示面41S及び42Sがなす角度、すなわち、ヒンジ49のヒンジ角度を検出し、ヒンジ角度に応じた大きさを持った検出信号を出力するセンサを含む。開閉検出装置18は、検出信号が示すヒンジ角度θが例えば360°<θ<270°の範囲内にある場合、表示装置14の表示状態が第1の表示状態(閉状態)であることを検出する。また、開閉検出装置18は、検出信号が示すヒンジ角度θが例えば270°<θ<90°の範囲内にある場合、表示装置14の表示状態が第2の表示状態(開状態)であることを検出する。
【0023】
図3Aは、記憶装置12の記憶内容を示す図である。
図3Aに示すように、記憶装置12には、上位階層をなす各種のアプリケーションプログラム(以下、アプリと略す)AP_1~AP_N(Nは2以上の整数)と、下位層をなす制御プログラムCPとが記憶される。ここで、アプリAP_1~AP_Nは、例えば情報処理装置100の工場出荷時に記憶装置12に書き込まれたものであってもよく、通信装置13を介して記憶装置12にダウンロードされたものであってもよい。また、記憶装置12には案内画像PGが記憶される。この案内画像PGは、第1の表示状態から第2の表示状態への切替をユーザに対して促す画像である。
【0024】
図3Bは、処理装置11の機能構成を示すブロック図である。処理装置11は、制御プログラムCPと、アプリAP_1~AP_Nの少なくともいずれかとを記憶装置12から読み出す。処理装置11は、読み出された制御プログラムCPとアプリAP_1~AP_Nの少なくともいずれかとを実行する実行部である。処理装置11は、制御プログラムCPを実行することにより、取得部CCP_1として機能する。この取得部CCP_1は、処理装置11が、第1の表示状態においてアプリAP_1~AP_Nの中の第1のアプリ(第1のアプリケーションプログラム)を実行している場合、第1のアプリの実行状態に応じて案内画像PGを記憶装置12から取得する。また、取得部CCP_1は、処理装置11が、第1の表示状態において、第1のアプリ以外の第2のアプリ(第2のアプリケーションプログラム)を実行している場合にも、第2のアプリの実行状態に応じて案内画像PGを記憶装置12から取得する。このようにアプリAP_1~AP_Nの中には案内画像PGの取得の機会を生成する複数のアプリ(第1のアプリ及び第2のアプリを含む複数のアプリ)がある。本実施形態では、このようなアプリの実行状態が案内画像PGの取得の契機となる。すなわち、本実施形態において、処理装置11による第1のアプリの実行状態又は第2のアプリの実行状態が所定の実行状態になったときに案内画像PGの表示を要求する案内要求が発生する。取得部CCP_1は、この案内要求に応じて案内画像PGを取得する。
【0025】
また、処理装置11は、制御プログラムCPを実行することにより、表示制御部CCP_2として機能する。この表示制御部CCP_2は、第1の表示状態において、アプリの実行により生成される第1の画像を表示面41Sに表示させる。また、表示制御部CCP_2は、第1の表示状態において、取得部CCP_1が取得した案内画像PGを表示面41Sに表示させる。案内画像PGの表示によりユーザに対して第1の表示状態から第2に表示状態への切替が促される。また、表示制御部CCP_2は、案内要求に応じて案内画像PGを表示面41Sに表示させた後、表示装置14の表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替られたことを開閉検出装置18が検出した場合に、案内要求の発生元であるアプリの実行により生成される第2の画像を第2の表示状態にある表示装置14に表示させる。
【0026】
<第1実施形態の動作>
次に本実施形態の動作を説明する。
図4は本実施形態において処理装置11が制御プログラムCPに従って実行するメイン処理OP100の流れを示すフローチャートである。本実施形態において、情報処理装置100の電源が投入されると、処理装置11は、制御プログラムCPを実行する。まず、処理装置11は、案内要求が発生したか否かを判断する(ステップSc10)。このステップSc10の判断結果が「YES」である場合、処理装置11は、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、記憶装置12から案内画像PGを読み出すことによって、案内画像PGを取得する(ステップSc11)。次に処理装置11は、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップSc12)。具体的には表示面41Sに表示すべき第1の画像に案内画像PGをレンダリングする。そして、処理装置11は、処理をステップSc20に進める。一方、ステップSc10の判断結果が「NO」である場合、処理装置11は、処理をステップSc20に進める。
【0027】
次にステップSc20に進むと、処理装置11は、開閉検出装置18を利用し、表示装置14の表示状態が第1の表示状態であるか第2の表示状態であるかを検出する。次にステップSc30に進むと、処理装置11は、表示制御を実行する。具体的には、処理装置11は、第1の表示状態において、アプリの実行により生成される第1の画像を表示面41Sに表示させる。また、処理装置11は、第2の表示状態において、アプリの実行により生成される第2の画像を表示面41S又は42Sに表示させ、あるいは表示面41S及び42Sの両方に跨って表示させる。そして、ステップSc30の処理が終了すると、処理装置11は、処理を再びステップSc10に戻し、上述した各処理を繰り返す。上述したステップSc12、ステップSc20、及びステップSc30の各処理において、処理装置11は、表示制御部CCP_2として機能する。
【0028】
本実施形態では、以上のような制御プログラムCPと、アプリAP_1~AP_Nの中の任意のアプリとを処理装置11が実行することにより、第1の表示状態から第2の表示状態への切替を伴う各種の動作が実現される。
【0029】
<第1実施形態の第1動作例>
図5は、本実施形態の第1動作例において、処理装置11が動画受信アプリAP_1に従って実行する動画受信処理OP200と、制御プログラムCPに従って実行するメイン処理OP100との連携を示すシーケンス図である。また、
図6A、
図6B及び
図6Cは、第1動作例における表示装置14の表示画面の遷移を示す図である。
【0030】
第1動作例において、処理装置11は、アプリAP_1~AP_Nの中の1つである動画受信アプリAP_1(第1のアプリ)と、制御プログラムCPを実行する。動画受信アプリAP_1を実行することにより、処理装置11は動画受信処理OP200を実行する。制御プログラムCPを実行することにより、処理装置11はメイン処理OP100を実行する。
