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特許7505136求職支援システム、求職支援方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-14
(45)【発行日】2024-06-24
(54)【発明の名称】求職支援システム、求職支援方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/1053 20230101AFI20240617BHJP
【FI】
G06Q10/1053
【請求項の数】 17
(21)【出願番号】P 2024046939
(22)【出願日】2024-03-22
【審査請求日】2024-03-25
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】綿引 里沙
(72)【発明者】
【氏名】末藤 教代
(72)【発明者】
【氏名】中江 俊博
(72)【発明者】
【氏名】萩 海舟
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第115712730(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第114090878(CN,A)
【文献】特開2024-008344(JP,A)
【文献】特開2023-166295(JP,A)
【文献】特開2021-002308(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第116596494(CN,A)
【文献】特開2005-301571(JP,A)
【文献】最高益 連続増収 独創ベンチャーに学ぶビッグデータで閉塞打破,日経情報ストラテジー,日本,日経BP社,2013年05月29日,第255号,p.26-28,ISSN:0917-5342
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
求職支援システムであって、
少なくとも1つのプロセッサを備え、
前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、
取得ステップでは、データベースに登録されている求人のうち、求職者が選択を行った候補求人の情報を取得し、
推定ステップでは、前記候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、少なくとも1つの推奨カテゴリを推定し、ここで、前記推奨カテゴリは、求人に含まれる情報を属性に基づいて分類するためのカテゴリのうち、前記求職者が関心を有するカテゴリであり、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容と前記推奨カテゴリとの相関関係を含み、
抽出ステップでは、前記推奨カテゴリ又は前記推奨カテゴリに関する推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、前記データベースに登録されている求人の中から前記求職者に推奨する少なくとも1つの推奨求人を抽出し、ここで、前記第2参照情報は、前記推奨カテゴリ又は前記推奨キーワードと前記推奨求人との相関関係を含み、
提示ステップでは、前記推奨カテゴリと前記推奨求人とを対応付けて前記求職者に提示する、求職支援システム。
【請求項2】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記第1参照情報は、前記候補求人の内容を入力とし、前記推奨カテゴリを出力することが可能なように学習されたカテゴリ推定モデルを含み、
前記推定ステップでは、前記候補求人の内容を前記カテゴリ推定モデルに入力し、前記カテゴリ推定モデルに前記推奨カテゴリを出力させる、求職支援システム。
【請求項3】
請求項2に記載の求職支援システムにおいて、
前記カテゴリ推定モデルは、登録されている複数の求人の内容に基づいて、複数の候補カテゴリと、当該候補カテゴリに対応する、求人に含まれるキーワードとの対応関係を構築することで、複数の前記候補カテゴリの中から前記候補求人に対応する前記推奨カテゴリを出力するように学習され、
前記推定ステップでは、前記カテゴリ推定モデルが出力した前記推奨カテゴリと対応関係にある前記キーワードを、前記推奨キーワードとして推定し、
前記抽出ステップでは、前記推奨キーワードと前記第2参照情報とに基づいて、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【請求項4】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記推定ステップでは、前記候補求人の内容と前記第1参照情報とに基づいて、前記求職者が関心を有する前記推奨キーワードを推定するとともに、前記推奨キーワードに基づいて前記推奨カテゴリを推定し、ここで、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容と前記推奨キーワードとの相関関係と、前記推奨キーワードと前記推奨カテゴリとの対応関係とをさらに含み、
前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリに関連付けられた前記推奨キーワードと前記第2参照情報とに基づいて、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【請求項5】
請求項4に記載の求職支援システムにおいて、
前記推定ステップでは、前記候補求人の内容と、前記求職者の登録情報と、前記第1参照情報とに基づいて、前記推奨キーワードを推定し、ここで、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容と、前記求職者の登録情報と、前記推奨キーワードとの相関関係を含む、求職支援システム。
【請求項6】
請求項5に記載の求職支援システムにおいて、
前記推定ステップでは、前記候補求人での使用頻度が大きいほど値が大きくなり、かつ、前記求職者の登録情報での使用頻度が大きいほど値が小さくなるキーワードスコアの大きさに基づいて、前記推奨キーワードを決定する、求職支援システム。
【請求項7】
請求項4に記載の求職支援システムにおいて、
前記推定ステップでは、求人検索において予め用意された選択肢の中から選択されるように設計された条件に関するキーワードを、前記推奨キーワードの候補から除外する、求職支援システム。
【請求項8】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記推奨キーワードを検索条件としたキーワード検索により、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【請求項9】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリ又は前記推奨キーワードと求人の内容との類似度に基づいて、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【請求項10】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記推定ステップでは、複数の前記推奨カテゴリを推定し、
前記抽出ステップでは、複数の前記推奨カテゴリごとに前記推奨求人を抽出し、
前記提示ステップでは、複数の前記推奨カテゴリごとに前記推奨求人を対応付けて前記求職者に提示する、求職支援システム。
【請求項11】
請求項10に記載の求職支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記候補求人の内容及び前記求職者の登録情報の少なくとも一方と、第3参照情報とに基づいて、前記データベースに登録されている求人の中から前記求職者に補助的に推奨する少なくとも1つの補助推奨求人を抽出し、
ここで、前記第3参照情報は、前記候補求人の内容及び前記求職者の登録情報の少なくとも一方と前記補助推奨求人との相関関係を含み、
前記提示ステップでは、複数の前記推奨カテゴリの中に非提示カテゴリが存在する場合、前記非提示カテゴリ及び当該非提示カテゴリに対応付けられた前記推奨求人に替えて、前記補助推奨求人を前記求職者に提示し、
ここで、前記非提示カテゴリは、前記推奨求人が抽出されない、又は抽出された全ての前記推奨求人の推奨スコアが所定値未満である前記推奨カテゴリであり、前記推奨スコアは、前記推奨求人の内容と前記求職者の登録情報との類似度、及び前記推奨求人に関連するアクションの発生確率の少なくとも一方に基づいて算出される、求職支援システム。
【請求項12】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリごとに複数の前記推奨求人を抽出するとともに、前記推奨求人それぞれの推奨スコアを算出し、
ここで、前記推奨スコアは、前記推奨求人の内容と前記求職者の登録情報との類似度、及び前記推奨求人に関連するアクションの発生確率の少なくとも一方に基づいて算出され、
前記提示ステップでは、抽出された複数の前記推奨求人を、それぞれの前記推奨スコアに基づいた順序で前記求職者に提示する、求職支援システム。
【請求項13】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリごとに複数の前記推奨求人を抽出し、
前記提示ステップでは、抽出された複数の前記推奨求人のうち、ランダムで選択された前記推奨求人を前記求職者に提示する、求職支援システム。
【請求項14】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、
求人検索ステップでは、前記推奨カテゴリに関する情報を検索条件の候補として表示させつつ、前記求職者から前記検索条件の入力を受け付けるとともに、前記検索条件に基づいて求人検索を実行する、求職支援システム。
【請求項15】
請求項1に記載の求職支援システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、
スカウト表示制御ステップでは、前記求職者が受信したスカウト文書のうち、前記推奨カテゴリに関する情報を含む前記スカウト文書に、前記推奨カテゴリに関連することを示すラベルを付与する、求職支援システム。
【請求項16】
求職支援方法であって、
請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の求職支援システムが実行する各ステップを備える、求職支援方法。
【請求項17】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の求職支援システムの各ステップを実行させるための、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、求職支援システム、求職支援方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、求人者が登録した求人情報に基づき、希望の条件に合致する求人を求職者が検索する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-269220号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
