(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】送出システム用部品
(51)【国際特許分類】
A24D 3/17 20200101AFI20240617BHJP
A24D 3/06 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
A24D3/17
A24D3/06
(21)【出願番号】P 2022575947
(86)(22)【出願日】2021-06-09
(86)【国際出願番号】 GB2021051439
(87)【国際公開番号】W WO2021250409
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2023-01-26
(32)【優先日】2020-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】500252844
【氏名又は名称】ブリティッシュ アメリカン タバコ (インヴェストメンツ) リミテッド
【氏名又は名称原語表記】BRITISH AMERICAN TOBACCO (INVESTMENTS) LIMITED
(74)【代理人】
【識別番号】100183782
【氏名又は名称】轟木 哲
(72)【発明者】
【氏名】バートン、アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】カルジュラ、カール
(72)【発明者】
【氏名】ソーントン、アンドリュー
(72)【発明者】
【氏名】キング、イアン
(72)【発明者】
【氏名】ホール、ネイサン
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2019/166640(WO,A1)
【文献】特表2013-526266(JP,A)
【文献】国際公開第2019/081905(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24D 3/17
A24D 3/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
材料からなる本体と、
材料からなる本体にある複数のエアロゾル変性剤カプセルと、および
、
材料からなる本体にある複数の粒子と
、を含む送出システム用部品であって、エアロゾル変性剤カプセルおよび/または粒子は、材料からなる本体内に散在し、粒子は使用時にユーザーによって
送出システム
用部品に外力が加えられた際に、粒子がエアロゾル変性剤カプセルを破壊しやすくするように構成されている部品。
【請求項2】
エアロゾル変性剤カプセルは、材料からなる本体内に散在していることを特徴とする請求項1記載の部品。
【請求項3】
粒子は、材料からなる本体内に散在していることを特徴とする請求項1または2記載の部品。
【請求項4】
材料からなる本体は、キャビティを含み、エアロゾル変性剤カプセルまたは粒子は、キャビティ内に配置されていることを特徴とする請求項1乃至3いずれか1項記載の部品。
【請求項5】
各カプセルは、コアと、コアを囲むシェルとを含むことを特徴とする請求項1乃至4いずれか1項記載の部品。
【請求項6】
粒子は、ほぼ円筒状であることを特徴とする請求項1乃至5いずれか1項記載の部品。
【請求項7】
材料からなる本体の材料は、材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で5.5mg、好ましくは材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で5mg、4.5mgまたは4mgの質量を有することを特徴とする請求項1乃至6いずれか1項記載の部品。
【請求項8】
7.5mm超の直径、好ましくは約8mmの直径を有することを特徴とする請求項1乃至7いずれか1項記載の部品。
【請求項9】
粒子は、少なくとも1g/ccの粒子密度を有する材料を含むことを特徴とする請求項1乃至8いずれか1項記載の部品。
【請求項10】
粒子は可塑剤を含むことを特徴とする請求項1乃至9いずれか1項記載の部品。
【請求項11】
粒子は、高分子材料、好ましくはプラスチックを含むことを特徴とする請求項1乃至10いずれか1項記載の部品。
【請求項12】
粒子は、セルロースアセテートを含み、好ましくはセルロースアセテートチップを含むことを特徴とする請求項1乃至11いずれか1項記載の部品。
【請求項13】
エアロゾル変性剤カプセルは、0.6~1.4mmの範囲内の直径、好ましくは約1mmの直径を有することを特徴とする請求項1乃至12いずれか1項記載の部品。
【請求項14】
粒子は、0.6~2.4mmの範囲内の粒径、好ましくは0.8~2mmの範囲内の粒径を有することを特徴とする請求項1乃至13いずれか1項記載の部品。
【請求項15】
5~100個のエアロゾル変性剤カプセル、好ましくは10~60個または20~40個のエアロゾル変性剤カプセルを含むことを特徴とする請求項1乃至14いずれか1項記載の部品。
【請求項16】
材料からなる本体は、4~12mmの範囲内の長さ、好ましくは6~10mmの範囲内の長さを有することを特徴とする請求項1乃至15いずれか1項記載の部品。
【請求項17】
材料からなる本体の圧力降下は、40mmWG未満、好ましくは35、30または25mmWG未満であることを特徴とする請求項1乃至16いずれか1項記載の部品。
【請求項18】
材料からなる本体を囲み、接着剤によって所定の位置に保持されるプラグラッパーをさらに含むことを特徴とする請求項1乃至17いずれか1項記載の部品。
【請求項19】
材料からなる本体、プラグラッパー、接着剤、エアロゾル変性剤カプセルおよび粒子は、全体で材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で20mg、好ましくは材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で17.5、15、12.5または10mgの質量を有することを特徴とする請求項18記載の部品。
【請求項20】
材料からなる本体は繊維材を含むことを特徴とする請求項1乃至19いずれか1項記載の部品。
【請求項21】
繊維材は、トウを含み、好ましくはセルロースアセテート、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(1,4-ブタンジオールスクシナート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート-コ-テレフタレート)(PBAT)、スターチ系材料、コットン、脂肪族ポリエステル材
料および多糖ポリマーまたはこれらを組
み合わせたものを含むことを特徴とする請求項20記載の部品。
【請求項22】
繊維材の総繊度は、最大で35000、好ましくは最大で30000、25000または20000であることを特徴とする請求項20または21記載の部品。
【請求項23】
繊維材の単糸繊度は、最大で9、好ましくは最大で8、7、6、5、4または3であることを特徴とする請求項20乃至22いずれか1項記載の部品。
【請求項24】
繊維材の単糸繊度は、少なくとも1、好ましくは少なくとも2または少なくとも3であり、好ましくは
、単糸繊度は、約3であることを特徴とする請求項20乃至23いずれか1項記載の部品。
【請求項25】
繊維材は、少なくとも1000本の繊維、好ましくは少なくとも2000、3000、4000、5000、6000、7000または8000本の繊維を含むことを特徴とする請求項
20乃至24いずれか1項記載の部品。
【請求項26】
繊維材は、最大で12000本の繊維、好ましくは最大で11000または10000本の繊維を含むことを特徴とする請求項
20乃至25いずれか1項記載の部品。
【請求項27】
部品は、エアロゾル供給システム
用の部品であり、選択的に燃焼系エアロゾル供給システム
用または非燃焼系エアロゾル供給システム
用の部品であることを特徴とする請求項1乃至26いずれか1項記載の部品。
【請求項28】
請求項1乃至27いずれか1項記載の部品を含む送出システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、送出システム用部品および送出システムに関する。
【背景技術】
【0002】
風味剤を含むカプセルを紙巻きタバコに設けることが当業界では知られている。使用中、ユーザーはカプセルを壊して紙巻きタバコを流れる煙に風味剤を放出させることができる。従って、ユーザーは選択的に煙に風味を加えることができる。
【発明の概要】
【0003】
送出システム用部品が提供され、この部品は、材料からなる本体と、材料からなる本体にある複数のエアロゾル変性剤カプセルと、材料からなる本体内にある複数の粒子とを含み、エアロゾル変性剤カプセルおよび/または粒子は、材料からなる本体内に散在し、粒子は使用時にユーザーによってエアロゾル供給システム部品に外力が加えられた際に、粒子がエアロゾル変性剤カプセルを破壊しやすくするように構成されている。
【0004】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセルは、材料からなる本体内に散在している。エアロゾル変性剤カプセルの少なくとも1つは、残りのエアロゾル変性剤カプセルから間隔が空けられてもよい。
【0005】
一部の実施態様では粒子は、材料からなる本体内に散在している。粒子の少なくとも1つは残りの粒子から間隔が空けられてもよい。
【0006】
一部の実施態様では材料からなる本体は、キャビティを含み、エアロゾル変性剤カプセルは、キャビティ内に配置されている。
【0007】
一部の実施態様では粒子は、粒子が材料からなる本体の材料によって分離されるように散在し、および/またはエアロゾル変性剤カプセルは、カプセルが材料からなる本体の材料によって分離されるように散在している。
【0008】
一部の実施態様では材料はキャビティを囲んでいる。一部の実施態様では複数の粒子は、キャビティを囲んでいる材料内に散在している。