【0031】
第1動作例の初期状態において、処理装置11は、動画受信アプリAP_1に従って、第1の表示状態に対応した処理を実行する(ステップS101)。具体的には、処理装置11は、
図6Aに示されるように、今週のお薦めの動画のタイトルを示すメニュー画像701~703を表示面41Sに表示させる。この状態において、表示面41Sに表示された例えばメニュー画像702をユーザが指示すると、処理装置11は、メニュー画像702に対応付けられたタイトル2の動画を通信装置13によりネットワーク上の動画配信サイトからダウンロードする。また、処理装置11は、
図6Bに示されるように、メニュー画像702に対応付けられたタイトル2の静止画702aを表示面41Sに表示させる。なお、
図6Bの表示面41Sに表示される案内画像PGは、この時点では未表示である。
【0032】
そして、処理装置11は、動画受信アプリAP_1の実行状態が所定の実行状態になったこと、具体的にはダウンロードが完了したことを検出すると(ステップS102)、動画受信アプリAP_1に従い、案内要求を生成し、生成した案内要求を制御プログラムCPに引き渡す(ステップS103)。案内要求は、案内画像PGの表示に関する要求である。
【0033】
案内要求が制御プログラムCPに引き渡されると、処理装置11は、制御プログラムCPに従い、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、案内要求に従って、案内画像PGを記憶装置12から取得する(ステップS111)。次に処理装置11は、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップS112)。
図6Bはこの時点における表示面41Sの表示を例示している。
図6Bに例示するように、表示面41Sには動画受信アプリAP_1の実行により生成された第1の画像(この例ではタイトル2の静止画702a)とともに案内画像PGが表示される。
図6Bに示す例において、案内画像PGは本が開く様子を示す動画である。案内画像PGは、静止画であってもよい。案内画像PGを動画にした場合、ユーザの注意を惹きつけやすいという効果が得られる。
【0034】
案内要求の発生(ステップS103)の後、処理装置11は、動画受信アプリAP_1に従い、第1の表示状態において表示可能な第1の画像に加えて、第2の表示状態において表示可能な第2の画像を生成する(ステップS104)。しかし、このとき表示装置14が第1の表示状態である場合には、表示制御部CCP_2は、第1の画像を表示面41Sに表示させる。案内要求の発生により第2の画像を生成するのは、第1の表示状態から第2の表示状態への切替があった場合に、第2の画像を遅滞なく表示するためである。
【0035】
処理装置11が制御プログラムCPに従って案内画像PGの表示(ステップS112)を行った後、ユーザによって、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、処理装置11は、この切替を開閉検出装置18により検出する(ステップS113)。
【0036】
切替を検出すると、処理装置11は、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、動画受信アプリAP_1の実行により生成された第2の画像を表示装置14に表示させる(ステップS114)。
図6Cは表示装置14に表示される第2の画像を例示する。
図6Cに示す例において、第2の画像は、左側の表示面41Sに表示されるダウンロード対象のタイトル2の静止画702aと、右側の表示面42Sに表示される動画再生画面705とからなる。この例において、動画再生画面705は、ダウンロードされた動画のシーンを示すシーン部705aと、動画の再生位置を示すインディケータ705bと、動画の再生、停止又は逆戻しを指示するための指示部705cとを含む。
【0037】
以上のように、第1動作例では、実行部である処理装置11は、表示装置14が第1の表示状態にある場合に第1のアプリの一例である動画受信アプリAP_1を実行することによって、第1の画像(
図6A参照)を生成し、表示装置14が第1の表示状態にある場合に第1のアプリの実行状態が所定の状態(ダウンロード完了)となった場合、さらに、第1のアプリである動画受信アプリAP_1を実行することによって、第2の画像(
図6C参照)を生成する。そして、表示制御部CCP_2は、案内画像PGを表示面41Sに表示(
図6B参照)させた後に、表示装置14の表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替られた場合、第2の画像を表示装置14に表示させる(
図6C参照)。
【0038】
案内画像PGは、表示装置14が第1の表示状態においてに第1のアプリの実行状態が所定の状態となった場合に表示されるので、ユーザに第2の表示状態に切り替える示唆を与えることができる。この結果、表示面積の小さい第1の表示状態において、ユーザは情報処理装置100をコンパクトに使用できる。しかも、第1のアプリの実行状態が所定の状態となって、表示面積の大きい第2の表示状態での表示が望ましくなると、案内画像PGを表示するので、適切なタイミングでユーザに案内画像PGを認識させることができる。
【0039】
動画受信アプリAP_1は第1のアプリの一例である。すなわち、第1のアプリは動画受信アプリAP_1以外の他のアプリでもよい。表示装置14が第1の表示状態にある場合に動画受信アプリAP_1以外の他のアプリの実行状態が所定の状態になった場合、動画受信アプリAP_1が第1のアプリである場合と同様に案内画像PGが表示される。即ち、案内画像PGは、複数のアプリに共通して、第1の表示状態から第2の表示状態への切り替えを促す画像である。仮に、アプリごとに切替を促す画像が相違すると、ユーザは各画像の意味が理解できない可能性がある。この例では、各アプリに共通の案内画像PGを用いるので、ユーザは、一つ案内画像PGが切替を促すことを認識できればよい。よって、情報処理装置100の利便性が向上する。
【0040】
第1動作例には次のような変形例が考えられる。第1動作例において、処理装置11は、動画のダウンロードが完了したときに案内画像PGを表示面41Sに表示した。変形例では、
図6Dに示されるように、動画再生ボタン702bを表示してもよい。変形例では、
