(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】移動ロボット充電ステーションの安全システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/00 20060101AFI20240618BHJP
B60L 53/14 20190101ALI20240618BHJP
B60L 53/30 20190101ALI20240618BHJP
B60L 53/35 20190101ALI20240618BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L53/14
B60L53/30
B60L53/35
(21)【出願番号】P 2022564740
(86)(22)【出願日】2021-05-12
(86)【国際出願番号】 US2021032066
(87)【国際公開番号】W WO2021236397
(87)【国際公開日】2021-11-25
【審査請求日】2022-10-25
(32)【優先日】2020-05-18
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】000002945
【氏名又は名称】オムロン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100189555
【氏名又は名称】徳山 英浩
(74)【代理人】
【識別番号】100091524
【氏名又は名称】和田 充夫
(72)【発明者】
【氏名】ラボード,クリストファー
(72)【発明者】
【氏名】ダンテン,セス
(72)【発明者】
【氏名】ラング,アンディス
(72)【発明者】
【氏名】ファー,ブライアン
(72)【発明者】
【氏名】クリズナー,トーマス
【審査官】麻生 哲朗
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/081141(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0187597(US,A1)
【文献】国際公開第2007/122787(WO,A1)
【文献】特表2018-516049(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0148364(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J 7/00
B60L 53/14
B60L 53/30
B60L 53/35
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動ロボットを充電するための方法であって、前記方法は、
充電器の突出部が移動ロボットの凹部に挿入されるように、移動ロボットを前記充電器に向けて前進させること、
前記移動ロボットを前進させて、前記充電器の前記突出部上にある、閉位置に向けてバイアスされたシュラウドを閉位置から開位置に移動させ、前記突出部上にある1つ以上の電気接点を露出させること、
前記移動ロボットの前記凹部内にある1つ以上の電気接点を、前記充電器の前記突出部上にある前記1つ以上の電気接点と電気的に接続させるように、前記移動ロボットを前進させること、
前記移動ロボットの磁石によって生じる磁場が、前記充電器の1つ以上の電磁スイッチをオンにするように、前記移動ロボットを前進させること、
前記移動ロボットを前進させて、オフ位置に向けてバイアスされたモーメンタリスイッチをオフ位置からオン位置に作動させること、
前記移動ロボットの前記1つ以上の電気接点と前記充電器の前記1つ以上の電気接点との間の電気的接続を用いて、前記移動ロボットと前記充電器との間で電気信号を送信して、電気ハンドシェイクを実行すること、および、
前記1つ以上の電磁スイッチがオンになり、前記モーメンタリスイッチが作動し、前記電気ハンドシェイクが完了したことに応答して、前記移動ロボットを充電するために、前記充電器から、前記充電器の前記1つ以上の電気接点と前記移動ロボットの前記1つ以上の電気接点との間の前記電気的接続を介して、前記移動ロボットに充電電流を送ること、
を含む、方法。
【請求項2】
前記突出部が実質的に水平に延在し、地面より高い位置に設けられている、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記1つ以上の電磁スイッチは、前記移動ロボットが前進するのに伴い、前記モーメンタリスイッチが作動される前にオンになる、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記方法は、
前記充電器の前記突出部の温度を監視すること、および、
監視された温度が閾値温度を超えたときに、前記充電電流を無効にすること、
を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、
前記充電器から前記移動ロボットを後退させて、前記モーメンタリスイッチを解除すること、
前記モーメンタリスイッチの解除に応答して、前記充電電流を停止して前記移動ロボットの充電を無効にすること、
前記磁石が前記1つ以上の電磁スイッチから離れるように移動して、前記1つ以上の電磁スイッチをオフにするように、前記移動ロボットを後退させること、
前記シュラウドが前記開位置から前記閉位置に移動して前記充電器の前記突出部上の前記1つ以上の電気接点を覆うように、前記移動ロボットを後退させること、および、
前記充電器の前記突出部が前記移動ロボットの前記凹部から引き出されるように、前記移動ロボットを後退させること、
をさらに含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
移動ロボットを充電するための充電器であって、前記充電器は、
前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、第1ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成された第1充電器電気接点と、
前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、第2ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成された第2充電器電気接点と、
閉位置と開位置との間で移動可能なシュラウドであって、前記シュラウドは、前記閉位置で前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を覆うように構成され、前記シュラウドは、前記開位置で前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を露出させるように構成され、前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、前記シュラウドが前記閉位置から前記開位置へ移動されるように構成されている、シュラウドと、
前記シュラウドを前記閉位置へ向けてバイアスするためのバイアス構造と、
オフ位置とオン位置との間で移動可能なモーメンタリスイッチであって、前記モーメンタリスイッチは前記オフ位置に向けてバイアスされており、前記モーメンタリスイッチは、前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、前記オフ位置から前記オン位置に移動されるように構成されている、モーメンタリスイッチと、
オン構成およびオフ構成を有する1つ以上の電磁スイッチであって、前記1つ以上の電磁スイッチは、前記移動ロボットが前記充電器と係合するときに、前記移動ロボット上の1つ以上の磁石によって前記オン構成にされるように構成されている、1つ以上の電磁スイッチと、を備え、
前記充電器は、
前記モーメンタリスイッチが前記オン位置にあり、かつ、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチが前記オン構成にあるとき、前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を介した充電を有効にし、かつ、
前記モーメンタリスイッチが前記オフ位置にあるか、または、前記1つ以上の電磁スイッチが前記オフ構成にあるとき、前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を介した充電を無効にするように構成されている、充電器。
【請求項7】
充電が有効になる前に、ハンドシェイク手順を実行して前記移動ロボットを確認するように構成されたコントローラを備える、請求項6に記載の充電器。
【請求項8】
前記充電器の温度を測定するように構成された温度センサを備え、
前記充電器は、前記充電器の測定温度が閾値を超える場合、充電を無効にするように構成されている、請求項6に記載の充電器。
【請求項9】
概ね水平に延在する、高い位置に設けられた突出部(an elevated protrusion)を備え、
前記第1充電器電気接点が前記突出部の上側にあり、前記第2充電器電気接点が前記突出部の下側にある、請求項6に記載の充電器。
【請求項10】
前記シュラウドは、前記モーメンタリスイッチを前記オン位置に移動させるように構成されている、請求項6に記載の充電器。
【請求項11】
前記モーメンタリスイッチは、前記移動ロボットが前記モーメンタリスイッチに接触して前記モーメンタリスイッチを前記オン位置に移動させるように配置されている、請求項6に記載の充電器。
【請求項12】
前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間でスライドするように構成されている、請求項6に記載の充電器。
【請求項13】
前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間で回動するように構成されている、請求項6に記載の充電器。
【請求項14】
前記シュラウドは、
上方に回動して、突出部の上側にある前記第1充電器電気接点を露出させる上側部分と、
下方に回動して、前記突出部の下側にある前記第2充電器電気接点を露出させる下側部分と、を有する、請求項6に記載の充電器。
【請求項15】
前記シュラウドは、前記シュラウドの移動に伴って前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点の一方または両方を磨くように構成されたブラシを備える、請求項6に記載の充電器。
【請求項16】
前記1つ以上の電磁スイッチは、
直列に配置された複数の電磁スイッチの第1のセットと、
直列に配置された複数の電磁スイッチの第2のセットと、を含み、
複数の電磁スイッチの前記第1のセットと、複数の電磁スイッチの前記第2のセットとは、並列に配置されている、請求項6に記載の充電器。
【請求項17】
前記1つ以上の電磁スイッチは、1つ以上のリードスイッチを含む、請求項6に記載の充電器。
【請求項18】
1つ以上の電気接点と、
閉位置と開位置との間で移動可能なシュラウドと、
オフ位置とオン位置との間で移動可能なモーメンタリスイッチと、を備え、
前記シュラウドは、前記閉位置において前記1つ以上の電気接点を覆うように構成され、
前記シュラウドは、前記開位置において前記1つ以上の電気接点を露出させるように構成され
、
前記モーメンタリスイッチは、前記オフ位置に向けてバイアスされ、
前記モーメンタリスイッチが前記オフ位置にあるときに充電を無効にするように構成されている、充電インターフェース。
【請求項19】
前記シュラウドは、前記閉位置に向けてバイアスされている、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項20】
前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間でスライドするように構成されている、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項21】
前記シュラウドは、前記シュラウドの移動に伴って前記1つ以上の電気接点を磨くように構成されたブラシを備える、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項22】
1つ以上の電磁スイッチを備え、
前記1つ以上の電磁スイッチは、閉閾値を超える磁界に応答してオンになり、開閾値未満の磁界に応答してオフになるように構成されており、
前記1つ以上の電磁スイッチがオフ構成にあるときに充電を無効にするように構成されている、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項23】
前記充電インターフェースの温度を測定するように構成された温度センサを備え、
前記充電インターフェースの測定温度が閾値を超えると、充電を無効にするように構成されている、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項24】
充電が有効になる前にハンドシェイク手順を実行するように構成されている、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項25】
概ね水平に延在する、高い位置に設けられた突出部を備え、前記1つ以上の電気接点は前記突出部上にある、請求項18に記載の充電インターフェース。
【請求項26】
移動ロボットを充電するための充電インターフェースであって、前記充電インターフェースは、
第1電気接点および第2電気接点と、
閉位置に向けてバイアスされたシュラウドであって、開位置で前記第1電気接点および前記第2電気接点を露出し、前記閉位置で前記第1電気接点および前記第2電気接点を少なくとも部分的に覆うように構成されたシュラウドと、
前記シュラウドまたは前記移動ロボットによって作動可能なモーメンタリスイッチであって、前記モーメンタリスイッチはオフ位置に向けてバイアスされており、前記オフ位置にある間、前記充電インターフェースを通る電気の流れを妨げるように構成されているモーメンタリスイッチと、
前記移動ロボットに関連づけられた1つ以上の磁石と磁気的に係合するように構成された1つ以上の電磁スイッチであって、前記1つ以上の電磁スイッチは、前記充電インターフェースを通る電気の流れを妨げるデフォルトのオフ構成を有し、前記1つ以上の電磁スイッチは、前記1つ以上の磁石との磁気係合に応答して、オン構成に切り替わるように構成されている、充電インターフェース。
【請求項27】
前記移動ロボットからの電気信号を検出するように構成されたコントローラを備え、
前記コントローラは、前記電気信号の検出に応答して、前記移動ロボットを充電するために前記充電インターフェースを通る電気の流れを有効にするように構成されている、請求項
26に記載の充電インターフェース。
【請求項28】
温度センサを備え、
前記温度センサは、前記充電インターフェースの一部の温度が閾値温度を超えているという判定を行い、前記判定に基づいて、前記充電インターフェースを通る電気の流れを妨げるように構成されている、請求項
26に記載の充電インターフェース。
【請求項29】
移動ロボットであって、
前記移動ロボットが充電器と係合するときに、前記充電器の対応する1つ以上の充電器電気接点と電気的に接触するように構成された1つ以上のロボット電気接点と、
前記移動ロボットが前記充電器と係合するのに伴い、前記1つ以上の充電器電気接点を覆うシュラウドを移動させるためのアクチュエータと、
前記移動ロボットが前記充電器と係合するのに伴い、前記充電器上の1つ以上の電磁スイッチを作動させるように配置された磁石と、を備える、移動ロボット。
【請求項30】
