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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】光源装置およびプロジェクター
(51)【国際特許分類】
   G03B 21/14 20060101AFI20240618BHJP
   G03B 21/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
G03B21/14 A
G03B21/00 E
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2022009383
(22)【出願日】2022-01-25
(65)【公開番号】P2023108325
(43)【公開日】2023-08-04
【審査請求日】2023-01-17
(73)【特許権者】
【識別番号】000002369
【氏名又は名称】セイコーエプソン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100140774
【弁理士】
【氏名又は名称】大浪 一徳
(74)【代理人】
【識別番号】100114937
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 裕幸
(74)【代理人】
【識別番号】100196058
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 彰雄
(72)【発明者】
【氏名】青木 繁和
【審査官】西島 篤宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-128171(JP,A)
【文献】特開2007-256337(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2006/0152689(US,A1)
【文献】中国実用新案第202393959(CN,U)
【文献】特表2016-526751(JP,A)
【文献】特開2020-013058(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03B 21/14
G03B 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光を射出する発光素子と、
前記発光素子から射出される前記光を導光させる導光部材と、
前記導光部材を支持する支持部材と、
を備え、
前記導光部材は、前記導光部材の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記第1面から光を射出させ、
前記支持部材は、前記導光部材の前記第3面に対向する支持面を有し、
前記支持面は、前記第3面に当接する当接部と、前記第3面に当接しない非当接部と、を有し、
前記第3面は平坦面であり、前記当接部は平坦面であり、
前記支持面は、前記導光部材の前記第3面に向かって突出する凸部を有し、
前記凸部の頂面が前記当接部であり、
前記支持面は、複数の前記凸部を有し、
前記凸部は、前記導光部材の長手方向に沿って延在し、
前記複数の凸部は、前記導光部材の長手方向と交差する方向に沿って周期的に配置されている、光源装置。
【請求項2】
前記第3面と前記非当接部との間に空気が存在する、請求項1に記載の光源装置。
【請求項3】
光を射出する発光素子と、
前記発光素子から射出される前記光を導光させる導光部材と、
前記導光部材を支持する支持部材と、
を備え、
前記導光部材は、前記導光部材の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記第1面から光を射出させ、
前記支持部材は、前記導光部材の前記第3面に対向する支持面を有し、
前記支持面は、前記第3面に当接する当接部と、前記第3面に当接しない非当接部と、を有し、
前記第3面は平坦面であり、前記当接部は平坦面であり、
前記支持面は、前記導光部材の前記第3面に向かって突出する凸部を有し、
前記凸部の頂面が前記当接部であり、
前記支持面は、複数の前記凸部を有し、
前記凸部は、前記導光部材の長手方向と交差する方向に沿って延在し、前記複数の凸部は、前記導光部材の長手方向に沿って周期的に配置されている、光源装置。
【請求項4】
光を射出する発光素子と、
前記発光素子から射出される前記光を導光させる導光部材と、
前記導光部材を支持する支持部材と、
を備え、
前記導光部材は、前記導光部材の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記第1面から光を射出させ、
前記支持部材は、前記導光部材の前記第3面に対向する支持面を有し、
前記支持面は、前記第3面に当接する当接部と、前記第3面に当接しない非当接部と、を有し、
前記第3面は平坦面であり、前記当接部は平坦面であり、
前記支持面は、前記導光部材の前記第3面に対して窪む凹部を有し、
前記支持面のうち前記凹部以外の部分が前記当接部である、光源装置。
【請求項5】
光を射出する発光素子と、
前記発光素子から射出される前記光を導光させる導光部材と、
前記導光部材を支持する支持部材と、
前記導光部材を前記支持部材に向けて押圧する押圧部材と、
を備え、
前記導光部材は、前記導光部材の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記第1面から光を射出させ、
前記支持部材は、前記導光部材の前記第3面に対向する支持面を有し、
前記支持面は、前記第3面に当接する当接部と、前記第3面に当接しない非当接部と、を有し、
前記第3面は平坦面であり、前記当接部は平坦面であり、
前記支持面は、前記当接部と前記非当接部とが設けられた第1領域と、前記当接部が設けられ、前記非当接部が設けられていない第2領域と、を有し、
前記第3面に垂直な方向から見て、前記押圧部材が前記導光部材に当接する領域は、前記支持面の前記第2領域と重なる、光源装置。
【請求項6】
前記第3面および前記当接部を構成する前記平坦面の平面度は、5μm以下である、請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の光源装置。
【請求項7】
前記発光素子は、第1波長帯を有する第1光を射出し、
前記導光部材は、蛍光体を含み、前記発光素子から射出される前記第1光を、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯を有する第2光に変換し、前記第1面から前記第2光を射出する波長変換部材である、請求項1から請求項までのいずれか一項に記載の光源装置。
【請求項8】
請求項に記載の光源装置と、
前記光源装置から射出される前記第2光を含む光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、
前記光変調装置により変調された光を投写する投写光学装置と、
を備える、プロジェクター。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光源装置およびプロジェクターに関する。
【背景技術】
【0002】
プロジェクターに用いる光源装置として、発光素子から射出された励起光を蛍光体に照射した際に蛍光体から発せられる蛍光を利用した光源装置が提案されている。
【0003】
