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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】媒体積載装置及び後処理装置
(51)【国際特許分類】
   B65H 31/36 20060101AFI20240618BHJP
   B65H 31/26 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B65H31/36
B65H31/26
【請求項の数】 20
(21)【出願番号】P 2020066835
(22)【出願日】2020-04-02
(65)【公開番号】P2021160913
(43)【公開日】2021-10-11
【審査請求日】2023-03-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095452
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 博樹
(72)【発明者】
【氏名】島田 知明
(72)【発明者】
【氏名】宮澤 正樹
(72)【発明者】
【氏名】定國 渓
(72)【発明者】
【氏名】小平 寛久
【審査官】後藤 健志
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-265141(JP,A)
【文献】特開2009-242014(JP,A)
【文献】実開平03-073560(JP,U)
【文献】特開昭61-051460(JP,A)
【文献】特開2002-249275(JP,A)
【文献】特開2009-113924(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 31/34-31/40
B65H 31/26
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
処理部で処理された媒体が載置される載置部と、
前記載置部への前記媒体の導入方向と交差する幅方向に間隔をあけて配置され、前記載置部に導入された前記媒体の前記導入方向の下流の先端を整合する複数の整合部と、
前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる移動部材と、
を備え、
複数の前記整合部のうち、一の前記整合部の前記媒体を整合させる第1整合面の摩擦係数は、他の前記整合部の前記媒体を整合させる第2整合面の摩擦係数よりも高く、
前記第1整合面は、前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置する、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項2】
請求項1に記載の媒体積載装置において、
複数の前記整合部は、前記幅方向の中央に対して対称に配置されている、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項3】
請求項2に記載の媒体積載装置において、
一の前記整合部は、前記幅方向の中央部に配置され、
他の前記整合部は、一の前記整合部に対して前記幅方向の一方と他方とに配置されている、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項4】
請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の媒体積載装置において、
前記第1整合面の摩擦係数は、少なくとも前記媒体の積載方向において、前記第2整合面の摩擦係数よりも高い、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項5】
請求項4に記載の媒体積載装置において、
前記第1整合面の摩擦係数は前記幅方向において、前記第2整合面の摩擦係数よりも高い、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の媒体積載装置において、
一の前記整合部は、前記第1整合面を有する摩擦部材と、該摩擦部材が取り付けられる取付部材と、を備える、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項7】
請求項6に記載の媒体積載装置において、
前記導入方向から見て、前記媒体の積載方向における前記摩擦部材の寸法は、前記幅方向における前記摩擦部材の寸法よりも、長い、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項8】
請求項7に記載の媒体積載装置において、
前記摩擦部材は、コルク製である、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項9】
請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の媒体積載装置において、
一の前記整合部は、整合部本体と、該整合部本体の前記媒体と接触する部位に形成され、前記整合部本体よりも摩擦係数の高い前記第1整合面と、を備える、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項10】
請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の媒体積載装置において、
前記載置部には、前記媒体を前記幅方向に変位させる変位部材が設けられ、
複数の前記整合部のうち、少なくとも一の前記整合部は、前記載置部に固定されている、
ことを特徴とする媒体積載装置。
【請求項11】
記録部で記録された媒体が載置される載置部と、
前記載置部への前記媒体の導入方向と交差する幅方向に間隔をあけて配置され、前記載置部に導入された前記媒体の前記導入方向の下流側の先端を整合する複数の整合部と、
前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる移動部材と、
前記載置部に載置された複数の前記媒体に後処理を行う後処理部と、を備え、
複数の前記整合部のうち、一の前記整合部の前記媒体を整合させる第1整合面の摩擦係数は、他の前記整合部の前記媒体を整合させる第2整合面の摩擦係数よりも高く、
前記第1整合面は、前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置する、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項12】
請求項11に記載の後処理装置において、
複数の前記整合部は、前記幅方向の中央に対して対称に配置されている、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項13】
請求項12に記載の後処理装置において、
一の前記整合部は、前記幅方向の中央部に配置され、
他の前記整合部は、一の前記整合部に対して前記幅方向の一方と他方とに配置されている、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項14】
請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の後処理装置において、
前記第1整合面の摩擦係数は、少なくとも前記媒体の積載方向において、前記第2整合面の摩擦係数よりも高い、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項15】