充電が有効になる前に、前記充電器とのハンドシェイク手順を実行するように構成されたコントローラを備える、請求項
29に記載の移動ロボット。
【請求項31】
前記充電器の突出部を受け入れるように構成された凹部を有する、請求項
29に記載の移動ロボット。
【請求項32】
前記1つ以上のロボット電気接点は、
前記凹部の上側にある上部ロボット電気接点と、
前記凹部の下側にある下部ロボット電気接点と、を含む、請求項
31に記載の移動ロボット。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
(関連出願との相互参照)
本出願は、2020年5月18日に出願され、「SAFETY SYSTEM FOR A MOBILE ROBOT CHARGING STATION」と題する米国仮特許出願第63/026,660号の35 USC§119(e)に基づく利益を主張するものである。上記の出願の内容全体は、それらが開示する全てについて、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書の一部とされる。
【0002】
本開示は、一般に、移動ロボットおよび充電ステーションに関し、特に、充電ステーションを移動ロボットに係合させるための改良された安全システムに関するものである。
【背景技術】
【0003】
移動ロボットは、通常人間が行うタスク(作業)を自動化するために、多くの産業で使用されている。移動ロボットは、自律型または半自律型であり得る。移動ロボットは、指定された領域内で動作し、産業タスクを完了するか、または完了する際に人間を支援するように設計されている。一例として、移動ロボットは、倉庫または他の産業環境で使用され、他のカート付属品、ロボットアーム、コンベアおよび他のロボット実装品との相互作用を通じて材料を移動および配置することができる移動ロボットプラットフォームである。各移動ロボットは、それ自身の自律的なナビゲーションシステム、通信システム、および駆動部品を備えている。
【発明の概要】
【0004】
本明細書には、移動ロボットを充電するための例示的な方法およびシステムが開示されている。一態様では、移動ロボットを充電するための方法は、充電器の突出部が移動ロボットの凹部に挿入するように、移動ロボットを充電器に向かって前進させることを含む。本方法は、移動ロボットを前進させて、充電器の突出部上のシュラウドを閉位置から開位置に移動させて、突出部上の1つ以上の電気接点を露出させることを含む。シュラウドは、閉位置に向けてバイアスされている。本方法は、移動ロボットの凹部内の1つまたは複数の電気接点が充電器の突出部上の1つ以上の電気接点と電気的に接続するように、移動ロボットを前進させることをさらに含む。本方法は、移動ロボットの磁石によって生じる磁界が充電器の1つ以上のリードスイッチをオンにするように、移動ロボットを前進させることを含む。本方法は、移動ロボットを前進させて、モーメンタリスイッチをオフ位置からオン位置に作動させて、モーメンタリスイッチを作動(活性化)させることをさらに含む。モーメンタリスイッチはオフ位置に向けてバイアスされている。本方法は、移動ロボットの1つ以上の電気接点と充電器の1つ以上の電気接点との間の電気的接続を用いて移動ロボットと充電器との間で電気信号を送信して、電気ハンドシェイクを実行することを含む。
【0005】
1つ以上のリードスイッチがオンになり、モーメンタリスイッチが作動し、かつ、電気ハンドシェイクが完了したことに応答して、本方法は、充電器から、充電器の1つ以上の電気接点と移動ロボットの1つ以上の電気接点の間の電気的接続を介して、移動ロボットに、移動ロボットを充電するための充電電流を送ることを含む。
【0006】
別の態様では、移動ロボットを充電するための充電器は、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を備える。移動ロボットが充電器と係合するときに、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点は、それぞれ、対応する第1ロボット電気接点および第2ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成されている。充電器は、閉位置と開位置との間で移動可能なシュラウドをさらに備える。シュラウドは、閉位置で第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を覆い、開位置で第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を露出させるように構成されている。シュラウドは、移動ロボットが充電器と係合するとき、閉位置から開位置に移動されるように構成されている。充電器は、シュラウドを閉位置に向けてバイアスするためのバイアス構造を有する。充電器は、オフ位置とオン位置との間で移動可能なモーメンタリスイッチをさらに備える。モーメンタリスイッチは、オフ位置に向けてバイアスされ、移動ロボットが充電器と係合するときにオフ位置からオン位置に移動されるように構成されている。充電器は、1つ以上のリードスイッチを備える。1つ以上のリードスイッチは、オン構成およびオフ構成を有し、移動ロボットが充電器に係合するときに、移動ロボット上の1つ以上の磁石によってオン構成にされるように構成されている。
【0007】
充電器は、モーメンタリスイッチがオン位置にあり、かつ、1つ以上のリードスイッチがオン構成にあるとき、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を介した充電を有効にするように構成されている。充電器は、さらに、モーメンタリスイッチがオフ位置にあるか、または1つ以上のリードスイッチがオフ構成にあるときに、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を介した充電を無効にする(disable)ように構成されている。
【0008】
前述の概要は例示的なものであり、限定することを意図したものではない。本願に記載されるシステム、装置、および方法、並びに/または他の主題の他の態様、特徴、および利点は、以下に記載される教示において明らかになるであろう。本要約は、本開示の概念のいくつかを選択して紹介するために提供される。本要約は、本明細書に記載される任意の主題の重要なまたは本質的な特徴を特定することを意図していない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
添付の図面には、様々な実施例が説明のために描かれており、決して実施例の範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。異なる開示された実施例の様々な特徴は、追加の実施例を形成するために組み合わせることができ、これらは本開示の一部である。
【0010】
【
図1】いくつかの実施形態による、例示的な移動ロボットを示す図である。
【
図2B】
図1の移動ロボットの受け入れインターフェースの詳細図である。
【
図2C】
図1の移動ロボットの受け入れインターフェースの別の詳細図である。
【
図3】いくつかの実施形態による、支持体と、支持体から延在する突出部とを有する充電インターフェースを概略的に示す図である。
【
図4】いくつかの実施形態による例示的な充電インターフェースの上面斜視図である。
【
図5A】
図4の例示的な充電インターフェースを別の方向から見た図である。
【
図5B】シュラウドが開位置にある状態の例示的な充電インターフェースを示す図である。
【
図5C】移動ロボットと係合した例示的な充電インターフェースを示す図である。
【
図6】支持体から切り離された
図4の例示的な充電インターフェースを示す図である。
【
図7】シュラウドが除去された状態の
図4の充電インターフェースの上面斜視詳細図である。
【
図8A】シュラウドが除去された状態の
図4の充電インターフェースの底面斜視図である。
【
図8B】シュラウドの例示的な実施形態を示す図である。
【
図8C】充電インターフェースの例示的な実施形態を示す断面図である。
【
図9】センサボードを見ることができるように突出部の一部が除去された状態の、
図4の充電インターフェースの別の底面斜視図である。
【
図10】いくつかの実施形態による、例示的な電気機械スイッチの詳細図である。
【
図11】いくつかの実施形態による、本明細書に記載の充電インターフェースに配置され得る例示的なセンサボードを示す図である。
【
図12A】いくつかの実施形態による、シュラウドのトラップ構成を備える例示的な充電インターフェースを示す図である。
【
図12B】シュラウドが開いた構成(オープン構成)にある状態の、例示的な充電インターフェースを示す図である。
【
図13A】シュラウドのピボット構成が閉じた構成にある状態の、充電インターフェースを示す図である。
【
図13B】シュラウドのピボット構成が開いた構成にある状態の、充電インターフェースを示す図である。
【
図14】ある実施形態による、移動ロボットを充電する例示的な方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本明細書に記載された技術のシステム、装置、および方法の様々な特徴および利点は、図に示された実施例の以下の説明からより明らかになるであろう。これらの実施例は、本開示の原理を示すためのものであり、本開示は、単に図示された実施例に限定されるべきではない。図示された実施例の特徴は、本明細書に開示された原理を考慮すると当業者に明らかになるように、修正、組み合わせ、除去、および/または置換され得る。
【0012】
本開示は、移動ロボットのための改良された充電インターフェースに関するものである。いくつかの実施態様では、移動型または大型ロボットの充電は、ロボットの下側にある充電接点(例えば、パッド)を使用して行われる。充電接点は、床にボルト止めされているか、または他の方法で床に取り付けられた充電器に電気的に接続する。しかし、床にボルトで固定された充電器が常に利用可能とは限らないし、理想的でもない。状況によっては、埃や汚れによって充電器が汚れたり、誤動作したりすることがある。本明細書に開示されるいくつかの実施形態は、高い位置にある(例えば床の上方、または充電器の基部の上方にある)充電インターフェースを使用することができる。これにより、埃や汚れが充電器に悪影響を及ぼすことを妨げることが可能になる。
【0013】
さらに、ロボット充電ステーションには、電気アーク、不完全な通電(premature electrical flow)、および/または電力管理など、様々な問題が存在し得る。例えば、充電するとき、10~100アンペア(または、ロボットの種類によっては他の電流量)が任意の時間に充電器からロボットに流れることができる。この電気は、安全機構がなければ、人や物に深刻なダメージを与える可能性がある。例えば、充電のためにロボットが存在していない時に充電電流を止める安全機構が備わっていなければ、一片のスチールウール(または他の物体)が充電電流を開始するのに十分な電気的接触を起こし、火災につながる可能性がある。
【0014】
本明細書では、電気機械的、電磁気的、電気的、および電熱的な特徴を含む安全機構を説明する。これらの機構を単独で、および/または組み合わせて使用することにより、人や物に対する危険を低減しながら移動ロボットを充電することが可能となる。例えば、電気的接触の検出(electrical contact detection)を行うことができる。いくつかの態様では、充電器は、充電が有効になる前に、適切なロボットが接続されていることを確認することができる(例えば、適切な充電器と適切なロボットとの間の適切な電気的接触を確立するために電気的なハンドシェイク(応答確認)を用いることができる)。いくつかの態様では、ロボットは、充電が有効になる前に、適切な充電器に接続されていることを確認することができる。これに加えて、またはこれに代わって、充電パッドが完全に分離する前にロボットの充電を停止することにより、危険を伴う可能性のあるアーク放電を妨げることができる。
【0015】
このように、本明細書では、改良された充電インターフェースおよび方法が説明される。例示的な充電インターフェースは、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を備えることができる。第1充電器電気接点は、移動ロボットが充電器と係合するときに、第1ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成されてもよい。第2充電器電気接点は、移動ロボットが充電器と係合するときに、第2ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成されてもよい。インターフェースは、閉位置と開位置との間で移動可能なシュラウドをさらに備えることができる。シュラウドは、閉位置において第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を覆うように構成されてもよい。例えば、シュラウドには、閉位置でバイアスされていてもよい。シュラウドは、開位置で第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を露出させるように構成されてもよい。移動ロボットが充電器と係合するとき、シュラウドは、閉位置から開位置へ移動されるように構成されてもよい。
【0016】
インターフェースは、モーメンタリスイッチ、1つ以上の電磁(例えば、磁気、リード)スイッチ、および/または温度センサをさらに備えることができる。モーメンタリスイッチは、オフ位置とオン位置との間で移動可能であってよい。モーメンタリスイッチは、オフ位置に向けてバイアスされ、移動ロボットが充電器と係合するときにオフ位置からオン位置に移動されるように構成され得る。電磁スイッチは、オン構成とオフ構成とを有することができる。電磁スイッチは、移動ロボットが充電器に係合するとき、移動ロボット上の1つ以上の磁石によってオン構成に切り替えられるように構成され得る。
【0017】
いくつかの実施形態において、充電インターフェースは、モーメンタリスイッチがオン位置にあり、1つ以上の電磁スイッチがオン構成にあるとき、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を介した充電を有効にするように構成され得る。また、充電インターフェースは、モーメンタリスイッチがオフ位置にあるか、または1つ以上の電磁スイッチがオフ構成にあるときに、第1充電器電気接点および第2充電器電気接点を介した充電を無効にするように構成され得る。ここで、図を参照する。
【0018】
<移動ロボット>
図1は、ある実施形態による例示的な移動ロボット50を示す。移動ロボット50は、1つ以上の車輪51と、充電インターフェース(図示せず)に接続するための受け入れインターフェース(receiving interface)54を有する前面部52とを備えることができる。移動ロボット50は、第1電気接点56および第2電気接点58と、充電インターフェース上のシュラウドを作動させるためのアクチュエータ62とを備えることができる。第1電気接点56は、複数のコネクタを有してもよく、および/または、第2電気接点58は、複数のコネクタを有してもよい。移動ロボット50は、受け入れインターフェース54の近くおよび/または内部に1つ以上の磁石66を備えることもできる。
【0019】
図2Aは、移動ロボット50の側面図である。
図2Bおよび
