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特許7505704設備制御装置、設備制御システム、及び設備制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】設備制御装置、設備制御システム、及び設備制御方法
(51)【国際特許分類】
   H04Q 9/00 20060101AFI20240618BHJP
   G10L 15/00 20130101ALI20240618BHJP
   G10L 15/28 20130101ALI20240618BHJP
   H04M 11/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
H04Q9/00 301D
G10L15/00 200N
G10L15/28 500
H04M11/00 301
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2019022900
(22)【出願日】2019-02-12
(65)【公開番号】P2020136695
(43)【公開日】2020-08-31
【審査請求日】2022-01-27
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000003621
【氏名又は名称】株式会社竹中工務店
(73)【特許権者】
【識別番号】399112333
【氏名又は名称】神田通信機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100084995
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 和詳
(74)【代理人】
【識別番号】100099025
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 浩志
(72)【発明者】
【氏名】細沢 貴史
(72)【発明者】
【氏名】桂川 佳裕
(72)【発明者】
【氏名】近藤 亮彦
(72)【発明者】
【氏名】山中 悠己
(72)【発明者】
【氏名】松岡 康友
(72)【発明者】
【氏名】清水 重陳
(72)【発明者】
【氏名】家田 学
(72)【発明者】
【氏名】神藤 善行
(72)【発明者】
【氏名】縄田 和宏
(72)【発明者】
【氏名】武田 昂大
【審査官】永田 義仁
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-063537(JP,A)
【文献】特開2001-145180(JP,A)
【文献】特開2018-194810(JP,A)
【文献】特開2004-354721(JP,A)
【文献】特開2017-010176(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G10L15/00-17/26
H03J9/00-9/06
H04M3/00
3/16-3/20
3/38-3/58
7/00-7/16
11/00-11/10
H04Q9/00-9/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
携帯端末である音声取得装置によって取得された音声の音声認識結果から得られる、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記設備制御情報に、前記制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合は、前記音声取得装置から送信された前記音声取得装置の場所を表す位置情報を用いることなく、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力し、
前記取得部により取得された前記設備制御情報に前記場所情報が含まれていない場合は、前記位置情報が表す場所に設置されている、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力する制御部と、
を含む設備制御装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記設備情報に対応する前記設備機器が接続されている通信方式を特定し、特定された通信方式に応じた前記制御信号を前記設備機器に対して出力する、
請求項1に記載の設備制御装置。
【請求項3】
前記設備制御情報は、前記音声認識結果を、学習用の前記音声認識結果と学習用の前記設備制御情報とが対応付けられた学習用データに基づき予め学習された学習済みモデルへ入力した際に得られる情報である、
請求項1又は請求項2に記載の設備制御装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記設備情報に対応する前記設備機器を制御する制御装置を介して、前記設備情報に対応する前記設備機器に対し前記制御信号を出力する、
請求項1~請求項3の何れか1項に記載の設備制御装置。
【請求項5】
前記設備制御情報は、前記音声認識結果からルールベースによって取得される情報である、
請求項1又は請求項2に記載の設備制御装置。
【請求項6】
携帯端末であり、かつ、音声を取得する音声取得装置と、
前記音声取得装置によって取得された前記音声の音声認識結果に基づいて、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を取得するサーバと、
前記サーバによって取得された前記設備制御情報を取得する取得部と、