請求項14に記載の後処理装置において、
前記第1整合面の摩擦係数は前記幅方向において、前記第2整合面の摩擦係数よりも高い、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項16】
請求項11から請求項15のいずれか1項に記載の後処理装置において、
一の前記整合部は、前記第1整合面を有する摩擦部材と、該摩擦部材が取り付けられる取付部材と、を備える、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項17】
請求項16に記載の後処理装置において、
前記導入方向から見て、前記媒体の積載方向における前記摩擦部材の寸法は、前記幅方向における前記摩擦部材の寸法よりも、長い、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項18】
請求項17に記載の後処理装置において、
前記摩擦部材は、コルク製である、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項19】
請求項11から請求項14のいずれか1項に記載の後処理装置において、
一の前記整合部は、整合部本体と、該整合部本体の前記媒体と接触する部位に形成され、前記整合部本体よりも摩擦係数の高い前記第1整合面と、を備える、
ことを特徴とする後処理装置。
【請求項20】
請求項11から請求項19のいずれか1項に記載の後処理装置において、
前記載置部には、前記媒体を前記幅方向に変位させる変位部材が設けられ、
複数の前記整合部のうち、少なくとも一の前記整合部は、前記載置部に固定されている、
ことを特徴とする後処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、媒体積載装置及び後処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1の画像形成装置では、画像が形成されたシートが後端ストッパーに突き当てられることで整合され、トレイ上に積載されている。
特許文献2のシート状媒体後処理装置では、エンドフェンスに設けた2箇所の凹凸部に用紙の端部を接触させている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2009-113924号公報
【文献】特開2002-249275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の画像形成装置では、撓んだ媒体が後端ストッパーに突き当てられた場合に、該媒体の先端が、既にトレイに積載されている他の媒体の先端と後端ストッパーとの間に進入し、積載された媒体の端部の整合が乱れる虞がある。
ここで、媒体の進入を抑制するために、特許文献1の後端ストッパーに特許文献2の凹凸部を設けた構成では、媒体の先端と凹凸部とが常に接触されることになるので、媒体を幅方向に変位させる場合に、媒体と凹凸部との摺動による負荷が大きくなる虞がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する為の、本発明に係る媒体積載装置は、処理部で処理された媒体が載置される載置部と、前記載置部への前記媒体の導入方向と交差する幅方向に間隔をあけて配置され、前記載置部に導入された前記媒体の前記導入方向の下流の先端を整合する複数の整合部と、前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる移動部材と、を備え、複数の前記整合部のうち、一の前記整合部の前記媒体を整合させる第1整合面の摩擦係数は、他の前記整合部の前記媒体を整合させる第2整合面の摩擦係数よりも高く、前記第1整合面は、前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置することを特徴とする。
【0006】
上記課題を解決する為の、本発明に係る後処理装置は、記録部で記録された媒体が載置される載置部と、前記載置部への前記媒体の導入方向と交差する幅方向に間隔をあけて配置され、前記載置部に導入された前記媒体の前記導入方向の下流側の先端を整合する複数の整合部と、前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる移動部材と、前記載置部に載置された複数の前記媒体に後処理を行う後処理部と、を備え、複数の前記整合部のうち、一の前記整合部の前記媒体を整合させる第1整合面の摩擦係数は、他の前記整合部の前記媒体を整合させる第2整合面の摩擦係数よりも高く、前記第1整合面は、前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】実施形態1に係る記録システムの全体構成が示された概略図。
図2】実施形態1に係る記録システムの処理トレイ及び周辺部が示された概略図。
図3】実施形態1に係る記録システムの処理トレイ及び周辺部が示された斜視図。
図4】実施形態1に係る記録システムの処理トレイの平面図。
図5】実施形態1に係る記録システムの整合部の一部が拡大された側面図。
図6】実施形態1に係る記録システムの整合部の一部の斜視図。
図7】実施形態1に係る記録システムの処理トレイ上の媒体が整合される状態が示された概略図。
図8】実施形態1に係る記録システムの整合部に媒体の先端部が異なる角度で接触する状態が示された概略図。
図9】実施形態1に係る記録システムの整合部に撓んだ状態の媒体の先端部が接触する状態が示された概略図。
図10】実施形態1に係る記録システムにおいて媒体の先端部が複数の整合部と接触する状態が示された平面図。
図11】実施形態1に係る記録システムにおいて媒体の先端部が複数の整合部と接触した後で幅方向にシフトされた状態が示された平面図。
図12】実施形態2に係る記録システムにおいて媒体の先端部が整合部と接触する状態が示された概略図。
図13】実施形態1の変形例に係る整合部の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明について概略的に説明する。
第1の態様に係る媒体積載装置は、処理部で処理された媒体が載置される載置部と、前記載置部への前記媒体の導入方向と交差する幅方向に間隔をあけて配置され、前記載置部に導入された前記媒体の前記導入方向の下流の先端を整合する複数の整合部と、前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる移動部材と、を備え、複数の前記整合部のうち、一の前記整合部の前記媒体を整合させる第1整合面の摩擦係数は、他の前記整合部の前記媒体を整合させる第2整合面の摩擦係数よりも高く、前記第1整合面は、前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置することを特徴とする。
【0009】
本態様によれば、前記移動部材が、前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる。前記載置部に1枚以上の前記媒体が載置された状態で、他の前記媒体が撓んだ状態で前記載置部の前記媒体上に導入された場合に、他の前記整合部が一の前記整合部よりも前記導入方向の上流に位置しているので、前記媒体は他の前記整合部と接触し、前記媒体の下流の先端が整合される。
【0010】
続いて、前記媒体の下流の先端のうち、前記第2整合面と接触していない部分は、前記導入方向の下流に向けて変形されると共に、自重の作用によって前記載置部に向けて移動しようとする。
