IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 新東工業株式会社の特許一覧

特許7505377情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム
<>
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図1
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図2
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図3
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図4
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図5
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図6
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図7
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図8
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図9
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図10
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図11
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図12
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図13
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図14
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図15
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図16
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図17
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図18
  • 特許-情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム 図19
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報処理方法、情報処理システム、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/04 20120101AFI20240618BHJP
   G05B 19/418 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q50/04
G05B19/418 Z
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020188250
(22)【出願日】2020-11-11
(65)【公開番号】P2022077401
(43)【公開日】2022-05-23
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000191009
【氏名又は名称】新東工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】赤塚 成啓
(72)【発明者】
【氏名】田中 義嗣
(72)【発明者】
【氏名】中村 直寿
【審査官】山崎 誠也
(56)【参考文献】
【文献】特開2016-192095(JP,A)
【文献】特表2013-545157(JP,A)
【文献】特開2009-116471(JP,A)
【文献】特開2018-073221(JP,A)
【文献】特開2012-242846(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0258940(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0227473(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0263053(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0110531(US,A1)
【文献】稲垣 高宏,リアルタイムに動作する画面を設計できるGUI構築ツール,日経コンピュータ,日経BP社,1991年03月25日,第249号,p.197-202
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G05B 19/418
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
1または複数のプロセッサが、複数のウィジェットを含む第1画面であって、各ウィジェットが、製造ラインの状態を管理する複数のアプリケーションソフトウェアのうち当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づき構成される第1画面を、ディスプレイに表示する第1画面表示ステップと、
前記1または複数のプロセッサが、前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアを制御して、当該アプリケーションソフトウェアが生成する第2画面を前記ディスプレイに表示する第2画面表示ステップと、を含み、
前記製造ラインを管理する複数の管理グループが階層関係を有するとき、
前記第1画面表示ステップにおいて、前記1または複数のプロセッサは、
各管理グループに応じて前記複数のウィジェットの構成が定められた前記第1画面を、当該管理グループまたは当該管理グループよりも上位階層の管理グループに属するユーザの操作に応答して表示する、
ことを特徴とする情報処理方法。
【請求項2】
前記複数のウィジェットのうち少なくとも2つは、前記複数のアプリケーションソフトウェアのうち同一のアプリケーションソフトウェアに関連付けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理方法。
【請求項3】
前記複数のウィジェットのうち少なくとも1つは、前記複数のアプリケーションソフトウェアのうち2つ以上のアプリケーションソフトウェアに関連付けられている、
ことを特徴とする請求項1または2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記第2画面表示ステップにおいて、前記1または複数のプロセッサは、
前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づいて構成した他のウィジェットを表示し、前記他のウィジェットに対する操作を受け付けると前記第2画面を表示する、
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項5】
前記第2画面は、前記ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアにおいて第3画面から遷移することにより表示される画面である、
ことを特徴とする請求項1から4の何れか1項に記載の情報処理方法。
【請求項6】
1または複数のプロセッサを含む情報処理システムであって、
前記1または複数のプロセッサは、
複数のウィジェットを含む第1画面であって、各ウィジェットが、製造ラインの状態を管理する複数のアプリケーションソフトウェアのうち当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づき構成される第1画面を、ディスプレイに表示する第1画面表示処理と、
前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアを制御して、当該アプリケーションソフトウェアが生成する第2画面を前記ディスプレイに表示する第2画面表示処理と、を実行し、
前記製造ラインを管理する複数の管理グループが階層関係を有するとき、
前記第1画面表示処理において、前記1または複数のプロセッサは、
各管理グループに応じて前記複数のウィジェットの構成が定められた前記第1画面を、当該管理グループまたは当該管理グループよりも上位階層の管理グループに属するユーザの操作に応答して表示する、
ことを特徴とする情報処理システム。
【請求項7】
請求項に記載の情報処理システムを動作させるためのプログラムであって、上記1または複数のプロセッサに上記各処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、製造ラインを管理する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
製造ラインを管理する技術が知られている。例えば、特許文献1には、サーバが製造ラインを制御するためのサービスを提供し、端末において複数の制御アプリケーション各々が、当該サービスのウィンドウをディスプレイに表示するシステムが記載されている。特許文献2には、稼動中の複数の生産用工具の各々について、当該生産用工具から収集したデータを処理した結果を含むウィンドウを、遠隔に位置する装置に表示するシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開平5-210478号公報(1993年8月20日公開)
【文献】特表2014-528861号公報(2014年10月30日公開)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、ユーザは、製造システムの状態を把握するには、複数の制御アプリケーションの各ウィンドウを閲覧する必要がある。また、特許文献2に記載された技術では、ユーザは、複数の生産用工具の状態を把握するには、複数の生産用工具に対応する各ウィンドウを閲覧する必要がある。このように、特許文献1および2に記載された技術では、製造ラインの状態を一括して把握することが難しい。
【0005】
本発明の一態様は、上記の問題に鑑みてなされたものであり、製造ラインの状態を一括して把握することをより容易にする技術を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の課題を解決するために、本発明の一態様に係る情報処理方法は、1または複数のプロセッサが実行する情報処理方法である。当該情報処理方法は、第1画面表示ステップと、第2画面表示ステップとを含む。また、本発明の一態様に係る情報処理システムは、1または複数のプロセッサを含む。前記1または複数のプロセッサは、第1画面表示処理と、第2画面表示処理と、を実行する。
