(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】外用組成物、及びその香り立ち増強方法
(51)【国際特許分類】
A61K 8/365 20060101AFI20240617BHJP
A61K 8/34 20060101ALI20240617BHJP
A61K 8/39 20060101ALI20240617BHJP
A61K 8/73 20060101ALI20240617BHJP
A61Q 1/00 20060101ALI20240617BHJP
A61Q 1/02 20060101ALI20240617BHJP
A61Q 5/06 20060101ALI20240617BHJP
A61Q 15/00 20060101ALI20240617BHJP
A61Q 17/04 20060101ALI20240617BHJP
A61Q 19/00 20060101ALI20240617BHJP
【FI】
A61K8/365
A61K8/34
A61K8/39
A61K8/73
A61Q1/00
A61Q1/02
A61Q5/06
A61Q15/00
A61Q17/04
A61Q19/00
(21)【出願番号】P 2023147418
(22)【出願日】2023-09-12
(62)【分割の表示】P 2023146200の分割
【原出願日】2023-09-08
【審査請求日】2023-11-21
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】000115991
【氏名又は名称】ロート製薬株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001508
【氏名又は名称】弁理士法人 津国
(72)【発明者】
【氏名】関 百華
(72)【発明者】
【氏名】山下 利佳子
【審査官】伊藤 真明
(56)【参考文献】
【文献】特開2003-313580(JP,A)
【文献】特開2019-065212(JP,A)
【文献】特開2014-005459(JP,A)
【文献】特開昭63-166837(JP,A)
【文献】特開2000-095718(JP,A)
【文献】特開2000-198758(JP,A)
【文献】特開平08-283139(JP,A)
【文献】特開平10-182338(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 8/00- 8/99
A61Q 1/00-90/00
C11B 9/00- 9/02
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS/KOSMET(STN)
Mintel GNPD
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)炭素数が10
~15であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩、並びに
(B)
エタノール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フェノキシエタノール、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、イソプロピルメチルフェノール、及びポリクオタニウム-10から成る群より選択される1種以上の成分
を含有
し、
(B)成分としてエタノールを含有する場合には、外用組成物全体におけるエタノールの含有量が0.00001重量%~70重量%である、外用組成物。
【請求項2】
(A)成分が4-ヒドロキシウンデカン酸又はその塩を含む、請求項1に記載の外用組成物。
【請求項3】
(A)炭素数が10
~15であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩を含有する外用組成物において、
(B)
エタノール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、フェノキシエタノール、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、イソプロピルメチルフェノール、及びポリクオタニウム-10から成る群より選択される1種以上の成分を配合することを特徴と
し、
(B)成分としてエタノールを配合する場合には、外用組成物全体におけるエタノールの配合量が0.00001重量%~70重量%である、上記外用組成物の、皮膚に適用後の香り立ちを増強する方法。
【請求項4】
(A)成分が4-ヒドロキシウンデカン酸又はその塩を含む、請求項
3に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外用組成物、及びその香り立ち増強方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、男女を問わず、ニオイのエチケットへの人々の関心が高まっている。様々な体臭に関する研究が鋭意進められ、汗臭、腋臭、足臭、加齢臭等の主要な原因臭気は同定されている。そして、このような体臭への対策としては、芳香成分を含む香水や化粧料等でマスキングする方法や炭の臭い吸着効能を利用する方法(特許文献1)、ワレモコウの根部及び根茎部からの抽出物を用いる方法(特許文献2)、縮合型カキタンニンを用いる方法(特許文献3)等も提案されている。更に、若い女性の体臭の特徴的な成分であるラクトンを用いて体臭を若返らせるための技術も知られている(特許文献4)。
【0003】
香水や化粧料等の芳香製品において、使用中に香りが長時間持続されることは、消費者の満足感や気分の爽快感、高揚感をもたらし、また商品価値を高める上で重要な要素である。そのために香料を担体に保持させる等の工夫をした徐放性香料の使用も進んでいる。一方で、こういった徐放性香料の配合量を増やすと、製品コストが上がったり、着色が起こる等製剤安定性に不具合が生じるリスクがあった。そのため、徐放性香料の適用後の香り立ちを増強し、効率的に芳香を発生させる技術が強く求められている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2002-145747号公報
【文献】特開2011-183019号公報
【文献】特開2001-302483号公報
【文献】国際公開2019/059023号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、かかる状況に鑑みてなされたものであり、皮膚に適用後、徐放性香料からの優れた芳香が得られ、更にその香り立ちが増強された化粧料等の外用組成物を提供することを目的とする。また、外用組成物に関し、皮膚に適用後、十分な香り立ちが可能であり、更にその香り立ちを増強させることができる方法を提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
4-ヒドロキシウンデカン酸等の特定のヒドロキシ脂肪酸やその塩は、熱や酸性条件下、皮膚上のリパーゼ等によって環化することが知られている。この特定のヒドロキシ脂肪酸自体は無香性であるが、環化してγ―ウンデカラクトン等になることにより香りが発生する。特定のヒドロキシ脂肪酸等は、皮膚上で上記反応を徐々に起こすことで、長時間にわたり香りを発生すると考えられることから、皮膚に適用後の香りの持続性を向上させることができる成分であると期待される。本発明者らは、この特定のヒドロキシ脂肪酸等を含有する外用組成物を開発する中で、組成や皮膚状態によっては、ヒドロキシ脂肪酸等が環化して生じる香気成分の香り立ちが弱く、芳香製品としては十分な香り立ちが得られないという課題に直面した。この課題を解決するために、鋭意研究した結果、特定のヒドロキシ脂肪酸又はその塩を含む外用組成物に、1~6価のアルキルアルコール、両親媒性エステル、フェノール誘導体、又はカチオン化ポリマーを配合した場合に、上記課題が解決され、皮膚に適用後の香り立ちが増強されることを見出し、本発明を完成させた。即ち、本発明の要旨は以下の通りである。
【0007】
[1](A)炭素数が10以上であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩、並びに
(B)(b-1)1~6価のアルキルアルコール、(b-2)両親媒性エステル、(b-3)フェノール誘導体、及び(b-4)カチオン化ポリマーから成る群より選択される1種以上の成分
を含有する、外用組成物。
[2](A)成分が4-ヒドロキシウンデカン酸又はその塩を含む、[1]に記載の外用組成物。
[3](B)成分において、
(b-1)成分が、
(b-1-1)炭素数2の1価アルコール
(b-1-2)炭素数3の1価または2価アルコール
(b-1-3)炭素数3の3価アルコール、又は
(b-1-4)炭素数4~6の1価~6価アルコールを含む、
[1]又は[2]に記載の外用組成物。
[4](B)成分が、(b-1)成分としてのエタノール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、及びジプロピレングリコール、(b-2)成分としてのシクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、(b-3)成分としてのフェノキシエタノール、及びイソプロピルメチルフェノール、並びに(b-4)成分としてのポリクオタニウム-10から成る群より選択される1種以上の成分を含む、[1]又は[2]に記載の外用組成物。
[5](A)炭素数が10以上であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩を含有する外用組成物において、
(B)(b-1)1~6価のアルキルアルコール、(b-2)両親媒性エステル、(b-3)フェノール誘導体、及び(b-4)カチオン化ポリマーから成る群より選択される1種以上の成分を配合することを特徴とする、上記外用組成物の、皮膚に適用後の香り立ちを増強する方法。
[6](A)成分が4-ヒドロキシウンデカン酸又はその塩を含む、[5]に記載の方法。
[7](B)成分において、
(b-1)成分が、
(b-1-1)炭素数2の1価アルコール
(b-1-2)炭素数3の1価または2価アルコール
(b-1-3)炭素数3の3価アルコール、又は
