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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20240618BHJP
【FI】
G06Q50/10
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2020147522
(22)【出願日】2020-09-02
(65)【公開番号】P2022042209
(43)【公開日】2022-03-14
【審査請求日】2023-08-23
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000752
【氏名又は名称】弁理士法人朝日特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】久保 周作
(72)【発明者】
【氏名】清水 淳一
(72)【発明者】
【氏名】友國 恒介
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 麻美子
【審査官】岩橋 龍太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-115599(JP,A)
【文献】特開2010-097346(JP,A)
【文献】特開2016-054457(JP,A)
【文献】特開2012-238981(JP,A)
【文献】特開2008-015824(JP,A)
【文献】特開2004-038744(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
H04N 1/00
H04N 5/66-5/74
G06F 3/12
G06T 1/00-1/40
G06T 3/00-5/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサを備え、前記プロセッサは、
画像に関して行われる一連の処理の組み合わせ毎にテスト画像の処理を行わせた結果に基づき各組み合わせに含まれる処理の性能を評価し、
複数の前記組み合わせから、評価された処理の性能が第1選択条件を満たす組み合わせを選択して本番の画像を処理し、
前記本番の画像を処理した際の性能が予め定められた切替条件を満たすようになった場合、評価された処理の性能が第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えて前記本番の画像を処理する
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記本番の画像を処理した際の性能が定められた基準に満たない場合に前記切替条件が満たされる
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記テスト画像と前記本番の画像とで表されている情報の形式が異なる場合に前記切替条件が満たされる
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記切替条件が満たされた場合、前記テスト画像を用いた前記性能の評価を再度行った上で、前記第2選択条件を満たす組み合わせに切り替える
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記切替条件が満たされた場合、前記本番の画像を用いた前記性能の評価を再度行った上で、前記第2選択条件を満たす組み合わせに切り替える
請求項1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記再度の評価を、前記第1選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせに含まれる処理の本番の画像への実行結果に基づいて行う
請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えた後に前記切替条件が満たされなくなった場合、前記第1選択条件を満たす組み合わせに切り替えて前記本番の画像を処理する
請求項1から6のいずれか1項に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記切替条件が満たされなくなったか否かを、前記第2選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせに含まれる処理の本番の画像への実行結果に基づいて判断する
請求項7に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、第1の処理に関する情報と、第2の処理に関する情報とを関連付けて記憶しておき、電子データを用いて実行する第1の処理においてエラーが発生した場合、第2の処理を電子データに対して実行する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-41222号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年は文字認識や翻訳、印刷など画像に対する処理を行うサービスが様々な事業者から提供されており、複数の処理を組み合わせて利用するケースも増えている。ユーザとしてはなるべく性能が高い処理の組み合わせを継続して用いたいが、使い始めは性能が高かったが何らかの問題が発生して処理が遅延するなど性能が低下する場合がある。