【0007】
第1画面表示ステップ(第1画面表示処理)において、前記1または複数のプロセッサは、複数のウィジェットを含む第1画面をディスプレイに表示する。各ウィジェットは、製造ラインの状態を管理する複数のアプリケーションソフトウェアのうち、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づき構成される。第2画面表示ステップ(第2画面表示処理)において、前記1または複数のプロセッサは、前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアを制御して、第2画面を前記ディスプレイに表示する。第2画面は、当該アプリケーションソフトウェアが生成する画面である。
【発明の効果】
【0008】
本発明の一態様によれば、製造ラインの状態を一括して把握することを、より容易にする技術を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態1に係る情報処理システム(サーバ)の機能的な構成を示すブロック図である。
図2図1に示すサーバの物理的な構成の一例を示すブロック図である。
図3】実施形態1に係る情報処理方法によって表示される画面間の遷移の一例を示す図である。
図4】実施形態1に係る第1画面の具体例を示す図である。
図5】実施形態1に係る第1画面の他の具体例を示す図である。
図6】実施形態1においてアプリケーションソフトウェアが生成する複数の画面間の遷移の一例を示す図である。
図7図6に示すアプリケーションソフトウェアが生成する第2画面の一例を示す図である。
図8図6に示すアプリケーションソフトウェアが生成する第2画面の他の一例を示す図である。
図9図6に示すアプリケーションソフトウェアが生成する第2画面の他の一例を示す図である。
図10図6に示すアプリケーションソフトウェアが生成する第2画面の他の一例を示す図である。
図11】実施形態1において他のアプリケーションソフトウェアが生成する複数の画面間の遷移の一例を示す図である。
図12図11に示すアプリケーションソフトウェアが生成する第2画面の一例を示す図である。
図13図11に示すアプリケーションソフトウェアが生成する第2画面の他の一例を示す図である。
図14】実施形態1の変形例に係る情報処理方法によって表示される画面間の遷移の一例を示す図である。
図15】実施形態1の変形例における他のウィジェットの一例を示す図である。
図16】実施形態1の変形例における他のウィジェットの他の一例を示す図である。
図17】実施形態1の変形例における他のウィジェットの他の一例を示す図である。
図18】実施形態2に係る情報処理システムの機能的な構成、およびその適用対象となる複数の製造ラインの具体例を示す図である。
図19】実施形態2における第1画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態1〕
以下、本発明の実施形態1について、図面を参照して説明する。
【0011】
<サーバ1の機能的な構成の概略>
本実施形態に係る情報処理システムの機能的な構成について、図1を参照して説明する。本実施形態に係る情報処理システムは、一例として、図1に示すサーバ1として実現される。図1は、サーバ1の機能的な構成を示すブロック図である。
【0012】
サーバ1は、製造ラインLの状態を管理する複数のアプリケーションソフトウェアAPPx(x=1、2、・・・)を利用した統合サービスを提供する。本実施形態では、製造ラインLは、鋳物を製造するラインであり、製造施設Fに設置されている。製造ラインLの状態の一例としては、製造ラインLにおいて実施される各工程の状態、製造ラインLにおいて用いられる各設備の状態、製造ラインLにおける生産状況、および製造ラインLにおける環境等が挙げられる。ただし、本実施形態における製造ラインLおよびその状態とは、上述したものに限られない。
【0013】
なお、「アプリケーションソフトウェア」とは、製造ラインLの状態を管理する機能を提供するソフトウェアであり、サーバ1のオペレーティングシステム上で動作するものである。以降、アプリケーションソフトウェアAPPxを、単に「アプリAPPx」とも記載する。アプリAPPxの詳細については後述する。
【0014】
サーバ1は、統合サービスとして、本実施形態に係る情報処理方法を実行する。サーバ1は、当該情報処理方法を実行することにより、第1画面を表示する第1画面表示処理と、第1画面に対する操作に応じて第2画面を表示する第2画面表示処理とを実行する。ここでは、第1画面および第2画面は、端末8のディスプレイに表示される。端末8のディスプレイは、本発明におけるディスプレイの一例である。端末8のディスプレイに表示することを、以降、単に「表示する」とも記載する。サーバ1およびサーバ1が実行する情報処理方法の詳細については後述する。なお、ここで、「操作」とは、端末8のユーザによる操作である。また、端末8のユーザは、例えば、製造施設Fの状態を管理する管理者である。以降、端末8のユーザを、管理者と記載する。ただし、本実施形態に係る端末8のユーザを管理者に限定するものではない。
【0015】
図1に示すように、サーバ1は、統合サービス提供部101と、データ収集部102と、データ受け渡し部103と、アプリAPPxとを含む。これらの機能ブロックの詳細については後述する。
【0016】
また、サーバ1は、ネットワークN1を介して、ゲートウェイ7、および端末8と、それぞれ通信可能に接続される。ネットワークN1は、WAN(Wide Area Network)である。管理装置6およびゲートウェイ7は、製造施設F内に設置されている。例えば、端末8は、製造施設Fとは離れた遠隔地に設置された装置であってもよいし、製造施設Fの状態を管理する管理者が携帯する装置であってもよい。
【0017】
<製造施設F>
製造施設Fは、製造ラインL、管理装置6およびゲートウェイ7を含む。
【0018】
(製造ラインLの構成)
製造ラインLは、図1に示すように、複数の設備Mi(i=1、2、・・・)と、複数のコントローラMPiと、複数の外付けのセンサCj(j=1、2、・・・)と、センサ親機CPとを含んでいる。製造ラインLは、一例として、鋳物の製造ラインである。この場合、製造ラインLにおいて実施される工程の一例として、砂処理工程、造型工程、中子セット工程、注湯工程、冷却・搬送工程、および後処理工程が挙げられる。また、製造ラインLは、砂処理設備M1と、造型設備M2と、中子設備M3と、注湯設備M4と、搬送設備M5と、後処理設備M6とを含む。砂処理設備M1は、鋳物砂を処理する砂処理工程を実施する。造型設備M2は、鋳型を造型する造型工程を実施する。中子設備M3は、鋳型に中子をセットする中子セット工程を実施する。注湯設備M4は、鋳型に溶湯を注湯する注湯工程を実施する。冷却・搬送設備M5は、鋳型を冷却または搬送する搬送工程を実施する。後処理設備M6は、鋳型から鋳物を取り出した後の後処理工程を実施する。
【0019】
各設備Miは、コントローラMPiを内蔵する。各コントローラMPiは、設備Miを制御する。コントローラMPiは、一例として、設備Miの各部を制御するプログラムにしたがって動作するPLC(Programmable Logic Controller)コントローラである。各コントローラMPiは、設備Miの状態を表す情報を取得する。コントローラMPiが取得可能な情報の一例としては、設備Miの電源状態、スタンバイ状態、所定部品の点検処理が行われた回数を表す情報、所定部品の稼働時間、所定部品の交換日時、所定作業に要した処理時間、内蔵のセンサによって計測される情報等があるが、これらに限られない。
【0020】
また、各コントローラMPiは、ネットワークN2を介して、後述する管理装置6およびゲートウェイ7に接続される。ネットワークN2は、製造施設Fに敷設されたLAN(Local Area Network)である。ネットワークN2は、有線LAN、無線LAN、またはこれらの組み合わせによって構成される。各コントローラMPiは、設備Miの状態を表す情報を、管理装置6またはゲートウェイ7に送信する。各コントローラMPiは、これらの情報を、定期的に管理装置6またはゲートウェイ7に送信してもよいし、管理装置6またはゲートウェイ7からの要求に応じて送信してもよい。このように、各設備Miの状態を表す情報がサーバ1まで伝達される経路としては、次の(i)(ii)がある。(i)は、各コントローラMPiからゲートウェイ7を介してサーバ1に送信される経路である。(ii)は、各コントローラMPiから管理装置6、ゲートウェイ7をこの順で経由してサーバ1に送信される経路である。(ii)の場合、各設備Miの状態を表す情報は、管理装置6において対象物に関する情報に加工された上で、ゲートウェイ7を介してサーバ1に送信される。
【0021】
複数のセンサCjは、複数の設備Miの少なくとも何れかに付帯するセンサCjと、何れの設備Miにも付帯しないセンサCjとを含む。ここで、付帯するとは、設備Miの状態を計測するために、設備Miに後付けで設置されることをいう。何れかの設備Miに付帯するセンサCjの設置場所自体は、設備Miの内部であっても外部であっても構わない。また、1つの設備Miに付帯するセンサCjの個数は、1つに限らず、複数であってもよい。また、複数の設備Miのうち、センサCjが付帯しない設備Miがあってもよい。何れの設備Miにも付帯しないセンサCjの設置場所は、設備Miの外部である。図1の例では、設備M1には、センサC1、C2が付帯する。設備M2には、センサC3が付帯する。設備M3には、センサC4が付帯する。センサC5は、何れの設備Miにも付帯しない。
【0022】
何れかの設備Miに付帯する各センサCjは、設備Miの状態を表す情報を取得する。何れかの設備Miに付帯するセンサCjから取得可能な情報の一例としては、設備Miの振動を表す情報、設備Mi内の2室(例えば集塵機内のクリーンルームおよびダーティールーム)の差圧を表す情報、設備Miの部品を回転駆動するためのモータ電流値、設備Miの作動油の汚れを表す情報、設備Miに注入される湯温等があげられるが、これらに限られない。また、何れかの設備Miに付帯するセンサCjは、一例として、振動センサ、CT(Current Transformer)センサ、マノメータ、油中劣化センサ、非接触温度センサ等であるが、これらに限られない。
【0023】
何れの設備Miに付帯しない各センサCjは、1又は複数の設備Miの周辺の状態を表す情報を取得する。何れの設備Miにも付帯しないセンサCjから取得可能な情報の一例としては、温度、湿度等が挙げられるが、これらに限られない。また、設備Miに付帯しないセンサCjは、一例として、周辺の雰囲気を検知するセンサ(例えば、温度センサ、湿度センサ等)であるが、これらに限られない。
【0024】