図2Cはそれぞれ、受け入れインターフェース54の詳細図である。第1電気接点56および第2電気接点58が視認され得る。移動ロボット50は、上部プラットフォーム70を備えることができる。上部プラットフォーム70は、平面エリアであり得るが、任意の他の適切な形状または構造を有することができる。上部プラットフォーム70は、他のロボット器具(implement)を移動ロボット50に取り付けるための位置(配置場所)を含むことができる。例えば、移動ロボット50は、本明細書に記載されるような充電インターフェースと係合することができるが、これに加えて、または代わりに、可動カート、テーブル、コンベア、ロボットアーム、および任意の他の適切なアプリケーションと係合することができる。移動ロボット50は、外側シェルまたは外側シールド74を備えることができる。外側シールド74は、互いに接続された複数の側壁を有しており、ナビゲーションシステム、通信システム、電力システム、および/または移動ロボット50の動作に用いられる他の構成要素を囲むかまたは概して囲むことができる。
【0020】
移動ロボット50は、本明細書に記載されるように、充電インターフェースに接続するための受け入れインターフェース54を備える。受け入れインターフェース54は、例えば移動ロボット50の前面部52に形成されるような、凹部を有し得る。凹部は、例えば車輪51の上方、車輪51の1つ以上の軸の上方、あるいは、シェルまたはシールド74の底部の上方などのように、高い位置に設けられ得る(elevated)。いくつかの態様では、シェルまたはシールド74は、凹部の下方にある下側部分と、凹部の上方にある上側部分とを有することができる。凹部は、移動ロボット50のハウジングに設けられた概ねまたは実質的に水平なスリットであり得る。いくつかの態様では、水平スリットまたは他の凹部は、移動ロボット50を充電するために凹部に挿入され得る充電インターフェースを受けることができる。水平スリットまたは他の凹部はまた、いくつかの実施形態において、移動ロボット50のナビゲーションシステムへの、または、ナビゲーションシステムからの光を通過させることができる。
【0021】
第1電気接点56は、凹部の上側に配置され得る。例えば、第1電気接点56は、凹部の上面に位置することができ、いくつかの態様では、凹部内に下向きに延在することができる。第2電気接点58は、凹部の下側に配置され得る。例えば、第2電気接点58は、凹部の下面に位置することができ、いくつかの態様では、凹部内に上向きに延在することができる。第1電気接点56は、1つ以上の導電性の歯を有し得る。第1電気接点56は、概して上下方向などに移動可能であり得る。第1電気接点56は、例えばバネまたは他のバイアス機構などによって、下方にバイアスされ得る。第2電気接点58は、1つ以上の導電性の歯を有し得る。第2電気接点58は、概して上下方向などに移動可能であり得る。第2電気接点58は、例えばバネまたは他のバイアス機構などによって、上方にバイアスされ得る。充電インターフェースが凹部に挿入されると、充電インターフェースは、第1電気接点56を上方に、および/または第2電気接点58を下方に移動させることができる。第1電気接点56および/または第2電気接点58は、充電中に充電器上の対応する電気接点に対してバイアスされ得る。
【0022】
いくつかの態様では、移動ロボットの第1充電接点56および第2充電接点58は、これらの電気接点を、破片または他の物体との意図しない接触から保護することができる。例えば、電気接点が凹んでいるので、移動ロボット50のシェルまたはシールド74は、充電中に異物が電気接点に接触することを防ぐことができる。
【0023】
移動ロボット50は、本明細書で説明するように、充電インターフェース上のシュラウドを作動させるためのアクチュエータ62を備えることができる。アクチュエータ62は、移動ロボット50のハウジングの一部、または、シェルもしくはシールド74の一部であり得、電気接点56、58から離れて(例えば、電気接点56、58の前方に)いてもよい。
【0024】
いくつかの態様では、1つ以上の磁石66は、移動ロボット50の内側に配置され得る。これにより、1つ以上の磁石66がロボット50の外側に露出しないように、または外側から見えないようにすることができる。いくつかの態様では、1つ以上の磁石66は、移動ロボット50の外側に配置され得る。1つ以上の磁石66は、移動ロボット50の受け入れインターフェース54上の凹部内または他の場所に配置され得る。これにより、1つ以上の磁石66が、本明細書で説明するように、磁気的に作動するスイッチを起動させる(trigger)ことができる。
【0025】
移動ロボット50は、自律型または半自律型であり得る。移動ロボット50は、環境を感知するための複数のセンサを備えることができる。複数のセンサは、ロボットの周囲をマッピングするための、ライダー(LIDAR)や他のレーザを用いたセンサ、および/またはレンジファインダ(距離計)を含み得る。移動ロボット50は、測距用(レンジファインディング)レーダまたはライダー(LIDAR)型レーザを内蔵したレーザスリットを有し得る。移動ロボット50は、指示または情報を手動で入力し、および/または移動ロボット50から出力される情報を受信するためのユーザインターフェース(図示せず)を備えることができる。いくつかの実施形態において、制御パネルが、追加的または代替的に、移動ロボット50の側面、プレートの下方、または、露出されていない位置に配置され得る。
【0026】
ロボット50は、概ね、前方-逆方向(前後方向)F-RVに沿い、かつ左-右方向L-RTに沿うように方向づけられ得る。前方方向Fは、概してロボットの前進運動に沿う方向であり得る。逆方向RVは、前方方向と反対方向であり得る。左-右方向L-RTは、前方-逆方向F-RVと直交する方向であり得る。左-右方向L-RTと前方-逆方向F-RVとは、同一平面上(coplanar)、例えば概ね水平面上であり得る。
【0027】
上部プラットフォーム70、外側シールド74、および/または移動ロボット50の他の任意の構成要素は、シャーシに搭載され得る。移動ロボット50の目的および設計に応じて、様々な異なる構成要素および構造がシャーシに搭載され得る。支持システム78は、1つ以上の支持車輪51(例えば、2つ、3つ、4つ、またはそれ以上の車輪)を有することができる。車輪51は、シャーシ140と結合され得る。いくつかの態様では、車輪51の1つ以上は、キャスター車輪であり得る。車輪51は、シャーシ上の荷重を地表面に対して支持することができる。ある実施形態では、車輪51は、個々のサスペンション要素または組み合わせたサスペンション要素(例えば、ばねおよび/またはダンパ)を有し得る。したがって、いくつかの実施形態では、車輪51は、(例えば、上下に)動いて、凹凸のある地面に対応し、衝撃を吸収し、および負荷を分散することができる。いくつかの実施形態において、車輪51を上下に動かないように固定することができ、移動ロボット50の地上高さを、移動ロボット50の重量または負荷にかかわらず一定にすることができる。いくつかの実施例では、複数の車輪51のうちの1つ以上が駆動されなくてもよい。
【0028】
支持システムは、移動ロボット50の加速、制動、および/または操舵を行うことができる駆動アセンブリを備え得る。いくつかの実施形態では、駆動アセンブリは、1つ以上の駆動輪(例えば、車輪51のうちの2つ)を駆動する。これらの2つの車輪は、移動ロボット50の移動を直接案内する車輪であってもよい。例えば、両方の駆動輪が第1方向に回転すれば、移動ロボット50は前進し、両方の駆動輪が第2方向に動くと、ロボットは逆進する。これらの駆動輪が反対方向に動くと、または駆動輪のうちの1つだけが動くと、または駆動輪が異なる速度で動くと、ロボットは旋回することができる。制動は、駆動輪の回転を遅くすること、駆動輪の回転を止めること、または駆動輪の方向を反転させることによって行われ得る。駆動アセンブリは、シャーシと結合され得る(例えば、回動可能に結合され得る)。駆動アセンブリは、サスペンションシステムを介して地表面と係合するように構成され得る。駆動アセンブリは、移動ロボット50の外側シールド74の下方に少なくとも部分的に配置され得る。
【0029】
多くのバリエーションが可能である。例えば、いくつかの態様では、ロボットを前進および/または後進させることができる単一の駆動アセンブリを使用することができる。操舵は、例えば左または右に回転可能な1つ以上の操舵輪(ステアリングホイール)などの、別個の操舵システムを使用して実施され得る。いくつかの実施形態において、移動ロボット50は、2つ、3つ、または4つの駆動アセンブリを備えることができる。ある代替実施形態では、移動ロボット50は、駆動輪のみを有し、非駆動の(駆動しない)支持車輪を有していない。いくつかの実施形態において、1つ以上の駆動アセンブリは、ロボットおよび/またはペイロード(搭載物)の少なくとも一部の重量を支持することができる。いくつかの実施例では、移動ロボット50は、2つの駆動輪と、2つまたは4つの非駆動の支持車輪とを有し得る。
【0030】
移動ロボット50は、駆動輪などの車輪51の1つ以上の動きを測定するための1つ以上のセンサを備えることができる。センサシステムを使用して、車輪51の動きから回転、位置、方向、および/または他の運動学的情報を検出および/または計算してもよい。いくつかの実施例では、複数のセンサが、各車輪の運動学的情報を決定するために使用されてもよい。例えば、各車輪は、車輪の回転を決定するための光学センサおよび磁気センサと関連付けられてもよい。複数のセンサを使用することは、運動学的情報に冗長性を持たせる点で有益である。何らかの理由で1つのシステムがその測定値をコントローラに伝達できない場合(例えば、故障、環境衝撃など)、他の1つ(または複数の)システムがその情報をコントローラに提供することが可能である。したがって、システムが故障しても、コントローラが運動学的情報を得られなくなるわけではない。複数のセンサを使用するさらなる利点は、真の値である可能性が高いものを決定する際に、コントローラがより多くのデータに依存することができるため、情報の精度が改善され得ることである。光学センサの例としては、エンコーダ(例えば、ロータリ(回転型)エンコーダ、リニアエンコーダ、アブソリュート型(絶対値)エンコーダ、インクリメンタル型エンコーダなど)が挙げられる。磁気センサの例としては、ベアリングセンサまたは他の速度センサが挙げられる。移動ロボット50は、他の種類のセンサ、例えば機械的センサ、温度センサ、距離センサ(例えば、レンジファインダ)、および/または他のセンサなどを備えることができる。
【0031】
<充電器および充電インターフェース>
本明細書で説明する移動ロボット50のようなロボットは、適宜充電が必要であり得る。移動ロボット50は、オンボード電力貯蔵部(onboard power storage)(例えば、1つ以上のバッテリー)を有するが、この電力は、使用により、および/または単に時間の経過により枯渇する可能性がある。充電器および充電インターフェースは、移動ロボット50がその電力貯蔵部を再充電するためのハンズフリーまたは自動化されたオプションを提供することができる。
【0032】
上述したように、移動ロボットのバッテリーの充電は、一般に、電流の伝達を伴い得るが、これは、アーク放電や火災などの安全上のリスクをもたらす可能性がある。さらに、自律型または半自律型ロボットの充電は、ロボットの適切な向き、適切な近接性、および/または適切な電気仕様(例えば、アンペア数、電流)に関連する課題を有し得る。本明細書に記載された充電器およびインターフェースは、これらの課題を抑制または解決することができる。
【0033】
いくつかの実施形態では、充電インターフェースは、地面から離れて配置されることができ、これにより、移動ロボット50は、充電インターフェースの側面から充電インターフェースにアクセスすることができる。例えば、充電器またはドッキングステーションは、充電インターフェースを支持する基部を含むことができる。充電インターフェースは、充電器またはドッキングステーションの本体から概ね水平に延在し得る突出部を備えることができる。突出部の高さは、移動ロボット50の凹部の高さに対応し得る。従って、移動ロボットが充電器またはドッキングステーションに向かって前進するとき、突出部を移動ロボット50の凹部に挿入することができる。
【0034】
例えば、いくつかの実施形態では、移動ロボット50が充電インターフェースを収容するドッキングステーションまで走行するに伴い、移動ロボット50はシュラウドを押し戻して、それまでシュラウドの下に隠れていた充電電気接点(例えば、プレート)を露出させる。シュラウドが後方に押されるに伴い、移動ロボット50に取り付けられた対応する電気接点(例えば、ばねが装着された銅の「歯」のセット)が、上部充電用プレートおよび下部充電用プレート上をスライドし、上部充電用プレートおよび下部充電用プレートに係合する。移動ロボット上のこれらの導電性歯は、本明細書に記載された第1電気接点56および第2電気接点58を指す場合がある。充電インターフェース内には、1つ以上の(例えばアレイ状の)リードスイッチ(例えば、上部銅充電プレートの下に取り付けられ得る)を備えた(例えば、プリント回路基板上の)回路があってもよい。これらのリードスイッチは、磁石により作動され得る(磁石は、例えば、電気接点56、58の間など、移動ロボット50の内部に隠すことができる)。付加的な安全層として、モーメンタリスイッチ(例えば、スナップアクションスイッチ)(例えば、充電インターフェース100の下側に取り付けられている)も設けられてもよい。モーメンタリスイッチは、シュラウドが、銅の歯(または他のロボット電気接点56、58)がアーク放電のリスクなしに銅の充電プレートと係合するのに十分なほど押し戻されたときにのみ作動し得るスイッチである。リードスイッチおよびモーメンタリスイッチの両方が作動すると、充電器は移動ロボット50の充電を開始することができる。磁石の必要な構成は独特であり得るので、リードスイッチまたは他の磁気スイッチは、移動ロボット50が充電インターフェース100と適切に係合したことを確実にする高度なセキュリティを提供することができる。いくつかの態様では、充電器および移動ロボット50は、充電が有効になる前に、確認のための電子ハンドシェイクを実行することができる。他の代替案も可能である。ここで、充電器および充電インターフェースの様々な実施態様を説明する。
【0035】
図3は、支持体108と、支持体108から延在する突出部104とを備える充電器100を模式的に示す。充電インターフェース100は、突出部104を少なくとも部分的に覆うシュラウド116を備えることができる。シュラウド116は、第1電気接点112および第2電気接点114を(部分的にまたは完全に)覆うか、または隠すことができる。いくつかの態様において、シュラウド116は、少なくとも1つのブラシ118を備えることができる。このブラシは、シュラウド116の移動に伴って、第1電気接点112および/または第2電気接点114を全体に亘って磨き、洗浄することができる。充電インターフェースは、温度センサ132を備えることができる。充電インターフェース100は、電気機械スイッチ120(例えば、モーメンタリスイッチ)および/または1つ以上の電磁スイッチ124を備えることができる。コントローラ128は、第1電気接点112および第2電気接点114と電気的に通信可能であってもよい。
【0036】
突出部104は、本明細書に記載される1つ以上の要素を収容または支持するように構成されたハウジングを有し得る。突出部104は、地面と実質的に平行に配向されてもよく、および/または、高い位置に、すなわち地面または充電器100の基部から間隔を空けて配置されてもよい。突出部104は、支持体108からほぼ直角に延在し得る。支持体108は、地面に結合(例えば、固定)されてもよく、充電中に移動ロボット50との接触を避けるような形状であってもよい。突出部104および/または支持体108は、部分的に金属、プラスチック、および/または他の剛性材料で形成され得る。
