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特許7505715情報処理装置、プログラム、及び、情報処理方法
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、プログラム、及び、情報処理方法
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/10 20180101AFI20240618BHJP
【FI】
G16H20/10
【請求項の数】 13
(21)【出願番号】P 2022129843
(22)【出願日】2022-08-17
(62)【分割の表示】P 2020041785の分割
【原出願日】2020-03-11
(65)【公開番号】P2022169650
(43)【公開日】2022-11-09
【審査請求日】2022-09-16
(31)【優先権主張番号】P 2019163626
(32)【優先日】2019-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】505071066
【氏名又は名称】メドピア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】230116816
【弁護士】
【氏名又は名称】成川 弘樹
(74)【代理人】
【識別番号】100146123
【弁理士】
【氏名又は名称】木本 大介
(72)【発明者】
【氏名】石見 陽
(72)【発明者】
【氏名】後藤 直樹
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-133358(JP,A)
【文献】特開平09-094287(JP,A)
【文献】特開2014-059675(JP,A)
【文献】特開2007-122183(JP,A)
【文献】特開2008-234289(JP,A)
【文献】特開2015-018466(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
患者に関する患者情報と、調剤薬に関する調剤薬情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記患者情報及び前記調剤薬情報に基づいて、フォローアップの対象となることが推奨される推奨患者として判定する手段を備え、
前記推奨患者である第1患者をユーザに提示する手段を備え、
前記ユーザから、前記第1患者に対するフォローアップの内容の指定と、前記フォローアップを行う日時の指定と、を受け付ける手段を備え、
前記フォローアップの内容に応じたフォローアップ情報を提示する手段を備え、
薬を調剤した日付及び処方日数の少なくとも一方に関する情報を取得する手段を備え、
前記日付及び処方日数の少なくとも一方に基づき、前記フォローアップを行う日付の候補を前記ユーザに提示する手段を備え、
前記日付の候補を提示する手段は、特定の薬を調剤された場合、これまでに服用したことがない薬を調剤された場合、これまでとは用量又は用法が変更されて薬を調剤された場合、及び、前記特定の薬を服用中に別の薬を調剤された場合の少なくとも1つの場合、前記候補を提示する、
情報処理装置。
【請求項2】
患者に関する患者情報と、調剤薬に関する調剤薬情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
前記患者情報及び前記調剤薬情報に基づいて、フォローアップの対象となることが推奨される推奨患者として判定する手段を備え、
前記推奨患者である第1患者をユーザに提示する手段を備え、
前記ユーザから、前記提示された推奨患者である第1患者に対するフォローアップの内容の指定を受け付ける手段を備え、
前記フォローアップの内容に応じたフォローアップ情報を提示する手段を備え、
前記第1患者に関する患者情報及び前記調剤薬情報に基づいて、前記フォローアップの内容の候補を提示する手段を備える、
情報処理装置。
【請求項3】
前記候補を提示する手段は、フォローアップの候補メッセージを提示する、
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記判定する手段は、前記特定の薬を調剤された妊娠中の患者を前記推奨患者として判定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記患者情報は、妊娠の有無を示す、
請求項1~請求項4の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記第1患者に関連付けられた患者連絡先情報に対応する連絡先に対して、前記フォローアップに対応するフォローアップメッセージを提示する手段を備え、
前記フォローアップメッセージは、効果の有無の確認及び指導、並びに、服薬状況の確認を含む、
請求項1~請求項5の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記フォローアップメッセージは、次回の調剤予定日の案内を含む、
請求項6に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記患者から、前記ユーザに対する返信メッセージの指定を受け付ける手段を備え、
前記ユーザに対して、前記返信メッセージを提示する手段を備える、
請求項1~請求項7の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記患者の患者識別情報と、前記返信メッセージに基づく情報と、を含むトレーシングレポートを生成する手段を備え、
前記トレーシングレポートを、薬を処方した者に送信する手段を備える、
請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
電子版お薬手帳用二次元コードの情報に基づいて前記患者の患者識別情報及び患者連絡先情報を取得する手段を備え、
前記ユーザに対して、前記フォローアップの内容に関する情報及び前記第1患者に関連付けられた患者連絡先情報を提示する手段を備える、
請求項1~請求項9の何れかに記載の情報処理装置。
【請求項11】
コンピュータを、請求項1~請求項10に記載の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項12】
コンピュータが、
患者に関する患者情報と、調剤薬に関する調剤薬情報と、を関連付けて記憶するステップを実行し、
前記患者情報及び前記調剤薬情報に基づいて、フォローアップの対象となることが推奨される推奨患者として判定するステップを実行し、
前記推奨患者である第1患者をユーザに提示するステップを実行し、
前記ユーザから、前記第1患者に対するフォローアップの内容の指定と、前記フォローアップを行う日時の指定と、を受け付けるステップを実行し、
前記フォローアップの内容に応じたフォローアップ情報を提示するステップを実行し、
薬を調剤した日付及び処方日数の少なくとも一方に関する情報を取得するステップを実行し、
前記日付及び処方日数の少なくとも一方に基づき、前記フォローアップを行う日付の候補を前記ユーザに提示するステップを実行し、
前記日付の候補を提示するステップは、特定の薬を調剤された場合、これまでに服用したことがない薬を調剤された場合、これまでとは用量又は用法が変更されて薬を調剤された場合、及び、前記特定の薬を服用中に別の薬を調剤された場合の少なくとも1つの場合、前記候補を提示する、
情報処理方法。
【請求項13】
コンピュータが、
患者に関する患者情報と、調剤薬に関する調剤薬情報と、を関連付けて記憶するステップを実行し、
前記患者情報及び前記調剤薬情報に基づいて、フォローアップの対象となることが推奨される推奨患者として判定するステップを実行し、
前記推奨患者である第1患者をユーザに提示するステップを実行し、
前記ユーザから、前記提示された推奨患者である第1患者に対するフォローアップの内容の指定を受け付けるステップを実行し、
前記フォローアップの内容に応じたフォローアップ情報を提示するステップを実行し、
前記第1患者に関する患者情報及び前記調剤薬情報に基づいて、前記フォローアップの内容の候補を提示するステップを実行する、
情報処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置プログラム、及び、情報処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
薬剤師及び薬局は、薬を調剤した患者に対し、服薬期間中に適切なフォローアップを行うことが望まれている。フォローアップとしては、例えば、効果の有無の確認、副作用の有無の確認、服薬状況の確認、及びこれらにおける指導等が挙げられる。通常、薬剤師及び薬局は多数の患者を担当しているため、各患者に対するフォローアップの実施を管理する負担は非常に大きなものとなる。
【0003】
調剤後の服薬指導を支援する技術として、例えば、特許文献1には、薬剤の収容体のセンサによって服用期間中の患者の服薬用動作を検知して、その服薬履歴を調剤薬局端末に配信する服薬管理システムが記載されている。当該服薬管理システムでは、さらに、当該服薬履歴に応じた服薬指導メッセージを患者端末に送信することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2019-76119号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1では、服薬指導は服薬履歴に応じた内容(例えば、服薬のリマインダ等の用量用法に関する内容)に限られてくるため、その内容は調剤後のフォローアップとして必ずしも十分なものではない。
【0006】
本発明の目的の一つは、より充実したフォローアップの実施を支援することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、
患者を識別する患者識別情報と、前記患者の連絡先に関する患者連絡先情報と、を関連付けて記憶する手段を備え、
ユーザから、薬を調剤された第1患者に対するフォローアップの内容の指定を受け付ける手段を備え、
前記フォローアップの内容に応じた情報を提示する手段を備える、
情報処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、より充実したフォローアップの実施を支援することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。
図2図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
図3】本実施形態の概要の説明図である。
図4】本実施形態の調剤者情報データベースのデータ構造を示す図である。
図5】本実施形態の患者情報データベースのデータ構造を示す図である。
図6】本実施形態の予約情報データベースのデータ構造を示す図である。
図7】本実施形態の情報処理のシーケンス図である。
図8】本実施形態の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図9】変形例1の候補情報データベースのデータ構造を示す図である。
図10】変形例1の情報処理のシーケンス図である。
図11】変形例1の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図12】変形例2のコミュニケーション情報データベースのデータ構造を示す図である。
図13】変形例2の情報処理のシーケンス図である。
図14】変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図15】変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図16】変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図17】変形例3の予約情報データベースのデータ構造を示す図である。
図18】変形例3の情報処理のシーケンス図である。
図19】変形例3の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図20】変形例3の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図21】変形例4の処方者情報データベースのデータ構造を示す図である。
図22】変形例4のコミュニケーション情報データベースのデータ構造を示す図である。
図23】変形例4の情報処理のシーケンス図である。
図24】変形例4の情報処理のシーケンス図である。
図25】変形例4の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図26】変形例4の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図27】変形例5の候補情報データベースのデータ構造を示す図である。
図28】変形例5の情報処理のシーケンス図である。
図29】変形例5の情報処理において表示される画面例を示す図である。
図30】変形例5の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の一実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。なお、実施形態を説明するための図面において、同一の構成要素には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
【0011】
(1)情報処理システムの構成
情報処理システムの構成を説明する。図1は、本実施形態の情報処理システムの構成を示すブロック図である。図2は、図1の情報処理システムの機能ブロック図である。
【0012】
図1に示すように、情報処理システム1は、調剤者端末10と、サーバ30と、患者端末50とを備える。
調剤者端末10及びサーバ30は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
サーバ30及び患者端末50は、ネットワーク(例えば、インターネット又はイントラネット)NWを介して接続される。
【0013】
調剤者端末10は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。調剤者端末10は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。調剤者端末10は、例えば、患者に薬を調剤し、当該患者に対するフォローアップを実施したい者(以下「調剤者」という)が使用するコンピュータである。調剤者は、例えば、薬局又は薬剤師等である。
【0014】