また、各センサCjは、センサ親機CPに通信可能に接続される。一例として、各センサCjとセンサ親機CPとの間は、無線センサネットワークを介して接続される。無線センサネットワークは、例えば、赤外線やBluetooth(登録商標)等の近距離無線通信によって構築される。また、センサ親機CPおよびセンサCj間では、所定のプロトコルにしたがって情報が送受信される。換言すると、センサ親機CPが対応する無線センサネットワークに接続する通信インタフェースを有し、センサ親機CPが対応するプロトコルにしたがって情報を送受信するセンサCjであれば、何れかの設備Miに付帯するものとして後付けで容易に増設可能である。
【0025】
センサCjは、周期的に情報を計測してセンサ親機CPに送信するタイプのものであってもよい。また、センサCjは、所定条件を満たす情報を計測した場合にセンサ親機CPに送信するタイプのものであってもよい。また、センサCjは、センサ親機CPからの要求に応じて計測した情報をセンサ親機CPに送信するタイプのものであってもよい。
【0026】
センサ親機CPは、各センサCjによって計測された、設備Miの状態または周辺の状態を表す情報を受信する。なお、センサ親機CPがセンサCjから情報を受信するタイミングは、上述したセンサCjのタイプに応じたタイミングである。センサ親機CPは、各センサCjから受信した情報を、当該センサCjの識別情報に関連付けてセンサ親機CPのメモリ(図示せず)に記憶する。
【0027】
また、センサ親機CPは、ネットワークN2を介して、ゲートウェイ7に接続される。センサ親機CPは、センサCjが計測した情報を、ゲートウェイ7に送信する。センサ親機CPは、これらの情報を、定期的に管理装置6またはゲートウェイ7に送信してもよいし、ゲートウェイ7からの要求に応じて送信してもよい。このように、各センサCjによって計測された設備Miの状態または周辺の状態を表す情報は、センサ親機CP、ゲートウェイ7をこの順に経て、サーバ1に送信される。
【0028】
なお、本実施形態では、製造ラインLは1つのセンサ親機CPを有しているが、センサ親機CPと同様に構成される複数のセンサ親機を含んでいてもよい。その場合、各センサCjは、複数のセンサ親機の何れかに接続される。また、複数のセンサ親機の少なくとも1つは、他の少なくとも1つのセンサ親機と異なる無線センサネットワークに接続するものであってもよい。また、複数のセンサ親機の少なくとも1つは、他の少なくとも1つのセンサ親機と異なるプロトコルを用いて各センサCjと通信するものであってもよい。
【0029】
(管理装置6の構成)
管理装置6は、製造ラインLにおいて実施される各工程の状況を管理する装置である。管理装置6は、各コントローラMPiから、各設備Miの状態に関する情報を取得し、取得した情報に基づいて、各設備Miが処理の対象とする対象物に関する情報を生成する。対象物は、例えば、砂処理設備M1が処理の対象とする鋳物砂である。また、対象物は、例えば、造型設備M2が対象とする鋳型である。また、対象物は、例えば、注湯設備M4が処理の対象とする溶湯である。ただし、対象物は、上述した例に限定されない。対象物に関する情報は、例えば、対象物の品質を示す情報、および対象物の生産状況を示す情報を含む。また、管理装置6は、対象物に関する情報を含む管理画面を生成する。また、管理装置6は、生成した管理画面を、製造施設F内に設置されたディスプレイ(不図示)に表示する。なお、管理装置6が生成した管理画面を表示するディスプレイは、管理装置6に接続されたものであってもよいし、製造施設F内のLANであるネットワークN2に接続されたものであってもよい。
【0030】
また、管理装置6は、ネットワークN1を介して、端末8と通信可能に接続される。管理装置6は、上述した管理画面を、端末8からの要求に応じて送信し、端末8に表示する。
【0031】
また、管理装置6は、製造ラインLの稼動中、リアルタイムに設備Miの状態を表す情報を収集することが望ましい。リアルタイムな収集は、例えば、所定間隔、または、情報の検出に応じた動作により実現される。例えば、管理装置6は、コントローラMPiに対して、所定間隔で情報を要求することにより当該情報を受信してもよい。また、コントローラMPiが、検出した情報を所定間隔で外部に送信するよう構成されていてもよい。管理装置6は、設備Miの状態を表す情報をリアルタイムで収集し、収集した情報に応じて管理画面を更新する。
【0032】
また、管理装置6は、各コントローラMPiから取得した情報に基づいて生成した対象物に関する情報の一部または全部を、ゲートウェイ7を介してサーバ1に送信する。例えば、管理装置6は、当該情報を、定期的にゲートウェイ7に送信し、ゲートウェイ7は、管理装置6から受信した情報をサーバ1に送信する。
【0033】
(ゲートウェイ7の構成)
ゲートウェイ7は、管理装置6、各コントローラMPiおよびセンサ親機CPから収集した情報を、サーバ1に送信する装置である。ゲートウェイ7は、製造ラインLの稼動中、リアルタイムにこれらの情報の収集および送信を行うことが望ましい。
【0034】
ゲートウェイ7が、リアルタイムにこれらの情報を収集することについて説明する。リアルタイムな収集は、例えば、所定間隔で実行される。例えば、ゲートウェイ7は、管理装置6に対して、所定間隔で情報を要求することにより、対象物に関する情報を受信してもよい。また、ゲートウェイ7は、コントローラMPiに対して、所定間隔で情報を要求することにより、設備Miの状態を示す情報を受信してもよい。また、ゲートウェイ7は、センサ親機CPに対して、所定間隔で情報を要求することにより、設備Miの状態または周辺の状態を表す情報を受信してもよい。なお、ゲートウェイ7が情報を収集する所定間隔は、管理装置6、各コントローラMPiおよびセンサ親機CPの各々に応じて定められてもよい。
【0035】
ゲートウェイ7が、収集した情報をリアルタイムにサーバ1に送信することについて説明する。このようなリアルタイムな送信は、例えば、所定間隔、または、情報の受信に応じた動作により実現される。例えば、ゲートウェイ7は、管理装置6、コントローラMPiおよびセンサ親機CPから受信した情報をメモリ(不図示)に蓄積し、蓄積した情報を所定間隔でサーバ1に送信してもよい。また、ゲートウェイ7は、管理装置6、コントローラMPiまたはセンサ親機CPから情報を受信する度に、当該情報をサーバ1に送信してもよい。このように、ゲートウェイ7は、設備Miの状態または周辺の状態を表す情報をリアルタイムで収集するとともに、収集した情報をリアルタイムでサーバ1に送信する。なお、ゲートウェイ7が情報を所定間隔で送信する場合、当該所定間隔としては、管理装置6、各コントローラMPiおよびセンサ親機CPの各々に応じた長さが定められてもよい。また、ゲートウェイ7が各装置から収集した情報を送信する所定間隔は、該当する装置から情報を収集する間隔と必ずしも同じ長さでなくてよい。
【0036】
<サーバ1の物理的な構成例>
サーバ1の物理的な構成例について、図2を参照して説明する。図2は、サーバ1の物理的な構成の一例を示すブロック図である。図2に示すように、サーバ1は、プロセッサ11と、一次メモリ12と、二次メモリ13と、入出力インタフェース14と、通信インタフェース15とを備えている。プロセッサ11、一次メモリ12、二次メモリ13、入出力インタフェース14、および通信インタフェース15は、バスを介して相互に接続されている。
【0037】
二次メモリ13には、プログラムP0、P1、P2、・・・が格納されている。プログラムP0は、本実施形態に係る情報処理方法をプロセッサ11に実行させるためのプログラムである。プログラムPx(x=1、2、・・・)は、アプリAPPxの機能を実現するためにプロセッサ11に実行させるプログラムである。プロセッサ11は、二次メモリ13に格納されているプログラムP0を一次メモリ12上に展開する。そして、プロセッサ11は、一次メモリ12上に展開されたプログラムP0に含まれる命令に従って、本実施形態に係る情報処理方法に含まれる各ステップを実行する。また、プロセッサ11は、二次メモリ13に格納されているプログラムPxを一次メモリ12上に展開する。そして、プロセッサ11は、一次メモリ12上に展開されたプログラムPxに含まれる命令を実行することにより、アプリAPPxの機能を実現する。
【0038】
プロセッサ11として利用可能なデバイスとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphic Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、MPU(Micro Processing Unit)、FPU(Floating point number Processing Unit)、PPU(Physics Processing Unit)、マイクロコントローラ、又は、これらの組み合わせを挙げることができる。プロセッサ11は、「演算装置」と呼ばれることもある。
【0039】
また、一次メモリ12として利用可能なデバイスとしては、例えば、半導体RAM(Random Access Memory)を挙げることができる。一次メモリ12は、「主記憶装置」と呼ばれることもある。また、二次メモリ13として利用可能なデバイスとしては、例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、ODD(Optical Disk Drive)、FDD(Floppy(登録商標) Disk Drive)、又は、これらの組み合わせを挙げることができる。二次メモリ13は、「補助記憶装置」と呼ばれることもある。なお、二次メモリ13は、サーバ1に内蔵されていてもよいし、入出力インタフェース14又は通信インタフェース15を介してサーバ1と接続された他のコンピュータ(例えば、クラウドサーバを構成するコンピュータ)に内蔵されていてもよい。なお、本実施形態においては、サーバ1における記憶を2つのメモリ(一次メモリ12および二次メモリ13)により実現しているが、これに限定されない。すなわち、サーバ1における記憶を1つのメモリにより実現してもよい。この場合、例えば、そのメモリの或る記憶領域を一次メモリ12として利用し、そのメモリの他の記憶領域を二次メモリ13として利用すればよい。
【0040】
入出力インタフェース14には、入力デバイスおよび/又は出力デバイスが接続される。入出力インタフェース14としては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、ATA(Advanced Technology Attachment)、SCSI(Small Computer System Interface)、PCI(Peripheral Component Interconnect)などのインタフェースが挙げられる。入出力インタフェース14に接続される入力デバイスとしては、キーボード、マウス、タッチパッド、マイク、又は、これらの組み合わせが挙げられる。また、入出力インタフェース14に接続される出力デバイスとしては、ディスプレイ、プロジェクタ、プリンタ、スピーカ、ヘッドホン、又は、これらの組み合わせが挙げられる。なお、サーバ1には、必ずしも入力デバイスおよび出力デバイスの一方または両方が接続されていなくてもよい。