【0009】
一部の実施態様では材料からなる本体は、繊維材を含む。材料からなる本体は、フィルター材を含んでもよい。
【0010】
一部の実施態様では材料からなる本体は、セルロースアセテート、例えばセルロースアセテートトウを含む。
【0011】
一部の実施態様では材料からなる本体の材料は、材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で5.5mg、好ましくは材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で5mg、4.5mgまたは4mgの質量を有する。
【0012】
一部の実施態様では本発明の部品の長さ144mm当たりの圧力降下は、100~300m/H2Oの範囲内である。
【0013】
一部の実施態様では本発明の部品は、少なくとも7.5mmの直径、好ましくは約8mmの直径を有する。
【0014】
一部の実施態様では前記粒子は少なくとも1g/ccの粒子密度を有する材料を含む。
【0015】
一部の実施態様では粒子は可塑剤を含む。
【0016】
一部の実施態様では粒子は高分子材料、好ましくはプラスチックを含む。
【0017】
一部の実施態様では本発明の部品は、材料からなる本体の上流にある上流プラグと、材料からなる本体の下流にある下流プラグとをさらに含む。一部の実施態様では上流プラグの圧力降下は、10~40mmWgの範囲内、好ましくは10~30mmWGの範囲内または15~25mmWGの範囲内である。一部の実施態様では上流プラグの圧力降下は、10~40mmWgの範囲内、好ましくは10~30mmWGの範囲内または15~25mmWGの範囲内である。一部の実施態様では本発明の部品は、下流プラグの下流にある環状部分をさらに含む。一部の実施態様では環状部分の圧力降下は、2~12mmWGの範囲内、好ましくは5~10mmWGの範囲内である。
【0018】
一部の実施態様では本発明の部品の圧力降下は、130~50mmWGの範囲内である。
【0019】
一部の実施態様では材料からなる本体の圧力降下は、40mmWG未満、好ましくは35、30または25mmWG未満である。
【0020】
一部の実施態様では本発明の部品は、材料からなる本体を囲み、接着剤によって所定の位置に保持されるプラグラッパーをさらに含む。
【0021】
一部の実施態様では材料からなる本体、プラグラッパー、接着剤、エアロゾル変性剤カプセルおよび粒子は、全体で材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で20mg、好ましくは材料からなる本体の軸方向長さ1mm当たり最大で17.5、15、12.5または10mgの質量を有する。一部の実施態様では前記プラグラッパーは、材料からなる本体に当接している。
【0022】
一部の実施態様では材料からなる本体は、繊維材、例えばトウを含む。
【0023】
一部の実施態様では繊維材は、セルロースアセテート、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(1,4-ブタンジオールスクシナート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート-コ-テレフタレート)(PBAT)、スターチ系材料、コットン、脂肪族ポリエステル材および多糖ポリマーまたはこれらを組合わせたものを含む。
【0024】
一部の実施態様では繊維材の総繊度は、最大で50000、好ましくは最大で45000、40000または35000、30000、25000または20000である。
【0025】
一部の実施態様では繊維材の単糸繊度は、最大で9、好ましくは最大で8、7、6、5、4または3である。
【0026】
一部の実施態様では繊維材の単糸繊度は、少なくとも1、好ましくは少なくとも2または少なくとも3、好ましくは約3である。
【0027】
一部の実施態様では繊維材は、少なくとも1000本の繊維、好ましくは少なくとも2000、3000、4000、5000、6000、7000または8000本の繊維を含む。
【0028】
一部の実施態様では繊維材は、最大で12000本の繊維、好ましくは最大で11000または10000本の繊維を含む。
【0029】
一部の実施態様では粒子はセルロースアセテートを含み、好ましくはセルロースアセテートチップを含む。
【0030】
一部の実施態様では粒子はエアロゾル変性剤カプセルを破壊しやすくするように構成された1つ以上の表面形成体を含む。
【0031】
一部の実施態様では粒子は、少なくとも50m2/g未満、好ましくは30、20、10、5または3m2/g未満の平均表面積を有する。
【0032】
一部の実施態様では粒子は、R-Scaleで少なくとも25、好ましくはR-Scaleで少なくとも30、少なくとも40、少なくとも50、少なくとも60、少なくとも70、少なくとも80、少なくとも90または少なくとも100のRockwell硬度を有する材料から形成される。
【0033】
一部の実施態様では粒子は、95%超、好ましくは96%、97%、98%または99%超のボールパン硬度を有する。
【0034】
一部の実施態様では粒子の少なくともいくつかは活性炭を含まない。
【0035】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセルは、0.6~1.4mmの範囲内の直径、好ましくは約1mmの直径を有する。
【0036】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセルは、0.8~1.2mmの範囲内の直径を有する。
【0037】
一部の実施態様では粒子は、0.6~2.4mmの範囲内の粒径、好ましくは0.8~2mmの範囲内、好ましくは1.4~2mmの範囲内の粒径を有する。
【0038】
一部の実施態様では少なくとも一部の粒子は、同じ形状を有する。一部の実施態様では粒子は、ほぼ円筒状である。ほぼ円筒状の粒子は、1~2mmの範囲内、好ましくは1.2~1.8mmまたは1.3~1.7mmまたは1.4~1.6mmの範囲内の直径を有してもよい。1つの実施態様では粒子は、約1.5mmの直径を有する。ほぼ円筒状の粒子は、1~2mmの範囲内、好ましくは1.2~1.8mmまたは1.3~1.7mmまたは1.4~1.6mmの範囲内の長さを有してもよい。1つの実施態様では粒子は約1.5mmの長さを有する。
【0039】
一部の実施態様では本発明の部品は、5~100個の範囲内のエアロゾル変性剤カプセル、好ましくは10~60個の範囲内のエアロゾル変性剤カプセルを含む。一部の好ましい実施態様では本発明の部品は、20~40個の範囲内のカプセルまたは25~35個の範囲内のカプセル、好ましくは約30個のカプセルを含む。
【0040】
一部の実施態様では本発明の部品は、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55または60個のエアロゾル変性剤カプセルを含む。
【0041】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセルは、3N~5Nの範囲内、好ましくは3.5N~4.5Nの範囲内の平均破裂強度を有する。
【0042】
一部の実施態様では材料からなる本体は、4~12mmの範囲内、好ましくは6~10mmの範囲内の長さを有する。
【0043】
一部の実施態様では本発明の部品は、材料からなる本体の対向する側部に位置する第1および第2セグメントをさらに含む。
【0044】
一部の実施態様では本発明の部品は、プラグラッパーをさらに含む。プラグラッパーは、材料からなる本体を囲んでもよい。プラグラッパーは、非透過性のコーティングを含んでもよい。
【0045】
プラグラッパーは、少なくとも60gsmの坪量を有してもよい。プラグラッパーは、少なくとも35ミクロメートルの厚さを有してもよい。
【0046】
一部の実施態様では本発明の部品は、ユーザーに外力を部品のどこに加えるべきかを示すように構成された表示部を含む外面を含む。
【0047】
一部の実施態様では本発明の部品は、エアロゾル供給システム用の部品であり、好ましくは燃焼系エアロゾル供給システム用部品または非燃焼系エアロゾル供給システム用部品である。
【0048】
本開示による送出システム部品を含む送出システムも提供される。一部の実施態様では送出システムは、エアロゾル供給システム、例えば燃焼系エアロゾル供給システムまたは非燃焼系エアロゾル供給システムである。
【図面の簡単な説明】
【0049】
いくつかの実施態様を添付図面を参照し、あくまで非限定的な実例によって説明する。
【
図1】エアロゾル供給システムの実施態様の斜視図である。
【
図2】
図1のエアロゾル供給システムの略式側部断面図である。
【
図3】
図1のエアロゾル供給システムの第1セグメントの拡大側部断面図である。
【
図4】
図1に示したA-A線に沿った第1セグメントの側部断面図である。
【
図5】
図1のエアロゾル供給システムのエアロゾル変性剤カプセルの側部断面図である。
【
図6】
図1のエアロゾル供給システムのセルロースアセテート粒子の斜視図である。
【
図7】
図1のエアロゾル供給システムのプラグラッパーの斜視図である。
【
図8】第1セグメントの別の実施態様の拡大側部断面図である。
【
図9】別の実施態様のエアロゾル供給システムの略式側部断面図である。
【
図10】
図9のエアロゾル供給システムの第1セグメントの拡大側部断面図である。
【
図11】
図9に示したB-B線に沿った第1セグメントの側部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
ここで
図1~7を参照すると、エアロゾル供給システム1の実施態様が示されている。
【0051】
本実施態様ではエアロゾル供給システム1は、燃焼系エアロゾル供給システム1である。しかしながら、別の実施態様(図示せず)ではエアロゾル供給システム1は、燃焼系エアロゾル供給システム1以外の構成のものである。例えば、エアロゾル供給システム1は、非燃焼系エアロゾル供給システム(図示せず)であってもよい。