下記の特許文献1には、励起光を射出する励起光源と、励起光を蛍光に変換するロッド状の蛍光体と、蛍光体の内部で生成される蛍光を反射するミラーと、を備える光源装置が開示されている。蛍光は、蛍光体の一方の端面から射出される。ミラーは、蛍光が射出される端面とは反対側の端面に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】国際公開第2020/254455号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1には、蛍光体は熱伝導部材の一面に物理的に接触していてもよいし、蛍光体と熱伝導部材との間の平均距離がゼロよりも大きくてもよい、と記載されている。蛍光体と熱伝導部材とが離間し、蛍光体の表面が空気層に接している場合には、蛍光が蛍光体の表面で全反射しつつ導光するため、蛍光の損失が生じない。これに対し、蛍光体と熱伝導部材とが接している場合、例えば熱伝導部材の反射率が85%であると、おおよそ15%の蛍光の損失が生じる。一方、蛍光体と熱伝導部材とが離間している場合、蛍光体の熱が熱伝導部材に十分に伝達されないため、蛍光体の温度が上昇し、波長変換効率が低下する。このように、熱伝導部材での反射による蛍光の損失の抑制と、蛍光体の温度上昇による波長変換効率の低下の抑制と、を両立させることは難しかった。そのため、蛍光体から所望の強度を有する蛍光を取り出すことが難しかった。
【0006】
上述のように蛍光体を含む導光部材を備える光源装置を例に挙げて説明したが、蛍光体を含まない導光部材を備える光源装置においても、熱伝導部材での反射による光損失を抑え、かつ、導光部材の温度上昇を抑制することで、所望の強度を有する光が得られる光源装置の提供が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記の課題を解決するために、本発明の一つの態様の光源装置は、光を射出する発光素子と、前記発光素子から射出される前記光を導光させる導光部材と、前記導光部材を支持する支持部材と、を備える。前記導光部材は、前記導光部材の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記第1面から光を射出させる。前記支持部材は、前記導光部材の前記第3面に対向する支持面を有する。前記支持面は、前記第3面に当接する当接部と、前記第3面に当接しない非当接部と、を有する。前記第3面は平坦面であり、前記当接部は平坦面である。
【0008】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の光源装置と、前記光源装置からの前記第2光を含む光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投写する投写光学装置と、を備える。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】第1実施形態のプロジェクターの概略構成図である。
図2】第1実施形態の第1照明装置の概略構成図である。
図3図2のIII-III線に沿う光源装置の断面図である。
図4A】支持部材の斜視図である。
図4B図4A中に示す支持部材の要部拡大図である。
図5】第2実施形態の光源装置における支持部材の斜視図である。
図6】光源装置の平面図である。
図7】第3実施形態の光源装置における支持部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
本実施形態のプロジェクターは、光変調装置として液晶パネルを用いたプロジェクターの一例である。
以下の各図面においては各構成要素を見やすくするため、構成要素によって寸法の縮尺を異ならせて示すことがある。
【0011】
図1は、本実施形態のプロジェクター1の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態のプロジェクター1は、スクリーン(被投写面)SCR上にカラー画像を表示する投写型画像表示装置である。プロジェクター1は、赤色光LR、緑色光LG、青色光LBの各色光に対応した3つの光変調装置を備える。
【0012】
プロジェクター1は、第1照明装置20と、第2照明装置21と、色分離光学系3と、光変調装置4Rと、光変調装置4Gと、光変調装置4Bと、光合成素子5と、投写光学装置6と、を備える。
【0013】
第1照明装置20は、黄色の蛍光Yを色分離光学系3に向けて射出する。第2照明装置21は、青色光LBを光変調装置4Bに向けて射出する。第1照明装置20および第2照明装置21の詳細な構成については後述する。
【0014】
以下、図面においては、必要に応じてXYZ直交座標系を用いて説明する。Z軸は、プロジェクター1の上下方向に沿う軸である。X軸は、第1照明装置20の光軸AX1および第2照明装置21の光軸AX2と平行な軸である。Y軸は、X軸およびZ軸に直交する軸である。第1照明装置20の光軸AX1は、第1照明装置20から射出される蛍光Yの中心軸である。第2照明装置21の光軸AX2は、第2照明装置21から射出される青色光LBの中心軸である。
【0015】
色分離光学系3は、第1照明装置20から射出される黄色の蛍光Yを赤色光LRと緑色光LGとに分離する。色分離光学系3は、ダイクロイックミラー7と、第1反射ミラー8aと、第2反射ミラー8bと、を備える。
【0016】
ダイクロイックミラー7は、蛍光Yを赤色光LRと緑色光LGとに分離する。ダイクロイックミラー7は、赤色光LRを透過するとともに、緑色光LGを反射する。第2反射ミラー8bは、緑色光LGの光路中に配置されている。第2反射ミラー8bは、ダイクロイックミラー7で反射した緑色光LGを光変調装置4Gに向けて反射する。第1反射ミラー8aは、赤色光LRの光路中に配置されている。第1反射ミラー8aは、ダイクロイックミラー7を透過した赤色光LRを光変調装置4Rに向けて反射する。
【0017】
一方、第2照明装置21から射出される青色光LBは、反射ミラー9によって光変調装置4Bに向けて反射される。
【0018】
以下、第2照明装置21の構成について説明する。
第2照明装置21は、光源部81と、集光レンズ82と、拡散板83と、ロッドレンズ84と、リレーレンズ85と、を備える。光源部81は、少なくとも一つの半導体レーザーで構成されている。光源部81は、レーザー光からなる青色光LBを射出する。なお、光源部81は、半導体レーザーに限らず、青色光を発光するLEDで構成されていてもよい。
【0019】
集光レンズ82は、凸レンズから構成されている。集光レンズ82は、光源部81から射出される青色光LBを略集光した状態で拡散板83に入射させる。拡散板83は、集光レンズ82から射出される青色光LBを所定の拡散度で拡散させ、第1照明装置20から射出される蛍光Yと同様の略均一な配光分布を有する青色光LBを生成する。拡散板83としては、例えば、光学ガラスからなる磨りガラスが用いられる。
【0020】
拡散板83で拡散された青色光LBは、ロッドレンズ84に入射する。ロッドレンズ84は、第2照明装置21の光軸AX2方向に沿って延びる角柱状の形状を有する。ロッドレンズ84は、一端に設けられた光入射端面84aと、他端に設けられた光射出端面84bと、を有する。拡散板83は、ロッドレンズ84の光入射端面84aに光学接着剤(図示略)を介して固定されている。拡散板83の屈折率とロッドレンズ84の屈折率とは、できるだけ一致させることが望ましい。
【0021】