そこで、本発明は、画像に対して複数の処理を組み合わせて使用している場合に、問題が発生した際の性能の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の請求項1に係る情報処理装置は、プロセッサを備え、前記プロセッサは、画像に関して行われる一連の処理の組み合わせ毎にテスト画像の処理を行わせた結果に基づき各組み合わせに含まれる処理の性能を評価し、複数の前記組み合わせから、評価された処理の性能が第1選択条件を満たす組み合わせを選択して本番の画像を処理し、前記本番の画像を処理した際の性能が予め定められた切替条件を満たすようになった場合、評価された処理の性能が第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えて前記本番の画像を処理することを特徴とする。
【0006】
本発明の請求項2に係る情報処理装置は、請求項1に記載の態様において、前記本番の画像を処理した際の性能が定められた基準に満たない場合に前記切替条件が満たされることを特徴とする。
【0007】
本発明の請求項3に係る情報処理装置は、請求項1又は2に記載の態様において、前記テスト画像と前記本番の画像とで表されている情報の形式が異なる場合に前記切替条件が満たされることを特徴とする。
【0008】
本発明の請求項4に係る情報処理装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の態様において、前記切替条件が満たされた場合、前記テスト画像を用いた前記性能の評価を再度行った上で、前記第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えることを特徴とする。
【0009】
本発明の請求項5に係る情報処理装置は、請求項1から3のいずれか1項に記載の態様において、前記切替条件が満たされた場合、前記本番の画像を用いた前記性能の評価を再度行った上で、前記第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えることを特徴とする。
【0010】
本発明の請求項6に係る情報処理装置は、請求項5に記載の態様において、前記再度の評価を、前記第1選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせに含まれる処理の本番の画像への実行結果に基づいて行うことを特徴とする。
【0011】
本発明の請求項7に係る情報処理装置は、請求項1から6のいずれか1項に記載の態様において、前記第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えた後に前記切替条件が満たされなくなった場合、前記第1選択条件を満たす組み合わせに切り替えて前記本番の画像を処理することを特徴とする。
【0012】
本発明の請求項8に係る情報処理装置は、請求項7に記載の態様において、前記切替条件が満たされなくなったか否かを、前記第2選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせに含まれる処理の本番の画像への実行結果に基づいて判断することを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、画像に対して複数の処理を組み合わせて使用している場合に、問題が発生した際の性能の低下を抑制することができる。
請求項2に係る発明によれば、切り替えを行わないときに比べて、基準以上の性能が発揮されやすいようにすることができる。
請求項3に係る発明によれば、切り替えを行わないときに比べて、形式の違いにより性能が発揮されないということを起こりにくくすることができる。
請求項4に係る発明によれば、切り換え時点でより高い性能を発揮する組み合わせを利用することができる。
請求項5に係る発明によれば、本番の画像に対してより高い性能を発揮する組み合わせを利用することができる。
請求項6に係る発明によれば、第1選択条件を満たす組み合わせで再度の評価を行う場合に比べて、切替後により高い性能を発揮する組み合わせが利用されやすいようにすることができる。
請求項7に係る発明によれば、第1選択条件を満たす組み合わせを有効に活用することができる。
請求項8に係る発明によれば、第2選択条件を満たす組み合わせで再度の評価を行う場合に比べて、切替後により高い性能を発揮する組み合わせが利用されやすいようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】実施例に係る画像処理システムの全体構成を表す図