(b-1-4)炭素数4~6の1価~6価アルコールを含む、
[5]又は[6]に記載の方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、皮膚に適用後、長時間にわたり芳香が維持される外用組成物を提供することができる。また、本発明の外用組成物によると、皮膚に適用後、十分な香り立ちが起こり、更にその香り立ちを長時間にわたって維持させることができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について詳細に説明する。なお、本明細書中で使用される用語は、特に言及しない限り、当該技術分野で通常用いられる意味で解釈される。
【0010】
[外用組成物]
本発明の外用組成物は、(A)炭素数が10以上であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩(「(A)成分」ともいう)、並びに(B)(b-1)1~6価のアルキルアルコール、(b-2)両親媒性エステル、(b-3)フェノール誘導体、及び(b-4)カチオン化ポリマーから成る群より選択される1種以上の成分(「(B)成分」ともいう)を含有することを特徴とする。本発明の外用組成物は、上記組成とすることで、皮膚に適用後、長時間にわたり芳香を維持することができる。また、本発明の外用組成物によると、皮膚に適用後、十分な香り立ちが得られ、更にその香り立ちを長時間にわたって維持させることができる。本発明の外用組成物は、必須成分である(A)成分及び(B)成分に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、(C)香料((A)成分を除く)、その他の成分を含んでいてもよい。以下にそれぞれについて詳細に説明する。
【0011】
<(A)成分>
本発明の外用組成物は、(A)炭素数が10以上であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩を含有する。本発明におけるヒドロキシ脂肪酸は、カルボキシル基とヒドロキシ基を有し、ヒドロキシ基の位置が4位又は5位であり、炭素数10以上の炭化水素であって、熱、酸性条件等により環化して、芳香性となる化合物である。本発明におけるヒドロキシ脂肪酸は、不飽和結合を有してもよく、メチル基等の置換基を結合していてもよい。
【0012】
本発明のヒドロキシ脂肪酸としては、炭素数が10~15のものが好ましく、10~13のものがより好ましく、10~11のものが更に好ましい。また、ヒドロキシ脂肪酸の炭素鎖は直鎖状のものが好ましい。本発明のヒドロキシ脂肪酸としては、例えば、4-ヒドロキシデカン酸、4-ヒドロキシウンデカン酸、4-ヒドロキシドデカン酸、4-ヒドロキシトリデカン酸、4-ヒドロキシテトラデカン酸、4-ヒドロキシペンタデカン酸、4-ヒドロキシヘキサデカン酸、5-ヒドロキシデカン酸、5-ヒドロキシウンデカン酸、5-ヒドロキシドデカン酸、5-ヒドロキシトリデカン酸、5-ヒドロキシテトラデカン酸、5-ヒドロキシペンタデカン酸、5-ヒドロキシヘキサデカン酸等が挙げられる。これらのうち、環化した後の芳香性に優れる観点から、4位にヒドロキシ基を有するものが好ましく、4-ヒドロキシデカン酸、4-ヒドロキシウンデカン酸、4-ヒドロキシドデカン酸がより好ましく、4-ヒドロキシウンデカン酸が更に好ましい。
【0013】
本発明におけるヒドロキシ脂肪酸の塩としては、例えば、上記ヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩が挙げられる。アルカリ金属塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩が挙げられる。アルカリ土類金属塩としては、例えば、マグネシウム塩、カルシウム塩が挙げられる。これらのうち、ヒドロキシ脂肪酸のアルカリ金属塩が好ましく、ヒドロキシ脂肪酸のナトリウム塩がより好ましい。具体的には、4-ヒドロキシデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシドデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシトリデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシテトラデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシペンタデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシヘキサデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシドデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシトリデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシテトラデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシペンタデカン酸ナトリウム、5-ヒドロキシヘキサデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシデカン酸カリウム、4-ヒドロキシウンデカン酸カリウム、4-ヒドロキシドデカン酸カリウム、4-ヒドロキシトリデカン酸カリウム、4-ヒドロキシテトラデカン酸カリウム、4-ヒドロキシペンタデカン酸カリウム、4-ヒドロキシヘキサデカン酸カリウム、5-ヒドロキシデカン酸カリウム、5-ヒドロキシウンデカン酸カリウム、5-ヒドロキシドデカン酸カリウム、5-ヒドロキシトリデカン酸カリウム、5-ヒドロキシテトラデカン酸カリウム、5-ヒドロキシペンタデカン酸カリウム、5-ヒドロキシヘキサデカン酸カリウム等が挙げられ、4-ヒドロキシデカンナトリウム、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウム、4-ヒドロキシドデカン酸ナトリウムが好ましく、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウムがより好ましい。
【0014】
本発明の外用組成物が含有する(A)成分としては、上記ヒドロキシ脂肪酸及びその塩のいずれでも十分に効果を奏するが、製剤中の安定性の観点からは、上記ヒドロキシ脂肪酸の塩の方が好ましい。
【0015】
本発明の外用組成物を皮膚に適用した際に皮膚上で生成され得るラクトンとしては、γ-デカラクトン、γ-ウンデカラクトン、γ-ドデカラクトン等のγ-ラクトン類、δ-デカラクトン、δ-ウンデカラクトン、δ-ドデカラクトン等のδ-ラクトン類等が挙げられる。
【0016】
本発明の外用組成物における(A)成分の含有量は、0.00001重量%~10重量%であり、皮膚に適用後の香り立ちの観点から、0.00005重量%~8重量%であることが好ましく、0.0001重量%~5重量%であることがより好ましく、0.0005重量%~3重量%であることが更に好ましく、0.001重量%~2重量%であることが特に好ましく、0.01重量%~1重量%であることがより特に好ましい。なお、(A)成分として2種以上の化合物を併用する場合は、その総量が上記数値範囲となる。
【0017】
<(B)成分>
本発明の外用組成物は、上述の(A)成分に加えて、(B)(b-1)1~6価のアルキルアルコール、(b-2)両親媒性エステル、(b-3)フェノール誘導体、及び(b-4)カチオン化ポリマーから成る群より選択される1種以上の成分を含有する。外用組成物中の(A)成分は、リパーゼ、酸性条件等により環化して、芳香性となる化合物であるため、上記外用組成物を皮膚に適用することで、皮膚のリパーゼ等の影響により徐々に環化が進み、芳香を長時間にわたって発することが期待されるものである。しかし、本発明者は、(A)成分を含有する外用組成物において、組成や皮膚状態によっては、ヒドロキシ脂肪酸等が環化して生じる香気成分による香り立ちが弱く、芳香製品としては香り立ちが不十分であるという課題に直面し、この課題を解決するために多数の配合成分を検討した結果、上記(B)成分が顕著な効果を奏することを見出したものである。
【0018】
上記(b-1)成分としては、(b-1-1)炭素数2の1価アルコール、(b-1-2)炭素数3の1価又は2価アルコール、(b-1-3)炭素数3の3価アルコール、及び(b-1-4)炭素数4~6の1価~6価アルコールが好ましい。
【0019】
上記(b-1-1)炭素数2の1価アルコールとしては、エタノールが好ましく、上記(b-1-2)炭素数3の1価又は2価アルコールとしては、プロピレングリコール(PG)、1,3-プロパンジオールが好ましく、上記(b-1-3)炭素数3の3価アルコールとしては、グリセリンが好ましく、上記(b-1-4)炭素数4~6の1価~6価アルコールとしては、ブタノール、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンチルアルコール、ペンタンジオール、ヘキサノール、ヘキサンジオール、ジプロピレングリコール、ジグリセリン、ソルビトールが好ましく、1,3-ブチレングリコール、2,3-ブチレングリコール、ペンタンジオール、ヘキサンジオール、ジプロピレングリコールがより好ましく、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコールが更に好ましい。
【0020】
上記(b-1)成分としては、上記(b-1-1)炭素数2の1価アルコール、上記(b-1-3)炭素数3の3価アルコール、上記(b-1-4)炭素数4~6の1価~6価アルコールが好ましく、なかでも、エタノール、グリセリン、1,3-ブチレングリコール、ジプロピレングリコールがより好ましい。
【0021】
本発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-1)成分を含有する場合、本発明の外用組成物における(b-1)成分の含有量は、0.00001重量%~70重量%であり、皮膚に適用後の香り立ちの観点から、0.00005重量%~60重量%であることが好ましく、0.0001重量%~40重量%であることがより好ましく、0.0005重量%~20重量%であることが更に好ましく、0.001重量%~15重量%であることが特に好ましい。なお、(b-1)成分として2種以上の化合物を併用してもよく、その場合は、その総量が上記数値範囲となればよい。