このような技術において、求職者は、希望の求人を検索するためのキーワード等を検索条件として入力する必要がある。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、求職者の関心を元に、求人を求職者に提示できる求職支援システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、求職支援システムが提供される。この求職支援システムは、少なくとも1つのプロセッサを備える。プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成される。取得ステップでは、データベースに登録されている求人のうち、求職者が選択を行った候補求人の情報を取得する。推定ステップでは、候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、少なくとも1つの推奨カテゴリを推定する。推奨カテゴリは、求人に含まれる情報を属性に基づいて分類するためのカテゴリのうち、求職者が関心を有するカテゴリであり、第1参照情報は、候補求人の内容と推奨カテゴリとの相関関係を含む。抽出ステップでは、推奨カテゴリ又は推奨カテゴリに関する推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、データベースに登録されている求人の中から求職者に推奨する少なくとも1つの推奨求人を抽出する。第2参照情報は、推奨カテゴリ又は推奨キーワードと推奨求人との相関関係を含む。提示ステップでは、推奨カテゴリと推奨求人とを対応付けて求職者に提示する。
【0007】
このような態様によれば、求職者による求人の選択(閲覧、ブックマーク登録等)に基づいて、求職者の希望条件に沿った求人を提示することができる。そのため、求職者が入力する検索条件とは異なるアプローチで求人を提示できる。また、推奨カテゴリが提示されることで、言語化されていない自身の希望条件を求職者が把握することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】求職支援システム1を表す構成図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】求人者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置10(制御部11)、求人者端末20(制御部21)及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】求職者端末30に表示される推奨求人提示画面RDの一例を示す図である。
図6】求職者端末30に表示される求人検索画面SDの一例を示す図である。
図7】求職者端末30に表示されるスカウト文書一覧画面LDの一例を示す図である。
図8】求職支援システム1によって実行される情報処理(推奨求人の提示処理)の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、一実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、一実施形態に係る種々の情報処理において、入力と、入力に応じた出力とが実現されうる。ここで、入力の結果として出力が得られれば、かかる情報処理において参照される情報(以下、参照情報と称する。)の態様は、限定されない。参照情報は、例えば、データベース、ルックアップテーブル、所定の関数(統計学的手法によって構築された、回帰式等の判定式を含む。)等のルールベースの情報でもよいし、入力と出力との相関を予め学習させた学習済みモデルでもよいし、プロンプトを入力することで所望の結果を出力可能な大規模言語モデルでもよい。
【0012】
また、一実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、一実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0013】
さらに、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。また、プロセッサは、汎用プロセッサでもよいし、専用の回路でもよい。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0014】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0015】
<求職支援システム1>
図1は、求職支援システム1を表す構成図である。求職支援システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、複数の求人者端末20と、複数の求職者端末30とを備える。サーバ装置10と、求人者端末20と、求職者端末30とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10、求人者端末20及び求職者端末30の接続は有線でも無線でもよい。
【0016】
求職支援システム1は、複数の求人者(第1求人者U1及び第2求人者U2)と、複数の求職者(第1求職者U3及び第2求職者U4)が利用する求人・求職システムの一部を構成する。求職支援システム1は、求職者の登録情報及び求人票の管理を主に行う。一実施形態において、求職支援システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0017】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0018】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能毎に複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0019】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0020】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0021】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0022】
<求人者端末20>
図3は、求人者端末20及び求職者端末30のハードウェア構成を示すブロック図である。図3Aに示されるように、求人者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、求人者端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。なお、求人者端末20は、求人者の代わりに求職者とのやり取りを行う人材仲介業者が操作する端末であってもよい。
【0023】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、求人者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0024】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、求人者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、求人者端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0025】
<求職者端末30>
図3Bに示されるように、求職者端末30は、制御部31と、記憶部32と、通信部33と、入力部34と、出力部35と、通信バス36とを備える。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34、及び出力部35は、求職者端末30の内部において通信バス36を介して電気的に接続されている。制御部31、記憶部32、通信部33、入力部34及び出力部35の説明は、求人者端末20における各部の説明と同様のため省略する。
【0026】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(求職支援システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0027】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、求人者端末20(制御部21)及び求職者端末30(制御部31)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0028】
図4Aに示されるように、サーバ装置10(制御部11)は、基本表示制御部111と、取得部112と、推定部113と、抽出部114と、提示部115と、求人検索部116と、スカウト表示制御部117と、人工知能部120とを備える。図4Bに示されるように、求人者端末20(制御部21)は、表示部211と、操作取得部212とを備える。図4Cに示されるように、求職者端末30(制御部31)は、表示部311と、操作受付部312とを備える。
【0029】
<基本表示制御部111>
基本表示制御部111は、種々の情報を求人者端末20及び求職者端末30に表示させるように構成される。例えば、基本表示制御部111は、求職者が作成した履歴書及び職務経歴書、求人者が作成した求人票等を、求人者端末20の表示部211又は求職者端末30の表示部311に表示させる。
【0030】
求人者には、営利法人(例えば企業等)、非営利法人(例えば、協同組合、財団法人等)、公的法人(例えば地方公共団体等)等の組織が含まれる。また、求人者には、組織の代理人として、求職者と組織とを仲介する人材仲介業者も含まれる。人材仲介業者は、ヘッドハンター、エージェント等とも呼ばれる。
【0031】
<取得部112>
取得部112は、求人データベースに登録されている求人のうち、求職者が選択を行った候補求人の情報を取得するように構成される。具体的には、取得部112は、求職者端末30から、候補求人の選択を受け付け、選択された候補求人の内容(求人票)を含む情報を、例えば記憶部12に記憶された求人データベースから取得する。
【0032】
「候補求人」は、例えば、求職者が閲覧対象として選択する(つまり、求職者端末30に求人票の内容を表示させるように指示した)求人、求職者が候補ラベル(ブックマーク)の付与対象として選択する(つまり、候補ラベルを付与するように指示した)求人、求職者が応募済みの求人、求職者がスカウト文書を受信した求人、求職者がスカウト文書に返信した求人等である。候補ラベルが付与された求人は、例えば、求職者ごとに用意されるブックマークリストに登録される。求職者は、ブックマークリストを参照することで、候補ラベルが付与された求人の中から、閲覧、応募等の行動を取るための求人を選択することができる。また、候補求人の対象となる求人は、求職支援システム1に登録されている求人であれば、求職者が募集要件を満たす求人に限られず、求職者が閲覧等の行動を実行可能な求人等が含まれる。
【0033】
求人の内容である求人票には、募集するポジション名、仕事内容・労働条件(年収、職種、業種、勤務地、勤務形態、職場環境等)、応募資格(スキル)、求める人物像、アピールポイント等の複数の項目ごとに、求人情報が記載される。また、求人票には、求人のタイトル、見出し、求人者の情報(会社規模(売上、従業員数等)、業種等)などの項目が内容として含まれてもよい。
【0034】
また、取得部112は、後述する推定部113が使用する求職者の登録情報を、例えば記憶部12に記憶された求職者データベースから取得する。求職者の登録情報には、求職者の履歴書、職務経歴書、その他のプロフィール情報等が含まれる。
【0035】
「履歴書」は、主に求職者のプロフィール、現況、学歴、職歴、希望の労働条件等が記載された文書であり、「職務経歴書」は、レジュメとも呼ばれ、求職者が求人者に対して、自身のこれまでの職務に関する経歴、経験、スキル、資格等を伝える文書である。また、求職者登録情報には、求職者の希望条件(希望業種、希望職種等)が含まれてもよい。
【0036】
<推定部113>
推定部113は、候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、少なくとも1つの推奨カテゴリを推定するように構成される。「推奨カテゴリ」は、求人に含まれる情報を属性に基づいて分類するためのカテゴリのうち、求職者が関心を有するカテゴリである。求人に含まれる情報をカテゴリに分類するための属性としては、例えば、業務内容、取扱いサービス又は商材、会社規模、勤務条件、役職、業種、職種、必要な資格やスキル等が挙げられる。「業務内容」に関するカテゴリとしては、例えば、「ディレクション」、「プランニング」、「技術開発」、「市場分析」等が挙げられる。「取扱いサービス又は商材」に関するカテゴリとしては、例えば、「オウンドメディア」、「SaaS」、「精密機器」、「食品」等が挙げられる。「会社規模」に関するカテゴリとしては、例えば、「スタートアップ」、「中小企業」、「中堅企業」、「大企業」、「上場企業」等が挙げられる。推定部113は、例えば、求職者が「ディレクション」に属する情報(キーワード)に関心を有すると判定した場合は、「ディレクション」を推奨カテゴリとして推定する。具体的な推定手順については後述する。
