(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】データ収集装置、データ収集方法、データ収集用コンピュータプログラム、データ送信装置、データ送信方法、およびデータ送信用コンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G08G 1/00 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
G08G1/00 A
(21)【出願番号】P 2022062591
(22)【出願日】2022-04-04
【審査請求日】2023-08-29
(73)【特許権者】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100092624
【氏名又は名称】鶴田 準一
(74)【代理人】
【識別番号】100147555
【氏名又は名称】伊藤 公一
(74)【代理人】
【識別番号】100123593
【氏名又は名称】関根 宣夫
(74)【代理人】
【識別番号】100133835
【氏名又は名称】河野 努
(74)【代理人】
【識別番号】100122116
【氏名又は名称】井上 浩二
(72)【発明者】
【氏名】田中 雅浩
【審査官】小林 勝広
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-168271(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2022/0028254(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08G 1/00-99/00
G09B 23/00-29/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶する算出部と、
所定の領域を走行した前記複数の車両のすべてから前記データを収集した場合に見込まれる見込みデータ数が、当該領域について予め設定された所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した前記複数の車両のうち、前記複数の車両のそれぞれについての前記記憶部に記憶されたスコアの分布における前記スコアの位置が、前記見込みデータ数に対する前記所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該領域で取得される前記データの送信を要求する要求部、
を備えるデータ収集装置。
【請求項2】
前記算出部は、前記複数の車両のそれぞれについて、当該車両が有する測位センサの測位精度が高いほど高くなるように前記スコアを算出する、請求項1に記載のデータ収集装置。
【請求項3】
前記算出部は、前記複数の車両のそれぞれについて、当該車両の周辺状況を表す周辺画像を取得する周辺カメラの取り付け位置が高いほど高くなるように前記スコアを算出する、請求項1または2に記載のデータ収集装置。
【請求項4】
前記算出部は、前記複数の車両のそれぞれについて、当該車両の製造時からの時間経過が大きいほど低くなるように前記スコアを算出する、請求項1
または2に記載のデータ収集装置。
【請求項5】
前記要求部は、前記複数の車両のそれぞれに対し、車速センサにより取得される車速データが実際の車速を表すように補正するための車速補正値を表す車速補正値情報の送信を要求し、
前記算出部は、前記車速補正値が車速補正範囲に含まれない車両の前記スコアが、前記車速補正値が前記車速補正範囲に含まれる車両の前記スコアよりも低くなるように前記スコアを算出する、請求項1
または2に記載のデータ収集装置。
【請求項6】
前記要求部は、前記複数の車両のそれぞれについて、当該車両における前記スコアの前記分布における位置が、各領域における前記見込みデータ数に対する前記所望データ数の割合よりも上位である領域に含まれる場合に前記データの送信を要求し、下位である領域に含まれる場合に前記データの送信を要求しないことを表すスコアマップを前記複数の車両のそれぞれに送信する、請求項1
または2に記載のデータ収集装置。
【請求項7】
複数の車両のそれぞれからデータを収集するデータ収集装置が、
前記複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶し、
所定の領域を走行した前記複数の車両のすべてから前記データを収集した場合に見込まれる見込みデータ数が、当該領域について予め設定された所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した前記複数の車両のうち、前記複数の車両のそれぞれについての前記記憶部に記憶されたスコアの分布における前記スコアの位置が、前記見込みデータ数に対する前記所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該領域で取得される前記データの送信を要求する、
ことを含むデータ収集方法。
【請求項8】
複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶し、