【0037】
シュラウド116は、充電インターフェース100の安全要素の1つであり得る。シュラウド116は、突出部104のハウジング上または周囲など、突出部104上および/またはその周囲に少なくとも部分的に配置され得る。シュラウド116は、第1電気接点112、第2電気接点114、ブラシ118、1つ以上の電磁スイッチ124、および/または温度センサ132を覆うまたは隠すことができる。シュラウド116は、閉位置で支持体108から離れるようにバイアスされ得る。シュラウド116が開位置に押し込まれると、シュラウド116が隠していた1つ以上の要素を(例えば、部分的にまたは完全に)露出または表出させることができる。シュラウド116を強制的に開位置にすることによって、移動ロボット50は、第1電気接点112および/または第2電気接点114にアクセスして、対応する電気接点(例えば、第1電気接点56および/または第2電気接点58)を用いて第1電気接点112および/または第2電気接点114と電気的に接続することができる。第1電気接点112および/または第2電気接点114は、突出部104のハウジングの外側に配置されてもよい。
【0038】
シュラウド116は、様々な方法で開位置と閉位置との間で作動され得る。いくつかの実施形態では、移動ロボット50は、シュラウド116を開位置にまたは開位置に向かって作動させることなく、第1電気接点112または第2電気接点114にアクセスすることができない。いくつかの実施形態では、シュラウド116は、
図3に示されるように、横方向に(例えば、突出部104に沿って)並進する。シュラウド116が押し戻される際に、シュラウド116は、電気機械スイッチ120に係合することができる。電気機械スイッチ120は、モーメンタリスイッチまたは他の何らかの機械的に駆動されるスイッチであり得る。電気機械スイッチ120は、シュラウド116が移動ロボット50によって押し戻される際に、シュラウド116が直接係合するボタン、レバーアーム、ヒンジ、または、他の何らかの係合機構を含み得る。シュラウド116および/または移動ロボット50が電気機械スイッチ120をオン位置(または導通(conductive)位置)に作動させるまで、電気機械スイッチ120は、オフ位置(または非導通(nonconductive)位置)にバイアスされ得る。オン位置では、電気機械スイッチ120は、場合によって他の任意の安全要件が満たされることを条件として、第1電気接点112および/または第2電気接点114を通る電気の流れを部分的にまたは完全に有効にすることができる。したがって、移動ロボット50がアーク放電なしに充電を行うことができるほど前進したら、電気機械スイッチ120はシュラウドによって作動され得る。使用され得る電気機械スイッチ120の一例を
図10に示す。
【0039】
シュラウドおよび/または電気機械スイッチ120は、移動ロボット50が電気接点112、114に十分に近いこと、移動ロボット50が電気接点112、114に対して適切に形づくられおよび/または方向付けされていること、および/または移動ロボット50が充電インターフェース100に結合できるほど十分に機械的に安定していることを確認する安全チェックの役割を果たすことができる。充電器100に適合しない別の移動ロボットまたは他の物体が充電インターフェースに接近した場合でも、そのロボットまたは他の物体が突出部を受け入れるように適切に構成された凹部と、突出部が凹部に挿入されるのに伴ってシュラウド116を開位置に向かって移動させるために凹部に対して適切に配置された構造とを有していない場合、シュラウドは閉位置に留まり、電気接点112、114を覆って物体が電気接点112、114に電気的に接続することを妨げる。たとえ適合しない物体がシュラウド116を部分的に開位置に向かって移動させ、電気接点112、114の少なくとも一部を露出させることができたとしても、充電器100は、スイッチ120が作動されるまで充電を無効にするように構成され得る。したがって、いくつかの態様では、物体は、スイッチ120を起動するのに十分な距離までシュラウド116を移動させるように適切に構成されて(例えば、十分な深さおよび相対的に作動する構造を有する凹部を備えて)いなければ、充電を有効にすることができない。また、適合し得る移動ロボット50が充電器100に接近したとしても、不適切な角度または方向から接近したのであれば、突出部104、シュラウド116、および/またはモーメンタリスイッチ120は充電を妨げる可能性がある。例えば、誤った角度では、突出部104は、凹部内を十分な距離まで延在することができず、シュラウド116を十分に移動させてスイッチ120を作動させることができない。
【0040】
充電器100および/または移動ロボット50は、移動ロボット50が前進し、移動ロボット50の電気接点56、58が充電器の電気接点112、114と電気的に接続した後に、スイッチ120が作動するように構成され得る。その後、電気接点間のアーク放電なしに充電を行うことができる。移動ロボット50が充電器100から離脱する間、移動ロボット50は充電器から離れるように後退することができ、移動ロボット50の電気接点56、58が充電器100の電気接点112、114にまだ電気的に接続されている間にスイッチ120がオフに切り替わる。これにより、移動ロボット50が充電器100から離れるように後退する際に、電気接点間のアーク放電を回避することができる。
【0041】
電気機械スイッチ120は、シュラウド116の移動(例えば、並進)により作動され得る。いくつかの実施例では、電気機械スイッチ120は、移動ロボット50によって直接作動されることが可能である。例えば、ある実装例においては、電気機械スイッチ120は、充電インターフェース100または突出部104の遠位端またはその近くに配置され得る。このように、電気機械スイッチ120は、移動ロボット50のアクチュエータまたは移動ロボット50の一部によって直接接触されるように構成されてもよい。
【0042】
電気機械スイッチ120が作動されると、電気機械スイッチ120は、突出部104の内部に(例えば、突出部104のハウジングの中にさらに)押し込まれ得る。電気機械スイッチ120は、単独でまたはシュラウド116と組み合わせて、第1電気接点112および/または第2電気接点114への不注意および/または無許可(unauthorized)の電力放出を防止することができる。図示しないが、電気機械スイッチ120とコントローラ128との間、および/または、いくつかの他のコントローラとの間に電気通信が存在してもよい。コントローラ128は、電気機械スイッチ120がオン位置にあることを検出すると、場合によっては他の任意の安全要件が満たされることを条件として、第1電気接点112および/または第2電気接点114への電気の流れ(例えば、電流)を有効にし、および/または増加させることができる。いくつかの実施形態において、スイッチ120は、オフ位置において非導通であり、電流が電気接点112、114に流れることを阻止し得る。スイッチ120は、オン位置において(例えば、シュラウド116または移動ロボット50によって作動されたとき)、導通可能であり、例えば移動ロボット50を充電するために、電流がスイッチ120を通って電気接点112、114に流れることができる。したがって、いくつかの実施形態では、スイッチ120は、コントローラ128と通信せず、例えば、スイッチ120の非導通状態において充電を直接無効化することができる。
【0043】
第1電気接点112および/または第2電気接点114への電気の流れの制御のための別の安全機構は、1つ以上の磁気スイッチおよび/または電磁スイッチ124などの磁気安全機構を含み得る。
図3に示すように、充電インターフェース100は、1つ以上の電磁スイッチ124を備えることができる。電磁スイッチ124は、リードスイッチおよび/または何らかの他の電磁スイッチを含むことができる。電磁スイッチ124は、例えば、突出部104のハウジングの内部に配置され得る。いくつかの実施形態では、電磁スイッチ124は、
図3に示すように、突出部104の遠位端の近くに配置されてもよい(例えば、支持体108から離れて配置されてもよい)。以下に説明するようないくつかの実施形態では、電磁スイッチ124は、シュラウド116が閉位置にあるとき、シュラウド116内に配置されてもよい。いくつかの実施形態において、1つ以上の電磁スイッチ124(例えば、リードスイッチ)は、第1電気接点112と第2電気接点114との間に設けられ得る。
【0044】
十分な数または構成の電磁スイッチ124(例えば、それらの半分、全て、または並列セットの少なくとも1つ)がオンに切り替えられると、充電器100は、場合によって他の任意の安全要件が満たされることを条件に、第1電気接点112および/または第2電気接点114への電力の流れを有効に、および/または増加するように構成され得る。
図3には示されていないが、コントローラ128は、1つ以上の電磁スイッチ124と電気的に通信していてもよい。コントローラ128が、電磁スイッチ124の十分な数または構成がオンにされたという指示を受け取ると、コントローラ128は、任意の他の安全要件が満たされることを条件として、電気の流れを有効にしてもよい。いくつかの実施形態では、1つ以上の電磁スイッチ124は、オフ構成では非導通であり、電流が電気接点112、114に流れることを妨げ得る。1つ以上の電磁スイッチ124は、オン構成において導通可能であり、例えば移動ロボット50を充電するために、電流が1つ以上の電磁スイッチ124を通って電気接点112、114に流れることが可能になる。したがって、いくつかの実施形態において、1つ以上の電磁スイッチ124は、コントローラ128と通信せず、例えば、オフ状態または非導通状態にあるとき、充電を直接無効化することができる。
【0045】
電磁スイッチ124は、上述した1つ以上の磁石66など、移動ロボット50の中または上にある1つ以上の磁石からの磁場に応答するように調整され得る。電磁スイッチ124は、オフ構成(例えば、適切な磁場の存在がない状態)にバイアスされていてもよい。適切な磁場の存在下では、電磁スイッチ124は、オン構成に切り替えられるように構成され得る。
【0046】
電磁スイッチ124の1つ以上は、互いに相対的に異なるタイミングでオン構成および/またはオフ構成に切り替わってもよい。例えば、電磁スイッチ124は、それぞれが互いに相対的に異なる量の磁界を感知するように、互いに間隔を空けて配置されてもよい。電磁スイッチ124は、移動ロボット50が適切な向きに配置されることを要求するように構成されてもよい。例えば、充電インターフェース100は、閾値の数の電磁スイッチ124および/または適切な構成の電磁スイッチ124がオンにされるまで、第1電気接点112および/または第2電気接点114への電気の流れを阻止するように構成されてもよい。例えば、電磁スイッチ124の複数のセットを並列に結合して、並列セットのうちのいずれか1つのセットの電磁スイッチ124がオンであれば、電流を流すことができるようにすることができる。複数の並列セットのそれぞれは、直列に結合され得る1つ以上の電磁スイッチ124を含むことができる。いくつかの構成では、直列に結合された電磁スイッチ124のセットは、そのセットの電磁スイッチ124の全てがオンであるときに導通する。したがって、いくつかの態様では、電磁スイッチ124の配置は、電磁スイッチ124の一部がオンであっても、オフ(または非導通)構成とすることができる。例えば、1つの電磁スイッチ124がオンであるが、直列に結合された他の電磁スイッチ124がオフである場合、そのセットは非導通であり得る。いくつかの実施形態において、電磁スイッチ124の配置は、並列セットの少なくとも1セットについて、直列に結合された全ての電磁スイッチ124がオン(例えば、導通可能)である場合、オン構成または導通構成とすることができる。いくつかの実施例では、電磁スイッチ124は、電気の流れが有効になる前に、閾値時間の間オン構成であることが要求され得る。例えば、コントローラ128は、充電を有効にする前にタイマーを動作させることができる。電磁スイッチ124(例えば、リードスイッチ)は、意図しない電流を妨げることができる。例えば、不適合な(incompatible)物体がシュラウド116を十分に動かして電気接点112、144を露出させ、スイッチ120を起動した場合でも、充電器100は、1つ以上の電磁スイッチ124(例えばリードスイッチ)がオン構成でなければ、充電電流を有効にしない。したがって、その不適合な物体が、電磁スイッチ124を適切にオンにするように構成された磁石を有していない場合、充電は無効のままである。また、電磁スイッチ124によって、移動ロボット50が、移動ロボット50と充電インターフェース100との間のアーク放電の可能性を防止または低減するのに十分に近いことおよび/または適切に方向付けられることを確実にすることで、安全性を得ることができる。
【0047】
電磁スイッチ124および電気機械スイッチ120をオンにするタイミングは、例えば移動ロボット50が充電器100と係合するときと同時でなくてもよい。これに加えて、または代わりに、電磁スイッチ124および/または電気機械スイッチ120をオフにするタイミングは、移動ロボット50が充電器100から離脱するときと同時でなくてもよい。例えば、いくつかの実施例では、移動ロボット50の前進に伴う、それぞれのアクチュエータ(例えば、シュラウド116、移動ロボット50のアクチュエータ62)および磁石(例えば、移動ロボット50の磁石66)に対する電気機械スイッチ120および電磁スイッチ124の相対位置および/または感度は、電気機械スイッチ120がオンにされる前に電磁スイッチ124がオンにされるように構成されてもよい。これに加えて、または代わりに、移動ロボット50の充電器100からの後退に伴う、上述したアクチュエータおよび磁石の相対位置および/または感度は、電磁スイッチ124がオフにされる前に電気機械スイッチ120がオフにされるように構成されてもよい。これにより、移動ロボット50が充電インターフェース100から分離される際に、アーク放電を防止することができる。他の代替案(例えば、電磁スイッチ124がオンになる前に電気機械スイッチ120がオンなること、および/または電磁スイッチ124がオフになった後に電気機械スイッチ120がオフになること)も可能である。
【0048】
電磁スイッチ124は、安全機構の機能性および/または信頼性を向上させるために、特定の向きに配置されてもよい。複数の電磁スイッチ124は、互いに並列に配置されてもよい。これに加えて、または代わりに、複数の電磁スイッチ124は、互いに直列に配置されてもよい。直列に配置された電磁スイッチ124は、移動ロボット50の向き(方位)(orientation)の安全チェックを促進してもよい。例えば、直列に配置された電磁スイッチ124は、移動ロボット50が互いに直列に配置された電磁スイッチ124の各々に対して適切に配置されない限り、全てオンに切り替えられない可能性がある。また、並列に配置される電磁スイッチ124のセットは、移動ロボット50の許容可能な位置の範囲を規定することができる。例えば、移動ロボット50が電磁スイッチ124の1つのセットを超えて前進し、そのセットの電磁スイッチ124が磁石によって作動されなくなった場合、移動経路に沿ってさらに離れた位置に、移動ロボット50の磁石によって起動される別の電磁スイッチ124のセットを配置することができる。電磁スイッチ124の複数の並列セットは、冗長性を付与することができるので、電磁スイッチ124の1つ以上が動作不能になった場合でも、電磁スイッチ124の機能が維持される。いくつかの実施例では、8つの電磁スイッチ124は、