前記取得部により取得された前記設備制御情報に、前記制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合は、前記音声取得装置から送信された前記音声取得装置の場所を表す位置情報を用いることなく、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力し、
前記取得部により取得された前記設備制御情報に前記場所情報が含まれていない場合は、前記位置情報が表す場所に設置されている、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力する制御部と、
を含む設備制御装置と、
を備える設備制御システム。
【請求項7】
サーバが受信した音声の音声認識結果に基づく設備制御情報を取得するステップと、
取得された前記設備制御情報に、制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合は、携帯端末であり、かつ、前記音声を取得した音声取得装置から送信された前記音声取得装置の場所を表す位置情報を用いることなく、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力し、
取得された前記設備制御情報に前記場所情報が含まれていない場合は、前記位置情報が表す場所に設置されている、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力するステップと、
を含む設備制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設備制御装置、設備制御システム、及び設備制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、音声によるマンマシンインタフェースを用いることで操作性の向上を図り、住宅設備機器の監視制御などを行うとともに、各種情報の検索ができるホームエージェントシステムが知られている(例えば、特許文献1)。このホームエージェントシステムでは、住宅内にエージェントサーバを設置し、このエージェントサーバに、住宅設備ネットワークを介してマイク及びスピーカを接続する。エージェントサーバは、処理判別プログラムと、処理判別プログラム実行手段とを備えており、処理判別プログラムは、音声認識手段を有している。例えば、子供が子供部屋で「照明を消して」と言うと、エージェントサーバがその音声を認識し、音声が入力されたマイクの設置場所に基づいて、制御する照明器具を判別し、子供部屋の照明器具Lを消灯制御する(段落[0054])。
【0003】
また、スマートスピーカによる環境制御手法(例えば、非特許文献1)が知られている。この手法においては、外部制御が可能な照明及びファンの接続を設定し、クラウド上での環境制御用の会話の登録を行うことにより、スマートスピーカへの発話による照明及びファンの起動及び停止が行われる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2007-109107号公報
【非特許文献】
【0005】
【文献】浦野 明、「スマートスピーカによる環境制御手法の検討」、日本建築学会大会学術講演梗概集(東北)、2018年9月
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、上記特許文献1及び上記非特許文献1においては、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合について考慮されていない、という課題がある。例えば、ある部屋に居るユーザが、別の部屋の照明を消そうとする場合、単に照明を消す旨の音声が発せられたとしても、ユーザが居る部屋の照明が消されてしまい、別の部屋の照明を消すことはできない。
【0007】
本発明は上記事実に鑑みて、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合に、音声によって制御対象の設備機器を適切に制御することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために、本発明の設備制御装置は、携帯端末である音声取得装置によって取得された音声の音声認識結果から得られる、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記設備制御情報に、前記制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合は、前記音声取得装置から送信された前記音声取得装置の場所を表す位置情報を用いることなく、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力する制御部と、を含む設備制御装置である。本発明の設備制御装置によれば、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合に、音声によって制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
【0009】
本発明の前記制御部は、前記取得部により取得された前記設備制御情報に前記場所情報が含まれていない場合前記位置情報が表す場所に設置されている、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力するようにすることができる。これにより、制御対象の設備機器の設置場所を表す情報が省略されている場合であっても、設備機器を適切に制御することができる。