図6Dに示されるように、案内画像PGとともに動画再生ボタン702bを表示してもよい。第1の表示状態において、ユーザが動画再生ボタン702bを押すと、
図6Eに示されるように静止画702aが動画702cに切り替わる。この場合、表示面41Sには案内画像PGが表示され、第2の表示状態への切り替えが促される。ユーザが動画再生ボタン702bを押し下げた場合は、ユーザが動画の視聴を希望している意志が明確である。このため、動画再生ボタン702bを押し下げた後に、第1の表示状態から第2の表示状態に切り替わった場合、処理装置11は、
図6Fに示されるように、表示面41S及び42Sに1つの動画706を表示させる。一方、動画再生ボタン702bが押し下げられる前に、第1の表示状態から第2の表示状態に切り替わった場合、処理装置11は、
図6Cに示される画像を表示面41S及び42Sに表示させる。よって、ユーザは大画面で動画を視聴できる。
【0041】
また、第1動作例において、処理装置11は、ユーザによって指示されたタイトルの動画をネットワーク上の動画配信サイトからダウンロードした。しかし、そのようにする代わりに、その動画を見ることのできるサイトにアクセスするためのアクセス情報を表示面41Sに表示してもよい。処理装置11は、例えば、
図6Gに示されるように、タイトル2の動画を視聴可能なサイト1~サイト4のアクセス情報を示す画像702dを表示させる。但し、案内画像PGは表示されない。アクセス情報がユーザによって指示されると、処理装置11は、そのアクセス情報を利用してネットワーク上のサイトから動画をダウンロードし、
図6Hに示される画面を表示させる。
図6Hに示されるように、表示面41Sには、動画702cと案内画像PGが表示される。案内画像PGによって、ユーザに第2の表示状態への切り替えが促される。第1の表示状態から第2の表示状態に切り替わった場合、処理装置11は、
図6Fに示されるように、表示面41S及び42Sに1つの動画706を表示させる。よって、ユーザは大画面で動画を視聴できる。
【0042】
<第1実施形態の第2動作例>
図7は、本実施形態の第2動作例において、処理装置11がニュースアプリAP_6に従って実行するニュース受信処理OP700と、メールアプリAP_2に従って実行するメール受信処理OP300と、制御プログラムCPに従って実行するメイン処理OP100との連携を示すシーケンス図である。
【0043】
第2動作例において、処理装置11は、第1のアプリの一例であるニュースアプリAP_6と、第2のアプリの一例であるメールアプリAP_2と、制御プログラムCPを実行する。ニュースアプリAP_6を実行することにより、処理装置11は、ニュース受信処理OP700を実行する。メールアプリAP_2を実行することにより、処理装置11は、メール受信処理OP300を実行する。制御プログラムCPを実行することにより、処理装置11は、メイン処理OP100を実行する。
【0044】
第2動作例の初期状態において、表示装置14は第1の表示状態であり、処理装置11は、第1のアプリであるニュースアプリAP_6を実行することにより第1の画像を生成している(ステップS201)。第1の表示状態において、処理装置11は、制御プログラムCPを実行することにより、表示制御部CCP_2として機能する。表示制御部CCP_2は、第1の画像を表示面41Sに表示させる。具体的には、処理装置11は、
図8Aに示されるように、ニュース画像721Aを表示面41Sに表示させる。ニュース画像721Aは、本日のニュースを示す。
【0045】
一方、第2動作例の初期状態において、処理装置11は、第1のアプリのバックグラウンド処理として、第2のアプリであるメールアプリAP_2を実行している。ここで、バックグラウンド処理とは、マルチタスク環境において、ユーザに対して前面に表示されているフォアグラウンド処理(この例では動画受信処理OP200)に隠れた、裏側(バックグラウンド)で行われる処理のことである。
【0046】
メールアプリAP_2に従い、処理装置11は、通信装置13によりメールサーバに新着メールの有無を問い合わせる処理(ステップS211)を定期的に繰り返す。そして、第2のアプリであるメールアプリAP_2の実行状態が所定の実行状態、すなわち、新着メールを検出した実行状態になると(ステップS212)、処理装置11は、メールアプリAP_2に従い、案内要求を生成して、制御プログラムCPに引き渡す(ステップS213)。そして、処理装置11は、メールアプリAP_2に従い、受信メールを示す第2の画像を生成する(ステップS214)。
【0047】
処理装置11は、案内要求が制御プログラムCPに引き渡されると、制御プログラムCPに従い、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、案内要求に従って、案内画像PGを記憶装置12から取得する(ステップS221)。次に処理装置11は、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップS222)。
図8Bはこの時点における表示面41Sの表示を例示している。
図8Bに例示するように、表示面41SにはニュースアプリAP_6の実行により生成された第1の画像(この例ではニュース画像721B)とともに案内画像PGが表示される。
【0048】
その後、ユーザにより、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、処理装置11は、この切替を開閉検出装置18により検出する(ステップS223)。
【0049】
表示状態の切替を検出すると、処理装置11は、表示制御部CCP_2として処理を実行する。すなわち、処理装置11は、第2のアプリであるメールアプリAP_2の実行により生成された第2の画像を表示装置14に表示させる(ステップS224)。
【0050】
図8Cは表示装置14に表示される第2の画像の例を示す。この例において、第2の画像は、表示面41Sに表示されるニュース画像721Bと、表示面42Sに表示される受信メール一覧画像711とからなる。
【0051】
以上のように第2動作例では、実行部である処理装置11は、表示装置14が第1の表示状態にある場合に第1のアプリであるニュースアプリAP_6を実行することによって、第1の画像を生成し、表示装置14が第1の表示状態にあるばあいに第2のアプリであるメールアプリAP_2の実行状態が所定の状態(新着メール検出)となった場合、第2のアプリであるメールアプリAP_2を実行することによって、第2の画像(受信メールを示す画像)を生成する。そして、表示制御部CCP_2は、案内画像PGを表示面41Sに表示させた後に、表示装置14の表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替られた場合、第2の画像を表示装置14に表示させる。
