(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】医療施設マッチングシステム、医療施設マッチング方法、及び記録媒体
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20240618BHJP
G06Q 50/22 20240101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q30/0601 312
G06Q50/22
(21)【出願番号】P 2022570770
(86)(22)【出願日】2020-12-21
(86)【国際出願番号】 JP2020047662
(87)【国際公開番号】W WO2022137279
(87)【国際公開日】2022-06-30
【審査請求日】2023-06-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104765
【氏名又は名称】江上 達夫
(74)【代理人】
【識別番号】100107331
【氏名又は名称】中村 聡延
(74)【代理人】
【識別番号】100131015
【氏名又は名称】三輪 浩誉
(72)【発明者】
【氏名】駱 園
(72)【発明者】
【氏名】西原 康介
(72)【発明者】
【氏名】林谷 昌洋
【審査官】宮地 匡人
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/017302(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0210868(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行うマッチング処理部と、
前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習するデータ学習部と、
前記データ学習部の学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別するデータ項目選別部と、を有し、
前記マッチング処理部は、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行う、医療施設マッチングシステム。
【請求項2】
前記データ学習部は、前記患者及び前記選択された少なくとも一つの医療施設のそれぞれが前記マッチング結果を承認したか否かに基づいて、前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目及び前記複数の患者属性項目について学習する、請求項1に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項3】
前記複数の施設属性項目は、前記医療施設の前記患者に対する希望に関する少なくとも一つの項目を含み、
前記複数の患者属性項目は、前記患者の前記医療施設に対する希望に関する少なくとも一つの項目を含む、請求項1または2に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項4】
前記データ学習部は、前記複数の患者属性項目のうちいずれか一つの患者属性項目に対応する情報の種別毎に、前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目及び前記複数の施設属性項目について学習する、請求項1~3のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項5】
前記データ学習部は、前記マッチング処理において前記施設属性項目に対応する情報と前記患者属性項目に対応する情報との一致が必要とされる一致必要項目に対応する情報の種別毎に、前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目及び前記複数の施設属性項目について学習する、請求項1~4のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項6】
前記複数の患者属性項目には、前記患者が受けようとする検診種別を示す患者検診種別が含まれ、前記複数の施設属性項目には、前記医療施設が提供可能な検診種別を示す施設検診種別が含まれ、
前記データ学習部は、前記検診種別毎に、前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目及び前記複数の患者属性項目について学習する、
請求項1~5のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項7】
前記マッチング処理部は、前記患者及び前記選択された少なくとも一つの医療施設のそれぞれが前記マッチング結果を承認したか否かに基づいて前記マッチング処理のマッチングに関して学習された機械学習モデルを用いて、前記マッチング処理を行う、請求項1~6のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項8】
前記患者に関する患者関連情報及び各前記医療施設に関する施設関連情報を含むデータベースと、
前記マッチング処理で使用される前記患者項目情報及び前記施設項目情報を、前記データベースの前記患者関連情報及び前記施設関連情報から取得するデータ入力部を更に有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項9】
前記医療施設に関する操作を受け付ける施設側端末と、前記患者に関する操作を受け付ける患者側端末と、前記施設側端末及び前記患者側端末とデータ通信可能なサーバとを含み、
前記マッチング処理部、前記データ学習部、及び前記データ入力部は、前記サーバに備えられ、
前記データ入力部は、
前記施設項目情報を、前記データベースの前記施設関連情報から取得する施設側データ入力部と、
前記患者項目情報を、前記データベースの前記患者関連情報から取得する患者側データ入力部と、を有し、
前記施設側データ入力部は、前記データベースから取得できない前記施設項目情報を、前記施設側端末への入力により取得し、
前記患者側データ入力部は、前記データベースから取得できない前記患者項目情報を、前記患者側端末への入力により取得する、
請求項8に記載の医療施設マッチングシステム。
【請求項10】
コンピュータが、
患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行い、
前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習し、
前記複数の患者属性項目についての学習結果及び前記複数の施設属性項目についての学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別し、
選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行う、医療施設マッチング方法。
【請求項11】
コンピュータを、
患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行うマッチング処理部と、
前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習するデータ学習部と、
前記データ学習部の学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別するデータ項目選別部として機能させ、
前記マッチング処理部は、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行うように構成されたコンピュータプログラ
ム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、患者と医療施設とのマッチングを行う医療施設マッチングシステム、医療施設マッチング方法、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
この種のシステムとして、患者に関する情報と医療施設に関する情報とに基づいて、患者に適した複数の医療施設を選択し、選択された複数の医療施設の中から患者が決定した医療施設に対して予約を実行するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に開示された技術によると、患者に対する医療施設は、患者に関する情報と医療施設に関する情報とを付け合わせて適合度を算出し、その適合度が所定の基準以上の場合に選択されるだけで、一の選択結果が他の選択処理に生かされることについての記載はない。従って、過去の選択結果を生かして患者に対する医療施設の選択処理を効率化することができない可能性がある。
【0005】
本開示は、患者に対する医療施設の選択処理を効率化する医療施設マッチングシステム、医療施設マッチング方法、及び記録媒体を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る医療施設マッチングシステムの一の態様は、患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行うマッチング処理部と、前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習するデータ学習部と、前記データ学習部の学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別するデータ項目選別部と、を有し、前記マッチング処理部は、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行う。
【0007】