【0052】
燃焼系エアロゾル供給システム1は、タバコロッド2と、本例では燃焼系エアロゾル供給システム1の部品3であるエアロゾル供給システム部品3とを含む。
【0053】
外方ラッパー4は、部品3およびタバコロッド2の一部を囲む。外方ラッパー4は、タバコロッド2を部品3に取り付けるチッピング紙4を含む。タバコロッド2は、ロッドラッパー6に囲まれた喫煙材のカラム5を含む。
【0054】
本実施態様では部品3は、フィルター3の形体の部品3を含む。部品3は、第1、第2および第3セグメント7、8、9を含む。
【0055】
第1セグメント7は、ろ過材からなる本体10と、複数のエアロゾル変性剤カプセル11と、複数の粒子12とを含む。本体10は、フィルター材、例えばセルロースアセテートからなるプラグを形成する。
【0056】
第2および第3セグメント8、9は、ろ過材、例えばセルロースアセテートからなる第1および第2プラグ8、9を含む。第1および第2セグメント8、9の一方または両方を省略してもよいことを留意すべきである。
【0057】
第1、第2および第3セグメント7、8、9は、ほぼ円筒状であってもよいが、当業者は他の形状も可能であることを認識するはずである。
【0058】
第1、第2および第3セグメント7、8、9は、軸方向に位置合わせされている。第1セグメント7は、第2および第3セグメントの間に位置する。第3セグメント9は、タバコロッド2の下流でこれに隣接して位置している。第1セグメントは、第3セグメントの下流でこれに隣接して位置している。第2セグメント8は、第1セグメント7の下流でこれに隣接して位置している。第2セグメント8は部品3の吸い口端にあってもよい。
【0059】
第1セグメント7は、4~12mmの範囲内の軸方向長さ(
図2に矢印「X」で示す)を有し、好ましくは6~10mmの範囲内の長さを有する。しかしながら、他の実施態様では第1セグメント7は、異なる長さを有する。
【0060】
一つの実施態様では第1セグメント7は、4~8mmの範囲内、好ましくは5~7mmの範囲内、好ましくは約6mmの長さを有する。別の実施態様では第1セグメント7は、8~12mmの範囲内、好ましくは9~11mmの範囲内、好ましくは約10mmの長さを有する。
【0061】
第2セグメント8は、3~9mmの範囲内、好ましくは4~8mmの範囲内、好ましくは5~7mmの範囲内の軸方向長さを有する。しかしながら、他の実施態様では第2セグメント8は、異なる長さを有する。1つの実施態様では第2セグメント8は、約5mmまたは約7mmの長さを有する。
【0062】
第3セグメント9は、3~9mmの範囲内、好ましくは4~8mmの範囲内、好ましくは5~7mmの範囲内の軸方向長さを有する。しかしながら、他の実施態様では第3セグメント9は、異なる長さを有する。一つの実施態様では第3セグメント9は、約5mmまたは約7mmの長さを有する。
【0063】
一部の実施態様では第2および第3セグメント8、9は、等しい軸方向長さを有する。
【0064】
一つの実施態様では第1セグメント7は、約6mmの軸方向長さを有し、第2および第3セグメント8、9は、それぞれ約7mmの軸方向長さを有する。
【0065】
別の実施態様では第1セグメント7は、約10mmの軸方向長さを有し、第2および第3セグメント8、9は、それぞれ約5mmの軸方向長さを有する。
【0066】
一部の実施態様では管フィルター21は、第2セグメント8の下流に設けられ、5~9mmの範囲内、好ましくは6~8mmの範囲内、好ましくは約7mmの軸方向長さを有してもよい。
【0067】
部品3の第1セグメント7は、複数のエアロゾル変性剤カプセル11および複数の粒子12を含む。フィルター材からなる本体10は、キャビティ10Aを含み、エアロゾル変性剤カプセル11がキャビティ10A内に配されている。
【0068】
粒子12は、フィルター材からなる本体10内に散在している。粒子12は、エアロゾル変性剤カプセル11の少なくとも一部が間隔が空けられるようにフィルター材からなる本体10に埋め込まれている。
【0069】
フィルター材からなる本体10の少なくとも一部は、キャビティ10Aを円周方向に包んでいる。
【0070】
一部の実施態様ではキャビティ10Aは、第1セグメント7の軸方向端部から間隔が空けられている。したがって、キャビティ10Aは、本体10のフィルター材によって完全に囲まれている。しかしながら、別の実施態様(
図9に示す)ではキャビティ10Aは、本体10の軸方向端部間を延びて、キャビティ10Aが前記端部として開口している。このような構成では本体10は、ほぼ環状である。キャビティ10Aは、フィルター材からなる本体10内に囲まれたポケット10Aであってもよい。
【0071】
エアロゾル変性剤カプセル11は、以下でより詳しく説明するように気体流にエアロゾル変性剤を選択的に同伴させるように構成されている。
【0072】
複数のエアロゾル変性剤カプセル11の1つの側部断面を
図5に示す。各エアロゾル変性剤カプセル11は、外方シェル13と、内方コア14とを含む。
【0073】
各エアロゾル変性剤カプセル11のシェル13は、室温で固体であってもよい。シェル13はアルギン酸塩を含む、アルギン酸塩からなるまたはアルギン酸塩から実質的になる。しかしながら、これとは別の実施態様ではシェル13は異なる材料から形成されることを認識すべきである。例えば、シェル13はゼラチン、カラギーナンまたはペクチンを含む、ゼラチン、カラギーナンまたはペクチンからなる、またはゼラチン、カラギーナンまたはペクチンから実質的になる。シェル13はアルギン酸塩、ゼラチン、カラギーナンまたはペクチンの1つ以上を含む、アルギン酸塩、ゼラチン、カラギーナンまたはペクチンの1つ以上からなるまたはアルギン酸塩、ゼラチン、カラギーナンまたはペクチンの1つ以上から実質的になる。
【0074】
各エアロゾル変性剤カプセル11の内方コア14は、例えば風味剤などのエアロゾル変性剤を含む、エアロゾル変性剤からなる、あるいはエアロゾル変性剤から実質的になり、エアロゾル変性剤は、エアロゾル変性剤が気体に晒された際に第1セグメント7の本体10を流れる気体に風味を付与するように構成されている。しかしながら、他の実施態様ではエアロゾル変性剤は、これとは別にまたは加えて湿潤剤などの異なる種類のエアロゾル変性剤を含むことを留意すべきである。本実施態様では内方コア14は液体である。しかしながら、他の実施態様(図示せず)では内方コア14は固体、例えば粉末を含んでもよい。
【0075】
各エアロゾル変性剤カプセル11のシェル13は、コア14のエアロゾル変性剤に対して不透過性または実質的に不透過性であってもよい。したがって、シェル13は、最初はコア14のエアロゾル変性剤がエアロゾル変性剤カプセル11から漏れて本体10を流れる気体に同伴されないようにする。ユーザーが、エアロゾル変性剤が風味剤である一部の実施態様において気体、例えば風味にエアロゾル変性剤を同伴させることを望む場合、エアロゾル変性剤カプセル11のシェル13を破裂させて、エアロゾル変性剤が気体に同伴できるようにする。
【0076】
一部の実施態様(図示せず)ではエアロゾル変性剤カプセル11は、キャリアー材をさらに含む。キャリアー材は、例えばゼラチンを含んでもよい。
【0077】
本実施態様では粒子12はセルロースアセテート(CA)粒子12である。
【0078】
セルロースアセテート粒子12は、可塑剤、例えばトリアセチンによって硬化されたセルロースアセテートを含む。可塑剤は、ユーザーがエアロゾル変性剤カプセル11を壊すために部品3に力を加えた際にセルロースアセテート粒子12が壊れないようにすることに役立つ。可塑剤によるエアロゾル変性剤カプセル11の硬度の増加は、エアロゾル変性剤カプセル11を壊れやすくすることに役立つ。これとは別にまたは加えてセルロースアセテートは、異なる可塑剤、例えばジアセチン、クエン酸トリエチルまたはPEGによって硬化させてもよいことを認識すべきである。
【0079】
セルロースアセテート粒子12は、セルロースアセテート粒子12の重量で15~40%の範囲内で、好ましくはセルロースアセテート粒子12の重量で20~35%の範囲内の可塑剤を含んでもよい。セルロースアセテート粒子12は、セルロースアセテート粒子12の重量で少なくとも15%の、好ましくはセルロースアセテート粒子12の重量で少なくとも20%の可塑剤を含んでもよい。セルロースアセテート粒子12はセルロースアセテート粒子12の重量で40%未満、好ましくはセルロースアセテート粒子12の重量で35%未満の可塑剤を含んでもよい。
【0080】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、ASTM D785の手順Aに従って測定されるR-Scaleで少なくとも25のRockwell硬度を有する材料から製造してもよい。好ましくは粒子12はR-Scaleで30超、40超、50超、60超、70超、80超、90超または100超のRockwell硬度を有する材料で製造してもよい。粒子12のRockwell硬度が高いとユーザーが部品3に力を加えてエアロゾル変性剤カプセル11を壊す際に粒子12が壊れるのを妨げ、またエアロゾル変性剤カプセル11を壊しやすくすることにも役立つことが分かっている。
【0081】
一部の実施態様では粒子12は、少なくとも50m2/g未満、好ましくは30、20、10、5または3m2/g未満の平均表面積を有する。表面積はASTM D1993-18(多点BET窒素吸着による析出したシリカ表面の標準試験法、ASTM International、West Conshohocken, PA, 2018)に従って測定してもよい。粒子密度は材料の孔を含むが粒子間の空隙を除く粒子からなる材料の密度を言う(「嵩密度」になる)。
【0082】