【0010】
本発明の前記制御部は、前記設備情報に対応する前記設備機器が接続されている通信方式を特定し、特定された通信方式に応じた前記制御信号を前記設備機器に対して出力するようにすることができる。これにより、各設備機器を制御するための通信方式が複数存在する場合であっても、制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
【0011】
本発明の前記設備制御情報は、前記音声認識結果を、学習用の前記音声認識結果と学習用の前記設備制御情報とが対応付けられた学習用データに基づき予め学習された学習済みモデルへ入力した際に得られる情報であるようにすることができる。これにより、音声から設備制御情報を適切に取得することができる。
【0012】
本発明の前記制御部は、前記設備情報に対応する前記設備機器を制御する制御装置を介して、前記設備情報に対応する前記設備機器に対し前記制御信号を出力するようにすることができる。これにより、制御対象の設備機器が所定の制御装置によって制御されている場合であっても、制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
更に、本発明の前記設備制御情報は、前記音声認識結果からルールベースによって取得される情報であるようにすることができる。
【0013】
本発明の設備制御システムは、携帯端末であり、かつ、音声を取得する音声取得装置と、前記音声取得装置によって取得された前記音声の音声認識結果に基づいて、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を取得するサーバと、前記サーバによって取得された前記設備制御情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記設備制御情報に、前記制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合は、前記音声取得装置から送信された前記音声取得装置の場所を表す位置情報を用いることなく、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力し、前記取得部により取得された前記設備制御情報に前記場所情報が含まれていない場合は、前記位置情報が表す場所に設置されている、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力する制御部と、を含む設備制御装置と、を備える設備制御システムである。
【0014】
本発明の設備制御方法は、サーバが受信した音声の音声認識結果に基づく設備制御情報を取得するステップと、取得された前記設備制御情報に、制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合は、携帯端末であり、かつ、前記音声を取得した音声取得装置から送信された前記音声取得装置の場所を表す位置情報を用いることなく、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力し、取得された前記設備制御情報に前記場所情報が含まれていない場合は、前記位置情報が表す場所に設置されている、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力するステップと、を含む設備制御方法である。
【0015】
本発明の設備制御装置は、文章情報から得られる、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記設備制御情報に、前記制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力する制御部と、を含む設備制御装置である。本発明の設備制御装置によれば、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合に、文章によって制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
【0016】
本発明の設備制御装置は、画像情報から得られる、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を取得する取得部と、前記取得部により取得された前記設備制御情報に、前記制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、前記制御対象の設備機器を表す設備情報と、前記制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合、前記場所情報に対応する場所に設置された、前記設備情報に対応する前記設備機器に対して、前記動作指示情報に応じた制御信号を出力する制御部と、を含む設備制御装置である。本発明の設備制御装置によれば、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合に、画像によって制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
【発明の効果】
【0017】
本発明によれば、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合に、音声によって制御対象の設備機器を適切に制御することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本実施形態に係る設備制御システムの概略構成を示すブロック図である。
図2】本実施形態を説明するための説明図である。