【0037】
推定部113は、1つの候補求人の内容に基づいて推奨カテゴリを推定してもよいが、複数の候補求人の内容(例えば、求職者が閲覧した複数の求人票)に基づいて推奨カテゴリを推定するとよい。これにより、推奨カテゴリの推定精度が高められる。また、推定部113は、1人の求職者に複数の推奨カテゴリを推定するとよい。これにより、ユーザである求職者に複数の推奨カテゴリと、これらの推奨カテゴリに対応付けられた推奨求人とを提示することができる。
【0038】
第1参照情報は、候補求人の内容と推奨カテゴリとの第1相関関係を含む。第1参照情報は、例えば記憶部12に記憶されている。第1参照情報は、候補求人の内容(求人票)を入力として、推奨カテゴリを出力可能なように構築された推定器である。第1参照情報は、例えば、複数の求人票から抽出される特徴量(ベクトルデータ)と、推奨カテゴリとの相関関係を示す、テーブル、関数、単純アルゴリズム等を含む。第1参照情報に含まれる第1相関関係は、例えば、求職者が閲覧した求人票と、当該求職者の行動履歴(求人票の検索に用いたキーワード、応募した求人票、成約した求人票等)とを記録したデータを統計学的に解析することで構築することができる。
【0039】
第1参照情報は、候補求人の内容を入力とし、推奨カテゴリを出力することが可能なように学習された、人工知能部120の第1カテゴリ推定モデルを含んでもよい。この場合、推定部113は、候補求人の内容を第1カテゴリ推定モデルに入力し、第1カテゴリ推定モデルに推奨カテゴリを出力させる。これにより、多数の求人の内容の分析に基づいた推奨カテゴリの予測が可能となる。
【0040】
第1カテゴリ推定モデルは、学習用の求人票のデータと、当該求人票から抽出されるべき推奨カテゴリの正解データとを教師データとして学習した学習モデルである。学習用の求人票のデータには、年収、職種、業種、勤務地、スキル等のマスタ情報(数値、又は予め設定された候補から選択される項目)と、タイトル、詳細情報等の、文章で構成されたテキスト情報とが含まれる。第1カテゴリ推定モデルにおいて、学習によって算出されたり、チューニングされたりしたパラメータが、第1相関関係に相当する。第1カテゴリ推定モデルには、例えば人工知能部120によって、一定期間ごとに(例えば1日に1回のペースで)、新たに登録された求人のデータに基づいた追加の学習(学習モデルのアップデート)が行われる。
【0041】
第1カテゴリ推定モデルは、求人データベースに登録されている複数の求人の内容に基づいて、複数の候補カテゴリと、当該候補カテゴリに対応する、求人に含まれるキーワードとの対応関係を構築することで、複数の候補カテゴリの中から候補求人に対応する推奨カテゴリを出力するように学習されてもよい。「候補カテゴリ」は、推奨カテゴリとして出力されるカテゴリの候補であり、各候補カテゴリには、当該候補カテゴリに分類される複数のキーワードが対応付けられる。これにより、候補カテゴリの予測精度が高められる。
【0042】
候補カテゴリは、第1カテゴリ推定モデル自身に学習過程で生成させてもよいし、第1カテゴリ推定モデルの学習前に定義されてもよい。第1カテゴリ推定モデル自身が候補カテゴリを生成する場合、第1カテゴリ推定モデルは、例えば、求人データベースに登録されている多数の求人において使用されているキーワードを抽出し、これらのキーワードをグループ化するカテゴリを候補カテゴリとして生成する。一方、候補カテゴリを定義してから第1カテゴリ推定モデルの学習が行われる場合は、第1カテゴリ推定モデルは、与えられた候補カテゴリに、多数の求人に含まれるキーワードを対応付けるように学習を行う。また、第1カテゴリ推定モデルは、例えば、求人データベースに登録されている求人のうち、特定の職種や業種など、特定の属性を有する複数の求人において使用されているキーワードを抽出することで、候補カテゴリを生成してもよい。また、第1カテゴリ推定モデルは、複数の求人におけるキーワードの使用頻度に基づいて、候補カテゴリを生成するためのキーワードを抽出してもよい。この場合、第1カテゴリ推定モデルは、例えば、使用頻度が高い(使用頻度が所定の値以上である)キーワードを複数の求人から抽出してもよい。
【0043】
第1カテゴリ推定モデルとしては、例えば、トピックモデルが使用される。トピックモデルの構築(学習)の段階では、例えば、まず、求人データベースに登録されている参照可能な全ての求人、又は一部の求人(例えば、特定の職種や業種など、特定の属性を有する求人)に含まれる文章に対し、形態素解析等によってキーワードの出現頻度を算出するとともに、複数のキーワードの共起度を分析し、複数のトピックを抽出する。次に、抽出された各トピックにおけるキーワードの確率分布(出現確率)と、各求人におけるトピックの確率分布(出現確率)とを推定する。トピックモデルにおけるトピックは、第1カテゴリ推定モデルの「候補カテゴリ」に相当し、各トピックにおけるキーワードの確率分布は、第1カテゴリ推定モデルの「候補カテゴリと求人に含まれるキーワードとの対応関係」に相当する。ここで、トピックモデルの構築には、例えば、求人データベースに登録されている求人のうち、特定の職種や業種など、特定の属性を有する求人のみが使用されてもよい。
【0044】
このように構築されたトピックモデルは、候補求人の入力を受けて、当該候補求人に含まれるキーワードに基づいて、候補求人におけるトピックの確率分布を出力する。そして、トピックモデルは、例えば、候補求人に含まれる複数のトピックのうち、トピックの出現頻度(確率)が予め定めた閾値以上の少なくとも1つのトピックを、推奨カテゴリとして出力する。トピックモデルは、複数の候補求人(例えば、求職者が閲覧した複数の求人)の入力を受けて、各候補求人に対応する複数のトピックを推定し、推定した複数のトピックの出現頻度に基づき、推奨カテゴリを出力してもよい。例えば、トピックモデルは、推定した複数のトピックのうち、出現頻度が所定の値以上であるトピックや、出現頻度が高い順で所定の数(例えば、上位3つ)のトピック等を、推奨カテゴリとして出力してもよい。また、トピックモデルは、推奨カテゴリとして推定したトピックにおいて出現頻度が予め定めた閾値以上の少なくとも1つのキーワードを、当該トピック(推奨カテゴリ)に関連する推奨キーワードとして出力する。
【0045】
第1カテゴリ推定モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、推定部113は、少なくとも1つの候補求人の求人票を入力とし、推奨カテゴリを出力する指示を含むプロンプトを第1カテゴリ推定モデルに入力し、推奨カテゴリを第1カテゴリ推定モデルに出力させる。また、推定部113は、推奨カテゴリの出力指示と候補求人の求人票とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の候補求人の求人票のサンプルと、それに対応する1以上の推奨カテゴリのサンプルとを挿入したプロンプトを第1カテゴリ推定モデルに入力してもよい。
【0046】
推定部113は、第1カテゴリ推定モデルが出力した推奨カテゴリと対応関係にあるキーワードを、推奨キーワードとして推定してもよい。これにより、後述する抽出部114において、推奨キーワードを用いた推奨求人の抽出が可能となる。
【0047】
推定部113が推定する推奨キーワードは、第1カテゴリ推定モデルが学習した対応関係において、推奨カテゴリ(候補カテゴリ)と対応付けられているキーワードであってもよい。つまり、推定部113は、第1カテゴリ推定モデルに、推奨カテゴリと推奨キーワードとを出力させてもよい。
【0048】
また、推定部113は、第1参照情報に含まれる、推奨カテゴリと推奨キーワードとの対応関係を用いて、第1カテゴリ推定モデルが出力した推奨カテゴリから推奨キーワードを推定してもよい。この場合、推奨キーワードは、第1カテゴリ推定モデルが学習した対応関係において推奨カテゴリと対応付けられているキーワードとは必ずしも一致しない。推奨カテゴリと推奨キーワードとの対応関係は、例えば、カテゴリごとに対応関係にある少なくとも1つのキーワードを定義するテーブルとして用意される。推定部113は、第1参照情報において、推奨カテゴリと同一又は類似のカテゴリに対応付けられた少なくとも1つのキーワードを推奨キーワードとして推定する。なお、カテゴリの類似判断は、例えばベクトルデータ等の特徴量による比較、類似カテゴリを定義したデータベースの参照、学習モデル(大規模言語モデル)による判定等によって行われる。
【0049】
推定部113は、候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、求職者が関心を有する推奨キーワードを推定するとともに、推奨キーワードに基づいて推奨カテゴリを推定してもよい。この場合、第1参照情報は、候補求人の内容と推奨キーワードとの第2相関関係と、推奨キーワードと推奨カテゴリとの対応関係とをさらに含む。これにより、後述する抽出部114において、推奨キーワードに基づいた推奨求人の抽出が可能となる。
【0050】
候補求人から推奨キーワードを推定する場合、推定部113は、1つの候補求人の内容に基づいて推奨キーワードを推定してもよいが、複数の候補求人の内容に基づいて推奨キーワードを推定するとよい。これにより、推奨キーワードの推定精度が高められる。
【0051】
推奨キーワードを推定する場合の第1参照情報は、例えば、複数の求人票から抽出される特徴量(ベクトルデータ)と、推奨キーワードとの相関関係を示す、テーブル、関数、単純アルゴリズム等を含む。第1参照情報に含まれる第2相関関係は、例えば、推奨カテゴリを推定するための第1相関関係と同様に、求職者が閲覧した求人票と、当該求職者の行動履歴とを記録したデータを統計学的に解析することで構築することができる。
【0052】
第1参照情報は、候補求人の内容を入力とし、推奨キーワードを出力することが可能なように学習された、人工知能部120のキーワード推定モデルを含んでもよい。この場合、推定部113は、候補求人の内容をキーワード推定モデルに入力し、キーワード推定モデルに推奨キーワードを出力させる。これにより、多数の求人の内容の分析に基づいた推奨キーワードの予測が可能となる。
【0053】
キーワード推定モデルは、学習用の求人票のデータと、当該求人票から抽出されるべき推奨キーワードの正解データとを教師データとして学習した学習モデルである。キーワード推定モデルにおいて、学習によって算出されたり、チューニングされたりしたパラメータが、第2相関関係に相当する。
【0054】
また、キーワード推定モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、推定部113は、少なくとも1つの候補求人票を入力とし、推奨キーワードを出力する指示を含むプロンプトをキーワード推定モデルに入力し、推奨キーワードをキーワード推定モデルに出力させる。また、推定部113は、推奨キーワードの出力指示と候補求人票とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の候補求人票のサンプルと、それに対応する1以上の推奨キーワードのサンプルとを挿入したプロンプトをキーワード推定モデルに入力してもよい。
【0055】
第1参照情報に含まれる推奨キーワードと推奨カテゴリとの対応関係は、推奨カテゴリから推奨キーワードを推定する場合と同様に、例えば、カテゴリごとに対応関係にある少なくとも1つのキーワードを定義するテーブルとして用意される。推定部113は、第1参照情報において、推奨キーワードと同一又は類似のキーワードに対応付けられたカテゴリを推奨カテゴリとして推定する。なお、複数の推奨キーワードに基づいて、1つの推奨カテゴリが推定されてもよいし、1つの推奨キーワードに基づいて、複数の推奨カテゴリが推定されてもよい。