【0022】
本発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-1)成分を含有する場合、(A)成分に対する(b-1)成分の含有量(重量%)の比率((b-1)成分の含有量(重量%)を(A)成分の含有量(重量%)で除した値)は、5~2500が好ましく、25~1500がより好ましく、50~500が更に好ましく、100~300が更により好ましい。
【0023】
上記(b-2)両親媒性エステルとしては、例えば、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、ジネオペンタン酸メチルペンタンジオール、ジネオペンタン酸ジエチルペンタンジオール、セバシン酸ジエチルへキシル、ジカルボン酸ビス(ポリオキシアルキレンアルキルエーテル)エステル、(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10、コハク酸ジエトキシエチル等が挙げられる。これらのうち、上記効果の観点から、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールが好ましい。
【0024】
発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-2)成分を含有する場合、本発明の外用組成物における(b-2)成分の含有量は、0.0001重量%~30重量%であり、皮膚に適用後の香り立ちの観点から、0.0005重量%~25重量%であることが好ましく、0.001重量%~20重量%であることがより好ましく、0.01重量%~20重量%であることが更に好ましく、0.1重量%~15重量%であることが特に好ましい。なお、(b-2)成分として2種以上の化合物を併用してもよく、その場合は、その総量が上記数値範囲となればよい。
【0025】
本発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-2)成分を含有する場合、(A)成分に対する(b-2)成分の含有量(重量%)の比率((b-2)成分の含有量(重量%)を(A)成分の含有量(重量%)で除した値)は、0.5~500が好ましく、5~300がより好ましく、10~100が更に好ましい。
【0026】
上記(b-3)フェノール誘導体とは、フェノール環を分子内に含む化合物をいい、分子内のフェノール環は、置換基を有していてもよい。フェノール誘導体としては、例えば、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノール、サリチル酸、フェノール、クレゾール、クロロクレゾール、キシレノール、クロロキシレノール、レゾルシン、オルトフェニルフェノール等が挙げられる。これらのうち、フェノキシエタノール、イソプロピルメチルフェノールが好ましく、フェノキシエタノールがより好ましい。
【0027】
発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-3)成分を含有する場合、本発明の外用組成物における(b-3)成分の含有量は、0.0001重量%~10重量%であり、皮膚に適用後の香り立ちの観点から、0.0005重量%~8重量%であることが好ましく、0.001重量%~6重量%であることがより好ましく、0.01重量%~5重量%であることが更に好ましく、0.05重量%~2重量%であることが特に好ましい。なお、(b-3)成分として2種以上の化合物を併用してもよく、その場合は、その総量が上記数値範囲となればよい。
【0028】
本発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-3)成分を含有する場合、(A)成分に対する(b-3)成分の含有量(重量%)の比率((b-3)成分の含有量(重量%)を(A)成分の含有量(重量%)で除した値)は、0.1~100が好ましく、0.5~50がより好ましく、1~25が更に好ましい。
【0029】
上記(b-4)カチオン化ポリマーとしては、例えばカチオン化セルロ-ス誘導体、塩化ジアリルジメチルアンモニウム・アクリルアミド重合体、塩化ジメチルアリルアンモニウム・アクリル酸共重合体等が挙げられ、具体的にはポリクオタニウム-7、ポリクオタニウム-10、ポリクオタニウム-22、ポリクオタニウム‐39等が挙げられる。中でも、ポリクオタニウム-10が好ましい。
【0030】
本発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-4)成分を含有する場合、本発明の外用組成物における(b-4)成分の含有量は、0.0001重量%~50重量%であり、皮膚に適用後の香り立ちの観点から、0.0005重量%~30重量%であることが好ましく、0.001重量%~20重量%であることがより好ましく、0.005重量%~15重量%であることが更に好ましく、0.01重量%~10重量%であることが特に好ましく、0.1重量%~5重量%であることがより特に好ましい。なお、(b-4)成分として2種以上の化合物を併用してもよく、その場合は、その総量が上記数値範囲となればよい。
【0031】
本発明の外用組成物が(B)成分として上記(b-4)成分を含有する場合、(A)成分に対する(b-4)成分の含有量(重量%)の比率((b-4)成分の含有量(重量%)を(A)成分の含有量(重量%)で除した値)は、0.5~500が好ましく、5~300がより好ましく、10~100が更に好ましい。
【0032】
本発明の外用組成物における(B)成分全体の含有量は、0.000005重量%~80重量%であり、皮膚に適用後の香り立ちの観点から、0.00001重量%~70重量%であることが好ましく、0.00005重量%~60重量%であることがより好ましく、0.0001重量%~50重量%であることが更に好ましく、0.0005重量%~40重量%であることがより更に好ましく、0.001重量%~30重量%であることが特に好ましく、0.01重量%~20重量%であることがより特に好ましい。なお、(B)成分として(b-1)~(b-4)のいずれか1種、又は2種以上の化合物を組み合わせて使用してもよく、これらの総量が上記数値範囲となればよい。
【0033】
本発明の外用組成物において(B)成分は、(b-1)~(b-4)成分から2種以上組み合わせて使用することが好ましく、3種以上使用することがより好ましい。(b-1)~(b-4)成分から複数成分を選択する際は、(b-1)及び(b-3)成分からそれぞれ選択される成分を組み合わせることが好ましい。
【0034】
本発明の外用組成物において、(A)成分に対する(B)成分全体の含有量(重量%)の比率((B)成分全体の含有量(重量%)を(A)成分の含有量(重量%)で除した値)は、10~2500が好ましく、50~2000がより好ましく、100~1000が更に好ましい。
【0035】
<(C)成分>
本発明の外用組成物は、上述の(A)成分及び(B)成分に加えて、(C)香料((A)成分を除く)を含有することが好ましい。本発明の外用組成物は、(C)成分を更に含有することによって、使用直後から長時間にわたって芳香を発することが可能となる。(C)成分としては、医薬品、医薬部外品又は化粧品において皮膚外用剤の成分として用いられるものであれば、特に限定はされない。(C)成分としては、天然香料でも合成香料でもよいが、精油又は油溶性成分を配合するものが好ましい。また、植物を想起させる植物系香料が好ましく、このうち、果実系香料やフローラル系香料がより好ましく、果実系香料が特に好ましい。(C)成分として具体的には、γ-デカラクトン、γ―ウンデカラクトン、δ‐デカラクトン、δ―ウンデカラクトン等が挙げられる。中でも発明の効果を奏する観点から、γ―デカラクトン、γ-ウンデカラクトンが好ましく、γ-ウンデカラクトンがより好ましい。
【0036】
(C)成分がγ-ウンデカラクトンである場合、本発明の外用組成物における(C)成分の含有量は、0.0001~10質量%が好ましく、0.001~8%がより好ましく、0.01~5%が更に好ましく、0.05~2%が特に好ましい。
【0037】
(C)成分がγ-ウンデカラクトンである場合は、(A)成分に対する(C)成分(重量%)の比率((C)成分の含有量(重量%)を(A)成分の含有量(重量%)で除した値)は、0.0025~200000が好ましく、0.01~40000がより好ましく、0.1~500が更に好ましく、0.1~50が特に好ましい。
【0038】
<任意成分>
本発明の外用組成物は、上述の成分以外にも、本発明の効果を損なわない範囲で、以下の任意成分を含むことができる。
【0039】
本発明の外用組成物は、任意成分として、例えば、抗炎症剤、清涼化剤、殺菌剤、防腐剤、ビタミン類、有機酸、保湿成分、スクラブ剤、紫外線吸収成分、紫外線散乱成分、収斂成分、ペプチド又はその誘導体、アミノ酸又はその誘導体、洗浄成分、角質柔軟成分、細胞賦活化成分、老化防止成分、血行促進作用成分、美白成分、粉体等を含んでいてもよい。なお、本発明の外用組成物において、これらの成分はそれぞれ1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。
【0040】
抗炎症剤としては、例えば、アラントイン及びその誘導体、グリチルレチン酸及びその誘導体、グリチルリチン酸及びその誘導体、サリチル酸誘導体、アミノカプロン酸、アズレン及びその誘導体、酸化亜鉛、酢酸トコフェロール、ヒドロコルチゾン、プレドニゾロン並びにこれらの塩等が挙げられる。具体的には、アラントイン、アラントインクロルヒドロキシアルミニウム、アラントインジヒドロキシアルミニウム、グリチルレチン酸、グリチルリチン酸、グリチルレチン酸ステアリル、サリチル酸グリコール、サリチル酸メチル、イプシロンアミノカプロン酸、アズレン、グアイアズレン及びこれらの塩が挙げられる。なお、ここで「誘導体」とは、記載の化合物のエステル、エーテル、アルキル化物、配糖体等をいう。またここで「塩」とは、例えば、硫酸、塩酸又はリン酸等の鉱酸の塩、マレイン酸又はメタンスルホン酸等の有機酸の塩、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等をいう。以下の任意成分についても同様である。
