(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】撥水剤組成物及び繊維処理剤
(51)【国際特許分類】
D06M 15/643 20060101AFI20240618BHJP
C09K 3/18 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
D06M15/643
C09K3/18 104
(21)【出願番号】P 2022524433
(86)(22)【出願日】2021-05-14
(86)【国際出願番号】 JP2021018355
(87)【国際公開番号】W WO2021235334
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-11-17
(31)【優先権主張番号】P 2020089384
(32)【優先日】2020-05-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000002060
【氏名又は名称】信越化学工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002240
【氏名又は名称】弁理士法人英明国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】濱嶋 優太
【審査官】林 建二
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-120236(JP,A)
【文献】特開2006-257159(JP,A)
【文献】特開昭57-071478(JP,A)
【文献】特開2008-150432(JP,A)
【文献】特開2018-104866(JP,A)
【文献】米国特許第04355149(US,A)
【文献】国際公開第2005/023935(WO,A1)
【文献】特開2002-114972(JP,A)
【文献】特開2005-139418(JP,A)
【文献】特開平03-249281(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C09K 3/18
D06M 10/00-11/84
D06M 13/00-15/715
D06M 16/00
D06M 19/00-23/18
JSTPlus/JMEDPlus/JST7580(JDreamIII)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
(A)下記平均組成式(1)
【化1】
(式中、R
1はメチル基であり、R
2は水素原子であり、R
3は互いに独立に、R
1及びR
2から選ばれる基であり、a、b、c、d及びeは、
a=2、0≦b≦50、20≦c≦200、d=0、e=0の範囲を満たす数である。)
で表され、25℃における粘度が5~10,000mPa・sであるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:100質量部、
(B)ノニオン性界面活性剤:0.5~50質量部、
(C)ビス(2-エチルヘキサン酸)スズ、ビス(2-エチルヘキサン酸)亜鉛、ラウリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、ギ酸亜鉛、ビス(2-エチルヘキサン酸)鉄、トリス(2-エチルヘキサン酸)鉄、ビス(2-エチルヘキサン酸)ジルコニウム、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ジルコニウム、トリス(2-エチルヘキサン酸)ビスマス、バーサチック酸スズ、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズフタレート、ジブチルスズジオクタノエート、ジブチルスズビス(2-エチルヘキサノエート)、ジブチルスズビス(メチルマレエート)、ジブチルスズビス(エチルマレエート)、ジブチルスズビス(ブチルマレエート)、ジブチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズビス(トリデシルマレエート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレエート)、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズビス(エチルマレエート)、ジオクチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズビス(ノニルフェノキサイド)、ジブテニルスズオキサイド、ジブチルスズビス(アセチルアセトナート)、ジブチルスズビス(エチルアセトアセテート)、ジブチルスズオキサイドとシリケート化合物との反応物
、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジネオデカネート、ジオクチルスズジネオデカネート、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物、テトライソプロポキシチタニウム、テトラn-ブトキシチタニウム、ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)、アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート及びジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)から選ばれる縮合反応触媒:10~100質量部、