【0056】
また、第1参照情報は、推奨キーワードを入力とし、推奨カテゴリを出力することが可能なように学習された、人工知能部120の第2カテゴリ推定モデルを含んでもよい。この場合、推定部113は、推奨キーワードを第2カテゴリ推定モデルに入力し、第2カテゴリ推定モデルに推奨カテゴリを出力させる。第2カテゴリ推定モデルは、推奨キーワードのデータと、当該推奨キーワードが該当する推奨カテゴリの正解データとを教師データとして学習した学習モデルである。
【0057】
また、第2カテゴリ推定モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、推定部113は、推奨キーワードを入力とし、推奨カテゴリを出力する指示を含むプロンプトを第2カテゴリ推定モデルに入力し、推奨カテゴリを第2カテゴリ推定モデルに出力させる。また、推定部113は、予め定義したカテゴリ候補と、当該カテゴリ候補の中から、推奨キーワードに対応するカテゴリを推定し、当該カテゴリを推奨カテゴリとして出力する指示を含むプロンプトとを第2カテゴリ推定モデルに入力してもよい。さらに、推定部113は、推奨カテゴリの出力指示と推奨キーワードとに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の推奨キーワードのサンプルと、それに対応する1以上の推奨カテゴリのサンプルとを挿入したプロンプトを第2カテゴリ推定モデルに入力してもよい。
【0058】
推定部113は、候補求人の内容と、ユーザである求職者の登録情報と、第1参照情報とに基づいて、推奨キーワードを推定してもよい。この場合、第1参照情報は、候補求人の内容と、求職者の登録情報と、推奨キーワードとの第3相関関係を含む。これにより、候補求人の内容だけでなく、ユーザである求職者の登録情報をさらに参照して、推奨キーワードを推定できる。そのため、ユーザである求職者の潜在的な希望を言語化した推奨カテゴリと、対応する推奨求人との提示が可能となる。
【0059】
求職者の登録情報を用いて推奨キーワードを推定する場合の第3照情報は、例えば、複数の求人票から抽出される特徴量(ベクトルデータ)と、登録情報から抽出される特徴量と、推奨キーワードとの相関関係を示す、テーブル、関数、単純アルゴリズム等を含む。第1参照情報に含まれる第3相関関係は、例えば、求職者が閲覧した求人票と、当該求職者の登録情報と、当該求職者の行動履歴とを記録したデータを統計学的に解析することで構築することができる。
【0060】
推定部113は、候補求人での使用頻度が大きいほど値が大きくなり、かつ、求職者の登録情報での使用頻度が大きいほど値が小さくなるキーワードスコアの大きさに基づいて、推奨キーワードを決定するとよい。これにより、求職者の登録情報よりも求人票に記載される傾向が高いキーワードを推奨キーワードとして推定できる。また、このような推奨キーワードは、求職者の求人検索で使用される傾向が高い。そのため、当該推奨キーワードを用いて推奨求人を抽出することで、ユーザである求職者により適した推奨求人を提示することが可能となる。
【0061】
キーワードスコアは、例えば以下の手順で算出される。まず、推定部113は、複数の候補求人に含まれる複数の求人キーワードそれぞれの、複数の候補求人全体における使用頻度(求人キーワードと同一又は類似するキーワードの登場回数)を算出する。また、推定部113は、複数の求人キーワードそれぞれの、ユーザである求職者の登録情報における使用頻度を算出する。推定部113は、各求人キーワードについて、候補求人全体における使用頻度から、求職者の登録情報における使用頻度に一定の重み付けをしたものを減じたものを、キーワードスコアとする。
【0062】
推定部113は、例えば、キーワードスコアが予め定めた閾値以上である求人キーワードを推奨キーワードとして決定する。また、推定部113は、抽出された求人キーワードにおけるキーワードスコアの順位に基づいて推奨キーワードを決定してもよい。例えば、推定部113は、キーワードスコアの最上位からの割合(上位パーセント)が予め定めた閾値以上である求人キーワードを推奨キーワードとして決定してもよい。
【0063】
推定部113は、第1カテゴリ推定モデルが出力した推奨カテゴリから推定された推奨キーワード、又はキーワード推定モデルが出力した推奨キーワードのうち、求職者の登録情報での使用頻度が大きいほど値が小さくなるキーワードスコアが予め定めた閾値以上であるキーワードを、抽出部114による推奨求人の抽出に用いる推奨キーワードとしてもよい。これにより、求人では使用されるが、求職者のレジュメ等の登録情報ではあまり使用されないキーワードを、推奨キーワードとして抽出することができる。
【0064】
第1参照情報は、候補求人の内容とユーザである求職者の登録情報とを入力とし、推奨キーワードを出力することが可能なように学習された、人工知能部120のキーワード推定モデルを含んでもよい。この場合、推定部113は、候補求人の内容と求職者の登録情報とをキーワード推定モデルに入力し、キーワード推定モデルに推奨キーワードを出力させる。キーワード推定モデルは、学習用の求人票のデータと、学習用の求職者の登録情報のデータと、当該登録情報を参照して当該求人票から抽出されるべき推奨キーワードの正解データとを教師データとして学習した学習モデルである。キーワード推定モデルにおいて、学習によって算出されたり、チューニングされたりしたパラメータが、第3相関関係に相当する。
【0065】
また、キーワード推定モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、推定部113は、少なくとも1つの候補求人票と求職者の登録情報とを入力とし、推奨キーワードを出力する指示を含むプロンプトをキーワード推定モデルに入力し、推奨キーワードをキーワード推定モデルに出力させる。また、推定部113は、推奨キーワードの出力指示と候補求人票と求職者の登録情報とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の候補求人票のサンプルと、1以上の求職者の登録情報のサンプルと、それらに対応する1以上の推奨キーワードのサンプルとを挿入したプロンプトをキーワード推定モデルに入力してもよい。
【0066】
推定部113は、求人検索において予め用意された選択肢の中から選択されるように設計された条件に関するキーワードを、推奨キーワードの候補から除外してもよい。これにより、求職者による求人検索において検索キーワードとして入力されない可能性が高いキーワードを、推奨キーワードから除外できる。そのため、推奨求人の抽出精度が高められる。「選択肢の中から選択されるように設計された条件」としては、例えば、勤務地、リモートワークの可否、雇用形態(正社員、契約社員など)等が挙げられる。これらの条件は、求人票の検索において、求職者によって検索キーワードとして入力されることが少ない。
【0067】
上述した候補求人の内容を入力とするキーワード推定モデル、及び候補求人の内容とユーザである求職者の登録情報とを入力とするキーワード推定モデルは、推奨カテゴリ及び推奨キーワードの双方を出力することが可能なように学習されてもよい。また、キーワード推定モデルが大規模言語モデルを含む生成AIである場合、推定部113は、候補求人票、又は候補求人票と求職者の登録情報とを入力とし、推奨カテゴリと推奨キーワードとを出力する指示を含むプロンプトをキーワード推定モデルに入力し、推奨カテゴリ及び推奨キーワードをキーワード推定モデルに出力させてもよい。
【0068】
推定部113は、ユーザである求職者による選択(閲覧等)が所定の期間内に行われた候補求人のみを参照して、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードを推定してもよい。すなわち、取得部112は、求職者が所定の期間内に選択した候補求人の内容を取得するとよい。例えば、推定部113は、現時点から一定期間(例えば7日)以内にユーザである求職者が閲覧した候補求人の内容に基づいて、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードを推定するとよい。これにより、ユーザである求職者の直近の希望を反映した推奨カテゴリ及び推奨求人の提示が可能となる。
【0069】
推定部113は、所定期間ごとに推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードの推定を実行するとよい。推定部113が推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードを推定する間隔(推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードの更新間隔)は、例えば1日である。このように、推定部113が1日1回推定を実行することで、ユーザである求職者の求人に対する行動履歴を即座に推定結果に反映させることができる。
【0070】
<抽出部114>
抽出部114は、推奨カテゴリ又は推奨カテゴリに関する推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、求人データベースに登録されている求人の中から当該求職者に推奨する少なくとも1つの推奨求人を抽出するように構成される。
【0071】
推定部113において複数の推奨カテゴリが抽出されている場合、抽出部114は、複数の推奨カテゴリごとに少なくとも1つの推奨求人を抽出するとよい。これにより、ユーザである求職者に対し、複数の推奨カテゴリごとに具体的な推奨求人を提示できるため、求職者が推奨カテゴリのイメージを把握しやすくなる。さらに、抽出部114は、推奨カテゴリごとに複数の推奨求人を抽出するとよい。
【0072】
第2参照情報は、推奨カテゴリ又は推奨キーワードと推奨求人との第4相関関係を含む。第2参照情報は、推奨カテゴリ及び推奨キーワードの少なくとも一方を入力として、推奨求人を出力可能なように構築された推定器である。第2参照情報は、例えば、複数の推奨カテゴリ又は複数の推奨キーワードと、求人票から抽出される特徴量(ベクトルデータ)との相関関係を示す、テーブル、関数、単純アルゴリズム等を含む。
【0073】
抽出部114は、推奨カテゴリと求人の内容との類似度に基づいて、推奨求人を抽出してもよい。これにより、推奨キーワードを推定することなく、ユーザである求職者による求人検索とは異なるアプローチで、推奨求人を抽出することが可能となる。
【0074】
推奨カテゴリと求人の内容との類似度は、例えば、推奨カテゴリのベクトル化によって得られる特徴量と、比較する求人の求人票に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量との差(ベクトルの距離)によって定義される。このような類似度としては、例えば、コサイン類似度が用いられ、コサイン類似度が1に近いほど類似度は大きくなる。この場合、第2参照情報は、推奨カテゴリと比較した求人を推奨求人と判定するための類似度の範囲を含む。抽出部114は、推奨カテゴリとの類似度が所定の範囲(例えば、1からコサイン類似度を減じた値が閾値以下)である求人を、推奨求人として抽出する。
【0075】
また、抽出部114は、2つの入力情報の類似度を出力することが可能なように学習された、人工知能部120の類似度算出モデルを用いて、推奨カテゴリと求人の内容との類似度を算出してもよい。つまり、第2参照情報は、類似度算出モデルを含んでもよい。類似度算出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、抽出部114は、2つの入力情報(推奨カテゴリ及び求人票)を入力とし、類似度を出力する指示を含むプロンプトを類似度算出モデルに入力し、類似度を類似度算出モデルに出力させる。また、抽出部114は、類似度の出力指示と2つの入力情報とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の入力情報のサンプルと、それに対応する1以上の類似度のサンプルとを挿入したプロンプトを類似度算出モデルに入力してもよい。