図9に示されるように、2セットの電磁スイッチ124が互いに並列に配置され、電磁スイッチ124の各セットが直列に配置された4つの電磁スイッチ124を含むように配置されている。他の構成(例えば、
図11に示すような構成)も可能である。
【0049】
充電インターフェース100は、充電インターフェース100および/または移動ロボット50の電気部品の耐久性を促進する1つ以上のクリーニング要素を備えてもよい。例えば、充電インターフェース100は、充電インターフェース100および/または移動ロボット50の1つ以上の電気接点112、114を洗浄(クリーニング)するように構成されたブラシ118をさらに備えてもよい。ブラシ118は、突出部104の遠位端の近くに配置されてもよい。これにより、ブラシ118が対象の電気接点(1つまたは複数)に接触することができる。図示するように、ブラシ118は、充電器100の第1電気接点112および/または第2電気接点114の一方または両方の上または上方に、少なくとも部分的に配置されてもよい。ブラシ118は、シュラウド116が作動されると、ブラシ118が第1電気接点112および/または第2電気接点114に沿ってブラッシングするように、シュラウド116に結合されてもよい。ブラシ118は、金属、プラスチック、および/または他の何らかの適切な材料から構成された剛性または可撓性の毛(bristles)を有してもよい。
図3では、第1電気接点112を洗浄するように構成された1つのブラシ118が示されている。図示されていないが、シュラウド116は、第2電気接点114を洗浄するための第2のブラシを備えることができる。あるいは、ブラシ118は、第1電気接点112および第2電気接点114の両方を洗浄するように寸法決めされ、かつ、位置付けされ得る。例えば、ブラシ118を、シュラウド116の内側に巻き付けることができる。ブラシ118は、例えば、洗浄のために交換または取り外すことができるように、シュラウド116に取り外し可能に結合されるように構成されてもよい。いくつかの実施形態において、少なくとも1つのブラシは、突出部104に(例えば、突出部104のハウジングに)結合され得、移動ロボット50上の1つ以上の電気接点56、58を洗浄するために使用され得る。(1つまたは複数の)ブラシは、(1つまたは複数の)充電器電気接点112、114の遠位に位置付けられ、これによって、移動ロボット50の前進に伴って、移動ロボット50の(1つまたは複数の)電気接点56、58がブラシを横切ってスライドすることができる。いくつかの態様では、本明細書に開示されるブラシ118は、(1つまたは複数の)対象となる接点に対して移動可能かつバイアスされて、ブラシ118と電気接点との間の結合を確保することができる。
【0050】
さらなる安全機構は、電気部品が適切に機能していることの確認に役立ち得る。不適切な接続および/または損傷した電気部品が、充電インターフェース100および/または移動ロボット50の一方または両方に存在する場合、結果として著しい熱が発生する可能性がある。このような熱は、充電インターフェース100での充電が行われる、または継続される前に、問題に対処する必要があることを示すシグナルとなる場合がある。例えば、電気接点112、114、56、58のうちの1つ以上が汚れていると、充電電流の伝達によってかなりの量の熱が生成されることがある。これは、放置すれば、充電器100および/または移動ロボット50を損傷する可能性がある。したがって、いくつかの実施例では、充電インターフェース100は、温度センサ132を備える。温度センサ132は、電気信号を送信するためにコントローラ128と電気的に通信可能である。
【0051】
温度センサ132は、閾値安全温度を超える温度を検出するように構成されてもよい。温度センサ132は、充電器の電気接点112および/または電気接点114における温度を示す測定値を提供することができる。いくつかの態様では、温度センサ132は、移動ロボット50の受け入れインターフェース54または移動ロボット50のその他の部分と熱通信(例えば、放射性、伝導性)するように構成されてもよい。温度センサ132は、温度センサ132が閾値安全温度を超えたことを検出しない限り、第1電気接点112および/または第2電気接点114への電気の流れを有効にするように構成されてもよい。温度センサ132は、閾値を超える温度が測定されると、第1電気接点112および/または第2電気接点114への電気の流れを無効にする(停止させる)ように構成されてもよい。温度は、充電前、充電中、および/または充電後に確認され得る。例えば、充電インターフェース100が移動ロボット50のバッテリーを充電しているとき、温度センサ132は、温度センサ132で、または温度センサ132の近傍で、閾値以上の温度または温度の急激な上昇を検出し、第1電気接点112および/または第2電気接点114への電力を停止(disable)してもよい。いくつかの実施例では、温度センサ132は、これに加えて、または代わりに、移動ロボット50の損傷を防ぐために、電気的接続を開くように移動ロボット50に信号を送信してもよい。
【0052】
コントローラ128は、充電インターフェース100のさらなる安全機構を提供することができる。充電器のコントローラ128は、充電を有効にする前に、移動ロボット50が適合する、または承認されたデバイスであることを確認(verify)するように構成され得る。いくつかの実施形態において、移動ロボットは、移動ロボット50が充電を有効にする前に、充電器が適合するまたは承認されたものであることを確認することができる。この確認は、移動ロボット50と充電器100との間で情報の交換を行うことによって事前に行うことができる。例えば、確認のために、コードまたはパスワードなどのデジタル情報が交換され得る。いくつかの実施形態では、確認のためにアナログ信号が使用され得る。充電器100が移動ロボット50を確認することを可能にし、および/または移動ロボット50が充電器100を確認することを可能にするために、様々な適切な電気ハンドシェイクプロトコルが使用され得る。一例として、充電器10と移動ロボット50との間に電気的接続が確立されたとき(例えば、シュラウドが開位置に移動された後、機械スイッチ120がオンにされ、磁気スイッチ124がオン構成にあるとき)、充電器は移動ロボット50に第1確認(verification)信号を送信することができる。移動ロボット50は、第1確認信号(充電器100の確認に用いることができる)を認識するように構成され得る。移動ロボット50は、第1確認信号に応答して、第2確認信号を充電器100に送信するように構成され得る。充電器100は、第2確認信号(移動ロボット50の確認に用いることができる)を認識するように構成され得、これに応答して充電器100は充電を有効にすることができる。充電器は、回答として戻ってくる第2確認信号を受信しない場合、充電を有効にしない。いくつかの実施形態では、電気ハンドシェイクは、低電圧および/または低エネルギーであり得る。これにより、高電力を使用する前にシステムをより安全にすることができる。様々な他の適切なハンドシェイクまたは確認プロトコルを使用することができる。ハンドシェイクまたは他の確認プロトコルは、スイッチ120(例えば、モーメンタリスイッチ)の作動に応答して開始され得る。
【0053】
移動ロボット50は、適切な電流および/または電圧が第1電気接点112および/または第2電気接点114に存在することを確認してから、充電流が第1電気接点112および/または第2電気接点114を通過することを可能にすることが望ましい場合がある。本明細書に説明するように、充電器は移動ロボット50を確認することができ、および/または移動ロボット50は充電器100を確認することができる。したがって、いくつかの実施例では、コントローラ128は、電気接点112、114を通る電気の流れを有効にすることが安全であることを確認するために、電気ハンドシェイクを行うことができる。電気接点112、114が移動ロボット50の電気接点56、58に電気的に接続された後であるが、充電電流が有効になる前に(例えば、他のすべての安全チェックに合格した後でも)、コントローラ128はまず、テスト電気信号(例えば、特定の電流フロー、特定の電圧)を移動ロボット50に送ってもよい。いくつかの実施例では、移動ロボット50は、充電インターフェース100にテスト電気信号を送信することによって、自身の安全確認を行ってもよい。移動ロボット50側でテストが満たされた場合、移動ロボット50は、コントローラ128にクリアランス信号を送信してもよい。コントローラ128がクリアランス信号を返信として受信すると、コントローラ128は、電気接点112、114への充電電流の流れを有効にするように構成され得る。
【0054】
図4は、いくつかの実施形態による例示的な充電インターフェース200の上面斜視図である。充電インターフェース200は、支持体208から延在する充電インターフェース200の突出部204を備える。シュラウド216は、突出部204の周りに配置され、移動ロボット50による作動に応答してシュラウド216を並進させることができる。図示されるように、シュラウド216は、作動中のシュラウド216の横方向の遊びの量を減少させるために、突出部204の周囲に適合するように形づくられている。突出部204は、遠位端でテーパ状にされて、移動ロボット50の受け入れインターフェース54とのより良好な結合を促進してもよい。例えば、移動ロボット50の受け入れインターフェース54は、凹部への開口部においてフレア状であってもよく、これにより、凹部への突出部204の受け入れを容易にすることができる。
【0055】
充電インターフェース200(および本明細書に記載される他の任意の充電インターフェース)は、充電インターフェース100、または上述の他の任意の充電インターフェースの実施形態の1つ以上の特徴を有し得ることに留意されたい。さらに、同じ名前を共有する要素は、ある例において、1つ以上の共通の特徴を共有してもよい。これにより、不必要な説明の重複が低減される。
【0056】
図5Aは、
図4の例示的な充電インターフェース200を別の視点から示している。この図では、シュラウドは閉位置にある。
図5Bは、シュラウドが開位置にある、例示的な充電インターフェース200を示す。図示されるように、突出部204の第1電気接点212および第2電気接点214が視認され得る。充電インターフェース200は、
図5Aに示されている電気機械スイッチ220をさらに備える。突出部204は、地面の上方に配置され、地面と平行な状態で示されている。第1電気接点212は、突出部204の上側にあり、第2電気接点214は、突出部204の下側に、例えば下向きにある。この構成により、物体が意図せずに電気接点212および214の両方に接触することを妨げることができる。例えば、充電インターフェース200上に到達した物体は、上部電気接点212に接触することはあっても、下部電気接点214には接触しないので、完全な接続を確立することができない。これは、付加的な安全機構であり、充電インターフェース200用の高い位置にある(高架式の)突出部204の利点である。
【0057】
図5Cは、充電インターフェース200と係合した移動ロボット50を示す。突出部204は、移動ロボット50上の凹部内に延在している。移動ロボット50上のアクチュエータ62は、突出部204に沿ってシュラウド216を開位置まで押し、それによって充電インターフェース200上の第1電気接点212および第2電気接点214を露出させている。移動ロボット上の対応する電気接点56、58は、充電インターフェース200の第1電気接点212および第2電気接点214と電気的接続を行うことができる。
図5Cには示されていないが、移動ロボット50の磁石は、1つ以上の電磁スイッチ124(例えば、リードスイッチ)に十分に近接することができる。この電磁スイッチ124は、1つ以上の電磁スイッチ124がオン構成または導通構成に移行するように、突出部204の内側にあってもよい。シュラウド216が
図5Cに示す位置に移動されると、シュラウド216は、スイッチ220(例えば、モーメンタリスイッチ)を押すことができる。任意に、充電器と移動ロボット50は、充電器が充電を有効にする前に、確認のための電気ハンドシェイクプロトコルを実行することができる。
【0058】
図6は、支持体208から分離された、
図4の例示的な充電インターフェース200を示す。充電インターフェース200は、第1電気ワイヤ236および第2電気ワイヤ238を備える。第1電気ワイヤ236および第2電気ワイヤ238は、それぞれ第1電気接点212および第2電気接点214(
図6では見ることができない)と電気的に通信している。充電電力および信号電力は、必要な安全チェックが満たされれば、電気ワイヤ236、238を介して、対応する電気接点212、214および移動ロボット50の電気接点56、58に送られ得る。ワイヤ236および/または238は、例えばコントローラ128への、データまたは他の信号の伝達(転送)に使用され得る。例えば、信号は、本明細書で説明するように、電気ハンドシェイクを行うために、第1電気接点212および/または第2電気接点214からコントローラ128に伝達され得る。データまたは他の信号は、例えばコントローラから第1電気接点212および/または第2電気接点214へのように、他の方向に伝達され得る。いくつかの実施形態では、コントローラは、
図9に示すプリント回路基板上のように、ワイヤ236、238と第1電気接点212および第2電気接点214との間に位置し得る。
【0059】
図7は、シュラウド216が除去された状態の、
図4の充電インターフェース200の上面斜視詳細図である。第1電気接点212および第2電気接点214が示されている。電気接点212、214の各々の一部は、突出部204の遠位端の近くの突出部204のテーパ部に沿って配置されている。
図7に示すように、第1電気接点212の上に、充電インターフェース200のブラシ218が配置されている。いくつかの実施例では(図示せず)、対応するブラシが第2電気接点214の下方に配置されていてもよい。ブラシ218は、ブラシ218の並進が第1電気接点212を擦って洗浄するように、シュラウド216と共に並進するように構成され得る。
【0060】
突出部204の側面に沿って配置されたバイアス部材242(例えば、バネ)が示されている。バイアス部材242は、シュラウド216(図示せず)に結合されて、シュラウド216をオフ位置または閉位置に向けてバイアス(付勢)する。対応するバイアス部材244(
図7には示されていない)は、突出部204の反対側の側面に配置され、またシュラウド216(
図7には示されていない)に結合されている。シュラウドを閉位置に向けてバイアスするために、任意の適切なバイアス構造を使用することができる。例えば、単一のバネを使用することができる。いくつかの態様では、圧縮可能な要素は、シュラウド216が開位置に向かって移動するときに圧縮され、リバウンド(反発)してシュラウド216を閉位置に押し戻すことができる。
【0061】
図8Aは、シュラウド216を除去された状態の、
図4の充電インターフェース200の底面斜視図である。第2電気接点214およびバイアス部材244が明瞭に示されている。図示されるように、バイアス部材242および/またはバイアス部材244の1つ以上は、突出部204の側面の対応する凹部内に配置されてもよい。
【0062】
図8Bは、突出部204から分離されたシュラウド216を示す。シュラウド216は、ブラシ218を備えることができる。ブラシ218は、シュラウド216に結合され得る。これによって、ブラシ218はシュラウド216と共に移動して第1電気接点212を洗浄することができる。ブラシ218は、シュラウド216の内部の上面に結合され得る。同様のブラシが、シュラウド216の内側の底面に結合され得る。1つまたは複数のブラシは、シュラウドに取り外し可能に結合されてもよく、またはシュラウドに接着されてもよく、または任意の他の適切な結合機構または技法が使用されてもよい。