本発明に係る医療施設マッチング方法の一の態様は、コンピュータが、患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行い、前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習し、前記複数の患者属性項目についての学習結果及び前記複数の施設属性項目についての学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別し、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行う。
【0008】
本発明に係る記録媒体の一の態様は、コンピュータを、患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行うマッチング処理部と、前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習するデータ学習部と、前記データ学習部の学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別するデータ項目選別部として機能させ、前記マッチング処理部は、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行うように構成されたコンピュータプログラムが記録されている。
【0009】
上述した医療施設マッチングシステム、医療施設マッチング方法、及び記録媒体のそれぞれの一の態様によれば、過去の選択結果を生かして患者に対する医療施設の選択処理を効率化することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本開示に係る医療施設マッチングシステムの全体構成の一例を示すブロック図。
【
図4】マッチングサーバの構成の一例を示すブロック図。
【
図7】大腸がん検診に関して学習された患者属性項目及び施設属性項目の一例を示す図。
【
図8】脳梗塞検診に関して学習された患者属性項目及び施設属性項目の一例を示す図。
【
図9】心筋梗塞検診に関して学習された患者属性項目及び施設属性項目の一例を示す図。
【
図10】医療施設マッチングシステムにおける処理の流れの一例を示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0011】
1.医療施設マッチングシステムの全体構成
まず、本形態に係る医療施設マッチングシステム1(以下“マッチングシステム1”という。)の全体構成について説明する。
図1は、マッチングシステム1の一例を示すブロック図である。
【0012】
1.1 マッチングシステム
本形態におけるマッチングシステム1は、例えば、患者が医療に関する検診(つまり、検査及び診療の少なくとも一つ)を受けようとしている場合に、患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を推奨施設として選択(即ち、マッチング)し、選択結果(以下“マッチング結果”という。)を患者側が承認するか否認するかを示す患者側承認結果、及びマッチング結果を医療施設側が承認するか否認するかを示す施設側承認結果を取得して、これら承認結果を将来の推奨施設の選択に活かすように構成されている。
【0013】
患者が受けようとしている検診は、患者が受けることを望んでいる検診、患者が受けることが推奨されている検診、患者が受けるべき検診のうち少なくとも一つを含んでいてもよい。以下では、説明の便宜上、患者が受けようとしている検診を、“推奨検診”と称する。本形態における「患者」は、推奨検診を受けようとしている、マッチングシステム1の適用対象である人物である。「患者」は、例えば、いずれかの疾病を治療中の患者でなくてよい。「患者」は、例えば、マッチングシステム1の適用対象の医療施設において検診を受けたことがある患者を含んでいてもよい。患者は、また、いずれかの医療施設で推奨検診を受けるように勧められた患者を含んでいてもよい。「医療施設」は、いずれかの疾病に関する検診を提供可能であり、マッチングシステム1の適用対象である施設である。医療施設には、例えば、医師が常駐しない施設も含む。
【0014】
「マッチングシステム1の適用対象」の範囲は、マッチングシステム1の導入先団体、導入先組織、或いは導入先環境等に応じて適宜設定可能である。例えば、所定の地域に関係する医療施設及び患者をマッチングシステム1の適用対象としてもよい。或いは、所定の団体に所属する医療施設及び患者をマッチングシステム1の適用対象としてもよい。
【0015】
マッチングシステム1は、
図1に示すように、マッチングサーバ10が設けられている。マッチングシステム1は、
図1に示すように、マッチングサーバ10に対して、例えば、患者側端末20と施設側端末30とデータベース40とがデータ通信可能に設けられていてよい。各データ通信の態様は、通信ネットワークを経由するネットワーク通信型でも直接接続型でもよく、有線無線を問わない。
図1では、一つの患者側端末20及び一つの施設側端末30が接続されているが、例えば、複数の患者のそれぞれに対応する患者側端末20及び複数の医療施設のそれぞれに対応する施設側端末30がマッチングサーバ10に適宜接続されてよい。
【0016】
1.2 患者側端末
患者側端末20は、主にマッチングサーバ10の制御の下で、患者に関する情報の入出力処理が可能な情報処理装置である。患者側端末20は、例えば、マッチングに使用される患者側のデータの入力に関する処理、マッチング結果に対して承認か否認かを示す患者側回答に関する処理等を行う。このように、患者側端末20は、マッチングシステム1における患者側インターフェースとして機能する。患者側端末20を操作する操作者を、以下“患者側操作者”という。患者側操作者は、患者自身であってもよいし、患者とは異なる人物でもよい。患者側操作者は、例えば、医療施設に従事する者でもよい。患者側端末20として、患者側操作者が保有する情報処理装置(例えば、パソコン、タブレット端末及びスマートフォンの少なくとも一つ)が用いられてもよい。また、患者側端末20として、所定の施設(例えば、医療施設)に設置される情報処理装置(例えば、パソコン及びタブレット端末の少なくとも一方)が用いられてもよい。
【0017】
1.3 施設側端末
施設側端末30は、主にマッチングサーバ10の制御の下で、医療施設側の情報の入出力処理が可能な情報処理装置である。施設側端末30は、例えば、マッチングに使用される医療施設側のデータの入力に関する処理、マッチング結果に対して承認か否認かを示す施設側回答に関する処理等を行う。このように、施設側端末30は、マッチングシステム1における施設側インターフェースとして機能する。施設側端末30を操作する操作者を、以下“施設側操作者”という。施設側操作者は、例えば、マッチングシステム1を採用している医療施設に従事する者や、マッチングシステム1を運営する運営施設(例えば、公共施設や役所)の担当者であってもよい。施設側端末30として、施設側操作者が保有する情報処理装置(例えば、パソコン、タブレット端末及びスマートフォンの少なくとも一つ)が用いられてもよい。また、施設側端末30として、所定の施設(例えば、医療施設)に設置される情報処理装置(例えば、パソコン及びタブレット端末の少なくとも一方)が用いられてもよい。
【0018】
なお、患者側操作者と施設側操作者とは同じ人物であってもよいし、患者側端末20と施設側端末30とは物理的に一つの端末であってもよい。
【0019】
1.4 マッチングサーバ
マッチングサーバ10は、物理的に一つのサーバ装置として構成されても、物理的に複数のサーバ装置によって仮想的に形成されるクラウドサーバとして構成されてもよい。マッチングサーバ10は、各患者に関するマッチング用データ(以下“患者マッチングデータ”という。)と各医療施設に関するマッチング用データ(以下“施設マッチングデータ”という。)とに基づいて患者に対して少なくとも一つの推奨施設を選択する選択処理(以下“マッチング処理”という。)を行う。
【0020】
1.5 患者マッチングデータ
マッチング処理において使用される患者マッチングデータD1の一例を、
図2A及び
図2Bを参照しながら説明する。患者マッチングデータD1は、患者毎に生成されるデータである。患者マッチングデータD1は、例えば、
図2Aに示すように、患者基本情報D11と患者項目情報D12とを含む。患者基本情報D11は、患者を特定するための基本的な情報である。患者基本情報D11は、例えば、各患者を識別する患者識別情報(即ち、“患者ID”)、患者名、及び連絡先(メールアドレス等)を含む。患者項目情報D12は、複数の患者属性項目Di12に対応する情報であり、マッチングの際に考慮される患者側マッチング要素として参照される。患者属性項目Di12は、患者の各種属性に関する項目である。患者属性項目Di12は、例えば、
図2Bに示す患者属性項目リストに含まれる複数のデータ項目の少なくとも一部を含む。患者マッチングデータD1に含まれる複数の患者属性項目Di12は、後述するデータ項目学習処理の学習結果に基づいて患者属性項目リストから選別されたデータ項目で構成される。
【0021】
患者属性項目リストのデータ項目として、例えば、