サーバ30は、調剤者端末10又は患者端末50から送信されたリクエストに応じたレスポンスを調剤者端末10又は患者端末50に提供するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。サーバ30は、例えば、ウェブサーバである。
【0015】
患者端末50は、サーバ30にリクエストを送信するコンピュータ(「情報処理装置」の一例)である。患者端末50は、例えば、スマートフォン、タブレット端末、又は、パーソナルコンピュータである。患者端末50は、例えば、薬を調剤された患者が使用するコンピュータである。患者は、例えば、調剤後のフォローアップの必要性が高い患者である。調剤後のフォローアップの必要性が高い患者としては、具体的には、慢性疾患で新しい薬を調剤された患者、急性疾患の患者、及び、抗がん剤又は麻薬など副作用が強いあるいはコントロールが難しい薬を調剤された患者等が挙げられる。
【0016】
(1-1)調剤者端末の構成
調剤者端末10の構成を説明する。
【0017】
図2に示すように、調剤者端末10は、記憶装置11と、プロセッサ12と、入出力インタフェース13と、通信インタフェース14とを備える。
【0018】
記憶装置11は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0019】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0020】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0021】
プロセッサ12は、記憶装置11に記憶されたプログラムを起動することによって、調剤者端末10の機能を実現するように構成される。プロセッサ12は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0022】
入出力インタフェース13は、調剤者端末10に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、調剤者端末10に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0023】
通信インタフェース14は、調剤者端末10とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0024】
(1-2)サーバの構成
サーバ30の構成を説明する。
【0025】
図2に示すように、サーバ30は、記憶装置31と、プロセッサ32と、入出力インタフェース33と、通信インタフェース34とを備える。
【0026】
記憶装置31は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置31は、例えば、ROM、RAM、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0027】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OSのプログラム
・情報処理を実行するアプリケーションのプログラム
【0028】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理の実行結果
【0029】
プロセッサ32は、記憶装置31に記憶されたプログラムを起動することによって、サーバ30の機能を実現するように構成される。プロセッサ32は、例えば、CPU、ASIC、FPGA、又は、これらの組み合わせである。
【0030】
入出力インタフェース33は、サーバ30に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、サーバ30に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0031】
通信インタフェース34は、サーバ30と調剤者端末10との間の通信、及び、サーバ30と患者端末50との間の通信を制御するように構成される。
【0032】
(1-3)患者端末の構成
患者端末50の構成を説明する。
【0033】
図2に示すように、患者端末50は、記憶装置51と、プロセッサ52と、入出力インタフェース53と、通信インタフェース54とを備える。
【0034】
記憶装置51は、プログラム及びデータを記憶するように構成される。記憶装置51は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び、ストレージ(例えば、フラッシュメモリ又はハードディスク)の組合せである。
【0035】
プログラムは、例えば、以下のプログラムを含む。
・OS(Operating System)のプログラム
・情報処理を実行するアプリケーション(例えば、ウェブブラウザ)のプログラム
【0036】
データは、例えば、以下のデータを含む。
・情報処理において参照されるデータベース
・情報処理を実行することによって得られるデータ(つまり、情報処理の実行結果)
【0037】
プロセッサ52は、記憶装置51に記憶されたプログラムを起動することによって、患者端末50の機能を実現するように構成される。プロセッサ52は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、又は、これらの組み合わせである。
【0038】
入出力インタフェース53は、患者端末50に接続される入力デバイスからユーザの指示を取得し、かつ、患者端末50に接続される出力デバイスに情報を出力するように構成される。
入力デバイスは、例えば、キーボード、ポインティングデバイス、タッチパネル、又は、それらの組合せである。
出力デバイスは、例えば、ディスプレイである。
【0039】
通信インタフェース54は、患者端末50とサーバ30との間の通信を制御するように構成される。
【0040】
(2)実施形態の概要
本実施形態の概要を説明する。図3は、本実施形態の概要の説明図である。
【0041】
図3に示すように、サーバ30は、患者を識別する患者識別情報と、患者の連絡先に関する患者連絡先情報と、を関連付けて記憶する。
サーバ30は、調剤者端末10を介して、ユーザ(調剤者)から、薬を調剤された第1患者に対するフォローアップの内容の指定を受け付ける。
サーバ30は、フォローアップの内容に応じた情報を提示する。
【0042】
(3)データベース
本実施形態のデータベースを説明する。以下のデータベースは、記憶装置31に記憶される。
【0043】
(3-1)調剤者情報データベース
本実施形態の調剤者情報データベースを説明する。図4は、本実施形態の調剤者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0044】
図4の調剤者情報データベースには、調剤者に関する調剤者情報が格納されている。
調剤者情報データベースは、「調剤者ID」フィールドと、「調剤者名」フィールドと、「調剤者連絡先」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0045】
「調剤者ID」フィールドには、調剤者IDが格納される。調剤者IDは、調剤者を識別する調剤者識別情報の一例である。
【0046】
「調剤者名」フィールドには、調剤者名に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。調剤者名は、調剤者識別情報の一例である。
【0047】
「調剤者連絡先」フィールドには、調剤者の連絡先に関する調剤者連絡先情報が格納される。調剤者連絡先情報は、例えば、以下のものである。
・サーバ30が提供するサービスのメッセージアカウント
・サーバ30以外の外部サーバが提供するサービスのメッセージアカウント(一例として、ソーシャルネットワークサービスのアカウント)
・メールアドレス
【0048】
「調剤者」は、1企業につき1つが登録されてもよいし、店舗単位又は担当者単位等で登録されてもよい。
【0049】
(3-2)患者情報データベース
本実施形態の患者情報データベースを説明する。図5は、本実施形態の患者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0050】
図5の患者情報データベースには、患者に関する患者情報が格納されている。
患者情報データベースは、「患者ID」フィールドと、「患者名」フィールドと、「患者連絡先」フィールドと、「薬歴」フィールドを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0051】
「患者ID」フィールドには、患者IDが格納される。患者IDは、患者を識別する患者識別情報の一例である。
【0052】
「患者名」フィールドには、患者名(患者の氏名)に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。患者名は、患者識別情報の一例である。
【0053】
「患者連絡先」フィールドには、患者の連絡先に関する患者連絡先情報が格納される。患者連絡先情報は、例えば、以下のものである。
・サーバ30が提供するサービスのメッセージアカウント
・サーバ30以外の外部サーバが提供するサービスのメッセージアカウント(一例として、ソーシャルネットワークサービスのアカウント)
・メールアドレス
・電話番号
【0054】
「薬歴」フィールドには、患者に調剤された薬の履歴(以下「薬歴」という)に関する薬歴情報が格納される。薬歴情報は、例えば、以下の情報の組合せである。
・薬が調剤された日付
・薬を識別する薬識別情報(一例として、薬の名称)
【0055】
(3-3)予約情報データベース
本実施形態の予約情報データベースを説明する。図6は、本実施形態の予約情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0056】
図6の予約情報データベースには、患者に対するフォローアップの予約に関する予約情報が格納されている。
予約情報データベースは、「予約ID」フィールドと、「フォローアップ内容」フィールドと、「ステータス」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
予約情報データベースは、調剤者ID及び患者IDに関連付けられている。
【0057】
「予約ID」フィールドには、予約IDが格納される。予約IDは、フォローアップの予約を識別する識別情報の一例である。
【0058】
「フォローアップ内容」フィールドには、フォローアップの内容に関するフォローアップ内容情報が格納される。「フォローアップ内容」フィールドは、複数のサブフィールド(「日時」フィールド、及び、「メッセージ」フィールド)を含む。
【0059】
「日時」フィールドには、フォローアップを行う日時(日付及び時間)に関する日時情報が格納される。
【0060】
「メッセージ」フィールドには、フォローアップに対応するメッセージ(例えば、テキスト)が格納される。フォローアップとしては、例えば、効果の有無の確認、副作用の有無の確認、服薬状況の確認、及びこれらにおける指導、ならびに、次回の調剤予定日の案内等が挙げられる。
【0061】
「ステータス」フィールドには、フォローアップの実施の状況に関するステータス情報が格納される。テータス情報は、「処理済」及び「未処理」の何れかである。
【0062】
(4)情報処理
本実施形態の情報処理を説明する。図7は、本実施形態の情報処理のシーケンス図である。図8は、本実施形態の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0063】
図7に示すように、調剤者端末10は、フォローアップ内容の受付(S110)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P100(図8)をディスプレイに表示する。
【0064】
画面P100は、フィールドオブジェクトF100a~F100bと、操作オブジェクトB100と、を含む。
フィールドオブジェクトF100aは、フォローアップの対象となる患者(以下「第1患者」ともいう)の患者名を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF100bは、フォローアップの内容を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フォローアップの内容は、例えば、フォローアップを行う日時とフォローアップメッセージとの組み合わせである。
操作オブジェクトB100は、フィールドオブジェクトF100a~F100bに入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0065】
ステップS110の後、調剤者端末10は、予約リクエスト(S111)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF100a~F100bにユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB100を操作すると、プロセッサ12は、予約リクエストデータをサーバ30に送信する。
予約リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF100aに指定された患者名に関する情報
・フィールドオブジェクトF100bに指定されたフォローアップの内容(フォローアップを行う日時とフォローアップメッセージとの組み合わせ)に関する情報
【0066】
ステップS111の後、サーバ30は、予約情報データベースの更新(S310)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、予約リクエストデータに含まれる患者名に関連付けられた患者ID(つまり、フォローアップの対象となる第1患者の患者ID)を特定する。プロセッサ32は、予約リクエストデータに含まれる調剤者ID及び特定された患者IDに関連付けられた予約情報データベース(図6)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「予約ID」フィールドには、新規の予約IDが格納される。
・「日時」フィールドには、予約リクエストデータに含まれる日時(以下「予約日時」という)が格納される。1つのレコードには1つの日時が格納される。
・「メッセージ」フィールドには、予約リクエストデータに含まれるフォローアップメッセージが格納される。フォローアップメッセージは、対応する日時のレコードに格納される。
・「ステータス」フィールドには、「未処理」が格納される。
【0067】
ステップS310の後、サーバ30は、フォローアップメッセージの提示(S311)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)の「日時」フィールドを参照して、その日時となった際に、提示レスポンスデータを、第1患者の患者連絡先情報の患者連絡先に送信する。