(D)水:50~3,000質量部、及び
(E)下記平均組成式(2)
【化2】
(式中、R
4はメチル基であり、R
5は互いに独立に、R
4、-OH、-OCH
3及び-OC
2H
5から選ばれる基であり、f、g、h、及びjは、2≦f≦10、0≦g≦1,000、0≦h≦400、0≦i≦5、0≦j≦5の範囲を満たす数である。但し、R
5のうち少なくとも一つが-OHである。)
で表されるオルガノポリシロキサン:0~40質量部
を含有し、フッ素化合物を含有しない撥水剤組成物を含む繊維処理剤(但し、分子鎖末端が水酸基又は炭素原子数1~3のアルコキシ基で封鎖され、側鎖にエポキシ基、カルボキシル基およびメルカプト基からなる群から選択される少なくとも1種の官能基を有するジオルガノポリシロキサンを含むものを除く。)。
【請求項2】
(A)成分が、式(1)中、R
1、R
2及びR
3で表される置換基の合計のうち、20%以上がR
2(水素原子)である請求項1記載の繊維処理剤。
【請求項3】
(C)成分が、ビス(2-エチルヘキサン酸)スズ、ビス(2-エチルヘキサン酸)亜鉛、ラウリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、ギ酸亜鉛、バーサチック酸スズ、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズフタレート、ジブチルスズジオクタノエート、ジブチルスズビス(2-エチルヘキサノエート)、ジブチルスズビス(メチルマレエート)、ジブチルスズビス(エチルマレエート)、ジブチルスズビス(ブチルマレエート)、ジブチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズビス(トリデシルマレエート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレエート)、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズビス(エチルマレエート)、ジオクチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズビス(ノニルフェノキサイド)、ジブテニルスズオキサイド、ジブチルスズビス(アセチルアセトナート)、ジブチルスズビス(エチルアセトアセテート)、ジブチルスズオキサイドとシリケート化合物との反応物
、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジネオデカネート、ジオクチルスズジネオデカネート及びジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物から選ばれる縮合反応触媒である請求項1又は2記載の繊維処理剤。
【請求項4】
(A)成分の25℃における粘度が、10~100mPa・sである請求項1~3のいずれか1項記載の繊維処理剤。
【請求項5】
(B)成分が、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルである請求項1~4のいずれか1項記載の繊維処理剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、撥水剤組成物に関する。詳細には、繊維に高い撥水性を付与するシリコーンエマルション組成物、及び該組成物を含有する繊維処理剤に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、天然繊維、合成繊維、皮革、紙等に撥水性を付与する方法として、フッ素系化合物が使用されてきた。フッ素化合物を主成分とする撥水剤で処理された繊維製品は、非常に優れた撥水性を有し、かつ耐久性に優れているという特徴がある。しかしながら、フッ素系化合物は高価であることや、高い撥水性発現のためには、高温での処理が必要であることから、適用範囲に制限がある。また、フッ素化合物は非常に安定な構造をしているため環境中で分解されにくく、さらに蓄積性も有するため、環境面において問題があり、国内外で使用が規制されつつある。上記背景より、フッ素化合物を含まない撥水剤の開発が検討されている。
【0003】
フッ素化合物を含まない撥水剤として、シリコーン等のケイ素系化合物を主成分とする組成物について検討されている。特許第2960304号公報には、アクリル-シリコーングラフト重合化合物を主成分とする組成物、特開2018-104866号公報には、改質シリカを主成分とする組成物、特許第6573548号公報には、シリコーンアルコキシオリゴマーやポリオルガノシルセスキオキサンを利用した組成物、についてそれぞれ検討されている。
【0004】