青色光LBは、ロッドレンズ84の内部を全反射しつつ伝播することで照度分布の均一性が高められた状態で光射出端面84bから射出される。ロッドレンズ84から射出された青色光LBは、リレーレンズ85に入射する。リレーレンズ85は、ロッドレンズ84によって照度分布の均一性が高められた青色光LBを反射ミラー9に入射させる。
【0022】
ロッドレンズ84の光射出端面84bの形状は、光変調装置4Bの画像形成領域の形状と略相似形の矩形状である。これにより、ロッドレンズ84から射出された青色光LBは、光変調装置4Bの画像形成領域に効率良く入射する。
【0023】
光変調装置4Rは、赤色光LRを画像情報に応じて変調し、赤色光LRに対応した画像光を形成する。光変調装置4Gは、緑色光LGを画像情報に応じて変調し、緑色光LGに対応した画像光を形成する。光変調装置4Bは、青色光LBを画像情報に応じて変調し、青色光LBに対応した画像光を形成する。
【0024】
光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bのそれぞれには、例えば透過型の液晶パネルが用いられる。また、液晶パネルの入射側および射出側には、偏光板(図示略)がそれぞれ配置されている。偏光板は、特定の方向の直線偏光のみを通過させる。
【0025】
光変調装置4Rの入射側には、フィールドレンズ10Rが配置されている。光変調装置4Gの入射側には、フィールドレンズ10Gが配置されている。光変調装置4Bの入射側には、フィールドレンズ10Bが配置されている。フィールドレンズ10Rは、光変調装置4Rに入射する赤色光LRの主光線を平行化する。フィールドレンズ10Gは、光変調装置4Gに入射する緑色光LGの主光線を平行化する。フィールドレンズ10Bは、光変調装置4Bに入射する青色光LBの主光線を平行化する。
【0026】
光合成素子5は、光変調装置4R、光変調装置4G、および光変調装置4Bから射出された画像光が入射することにより、赤色光LR,緑色光LG,青色光LBに対応した画像光を合成し、合成された画像光を投写光学装置6に向けて射出する。光合成素子5には、例えばクロスダイクロイックプリズムが用いられる。
【0027】
投写光学装置6は、複数の投写レンズから構成されている。投写光学装置6は、光合成素子5により合成された画像光をスクリーンSCRに向けて拡大投写する。これにより、スクリーンSCR上に画像が表示される。
【0028】
以下、第1照明装置20の構成について説明する。
図2は、第1照明装置20の概略構成図である。
図2に示すように、第1照明装置20は、光源装置100と、インテグレーター光学系70と、偏光変換素子102と、重畳光学系103と、を備える。
【0029】
光源装置100は、波長変換部材(導光部材)50と、光源部51と、角度変換部材52と、ミラー53と、支持部材54と、押圧部材58と、を備える。光源部51は、基板55と、発光素子56と、を備える。
【0030】
波長変換部材50は、X軸方向に延びる四角柱状の形状を有し、6つの面を有する。波長変換部材50のX軸方向に延びる辺は、Y軸方向に延びる辺およびZ軸方向に延びる辺よりも長い。したがって、X軸方向は、波長変換部材50の長手方向に対応する。Y軸方向に延びる辺の長さとZ軸方向に延びる辺の長さとは等しい。すなわち、X軸方向に垂直な面で切断した波長変換部材50の断面形状は、正方形である。なお、X軸方向に垂直な面で切断した波長変換部材50の断面形状は、長方形であってもよい。
【0031】
波長変換部材50は、波長変換部材50の長手方向(X軸方向)に交差し、互いに反対側に位置する第1面50aおよび第2面50bと、第1面50aおよび第2面50bと交差し、互いに反対側に位置する第3面50cおよび第4面50dと、第3面50cおよび第4面50dと交差し、互いに反対側に位置する第5面50eおよび第6面50fと、を有する。以下の説明で、第3面50c、第4面50d、第5面50e、および第6面50fをそれぞれ「側面」と称することがある。
【0032】
波長変換部材50は、蛍光体を少なくとも含み、第1波長帯を有する励起光(第1光)Eを、第1波長帯とは異なる第2波長帯を有する蛍光(第2光)Yに変換する。励起光Eは、第4面50dから波長変換部材50に入射する。蛍光Yは、波長変換部材50の内部を導光した後、第1面50aから射出される。
【0033】
波長変換部材50は、励起光Eを蛍光Yに波長変換する多結晶蛍光体からなるセラミック蛍光体を含んでいる。蛍光Yが有する第2波長帯は、例えば490~750nmの黄色の波長帯である。すなわち、蛍光Yは、赤色光成分および緑色光成分を含む黄色の蛍光である。
【0034】
波長変換部材50は、多結晶蛍光体に代えて、単結晶蛍光体を含んでいてもよい。もしくは、波長変換部材50は、蛍光ガラスから構成されていてもよい。もしくは、波長変換部材50は、ガラスまたは樹脂からなるバインダー中に多数の蛍光体粒子が分散された材料から構成されていてもよい。このような材料からなる波長変換部材50は、励起光Eを、第2波長帯を有する蛍光Yに変換する。
【0035】
具体的には、波長変換部材50の材料は、例えばイットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系蛍光体を含んでいる。賦活剤としてのセリウム(Ce)を含有するYAG:Ceを例に挙げると、波長変換部材50の材料として、Y、Al、CeO等の構成元素を含む原料粉末を混合して固相反応させた材料、共沈法、ゾルゲル法等の湿式法により得られるY-Al-Oアモルファス粒子、噴霧乾燥法、火炎熱分解法、熱プラズマ法等の気相法により得られるYAG粒子等が用いられる。
【0036】
光源部51は、第1波長帯の励起光Eを射出する発光面56aを有する発光素子56を備える。発光素子56は、例えば発光ダイオード(LED)から構成されている。発光素子56の発光面56aは、波長変換部材50の第4面50dに対向し、第4面50dに向けて励起光Eを射出する。第1波長帯は、例えば400nm~480nmの青色から紫色にかけての波長帯であり、ピーク波長は例えば445nmである。このように、光源部51は、波長変換部材50の長手方向に沿う4つの側面のうち、1つの側面に対向して設けられている。
【0037】
基板55は、発光素子56を支持する。基板55の一面55aには、複数の発光素子56が設けられている。本実施形態の場合、光源部51は、発光素子56と基板55とから構成されているが、その他、導光板、拡散板、レンズ等の他の光学部材を備えていてもよい。また、発光素子56の個数は、特に限定されない。
【0038】
支持部材54は、波長変換部材50の周囲を囲むように設けられている。支持部材54は、波長変換部材50を支持するとともに、波長変換部材50で発生する熱を拡散して外部に放出する。そのため、支持部材54は、所定の強度を有し、熱伝導率が高い材料で構成されることが望ましい。支持部材54の材料として、例えばアルミニウム、ステンレス等の金属が用いられ、特に6061系等のアルミニウム合金が用いられることが望ましい。支持部材54の具体的な形状については後述する。
【0039】
押圧部材58は、波長変換部材50を第4面50dの側から支持部材54に向けて押圧する。これにより、波長変換部材50は、例えば接着材等を介することなく、支持部材54に押圧された状態で固定される。押圧部材58には、例えば板ばね等の弾性部材が用いられる。
【0040】