【0041】
上記清涼化剤としては、例えば、カンフル、1-メントール、ボルネオール、ゲラニオール、シネオール、アネトール、リモネン、オイゲノール等のテルペン類(これらはd体、l体又はdl体のいずれでもよい。);ユーカリ油、ベルガモット油、ペパーミント油、クールミント油、スペアミント油、ウイキョウ油、ハッカ油、ケイヒ油、ローズ油、テレビン油等の精油等が挙げられる。
【0042】
上記殺菌剤としては、例えば、クロルヘキシジン、アクリノール、グルコン酸及びその誘導体、ポピドンヨード、ヨウ化カリウム、ヨウ素、トリクロカルバン、トリクロサン、感光素101号、感光素201号、塩酸アルキルジアミノグリシン、ピロクトオラミン、ミコナゾール等が挙げられる。
【0043】
上記防腐剤としては、例えば、安息香酸メチル、安息香酸エチル、安息香酸プロピル、安息香酸ナトリウム、クロルフェネシン、カプリルヒドロキサム酸等が挙げられる。
【0044】
上記ビタミン類としては、水溶性ビタミン及び油溶性ビタミンのいずれであってもよく、例えば、ピリドキシン、ピリドキサール、ピリドキサミン、5’-リン酸ピリドキサール、及びそれらの塩(例えば、塩酸ピリドキシン、酢酸ピリドキシン、塩酸ピリドキサール、塩酸ピリドキサミン)等のビタミンB6類;パントテン酸、パントテン酸カルシウム、パントテニルアルコール(パンテノール)、D-パンテサイン、D-パンテチン、補酵素A、パントテニルエチルエーテル、及びそれらの塩等のパントテン酸類;ニコチン酸、ニコチン酸dl-α-トコフェロール、ニコチン酸ベンジル、ニコチン酸メチル、ニコチン酸β-ブトキシエチル、ニコチン酸1-(4-メチルフェニル)エチル、ニコチン酸アミド、及びそれらの塩等のニコチン酸類;γ-オリザノール、チアミン、ジベンゾイルチアミン、チアミンセチル、チアミンモノリン酸エステル、チアミンジリン酸エステル、チアミントリリン酸エステル、及びそれらの塩(例えば、ジベンゾイルチアミン塩酸塩、チアミン塩酸塩、チアミンセチル塩酸塩、チアミンチオシアン酸塩、チアミンラウリル塩酸塩、チアミン硝酸塩、チアミンモノリン酸塩、チアミンリジン塩、チアミントリリン酸塩、チアミンモノリン酸エステルリン酸塩、チアミンジリン酸エステル塩酸塩、チアミントリリン酸エステルモノリン酸塩)等のビタミンB1類;リボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチド、リボフラビン酪酸エステル、リボフラビンテトラ酪酸エステル、リボフラビン5’-リン酸エステルナトリウム、リボフラビンテトラニコチン酸エステル、及びそれらの塩等のビタミンB2類;ビオチン、ビオシチン、及びそれらの塩等のビオチン類;葉酸、プテロイルグルタミン酸、及びそれらの塩等の葉酸類;シアノコバラミン、ヒドロキソコバラミン、デオキシアデノシルコバラミン、及びそれらの塩等のビタミンB12類;アスコルビン酸、デヒドロアスコルビン酸、アスコルビン酸リン酸エステル、アスコルビン酸-2-グルコシド、3-O-エチルアスコルビン酸等のアスコルビン酸誘導体、及びそれらの塩(例えば、アスコルビン酸ナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルナトリウム、アスコルビン酸リン酸エステルマグネシウム)等の水溶性のビタミンC類;dl-α-トコフェロール、酢酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロール、コハク酸dl-α-トコフェロールカルシウム等のビタミンE類;アスコルビゲン-A、アスコルビン酸ステアリン酸エステル、アスコルビン酸パルミチン酸エステル、ジパルミチン酸L-アスコルビル、テトラ2-ヘキシルデカン酸アスコルビル等の油溶性のビタミンC類;エルゴカルシフェロール、コレカルシフェロール等のビタミンD類;フィロキノン、ファルノキノン等のビタミンK類;フェルラ酸等のビタミン様作用因子等が挙げられる。
【0045】
上記有機酸としては、例えば、グルコン酸、アスパラギン酸、アミノエチルスルホン酸、クエン酸、グルタミン酸、コハク酸、シュウ酸、フマル酸、プロピオン酸、リンゴ酸、サリチル酸、グリコール酸、フィチン酸、酒石酸、酢酸、乳酸、及びこれらの塩が挙げられる。塩としては、例えば、硫酸、塩酸又はリン酸等の鉱酸の塩、マレイン酸又はメタンスルホン酸等の有機酸の塩、ナトリウム又はカリウム等のアルカリ金属塩、アルカリ土類金属塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
【0046】
上記保湿成分としては、例えば、ジグリセリントレハロース;ヒアルロン酸ナトリウム、ヘパリン類似物質、コンドロイチン硫酸ナトリウム、コラーゲン、エラスチン、ケラチン、キチン、キトサン等の高分子化合物;グリシン、アスパラギン酸、アルギニン等のアミノ酸;乳酸ナトリウム、尿素、ピロリドンカルボン酸ナトリウム等の天然保湿因子;セラミド、コレステロール、リン脂質等の脂質;カミツレエキス、ハマメリスエキス、チャエキス、シソエキス等の植物抽出エキス等が挙げられる。
【0047】
上記スクラブ剤としては、例えば、アプリコット核粉末、アーモンド殻粉末、アンズ核粉末、塩化ナトリウム粒、オリーブ核粉末、海水乾燥物粒、キャンデリラワックス、くるみ殻粉末、さくらんぼ核粉末、サンゴ粉末、炭粉末、はしばみ殻粉末、ポリエチレン末、無水ケイ酸等が挙げられる。
【0048】
上記紫外線吸収成分としては、例えば、ジパラメトキシケイ皮酸モノ-2-エチルヘキサン酸グリセリル;パラメトキシケイ皮酸2-エチルヘキシル等のケイ皮酸系紫外線吸収剤;ジメトキシベンジリデンジオキソイミダゾリジンプロピオン酸2-エチルヘキシル;2,2’-メチレンビス[6-(2H-ベンゾトリアゾ-ルー2イル)-4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール];2,4-ビス-[{4-(2-エチルヘキシルオキシ)-2-ヒドロキシ}-フェニル]-6-(4-メトキシフェニル)-1,3,5-トリアジン、ジエチルヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6-トリス[4-(2-エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ]-1,3,5-トリアジン等のトリアジン誘導体;ジメチコジエチルベンザルマロネート等のベンザルマロナート誘導体紫外線吸収剤;2-シアノ-3,3-ジフェニルプロパ-2-エン酸2-エチルヘキシルエステル等のオクトクリレン紫外線吸収剤;2-フェニルベンゾイミダゾール-5-スルホン酸、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム等のイミダゾールスルホン酸誘導体紫外線吸収剤;2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン、2-ヒドロキシ-4-メトキシベンゾフェノン-5-スルホン酸及びその塩、ジヒドロキシジメトキシベンゾフェノン、ジヒドロキシベンゾフェノン、又はテトラヒドロキシベンゾフェノン等のベンゾフェノン誘導体紫外線吸収剤等が挙げられる。
【0049】
上記紫外線散乱成分としては、例えば、含水ケイ酸、ケイ酸亜鉛、ケイ酸セリウム、ケイ酸チタン、酸化ジルコニウム、酸化セリウム、酸化チタン、酸化鉄、無水ケイ酸等の無機化合物、これらの無機化合物を含水ケイ酸、水酸化アルミニウム、マイカやタルク等の無機粉体で被覆したり、ポリアミド、ポリエチレン、ポリエステル、ポリスチレン、ナイロン等の樹脂粉体に複合化したもの、更にシリコーン油や脂肪酸アルミニウム塩等で処理したもの等が挙げられる。
【0050】
上記収斂成分としては、例えば、硫酸亜鉛、塩化アルミニウム、スルホ石炭酸亜鉛、タンニン酸等が挙げられる。
【0051】
上記ペプチド又はその誘導体としては、例えば、ケラチン分解ペプチド、加水分解ケラチン、コラーゲン、魚由来コラーゲン、アテロコラーゲン、ゼラチン、エラスチン、エラスチン分解ペプチド、コラーゲン分解ペプチド、加水分解コラーゲン、塩化ヒドロキシプロピルアンモニウム加水分解コラーゲン、エラスチン分解ペプチド、コンキオリン分解ペプチド、加水分解コンキオリン、シルク蛋白分解ペプチド、加水分解シルク、ラウロイル加水分解シルクナトリウム、大豆蛋白分解ペプチド、加水分解大豆蛋白、小麦蛋白、小麦蛋白分解ペプチド、加水分解小麦蛋白、カゼイン分解ペプチド、アシル化ペプチド(パルミトイルオリゴペプチド、パルミトイルペンタペプチド、パルミトイルテトラペプチド等)等が挙げられる。
【0052】
上記アミノ酸又はその誘導体としては、例えば、ベタイン(トリメチルグリシン)、プロリン、ヒドロキシプロリン、アルギニン、リジン、セリン、グリシン、アラニン、フェニルアラニン、β-アラニン、スレオニン、グルタミン酸、グルタミン、アスパラギン、アスパラギン酸、システイン、シスチン、メチオニン、ロイシン、イソロイシン、バリン、ヒスチジン、タウリン、γ-アミノ酪酸、γ-アミノ-β-ヒドロキシ酪酸、カルニチン、カルノシン、クレアチン等が挙げられる。
【0053】
上記洗浄成分としては、例えば、ラウリン酸カリウム、ミリスチン酸カリウム、パルミチン酸カリウム又はステアリン酸カリウム等のアルカリ金属塩、アルカノールアミド塩又はアミノ酸塩等から選ばれる石けん類;ココイルグルタミン酸Na、ココイルメチルタウリンNa等のアミノ酸系界面活性剤;ラウレス硫酸Na等のエーテル硫酸エステル塩;ラウリルエーテル酢酸Na等のエーテルカルボン酸塩;アルキルスルホコハク酸エステルNa等のスルホコハク酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド、ヤシ油脂肪酸ジエタノールアミド等の脂肪酸アルカノールアミド;ラウリルリン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンラウリルエーテルリン酸ナトリウム等のモノアルキルリン酸エステル塩;ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン、2-アルキル-N-カルボキシメチル-N-ヒドロキシエチルイミダゾリニウムベタイン、ラウリルヒドロキシスルホベタイン及びラウロイルアミドエチルヒドロキシエチルカルボキシメチルベタインヒドロキシプロピルリン酸ナトリウム等のベタイン型両性界面活性剤;ラウリルアミノプロピオン酸ナトリウム等のアミノ酸型両性界面活性剤等が挙げられる。