図2】画像処理装置のハードウェア構成を表す図
図3】外部装置のハードウェア構成を表す図
図4】画像処理システムにおいて実現される機能構成を表す図
図5】表示された操作画面の一例を表す図
図6】表示された順番画像の一例を表す図
図7】評価結果情報の一例を表す図
図8】切替処理における動作手順の一例を表す図
【発明を実施するための形態】
【0015】
[1]実施例
図1は実施例に係る情報処理システム1の全体構成を表す。情報処理システム1は、各種の情報処理を行うシステムである。情報処理システム1は、通信回線2と、画像処理装置10と、複数の外部処理装置20-1、20-2、・・・(各々を区別しない場合は「外部処理装置20」と言う)とを備える。
【0016】
通信回線2は、移動体通信網及びインターネット等を含む通信システムであり、自システムと通信する装置等(=装置、端末及びシステム等)同士のデータのやり取りを中継する。通信回線2には、画像処理装置10及び外部処理装置20が有線通信で接続している。なお、各装置と通信回線2との通信は、図1に例に限定されず、有線通信及び無線通信のどちらでもよい。
【0017】
画像処理装置10及び外部処理装置20は、いずれも、画像に関する情報処理(以下「画像処理」と言う)を行う装置である。画像処理装置10は、プリント、コピー、スキャン及びファクシミリ等の画像処理を行う。外部処理装置20は、文字認識、翻訳、物体認識及び画像のファイル形式の変換等の画像処理を行う。なお、複数の外部処理装置20が実行する画像処理には、互いに重複するものが含まれているものとする。例えば外部処理装置20-1、20-2はいずれも翻訳処理を実行する。
【0018】
情報処理システム1を利用するユーザは、画像処理装置10及び外部処理装置20の少なくとも一方を用いて一連の画像処理を実行させる。ユーザは、例えば、画像処理装置10に文書のスキャン処理を実行させる。次に、ユーザは、外部処理装置20にデータ化された文書画像からの文字認識処理を実行させ、別の外部処理装置20に認識された文字の翻訳処理を実行させる。
【0019】
画像処理の中には、前述したように複数の装置において実行可能なものがあるが、その性能は装置によってまちまちである。情報処理システム1においては、各装置が行う画像処理の性能の評価が行われる。ユーザは、この評価を参考にすることで、より性能が高い装置に一連の画像処理を実行させることが可能になる。性能の評価方法については後程詳しく説明する。
【0020】
図2は画像処理装置10のハードウェア構成を表す。画像処理装置10は、プロセッサ11と、メモリ12と、ストレージ13と、通信装置14と、UI(=User Interface)装置15と、画像読取装置16と、画像形成装置17とを備えるコンピュータである。プロセッサ11は、例えば、CPU(=Central Processing Unit)等の演算装置、レジスタ及び周辺回路等を有する。メモリ12は、プロセッサ11が読み取り可能な記録媒体であり、RAM(=Random Access Memory)及びROM(=Read Only Memory)等を有する。
【0021】
ストレージ13は、プロセッサ11が読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ハードディスクドライブ又はフラッシュメモリ等を有する。プロセッサ11は、RAMをワークエリアとして用いてROMやストレージ13に記憶されているプログラムを実行することで各ハードウェアの動作を制御する。通信装置14は、アンテナ及び通信回路等を有し、通信回線2を介した通信を行う通信手段である。
【0022】
UI装置15は、自装置を利用するユーザに対して提供されるインターフェースである。UI装置15は、例えば、表示手段であるディスプレイと、ディスプレイの表面に設けられたタッチパネルとを有するタッチスクリーンを有し、画像を表示すると共に、ユーザからの操作を受け付ける。また、UI装置15は、タッチスクリーン以外にも、キーボード等の操作子を有し、それらの操作子への操作を受け付ける。
【0023】
画像読取装置16は、用紙等の媒体に表されている画像を読み取るハードウェア(いわゆるスキャナ)であり、自装置にセットされた媒体から画像を読み取る画像読取手段である。画像形成装置17は、用紙等の媒体に画像を形成するいわゆるプリンタであり、自装置にセットされた媒体を搬送しながら例えば電子写真方式で画像を転写して定着させることでその媒体に画像を形成する画像形成手段である。
【0024】
なお、画像読取装置16及び画像形成装置17は、必須の構成ではなく、画像処理装置10に備えられていなくてもよい。その場合、画像処理装置10は、外部の画像読取装置16及び画像形成装置17(これらのうち一方だけでもよい)と画像データを送受信して、画像処理を行えばよい。
【0025】
図3は外部処理装置20のハードウェア構成を表す。外部処理装置20は、プロセッサ21と、メモリ22と、ストレージ23と、通信装置24と、UI装置25とを備えるコンピュータである。プロセッサ21からUI装置25までは、図2に表すプロセッサ11からUI装置15までと同種のハードウェアである。