【0041】
通信インタフェース15には、ネットワークN1を介して他のコンピュータが有線接続又は無線接続される。ここでは、他のコンピュータとして、少なくとも、管理装置6、ゲートウェイ7、および端末8が接続される。通信インタフェース15としては、例えば、イーサネット(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)などのインタフェースが挙げられる。利用可能なネットワークとしては、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、CAN(Campus Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GAN(Global Area Network)、又は、これらのネットワークを含むインターネットワークが挙げられる。インターネットワークは、イントラネットであってもよいし、エクストラネットであってもよいし、インターネットであってもよい。
【0042】
なお、本実施形態においては、サーバ1は、単一のプロセッサ(プロセッサ11)を用いて本実施形態に係る情報処理方法を実行する構成を採用しているが、本発明は、これに限定されない。すなわち、複数のプロセッサを用いて当該情報処理方法を実行する構成を採用してもよい。この場合、連携して当該情報処理方法を実行する複数のプロセッサは、単一のコンピュータに設けられ、バスを介して相互に通信可能に構成されていてもよいし、複数のコンピュータに分散して設けられ、ネットワークを介して相互に通信可能に構成されていてもよい。一例として、クラウドサーバを構成するコンピュータに内蔵されたプロセッサと、そのクラウドサーバの利用者が所有するコンピュータに内蔵されたプロセッサとが、連携して当該情報処理方法を実行する態様などが考えられる。
【0043】
<サーバ1の機能的な構成の詳細>
(アプリAPPx)
アプリAPPxは、プロセッサ11がプログラムPxにしたがって動作することにより製造ラインLの状態を管理する機能を実現する。具体的には、アプリAPPxは、後述するデータ収集部102を介して製造ラインLから情報を取得し、取得した情報に基づいて、製造ラインLの状態を示す情報を含む第2画面を生成する。以降、第2画面を、「アプリ画面」とも記載する。
【0044】
また、アプリAPPxは、生成したアプリ画面を端末8のディスプレイに表示する。アプリ画面は、例えば、端末8の表示画面に含まれるウィンドウ(アプリケーション領域)に表示される。これにより、アプリAPPxは、端末8に対して、遠隔から製造ラインLの状態を確認する機能を提供する。
【0045】
また、アプリAPPxは、アプリ画面に含まれる情報を、後述するデータ受け渡し部103に対して出力する。アプリAPPxからデータ受け渡し部103への出力情報の構成は、事前に定められる。例えば、当該出力情報は、製造ラインLから取得した情報自体を含む。また、当該出力情報は、製造ラインLからの情報を加工した情報(例えば、統計値、グラフ等)を含む。
【0046】
本実施形態では、アプリAPP1は、品質管理アプリケーションであり、製造ラインLで実施される各工程における対象物の品質を管理する。各工程における対象物とは、各工程に対応する設備Miが処理の対象とする対象物である。具体的には、アプリAPP1は、後述するデータ収集部102を介して、管理装置6が生成した対象物に関する情報を取得する。対象物に関する情報は、対象物の品質を示す情報、および対象物の生産状況を示す情報を含む。アプリAPP1は、対象物に関する情報を用いて、各工程における対象物の品質に関するアプリ画面を生成する。なお、本実施形態は、アプリAPP1が生成するアプリ画面の代わりに、管理装置6が生成する品質管理画面を適用するよう変形することも可能である。このように変形した態様の詳細については後述する。
【0047】
また、アプリAPP2は、設備稼働アプリケーションであり、各設備Miの稼動状況を監視する。例えば、アプリAPP2は、後述するデータ収集部102を介してゲートウェイ7が収集した情報を取得し、取得した情報を用いて各設備Miの稼動状況を示すアプリ画面を生成する。
【0048】
アプリAPP3、4、・・・は、例えば、各設備Miを保全管理する保全アプリケーション、製造ラインLの安全性および環境を管理する安全環境アプリケーション、および製造ラインLの生産性を管理する生産性アプリケーションの一部または全部を含む。ただし、アプリAPPxは、上述したものに限られない。
【0049】
(統合サービス提供部101)
統合サービス提供部101は、プロセッサ11がプログラムP0にしたがって動作することにより、本実施形態に係る情報処理方法を実行する機能ブロックである。統合サービス提供部101は、当該情報処理方法を実行することにより、第1画面および第2画面を表示する。当該情報処理方法の詳細については後述する。
【0050】
(データ収集部102)
データ収集部102は、製造ラインLに含まれる各設備Miの状態または周辺の状態を示す情報を、ネットワークN1を介して収集する機能ブロックである。具体的には、データ収集部102は、ゲートウェイ7から送信される情報を、ネットワークN1を介して受信する。情報の受信は、製造ラインLの稼動中、リアルタイムに実行されることが望ましい。データ収集部102は、公知のIoT(Internet of Things)プラットフォームによって実現される。そのようなIoTプラットフォームは、例えば、IoTデバイスからネットワーク経由で情報を収集し、収集した情報を利用するソフトウェアモジュール群を含む。換言すると、データ収集部102は、プロセッサ11が、IoTプラットフォームに含まれるソフトウェアモジュール群の一部または全部を実行することにより実現される。
【0051】
(データ受け渡し部103)
データ受け渡し部103は、統合サービス提供部101およびアプリAPPx間での情報の送受信を行う機能ブロックである。データ受け渡し部103は、プロセッサ11が、データ収集部102と同様のIoTプラットフォームに含まれるソフトウェアモジュール群の一部または全部を実行することにより実現される。
【0052】
<本実施形態に係る情報処理方法>
本実施形態に係る情報処理方法は、第1画面表示ステップと、第2画面表示ステップとを含む。当該情報処理方法の詳細について、図3図13を参照して説明する。図3は、当該情報処理方法によって表示される画面間の遷移の一例を示す図である。図4図5は、第1画面の具体例を示す図である。図6図11は、アプリAPP1、APP2が生成する複数の画面間の遷移の一例を示す図である。図7図10図11図13は、アプリAPP1、APP2が生成するアプリ画面の具体例を示す図である。
【0053】
(第1画面表示ステップ)
第1画面表示ステップにおいて、統合サービス提供部101は、複数のウィジェットを含む第1画面を表示する。各ウィジェットは、複数のアプリAPPxのうち当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxから出力される情報に基づいて構成される。ここで、複数のウィジェットにそれぞれ関連付けられたアプリAPPxは、全て同一の場合がある。また、複数のウィジェットのうち少なくとも2つにそれぞれ関連付けられたアプリAPPxは、互いに異なる場合がある。以降、第1画面を、「トップ画面」とも記載する。
【0054】
ここで、ウィジェットとは、画面の構成部品であり、製造ラインLの状態を一括して把握するための目的ごとに構成される。例えば、各ウィジェットは、アプリAPPxから出力される情報を要約した情報を含んでいてもよいし、加工した情報を含んでいてもよいし、出力される情報をそのまま含んでいてもよい。
【0055】
ここで、トップ画面に含める複数のウィジェットは、管理者の目的に応じて事前に設計される。また、トップ画面に含める複数のウィジェットは、運用開始後も、管理者の目的に応じて変更可能である。例えば、複数のウィジェットの一部または全部が表示する情報は、変更可能である。また、トップ画面に含める複数のウィジェットのレイアウトは、変更可能である。また、トップ画面に、新たなウィジェットを追加する変更が可能である。また、トップ画面に含めていた複数のウィジェットの何れかを、削除する変更が可能である。以下、トップ画面に含める複数のウィジェットについて、図3図5を参照して説明する。図3図5に示すように、トップ画面G1は、ウィジェットW1~W6を含む。
【0056】
(ウィジェットW1)
図3図5に示すように、ウィジェットW1は、製造ラインLの各工程における対象物の品質を監視する機能を提供する。ウィジェットW1は、アプリAPP1に関連付けられている。ウィジェットW1は、情報D11~D13を含む。情報D11は、砂処理工程における対象物(鋳物砂)の良品率を示す。情報D12は、造型工程における対象物(鋳型)の良品率を示す。情報D13は、注湯工程における対象物(溶湯)の良品率を示す。これらの情報D11~D13は、アプリAPP1(品質管理アプリケーション)から出力される情報が加工されたものである。
【0057】
具体的には、アプリAPP1は、各工程における対象物が良品であるか否かを示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、出力された情報に基づいて単位期間あたりの良品率を算出することにより、情報D11~D13を生成する。ここでは、図4図5に示すウィジェットW1は、砂処理工程における良品率が98.54%であり、造型工程における良品率が95.22%であり、注湯工程における良品率が99.05%であることを示している。
【0058】
また、アプリAPP1は、各工程において異常が発生しているか否かを示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、出力された情報に基づいて、情報D11~D13のうち異常が発生している工程のものを「異常を示す表示態様」とし、それ以外のものを「正常を示す表示態様」とする。例えば、図4図5の例では、異常を示す表示態様は斜線パターンで表され、正常を示す表示態様はドットパターンで表されている。ここでは、図4に示すウィジェットW1は、各工程が正常であることを示し、図5に示すウィジェットW1は、砂処理工程で異常が発生しており、造型工程および注湯工程が正常であることを示している。
【0059】
(ウィジェットW2)
図3図5に示すように、ウィジェットW2は、製造ラインLにおいて鋳造される鋳物の生産数を監視する機能を提供する。ウィジェットW2は、アプリAPP1に関連付けられている。ウィジェットW2は、情報D21、D22を含む。情報D21は、製造ラインLにおける単位期間(例えば、1日)あたりの鋳物の生産計画数を示す。情報D22は、当該単位期間における鋳物の生産完了数を示す。情報D21、D22は、アプリAPP1から出力される情報である。
【0060】