【0052】
<第2実施形態>
本発明の第2実施形態である情報処理装置100aのハードウェア構成は上記第1実施形態と同様である。
図9は本発明の第2実施形態である情報処理装置100aの記憶装置12の記憶内容を示す図である。本実施形態において、記憶装置12には、上記第1実施形態の制御プログラムCPの代わりに、制御プログラムCPaが格納されている。
【0053】
図10は本実施形態における処理装置11aの機能構成を示すブロック図である。本実施形態において、処理装置11aは制御プログラムCPaを実行することにより取得部CCP_1、表示制御部CCP_2、検出部CCP_3及び起動部CCP_4として機能する。取得部CCP_1及び表示制御部CCP_2は上記第1実施形態のものと同様である。検出部CCP_3は、情報処理装置100aの状態が所定の状態であることを検出する。所定の状態とは、情報処理装置100aの移動速度が所定の条件を充足すること、情報処理装置100aが特定の信号を受信する状態、又は情報処理装置100aの電池残量が低下した状態等が該当する。また、起動部CCP_4は、検出部CCP_3が所定の状態を検出した場合に、アプリAP_1~AP_Nの中の当該状態に対応付けられたアプリを起動する。
【0054】
<第2実施形態の動作>
次に本実施形態の動作を説明する。
図11は本実施形態において処理装置11aが制御プログラムCPaに従って実行するメイン処理OP100aの流れを示すフローチャートである。本実施形態において、情報処理装置100aの電源が投入されると、処理装置11aは、制御プログラムCPaを実行する。制御プログラムCPaを実行することにより、処理装置11aは、メイン処理OP100aを実行する。まず、処理装置11aは、検出部CCP_3としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、情報処理装置100aの状態が所定の状態であるかを判断する(ステップSc40)。具体的には、処理装置11aは、情報処理装置100aの移動速度が所定の条件を充足するか、情報処理装置100aの受信した信号が特定の信号であるか、又は情報処理装置100aの電池残量が所定レベル以下に低下したかを判断する。ステップSc40の判断結果が「YES」である場合、処理装置11aは、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、案内画像PGを記憶装置12から読み出すことによって、案内画像PGを取得する(ステップSc51)。次に処理装置11aは、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップSc52)。次に処理装置11aは、起動部CCP_4としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、アプリAP_1~AP_NのうちステップSc40において検出された状態に対応付けられたアプリを起動する(ステップSc53)。そして、処理装置11aは、処理をステップSc60に進める。一方、ステップSc40の判断結果が「NO」である場合、処理装置11aは、処理をステップSc60に進める。
【0055】
次にステップSc60に進むと、処理装置11aは、開閉検出装置18を利用し、表示装置14の表示状態が第1の表示状態であるか第2の表示状態であるかを検出する。次にステップSc70に進むと、処理装置11aは、表示制御を実行する。具体的には、処理装置11aは、第1の表示状態において、アプリの実行により生成される第1の画像を表示面41Sに表示させる。また、処理装置11aは、第2の表示状態において、アプリの実行により生成される第2の画像を表示面41S又は42Sに表示させ、あるいは表示面41S及び42Sの両方に跨って表示させる。そして、ステップSc70の処理が終了すると、処理装置11aは、処理を再びステップSc40に戻し、上述した各処理を繰り返す。
【0056】
<第2実施形態の第1動作例>
図12は本実施形態の第1動作例において処理装置11aがスケジュール表示アプリAP_3に従って実行するスケジュール表示処理OP400と、制御プログラムCPaに従って実行するメイン処理OP100aとの連携を示すシーケンス図である。第1動作例では、スケジュール表示アプリAP_3を実行することにより、処理装置11aは、スケジュール表示処理OP400を実行する。また、制御プログラムCPaを実行することにより、処理装置11aは、メイン処理OP100aを実行する。
【0057】
第1動作例において、処理装置11aは、制御プログラムCPaを実行することにより、
図11に示されるステップSc70において、表示制御を実行する。表示制御において、表示装置14の表示状態が第1の表示状態である場合、処理装置11aは、ニュースアプリAP_6の実行により生成される第1の画像を表示面41Sに表示させる。処理装置11aは、
図13Aに示すように、ニュース画像(第1の画像)721Aを表示面41Sに表示させる。また、処理装置11aは、
図11のステップSc40において、検出部CCP_3としての処理を実行する。
図12に示す第1動作例では、検出部CCP_3は、加速度検出装置17を利用することにより、情報処理装置100aの移動速度が所定の条件を充足することを検出する(ステップS311)。検出部CCP_3は、加速度検出装置17から出力される加速度を積分することによって、情報処理装置100aの移動速度を算出する。この例において、所定の条件は、情報処理装置100aが列車によって移動していることを検出できるように設定される。所定の条件は、移動速度が閾値以上であることを要件としてもよいし、あるいは、移動速度が列車に特有な変化であることを要件としてもよい。特有な変化とは、列車が加速しながら発進し、発進の後に列車が一定の移動速度を維持し、その後に列車が減速して停車するといった、一連の移動速度の変化を意味する。
【0058】
情報処理装置100aの移動速度が所定の条件を充足すること(すなわち、情報処理装置100a列車で移動中であること)を検出すると、処理装置11aは、起動部CCP_4としての処理を実行する。すなわち、処理装置11は、列車移動中という状態に対応付けられたスケジュール表示アプリAP_3を起動する(ステップS312)。次に処理装置11aは、制御プログラムCPaに従い、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、案内画像PGを記憶装置12から取得する(ステップS313)。次に処理装置11aは、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップS314)。