所定の領域を走行した前記複数の車両のすべてから前記データを収集した場合に見込まれる見込みデータ数が、当該領域について予め設定された所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した前記複数の車両のうち、前記複数の車両のそれぞれについての前記記憶部に記憶されたスコアの分布における前記スコアの位置が、前記見込みデータ数に対する前記所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該領域で取得される前記データの送信を要求する、
ことをコンピュータに実行させるためのデータ収集用コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、車両に搭載されたセンサにより取得されるデータにかかるデータ収集装置、データ収集方法、データ収集用コンピュータプログラム、データ送信装置、データ送信方法、およびデータ送信用コンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
車両に搭載されたセンサにより取得されるデータを車両から収集し、収集されたデータを用いて高精度地図を生成する地図生成装置が知られている。生成された高精度地図は、車両の自動運転制御に使用される。
【0003】
特許文献1には、所定の閾値よりも精度の高い周辺情報を取得する車両に対して、周辺情報についての送信要求を行う周辺情報収集システムが記載されている。特許文献1に記載の周辺情報収集システムは、周辺情報を収集する際に収集対象を限定することで、周辺情報の収集にかかる通信量を削減することを目的とする。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
車両から収集すべきデータの数は、道路周辺の地形や交通量といった条件により、場所ごとに相違する。車両が走行する道路の含まれる範囲ごとに車両から適切な数のデータを収集し、車両とサーバとの間の通信量を削減することが求められている。
【0006】
本開示は、車両に搭載されたセンサにより取得されるデータを車両から収集するときの、車両とサーバとの間の通信量を削減することができるデータ収集装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示にかかるデータ収集装置は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶する算出部と、所定の領域を走行した複数の車両のすべてからデータを収集した場合に見込まれる見込みデータ数が、当該領域について予め設定された所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した複数の車両のうち、複数の車両のそれぞれについての記憶部に記憶されたスコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該領域で取得されるデータの送信を要求する要求部、を備える。
【0008】
本開示にかかるデータ収集装置において、算出は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両が有する測位センサの測位精度が高いほど高くなるようにスコアを算出することが好ましい。
【0009】
本開示にかかるデータ収集装置において、算出部は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両の周辺状況を表す周辺画像を取得する周辺カメラの取り付け位置が高いほど高くなるようにスコアを算出することが好ましい。
【0010】
本開示にかかるデータ収集装置において、算出部は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両の製造時からの時間経過が大きいほど低くなるようにスコアを算出することが好ましい。
【0011】
本開示にかかるデータ収集装置において、要求部は、複数の車両のそれぞれに対し、車速センサにより取得される車速データが実際の車速を表すように補正するための車速補正値を表す車速補正値情報の送信を要求し、算出部は、車速補正値が車速補正範囲に含まれない車両のスコアが、車速補正値が車速補正範囲に含まれる車両のスコアよりも低くなるようにスコアを算出することが好ましい。
【0012】
本開示にかかるデータ収集装置において、要求部は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両における前記スコアの分布における位置が、各領域のそれぞれにおける見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位である領域に含まれる場合にデータの送信を要求し、下位である領域に含まれる場合にデータの送信を要求しないことを表すスコアマップを複数の車両のそれぞれに送信することが好ましい。
【0013】
本開示にかかるデータ収集方法は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶し、所定の領域を走行した複数の車両のすべてからデータを収集した場合に見込まれる見込みデータ数が、当該領域について予め設定された所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した複数の車両のうち、複数の車両のそれぞれについての記憶部に記憶されたスコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該時間範囲に当該領域で取得されるデータの送信を要求する、ことを含む。
