(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】プログラム、方法、情報処理装置、システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20240618BHJP
【FI】
G06Q10/10
(21)【出願番号】P 2023218057
(22)【出願日】2023-12-25
【審査請求日】2023-12-25
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)2023年8月9日に、イベント「89祭2023」で発表、(2)2023年4月25日に、ウェブサイト(https://lp.wasurenai.jp/)で公開、(3)2023年2月13日~同年12月21日に、各販売先に販売
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】507179553
【氏名又は名称】株式会社SHIFT
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】丹下 大
(72)【発明者】
【氏名】大倉 奨貴
(72)【発明者】
【氏名】北原 俊
(72)【発明者】
【氏名】金城 貴大
【審査官】福田 正悟
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-257907(JP,A)
【文献】特開2022-105932(JP,A)
【文献】特開2002-279165(JP,A)
【文献】特開2011-198109(JP,A)
【文献】特開2023-162073(JP,A)
【文献】清水 徹,大量パソコンの運用管理テクニック(第2回),日経オープンシステム,1998年01月15日,第58号,pp.238-249
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、
前記第1人事情報に基づき、前記複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、
所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とを比較するステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とに差異がある場合、前記差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、
前記更新内容をユーザに提示するステップと
、
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するウェブサービスに関する情報とを分析するステップと、
前記分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項2】
前記読み出すステップにおいて、前記人事システムにおける前記第2人事情報の更新頻度に基づくタイミングで、前記人事システムから前記第2人事情報を読み出す請求項1記載のプログラム。
【請求項3】
前記提案するステップにおいて、同規模の企業に関する分析の結果、又は同業の企業に関する分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案する請求項
1記載のプログラム。
【請求項4】
前記管理するステップにおいて、前記複数の人材が前記ウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理し、
前記提示するステップにおいて、前記最終日から所定日数が経った人材のアカウントの要否を前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項5】
前記管理するステップにおいて、必要と判断されたアカウントが確認された日からログインされずに所定日数経った場合、当該アカウントを削除する請求項
4記載のプログラム。
【請求項6】
前記管理するステップにおいて、前記複数の人材が前記ウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理し、
前記提示するステップにおいて、前記最終日から所定日数が経った人材のアカウントを前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項7】
前記提示するステップにおいて、アカウントを削除した場合に削減される費用を前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項8】
前記提示するステップにおいて、利用するウェブサービスを切り替えた際に削減される費用を前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項9】
前記設定するステップにおいて、前記第1人事情報に含まれる属性に基づいて利用が許諾されているウェブサービスが予め設定されており、
前記提示するステップにおいて、前記ウェブサービスを許諾するルールを変更した際に変わる費用を前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項10】
前記設定するステップにおいて、前記第1人事情報に含まれる属性に基づいて利用が許諾されているウェブサービスが予め設定されており、
前記提示するステップにおいて、前記第1人事情報に含まれる属性に基づき、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報を前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項11】
前記設定するステップにおいて、前記第1人事情報に含まれる属性に基づいて利用が許諾されているウェブサービスが予め設定されており、
利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報に基づいて報告書を作成するステップを前記プロセッサに実行させる請求項1記載のプログラム。
【請求項12】
前記ウェブサービスの提供元から、当該ウェブサービスのアカウントに関する情報を取得するステップを前記プロセッサに実行させ、
前記管理するステップにおいて、前記第1人事情報と結びついていないアカウントを抽出し、
前記提示するステップにおいて、抽出した前記アカウントを前記ユーザに提示する請求項1記載のプログラム。
【請求項13】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、前記プログラムは、前記プロセッサに、
所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、