図3】本実施形態を説明するための説明図である。
図4】本実施形態に係るサーバの概略構成を示すブロック図である。
図5】サーバによって実行される処理を説明するための説明図である。
図6】本実施形態の学習用データの一例を示す図である。
図7】本実施形態の設備制御情報の一例を示す図である。
図8】本実施形態に係る設備制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図9】設備機器の通信方式を特定する情報の一例を示す図である。
図10】本実施形態の学習処理ルーチンの一例を示す図である。
図11】本実施形態の制御情報生成処理ルーチンの一例を示す図である。
図12】本実施形態の設備制御処理ルーチンの一例を示す図である。
図13】本実施形態の変形例の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0020】
<設備制御システムの構成>
【0021】
図1は、本実施形態に係る設備制御システム10の構成の一例を示すブロック図である。設備制御システム10は、図1に示されるように、音声取得装置12と、サーバ14と、設備制御装置16と、複数の設備機器20とを備えている。音声取得装置12と、サーバ14と、設備制御装置16とは、例えば、インターネット等の通信ネットワーク18によって接続されている。設備制御装置16と複数の設備機器20とは、建物内に設置され、建物内の通信ネットワーク19によって接続されている。建物内の通信ネットワーク19の通信方式としては、例えば、BACnet(登録商標)及びHelvarNet(登録商標)等がある。なお、本実施形態では、照明設備20A、空調設備20B、衛生設備20C、防災設備20D、及び防犯設備20Eが複数の設備機器20である場合を例に説明する。
【0022】
本実施形態の設備制御システム10は、ユーザから発せられた音声情報に基づいて、異なる場所に設置されている複数の設備機器20を制御する。
【0023】
例えば、図2に示されるように、建物Buの4階の部屋に居るユーザUが「AAA(3階会議室の設備機器を動作させて)」と発話した場合、その発話に対応する音声情報は音声取得装置12により取得される。しかし、従来の音声取得装置12を介した各設備機器の制御は、音声取得装置12が位置する部屋の設備機器が制御対象であることが原則であるため、3階会議室の設備機器を制御することはできない。
【0024】
また、同様の理由により、図3に示されるように、ユーザUが、自身が居る建物Bu1とは異なる建物Bu2の会議室の設備機器を制御しようとする場合にも、「BBB(建物Bu2の3階会議室の設備機器を動作させて)」と発話したとしても、建物Bu2の3階会議室の設備機器を動作させることはできない。
【0025】
そこで、本実施形態の設備制御システム10は、ユーザから発せられた音声情報に含まれる、制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、制御対象の設備機器を表す設備情報と、制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とを取得し、それらの情報に応じて、ユーザが存在する場所とは異なる場所に設置されている設備機器を制御する。これにより、ユーザから発せられた音声情報に基づき、ユーザが存在する場所と異なる場所に設置されている複数の設備機器を制御することができる。以下、具体的に説明する。
【0026】
[音声取得装置]
【0027】
音声取得装置12は、ユーザから発せられた音声を取得する。音声取得装置12は、例えば、スマートスピーカ又はスマートフォン等によって実現される。
【0028】
音声取得装置12は、ユーザから発せられた音声情報を取得すると、音声取得装置12を識別するための音声取得装置IDと取得した音声情報との組み合わせを、通信ネットワーク18を介してサーバ14へ送信する。
【0029】
また、音声取得装置12は、ユーザから発せられた音声情報を取得すると、音声取得装置IDと音声取得装置12の場所を表す位置情報との組み合わせを、通信ネットワーク18を介して設備制御装置16へ送信する。
【0030】
音声取得装置12の場所を表す位置情報は、例えば、音声が取得されたときに音声取得装置12が接続しているWifi(登録商標)情報又はBluetooth(登録商標)情報によって特定される。これにより、音声取得装置12が建物内のどこに位置しているのかが特定される。
【0031】
これらの情報は、複数の設備機器20を制御する際に用いられる。
【0032】
[サーバ]
【0033】
サーバ14は、CPU(Central Processing Unit)、各処理ルーチンを実現するためのプログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、記憶手段としてのメモリ、ネットワークインタフェース等を含んだコンピュータによって実現される。
【0034】
図4に示されるように、サーバ14は、機能的には、サーバ通信部140と、サーバ制御部142と、音声認識部144と、指令内容記憶部146と、学習済みモデル記憶部148と、学習用データ記憶部150と、学習部152と、設備制御情報記憶部154とを備えている。
【0035】
サーバ14は、音声取得装置12によって取得された音声情報から、制御対象の設備機器に関する情報を表す設備制御情報を生成する。
【0036】
本実施形態の設備制御情報には、制御対象の設備機器を表す設備情報と、制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている。