図2Bに示すように、静的項目、動的項目、及び希望項目が含まれてよい。「静的項目」は、経時的に変化がない、或いは経時的変化が動的項目よりも少ない、データ項目である。静的項目には、例えば、患者検診種別、受診可能時間、住所、年収、年齢、性別、既往歴、及び持病等が含まれる。「患者検診種別」は、推奨検診の種類を識別する検診識別情報である。「動的項目」は、経時的に変化する、或いは静的項目よりも経時的変化し易い、データ項目である。動的項目には、例えば、予定、必要検査内容、及び必要受診頻度、及び「満足度」等が含まれる。「予定」は、患者の行動予定であり、例えば、患者が受診可能な日時も含まれてよい。「必要検査内容」は、推奨検診において必要な検査の種類である。「満足度」は過去の検診に対する満足度である。「希望項目」は、患者の医療施設に対する希望に関するデータ項目である。希望項目には、例えば、地理面希望、評判面希望、費用面希望、サービス面希望、医者への希望、及び受診経験等がある。「地理面希望」は、医療施設に対する地理的な希望であり、例えば、自宅との地理的関係(近い、歩く距離が短い等)の希望、或いは医療施設の場所に関する希望等がある。「評判面希望」は、医療施設に対する評判に関する希望である。「費用面希望」は医療施設が提供する推奨検診の費用に関する希望である。「サービス面希望」は、医療施設が提供するサービスに関する希望である。「サービス面希望」には、例えば、希望する医療施設内の店舗の種類や数、希望する平均待ち時間、希望する無料サービス等がある。静的項目、動的項目、希望項目のそれぞれには、例えば、マッチング処理に最小限必要なデータ項目(例えば、後述する一致必要項目)が含まれてよい。或いは、例えば、静的項目にのみ最小限必要なデータ項目が含まれてもよい。最小限必要なデータ項目については、例えば、当該データ項目が患者属性項目Di12として常に選別される場合、後述するデータ項目学習は不要である。また、静的項目は、変化しない或いは変化しにくいため、患者属性としての重みが大きい。従って、例えば、静的項目には、マッチングに関する優先順位(重み)が動的項目及び希望項目と比較して大きく設定されてよい。
【0022】
1.6 施設マッチングデータ
マッチング処理において使用される施設マッチングデータD2の一例を、
図3A及び
図3Bを参照しながら説明する。施設マッチングデータD2は、医療施設毎に生成されるデータである。施設マッチングデータD2、例えば、
図3Aに示すように、施設基本情報D21と施設項目情報D22とを含む。施設基本情報D21は、医療施設を特定するための基本的な情報である。施設基本情報D21は、例えば、各医療施設を識別する施設識別情報(即ち、“施設ID”)、医療施設名、及び連絡先(メールアドレス等)を含む。施設項目情報D22は、複数の施設属性項目Di22に対応する情報であり、マッチングの際に考慮される施設側マッチング要素として参照される。施設属性項目Di22は、医療施設の各種属性に関する項目である。施設属性項目Di22は、例えば、
図3Bに示す施設属性項目リストに含まれる複数のデータ項目の少なくとも一部を含む。施設マッチングデータD2に含まれる複数の施設属性項目Di22は、後述するデータ項目学習処理の学習結果に基づいて施設属性項目リストから選別されたデータ項目で構成される。
【0023】
施設属性項目リストのデータ項目として、例えば、
図3Bに示すように、静的項目、動的項目、及び希望項目が含まれてよい。「静的項目」は、経時的に変化がない、或いは経時的変化が動的項目よりも少ない、データ項目である。静的項目には、例えば、施設検診種別、受付時間、場所、可能検査内容、費用、機器の先進性、及び雰囲気等が含まれる。「施設検診種別」は、医療施設が提供可能な検診を識別する検診識別情報である。「可能検査内容」は、対応する検診において提供可能な検査の種類である。「動的項目」は、経時的に変化する、或いは静的項目よりも経時的変化し易い、データ項目である。動的項目には、例えば、稼働状況、実績、及び評判等が含まれる。「稼働状況」は、対応する検診の予約状況(即ち、空き状況)である。「評判」は「施設検診種別」と同じ種類の検診を過去に受けた患者の満足度である。「希望項目」は、医療施設の患者に対する希望に関するデータ項目である。希望項目は、医療施設が有するリソースに応じて適切な運営を行うため、医療施設が患者に対して希望するデータ項目であってよい。希望項目には、例えば、患者に関しての、年齢(患者年齢希望)、性別(患者性別希望)、年収(患者年収希望)、必要受診頻度(患者受診頻度希望)、及び対応する検診希望または検査希望等がある。静的項目、動的項目、希望項目のそれぞれには、例えば、マッチング処理に最小限必要なデータ項目(例えば、後述する一致必要項目)が含まれてよい。或いは、例えば、静的項目にのみ最小限必要なデータ項目が含まれてもよい。最小限必要なデータ項目については、例えば、当該データ項目が患者属性項目Di12として常に選別される場合、後述するデータ項目学習は不要である。また、静的項目は、変化しない或いは変化しにくいため、患者属性としての重みが大きい。従って、例えば、静的項目には、マッチングに関する優先順位(重み)が動的項目及び希望項目と比較して大きく設定されてよい。
【0024】
1.7 データベース
図1に戻って、データベース40には、患者マッチングデータD1に利用される各種情報(即ち、患者関連情報)及び施設マッチングデータD2に利用される各種情報(即ち、施設関連情報)が保持されている。患者マッチングデータD1及び施設マッチングデータD2のそれぞれは、上述したデータ構造を有するデータとして予めデータベース40に存在しなくてよい。例えば、データベース40には、マッチングシステム1で管理される患者のカルテデータ(電子カルテ、及び/又は電子カルテに関するデータ等を含む)、マッチングシステム1を採用している施設で管理される患者の登録データ、医療施設に関する口コミサイトで管理される評価データ等が含まれていてもよい。また、患者マッチングデータD1に含まれる各種情報の少なくとも一部、及び/又は、施設マッチングデータD2に含まれる各種情報の少なくとも一部は、マッチングシステム1とは異なるシステムで利用される情報、或いは、データベース40とは異なるデータベースで管理されている情報としてデータベース40に含まれていてもよい。従って、データベース40には、例えば、マッチングシステム1とは異なる医療システムで管理される患者のカルテデータ(電子カルテ、及び/又は電子カルテに関するデータ等を含む)、マッチングシステム1を採用していない施設(例えば、スポーツ施設)で管理される患者の登録データ、医療施設に関する口コミサイトで管理される評価データ等が含まれていてもよい。
【0025】
2. マッチングサーバの構成
続いて、
図4を参照しながら、マッチングサーバ10の構成について説明する。
図4は、マッチングサーバ10の構成の一例を示すブロック図である。
図4に示すように、マッチングサーバ10は、記憶装置11と、演算装置12とを備えている。更に、マッチングサーバ10は、入力装置13と、出力装置14とを備えていてもよい。但し、マッチングサーバ10は、入力装置13及び出力装置14の少なくとも一方を備えていなくてもよい。記憶装置11と、演算装置12と、入力装置13と、出力装置14とは、データバス15を介して接続されていてもよい。
【0026】
記憶装置11は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置11は、演算装置12が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置11は、演算装置12がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置12が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置11は、例えば、患者属性項目リスト(
図2B)、及び施設属性項目リスト(
図3B)等、マッチングサーバ10が長期的に保存するデータを記憶してもよい。なお、記憶装置11は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD(Solid State Drive)及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置11は、揮発性記録媒体及び不揮発性記録媒体を含んでいてもよい。
【0027】
演算装置12は、例えば、CPU(Central Proecssing Unit)を含む。演算装置12は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置12は、記憶装置11が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置12は、コンピュータで読み取り可能であって且つ不揮発性記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、不図示の記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置12は、不図示の通信装置を介して、マッチングサーバ10の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置12は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置12内には、マッチングサーバ10が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置12は、マッチングサーバ10が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0028】
図4には、マッチングシステム1における各処理を行うために、演算装置12内に実現される論理的な機能ブロックの一例が示されている。
図4に示すように、演算装置12内には、マッチング処理部121と、データ学習部122と、データ項目選別部123と、患者側データ入力部124と、施設側データ入力部125と、予約実施部126とが実現される。各部121~126の動作の詳細については後述する。
【0029】
入力装置13は、マッチングサーバ10の外部からのマッチングサーバ10に対する情報の入力を受け付ける装置である。例えば、入力装置13は、患者側端末20及び施設側端末30のそれぞれから、各種情報を取得(即ち、受信)してもよい。
【0030】