より具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)に関連付けられた患者IDを特定する。プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、特定された患者IDに関連付けられた患者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)を参照して、当該日時に関連付けられたフォローアップメッセージを特定する。プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された患者連絡先情報の患者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・特定されたフォローアップメッセージ(「フォローアップの内容に応じた情報」の一例)
プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)において、当該日時のレコードの「ステータス」フィールドを更新する。具体的には、「未処理」から「処理済」に変更する。
【0068】
ステップS311の後、患者端末50は、フォローアップメッセージの表示(S510)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、提示レスポンスデータに基づいて、画面P101(図8)をディスプレイに表示する。
【0069】
画面P101は、表示オブジェクトA101を含む。
表示オブジェクトA101は、提示レスポンスデータに含まれるフォローアップメッセージを含む。
【0070】
本実施形態によれば、調剤者は、患者に対する所望のフォローアップの内容を指定することができる。これにより、調剤者は、効果、副作用、服薬状況等、種々の観点でのフォローアップを実施することができる。したがって、調剤者は、患者に対して、より充実したフォローアップの実施を行うことができる。
また、本実施形態では、フォローアップの内容として、フォローアップを行う日時を指定ことができる。したがって、調剤者は、所望の日時において患者に対してフォローアップの実施を行うことができる。
また、本実施形態では、第1患者に関連付けられた患者連絡先情報に対応する連絡先に対して、フォローアップに対応するフォローアップメッセージが提示される。したがって、調剤者は、第1患者に対して口頭でフォローアップを行う必要がなく、第1患者に対するフォローアップの実施における労力が軽減される。
さらに、本実施形態では、調剤者は、日時及びフォローアップメッセージを指定することによって、所望の日時において自動でフォローアップを行うことができる。したがって、調剤者は、フォローアップの実施の管理における労力が軽減される。
【0071】
(5)変形例
本実施形態の変形例を説明する。
【0072】
(5-1)変形例1
変形例1を説明する。変形例1は、薬を調剤した日付及び処方日数の少なくとも一方に基づき、フォローアップを行う日付の候補を調剤者に提示する例である。なお、変形例1では、フォローアップを行う時間の候補、及び、フォローアップメッセージの候補も調剤者に提示する例を説明するが、変形例1はこれに限られない。
【0073】
(5-1-1)候補情報データベース
変形例1の候補情報データベースを説明する。図9は、変形例1の候補情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0074】
図9の候補情報データベースには、フォローアップの内容の候補に関する情報が格納されている。
候補情報データベースは、「候補ID」フィールドと、「フォローアップ内容候補」フィールドと、「不提示条件」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0075】
「候補ID」フィールドには、候補IDが格納される。候補IDは、フォローアップの内容の候補を識別する識別情報の一例である。
【0076】
「フォローアップ内容候補」フィールドには、フォローアップの内容の候補に関するフォローアップ内容候補情報が格納される。「フォローアップ内容候補」フィールドは、複数のサブフィールド(「候補フォローアップ名」フィールド、「候補日時」フィールド、及び、「候補メッセージ」フィールド)を含む。
【0077】
「候補フォローアップ名」フィールドには、フォローアップの内容を端的に表した名称(以下「フォローアップ名」という)に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0078】
「候補日時」フィールドには、フォローアップを行う日時の候補に関する候補日時情報が格納される。具体的には、調剤日及び処方日数の少なくとも一方に基づいてフォローアップを行う日付を算出するための計算式、及び、時間の候補に関する情報が格納される。
【0079】
「候補メッセージ」フィールドには、フォローアップに対応するメッセージの候補(例えば、テキスト)が格納される。
【0080】
「不提示条件」フィールドには、候補として提示しない条件に関する情報が格納される。候補として提示しない条件がない場合には、何も格納されない。
【0081】
(5-1-2)情報処理
変形例1の情報処理について説明する。図10は、変形例1の情報処理のシーケンス図である。図11は、変形例1の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0082】
図10に示すように、調剤者端末10は、調剤日及び処方日数の受付(S120)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P200(図11)をディスプレイに表示する。
【0083】
画面P200は、フィールドオブジェクトF200a~F200cと、操作オブジェクトB200と、を含む。
フィールドオブジェクトF200aは、フォローアップの対象となる患者(第1患者)の患者名を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF200bは、第1患者に薬を調剤した日付(調剤日)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF200cは、当該薬の処方日数を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB200は、フィールドオブジェクトF200a~F200cに入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0084】
ステップS120の後、調剤者端末10は、候補提示リクエスト(S121)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF200a~F200cにユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB200を操作すると、プロセッサ12は、候補提示リクエストデータをサーバ30に送信する。
候補提示リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF200aに指定された患者名に関する情報
・フィールドオブジェクトF200bに指定された調剤日に関する情報
・フィールドオブジェクトF200cに指定された処方日数に関する情報
【0085】
ステップS121の後、サーバ30は、候補の提示(S320)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、候補提示リクエストデータに含まれる調剤日及び処方日数の少なくとも一方に基づき、候補情報データベース(図9)の「候補日時」フィールドに格納されている計算式を用いて日付を算出する。また、プロセッサ32は、候補提示リクエストデータに含まれる調剤日及び処方日数の少なくとも一方に基づき、候補情報データベース(図9)の「不提示条件」フィールドに該当するか否かを判定する。例えば、処方日数が8日である場合、候補ID=T002のフォローアップ内容候補は、不提示条件に該当する。プロセッサ32は、不提示条件に該当しないフォローアップ内容候補を特定する。
プロセッサ32は、候補提示レスポンスデータを、調剤者端末10に送信する。候補提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・特定されたフォローアップ内容候補(算出された日付とフォローアップを実施する時間とフォローアップメッセージとの組み合わせ)に関する情報
【0086】
ステップS320の後、調剤者端末10は、フォローアップ内容の受付(S122)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P201(図11)をディスプレイに表示する。
【0087】
画面P201は、フィールドオブジェクトF201と、操作オブジェクトB201と、を含む。
フィールドオブジェクトF201は、フォローアップの内容を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF201には、候補提示レスポンスデータに含まれるフォローアップ内容候補に関する情報が表示される。
操作オブジェクトB201は、フィールドオブジェクトF201に入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0088】
ステップS122の後、調剤者端末10は、予約リクエスト(S123)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF201にユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB201を操作すると、プロセッサ12は、予約リクエストデータをサーバ30に送信する。具体的には、調剤者は、フォローアップ内容候補からの変更を希望しない場合には、フィールドオブジェクトF201に表示されている内容のまま操作オブジェクトB201を操作する。一方、調剤者は、フォローアップ内容候補からの変更を希望する場合には、フィールドオブジェクトF201に表示されているフォローアップ内容を変更して、操作オブジェクトB201を操作する。フォローアップ内容の変更は、例えば、日時の変更、メッセージの変更、複数の日時及びメッセージの組み合わせのうちの一部の削除、又は、日時及びメッセージの追加等である。
予約リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF200aに指定された患者名に関する情報
・フィールドオブジェクトF201に指定されたフォローアップの内容(フォローアップを行う日時とフォローアップメッセージとの組み合わせ)に関する情報
【0089】
ステップS123の後、サーバ30は、本実施形態と同様に、予約情報データベースの更新(S310)及びフォローアップメッセージの提示(S311)を実行する。
【0090】
ステップS311の後、患者端末50は、本実施形態と同様に、フォローアップメッセージの表示(S510)を実行する。
【0091】
変形例1によれば、調剤日及び処方日数の少なくとも一方に基づき、フォローアップを行う日付の候補を調剤者に提示することができる。したがって、調剤者は、フォローアップを行う日付を簡便に指定することができる。また、調剤者は、フォローアップを行う適切な日付を指定することができる。
また、変形例1によれば、フォローアップを行う時間の候補を調剤者に提示することができる。したがって、調剤者は、フォローアップを行う時間を簡便に指定することができる。また、調剤者は、フォローアップを行う適切な時間を指定することができる。
また、変形例1によれば、フォローアップメッセージの候補を調剤者に提示することができる。したがって、調剤者は、フォローアップメッセージを簡便に指定することができる。また、調剤者は、適切なフォローアップメッセージを指定することができる。
【0092】
(5-2)変形例2
変形例2を説明する。変形例2は、第1患者から調剤者に対する返信メッセージを受け付けて提示する例である。なお、変形例2では、さらに調剤者から第1患者に対する再返信メッセージを受け付けて提示する例も説明するが、変形例2はこれに限られない。
【0093】
(5-2-1)コミュニケーション情報データベース
変形例2のコミュニケーション情報データベースを説明する。図12は、変形例2のコミュニケーション情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0094】
図12のコミュニケーション情報データベースには、調剤者と患者との間のメッセージのやり取りに関するコミュニケーション情報が格納されている。
コミュニケーション情報データベースは、「コミュニケーションID」フィールドと、「送信日時」フィールドと、「送り主」フィールドと、「送り先」フィールドと、「メッセージ」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
コミュニケーション情報データベースは、調剤者ID及び患者IDに関連付けられている。
【0095】
「コミュニケーションID」フィールドには、コミュニケーションIDが格納される。コミュニケーションIDは、コミュニケーションの内容を識別する識別情報の一例である。
【0096】
「送信日時」フィールドには、メッセージを送信した日時(日付及び時間)に関する日時情報が格納される。
【0097】
「送り主」フィールドには、メッセージを送った者の識別情報(調剤者ID又は患者ID)が格納される。
【0098】
「送り先」フィールドには、メッセージを受け取った者の識別情報(調剤者ID又は患者ID)が格納される。
【0099】
「メッセージ」フィールドには、送信されたメッセージ(例えば、テキスト)が格納される。
【0100】
(5-2-2)情報処理
変形例2の情報処理について説明する。図13は、変形例2の情報処理のシーケンス図である。図14は、変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。図15は、変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。図16は、変形例2の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0101】
変形例2では、本実施形態と同様に、ステップS110~S310(図7)を実行する。
【0102】
ステップS310の後、図13に示すように、サーバ30は、フォローアップメッセージの提示(S330)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)の「日時」フィールドを参照して、その日時となった際に、提示レスポンスデータを、第1患者の患者連絡先情報の患者連絡先に送信する。