【0014】
本開示にかかるデータ収集用コンピュータプログラムは、複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶し、所定の領域を走行した複数の車両のすべてからデータを収集した場合に見込まれる見込みデータ数が、当該領域について予め設定された所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した複数の車両のうち、複数の車両のそれぞれについての記憶部に記憶されたスコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該時間範囲に当該領域で取得されるデータの送信を要求する、ことをコンピュータに実行させる。
【0015】
本開示にかかるデータ送信装置は、車両に搭載されたセンサにより取得される車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを決定する決定部と、所定の領域を走行したときに取得された前記データをデータ収集装置に送信する車両が有すべきスコアの下限値を示すスコア下限値情報を、データ収集装置から取得する取得部と、決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きい場合、領域を走行したときに取得されたデータを、通信機器を介してデータ収集装置に送信する送信処理部と、を備える。
【0016】
本開示にかかるデータ送信方法は、車両に搭載されたセンサにより取得される車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを決定し、所定の領域を走行したときに取得されたデータをデータ収集装置に送信する車両が有すべきスコアの下限値を示すスコア下限値情報を、データ収集装置から取得し、決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きい場合、領域を走行したときに取得されたデータを、通信機器を介してデータ収集装置に送信する、ことを含む。
【0017】
本開示にかかるデータ送信用コンピュータプログラムは、車両に搭載されたセンサにより取得される車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを決定し、所定の領域を走行したときに取得されたデータをデータ収集装置に送信する車両が有すべきスコアの下限値を示すスコア下限値情報を、データ収集装置から取得し、決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きい場合、領域を走行したときに取得されたデータを、通信機器を介してデータ収集装置に送信する、ことをコンピュータに実行させる。
【0018】
本開示にかかるデータ収集装置およびデータ送信装置によれば、車両に搭載されたセンサにより取得されるデータを車両から収集するときの、車両とサーバとの間の通信量を削減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図2】データ収集装置のハードウェア構成図である。
【
図3】データ収集装置が有するプロセッサの機能ブロック図である。
【
図4】複数の車両のそれぞれについて算出されるスコアの例を示す図である。
【
図5】領域ごとの所望データ数および見込データ数の例を示す図である。
【
図8】データ送信装置が搭載される車両の概略構成図である。
【
図9】データ送信装置のハードウェア構成図である。
【
図10】データ送信装置が有するプロセッサの機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、図面を参照して、データ収集装置およびデータ送信装置について詳細に説明する。データ収集装置は、複数の車両のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出して記憶部に記憶する。データ収集装置は、見込みデータ数が所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した複数の車両のうち、複数の車両のそれぞれについての記憶部に記憶されたスコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該領域で取得されるデータの送信を要求する。見込みデータ数は、所定の領域を走行した複数の車両のすべてからデータを収集した場合に見込まれるデータ数であり、所望データ数はその領域について予め設定されたデータ数である。また、データ送信装置は、車両に搭載されたセンサにより取得される車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを決定する。データ送信装置は、所定の領域を走行したときに取得されたデータをデータ収集装置に送信する車両が有すべきスコアの下限値を示すスコア下限値情報を、データ収集装置から取得する。データ送信装置は、決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きい場合、その領域で取得されたデータを、通信機器を介してデータ収集装置に送信する。