図13Bはこの時点において表示面41Sに表示される画像を例示する。
図13Bに示すように、表示面41Sにはニュース画像721Bとともに案内画像PGが表示される。
【0059】
一方、処理装置11aは、ステップS312において起動したスケジュール表示アプリAP_3に従って、ユーザの現在時刻以降のスケジュールを示す第2の画像を生成する(ステップS301)。
【0060】
そして、案内画像の表示(ステップS314)の後、ユーザにより、表示装置14の表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替られると、処理装置11aは、開閉検出装置18によりこの切替を検出する(ステップS315)。
【0061】
表示状態の切替を検出すると、処理装置11aは、制御プログラムCPaに従い、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、スケジュール表示アプリAP_3の実行により生成された第2の画像を表示装置14に表示させる(ステップS316)。
図13Cは表示装置14に表示される第2の画像の例を示す。この例において、第2の画像は、表示面41Sに表示されるニュース画像721Bと、表示面42Sに表示されるスケジュール画像722とからなる。スケジュール画像722は、現在の時刻よりも後の一又は複数のスケジュールを示す画像である。
【0062】
以上のように、第1動作例では、列車で移動中という状態を検出部CCP_3が検出することにより、当該状態に対応付けられたスケジュール表示アプリAP_3を起動部CCP_4が起動する。また、取得部CCP_1が案内画像PGを取得し、表示制御部CCP_2が案内画像PGを表示装置14に表示させる。そして、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、スケジュール表示アプリAP_3の実行により生成される第2の画像(
図13参照)を表示制御部CCP_2が表示装置14に表示させる。
【0063】
<第2実施形態の第2動作例>
図14は、本実施形態の第2動作例において、処理装置11aが店舗案内アプリAP_4に従って実行する店舗案内処理OP500と、制御プログラムCPaに従って実行するメイン処理OP100aとの連携を示すシーケンス図である。第2動作例では、店舗案内アプリAP_4を実行することにより、処理装置11aは、店舗案内処理OP500を実行する。また、制御プログラムCPaを実行することにより、処理装置11aは、メイン処理OP100aを実行する。
【0064】
第2動作例において、処理装置11aは、制御プログラムCPaを実行することにより、
図11のステップSc70において、表示制御を実行する。表示制御において、表示装置14の表示状態が第1の表示状態である場合、処理装置11aは、アプリの実行により生成される第1の画像を表示面41Sに表示させる。この例において、処理装置11aは、ユーザの現在位置の周辺の地図を表示する地図アプリAP_5を実行しており、
図15Aに示すように地図画像731Aを第1の画像として表示面41Sに表示させる。また、処理装置11aは、
図11のステップSc40において、検出部CCP_3としての処理を実行する。
図14に示す第2動作例では、情報処理装置100aのユーザがある店舗を訪れ、検出部CCP_3は、情報処理装置100aの通信装置13が店舗に設置された近距離無線装置からビーコン信号(特定の信号)を受信したことを検出する(ステップS411)。
【0065】
ビーコン信号の受信を検出すると、処理装置11aは、起動部CCP_4としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、ビーコン信号の受信という状態に対応付けられた店舗案内アプリAP_4を起動する(ステップS412)。次に処理装置11aは、ビーコン信号の送信元である店舗の識別情報をビーコン信号から取り出し、起動した店舗案内アプリAP_4に引き渡す(ステップS413)。次に処理装置11aは、制御プログラムCPaに従い、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、案内画像PGを記憶装置12から取得する(ステップS414)。次に処理装置11aは、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップS415)。
図15Bはこの時点において表示面41Sに表示される画像を例示する。
図15Bに示すように、表示面41Sには地図画像731Aとともに案内画像PGが表示される。
【0066】
一方、処理装置11aは、ステップS412において起動した店舗案内アプリAP_4に従って、店舗検索を実行する(ステップS401)。店舗検索では、ステップS413において引き渡された店舗の識別情報が検索キーとして用いられる。そして、処理装置11aは、検索結果に基づき、ユーザが訪れた店舗を案内する第2の画像を生成する(ステップS402)。
【0067】
そして、案内画像の表示(ステップS415)の後、ユーザにより、表示装置14の表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替られると、処理装置11aは、開閉検出装置18によりこの切替を検出する(ステップS416)。
【0068】
表示状態の切替を検出すると、処理装置11aは、制御プログラムCPaに従い、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、店舗案内アプリAP_4の実行により生成された第2の画像を表示装置14に表示させる(ステップS417)。
図15Cは表示装置14に表示される第2の画像の例を示す。この例において、第2の画像は、表示面41Sに表示される地図画像731及び店舗情報画像732と、表示面42Sに表示される商品案内画像733とからなる。地図画像731は、ユーザが訪れた店舗の周辺の地図を示す画像である。店舗情報画像732は、ユーザが訪れた店舗の店名、住所、及び電話番号といった情報を示す画像である。商品案内画像733は、ユーザが訪れた店舗において提供される商品に関する情報、例えば割引、又は使用可能なクーポンに関する情報を示す画像である。
【0069】