具体的には、アプリAPP1は、製造ラインLにおける単位期間あたりの生産計画数および生産完了数を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、アプリAPP1から出力された情報をそのまま用いて情報D21~D22とする。図4図5に示すウィジェットW2は、生産計画数が240であり、生産完了数が171であることを示している。
【0061】
(ウィジェットW3)
図3図5に示すように、ウィジェットW3は、製造ラインLにおける電力消費量を監視する機能を提供する。ウィジェットW3は、情報D31、D32を含む。情報D31は、製造ラインLにおける現在の電力消費量を示す。情報D32は、現在の電力消費量に対応する二酸化炭素排出量を示す。情報D31、D32は、データ収集部102から出力される情報に基づくものである。
【0062】
具体的には、統合サービス提供部101は、データ収集部102から出力される電力消費量をそのまま用いて情報D31とする。また、統合サービス提供部101は、データ収集部102から出力される電力消費量を参照して二酸化炭素排出量を算出し、情報D32を生成する。ここでは、図4図5に示すウィジェットW3は、電力消費量が964kWh(キロワット・アワー)であり、二酸化炭素排出量が499t(トン)であることを示している。
【0063】
なお、上述したように、ウィジェットW3は、データ収集部102から出力される情報に基づいて構成されており、何れかのアプリAPPxから出力される情報に基づいて構成されたものではない。このように、トップ画面G1は、何れのアプリAPPxから出力される情報に基づいて構成されていないウィジェットW3を含んでいてもよい。
【0064】
(ウィジェットW4)
図3図5に示すように、ウィジェットW4は、設備Miの稼動状況を監視する機能を提供する。ウィジェットW4は、アプリAPP2に関連付けられている。ウィジェットW4は、情報D41~D47を含む。情報D41~D47は、各工程における設備の稼働状況に異常があるか否かを示す。情報D41~D47は、アプリAPP2(設備稼働アプリケーション)から出力される情報が加工されたものである。
【0065】
具体的には、アプリAPP2は、各設備Miの稼働状況を示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。この例では、稼働状況は、「稼動」、「異常」、「待機」、「停止」の4段階で表される。統合サービス提供部101は、出力された情報に基づいて、稼働状況が「異常」である設備Miを特定する。また、統合サービス提供部101は、情報D41~D47のうち、特定した設備Miを含む工程に対応するものを「異常を示す表示態様」とし、それ以外のものを「正常を示す表示態様」とする。例えば、図4図5の例では、異常を示す表示態様は斜線パターンで表され、正常を示す表示態様はドットパターンで表されている。ここでは、図4に示すウィジェットW4は、各工程の設備Miが正常であることを示し、図5に示すウィジェットW4は、砂処理工程の設備Miに異常が発生しており、他の各工程の設備Miが正常であることを示している。
【0066】
(ウィジェットW5)
図3図5に示すように、ウィジェットW5は、製造ラインLにおける設備アラームの発生状況を管理する機能を提供する。ウィジェットW5は、アプリAPP2に関連付けられている。ここで、設備アラームとは、設備Miにおける異常の発生を報知する情報であり、緊急度を示す情報を含む。この例では、緊急度は、高い順に「緊急」、「異常」、「注意」の3段階で表される。ウィジェットW5は、情報D51を含む。情報D51は、製造ラインLにおける設備アラームの発生履歴を示す。情報D51は、アプリAPP2から出力される情報である。
【0067】
具体的には、アプリAPP2は、設備アラームの履歴を示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、出力された情報をそのまま用いて情報D51とする。ここでは、図4図5に示すウィジェットW5は、例えば、砂処理設備において5月1日の15:32に発生した緊急度が「緊急」の設備アラームが、5月1日の15:35に復旧したことを示している。
【0068】
(ウィジェットW6)
図3図5に示すように、ウィジェットW6は、製造ラインLにおける生産実績を管理する機能を提供する。ウィジェットW6は、アプリAPP1に関連付けられている。ウィジェットW6は、情報D61を含む。情報D61は、造型枠数に対する生産予定時間を示し、情報D62は、造型枠数に対する生産実績時間を示す。情報D61、D62は、アプリAPP1から出力される情報である。
【0069】
具体的には、アプリAPP1は、製造ラインLにおける生産予定時間および生産実績時間を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、出力された情報をそのまま用いて情報D61、D62とする。
【0070】
(同一のアプリAPPxに基づく複数のウィジェット)
このように、ウィジェットW1、W2、およびW6は、同一のアプリAPP1(品質管理アプリケーション)に関連付けられている。また、ウィジェットW4、およびW5は、同一のアプリAPP2(設備稼働アプリケーション)に関連付けられている。
【0071】
(第2画面表示ステップ)
第2画面表示ステップにおいて、統合サービス提供部101は、複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxを特定する。また、統合サービス提供部101は、特定したアプリAPPxを制御して、当該アプリAPPxが生成するアプリ画面を表示する。なお、第2画面表示ステップは、アプリAPP1が生成するアプリ画面の代わりに、管理装置6が提供する品質管理画面を表示するよう変形することも可能である。このように変形した態様の詳細については後述する。
【0072】
(ウィジェットW1からの画面遷移)
図3図5の例では、ウィジェットW1には、アプリAPP1が関連付けられている。そこで、ウィジェットW1に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP1を制御して、アプリAPP1のアプリ画面G11、G12、G14の何れかを表示する。例えば、情報D11には、遷移先としてアプリ画面G11が関連付けられる。また、情報D12には、遷移先としてアプリ画面G12が関連付けられる。また、情報D13には、遷移先としてアプリ画面G14が関連付けられる。統合サービス提供部101は、情報D11(砂処理工程における良品率)に対する操作が受け付けられると、アプリAPP1を制御して、アプリ画面G11(砂処理画面)を表示する。また、統合サービス提供部101は、情報D12(造型工程における良品率)に対する操作が受け付けられると、アプリAPP1を制御して、アプリ画面G12(造型画面)を表示する。また、統合サービス提供部101は、情報D13(注湯工程における良品率)に対する操作が受け付けられると、アプリAPP1を制御して、アプリ画面G14(注湯画面)を表示する。これにより、トップ画面G1は、アプリ画面G11、G12、G14の何れかに遷移する。
【0073】
(ウィジェットW2からの画面遷移)
また、図3図5の例では、ウィジェットW2には、アプリAPP1が関連付けられている。また、ウィジェットW2には、遷移先としてアプリAPP1のアプリ画面G16が関連付けられる。そこで、ウィジェットW2に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP1を制御して、アプリAPP1のアプリ画面G16(生産実績画面)を表示する。これにより、トップ画面G1は、アプリ画面G16に遷移する。
【0074】
(ウィジェットW3からの画面遷移)
また、図3図5の例では、ウィジェットW3は、何れかのアプリAPPxからではなく、データ収集部102から出力された情報に基づいて構成されている。ただし、このようなウィジェットW3についても、操作に対応する遷移先として、アプリAPP1のアプリ画面G17(エネルギー管理画面)が関連付けられる。ウィジェットW3に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP1を制御して、アプリ画面G17を表示する。これにより、トップ画面G1は、アプリ画面G17に遷移する。
【0075】
(ウィジェットW4からの画面遷移)
また、図3図5の例では、ウィジェットW4には、アプリAPP2が関連付けられている。また、ウィジェットW4には、遷移先としてアプリAPP2のアプリ画面G21が関連付けられる。そこで、ウィジェットW4に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP2を制御して、アプリ画面G21(稼動モニタ画面)を表示する。これにより、トップ画面G1は、アプリ画面G21に遷移する。
【0076】
(ウィジェットW5からの画面遷移)
また、図3図5の例では、ウィジェットW5には、アプリAPP2が関連付けられている。また、ウィジェットW5には、遷移先としてアプリAPP2のアプリ画面G22が関連付けられる。そこで、ウィジェットW5に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP2を制御して、アプリ画面G22(設備アラーム画面)を表示する。これにより、トップ画面G1は、アプリ画面G22に遷移する。
【0077】
(ウィジェットW6からの画面遷移)
また、図3図5の例では、ウィジェットW6には、アプリAPP1が関連付けられている。また、ウィジェットW6には、遷移先としてアプリAPP1のアプリ画面G16が関連付けられる。そこで、ウィジェットW6に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP1を制御して、アプリ画面G16(生産実績画面)を表示する。これにより、トップ画面G1は、アプリ画面G16に遷移する。
【0078】
なお、ウィジェットW1~W6に関連付けられる遷移先のアプリAPPxのアプリ画面は、当該ウィジェットを構成するために当該アプリAPPxから出力された情報に関連するアプリ画面である。
【0079】
(下位のアプリ画面への遷移)
また、ウィジェットW1~W6に関連付けられた遷移先のアプリ画面は、当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxにおいて第3画面から遷移可能なアプリ画面である。第3画面とは、アプリAPPxが生成する複数のアプリ画面のうちの1つであり、当該第3画面から少なくとも1つの他のアプリ画面に遷移することが可能な画面である。例えば、第3画面は、アプリAPPxのホーム画面であってもよい。以降、第3画面を、ホーム画面とも記載するが、第3画面を限定するものではない。ホーム画面は、他のアプリ画面へ遷移するためのUI(ユーザインタフェース)オブジェクトを含む。ホーム画面から遷移可能なアプリ画面を、以降、下位のアプリ画面、とも記載する。なお、下位のアプリ画面は、必ずしもホーム画面から直接遷移するアプリ画面に限らず、ホーム画面から1または複数の他のアプリ画面を経て遷移するさらに他のアプリ画面であってもよい。ホーム画面から下位のアプリ画面への遷移について、図6図13を参照して説明する。