粒子12の表面積が小さくなるほど、粒子はより堅固になることが分かっており、これは粒子12の孔度が小さくなることによる。粒子12がより堅固であるということは部品3の外面に外力を加えた際にエアロゾル変性剤カプセル11を壊しやすくすることに役立つ。粒子がより堅固であるということは、移送中にカプセルが壊れにくくすることに役立つ。さらに表面積が小さいということはエアロゾル変性剤カプセル11が破裂した際、粒子12が吸着するエアロゾル変性剤が少なくなることを意味し、より多くのエアロゾル変性剤をユーザーに送出できることを意味することが分かっている。
【0083】
粒子12は、少なくとも1g/ccの粒子密度を有する材料を含む。これは、粒子12をより堅固にし、使用時のエアロゾル変性剤カプセル11の破壊を促し、そして移送時の粒子12の破壊を妨げることに役立つ。一部の実施態様では粒子12は、少なくとも1.1g/ccまたは少なくとも1.2g/ccの粒子密度を有する材料を含み、粒子12の粒子密度を大きくすることは粒子12の頑健性を上げることに役立つ。
【0084】
一つの実施態様では粒子12は、5g/cc未満および好ましくは2g/cc未満または1.5g/cc未満の粒子密度を有する材料を含む。粒子12の粒子密度が小さくなるとエアロゾル供給システム部品が軽くなり、従って移送しやすくなる。
【0085】
一部の実施態様では粒子12の粒子密度は、1~2g/ccまたは1.1~2g/ccまたは1.1~1.5g/ccである。
【0086】
一部の実施態様では粒子12は、ほぼ円筒状の形状である。粒子12は、ロッド材から押し出され、個々にほぼ円筒状に切断されててもよい。1つのこのような実施態様では粒子12は、1~2mmの範囲内の直径と、1~2mmの範囲内の長さを有する。好ましくは粒子12は、1.2~2.2mmの範囲内の直径および/または長さを有する。好ましくは粒子12は、1.4~2mmの範囲内の、好ましくは約1.5mmの直径および/または長さを有する。
【0087】
一部の実施態様では粒子12は、1.2~1.8mmの範囲内の粒径を有する。
【0088】
一部の実施態様では粒子12は、95%超、好ましくは96%超、97%超、98%超または99%超のボールパン硬度を有する。一部の実施態様では粒子のボールパン硬度は99.5%、99.6%、99.7%、99.8%または99.9%より高い。粒子12のボールパン硬度は、ASTM D3802-16(活性炭のボールパン硬度の標準試験法、ASTM International、 West Conshohocken、PA、2016)に記載のボールパン硬度試験を使用して測定することができる。この試験は活性炭の硬度を測定するために記載されている。しかしながら、これは他の粒状材の硬度の測定にも適している。粒子12のボールパン硬度を上げることで粒子はより堅固になり、従って使用時にエアロゾル変性剤カプセル11を壊れやすくことにより効果的であり、そしてまた粒子12が移送時に壊れにくくなる。
【0089】
セルロースアセテート粒子12は、ユーザーが部品3に力を加えた際にエアロゾル変性剤カプセル11を壊れやすくするように構成された1つ以上の表面形成体を含んでもよい。例えば、表面形成体は、エアロゾル変性剤カプセル11のシェル13を切断または穴開けしやすくし、またはエアロゾル変性剤カプセル11を粉砕しやすくし、エアロゾル変性剤カプセル11を粉砕できる堅い縁部または面を呈する。本実施態様ではセルロースアセテート粒子12はそれぞれ1つ以上の縁部15Aおよび/または1つ以上の角15Bを含む。縁部15Aおよび角15Bは、例えばセルロースアセテート粒子12を形成するためにセルロースアセテートの部分を切断または砕いて形成してもよい。縁部15Aは角度が付けられた縁部であってもよい。別の実施態様(図示せず)ではセルロースアセテート粒子12は縁部15Aおよび/または角15Bを全く含まなくてもよく、例えば球体であってもよい。本実施態様ではセルロースアセテート粒子12はセルロースアセテートチップ12を含む。
【0090】
部品3は、部品3を通過する気体流に導入されるエアロゾル変性剤の量をユーザーが調節できるようにする。最初に各エアロゾル変性剤カプセル11のシェル13は、損傷を受けておらず、したがってコア14からエアロゾル変性剤は気体流に導入されない。ユーザーが添加剤を導入したいと思ったとき、ユーザーは、部品3に外力を加え、エアロゾル変性剤カプセル11のシェル13を破裂させる。一例ではユーザーは指の間で部品3を強く保持し、指の間で転がす。これによりキャビティ10Aを囲むセルロースアセテート粒子12がエアロゾル変性剤カプセル11のシェル13を破裂させやすくし、コア14のエアロゾル変性剤がシェル13を通って放出され、気体流に入る。部品3をユーザーの指の間で多く転がすと、破裂するエアロゾル変性剤カプセル11の数が多くなり、従って気体流内に放出されるエアロゾル変性剤が多くなるので有利である。従って、ユーザーは部品3を指の間で転がす時間を調整することで気体流に加えられるエアロゾル変性剤の量を調整することができる。セルロースアセテートは、例えば紙巻きタバコフィルターのろ過材としてタバコ産業に製造される部材に既に使用されている入手容易な材料である。従って、セルロースアセテート粒子12を含む部品3の研磨材は部品3の製造を単純化する。したがって、他の材料を使用して粒子12を製造してもよいことを留意すべきである。
【0091】
破裂したエアロゾル変性剤カプセル11からエアロゾル変性剤は、キャビティ10Aを囲む本体10のフィルター材に浸透させてもよい。これは部品3を流れる気体と接触するエアロゾル変性剤の量、したがって気体流に同伴するエアロゾル変性剤の量を増やすことに役立つ。したがって、キャビティ10Aを囲むフィルター材が省略された場合と比較して少ないエアロゾル変性剤カプセル11が気体流に所定のエアロゾル変性剤レベルを達成するために必要とされる。
【0092】
フィルター材からなる本体内のキャビティ10Aにエアロゾル変性剤カプセル11を設けることで部品3を速く製造できることが分かっている。もしエアロゾル変性剤カプセル11が代わりにフィルター材からなる軸方向に間隔が空けられたプラグの間に形成された空間に設けられ、フィルター材によって囲まれていない場合、最初にプラグをラッパーに位置させ、次にプラグ間の空間をエアロゾル変性剤カプセルで埋める必要がある。それに対して本開示は、エアロゾル変性剤カプセルを第1セグメント/プラグの製造時に第1セグメント/プラグ中に設けることが可能であり、これにより迅速な製造を可能にすることが分かっている。
【0093】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、ASTM D1238によるメルトフローが0.2~6g/10分の範囲内にある材料から製造してもよい。一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、メルトフローが0.25~5.5g/10分の範囲内または0.5~4g/10分の範囲内にある材料から製造してもよい。一部の実施態様ではメルトフローは、5.5g/10分未満である。
【0094】
1つの典型的な実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、トリアセチン28%とセルロースアセテート72%とを含み、材料は414mg/3分(1.38g/10分)のメルトフローを有する。別の典型的な実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、トリアセチン25%とセルロースアセテート75%とを含み、材料は266mg/3分(0.89g/10分)のメルトフローを有する。
【0095】
チッピング紙4は、エアロゾル変性剤を放出するために外力を部品3のどこに加えるべきかをユーザーに視覚的に示す1つ以上の表示部19を含む。例えば、表示部19は、部品3のどこを把持し、エアロゾル変性剤を放出するためにどこを指の間で転がすかを示してもよい。表示部19は、例えばチッピング紙4に印刷してもよく、あるいはチッピング紙4に貼り付けられたラベルを含んでもよい。表示部19は、フィルター材からなる本体10に重なってもよい。
【0096】
部品3は、第1セグメント7および第2および/または第3セグメント8、9の少なくとも一部を囲むプラグラッパー16をさらに含む。本実施態様ではプラグラッパー16は、第2および第3セグメント8、9の両方の全長を囲む。
【0097】
選択的に第1セグメント7に重なるプラグラッパー16とチッピング紙4は、使用時にユーザーがエアロゾル変性剤カプセル11を壊すためにチッピング紙4と第1セグメント7を半径方向内方に変形させるために外力を加えられるように変形可能である。上述の例ではユーザーは、壁を把持し、指の間で部品3を転がし、セルロースアセテート粒子12がエアロゾル変性剤カプセル11のシェル13を破裂させてそこから添加剤を放出する。プラグラッパー16が省略される実施態様ではチッピング紙4を変形させる。チッピング紙4が省略される実施態様ではプラグラッパー16を変形させる。一部の実施態様では壁は、チッピング紙4および/またはプラグラッパー16に加えて別のシート材(図示せず)を含む。他の実施態様(図示せず)ではチッピング紙4もプラグラッパー16も第1セグメント(または第1セグメント7の全体)を囲まず、したがってユーザーは、フィルター材からなる本体10に直接力を加える。
【0098】
プラグラッパー16は紙の層17と密封層18とを含む。密封層18は、エアロゾル変性剤カプセル11のエアロゾル変性剤に対して不透過性または実質的に不透過性である。したがって、エアロゾル変性剤カプセル11が壊されて気体流にエアロゾル変性剤を同伴させる際に密封層18は、エアロゾル変性剤がプラグラッパー16を介して染み出るのを防ぐ。これは燃焼系エアロゾル供給システム1が、通常、部品3の領域でユーザーの指の間で保持され、従って密封層18がエアロゾル変性剤がユーザーの指と接触するのを妨げることに役立つので有利である。
【0099】