ケイ素系化合物は、繊維製品に対して、良好な柔軟性・風合いを付与することができ、かつ撥水性も同時に付与することができる。上記先行技術文献については、ケイ素系化合物及び各成分の組成最適化により、撥水性付与効果を高めており、処理された繊維は優れた撥水性を示している。しかしながら、上記文献1~3のいずれにおいても、柔軟性や風合いについての記載がなく、高い撥水性と柔軟性・風合いとの両立という課題を残している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特許第2960304号公報
【文献】特開2018-104866号公報
【文献】特許第6573548号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、上記従来技術の課題に鑑み、撥水性付与効果に優れ、かつ処理後の繊維に対して良好な柔軟性・風合いを付与することができ、フッ素化合物を含有せず、環境負荷が低減された撥水剤組成物、及びこれを含む繊維処理剤を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者は、上記目的を達成するため鋭意検討した結果、下記(A)~(D)成分を含有する組成物が、繊維に対し高い撥水性と共に、良好な柔軟性・風合いを付与することが可能であることを見出した。また、この組成物は、フッ素化合物を含まないため、環境負荷を低減できることを見出し、本発明をなすに至ったものである。
【0008】
従って、本発明は下記発明を提供する。
1.(A)下記平均組成式(1)
【化1】
(式中、R
1は互いに独立に、炭素数1~20の非置換1価炭化水素基であり、R
2は水素原子であり、R
3は互いに独立に、R
1及びR
2、ならびに-OH、-OCH
3及び-OC
2H
5から選ばれる基であり、a、b、c、d及びeは、2≦a≦10、0≦b≦1,000、0≦c≦1,000、0≦d≦5、0≦e≦5の範囲を満たす数である。但し、c=0の場合、R
3のうち少なくとも一つがR
2である。)
で表され、25℃における粘度が5~10,000mPa・sであるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:100質量部、
(B)界面活性剤:0.5~50質量部、
(C)縮合反応触媒:0.1~100質量部、及び
(D)水:50~3,000質量部
を含有し、フッ素化合物を含有しない撥水剤組成物。
2.(A)成分が、R
1、R
2及びR
3で表される置換基の合計のうち、10%以上がR
2(水素原子)である1記載の撥水剤組成物。
3.(C)成分が、錫、亜鉛、ビスマス、チタン、ジルコニウム及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属化合物である1又は2記載の撥水剤組成物。
4.さらに、(E)下記平均組成式(2)
【化2】
(式中、R
4は互いに独立に、炭素数1~20の非置換1価炭化水素基であり、R
5は互いに独立に、R
4、-OH、-OCH
3及び-OC
2H
5から選ばれる基であり、f、g、h、及びjは、2≦f≦10、0≦g≦1,000、0≦h≦400、0≦i≦5、0≦j≦5の範囲を満たす数である。但し、R
5のうち少なくとも一つが-OHである。)
で表されるオルガノポリシロキサン:1~50質量部を含有する1~3のいずれかに記載の撥水剤組成物。
5.1~4のいずれかに記載の撥水剤組成物を含む繊維処理剤。
【発明の効果】
【0009】
本発明の撥水剤組成物は、繊維に対し高い撥水性と共に、良好な柔軟性・風合いを付与することが可能である。さらに本発明の撥水剤組成物は、フッ素化合物を含まず、環境負荷の低減も可能である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明について詳細に説明する。
[(A)成分]
本発明の(A)成分は、下記平均組成式(1)
【化3】
(式中、R
1は互いに独立に、炭素数1~20の非置換1価炭化水素基であり、R
2は水素原子であり、R
3は互いに独立に、R
1及びR
2、ならびに-OH、-OCH
3及び-OC
2H
5から選ばれる基であり、a、b、c、d及びeは、2≦a≦10、0≦b≦1,000、0≦c≦1,000、0≦d≦5、0≦e≦5の範囲を満たす数である。但し、c=0の場合、R
3のうち少なくとも一つがR
2である。)
で表され、25℃における粘度が5~10,000mPa・sであるオルガノハイドロジェンポリシロキサンであり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0011】
R1は互いに独立に、炭素数1~20の非置換1価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、テトラデシル基、オクタデシル基等のアルキル基:ビニル基、アリル基、5-ヘキセニル基、オレイル基等のアルケニル基:フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基等が挙げられる。中でも、メチル基、長鎖(炭素数6~20)アルキル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0012】