以上のように、第2動作例では、情報処理装置100aが特定の信号(例えば、ビーコン信号)を受信したという状態を検出部CCP_3が検出することにより、当該状態に対応付けられた店舗案内アプリAP_4を起動部CCP_4が起動する。また、取得部CCP_1が案内画像PGを取得し、表示制御部CCP_2が案内画像PGを表示装置14に表示させる。そして、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、店舗案内アプリAP_4の実行により生成される第2の画像(
図15C参照)を表示制御部CCP_2が表示装置14に表示させる。
【0070】
<第2実施形態の第3動作例>
図16は、本実施形態の第3動作例において、処理装置11aが地図アプリAP_5に従って実行する地図処理OP600と、制御プログラムCPaに従って実行するメイン処理OP100aとの連携を示すシーケンス図である。第3動作例では、地図アプリAP_5を実行することにより、処理装置11aは、地図処理OP600を実行する。また、制御プログラムCPaを実行することにより、処理装置11aは、メイン処理OP100aを実行する。
【0071】
第3動作例において、処理装置11aは、制御プログラムCPaを実行することにより、
図11のステップSc70において、表示制御を実行する。表示制御において、表示装置14の表示状態が第1の表示状態である場合、処理装置11aは、アプリの実行により生成される第1の画像を表示面41Sに表示させる。この例において、処理装置11aは、メールアプリAP_2を実行しており、
図17Aに示すように受信メール一覧画像711を第1の画像として表示面41Sに表示させる。また、処理装置11aは、
図11のステップSc40において、検出部CCP_3としての処理を実行する。
図16に示す第3動作例において、検出部CCP_3は、情報処理装置100aの電池の残量が所定の閾値以下に低下したことを検出する(ステップS511)。
【0072】
電池の残量の低下を検出すると、処理装置11aは、起動部CCP_4としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、電池の残量の低下という状態に対応付けられた地図アプリAP_5を起動する(ステップS512)。次に処理装置11aは、制御プログラムCPaに従い、取得部CCP_1としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、案内画像PGを記憶装置12から取得する(ステップS513)。次に処理装置11aは、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、表示面41Sに案内画像PGを表示させる(ステップS514)。
図17Bはこの時点において表示面41Sに表示される画像を例示する。
図17Bに示すように、表示面41Sには受信メール一覧画像711とともに案内画像PGが表示される。案内画像PGを地図アプリAP_5の起動後に表示したのは、地図アプリAP_5によって第2の画像が生成されることが確定するからである。
【0073】
一方、処理装置11aは、ステップS512において起動した地図アプリAP_5に従って、情報処理装置100aの電池の充電が可能な店舗を検索する(ステップS501)。店舗検索において、処理装置11aは、測位装置16により情報処理装置100aの現在位置を求め、現在位置から所定距離の範囲内において、情報処理装置100aの電池の充電が可能な店舗を検索する。そして、処理装置11aは、検索結果に基づき、充電可能な店舗の所在を示す地図の画像を第2の画像として生成する(ステップS502)。
【0074】
処理装置11aは、案内画像PGの表示(ステップS514)の後、電池の残量を算出するとともに、その残量に基づいて情報処理装置100aのシャットダウンまでの残り時間を算出する処理(ステップS515)を定期的に繰り返す。また。処理装置11は、電池の残量及び残り時間を算出する都度、電池の残量及び残り時間を示す情報を地図アプリAP_5に引き渡す(ステップS516)。
【0075】
処理装置11aは、地図アプリAP_5の実行過程において、電池の残量及び残り時間を示す情報の引き渡しを受けると、電池の残量及び残り時間を反映させた第2の画像を生成する(ステップS503)。
【0076】
その後、ユーザにより、表示装置14の表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替えられると、処理装置11aは、開閉検出装置18によりこの切替を検出する(ステップS517)。
【0077】
表示状態の切替を検出すると、処理装置11aは、制御プログラムCPaに従い、表示制御部CCP_2としての処理を実行する。すなわち、処理装置11aは、地図アプリAP_5の実行により生成された第2の画像を表示装置14に表示させる(ステップS518)。
図17Cは表示装置14に表示される第2の画像の例を示す。この例において、第2の画像は、表示面41Sに表示される地図画像741と、表示面42Sに表示される残量情報画像742とからなる。地図画像741は、情報処理装置100aの現在位置Lと、情報処理装置100aの電池の充電が可能な店舗の所在位置を示す地図の画像である。残量情報画像742は、ステップS515において求められた電池の残量とシャットダウンまでの残り時間を示す画像である。
【0078】
以上のように、第3動作例では、電池の残量の低下という状態を検出部CCP_3が検出することにより、当該状態に対応付けられた地図アプリAP_5を起動部CCP_4が起動する。また、取得部CCP_1が案内画像PGを取得し、表示制御部CCP_2が案内画像PGを表示装置14に表示させる。そして、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、地図アプリAP_5の実行により生成される第2の画像、具体的には、充電可能な店舗の所在を示す地図の画像を表示制御部CCP_2が表示装置14に表示させる。
【0079】
<第1及び第2実施形態の効果>
以上のように、本実施形態によれば、第2の表示状態での情報処理装置100及び100aの使用の機会をユーザに与えることができ、ユーザは、第2の表示状態での使用による利益を享受できる。
【0080】
<第3実施形態>
図18A及び
図18Bは、本発明の第3実施形態である情報処理装置100bの外観を示す斜視図である。本実施形態における情報処理装置100bは、表示装置14の構成が上記第1及び第2実施形態と異なる。
【0081】