出力装置14は、マッチングサーバ10の外部に対して情報を出力する装置である。例えば、出力装置14は、マッチングサーバ10が行う各処理に関する情報を出力してもよい。例えば、出力装置14は、各種制御情報を、患者側端末20及び施設側端末30のそれぞれに対して出力(即ち、送信)してもよい。
【0031】
3. 患者側端末の構成
患者側端末20の構成について、
図5を参照しながら説明する。
図5は、患者側端末20の構成の一例を示すブロック図である。
図5に示すように、患者側端末20は、記憶装置21と、演算装置22と、出力装置23と、入力装置24と、通信装置25とを備えている。記憶装置21と、演算装置22と、出力装置23と、入力装置24と、通信装置25とは、データバス26を介して接続されていてもよい。
【0032】
記憶装置21は、所望のデータを記憶可能である。例えば、記憶装置21は、演算装置22が実行するコンピュータプログラムを一時的に記憶していてもよい。記憶装置21は、演算装置22がコンピュータプログラムを実行している際に演算装置22が一時的に使用するデータを一時的に記憶してもよい。記憶装置21は、患者側端末20が長期的に保存するデータを記憶してもよい。なお、記憶装置21は、RAM、ROM、ハードディスク装置、光磁気ディスク装置、SSD及びディスクアレイ装置のうちの少なくとも一つを含んでいてもよい。つまり、記憶装置21は、揮発性記録媒体及び不揮発性記録媒体を含んでいてもよい。
【0033】
演算装置22は、例えば、CPUを含む。演算装置22は、コンピュータプログラムを読み込む。例えば、演算装置22は、記憶装置21が記憶しているコンピュータプログラムを読み込んでもよい。例えば、演算装置22は、コンピュータで読み取り可能であって且つ不揮発性記録媒体が記憶しているコンピュータプログラムを、不図示の記録媒体読み取り装置を用いて読み込んでもよい。演算装置22は、通信装置25を介して、患者側端末20の外部に配置される不図示の装置からコンピュータプログラムを取得してもよい(つまり、ダウンロードしてもよい又は読み込んでもよい)。演算装置22は、読み込んだコンピュータプログラムを実行する。その結果、演算装置22内には、患者側端末20が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックが実現される。つまり、演算装置22は、患者側端末20が行うべき動作を実行するための論理的な機能ブロックを実現するためのコントローラとして機能可能である。
【0034】
本実施形態では、患者側端末20は、マッチングサーバ10の制御下で、マッチングサーバ10における各処理(例えば、マッチング処理、承認処理等)に必要な情報を患者側端末20に入力させるための患者側データ入力動作、及び、マッチング結果を患者側操作者が認識可能な形式で出力するためのマッチング結果出力動作を行う。このような動作を行うために、
図5に示すように、演算装置22内に実現される論理的な機能ブロックの一例として、情報取得部221と出力制御部222とが実現される。情報取得部221は、マッチングサーバ10から、患者側端末20の各種動作を制御するための制御情報を取得する。出力制御部222は、情報取得部221が取得した制御情報に基づいて、マッチング結果を患者側操作者の認識可能な形式で出力するように出力装置23を制御する。また、情報取得部221は、マッチングサーバ10における各処理で必要なデータを患者側端末20に入力させる制御情報を、入力装置24から取得する。出力制御部222は、情報取得部221が取得した制御情報に基づいて、患者側端末20に入力された情報を通信装置25によってマッチングサーバ10へ出力(即ち、送信)する。
【0035】
出力装置23は、患者側端末20の外部に対して情報を患者側操作者の認識可能に出力する装置である。例えば、出力装置23は、画像を出力してもよい。つまり、出力装置23は、画像を表示可能な表示装置(いわゆる、ディスプレイ)を含んでいてもよい。この場合、患者側操作者は、視覚を用いてマッチングサーバ10からの各種情報を認識することができる。例えば、出力装置23は、音声を出力してもよい。つまり、出力装置23は、音声を出力可能な音声装置(いわゆる、スピーカ)を含んでいてもよい。この場合、患者側操作者は、聴覚を用いてマッチングサーバ10からの各種情報を認識することができる。例えば、出力装置23は、紙面に情報を出力してもよい。つまり、出力装置23は、紙面に所望の情報を印刷可能な印刷装置(いわゆる、プリンタ)を含んでいてもよい。この場合、患者側操作者は、視覚を用いてマッチングサーバ10からの各種情報を認識することができる。
【0036】
入力装置24は、患者側端末20の外部(例えば、患者側操作者)からの患者側端末20に対する情報の入力を受け付ける装置である。入力装置24には、例えば、キーボード、マウス、マイク、タッチパネルディスプレイ等が含まれる。通信装置25は、マッチングサーバ10との間で各種情報を通信可能にする装置である。即ち、通信装置25は、マッチングサーバ10に対する通信インターフェースとして機能する。
【0037】
4. 施設側端末の構成
続いて、施設側端末30の構成について、
図6を参照しながら説明する。
図6は、施設側端末30の構成の一例を示すブロック図である。
図6に示すように、施設側端末30は、記憶装置31と、演算装置32と、出力装置33と、入力装置34と、通信装置35とを備えている。記憶装置31と、演算装置32と、出力装置33と、入力装置34と、通信装置35とは、データバス36を介して接続されていてもよい。このように、施設側端末30の構成は、患者側端末20の構成と同様でよい。本形態では、患者側端末20の記憶装置21、演算装置22、出力装置23、入力装置24、及び通信装置25のそれぞれは、施設側端末30の記憶装置31、演算装置32、出力装置33、入力装置34、及び通信装置35にそれぞれ対応する。各装置31~35の動作は、対応する各装置21~25の動作と同様でよい。従って、演算装置22の情報取得部221及び出力制御部222は、演算装置32の情報取得部321及び出力制御部322に対応する。また、患者側操作者は施設側操作者に対応し、患者側データ入力動作は施設側データ入力動作に対応する。
【0038】
5. マッチングサーバに形成される各機能ブロックの動作
マッチングサーバ10の演算装置12には、上述したように、マッチング処理部121、データ学習部122、データ項目選別部123、患者側データ入力部124、施設側データ入力部125、及び予約実施部126が、論理的な機能ブロックとして形成される。各部121~126の動作について説明する。
【0039】
患者側データ入力部124は、患者マッチングデータD1を生成してマッチング処理部121に出力する。患者マッチングデータD1に含まれる患者属性項目Di12は、後述するデータ項目学習処理が実行された後は当該学習結果に基づいて選別されたデータ項目で構成されたものである。患者マッチングデータD1を生成するため、患者側データ入力部124は、患者マッチングデータD1に含まれる患者属性項目Di12に対応する情報をデータベース40から取得する。患者属性項目Di12に対応する情報のうち、データベース40から取得できない情報(例えば、データベース40に存在しない情報)は、患者側端末20の患者側データ入力動作によって取得する。例えば、患者側データ入力部124は、患者側端末20に対して、患者属性項目Di12に対応する情報のうちデータベース40から取得できない情報の入力を要求してよい。そして、患者側データ入力部124は、この入力要求に応じて患者側端末20にて行われる患者側データ入力動作によって、当該取得できない情報を取得してよい。患者側データ入力動作によって取得される患者属性項目Di12に対応する情報を、以下“患者補足情報”という。患者補足情報の入力タイミングは、マッチング処理の開始前の適宜のタイミングであってもよいし、マッチング処理の開始後の適宜のタイミングであってもよい。患者補足情報は、患者側端末20に入力された後、例えば、記憶装置21に保持されてよい。
【0040】
施設側データ入力部125は、複数の医療施設のそれぞれに対応する施設マッチングデータD2を生成してマッチング処理部121に出力する。施設マッチングデータD2に含まれる施設属性項目Di22は、後述するデータ項目学習処理が実行された後は当該学習結果に基づいて選別されたデータ項目で構成されたものである。施設マッチングデータD2を生成するため、施設側データ入力部125は、施設マッチングデータD2に含まれる施設属性項目Di22に対応するデータをデータベース40から取得する。施設属性項目Di22に対応する情報のうち、データベース40から取得できない情報(例えば、データベース40に存在しない情報)は、施設側端末30の施設側データ入力動作によって取得する。例えば、施設側データ入力部125は、施設側端末30に対して、施設属性項目Di22に対応する情報のうちデータベース40から取得できない情報の入力を要求してもよい。そして、施設側データ入力部125は、この入力要求に応じて施設側端末30にて行われる施設側データ入力動作によって、当該取得できない情報を取得してよい。施設側データ入力動作によって取得される施設属性項目Di22に対応する情報を、以下“施設補足情報”という。施設補足情報の入力タイミングは、マッチング処理の開始前の適宜のタイミングであってもよいし、マッチング処理の開始後の適宜のタイミングであってもよい。施設補足情報は、施設側端末30に入力された後、例えば、記憶装置31に保持されてよい。
【0041】