【0063】
図8Cは、充電インターフェース200の一部の断面図である。
図8Cの断面は、突出部204の中心を通るように切り出された断面である。充電インターフェース200は、回路250を備えることができる。回路250は、第1電気接点212および第2電気接点214の間に配置され得る。回路250は、プリント回路基板(PCB)上にあり得る。
図9は、突出部204の内部を見ることができるように突出部204の一部が除去された状態の、
図4の充電インターフェース200の底面斜視図である。回路250は、複数の電磁スイッチ254(例えば、PCBの下側に配置されている)を有する。電磁スイッチ254は、第2電気接点214(図示せず)の上方および/または第1電気接点212の下方に配置され得る。
図9は、突出部204の下方からの図であることに留意されたい。図示されるように、回路250は、並列に配置された2セットの電磁スイッチ254を有する。各セットは、4つの電磁スイッチ254を含む。各セット内の電磁スイッチ254の各々は、互いに直列である。電磁スイッチ254の第1のセットは、電磁スイッチ254の第2のセットよりも突出部の遠位端に近接させることができる。したがって、移動ロボット50が第1の位置に前進した場合、その磁石は、電磁スイッチ254の第1のセットをオンにすることができるが、第2のセットをオンにすることはできない。移動ロボット50が第2の位置までさらに前進した場合、その磁石は、第2のセットの電磁スイッチ254をオンにすることができるが、第1のセットをオンにすることはできない。したがって、電磁スイッチ254のこれらの並列セットは、充電を有効にすることができる移動ロボット50の位置の範囲を提供することができる。また、直列に配置された電磁スイッチ254のセットは、突出部204の方向に対して概ね横方向に配置され得る。したがって、移動ロボット50がずれて位置合わせされ(位置ずれ)、電気接点56、58が充電接点212、214と適切に位置合わせされない場合、移動ロボット50の磁石は、直列配置された複数の電磁スイッチ254の全部ではなく、一部をオンにするように配置され得る。したがって、移動ロボット50の位置ずれによって充電が無効になることはない。
【0064】
回路250は、温度センサ232を有することができる。温度センサ232は、回路、第1電気接点212および第2電気接点214の間の領域、または突出部内の温度を測定することができる。温度センサ232は、第1電気接点212および/または第2電気接点214における温度を示す測定値を提供することができる。回路250は、コントローラ228を有することができる。コントローラ228は、本明細書で説明するように、電気ハンドシェイクまたは他の確認プロトコルを実行することができ、本明細書で開示される様々な他の機能を実行することができる。いくつかの例では、コントローラ228は、電気接点から離れた、
図9に示されていない位置に配置され得る。
【0065】
図10は、いくつかの実施形態による例示的な電気機械スイッチ220の詳細図である。電気機械スイッチ220は、基部304と、バイアス部材308と、バイアス部材308から延在するアーム312と、係合機構(engagement feature)316とを備える。基部304は、突出部204に(例えば、固定的に、取り外し可能に)結合されてもよい。バイアス部材308は、バイアス部材308の作動を可能にするために基部304に結合されてもよい。バイアス部材308は、カンチレバーばね(例えば、図示のような)または他のタイプのばねであってもよい。バネまたは圧縮可能な弾性材料などの、任意の適切なバイアス構造を使用することができる。アーム312は、バイアス部材308から延在している。これによって、係合機構316は、対応する作動部材(例えば、シュラウド216の一部、移動ロボット50のアクチュエータ62)とより良好に係合することができる。アーム312は、バイアス部材308に対する係合機構316の向きを維持するように実質的に剛性であってよい。図示されるように、係合機構316は、係合機構316と対応する作動部材との間の摩擦を低減するために回転機構を有してもよい。他の電気機械スイッチも可能である。スイッチ220は、モーメンタリスイッチまたはバイアススイッチであってもよい。スイッチ220は、オフ位置または非導通位置にバイアスされ得る。
【0066】
図11は、いくつかの実施形態による、本明細書に記載の充電インターフェースに配置され得る例示的な回路(例えば、プリント回路基板上の回路)400を示す。回路400は、回路基板402上に設けられ得る。回路400は、複数の電磁スイッチ404を有することができる。電磁スイッチ404は、本明細書で説明するように、並列および/または直列に配置され得る。図示されるように、回路400は、9セットの電磁スイッチ404が並列に配置された、45個の電磁スイッチ404を備える。各セットは、互いに直列に接続された5つの電磁スイッチ404を含む。いくつかの実施形態では、電磁スイッチ404は、通信インターフェース408と電気的に通信することができる。いくつかの実施例では、回路または別のコントローラは、十分な数の電磁スイッチ404がオン位置に切り替えられたかどうかを判定することができる。十分な数の電磁スイッチ404がオン位置に切り替えられた場合、通信インターフェース408は、安全機構が満たされたことを示す信号をコントローラ(例えば、
図3のコントローラ128)に送信することができる。本明細書で説明されるように、他の必要な安全機構が満たされることを条件として、電気の流れが有効化され得る。電磁スイッチ404の他の向き(方向)、配置、および数も可能である。
【0067】
図12Aは、いくつかの実施形態による、シュラウド516のトラップ構成を備える例示的な充電インターフェース500を示す。充電インターフェース500は、突出部504と、シュラウド516と、係合要素560とを備える。突出部504は、上述した突出部204と同様の形状であってよい。
【0068】
シュラウド516は、トラップを模倣した開閉構成(開いた構成および閉じた構成)を有することができる。シュラウド516は、第1の部分またはプレート516aと、第2の部分またはプレート516bとを有し得る。第1プレート516aは、第1のヒンジ552を中心に回動可能であり、第2プレート516bは、第2のヒンジ554を中心に回動可能であってもよい。ヒンジ552、554の一方または両方は、実質的に水平に、地面と実質的に平行に、および/または突出部504の頂部と実質的に平行に配向されてもよい。ヒンジ552、554の一方または両方は、突出部が延在する方向に対して実質的に直交するように、および/または充電インターフェース500との係合中の移動ロボットの移動方向に対して直交するように配向されてもよい。移動ロボット50がシュラウド516に近づくと、移動ロボット50のアクチュエータは、第1プレート516aおよび第2プレート516bにそれぞれ結合された第1バンパー556および第2バンパー558に接触してもよい。接触に応答して、第1プレート516aは、上方に回転して、その下に第1電気接点を露出させてもよい。同様に、第2プレート516bは、下方に回転して、第2電気接点を露出させてもよい。この開いた構成(オープン構成)を
図12Bに示す。プレート516a、516bは、それぞれの閉位置にバイアスされてもよい。第1電気接点および第2電気接点に電気的に結合された第1の電気ワイヤ536および第2の電気ワイヤ538が示されている。いくつかの実施形態では、第1プレート516aおよび/または第2プレート516bの遠位端は、対応するローラ556、558を有することができる。ローラ556、558は、プレート516a、516bが開く際に、移動ロボット50の前面に沿って回転することができる。
【0069】
係合要素560は、移動ロボット50の対応する要素に接触するように構成されてもよい。係合要素560は、移動ロボット50の受け入れインターフェース54の遠位部分に接触し、電気機械スイッチ(図示せず)を作動させるために並進するように構成されてもよい。いくつかの例では、係合要素560は電気機械スイッチであり、移動ロボット50によって直接作動され得る。例えば、突出部504を受ける凹部内の壁または他の構造は、係合要素560(モーメンタリスイッチまたは他のスイッチタイプであり得る)を押すかまたは他の方法で作動させるように位置付けられ得る。いくつかの実施形態では、プレート516aまたは516bのうちの1つは、プレート516a、516bが十分に開かれたときに、モーメンタリスイッチを押すことができる。
【0070】
図13Aは、いくつかの実施形態による、シュラウド616のピボット構成を備える例示的な充電インターフェース600を示す。
図13Aは、閉位置にあるシュラウド616を示し、
図13Bは、開位置にあるシュラウド616を示す。充電インターフェース600は、突出部604、第1電気接点612、第2電気接点(
図13Bでは見えない)、およびシュラウド616を備える。シュラウド616は、実質的に鉛直な、または地面に対して実質的に垂直である軸の周りを回動することができる。移動ロボット50が近づくのに伴い、シュラウド616は、移動ロボット50上の構造によって回動されて、第1電気接点612および第2電気接点(図示せず)を露出させることができる。図示されるように、シュラウド616の各プレートは、同じ軸を中心に一緒に回転するように構成され得る。しかしながら、いくつかの実施例では、シュラウド616の各プレートは、それ自身の回転軸を有してもよい。これに加えて、または代わりに、各回転軸は互いに平行であってもよい。他のオプションも可能である。
【0071】
図14は、ある実施形態による、移動ロボットを充電する例示的な方法700を表すフローチャートである。本方法は、本明細書に記載される1つ以上の要素によって実行されてもよい。例えば、本方法のステップは、充電インターフェース(例えば、充電インターフェース100、充電インターフェース200、充電インターフェース500、充電インターフェース600)、移動ロボット(例えば、移動ロボット50)、および/または、充電インターフェースおよび移動ロボットの一方もしくは両方の部分、または本明細書に開示される任意の他の実施形態によって実行されてもよい。
【0072】
ブロック704において、方法700は、充電器の突出部が移動ロボットの凹部に挿入されるように、移動ロボットを充電器に向かって前進させることを含む。ブロック708において、方法700は、移動ロボットを前進させて、充電器の突出部上のシュラウドを閉位置から開位置に移動させ、突出部上の1つ以上の電気接点を露出させることを含む。シュラウドは、閉位置に向けてバイアスされてもよい。
【0073】
ロボットを前進させると、シュラウドは、モーメンタリスイッチをオフ位置からオン位置へ作動させてもよい。いくつかの実施形態では、ロボットを前進させることによって、ロボットの一部がモーメンタリスイッチをオフ位置からオン位置へ直接作動させる。シュラウドは、閉位置から開位置まで突出部に沿って直線的にスライドしてもよい。いくつかの実施例では、シュラウドは、閉位置と開位置との間で回動する。いくつかの実施例では、シュラウドは、上方に回動して突出部上の上部電気接点を露出させる上側部分と、下方に回動して突出部上の下部電気接点を露出させる下側部分とを含む。
【0074】
ブロック712において、方法700は、移動ロボットの凹部内の1つ以上の電気接点が充電器の突出部上の1つ以上の電気接点と電気的に接続するように移動ロボットを前進させることを含み得る。移動ロボットの凹部は、実質的に水平なスリットを含んでもよい。ブロック716において、方法700は、移動ロボット上の磁石によって生じる磁場が充電器上の1つ以上のリードスイッチをオンにするように移動ロボットを前進させることを含む。
【0075】
ブロック720において、方法700は、モーメンタリスイッチを作動させるために、移動ロボットを前進させてモーメンタリスイッチをオフ位置からオン位置へ作動させることを含む。モーメンタリスイッチは、オフ位置に向けてバイアスされる。いくつかの実施例では、1つ以上のリードスイッチは、移動ロボットの前進に伴い、モーメンタリスイッチが作動する前にオンに切り替わる。
【0076】
ブロック724において、方法700は、移動ロボットの1つ以上の電気接点と充電器の1つ以上の電気接点との間の電気的接続を用いて、移動ロボットと充電器との間で電気信号を送信して、電気ハンドシェイクを実行することを含む。電気ハンドシェイクは、充電器が移動ロボットを確認すること、および/または移動ロボットが充電器を確認することを含んでもよい。
【0077】
ブロック728において、方法700は、充電器から移動ロボットに充電電流を送ることを含む。充電電流は、充電器の1つ以上の電気接点と移動ロボットの1つ以上の電気接点との間の電気的接続を介して流れてもよい。ブロック728は、1つ以上のリードスイッチがオンになること、モーメンタリスイッチが作動すること、および電気ハンドシェイクが完了することに応答して実行されてもよい。このように、いくつかの実施形態では、充電電流が充電器から移動ロボットに流れる前に、各安全対策が満たされなければならない。
【0078】
いくつかの実施例では、充電器は、突出部の上側にある上部電気接点と、突出部の下側にある下部電気接点とを備える。移動ロボットは、凹部の上側にある上部電気接点と、凹部の下側にある下部電気接点とを備えることができる。突出部は、実質的に水平に延在してもよく、および/または地面よりも高い位置に設けられている(elevated above the ground)。
【0079】
方法700は、シュラウドの移動に伴って、充電器の突出部上の1つ以上の電気接点を洗浄することを含んでもよい。いくつかの実施例では、方法700は、充電器の突出部における温度を監視すること、および、監視された温度が閾値温度を超えると充電電流を無効化する(停止する)ことを含む。
【0080】
方法700は、さらに、移動ロボットを充電器から後退させてモーメンタリスイッチを解除(deactivate)すること、および、モーメンタリスイッチの解除に応答して、充電電流を停止して移動ロボットの充電を無効にすることを含むことができる。方法700は、磁石が1つ以上のリードスイッチから離れるように移動して1つ以上のリードスイッチをオフにするように、移動ロボットを後退させることを含むことができる。さらに、方法700は、シュラウドが開位置から閉位置に移動して充電器の突出部上の1つ以上の電気接点を覆うように移動ロボットを後退させること、および、充電器の突出部が移動ロボットの凹部から引き出されるように移動ロボットを後退させることを含むことができる。いくつかの実施例では、1つ以上のリードスイッチは、移動ロボットの後退に伴って、モーメンタリスイッチが解除された後で、オフに切り替わる。
【0081】
充電器は、4つの安全チェックがすべて実行されたとき、すなわち、モーメンタリスイッチ120がオンであるとき、1つ以上のリードスイッチ124がオン構成であるとき、測定温度が閾値未満であるとき、および電子ハンドシェイクまたは確認が完了したときに、充電有効にするように構成され得る。充電器は、モーメンタリスイッチ120がオフであるとき、1つ以上のリードスイッチ124がオフ構成であるとき、測定温度が閾値以上であるとき、または電子ハンドシェイクもしくは確認が完了していないときには、充電を無効にすることができる。
【0082】