【0026】
情報処理システム1においては、上記の各装置のプロセッサがプログラムを実行して各部を制御することで、以下に述べる各機能が実現される。各機能が行う動作は、その機能を実現する装置のプロセッサが行う動作としても表される。
図4は情報処理システム1において実現される機能構成を表す。画像処理装置10は、画像関連処理部101と、処理要求部102と、性能評価部103と、評価結果出力部104と、本番処理選択部105とを備える。外部処理装置20は、いずれも、画像関連処理部201を備える。
【0027】
画像処理装置10の画像関連処理部101は、上述したプリント処理等の各種の画像処理を実行する。外部処理装置20の画像関連処理部201は、上述した文字認識処理等の各種の画像処理を実行する。画像処理装置10の処理要求部102は、画像処理を実行する機能に対して、ユーザから要求された画像処理の実行を要求する。処理要求部102は、ユーザの操作を受け付けるための操作画面を表示する。
【0028】
図5は表示された操作画面の一例を表す。図5の例では、処理要求部102は、自装置が実行可能な画像処理の一覧と、外部処理装置20が実行可能な画像処理の一覧とを表示している。処理要求部102は、同じ画像処理を複数の装置が実行可能な場合は、図中の「文字認識処理(1)」及び「文字認識処理(2)」のように各装置に割り当てられた番号を付して識別させている。
【0029】
また、処理要求部102は、「順次実行する画像処理を選択してください。」という文字列と、実行する画像処理の順番を示す順番画像C1とを表示している。この操作画面では、ユーザは、画像処理メニューから実行したい画像処理をドラッグして順番画像C1にドロップする。上記操作が行われると、処理要求部102は、ドロップされた画像処理を順番画像C1に表示する。
【0030】
図6は表示された順番画像C1の一例を表す。図6(a)の例では、1番目に「スキャン処理」、2番目に「前処理(1)」、3番目に「文字認識処理(2)」、4番目に「変換処理(2)」が実行されるように画像処理が選択されている。図6(b)の例では、1番目に「スキャン処理」、2番目に「変換処理(1)」、3番目に「ファクシミリ処理」が実行されるように画像処理が選択されている。
【0031】
なお、図6の例では一連の処理が3つ又は4つであったが、2つでもよいし、5以上であってもよい。処理要求部102は、図示せぬ実行ボタンを押す操作が行われると、選択された画像処理の実行を各画像関連処理部(画像関連処理部101及び画像関連処理部201)に要求する。
【0032】
性能評価部103は、画像に関して行われる一連の処理の組み合わせ毎にテスト画像の処理を行わせた結果に基づき、各組み合わせに含まれる処理の性能を評価する。一連の処理の組み合わせとは、例えば、図6(a)の例であれば、「スキャン処理」、「前処理(1)」、「文字認識処理(2)」、「変換処理(2)」という組み合わせであり、図6(b)の例であれば、「スキャン処理」、「変換処理(1)」、「ファクシミリ処理」という組み合わせである。
【0033】
性能評価部103による性能の評価は、ユーザが情報処理システム1の利用を開始する前に予め行われる。なお、利用開始後でも、新たな機能が追加された際に性能の評価が行われてもよい。性能評価部103は、処理の性能の評価を行うための評価操作がされた場合に性能の評価を行う。評価操作とは、例えば、一連の処理の組み合わせを決定する操作と、テスト画像を指定する操作である。
【0034】
一連の処理の組み合わせを決定する操作は、図6の例と同じように行われる。テスト画像を指定する操作は、予め作成されたテスト画像のファイルを画像処理装置10にアップロードする操作である。また、スキャン処理が含まれている場合には、テスト用の画像が印刷された用紙をスキャンさせる操作が、テスト画像を指定する操作として行われる。
【0035】
性能評価部103は、評価操作が行われると、評価操作により指定されたテスト画像について、評価操作により決定された一連の処理を行うよう処理要求部102に要求する。処理要求部102は、要求されたとおりにテスト画像の処理を行うよう、各画像関連処理部(画像関連処理部101及び画像関連処理部201)に要求する。各画像関連処理部は、受け取った要求に従い、テスト画像の処理を実行する。
【0036】
各画像関連処理部は、テスト画像の処理を実行すると、実行した処理の結果を示す結果情報を性能評価部103に供給する。結果情報は、例えば、処理に要した時間、処理に使用されたメモリのサイズ、認識された文字の確度(文字認識処理の場合)及び使用料等である。性能評価部103は、供給された結果情報に基づいて、上述した各組み合わせに含まれる処理の性能を評価する。
【0037】
性能評価部103は、例えば、一連の処理の組み合わせと性能の順番とを対応付けた評価結果情報を作成する。
図7は評価結果情報の一例を表す。図7の例では、前処理と文字認識処理の4通りの組み合わせ(組み合わせ1=(1)と(1)、組み合わせ2=(1)と(2)、組み合わせ3=(2)と(1)、組み合わせ4=(2)と(2))と性能の順番が対応付けられている。