【0076】
また、抽出部114は、推奨カテゴリに分類される情報が含まれる(推奨カテゴリが求人票から抽出される)求人を推奨求人として抽出してもよい。この場合、第2参照情報は、例えば、推奨カテゴリに対応するキーワード(推奨カテゴリ自身の名称も含む)のリストを含む。抽出部114は、求人データベースに登録されている求人の中から、推奨カテゴリに対応するキーワードと同一又は類似のキーワードが含まれる求人を、当該推奨カテゴリに対応する推奨求人として抽出する。
【0077】
また、抽出部114は、予め求人に付されたカテゴリラベルを参照して推奨求人を抽出してもよい。例えば、抽出部114は、推奨カテゴリと同一又は類似のカテゴリラベルが付された求人を、当該推奨カテゴリに対応する推奨求人として抽出してもよい。カテゴリラベルは、例えば、求人票に含まれるキーワードに基づいて、求人票に付される。また、1つの求人票に複数のカテゴリラベルが付されてもよい。この場合、第2参照情報は、例えば、推奨カテゴリと同一又は類似のカテゴリラベルを示す情報を含む。
【0078】
抽出部114は、推奨カテゴリに替えて、推奨キーワードを用いて推奨求人を抽出してもよい。つまり、抽出部114は、推奨カテゴリに関連付けられた推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、推奨求人を抽出してもよい。これにより、推奨求人に使用されているキーワードに基づいた推奨求人の抽出が可能となる。
【0079】
ここで、抽出部114において推奨求人の抽出に使用される推奨キーワードは、必ずしも推定部113で推定されたものでなくてもよい。例えば、抽出部114は、ユーザである求職者の登録情報から、推奨カテゴリに関連する(例えば第2参照情報において関連付けられた)キーワードを推奨キーワードとして抽出し、さらに当該推奨キーワードに基づいて推奨求人を抽出してもよい。また、抽出部114は、推奨カテゴリの名称に含まれるキーワードを推奨キーワードとして抽出し、さらに当該推奨キーワードに基づいて推奨求人を抽出してもよい。
【0080】
抽出部114は、推奨キーワードを検索条件としたキーワード検索により、推奨求人を抽出してもよい。これにより、既存の求人検索用の検索フローを利用して、推奨求人を抽出することができる。この場合、抽出部114は、求人データベースに登録されている求人の中から、推定部113が推定した推奨キーワードと同一又は類似のキーワードが含まれる求人を推奨求人として抽出する。さらに、抽出部114は、抽出した推奨求人を、当該推奨求人の抽出に用いられた推奨キーワードが関連付けられている推奨カテゴリに対応付ける。
【0081】
推定部113によって複数の推奨キーワードが推定された場合は、抽出部114は、推奨キーワードごとに検索を実行してもよいし、同一の推奨カテゴリに関連付けられた複数の推奨キーワードを組み合わせて(例えばAND条件又はOR条件として)検索を実行してもよい。
【0082】
抽出部114は、推奨キーワードと求人の内容との類似度に基づいて、推奨求人を抽出してもよい。これにより、キーワード検索とは異なるアプローチで抽出した推奨求人を、ユーザである求職者に提示することができる。
【0083】
推奨キーワードと求人の内容との類似度は、例えば、推奨キーワードのベクトル化によって得られる特徴量と、比較する求人の求人票に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量との差(ベクトルの距離)によって定義される。この場合、第2参照情報は、推奨キーワードと比較した求人を推奨求人と判定するための類似度の範囲を含む。抽出部114は、推奨キーワードとの類似度が所定の範囲である求人を、推奨求人として抽出する。また、抽出部114は、2つの入力情報の類似度を出力することが可能なように学習された類似度算出モデル(生成AIを含む)を用いて、推奨キーワードと求人の内容との類似度を算出してもよい。
【0084】
抽出部114は、推奨カテゴリと推奨キーワードとの双方を用いて、推奨求人を抽出してもよい。つまり、第2参照情報は、第4相関関係として、推奨カテゴリと推奨求人との相関関係と、推奨キーワードと推奨求人との相関関係との双方を含んでもよい。例えば、抽出部114は、推奨カテゴリとの類似度及び推奨キーワードとの類似度の双方がそれぞれの所定の範囲内である(つまり類似度が高い条件を満たす)求人を、推奨求人として抽出してもよい。
【0085】
第2参照情報は、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードを入力とし、推奨求人を出力することが可能なように学習された、人工知能部120の求人抽出モデルを含んでもよい。この場合、抽出部114は、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードを求人抽出モデルに入力し、求人抽出モデルに推奨求人を出力させる。求人抽出モデルは、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードのデータと、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードに対応する求人票のデータとを教師データとして学習した学習モデルである。求人抽出モデルにおいて、学習によって算出されたり、チューニングされたりしたパラメータが、第4相関関係に相当する。
【0086】
また、求人抽出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、抽出部114は、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードを入力とし、推奨求人を出力する指示を含むプロンプトを求人抽出モデルに入力し、推奨求人を求人抽出モデルに出力させる。また、抽出部114は、推奨求人の出力指示と推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードとに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードのサンプルと、それに対応する1以上の推奨求人のサンプルとを挿入したプロンプトを求人抽出モデルに入力してもよい。
【0087】
抽出部114は、推奨カテゴリごとに複数の推奨求人を抽出するとともに、推奨求人それぞれの推奨スコアを算出するとよい。推奨スコアは、推奨求人の内容とユーザである求職者の登録情報との類似度、及び推奨求人に関連するアクションの発生確率の少なくとも一方に基づいて算出される。これにより、ユーザである求職者の適性、アクションの取りやすさ等が考慮された推奨スコアに基づく推奨求人の表示制御等が可能となる。
【0088】
推奨求人の内容と求職者の登録情報との類似度は、例えば、推奨求人の求人票に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量と、ユーザである求職者の登録情報に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量との差(ベクトルの距離)によって定義される。また、抽出部114は、2つの入力情報の類似度を出力することが可能なように学習された類似度算出モデルを用いて、推奨求人の内容と求職者の登録情報との類似度を算出してもよい。つまり、第2参照情報は、類似度算出モデルを含んでもよい。
【0089】
「推奨求人に関連するアクション」は、推奨求人に対して登録されている複数の求職者が実行しうるアクションであり、当該アクションには、求人の閲覧、求職者による求人への応募、求人に基づくスカウト文書に対する求職者による返信、求人に対する求人成約等が含まれる。「アクションの発生確率」には、例えば、1つの求人における、求職者が閲覧から応募に至る確率、求職者によるスカウト文書への返信確率、スカウト文書の送信から成約に至る確率、審査(書類審査、面接審査等)の通過確率等が含まれる。これらの確率は、例えば、記憶部12に記憶された、求人に関連する複数のアクションの履歴(実測値)に基づいて算出される。例えば、「求職者が閲覧から応募に至る確率」は、求職者の応募数を求職者の閲覧数で除することで得られる。
【0090】
抽出部114は、推奨求人の内容を入力とし、アクションの発生確率を出力することが可能なように学習された、人工知能部120の発生確率算出モデルを用いて、推奨求人に関連するアクションの発生確率を推定してもよい。この場合、抽出部114は、推奨求人の求人票を発生確率算出モデルに入力し、発生確率算出モデルにアクションの発生確率を出力させる。発生確率算出モデルは、学習用の求人票のデータと、当該求人票におけるアクションの発生に関するデータ(例えば、求職者による、閲覧、応募、スカウト文書への返信、審査の通過、求人成約等の有無のデータ)とを教師データとして学習した学習モデルである。発生確率算出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、抽出部114は、推奨求人の求人票を入力とし、アクションの発生確率を出力する指示を含むプロンプトを発生確率算出モデルに入力し、アクションの発生確率を発生確率算出モデルに出力させる。また、抽出部114は、アクションの発生確率の出力指示と推奨求人の求人票とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の推奨求人の求人票のサンプルと、それに対応する1以上のアクションの発生確率のサンプルとを挿入したプロンプトを発生確率算出モデルに入力してもよい。
【0091】
抽出部114は、推奨求人の内容と求職者の登録情報との類似度のみに基づいて推奨スコアを算出してもよいし、推奨求人に関連するアクションの発生確率のみに基づいて推奨スコアを算出してもよいし、類似度とアクションの発生確率との双方に基づいて推奨スコアを算出してもよい。類似度とアクションの発生確率とを用いる場合、抽出部114は、例えば、類似度に第1重み付け係数を乗じた値と、アクションの発生確率に第2重み付け係数を乗じた値とを足した値等を推奨スコアとする。
【0092】
抽出部114は、候補求人の内容及びユーザである求職者の登録情報の少なくとも一方と、第3参照情報とに基づいて、求人データベースに登録されている求人の中から求職者に補助的に推奨する少なくとも1つの補助推奨求人を抽出してもよい。補助推奨求人は、推定部113が推定した推奨カテゴリ及び推奨キーワードを用いることなく抽出される求人である。第3参照情報は、候補求人の内容及び求職者の登録情報の少なくとも一方と補助推奨求人との第5相関関係を含む。
【0093】
抽出部114は、例えば、候補求人の内容と類似度が高い内容の求人を補助推奨求人として抽出する。求人の内容同士の類似度は、例えば、比較する求人の求人票に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量の差(ベクトルの距離)によって定義される。この場合、第3参照情報は、候補求人と比較した求人を補助推奨求人と判定するための類似度の範囲を含む。抽出部114は、候補求人との類似度が所定の範囲である求人を、補助推奨求人として抽出する。
【0094】
抽出部114は、求職者の登録情報と類似度が高い内容の求人を補助推奨求人として抽出してもよい。求職者の登録情報と求人の内容との類似度は、例えば、ユーザである求職者の登録情報に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量と、比較する求人の求人票に含まれる単語又は文のベクトル化によって得られる特徴量との差(ベクトルの距離)によって定義される。この場合、第3参照情報は、求職者の登録情報と比較した求人を補助推奨求人と判定するための類似度の範囲を含む。抽出部114は、求職者の登録情報との類似度が所定の範囲である求人を、補助推奨求人として抽出する。
【0095】