マッチング処理部121は、患者と医療施設とのマッチング処理を行う。マッチング処理では、患者側データ入力部124から患者マッチングデータD1を取得し、施設側データ入力部125から複数の医療施設のそれぞれに対応する施設マッチングデータD2を取得して、患者マッチングデータD1の患者項目情報D12を患者側マッチング要素とし、施設マッチングデータD2の施設項目情報D22を施設側マッチング要素として、患者に対して少なくとも一つの推奨施設を選択する。マッチング処理部121は、複数の患者のそれぞれに対してマッチング処理を行うときは、各患者に対応するマッチング処理に、マッチング処理を識別する識別情報であるマッチングIDを付与してもよい。患者IDがマッチングIDとして利用されてもよい。例えば、マッチング処理部121は、マッチングで使用された患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22をマッチングIDに対応付けて、記憶装置11に記憶してもよい。
【0042】
マッチング処理部121が行うマッチング方法として、例えば、ルールベースのマッチング方法が採用されてよい。ルールベースで行われる場合は、例えば、施設属性項目Di22に含まれるデータ項目に基づいた複数の基準に関して優先順位が予め設定され、当該優先順位を考慮したマッチング結果が得られるように設定されたマッチングモデルによりマッチングを行う。複数の基準の一例として、例えば、推奨検診と同じ種類の検診の実績が相対的に高い医療施設が、推奨検診と同じ種類の検診の実績が相対的に低い医療施設よりも推奨施設として選択されやすくなる基準、推奨検診と同じ種類の検診の予約数(即ち、予約済の検診の数)が相対的に少ない医療施設が、推奨検診と同じ種類の検診の予約数が相対的に多い医療施設よりも推奨施設として選択されやすくなるという基準等がある。これらの基準は、一つが適用されてもよいし、複数が適用されてもよい。
【0043】
具体的には、例えば次の手順により、マッチング結果である推奨施設が選択されてよい。まず、各医療施設について、複数の評価項目(例えば、上記各基準に関する項目)のそれぞれの重みの合計(以下「合計点数」という。)が算出され、医療施設の優先順位は、算出された合計点数に基づいて設定されてよい。この優先順位の設定において、合計点数が同じ若しくは差が少ない(例えば、所定の閾値未満)医療施設については、優先順位を変えて複数の優先順位が設定されてよい。例えば、医療施設A、医療施設B、及び医療施設Cの合計点数が、それぞれ100点、98点、70点の場合(即ち、医療施設Aの合計点数と医療施設Bの合計点数の差が少ない場合)、医療施設A、医療施設B、医療施設Cの順で優先順位が設定された第1優先順位、及び医療施設B、医療施設A、医療施設Cの順で優先順位が設定された第2優先順位の2つの優先順位が設定されてよい。そして、設定された複数の優先順位のそれぞれについてマッチングを行い、複数のマッチング結果から、合計点数が最大の医療施設を選んで推奨施設としてよい。なお、優先順位の重みは、上述したように、静的項目を動的項目及び希望項目よりも大きく設定されてよい。
【0044】
また、マッチング方法として、例えば、ユーザベース或いは内容ベースで学習する機械学習モデルによるマッチングを採用してもよい。なお、機械学習モデルによるマッチングにおいても、例えば、各医療施設に関して上記合計点数に基づいた優先順位が設定されてよい。マッチング処理のマッチングに関する学習(以下「マッチング学習」という)のため、マッチング処理部121は、患者側承認結果を患者側端末20から取得し、かつ、施設側承認結果を施設側端末30から取得してもよい。マッチング学習の機械学習モデルは、例えば、学習によって、(i)マッチング結果を患者側が承認することを示す患者側承認結果の数が増えるように、(ii)患者側承認結果の総数に対する、マッチング結果を患者側が承認することを示す患者側承認結果の数の割合が所定の第1閾値よりも大きくなる、(iii)マッチング結果を患者側が否認することを示す患者側承認結果の数が減るように、(iv)患者側承認結果の総数に対する、マッチング結果を患者側が否認することを示す患者側承認結果の数の割合が所定の第2閾値(なお、第2閾値は、第1閾値以下)よりも小さくなる、(v)マッチング結果を施設側が承認することを示す施設側承認結果の数が増えるように、(vi)施設側承認結果の総数に対する、マッチング結果を施設側が承認することを示す施設側承認結果の数の割合が所定の第3閾値よりも大きくなる、(vii)マッチング結果を医療施設側が否認することを示す施設側承認結果の数が減るように、及び/又は(viii)施設側承認結果の総数に対する、マッチング結果を施設側が否認することを示す施設側承認結果の数の割合が所定の第4閾値(なお、第4閾値は、第3閾値以下)よりも小さくなるように、学習するように設けられてよい。即ち、マッチング学習の機械学習モデルは、例えば、学習によって、上記(1)~(viii)のうち少なくともいずれか一つを満たすように、学習するように設けられてよい。
【0045】
マッチング処理部121は、マッチング処理の結果であるマッチング結果に関する患者の承認結果(即ち「患者側承認結果」)及び推奨施設の承認結果(即ち「施設側承認結果」)を得るための承認処理を行ってよい。承認処理として、マッチング処理部121は、まず、マッチング結果を、マッチングされた患者に対応する患者側端末20及びマッチングされた推奨施設に対応する施設側端末30のそれぞれに通知してよい。例えば、推奨施設が複数ある場合は、マッチング結果は、各推奨施設に対応する施設側端末30に通知されてよい。例えば、患者側端末20へは患者側マッチング結果が通知され、施設側端末30へは患者側マッチング結果が示す情報とは異なる情報を示す施設側マッチング結果が通知されてよい。患者側端末20へ患者側マッチング結果を通知することは、即ち、患者に患者側マッチング結果を通知することであってよい。また、施設側端末30へ施設側マッチング結果を通知することは、即ち、推奨施設に施設側マッチング結果を通知することであってよい。患者側マッチング結果には、例えば、対応する患者に対して選択された少なくとも一つの推奨施設に関する情報が示されてよい。推奨施設に関する情報には、例えば、対応する推奨施設の施設名、及び場所の他、患者属性項目Di12における各希望項目に対応する施設情報が含まれてよい。施設側マッチング結果には、例えば、対応する施設が選択された患者に関する情報が示されてよい。患者に関する情報には、例えば、氏名、住所、及び年齢の他、施設属性項目Di22における各希望項目に対応する患者情報が含まれてよい。なお、施設側マッチング結果が示す情報が、患者側端末20へ通知されてもよい。また、患者側マッチング結果が示す情報が、施設側端末30へ通知されてもよい。
【0046】
マッチング処理部121は、患者側端末20に患者側マッチング結果に対する患者側回答の設定要求をし、施設側端末30に施設側マッチング結果に対する施設側回答の設定要求をする。患者側回答は、患者側が患者側マッチング結果を承認するか否認するかを示す。施設側回答は医療施設側が施設側マッチング結果を承認するか否かを示す。例えば、マッチング処理部121は、患者側端末20に、マッチング結果出力動作をさせ(即ち、患者側マッチング結果を患者側操作者に対して提示させ)、患者側操作者に患者側マッチング結果に対する回答(承認又は否認)を入力させて患者側回答を設定させる。同様に、例えば、マッチング処理部121は、施設側端末30に、施設側マッチング結果出力動作をさせ、施設側操作者に施設側マッチング結果に対する回答(承認又は否認)を入力させて施設側回答を設定させる。
【0047】
予約実施部126は、患者及び推奨施設の両方の回答が「承認」である場合に、予約を自動実施する。これにより、予約実施部126は、患者によって承認された医療施設に対する当該患者のための予約を、自動実施する。予約実施部126は、例えば次のような処理を行う。予約実施部126は、患者側マッチング結果を受信した患者側端末20において設定された患者側回答を取得する。患者に対して複数の推奨施設が選択され提示される場合は、患者側回答には、例えば、患者側に承認された推奨施設が(例えば希望順に)示される。また、予約実施部126は、施設側マッチング結果を受信した施設側端末30において設定された施設側回答を取得する。
【0048】
予約実施部126は、取得した患者側回答及び施設側回答の両方が「承認」を示す場合、対応するマッチング結果に関して予約処理を実行する。例えば、患者属性項目Di12の「予定」と施設属性項目Di22の「稼働状況」に基づいて予約日時が決定される。予約日時の決定後、例えば、予約対象の患者に対応する患者側端末20及び予約対象の推奨施設に対応する施設側端末30のそれぞれに予約内容を示す予約結果が送信される。例えば、患者側端末20へ患者側予約結果が送信され、施設側端末へ施設側予約結果が送信されてよい。患者側予約結果には、例えば、予約対象の推奨施設に関して、施設名、場所、検診種別、予約日時が示されてよい。施設側予約結果には、例えば、予約対象の患者に関して、氏名、年齢、住所、検診種別、予約日時等が示されてよい。なお、施設側予約結果に含まれる情報は患者側端末20へも予約結果として送信されてよい。また、患者側予約結果に含まれる情報は施設側端末30へも予約結果として送信されてよい。
【0049】
データ学習部122は、マッチング結果に対する患者側承認結果及び施設側承認結果に基づいて、マッチング結果が承認されやすいようにマッチングに必要な又は役立つ患者属性項目及び施設属性項目について学習する。このため、データ学習部122は、例えば、次のような処理を行う。
【0050】
データ学習部122は、患者側端末20から患者側承認結果を取得し、施設側端末30から施設側承認結果を取得する。患者側承認結果には、例えば、マッチングIDと患者側回答が含まれる。施設側承認結果には、例えば、マッチングIDと施設側回答が含まれる。データ学習部122は、取得した患者側承認結果及び施設側承認結果に基づいて、データ項目学習処理を行い、マッチングに必要な又は役立つ患者属性項目及び施設属性項目について学習する。データ学習部122は、例えば、患者側承認結果とマッチングに使用された患者属性項目Di12とに基づいて、マッチングに必要な又は役立つ可能性(即ち、マッチングに対する必要度)が相対的に高いと判断された患者属性項目について学習する。また、データ学習部122は、例えば、施設側承認結果とマッチングに使用された施設属性項目Di22とに基づいて、マッチングに必要な又は役立つ可能性(即ち、マッチングに対する必要度)が相対的に高いと判断された施設属性項目について学習する。