ここで、前記媒体の下流の先端が、他の前記整合部よりも下流に位置する一の前記整合部と接触するので、前記媒体の下流への移動が制限される。さらに、前記第1整合面の摩擦係数が前記第2整合面の摩擦係数よりも高いことで、前記媒体の下流の先端が前記載置部に向けて移動することが制限される。これにより、他の前記媒体の下流の先端が、既に積載されている前記媒体の下流の先端と前記整合部との間に進入することが抑制されるので、撓んだ状態の他の前記媒体を前記載置部に導入した場合に、既に積載されている前記媒体の端部の整合が乱されるのを抑制することができる。
【0011】
また、前記載置部に複数の前記媒体が積載された状態で、複数の前記媒体を前記導入方向と交差する幅方向に変位させる場合において、摩擦係数の高い前記第1整合面が、摩擦係数の低い前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置しているので、複数の前記媒体は、前記第1整合面と接触され難い。これにより、複数の前記媒体を前記幅方向に変位させる場合に、複数の前記媒体と前記整合部との摺動による負荷が大きくなるのを抑制することができる。
【0012】
第2の態様に係る媒体積載装置は、第1の態様において、複数の前記整合部は、前記幅方向の中央に対して対称に配置されていることを特徴とする。
【0013】
本態様によれば、複数の前記媒体の前記導入方向における先端部において、複数の前記整合部が前記幅方向の中央に対して一方と他方とで均等に前記先端部と接触するので、前記載置部において、複数の前記媒体が前記導入方向に対して傾いた状態で積載されるのを抑制することができる。
【0014】
第3の態様に係る媒体積載装置は、第2の態様において、一の前記整合部は、前記幅方向の中央部に配置され、他の前記整合部は、一の前記整合部に対して前記幅方向の一方と他方とに配置されていることを特徴とする。
【0015】
本態様によれば、前記載置部に前記媒体が導入される場合に、前記媒体の前記幅方向の両端部に近い部位が、中央部に近い部位よりも先に前記整合部と接触することになるので、前記載置部において、複数の前記媒体が前記導入方向に対して傾いた状態で積載されるのをさらに抑制することができる。
【0016】
第4の態様に係る媒体積載装置は、第1の態様から第3の態様のいずれか1つにおいて、前記第1整合面の摩擦係数は、少なくとも前記媒体の積載方向において、前記第2整合面の摩擦係数よりも高いことを特徴とする。
【0017】
本態様によれば、少なくとも前記積載方向において、前記第1整合面の摩擦係数が前記第2整合面の摩擦係数よりも高い。このため、媒体の下流の先端が、既に前記載置部に積載されている前記媒体の下流の先端と前記整合部との間に進入することが抑制されるので、撓んだ状態の前記媒体を前記載置部に導入した場合に、既に積載されている前記媒体の端部の整合が乱されるのを抑制することができる。
【0018】
第5の態様に係る媒体積載装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか1つにおいて、一の前記整合部は、前記第1整合面を有する摩擦部材と、該摩擦部材が取り付けられる取付部材と、を備えることを特徴とする。
【0019】
本態様によれば、前記第1整合面が摩耗した場合に、前記摩擦部材のみを交換すればよい。つまり、前記整合部の全体を交換しなくて済むので、前記第1整合面の交換において廃棄される部材の量を減らすことができる。
【0020】
第6の態様に係る媒体積載装置は、第1の態様から第4の態様のいずれか1つにおいて、一の前記整合部は、整合部本体と、該整合部本体の前記媒体と接触する部位に形成され、前記整合部本体よりも摩擦係数の高い前記第1整合面と、を備えることを特徴とする。
【0021】
本態様によれば、前記整合部の全体を摩擦係数が高い部材で構成する必要が無く、後加工で前記第1整合面を形成すればよいので、前記第1整合面以外の部位の摩擦係数が無駄に高くなるのを防ぐことができる。
【0022】
第7の態様に係る媒体積載装置は、第1の態様から第6の態様のいずれか1つにおいて、前記載置部には、前記媒体を前記幅方向に変位させる変位部材が設けられ、複数の前記整合部のうち、少なくとも一の前記整合部は、前記載置部に固定されていることを特徴とする。
【0023】
本態様によれば、前記変位部材が前記媒体を前記幅方向に変位させる場合に、摩擦係数の高い前記第1整合面が前記媒体の変位方向とは反対方向に動くことが無いので、前記媒体と前記第1整合面との接触部に作用する摺動抵抗を減らすことができる。
【0024】
第8の態様に係る後処理装置は、記録部で記録された媒体が載置される載置部と、前記載置部への前記媒体の導入方向と交差する幅方向に間隔をあけて配置され、前記載置部に導入された前記媒体の前記導入方向の下流側の先端を整合する複数の整合部と、前記載置部に導入された前記媒体を複数の前記整合部に向けて移動させる移動部材と、前記載置部に載置された複数の前記媒体に後処理を行う後処理部と、を備え、複数の前記整合部のうち、一の前記整合部の前記媒体を整合させる第1整合面の摩擦係数は、他の前記整合部の前記媒体を整合させる第2整合面の摩擦係数よりも高く、前記第1整合面は、前記第2整合面よりも前記導入方向の下流に位置することを特徴とする。
【0025】
本態様によれば、第1の態様と同様に、撓んだ状態の他の前記媒体を前記載置部に導入した場合に、既に積載されている前記媒体の端部の整合が乱されるのを抑制することができる。さらに、複数の前記媒体を前記幅方向に変位させる場合に、複数の前記媒体と前記整合部との摺動による負荷が大きくなるのを抑制することができる。これらの作用により、前記載置部に積載された複数の前記媒体の整合状態が乱れ難くなるので、前記後処理部による複数の前記媒体の後処理を行い易くすることができる。
【0026】
第9の態様に係る後処理装置は、第8の態様において、複数の前記整合部は、前記幅方向の中央に対して対称に配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、第2の態様と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0027】
第10の態様に係る後処理装置は、第9の態様において、一の前記整合部は、前記幅方向の中央部に配置され、他の前記整合部は、一の前記整合部に対して前記幅方向の一方と他方とに配置されていることを特徴とする。
本態様によれば、第3の態様と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0028】
第11の態様に係る後処理装置は、第8の態様から第10の態様のいずれか1つにおいて、前記第1整合面の摩擦係数は、少なくとも前記媒体の積載方向において、前記第2整合面の摩擦係数よりも高いことを特徴とする。
本態様によれば、第4の態様と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0029】
第12の態様に係る後処理装置は、第8の態様から第11の態様のいずれか1つにおいて、一の前記整合部は、前記第1整合面を有する摩擦部材と、該摩擦部材が取り付けられる取付部材と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、第5の態様と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0030】