より具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)に関連付けられた患者IDを特定する。プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、特定された患者IDに関連付けられた患者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)を参照して、当該日時に関連付けられたフォローアップメッセージを特定する。プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された患者連絡先情報の患者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・特定されたフォローアップメッセージ
・新規のコミュニケーションID
プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)において、当該日時のレコードの「ステータス」フィールドを更新する。具体的には、「未処理」から「処理済」に変更する。
プロセッサ32は、調剤者ID及び特定された患者IDに関連付けられたコミュニケーション情報データベース(図12)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「コミュニケーションID」フィールドには、ステップS330の提示レスポンスデータに含まれる新規のコミュニケーションIDが格納される。
・「送信日時」フィールドには、ステップS330を実行した日時が格納される。
・「送り主」フィールドには、調剤者IDが格納される。
・「送り先」フィールドには、患者IDが格納される。
・「メッセージ」フィールドには、特定されたフォローアップメッセージが格納される。
【0103】
ステップS330の後、患者端末50は、フォローアップメッセージの表示(S530)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、ステップS330の提示レスポンスデータに基づいて、画面P301(図14)をディスプレイに表示する。
【0104】
画面P301は、表示オブジェクトA301と、フィールドオブジェクトF301と、操作オブジェクトB301と、を含む。
表示オブジェクトA301は、ステップS330の提示レスポンスデータに含まれるフォローアップメッセージを含む。
フィールドオブジェクトF301は、返信メッセージを指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB301は、返信リクエスト(S531)を実行させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0105】
ステップS530の後、患者端末50は、返信リクエスト(S531)を実行する。
具体的には、患者が、フィールドオブジェクトF301にユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB301を操作すると、プロセッサ52は、返信リクエストデータをサーバ30に送信する。
返信リクエストデータは、以下の情報を含む。
・患者ID
・フィールドオブジェクトF301に指定された返信メッセージ
・ステップS330の提示レスポンスデータに含まれるコミュニケーションID
【0106】
ステップS531の後、サーバ30は、返信メッセージの提示(S331)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、コミュニケーション情報データベース(図12)を参照して、返信リクエストデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられた送り主及び送り先を特定する。プロセッサ32は、特定された送り主及び送り先と返信リクエストデータに含まれる患者IDとを比較して、返信メッセージの送り先(ここでは調剤者ID)を特定する。プロセッサ32は、調剤者情報データベース(図4)を参照して、特定された送り先(調剤者ID)に関連付けられた調剤者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された調剤者連絡先情報の調剤者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・フォローアップメッセージ
・返信リクエストデータに含まれる返信メッセージ
・新規のコミュニケーションID
プロセッサ32は、調剤者ID及び患者IDに関連付けられたコミュニケーション情報データベース(図12)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「コミュニケーションID」フィールドには、ステップS331の提示レスポンスデータに含まれる新規のコミュニケーションIDが格納される。
・「送信日時」フィールドには、ステップS331を実行した日時が格納される。
・「送り主」フィールドには、患者IDが格納される。
・「送り先」フィールドには、調剤者IDが格納される。
・「メッセージ」フィールドには、返信リクエストデータに含まれる返信メッセージが格納される。
【0107】
ステップS331の後、調剤者端末10は、返信メッセージの表示(S130)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、ステップS331の提示レスポンスデータに基づいて、画面P302(図15)をディスプレイに表示する。
【0108】
画面P302は、表示オブジェクトA302a~A302bと、フィールドオブジェクトF302と、操作オブジェクトB302と、を含む。
表示オブジェクトA302aは、ステップS331の提示レスポンスデータに含まれるフォローアップメッセージを含む。
表示オブジェクトA302bは、ステップS331の提示レスポンスデータに含まれる返信メッセージを含む。
フィールドオブジェクトF302は、再返信メッセージを指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB302は、再返信リクエスト(S131)を実行させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0109】
ステップS131の後、調剤者端末10は、再返信リクエスト(S332)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF302にユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB302を操作すると、プロセッサ12は、再返信リクエストデータをサーバ30に送信する。
再返信リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF302に指定された再返信メッセージ
・ステップS331の提示レスポンスデータに含まれるコミュニケーションID
【0110】
ステップS131の後、サーバ30は、再返信メッセージの提示(S332)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、コミュニケーション情報データベース(図12)を参照して、再返信リクエストデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられた送り主及び送り先を特定する。プロセッサ32は、特定された送り主及び送り先と再返信リクエストデータに含まれる調剤者IDとを比較して、再返信メッセージの送り先(ここでは患者ID)を特定する。プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、特定された送り先(患者ID)に関連付けられた患者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された患者連絡先情報の患者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・フォローアップメッセージ
・返信メッセージ
・再返信リクエストデータに含まれる再返信メッセージ
・新規のコミュニケーションID
プロセッサ32は、調剤者ID及び患者IDに関連付けられたコミュニケーション情報データベース(図12)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「コミュニケーションID」フィールドには、ステップS332の提示レスポンスデータに含まれる新規のコミュニケーションIDが格納される。
・「送信日時」フィールドには、ステップS332を実行した日時が格納される。
・「送り主」フィールドには、調剤者IDが格納される。
・「送り先」フィールドには、患者IDが格納される。
・「メッセージ」フィールドには、再返信リクエストデータに含まれる再返信メッセージが格納される。
【0111】
ステップS332の後、患者端末50は、再返信メッセージの表示(S533)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、ステップS332の提示レスポンスデータに基づいて、画面P303(図16)をディスプレイに表示する。
【0112】
画面P303は、表示オブジェクトA303a~A303cと、フィールドオブジェクトF303と、操作オブジェクトB303と、を含む。
表示オブジェクトA303aは、ステップS332の提示レスポンスデータに含まれるフォローアップメッセージを含む。
表示オブジェクトA303bは、ステップS332の提示レスポンスデータに含まれる返信メッセージを含む。
表示オブジェクトA303cは、ステップS332の提示レスポンスデータに含まれる再返信メッセージを含む。
フィールドオブジェクトF303は、再々返信メッセージを指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB303は、再々返信リクエストを実行させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0113】
ステップS533の後、ステップS531~S130及びステップS131~S533を同様に繰り返し行ってもよい。これにより、調剤者及び患者は双方向にメッセージのやり取りを行うことができる。
【0114】
変形例2によれば、第1患者からの調剤者に対する返信メッセージを、調剤者に提示することができる。すなわち、第1患者は、調剤者からのフォローアップメッセージに対して返信メッセージを送ることができる。これにより、調剤者は第1患者の状況等を知ることができる。したがって、調剤者は、より充実したフォローアップを行うことができる。
また、変形例2によれば、調剤者からの第1患者に対する再返信メッセージを、第1患者に提示することができる。すなわち、調剤者は、第1患者からの返信メッセージに対して再返信メッセージを送ることができる。これにより、調剤者は第1患者の状況等に応じたフォローアップを行うことができる。したがって、調剤者は、より充実したフォローアップを行うことができる。
【0115】
(5-3)変形例3
変形例3を説明する。変形例3は、患者連絡先として、メッセージの文章を提示できないもの(例えば、固定電話の電話番号)を用いる場合の例である。
【0116】
(5-3-1)予約情報データベース
変形例3のコミュニケーション情報データベースを説明する。図17は、変形例3の予約情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0117】
図17の予約情報データベースには、患者に対するフォローアップの予約に関する予約情報が格納される。
予約情報データベースは、「予約ID」フィールドと、「フォローアップ内容」フィールドと、「ステータス」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
予約情報データベースは、調剤者ID及び患者IDに関連付けられている。
【0118】
「予約ID」フィールドには、予約IDが格納される。予約IDは、フォローアップの予約を識別する識別情報の一例である。
【0119】
「フォローアップ内容」フィールドには、フォローアップの内容に関するフォローアップ内容情報が格納される。「フォローアップ内容」フィールドは、複数のサブフィールド(「日時」フィールド、及び、「フォローアップ名」フィールド)を含む。
【0120】
「日時」フィールドには、フォローアップを行う日時(日付及び時間)に関する日時情報が格納される。
【0121】
「フォローアップ名」フィールドには、フォローアップの内容を端的に表した名称(以下「フォローアップ名」という)に関する情報(例えば、テキスト)が格納される。
【0122】
「ステータス」フィールドには、フォローアップの実施の状況に関するステータス情報が格納される。テータス情報は、「処理済」及び「未処理」の何れかである。
【0123】
(5-3-2)情報処理
変形例3の情報処理について説明する。図18は、変形例3の情報処理のシーケンス図である。図19は、変形例3の情報処理において表示される画面例を示す図である。図20は、変形例3の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0124】
図18に示すように、調剤者端末10は、患者情報の受付(S140)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P400(図19)をディスプレイに表示する。
【0125】
画面P400は、フィールドオブジェクトF400と、操作オブジェクトB400と、を含む。
フィールドオブジェクトF400は、フォローアップの対象となる患者(第1患者)の電子版お薬手帳用二次元コードの画像を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB400は、フィールドオブジェクトF400に入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0126】
ステップS140の後、調剤者端末10は、患者情報登録リクエスト(S141)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF400に第1患者の電子版お薬手帳用二次元コードの画像データを入力し、かつ、操作オブジェクトB400を操作すると、プロセッサ12は、患者情報登録リクエストデータをサーバ30に送信する。電子版お薬手帳用二次元コードは、例えば、QRコード(登録商標)(例えば、JAHIS形式のQRコード)である。画像データの入力は、例えば、調剤者端末10に接続されたカメラ(不図示)等を介して行われる。電子版お薬手帳用二次元コードは、例えば、薬と一緒に調剤者から患者に渡される調剤報酬明細書、服用に関する説明書、又はお薬手帳に貼付するためのシール等の紙媒体等に記載されている。