抽出部114は、候補求人の内容に対する第1類似度と、求職者の登録情報に対する第2類似度との双方に基づいて、補助推奨求人を抽出してもよい。例えば、抽出部114は、第1類似度及び第2類似度の双方がそれぞれの所定の範囲内である(つまり類似度が高い条件を満たす)求人を、補助推奨求人として抽出してもよい。
【0096】
第3参照情報は、候補求人の内容及び/又は求職者の登録情報を入力とし、補助推奨求人を出力することが可能なように学習された、人工知能部120の補助求人抽出モデルを含んでもよい。この場合、抽出部114は、候補求人の内容及び/又は求職者の登録情報を補助求人抽出モデルに入力し、補助求人抽出モデルに補助推奨求人を出力させる。補助求人抽出モデルは、学習用の求人票及び/又は求職者の登録情報のデータと、当該求人票及び/又は当該登録情報と類似する求人票のデータとを教師データとして学習した学習モデルである。補助求人抽出モデルにおいて、学習によって算出されたり、チューニングされたりしたパラメータが、第5相関関係に相当する。補助求人抽出モデルは、大規模言語モデルを含む生成AIであってもよい。この場合、抽出部114は、候補求人の求人票及び/又は求職者の登録情報を入力とし、補助推奨求人を出力する指示を含むプロンプトを補助求人抽出モデルに入力し、補助推奨求人を補助求人抽出モデルに出力させる。また、抽出部114は、補助推奨求人の出力指示と候補求人の求人票及び/又は求職者の登録情報とに加え、入力及び出力のサンプルとして、例えば、1以上の候補求人の求人票及び/又は求職者の登録情報のサンプルと、それに対応する1以上の補助推奨求人のサンプルとを挿入したプロンプトを補助求人抽出モデルに入力してもよい。
【0097】
<提示部115>
提示部115は、推定部113が推定した推奨カテゴリと、抽出部114が抽出した推奨求人とを対応付けて求職者に提示するように構成される。
【0098】
提示部115は、例えば、推奨求人の求人票に含まれる情報の一部(求人名(ポジション名)、求人番号(ID)、条件等)を求職者端末30に表示させることで、推奨求人を提示する。
【0099】
「対応付けて提示する」には、例えば、推奨カテゴリごとにオブジェクト(例えば枠)又は表示領域を設定し、このオブジェクト又は表示領域の内部に対応する推奨求人を表示させる形態や、対応する推奨カテゴリをそれぞれの推奨求人に付与して表示させる形態等が含まれる。
【0100】
提示部115は、抽出部114が抽出した複数の推奨求人をすべて提示してもよいし、複数の推奨求人の一部を提示してもよい。また、推定部113が複数の推奨カテゴリを推定している場合は、提示部115は、複数の推奨カテゴリごとに推奨求人を対応付けて求職者に提示するとよい。これにより、ユーザである求職者が気になる推奨カテゴリに着目し、当該推奨カテゴリ内の推奨求人を精査することができる。また、推奨カテゴリごとに推奨求人が提示されることで、推奨カテゴリのイメージが掴みやすくなるため、ユーザである求職者が自身の希望条件を言語化しやすくなる。これにより、ユーザである求職者が、自身で求人票を検索する際に、検索キーワードを想起することが容易になる。
【0101】
提示部115は、推定部113が推定した複数の推奨カテゴリをすべて提示対象としてもよいし、予め定めた提示カテゴリ数(例えば、3つ)の推奨カテゴリのみを提示対象としてもよい。提示対象とする推奨カテゴリは、例えば、対応付けられた推奨求人の数、対応付けられた推奨求人の推奨スコアの最大値又は平均値、予め定められたカテゴリごとの優先度等に基づいて決定される。
【0102】
提示部115は、抽出された複数の推奨求人を、それぞれの推奨スコアに基づいた順序で求職者に提示してもよい。推奨スコアは、上述のように抽出部114によって各推奨求人に対し算出されるスコアである。これにより、ユーザである求職者に適性の高い推奨求人を優先的に表示できるため、求職者が提示された推奨求人に対する応募等のアクションを取りやすくなる。
【0103】
提示部115は、例えば、推奨カテゴリごとに、推奨スコアの高い順で推奨求人をソートした推奨求人リストの形態で推奨求人を提示する。提示部115は、推奨カテゴリごとに、予め定めた表示数(例えば、3件)の推奨求人を推奨スコアの高いものから順に選択し、求職者端末30に表示させてもよい。また、提示部115は、推奨スコアが予め定めた閾値未満の推奨求人を提示しなくてもよい。
【0104】
提示部115は、抽出された複数の推奨求人のうち、ランダムで選択された推奨求人を求職者に提示してもよい。これにより、求職者による応募等のアクションが特定の求人や組織に集中することを抑制できる。結果として、提示される推奨求人に基づく求人成約確率を高めることができる。例えば、提示部115は、推奨カテゴリごとに、予め定めた表示数の推奨求人をランダムで選択し、求職者端末30に表示させてもよい。また、提示部115は、提示用推奨求人として選択される確率(選択確率)を推奨スコア(求職者の登録情報との類似度、又は候補求人に関連するアクションの発生確率)の高さに応じて設定してもよい。例えば、提示部115は、推奨スコアが1位の推奨求人に対し40%、2位の推奨求人に対し30%のように、選択確率を設定してもよい。
【0105】
提示部115は、抽出部114が抽出した推奨求人に候補求人(例えば、ユーザである求職者が閲覧済みの求人)が含まれる場合、当該推奨求人を提示用推奨求人から除外してもよい(提示しないようにしてもよい)。
【0106】
提示部115は、ユーザである求職者からの推奨求人提示の指示の入力を受け付けて、推奨カテゴリ及び推奨求人を求職者端末30に提示してもよいし、所定のイベントの発生又は所定のタイミングに応じて、推奨カテゴリ及び推奨求人を求職者端末30に提示してもよい。所定のイベントとしては、例えば、ユーザである求職者の求職支援システム1へのログイン、求職者端末30における求職者の登録情報の管理画面の表示等が挙げられる。
【0107】
提示部115は、抽出された複数の推奨求人の中から、所定の期間ごとに一部の推奨求人を選択して提示してもよい。推奨求人を切り替える期間としては、例えば1日である。すなわち、提示部115は、日替わりで推奨求人を提示するとよい。例えば、提示部115は、複数の推奨求人の中から、推奨スコアの高い順に提示用求人を選択し、所定期間後に、同じ提示用求人が選択されないように、残りの推奨求人の中から再び推奨スコアの高い順に提示用求人を選択することを繰り返してもよい。
【0108】
提示部115は、推定された複数の推奨カテゴリの中から、所定の期間ごとに一部の推奨カテゴリを選択して提示してもよい。推奨カテゴリを切り替える期間としては、例えば1日である。すなわち、提示部115は、日替わりで推奨カテゴリを提示するとよい。推奨カテゴリを切り替える期間は、推奨求人を切り替える期間と同じであってもよいし、異なっていてもよい。例えば、提示部115は、推奨カテゴリを切り替える期間を、推奨求人を切り替える期間よりも長くすることで、提示される推奨カテゴリを変えずに、当該推奨カテゴリに対応付けられて提示される推奨求人のみを変更してもよい。
【0109】
提示部115が提示する推奨カテゴリ及び/又は推奨求人を切り替える期間に合わせて、推定部113による推奨カテゴリの推定、及び/又は抽出部114による推奨求人の抽出が実行されるとよい。つまり、提示される推奨カテゴリ及び/又は推奨求人の切り替えタイミングと、推奨カテゴリの推定及び/又は推奨求人の抽出のタイミングとが同期されるとよい。例えば、提示部115が日替わりで推奨カテゴリ及び/又は推奨求人を切り替える場合、推定部113及び/又は抽出部114は、1日に1回、推奨カテゴリの推定及び/又は推奨求人の抽出を実行する。提示部115は、日替わりで推定された推奨カテゴリ及び/又は日替わりで抽出された推奨求人の中から、提示用の推奨カテゴリ及び/又は推奨求人を選択する。
【0110】
提示部115は、複数の推奨カテゴリの中に非提示カテゴリが存在する場合、非提示カテゴリ及び当該非提示カテゴリに対応付けられた推奨求人に替えて、補助推奨求人を求職者に提示してもよい。非提示カテゴリは、推奨求人が抽出されない、又は抽出された全ての推奨求人の推奨スコアが所定値未満である推奨カテゴリである。これにより、推奨求人の抽出数が不十分な推奨カテゴリが存在する場合にも、ユーザである求職者に対し、一定数の求人をレコメンドすることができる。
【0111】
非提示カテゴリは、典型的には、抽出部114において、推奨カテゴリ又は推奨キーワードに基づいた推奨求人の抽出ができなかった(検索結果がゼロであった)推奨カテゴリである。また、少なくとも1つの推奨求人が抽出できたものの、いずれの推奨求人も推奨スコアが基準を満たさず、求職者との適性が不十分である推奨カテゴリ(換言すれば、求職者との適性を十分有する推奨求人が抽出できなかった推奨カテゴリ)も、非提示カテゴリに含まれる。
【0112】
具体的には、提示部115は、まず、非提示カテゴリを除いた推奨カテゴリ(以下、「提示可能カテゴリ」)の中から、提示カテゴリ数の推奨カテゴリを選択する。提示可能カテゴリの数が提示カテゴリ数よりも小さい場合(例えば、提示可能カテゴリ数が3つで、提示可能カテゴリが2つの場合)、提示部115は、提示用として選択された推奨カテゴリに対応付けられた推奨求人と、補助推奨求人とをユーザである求職者に提示する。補助推奨求人は、推奨カテゴリには対応付けられていないため、推奨カテゴリ名に替えて、例えば「おすすめの求人」等のタイトルに対応付けられて提示される。
【0113】
図5は、求職者端末30に表示される推奨求人提示画面RDの一例を示す図である。推奨求人提示画面RDには、推奨レコメンド名RCと、推奨求人情報RIとが配置される。図5の例では、3つの推奨レコメンド名RCが提示されている。また、推奨レコメンド名RCは、推定部113が推定した推奨レコメンドの名称を含む。例えば、図5における推奨レコメンド名RCの「スタートアップの求人」のうち、「スタートアップ」が推奨レコメンドの名称に相当する。推奨求人情報RIは、1つの推奨求人の情報を示すカード状のオブジェクトである。図5の例では、推奨求人情報RIには、組織名JC、推奨求人の求人タイトルJT、想定年収JI等が含まれる。
【0114】
推奨求人提示画面RDでは、複数の推奨求人情報RIが、推奨レコメンド名RCの下方に左右に並んで配置される形態にて、推奨レコメンド名RCに対応付けられて配置される。求職者は、求職者端末30において推奨求人情報RIが表示されている領域を左右にスライドさせることで、各推奨レコメンド名RCに対応する推奨求人情報RIの表示を切り替えることができる。また、求職者は、求職者端末30において任意の推奨求人情報RIを選択することで、当該推奨求人情報RIに対応する求人の閲覧、ブックマークリストへの登録、応募等を実行することができる。
【0115】
<求人検索部116>
求人検索部116は、求人データベースに登録された求人を対象とする、求職者からの求人検索を受け付けるように構成される。具体的には、求人検索部116は、推定部113が推定した推奨カテゴリに関する情報を検索条件の候補として表示させつつ、求職者から検索条件の入力を受け付けるとともに、検索条件に基づいて求人検索を実行する。これにより、ユーザである求職者に、求職者自身の潜在的な希望条件に基づいた新たな検索条件を提示することができる。
【0116】
「推奨カテゴリに関する情報」には、推奨カテゴリ自体に加え、推奨カテゴリに関連付けられた推奨キーワードが含まれる。求人検索部116は、検索条件の候補として、推定部113が推定した推奨カテゴリのみを提示してもよいし、推定部113が推定した推奨キーワードのみを提示してもよいし、推奨カテゴリ及び推奨キーワードの双方を提示してもよい。また、求人検索部116は、推奨カテゴリの名称を検索条件の候補キーワード(推奨キーワードの一部)として提示してもよい。
【0117】
図6は、求職者端末30に表示される求人検索画面SDの一例を示す図である。求人検索画面SDには、検索キーワード入力欄IFと、検索ボタンB1と、キーワード提示領域KAと、カテゴリ提示領域CAとが含まれる。検索キーワード入力欄IFは、求職者が求人検索のための任意のキーワードの入力を受け付ける。検索キーワード入力欄IFに検索キーワードが入力された状態で、検索ボタンB1が操作入力されると、入力された検索キーワードを検索条件とする求人検索が実行される。