本実施態様では密封層18は、紙の層17の上に供されるコーティング18の形体である。例えば、コーティング18はエチルセルロースを含んでもよい。別の実施態様(図示せず)では密封層18は、例えば接着剤によって紙巻の層17に接着させたプラスチックシートまたはホイルなどの材料の層を含む。一部の実施態様では密封層18は、はつ油剤である。
【0100】
1つの実施態様では密封層18は、紙の層17が密封層18とチッピング紙4の間に配置されるように紙の層17の内面に設けられる。これとは別に密封層18は、密封層18が紙の層17とチッピング紙4の間に配置されるように紙の層17の外面に設けられる。
【0101】
1つの実施態様では密封層18は紙の層17の内面全体および/または外面全体に亘って設けられる。しかしながら、別の実施態様では密封層18は、紙の層17の内面の一部および/または外面の一部にだけ、例えば本体10を囲む紙の層17の部分だけに設けられる。
【0102】
部品3がユーザーの指の間で転がされると、壁は半径方向内方に変形し、エアロゾル変性剤カプセル11は挽かれ互いに押しつけられる。フィルター材からなる本体10内に散在させた粒子12は、エアロゾル変性剤カプセル11からエアロゾル変性剤を放出させやすくすることが分かっている。
【0103】
プラグラッパー16は、エアロゾル変性剤を放出するために部品3を転がしている間、部品3の構造的完全性を維持することに役立つように部品3を構造的に支持するように構成されている。一部の実施態様ではプラグラッパー16は、少なくとも60gsm、好ましくは少なくとも80gsmの坪量を有する。この坪量によりプラグラッパー16の剛性が高められ、部品3を転がす際の部品3の構造的完全性を維持するのに役立つ。一部の実施態様ではプラグラッパー16の坪量は、60~110gsmの範囲内であり、好ましくは80~110gsmの範囲内である。プラグラッパー16の坪量は60~100gsmの範囲内または80~100gsmの範囲内であってもよい。
【0104】
1つの実施態様ではプラグラッパー16の剛性は少なくとも35マイクロメートル、好ましくは少なくとも50、60、70、80、90または100マイクロメートルの厚さを有する紙から紙の層17を製造することによって得られる。一部の実施態様では紙の層17は、35~137マイクロメートルの範囲内の厚さを有する。プラグラッパー16の剛性は、ユーザーがエアロゾル変性剤を放出するために部品3を転がし終えた際に壁が元の形状に戻りやすくすることに役立つ。
【0105】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、少なくとも0.6mmの直径を有する。一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、少なくとも0.8mmの直径を有する。一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、1.4mm未満の直径を有する。一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、1.2mm未満の直径を有する。好ましくはエアロゾル変性剤カプセルは、約1mmの直径を有する。
【0106】
一部の実施態様では粒子12は、1.2~1.8mmの範囲内の粒径を有する。
【0107】
エアロゾル変性剤カプセル11の直径が小さいほど各エアロゾル変性剤カプセル11を破裂させた際に気体流に導入されるエアロゾル変性剤の量が少なくなることが分かっており、これによりユーザーが指の間で部品3が転がされる時間の長さに基づいて気体流に加えられるエアロゾル変性剤の量をより正確に調整することができる。
【0108】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、0.6mm~1.4mmの範囲内の、または0.8~1.2mmの範囲内の直径を有する。
【0109】
一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、少なくとも0.6mmの粒径を有する。「粒径」なる用語は、ふるい分けによって測定された際の粒の大きさを言う。好ましくはエアロゾル変性剤カプセル11は、少なくとも0.8mmの粒径を有する。一部の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、1.4mm未満の粒径または1.2mm未満の粒径を有する。1つの実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11は、0.6mm~1.4mmの範囲内または0.8~1.2mmの範囲内の粒径を有する。好ましくはエアロゾル変性剤カプセル11は、約1mmの粒径を有する。
【0110】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、少なくとも0.6mm、好ましくは少なくとも0.8mm、少なくとも1.2mmまたは少なくとも1.4mmの粒径を有する。「粒径」なる用語は、ふるい分けによって測定された際の粒の大きさを言う。一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、2.4mm未満、好ましくは2.2mm未満、2mm未満、1.8mm未満、1.6mm未満または1.2mm未満の粒径を有する。
【0111】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、0.6~2.2mmの範囲内、好ましくは0.8~2mmの範囲内の粒径を有する。
【0112】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、0.6~1.4mmの範囲内または0.8~1.2mmの範囲内の粒径を有する。
【0113】
一部の実施態様では粒子12は、1.2~2.2mmの範囲内、好ましくは1.4~2mmの範囲内の粒径を有する。
【0114】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、0.6~2.2mmの範囲内の粒径、好ましくは0.8~2mmの範囲内の粒径を有する。1つのこのような実施態様においてエアロゾル変性剤カプセル11は、0.6mm~1.4mmの範囲内のまたは0.8~1.2mmの範囲内の直径/粒径を有する。エアロゾル変性剤カプセル11の大きさとセルロースアセテート粒子12の大きさのこの組み合わせは、エアロゾル変性剤カプセル11を破裂させるというセルロースアセテート粒子の効果を増大させるのに有利であることが分かっている。
【0115】
部品3は、部品3の吸い口端に空隙20を含んでもよい。
図1~7に示す実施態様では部品3は管フィルター3であり、環状部分21が部品3の吸い口端に設けられ、空隙20は環状部分の中空の中心に設けられている。環状部分21は、例えばセルロースアセテートなどのろ過材を含んでもよい。
【0116】
環状部分21は第2セグメント8の下流に設けられ、チッピング紙4および/またはプラグラッパー16によってそれに取り付けられている。別の実施態様では第2セグメント8は、空隙20が第2セグメント8の材料に設けられるように環状部分を含む。さらに別の実施態様(図示せず)では部品3はキャビティフィルター3である。チッピング紙4、プラグラッパー16または別のラッパー(図示せず)は、空隙20含む空間を形成するためにフィルター材からなる第1プラグ9の吸い口端を越えて延びてもよく、環状部分21は省略される。
【0117】
1つの実施態様では第2および第3セグメント8、9は、それぞれろ過材、例えばセルロースアセテートまたは活性炭の一部を含み、各部分は、それ自体のプラグラッパー(図示せず)に包まれている。第2および第3セグメント8、9は、キャビティ8も囲むプラグラッパー16に包まれる。しかしながら別の実施態様(図示せず)では第2および/または第3セグメントの個別のプラグラッパーは、省略される。一部の実施態様(図示せず)ではプラグラッパー16は、第2および/または第3セグメント8、9を囲まず、任意に第1セグメント7だけを囲む。
【0118】
一部の別の実施態様(図示せず)では第2および/または第3セグメント8、9は省略される。例えば、第3セグメント9は、第1セグメント7が第2セグメント8とタバコロッド2の間に位置し、第2セグメント8とタバコロッド2に隣接するように省略してもよい。
【0119】
上述の実施態様では各エアロゾル変性剤カプセル11は外方シェル13と内方コア14とを含む。しかしながら、これとは別の実施態様(図示せず)では外方シェル13が省略される。1つの実施態様(図示せず)では各エアロゾル変性剤カプセル11は、エアロゾル変性剤を含む材料体を含み、シェルはこの材料体を囲まない。1つの実施態様(図示せず)では各エアロゾル変性剤カプセル11は、外力を部品3に加えてエアロゾル変性剤を本体10を流れる気体に同伴させる際に壊れて例えば粉を形成する固体材料を含む。セルロースアセテート12は、エアロゾル変性剤カプセル11を壊して粉にすることに役立つ。
【0120】
一部の実施態様では部品3は、5~70個の範囲内のエアロゾル変性剤カプセル11、好ましくは10~60個の範囲内のエアロゾル変性剤カプセル11を含む。この数のエアロゾル変性剤カプセル11は、ユーザーが力を部品3に加えた際に破裂するエアロゾル変性剤カプセル11の割合を最大にし、従って煙流に放出される添加剤の量が最大になることが分かっている。好ましくはエアロゾル変性剤カプセル11の数は、20~50個であり、これは破裂するエアロゾル変性剤カプセルの割合をさらに多くすることが分かっている。一つの実施態様では部品3は、25~40個の範囲内のエアロゾル変性剤カプセルを含み、約30個のエアロゾル変性剤カプセル11を含んでもよい。しかしながら、他の実施態様では部品3は、それより多いまたは少ないエアロゾル変性剤カプセル11を含んでもよいことを留意すべきである。一部の実施態様では部品3は、少なくとも5、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55または60個のエアロゾル変性剤カプセル11を含む。
【0121】