ミラー53は、波長変換部材50の第2面50bに設けられている。ミラー53は、波長変換部材50の内部を導光し、第2面50bに到達した蛍光Yを反射させる。ミラー53は、波長変換部材50の第2面50bに形成された金属膜または誘電体多層膜から構成されている。
【0041】
第1照明装置20において、光源部51から射出された励起光Eが波長変換部材50に入射すると、波長変換部材50の内部に含まれる蛍光体が励起され、任意の発光点から蛍光Yが発せられる。蛍光Yは任意の発光点から全ての方向に向かって進むが、4つの側面50c,50d,50e,50fに向かった蛍光Yは、側面50c,50d,50e,50fの複数の個所で全反射を繰り返しつつ、第1面50aまたは第2面50bに向かって進む。第1面50aに向かって進む蛍光Yは、第1面50aを透過して角度変換部材52に入射する。第2面50bに向かって進む蛍光Yは、ミラー53で反射され、第1面50aに向かって進む。
【0042】
波長変換部材50に入射した励起光Eのうち、蛍光体の励起に使われなかった励起光Eの一部は、光源部51の発光素子56を含む波長変換部材50の周囲の部材、または第2面50bに設けられたミラー53で反射される。そのため、励起光Eの一部は、波長変換部材50の内部に閉じ込められて再利用される。
【0043】
角度変換部材52は、波長変換部材50の第1面50aの光射出側に設けられている。角度変換部材52は、例えばテーパーロッド等の透光性部材から構成されている。角度変換部材52は、波長変換部材50から射出された蛍光Yが入射する光入射面52aと、蛍光Yを射出する光射出面52bと、蛍光Yを光射出面52bに向けて反射させる側面52cと、を有する。
【0044】
角度変換部材52は、四角錐台状の形状を有し、光軸Jに垂直な断面積が光の進行方向に沿って広がっている。したがって、光射出面52bの面積は、光入射面52aの面積よりも大きい。光射出面52bおよび光入射面52aの中心を通り、X軸に平行な軸を角度変換部材52の光軸Jとする。なお、角度変換部材52の光軸Jは、第1照明装置20の光軸AX1に一致する。
【0045】
角度変換部材52に入射した蛍光Yは、角度変換部材52の内部を進行する間に、側面52cで全反射する毎に光軸Jに平行な方向に近付くように向きを変える。このようにして、角度変換部材52は、波長変換部材50の第1面50aから射出される蛍光Yの射出角度分布を変換する。具体的には、角度変換部材52は、光射出面52bにおける蛍光Yの最大射出角度を光入射面52aにおける蛍光Yの最大入射角度よりも小さくする。
【0046】
一般的に、光射出領域の面積と光の立体角(最大射出角)との積で規定される光のエテンデューは保存されるため、角度変換部材52の透過前後においても蛍光Yのエテンデューは保存される。本実施形態の角度変換部材52は、上述したように、光射出面52bの面積を光入射面52aの面積よりも大きくした構成を有する。そのため、エテンデュー保存の観点から、角度変換部材52は、光射出面52bにおける蛍光Yの最大射出角度を光入射面52aに入射する蛍光Yの最大入射角よりも小さい角度とすることができる。
【0047】
角度変換部材52は、光入射面52aが波長変換部材50の第1面50aに対向するように光学接着剤(図示略)を介して波長変換部材50に固定されている。すなわち、角度変換部材52と波長変換部材50とは光学接着剤を介して接触しており、角度変換部材52と波長変換部材50との間に空隙(空気層)は設けられていない。仮に角度変換部材52と波長変換部材50との間に空隙が設けられていた場合、角度変換部材52の光入射面52aに到達した蛍光Yのうち、臨界角以上の角度で光入射面52aに入射した蛍光Yは、光入射面52aで全反射し、角度変換部材52に入射できない。これに対して、本実施形態のように、角度変換部材52と波長変換部材50との間に空隙が設けられていない場合には、角度変換部材52に入射できない蛍光Yを減らすことができる。この観点から、角度変換部材52の屈折率と波長変換部材50の屈折率とは、できるだけ一致させることが望ましい。
【0048】
角度変換部材52として、テーパーロッドに代えて、複合放物面型集光器(Compound Parabolic Concentrator, CPC)が用いられてもよい。角度変換部材52としてCPCを用いた場合であっても、テーパーロッドを用いた場合と同様の効果が得られる。なお、光源装置100は、必ずしも角度変換部材52を備えていなくてもよい。
【0049】
インテグレーター光学系70は、第1レンズアレイ61と、第2レンズアレイ101と、を有する。インテグレーター光学系70は、重畳光学系103とともに光源装置100から射出された蛍光Yの強度分布を、被照明領域である光変調装置4R,4Gのそれぞれにおいて均一化する均一照明光学系を構成する。角度変換部材52の光射出面52bから射出される蛍光Yは、第1レンズアレイ61に入射する。第1レンズアレイ61は、光源装置100の後段に設けられた第2レンズアレイ101とともに、インテグレーター光学系70を構成する。
【0050】
第1レンズアレイ61は、複数の第1小レンズ61aを有する。複数の第1小レンズ61aは、第1照明装置20の光軸AX1と直交するYZ平面に平行な面内にマトリクス状に配列されている。複数の第1小レンズ61aは、角度変換部材52から射出される蛍光Yを複数の部分光束に分割する。第1小レンズ61aの各々の形状は、光変調装置4R,4Gの画像形成領域の形状と略相似形の矩形状である。これにより、第1レンズアレイ61から射出された部分光束の各々は、光変調装置4R,4Gの画像形成領域にそれぞれ効率良く入射する。
【0051】
第1レンズアレイ61から射出された蛍光Yは、第2レンズアレイ101に向かって進む。第2レンズアレイ101は第1レンズアレイ61に対向して配置されている。第2レンズアレイ101は、第1レンズアレイ61の複数の第1小レンズ61aに対応する複数の第2小レンズ101aを有する。第2レンズアレイ101は、重畳光学系103とともに、第1レンズアレイ61の複数の第1小レンズ61aの像の各々を光変調装置4R,4Gの画像形成領域の近傍に結像させる。複数の第2小レンズ101aは、第1照明装置20の光軸AX1に直交するYZ平面に平行な面内にマトリクス状に配列されている。
【0052】
本実施形態において、第1レンズアレイ61の第1小レンズ61aと第2レンズアレイ101の第2小レンズ101aとは、互いに同じサイズを有しているが、互いに異なるサイズを有していてもよい。また、本実施形態において、第1レンズアレイ61の第1小レンズ61aと第2レンズアレイ101の第2小レンズ101aとは、互いの光軸が一致する位置に配置されているが、互いに偏心した状態に配置されていてもよい。
【0053】
偏光変換素子102は、第2レンズアレイ101から射出される蛍光Yの偏光方向を変換する。具体的に、偏光変換素子102は、第1レンズアレイ61で分割され、第2レンズアレイ101から射出された蛍光Yの各部分光束を直線偏光に変換する。
【0054】
偏光変換素子102は、光源装置100から射出される蛍光Yに含まれる偏光成分のうち、一方の直線偏光成分をそのまま透過させるとともに、他方の直線偏光成分を光軸AX1に垂直な方向に反射する偏光分離層(図示略)と、偏光分離層で反射された他方の直線偏光成分を光軸AX1に平行な方向に反射する反射層(図示略)と、反射層で反射された他方の直線偏光成分を一方の直線偏光成分に変換する位相差板(図示略)と、を有する。
【0055】