【0118】
キーワード提示領域KAには、推奨キーワードがオブジェクトの一種であるキーワードタグKTとして表示される。求職者は、キーワードタグKTを選択入力することで、当該キーワードタグKTとして表示されている推奨キーワードを検索キーワード入力欄IFに追加することができる。
【0119】
カテゴリ提示領域CAには、推奨カテゴリがカテゴリ項目CIとして表示される。求職者は、カテゴリ項目CIごとに設けられたチェックボックスCBを選択することで、当該カテゴリ項目CIとして表示されている推奨カテゴリを検索条件に追加することができる。すなわち、求人検索部116は、選択された推奨カテゴリと、検索キーワード入力欄IFに入力された検索キーワードとに基づいて、求人を検索する。例えば、求人検索部116は、検索条件として選択された推奨カテゴリに該当する情報を含み、かつ、入力された検索キーワードを含む求人を検索し、結果を求職者端末30に表示させる。
【0120】
<スカウト表示制御部117>
スカウト表示制御部117は、ユーザである求職者に対し、求人者から送られたスカウト文書を求職者端末30に表示させるように構成される。具体期には、スカウト表示制御部117は、求職者が受信したスカウト文書のうち、推定部113が推定した推奨カテゴリに関する情報を含むスカウト文書に、推奨カテゴリに関連することを示すラベルを付与する。これにより、ユーザである求職者の潜在的な希望条件に沿ったスカウト文書を当該求職者に提示することができる。
【0121】
「推奨カテゴリに関する情報を含むスカウト文書」(以下、「推奨スカウト文書」)とは、スカウト文書の本文、又はスカウト文書に添付されている求人票に、推定部113が推定した推奨カテゴリに関連する情報、又は推定部113が推定した推奨キーワードと同一若しくは類似するキーワードが含まれているスカウト文書である。推奨スカウト文書は、典型的には、推奨求人に基づいて作成されたスカウト文書である。
【0122】
スカウト表示制御部117は、推奨スカウト文書に対し、例えば、当該スカウト文書に関連する推奨カテゴリ又は推奨キーワードを示すラベルを付与する。スカウト表示制御部117は、推奨カテゴリの名称を示すラベルを推奨スカウト文書に付与してもよいし、推奨キーワードを示すラベルを推奨スカウト文書に付与してもよいし、推奨カテゴリ及び推奨キーワードの双方を示すラベルを推奨スカウト文書に付与してもよい。
【0123】
図7は、求職者端末30に表示されるスカウト文書一覧画面LDの一例を示す図である。スカウト文書一覧画面LDには、複数のスカウト文書情報SIがリスト表示される。図7の例では、スカウト文書情報SIには、送信元(組織名)、スカウト文書の要約(本文の一部)等が含まれる。また、推奨スカウト文書のスカウト文書情報SIには、関連する推奨カテゴリのラベルLBが付される。求職者は、求職者端末30において任意のスカウト文書情報SIを選択することで、当該スカウト文書情報SIに対応するスカウト文書の閲覧、当該スカウト文書への返信等を実行することができる。なお、スカウト文書情報SIに付されるラベルLBとして、推奨カテゴリを示すラベルの代わりに、推奨キーワードを示すラベルが表示されてもよい。
【0124】
<人工知能部120>
人工知能部120は、各機能部から入力を受け付け、指示された出力を返すように構成されている。なお、サーバ装置10が各機能部において使用する人工知能は、共通のものであってもよいし、機能部毎に個別に用意されたものであってもよい。
【0125】
人工知能部120は、GPT(Generative Pretrained Transformer、GPT-1、GPT-2、GPT-3を含む)、BERT(Bidirectional Encoder Representations from Transformers)、BART(Bidirectional and Auto-regressive Transformer)等を含むトランスフォーマ(Transformer)や再帰型ニューラルネットワーク(Recurrent Neural Network(RNN))等の言語モデル等の学習モデルを備えるAI(Artificial Intelligence)であって、生成AIを含んでもよい。
【0126】
言語モデルは、機械学習アルゴリズムによる学習モデルの一例である。機械学習の具体的なアルゴリズムとしては、最近傍法、ナイーブベイズ法、決定木、サポートベクターマシン、ニューラルネットワークを利用した深層学習(ディープラーニング)等が挙げられる。人工知能部120は、上記のアルゴリズムを適宜適用することができる。
【0127】
人工知能部120は、教師あり学習、教師なし学習、又は自己教師あり学習等の学習方法によって構築された学習済みモデルを有してもよい。教師あり学習では、教師データ(学習データ)を用いて機械学習を行う。教師データは、学習用の入力データ及び出力データ(正解データ)のペアで構成される。また、言語モデルは、特定のタスクのために訓練されたものだけでなく、幅広いタスクに対して汎用的に用いることができる汎用モデルであってもよい。
【0128】
人工知能部120は、人工知能として、膨大なデータを学習した大規模言語モデル(Large Language Models(LLM))のような汎用的な自然言語処理の学習モデルであってもよい。LLMは、テキストデータ等で構成される大規模なデータ(例えば、(i)インターネット上にあるWebコンテンツ、又は、(ii)所定のデータベースに蓄積されたデータ)を事前に大量に学習した学習モデルであり、タスクを与えることで様々な言語処理タスクを実行することができるものである。このような汎用的な学習モデルは、One-shot LearningやFew-shot Learning等により、ファインチューニングなしで様々なタスクに対応可能な言語モデルを含む。また、汎用的な学習モデルは、Zero-shot Learningによっても、様々なタスクに対応可能に構成されてもよい。制御部11の各機能部において用いられる人工知能は、それぞれ別個の学習モデルであってもよいし、共通した汎用的な学習モデルであってもよい。
【0129】
人工知能部120に含まれる学習モデル(カテゴリ推定モデル、キーワード推定モデル等の、各機能部において使用される学習モデル)は、転移学習又はファインチューニングとして追加の学習を行うことが可能である。例えば、人工知能部120は、新たな求職者の登録情報及び求人票の登録が発生する都度、これらを新たな教師データとして、追加の学習を行ってファインチューニングされてもよい。これにより、学習モデルから出力される情報の精度が向上する。
【0130】
人工知能部120に含まれる学習モデルは、元となる学習モデルを用いた知識蒸留(Knowledge Distillation)により得られた学習モデル(蒸留モデル)であってもよい。知識蒸留では、大規模言語モデルなどの、学習済みモデルを教師モデルとし、教師モデルの出力(Sоft Target)に対する生徒モデル(蒸留モデル)の出力の損失(Sоft Target Loss)が小さくなるように、生徒モデルのパラメータを調整することで、生徒モデルの学習が行われ、その生徒モデルが蒸留モデルとなる。また、教師データ(学習モデルの入力データと出力データとの組合わせ)の正解ラベル(Hard Target)に対する生徒モデルの出力の損失(Hard Target Loss)が小さくなるように生徒モデルの学習が行われてもよい。蒸留モデルは、元となる学習モデル(教師モデル)に比べて、当該学習モデルと近い性能をもちつつ、パラメータ数が小さく、処理負荷が小さくなる。そのため、蒸留モデルを用いることで、求職支援システム1のコストを低減できる。
【0131】
例えば、カテゴリ推定モデル、キーワード推定モデル等は、大規模言語モデルにおける入力データと出力データとの組み合わせを教師データとして学習された蒸留モデルであってもよい。また、求職支援システム1の導入時にはカテゴリ推定モデル、キーワード推定モデル等として大規模言語モデルを使用し、当該大規模言語モデルによる教師データが蓄積された時点で、当該教師データによる知識蒸留によって得られた蒸留モデルをカテゴリ推定モデル、キーワード推定モデル等として使用してもよい。
【0132】
<表示部>
求人者端末20の表示部211及び求職者端末30の表示部311は、それぞれ、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す画面を表示する。
【0133】
<操作取得部>
求人者端末20の操作取得部212は、求人者端末20を利用するユーザ(求人者)による操作を受け付ける。求職者端末30の操作受付部312は、求職者端末30を利用するユーザ(求職者)による操作を受け付ける。
【0134】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0135】
この情報処理は、取得ステップと、推定ステップと、抽出ステップと、提示ステップとを備える。取得ステップでは、求人データベースに登録されている求人のうち、求職者が選択を行った候補求人の情報を取得する。推定ステップでは、候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、少なくとも1つの推奨カテゴリを推定する。抽出ステップでは、推奨カテゴリ又は推奨カテゴリに関する推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、求人データベースに登録されている求人の中から求職者に推奨する少なくとも1つの推奨求人を抽出する。提示ステップでは、推奨カテゴリと推奨求人とを対応付けて求職者に提示する。
【0136】
図8は、求職支援システム1によって実行される情報処理(推奨求人の提示処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0137】
推奨求人の提示処理は、求職者による、所定の操作から開始される。所定の操作とは、サーバ装置10が推奨求人の提示処理を開始するための操作であり、求職者の求職支援システム1へのログイン等の間接的な操作であってもよいし、求職者による推奨求人の抽出指示等の直接的な操作であってもよい。求職者は、求職者端末30において、このような所定の操作を入力する(アクティビティA101)。サーバ装置10は、求職者端末30における所定の操作を受けて、候補求人の情報を取得する(アクティビティA102)。
【0138】
サーバ装置10は、取得した候補求人の情報から、推奨カテゴリ及び推奨キーワードを推定する(アクティビティA103)。続いて、サーバ装置10は、推奨カテゴリ及び/又は推奨キーワードに基づいて、推奨求人を抽出する(アクティビティA104)。さらに、サーバ装置10は、抽出した推奨求人を推奨カテゴリに対応付けて求職者端末30に出力する(アクティビティA105)。これにより、推奨求人が推奨カテゴリに対応付けられて求職者端末30に表示(提示)される(アクティビティA106)。
【0139】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。すなわち、求職者による求人の選択(閲覧、ブックマーク登録等)に基づいて、求職者の希望条件に沿った求人を提示することができる。そのため、求職者が入力する検索条件とは異なるアプローチで求人を提示できる。また、推奨カテゴリが提示されることで、言語化されていない自身の希望条件を求職者が把握することが可能となる。