前記第1人事情報に基づき、
前記複数の人材が利用するウェブサービスと、前記複数の人材が利用するハードウェア
とを管理するステップと、
所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とを比較するステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とに差異がある場合、
前記差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容、又は前記差異に基づいて前記ハードウェアの利用状態の更新内容
を設定するステップと、
前記更新内容をユーザに提示するステップと、
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するハードウェアに関する情報とを分析するステップと、
前記分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきハードウェアを提案するステップと
を実行させるプログラム。
【請求項14】
前記提案するステップにおいて、同規模の企業に関する分析の結果、又は同業の企業に関する分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきハードウェアを提案する請求項
13記載のプログラム。
【請求項15】
管理されている前記ウェブサービス、前記ハードウェア、又はこれらの組み合わせに基づき、出席するべきeラーニングの講座を前記複数の人材に提案するステップを前記プロセッサに実行させる請求項
13記載のプログラム。
【請求項16】
前記ハードウェアの利用状態の更新内容に基づき、備品の購入、又は廃棄を管理するステップを前記プロセッサに実行させる請求項
13記載のプログラム。
【請求項17】
前記管理するステップにおいて、稟議システムからウェブサービスの稟議に係る情報を受信し、受信した情報に基づいて前記ウェブサービスを管理する請求項1記載のプログラム。
【請求項18】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、前記プロセッサが、
所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、
前記第1人事情報に基づき、前記複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、
所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とを比較するステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とに差異がある場合、前記差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、
前記更新内容をユーザに提示するステップと
、
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するウェブサービスに関する情報とを分析するステップと、
前記分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案するステップと
を実行する方法。
【請求項19】
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、前記制御部が、
所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、
前記第1人事情報に基づき、前記複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、
所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とを比較するステップと、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とに差異がある場合、前記差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、
前記更新内容をユーザに提示するステップと
、
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するウェブサービスに関する情報とを分析するステップと、
前記分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案するステップと
を実行する情報処理装置。
【請求項20】
所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶する手段と、
前記第1人事情報に基づき、前記複数の人材が利用するウェブサービスを管理する手段と、
所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出す手段と、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とを比較する手段と、
前記第1人事情報と、前記第2人事情報とに差異がある場合、前記差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容を設定する手段と、
前記更新内容をユーザに提示する手段と
、
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するウェブサービスに関する情報とを分析する手段と、
前記分析の結果に基づき、前記所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案する手段と
を備えるシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、方法、情報処理装置、システムに関する。
【背景技術】
【0002】
企業における複数のアプリケーションの利用を管理するための装置が提案されている(特許文献1参照)。特許文献1では、装置は、一括処理予約要求を受信し、それに応じて一括処理予約を設定し、設定された日時又は時間帯に一括処理の実行結果を記憶する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、人事アプリケーションサーバから、人事情報として所属ステータス又は従業員ステータスの変更日又は変更日時の入力が装置になされてもよいことが記載されている。しかしながら、人事アプリケーションサーバから、変更日又は変更日時の入力が装置になされる場合、利用する人事アプリケーションに依存してしまう恐れがある。
【0005】