患者情報登録リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF400に指定された電子版お薬手帳用二次元コードの画像データ
【0127】
ステップS141の後、サーバ30は、患者情報データベースの更新(S340)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、患者情報登録リクエストデータに含まれる画像データを処理して、第1患者の患者識別情報(例えば、患者名)及び連絡先に関する情報(例えば、電話番号)を取得する。プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「患者ID」フィールドには、新規の患者IDが格納される。
・「患者名」フィールドには、取得された患者名が格納される。
・「患者連絡先」フィールドには、取得された患者連絡先が格納される。
プロセッサ32は、新規の患者ID及び患者情報登録リクエストデータに含まれる調剤者IDに関連付けられた予約情報データベース(図17)を新規に生成する。ステップS340の時点では、各フィールドには何も格納されていない。
【0128】
ステップS340の後、調剤者端末10は、フォローアップ内容の受付(S142)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P401(図19)をディスプレイに表示する。
【0129】
画面P401は、フィールドオブジェクトF401と、操作オブジェクトB401と、を含む。
フィールドオブジェクトF401は、フォローアップの内容を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フォローアップの内容は、例えば、フォローアップを行う日時とフォローアップ名との組み合わせである。
操作オブジェクトB401は、フィールドオブジェクトF401に入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0130】
ステップS142の後、調剤者端末10は、予約リクエスト(S143)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF401にユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB401を操作すると、プロセッサ12は、予約リクエストデータをサーバ30に送信する。
予約リクエストデータは、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF401に指定されたフォローアップの内容(フォローアップを行う日時とフォローアップ名との組み合わせ)に関する情報
【0131】
ステップS143の後、サーバ30は、予約情報データベースの更新(S341)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS340で生成した予約情報データベース(図17)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「予約ID」フィールドには、新規の予約IDが格納される。
・「日時」フィールドには、予約リクエストデータに含まれる日時が格納される。1つのレコードには1つの日時が格納される。
・「フォローアップ名」フィールドには、予約リクエストデータに含まれるフォローアップ名が格納される。フォローアップ名は、対応する日時のレコードに格納される。
・「ステータス」フィールドには、「未処理」が格納される。
【0132】
ステップS341の後、サーバ30は、予約情報の提示(S342)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図17)の「日時」フィールドを参照して、その日時となった際に、あるいは、その日時よりも前であって且つ予め定められたタイミング(例えば、「日時」フィールドの日時の2時間前、又は、「日時」フィールドの日付における午前9時、等)となった際に、提示レスポンスデータを、調剤者連絡先情報の調剤者連絡先に送信する。
より具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図17)に関連付けられた調剤者ID及び患者IDを特定する。プロセッサ32は、調剤者情報データベース(図4)を参照して、特定された調剤者IDに関連付けられた調剤者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、特定された患者IDに関連付けられた患者名及び患者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、予約情報データベース(図17)を参照して、当該日時に関連付けられたフォローアップ名を特定する。プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された調剤者連絡先情報の調剤者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・予約ID
・特定された患者名及び患者連絡先情報
・特定されたフォローアップの内容(フォローアップを行う日時とフォローアップ名との組み合わせ)に関する情報(「フォローアップの内容に応じた情報」の一例)
【0133】
ステップS342の後、調剤者端末10は、予約情報の表示(S144)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、提示レスポンスデータに基づいて、画面P402(図20)をディスプレイに表示する。
【0134】
画面P402は、表示オブジェクトA402と、操作オブジェクトB402と、を含む。
表示オブジェクトA402は、提示レスポンスデータに含まれる患者名、患者連絡先情報、及び、フォローアップの内容を含む。
操作オブジェクトB402は、フォローアップを行った旨のユーザ指示を受け付け、かつ、ステータス更新リクエスト(S145)を実行させるためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0135】
ステップS144の後、調剤者端末10は、ステータス更新リクエスト(S145)を実行する。
具体的には、調剤者が、表示オブジェクトA402に含まれる情報に基づいて第1患者に対して電話でフォローアップを実施した後、操作オブジェクトB402を操作すると、プロセッサ12は、ステータス更新リクエストデータをサーバ30に送信する。ステータス更新リクエストデータは、以下の情報を含む。
・予約ID
・フォローアップを行った旨の情報
【0136】
ステップS145の後、サーバ30は、ステータス情報データベースの更新(S343)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図17)において、ステータス更新リクエストデータに含まれる予約IDに関連付けられた「ステータス」フィールドを更新する。具体的には、「未処理」から「処理済」に変更する。
【0137】
変形例3によれば、電子版お薬手帳用二次元コードの情報に基づいて患者識別情報及び患者連絡先情報を取得する。したがって、手入力により生じ得る誤入力を回避することができる。また、外部システムから取得する場合と比較して、外部システムの仕様に依存せずに容易に患者識別情報及び患者連絡先情報を取得することができる。
また、変形例3によれば、調剤者に対して、フォローアップの内容に関する情報及び第1患者に関連付けられた患者連絡先情報を提示する。これにより、患者連絡先として、メッセージの文章を提示できないもの(例えば、固定電話の電話番号)を用いる場合に、調剤者に対して、フォローアップの内容に関する情報及び第1患者の患者連絡先情報を提示することができる。したがって、調剤者は、フォローアップの実施の管理における労力が軽減される。また、患者がメッセージの文章を提示できるデバイスを有していない場合でも、調剤者は患者に対してフォローアップを行うことができる。
さらに、患者がメッセージの文章を提示できるデバイスを有している場合には、本実施形態のように、患者に対して、フォローアップに対応するフォローアップメッセージを提示し、一方、患者がメッセージの文章を提示できるデバイスを有していない場合には、変形例3のように、調剤者に対して、フォローアップの内容に関する情報及び患者連絡先情報を提示することによって、患者のデバイスの保有状況に関わらず調剤者は適切な方法で容易にフォローアップを行うことができる。
また、変形例3によれば、調剤者は、患者に対する所望のフォローアップの内容を指定することができる。これにより、調剤者は、効果、副作用、服薬状況等、種々の観点でのフォローアップを実施することができる。したがって、調剤者は、患者に対して、より充実したフォローアップの実施を行うことができる。
【0138】
(5-4)変形例4
変形例4を説明する。変形例4は、患者識別情報と、返信メッセージに基づく情報と、を含むトレーシングレポートを生成する例である。「トレーシングレポート」とは、「服薬情報提供書」とも呼ばれており、薬局で緊急性及び即時性は低いものの患者の薬物療法等に有用な情報を得た際に、その情報を薬の処方者へ伝えるために用いられている文書である。なお、変形例4では、トレーシングレポートを、薬を処方した者(以下「処方者」という)に送信する例も併せて説明する。処方者は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・病院
・診療所
・医局
・医師
・歯科医師
【0139】
(5-4-1)処方者情報データベース
変形例4の処方者情報データベースを説明する。図21は、変形例4の処方者情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0140】
図21の処方者情報データベースには、処方者に関する処方者情報が格納される。
処方者情報データベースは、「処方者ID」フィールドと、「処方者名」フィールドと、「処方者連絡先」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0141】
「処方者ID」フィールドには、処方者IDが格納される。処方者IDは、処方者を識別する処方者識別情報の一例である。
【0142】
「処方者名」フィールドには、処方者の名称に関する処方者名情報(例えば、テキスト)が格納される。処方者名情報は、処方者識別情報の一例である。処方者が医師の場合、処方者の名称として、例えば、医師の氏名だけが格納されてもよいし、医師の氏名と当該医師が所属する医療機関の名称との組み合わせが格納されてもよい。
【0143】
「処方者連絡先」フィールドには、処方者の連絡先に関する処方者連絡先情報が格納される。処方者連絡先情報は、例えば、以下の少なくとも1つである。
・FAX番号
・サーバ30が提供するサービスのメッセージアカウント
・サーバ30以外の外部サーバが提供するサービスのメッセージアカウント(一例として、ソーシャルネットワークサービスのアカウント)
・メールアドレス
・電話番号
【0144】
(5-4-2)コミュニケーション情報データベース
変形例4のコミュニケーション情報データベースを説明する。図22は、変形例4のコミュニケーション情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0145】
図22のコミュニケーション情報データベースには、調剤者と患者との間のメッセージのやり取りに関するコミュニケーション情報が格納されている。
コミュニケーション情報データベースは、「コミュニケーションID」フィールドと、「予約ID」フィールドと、「送信日時」フィールドと、「送り主」フィールドと、「送り先」フィールドと、「メッセージ」フィールドと、「レポートステータス」フィールドとを含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
コミュニケーション情報データベースは、調剤者ID及び患者IDの組合せに関連付けられている。
【0146】
「コミュニケーションID」フィールドには、コミュニケーションIDが格納される。コミュニケーションIDは、コミュニケーションの内容を識別するコミュニケーション識別情報の一例である。
【0147】
「予約ID」フィールドには、コミュニケーション情報に対応する予約IDが格納される。
【0148】
「送信日時」フィールドには、メッセージを送信した日時(日付及び時間)に関する送信日時情報が格納される。
【0149】
「送り主」フィールドには、メッセージを送った者の送り主識別情報が格納される。調剤者が送り主である場合の送り主識別情報は、調剤者IDである。患者が送り主である場合の送り主識別情報は、患者IDである。
【0150】
「送り先」フィールドには、メッセージを受け取った者の送り先識別情報が格納される。調剤者が送り先である場合の送り先識別情報は、調剤者IDである。患者が送り先である場合の送り先識別情報は、患者IDである。
【0151】
「メッセージ」フィールドには、送信されたメッセージ(例えば、テキスト)が格納される。
【0152】
「レポートステータス」フィールドには、トレーシングレポートの生成及び送信の状況に関するレポートステータス情報が格納される。レポートステータス情報は、「処理済」及び「未処理」の何れかである。
【0153】
(5-4-3)情報処理
変形例4の情報処理について説明する。図23は、変形例4の情報処理のシーケンス図である。図24は、変形例4の情報処理のシーケンス図である。図25は、変形例4の情報処理において表示される画面例を示す図である。図26は、変形例4の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0154】
図23に示すように、調剤者端末10は、本実施形態と同様に、ステップS110~S111を実行する。
【0155】
ステップS111の後、サーバ30は、本実施形態と同様に、ステップS310を実行する。
【0156】
ステップS310の後、予約日時が到来した際に、サーバ30は、フォローアップメッセージの提示(S350)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)を参照して、当該到来した予約日時に関連付けられたフォローアップメッセージを特定する。
プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)に関連付けられた患者IDを特定する。プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、特定された患者IDに関連付けられた患者連絡先情報を特定する。
プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された患者連絡先情報の患者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・特定されたフォローアップメッセージ
・新規のコミュニケーションID
【0157】
ステップS350の後、サーバ30は、データベースの更新(S351)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、予約情報データベース(図6)において、当該日時のレコードの「ステータス」フィールドの情報を「未処理」から「処理済」に変更する。
プロセッサ32は、調剤者ID及び特定された患者IDに関連付けられたコミュニケーション情報データベース(図22)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「コミュニケーションID」フィールドには、ステップS350の提示レスポンスデータに含まれる新規のコミュニケーションIDが格納される。
・「予約ID」フィールドには、特定されたフォローアップメッセ―ジに関連付けられた予約IDが格納される。
・「送信日時」フィールドには、ステップS350を実行した日時が格納される。
・「送り主」フィールドには、調剤者IDが格納される。
・「送り先」フィールドには、患者IDが格納される。
・「メッセージ」フィールドには、特定されたフォローアップメッセージが格納される。
・「レポートステータス」フィールドには、「未処理」が格納される。
【0158】
ステップS350の後、変形例2と同様に、患者端末50は、ステップS530~S531を実行する。
【0159】
ステップS531の後、サーバ30は、返信メッセージの提示(S352)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、コミュニケーション情報データベース(図22)を参照して、返信リクエストデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられた送り主及び送り先の組合せ(つまり、コミュニケーションの主体)を特定する。
プロセッサ32は、特定された送り主及び送り先の組合せと、返信リクエストデータに含まれる患者IDとを比較して、返信メッセージの送り先(ここでは調剤者ID)を特定する。
プロセッサ32は、調剤者情報データベース(図4)を参照して、特定された送り先(調剤者ID)に関連付けられた調剤者連絡先情報を特定する。
プロセッサ32は、提示レスポンスデータを、特定された調剤者連絡先情報の調剤者連絡先に送信する。提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・フォローアップメッセージ
・返信リクエストデータに含まれる返信メッセージ
・ステップS350の提示レスポンスデータに含まれるコミュニケーションID
【0160】
ステップS352の後、サーバ30は、データベースの更新(S353)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、調剤者ID及び患者IDの組合せに関連付けられたコミュニケーション情報データベース(図22)に新規レコードを追加する。新規レコードは、ステップS350の提示レスポンスデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられたレコード内に追加される。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「送信日時」フィールドには、ステップS352を実行した日時が格納される。
・「送り主」フィールドには、患者IDが格納される。
・「送り先」フィールドには、調剤者IDが格納される。
・「メッセージ」フィールドには、返信リクエストデータに含まれる返信メッセージが格納される。
【0161】
ステップS352の後、変形例2と同様に、ステップS130を実行する。
【0162】
次いで、トレーシングレポートを生成及び送信する情報処理を説明する。
図24に示すように、調剤者端末10は、履歴閲覧指示の受付(S150)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P500(図25)をディスプレイに表示する。
【0163】
画面P500は、フィールドオブジェクトF500と、操作オブジェクトB500と、を含む。
フィールドオブジェクトF500は、履歴の閲覧の対象となる患者の患者識別情報(例えば、患者名、患者ID、又は、患者名と患者IDとの組合せ)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB500は、フィールドオブジェクトF500に入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0164】
ステップS150の後、調剤者端末10は、履歴閲覧リクエスト(S151)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF500にユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB500を操作すると、プロセッサ12は、履歴閲覧リクエストデータをサーバ30に送信する。履歴閲覧リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF500に指定された患者識別情報
【0165】
ステップS151の後、サーバ30は、履歴情報の提示(S354)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、履歴閲覧リクエストデータに含まれる患者識別情報に関連付けられた患者ID(つまり、履歴の閲覧の対象となる第1患者の患者ID)を特定する。プロセッサ32は、履歴閲覧リクエストデータに含まれる調剤者ID及び特定された患者IDに関連付けられたコミュニケーション情報データベース(図22)を参照して、調剤者と第1患者とに係るコミュニケーション情報を特定する。
プロセッサ32は、履歴閲覧レスポンスデータを調剤者端末10に送信する。履歴閲覧レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・特定されたコミュニケーション情報
【0166】
ステップS354の後、調剤者端末10は、レポート生成指示の受付(S152)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P501(図25)をディスプレイに表示する。
【0167】
画面P501は、表示オブジェクトA501と、複数の操作オブジェクトB501(B501a,B501b,・・・)と、を含む。一例において、各操作オブジェクトB501は、コミュニケーション情報データベース(図22)において「レポートステータス」フィールドに「未処理」が格納されており且つ「メッセージ」フィールドに返信メッセージが格納されている各コミュニケーションIDに関連付けられている。また、一例において、各操作オブジェクトB501は、「メッセージ」フィールドに返信メッセージが格納されている各コミュニケーションIDに関連付けられており、トレーシングレポートを再度生成及び送信できるようになっていてもよい。また、一例において、操作オブジェクトB501は、「メッセージ」フィールドに返信メッセージが格納されていないコミュニケーションIDも対象となっていてもよい。
表示オブジェクトA501は、履歴閲覧レスポンスデータに含まれるコミュニケーション情報を含む。
操作オブジェクトB501は、トレーシングレポートの生成するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。操作オブジェクトB501aは、コミュニケーションID=C101(図22)で識別されるコミュニケーション情報に対応するトレーシングレポートを生成するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。操作オブジェクトB501bは、コミュニケーションID=C102(図22)で識別されるコミュニケーション情報に対応するトレーシングレポートを生成するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0168】
ステップS152の後、調剤者端末10は、レポート生成リクエスト(S153)を実行する。
具体的には、調剤者が、複数の操作オブジェクトB501のうちの1つ(ここでは、操作オブジェクトB501bを選択した場合を説明する)を操作すると、プロセッサ12は、レポート生成リクエストデータをサーバ30に送信する。レポート生成リクエストデータは、以下の情報を含む。
・操作オブジェクトB501bに関連付けられたコミュニケーションID
【0169】
ステップS153の後、サーバ30は、レポートの提示(S355)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、コミュニケーション情報データベース(図22)を参照して、レポート生成リクエストデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられた送信日時、送り主、送り先、及びメッセージを特定する。プロセッサ32は、特定された送信日時、送り主、送り先、及びメッセージに基づき、トレーシングレポートの原案を生成する。
プロセッサ32は、レポート提示レスポンスデータを調剤者端末10に送信する。レポート提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・生成されたトレーシングレポートの原案に関する情報
【0170】
ステップS355の後、調剤者端末10は、レポートの表示(S154)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、レポート提示レスポンスデータに基づいて、画面P502(図26)をディスプレイに表示する。
【0171】
画面P502は、フィールドオブジェクトF502a~F502dと、操作オブジェクトB502と、を含む。
フィールドオブジェクトF502aは、操作オブジェクトB501bに関連付けられたコミュニケーションIDに対応する薬を処方した処方者の処方者識別情報(例えば、処方者名、処方者ID、又は、処方者名と処方者IDとの組合せ)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF502bは、調剤者名を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF502bには、操作オブジェクトB501bに関連付けられたコミュニケーションIDに対応する調剤者名に関する情報が表示される。
フィールドオブジェクトF502cは、患者名を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF502cには、操作オブジェクトB501bに関連付けられたコミュニケーションIDに対応する患者名に関する情報が表示される。
フィールドオブジェクトF502dは、情報提供内容を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF502dには、操作オブジェクトB501bに関連付けられたコミュニケーションIDに対応するメッセージ(フォローアップメッセージ及び返信メッセージ)及び送信日時に基づく情報が表示される。
操作オブジェクトB502は、フィールドオブジェクトF502a~F502dに入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0172】
ステップS154の後、調剤者端末10は、レポート送信リクエスト(S155)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF502a~F502dにユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB502を操作すると、プロセッサ12は、レポート送信リクエストデータをサーバ30に送信する。
より具体的には、調剤者は、フィールドオブジェクトF502aに処方者識別情報を入力し、フィールドオブジェクトF502b~F502dの内容を表示されているものから変更を希望する場合には、フィールドオブジェクトF502b~F502dに表示されている調剤者名、患者名、及び情報提供内容を変更し、かつ、操作オブジェクトB502を操作すると、プロセッサ12は、レポート送信リクエストデータをサーバ30に送信する。
レポート送信リクエストデータは、以下の情報を含む。
・フィールドオブジェクトF502aに指定された処方者識別情報
・フィールドオブジェクトF502bに指定された調剤者名に関する情報
・フィールドオブジェクトF502cに指定された患者名に関する情報(「第1患者の患者識別情報」の一例)
・フィールドオブジェクトF502dに指定された情報提供内容に関する情報(「返信メッセージに基づく情報」の一例)
【0173】
ステップS155の後、サーバ30は、レポートの送信(S356)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、レポート送信リクエストデータに含まれる各情報に基づき、送信用のトレーシングレポートを生成する。送信用のトレーシングレポートは、情報提供内容に関する情報(「返信メッセージに基づく情報」の一例)、及び第1患者の患者名に関する情報(「第1患者の患者識別情報」の一例)を含む。
送信用のトレーシングレポートはさらに、例えば、第1患者の薬歴情報(「第1患者に関する情報」の一例)を含んでいてもよい。この場合、プロセッサ32は、患者データベース(図5)を参照して、ステップS354で特定された患者IDに関連付けられた薬歴情報を特定する。プロセッサ32は、レポート送信リクエストデータに含まれる各情報及び特定された薬歴情報に基づき、送信用のトレーシングレポートを生成する。
プロセッサ32は、処方者情報データベース(図21)を参照して、レポート送信リクエストデータに含まれる処方者識別情報に関連付けられた処方者連絡先情報を特定する。プロセッサ32は、生成された送信用のトレーシングレポートを、特定された処方者連絡先情報の処方者連絡先に送信する。
プロセッサ32は、コミュニケーション情報データベース(図22)において、対応する「レポートステータス」フィールドを更新する。具体的には、「未処理」から「処理済」に変更する。
【0174】
なお、変形例4では、送信用のトレーシングレポートが、情報提供内容に関する情報及び患者名に関する情報の他に、薬歴情報を含む例を説明したが、これに限られない。送信用のトレーシングレポートは、例えば、以下の少なくとも1つを含んでもよい。