【0038】
組み合わせ1は、確度が1番だが処理時間と使用料が4番、メモリ容量が3番である。組み合わせ2は、確度とメモリ容量が2番で処理時間と使用料が3番である。組み合わせ3は、処理時間と使用料が2番、角度が3番、メモリ容量が4番である。組み合わせ4は、確度は4番だが処理時間、メモリ容量及び使用料が1番である。性能評価部103は、作成した評価結果情報を評価結果出力部104に供給する。
【0039】
評価結果出力部104は、供給された評価結果情報に基づき、少なくとも2以上の一連の処理の組み合わせについての評価の結果を出力する。評価結果出力部104は、評価結果を本番処理選択部105に出力する。本番処理選択部105は、出力されてきた評価結果に基づいて、複数の処理の組み合わせから、評価された処理の性能が予め定められた第1選択条件を満たす組み合わせを選択する。
【0040】
本番処理選択部105は、例えば、処理の性能の評価結果が図7のように順位で表される場合に、平均の順位が最も高い順位になる組み合わせが第1選択条件を満たすと判断する。本番処理選択部105は、図7の例であれば、組み合わせ1、2、3、4の平均順位が、(1+4+3+4)÷4=3、(2+3+2+3)÷4=2.5、(3+2+4+2)÷4=2.75、(1+4+3+4)÷4=1.75なので、組み合わせ4が第1選択条件を満たすと判断する。なお、本番処理選択部105は、性能の種類毎に重みを付けて平均順位を判断してもよい。
【0041】
本番処理選択部105は、第1選択条件を満たすと判断した組み合わせを選択し、選択した組み合わせを処理要求部102に供給する。処理要求部102は、供給された組み合わせが示す一連の処理を実行するよう、各画像関連処理部に要求する。各画像関連処理部は、要求された一連の処理、すなわち、本番処理選択部105により選択された組み合わせの処理により本番の画像を処理する。
【0042】
各画像関連処理部は、本番の画像の処理を実行すると、実行した処理の結果を示す結果情報を性能評価部103に供給する。性能評価部103は、供給された本番の結果情報に基づいて、各組み合わせに含まれる処理の性能を実施例と同様に評価する。性能評価部103は、本番画像での評価結果を示す評価結果情報を作成して評価結果出力部104に供給する。
【0043】
評価結果出力部104は、本番の画像を処理した際の性能が予め定められた切替条件を満たすか否かを判断する。評価結果出力部104は、本実施例では、本番の画像を処理した際の性能が定められた基準に満たない場合に切替条件が満たされたと判断する。評価結果出力部104は、例えば、各処理の処理時間の閾値を基準として定めておき、本番の画像を処理した際の処理時間が閾値以上である処理については、処理の性能が基準に達しておらず、切替条件が満たされたと判断する。
【0044】
評価結果出力部104は、切替条件が満たされたと判断した場合、その旨を性能評価部103に通知する。性能評価部103は、この通知を受け取った場合、すなわち、切替条件が満たされた場合、テスト画像を用いた性能の評価を再度行う。評価結果出力部104は、再度行われた評価の結果を本番処理選択部105に出力する。本番処理選択部105は、出力されてきた評価結果に基づいて、複数の処理の組み合わせから、評価された処理の性能が予め定められた第2選択条件を満たす組み合わせを選択する。
【0045】
第2選択条件は、第1選択条件を満たす組み合わせとは異なる組み合わせが満たす条件である。本番処理選択部105は、例えば、処理の性能の評価結果が図7のように順位で表される場合に、平均の順位が2番目に高い順位になる組み合わせが第2選択条件を満たすと判断する。本番処理選択部105は、図7の例であれば、平均順位が2番目に高い組み合わせ2を本番の処理を実行する組み合わせとして選択する。
【0046】
処理要求部102は、本番処理選択部105により選択された組み合わせが示す一連の処理を実行するよう、各画像関連処理部に要求する。各画像関連処理部は、要求された一連の処理、すなわち、第2選択条件を満たす組み合わせの処理により本番の画像を処理する。
【0047】
このように、各画像関連処理部は、本番の画像を処理した際の性能が切替条件を満たすようになった場合、評価された処理の性能が第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えて本番の画像を処理する。また、各画像関連処理部は、切替条件が満たされた場合、テスト画像を用いた性能の評価が再度行われた上で、第2選択条件を満たす組み合わせに切り替える。
【0048】
画像処理装置10は、上記の構成により、一連の処理の性能を評価し、本番の処理において評価ほど性能が発揮されない場合に処理の組み合わせを切り替える切替処理を行う。
図8は切替処理における動作手順の一例を表す。まず、画像処理装置10(性能評価部103)は、処理の性能の評価を行うための評価操作(一連の処理の組み合わせを決定する操作及びテスト画像を指定する操作)を受け付ける(ステップS11)。