一部の実施態様では部品3は、3.5mg~45mgの範囲内のエアロゾル変性剤カプセル11、好ましくは7~42mgの範囲内のエアロゾル変性剤カプセル11を含む。この質量のエアロゾル変性剤カプセル11は、ユーザーが力を部品3に加えた際に破裂するエアロゾル変性剤カプセル11の割合を最大にし、従って煙流に放出される添加剤の量が最大になることが分かっている。好ましくはエアロゾル変性剤カプセル11の質量は、14~35mgであり、これは破裂するエアロゾル変性剤カプセル11の割合をさらに多くすることが分かっている。一つの実施態様では部品3は、17.5mg~28mgの範囲内のエアロゾル変性剤カプセルを含み、約21mgのエアロゾル変性剤カプセル11を含んでもよい。しかしながら、他の実施態様では部品3は、異なる質量のエアロゾル変性剤カプセル11を含んでもよいことを留意すべきである。一部の実施態様では部品3は、少なくとも3.5、7、10.5、14、17.5、21、24.5、28、31.5、35、38.5または42mgのエアロゾル変性剤カプセル11を含む。
【0122】
一部の実施態様ではキャビティ10Aは、部品3の軸方向に3~10mmの長さ、好ましくは4~8mmの範囲内、好ましくは5~7mmの範囲内の長さを有する。一部の実施態様ではキャビティ10Aは、少なくとも3、4、5、6、7または8mmの長さを有する。一部の実施態様ではキャビティ10Aは、10、9、8、7、6または5mm未満の長さを有する。
【0123】
1つの実施態様ではキャビティ10Aの長さは、約6mmである。
【0124】
一部の実施態様ではキャビティ10Aは、部品3の軸方向にに1~5mmの範囲内の直径、好ましくは2~4mmの範囲内の直径を有する。一部の実施態様ではキャビティ10Aは、少なくとも1、2または3mmの直径を有する。一部の実施態様ではキャビティ10Aは、5、4または3mm未満の長さを有する。
【0125】
1つの実施態様ではキャビティ10Aの直径は、約3mmである。
【0126】
一部の実施態様では部品3は、75mg未満、好ましくは60mg未満のセルロースアセテート粒子12を含む。これは部品3の製造および貯蔵時のエアロゾル変性剤カプセル11の早期の破裂を妨げることに役立つことが分かっている。
【0127】
一部の実施態様では部品3は、少なくとも20mgの粒子12、好ましくは少なくとも30mg、少なくとも40mgまたは少なくとも50mgの粒子12を含む。
【0128】
一部の実施態様では部品3は、30~60mgの範囲内の粒子12を含む。1つの好ましい実施態様では部品3は、50~60mgの範囲内の粒子12を含む。
【0129】
ここで
図8を参照するとエアロゾル供給システム部品の第1セグメント7の別の実施態様が示されている。第1セグメント7は、キャビティ10Aが本体10の第1および第2の軸方向端部10B、10Cの間を延びるように環状であるフィルター材からなる本体10を含む。第1端部10Bは、第2セグメント8に隣接してもよく、第2端部10Cは、第3セグメント9に隣接してもよい。したがって、第2および第3セグメント8、9は、本体10のキャビティ10A内にエアロゾル変性剤カプセル11を保持することに役立つ。このことは重要ではなく、例えば第3セグメントを省略して代わりにタバコロッドが第2端部10Cに隣接して位置し、キャビティ10A内にエアロゾル変性剤カプセル11を保持することに役立つようにしてもよい。
【0130】
前述同様に複数の粒子12が本体内に散在している。粒子12は、エアロゾル変性剤カプセル11の破裂を補助する。
【0131】
本実施態様では第1セグメント7は、フィルター3の形状の部品3を含む部品3の一部を形成する。
【0132】
図9~11をここで参照するとエアロゾル供給システム部品103の別の実施態様が示されている。部品103は、エアロゾル供給システム101内に組み込まれて示されている。
【0133】
図9~11の実施態様の部品103は、
図1~8の実施態様の特徴と同様の特徴を有し、同じ特徴は同じ参照番号のままである。
【0134】
部品103は、フィルター材、例えばセルロースアセテートからなる本体110を含む。しかしながら、
図1~7の部品103とはキャビティ10Aが省略されている点で異なる。代わりに
図9~11の実施態様ではエアロゾル変性剤カプセル11と粒子12がフィルター材からなる本体110内に散在している。
【0135】
エアロゾル変性剤を放出するためにユーザーはユーザーの指の間で部品103を転がし、エアロゾル変性剤カプセル11を破裂させる。粒子12は、エアロゾル変性剤カプセル11を破裂させやすくする。これは粒子12、例えばセルロースアセテートチップが本体10、110のフィルター材より硬いからである。
【0136】
本実施態様ではエアロゾル供給システム部品103は、燃焼系エアロゾル供給システムの部品を含み、部品103はフィルター103である。
【0137】
本実施態様ではエアロゾル供給システム101は、燃焼系エアロゾル供給システム101である。しかしながら別の実施態様(図示せず)ではエアロゾル供給システム101は、燃焼系エアロゾル供給システム101以外の構造のものであってもよい。例えば、エアロゾル供給システム101は、非燃焼系エアロゾル供給システム(図示せず)であってもよい。
【0138】
一部の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は可塑化されたセルロースアセテートの押し出しで形成され、次にセルロースアセテート粒子12を形成するために押し出しされた可塑化されたセルロースアセテートを切断または粉砕する。しかしながら、別の実施態様ではセルロースアセテート粒子12は、例えば成型などの異なる方法で形成されることを認識すべきである。1つの実施態様では製造されるセルロースアセテート粒子12より大きい可塑化されたセルロースアセテートの一部が製造され、セルロースアセテート粒子12が可塑化されたセルロースアセテートのその部分からチップを切断するこによって形成される。
【0139】
上述の実施態様では粒子12は、セルロースアセテートを含む。しかしながら、別の実施態様では粒子は、異なる材料、例えばポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)またはアクリル(PMMA)を含んでもよい。他の実施態様では粒子は、活性炭または海塩を含んでもよい。
【0140】
一部の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103は、「レギュラー」(約23~25mm)、「ワイド」(25mm超)、「スリム」(約22~23mm)、「デミスリム」(約19~22mm)、「スーパースリム」(約16~19mm)および「マイクロスリム」(約16mm未満)といった円周を有してもよい。
【0141】
一部の実施態様では第1セグメント7のトウは、第1セグメント7の軸方向長さ1mm当たり最大で5.5mg、好ましくは第1セグメント7の軸方向長さ1mm当たり最大で5mg、4.5mgまたは4mgの質量を有する。第1セグメント7のトウの量を減らすことは、エアロゾル供給システム部品3、103の製造および貯蔵時に、意図せずにエアロゾル変性剤カプセル11を破裂させてしまう機会を少なくすることが分かっている。
【0142】
一部の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103の第1セグメント7のトウの総繊度は、最大で50000、好ましくは最大で45000、40000または35000である。一部の実施態様では総繊度は、30000である。一部の実施態様では総繊度は、最大で30000、25000または20000である。一部の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103の円周は、少なくとも21mm、好ましくは少なくとも22、23または24mmである。しかしながら、他の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103は異なる円周を有することを留意すべきである。一部の実施態様では第1セグメント7の円周は、少なくとも19または20mmである。
【0143】
一部の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103の第1セグメント7のトウの単糸繊度は、最大で9、好ましくは最大で8、7、6、5、4または3である。一部の実施態様では単糸繊度は、少なくとも1または少なくとも2または少なくとも3である。1つの実施態様では単糸繊度は、約3である。単糸繊度が低いほど、所定の総繊度で使用される繊維を多くすることができることが分かっている。これはトウの表面積を大きくし、エアロゾル変性剤カプセル11および/または粒子12をトウに組み込みやすくする。トウの表面積を大きくすることは、エアロゾル変性剤カプセル11を破裂させたときにエアロゾル変性剤を良好に吸い上げることも可能になる。
【0144】
一部の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103の第1セグメント7のトウは、少なくとも1000本、好ましくは少なくとも2000、3000、4000、5000、6000、7000、8000、9000または10000本の繊維を含む。
【0145】
一部の実施態様では第1セグメント7の繊維材は、最大で12000本の繊維、好ましくは最大で11000または10000本の繊維を含む。
【0146】
上述の実施態様ではトウは、3Y30000トウである。しかしながら、他の実施態様ではエアロゾル供給システム部品3、103は、異なる種類のトウを含む。例えば、トウは、8Y28000、8Y15000または6Y17000であってもよい。「Y」は、繊維の断面形状をを意味し、「Y」の前の数字は、単糸繊度を意味し、「Y」の後の数字は、総繊度を意味する。繊維の断面形状は、例えばX形状などの異なる形状であってもよいことを留意すべきである。
【0147】