本開示の目的は、導入する人事システムに関わらず、最新の人事情報に基づき、従業員が利用するウェブサービスを管理することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、第1人事情報と、第2人事情報とを比較するステップと、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、更新内容をユーザに提示するステップとを実行させる。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、導入する人事システムに関わらず、最新の人事情報に基づき、従業員が利用するウェブサービスを管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
【
図2】
図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
【
図3】第1サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
【
図4】第2サーバ30の機能的な構成の例を示す図である。
【
図5】第3サーバ40の機能的な構成の例を示す図である。
【
図6】ユーザ情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
【
図7】第1人事情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。
【
図8】管理テーブル2023のデータ構造を示す図である。
【
図9】権限情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
【
図10】ウェブサービス情報テーブル2025のデータ構造を示す図である。
【
図11】ハードウェア情報テーブル2026のデータ構造を示す図である。
【
図12】第2サーバ30から人事情報を読み出す際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【
図13】ウェブサービスを更新する際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【
図14】管理者が操作する端末装置10で表示されるウェブサービスの管理画面1411の例を表す模式図である。
【
図15】従業員に対してアカウントを個別に発行する際の管理画面1412の例を表す模式図である。
【
図16】従業員に対してハードウェアを発行する際の管理画面1412の例を表す模式図である。
【
図17】ウェブサービスの契約を見直す際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【
図18】アカウントを見直す際の管理画面1413の例を表す模式図である。
【
図19】管理者の端末装置10に表示される報告書の例を表す模式図である。
【
図20】コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0010】
<概略>
本実施形態に係る情報処理装置は、所定の企業が利用するウェブサービスを管理している。情報処理装置は、企業の人事システムから所定のタイミングで人事情報の少なくとも一部を読み出す。情報処理装置は、記憶済みの人事情報と、読み出した人事情報とを比較し、差異点に基づいてウェブサービスの利用状態の更新内容を設定する。情報処理装置は、企業において情報システムを管理する従業員へ更新内容を提示する。企業における情報システムの管理は、例えば、企業が業務で使用するネットワークの管理、ルータ及びPC(Personal Computer)等のITデバイスの管理、業務で使用するソフトウェア及びウェブサービス等の管理を含む。
【0011】
情報処理装置は、ウェブサービスのみでなく、企業で利用されるハードウェアを管理してもよい。情報処理装置は、記憶済みの人事情報と、読み出した人事情報とを比較し、差異点に基づいてハードウェアの利用状態の更新内容を設定する。
【0012】
<1 システム全体の構成図>
図1は、システム1の全体構成の例を示すブロック図である。
図1に示すシステム1は、例えば、端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30、及び第3サーバ40を含む。端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30、及び第3サーバ40は、例えば、ネットワーク80を介して通信接続する。
【0013】
図1に示す端末装置10は、例えば、ユーザが操作する情報処理装置である。具体的には、端末装置10は、企業に属する一般の従業員が操作する情報処理装置である。また、端末装置10は、企業において情報システムの管理を業務とする従業員が操作する情報処理装置である。企業における情報システムの管理は、例えば、企業が業務で使用するネットワークの管理、ルータ及びPC(Personal Computer)等のITデバイスの管理、業務で使用するソフトウェア及びウェブサービス等の管理を含む。
【0014】
端末装置10は、例えば、据え置き型のPC、ラップトップPC等により実現される。端末装置10は、例えば、スマートフォン、タブレット等の携帯端末等であってもよい。端末装置10は、HMD(Head Mount Display)、腕時計型端末等のウェアラブル端末であってもよい。
【0015】
端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、ストレージ16と、プロセッサ19とを備える。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための装置(例えば、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス、キーボード等)である。出力装置14は、ユーザに対して情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカー等)である。
【0016】
図1において、システム1が端末装置10を2台含む例を示しているが、システム1に含まれる端末装置10の数は、2台に限定されない。システム1に含まれる端末装置10は、2台未満であってもよいし、3台以上であってもよい。
【0017】
第1サーバ20は、例えば、企業に属する従業員が利用するウェブサービスを管理するサービスを提供する情報処理装置である。また、第1サーバ20は、例えば、企業に属する従業員に配属されるハードウェアを管理するサービスを提供する情報処理装置である。
【0018】
第1サーバ20は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。