情報処理装置100bは、上記第1及び第2実施形態と同様、筐体41及び42と、ヒンジ49とを有する。第1及び第2実施形態においては、情報処理装置100及び100aは、2つの表示面41S及び42Sを有する。これに対し、本実施形態における情報処理装置100bは、各々長方形形状の3つの表示面43S、44S及び45Sを有する。具体的には、筐体41は、その表裏2面に表示面45S及び44Sを各々有し、筐体42は、その表裏2面のうちの一方の面に表示面43Sを有する。そして、ヒンジ49は、筐体41の長方形形状の端面41Eにおいて表示面43Sに臨む長辺と、筐体42の長方形形状の端面42Eにおいて表示面44Sに臨む長辺とを連結している。
【0082】
本実施形態では、ヒンジ49が回転することで、表示面43S及び44Sのなすヒンジ角度が変化する。本実施形態において、ユーザは、ヒンジ角度を0度とすることにより、情報処理装置100aの表示装置の表示状態を、
図18Aに示すように、表示面43S及び44Sが互いに向き合い、外側を向いた表示面45Sのみにより表示を行う第1の表示状態とすることができる。また、ユーザは、ヒンジ角度を180度とすることにより、情報処理装置100aの表示装置の表示状態を、
図18Bに示すように、表示面41S及び表示面42Sが外側を向き、表示面43S及び表示面44Sの両方により表示を行う第2の表示状態とすることができる。ここで、表示面43S及び44Sの総表示面積は表示面45Sの表示面積よりも広い。従って、第2の表示状態は、第1の表示状態よりも表示面積が広い表示状態となる。
【0083】
本実施形態において、処理装置11が実行する制御プログラム及びアプリは、上記第1実施形態又は上記第2実施形態と同様である。従って、本実施形態においても、上記第1実施形態又は上記第2実施形態と同様な効果が得られる。また、本実施形態では、第1の表示状態において、表示面43S及び44Sが向き合い、ユーザの指等が触れないので、例えば第1の表示状態において、表示面43S及び44Sに設けられたタッチパネルに対する操作を無効にする等の処理が不要になるという利点がある。
【0084】
<変形例>
本発明は、以上に例示した各実施形態に限定されない。具体的な変形の態様を以下に例示する。以下の例示から任意に選択された2以上の態様を併合してもよい。
【0085】
(1)上記第1及び第2実施形態の各動作例において、表示面41Sに表示される画像は表示面42Sに表示される画像とは別の画像である。しかし、表示面41S及び42Sに表示される各画像は、同一の画像の一部と残りの一部であってもよい。例えば第1の表示状態において地図アプリを実行中、目的地までの経路探索が完了した場合(所定の実行状態になった場合)、案内画像PGを表示面41Sに表示させ、表示状態が第1の表示状態から第2の表示状態に切替られた場合に、目的地を含む大きな地図を表示面41S及び42Sに表示させてもよい。この場合、例えば地図の西半分の画像が第1の画像、東半分の画像が第2の画像となる。また、上記第3実施形態においても、表示面43S及び44Sに、同一の画像の一部と残りの一部を表示させてもよい。
【0086】
(2)案内画像PGの表示の契機となるアプリの実行状態は、上記第1実施形態に開示したもの以外にも考えられる。例えば第1の表示状態において、処理装置11が、EC(Electronic Commerce)アプリを実行し、ユーザからの指示に従って商品を絞り込む。そして、購入対象の商品が定まった、という実行状態が検出されたとき、表示制御部CCP_2が表示面41Sに案内画像PGを表示させる。そして、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、表示制御部CCP_2は、ECアプリの実行により生成される第2の画像、例えば商品の購入を受付ける画像を表示装置14に表示させる。あるいは次のような動作例も考えられる。第1の表示状態において、処理装置11は、曲分析アプリを実行し、情報処理装置100の周囲に流れている音楽の曲名を分析する。そして、曲名が分かった、という実行状態が検出されたとき、表示制御部CCP_2が表示面41Sに案内画像を表示させる。そして、第1の表示状態から第2の表示状態への切替が行われると、表示制御部CCP_2は、曲分析アプリの実行により得られた曲分析結果を示す第2の画像を表示装置14に表示させる。
【0087】
(3)案内画像PGの表示の契機となる情報処理装置100aの状態は、上記第2実施形態に開示したもの以外にも考えられる。例えば情報処理装置100aの位置、姿勢、加速度、速度、静止、歩行による移動、車での移動、航空機での移動、船舶での移動、特定エリアへの進入等、各種の状態が案内画像の表示の契機となり得る。
【0088】
(4)上記第2実施形態の第2動作例では、店舗に設置された近距離無線装置という静止した装置への接近が、案内画像PGの表示の契機となる。しかし、静止している装置との接近ではなく、移動する装置との接近を案内画像PGの表示の契機としてもよい。例えば情報処理装置100aの処理装置11aは、第1の表示状態においてゲームアプリを実行している。情報処理装置100aと同じゲームアプリを実行している他の情報処理装置とが所定距離以内に近づいたとき、表示制御部CCP_2が案内画像PGを表示面41Sに表示させる。また、情報処理装置100aは、他の情報処理装置と情報を交換する。第1の表示状態から第2の表示状態への切替が検出されると、情報処理装置100aは、情報交換により得た他の情報処理装置のユーザの情報を示す第2の画像を生成し、表示制御部CCP_2は第2の画像を表示装置14に表示させる。他の情報処理装置から取得する情報は、例えば、簡単なメッセージ、ゲームのランキング、及びニックネームを含んでもよい。
【0089】
(5)上記第3実施形態において、第2の表示状態では、別個の表示面43S及び44Sにより表示を行った。しかし、筐体41及び42を跨る連続した1枚の表示面であって、表示面45Sよりも表示面積が広い表示面を情報処理装置100bに設け、この表示面により第2の表示状態での表示を行ってもよい。
【0090】
(6)上記各実施形態では、スマートフォンを情報処理装置100、100a又は100bとして例示したが、情報処理装置100、100a又は100bの具体的な形態は任意であり、前述の各形態の例示には限定されない。例えば、可搬型又は据置型のパーソナルコンピュータを情報処理装置100、100a又は100bとして利用してもよい。
【0091】