【0140】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0141】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。特に、人工知能部120は、サーバ装置10の外部構成であってもよい。その場合、外部構成である人工知能部120は、例えば、人工知能のサービスサーバによって提供され、サーバ装置10の各機能部から入力を受け付け、人工知能のサービスを実行する要求を受け付け、処理結果として指示された出力をサーバ装置10に返すように構成される。人工知能のサービスサーバは、学習モデルとして言語モデルを用いてサービスを提供するサーバであってもよいし、言語モデルを用いて言語処理タスクを実行するサーバであってもよい。人工知能のサービスサーバは、LLMによって構築されてもよい。人工知能のサービスサーバは、テキスト、画像、音声等によるプロンプトの入力を受け付け、当該プロンプトに対する回答を生成して応答する。
【0142】
制御部11は、求人検索部116において、必ずしも推奨カテゴリに関する情報を検索条件の候補として表示させなくてもよい。また、制御部11は、スカウト表示制御部117において、必ずしも推奨カテゴリに関連することを示すラベルをスカウト文書に付与しなくてもよい。
【0143】
本実施形態の態様は、求職支援システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。求職支援方法は、求職支援システム1が実行する各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、求職支援システム1の各ステップを実行させる。
【0144】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0145】
(1)求職支援システムであって、少なくとも1つのプロセッサを備え、前記プロセッサは、プログラムを読み出すことで次の各ステップを実行するように構成され、取得ステップでは、データベースに登録されている求人のうち、求職者が選択を行った候補求人の情報を取得し、推定ステップでは、前記候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、少なくとも1つの推奨カテゴリを推定し、ここで、前記推奨カテゴリは、求人に含まれる情報を属性に基づいて分類するためのカテゴリのうち、前記求職者が関心を有するカテゴリであり、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容と前記推奨カテゴリとの相関関係を含み、抽出ステップでは、前記推奨カテゴリ又は前記推奨カテゴリに関する推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、前記データベースに登録されている求人の中から前記求職者に推奨する少なくとも1つの推奨求人を抽出し、ここで、前記第2参照情報は、前記推奨カテゴリ又は前記推奨キーワードと前記推奨求人との相関関係を含み、提示ステップでは、前記推奨カテゴリと前記推奨求人とを対応付けて前記求職者に提示する、求職支援システム。
【0146】
(2)上記(1)に記載の求職支援システムにおいて、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容を入力とし、前記推奨カテゴリを出力することが可能なように学習されたカテゴリ推定モデルを含み、前記推定ステップでは、前記候補求人の内容を前記カテゴリ推定モデルに入力し、前記カテゴリ推定モデルに前記推奨カテゴリを出力させる、求職支援システム。
【0147】
(3)上記(2)に記載の求職支援システムにおいて、前記カテゴリ推定モデルは、登録されている複数の求人の内容に基づいて、複数の候補カテゴリと、当該候補カテゴリに対応する、求人に含まれるキーワードとの対応関係を構築することで、複数の前記候補カテゴリの中から前記候補求人に対応する前記推奨カテゴリを出力するように学習され、前記推定ステップでは、前記カテゴリ推定モデルが出力した前記推奨カテゴリと対応関係にある前記キーワードを、前記推奨キーワードとして推定し、前記抽出ステップでは、前記推奨キーワードと前記第2参照情報とに基づいて、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【0148】
(4)上記(1)又は(2)に記載の求職支援システムにおいて、前記推定ステップでは、前記候補求人の内容と前記第1参照情報とに基づいて、前記求職者が関心を有する前記推奨キーワードを推定するとともに、前記推奨キーワードに基づいて前記推奨カテゴリを推定し、ここで、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容と前記推奨キーワードとの相関関係と、前記推奨キーワードと前記推奨カテゴリとの対応関係とをさらに含み、前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリに関連付けられた前記推奨キーワードと前記第2参照情報とに基づいて、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【0149】
(5)上記(4)に記載の求職支援システムにおいて、前記推定ステップでは、前記候補求人の内容と、前記求職者の登録情報と、前記第1参照情報とに基づいて、前記推奨キーワードを推定し、ここで、前記第1参照情報は、前記候補求人の内容と、前記求職者の登録情報と、前記推奨キーワードとの相関関係を含む、求職支援システム。
【0150】
(6)上記(5)に記載の求職支援システムにおいて、前記推定ステップでは、前記候補求人での使用頻度が大きいほど値が大きくなり、かつ、前記求職者の登録情報での使用頻度が大きいほど値が小さくなるキーワードスコアの大きさに基づいて、前記推奨キーワードを決定する、求職支援システム。
【0151】
(7)上記(4)から(6)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記推定ステップでは、求人検索において予め用意された選択肢の中から選択されるように設計された条件に関するキーワードを、前記推奨キーワードの候補から除外する、求職支援システム。
【0152】
(8)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記推奨キーワードを検索条件としたキーワード検索により、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【0153】
(9)上記(1)から(7)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリ又は前記推奨キーワードと求人の内容との類似度に基づいて、前記推奨求人を抽出する、求職支援システム。
【0154】
(10)上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記推定ステップでは、複数の前記推奨カテゴリを推定し、前記抽出ステップでは、複数の前記推奨カテゴリごとに前記推奨求人を抽出し、前記提示ステップでは、複数の前記推奨カテゴリごとに前記推奨求人を対応付けて前記求職者に提示する、求職支援システム。
【0155】
(11)上記(10)に記載の求職支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記候補求人の内容及び前記求職者の登録情報の少なくとも一方と、第3参照情報とに基づいて、前記データベースに登録されている求人の中から前記求職者に補助的に推奨する少なくとも1つの補助推奨求人を抽出し、ここで、前記第3参照情報は、前記候補求人の内容及び前記求職者の登録情報の少なくとも一方と前記補助推奨求人との相関関係を含み、前記提示ステップでは、複数の前記推奨カテゴリの中に非提示カテゴリが存在する場合、前記非提示カテゴリ及び当該非提示カテゴリに対応付けられた前記推奨求人に替えて、前記補助推奨求人を前記求職者に提示し、ここで、前記非提示カテゴリは、前記推奨求人が抽出されない、又は抽出された全ての前記推奨求人の推奨スコアが所定値未満である前記推奨カテゴリであり、前記推奨スコアは、前記推奨求人の内容と前記求職者の登録情報との類似度、及び前記推奨求人に関連するアクションの発生確率の少なくとも一方に基づいて算出される、求職支援システム。
【0156】
(12)上記(1)から(11)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリごとに複数の前記推奨求人を抽出するとともに、前記推奨求人それぞれの推奨スコアを算出し、ここで、前記推奨スコアは、前記推奨求人の内容と前記求職者の登録情報との類似度、及び前記推奨求人に関連するアクションの発生確率の少なくとも一方に基づいて算出され、前記提示ステップでは、抽出された複数の前記推奨求人を、それぞれの前記推奨スコアに基づいた順序で前記求職者に提示する、求職支援システム。
【0157】
(13)上記(1)から(12)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記抽出ステップでは、前記推奨カテゴリごとに複数の前記推奨求人を抽出し、前記提示ステップでは、抽出された複数の前記推奨求人のうち、ランダムで選択された前記推奨求人を前記求職者に提示する、求職支援システム。
【0158】
(14)上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、求人検索ステップでは、前記推奨カテゴリに関する情報を検索条件の候補として表示させつつ、前記求職者から前記検索条件の入力を受け付けるとともに、前記検索条件に基づいて求人検索を実行する、求職支援システム。
【0159】
(15)上記(1)から(14)のいずれか1つに記載の求職支援システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行するように構成され、スカウト表示制御ステップでは、前記求職者が受信したスカウト文書のうち、前記推奨カテゴリに関する情報を含む前記スカウト文書に、前記推奨カテゴリに関連することを示すラベルを付与する、求職支援システム。
【0160】
(16)求職支援方法であって、上記(1)から(15)のいずれか1つに記載の求職支援システムが実行する各ステップを備える、求職支援方法。
【0161】
(17)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(15)のいずれか1つに記載の求職支援システムの各ステップを実行させるための、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0162】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0163】
1 :求職支援システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :求人者端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
30 :求職者端末
31 :制御部
32 :記憶部
33 :通信部
34 :入力部
35 :出力部
36 :通信バス
111 :基本表示制御部
112 :取得部
113 :推定部
114 :抽出部
115 :提示部
116 :求人検索部
117 :スカウト表示制御部
120 :人工知能部
211 :表示部
212 :操作取得部
311 :表示部
312 :操作受付部
【要約】      (修正有)
【課題】求職者の関心を元に、求人を求職者に提示できる求職支援システム、方法及びプログラムを提供する。
【解決手段】求職支援システム1において、サーバ装置は、データベースに登録されている求人のうち、求職者が選択を行った候補求人の情報を取得するアクティビティA102と、候補求人の内容と第1参照情報とに基づいて、少なくとも1つの推奨カテゴリを推定するアクティビティA103と、推奨カテゴリ又は推奨カテゴリに関する推奨キーワードと第2参照情報とに基づいて、データベースに登録されている求人の中から求職者に推奨する少なくとも1つの推奨求人を抽出するアクティビティA104と、推奨カテゴリと推奨求人とを対応付けて求職者に提示するアクティビティA105を実行する。
【選択図】図8
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8