R2は水素原子である。R3は互いに独立に、R1及びR2、ならびに-OH、-OCH3及び-OC2H5から選ばれる基である。但し、c=0の場合、R3のうち少なくとも一つがR2すなわち水素原子である。R1、R2及びR3で表される置換基の合計のうち、10%以上がR2(水素原子)であることが好ましく、15%以上がR2(水素原子)であることがより好ましく、20%以上がR2(水素原子)であることがさらに好ましい。
【0013】
aは2≦a≦10であり、2≦a≦5が好ましく、2≦a≦3がより好ましい。aが2未満では、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて、乳化安定性が悪くなる。一方、aが10を超えると、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度が低くなりすぎて撥水性が低下する。
【0014】
bは0≦b≦1,000であり、0≦b≦100が好ましく、0≦b≦50がより好ましい。bが1,000を超えると、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化安定性が悪くなる。
【0015】
cは0≦c≦1,000であり、10≦c≦500が好ましく、20≦c≦200がより好ましい。bが1,000を超えると、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化安定性が悪くなる。
【0016】
dは0≦d≦5であり、d=0が好ましい。dが5を超えると、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化安定性が悪くなる。
【0017】
eは0≦e≦5であり、e=0が好ましい。eが5を超えると、オルガノハイドロジェンポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化安定性が悪くなる。
【0018】
(A)成分の25℃における粘度は5~10,000mPa・sであり、5~8,000mPa・sが好ましく、10~5,000mPa・sがより好ましく、10~100mPa・sがさらに好ましい。粘度が上記下限値未満だと、繊維の風合いが悪くなる。また上記上限値を超えると、乳化安定性が悪くなる。なお、本発明において、粘度はBM型粘度計(例えば、東京計器社製)により測定した値である。なお、ロータや回転数は粘度に応じて適宜選定される。
(A)成分としては、例えば下記式で示す化合物が挙げられる。
【0019】
【化4】
(a,b及びcは、2≦a≦10、0≦b≦1,000、0≦c≦1,000の範囲を満たす数である。)
【0020】
[(B)成分]
(B)成分の界面活性剤としては特に制限はなく、例えば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等を挙げることができる。これらは1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。
【0021】
ノニオン性界面活性剤としては、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノールエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエステル、ポリオキシアルキレンソルビタンアルキルエステル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ジエチレングリコール等が例示される。中でも、下記一般式(3)で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテルが好ましい。
R6O(EO)n(PO)mH (3)
(式中、R6は炭素数8~30、好ましくは炭素数8~12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、n,mはそれぞれ0~50の整数、好ましくは0~25の整数であり、n+m=5~50である。EOはポリオキシエチレン基、POはポリオキシプロピレン基である。)
【0022】
アニオン性界面活性剤としては、下記一般式(4)で表されるアルキル硫酸塩、下記一般式(5)で表されるアルキルベンゼンスルホン酸塩が好ましい。
R7-OSO3M (4)
R7-C6H4-SO3M (5)
(式中、R7は炭素数8~30、好ましくは炭素数8~12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Mは水素原子又は金属元素、好ましくは水素原子、アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素である。)
【0023】
アルキル硫酸塩としては、例えば、ラウリル硫酸ナトリウム等が挙げられる。アルキルベンゼンスルホン酸塩としては、例えば、ヘキシルベンゼンスルホン酸、オクチルベンゼンスルホン酸、デシルベンゼンスルホン酸、ドデシルベンゼンスルホン酸、セチルベンゼンスルホン酸、ミリスチルベンゼンスルホン酸の塩等が挙げられる。
【0024】