【0054】
上記角質柔軟成分としては、例えば、乳酸、サリチル酸、グルコン酸、クエン酸、リンゴ酸、フルーツ酸、フィチン酸、尿素、グリコール酸、イオウ等が挙げられる。
【0055】
上記細胞賦活化成分としては、例えば、γ-アミノ酪酸等のアミノ酸類;レチノール、チアミン、リボフラビン、塩酸ピリドキシン、パントテン酸類等のビタミン類;グリコール酸、乳酸等のα-ヒドロキシ酸類;タンニン、フラボノイド、サポニン、感光素301号等が挙げられる。
【0056】
上記老化防止成分としては、例えば、パンガミン酸、カイネチン、ウルソール酸、ウコンエキス、スフィンゴシン誘導体、ケイ素、ケイ酸、N-メチル-L-セリン、メバロノラクトン等が挙げられる。
【0057】
上記血行促進作用成分としては、植物(例えば、オタネニンジン、アシタバ、アルニカ、イチョウ、ウイキョウ、エンメイソウ、オランダカシ、カミツレ、ローマカミツレ、カロット、ゲンチアナ、ゴボウ、コメ、サンザシ、シイタケ、ショウガ、セイヨウサンザシ、セイヨウネズ、センキュウ、センブリ、タイム、チョウジ、チンピ、トウガラシ、トウキ、トウニン、トウヒ、ニンジン、ニンニク、ブッチャーブルーム、ブドウ、ボタン、マロニエ、メリッサ、ユズ、ヨクイニン、リョクチャ、ローズマリー、ローズヒップ、チンピ、トウキ、トウヒ、モモ、アンズ、クルミ、トウモロコシ等)に由来する成分;アセチルコリン、イクタモール、カンタリスチンキ、ガンマーオリザノール、セファランチン、トラゾリン、ニコチン酸トコフェロール、グルコシルヘスペリジン等が挙げられる。
【0058】
上記美白成分としては、例えば、トコフェロール、トラネキサム酸、ニコチン酸アミド、アスコルビン酸又はその塩、アスコルビン酸誘導体又はその塩等が挙げられる。
【0059】
上記粉体成分としては、例えば、オクテニルコハク酸デンプンAl(オクテニルコハク酸デンプンアルミニウム)、タルク、コーンスターチ、水酸化マグネシウム、無水ケイ酸、軽質無水ケイ酸、マイカ、ヒドロキシアパタイト、酸化亜鉛、酸化チタン、ナイロン末、炭、カオリン、カラミン等が挙げられる。
【0060】
<pH>
本発明の外用組成物のpHは、通常3.0以上11.0以下であり、3.0以上、4.5以上、5.0以上であることが好ましく、11.0以下、10.0以下、9.0以下、8.0以下、7.0以下であることが好ましい。本発明の外用組成物のpHは、3.0以上10.0以下、3.0以上9.0以下、3.0以上8.0以下、3.0以上7.0以下、4.5以上11.0以下、4.5以上10.0以下、4.5以上9.0以下、4.5以上8.0以下、4.5以上7.0以下、5.0以上11.0以下、5.0以上10.0以下、5.0以上9.0以下、5.0以上8.0以下、5.0以上7.0以下であることが好ましい。なお、このpHは、例えば後述するpH調整剤の使用により調整することができる。
【0061】
<外用組成物の製造方法>
本発明の外用組成物の製造方法は特に制限されず、必須成分である(A)成分及び(B)成分、必要に応じて配合される(C)成分、その他の成分(上記任意成分、後述する基剤又は担体、添加剤等)を適宜選択、配合して、常法により製造することができる。なお、本発明の外用組成物は乳化を行った組成物であってもよいし、可溶化させた組成物であってもよいし、溶解させた組成物であってもよい。
【0062】
<外用組成物の用途>
本発明の外用組成物は、皮膚に直接塗布、噴霧その他の方法により適用される製品か、皮膚に直接接触する物品に適用される製品に使用されるものであって、皮膚上で発生する様々な匂いをマスキングし、もしくは快い芳香を賦与する目的の香粧品に使用され得る。このような目的で使用する本発明の外用組成物は、例えば化粧水、乳液、美容液等のスキンケア製品、ボディソープ、洗顔剤等の洗浄剤、シャンプー、トリートメント、ドライシャンプー等のヘアケア剤、クレンジング剤、デオドラント剤、制汗剤、軟膏剤、スティック剤、液剤、懸濁剤、乳化剤(乳液及びクリーム)、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤、ミスト、エアゾール剤、パウダー、顆粒等として好適に使用することができる。
【0063】
<製剤>
本発明の外用組成物は、その必須成分及び上記で説明したその他の成分等を、化粧品、医薬品、医薬部外品に通常使用される基剤又は担体、及び必要に応じて、後述する添加剤と共に常法に従い混合して、必要に応じて乳化又は可溶化を行い、各種の製剤形態の外用組成物とすることができる。本発明の外用組成物の製剤形態は特に限定されず、例えば、軟膏剤、液剤、懸濁剤、乳化剤(乳液及びクリーム)、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤、パップ剤、ミスト、エアゾール剤、パウダー、顆粒等が挙げられる。これらのうち、液状~半固体状の製剤形態が好ましく、特に、液剤、ローション剤、軟膏剤、ゲル剤、乳化剤に適用すると有用である。これらの製剤は、常法、例えば第18改正日本薬局方製剤総則に記載の方法等に従い製造することができる。
【0064】
上記基剤又は担体としては、例えば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ゲル化炭化水素(プラスチベース等)、オゾケライト、α-オレフィンオリゴマー、軽質流動パラフィン等の炭化水素;メチルポリシロキサン、高重合メチルポリシロキサン、環状シリコーン、アルキル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリエーテル変性シリコーン、シリコーン・アルキル鎖共変性ポリグリセリン変性シリコーン、ポリエーテル変性分岐シリコーン、ポリグリセリン変性分岐シリコーン、アクリルシリコーン、フェニル変性シリコーン、シリコーンレジン等のシリコーン油;ヤシ油、ホホバ油、オリーブ油、コメヌカ油、シアバター等の油脂;ミツロウ、キャンデリラロウ、ヒマワリロウ、ラノリン等のロウ類;セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、オクチルドデカノール、イソステアリルアルコール、フィトステロール、コレステロール等の高級アルコール;エチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース等のセルロース誘導体;ポリビニルピロリドン;カラギーナン;ポリビニルブチラート;ポリエチレングリコール;ジオキサン;ブチレングリコールアジピン酸ポリエステル;アジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、テトラ2-エチルヘキサン酸ペンタエリスリット等のエステル類;デキストリン、マルトデキストリン等の多糖類;カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー等のビニル系高分子;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノプロピルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノプロピルエーテル等のグリコールエーテル;水等が挙げられる。
【0065】
本発明の外用組成物は、基剤として水を含んでもよく、製剤中の水の配合量は、1~99質量%が好ましく、5~85質量%がより好ましく、10~80質量%が更に好ましい。また、本発明の効果を奏する観点からは、30~80質量%、40~75質量%、50~70質量%あってもよい。
【0066】
本発明の外用組成物が水以外の基剤又は担体を含む場合、上記基剤または担体としては、例えば、高級アルコール、炭化水素、油脂、エステル類、シリコーン油、ロウ類、ビニル系高分子が好ましく、高級アルコール、エステル油、シリコーン油、ビニル系高分子がより好ましい。これらの成分の中では、セタノール、セトステアリルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニルアルコール、トリ2-エチルヘキサン酸グリセリル、ジメチコン、シクロメチコン、ポリエーテル変性シリコーン、ポリグリセリン変性シリコーン、カルボキシビニルポリマーが更に好ましい。
【0067】
以上説明した基剤又は担体は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用してもよい。またそれらの使用量は当業者に公知の範囲から適宜選択される。
【0068】
<添加剤>
本発明の外用組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、化粧品、医薬品、医薬部外品に添加される公知の添加剤、例えば、界面活性剤、安定化剤、酸化防止剤、着色剤、パール光沢付与剤、分散剤、キレート剤、pH調整剤、増粘剤、刺激低減剤等を添加することができる。これらの添加剤は、1種単独で用いてもよいし、2種以上を併用することもできる。
【0069】