第13の態様に係る後処理装置は、第8の態様から第11の態様のいずれか1つにおいて、一の前記整合部は、整合部本体と、該整合部本体の前記媒体と接触する部位に形成され、前記整合部本体よりも摩擦係数の高い前記第1整合面と、を備えることを特徴とする。
本態様によれば、第6の態様と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0031】
第14の態様に係る後処理装置は、第8の態様から第13の態様のいずれか1つにおいて、前記載置部には、前記媒体を前記幅方向に変位させる変位部材が設けられ、複数の前記整合部のうち、少なくとも一の前記整合部は、前記載置部に固定されていることを特徴とする。
本態様によれば、第7の態様と同様の作用及び効果を得ることができる。
【0032】
[実施形態1]
以下、本発明に係る記録装置、媒体積載装置及び後処理装置の実施形態1について、添付図面を参照して説明する。
図1には、記録装置の一例としての記録システム1が示されている。記録システム1は、記録用紙に代表される媒体Pに対し、液体の一例であるインクを吐出することで記録を行うインクジェット方式の装置として構成されている。
【0033】
各図において表すX-Y-Z座標系では、X方向が装置幅方向であり、Y方向が装置奥行き方向であり、Z方向が装置高さ方向である。X方向、Y方向及びZ方向は、互いに直交している。
装置幅方向において、左と右を区別する場合には、左を+X方向と称し、右を-X方向と称する。装置奥行き方向において、手前と奥を区別する場合には、手前を-Y方向と称し、奥を+Y方向と称する。装置高さ方向において、上と下とを区別する場合には、上を+Z方向と称し、下を-Z方向と称する。
【0034】
記録システム1は、+X方向に向かって順に、記録ユニット2と後処理ユニット3とを有する。なお、記録システム1は、記録ユニット2及び後処理ユニット3が互いに機械的及び電気的に接続されており、記録ユニット2から後処理ユニット3まで媒体Pを搬送可能に構成されている。
記録システム1には、操作者によって操作される不図示の操作パネルが設けられている。この操作パネルは、記録ユニット2及び後処理ユニット3における各種の設定を入力可能に構成されている。なお、記録システム1は、後述するプリンター部10で情報が記録された媒体Pに後述する後処理を行うように構成されている。記録システム1では、後述する後処理ユニット3と同様の作用効果が得られる。
【0035】
記録ユニット2は、搬送される媒体Pに各種の情報を記録する。媒体Pには、一例として、シート状に形成された用紙が用いられている。また、記録ユニット2は、プリンター部10と、スキャナー部12と、カセット収容部14とを備える。
プリンター部10は、記録部及び処理部の一例であり、ラインヘッド20と、制御部22とを含んで構成されている。また、プリンター部10は、媒体Pに対して行う処理の一例として、記録を行う。
【0036】
ラインヘッド20は、インクを媒体Pに吐出することで媒体Pに各種の情報を記録する記録ヘッドとして構成されている。
制御部22は、図示を省略するCPU(Central Processing Unit)及びメモリー等を含んで構成され、記録ユニット2における媒体Pの搬送や、媒体Pへの各種の情報を記録する動作を制御する。また、制御部22は、記録ユニット2だけでなく、後処理ユニット3における各種の動作を制御することができる。
【0037】
スキャナー部12は、不図示の原稿の情報を読み取る。スキャナー部12で読み取られた原稿の情報は、制御部22のメモリーに記憶される。
カセット収容部14は、複数の媒体Pを収容する複数の収容カセット24を有する。プリンター部10及びカセット収容部14には、媒体Pが搬送される搬送経路15が形成されている。
搬送経路15は、一例として、給紙経路16、排出経路17、反転経路18及び送出経路19を有する。搬送経路15の各部には、不図示の搬送ローラー対が設けられている。搬送経路15では、媒体Pが、収容カセット24からラインヘッド20の記録領域へ搬送され、さらに、該記録領域から後処理ユニット3へ搬送される。
【0038】
後処理ユニット3は、後処理装置の一例である。また、後処理ユニット3は、記録ユニット2から受け入れた媒体Pを搬送する中間ユニット4と、中間ユニット4から受け入れた媒体Pを必要数まとめて後処理するエンドユニット5とを有する。後処理ユニット3では、後述するエンドユニット5と同様の作用効果が得られる。
中間ユニット4は、記録ユニット2から受け入れた媒体Pを搬送して、エンドユニット5に受け渡すユニットである。中間ユニット4には、記録ユニット2から受け入れた媒体Pが搬送される搬送経路Mが形成されている。
【0039】
エンドユニット5には、中間ユニット4からの媒体Pが搬送される搬送経路Kが形成されている。搬送経路Kは、一例として、後述する後処理部80に向けて延びる主搬送経路K1と、上トレイ33に向けて延びる副搬送経路K2とを有する。
エンドユニット5は、媒体積載装置の一例としての積載ユニット30と、複数の媒体Pに後処理を行う後処理部80と、を備える。また、エンドユニット5は、装置本体としての筐体31を有する。筐体31は、上トレイ33と、排出トレイ26とを含んで構成されている。上トレイ33には、後処理部80で後処理されない媒体Pが排出される。排出トレイ26には、後処理部80で後処理された媒体Pが排出される。
【0040】
エンドユニット5において、Y方向は、積載ユニット30への媒体Pの導入方向と交差する幅方向の一例である。また、本実施形態において、媒体Pが積載ユニット30に対して導入又は排出される方向をA方向と称する。A方向は、一例として、Z方向から見てY方向と直交する方向であり、且つY方向から見てX方向と交差する方向である。また、A方向は、Y方向から見て-X方向が+X方向よりも低くなるように傾斜した方向である。Y方向から見てA方向と直交する方向をB方向と称する。
以後の説明では、A方向について、媒体Pが後処理部80に向かう方向を+A方向と称し、媒体Pが後処理部80から離れる方向を-A方向と称する。+A方向は、導入方向の一例である。また、B方向について、媒体Pが積み重なる方向を+B方向と称し、+B方向とは反対となる方向を-B方向と称する。
【0041】
図2に表す積載ユニット30は、処理トレイ32と、整合処理部50と、パドル34とを備える。また、積載ユニット30には、下ガイド部材36と、搬送ローラー38と、駆動部40と、補助ローラー42と、サイドカーソル70と、補助パドル44と、補助駆動部46と、送出ローラー対48とが設けられている。
【0042】
下ガイド部材36は、主搬送経路K1(図1参照)の一部を構成している。
搬送ローラー38及び補助ローラー42は、下ガイド部材36上の媒体Pを挟んで+X方向に搬送する。
補助パドル44は、処理トレイ32に対する+Z方向に、Y方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、補助パドル44は、不図示のモーター及びギアを含んで構成された補助駆動部46によって、回転及び停止される。補助パドル44は、処理トレイ32上の媒体Pを+A方向に送り込む。
送出ローラー対48は、処理トレイ32上の媒体束Q(図1参照)を回転しながら排出トレイ26に向けて送り出す。媒体束Qは、複数の媒体Pの束が後処理部80によって後処理されたものである。
【0043】