アニオン性界面活性剤としては、さらにラウリン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノレン酸等の高級脂肪酸及びその塩、下記一般式(6)で表されるポリオキシエチレンモノアルキルエーテル硫酸塩、下記一般式(7)で表されるポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸エステル塩が挙げられる。
R8O(EO)n’(PO)m’SO3M (6)
R8-C6H4-O(EO)n’(PO)m’SO3M (7)
(式中、R8は炭素数8~30、好ましくは炭素数8~12の直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、Mは水素原子又は金属元素、好ましくは水素原子、アルカリ金属元素又はアルカリ土類金属元素であり、n’,m’はそれぞれ0~30の整数、好ましくは0~20の整数であり、n’+m’=5~50である。EOはポリオキシエチレン基、POはポリオキシプロピレン基である。)
【0025】
カチオン性界面活性剤としては、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキルリン酸塩等のアニオン性乳化剤、第4級アンモニウム塩、アルキルアミン塩等のカチオン性乳化剤等が挙げられる。
【0026】
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルイミダゾリン等が挙げられる。
【0027】
(B)成分の配合量は、(A)成分100質量部に対して、0.5~50質量部であり、1.0~45質量部が好ましく、1.5~40質量部がより好ましい。(B)成分が少なすぎると乳化が困難であり、多すぎると撥水性が低下する。
【0028】
[(C)成分]
(C)成分は、(A)成分のケイ素原子に直接結合した水素原子と、繊維上の反応性官能基との反応を促進させるための縮合反応触媒である。(C)成分は1種単独で又は2種以上を適宜組み合わせて用いることができる。縮合反応触媒としては、例えば、錫、亜鉛、ビスマス、チタン、ジルコニウム、アルミニウム、鉄、スズ、鉛等の各種金属の化合物が挙げられる。中でも、触媒活性の高さ及び、入手容易性の点から、錫、亜鉛、ビスマス、チタン、ジルコニウム及びアルミニウムから選ばれる1種以上の金属の化合物が好ましく、錫、亜鉛及びチタンから選ばれる1種以上の金属の化合物がより好ましい。
【0029】
化合物としては、上記金属イオンを中心元素とした塩及び/又は錯体であって、好ましくは、カウンターイオン及び/又は配位子として炭素数1~30のアルキル基を有するカルボン酸、ケトン、エステルから選ばれる少なくとも1種を有する。前記においてアルキル基としてはメチル基、イソプロピル基、ブチル基、2-エチルヘキシル基、オクチル基、イソデシル基、イソステアリル基、デカニル基、セチル基等が挙げられる。
【0030】
(C)成分の具体例としては、ビス(2-エチルヘキサン酸)スズ、ビス(2-エチルヘキサン酸)亜鉛、ラウリン酸亜鉛、酢酸亜鉛、酢酸ジルコニウム、ギ酸亜鉛、ビス(2-エチルヘキサン酸)鉄、トリス(2-エチルヘキサン酸)鉄、ビス(2-エチルヘキサン酸)ジルコニウム、テトラ(2-エチルヘキサン酸)ジルコニウム、トリス(2-エチルヘキサン酸)ビスマス、バーサチック酸スズ等のカルボン酸金属塩、ジブチルスズジラウレート、ジブチルスズマレエート、ジブチルスズフタレート、ジブチルスズジオクタノエート、ジブチルスズビス(2-エチルヘキサノエート)、ジブチルスズビス(メチルマレエート)、ジブチルスズビス(エチルマレエート)、ジブチルスズビス(ブチルマレエート)、ジブチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズビス(トリデシルマレエート)、ジブチルスズビス(ベンジルマレエート)、ジブチルスズジアセテート、ジオクチルスズビス(エチルマレエート)、ジオクチルスズビス(オクチルマレエート)、ジブチルスズジメトキサイド、ジブチルスズビス(ノニルフェノキサイド)、ジブテニルスズオキサイド、ジブチルスズビス(アセチルアセトナート)、ジブチルスズビス(エチルアセトアセテート)、ジブチルスズオキサイドとシリケート化合物との反応物、ジオクチルスズジラウレート、ジブチルスズジネオデカネート、ジオクチルスズジネオデカネート等のジアルキルスズジカルボキシレートとシリケート化合物との反応物、ジブチルスズオキサイドとフタル酸エステルとの反応物等の4価の有機スズ化合物、テトライソプロポキシチタニウム、テトラn-ブトキシチタニウム、ジイソプロポキシチタンビス(アセチルアセトナート)、ジイソプロポキシチタンビス(エチルアセトアセテート)等の有機チタネート類:アルミニウムトリス(アセチルアセトナート)、アルミニウムトリス(エチルアセトアセテート)、ジイソプロポキシアルミニウムエチルアセトアセテート等の有機アルミニウム化合物類;ジルコニウムテトラキス(アセチルアセトナート)等のジルコニウム化合物類が挙げられる。
【0031】
(C)成分の含有量は、(A)成分100質量部に対して0.1~100質量部であり、5~80質量部が好ましく、10~70質量部がより好ましい。(C)成分の量が少なすぎると、撥水性が低下し、多すぎると柔軟性・風合いが低下する。
【0032】