【0037】
図5に、本実施形態のサーバ14が実行する処理を説明するための説明図を示す。
【0038】
図5に示されるように、サーバ14は、例えば、音声取得装置12によって取得された音声情報「よんかいかいぎしつのしょうめいつけてください」に対して、所定の音声認識処理を行い「4階会議室の照明つけてください」を得る。
【0039】
次に、サーバ14は、予め登録された指令内容である「照明をつける」「調光して」等から、例えば、単語の一致度合いに応じて、「照明つけてください」に最も近い「照明をつける」を選択する。
【0040】
そして、サーバ14は、指令内容「照明をつける」を、例えば単語に分割し、その単語を表す情報を予め学習された学習済みモデルへ入力する。例えば、サーバ14は、「照明」「つける」を表す単語の出現ベクトルを学習済みモデルへ入力する。
【0041】
指令内容に応じた情報が入力された学習済みモデルからは、指令内容「照明をつける」に対応する設備制御情報が出力される。例えば、図5に示されるように、学習済みモデルからは、「照明設備を100%つける」が70%、「照明設備を50%つける」が15%、「空調設備をつける」が1%といった各設備制御情報に対する確率が出力される。サーバ14は、学習済みモデルから出力された確率が所定の閾値以上である設備制御情報を選択して、所定の記憶部に格納する。
【0042】
なお、設備制御情報には、制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報が含まれている場合がある。例えば、図5に示されるように、ユーザから発せられた音声情報が「よんかいかいぎしつのしょうめいつけてください」である場合には、「4階会議室の照明つけてください」となり、「4階会議室」が場所情報となる。この場合には、場所情報も設備制御情報として所定の記憶部に格納される。
【0043】
本実施形態の設備制御システム10は、この場所情報を利用して、ユーザが存在する場所と異なる場所に設置されている複数の設備機器を制御する。
【0044】
以下、サーバ14の構成について説明する。
【0045】
サーバ通信部140は、各機器との間において情報の送受信を行う。また、サーバ制御部142は、サーバ14において実行される各処理を制御する。
【0046】
指令内容記憶部146には、複数の指令内容を表す情報が格納されている。例えば、指令内容記憶部146には、図5に示される「照明をつける」「調光して」「あかりをつけて」等の指令内容が格納されている。これらの指令内容は予め登録される。
【0047】
音声認識部144は、音声取得装置12によって取得された音声情報に対して、既存技術による音声認識処理を行い、音声認識結果を取得する。例えば、音声認識部144は、図5に示されるように、音声情報「しょうめいつけてください」に対して、所定の音声認識処理を行い、「照明つけてください」を得る。また、音声認識部144は、指令内容記憶部146に格納されている各指令内容と「照明つけてください」とを照合し、指令内容「照明をつける」を選択する。
【0048】
学習済みモデル記憶部148には、音声認識結果から設備制御情報を出力するための学習済みモデルが格納されている。図5に示されるように、学習済みモデルとしては、例えば、学習済みのニューラルネットワークMを用いることができる。なお、ニューラルネットワークを学習させる際には既存の学習アルゴリズムを用いることができる。
【0049】
学習用データ記憶部150には、学習用の音声認識結果と学習用の設備制御情報とが対応付けられた学習用データが格納されている。例えば、本実施形態の学習用データは、図6に示されるように、学習用データID「00001」において、学習用の音声認識結果「R00001」と学習用の設備制御情報「C00001」とが対応付けられて格納される。学習用データは、後述する学習部152によって用いられる。
【0050】
学習部152は、学習用データ記憶部150に格納された複数の学習用データを読み出し、当該学習用データの各々に基づいて、音声認識結果から設備制御情報を出力するための学習済みモデルを得る。学習部152による学習処理により、予め設定された学習用データが学習済みモデルへ反映される。これにより、音声認識結果から設備制御情報を適切に生成する学習済みモデルを得ることができる。
【0051】
設備制御情報記憶部154には、サーバ制御部142によって取得された設備制御情報が格納される。設備制御情報記憶部154には、例えば、図7に示されるように、音声取得装置の識別情報を表す音声取得装置IDと、設備情報と、動作指示情報とが対応付けられて格納される。なお、設備制御情報に場所情報が含まれる場合には、その場所情報も対応付けられて格納される。
【0052】
例えば、図7に示されるように、ID「00001」のデータは、音声取得装置ID「S00001」と、場所情報「4階会議室」と、設備情報「照明設備」と、動作指示情報「100%つける」とが対応付けられている。一方、ID「00002」のデータは、音声取得ID「S00002」と、設備情報「照明設備」と、動作指示情報「100%つける」とが対応付けられており、場所情報は含まれていない。これら各情報の用いられ方については後述する。
【0053】
[設備制御装置]
【0054】
設備制御装置16は、CPU(Central Processing Unit)、各処理ルーチンを実現するためのプログラム等を記憶したROM(Read Only Memory)、データを一時的に記憶するRAM(Random Access Memory)、記憶手段としてのメモリ、ネットワークインタフェース等を含んだコンピュータによって実現される。設備制御装置16は、通信ネットワーク18と建物内の通信ネットワーク19とを中継するゲートウェイによって実現される。