図4に示されるように、処理トレイ32は、載置部の一例であり、プリンター部10(図1参照)で記録された媒体Pが載置及び積載されるように構成されている。具体的には、処理トレイ32は、A方向及びY方向に広がる平板状に形成されている。また、処理トレイ32は、-A方向の端部が+A方向の端部よりも+Z方向に位置するように、A方向に延びている。処理トレイ32のY方向の幅は、媒体PのY方向の幅よりも広い。処理トレイ32には、Y方向に延びる2組のガイドスリット37が形成されている。
ここで、複数の媒体Pが、処理トレイ32の+B方向の面である上面32A上に順次載置され、即ち+B方向に積載されることで、処理トレイ32上に複数の媒体Pが集積され、後処理後に媒体束Q(図1)が形成されるようになっている。
【0044】
図2に示されるように、パドル34は、移動部材の一例であり、処理トレイ32に導入された媒体Pを後述する整合処理部50に向けて移動させる。
具体的には、パドル34は、Y方向から見て処理トレイ32と下ガイド部材36との間に回転中心が位置するように、Y方向を軸方向として回転可能に設けられている。また、パドル34は、一例として、3枚の羽根部35を有する。
【0045】
3枚の羽根部35は、Y方向に間隔をあけて2組設けられている。また、3枚の羽根部35は、一例として、ゴム製であり、回転方向に所定の厚さを有する矩形板状に形成されている。
駆動部40は、不図示のモーター及びギアと、該モーターの駆動を制御する制御部22(図1)とを含んで構成されている。ここで、駆動部40がパドル34の回転を制御し、3枚の羽根部35が媒体Pと接触することで、処理トレイ32上の媒体Pが、後述する整合処理部50に向けて導入されるようになっている。
【0046】
図4に示されるように、整合処理部50は、複数の整合部の一例であり、処理トレイ32の+A方向の端部に設けられている。また、整合処理部50は、処理トレイ32に導入された媒体Pの+A方向の下流の先端を整合する。「整合」とは、媒体Pの端をB方向において揃えることを意味する。具体的には、整合処理部50は、Y方向において配置された整合部52と、整合部54と、整合部56とを備える。
【0047】
処理トレイ32のY方向の中央位置を表す仮想線を中心線Cと称する。中心線Cは、A方向に延びている。
整合部54は、中心線C上に位置する。つまり、整合部54は、整合処理部50におけるY方向の中央部に配置されている。整合部54において、中心線Cに対して+Y方向の部位と-Y方向の部位とは、対称に形成されている。
整合部52は、他の整合部の一例であり、整合部54に対して+Y方向に位置する。
整合部56は、他の整合部の一例であり、整合部54に対して-Y方向に位置する。
このように、整合部52、整合部54及び整合部56は、Y方向の中央に対して対称に配置されている。
【0048】
図3に示されるように、整合部52及び整合部56は、処理トレイ32の+A方向の端部に固定されている。なお、整合部56は、中心線C(図4参照)を対称軸として、整合部52の構成と線対称となる構成を有する。このため、以後の説明では、整合部52の具体的な構成について説明し、整合部56の各部については、整合部52の各部と同じ符号を付して説明を省略する。
【0049】
整合部52は、一例として、本体部材53と、押付部材55とを備える。
本体部材53は、一例として、複数箇所で屈曲された板金で構成されており、-A方向に開口している。具体的には、本体部材53は、固定部57と、下板部58と縦板部59と、上板部61とを有する。
固定部57は、処理トレイ32に締結されている。下板部58は、固定部57から+A方向に延びている。また、下板部58の+B方向の上面58A(図6参照)は、処理トレイ32の上面32Aとほぼ同じ高さとなるように配置されている。
縦板部59は、下板部58の+A方向の端部から+B方向に直立されている。縦板部59の+B方向の高さは、媒体束Q(図1参照)の最大の厚さに基づいて設定されている。また、縦板部59は、媒体P又は媒体束Qの+A方向の端部と接触することで、該端部を整合する。縦板部59の-A方向の前面59A(図6参照)は、Y-B面に沿った平面とされている。前面59Aは、第2整合面の一例である。また、前面59Aは、複数の媒体Pの+A方向の端面が接触されることで、複数の該端面を整合する。
上板部61は、縦板部59の+B方向の端部から-A方向に延びている。また、上板部61の-A方向の端部は、処理トレイ32の+A方向の端部とB方向に並んでいる。
【0050】
押付部材55は、Y方向から見て板状に形成されている。押付部材55の-A方向の端部は、上板部61の-A方向の端部にY方向を軸方向として回動可能に連結されている。押付部材55の+A方向の端部は、縦板部59に向けて斜め方向に延びている。換言すると、押付部材55は、自重によって+A方向の端部が下がっている。そして、押付部材55は、媒体Pを-B方向に押し付けることで媒体Pの浮きを抑制する。
【0051】
整合部54は、一の整合部の一例である。また、整合部54は、処理トレイ32に固定されている。具体的には、整合部54は、取付部材62と、押付部材63と、摩擦部材64とを備える。
取付部材62は、一例として、複数箇所で屈曲された板金で構成されており、-A方向に開口している。取付部材62には、摩擦部材64が取り付けられている。具体的には、取付部材62は、固定部65と、下板部66と、縦板部67と、上板部68とを有する。
【0052】
固定部65は、処理トレイ32に締結されている。下板部66は、固定部65から+A方向に延びている。また、下板部66の+B方向の上面66A(図6参照)は、処理トレイ32の上面32Aとほぼ同じ高さとなるように配置されている。
縦板部67は、下板部66の+A方向の端部から+B方向に直立されている。縦板部67の+B方向の高さは、媒体束Q(図1参照)の最大の厚さに基づいて、媒体束Qの端部を整合可能となるように設定されている。また、縦板部67は、後述する摩擦部材64をA方向において支持することで、媒体P又は媒体束Qの+A方向の端部を整合する機能を補助している。縦板部67の-A方向の前面67A(図6参照)は、Y-B面に沿った平面とされている。
上板部68は、縦板部67の+B方向の端部から-A方向に延びている。また、上板部68の-A方向の端部は、処理トレイ32の+A方向の端部とB方向に並んでいる。
【0053】
押付部材63は、Y方向から見て板状に形成されている。押付部材63の-A方向の端部は、上板部68の-A方向の端部にY方向を軸方向として回動可能に連結されている。押付部材63の+A方向の端部は、縦板部67に向けて斜め方向に延びている。換言すると、押付部材63は、自重によって+A方向の端部が下がっている。そして、押付部材63は、媒体Pを-B方向に押し付けることで媒体Pの浮きを抑制する。
【0054】
図5に示されるように、縦板部67のB方向の高さは、縦板部59のB方向の高さとほぼ同じとなっている。また、前面67Aは、前面59Aよりも+A方向の下流に位置している。換言すると、前面67Aは、前面59Aに対して+A方向にオフセット配置されている。Y方向から見て、前面59Aと前面67AとのA方向の間隔を長さL1(mm)とする。
【0055】
図6に示されるように、摩擦部材64は、一例として、コルク製であり、A方向に所定の厚さを有する平板状に形成されている。摩擦部材64の外形は、A方向から見てB方向の寸法がY方向の寸法よりも長い矩形状である。摩擦部材64のY方向の幅は、縦板部67のY方向の幅と同程度の大きさとなっている。摩擦部材64のB方向の高さは、縦板部67のB方向の高さよりも低い。
また、摩擦部材64は、第1整合面の一例としての接触面64Aを有する。接触面64Aは、摩擦部材64における-A方向の側面であり、複数の媒体Pの+A方向の端面が接触されることで、複数の該端面を整合する。また、接触面64Aは、一例として、Y-B面に沿った平面状に形成されている。