上記界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、両性界面活性剤等のいずれでもよく、例えば、ソルビタンモノイソステアレート、ソルビタンモノラウレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノステアレート、ペンタ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン、テトラ-2-エチルヘキシル酸ジグリセロールソルビタン等のソルビタン脂肪酸エステル類;モノステアリン酸プロピレングリコール等のプロピレングリコール脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油40(HCO-40)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油50(HCO-50)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油60(HCO-60)、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油80等の硬化ヒマシ油誘導体;モノラウリル酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート20)、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート60)、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン(ポリソルベート80)、イソステアリン酸ポリオキシエチレン(20)ソルビタン等のポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類;ポリオキシエチレンモノヤシ油脂肪酸グリセリル;グリセリンアルキルエーテル;アルキルグルコシド;ポリオキシエチレンセチルエーテル等のポリオキシアルキレンアルキルエーテル;ステアリルアミン、オレイルアミン等のアミン類;ポリオキシエチレン・メチルポリシロキサン共重合体、ラウリルPEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン、PEG-9ポリジメチルシロキシエチルジメチコン等のシリコーン系界面活性剤等が挙げられる。これらのうち、非イオン性界面活性剤が好ましく、硬化ヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル類、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルがより好ましい。
【0070】
上記安定化剤としては、例えば、ショ糖脂肪酸エステル、イソステアリン酸硬化ヒマシ油、イソステアリン酸水添ヒマシ油、マンニトール、シクロデキストリン、ステアロイルメチルタウリンナトリウム等が挙げられる。
【0071】
上記酸化防止剤としては、例えば、ジブチルヒドロキシトルエン、ブチルヒドロキシアニソール、ソルビン酸、亜硫酸ナトリウム、アスコルビン酸、エリソルビン酸、L-システイン塩酸塩、ピロ亜硫酸ナトリウム、ポリフェノール、フラーレン等が挙げられる。
【0072】
上記着色剤としては、例えば、無機顔料、天然色素等が挙げられる。
【0073】
上記パール光沢付与剤としては、例えばジステアリン酸エチレングリコール、モノステアリン酸エチレングリコール、ジステアリン酸トリエチレングリコール等が挙げられる。
【0074】
上記分散剤としては、例えば、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・2-オクチルドデシル)、N-ラウロイル-L-グルタミン酸ジ(フィトステリル・べヘニル・2-オクチルドデシル)、スルホコハク酸ジエチルヘキシルNa 、ポリリシノレイン酸ポリグリセリル、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/べヘニル)、レシチン、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、(アクリレーツ/アクリル酸エチルヘキシル/メタクリル酸ジメチコン)コポリマー等が挙げられる。
【0075】
上記キレート剤としては、例えば、EDTA・2ナトリウム塩、EDTA・カルシウム・2ナトリウム塩等が挙げられる。
【0076】
上記pH調整剤としては、例えば無機酸(塩酸、硫酸等)、有機酸(乳酸、乳酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、コハク酸、コハク酸ナトリウム等)、無機塩基(水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等)、有機塩基(トリエタノールアミン、ジイソプロパノールアミン、トリイソプロパノールアミン等)等が挙げられる。中でも、無機塩基及び/又は有機塩基が好ましく、水酸化カリウム、トリエタノールアミンがより好ましい。
【0077】
上記増粘剤としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、(アクリル酸ヒドロキシエチル/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー、(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/ビニルピロリドン)コポリマー等のビニル系増粘剤、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース等のセルロース系増粘剤、グアーガム、ペクチン、プルラン、ゼラチン、ローカストビーンガム、カラギーナン、寒天、キサンタンガム、アクリル酸メタクリル酸アルキル共重合体、ポリエチレングリコール、ベントナイト、アルギン酸、アルギン酸プロピレングリコール、マクロゴール、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸、ヒアルロン酸ナトリウム、等が挙げられる。これらのうち、ビニル系増粘剤、セルロース系増粘剤が好ましく、カルボキシビニルポリマー、(アクリレーツ/アクリル酸アルキル(C10-30))クロスポリマー、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロースがより好ましい。
【0078】
上記刺激低減剤としては、例えば、甘草エキス、アルギン酸ナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルピロリドン等が挙げられる。
【0079】
[外用組成物の香り立ち増強方法]
本発明は、(A)炭素数が10以上であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩(「(A)成分」ともいう)を含有する外用組成物において、(B)(b-1)1~6価のアルキルアルコール、(b-2)両親媒性エステル、(b-3)フェノール誘導体、及び(b-4)カチオン化ポリマーから成る群より選択される1種以上の成分(「(B)成分」ともいう)を配合することを特徴とする、上記外用組成物の、皮膚に適用後の香り立ちを増強する方法も含む。
【0080】
外用組成物中の(A)成分は、リパーゼ、酸性条件等により環化して、芳香性となる化合物であるため、上記外用組成物を皮膚に適用することで、皮膚のリパーゼ等の影響により徐々に環化が進み、芳香を長時間にわたって発することが期待されるものである。しかし、上述のとおり、本発明者は、上記外用組成物は、組成によっては香り立ちが弱く、芳香製品としては十分な効果を発揮できないという課題に直面し、この課題を解決するために多数の成分を検討した結果、上記(B)成分が顕著な効果を奏することを見出し、本発明の方法を完成させた。
【0081】
本発明の方法は、(A)成分を含有する外用組成物において(B)成分を更に配合し、上述の本発明の外用組成物とすることで、皮膚に適用した際に、ラクトンの香りを十分に発することが可能となり、更に、皮膚の上で長時間にわたり芳香を維持することができるという効果を奏するものである。したがって、本発明の方法における(A)成分、(B)成分や、配合してもよい(C)成分、その他の成分等、本発明の方法において用い得る各成分についての説明は、上述の本発明の外用組成物の項における説明をそのまま適用できる。
【実施例】
【0082】
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらにより何ら限定されない。
【0083】
下記表1に示すとおりの処方により、常法にしたがって参考例、比較例1、及び実施例1~8の外用組成物を調製した。各外用組成物の溶液 900μlをコットンにしみこませ、100mlガラス製ネジ口瓶に入れ、蓋をして5分静置したあと人工汗液(酸性)JISL0848:2004 1800μlをかけた。ネジ口瓶の蓋を閉めて室温、室内光下で1週間静置した後、各試験品の香りを専門の評価パネラー3名の評点の平均により評価した。評価基準(評点)は比較例1を0としたときのラクトン臭の強さとし、下記のとおり6段階で評価した。
【0084】
(評点)
5:比較例1と比較してラクトン臭をとても強く感じる
4:比較例1と比較してラクトン臭を強く感じる
3:比較例1と比較してラクトン臭を感じる
2:比較例1と比較してラクトン臭を少し強く感じる
1:比較例1と比較してラクトン臭をわずかに強く感じる
0:比較例1と同等のラクトン臭を感じる
【0085】
【0086】
表1に示すとおり、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウムを含有する外用組成物に人工汗を添加していない参考例では、人工汗を添加した比較例1に対して、ラクトン臭を強く感じるという評価(評点5)となった。
【0087】
実施例1~8においては、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウムを含有する外用組成物に、それぞれ、エタノール、グリセリン、BG(1,3-ブチレングリコール)、DPG(ジプロピレングリコール)、フェノキシエタノール、メントール、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール、ポリクオタニウム-10、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)を配合することで、比較例1に対して香り立ちが強くなるという結果が得られた。特にグリセリン、BG(1,3-ブチレングリコール)、フェノキシエタノールを配合した外用組成物では、RT(室温)での1週間保管後、比較例1に対してラクトン臭をとても強く感じるという評価であった。また、エタノール、シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコールの配合でも十分な効果が得られ、DPG(ジプロピレングリコール)、ポリクオタニウム-10、IPMPの配合でも優れた効果が得られた。これらの実施例の外用組成物によって得られる香り立ち等の効果は、従来の香料成分に比べて顕著であった。また、実施例1の組成物にγ-ウンデカラクトンを0.1%添加し、その分を水の含有量で調整した処方(実施例1´)では、γ―ウンデカラクトンの芳香量が低減してきた時に4-ヒドロキシウンデカン酸Na由来の芳香量が増え、長時間香りの効果を持続できることが示された。更に、実施例の組成物はいずれも長時間の芳香性を有すると共に、使用感にも優れた製剤であった。