【0021】
図1は、データ収集システムの概略構成図である。本実施形態では、データ収集システム1は、データ収集装置2と、データ送信装置をそれぞれ搭載する複数の車両3とを有する。複数の車両3のそれぞれは、データ収集装置2が接続される通信ネットワークNWにゲートウェイ(不図示)などを介して接続される無線基地局WBSにアクセスすることで、無線基地局WBSおよび通信ネットワークNWを介してデータ収集装置2と接続される。以下では、複数の車両3のうち一の車両を「車両3」ともいう。データ収集システム1において、複数の無線基地局WBSが通信ネットワークNWに接続されていてもよい。
【0022】
図2は、データ収集装置2のハードウェア構成図である。データ収集装置2は、通信インタフェース21と、ストレージ装置22と、メモリ23と、プロセッサ24とを有する。
【0023】
通信インタフェース21は、通信部の一例であり、データ収集装置2を通信ネットワークNWに接続するためのインタフェース回路を有する。通信インタフェース21は、通信ネットワークNWを介して他の機器と通信可能に構成される。すなわち、通信インタフェース21は、通信ネットワークNWを介して他の機器から受信したデータ等をプロセッサ24に渡す。また、通信インタフェース21は、プロセッサ24から受け取ったデータ等を、通信ネットワークを介して他の機器に送信する。
【0024】
ストレージ装置22は、記憶部の一例であり、例えばハードディスク装置または不揮発性の半導体メモリ装置などの記憶装置を有する。ストレージ装置22は、複数の車両3のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを記憶する。ストレージ装置22は、領域ごとの、当該領域を走行した複数の車両3のすべてからデータを収集した場合に見込まれる見込データ数および当該領域についての所望データ数を記憶する。ストレージ装置22は、複数の車両3から収集したデータを記憶する。
【0025】
メモリ23は、記憶部の他の一例であり、揮発性の半導体メモリおよび不揮発性の半導体メモリを有する。メモリ23は、プロセッサ24による処理に用いられる各種データ、例えば通信インタフェース21を介して受信したデータ等を一時記憶する。また、メモリ23は、各種アプリケーションプログラム、例えば複数の車両3からデータを収集するデータ収集プログラム等を記憶する。
【0026】
プロセッサ24は、1個または複数個のCPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を有する。プロセッサ24は、論理演算ユニットあるいは数値演算ユニットといった他の演算回路をさらに有していてもよい。
【0027】
図3は、データ収集装置2が有するプロセッサ24の機能ブロック図である。
【0028】
データ収集装置2のプロセッサ24は、機能ブロックとして、算出部241と、要求部242とを有する。プロセッサ24が有するこれらの各部は、プロセッサ24上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。プロセッサ24の各部の機能を実現するコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気記録媒体または光記録媒体といった、コンピュータ読取可能な可搬性の記録媒体に記録された形で提供されてもよい。あるいは、プロセッサ24が有するこれらの各部、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとしてデータ収集装置2に実装されてもよい。
【0029】
算出部241は、複数の車両3のそれぞれについて、当該車両に搭載されたセンサにより取得される当該車両の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを算出し、ストレージ装置22に記憶する。車両の周辺の状況を表すデータは、例えばカメラにより取得された周辺の状況を表す画像、LiDAR(Light Detection And Ranging)センサまたはRADAR(Radio Detection and Ranging)センサにより取得された周辺の状況を表す距離画像等である。また、車両の周辺の状況を表すデータは、これらのセンサの出力から検出された、周辺の地物に関する情報であってもよい。
【0030】
図4は、複数の車両3のそれぞれについて算出されるスコアの例を示す図である。
【0031】
表221に示されるように、算出部241は、車両ごとに、GNSS(Global Navigation Satellite System)精度、カメラ視界、経年といった項目に対する評価値に基づいてスコアを算出する。算出部241は、まず、通信ネットワークNWを介してデータ収集装置2と通信可能なデータベースサーバ(不図示)を参照して、各項目に対する評価値を決定する。データベースサーバには、各車両の識別番号に関連づけて、当該車両に搭載されるGNSS受信システムの種類、周辺カメラの取り付け位置、および製造年月といった情報を含む車両詳細情報が記憶されている。次に、算出部241は、決定された各項目に対する評価値を所定の計算式に代入することによりスコアを算出する。各項目に対する評価値およびスコアを算出する計算式は、データの質が高いほど高くなるように設定される。そして、算出部241は、算出されたスコアをストレージ装置22に記憶する。