図1に示すように、第1サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対して情報を出力するための出力装置とのインタフェースとして機能する。
【0019】
図1において、複数の装置の集合体を1つの第1サーバ20としてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係る第1サーバ20を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又は第1サーバ20に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0020】
第2サーバ30は、例えば、企業の人事情報を管理するサービスを提供する情報処理装置である。第2サーバ30は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。第2サーバ30は、例えば、
図1の第1サーバ20と同様の構成を有する。
【0021】
図1において、複数の装置の集合体を1つの第2サーバ30としてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係る第2サーバ30を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又は第2サーバ30に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0022】
第3サーバ40は、例えば、企業に属する従業員が利用するウェブサービスを提供する情報処理装置である。つまり、第3サーバ40は、例えば、SaaS(Software as a Service)を提供する情報処理装置である。第3サーバ40は、例えば、企業との契約に基づいて従業員に対してアカウントを発行する。従業員は、割り当てられたアカウントを介してウェブサービスを利用する。第3サーバ40は、例えば、ネットワーク80に接続されたコンピュータにより実現される。第3サーバ40は、例えば、
図1の第1サーバ20と同様の構成を有する。
【0023】
図1において、複数の装置の集合体を1つの第3サーバ40としてもよい。1つ又は複数のハードウェアに対して本実施形態に係る第3サーバ40を実現することに要する複数の機能の配分の仕方は、各ハードウェアの処理能力及び/又は第3サーバ40に求められる仕様等に鑑みて適宜決定することができる。
【0024】
各情報処理装置は演算装置と記憶装置とを備えたコンピュータにより構成されている。コンピュータの基本ハードウェア構成および、当該ハードウェア構成により実現されるコンピュータの基本機能構成は後述する。端末装置10、第1サーバ20、第2サーバ30、及び第3サーバ40のそれぞれについて、後述するコンピュータの基本ハードウェア構成およびコンピュータの基本機能構成と重複する説明は省略する。
【0025】
<1.1 端末装置の構成>
図2は、
図1に示す端末装置10の構成例を表すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、通信部120と、入力装置13と、出力装置14と、音声処理部17と、マイク171と、スピーカー172と、カメラ160と、位置情報センサ150と、記憶部180と、制御部190とを備える。端末装置10に含まれる各ブロックは、例えば、バス等により電気的に接続される。
【0026】
通信部120は、端末装置10が他の装置と通信するための変復調処理等の処理を行う。通信部120は、制御部190で生成された信号に送信処理を施し、外部(例えば、第1サーバ20)へ送信する。通信部120は、外部から受信した信号に受信処理を施し、制御部190へ出力する。
【0027】
入力装置13は、端末装置10を操作するユーザが指示、又は情報を入力するための装置である。入力装置13は、例えば、操作面へ触れることで指示が入力されるタッチ・センシティブ・デバイス131等により実現される。端末装置10がPC等である場合には、入力装置13は、リーダー、キーボード、マウス等により実現されてもよい。入力装置13は、ユーザから入力される指示を電気信号へ変換し、電気信号を制御部190へ出力する。なお、入力装置13には、例えば、外部の入力機器から入力される電気信号を受け付ける受信ポートが含まれてもよい。
【0028】
出力装置14は、端末装置10を操作するユーザへ情報を提示するための装置である。出力装置14は、例えば、ディスプレイ141等により実現される。ディスプレイ141は、制御部190の制御に応じたデータを表示する。ディスプレイ141は、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)、又は有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ等によって実現される。
【0029】
音声処理部17は、例えば、音声信号のデジタル-アナログ変換処理を行う。音声処理部17は、マイク171から与えられる信号をデジタル信号に変換して、変換後の信号を制御部190へ与える。また、音声処理部17は、音声信号をスピーカー172へ与える。音声処理部17は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク171は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部17へ与える。スピーカー172は、音声処理部17から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0030】
カメラ160は、受光素子により光を受光し、撮影信号として出力するためのデバイスである。
【0031】
位置情報センサ150は、端末装置10の位置を検出するセンサであり、例えばGPS(Global Positioning System)モジュールである。GPSモジュールは、衛星測位システムで用いられる受信装置である。衛星測位システムでは、少なくとも3個または4個の衛星からの信号を受信し、受信した信号に基づいて、GPSモジュールが搭載される端末装置10の現在位置を検出する。位置情報センサ150は、端末装置10が接続する無線基地局の位置から、端末装置10の現在の位置を検出してもよい。
【0032】
記憶部180は、例えば、メモリ15、及びストレージ16等により実現され、端末装置10が使用するデータ、及びプログラムを記憶する。記憶部180は、例えば、ユーザ情報181を記憶する。
【0033】
ユーザ情報181は、例えば、端末装置10を使用するユーザについての情報を含む。ユーザについての情報には、例えば、ユーザの氏名、年齢、住所、生年月日、連絡先等が含まれる。