(7)上記各実施形態では、記憶装置12は、処理装置11が読取可能な記録媒体であり、ROM及びRAMなどを例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されても良い。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網から送信されても良い。なお、基地局は、入力キーなどの入力装置や、ディスプレイなどの出力装置を含んでいてもよい。
【0092】
(8)上記各実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G、5G、FRA(Future Radio Access)、W-CDMA(登録商標)、GSM(登録商標)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi)、IEEE 802.16(WiMAX)、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切なシステムを利用するシステム及び/又はこれらに基づいて拡張された次世代システムに適用されてもよい。
【0093】
(9)上記各実施形態において、説明した情報及び信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。なお、本明細書で説明した用語及び/又は本明細書の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
【0094】
(10)上記各実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルで管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0095】
(11)上記各実施形態において、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0096】
(12)上記各実施形態おいて例示したフローチャートにおいて、各ステップの順序を変更してもよい。すなわち、本発明の好適な態様における各処理の順序は、特定の順序に限定されない。
【0097】
(13)上記実施形態に開示された各機能は、ハードウェア及びソフトウェアの任意の組合せによって実現される。また、各機能は、単体の装置によって実現されてもよいし、相互に別体で構成された2個以上の装置によって実現されてもよい。
【0098】
(14)上記各実施形態で例示したプログラムは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード又はハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称によって呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順又は機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。また、ソフトウェア、命令などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア及びデジタル加入者回線(DSL)などの有線技術及び/又は赤外線、無線及びマイクロ波などの無線技術を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び/又は無線技術は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0099】
(15)上記各実施形態において、情報処理装置100、100a又は100bは、移動局である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
【0100】
(16)上記各実施形態において、「接続された(connected)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。本明細書で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及び/又はプリント電気接続を使用することにより、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどの電磁エネルギーを使用することにより、互いに「接続」されると考えることができる。
【0101】
(17)上記各実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0102】
(18)「含む(including)」、「含んでいる(comprising)」、及びそれらの変形が、本明細書あるいは特許請求の範囲で使用されている限り、これら用語は、用語「備える」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本明細書あるいは特許請求の範囲において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0103】
(19)本願の全体において、例えば、英語におけるa、an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、これらの冠詞は、文脈から明らかにそうではないことが示されていなければ、複数を含む。
【0104】
(20)本発明が本明細書中に説明した実施形態に限定されないことは当業者にとって明白である。本発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる本発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施できる。従って、本明細書の記載は、例示的な説明を目的とし、本発明に対して何ら制限的な意味を有さない。また、本明細書に例示した態様から選択された複数の態様を組合わせてもよい。
【符号の説明】
【0105】
100,100a,100b…情報処理装置、11,11a…処理装置、12…記憶装置、13…通信装置、14…表示装置、15…操作装置、16…測位装置、17…加速度検出装置、18…開閉検出装置、41,42…筐体、49…ヒンジ、41S、42S,43S,44S,45S…表示面、AP_1~AP_N…アプリ、CP,CPa…制御プログラム、CCP_1…取得部、CCP_2…表示制御部、CCP_3…検出部、CCP_4…起動部、OP100,OP100a…メイン処理、OP200…動画受信処理、OP300…メール受信処理、OP400…スケジュール表示処理、OP500…店舗案内処理、OP600…地図処理、OP700…ニュース受信処理、PG…案内画像。