【0080】
(アプリAPP1のアプリ画面例)
図6は、アプリAPP1が生成する複数の画面間の遷移の一例を示す図である。図6に示すように、アプリAPP1(品質管理アプリケーション)は、ホーム画面G10と、下位のアプリ画面G11~G17とを生成する。ホーム画面G10は、下位のアプリ画面G11~G17へ遷移するためのメニュー項目を含んでいる。アプリAPP1は、ホーム画面G10において各メニュー項目に対する操作を受け付けると、対応する下位のアプリ画面G11~G17の何れかを表示する。
【0081】
図7は、下位のアプリ画面G11(砂処理画面)の一例を示す図である。図7に示すように、アプリ画面G11は、CB(コンパクタビリティ)、水分、砂温、および圧縮強度の時系列変化をそれぞれ示す4つのグラフ、および、これらの4つのパラメータの直近の単位期間における平均値を含む。CB、水分、砂温および圧縮強度は、砂処理工程の状態を示す情報の一例である。
【0082】
図8は、下位のアプリ画面G12(造型画面)の一例を示す図である。図8に示すように、アプリ画面G12は、離型剤噴霧量、スクイーズ圧、および圧縮率の時系列変化をそれぞれ示す3つのグラフ、および、これらの3つのパラメータの直近の単位期間における平均値を含む。離型剤噴霧量、スクイーズ圧、および圧縮率は、造型工程の状態を示す情報の一例である。
【0083】
図9は、下位のアプリ画面G14(注湯画面)の一例を示す図である。図9に示すように、アプリ画面G14は、注湯温度、注湯重量、およびフェーディング時間の時系列変化をそれぞれ示す3つのグラフ、および、これらの3つのパラメータの直近の単位期間における平均値を含む。注湯温度、注湯重量、およびフェーディング時間は、注湯工程の状態を示す情報の一例である。
【0084】
図10は、下位のアプリ画面G16(生産実績画面)の一例を示す図である。図10に示すように、アプリ画面G16は、生産予定時間および生産実績時間を示すグラフ、終了予定時刻、および、生産実績表を含む。これらの情報は、製造ラインLにおける生産状況を示す情報の一例である。
【0085】
前述したように、統合サービス提供部101は、トップ画面G1に含まれるウィジェットW1、W2、W3、W6に対する操作に応じて、アプリAPP1を制御して、下位のアプリ画面G11、G12、G14、G16、G17の何れかを表示する。これにより、管理者は、アプリAPP1のホーム画面G10を経ることなく、トップ画面G1から直接下位のアプリ画面G11、G12、G14、G16、G17に遷移して、これらのアプリ画面を閲覧することができる。
【0086】
(アプリAPP2のアプリ画面例)
図11は、アプリAPP2が生成する複数の画面間の遷移の一例を示す図である。図11に示すように、アプリAPP2(設備稼働アプリケーション)は、ホーム画面G20と、下位のアプリ画面G21~G22とを生成する。ホーム画面G20は、下位のアプリ画面G21~G22へ遷移するためのメニュー項目を含んでいる。アプリAPP2は、ホーム画面G20において各メニュー項目に対する操作を受け付けると、対応する下位のアプリ画面G21~G22の何れかを表示する。
【0087】
図12は、下位のアプリ画面G21(稼動モニタ画面)の一例を示す図である。図12に示すように、アプリ画面G21は、特定の設備Miについて、単位期間(ここでは、1日間)ごとの稼働状況を示すグラフを含む。各棒グラフは、当該単位期間において稼働状況が「稼動」、「異常」、「待機」、「停止」であった時間の長さを示している。また、アプリAPP2は、複数の設備Miの各々について、当該アプリ画面G21を生成する。アプリ画面G21は、設備選択ボタンG21aを含む。アプリAPP2は、当該ボタン21aに対する操作に応じて選択された設備Miについて、対応するアプリ画面G21を生成する。このような稼働状況を示す情報は、設備Miの状態を示す情報の一例である。
【0088】
図13は、下位のアプリ画面G22(設備アラーム画面)の一例を示す図である。図13に示すように、アプリ画面G22は、製造ラインLにおける設備アラームの発生履歴を含む。各設備アラームは、発生日時、復旧日時、緊急度、異常の内容、対応状況をそれぞれ示す情報を含む。このような設備アラームは、設備Miの状態を示す情報の一例である。
【0089】
前述したように、統合サービス提供部101は、トップ画面G1に含まれるウィジェットW4、W5に対する操作に応じて、アプリAPP2を制御して、下位のアプリ画面G21、G22の何れかを表示する。これにより、管理者は、アプリAPP2のホーム画面G20を経ることなく、トップ画面G1から直接下位のアプリ画面G21、G22に遷移して、これらのアプリ画面を閲覧することができる。
【0090】
<本実施形態の効果>
本実施形態に係るサーバ1および情報処理方法は、複数のウィジェットを含むトップ画面を表示する。各ウィジェットは、製造ラインLの状態を管理する複数のアプリAPPxのうち当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxから出力される情報に基づいて構成されている。このため、管理者は、複数のアプリAPPxを別々に起動することなく、製造ラインLの状態を一括して把握することができる。
【0091】
また、本実施形態に係るサーバ1および情報処理方法は、そのような各ウィジェットに対する操作に応じて、当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxの下位のアプリ画面を表示する。これにより、管理者は、トップ画面で把握した情報の詳細を確認したい場合に、関連するアプリAPPxを別途起動することなく、また、当該アプリAPPxのホーム画面を経ることなく、当該APPxの下位のアプリ画面を閲覧することができる。その結果、管理者の利便性が向上する。
【0092】
また、本実施形態に係るサーバ1および情報処理方法は、トップ画面に含める複数のウィジェットを、事前に設計したり、運用後に変更したりすることが可能である。これにより、管理者の目的に沿ったトップ画面を、管理者に提供することができる。
【0093】
〔変形例1〕
本実施形態は、トップ画面に対する操作に応じて、対応するアプリ画面を表示していた。本変形例は、トップ画面に対する操作に応じて他のウィジェットを表示し、他のウィジェットに対する操作に応じて、対応するアプリ画面を表示する。本変形例は、上述した実施形態における第2画面表示ステップを、次のように変形することにより実現される。
【0094】
(第2画面表示ステップの変形例)
第2画面表示ステップにおいて、統合サービス提供部101は、トップ画面に含まれる複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、他のウィジェットを表示する。他のウィジェットは、操作を受け付けたウィジェットに関連付けられたアプリAPPxから出力される情報に基づいて構成される。また、統合サービス提供部101は、他のウィジェットに対する操作を受け付けると、当該アプリAPPxを制御して、アプリ画面を表示する。例えば、上述した「他のウィジェット」は、トップ画面において操作を受け付けたウィジェットよりも詳細な情報を含むよう構成される。以降、他のウィジェットを、詳細なウィジェット、とも記載する。
【0095】
本変形例の具体例について、図14を参照して説明する。図14は、本変形例に係る情報処理方法によって表示される画面間の遷移の一例を示す図である。なお、第1画面表示ステップについては、図3を参照して説明した第1画面表示ステップと同様であるため、詳細な説明を繰り返さない。
【0096】
(ウィジェットW1からの画面遷移)
図14の例では、ウィジェットW1には、アプリAPP1が関連付けられている。そこで、ウィジェットW1に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、アプリAPP1から出力される情報に基づいて詳細なウィジェットW11、W12、W13の何れかを表示する。詳細なウィジェットW11、W12、W13の何れかは、トップ画面G1から切り替わって表示されてもよいし、トップ画面G1の上に重畳表示されてもよい。
【0097】
(詳細なウィジェットW11)
図15は、詳細なウィジェットW11の一例を示す図である。統合サービス提供部101は、ウィジェットW1に含まれる情報D1(砂処理工程における良品率)に対する操作に応じて、詳細なウィジェットW11を表示する。この例では、ウィジェットW1において情報D1が「異常を示す表示態様」で表示されていた場合を想定している。図15に示すように、詳細なウィジェットW11は、情報D111~D116を含んでいる。情報D111~D116は、砂処理工程に含まれる詳細な各工程が正常であるか否かを示す。
【0098】
例えば、アプリAPP1は、砂処理工程に含まれる詳細な各工程において異常が発生しているか否かを示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、アプリAPP1から出力された情報に基づいて、情報D111~D116のうち異常が発生している工程に対応するものを「異常を示す表示態様」とし、それ以外を「正常を示す表示態様」とする。例えば、図15の例では、異常を示す表示態様は斜線パターンで表され、正常を示す表示態様はドットパターンで表されている。ここでは、図15に示す詳細なウィジェットW11は、砂処理工程のうち、混練工程で異常が発生しており、その他の工程が正常であることを示している。
【0099】
(詳細なウィジェットW11からの画面遷移)
詳細なウィジェットW11に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、ウィジェットW1に関連付けられたアプリAPP1を制御して、当該アプリAPP1が生成するアプリ画面G11を表示する。
【0100】
(詳細なウィジェットW12)
図16は、詳細なウィジェットW12の一例を示す図である。統合サービス提供部101は、ウィジェットW1に含まれる情報D2(造型工程における良品率)に対する操作に応じて、詳細なウィジェットW12を表示する。この例では、ウィジェットW1において情報D2が「異常を示す表示態様」で表示されていた場合を想定している。図16に示すように、詳細なウィジェットW12は、情報D121~D123を含んでいる。情報D121~D123は、造型工程に含まれる詳細な各工程が正常であるか否かを示す。
【0101】
例えば、アプリAPP1は、造型工程に含まれる詳細な各工程において異常が発生しているか否かを示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、アプリAPP1から出力された情報に基づいて、情報D121~D123のうち異常が発生している工程に対応するものを「異常を示す表示態様」とし、それ以外を「正常を示す表示態様」とする。例えば、図16の例では、異常を示す表示態様は斜線パターンで表され、正常を示す表示態様はドットパターンで表されている。ここでは、造型工程のうち、圧縮工程で異常が発生しており、その他の工程が正常であることを示している。