その他の組み合わせも可能である。4つの安全性チェックを任意の組み合わせで使用することができる。例えば、充電器は、モーメンタリスイッチ120がオンであるとき、1つ以上のリードスイッチ124がオン構成であるとき、および電子ハンドシェイクまたは確認が完了したときなど、3つの安全チェックが行われたときに充電を有効にするように構成され得る。この実施形態では、温度センサは省略され得る。充電器は、モーメンタリスイッチ120がオフであるとき、1つ以上のリードスイッチ124がオフ構成であるとき、または電子ハンドシェイクもしくは確認が完了していないときに、充電を無効にすることができる。
【0083】
充電器は、モーメンタリスイッチ120がオンであるときおよび1つ以上のリードスイッチ124がオン構成であるときなど、2つの安全チェックが両方とも実行されたときに充電を有効にするように構成され得る。充電器は、モーメンタリスイッチ120がオフであるか、または、1つ以上のリードスイッチ124がオフ構成であるときに、充電を無効にすることができる。いくつかの態様では、例えばモーメンタリスイッチまたは1つ以上のリードスイッチを使用した、単一の安全チェックが行われ得る。
【0084】
多くのバリエーションが可能である。例えば、1つ以上のリードスイッチは、いくつかの実施形態において省略され得る。いくつかの実施形態において、モーメンタリスイッチは省略され得る。いくつかの実施形態では、スイッチ120は、モーメンタリスイッチではなく、オフ位置にバイアスされていない。例えば、移動ロボット50の構造は、移動ロボットが充電器100から後退する際に、スイッチ120をオフに切り替えるように構成され得る。いくつかの実施形態では、充電インターフェースの突出部は、図示されるように2つではなく、1つの電気接点のみを有することができる。いくつかの態様では、第2電気接点は他の場所に設けられ得る。いくつかの態様では、それぞれ1つの電気接点を有する2つの突出部が使用され得る。
【0085】
<選択例>
1.移動ロボットを充電するための方法であって、前記方法は、
充電器の突出部が移動ロボットの凹部に挿入されるように、移動ロボットを前記充電器に向けて前進させること、
前記移動ロボットを前進させて、前記充電器の前記突出部上にある、閉位置に向けてバイアスされたシュラウドを閉位置から開位置に移動させ、前記突出部上にある1つ以上の電気接点を露出させること、
前記移動ロボットの前記凹部内にある1つ以上の電気接点を、前記充電器の前記突出部上にある前記1つ以上の電気接点と電気的に接続させるように、前記移動ロボットを前進させること、
前記移動ロボットの磁石によって生じる磁場が、前記充電器の1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチをオンにするように、前記移動ロボットを前進させること、
前記移動ロボットを前進させて、オフ位置に向けてバイアスされたモーメンタリスイッチをオフ位置からオン位置に作動させること、
前記移動ロボットの前記1つ以上の電気接点と前記充電器の前記1つ以上の電気接点との間の電気的接続を用いて、前記移動ロボットと前記充電器との間で電気信号を送信して、電気ハンドシェイクを実行すること、および、
前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチがオンになり、前記モーメンタリスイッチが作動し、前記電気ハンドシェイクが完了したことに応答して、前記移動ロボットを充電するために、前記充電器から、前記充電器の前記1つ以上の電気接点と前記移動ロボットの前記1つ以上の電気接点との間の前記電気的接続を介して、前記移動ロボットに充電電流を送ること、
を含む、方法。
【0086】
2.前記ロボットを前進させることによって、前記シュラウドが前記モーメンタリスイッチを前記オフ位置から前記オン位置に作動させるように、前記シュラウドを動かす、例1に記載の方法。
【0087】
3.前記ロボットを前進させることによって、前記ロボットの一部が前記モーメンタリスイッチを前記オフ位置から前記オン位置に作動させる、例1~2のいずれか1つに記載の方法。
【0088】
4.前記シュラウドは、前記閉位置から前記開位置まで前記突出部に沿って直線的にスライドする、例1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0089】
5.前記シュラウドが前記閉位置と前記開位置との間で回動する、例1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0090】
6.前記シュラウドは、上方に回動して前記突出部上の上部電気接点を露出させる上側部分と、下方に回動して前記突出部上の下部電気接点を露出させる下側部分とを有する、例1~3のいずれか1つに記載の方法。
【0091】
7.前記充電器は、前記突出部の上側にある上部電気接点と、前記突出部の下側にある下部電気接点とを有し、前記移動ロボットは、前記凹部の上側にある上部電気接点と前記凹部の下側にある下部電気接点とを有する、例1~6のいずれか1つに記載の方法。
【0092】
8.前記突出部が実質的に水平に延在し、地面より高い位置に設けられている、例1~7のいずれか1つに記載の方法。
【0093】
9.前記移動ロボットの前記凹部は、実質的に水平なスリットを含む、例1~8のいずれか1つに記載の方法。
【0094】
10.前記シュラウドの移動に伴って前記充電器の前記突出部上の前記1つ以上の電気接点を洗浄することを含む、例1~9のいずれか1つに記載の方法。
【0095】
11.前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、前記移動ロボットが前進するのに伴い、前記モーメンタリスイッチが作動される前にオンになる、例1~10のいずれか1つに記載の方法。
【0096】
12.前記方法は、
前記充電器の前記突出部の温度を監視すること、および、
監視された温度が閾値温度を超えたときに、前記充電電流を無効にすること、
を含む、例1~11のいずれか1つに記載の方法
【0097】
13.前記電気信号を送信して前記電気ハンドシェイクを実行することは、
前記充電器が前記移動ロボットを確認すること、および
前記移動ロボットが前記充電器を確認すること、
を含む、例1~12までのいずれか1つに記載の方法。
【0098】
14.前記方法は、
前記充電器から前記移動ロボットを後退させて、前記モーメンタリスイッチを解除すること、
前記モーメンタリスイッチの解除に応答して、前記充電電流を停止して前記移動ロボットの充電を無効にすること、
前記磁石が前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチから離れるように移動して、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチをオフにするように、前記移動ロボットを後退させること、
前記シュラウドが前記開位置から前記閉位置に移動して前記充電器の前記突出部上の前記1つ以上の電気接点を覆うように、前記移動ロボットを後退させること、および、
前記充電器の前記突出部が前記移動ロボットの前記凹部から引き出されるように、前記移動ロボットを後退させること、
をさらに含む、例1~13までのいずれか1つに記載の方法。
【0099】
15.前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、前記移動ロボットが後退するのに伴い、前記モーメンタリスイッチが解除された後にオフになる、例14に記載の方法。
【0100】
16.移動ロボットを充電するための充電器であって、前記充電器は、
前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、第1ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成された第1充電器電気接点と、
前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、第2ロボット電気接点と電気的に接続されるように構成された第2充電器電気接点と、
閉位置と開位置との間で移動可能なシュラウドであって、前記シュラウドは前記閉位置で前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を覆うように構成され、前記シュラウドは前記開位置で前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を露出させるように構成され、前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、前記シュラウドが前記閉位置から前記開位置へ移動されるように構成されている、シュラウドと、
前記シュラウドを前記閉位置へ向けてバイアスするためのバイアス構造と、
オフ位置とオン位置との間で移動可能なモーメンタリスイッチであって、前記モーメンタリスイッチは前記オフ位置に向けてバイアスされており、前記モーメンタリスイッチは、前記移動ロボットが前記充電器に係合するときに、前記オフ位置から前記オン位置に移動されるように構成されている、モーメンタリスイッチと、
オン構成およびオフ構成を有する1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチであって、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、前記移動ロボットが前記充電器と係合するときに、前記移動ロボット上の1つ以上の磁石によって前記オン構成にされるように構成されている、1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチと、を備え、
前記充電器は、
前記モーメンタリスイッチが前記オン位置にあり、かつ、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチが前記オン構成にあるとき、前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を介した充電を有効にし、かつ、
前記モーメンタリスイッチが前記オフ位置にあるか、または、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチが前記オフ構成にあるとき、前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点を介した充電を無効にするように構成されている、充電器。
【0101】
17.充電が有効になる前に、ハンドシェイク手順を実行して前記移動ロボットを確認するように構成されたコントローラを備える、例16に記載の充電器。
【0102】
18.前記移動ロボットから信号を受信し、前記移動ロボットから受信した前記信号に応答して充電を有効にするように構成されたコントローラを備える、例16~17のいずれか1つに記載の充電器。
【0103】
19.前記充電器の温度を測定するように構成された温度センサを備え、
前記充電器は、前記充電器の測定温度が閾値を超える場合、充電を無効にするように構成されている、例16~18のいずれか1つに記載の充電器。
【0104】
20.概ね水平に延在する、高い位置に設けられた突出部を備え、
前記第1充電器電気接点が前記突出部の上側にあり、前記第2充電器電気接点が前記突出部の下側にある、例16~19のいずれか1つに記載の充電器。
【0105】
21.前記シュラウドは、前記モーメンタリスイッチを前記オン位置に移動させるように構成されている、例16~20のいずれか1つに記載の充電器。
【0106】
22.前記モーメンタリスイッチは、前記移動ロボットが前記モーメンタリスイッチに接触して前記モーメンタリスイッチを前記オン位置に移動させるように配置されている、例16~21のいずれか1つに記載の充電器。
【0107】
23.前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間でスライドするように構成されている、例16~22のいずれか1つに記載の充電器。
【0108】
24.前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間で回動するように構成されている、例16~22のいずれか1つに記載の充電器。
【0109】
25.前記シュラウドは、
上方に回動して、突出部の上側にある前記第1充電器電気接点を露出させる上側部分と、
下方に回動して、前記突出部の下側にある前記第2充電器電気接点を露出させる下側部分と、を有する、例16~22のいずれか1つに記載の充電器。
【0110】
26.前記シュラウドは、前記シュラウドの移動に伴って前記第1充電器電気接点および前記第2充電器電気接点の一方または両方を磨くように構成されたブラシを備える、例16~25のいずれか1つに記載の充電器。
【0111】
27.前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、
直列に配置された複数の電磁(例えば、リード)スイッチの第1のセットと、
直列に配置された複数の電磁(例えば、リード)スイッチの第2のセットと、を含み、
複数の電磁(例えば、リード)スイッチの前記第1のセットと、複数の電磁(例えば、リード)スイッチの前記第2のセットとは、並列に配置されている、例16~26のいずれか1つに記載の充電器。
【0112】
28.複数の電磁(例えば、リード)スイッチの前記第1のセットは、複数の電磁(例えば、リード)スイッチの前記第2のセットよりも前記移動ロボットに近い位置に配置されている、例27に記載の充電器。
【0113】
29.1つ以上の電気接点と、
閉位置と開位置との間で移動可能なシュラウドと、を備え、
前記シュラウドは、前記閉位置において前記1つ以上の電気接点を覆うように構成され、
前記シュラウドは、前記開位置において前記1つ以上の電気接点を露出させるように構成されている、充電インターフェース。
【0114】
30.前記シュラウドが前記閉位置に向けてバイアスされている、例29に記載の充電インターフェース。
【0115】
31.前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間でスライドするように構成されている、例29~30のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0116】
32.前記シュラウドは、前記閉位置と前記開位置との間で回動するように構成されている、例29~30のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0117】
33.前記シュラウドは、
前記1つ以上の電気接点のうちの第1の接点を露出させるために第1の方向に回動する第1部分と、
前記1つ以上の電気接点のうちの第2の接点を露出させるために第2の方向に回動する第2の部分と、を有する、例29~30のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0118】
34.前記シュラウドは、前記シュラウドの移動に伴って前記1つ以上の電気接点を磨くように構成されたブラシを備える、例29~33のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0119】
35.オフ位置とオン位置との間で移動可能なスイッチを備える、例29~34のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0120】
36.前記スイッチは、前記オフ位置に向けてバイアスされたモーメンタリスイッチである、例35に記載の充電インターフェース。
【0121】
37.前記シュラウドは、前記スイッチを前記オン位置に移動させるように構成されている、例35~36のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0122】