【0034】
制御部190は、プロセッサ19が記憶部180に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部190は、端末装置10の動作を制御する。制御部190は、プログラムに従って動作することにより、操作受付部191と、送受信部192と、表示制御部194ととしての機能を発揮する。
【0035】
操作受付部191は、入力装置13から入力される指示、又は情報を受け付けるための処理を行う。具体的には、例えば、操作受付部191は、タッチ・センシティブ・デバイス131等から入力される指示、又は情報を受け付ける。
【0036】
また、操作受付部191は、マイク171から入力される音声指示を受け付ける。具体的には、例えば、操作受付部191は、マイク171から入力され、音声処理部17でデジタル信号に変換された音声信号を受信する。操作受付部191は、例えば、受信した音声信号を分析して所定の名詞を抽出することで、ユーザからの指示を取得する。
【0037】
送受信部192は、端末装置10が、第1サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された情報、又はユーザからの指示を第1サーバ20へ送信する。また、送受信部192は、第1サーバ20から提供される情報を受信する。
【0038】
また、送受信部192は、端末装置10が、第2サーバ30等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された情報、又はユーザからの指示を第2サーバ30へ送信する。また、送受信部192は、第2サーバ30から提供される情報を受信する。
【0039】
また、送受信部192は、端末装置10が、第3サーバ40等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。具体的には、例えば、送受信部192は、ユーザから入力された情報、又はユーザからの指示を第3サーバ40へ送信する。また、送受信部192は、第3サーバ40から提供される情報を受信する。
【0040】
表示制御部193は、第1サーバ20、第2サーバ30、第3サーバ40から提供された情報をユーザに対して表示するため、出力装置14を制御する。
【0041】
<1.2 第1サーバの機能的な構成>
図3は、第1サーバ20の機能的な構成の例を示す図である。
図3に示すように、第1サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0042】
通信部201は、第1サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0043】
記憶部202は、例えば、ユーザ情報テーブル2021、第1人事情報テーブル2022、管理テーブル2023、権限情報テーブル2024、ウェブサービス情報テーブル2025、ハードウェア情報テーブル2026、第2人事情報テーブル2027等を有する。なお、記憶部202で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。例えば、これらのテーブルのうちいずれかが記憶されていなくてもよいし、さらなる情報が記憶されていてもよい。例えば、記憶部202は、ウェブサービスの管理サービスを利用する企業についての情報を記憶するテーブルを有してもよい。
【0044】
ユーザ情報テーブル2021は、ウェブサービスの管理サービスを利用するユーザについての情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。ウェブサービスの管理サービスを利用するユーザは、例えば、情報システムの管理を業務とする従業員(管理者)である。
【0045】
第1人事情報テーブル2022は、所定の企業の従業員についての人事情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0046】
管理テーブル2023は、従業員が利用するウェブサービスに関する情報を記憶するテーブルである。また、管理テーブル2023は、従業員が利用するハードウェアに関する情報を記憶してもよい。詳細は後述する。
【0047】
権限情報テーブル2024は、従業員の属性に応じて予め設定されている、ウェブサービスの割り当て規則を記憶するテーブルである。また、権限情報テーブル2024は、従業員の属性に応じて予め設定されている、ハードウェアの割り当て規則を記憶してもよい。詳細は後述する。
【0048】
ウェブサービス情報テーブル2025は、企業が利用しているウェブサービスに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0049】
ハードウェア情報テーブル2026は、企業が保有しているハードウェアに関する情報を記憶するテーブルである。詳細は後述する。
【0050】
第2人事情報テーブル2027は、人事システムで管理される人事情報を一時的に記憶するテーブルである。本実施形態においては、第2人事情報テーブル2027に記憶される情報は、第2サーバ30に記憶される人事情報が所定のタイミングで読み出されて記憶される。所定のタイミングは、例えば、以下である。
・所定の周期
・第2サーバ30において人事情報が更新されるタイミング
【0051】
第2人事情報テーブル2027で記憶される情報の項目は、例えば、第1人事情報テーブル2022で記憶される情報と同様である。
【0052】
制御部203は、プロセッサ29が記憶部202に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部203は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、第1管理モジュール2033、第2管理モジュール2034、読出モジュール2035、設定モジュール2036、作成モジュール2037、分析モジュール2038、提案モジュール2039、取得モジュール20310、提示制御モジュール20311として示す機能を発揮する。
【0053】
受信制御モジュール2031は、第1サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0054】
送信制御モジュール2032は、第1サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0055】
第1管理モジュール2033は、第1人事情報テーブル2022を管理する。具体的には、第1管理モジュール2033は、第2サーバ30から読み出した人事情報と、第1人事情報テーブル2022に記憶している人事情報に差異がある場合、当該差異に基づき第1人事情報テーブル2022を更新する。