【0032】
GNSS精度は、車両が有するGNSS受信システム(GNSSアンテナおよびGNSS受信機)による測位の精度を表す。GNSS受信システムは、測位センサの一例である。GNSS精度の評価値は、データベースサーバを参照して各車両の型式から特定されるGNSSアンテナおよびGNSS受信機の種類およびメーカーに基づいて、測位の精度が高いGNSS受信システムを有する車両ほど高くなるよう設定される。
【0033】
カメラ視界の評価は、車両3の周囲の状況を表すデータとして周辺画像を取得するセンサの一例である周辺カメラの取り付け位置の高さに応じて算出される。カメラの取り付け位置が低すぎる場合、道路上の白線などの検出対象物が結像光学系の像面に入射する角度が小さくなり、検出対象物を精度よく検出することが難しい。算出部241は、データベースサーバを参照することにより取得した各車両のカメラの取り付け位置の高さと、予め定められた理想的なカメラの取り付け位置の高さとの差が大きいほど小さくなるように、カメラ視界の評価値を算出する。
【0034】
経年は製造時からの時間経過を表す。車両が古くなると振動やロールやピッチが大きくなり、センサにより取得されるデータの質が低下する。算出部241は、経年の評価値を、例えばデータベースサーバを参照することにより取得した車両の識別番号が登録されてからの経過時間に基づいて算出してよい。
【0035】
算出部241は、複数の車両3のそれぞれから取得した当該車両で取得されるデータに関する値を用いて、スコアを算出してもよい。この場合、要求部242は、通信ネットワークNWを介して複数の車両3のそれぞれにその車両で取得されるデータに関する値の送信を要求し、受信した値をストレージ装置22に記憶する。算出部241は、ストレージ装置22に記憶された各項目の評価値を参照してスコアを算出する。
【0036】
例えば、要求部242は、複数の車両3のそれぞれに、特定の場所で時系列的に記録されるDOP(Dilution of Precision)または補足衛星数の送信を要求する。算出部241は、複数の車両3のそれぞれから受信したDOPまたは補足衛星数を、DOPまたは補足衛星数とGNSS精度との関係を表す関係式に代入することで算出された値を用いて各車両の有するGNSS受信システムに基づいて設定されたGNSS精度の評価値を補正し、ストレージ装置22に記憶する。算出部241は、各車両の有するGNSS受信システムを参照することなく、複数の車両3のそれぞれから受信したDOPまたは補足衛星数を用いてGNSS精度の評価値を設定してもよい。
【0037】
例えば、要求部242は、複数の車両3のそれぞれに、車両改造などによる出荷後のカメラの取り付け位置の変更の有無に関する情報を要求する。算出部241は、出荷後にカメラの取り付け位置の変更があった車両のカメラ視界のカメラ視界の評価値を低く補正し、ストレージ装置22に記憶する。
【0038】
例えば、要求部242は、複数の車両3のそれぞれに、累積走行距離に関する情報を要求する。算出部241は、累積走行距離の長い車両ほど低くなるように経年の評価値を補正し、ストレージ装置22に記憶する。算出部241は、各車両の識別番号が登録されてからの経過時間を参照することなく、複数の車両3のそれぞれから受信した累積走行距離を用いて経年の評価値を設定してもよい。
【0039】
算出部241は、車速補正値の評価値を用いてスコアを算出してもよい。車速補正値は、車速センサにより取得される車速データが実際の車速を表すように補正するための値を表す。車速補正値が大きいほど、測位の精度は低くなる。車速補正値が車速補正範囲に含まれない(上限値を超える)車両における車速補正値の評価値は、車速補正値が車速補正範囲に含まれる(上限値を超えない)車両における評価値よりも低く設定される。また、車速補正値の評価値は、車速補正値の時系列での変動に基づいて設定されてもよい。例えば、新たに取得された車速補正値と前回取得された車速補正値との相違が所定の補正量閾値よりも大きい場合、車速補正値の評価値が低く設定される。算出部241は、車速補正値を車両3から通信ネットワークNWを介して取得し、車速補正値の評価値を算出し、ストレージ装置22に記憶する。
【0040】
図3に戻り、要求部242は、見込みデータ数が所望データ数より大きい場合、当該領域を走行した複数の車両3のうち、複数の車両3のそれぞれについてのストレージ装置22に記憶されたスコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位となる車両に対し、当該領域で取得されるデータの送信を要求する。
【0041】
図5は、領域ごとの所望データ数および見込データ数の例を示す図である。
【0042】
表222に示されるように、地図は所定サイズの領域に区分して管理される。表222において、縦軸は地図の南北方向を表し、横軸は東西方向を表す。ストレージ装置22は、それぞれの領域(A1、B2等)に、見込みデータ数と所望データ数とを関連づけて記憶する。見込みデータ数および所望データ数は、所定の時間範囲(例えば1日)あたりの数で設定されてよい。