一部の実施態様では第1セグメント7はプラグラッパー16、接着剤、エアロゾル変性剤カプセルおよび粒子と合わせて、第1セグメント7の軸方向長さ1ミリメートル当たり最大で20mg、好ましくは第1セグメント7の軸方向長さ1ミリメートル当たり最大で17.5、15、12.5または10mgの質量を有する。
【0148】
本明細書で説明するフィラメント状のトウ材料はセルロースアセテート繊維トウを含んでもよい。フィラメント状のトウ材料は、ポリビニルアルコール(PVOH)、ポリ乳酸(PLA)、ポリカプロラクトン(PCL)、ポリ(1,4-ブタンジオールスクシナート)(PBS)、ポリ(ブチレンアジペート-コ-テレフタレート)(PBAT)、スターチ系材料、コットン、脂肪族ポリエステル材および多糖ポリマーまたはこれらを組み合わせたものなどの繊維を形成するために使用される他の材料を使用して形成してもよい。フィラメント状のトウ材料は、フィルター材がセルロースアセテートトウである場合、トリアセチンなどのフィルター材に適した可塑剤で可塑化してもよく、または可塑化されなくてもよい。
【0149】
上記実施態様では部品3、103は、フィルター3、103の形体である。しかしながら、これとは別の実施態様(図示せず)では部品3、103は、異なる構造を有することを留意すべきである。例えば、部品3、103は、フィルターを含まないe-シガレットなどのエアロゾル発生デバイスの一部を含んでもよい。
【0150】
上記の実施態様では粒子は、材料からなる本体内に散在している。しかしながら、別の実施態様では粒子を代わりにキャビティ内に設け、エアロゾル変性剤カプセルを材料からなる本体内に散在させる。
【0151】
本明細書中では「エアロゾル供給システム」なる用語はユーザーに少なくとも1つの物質を供給するシステムを包含することを意図し、次のものを含む、
紙巻きタバコ、シガリロ、シガーおよびパイプまたは手巻きまたは自作紙巻きタバコ用タバコ(タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ、タバコ代替え品または他の喫煙材をベースにしているかに関係無く)などの燃焼系エアロゾル供給システムおよび、
電子タバコ、タバコ加熱製品、エアロゾル発生材の組合わせを使用してエアロゾルを発生させるハイブリッドシステムなどのエアロゾル発生材を燃焼させずにエアロゾル発生材から化合物を放出する非燃焼系エアロゾル供給システム。
【0152】
本開示では「燃焼系」エアロゾル供給システムは、エアロゾル供給システム(またはまたはその構成要素)の構成エアロゾル発生材をユーザーへ供給しやすくするために燃焼させるまたは燃やすシステムである。
【0153】
一部の実施態様では送出システムは紙巻きタバコ、シガリロおよび葉巻からなる群から選択されるシステムなどの燃焼系エアロゾル供給システムである。
【0154】
一部の実施態様では本開示は、フィルター、フィルターロッド、フィルターセグメント、タバコロッド、こより、カプセルなどのエアロゾル変性剤放出部材、より糸またはビーズまたはプラグラッパー、チッピング紙またはシガレットペーパーなどの紙などの燃焼系エアロゾル供給システムに使用するための部品に関する。
【0155】
本開示では「非燃焼系」エアロゾル供給システムは、ユーザーへの少なくとも1つの物質の送出を容易にするために、エアロゾル供給システム(またはその構成要素)の構成エアロゾル発生材を燃焼させないまたは燃やさないシステムである。
【0156】
一部の実施態様では送出システムは、非燃焼系エアロゾル供給システム、例えば電動非燃焼系エアロゾル供給システムである。
【0157】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、ベイピング装置または電子ニコチン送出システム(END)としても知られる電子タバコであるが、エアロゾル発生材中のニコチンの存在は要件ではないことに留意されたい。
【0158】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、エアロゾル発生材加熱システムであり、非燃焼加熱システムとしても知られている。このようなシステムの一例は、タバコ加熱システムである。
【0159】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、エアロゾル発生材の組合わせを使用してエアロゾルを生成するハイブリッドシステムであり、その1種以上の材料を加熱することができる。エアロゾル発生材のそれぞれは、例えば、固体、液体、またはゲルの形体であり、ニコチンを含んでも含まなくてもよい。一部の実施態様ではハイブリッドシステムは、液体またはゲルのエアロゾル発生材および固体のエアロゾル発生材を含む。固体エアロゾル発生材は、例えばタバコまたは非タバコ製品を含んでもよい。
【0160】
通常は非燃焼系エアロゾル供給システムは、非燃焼系エアロゾル供給デバイスと、非燃焼系エアロゾル供給デバイスと使用するための消耗品とをを含んでもよい。
【0161】
一部の実施態様では本開示は、エアロゾル発生材を含み、非燃焼系エアロゾル供給デバイスに使用するように構成された消耗品に関する。これらの消耗品は、時には本開示を通して物品と言う。
【0162】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システム、例えばその非燃焼系エアロゾル供給デバイスは、動力源と、コントローラとを含んでもよい。動力源は、例えば電源または発熱動力源であってもよい。一部の実施態様では発熱動力源は、炭素基材を含み、これは動力を熱の形体で発熱動力源に近接したエアロゾル発生材または熱伝導材に分配するように励起される。
【0163】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムは、消耗品を収容するための領域と、エアロゾル発生器と、エアロゾル発生領域、ハウジング、マウスピース、フィルターおよび/またはエアロゾル変性剤とを含んでもよい。
【0164】
一部の実施態様では非燃焼系エアロゾル供給システムに使用するための消耗品は、エアロゾル発生材と、エアロゾル発生材貯蔵領域と、エアロゾル発生材移送部品と、エアロゾル発生器と、エアロゾル発生領域と、ハウジングと、ラッパーと、フィルターと、マウスピースおよび/またはエアロゾル変性剤とを含んでもよい。
【0165】
一部の実施態様では本開示は、フィルター、フィルターロッド、フィルターセグメント、タバコロッド、こより、カプセルなどのエアロゾル変性剤放出部材、より糸またはビーズまたはプラグラッパー、チッピング紙またはシガレットペーパーなどの紙などの非燃焼系エアロゾル供給システムに使用するための部品に関する。
【0166】
一部の実施態様では供給される物質は、エアロゾル発生材またはエアロゾル化されることを意図していない材料であってもよい。必要に応じて、いずれかの材料は、1つ以上の活性成分、1つ以上の風味料、1つ以上のエアロゾル形成材および/または1つ以上の他の機能性材を含んでもよい。
【0167】
一部の実施態様では供給される物質は、活性物質を含む。
【0168】
本発明で使用する活性物質は生理反応を達成するまたは高めることを意図した材料である生理的に活性な材料である。活性物質は、例えば栄養補助食品、向知性薬、向精神薬から選択されてもよい。活性物質は自然に発生したものまたは合成で得られたものであってもよい。活性物質は、例えばニコチン、カフェイン、タウリン、テイン、B6またはB12またはCなどのビタミン、メラトニン、カンナビノイド、またはこれらの成分、派生物または混合物を含んでもよい。活性物質はタバコ、大麻または他の植物の成分、派生物または抽出物の1つ以上を含んでもよい。
【0169】
一部の実施態様では活性物質はニコチンを含む。一部の実施態様では活性物質はカフェイン、メラトニンまたはビタミンB12を含む。
【0170】
本明細書で説明するように活性物質は1つ以上のカンナビノイドまたはテルペンなどの大麻の成分、派生物または抽出物の1つ以上を含んでもよい。
【0171】
本明細書で説明するように活性物質は植物またはその成分、派生物または抽出物を含むまたはそれらから派生したものであってもよい。ここで言う「植物」なる用語は抽出物、葉、樹皮、繊維、茎、根、種、花、果実、花粉、殻、さやなどの植物から派生したあらゆる材料を含むがこれらに限定されない。これとは別に、材料は植物に天然に存在するまたは合成して得られる活性化合物を含んでもよい。材料は、液体、気体、固体、粉体、塵、粉砕された粒子、粒、ペレット、小片、ストリップ、シートなどの形体であってもよい。植物の例としてはタバコ、ユーカリ、トウシミキ、オオアサ、ココア、大麻、ウイキョウ、レモングラス、ペパーミント、スペアミント、ルイボス、カミツレ、亜麻、ショウガ、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、リコリス(甘草)、抹茶、マテ茶、オレンジの皮、パパイヤ、バラ、セージ、緑茶または紅茶などの茶、タイム、チョウジ、シナモン、コーヒー、アニシード(アニス)、バジル、月桂樹の葉、カルダモン、コリアンダー、クミン、ナツメグ、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、ラベンダー、レモン果皮、ミント、ビャクシン、ニワトコの花、バニラ、ヒメコウジ、シオガマギク、クルクマ、ターメリック、サンダルウッド、シラントロ、ベルガモット、橙花、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミエン、ハナハッカ、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ウイキョウ、バーベナ、タラゴン、ゼラニウム、桑、朝鮮人参、テアニン、テアクリン、マカ、アシュワガンダ、ダミアナ、ガラナ、クロロフィル、バオバブまたはこれらのあらゆる組み合わせがある。ミントは次のミント種から選択されてもよい、ハッカ、モロッコミント、エジプトミント、ペパーミント、オーデコロンミント、キャンディミント、カーリーミント、ケンタッキーカーネルミント、ホースミント、パイナップルミント、ペニーロイヤルミント、イングリッシュスペアミントおよびマルバハッカ。