【0088】
以下に、本発明の外用組成物の製剤処方例を示す。
【0089】
<製剤処方例1:ボディークリーム(O/W)1>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.5重量%
γ-ウンデカラクトン 0.1重量%
エタノール 1重量%
グリセリン 6重量%
1,3-ブチレングリコール 8重量%
コハク酸ジエトキシエチル 0.5重量%
カルボキシビニルポリマー 0.05重量%
キサンタンガム 0.1重量%
ポリオキシエチレン水添ヒマシ油(60E.O.) 0.5重量%
PPG-6デシルテトラデセスー30 0.4重量%
ステアリン酸ソルビタン 1.0重量%
トリ(カプリル酸/カプリン酸グリセリル) 3重量%
シュガースクワラン 10重量%
流動パラフィン 2重量%
ジメチコン 1重量%
マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 1重量%
ミツロウ 0.5重量%
ベヘニルアルコール 1重量%
ステアリルアルコール 1重量%
ミリスチン酸 0.18重量%
ステアリン酸 2.82重量%
パルミチン酸レチノール 0.1重量%
トレハロース 1重量%
メチルパラベン 0.15重量%
水 残量
合計 100重量%
【0090】
<製剤処方例2:ボディークリーム(O/W)2>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.1重量%
プロピレングリコール 3重量%
1,3-プロパンジオール 3重量%
ペンタンジオール 3重量%
ジプロピレングリコール 1重量%
ジグリセリン 1重量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 1重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.1重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.05重量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 0.1重量%
ステアリン酸グリセリル 0.8重量%
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 1.2重量%
エチルヘキサン酸セチル 2重量%
ホホバ油 3重量%
ワセリン 1重量%
N-ラウロイル-L-グルタミンサンシジ(フィトステリル・2
-オクチルドデシル) 0.5重量%
シア脂 0.7重量%
セタノール 0.8重量%
グリチルリチン酸2K 0.05重量%
トリエタノールアミン 0.05重量%
安息香酸ナトリウム 0.2重量%
水 残量
合計 100重量%
【0091】
<製剤処方例3:ボディークリーム(O/W)3>
4-ヒドロキシデカン酸Na 0.8重量%
γ-デカラクトン 0.05重量%
グリセリン 5重量%
2,3-ブチレングリコール 7重量%
ヘキサンジオール 1重量%
ソルビトール 1重量%
(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10 1重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1重量%
カルボキシビニルポリマー 0.2重量%
キサンタンガム 0.2重量%
水添レシチン 0.2重量%
ステアリン酸ソルビタン 0.5重量%
セテス―20 1重量%
オリーブ油 8重量%
ジメチコン 0.4重量%
ジリノール酸ジ(フィトステリル/イソステアリル/セチル/
ステアリル/ベヘニル) 1重量%
シア脂 0.2重量%
ステアリルアルコール 0.5重量%
グリチルリチン酸2K 0.1重量%
アスコルビン酸グルコシド 2重量%
メチルグルセス―10 0.5重量%
アルギニン 0.01重量%
クエン酸 0.05重量%
クエン酸Na 0.07重量%
クロルフェネシン 0.1重量%
水 残量
合計 100重量%
【0092】
<製剤処方例4:ボディーローション>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 2重量%
1,3-プロパンジオール 2重量%
1,3-ブチレングリコール 3重量%
ソルビトール 2重量%
(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10 0.5重量%
フェノキシエタノール 0.2重量%
キサンタンガム 0.5重量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 1重量%
エチルヘキサン酸セチル 8重量%
シュガースクワラン 8重量%
セテアリルアルコール 3重量%
水 残量
合計 100重量%
【0093】
<製剤処方例5:ボディーローション>
5-ヒドロキシデカン酸Na 1重量%
グリセリン 5重量%
1,3-ブチレングリコール 10重量%
ヘキサンジオール 2重量%
塩化ヒドロキシエチルセルロースジメチルジアリルアンモニウム 0.1重量%
アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 0.3重量%
ステアリン酸ソルビタン 0.3重量%
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 0.5重量%
トリ(カプリル酸/カプリン酸グリセリル) 8重量%
流動パラフィン 3重量%
N-ラウロイル-L-グルタミンサンシジ(フィトステリル・2
-オクチルドデシル) 1重量%
ベヘニルアルコール 0.2重量%
ステアリルアルコール 2重量%
トレハロース 0.5重量%
水酸化Na 0.01重量%
メチルパラベン 0.1重量%
エチルパラベン 0.1重量%
水 残量
合計 100重量%
【0094】
<製剤処方例6:ボディーシート1>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 1.5重量%
エタノール 5重量%
1,3-ブチレングリコール 8重量%
ペンタンジオール 2重量%
ヘキサンジオール 1重量%
ジグリセリン 3重量%
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.1重量%
キサンタンガム 0.01重量%
アルギニン 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 残量
合計 100重量%
【0095】
<製剤処方例7:ボディーシート2>
5-ヒドロキシウンデカン酸Na 1重量%
プロピレングリコール 6重量%
グリセリン 9重量%
ジプロピレングリコール 9重量%
ソルビトール 3重量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 3重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.05重量%
塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)
プロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.3重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.1重量%
安息香酸ナトリウム 0.05重量%
水 残量
合計 100重量%
【0096】
<製剤処方例8:ヘアミスト>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 2.5重量%
エタノール 20重量%
ソルビトール 5重量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 5重量%
塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体 0.2重量%
アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリル
アンモニウム共重合体液 0.2重量%
水添レシチン 0.05重量%
クロルフェネシン 0.05重量%
水 残量
合計 100重量%
【0097】
<製剤処方例9:デリケートエリア用ジェル>
4-ヒドロキシデカン酸Na 1重量%
コハク酸ジエトキシエチル 1重量%
(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10 1.5重量%
フェノキシエタノール 0.1重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.05重量%
(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.1重量%
(アクリレーツ/イタコン酸ステアレスー20)コポリマー 0.05重量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 0.05重量%
水添レシチン 0.1重量%
ステアリン酸グリセリル 0.05重量%
ホホバ油 0.1重量%
グリチルリチン酸2K 0.5重量%
メチルグルセス―10 1重量%
トレハロース 2重量%
水酸化Na 0.1重量%
クロルフェネシン 0.2重量%
水 残量
合計 100重量%
【0098】
<製剤処方例10:デリケートエリア用ミスト>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 1.2重量%
グリセリン 10重量%
1,3-ブチレングリコール 5重量%
ジグリセリン 5重量%
フェノキシエタノール 0.2重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.2重量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 0.5重量%