【0043】
見込みデータ数は、その領域を走行した複数の車両3のすべてからデータを収集した場合に見込まれるデータ数である。見込みデータ数は、単位時間あたりにその領域を走行する車両の平均台数、過去のデータ収集における単位時間あたりの収集数等に基づいて推定される。
【0044】
所望データ数は、それぞれの領域について所定の時間範囲に収集するデータの目標数であり、データ収集装置の管理者により予め設定される。
【0045】
表222に示す例では、領域A1では所望データ数が60に対し見込みデータ数は200である。また、領域B2では所望データ数が80に対し見込みデータ数は100である。
【0046】
図6は、スコア分布の例を示す図である。グラフGは、複数の車両3におけるスコアの分布を示している。
【0047】
グラフGにおいて、縦軸はスコアを表し、横軸はパーセンタイル順位を表す。すなわち、複数の車両3をスコアの降順に並べたとき、例えばスコアが62の車両は、上位30%に位置し、スコアが21の車両は上位80%に位置する。
【0048】
図5の例では、領域D2では見込みデータ数が所望データ数より小さく、それ以外の領域では見込みデータ数が所望データ数より大きい。そのため、要求部242は、領域D2で取得されるデータの送信を、走行する複数の車両3のすべてに要求する。また、要求部242は、それ以外の領域で取得されるデータの送信を、走行する複数の車両3のうち、複数の車両のそれぞれについてのスコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数における所望データの割合よりも上位となる車両に要求する。
【0049】
例えば、領域A1では、見込みデータ数における所望データの割合は60/200=30%である。要求部242は、領域A1で取得されるデータの送信を、スコアの位置が30パーセンタイル順位よりも上位にある車両、すなわちスコアが62以上の車両に要求する。
【0050】
同様に、領域B2では、見込みデータ数における所望データの割合は80/100=80%である。要求部242は、領域B2で取得されるデータの送信を、スコアの位置が80パーセンタイル順位よりも上位にある車両、すなわちスコアが21以上の車両に要求する。
【0051】
所定の領域で収集されたデータを所定以上のスコアを有する車両から収集するために、要求部242は、領域ごとにデータ送信要否を関連づけたデータ収集マップを複数の車両3のそれぞれについて作成し、通信ネットワークNWを介して対応する車両に送信する。車両は、データ収集マップを参照し、データ送信要とされた領域のデータを、通信ネットワークNWを介してデータ収集装置2に送信する。
【0052】
図7は、データ収集処理のフローチャートである。データ収集装置2のプロセッサ24は、所定の領域からデータを収集する対象となる時間範囲の所定時間前(例えば1時間前)に、車両ごとに
図7に示すデータ収集処理を実行する。
【0053】
まず、プロセッサ24の算出部241は、複数の車両3のそれぞれについて、スコアを算出する(ステップS11)。なお、これより前のデータ収集において各車両のスコアを算出済であれば、この処理を省略することができる。また、これより前のデータ処理以降に新たに追加された車両、および、スコア算出のための項目が変更された車両を対象として、この処理を実行してもよい。
【0054】
次に、要求部242は、所定の領域における見込みデータ数が所望データ数より大きいか否かを判定し(ステップS12)、見込みデータ数が所望データ数より大きくないと判定された場合(ステップS12:N)、後述するステップS14に進む。
【0055】
見込みデータ数が所望データ数より大きいと判定された場合(ステップS12:Y)、要求部242は、スコア分布における車両のスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位であるか否かを判定する(ステップS13)。スコアの位置が所定より上位でないと判定された場合(ステップS13:N)、要求部242は、当該データ収集処理を終了する。
【0056】
スコアの位置が所定より上位であると判定された場合(ステップS13:Y)、要求部242は、当該車両に当該領域で取得されたデータの送信を要求し(ステップS14)、当該データ収集処理を終了する。なお、データ収集処理の終了前後にかかわらず、要求部242は、データの送信を要求した車両から対応するデータを受信した場合、当該データをストレージ装置22に記憶する。
【0057】
データ収集装置2は、各領域および各車両について、このデータ収集処理を実行する。データ収集装置は、データ収集処理のステップS14において、当該車両からデータを取得すべき領域を記録してデータ収集マップを作成し、上述の一連の処理が終了した後にデータ収集マップを車両に送信することで、データ収集を行ってもよい。
【0058】
このようにデータ収集処理を実行することにより、データ収集装置2は、車両に搭載されたセンサにより取得されるデータを車両から収集するときの、車両とサーバとの間の通信量を削減することができる。
【0059】