【0049】
次に、画像処理装置10(処理要求部102)は、評価操作により指定されたテスト画像について、評価操作により決定された一連の処理を行うよう各画像関連処理部に要求する(ステップS12)。続いて、画像処理装置10(性能評価部103)は、画像に関して行われる一連の処理の組み合わせ毎にテスト画像の処理を行わせた結果に基づき、各組み合わせに含まれる処理の性能を評価する(ステップS13)。
【0050】
次に、画像処理装置10(本番処理選択部105)は、出力されてきた評価結果に基づいて、複数の処理の組み合わせから、評価された処理の性能が予め定められた第1選択条件を満たす組み合わせを選択する(ステップS14)。続いて、画像処理装置10(処理要求部102)は、選択された組み合わせが示す一連の処理を実行するよう、各画像関連処理部に要求する(ステップS15)。
【0051】
次に、画像処理装置10(評価結果出力部104)は、本番の画像を処理した際の性能が切替条件を満たすか否かを判断する(ステップS21)。画像処理装置10(評価結果出力部104)は、本番の画像を処理した際の性能が切替条件を満たさない(NO)と判断した場合は、この動作手順を終了する。ステップS21において切替条件が満たされる(YES)と判断された場合、画像処理装置10(性能評価部103)は、テスト画像を用いた性能の評価を再度行う(ステップS22)
【0052】
次に、画像処理装置10(本番処理選択部105)は、ステップS22における評価結果に基づいて、複数の処理の組み合わせから、評価された処理の性能が予め定められた第2選択条件を満たす組み合わせを選択する(ステップS23)。続いて、画像処理装置10(処理要求部102)は、選択された組み合わせが示す一連の処理を実行するよう、各画像関連処理部に要求する(ステップS24)。画像処理装置10は、ステップS24の次はステップS21に戻って動作する。
【0053】
以上のとおり、情報処理システム1は、画像に対して複数の処理を組み合わせて使用している。そして、テスト画像の処理を行った結果に基づき各処理の性能を評価して、例えば最も評価が高かった組み合わせを選択している。しかし、例えばシステムに不具合等の問題があると、評価されたような性能が発揮されない場合がある。そのような場合に、本実施例では、使用する処理の組み合わせを切り替えることで、切り替えを行わない場合に比べて、問題が発生した際の性能の低下が抑制される。
【0054】
また、本実施例では、本番の画像を処理した際の性能が定められた基準に満たない場合に切り替えが行われるので、この場合に切り替えを行わないときに比べて、基準以上の性能が発揮されやすい。また、切り替えの際に性能の評価を再度行うので、切り換え時点でより高い性能を発揮する組み合わせが利用されることになる。
【0055】
[2]変形例
上述した実施例は本発明の実施の一例に過ぎず、以下のように変形させてもよい。また、実施例及び各変形例は、必要に応じて組み合わせて実施してもよい。
【0056】
[2-1]切替条件
実施例では、本番の画像を処理した際の性能が定められた基準に満たない場合に満たされる切替条件が用いられたが、これに限らない。例えば、テスト画像で評価された性能から本番の画像を処理した際の性能への低下率が閾値以上である場合に満たされる条件が切替条件として用いられてもよい。
【0057】
評価結果出力部104は、例えば処理時間の場合、テスト画像の処理時間T1よりも本番の画像の処理時間T2の方が長く性能が低下している場合に、例えば(T2-T1)÷T1を性能の低下率として算出する。このように、性能の低下率は、性能が低下する程大きくなる値であればよい。評価結果出力部104は、算出した低下率が閾値以上である場合に切替条件が満たされたと判断する。
【0058】
また、テスト画像と本番の画像とで表されている情報の形式が異なる場合に満たされる条件が切替条件として用いられてもよい。情報の形式には、例えば文字を含む画像であれば、フォント形式と手書き形式が含まれる。評価結果出力部104は、テスト画像及び本番の画像に含まれる文字の形式を判断し、判断した形式が異なっている場合に切替条件が満たされたと判断する。これにより、形式が異なっている場合に切り替えを行わないときに比べて、形式の違いにより性能が発揮されないということが起こりにくい。
【0059】
[2-2]再度の評価
性能評価部103は、実施例では、切替条件が満たされた場合、テスト画像を用いた性能の評価を再度行ったが、テスト画像ではなく本番の画像を用いた性能の評価を再度行ってもよい。この場合、各画像関連処理部は、切替条件が満たされた場合、本番の画像を用いた性能の評価が再度行われた上で、第2選択条件を満たす組み合わせに切り替える。これにより、本番の画像に対してより高い性能を発揮する組み合わせが利用されることになる。
【0060】