クエン酸 0.1重量%
クエン酸Na 0.2重量%
水 残量
合計 100重量%
【0099】
<製剤処方例11:ファブリック用ミスト>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 3重量%
エタノール 70重量%
水 残量
合計 100重量%
【0100】
<製剤処方例12:制汗クリーム(W/O)>
4-ヒドロキシデカン酸Na 0.5重量%
1,3-ブチレングリコール 5重量%
ヘキサンジオール 1重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1重量%
ステアリン酸ソルビタン 2重量%
イソステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン(20E.O.) 2重量%
トリ(カプリル酸/カプリン酸グリセリル) 10重量%
エチルヘキサン酸セチル 5重量%
流動パラフィン 10重量%
ジメチコン 20重量%
マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル 1重量%
ミツロウ 1重量%
ベヘニルアルコール 3重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 1重量%
シリカ 3重量%
タルク 5重量%
水 残量
合計 100重量%
【0101】
<製剤処方例13:制汗ジェル>
5-ヒドロキシデカン酸Na 0.3重量%
エタノール 10重量%
ペンタンジオール 1重量%
ジグリセリン 5重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.3重量%
カルボキシビニルポリマー 0.5重量%
キサンタンガム 0.3重量%
ポリオキシエチレン水添ヒマシ油(60E.O.) 3重量%
エチルヘキサン酸セチル 1重量%
水酸化Na 0.1重量%
水 残量
合計 100重量%
【0102】
<製剤処方例14:制汗ミスト>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.1重量%
エタノール 60重量%
グリセリン 3重量%
1,3-ブチレングリコール 3重量%
コハク酸ジエトキシエチル 1重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1重量%
アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリル
アンモニウム共重合体液 0.1重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.1重量%
クロルヒドロキシアルミニウム 1重量%
シリカ 10重量%
水 残量
合計 100重量%
【0103】
<製剤処方例15:日焼け止めジェル>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.3重量%
エタノール 5重量%
グリセリン 3重量%
1,3-ブチレングリコール 5重量%
ペンタンジオール 1重量%
コハク酸ジエトキシエチル 1重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリル
アンモニウム共重合体液 0.1重量%
カルボキシビニルポリマー 0.8重量%
(アクリロイルジメチルタウリンアンモニウム/VP)コポリマー 0.5重量%
ポリオキシエチレン水添ヒマシ油(60E.O.) 1重量%
ステアリン酸ソルビタン 1重量%
トリ(カプリル酸/カプリン酸グリセリル) 3重量%
エチルヘキサン酸セチル 3重量%
シュガースクワラン 2重量%
ジメチコン 5重量%
パラメトキシケイヒ酸エチルヘキシル 9重量%
ポリシリコーンー15 3重量%
エチルヘキシルトリアゾン 0.5重量%
ジエチルアミノヒドロキシベンゾイル安息香酸ヘキシル 1重量%
ビスエチルヘキシルオキシフェノールメトキシフェニルトリアジン 1.5重量%
セタノール 1重量%
ステアリルアルコール 1重量%
グリチルリチン酸2K 0.1重量%
トリエタノールアミン 0.5重量%
水 残量
合計 100重量%
【0104】
<製剤処方例16:ボディパウダー>
グリセリン 1重量%
(エイコサン二酸/テトラデカン二酸)ポリグリセリル-10 0.3重量%
フェノキシエタノール 0.5重量%
ジメチコン 2重量%
シリカ 81.2重量%
ミリスチン酸亜鉛 15重量%
合計 100重量%
【0105】
<製剤処方例17:ボディソープ>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.1重量%
プロピレングリコール 3重量%
グリセリン 1重量%
ジプロピレングリコール 1重量%
フェノキシエタノール 0.3重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.1重量%
塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)
プロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.1重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.5重量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 0.1重量%
POEラウリルエーテル酢酸Na 3重量%
ヤシ油脂肪酸アミノプロピルベタイン 4重量%
ラウリン酸 6重量%
ミリスチン酸 6重量%
水酸化K 3.4重量%
メチルパラベン 0.1重量%
水 残量
合計 100重量%
【0106】
<製剤処方例18:シャンプー>
5-ヒドロキシデカン酸Na 0.05重量%
5-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.1重量%
1,3-プロパンジオール 1重量%
グリセリン 2重量%
ジグリセリン 1重量%
ソルビトール 3重量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.5重量%
フェノキシエタノール 0.4重量%
塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)
プロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.4重量%
キサンタンガム 0.3重量%
ココイルグルタミン酸Na 6重量%
ヤシ油脂肪酸アミノプロピルベタイン 7重量%
コカミドMEA 1重量%
デシルグルコシド 3重量%
ホホバ油 0.1重量%
アルギニン 0.1重量%
クエン酸 0.3重量%
クエン酸Na 0.1重量%
安息香酸ナトリウム 0.2重量%
水 残量
合計 100重量%
【0107】
<製剤処方例19:トリートメント>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.2重量%
プロピレングリコール 2重量%
グリセリン 2重量%
ジグリセリン 2重量%
グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド 0.5重量%
ヒドロキシエチルセルロース 0.2重量%
ベヘントリモニウムクロリド 1.5重量%
エチルヘキサン酸セチル 1重量%
流動パラフィン 3重量%
ジメチコン 2.5重量%
シア脂 3重量%
ミツロウ 0.5重量%
ベヘニルアルコール 1重量%
セタノール 1.5重量%
ステアリルアルコール 1重量%
安息香酸ナトリウム 0.4重量%
水 残量
合計 100重量%
【0108】
<製剤処方例20:アウトバストリートメント>
4-ヒドロキシデカン酸Na 0.7重量%
エタノール 1重量%
プロピレングリコール 0.5重量%
1,3-ブチレングリコール 1重量%
ジプロピレングリコール 0.5重量%
シクロヘキサンジカルボン酸ビスエトキシジグリコール 0.2重量%
フェノキシエタノール 0.2重量%
グアーヒドロキシプロピルトリモニウムクロリド 0.1重量%
キサンタンガム 0.2重量%
ジラウロイルグルタミン酸リシンNa 0.8重量%
ラウレスー9 2重量%
ステアルトリモニウムクロリド 0.2重量%
フェニルトリメチコン 8重量%
ベヘニルアルコール 0.5重量%
水 残量
合計 100重量%
【0109】
<製剤処方例21:フェムケア洗浄剤>
4-ヒドロキシウンデカン酸Na 0.5重量%
グリセリン 1重量%
ソルビトール 1重量%
イソプロピルメチルフェノール 0.05重量%
塩化O-[2-ヒドロキシ-3-(トリメチルアンモニオ)
プロピル]ヒドロキシエチルセルロース 0.1重量%
カルボキシビニルポリマー 0.5重量%
ココイルグルタミン酸Na 5重量%
ココイルアラニンTEA 2重量%
ヤシ油脂肪酸アミノプロピルベタイン 3重量%
コカミドDEA 0.5重量%
デシルグルコシド 2重量%
シュガースクワラン 0.1重量%
クエン酸 0.2重量%
安息香酸ナトリウム 0.1重量%
水 残量
合計 100重量%
【産業上の利用可能性】
【0110】
本発明によれば、皮膚に適用後、長時間にわたり芳香が維持される外用組成物を提供することができる。また、本発明の外用組成物によると、皮膚に適用後、十分な香り立ちを得ることができ、更にその香り立ちを長時間にわたり維持させることができる。
【要約】
【課題】本発明は、皮膚に適用後、長時間にわたり芳香が維持される外用組成物を提供することを目的とする。また、外用組成物に関し、皮膚に適用後に十分な香り立ちが可能であり、更にその香り立ちを長時間にわたり維持させることができる方法を提供することも目的とする。
【解決手段】本発明は、(A)炭素数が10以上であり、且つ4位又は5位にヒドロキシ基を有するヒドロキシ脂肪酸又はその塩、並びに(B)(b-1)1~6価のアルキルアルコール、(b-2)両親媒性エステル、(b-3)フェノール誘導体、及び(b-4)カチオン化ポリマーから成る群より選択される1種以上の成分を含有する、外用組成物である。
【選択図】なし