【0055】
図8に示されるように、設備制御装置16は、機能的には、通信部180と、制御部182と、設備機器記憶部184とを備えている。設備制御装置16の通信部180は、本発明の取得部の一例である。
【0056】
通信部180は、各機器との間において情報の送受信を行う。また、制御部182は、設備制御装置16において実行される各処理を制御する。
【0057】
設備機器記憶部184には、複数の設備機器20の各々について、当該設備機器が接続されている通信方式に関する情報が格納されている。設備機器記憶部184には、例えば、図9に示されるように、対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、対象の設備機器を表す設備情報と、対象の設備機器において用いられている通信方式情報とが対応付けられて格納される。
【0058】
ビル等の建物内において複数の設備機器を制御する場合、複数の通信方式が存在する場合がある。例えば、建物内の特定の部屋の設備機器はHelvarNet(登録商標)による通信方式によって制御が行われ、その他の部屋の設備機器はBACnet(登録商標)による通信方式によって制御が行われる場合がある。
【0059】
そこで、本実施形態の設備制御装置16は、設備機器記憶部184に格納された情報に基づき、制御対象の設備機器が接続されている通信方式を特定し、特定された通信方式に応じた制御信号を制御対象の設備機器に対して出力する。これにより、建物内の複数の設備機器20を制御するための通信方式が複数存在する場合であっても、制御対象の設備機器の動作を制御することができる。
【0060】
[設備機器]
【0061】
複数の設備機器20には、図1に示されるように、照明設備20A、空調設備20B、衛生設備20C、防災設備20D、及び防犯設備20Eが含まれている。各設備機器は、設備制御装置16から出力された制御信号を受信し、その制御信号に応じた動作を行う。
【0062】
<設備制御システムの作用>
【0063】
次に、設備制御システム10の作用を説明する。
【0064】
設備制御システム10の動作における前段階として、サーバ14は、音声認識結果から設備制御情報を出力するための学習済みモデルを生成する。サーバ14は、学習処理開始の指示信号を受け付けると、図10に示す学習処理ルーチンを実行する。
【0065】
<サーバ14における学習処理ルーチン>
【0066】
ステップS100において、サーバ14の学習部152は、学習用データ記憶部150に格納された複数の学習用データを読み出す。
【0067】
ステップS102において、学習部152は、上記ステップS100で読み出された複数の学習用データに基づいて、音声認識結果から設備制御情報を出力するための学習済みモデルを生成する。
【0068】
ステップS104において、学習部152は、上記ステップS102で生成された学習済みモデルを学習済みモデル記憶部148へ格納する。
【0069】
学習処理ルーチンによって学習済みモデルが生成されると、その学習済みモデルによって複数の設備機器20の設備制御情報の取得が可能となる。
【0070】
音声取得装置12は、ユーザによって発せられた音声情報を取得すると、音声取得装置IDと音声情報とをサーバ14へ送信する。また、音声取得装置12は、音声情報が取得されたときの音声取得装置12の位置情報を取得し、音声取得装置IDと位置情報とを設備制御装置16へ送信する。これらの情報は、制御対象の設備機器を制御する際に用いられる。
【0071】
サーバ14は、音声取得装置12から送信された音声取得装置IDと音声情報とを受信すると、図11に示す制御情報生成処理ルーチンを実行する。
【0072】
<サーバ14における制御情報生成処理ルーチン>
【0073】
ステップS200において、サーバ通信部140は、音声取得装置12によって取得されたユーザの音声情報と音声取得装置IDとを受信する。
【0074】
ステップS202において、サーバ制御部142は、上記ステップS200で受信した音声情報を音声認識部144へ出力する。また、ステップS202において、サーバ制御部142は、上記ステップS200で受信した音声取得装置IDを設備制御情報記憶部154へ格納する。
【0075】
ステップS204において、音声認識部144は、上記ステップS202で出力された音声情報に対して、既存技術による音声認識処理を実行する。具体的には、音声認識部144は、音声情報に対して既存の音声認識処理を実行し、音声情報に対して漢字変換を実行する。
【0076】
ステップS206において、音声認識部144は、上記ステップS204で得られた結果に、場所情報が含まれているか否かを判定する。音声認識処理によって得られた結果に場所情報が含まれている場合には、ステップS208へ進む。一方、音声認識処理よって得られた結果に場所情報が含まれていない場合には、ステップS210へ移行する。
【0077】
ステップS208において、サーバ制御部142は、音声認識処理によって得られた結果に含まれる場所情報を、上記ステップS202で格納された音声取得装置IDと対応付けて、設備制御情報記憶部154へ格納する。
【0078】
ステップS210において、音声認識部144は、上記ステップS204で得られた結果と指令内容記憶部146に格納されている各指令内容とを照合し、音声情報に応じた指令内容を特定する。
【0079】
ステップS212において、サーバ制御部142は、学習済みモデル記憶部148に格納された学習済みモデルを読み出す。