以下、光源装置100の断面構造について説明する。
図3は、図2のIII-III線に沿う光源装置100の断面図である。図4Aは、支持部材54の斜視図であり、図4Bは、図4A中に示す支持部材54の要部拡大図である。
図3に示すように、支持部材54は、波長変換部材50を収容する収容凹部54hを有し、断面がU字状の形状を有する。支持部材54は、支持面54rと、第1壁面54aと、第2壁面54bと、を有する。支持面54rは、収容凹部54hの底面から構成されている。支持面54rは、波長変換部材50の第3面50cに対向し、波長変換部材50を支持する。
【0056】
図4Aおよび図4Bに示すように、支持面54rには、波長変換部材の長手方向(X軸方向)に延在する複数の凸部54pと複数の凹部54qとが設けられている。すなわち、支持面54rは、凹凸形状を有する。図3に示すように、支持面54rは、波長変換部材の第3面に当接する当接部54tと、波長変換部材の第3面に当接しない非当接部54sと、を有する。
【0057】
当接部54tは、平坦面で構成されている。また、波長変換部材50の第3面50cは、平坦面で構成されている。そのため、波長変換部材50の第3面50cと当接部54tとは、面と点または面と線とで当接することはなく、面と面とで当接する。本明細書において、「当接部が波長変換部材の第3面に当接する」とは、当接部が波長変換部材の第3面に直接当接していることを意味し、当接部が他の部材を介して波長変換部材の第3面に当接していることを意味しない。なお、他の部材とは当接部や波長変換部材の第3面に設けられたコーティング膜は含まない。つまり、当接部の表面に金属薄膜による反射膜や誘電体多層膜がコーティングされていてもよいし、波長変換部材の第3面に、例えば、蛍光を反射する反射膜、あるいは、励起光を透過し蛍光を反射する誘電体多層膜がコーティングされていてもよい。
【0058】
上述したように、支持面54rは、波長変換部材50の第3面50cに向かって突出する複数の凸部54pを有する。凸部54pは、波長変換部材50の長手方向(X軸方向)に沿って延在する。凸部54pは、例えば支持面54rの一端から他端まで連続していてもよいし、途中で途切れていてもよい。複数の凸部54pは、波長変換部材50の長手方向と交差する方向(Z軸方向)に沿って周期的に配置されている。当接部54tは、凸部54pの頂面に対応する。非当接部54sは、隣り合う凸部54pの間の溝状の凹部54qに対応する。したがって、当接部54tと非当接部54sとは、交互に配置されている。当接部54tおよび非当接部54sの数および配置は、特に限定されない。また、凹部54qの内部、すなわち、波長変換部材50の第3面50cと非当接部54sとの間の空間には、空気が存在している。
【0059】
本実施形態の場合、一例として、支持部材54の収容凹部54hの底面においてX軸方向にドリルによる切削加工を施し、複数の溝をZ軸方向に間隔をあけて形成する。このようにして、支持面54rに複数の凸部54pと複数の凹部54qとを形成し、複数の当接部54tと複数の非当接部54sとを形成する。この製造方法によれば、複数の当接部54tは、略同一の平坦面上に位置する。当接部54tを構成する平坦面の平面度は、5μm以下である。なお、平面度は、10μm以下が好ましく、5μm以下がより好ましい。
【0060】
支持面54rに凹凸形状を形成する方法として、ドリルによる切削加工の他、レーザー加工、ウェットエッチングなどの方法を用いることができる。また、これらの方法により凹凸形状を形成した後、研磨処理等により当接部54tの平坦化加工または鏡面加工を行ってもよい。
【0061】
本実施形態の場合、凹部54qの深さdは、例えば0.06mmである。当接部54tと非当接部54sとのピッチpは、例えば0.2mmである。当接部54tの平坦面に対する凹部54qの側面の傾斜角度θは、例えば60°である。すなわち、凸部54pの断面形状は台形である。凹部54qの底面は、例えば半径が0.03mmのR形状を有する。すなわち、凹部54qの断面形状は底面が湾曲した溝である。なお、凸部54pおよび凹部54qの形状および寸法は、上記に限定されない。例えば、凸部と凹部とは、基準面を中心として対称的な波状の形状を有していてもよい。
【0062】
一例として、波長変換部材50のY軸方向の長さは、例えば1.05mmである。波長変換部材50のZ軸方向の長さは、例えば1.05mmである。波長変換部材50のX軸方向の長さは、例えば63mmである。波長変換部材50の第3面50cの平面度は、支持部材54の当接部54tと同様、5μm以下である。
【0063】
図3に示すように、波長変換部材50は、第4面50dに当接する板ばね等の押圧部材58によって、支持部材54に押圧された状態で固定されている。押圧部材58の一端は支持部材54に連結され、押圧部材58の他端は波長変換部材50の第4面50dに当接する。波長変換部材50は、押圧部材58の弾性力によって支持部材54の支持面54rに常に押し付けられた状態となる。この構成により、波長変換部材50が支持面54rの当接部54tに確実に密着するため、波長変換部材50で発生した熱は支持部材54に十分に伝達される。
【0064】
第1壁面54aは、収容凹部54hの一方の側面に対応し、波長変換部材50の第5面50eに対向し、第5面50eから離間する。第2壁面54bは、収容凹部54hの他方の側面に対応し、波長変換部材50の第6面50fに対向し、第6面50fから離間する。すなわち、第1壁面54aと波長変換部材50の第5面50eとの間に間隙S1が設けられている。第2壁面54bと波長変換部材50の第6面50fとの間に間隙S1が設けられている。
【0065】
第1壁面54aは、支持面54rから相対的に遠い側に位置する第1部分54a1と、支持面54rから相対的に近い側に位置する第2部分54a2と、を有する。第1部分54a1は、支持面54rに対して垂直な方向、すなわち、XY平面に対して平行に延びている。第2部分54a2は、支持面54rに対して傾斜した方向に延びている。第2部分54a2は、支持面54rから遠い側から近い側に近付くにつれて、波長変換部材50の第5面50eに近付く方向に傾斜している。換言すると、支持面54rに相対的に近い側の第2部分54a2と第5面50eとの間の距離は、第1部分54a1に相対的に近い側の第2部分54a2と第5面50eとの間の距離よりも小さい。ここで、支持面54rに相対的に近い側の第2部分54a2と第5面50eとの間の距離とは、支持面54rに相対的に近い側の第2部分54a2と第5面50eとを結ぶ最短の長さを示す。第1部分54a1に相対的に近い側の第2部分54a2と第5面50eとの間の距離とは、第1部分54a1に相対的に近い側の第2部分54a2と第5面50eとを結ぶ最短の長さを示す。本実施形態の場合、第2部分54a2は、平面で構成されている。
【0066】
第2壁面54bは、第1壁面54aと同様の構成を有する。すなわち、第2壁面54bは、支持面54rから相対的に遠い側に位置する第3部分54b3と、支持面54rから相対的に近い側に位置する第4部分54b4と、を有する。第3部分54b3は、支持面54rに対して垂直な方向、すなわち、XY平面に対して平行に延びている。第4部分54b4は、支持面54rに対して傾斜した方向に延びている。第4部分54b4は、支持面54rから遠い側から近い側に近付くにつれて、波長変換部材50の第6面50fに近付く方向に傾斜している。換言すると、支持面54rに相対的に近い側の第4部分54b4と第6面50fとの間の距離は、第3部分54b3に相対的に近い側の第4部分54b4と第6面50fとの間の距離よりも小さい。本実施形態の場合、第4部分54b4は、平面で構成されている。