【0102】
(詳細なウィジェットW12からの画面遷移)
詳細なウィジェットW12に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、ウィジェットW1に関連付けられたアプリAPP1を制御して、当該アプリAPP1が生成するアプリ画面G12を表示する。
【0103】
(詳細なウィジェットW13)
図17は、詳細なウィジェットW13の一例を示す図である。統合サービス提供部101は、ウィジェットW1に含まれる情報D3(注湯工程における良品率)に対する操作に応じて、詳細なウィジェットW13を表示する。この例では、ウィジェットW1において情報D3が「異常を示す表示態様」で表示されていた場合を想定している。図17に示すように、詳細なウィジェットW13は、情報D131~D134を含んでいる。情報D131~D134は、注湯工程に含まれる詳細な各工程が正常であるか否かを示す。
【0104】
例えば、アプリAPP1は、注湯工程に含まれる詳細な各工程において異常が発生しているか否かを示す情報を、データ受け渡し部103を介して統合サービス提供部101に出力する。統合サービス提供部101は、アプリAPP1から出力された情報に基づいて、情報D131~D134のうち異常が発生している工程に対応するものを「異常を示す表示態様」とし、それ以外を「正常を示す表示態様」とする。例えば、図17の例では、異常を示す表示態様は斜線パターンで表され、正常を示す表示態様はドットパターンで表されている。ここでは、注湯工程のうち、溶融物質温度チェック工程で異常が発生しており、その他の工程が正常であることを示している。
【0105】
(詳細なウィジェットW13からの画面遷移)
詳細なウィジェットW13に対する操作が受け付けられると、統合サービス提供部101は、ウィジェットW13に関連付けられたアプリAPP1を制御して、当該アプリAPP1が生成するアプリ画面G14を表示する。
【0106】
<本変形例の効果>
本変形例に係るサーバ1および情報処理方法を用いることにより、管理者は、トップ画面で把握した情報の詳細を確認したい場合に、アプリAPPxのアプリ画面を表示する前に、詳細なウィジェットを閲覧することができる。その結果、管理者は、アプリAPPxを起動しなくてもある程度の詳細な情報を把握することができるとともに、必要に応じてアプリAPPxのアプリ画面を閲覧することができ、利便性が向上する。
【0107】
〔変形例2〕
本変形例は、第2画面表示ステップにおいて、アプリAPP1が生成するアプリ画面の代わりに、管理装置6が生成する品質管理画面を表示する。
【0108】
ここでは、図3に示したウィジェットW1、W2、W3、およびW6には、アプリAPP1の代わりに、管理装置6が生成する品質管理画面の何れかを示す情報が関連付けられる。また、図14に示したウィジェットW11、W12、W13、W2、W3、およびW6には、アプリAPP1の代わりに、管理装置6が生成する品質管理画面の何れかを示す情報が関連付けられる。具体的には、品質管理画面の何れかを示す情報は、当該品質管理画面のアクセス情報(例えば、URL:Universal Resource Locator等)である。この場合、サーバ1の統合サービス提供部101は、これらの各ウィジェットに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアクセス情報を、端末8に対して送信する。また、端末8は、受信したアクセス情報が示す品質管理画面に、ネットワークN1を介してアクセスする。これにより、管理者は、サーバ1が提供する第1画面または詳細なウィジェットから遷移して、管理装置6が生成する品質管理画面を閲覧することができる。
【0109】
<本変形例の効果>
本変形例では、ユーザは、第1画面に対する操作を行うことにより、管理装置6が提供するホーム画面(第3画面の一例)を経由することなく、管理装置6が提供する下位のアプリ画面を閲覧して詳細な内容を把握することができる。このため、ユーザの利便性が向上する。
【0110】
〔実施形態2〕
次に、本発明の実施形態2に係るサーバ1Aについて、図18図19を参照して説明する。サーバ1Aは、複数の製造ラインの一部または全部の状態を、一括して把握するための統合サービスを提供する。また、本実施形態では、各製造ラインは、階層関係を有する複数の管理グループによって管理される。
【0111】
<本実施形態の適用対象>
(複数の製造ライン)
図18は、サーバ1Aの機能的な構成、およびその適用対象となる複数の製造ラインの具体例を示す図である。図18に示すように、複数の製造ラインA~Cは、複数の製造施設X1~X2に分散して設置される。製造施設X1、X2は、異なる拠点に存在するものであってもよいし、同一拠点の異なる建物または異なるフロア等に存在するものあってもよい。
【0112】
製造施設X1は、管理装置6-1と、ゲートウェイ7-1と、製造ラインAと、製造ラインBとを含む。製造施設X2は、管理装置6-2と、ゲートウェイ7-2と、製造ラインCとを含む。管理装置6-1、6-2の構成は、実施形態1における管理装置6と同様である。ゲートウェイ7-1、7-2の構成は、実施形態1におけるゲートウェイ7と同様である。製造ラインA、B、Cの構成は、実施形態1における製造ラインLと同様である。なお、図18は、本実施形態が適用対象とする製造ラインの数、製造施設の数、1つの製造施設に含まれる製造ラインの数を限定するものではない。
【0113】
(複数の管理グループ)
製造ラインA~Cは、それぞれ、複数の管理グループによって管理される。各管理グループは、1又は複数の管理者によって構成される。また、複数の管理グループは、階層関係を有する。各管理グループは、階層に応じて製造ラインA~Cを管理する権限が異なる。本実施形態では、管理グループの階層に応じた管理画面が表示される。
【0114】
例えば、製造ラインAは、管理グループY、X1、Aによって管理される。管理グループYは、製造施設X1、X2を管理する権限を有する。管理グループX1は、製造施設X1を管理する権限を有する。管理グループAは、製造ラインAを管理する権限を有する。管理グループYは、管理グループX1、Aよりも上位階層である。管理グループX1は、管理グループAよりも上位階層である。
【0115】
また、製造ラインBは、管理グループY、X1、Bによって管理される。管理グループBは、製造ラインBを管理する権限を有する。管理グループYは、管理グループX1、Bよりも上位階層である。管理グループX1は、管理グループBよりも上位階層である。
【0116】
また、製造ラインCは、管理グループY、X2、Cによって管理される。管理グループX2は、製造施設X2を管理する権限を有する。管理グループCは、製造ラインCを管理する。管理グループYは、管理グループX2、Cよりも上位階層である。管理グループX2は、管理グループCよりも上位階層である。
【0117】
<サーバ1Aの機能的な構成>
図18を参照して、サーバ1Aの機能的な構成について説明する。サーバ1Aは、実施形態1に係るサーバ1に対して、統合サービス提供部101に替えて統合サービス提供部101Aと、データ収集部102に替えてデータ収集部102Aとを備える点が異なる。また、本実施形態におけるトップ画面は、当該トップ画面に含める複数のウィジェットの構成が管理グループに応じて定められている点が、実施形態1に対して異なる。以降、このようなトップ画面を、管理グループに応じたトップ画面、とも記載する。
【0118】
データ収集部102Aは、製造ラインA、B、Cに含まれる各設備の状態を示す情報を、ネットワークN1を介して収集する。具体的には、データ収集部102Aは、管理装置6-1およびゲートウェイ7-1から、製造ラインA、Bの状態を示す情報を取得する。また、データ収集部102は、管理装置6-2およびゲートウェイ7-2から、製造ラインCの状態を示す情報を取得する。
【0119】
統合サービス提供部101Aは、実施形態1における統合サービス提供部101に対して、第1画面表示ステップを変形した情報処理方法を実行する点が異なる。
【0120】
<サーバ1Aが実行する情報処理方法>
サーバ1Aが実行する情報処理方法は、実施形態1に係る情報処理方法に対して、第1画面表示ステップが以下の点で異なる。
【0121】
第1画面表示ステップにおいて、統合サービス提供部101Aは、各管理グループに応じたトップ画面を、当該管理グループまたは当該管理グループよりも上位階層の管理グループに含まれる管理者の操作に応答して表示する。
【0122】
本実施形態における第1画面表示ステップについて、図19を参照して説明する。図19は、本実施形態におけるトップ画面の一例を示す図である。図19に示すように、トップ画面G1Aは、領域R1およびR2を含む。領域R1は、複数の管理グループの何れかを選択する操作を受け付けるための領域である。領域R2は、選択された管理グループに応じたトップ画面を表示するための領域である。
【0123】
この例では、領域R1は、複数の管理グループを示すツリー状のUI(ユーザインタフェース)部品を含む。当該UI部品が示すツリー構造は、複数の管理グループ間の階層関係を反映している。具体的には、テキスト情報「全社」、「製造施設X1」、「製造ラインA」、「製造ラインB」、「製造施設X2」は、管理グループY、X1、A、B、X2に対応している。なお、当該UI部品は、下位階層を折り畳んで非表示にすることが可能であり、「製造施設X2」の下位階層である「製造ラインC」は、この例では非表示になっている。なお、領域R1に表示するUI部品は、上述したツリー状のUI部品に限られない。例えば、領域R1に表示するUI部品は、タブ状のUI部品であってもよい。この場合、トップ画面G1Aは、領域R1に、複数のタブを含む。各タブは、各管理グループに対応する。この場合、領域R1は、領域R2の上部に配置されてもよい。なお、領域R1に表示するUI部品は、上述したものに限定されない。また、領域R1および領域R2のレイアウトは、上述したものに限られない。
【0124】
統合サービス提供部101Aは、領域R1のUI部品に対する操作に基づいて、管理者が選択した管理グループAを特定する。また、統合サービス提供部101Aは、当該操作を行った管理者が、選択された管理グループA、およびその上位階層である管理グループX1、Yの何れかに属するか否かを判断する。また、統合サービス提供部101Aは、属すると判断した場合に、選択された管理グループAに応じたトップ画面を領域R2に表示する。なお、当該操作を行った管理者が属する管理グループは、端末8に対して認証情報を要求することにより特定可能である。
【0125】