(C)成分の作用効果については限定されるものではないが、発明者は以下の通りに考えている。(A)成分に含まれる、ケイ素原子に直接結合した水素原子と、処理される繊維上の水酸基等の官能基は、脱水素反応により結合形成することが可能である。このため、(C)成分の縮合触媒を併用することで、上記反応が促進され、繊維と(A)成分がより強固に結合することが可能となる。このため、より高い撥水性を繊維に付与することが可能であり、さらに、ポリシロキサン成分が有する柔軟性付与効果も強く発現し、繊維へ良好な柔軟性を付与することも可能であると考えられる。
【0033】
[(D)成分]
本発明の撥水剤組成物には、(D)水を配合する。水の配合量は(A)成分100質量部に対して50~3,000質量部であり、好ましくは50~2,000質量部である。
【0034】
本発明の撥水剤組成物は、フッ素化合物を含有しないものであるが、原料に含まれる微量のフッ素化合物が含まれる場合もある。
【0035】
[(E)成分]
本発明の撥水剤組成物には、(E)成分を配合してもよい。(E)成分は、下記平均組成式(2)
【化5】
(式中、R
4は互いに独立に、炭素数1~20の非置換1価炭化水素基であり、R
5は互いに独立に、R
4、-OH、-OCH
3及び-OC
2H
5から選ばれる基であり、f、g、h、i及びjは、2≦f≦10、0≦g≦1,000、0≦h≦400、0≦i≦5、0≦j≦5の範囲を満たす数である。但し、R
5のうち少なくとも一つが-OHである。)
で表されるオルガノポリシロキサンであり、1種単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
【0036】
R4は互いに独立に、炭素数1~20の非置換1価炭化水素基である。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、t-ブチル基、ヘキシル基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、テトラデシル基、オクタデシル基等のアルキル基:ビニル基、アリル基、5-ヘキセニル基、オレイル基等のアルケニル基:フェニル基、トリル基、ナフチル基等のアリール基等が挙げられる。中でも、メチル基、長鎖(炭素数6~20)アルキル基、フェニル基が好ましく、メチル基がより好ましい。
【0037】
R5は互いに独立に、R4、-OH、-OCH3及び-OC2H5から選ばれる基であり、-OHが好ましい。
fは2≦f≦10であり、2≦f≦5が好ましく、f=2がより好ましい。
gは0≦g≦1,000であり、5≦b≦800が好ましく、5≦b≦500がより好ましい。bが1,000を超えると、オルガノポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化安定性が悪くなる。
hは、0≦h≦400であり、0≦h≦30が好ましく、0≦h≦250がさらに好ましい。
iは0≦h≦5であり、h=0が好ましい。hが5を超えると、オルガノポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化性安定性が悪くなる。
jは0≦i≦5であり、i=0が好ましい。iが5を超えると、オルガノポリシロキサンの粘度が高くなりすぎて乳化安定性が悪くなる。
(E)成分の具体例としては、以下のものが挙げられる。
【0038】
【化6】
(f、g、h、i、jは上記と同じである。)
【0039】
(E)成分を配合する場合、その配合量は、(A)成分100質量部に対し、1~50質量部であり、2~45質量部が好ましく、5~40質量部がより好ましい。
【0040】
[撥水剤組成物]
本発明の撥水剤組成物には、本発明の効果を損なわない範囲で、各種の増粘剤、顔料、染料、浸透剤、帯電防止剤、消泡剤、難燃剤、抗菌剤、防腐剤、架橋剤、密着性向上剤や、他のシリコーンオイル、シリコーン樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂等を適宜配合することができる。
【0041】
本発明の撥水剤組成物の調製方法は特に限定されず、従来公知の乳化重合方法、転相乳化方法に従えばよい。乳化機は特に制限されるものでなく、例えば、ホモミキサー、ホモジナイザー、コロイドミル、万能混合攪拌機、コンビミックス、ラインミキサー等を使用することができる。得られたエマルションの型は特に限定されず、O/W型、W/O型等いずれでもよい。
【0042】
本発明の撥水剤組成物は、繊維、紙、金属、木材、ゴム、プラスチック、ガラス等各種基材表面に処理して使用されるが、基材への塗布方法としては、浸漬法、スプレー法、ロールコート法、バーコート法、はけ塗り法等、従来公知の各種塗装法が可能である。
【0043】
また、撥水剤組成物の塗布量は特に制限されないが、通常、塗布量が撥水剤組成物として0.1~200g/m2、特に1~100g/m2となる量である。塗布後、乾燥だけでオルガノポリシロキサン皮膜を得ることができ、該乾燥は、水が揮発する条件であればよく、室温の場合には1~3日、加熱する場合には100~180℃で1~30分程度の乾燥でよい。
【0044】
[繊維処理剤]