【0080】
ステップS214において、サーバ制御部142は、上記ステップS210で特定した指令内容を、上記ステップS212で読み出した学習済みモデルへ入力し、設備制御情報を取得する。具体的には、サーバ制御部142は、上記ステップS210で特定された指令内容を、例えば単語に分割し、その単語を表す情報を予め学習された学習済みモデルへ入力して、設備制御情報の各確率を取得する。
【0081】
ステップS216において、サーバ制御部142は、上記ステップS214で取得された設備制御情報のうち確率が所定の閾値以上である設備制御情報を、上記ステップS202で格納された音声取得装置IDと対応付けて、設備制御情報記憶部154へ格納する。
【0082】
これにより、図7に示されるような設備制御情報が設備制御情報記憶部154へ格納される。
【0083】
サーバ14の設備制御情報記憶部154に設備制御情報が格納されると、サーバ14は対象となる設備制御装置16に対して、設備制御情報が生成された旨の制御信号を送信する。
【0084】
対象の設備制御装置16は、サーバ14から設備制御情報が生成された旨の制御信号を受け付けると、サーバ14の設備制御情報記憶部154へアクセスし、設備制御情報記憶部154から設備制御情報を取得する。そして、設備制御装置16は、図12に示す設備制御処理ルーチンを実行する。
【0085】
<設備制御装置16における設備制御処理ルーチン>
【0086】
ステップS300において、設備制御装置16の通信部180は、音声取得装置12から送信された、音声取得装置IDと位置情報とを取得する。
【0087】
ステップS302において、設備制御装置16の通信部180は、サーバ14の設備制御情報記憶部154から、上記ステップS300で取得した音声取得装置IDに対応する設備制御情報を取得する。
【0088】
ステップS304において、制御部182は、上記ステップS302で取得された設備制御情報に場所情報が含まれているか否かを判定する。設備制御情報に場所情報が含まれている場合には、ステップS306へ進む。一方、設備制御情報に場所情報が含まれていない場合には、ステップS310へ進む。
【0089】
ステップS306において、制御部182は、上記ステップS302で取得された設備制御情報に含まれる設備情報及び場所情報と、設備機器記憶部184に格納された情報とを照合して、設備情報に対応する設備機器が接続されている通信方式を特定する。
【0090】
ステップS308において、制御部182は、場所情報に対応する場所に設置された、設備情報に対応する設備機器に対して、設備制御情報に含まれる動作指示情報に応じた制御信号を出力する。なお、ステップS308において、制御部182は、上記ステップS306で特定された通信方式に応じた制御信号を設備機器に対して出力する。
【0091】
例えば、場所情報「4階会議室」、設備情報「照明設備」、動作指示情報「100%つける」である場合には、制御部182は、4階会議室の照明設備20Aが100%点灯されるような制御信号を照明設備20Aへ出力する。なお、この場合には、制御部182は、4階会議室の照明設備20Aの通信方式に応じた形式の制御信号を、4階会議室の照明設備20Aへ出力する。
【0092】
ステップS310において、上記ステップS300で取得された位置情報と、設備機器記憶部184に格納された情報とを照合して、音声取得装置12の位置情報に対応する場所に設置された設備機器が接続されている通信方式を特定する。
【0093】
上記ステップS302で取得された設備制御情報に場所情報が含まれていない場合、ユーザは自身が居る場所の設備機器を制御する意図があったものと推定される。そこで、制御部182は、設備制御情報に場所情報が含まれていない場合には、音声取得装置12の場所の設備機器を動作させる。
【0094】
ステップS312において、制御部182は、音声取得装置12の場所に設置されている設備情報に対応する設備機器に対して、動作指示情報に応じた制御信号を出力する。なお、制御部182は、上記ステップS310で特定された通信方式に応じた制御信号を設備機器に対して出力する。
【0095】
以上詳細に説明したように、本実施形態の設備制御装置は、音声認識結果から得られる設備制御情報に、制御対象の設備機器の設置場所を表す場所情報と、制御対象の設備機器を表す設備情報と、制御対象の設備機器に対する動作指示を表す動作指示情報とが含まれている場合、場所情報に対応する場所に設置された、設備情報に対応する設備機器に対して、動作指示情報に応じた制御信号を出力する。これにより、複数の設備機器が異なる場所に設置されている場合に、音声によって制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
【0096】
また、本実施形態の設備制御装置は、設備制御情報に場所情報が含まれていない場合、音声取得装置の場所に設置されている、設備情報に対応する設備機器に対して、動作指示情報に応じた制御信号を出力する。これにより、制御対象の設備機器の設置場所を表す情報が省略されている場合であっても、設備機器を適切に制御することができる。
【0097】
また、本実施形態の設備制御装置は、設備機器が接続されている通信方式を特定し、特定された通信方式に応じた制御信号を設備機器に対して出力する。これにより、各設備機器を制御するための通信方式が複数存在する場合であっても、制御対象の設備機器を適切に制御することができる。
【0098】
また、本実施形態の設備制御情報は、音声認識結果を、学習用の音声認識結果と学習用の設備制御情報とが対応付けられた学習用データに基づき予め学習された学習済みモデルへ入力した際に得られる情報である。このため、音声から設備制御情報を適切に取得することができる。