【0067】
本実施形態の場合、第1壁面54aおよび第2壁面54bのそれぞれは、支持部材54の構成材料であるアルミニウム、ステンレス等の金属の表面から構成されている。より具体的には、第1壁面54aおよび第2壁面54bのそれぞれは、上記の金属表面に鏡面加工が施された加工面から構成されている。そのため、第1壁面54aおよび第2壁面54bのそれぞれは、光反射性を有しており、入射した励起光Eを良好に反射する。なお、第1壁面54aおよび第2壁面54bのそれぞれは、アルミニウム、ステンレス等の金属の表面に形成された他の金属膜または誘電体多層膜から構成されていてもよい。第1壁面54aおよび第2壁面54bのうち、少なくとも第2部分54a2および第4部分54b4は、励起光Eの少なくとも一部を反射する必要がある。
【0068】
発光素子56の発光面56aのZ軸方向に沿う寸法W1は、波長変換部材50のZ軸方向に沿う寸法W2よりも大きい。これにより、Z軸方向において、発光素子56の発光面56aの両端部は、波長変換部材50の第3面50cの外側にはみ出している。具体的には、発光素子56の発光面56aの両端部は、第5面50eと第1壁面54aとの間隙S1および第6面50fと第2壁面54bとの間隙S1と重なる位置まではみ出している。換言すると、支持面54rから発光面56aをY軸方向に沿って見たとき、発光面56aの一部は、第3面50cと重なり、発光面56aの他の一部は、第5面50eと第1壁面54aとの間隙S1および第6面50fと第2壁面54bとの間隙S1と重なっている。
【0069】
また、発光面56aのZ側の端部から射出され、波長変換部材50の第面50Z側の角部を通り、第1壁面54aに向かって進む励起光E1が第1壁面54aに入射する位置をP1としたとき、第1壁面54aの-Y側の端部から位置P1までの距離をT1とする。このとき、第1部分54a1のY軸方向に沿う寸法T2は、少なくとも距離T1よりも大きいことが望ましい。
【0070】
本実施形態の場合、支持部材54の支持面54rのZ軸方向に沿う寸法W3は、波長変換部材50のZ軸方向に沿う寸法W2よりも大きい。これにより、Z軸方向において、支持面54rの両端部は、波長変換部材50の第4面50dの外側にはみ出している。換言すると、発光面56aから支持面54rをY軸方向に沿って見たとき、支持面54rの一部は、第4面50dと重なり、支持面54rの他の一部は、第4面50dの外側に露出している。
【0071】
(第1実施形態の効果)
本実施形態の光源装置100は、第1波長帯を有する励起光Eを射出する発光素子56と、蛍光体を含み、第1波長帯を有する励起光Eを、第1波長帯とは異なる第2波長帯を有する蛍光Yに変換する波長変換部材50と、波長変換部材50を支持する支持部材54と、を備える。波長変換部材50は、波長変換部材50の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面50aおよび第2面50bと、第1面50aおよび第2面50bと交差する第3面50cと、を有し、第1面50aから蛍光Yを射出させる。支持部材54は、波長変換部材50の第3面50cに対向する支持面54rを有する。支持面54rは、第3面50cに当接する当接部54tと、第3面50cに当接しない非当接部54sと、を有する。第3面50cは平坦面であり、当接部54tは平坦面である。
【0072】
この構成によれば、支持部材54の支持面54rが波長変換部材50の第3面50cに当接しない非当接部54sを有するため、支持面の全面が波長変換部材の第3面に当接する構成と比べて、波長変換部材50の内部を伝搬する蛍光Yが支持面54rで反射する際の蛍光Yの損失を抑えることができる。また、支持部材54の支持面54rが波長変換部材50の第3面50cに当接する当接部54tを有するため、波長変換部材50の内部で発生した熱が当接部54tを介して支持部材54に伝達され、外部に放出される。特に第3面50cと当接部54tとが平坦面同士で当接するため、例えばブラスト処理等で支持部材の表面を荒らすことで点状の凸部を形成した場合に比べて接触面積が大きくなり、波長変換部材50の熱をより確実に支持部材54に伝達することができる。
【0073】
これにより、本実施形態の光源装置100によれば、支持部材54での反射による蛍光Yの損失が抑えられ、かつ、波長変換部材50の温度上昇を抑制することで波長変換効率の低下が抑えられる。その結果、所望の強度を有する蛍光Yを得ることができる。また、当接部54tと非当接部54sとの面積の割合を調整することにより、反射による蛍光Yの損失の程度と波長変換部材50の温度上昇の程度とを適切に制御することができる。
【0074】
本実施形態の光源装置100において、波長変換部材50の第3面50cと非当接部54sとの間に空気が存在する。
【0075】
この構成によれば、波長変換部材50の第3面50cと非当接部54sとの間に空気以外の部材が存在する場合と比べて、波長変換部材50の第3面50cにおける臨界角を小さくすることができる。その結果、波長変換部材50の第3面50cで蛍光Yが反射する際の損失を最小限に抑えることができる。
【0076】
本実施形態の光源装置100において、支持面54rは、波長変換部材50の第3面50cに向かって突出する凸部54pを有し、凸部54pの頂面が当接部である。
【0077】
この構成によれば、凸部54pの頂面の面積を最適化することにより、波長変換部材50の温度を適切に管理することができる。
【0078】
本実施形態の光源装置100において、支持面54rは、複数の凸部54pを有し、凸部54pは、波長変換部材50の長手方向に沿って延在し、複数の凸部54pは、波長変換部材50の長手方向と交差する方向に沿って周期的に配置されている。
【0079】
この構成によれば、波長変換部材50での蛍光Yの損失ムラと温度ムラとを小さく抑えることができる。また、支持部材54は、波長変換部材50を安定して支持することができる。
【0080】
本実施形態の光源装置100において、波長変換部材50の第3面50cおよび当接部54tを構成する平坦面の平面度は、5μm以下である。
【0081】
この構成によれば、波長変換部材50の第3面50cと当接部54tとがより十分に接触するため、安定した放熱性と光強度を確保することができる。本発明者の検討によれば、平面度を5μm以下とすることで、波長変換部材50の温度管理の目安である100℃以下を確保することができる。ブラスト等の粗面処理では、安定的に平面度を5μm以下とすることが困難であるため、波長変換部材50の温度を適切に維持することが難しい。
【0082】
本実施形態の光源装置100において、第1壁面54aは、支持面54rから相対的に遠い側に位置し、支持面54rに対して垂直な方向に延びる第1部分54a1と、支持面54rから相対的に近い側に位置し、支持面54rに対して傾斜して延びる第2部分54a2と、を有する。第2部分54a2は、励起光Eの少なくとも一部を反射する。支持面54rに相対的に近い側の第2部分54a2と波長変換部材50の第5面50eとの間の距離は、第1部分54a1に相対的に近い側の第2部分54a2と波長変換部材50の第5面50eとの間の距離よりも小さい。
【0083】