【0056】
接触面64Aと媒体Pとの接触における接触面64Aの摩擦係数は、前面59Aと媒体Pとの接触における前面59Aの摩擦係数よりも高い。換言すると、媒体Pが前面59Aと接触した状態で-B方向に変位する場合の媒体Pに作用する摩擦力に比べて、媒体Pが接触面64Aと接触した状態で-B方向に変位する場合の媒体Pに作用する摩擦力の方が大きい。
ここで、摩擦部材64のY方向の幅をW1(mm)とする。縦板部59のY方向の幅をW2(mm)とする。幅W1は、一例として、幅W2よりも大きい。
【0057】
図5に示されるように、接触面64Aは、前面59Aよりも+A方向の下流に位置し、且つ前面67Aよりも+A方向の上流に位置している。換言すると、接触面64Aは、前面59Aに対して+A方向にオフセット配置され、且つ前面67Aに対して-A方向に配置されている。
具体的に、摩擦部材64のA方向の厚さに相当する長さをL2(mm)とする。長さL2は、長さL1よりも短い。ここで、長さL3(mm)=L1-L2とする。つまり、Y方向から見て、接触面64Aは、前面59Aに対して+A方向に長さL3だけオフセット配置されている。
【0058】
図4に示されるように、サイドカーソル70は、変位部材の一例であり、処理トレイ32に設けられている。そして、サイドカーソル70は、処理トレイ32上の媒体PをY方向に変位させる。具体的には、サイドカーソル70は、媒体PのY方向の両側に位置する第1カーソル72及び第2カーソル74により構成されている。
第1カーソル72は、媒体Pの+Y方向の側辺部を支持する底板部72Aと、該側辺部を側方から保持する側板部72Bとを備える。
第2カーソル74は、媒体Pの-Y方向の側辺部を支持する底板部74Aと、該側辺部を側方から保持する側板部74Bとを備える。
【0059】
第1カーソル72の一部及び第2カーソル74の一部は、それぞれ、ガイドスリット37に挿入されており、ガイドスリット37に沿ってY方向に移動可能とされている。また、第1カーソル72及び第2カーソル74は、一例として、不図示の駆動部によって駆動されることで、Y方向に自動で移動可能とされている。
第1カーソル72及び第2カーソル74は、処理トレイ32上に積層された媒体PのY方向の両端部を揃える。また、第1カーソル72及び第2カーソル74は、媒体P又は媒体束QをY方向に挟んだ状態で、+Y方向又は-Y方向に移動することで、媒体P又は媒体束QをY方向に変位させる。
【0060】
図1に示されるように、後処理部80は、積載ユニット30に載置された複数の媒体Pに後処理を行う。なお、本実施形態において、「後処理」とは、記録ユニット2で情報が記録された媒体Pに対して行われる処理を意味する。具体的には、後処理部80は、ステープラー82を有する。
ステープラー82は、処理トレイ32に対する+A方向に配置されている。また、ステープラー82は、不図示のモーターによって駆動されることで、Y方向に移動可能とされている。さらに、ステープラー82は、制御部22によって動作を制御されることで、媒体束Qの整合された+A方向の端部に、端綴じ処理を行うように構成されている。端綴じ処理は、後処理の一例である。
【0061】
次に、実施形態1の記録システム1の作用について説明する。
図7に示されるように、処理トレイ32及び下板部58に複数の媒体Pが重ねて載置された状態において、さらに、他の媒体Pがパドル34によって+A方向に導入される場合について説明する。なお、図7では、整合部52のみが示されており、整合部54及び整合部56の図示が省略されている。
【0062】
図8には、記録時に用いられたインク量が比較的少ない媒体PLが、整合部52及び整合部54に向けて導入された状態が示されている。なお、整合部56(図4参照)の図示は省略されている。
媒体PLでは、インクが含浸されることによる媒体PLの膨潤の度合いが低いため、媒体PLのカールの発生、及びA方向に作用する力に対する媒体PLの剛性の低下が抑制されている。このため、符号PA、PB、PCで示されるように、整合部52及び整合部54に向かう媒体PLの先端部の導入角度がA方向と交差する方向に異なったとしても、媒体PLの先端部が、既に載置されている媒体Pの先端部と、整合部52及び整合部54との間に進入することが抑制される。
【0063】
図9には、記録時に用いられたインク量が比較的多い媒体PHが、整合部52及び整合部54に向けて導入された状態が示されている。なお、整合部56(図4参照)の図示は省略されている。また、媒体PHの下には、既に複数の媒体Pが積載されている。
媒体PHでは、インクが含浸されることによる媒体PHの膨潤の度合いが高いため、媒体PHにカールが発生したり、あるいは、A方向に作用する力に対する媒体PHの剛性が低下する可能性がある。このため、整合部52及び整合部54に向かう媒体PHの先端部の導入角度が、A方向と交差する方向に大きくなる可能性がある。
【0064】
図10の上図に示されるように、整合処理部50に導入された媒体PHの+A方向の先端部におけるY方向の両端部は、縦板部59と接触する。この接触時点において、摩擦部材64が縦板部59に対して+A方向にオフセット配置されているため、媒体PHのY方向の中央部は、摩擦部材64と接触していない。
続いて、図10の下図に示されるように、媒体PHのY方向の両端部が縦板部59と接触した後も媒体Pの+A方向の導入が進んだ場合、媒体PHのY方向の中央部が摩擦部材64と接触する。ここで、媒体PHのY方向の中央部が-B方向に移動しようとした場合に、摩擦部材64の摩擦係数が高いことで、比較的大きな摩擦力が媒体PHに作用するので、媒体PHの+A方向の先端部が-B方向に移動することが制限される。換言すると、媒体PHの+A方向の先端部が、既に積載されている媒体Pの+A方向の先端部と、整合部52、54、56との隙間に進入することが抑制される。
なお、積載された複数の媒体P及び媒体PHは、後処理部80(図1参照)によって後処理されることで、媒体束Qとなる。
【0065】
図11の上図に示されるように、後処理された媒体束Qは、第1カーソル72及び第2カーソル74によってY方向に挟まれる。
続いて、図11の下図に示されるように、第1カーソル72及び第2カーソル74が+Y方向に移動されることで、媒体束Qは、+Y方向に移動される。ここで、摩擦部材64の接触面64Aは、縦板部59の前面59Aに対して+A方向にオフセット配置されている。このため、媒体束Qの+A方向の先端部は、+A方向への移動中に接触面64Aと接触され難い。これにより、媒体束Qの+A方向の移動が、摩擦部材64によって制限されるのを抑制することができる。
なお、ここでは後処理後の媒体束Qのシフト動作について説明したが、後処理される前の複数の媒体Pのシフト動作についても同様である。
【0066】
図1から図11までを参照して、積載ユニット30及び後処理ユニット3の作用及び効果についてまとめる。
積載ユニット30によれば、パドル34が、処理トレイ32に導入された媒体Pを整合部52、54、56に向けて移動させる。処理トレイ32に1枚以上の媒体Pが載置された状態で、他の媒体Pが撓んだ状態で処理トレイ32の媒体P上に導入された場合に、整合部52、56が整合部54よりも+A方向の上流に位置しているので、媒体Pは整合部52、56と接触し、媒体Pの下流の先端が整合される。
【0067】
続いて、媒体Pの+A方向における下流の先端のうち、前面59Aと接触していない部分は、+A方向の下流に向けて変形されると共に、自重の作用によって処理トレイ32に向けて移動しようとする。