38.前記スイッチが前記オフ位置にあるときに充電を無効にするように構成されている、例35~37のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0123】
39.1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチを備える、例29~38のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0124】
40.前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、閉閾値を超える磁界に応答してオンになり、開閾値未満の磁界に応答してオフになるように構成されている、例39に記載の充電インターフェース。
【0125】
41.前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、
直列に配置された複数の電磁(例えば、リード)スイッチの第1のセットと、
直列に配置された複数の電磁(例えば、リード)スイッチの第2のセットと、を含み、
複数の電磁(例えば、リード)スイッチの前記第1のセットと複数の電磁(例えば、リード)スイッチの前記第2のセットとは、並列に配置されている、例39~40のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0126】
42.前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチがオフ構成であるときに、充電を無効にするように構成されている、例39~41のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0127】
43.前記充電インターフェースの温度を測定するように構成された温度センサを備える、例29~42のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0128】
44.前記充電インターフェースの測定温度が閾値を超えると、充電を無効にするように構成されている、例43に記載の充電インターフェース。
【0129】
45.前記1つ以上の電気接点は、
前記充電インターフェースの第1の側にある第1電気接点と、
前記充電インターフェースの第2の側にある第2電気接点と、を含む、例29~44のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0130】
46.充電が有効になる前にハンドシェイク手順を実行するように構成されている、例29~45のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0131】
47.コントローラを備え、前記コントローラは、充電を受ける装置から信号を受信し、前記充電を受ける装置から受信した前記信号に応答して充電を有効にするように構成されている、例29~46のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0132】
48.概ね水平に延在する、高い位置に設けられた突出部を備え、前記1つ以上の電気接点は前記突出部上にある、例29~47のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0133】
49.移動ロボットを充電するための充電器であって、前記充電器は、例29~48のいずれか1つに記載の充電インターフェースを備える、充電器。
【0134】
50.移動ロボットを充電するための充電インターフェースであって、前記インターフェースは、
1つ以上の(例えば、第1および第2)電気接点と、
閉位置に向けてバイアスされたシュラウドであって、開位置で前記第1電気接点および前記第2電気接点を露出し、前記閉位置で前記1つ以上の電気接点を少なくとも部分的に覆うように構成されているシュラウドと、
前記シュラウドまたは前記移動ロボットによって作動可能なモーメンタリスイッチであって、前記モーメンタリスイッチはオフ位置に向けてバイアスされており、前記オフ位置にある間、前記充電インターフェースを通る電気の流れを妨げるように構成されているモーメンタリスイッチと、
前記移動ロボットに関連づけられた1つ以上の磁石と磁気的に係合するように構成された1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチであって、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、前記充電インターフェースを通る電気の流れを妨げるデフォルトのオフ構成を有し、前記1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチは、前記1つ以上の磁石との磁気係合に応答して、オン構成に切り替わるように構成されている、充電インターフェース。
【0135】
51.前記移動ロボットからの電気信号を検出するように構成されたコントローラを備え、
前記コントローラは、前記電気信号の検出に応答して、前記移動ロボットを充電するために前記充電インターフェースを通る電気の流れを有効にするように構成されている、例50に記載の充電インターフェース。
【0136】
52.温度センサを備え、
前記温度センサは、前記充電インターフェースの一部の温度が閾値温度を超えているという判定を行い、前記判定に基づいて、前記充電インターフェースを通る電気の流れを妨げるように構成されている、例50~51のいずれか1つに記載の充電インターフェース。
【0137】
53.移動ロボットであって、
前記移動ロボットが充電器と係合するときに、前記充電器の対応する1つ以上の充電器電気接点と電気的に接触するように構成された1つ以上のロボット電気接点と、
前記移動ロボットが前記充電器と係合するのに伴い、前記1つ以上の充電器電気接点を覆うシュラウドを移動させるためのアクチュエータと、
前記移動ロボットが前記充電器と係合するのに伴い、前記充電器上の1つ以上の電磁(例えば、リード)スイッチを作動させるように配置された磁石と、を備える、移動ロボット。
【0138】
54.充電が有効になる前に、前記充電器とのハンドシェイク手順を実行するように構成されたコントローラを備える、例53に記載の移動ロボット。
【0139】
55.充電が有効になる前に、前記充電器を確認するための電気信号を受信するように構成されたコントローラを備える、例53~54のいずれか1つに記載の移動ロボット。
【0140】
56.前記充電器の突出部を受け入れるように構成された凹部を有する、例53~55のいずれか1つに記載の移動ロボット。
【0141】
57.前記凹部は、概ね水平な、高い位置に設けられたスリットを含む、例56に記載の移動ロボット。
【0142】
58.前記1つ以上のロボット電気接点は、
前記凹部の上側にある上部ロボット電気接点と、
前記凹部の下側にある下部ロボット電気接点と、を含む、例56~57のいずれか1つに記載の移動ロボット。
【0143】
<付加的な考慮事項>
本明細書で使用される向きの用語、例えば、「上(top)」、「下(bottom)」、「近位(proximal)」、「遠位(distal)」、「長手、縦(longitudinal)」、「横(lateral)」、および「端(end)」は、図示された実施例の文脈で使用されている。しかしながら、本開示は、図示された方向(向き)に限定されるべきではない。実際、他の方向が可能であり、本開示の範囲内である。本明細書で使用される直径または半径などのような円形形状に関する用語は、完全な円形構造を必要とするのではなく、側方から側方まで測定することができる断面領域を有する任意の適切な構造に適用されるべきであると理解されるべきである。「円形」、「円筒形」、「半円形」、または「半円筒形」のような一般的に形状に関する用語、または、任意の関連するまたは類似する用語は、円または円筒または他の構造の数学的定義に厳密に従う必要はなく、適度に近い近似の構造を包含し得る。
【0144】
「できる(可能である)(can)」、「できた(could)」、「かもしれない(might)」、または「でもよい(may)」のような条件付き言語は、特に他に明記されない限り、または使用される文脈内で別の意味で理解されない限り、一般に、特定の例が特定の機能、要素、および/またはステップを含む、または含まないことを伝えるように意図されている。したがって、このような条件付き言語は、一般に、機能、要素、および/またはステップが1つ以上の実施例に何らかの形で必要であることを意味することを意図していない。
【0145】
「X、Y、およびZのうちの少なくとも1つ」のような接続語は、特に明記しない限り、項目、用語などがX、Y、またはZのいずれかであり得ることを伝えるために一般的に使用されると文脈とともに理解される。したがって、このような接続語は、特定の例がXの少なくとも1つ、Yの少なくとも1つ、およびZの少なくとも1つの存在を必要とすることを示唆するようには一般的に意図されていない。
【0146】
本明細書で使用される「概ね(approximately)」、「約(about)」、および「実質的に(substantially)」という用語は、依然として所望の機能を果たすか、または所望の結果を達成する、記載された量に近い量を表す。例えば、いくつかの例では、文脈が示すように、用語「概ね」、「約」、および「実質的に」は、記載された量との差が10%以下の範囲内にある量を指す場合がある。本明細書で使用される「概ね(generally)」という用語は、特定の値、量、または特性を主に含むか、またはその傾向がある値、量、または特性を表す。一例として、特定の例では、文脈が示すように、「概ね平行」という用語は、正確に平行から20度以下だけ離れるものを指すことができる。すべての範囲は端点を含む。
【0147】
移動ロボットおよび充電インターフェースのいくつかの例示的な例が開示されている。本開示は、特定の例示的な実施例および用途の観点から説明されてきたが、本明細書に記載された特徴および利点の全てを提供しない実施例および用途を含む他の実施例および他の用途も、本開示の範囲内である。構成部品(components)、構成要素(elements)、特徴、行為、またはステップは、説明とは異なるように配置または実行することができ、様々な例において組み合わせ、融合、追加、または省かれることができる。本明細書に記載された構成部品および構成要素の全ての可能な組み合わせおよび部分的組み合わせは、本開示に含まれることが意図される。単一の特徴または一群の特徴は、必要でも不可欠でもない。
【0148】
別々の実施例の文脈で本開示において説明される特定の特徴は、単一の実施例において組み合わせて実施することも可能である。逆に、単一の実施例の文脈で説明される様々な特徴もまた、複数の実施例において別々に、または任意の適切な部分的組み合わせで実施することができる。さらに、特徴は、特定の組み合わせで作用するものとして上述されることがあるが、請求項に記載された組み合わせから1つ以上の特徴が組み合わせから削除されてもよく、この組み合わせは、部分的組み合わせまたは部分的組み合わせの変形として請求項に記載されることがある。
【0149】
本開示における1つの実施例に開示または図示されたステップ、プロセス、構造、および/または装置のいずれかの部分は、異なる実施例またはフローチャートに開示または図示されたステップ、プロセス、構造、および/または装置のいずれかの他の部分と組み合わせまたは(または代わりに)使用されることが可能である。本明細書に記載された実施例は、互いに別々で分離されていることを意図していない。開示された特徴の組み合わせ、変形、およびいくつかの実施は、本開示の範囲内である。
【0150】
動作は、特定の順序で図面に描かれたり、明細書に記載されたりすることがあるが、望ましい結果を得るために、そのような動作は、示された特定の順序で、または連続した順序で、またはすべての動作が実行される必要はない。描かれていないまたは説明されていない他の動作が、例示的な方法およびプロセスに組み込まれてもよい。例えば、1つ以上の付加的な動作が、説明された動作のいずれかの前、後、同時、または間に実行されてもよい。さらに、いくつかの実施態様において、動作を並べ替えたり、順序を変えたりすることができる。また、上述した実施態様における様々な構成部品の分離は、全ての実施態様においてそのような分離を必要とすると理解されるべきではなく、記載された構成部品およびシステムは、一般的に単一の製品に統合されてもよく、または複数の製品にパッケージングされてもよいと理解されるべきである。さらに、いくつかの実施例は、本開示の範囲内である。
【0151】
さらに、例示的な実施例を説明したが、同等の構成要素、修正、省略、および/または組み合わせを有する任意の例も本開示の範囲内である。さらに、特定の態様、利点、および新規の特徴が本明細書に記載されているが、必ずしも全てのそのような利点が、任意の特定の実施例に従って達成されるとは限らない。例えば、本開示の範囲内のいくつかの実施例は、本明細書で教示または示唆する他の利点を必ずしも達成せずに、本明細書で教示する1つの利点、または一群の利点を達成する。さらに、いくつかの実施例は、本明細書で教示または示唆される利点とは異なる利点を達成することができる。
【0152】
いくつかの実施例が添付の図面に関連して説明されている。図は縮尺通りに描かれ、および/または示されている。しかしながら、示されたもの以外の寸法および比率が意図され、開示された発明の範囲内であるので、そのような縮尺は限定的であってはならない。距離、角度などは単に例示であり、例示された装置の実際の寸法およびレイアウトと必ずしも厳密な関係を持つものではない。構成部品は、追加、削除、および/または再配置が可能である。さらに、様々な実施例に関連する任意の特定の特徴、態様、方法、特性、品質、属性、構成要素などの本明細書の開示は、本明細書に記載される他の全ての実施例において使用することができる。さらに、本明細書に記載される任意の方法は、言及されたステップを実行するのに適した任意の装置を使用して実施され得る。
【0153】
開示を要約する目的で、本発明の特定の態様、利点および特徴が本明細書で説明されている。そのような利点のすべて、またはいずれかが、本明細書に開示された発明の任意の特定の実施例に従って必ずしも達成されるわけではない。本開示のどの態様も、必須または不可欠ではない。多くの実施例において、装置、システム、および方法は、本明細書の図または説明で例示されるものとは異なるように構成されてもよい。例えば、図示されたモジュールによって提供される様々な機能は、組み合わせ、再配置、追加、または削除され得る。いくつかの実施例では、付加的なまたは異なるプロセッサまたはモジュールが、図に説明され図示された実施例を参照して説明された機能の一部または全部を実行することができる。多くの実施例のバリエーションが可能である。本明細書に開示された機能、構造、ステップ、またはプロセスのいずれもが、任意の実施例に含まれ得る。
【0154】
要約すると、移動ロボットおよび関連する方法の様々な実施例が開示されている。本開示は、具体的に開示された実施例を超えて、他の代替実施例および/または実施例の他の使用、並びにそれらの特定の修正および等価物にまで及ぶものである。さらに、本開示は、開示された実施例の様々な特徴および態様が、互いに組み合わせられ得るか、または置き換えられ得ることを明示的に意図する。したがって、本開示の範囲は、上述した特定の開示された実施例によって限定されるべきではなく、特許請求の範囲の公正な読み方によってのみ決定されるべきものである。いくつかの実施形態では、本明細書に開示された駆動システムおよび/または支持システムは、移動ロボットとは異なる他の装置またはシステムを移動させるために使用されてもよい。