なお、性能評価部103は、再度の評価を、第1選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせに含まれる処理の本番の画像への実行結果に基づいて行ってもよい。切替後は第1選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせで処理が実行されるので、第1選択条件を満たす組み合わせで再度の評価を行う場合に比べて、切替後に用いられる可能性がある別の組み合わせで再度の評価を行った方が、切替後により高い性能を発揮する組み合わせが利用されることになりやすい。
【0061】
[2-3]第1選択条件の再利用
各画像関連処理部は、実施例では、切替条件が満たされた場合、評価された処理の性能が第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えて本番の画像を処理したが、第2選択条件を満たす組み合わせに切り替えた後に、例えばシステムの不具合等の影響で切替条件が満たされなくなる場合もある。
【0062】
その場合に、各画像関連処理部は、第1選択条件を満たす組み合わせに切り替えて本番の画像を処理してもよい。切替条件が満たされなくなったか否かの判断は、実施例と同様に評価結果出力部104が行えばよい。第1選択条件を満たす組み合わせについて切替条件が満たされたとしても、その原因がシステムの一時的なエラー等であり時間が経過すると解消する場合もある。
【0063】
その場合、第1選択条件を満たす組み合わせを再度用いても、切替条件を満たさない。例えば第1選択条件として処理の性能が最も高くなる組み合わせが満たす条件が定められれば、本変形例によれば、そのような第1選択条件を満たす組み合わせ、すなわち、処理の性能が最も高くなる組み合わせが有効に活用されることになる。
【0064】
なお、評価結果出力部104は、切替条件が満たされなくなったか否かを、第2選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせに含まれる処理の本番の画像への実行結果に基づいて判断してもよい。別の組み合わせは、第1選択条件を満たす組み合わせであってもよいし、第1選択条件及び第2選択条件とは異なる選択条件を満たす組み合わせであってもよい。
【0065】
2度目の切替後は第2選択条件を満たす組み合わせとは別の組み合わせで処理が実行されるので、第2選択条件を満たす組み合わせで再度の評価を行う場合に比べて、切替後に用いられる可能性がある別の組み合わせで再度の評価を行った方が、切替後により高い性能を発揮する組み合わせが利用されることになりやすい。
【0066】
[2-4]機能構成
情報処理システム1において実現される機能の構成は、図4に表すものに限らない。例えば、実施例では画像処理装置10の評価結果出力部104が、評価の結果の出力と切替条件を満たすか否かの判断と行ったが、これらの動作を別々の機能が行ってもよい。
【0067】
また、例えば性能評価部103及び評価結果出力部104が行う動作を、1つの機能が行ってもよい。また、画像処理装置10が実現する機能を2以上の情報処理装置又はクラウドサービスで提供されるコンピュータリソースが実現してもよい。要するに、画像処理システム全体として図4に表された機能が実現されていれば、各機能が行う動作の範囲及び各機能を実現する装置は自由に定められてよい。
【0068】
[2-5]プロセッサ
上記各実施例において、プロセッサとは広義的なプロセッサを指し、汎用的なプロセッサ(例えばCPU:Central Processing Unit、等)や、専用のプロセッサ(例えばGPU:Graphics Processing Unit、ASIC:Application Specific Integrated Circuit、FPGA:Field Programmable Gate Array、プログラマブル論理デバイス、等)を含むものである。
【0069】
また上記各実施例におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施例において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【0070】
[2-6]発明のカテゴリ
本発明は、画像処理装置及び外部処理装置等の情報処理装置の他、各情報処理装置を備える情報処理システム(情報処理システム1はその一例)としても捉えられる。また、本発明は、各情報処理装置が実施する処理を実現するための情報処理方法としても捉えられるし、各情報処理装置を制御するコンピュータを機能させるためのプログラムとしても捉えられる。このプログラムは、それを記憶させた光ディスク等の記録媒体の形態で提供されてもよいし、インターネット等の通信回線を介してコンピュータにダウンロードさせ、それをインストールして利用可能にするなどの形態で提供されてもよい。
【符号の説明】
【0071】
1…情報処理システム、10…画像処理装置、20…外部処理装置、101…画像関連処理部、102…処理要求部、103…性能評価部、104…評価結果出力部、105…本番処理選択部、201…画像関連処理部。
図1
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図8