この構成によれば、図3に示すように、発光素子56の発光面56aから射出された一部の励起光E2は、波長変換部材50の第5面50eと第1部分54a1との間隙S1を通って進んだ後、支持面54rに対して傾斜した第2部分54a2に入射する。このとき、励起光E2は、第2部分54a2で反射して波長変換部材50の第5面50eに入射する。これにより、支持面54rで反射して光源部51の側に戻る励起光Eの量を減らすことができる。また、本実施形態の場合、発光面56aの-Z側の端部から射出され、波長変換部材50の第3面50cの+Z側の角部を通り、第1壁面54aに向かって進む励起光E1は、支持面54rに対して垂直に延びる第1部分54a1で反射して波長変換部材50の第5面50eに入射する。これにより、傾斜した第1壁面で反射して光源部51の側に戻る励起光Eの量を減らすことができる。また、本実施形態の場合、波長変換部材50に対して大きな発光素子56を用いることで励起光Eの量を十分に確保することができる。以上のように、本実施形態によれば、励起光Eの利用効率が高く、所望の強度を有する蛍光Yが得やすい光源装置100を実現することができる。
【0084】
本実施形態のプロジェクター1は、本実施形態の光源装置100を備えているため、光利用効率に優れる。
【0085】
(第2実施形態)
以下、本発明の第2実施形態について、図5および図6を用いて説明する。
第2実施形態のプロジェクターおよび光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、支持部材の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび光源装置の基本構成の説明は省略する。
図5は、第2実施形態の光源装置における支持部材64の斜視図である。図6は、光源装置の平面図である。
図5および図6において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0086】
図5に示すように、本実施形態の光源装置において、支持部材64は、波長変換部材50の第3面50cに対向し、波長変換部材50を支持する支持面64rを有する。支持面64rには、波長変換部材50の長手方向と交差する方向(Z軸方向)に延在する複数の凸部64pおよび複数の凹部64qが設けられている。支持面64rは、波長変換部材50の第3面50cに当接する当接部64tと、波長変換部材50の第3面50cに当接しない非当接部64sと、を有する。
【0087】
支持面64rは、波長変換部材50の第3面50cに向かって突出する複数の凸部64pを有する。複数の凸部64pは、波長変換部材50の長手方向(X軸方向)に沿って周期的に配置されている。当接部64tは、凸部64pの頂面に対応する。非当接部64sは、隣り合う凸部64pの間の溝状の凹部64qに対応する。したがって、当接部64tと非当接部64sとは、交互に配置されている。当接部64tおよび非当接部64sの数は、特に限定されない。
【0088】
図6に示すように、本実施形態の場合、支持面64rは、当接部64tと非当接部64sとが設けられた第1領域64r1と、当接部64tが設けられ、非当接部64sが設けられていない第2領域64r2と、を有する。すなわち、非当接部64sは、支持面64rの全域には設けられておらず、特定の領域のみに設けられている。
【0089】
押圧部材58は、波長変換部材50の長手方向(X軸方向)に間隔をおいて2個所に設けられている。波長変換部材50の第3面50cに垂直な方向(Y軸方向)から光源装置を見たとき、押圧部材58が波長変換部材50に当接する領域は、支持面64rの第2領域64r2と重なっている。また、発光素子56は、支持面64rの第1領域64r1と重なる位置に配置されている。すなわち、押圧部材58は、波長変換部材50の長手方向(X軸方向)において、当接部64tのみが設けられた第2領域64r2と重なり、かつ、発光素子56と重ならない位置に配置されている。光源装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0090】
(第2実施形態の効果)
本実施形態においても、支持部材64での反射による蛍光Yの損失と、波長変換部材50の温度上昇に伴う波長変換効率の低下とが抑えられるため、所望の強度を有する蛍光Yが得やすい光源装置を実現できる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0091】
また、本実施形態の光源装置において、支持部材64の支持面64rは、複数の凸部64pを有し、凸部64pは、波長変換部材50の長手方向と交差する方向(Z軸方向)に沿って延在し、複数の凸部64pは、波長変換部材50の長手方向に沿って周期的に配置されている。
【0092】
この構成によれば、当接部64tの面積と非当接部64sの面積との割合を調整しやすいため、波長変換部材50の温度を制御しやすい。
【0093】
また、本実施形態の光源装置において、支持面64rは、当接部64tと非当接部64sとが設けられた第1領域64r1と、当接部64tが設けられ、非当接部64sが設けられていない第2領域64r2と、を有し、第3面50cに垂直な方向(Y軸方向)から見て、押圧部材58が波長変換部材50に当接する領域は、支持面64rの第2領域64r2と重なっている。
【0094】
この構成によれば、押圧部材58が波長変換部材50に当接する領域には非当接部64sが配置されないため、支持部材64は波長変換部材50を安定して支持することができる。また、押圧部材58を発光素子56と重ならない位置に配置することにより、発光素子56から射出される励起光Eが押圧部材58によって遮られにくい。
【0095】
(第3実施形態)
以下、本発明の第3実施形態について、図7を用いて説明する。
第3実施形態のプロジェクターおよび光源装置の基本構成は第1実施形態と同様であり、支持部材の構成が第1実施形態と異なる。そのため、プロジェクターおよび光源装置の基本構成の説明は省略する。
図7は、第3実施形態の光源装置における支持部材74の斜視図である。
図7において、第1実施形態で用いた図面と共通の構成要素には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0096】
図7に示すように、本実施形態の光源装置において、支持部材74は、波長変換部材50の第3面50cに対向し、波長変換部材50を支持する支持面74rを有する。支持面74rは、波長変換部材50の第3面50cに対して窪む複数の凹部74qを有する。支持面のうち、凹部74q以外に対応する部分が当接部74tであり、凹部74qに対応する部分が非当接部74sである。すなわち、支持面74rは、波長変換部材50の第3面50cに当接する当接部74tと、波長変換部材50の第3面50cに当接しない非当接部74sと、を有する。
【0097】
複数の凹部74qは、波長変換部材50の長手方向(X軸方向)および長手方向と交差する方向(Z軸方向)に互いに間隔をあけて規則的に設けられている。凹部74qは、波長変換部材50の第3面50cに垂直な方向(Y軸方向)から見て、円形の形状を有し、球面状に窪んでいる。なお、凹部74qの形状および配置は、特に限定されない。本実施形態の光源装置においても、第2実施形態と同様、複数の凹部74qが支持面74rの特定の領域のみに設けられていてもよい。すなわち、支持面74rは、当接部74tと非当接部74sとが設けられた第1領域と、当接部74tが設けられ、非当接部74sが設けられていない第2領域と、を有していてもよい。または、複数の凹部74qが支持面74rの全域に設けられていてもよい。光源装置のその他の構成は、第1実施形態と同様である。