データ収集装置2は、質の低いデータの収集される領域について、スコアの分布におけるスコアの位置が、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位となる車両にデータの送信を要求してもよい。このように動作することで、データ収集装置2は、質の低いデータの収集される領域につき収集されるデータの質を改善することができる。
【0060】
例えば、曲がって走行している途中で取得されるデータ、加速度の絶対値が大きい(加速中または減速中)に取得されるデータは、車両の位置の測位精度が低くなる。道路の曲率の高い箇所を含む領域、必ず一時停止する場所を含む領域では、このようなデータが取得されることが多いため、収集されるデータの質が低下する。データ収集装置2は、このような領域について、収集対象とする車両のスコアの位置を、見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも高い位置に変更してもよい。
【0061】
異なる実施形態において、データ収集装置2の要求部242は、所定の領域を走行したときに取得されるデータをデータ収集装置2に送信する車両が有すべきスコアの下限値を示すスコア下限値情報を複数の車両3に送信することでデータを収集する。
【0062】
スコアの下限値は、見込みデータ数における所望データの割合がパーセンタイル順位となるスコアに対応する。例えば、
図5の領域A1では、見込みデータ数における所望データの割合である30%がパーセンタイル順位となるスコア62が、スコアの下限値となる。
【0063】
要求部242は、領域ごとにスコアの下限値が示されたスコア下限値情報を、通信ネットワークNWを介して複数の車両3のそれぞれに送信する。領域ごとにスコアの下限値が示されたスコア下限値情報は、スコアの分布における車両のスコアの位置が、各領域における見込みデータ数に対する所望データ数の割合よりも上位である領域に含まれる場合にデータの送信を要求し、下位である領域に含まれる場合にデータの送信を要求しないことを表すスコアマップに該当する。本実施形態において、複数の車両3のそれぞれは、スコア下限値情報を用いてデータをデータ収集装置2に送信するデータ送信装置を搭載する。
【0064】
図8は、データ送信装置が搭載される車両の概略構成図である。
【0065】
車両3は、周辺カメラ4と、データ通信モジュール5(DCM)と、GNSS受信機6と、ストレージ装置7と、データ送信装置8とを有する。周辺カメラ4、データ通信モジュール5、GNSS受信機6、およびストレージ装置7と、データ送信装置8とは、コントローラエリアネットワークといった規格に準拠した車内ネットワークを介して通信可能に接続される。
【0066】
周辺カメラ4は、車両3の周辺状況に応じた周辺データを生成するためのセンサの一例である。周辺カメラ4は、CCDあるいはC-MOSなど、可視光に感度を有する光電変換素子のアレイで構成された2次元検出器と、その2次元検出器上の撮影対象となる領域の像を結像する結像光学系とを有する。周辺カメラ4は、例えば車室内の前方上部に、前方を向けて配置される。周辺カメラ4は、所定の撮影周期(例えば1/30秒~1/10秒)ごとにフロントガラスまたはリヤガラスを介して車両3の周辺の状況を撮影し、周辺の状況が表された周辺画像を周辺データとして出力する。
【0067】
データ通信モジュール5は、通信機器の一例であり、いわゆる4G(4th Generation)または5G(5th Generation)といった所定の無線通信規格に準拠した無線通信処理を実行する機器である。データ通信モジュール5は、例えば、無線基地局WBSにアクセスすることで、無線基地局WBSおよび通信ネットワークNWを介してデータ収集装置2と接続される。データ通信モジュール5は、無線基地局WBSからのダウンリンクの無線信号を受信し、その無線信号に含まれる、データ収集装置2からのスコア下限値情報をデータ送信装置8に渡す。また、データ通信モジュール5は、データ送信装置8から受け取ったデータをアップリンクの無線信号に含め、その無線信号を無線基地局WBSへ送信することで、データをデータ収集装置2へ送信する。なお、データ通信モジュール5は、データ送信装置8の一部として実装されてもよい。
【0068】
GNSS受信機6は、測位センサの一例であり、不図示のGPSSアンテナにより所定の周期ごとにGNSS衛星からのGNSS信号を受信し、受信したGNSS信号に基づいて車両3の自己位置を測位する。GNSS受信機6は、所定の周期ごとに、GNSS信号に基づく車両3の自己位置の測位結果を表す測位信号を、車内ネットワークを介してデータ送信装置8へ出力する。
【0069】
ストレージ装置7は、車両記憶装置の一例であり、例えば、ハードディスク装置、または不揮発性の半導体メモリを有する。ストレージ装置7は、高精度地図を記憶する。高精度地図には、例えば、その高精度地図に表される地点と領域との関連づけが含まれる。また、ストレージ装置7は、周辺カメラ4が出力する周辺データを、所定時間分一時記憶する。ストレージ装置7に周辺データを一時記憶する所定時間を適切に設定することで、データ送信装置8は、データ収集の対象となる時間範囲以降にスコア下限値情報を取得した場合であっても、適切にデータを送信することができる。
【0070】