【0172】
一部の実施態様では活性物質は、活性物質は植物またはその成分、派生物または抽出物の1つ以上を含むまたはそれらから派生したものであってもよく、植物はタバコである。
【0173】
一部の実施態様では活性物質は、植物またはその成分、派生物または抽出物の1つ以上を含むまたはそれらから派生したものであってもよく、植物はユーカリ、トウシミキ、ココアおよびオオアサから選択される。
【0174】
一部の実施態様では植物またはその成分、派生物または抽出物の1つ以上を含むまたはそれらから派生したものであってもよく、植物はルイボスおよびウイキョウから選択される。
【0175】
一部の実施態様では物質は、風味料を含む。
【0176】
本明細書中で使用する「風味料」および「風味剤」なる用語は、各地の条例で許可されており、成人消費者が望む味、匂いまたは他の体性感覚刺激を生じさせるために使用される。それらは自然発生の風味材料、植物、植物の抽出物、合成によって得られた材料またはそれを組み合わせたもの(例えば、タバコ、大麻、リコリス(甘草)、アジサイ、オイゲノール、ホオノキの葉、カミツレ、フェヌグリーク、チョウジ、メイプル、抹茶、メンソール、ニホンハッカ、アニシード(アニス)、シナモン、ターメリック、インドスパイス、アジアスパイス、ハーブ、ヒメコウジ、サクランボ、ベリー、レッドベリー、クランベリー、モモ、リンゴ、オレンジ、マンゴー、クレメンタイン、レモン、ライム、トロピカルフルーツ、パパイヤ、ダイオウ、ブドウ、ドリアン、ドラゴンフルーツ、キュウリ、ブルーベリー、桑、柑橘類、ドランブイ、バーボン、スコッチ、ウイスキー、ジン、テキーラ、ラム、スペアミント、ペパーミント、ラベンダー、アロエ、カルダモン、セロリ、カスカリラ、ナツメグ、サンダルウッド、ベルガモット、ゼラニウム、チャット、ナスワール、キンマ、シーシャ、マツ、ハチミツエキス、バラ油、バニラ、レモン油、オレンジ油、橙花、サクランボ花、カシア、キャラウェイ、コニャック、ジャスミン、イランイランノキ、セージ、ウイキョウ、ワサビ、ピメント、ショウガ、コリアンダー、コーヒー、オオアサ、ハッカ属のいずれかの種からのハッカ油、ユーカリ、トウシミキ、ココア、レモングラス、ルイボス、亜麻、イチョウ、ハシバミ、ハイビスカス、月桂樹、マテ茶、オレンジの皮、バラ、緑茶または紅茶などの茶、タイム、ビャクシン、ニワトコの花、バジル、ローリエの葉、クミン、オレガノ、パプリカ、ローズマリー、サフラン、レモン果皮、ミント、シオガマギク、クルクマ、シラントロ、ギンバイカ、カシス、カノコソウ、ピメント、メース、ダミエン、ハナハッカ、オリーブ、レモンバーム、レモンバジル、チャイブ、ウイキョウ、バーベナ、タラゴン、リモネン、チモール、カンフェン)、調味料、苦味受容体部位遮断剤、感覚受容器部位活性化剤または刺激剤、糖及び/または糖置換体(例えば、スクラロース、アセスルファムカリウム、アスパルテーム、サッカリン、サイクラミン酸塩、ラクトース、スクロース、グルコース、フルクトース、ソルビトール、マンニトールなど)や、木炭、クロロフィル、鉱物、植物または息消臭剤などのその他の添加剤を含む。それらは、模倣物、合成または天然の成分またはそれらのブレンドであってもよい。それらは、例えば油などの液体、粉などの固体または気体などのあらゆる好適な形体であってもよい。
【0177】
一部の実施態様では風味料はメンソール、スペアミントおよび/またはペパーミントを含む。一部の実施態様では風味料はキュウリ、ブルーベリー、柑橘類および/またはレッドベリーの風味成分を含む。一部の実施態様では風味料はオイゲノールを含む。一部の実施態様では風味料はタバコから抽出された風味成分を含む。一部の実施態様では風味料は大麻から抽出された風味成分を含む。
【0178】
一部の実施態様では風味料は、感覚惹起剤を含んでもよく、これはアロマまたは味覚神経に加えてまたは代わりに通常第5脳神経(三叉神経)の刺激によって化学的に誘発そして認識され、それらは加熱、冷却、ヒリヒリ感、しびれ感を与える薬剤を含んでもよい。好適な熱作用剤は、バニリルエチルエーテルであるが、これに限定されず、好適な冷却剤はオイカリプトール、WS-3であるが、これらに限定されない。
【0179】
エアロゾル発生材は、例えば加熱、照射または何らかの他の方法で励起された際にエアロゾルを発生することができる材料である。エアロゾル発生材は、例えば活性物質および/または風味剤を含んでも含まなくてもよい固体、液体またはゲルの形体であってもよい。一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、「非晶質固体」を含んでもよく、これはこれとは別に「モノリシック固体」(即ち、非繊維性)とも言われる。一部の実施態様では非晶質固体は乾燥ゲルであってもよい。非晶質固体は、その内部に液体などの流体を保持する固体材料である。一部の実施態様ではエアロゾル発生材は、約50wt%、60wt%または70wt%の非晶質固体から約90wt%、95wt%または100wt%の非晶質固体を含む。
【0180】
エアロゾル発生材は、1つ以上の活性物質および/または風味料、1つ以上のエアロゾル形成材および必要であれば1つ以上の他の機能材を含んでもよい。
【0181】
エアロゾル形成材は、エアロゾルを形成できる1つ以上の成分を含んでもよい。一部の実施態様ではエアロゾル形成材は、グリセリン、グリセロール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、1,3-ブチレングリコール、エリスリトール、メソエリスリトール、バニリン酸エチル、ラウリン酸エチル、スベリン酸ジエチル、クエン酸トリエチル、トリアセチン、ジアセチン混合物、安息香酸ベンジル、酢酸ベンジルフェニル、トリブチリン、酢酸ラウリル、ラウリン酸、ミリスチン酸、および炭酸プロピレンのうちの1つ以上を含んでもよい。
【0182】
1つ以上の機能材は、pHレギュレーター、着色剤、保存料、バインダー、充填材、安定剤および/または酸化防止剤のうちの1つ以上を含んでもよい。
【0183】
材料は、基材を形成するために支持体上または支持体内にあってもよい。支持体は、例えば紙、ボール紙、板紙、厚紙、再生材、プラスチック材、セラミック材、複合材料、ガラス、金属または金属合金であってもあるいは含んでもよい。一部の実施態様では支持体はサセプタを含む。一部の実施態様ではサセプタは、上記材料に埋め込まれている。一部の別の実施態様ではサセプタは材料の一方または両側にある。
【0184】
消耗品は、一部またはすべてが使用中にユーザーによって消費されることを意図したエアロゾル発生材を含むまたはそのような発生材からなる物品である。消耗品は、エアロゾル発生材貯蔵領域、エアロゾル発生材移送構成部品、エアロゾル発生領域、ハウジング、ラッパー、マウスピース、フィルターおよび/またはエアロゾル変性剤などの1つ以上の他の構成部品を含んでもよい。また消耗品は、使用時にエアロゾル発生材がエアロゾルを発生するように熱を放射するヒーターなどのエアロゾル発生器を含んでもよい。ヒーターは、例えば燃焼系材、電気伝導によって加熱可能な材料またはサセプタを含んでもよい。
【0185】
サセプタは、交番磁界などの変動磁場の侵入によって加熱可能な材料である。サセプタは、導電性材料であってもよく、変動磁場の侵入によって加熱材の誘導加熱を生じさせるようにしてもよい。加熱材は、導電性材料であってもよく、変動磁場の侵入によって加熱材の磁気ヒステリシス加熱を生じさせるようにしてもよい。サセプタは、導電性および磁力の両方によるものであってもよく、これにより加熱材は両方の加熱機構で加熱可能になる。変動磁場を発生させるように構成されている装置を本明細書では磁場発生器と言う。
【0186】
エアロゾル変性剤は、典型的にはエアロゾル発生領域の下流に位置し、発生したエアロゾルを例えばエアロゾルの味、風味、酸度または別の特徴を変えることによって変性するように構成された物質である。エアロゾル変性剤は、エアロゾル変性剤を選択的に放出するように動作可能なエアロゾル変性剤放出構成部品内に設けてもよい。
【0187】
エアロゾル変性剤は、例えば添加剤または吸着剤であってもよい。エアロゾル変性剤は、例えば風味剤、着色剤、水および炭素吸着剤のうちの1つ以上を含んでもよい。エアロゾル変性剤は、例えば固体、液体またはゲルであってもよい。エアロゾル変性剤は、粉、糸または粒体であってもよい。エアロゾル変性剤はろ過材を含まなくてもよい。
【0188】
エアロゾル発生器は、アロゾル発生材からエアロゾルを発生させるように構成された装置である。一部の実施態様ではエアロゾル発生器は、エアロゾル発生材を熱エネルギーに晒し、エアロゾルを形成するためにエアロゾル発生材から1つ以上の揮発性物質を放出するように構成されたヒーターである。一部の実施態様ではエアロゾル発生器は、熱することなくエアロゾル発生材からエアロゾルを発生させるように構成されている。例えば、エアロゾル発生器は、振動、高圧力または静電エネルギーのうちの1つ以上にエアロゾル発生材を晒すように構成してもよい。
【0189】
本明細書に記載の種々の実施態様は、特許請求された特徴の理解と教示の単なる補助に提供されている。これらの実施態様は単なる代表的な具体例であり、包括的でも排他的でもない。当然だが、本開示の利点、実施形態、具体例、機能、特徴、構造、および/または他の側面は本開示を特許請求の範囲に規定されたとおりに限定するあるいは特許請求の範囲の均等物に限定すると考えるべきではなく、本開示の範囲および/または思想から乖離することなく他の実施形態を利用しても改変してもよいと考えるべきである。種々の実施形態は、開示された構成要素、成分、特徴、部品、工程、手段他の組合せを適切に備えても、これらで構成されても、基本的にこれらで構成されてもよい。また本開示は、現在は特許請求されていないが将来特許請求される可能性がある他の発明を含む。