・第1患者に関する情報(患者ID、生年月日、年齢、性別、患者連絡先、既往歴、現病歴、等)
・調剤者に関する情報(調剤者ID、調剤者名、調剤者連絡先、調剤者の住所、等)
・処方者に関する情報(処方者ID、処方者名、処方者連絡先、等)
・調剤された薬に関する情報(薬名、調剤日、処方日数、処方日、用量、用法、残薬、等)
・情報提供に対する患者の同意に関する情報
・トレーシングレポートの生成日
・トレーシングレポートの送信日
・情報提供の種類(処方変更提案、有害事象報告等の分類)に関する情報
これらの情報は、サーバ30のデータベースから取得してもよいし、サーバ30以外のデータベースから取得してもよい。
【0175】
また、変形例4では、ステップS130の後、変形例2と同様に、ステップS131(図13)以降を実行してもよい。この場合、新規レコードは、ステップS350の提示レスポンスデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられたレコード内に追加される。すなわち、コミュニケーション情報データベース(図22)では、ある1つの予約IDに関連するメッセージのやり取りは、1つのコミュニケーションIDに関連付けられて格納される。
【0176】
また、変形例4では、サーバ30が送信用のトレーシングレポートを処方者連絡先に送信する例を示したが、サーバ30は、ステップS356で生成された送信用のトレーシングレポートを調剤者端末10に送信し、調剤者端末10で表示及び印刷がなされてもよい。そして、処方者が、印刷した送信用のトレーシングレポートを通常のFAX等を介して手動で処方者連絡先に送信してもよい。
【0177】
また、変形例4では、処方者識別情報は、調剤者がステップS155で指定する例を示したが、例えば、調剤者がステップS110で指定してもよい。この場合、例えば、予約情報データベース(図6)の予約IDに処方者名が関連付けられて記憶され、ステップS355においてレポート生成リクエストデータに含まれるコミュニケーションIDに関連付けられた予約ID(図22)に基づき処方者識別情報が特定される。そして、画面P502のフィールドオブジェクトF502aに特定された処方者識別情報が表示される。
【0178】
変形例4によれば、患者識別情報と、返信メッセージに基づく情報と、を含むトレーシングレポートを生成することができる。したがって、調剤者は、処方者へ送信するためのトレーシングレポートを容易に作成することができる。
また、変形例4によれば、生成されたトレーシングレポートを、サーバを介して処方者へ送信することができる。したがって、調剤者は、通常のFAX等を介して手動で送信するよりも簡便にトレーシングレポートを処方者へ送信することができる。
【0179】
(5-5)変形例5
変形例5を説明する。変形例5は、患者に関する患者情報及び調剤された薬に関する調剤薬情報の少なくとも一方に基づいて、当該患者が第1患者としてフォローアップの対象となることが推奨されるか否かを判定する例である。ここでは、患者情報として薬歴情報を用いる例を説明する。また、変形例5では、患者情報及び調剤薬情報の少なくとも一方に基づいて、フォローアップの内容の候補を提示する例も併せて説明する。
【0180】
(5-5-1)候補情報データベース
変形例5の候補情報データベースを説明する。図27は、変形例5の候補情報データベースのデータ構造を示す図である。
【0181】
図27の候補情報データベースには、フォローアップの内容の候補に関する情報が格納されている。
候補情報データベースは、「候補ID」フィールドと、「条件」フィールドと、「フォローアップ内容候補」フィールドと、を含む。各フィールドは、互いに関連付けられている。
【0182】
「候補ID」フィールドには、候補IDが格納される。候補IDは、フォローアップの内容の候補を識別する識別情報の一例である。
【0183】
「条件」フィールドには、対応するフォローアップ内容候補を提示する条件に関する条件情報が格納される。条件は、例えば、以下の場合に設定される。
・特定の薬(例えば、副作用が強いあるいはコントロールが難しい薬)を調剤された場合
・これまでに服用したことがない薬を調剤された場合
・これまでとは用量又は用法が変更されて薬を調剤された場合
・特定の薬を服用中に別の薬を調剤された場合
【0184】
「フォローアップ内容候補」フィールドには、フォローアップの内容の候補に関するフォローアップ内容候補情報が格納される。フォローアップ内容候補情報は、例えば、候補フォローアップ名に関する情報、フォローアップを行う日時の候補に関する候補日時情報(調剤日及び処方日数の少なくとも一方に基づいてフォローアップを行う日付を算出するための計算式、及び、時間の候補に関する情報)、及び、候補メッセージの少なくとも1つを含む。1つの候補IDに対して、1つ又は複数のフォローアップ内容候補情報が含まれている。
【0185】
(5-5-2)情報処理
変形例5の情報処理について説明する。図28は、変形例5の情報処理のシーケンス図である。図29は、変形例5の情報処理において表示される画面例を示す図である。図30は、変形例5の情報処理において表示される画面例を示す図である。
【0186】
図28に示すように、調剤者端末10は、調剤薬情報の受付(S160)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P600(図29)をディスプレイに表示する。
【0187】
画面P600は、フィールドオブジェクトF600a~F600dと、操作オブジェクトB600と、を含む。
フィールドオブジェクトF600aは、調剤者によって薬が調剤された患者の患者識別情報(例えば、患者名、患者ID、又は、患者名と患者IDとの組合せ)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF600bは、患者に薬を調剤した日付(調剤日)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF600cは、当該薬の処方日数を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
フィールドオブジェクトF600dは、当該薬の名称(薬名)を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB600は、フィールドオブジェクトF600a~F600dに入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0188】
ステップS160の後、調剤者端末10は、推奨判定リクエスト(S161)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF600a~F600dにユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB600を操作すると、プロセッサ12は、推奨判定リクエストデータをサーバ30に送信する。
推奨判定リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF600aに指定された患者識別情報
・フィールドオブジェクトF600bに指定された調剤日に関する情報(「調剤薬情報」の一例)
・フィールドオブジェクトF600cに指定された処方日数に関する情報(「調剤薬情報」の一例)
・フィールドオブジェクトF600dに指定された薬名に関する情報(「調剤薬情報」の一例)
【0189】
ステップS161の後、サーバ30は、推奨判定結果の提示(S360)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、推奨判定リクエストデータに含まれる患者識別情報に関連付けられた薬歴を特定する。
プロセッサ32は、候補情報データベース(図27)を参照して、特定された薬歴、推奨判定リクエストデータに含まれる調剤日、推奨判定リクエストデータに含まれる処方日数、及び、推奨判定リクエストデータに含まれる薬名に基づき、患者がフォローアップの対象として推奨されるかを判定する。より具体的には、プロセッサ32は、特定された薬歴、推奨判定リクエストデータに含まれる調剤日、推奨判定リクエストデータに含まれる処方日数、及び、推奨判定リクエストデータに含まれる薬名に基づき、候補情報データベース(図27)の「条件」フィールドに含まれる各条件に該当するか否かを判定する。
該当する条件がある場合には、プロセッサ32は、当該患者について、フォローアップの対象となることが推奨されると判定する。一方、何れの条件にも該当しない場合には、プロセッサ32は、当該患者について、フォローアップの対象とならなくてもよいと判定する。プロセッサ32は、該当する条件がある場合には、当該条件を特定する。
プロセッサ32は、推奨判定レスポンスデータを、調剤者端末10に送信する。推奨判定レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・当該患者がフォローアップの対象となることが推奨されるか否かの判定結果に関する情報
・該当する条件に関する情報(該当する条件がある場合のみ)
【0190】
ステップS360の後、調剤者端末10は、推奨判定結果の表示(S162)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P601(図29)をディスプレイに表示する。
【0191】
画面P601は、表示オブジェクトA601と、操作オブジェクトB601a~B601bと、を含む。
表示オブジェクトA601は、推奨判定レスポンスデータに含まれる判定結果に関する情報、及び、該当する条件に関する情報(該当する条件がある場合のみ)を含む。
操作オブジェクトB601aは、フォローアップ内容を設定しない旨のユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
操作オブジェクトB601bは、フォローアップ内容を設定する旨のユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
なお、フォローアップの対象とならなくてもよいと判定された場合であっても、操作オブジェクトB601a及び操作オブジェクトB601bが表示され、調剤者は必要に応じてフォローアップ内容を設定することができる。
【0192】
ステップS162の後、調剤者が、操作オブジェクトB601aを操作した場合には、プロセッサ12は、フォローアップ内容を設定しない旨のユーザ指示情報を含むリクエストデータをサーバ30に送信する。これにより、処理が終了する。
【0193】
一方、ステップS162の後、調剤者が、操作オブジェクトB601bを操作した場合には、調剤者端末10は、設定リクエスト(S163)を実行する。
具体的には、調剤者が、操作オブジェクトB601bを操作すると、プロセッサ12は、設定リクエストデータをサーバ30に送信する。
【0194】
ステップS163の後、サーバ30は、候補の提示(S361)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、ステップS360で特定された条件に関連付けられたフォローアップ内容候補を特定する。プロセッサ32は、変形例1のステップS320と同様に、「フォローアップ内容候補」フィールドに格納されている計算式を用いて候補日時における具体的な日付を算出する。
プロセッサ32は、候補提示レスポンスデータを、調剤者端末10に送信する。候補提示レスポンスデータは、以下の情報を含む。
・特定されたフォローアップ内容候補(算出された日付とフォローアップを実施する時間とフォローアップメッセージとの組み合わせ)に関する情報
【0195】
ステップS361の後、調剤者端末10は、フォローアップ内容の受付(S164)を実行する。
具体的には、プロセッサ12は、画面P602(図30)をディスプレイに表示する。
【0196】
画面P602は、フィールドオブジェクトF602と、操作オブジェクトB602と、を含む。
フィールドオブジェクトF602は、フォローアップの内容を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。フィールドオブジェクトF602には、候補提示レスポンスデータに含まれるフォローアップ内容候補に関する情報が表示される。
操作オブジェクトB602は、フィールドオブジェクトF602に入力されたユーザ指示をサーバ30に送信するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトである。
【0197】
ステップS164の後、調剤者端末10は、予約リクエスト(S165)を実行する。
具体的には、調剤者が、フィールドオブジェクトF602にユーザ指示を入力し、かつ、操作オブジェクトB602を操作すると、プロセッサ12は、予約リクエストデータをサーバ30に送信する。
より具体的には、調剤者は、フォローアップ内容候補からの変更を希望しない場合には、フィールドオブジェクトF602に表示されている内容のまま操作オブジェクトB602を操作する。一方、調剤者は、フォローアップ内容候補からの変更を希望する場合には、フィールドオブジェクトF602に表示されているフォローアップ内容を変更して、操作オブジェクトB602を操作する。フォローアップ内容の変更は、例えば、日時の変更、メッセージの変更、複数の日時及びメッセージの組み合わせのうちの一部の削除、又は、日時及びメッセージの追加等である。
予約リクエストデータは、以下の情報を含む。
・調剤者ID
・フィールドオブジェクトF600aに指定された患者識別情報に関する情報
・フィールドオブジェクトF602に指定されたフォローアップの内容(フォローアップを行う日時とフォローアップメッセージとの組み合わせ)に関する情報
【0198】
ステップS165の後、サーバ30は、予約情報データベースの更新(S362)を実行する。
具体的には、プロセッサ32は、患者情報データベース(図5)を参照して、予約リクエストデータに含まれる患者識別情報に関連付けられた患者ID(つまり、フォローアップの対象となる第1患者の患者ID)を特定する。プロセッサ32は、予約リクエストデータに含まれる調剤者ID及び特定された患者IDに関連付けられた予約情報データベース(図6)に新規レコードを追加する。新規レコードの各フィールドには、以下の情報が格納される。
・「予約ID」フィールドには、新規の予約IDが格納される。
・「日時」フィールドには、予約リクエストデータに含まれる日時が格納される。1つのレコードには1つの日時が格納される。
・「メッセージ」フィールドには、予約リクエストデータに含まれるフォローアップメッセージが格納される。フォローアップメッセージは、対応する日時のレコードに格納される。
・「ステータス」フィールドには、「未処理」が格納される。
【0199】