図19の例では、操作を行った管理者が、管理グループA、X1、Yの何れかに属していたと判断されている。その結果、領域R2には、管理グループAに応じたトップ画面が表示される。領域R2に表示されるトップ画面の構成は、実施形態1におけるトップ画面の構成と同様である。ただし、当該トップ画面に含まれるウィジェットW1~W6のそれぞれは、当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxが製造ラインAについて出力した情報に基づいて構成される。
【0126】
なお、図19の例では、管理グループAに応じたトップ画面を示しているが、他の管理グループB、C、X1、X2、およびYについても、それぞれに対応してトップ画面に含める複数のウィジェットの構成が定められる。各管理グループに応じた複数のウィジェットの構成は、他の管理グループと同一であってもよいし、異なっていてもよい。例えば、管理グループBに応じたトップ画面に含まれる複数のウィジェットの構成は、管理グループAと同一のウィジェットW1~W6であってもよい。ただし、この場合、管理グループBに応じたトップ画面に含まれるウィジェットW1~W6のそれぞれは、当該ウィジェットに関連付けられたアプリAPPxが製造ラインBについて出力した情報に基づいて構成される。このように、各管理グループに応じたトップ画面に含まれる複数のウィジェットは、当該管理グループまたは当該管理グループより下位階層の管理グループが管理する製造ラインに関する情報に基づいて構成される。
【0127】
<本実施形態の効果>
本実施形態では、管理者は、自身が属する管理グループが管理する1または複数の製造ラインの状況を、複数のアプリケーションソフトウェアを個別に起動することなく一括して把握することができる。
【0128】
〔その他の変形例〕
上述した各実施形態およびその変形例では、各ウィジェットに関連付けられるアプリAPPxは、サーバ1によって提供されるものとして説明した。ただし、複数のウィジェットの少なくとも何れかに関連付けられるアプリAPPxは、サーバ1とは異なる他のサーバによって提供されるものであってもよい。
【0129】
また、上述した各実施形態およびその変形例において、複数のウィジェットの少なくとも何れか1つには、2つ以上のアプリAPPxが関連付けられていてもよい。例えば、トップ画面G1は、アプリAPP1およびAPP2に関連付けられた1つのウィジェットを含んでいてもよい。当該ウィジェットは、アプリAPP1から出力される情報およびアプリAPP2から出力される情報に基づいて構成される。
【0130】
また、上述した各実施形態において、サーバ1とゲートウェイ7とが、WANであるネットワークN1によって接続される例について説明した。これに限らず、サーバ1とゲートウェイ7とは、携帯電話回線網を用いて1対1で接続されてもよい。その場合、サーバ1とゲートウェイ7とを接続するためのネットワークN1の設置コストが不要になるという利点がある。その他、サーバ1とゲートウェイ7との通信手段は、上述した例に限定されない。
【0131】
また、上述した各実施形態は、サーバ1を、物理的に異なる複数の個別サーバによって構成する態様に変形可能である。例えば、サーバ1は、上述した各機能ブロックの各々に対応する個別サーバによって構成される。具体的には、サーバ1は、統合サービス提供部101を含む個別サーバと、データ収集部102を含む個別サーバと、データ受け渡し部103を含む個別サーバと、複数のAPPxの各々に対応する個別サーバとによって構成される。各個別サーバの物理的な構成は、図2を参照して説明した通りである。この場合、統合サービス提供部101と、データ収集部102と、データ受け渡し部103とを含む各個別サーバの二次メモリには、同一のIoTプラットフォームに含まれるソフトウェアモジュール群が格納される。これにより、統合サービス提供部101と、データ収集部102と、データ受け渡し部103とは、サーバ1が1つの物理的なコンピュータによって構成される場合と同様に機能する。なお、サーバ1を複数の個別サーバによって構成する態様は、各機能ブロックと個別サーバとを1対1に対応させる態様に限られない。例えば、複数の個別サーバのうち少なくとも1つの個別サーバが、統合サービス提供部101と、データ収集部102と、データ受け渡し部103と、各APPxとのうち複数の機能ブロックを含んでいてもよい。
【0132】
〔まとめ〕
態様1に係る情報処理方法は、第1画面表示ステップと、第2画面表示ステップとを含む。第1画面表示ステップにおいて、1または複数のプロセッサは、複数のウィジェットを含む第1画面をディスプレイに表示する。各ウィジェットは、製造ラインの状態を管理する複数のアプリケーションソフトウェアのうち当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づき構成される。第2画面表示ステップにおいて、前記1または複数のプロセッサは、前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアを制御して、第2画面を前記ディスプレイに表示する。第2画面は、当該アプリケーションソフトウェアが生成する画面である。
【0133】
上記構成により、ユーザは、製造ラインを管理する複数のアプリケーションソフトウェアを個別に閲覧することなく、製造ラインの状態を一括して把握することができる。また、ユーザは、第1画面で把握した情報の詳細を確認したい場合に、関連するアプリケーションソフトウェアを別途起動することなく、当該アプリケーションソフトウェアが生成する第2画面を閲覧することができる。
【0134】
態様2に係る情報処理方法は、態様1に係る情報処理方法の特徴に加えて、以下の特徴を有している。すなわち、態様2に係る情報処理方法において、前記複数のウィジェットのうち少なくとも2つは、前記複数のアプリケーションソフトウェアのうち同一のアプリケーションソフトウェアに関連付けられている。
【0135】
上記構成により、ユーザは、上述した少なくとも2つのウィジェットにより、製造ラインの状態に関して同一のアプリケーションソフトウェアから得られる複数の情報を、一括して把握することができる。
【0136】
態様3に係る情報処理方法は、態様1または2に係る情報処理方法の特徴に加えて、以下の特徴を有している。すなわち、態様3に係る情報処理方法において、前記複数のウィジェットのうち少なくとも1つは、前記複数のアプリケーションソフトウェアのうち2つ以上のアプリケーションソフトウェアに関連付けられている。
【0137】
上記構成により、ユーザは、上述した少なくとも1つのウィジェットにより、製造ラインの状態に関して複数のアプリケーションソフトウェアから得られる情報を、一括して把握することができる。
【0138】
態様4に係る情報処理方法は、態様1から3の何れか一態様に係る情報処理方法の特徴に加えて、以下の特徴を有している。すなわち、態様4に係る情報処理方法は、前記第2画面表示ステップにおいて、前記1または複数のプロセッサは、前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、他のウィジェットを表示する。他のウィジェットは、第1画面において操作を受け付けたウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づいて構成される。また、前記1または複数のプロセッサは、前記他のウィジェットに対する操作を受け付けると前記第2画面を表示する。
【0139】
上記構成により、ユーザは、第1画面で把握した情報の詳細を確認したい場合に、必ずしも関連するアプリケーションソフトウェアの第2画面を閲覧しなくても、他のウィジェットにより詳細を確認でき、利便性が向上する。
【0140】
態様5に係る情報処理方法は、態様1から4の何れか一態様に係る情報処理方法の特徴に加えて、以下の特徴を有している。すなわち、態様5に係る情報処理方法において、前記第2画面は、前記ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアにおいて第3画面から遷移することにより表示される画面である。
【0141】
上記構成により、ユーザは、第1画面で把握した情報の詳細を確認したい場合に、関連するアプリケーションソフトウェアの第3画面を経ることなく第2画面を閲覧することができ、利便性が向上する。
【0142】
態様6に係る情報処理方法は、態様1から5の何れか一態様に係る情報処理方法の特徴に加えて、以下の特徴を有している。すなわち、態様6に係る情報処理方法において、前記第1画面表示ステップにおいて、前記1または複数のプロセッサは、前記製造ラインを管理する複数の管理グループが階層関係を有するとき、各管理グループに応じて前記複数のウィジェットの構成が定められた前記第1画面を、当該管理グループまたは当該管理グループよりも上位階層の管理グループに属するユーザの操作に応答して表示する。
【0143】
上記構成により、ユーザは、自身が属する管理グループまたは当該管理グループより下位階層の管理グループが管理する製造ラインの状態を、一括して把握することができる。
【0144】
態様7に係る情報処理システムは、1または複数のプロセッサを含み、前記1または複数のプロセッサは、第1画面表示処理と、第2画面表示処理とを実行する。第1画面表示処理は、複数のウィジェットを含む第1画面をディスプレイに表示する処理である。各ウィジェットは、製造ラインの状態を管理する複数のアプリケーションソフトウェアのうち当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアから出力される情報に基づき構成される。第2画面表示処理は、前記複数のウィジェットのうち何れかに対する操作を受け付けると、当該ウィジェットに関連付けられたアプリケーションソフトウェアを制御して、第2画面を前記ディスプレイに表示する処理である。第2画面は、当該アプリケーションソフトウェアが生成する画面である。
【0145】
上記構成により、態様1に係る情報処理方法と同様の効果を奏する。
【0146】
態様8に係るプログラムは、態様7に係る情報処理システムを動作させるためのプログラムであって、上記1または複数のプロセッサに上記各処理を実行させる。
【0147】
上記構成により、態様1に係る情報処理方法と同様の効果を奏する。
【0148】
〔付記事項〕
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、上述した実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる他の実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0149】
1、1A サーバ
6、6-1、6-2 管理装置
7、7-1、7-2 ゲートウェイ
8 端末
11 プロセッサ
12 一次メモリ
13 二次メモリ
14 入出力インタフェース
15 通信インタフェース
16 バス
101、101A 統合サービス提供部
102、102A データ収集部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19