ここで、媒体Pの下流の先端が、整合部52、56よりも下流に位置する整合部54と接触するので、媒体Pの下流への移動が制限される。さらに、接触面64Aの摩擦係数が前面59Aの摩擦係数よりも高いことで、媒体Pの下流の先端が処理トレイ32に向けて移動することが制限される。これにより、他の媒体Pの下流の先端が、既に積載されている媒体Pの下流の先端と整合部52、54、56との間に進入することが抑制されるので、撓んだ状態の他の媒体Pを処理トレイ32に導入した場合に、既に積載されている媒体Pの端部の整合が乱されるのを抑制することができる。
【0068】
また、処理トレイ32に複数の媒体Pが積載された状態で、複数の媒体PをY方向に変位させる場合において、摩擦係数の高い接触面64Aが、摩擦係数の低い前面59Aよりも+A方向の下流に位置しているので、複数の媒体Pは、接触面64Aと接触され難い。これにより、複数の媒体PをY方向に変位させる場合に、複数の媒体Pと整合部54との摺動による負荷が大きくなるのを抑制することができる。
【0069】
積載ユニット30によれば、整合部52、54、56がY方向の中央に対して対称配置されている。これにより、複数の媒体Pの+A方向における先端部において、整合部52、54、56がY方向の中央に対して一方と他方とで均等に先端部と接触するので、処理トレイ32において、複数の媒体Pが+A方向に対して傾いた状態で積載されるのを抑制することができる。
【0070】
積載ユニット30によれば、処理トレイ32に媒体Pが導入される場合に、媒体PのY方向の両端部に近い部位が、中央部に近い部位よりも先に整合部52、56と接触することになるので、処理トレイ32において、複数の媒体Pが+A方向に対して傾いた状態で積載されるのをさらに抑制することができる。
【0071】
積載ユニット30によれば、接触面64Aが摩耗した場合に、摩擦部材64のみを交換すればよい。つまり、整合部54の全体を交換しなくて済むので、接触面64Aの交換において廃棄される部材の量を減らすことができる。
【0072】
積載ユニット30によれば、サイドカーソル70が媒体PをY方向に変位させる場合に、摩擦係数の高い接触面64Aが媒体Pの変位方向である+Y方向とは反対方向となる-Y方向に動くことが無いので、媒体Pと接触面64Aとの接触部に作用する摺動抵抗を減らすことができる。
【0073】
後処理ユニット3によれば、積載ユニット30と同様に、撓んだ状態の他の媒体Pを処理トレイ32に導入した場合に、既に積載されている媒体Pの端部の整合が乱されるのを抑制することができる。さらに、複数の媒体PをY方向に変位させる場合に、複数の媒体Pと整合部52、54、56との摺動による負荷が大きくなるのを抑制することができる。これらの作用により、処理トレイ32に積載された複数の媒体Pの整合状態が乱れ難くなるので、後処理部80による複数の媒体Pの後処理を行い易くすることができる。
なお、後処理ユニット3によれば、積載ユニット30の上記の各作用及び効果を得ることができる。
【0074】
[実施形態2]
次に、本発明に係る記録装置、媒体積載装置及び後処理装置の実施形態2について、主に図12を参照して説明する。
図12には、媒体積載装置の一例としての積載ユニット90の一部が示されている。
積載ユニット90は、後処理ユニット3(図1参照)において、積載ユニット30(図1参照)に代えて設けられている。実施形態2の後処理ユニット3において、積載ユニット90以外の構成については、実施形態1と同様の構成であるため説明を省略する。
また、積載ユニット90の構成は、積載ユニット30において、整合部54(図3参照)に代えて整合部92を備える構成となっている。整合部92以外の構成については、積載ユニット30と同様であるため、同じ符号を付して説明を省略する。
【0075】
整合部92は、一の整合部の一例である。また、整合部92は、処理トレイ32に固定されている。さらに、整合部92は、中心線C(図4参照)上に位置する。つまり、整合部92は、整合処理部50(図4参照)におけるY方向の中央部に配置されている。また、整合部92は、中心線Cに対して+Y方向の部位と-Y方向の部位とが対称に形成されている。具体的には、整合部92は、当接部材94と、接触面95と、押付部材63(図3参照)とを備える。
当接部材94は、整合部本体の一例である。また、当接部材94は、一例として、複数箇所で屈曲されたステンレス製の板金で構成されており、-A方向に開口している。具体的には、当接部材94は、固定部96と、下板部97と、縦板部98と、上板部99とを有する。
【0076】
固定部96は、処理トレイ32に締結されている。下板部97は、固定部96から+A方向に延びている。また、下板部97の+B方向の上面97Aは、上面32Aとほぼ同じ高さとなるように配置されている。
縦板部98は、下板部97の+A方向の端部から+B方向に直立されている。縦板部98の+B方向の高さは、媒体束Q(図1参照)の最大の厚さに基づいて、媒体束Qの端部を整合可能となるように設定されている。また、縦板部98の+B方向の高さは、縦板部59(図6参照)の+B方向の高さとほぼ同じとなっている。縦板部98のY方向の幅は、既述の幅W2(図6参照)よりも大きい。縦板部98は、媒体P及び媒体束Qの+A方向の端部と接触することで、該端部を整合する。
上板部99は、縦板部98の+B方向の端部から-A方向に延びている。また、上板部99の-A方向の端部は、処理トレイ32の+A方向の端部とB方向に並んでいる。
【0077】
接触面95は、第1整合面の一例であり、縦板部98の媒体Pと接触する-A方向の部位に形成されている。また、接触面95は、一例として、縦板部98を粗面加工することで形成されている。なお、図12では、接触面95の形状が簡略化されて三角波状の凹凸で示されているが、実際の接触面95は、大きさ及び形状が不規則で且つ微細な凹凸を有する面として構成されている。
【0078】
接触面95は、前面59A(図6参照)のA方向の位置を表す仮想線Gよりも+A方向の下流に位置している。換言すると、接触面95は、前面59Aに対して+A方向にオフセット配置されている。Y方向から見て、仮想線Gと接触面95とのA方向の間隔に相当する長さをL4(mm)とする。長さL4は、長さL3(図6参照)と同程度である。
接触面95の外形は、A方向から見て、B方向の寸法がY方向の寸法よりも大きい矩形状である。
【0079】
接触面95は、当接部材94の他の部位よりも摩擦係数の高い部位である。また、接触面95と媒体Pとの接触における接触面95の摩擦係数は、前面59A(図6参照)と媒体Pとの接触における前面59Aの摩擦係数よりも高い。換言すると、媒体Pが前面59Aと接触した状態で-B方向に変位する場合の媒体Pに作用する摩擦力に比べて、媒体Pが接触面95と接触した状態で-B方向に変位する場合の媒体Pに作用する摩擦力の方が大きい。
【0080】
次に、実施形態2の積載ユニット90の作用について説明する。なお、記録システム1及び後処理ユニット3の作用及び効果については、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。
媒体PのY方向の両端部が前面59A(図6参照)と接触された後も媒体Pの+A方向の導入が進んだ場合、媒体PのY方向の中央部が接触面95と接触する。ここで、媒体PのY方向の中央部が-B方向に移動しようとした場合に、接触面95の摩擦係数が高いことで、比較的大きな摩擦力が媒体Pに作用するので、媒体Pの+A方向の先端部が-B方向に移動することが制限される。換言すると、媒体Pの+A方向の先端部が、既に積載されている媒体Pの+A方向の先端部と整合部52、92、56との隙間に進入することが抑制される。