本発明の撥水剤組成物は、処理後の繊維表面が優れた撥水性を有することから、繊維処理剤の有効成分として有用である。この撥水剤組成物は、そのまま繊維処理剤としても、繊維処理剤中に、例えば0.01~99質量%の範囲で適宜配合してもよい。ここで、繊維処理剤中の他の成分としては、防しわ剤、難燃剤、帯電防止剤、耐熱剤等の繊維用薬剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、顔料、金属粉顔料、レオロジーコントロール剤、硬化促進剤、消臭剤、抗菌剤等が挙げられる。
【0045】
繊維を処理する場合は繊維処理剤を希釈して用いてもよく、繊維を処理する繊維処理剤希釈液中の撥水剤組成物の配合量は、固形分として0.01~5質量%が好ましく、0.1~3質量%がより好ましい。
【0046】
本発明の撥水剤組成物及び繊維処理剤は、綿、絹、麻、ウール、アンゴラ、モヘア等の天然繊維はもとより、ポリエステル、ナイロン、アクリル、ウレタン、スパンデックス等の合成繊維及びこれらを用いた繊維製品に対しても全て有効である。またその形態、形状にも制限はなく、ステープル、フィラメント、トウ、糸等のような原材料形状に限らず、織物、編み物、詰め綿、不織布、紙、シート、フィルム等の多様な加工形態のものも本発明の繊維処理剤の処理可能な対象となる。
【0047】
なお、本発明の撥水剤組成物及び繊維処理剤は、繊維以外の基材にも適用可能である。撥水剤組成物及び繊維処理剤を塗布する対象となる基材としては、コンクリート、軽量コンクリート、軽量気泡コンクリート(ALC)、モルタル、種々のセメント板、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板、レンガ、瓦、タイル、石等の無機質の多孔質材料が挙げられる。また、珪藻土、粘土、漆喰等を主材料とする壁や、紙、木、皮革等の有機質の多孔質材料にも使用することができる。
【実施例】
【0048】
以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。なお、下記の例において特に明記のない場合は、組成の「%」は質量%を示す。
【0049】
[製造例1]
(A)下記平均組成式(A-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(25℃における粘度:20mPa・s):60.00質量部、
【化7】
(B)ノニオンK-204:1.20質量部、
ノニオンK-230:0.30質量部、
(D)イオン交換水:38.50質量部
をホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、その後、高圧ホモジナイザーにて30MPaの条件下にて高圧処理を行い、シリコーンエマルション組成物(I-1)を得た。
【0050】
[製造例2]
(A)下記平均組成式(A-2)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン(25℃における粘度45mPa・s):60.00質量部、
【化8】
(B)ノニオンK-204:1.20質量部、
ノニオンK-230:0.30質量部、
(D)イオン交換水:38.50質量部
をホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、その後、高圧ホモジナイザーにて30MPaの条件下にて高圧処理を行い、シリコーンエマルション組成物(I-2)を得た。
【0051】
[製造例3]
(A)上記平均組成式(A-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:27.00質量部、
(E)下記平均組成式(E-1)で表されるオルガノポリシロキサン:3.00質量部、
【化9】
(B)コータミン24P:8.18質量部、
ニューコール1310:0.20質量部、
(D)イオン交換水:61.62質量部を、ホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、その後、高圧ホモジナイザーにて30MPaの条件下にて高圧処理を行い、シリコーンエマルション組成物(I-3)を得た。
【0052】
[製造例4]
(A)上記平均組成式(A-1)で表されるオルガノハイドロジェンポリシロキサン:27.00質量部、
(E)下記平均組成式(E-2)で表されるオルガノポリシロキサン:3.00質量部、
【化10】
(B)コータミン24P:8.18質量部、
ニューコール1310:0.20質量部、
(D)イオン交換水:61.62質量部を、ホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、その後、高圧ホモジナイザーにて30MPaの条件下にて高圧処理を行い、シリコーンエマルション組成物(I-4)を得た。
【0053】
[製造例5]
(C)ギ酸亜鉛:10.00質量部、
酢酸カリウム:10.00質量部、
酢酸0.50質量部を、
(D)イオン交換水:79.50質量部に混合溶解し、亜鉛化合物の水溶液(II-1)を得た。
【0054】
[製造例6]
(C)酢酸亜鉛:24.00質量部を、
(D)イオン交換水:76.60質量部に混合溶解し、亜鉛化合物の水溶液(II-2)を得た。
【0055】
[製造例7]
(C)ネオスタンU-830:42.00質量部、
Sonneborn社製、Kaydol(流動パラフィン、粘度350):8.00質量部、