データ送信装置8は、通信インタフェースと、メモリと、プロセッサとを備えるECU(Electronic Control Unit)である。データ送信装置8は、通信インタフェースを介してスコア下限値情報を取得する。また、データ送信装置8は、周辺カメラにより生成された周辺画像から周辺の地物を検出し、当該地物を表す情報をデータとしてデータ収集装置に送信する。
【0071】
図9は、データ送信装置8のハードウェア模式図である。データ送信装置8は、通信インタフェース81と、メモリ82と、プロセッサ83とを有する。
【0072】
通信インタフェース81は、通信部の一例であり、データ送信装置8を車内ネットワークへ接続するための通信インタフェース回路を有する。通信インタフェース81は、受信したデータをプロセッサ83に供給する。また、通信インタフェース81は、プロセッサ83から供給されたデータを外部に出力する。
【0073】
メモリ82は、車両記憶部の一例であり、揮発性の半導体メモリおよび不揮発性の半導体メモリを有する。メモリ82は、プロセッサ83による処理に用いられる各種データを保存する。メモリ82に記憶されるデータは、例えば、データ送信装置8から取得したスコア下限値情報、車両3のスコアなどである。また、メモリ82は、各種アプリケーションプログラム、例えばデータ送信処理を実行するデータ送信用コンピュータプログラム等を保存する。
【0074】
プロセッサ83は、制御部の一例であり、1以上のプロセッサおよびその周辺回路を有する。プロセッサ83は、論理演算ユニット、数値演算ユニット、またはグラフィック処理ユニットといった他の演算回路をさらに有していてもよい。
【0075】
図10は、データ送信装置8が有するプロセッサ83の機能ブロック図である。
【0076】
データ送信装置8のプロセッサ83は、機能ブロックとして、決定部831と、取得部832と、送信処理部833とを有する。プロセッサ83が有するこれらの各部は、プロセッサ83上で実行されるプログラムによって実装される機能モジュールである。プロセッサ83の各部の機能を実現するコンピュータプログラムは、半導体メモリ、磁気記録媒体または光記録媒体といった、コンピュータ読取可能な可搬性の記録媒体に記録された形で提供されてもよい。あるいは、プロセッサ83が有するこれらの各部は、独立した集積回路、マイクロプロセッサ、またはファームウェアとしてデータ送信装置8に実装されてもよい。
【0077】
決定部831は、車両3に搭載されたセンサにより取得される車両3の周囲の状況を表すデータの質を示すスコアを決定する。決定部831は、データ収集装置2から通信ネットワークNWを介して受信しメモリ82に記憶したスコアを参照することで、スコアを決定する。また、決定部831は、
図4に示す各項目の車両3における値を特定し、これらの値を所定の計算式に代入することで、スコアを決定してもよい。
【0078】
取得部832は、データ収集装置2にスコア下限値情報要求信号を送信し、所定の領域についてのスコア下限値情報をデータ収集装置2から取得する。取得部832は、取得したスコア下限値情報を、メモリ82に記憶する。
【0079】
送信処理部833は、特定されたスコアがスコアの下限値よりも大きい場合、所定の領域を走行したときに取得されたデータを、データ通信モジュール5を介してデータ収集装置2に送信する。
【0080】
図11は、データ送信処理のフローチャートである。データ送信装置8のプロセッサ83は、ストレージ装置7に一時保存される周辺データの容量および所定の領域からデータを収集する対象となる時間範囲に対応して設定される所定の間隔(例えば1週間ごと)に、
図11に示すデータ送信処理を実行する。
【0081】
データ送信装置8の決定部831は、車両3のスコアを決定する(ステップS21)。
【0082】
データ送信装置8の取得部832は、通信ネットワークNWを介してデータ収集装置2から、所定の領域についてのスコア下限値情報を取得する(ステップS22)。
【0083】
データ送信装置8の送信処理部833は、決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きいか否かを判定する(ステップS23)。決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きくないと判定された場合(ステップS23:N)、送信処理部833は当該領域についてのデータ送信処理を終了する。
【0084】
決定されたスコアがスコアの下限値よりも大きいと判定された場合(ステップS23:Y)、送信処理部833は、データ通信モジュール5を介してデータ収集装置2に当該領域で取得されるデータを送信し(ステップS24)、当該領域についてのデータ送信処理を終了する。
【0085】
データ送信装置8は、各領域について、このデータ送信処理を実行する。
【0086】
このようにデータ送信処理を実行することにより、データ送信装置8は、車両に搭載されたセンサにより取得されるデータを車両から収集するときの、車両とサーバとの間の通信量を削減することができる。
【0087】
当業者は、本開示の精神および範囲から外れることなく、種々の変更、置換および修正をこれに加えることが可能であることを理解されたい。
【符号の説明】
【0088】
1 データ収集システム
2 データ収集装置
241 算出部
242 要求部
8 データ送信装置
831 決定部
832 取得部
833 送信処理部