【0051】
例えば、複数の患者属性項目Di12に含まれるある一のデータ項目に基づくマッチング結果(つまり、ある一のデータ項目を用いてマッチングされた推奨施設)に対して承認を得られる確率が所定基準を超える場合に、当該一のデータ項目が、「マッチングに必要な又は役立つ可能性が相対的に高い」(即ち、「必要度が高い」)患者属性項項目と判断されてよい。例えば、複数の施設属性項目Di22に含まれるある一のデータ項目に基づくマッチング結果(つまり、ある一のデータ項目を用いてマッチングされた推奨施設)に対して承認を得られる確率が所定基準を超える場合に、当該一のデータ項目が、「マッチングに必要な又は役立つ可能性が相対的に高い」(即ち、「必要度が高い」)施設属性項目と判断されてよい。マッチングに必要な又は役立つ可能性が相対的に高いデータ項目は、所定の項目選択基準を満たす一のデータ項目を含んでいてもよい。所定の項目選択基準は、例えば、一のデータ項目に基づくマッチング結果を患者側が承認することを示す患者側承認結果の数の、患者側承認結果の総数に対する割合が、所定の第5閾値よりも大きくなるという第1の基準を含んでいてもよい。所定の項目選択基準は、例えば、一のデータ項目に基づくマッチング結果を患者側が否認することを示す患者側承認結果の数の、患者側承認結果の総数に対する割合が、所定の第6閾値(なお、第6閾値は、第5閾値以下)よりも小さくなるという第2の基準を含んでいてもよい。所定の項目選択基準は、例えば、一のデータ項目に基づくマッチング結果を施設側が承認することを示す施設側承認結果の数の、施設側承認結果の総数に対する割合が、所定の第7閾値よりも大きくなるという第3の基準を含んでいてもよい。所定の項目選択基準は、例えば、一のデータ項目に基づくマッチング結果を施設側が否認することを示す施設側承認結果の数の、施設側承認結果の総数に対する割合が、所定の第8閾値(なお、第8閾値は、第7閾値以下)よりも小さくなるという第4の基準を含んでいてもよい。なお、第5閾値~第8閾値は、上述した第1閾値~第4閾値にそれぞれ対応する。第5閾値~第8閾値のそれぞれは、例えば、第1閾値~第4閾値のそれぞれと同じ値でもよい。
【0052】
データ学習部122は、例えば、患者側承認結果及び施設側承認結果を入力するとマッチングで使用された各データ項目の必要度を出力するルールベースの演算モデルを含んでいてもよい。この場合、データ学習部122は、患者側承認結果及び施設側承認結果に基づいて、上述した所定の項目選択基準が満たされるように、ルールベースの演算モデルの動作内容を示すルールを更新する学習処理を行ってもよい。演算モデルは、機械学習可能な機械学習モデル(例えば、ニューラルネットワークを用いた機械学習モデル)であってもよい。この場合、データ学習部122は、患者側承認結果及び施設側承認結果を用いて、上述した所定の項目選択基準が満たされるように(例えば、項目選択基準に基づく損失関数が最小になるように)、機械学習モデルのパラメータ(例えば、ニューラルネットワークの重み及びバイアスの少なくとも一方)を設定するための学習処理を行ってもよい。或いは、上述した項目選択基準を用いた学習処理に加えて又は代えて、データ学習部122は、例えば、患者側回答が「承認」を示す場合のマッチングに使用された患者属性項目Di12を正解データとし、患者側回答が「否認」を示す場合のマッチングに使用された患者属性項目Di12を不正解データとする学習データを用いて、機械学習モデルの出力(つまり、機械学習モデルから得られる予測値)が正解値に近くなるように、機械学習モデルのパラメータを設定してもよい。また、データ学習部122は、施設側回答が「承認」を示す場合のマッチングに使用された施設属性項目Di22を正解データとし、施設側回答が「否認」を示す場合のマッチングに使用された施設属性項目Di22を不正解データとする学習データを用いて、機械学習モデルの出力(つまり、機械学習モデルから得られる予測値)が正解値に近くなるように、機械学習モデルのパラメータを設定してもよい。
【0053】
以上のようなデータ学習部122の学習処理により、マッチング結果が患者側に承認されやすい患者属性項目及びマッチング結果が医療施設側に承認されやすい施設属性項目が、マッチング処理で必要な患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22として学習される。
【0054】
データ学習部122は、所定の学習タイミング条件を満たす患者側承認結果及び施設側承認結果に基づいて学習処理を実行してよい。例えば、学習タイミング条件は第1学習タイミングとして「マッチング処理毎」であってもよい。この場合、データ学習部122は、学習処理を、患者側承認結果及び施設側承認結果を取得する度に行ってよい。学習タイミング条件は第2学習タイミングとして「患者側承認結果及び施設側承認結果の数」であってもよい。この場合、データ学習部122は、学習処理を、所定数の患者側承認結果及び施設側承認結果を取得した後に行ってよい。第2学習タイミングを学習タイミング条件とする場合は、データ学習部122は、例えば、複数の患者側承認結果及び施設側承認結果を、所定数に達するまで記憶装置11に記憶してよい。また、学習タイミング条件は第3学習タイミングとして「所定時間毎」である場合、データ学習部122は、学習処理を、所定時間内に取得した患者側承認結果及び施設側承認結果に基づいて行ってよい。第3学習タイミングを学習タイミング条件とする場合は、データ学習部122は、例えば、所定時間内に生成された患者側承認結果及び施設側承認結果を、記憶装置11に記憶してよい。複数の患者側承認結果及び施設側承認結果に基づいてデータ項目学習を行う場合、例えば、1つの特殊なケースで学習結果が左右されることなく、より正確度が高い学習結果を効率的に得ることができる。
【0055】
データ学習部122は、患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22のうち、マッチング処理において一致が必要とされる一致必要項目に対応する情報の種別(以下「情報種別」という。)毎に、データ項目学習を行ってよい。例えば、一致必要項目が検診種別(即ち、「患者検診種別」及び「施設検診種別」)である場合は、データ学習部122は、マッチングに必要な患者属性項目及び施設属性項目を検診種別の情報種別毎に学習してよい。データ学習部122は、例えば、学習結果として得られる各データ項目の必要度を、一致必要項目の情報種別(例えば、検査種別)に対応づけて記憶装置11に記憶してよい。更に、データ学習部122は、複数の患者属性項目Di12のうちいずれか1つのデータ項目(以下「学習基準項目」という。)の情報種別毎に、データ項目学習を行ってよい。例えば、学習基準項目が「年齢」である場合、データ学習部122は、「年齢」の情報種別(例えば、低年齢、中年齢、高齢等)別にデータ項目学習を行ってよい。データ学習部122は、例えば、学習結果として得られる各データ項目の必要度を学習基準項目の情報種別と対応付けて記憶装置11に記憶してよい。なお、データ学習部122は、常にマッチング処理に必要なデータ項目(例えば、一致必要項目)については、データ項目学習処理の対象としなくてよい。
【0056】
データ項目選別部123は、マッチング処理で使用される複数の患者属性項目Di12及び複数の施設属性項目Di22を、上述したデータ項目学習処理の学習結果に基づいて選別する。データ項目選別部123は、例えば、患者属性項目リスト(
図2B)から、データ項目学習処理の学習結果に基づいて、マッチング処理で使用される患者属性項目Di12としてのデータ項目を選別してよい。また、データ項目選別部123は、例えば、施設属性項目リスト(
図3B)から、データ項目学習処理の学習結果に基づいて、マッチング処理で使用される施設属性項目Di22としてのデータ項目を選別してよい。データ項目学習処理の学習結果として、例えば、各データ項目のマッチングに対する必要度が得られる場合は、データ項目選別部123は、当該必要度が所定の閾値以上のデータ項目を患者属性項目リストのデータ項目及び施設属性項目リストのデータ項目から選別してよい。当該選別は、各データ項目の一致必要項目に対応する情報の情報種別に応じた必要度に基づいて行われてよい。当該選別は、各データ項目の学習基準項目に対応する情報の情報種別に応じた必要度に基づいて行われてよい。患者属性項目Di12に関する必要度の閾値である患者側閾値と施設属性項目Di22に関する必要度の閾値である施設側閾値とは同じであってもよいし異なってもよい。また、患者側閾値及び施設側閾値の少なくとも一方は、例えば、データ項目学習処理の回数に応じて変化してもよい。なお、データ項目選別部123は、一致必要項目であるデータ項目を、常に選別してよい。データ項目選別部123は、一致必要項目のように、マッチング処理において必ず必要とされるデータ項目を、常に選別してよい。常に選別されるデータ項目の必要度は、データ学習部122によって、例えば最大値に設定されてよい。
【0057】
上述したように、データ項目選別部123では、マッチング処理部121によるマッチング処理で使用される患者属性項目Di12としてのデータ項目及び施設属性項目Di22としてのデータ項目が選別される。そして、このデータ項目選別部123による選別は、データ学習部122によって行われるデータ項目学習処理の学習結果に基づいて行われる。従って、データ項目学習処理が繰り返されることにより、データ項目選別部123による患者属性項目Di12として選別されるデータ項目の選別精度を上げ、かつ、施設属性項目Di22として選別されるデータ項目の選別精度を上げることができる。