(B)エマルゲン104P:4.80質量部、
(B)エマルゲン123P:0.70質量部、
(D)イオン交換水:44.50質量部を
をホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、スズ化合物エマルション組成物(II-3)を得た。
【0056】
[製造例8]
(C)ネオスタンU-810:31.20質量部、
Sonneborn社製、Kaydol(流動パラフィン、粘度350):5.80質量部、
(B)エマルゲン1108:3.00質量部、
(D)イオン交換水:60.00質量部
をホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、スズ化合物エマルション組成物(II-4)を得た。
【0057】
[製造例9]
(E)下記平均組成式(E-1)で表されるオルガノポリシロキサン:30.00質量部、
【化11】
(B)ノニオンK-204:1.20質量部、
ノニオンK-230:0.30質量部、
(D)イオン交換水:68.50質量部
をホモミキサーを用いて混合して乳化分散し、その後、高圧ホモジナイザーにて30MPaの条件下にて高圧処理を行い、シリコーンエマルション組成物(III-1)を得た。
【0058】
使用した原料を下記に示す。
(B)界面活性剤
ノニオンK-204(商品名):日油社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB値9.7
ノニオンK-230(商品名):日油社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB値17.5
コータミン24P(商品名):花王ケミカル社製、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド
ニューコール1310(商品名):日本乳化剤社製、ポリオキシエチレントリデシルエーテル、HLB値13.7
エマルゲン104P(商品名):花王ケミカル社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB値9.6
エマルゲン123P(商品名):花王ケミカル社製、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、HLB値16.9
エマルゲン1108(商品名):花王ケミカル社製、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、HLB値13.5
【0059】
(C)縮合反応触媒
ネオスタンU-810(商品名):日東化成社製、ジオクチルスズジネオデカネート
ネオスタンU-830(商品名):日東化成社製、ジオクチルスズジラウレート
得られた組成物の組成を下記表に示す。
【0060】
【0061】
【0062】
[実施例、比較例]
上記製造例で得られた各組成物を下記表に記載の量で配合し、実施例及び比較例の撥水剤組成物を得た(各配合について、(A)成分量100質量部に対する各成分量を示す。)。得られた撥水剤組成物について、以下に示す評価試験を実施した。結果を表中に併記する。
【0063】
[評価試験]
1.柔軟性
上記撥水剤組成物にイオン交換水を加えて撹拌し、(A)成分が2%となるように希釈して試験液を調製した。この試験液に綿ブロード布及びポリエステル/綿ブロード布(65%/35%)を10秒間浸漬した後、絞り率100%の条件でロールを用いて絞り、150℃で2分間乾燥して柔軟性評価用の処理布を作製した。この処理布について、3人のパネラーが手触りし、未処理布と比較して、柔軟性を以下の評点により評価した。結果をパネラー3人の合計点に基づき、評点の合計点に基づき下記評価基準で示す。
<評点>
3点:未処理布と比較して触り心地が非常に良好である。
2点:未処理布と比較して触り心地が良好である。
1点:未処理布と触り心地が同等である。
0点:未処理布と比較して触り心地が悪い。
<評価基準>
◎:合計7点以上
○:合計5~6点
△:合計3~4点
×:合計2点以下
【0064】
2.撥水性
上記撥水剤組成物にイオン交換水を加えて撹拌し、(A)成分が2%となるように希釈して試験液を調製した。この試験液に綿ブロード布及びポリエステル/綿ブロード布(65%/35%)を10秒間浸漬した後、絞り率100%の条件でロールを用いて絞り、150℃で3分間乾燥して柔軟性評価用の処理布を作製した。この処理布について、JIS-L 1092のスプレー法に準じて試験をした。結果は目視にて下記の等級で評価した。
撥水性:状態
5:表面に付着湿潤のないもの
4:表面にわずかに付着湿潤を示すもの
3:表面に部分的湿潤を示すもの
2:表面に湿潤を示すもの
1:表面全体に湿潤を示すもの
0:表裏両面が完全に湿潤を示すもの
【0065】
【0066】
【0067】
【0068】
上表に示した通り、本発明の撥水剤組成物は、撥水性付与効果に優れており、処理布の柔軟性も良好である。さらに、フッ素化合物を含まないため、環境に対する負荷が低い。
【産業上の利用可能性】
【0069】
本発明の撥水剤組成物は、撥水性付与効果に優れており、処理布の柔軟性も良好である。さらに、フッ素化合物を含まないため、環境に対する負荷が低い。