ここで、積載ユニット90によれば、整合部92の全体を摩擦係数が高い部材で構成する必要が無く、後加工である粗面加工で接触面95を形成すればよいので、接触面95以外の部位の摩擦係数が無駄に高くなるのを防ぐことができる。
【0081】
本発明の実施形態に係る記録システム1、後処理ユニット3、積載ユニット30、積載ユニット90は、以上のべたような構成を有することを基本とするものであるが、本願発明の要旨を逸脱しない範囲内での部分的構成の変更や省略等を行うことも勿論可能である。
【0082】
図13には、整合部54(図3参照)の変形例として、整合部102が示されている。なお、整合部52及び整合部56(図3参照)については、実施形態1と同様であるため、説明を省略する。また、実施形態1と同様の構成については、実施形態1と同じ符号を付与して説明を省略する。
整合部102は、一の整合部の一例である。また、整合部102は、処理トレイ32(図3参照)に固定されている。具体的には、整合部102は、取付部材62と、押付部材63(図3参照)と、摩擦部材104とを備える。
【0083】
摩擦部材104は、一例として、A方向に所定の厚さを有する板状に形成された部材であり、縦板部67の前面67A(図6参照)に取り付けられている。摩擦部材104の外形は、A方向から見てB方向の寸法がY方向の寸法よりも長い矩形状である。摩擦部材104のY方向の幅は、縦板部67のY方向の幅と同程度の大きさとなっている。摩擦部材104のB方向の高さは、縦板部67のB方向の高さよりも低い。
また、摩擦部材104は、第1整合面の一例としての接触面106を有する。接触面106は、前面59Aよりも+A方向の下流に位置している。また、接触面106は、摩擦部材104における-A方向の側面であり、複数の媒体Pの+A方向の端面が接触されることで、複数の該端面を整合する。接触面106には、複数の横溝部108が形成されている。なお、図13では、横溝部108の構成を分かり易くするために、複数の横溝部108の凹凸が拡大された状態で示されている。
【0084】
横溝部108は、-A方向に向けて開口され且つY方向に沿って延びている。また、横溝部108は、Y方向から見て、B方向に山部と谷部を繰り返す凹凸部分の谷部として形成されており、曲面状の壁面を有する。横溝部108のA-B面に沿った断面の形状及び大きさは、Y方向にほぼ同じ形状及び大きさとされている。複数の横溝部108は、B方向に並んで配置されている。
接触面106と媒体Pとの接触における接触面106の摩擦係数は、前面59Aと媒体Pとの接触における前面59Aの摩擦係数よりも高い。また、接触面106は、B方向に凹凸が繰り返されているが、Y方向には凹凸が形成されていない。換言すると、接触面106は、B方向における媒体Pとの接触による摩擦係数が、Y方向における媒体Pとの接触による摩擦係数よりも高くなるように形成されている。このように、接触面106の摩擦係数は、少なくともB方向において、前面59Aの摩擦係数よりも高い。
【0085】
整合部102では、B方向の摩擦係数がY方向の摩擦係数よりも高い。このため、媒体Pの下流の先端が、既に積載されている媒体Pの下流の先端と整合部52、102、56との間に進入することが抑制されるので、撓んだ状態の媒体Pを処理トレイ32(図3参照)に導入した場合に、既に積載されている媒体Pの端部の整合が乱されるのを抑制することができる。
また、接触面106が摩擦係数の低い前面59Aよりも+A方向の下流に位置しているので、複数の媒体Pは、接触面106と接触され難い。
ここで、処理トレイ32に複数の媒体Pが積載された状態で、複数の媒体PをY方向に変位させる場合において、媒体Pと接触面106とが接触することがあっても、接触面106のY方向の摩擦係数がB方向の摩擦係数よりも低いので、複数の媒体Pと整合部102との摺動による負荷が大きくなるのを抑制することができる。
このように、接触面106について、媒体Pの積載方向となるB方向の摩擦係数を高めると共に、媒体Pの変位方向となるY方向の摩擦係数をB方向の摩擦係数よりも低く設定してもよい。
また、接触面106は、接触面95(図12参照)と同様に、接触面に直接、凹凸形状となる加工をすることで形成されたものであってもよい。
【0086】
積載ユニット30において、整合部52、54、56は、Y方向の中央に対して対称に配置されていなくてもよい。
積載ユニット30において、整合部54に対して+Y方向の整合部52及び-Y方向の整合部54のいずれか一方が配置されていなくてもよい。
積載ユニット30において、サイドカーソル70が設けられていなくてもよい。また、整合部54が処理トレイ32に対してY方向の位置を変更可能に設けられていてもよい。
【0087】
複数の整合部の数は、3つに限らず、2つ又は4つ以上あってもよい。
整合部52、56のY方向の幅は異なっていてもよい。また、整合部52、56がY方向に移動可能とされ、整合部54のみが処理トレイ32に固定されてもよい。
複数の整合部54を備える構成では、複数の摩擦部材64のY方向の幅が異なっていてもよい。
摩擦部材64は、A方向の厚さがB方向に沿って同じ厚さのものに限らず、B方向に異なっていてもよい。なお、摩擦部材64のA方向の厚さをB方向に沿って変える場合には、接触面64AがY方向から見て連続した傾斜面や湾曲面となっているものに限らない。例えば、接触面64AがY方向から見て階段状の凹凸面となっていてもよい。
同様に、接触面95が、Y方向から見て傾斜面、湾曲面及び階段状の凹凸面のいずれかの面となっていてもよい。
後処理は、端綴じ処理に限らず、複数の媒体Pに対して行われる穴あけ処理等の他の処理であってもよい。
【符号の説明】
【0088】
1…記録システム、2…記録ユニット、3…後処理ユニット、4…中間ユニット、
5…エンドユニット、10…プリンター部、12…スキャナー部、
14…カセット収容部、15…搬送経路、16…給紙経路、17…排出経路、
18…反転経路、19…送出経路、20…ラインヘッド、22…制御部、
24…収容カセット、26…排出トレイ、30…積載ユニット、31…筐体、
32…処理トレイ、32A…上面、33…上トレイ、34…パドル、35…羽根部、
36…下ガイド部材、37…ガイドスリット、38…搬送ローラー、40…駆動部、
42…補助ローラー、44…補助パドル、46…補助駆動部、48…送出ローラー対、
50…整合処理部、52…整合部、53…本体部材、54…整合部、55…押付部材、
56…整合部、57…固定部、58…下板部、58A…上面、59…縦板部、
59A…前面、61…上板部、62…取付部材、63…押付部材、64…摩擦部材、
64A…接触面、65…固定部、66…下板部、66A…上面、67…縦板部、
67A…前面、68…上板部、70…サイドカーソル、72…第1カーソル、
72A…底板部、72B…側板部、74…第2カーソル、74A…底板部、
74B…側板部、80…後処理部、82…ステープラー、90…積載ユニット、
92…整合部、94…当接部材、95…接触面、96…固定部、97…下板部、
97A…上面、98…縦板部、99…上板部、102…整合部、104…摩擦部材、
106…接触面、108…横溝部、C…中心線、G…仮想線、K1…主搬送経路、
K2…副搬送経路、L1…長さ、L2…長さ、L3…長さ、L4…長さ、M…搬送経路、
W1…幅、W2…幅
図1
図2
図3
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図13