【0058】
データ学習部122によって、一致必要項目としての検診種別(即ち、「患者検診種別」及び「施設検診種別」)の情報種別毎に患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22に関するデータ項目学習処理がされ、その学習結果に基づいてデータ項目選別部123によって選別された患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22の例を、
図7~
図9に示す。
図7は、検診種別が大腸がん検診である場合に、患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22が大腸がん検診に関して選別された患者属性項目Di12α及び施設属性項目Di22αの一例である。
図8は、検診種別が脳梗塞検診である場合に、患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22が脳梗塞検診に関して選別された患者属性項目Di12β及び施設属性項目Di22βの一例である。
図9は、検診種別が心筋梗塞である場合に、患者属性項目Di12及び施設属性項目Di22が心筋梗塞検診に関して選別された患者属性項目Di12γ及び施設属性項目Di22γの一例である。
【0059】
6.マッチングシステムにおける処理の流れ
マッチングシステム1における処理の流れの一例について、
図10を参照しながら説明する。ここでは、「患者検診種別」と「施設検診種別」とが上述した一致必要項目である場合について説明する。
図10に示す処理は、マッチングサーバ10の演算装置12が実行する。まず、マッチングサーバ10は、患者側端末20から施設選択要求(即ち、マッチング要求)を受信したか否かを判別する(ステップS100)。施設選択要求には、例えば、マッチング対象の患者に関する患者基本情報D11及び推奨検診が含まれる。施設選択要求を受信していないと判別された場合(ステップS100:No)、マッチングサーバ10は当該処理ルーチンを終了する。施設選択要求を受信したと判別された場合(ステップS100:Yes)、マッチングサーバ10はマッチング準備処理を行う(ステップS101)。
【0060】
マッチング準備処理には、データ項目選別処理と入力データ処理が含まれる。データ項目選別処理では、データ項目選別処理では、データ項目選別部123によって、データ項目学習処理の学習結果に基づいて、マッチング処理に使用される患者属性項目Di12を構成するデータ項目及び施設属性項目Di22を構成するデータ項目が選別される。従って、患者マッチングデータD1に含まれる患者属性項目Di12は、データ項目選別処理で選別されたデータ項目である。また、施設マッチングデータD2に含まれる施設属性項目Di22は、データ項目選別処理で選別されたデータ項目である。例えば、施設選択要求に含まれる推奨検診が「大腸がん検診」の場合は、患者マッチングデータD1は選別された患者属性項目Di12α(
図7)を含み、施設マッチングデータD2は施設属性項目Di22α(
図7)を含む。なお、データ項目選別部123は、例えば、学習基準項目に対応する情報を施設選択要求から取得して、取得した学習基準項目に対応する情報に応じた必要度に基づいて、データ項目選別処理を行ってよい。入力データ処理では、患者側データ入力部124によって患者マッチングデータD1が生成され、施設側データ入力部125によって、複数の医療施設のそれぞれに対応する施設マッチングデータD2が生成される。ここで、一致必要項目が検診種別とされている場合、施設選択要求に含まれる推奨検診が施設属性項目Di22の施設検診種別と一致する施設マッチングデータD2が生成されてよい。
【0061】
患者側データ入力部124は、患者マッチングデータD1を生成する際に、データベース40からは取得できない患者補足情報については患者側端末20から取得する。施設側データ入力部125は、施設マッチングデータD2を生成する際に、データベース40から取得できない施設補足情報については施設側端末30から取得する。
【0062】
患者マッチングデータD1及び施設マッチングデータD2が生成されると、マッチングサーバ10は、マッチング処理部121による上述したマッチング処理を実行する(ステップS102)。マッチング処理部121は、マッチング結果(即ち、患者側マッチング結果)を患者側端末20に送信して、患者側端末20にマッチング結果に対する患者側回答(承認か否認か)を設定させる。また、マッチング処理部121は、上述したように、マッチング結果(即ち、施設側マッチング結果)を施設側端末30に送信して、施設側端末30にマッチング結果に対する施設側回答(承認か否認か)を設定させる。
【0063】
マッチング処理後、データ学習部122は、患者側承認結果を取得し、かつ、施設側端末30から施設側承認結果を取得し、上述した学習タイミング条件を満たすか否かを判別する(ステップS103)。データ学習部122は、学習タイミング条件を満たさないと判別した場合(ステップS103:No)は、学習処理を行わず、取得した患者側承認結果及び施設側承認結果を例えば記憶装置11に記憶して、処理ルーチンを終了する。データ学習部122は、学習タイミング条件を満たすと判別した場合(ステップS103:Yes)は、学習タイミング条件を満たす患者側承認結果及び施設側承認結果(例えば、取得した患者側承認結果及び施設側承認結果、及び記憶装置11に記憶されている患者側承認結果及び施設側承認結果)に基づいて、上述したデータ項目学習処理を行う(ステップS104)。マッチングサーバ10は、データ項目学習処理の終了後、処理ルーチンを終了する。
【0064】
また、マッチング処理後、予約実施部126は、患者側回答を患者側端末20から取得し、かつ、施設側回答を施設側端末30から取得して、患者側回答及び施設側回答の両方が「承認」を示すかを判別する(ステップS105)。予約実施部126は、両回答が「承認」を示す場合(ステップS105:Yes)、上述した予約処理を行う(ステップS106)。マッチングサーバ10は、予約処理の実行後、処理ルーチンを終了する。なお、患者側回答及び施設側回答のうち少なくとも一方が「否認」を示す場合(ステップS105:No)、マッチングサーバ10は、例えば、マッチング処理部121によるマッチング処理を再度実施してもよい。
【0065】
例えば、患者属性項目リストのデータ項目に「患者検診種別」に代えて/加えて、患者が受けようとしている「診療科」を含め、施設属性項目リストのデータ項目に「施設検診種別」に代えて/加えて、医療施設が提供する「診療科」を含めてもよい。この場合、一致必要項目を「診療科」として、データ学習部122は、診療科別にマッチング処理に必要な患者属性項目及び施設属性項目について学習してよい。患者側端末20及び施設側端末30が物理的に一つの端末である場合は、患者側データ入力部124及び施設側データ入力部125を合わせたデータ入力部がマッチングサーバ10の演算装置12に論理的な機能ブロックとして形成されてよい。患者側データ入力動作が行われる患者側端末20と患者側マッチング結果が通知される患者側端末20とは物理的に異なる端末であってもよい。施設側データ入力動作が行われる施設側端末30と施設側マッチング結果が通知される施設側端末30とは物理的に異なる端末であってもよい。
【0066】
<付記>
以上説明した実施形態に関して、更に以下の付記を開示する。
【0067】
(付記1)
付記1に記載の医療施設マッチングシステムは、患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行うマッチング処理部と、前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習するデータ学習部と、前記データ学習部の学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別するデータ項目選別部と、を有し、前記マッチング処理部は、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行う、医療施設マッチングシステムである。
【0068】
付記1に記載の医療施設マッチングシステムによれば、過去のマッチング結果に基づいて、マッチング結果の承認が得られやすいように、マッチング処理に必要な複数の患者属性項目及び複数の施設属性項目について学習する。学習結果に基づいて選別された複数の患者属性項目及び複数の施設属性項目は、将来のマッチング処理で使用される。これにより、マッチング処理において参照されるマッチング要素から、不要な患者属性項目及び施設属性項目を淘汰することができ、マッチング処理の効率化を図ることが可能となる。
【0069】
(付記2)
付記2に記載の医療施設マッチングシステムは、前記データ学習部は、前記患者及び前記選択された少なくとも一つの医療施設のそれぞれが前記マッチング結果を承認したか否かに基づいて、前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目及び前記複数の患者属性項目について学習する、付記1に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0070】
付記2に記載された医療施設マッチングシステムによれば、データ学習部における学習は、マッチング結果として選択された患者と医療施設のそれぞれが当該マッチング結果を承認したか否かに基づいて行うことが可能である。なお、データ学習部は、所定の学習タイミング条件を満たす少なくとも一つの前記マッチング結果に基づいて、前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目及び前記複数の患者属性項目について学習してもよい。学習タイミング条件を所望のタイミングに設定すれば、所望の学習タイミングで、その学習タイミング条件を満たすマッチング結果に基づいてデータ学習部に学習させることが可能となる。