【0098】
(第3実施形態の効果)
本実施形態においても、支持部材74での反射による蛍光Yの損失と、波長変換部材50の温度上昇に伴う波長変換効率の低下とが抑えられるため、所望の強度を有する蛍光Yが得やすい光源装置を実現できる、といった第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0099】
本実施形態の光源装置において、支持部材74の支持面74rは、波長変換部材50の第3面50cに対して窪む複数の凹部74qを有しており、支持面74rのうち、凹部74q以外に対応する部分が当接部74tである。
【0100】
この構成によれば、複数の凹部74qの全体の面積を最適化することにより、波長変換部材50の温度を適切に管理することができる。また、本実施形態の構成は、当接部74tの面積を非当接部74sの面積に対して十分に大きくする場合に好適である。この構成を採用することにより、支持部材74は、波長変換部材50の熱を確実に放出できるとともに、波長変換部材50を安定して支持することができる。
【0101】
なお、本発明の技術範囲は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。また、本発明の一つの態様は、上記の各実施形態の特徴部分を適宜組み合わせた構成とすることができる。
【0102】
例えば第1実施形態および第2実施形態の光源装置において、支持部材の支持面の凸部および凹部は、波長変換部材の長手方向(X軸方向)および長手方向と直交する方向(Z軸方向)のいずれか一方に延在していたが、波長変換部材の長手方向(X軸方向)および長手方向と直交する方向(Z軸方向)の双方に延在し、波長変換部材の第3面に直交する方向から見て、格子状に配置されていてもよい。または、支持部材の支持面の凸部および凹部は、波長変換部材の長手方向(X軸方向)および長手方向と直交する方向(Z軸方向)に対して斜め方向に延在していてもよい。
【0103】
上記実施形態の光源装置は、波長変換部材を備えているが、この構成に代えて、蛍光体を含まず、入射光を伝搬させた後、波長変換せずに射出させる導光部材を備えていてもよい。この構成であっても、支持部材での反射による光損失、および導光部材の温度上昇に伴う不具合の発生をともに抑制することができる。
【0104】
その他、光源装置およびプロジェクターの各構成要素の形状、数、配置、材料等の具体的な記載については、上記実施形態に限らず、適宜変更が可能である。また、上記実施形態では、本発明による光源装置を、液晶パネルを用いたプロジェクターに搭載した例を示したが、これに限られない。本発明による光源装置を、光変調装置としてデジタルマイクロミラーデバイスを用いたプロジェクターに適用してもよい。また、プロジェクターは、複数の光変調装置を有していなくてもよく、1つの光変調装置のみを有していてもよい。
【0105】
上記実施形態では、本発明の光源装置をプロジェクターに適用した例を示したが、これに限られない。本発明の光源装置は、照明器具や自動車のヘッドライト等にも適用することができる。
【0106】
本発明の一つの態様の光源装置は、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様の光源装置は、光を射出する発光素子と、前記発光素子から射出される前記光を導光させる導光部材と、前記導光部材を支持する支持部材と、を備え、前記導光部材は、前記導光部材の長手方向に交差し、互いに反対側に位置する第1面および第2面と、前記第1面および前記第2面と交差する第3面と、を有し、前記第1面から光を射出させ、前記支持部材は、前記導光部材の前記第3面に対向する支持面を有し、前記支持面は、前記第3面に当接する当接部と、前記第3面に当接しない非当接部と、を有し、前記第3面は平坦面であり、前記当接部は平坦面である。
【0107】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第3面と前記非当接部との間に空気が存在していてもよい。
【0108】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記支持面は、前記導光部材の前記第3面に向かって突出する凸部を有し、前記凸部の頂面が前記当接部であってもよい。
【0109】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記支持面は、複数の前記凸部を有し、前記凸部は、前記導光部材の長手方向に沿って延在し、前記複数の凸部は、前記導光部材の長手方向と交差する方向に沿って周期的に配置されていてもよい。
【0110】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記支持面は、複数の前記凸部を有し、前記凸部は、前記導光部材の長手方向と交差する方向に沿って延在し、前記複数の凸部は、前記導光部材の長手方向に沿って周期的に配置されていてもよい。
【0111】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記支持面は、前記導光部材の前記第3面に対して窪む凹部を有し、前記支持面のうち前記凹部以外の部分が前記当接部であってもよい。
【0112】
本発明の一つの態様の光源装置は、前記導光部材を前記支持部材に向けて押圧する押圧部材をさらに備え、前記支持面は、前記当接部と前記非当接部とが設けられた第1領域と、前記当接部が設けられ、前記非当接部が設けられていない第2領域と、を有し、前記第3面に垂直な方向から見て、前記押圧部材が前記導光部材に当接する領域は、前記支持面の前記第2領域と重なっていてもよい。
【0113】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記第3面および前記当接部を構成する前記平坦面の平面度は、5μm以下であってもよい。
【0114】
本発明の一つの態様の光源装置において、前記発光素子は、第1波長帯を有する第1光を射出し、前記導光部材は、蛍光体を含み、前記発光素子から射出される前記第1光を、前記第1波長帯とは異なる第2波長帯を有する第2光に変換し、前記第1面から前記第2光を射出する波長変換部材であってもよい。
【0115】
本発明の一つの態様のプロジェクターは、以下の構成を有していてもよい。
本発明の一つの態様のプロジェクターは、本発明の一つの態様の光源装置と、前記光源装置から射出される前記第2光を含む光を画像情報に応じて変調する光変調装置と、前記光変調装置により変調された光を投写する投写光学装置と、を備える。
【符号の説明】
【0116】
1…プロジェクター、4B,4G,4R…光変調装置、6…投写光学装置、50…波長変換部材、50a…第1面、50b…第2面、50c…第3面、54,64,74…支持部材、54r,64r,74r,…支持面、54t,64t,74t,…当接部、54s,64s,74s,…非当接部、54p,64p…凸部、54q,64q,74q…凹部、58…押圧部材、64r1…第1領域、64r2…第2領域、100…光源装置、E,E1,E2…励起光(第1光)、Y…蛍光(第2光)。
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7