ステップS362の後、サーバ30は、本実施形態と同様に、フォローアップメッセージの提示(S311)を実行する。
【0200】
ステップS311の後、患者端末50は、フォローアップメッセージの表示(S560)を実行する。
具体的には、プロセッサ52は、提示レスポンスデータに基づいて、画面P603(図30)をディスプレイに表示する。
【0201】
画面P603は、表示オブジェクトA603を含む。
表示オブジェクトA603は、提示レスポンスデータに含まれるフォローアップメッセージを含む。
【0202】
なお、変形例5では、患者情報として薬歴を用いる例を示したが、これに限られない。患者情報としては、例えば、以下のものが挙げられる。
・既往歴
・現病歴
・属性(年齢、性別)
・生活習慣(飲酒、喫煙、睡眠、食事、運動等)
・アレルギー歴
・家族歴
・妊娠の有無
・アンケート結果(例えば、薬の服用におけるリスクの有無又は当該リスクの程度を判定するためのアンケート結果(例えば、認知症リスク又は嚥下機能を判定するアンケート結果))
・その他薬の服用におけるリスクの有無
また、患者情報と調剤薬情報との組み合わせに基づく例として、妊娠中の患者が特定の薬を調剤された場合等が挙げられる。
【0203】
また、ステップS160において、患者識別情報及び調剤薬情報は調剤者が入力するものでなくてもよい。例えば、患者識別情報及び調剤薬情報は、サーバ30以外の外部サーバ(一例として、調剤管理システム)から取得されてもよい。例えば、サーバ30以外の外部サーバ(一例として、調剤管理システム)に調剤に関する情報が新たに入力された際に、サーバ30へ患者識別情報及び調剤薬情報が送信されてもよい。
【0204】
また、ステップS360において、該当する条件が複数ある場合には、プロセッサ32は、適合の度合いが最も高い条件を特定し、推奨判定レスポンスデータには、当該条件に関する情報のみが含まれてもよい。この場合、ステップS164において、当該条件についてのフォローアップ内容候補のみが提示される。
あるいは、該当する条件が複数ある場合には、該当する全ての条件についてのフォローアップ内容候補が提示されてもよい。
【0205】
変形例5によれば、患者情報及び調剤薬情報の少なくとも一方に基づいて、患者が第1患者としてフォローアップの対象となることが推奨されるか否かを判定する。そのため、予め決められた条件に該当する患者について、フォローアップの対象となることが推奨される旨が提示される。したがって、調剤者は、フォローアップの必要性が高い患者を容易に知ることができる。
また、変形例5によれば、調剤者に対して、第1患者に関する患者情報及び調剤薬情報の少なくとも一方に基づいて、フォローアップの内容の候補を提示する。したがって、調剤者は、第1患者に対する適切なフォローアップ内容を簡便に知ることができる。また、調剤者は、第1患者に対して適切なフォローアップを行うことができる。
【0206】
(6)本実施形態の小括
本実施形態について小括する。
【0207】
本実施形態の第1態様は、
患者を識別する患者識別情報と、患者の連絡先に関する患者連絡先情報と、を関連付けて記憶する手段(例えば、患者情報データベース(図5)を管理するプロセッサ32)を備え、
ユーザ(例えば、調剤者)から、薬を調剤された第1患者に対するフォローアップの内容の指定を受け付ける手段(例えば、ステップS310の処理を実行するプロセッサ32、又は、ステップS341の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
フォローアップの内容に応じた情報を提示する手段(例えば、ステップS311の処理を実行するプロセッサ32、又は、ステップS342の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置(例えば、サーバ30)である。
【0208】
第1態様によれば、調剤者は、患者に対する所望のフォローアップの内容を指定することができる。これにより、調剤者は、効果、副作用、服薬状況等、種々の観点でのフォローアップを実施することができる。したがって、調剤者は、患者に対して、より充実したフォローアップの実施を行うことができる。
【0209】
本実施形態の第2態様は、
受け付ける手段が、フォローアップを行う日時の指定を受け付ける、
情報処理装置である。
【0210】
第2態様によれば、調剤者は、所望の日時において患者に対してフォローアップの実施を行うことができる。
【0211】
本実施形態の第3態様は、
薬を調剤した日付及び処方日数の少なくとも一方に関する情報を取得する手段(例えば、ステップS320の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
受け付ける手段が、薬を調剤した日付及び処方日数の少なくとも一方に基づき、フォローアップを行う日付の候補をユーザ(例えば、調剤者)に提示する、
情報処理装置である。
【0212】
第3態様によれば、調剤者は、フォローアップを行う日付を簡便に指定することができる。また、調剤者は、フォローアップを行う適切な日付を指定することができる。
【0213】
本実施形態の第4態様は、
提示する手段が、第1患者に関連付けられた患者連絡先情報に対応する連絡先に対して、フォローアップの内容に対応するフォローアップメッセージを提示する、
情報処理装置である。
【0214】
第4態様によれば、調剤者は、第1患者に対して口頭でフォローアップを行う必要がなく、第1患者に対するフォローアップの実施における労力が軽減される。
【0215】
本実施形態の第5態様は、
第1患者から、ユーザ(例えば、調剤者)に対する返信メッセージの指定を受け付ける手段(例えば、ステップS331の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
ユーザ(例えば、調剤者)に対して、返信メッセージを提示する手段(例えば、ステップS331の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0216】
第5態様によれば、第1患者は、調剤者からのフォローアップメッセージに対して返信メッセージを送るができる。これにより、調剤者は第1患者の状況等を知ることができる。したがって、調剤者は、より充実したフォローアップを行うことができる。
【0217】
本実施形態の第6態様は、
電子版お薬手帳用二次元コードの情報に基づいて患者識別情報及び患者連絡先情報を取得する手段(例えば、ステップS340の処理を実行するプロセッサ32)を備え、
提示する手段が、ユーザ(例えば、調剤者)に対して、フォローアップの内容に関する情報及び第1患者に関連付けられた患者連絡先情報を提示する、
情報処理装置である。
【0218】
第6態様によれば、手入力により生じ得る誤入力を回避することができる。また、外部システムから取得する場合と比較して、外部システムの仕様に依存せずに容易に患者識別情報及び患者連絡先情報を取得することができる。また、患者連絡先として、メッセージの文章を提示できないもの(例えば、固定電話の電話番号)を用いる場合に、調剤者に対して、フォローアップの内容に関する情報及び第1患者の患者連絡先情報を提示することができる。したがって、調剤者は、フォローアップの実施の管理における労力が軽減される。また、患者がメッセージの文章を提示できるデバイスを有していない場合でも、調剤者は患者に対してフォローアップを行うことができる。
【0219】
本実施形態の第7態様は、
第1患者の患者識別情報と、返信メッセージに基づく情報と、を含むトレーシングレポートを生成する手段(例えば、ステップS356の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0220】
第7態様によれば、調剤者は、処方者へ送信するためのトレーシングレポートを容易に作成することができる。
【0221】
本実施形態の第8態様は、
トレーシングレポートを、薬を処方した者に送信する手段(例えば、ステップS356の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0222】
第8態様によれば、調剤者は、通常のFAX等を介して手動で送信するよりも簡便にトレーシングレポートを処方者へ送信することができる。
【0223】
本実施形態の第9態様は、第1患者に関する患者情報及び調剤された薬に関する調剤薬情報の少なくとも一方に基づいて、フォローアップの内容の候補を提示する手段(例えば、ステップS361の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0224】
第9態様によれば、調剤者は、第1患者に対する適切なフォローアップ内容を簡便に知ることができる。また、調剤者は、第1患者に対して適切なフォローアップを行うことができる。
【0225】
本実施形態の第10態様は、患者に関する患者情報及び調剤された薬に関する調剤薬情報の少なくとも一方に基づいて、当該患者が第1患者としてフォローアップの対象となることが推奨されるか否かを判定する手段(例えば、ステップS360の処理を実行するプロセッサ32)を備える、
情報処理装置である。
【0226】
第10態様によれば、調剤者は、フォローアップの必要性が高い患者を容易に知ることができる。
【0227】
本実施形態の第11態様は、
コンピュータ(例えば、プロセッサ32)を、上記の各手段として機能させるためのプログラムである。
【0228】
(7)その他の変形例
その他の変形例を説明する。
【0229】
記憶装置11は、ネットワークNWを介して、調剤者端末10と接続されてもよい。記憶装置31は、ネットワークNWを介して、サーバ30と接続されてもよい。記憶装置51は、ネットワークNWを介して、患者端末50と接続されてもよい。
【0230】
上記の情報処理の各ステップは、調剤者端末10、サーバ30及び患者端末50の何れでも実行可能である。
例えば、調剤者端末10が上記の情報処理の全てのステップを実行可能である場合、調剤者端末10は、サーバ30にリクエストを送信することなく、スタンドアロンで動作する情報処理装置として機能する。
【0231】
本実施形態及び各変形例において、各メッセージはテキストである例を示したが、これに限られない。メッセージは、画像データ、PDFファイル等の各種ファイルデータ等であってもよい。また、メッセージは、入力フォーム形式を利用したものであってもよい。例えば、フォローアップメッセージとして調剤者からの第1患者に対する1つ以上の質問を含む入力フォームが第1患者に提示され、返信メッセージとして第1患者が入力フォームに質問に対する回答を入力する(例えば、選択肢を選択する又はテキストを入力する)ものが挙げられる。
【0232】
変形例1において、薬の調剤日及び処方日数は、例えば、画像データ(薬と一緒に調剤者から第1患者に渡される調剤報酬明細書、服用に関する説明書、又はお薬手帳に貼付するためのシール等)から取得してもよい。調剤報酬明細書等の画像データは、調剤報酬明細書等の全体の画像であってもよいし、調剤報酬明細書等の一部分の画像であってもよい。調剤報酬明細書等の一部分の画像としては、例えば、調剤報酬明細書等に記載された二次元コードの画像が挙げられる。画面P200(図11)は、フィールドオブジェクトF200b~F200cの代わりに、第1患者の調剤報酬明細書等の画像を指定するためのユーザ指示を受け付けるオブジェクトを含む。画像データの入力は、例えば、調剤者端末10に接続されたカメラ(不図示)等を介して行われる。調剤者端末10又はサーバ30が画像データを処理して、調剤日及び処方日数の情報を取得する。画像処理の方法としては、二次元コード以外に、調剤報酬明細書等に記載されている文字をOCR処理することが挙げられる。これにより、手入力により生じ得る誤入力を回避することができる。
【0233】
また、変形例1において、薬の調剤日及び処方日数は、例えば、外部サーバが提供するシステム(例えば、薬歴を管理するためのシステム等)から取得してもよい。
【0234】
変形例1において、提示されるフォローアップ内容候補として、フォローアップ名を含んでもよい。フォローアップ名は、フォローアップの内容を端的に表した名称であるため、調剤者は、画面P201においてフォローアップ内容候補を素早く把握することができる。
【0235】
変形例2において、返信メッセージ及び再返信メッセージは、メッセージ候補から選択及び編集することができるようになっていてもよい。例えば、効果についてのフォローアップメッセージに対する返信メッセージの候補として、「効果があります」及び「効果がありません」等のメッセージ候補が提示される。これにより、患者は、返信メッセージを簡便に指定することができる。また、調剤者は、再返信メッセージを簡便に指定することができる。
【0236】
変形例3において、画像データの処理は調剤者端末10が行ってもよい。この場合、患者情報登録リクエストデータは、画像データの代わりに、調剤者端末10において取得された患者識別情報及び患者連絡先情報を含み、サーバ30は患者情報登録リクエストデータを介して患者識別情報及び患者連絡先情報を取得する。また、画像処理の方法としては、二次元コード以外に、調剤報酬明細書又は服用に関する説明書等の紙媒体等に記載されている文字をOCR処理することが挙げられる。
【0237】
本発明の情報処理装置は、第1患者に対するフォローアップの内容をCSVファイルとして出力する手段を備えていてもよい。また、本発明の情報処理装置は、返信メッセージの内容をCSVファイルとして出力する手段を備えていてもよい。これにより、外部サーバが提供するシステム(例えば、薬歴を管理するためのシステム等)への転記が容易となる。
【0238】
本発明の情報処理装置は、CSVファイルを他のシステム(例えば、薬歴を管理するためのシステム等)に転記する手段を備えていてもよい。これにより、外部サーバが提供するシステム(例えば、薬歴を管理するためのシステム等)への転記が容易となる。
【0239】
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明の範囲は上記の実施形態に限定されない。また、上記の実施形態は、本発明の主旨を逸脱しない範囲において、種々の改良や変更が可能である。また、上記の実施形態及び変形例は、組合せ可能である。
【符号の説明】
【0240】
1 :情報処理システム
10 :調剤者端末
11 :記憶装置
12 :プロセッサ
13 :入出力インタフェース
14 :通信インタフェース
30 :サーバ
31 :記憶装置
32 :プロセッサ
33 :入出力インタフェース
34 :通信インタフェース
50 :患者端末
51 :記憶装置
52 :プロセッサ
53 :入出力インタフェース
54 :通信インタフェース

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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