【0099】
なお、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内で様々な変形や応用が可能である。
【0100】
例えば、上記実施形態では、設備制御装置16によって複数の設備機器20が直接制御される場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、複数の設備機器20が制御装置の一例である中央監視装置によって制御されている場合、設備制御装置16の制御部182は、中央監視装置を介して、各設備機器に対し制御信号を出力するようにしてもよい。
【0101】
また、上記実施形態では、照明設備20A、空調設備20B、衛生設備20C、防災設備20D、及び防犯設備20Eが複数の設備機器20である場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、図13に示されるように、ビルの屋内又は屋外に設置される、その他の様々な設備機器を表すその他設備20Fが含まれていても良い。また、図13に示されるように、ビルの敷地外に設置される設備機器としてビル外設備20Gが含まれていても良い。この場合には、設備制御装置16は、ビル外設備20Gに対して制御信号を出力する。これにより、例えばビル外設備20Gの一例としての、街中に設置されている外灯、街中に設置されている監視カメラ、及び信号機等の制御が音声によって可能となる。
【0102】
また、上記実施形態では、1つの建物における複数の設備機器を音声によって制御する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、上記図3に示されるように、ユーザUが居る建物Bu1とは別の建物Bu2の設備機器を制御することも可能である。また、別の建物Buは複数であってもよい。
【0103】
また、上記実施形態においては、サーバ14のサーバ制御部142は、音声認識結果を学習済みモデルへ入力して設備制御情報を取得する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。例えば、サーバ14のサーバ制御部142は、ルールベースによって音声認識結果から設備制御情報を取得するようにしてもよい。この場合には、例えば、音声認識結果とその音声認識結果に対する設備制御情報とが予め対応付けられたテーブルが用意されており、サーバ14のサーバ制御部142は、テーブルを参照して、対象の音声認識結果に対する設備制御情報を取得するようにしてもよい。
【0104】
また、上記実施形態では、音声認識結果である文章情報から設備制御情報を取得する場合を例に説明したが、これに限定されるものではない。設備制御情報へ変換可能な情報であれば、どのような情報を用いても良い。
【0105】
例えば、文章情報から設備制御情報を生成するようにしてもよい。ユーザは文章情報を、音声取得装置12の代わりとなる携帯端末等へ入力し、携帯端末は受け付けた文書情報をサーバ14へ送信するようにしてもよい。この場合には、ユーザによって入力された文書情報から設備制御情報が生成され、その設備制御情報に応じて制御対象の設備機器が制御される。なお、この場合には、本実施形態と同様に、ユーザによって入力された文書情報に場所情報が含まれている場合には、当該場所情報に対応する設備機器が制御される。また、ユーザによって入力された文書情報に場所情報が含まれていない場合には、携帯端末の場所に対応する設備機器が制御される。
【0106】
また、例えば、画像情報から設備制御情報を生成するようにしてもよい。具体的には、画像情報から文書情報を生成し、その文書情報から設備制御情報を生成するようにしてもよい。この場合には、ユーザによって行われるジェスチャを表す画像情報が、音声取得装置12の代わりとなるカメラへ入力され、そのカメラは受け付けた画像情報をサーバ14へ送信するようにしてもよい。この場合には、ユーザのジェスチャを表す画像情報から文章情報が生成され、その文章情報から設備制御情報が生成され、その設備制御情報に応じて制御対象の設備機器が制御される。なお、この場合には、本実施形態と同様に、画像情報から生成された文章情報に場所情報が含まれている場合には、当該場所情報に対応する設備機器が制御される。また、画像情報から生成された文章情報に場所情報が含まれていない場合には、カメラの場所に対応する設備機器が制御される。
【0107】
また、上記では本発明に係るプログラムが記憶部(図示省略)に予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、本発明に係るプログラムは、CD-ROM、DVD-ROM及びマイクロSDカード等の記録媒体に記録されている形態で提供することも可能である。
【符号の説明】
【0108】
10 設備制御システム
12 音声取得装置
14 サーバ
16 設備制御装置
18 通信ネットワーク
19 建物内の通信ネットワーク
20 設備機器
20A 照明設備
20B 空調設備
20C 衛生設備
20D 防災設備
20E 防犯設備
20F その他設備
20G ビル外設備
140 サーバ通信部
142 サーバ制御部
144 音声認識部
146 指令内容記憶部
148 学習済みモデル記憶部
150 学習用データ記憶部
152 学習部
154 設備制御情報記憶部
180 通信部
182 制御部
184 設備機器記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13