【0071】
(付記3)
付記3に記載の医療施設マッチングシステムは、前記複数の施設属性項目は、前記医療施設の前記患者に対する希望に関する少なくとも一つの項目を含み、前記複数の患者属性項目は、前記患者の前記医療施設に対する希望に関する少なくとも一つの項目を含む、付記1または2に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0072】
付記3に記載された医療施設マッチングシステムによれば、患者及び医療施設のそれぞれに関して、客観的な情報だけでなく選択相手に対する希望に関する情報も、マッチング要素とすることが可能となる。
【0073】
(付記4)
付記4に記載の医療施設マッチングシステムは、前記データ学習部は、前記複数の患者属性項目のうちいずれか一つの患者属性項目に対応する情報の種別毎に、前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目及び前記複数の施設属性項目について学習する、付記1~3のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0074】
付記4に記載された医療施設マッチングシステムによれば、データ学習部による学習が患者属性項目に対応する情報の種別毎にされる。これにより、当該種別に応じて、マッチング処理に必要な患者属性項目及び施設属性項目についての学習結果を得ることができる。
【0075】
(付記5)
付記5に記載の医療施設マッチングシステムは、前記データ学習部は、前記マッチング処理において前記施設属性項目に対応する情報と前記患者属性項目に対応する情報との一致が必要とされる一致必要項目に対応する情報の種別毎に、前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目及び前記複数の施設属性項目について学習する、付記1~4のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0076】
付記5に記載された医療施設マッチングシステムによれば、データ学習部による学習が一致必要項目に対応する情報の種別毎にされる。これにより、当該種別に応じて、マッチング処理に必要な患者属性項目及び施設属性項目についての学習結果を得ることができる。
【0077】
(付記6)
付記6に記載の医療施設マッチングシステムは、前記複数の患者属性項目には、前記患者が受けようとする検診種別を示す患者検診種別が含まれ、前記複数の施設属性項目には、前記医療施設が提供可能な検診種別を示す施設検診種別が含まれ、前記データ学習部は、前記検診種別毎に、前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目及び前記複数の患者属性項目について学習する、付記1~5のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0078】
付記6に記載された医療施設マッチングシステムによれば、マッチング処理において検診種別毎に絞ってマッチング処理に必要な患者属性項目及び施設属性項目について学習することができ、学習処理を効率的に行うことが可能となる。なお、データ学習部は、前記患者属性項目及び前記施設属性項目のうち、前記マッチング処理において一致することが必要な情報に対応する一致必要項目に基づいて、前記患者属性項目及び前記施設属性項目について学習してもよい。一致必要項目として、例えば、検診種別や診療科が考えられる。
【0079】
(付記7)
付記7に記載の医療施設マッチングシステムは、前記マッチング処理部は、前記患者及び前記選択された少なくとも一つの医療施設のそれぞれが前記マッチング結果を承認したか否かに基づいて、前記マッチング処理のマッチングに関して学習された機械学習モデルを用いて前記マッチング処理を行う、付記1~6のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0080】
付記7に記載された医療施設マッチングシステムによれば、患者及び選択された医療施設のそれぞれのマッチング結果に対する承認結果に基づいてマッチング処理のマッチングに関して機械学習モデルが学習される。そして、マッチング処理部は当該機械学習モデルを用いてマッチング処理を行うことが可能である。
【0081】
(付記8)
付記8に記載の医療施設マッチングシステムは、前記患者に関する患者関連情報及び各前記医療施設に関する施設関連情報を含むデータベースと、前記マッチング処理で使用される前記患者項目情報及び前記施設項目情報を、前記データベースの前記患者関連情報及び前記施設関連情報から取得するデータ入力部を更に有する、付記1~7のいずれか一項に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0082】
付記8に記載された医療施設マッチングシステムによれば、患者項目情報を、患者関連情報を含むデータベースから取得して形成し、かつ施設項目情報を、施設関連情報を含むデータベースから取得して形成することができる。これにより、患者項目情報専用のデータベース、及び/又は、施設項目情報専用のデータベースは不要であり、例えば、他のシステムで管理されているデータベース等、広い範囲のデータベースを利用することが可能となる。
【0083】
(付記9)
付記9に記載の医療施設マッチングシステムは、前記医療施設に関する操作を受け付ける施設側端末と、前記患者に関する操作を受け付ける患者側端末と、前記施設側端末及び前記患者側端末とデータ通信可能なサーバとを含み、前記マッチング処理部、前記データ学習部、及び前記データ入力部は、前記サーバに備えられ、前記データ入力部は、前記施設項目情報を、前記データベースの前記施設関連情報から取得する施設側データ入力部と、前記患者項目情報を、前記データベースの前記患者関連情報から取得する患者側データ入力部と、を有し、前記施設側データ入力部は、前記データベースから取得できない前記施設項目情報を、前記施設側端末への入力により取得し、前記患者側データ入力部は、前記データベースから取得できない前記患者項目情報を、前記患者側端末への入力により取得する、付記8に記載の医療施設マッチングシステムである。
【0084】
付記9に記載された医療施設マッチングシステムによれば、施設側端末が医療施設に関する操作を受け付け、患者側端末が患者に関する操作を受け付けることができる。即ち、医療施設に関する操作と患者に関する操作とを、それぞれ異なる端末で行うことができるため、例えば、患者側及び医療施設側に要求される各種操作を効率的に行うことが可能となる。
【0085】
(付記10)
付記10に記載の医療施設マッチング方法は、コンピュータが、患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行い、前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習し、前記複数の患者属性項目についての学習結果及び前記複数の施設属性項目についての学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別し、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行う、医療施設マッチング方法である。
【0086】
付記10に記載された医療施設マッチング方法によれば、付記1に記載された医療施設マッチングシステムと同様に、マッチング処理において不要な患者属性項目及び施設属性項目をマッチング要素から淘汰することができ、マッチング処理の効率化を図ることが可能となる。
【0087】
(付記11)
付記11に記載の記録媒体は、コンピュータを、患者に関して複数の患者属性項目に対応する患者項目情報と、複数の医療施設のそれぞれに関して複数の施設属性項目に対応する施設項目情報とに基づいて、前記複数の医療施設から、前記患者に対して推奨する少なくとも一つの医療施設を、マッチング結果として選択するマッチング処理を行うマッチング処理部と、前記患者に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の患者属性項目について学習し、かつ、選択された前記医療施設に前記マッチング結果が承認されやすいように前記マッチング処理に必要な前記複数の施設属性項目について学習するデータ学習部と、前記データ学習部の学習結果に基づいて、前記マッチング処理で使用される前記複数の患者属性項目及び前記マッチング処理で使用される前記複数の施設属性項目を選別するデータ項目選別部として機能させ、前記マッチング処理部は、選別された前記複数の患者属性項目に対応する前記患者項目情報と、選別された前記複数の施設属性項目に対応する前記施設項目情報とに基づいて、前記マッチング処理を行うように構成されたコンピュータプログラムが記録された記録媒体である。
【0088】
付記11に記載された記録媒体に記録されたコンピュータプログラムによれば、付記1に記載された医療施設マッチングシステムを実現することができる。
【0089】
本発明は、請求の範囲及び明細書全体から読み取るこのできる発明の要旨又は思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う医療施設マッチングシステム、医療施設マッチング方法、及び記録媒体もまた本発明の技術思想に含まれる。
【符号の説明】
【0090】
1 医療施設マッチングシステム
10 マッチングサーバ
20 患者側端末
30 施設側端末
40 データベース
121 マッチング処理部
122 データ学習部
123 データ項目選別部
124 患者側データ入力部
125 施設側データ入力部
126 予約実施部