【0056】
また、第1管理モジュール2033は、企業の従業員が利用するウェブサービスを管理する。具体的には、例えば、従業員が入社、異動、又は退職等することによりウェブサービスの設定を更新する必要がある。第1管理モジュール2033は、例えば、人事情報の変更に基づき、従業員が利用するウェブサービスのアカウントを更新する。
【0057】
より具体的には、第1管理モジュール2033は、例えば、情報システムの管理を業務とする従業員(管理者)からの指示に応じ、管理テーブル2023において、従業員が利用するウェブサービスのアカウントを更新する。このとき、第1管理モジュール2033は、例えば、アカウントを更新するタイミングの指定を管理者から受け付け、受け付けたタイミングでアカウントを更新してもよい。また、第1管理モジュール2033は、人事情報を更新するタイミングで、管理者からの指示を受けずに、管理テーブル2023において、管理者が利用するウェブサービスのアカウントを更新してもよい。第1管理モジュール2033は、新たなアカウントの発行が指示された場合、該当するウェブサービスを提供する第3サーバ40へ、アカウントを発行するように指示を出す。また、第1管理モジュール2033は、既存のアカウントの削除が指示された場合、該当するウェブサービスを提供する第3サーバ40へ、アカウントを削除するように指示を出す。
【0058】
第1管理モジュール2033は、例えば、従業員がウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理する。第1管理モジュール2033は、例えば、最終ログイン日から所定日数が経過した場合、提示制御モジュール20311を介して管理者へ、使われていないアカウントがあることを通知する。使用されていないアカウントは削除されるか維持されるかが管理者により判断される。第1管理モジュール2033は、管理者により不要と判断されたアカウントを削除する。必要と判断され、アカウントが維持された場合であっても、例えば、第1管理モジュール2033は、該当する従業員によりログインがされなかった日数を計測し、要否が確認された日から所定日数経った場合、当該アカウントを削除する。
【0059】
第1管理モジュール2033は、従業員が無断で使用しているウェブサービスのアカウントを検出する。具体的には、例えば、第1管理モジュール2033は、第3サーバ40から送信される、ウェブサービスのアカウントに関する情報に基づき、管理テーブル2023で管理されていないアカウントを検出する。第1管理モジュール2033は、例えば、提示制御モジュール20311を介して管理者へ、無断で使用されているアカウントがあることを通知する。
【0060】
また、第1管理モジュール2033は、企業の従業員が利用するハードウェアを管理する。具体的には、例えば、従業員が入社、異動、又は退職等することによりハードウェアを準備する必要がある。第1管理モジュール2033は、例えば、人事情報の変更に基づき、従業員が利用するハードウェアを更新する。より具体的には、第1管理モジュール2033は、例えば、管理者からの指示に応じ、管理テーブル2023において、従業員が利用するハードウェアを更新する。
【0061】
第2管理モジュール2034は、人事情報の変更に基づき、備品の購入、又は廃棄を管理する。具体的には、例えば、企業は、従業員の入社、又は異動に伴い、従業員が利用するハードウェアに係る備品を準備する必要がある。第2管理モジュール2034は、例えば、人事情報の変更に基づいて、備品の購入数を計上する。第2管理モジュール2034は、例えば、備品を準備する勤務地、PC及びスマートフォン等のハードウェアの機種、ハードウェアの購入数等に基づき、ハードウェア情報テーブル2026を参照し、購入先、及び配送経路等を検索する。第2管理モジュール2034は、例えば、提示制御モジュール20311を介して管理者へ、備品の準備に関する情報を提示する。
【0062】
また、例えば、企業は、従業員の退職に伴い、従業員が利用していたハードウェアに係る備品を廃棄することもあり得る。第2管理モジュール2034は、例えば、人事情報の変更に基づいて、廃棄する備品の数を計上する。第2管理モジュール2034は、例えば、廃棄する必要のある備品がある勤務地、廃棄にかかる備品の数、廃棄にかかる備品の種類等に基づき、ハードウェア情報テーブル2026を参照し、廃棄事業者を検索する。第2管理モジュール2034は、例えば、提示制御モジュール20311を介して管理者へ、備品の廃棄に関する情報を提示する。
【0063】
読出モジュール2035は、所定のタイミングで人事システムから、人事システムで管理されている人事情報を読み出す。例えば、読出モジュール2035は、月に数回のタイミングで、第2サーバ30に対し、記憶している人事情報を送信するように指示を出す。月に数回のタイミングは、例えば、月初、月中、月末等であってよい。読出モジュール2035は、例えば、人事情報をAPI(Application Programming Interface)を利用して第2サーバ30に要求してもよい。送信を要求する人事情報の項目は、例えば、第1サーバ20が記憶している人事情報の項目と対応する。第2サーバ30では、第1サーバ20で記憶している人事情報よりも多くの項目を含む人事情報が記憶されている。第1サーバ20は、例えば、第2サーバ30で記憶される人事情報の一部を要求する。
【0064】
読出モジュール2035は、人事システムに対して人事情報を要求するタイミングを徐々に変更してもよい。例えば、企業によって、入社、異動、退職等のタイミングが異なる。そのため、人事システムにおける人事情報の更新頻度は企業によって様々である。読出モジュール2035は、例えば、導入初期においては、月に数回、例えば、数日に1回等の比較的多めの頻度で人事システムに対して人事情報を要求する。読出モジュール2035は、人事情報を要求するタイミングを切り替えながら、第1人事情報テーブル2022に記憶される情報に対する変更箇所の数を分析する。読出モジュール2035は、例えば、所定数、かつ、同程度の変更が発生し得る蓋然性の高い要求タイミングに調整する。これにより、読出モジュール2035は、導入される企業に適した頻度、かつ、周期で第2サーバ30から人事情報を取得することが可能となる。
【0065】
なお、読出モジュール2035は、人事システムに対し、人事情報の更新を要求してもよい。読出モジュール2035は、人事システムにおいて更新された人事情報を読み出す。
【0066】
設定モジュール2036は、人事情報の変更に基づき、ウェブサービスのアカウントの更新内容を設定する。具体的には、例えば、設定モジュール2036は、第2サーバ30から読み出された人事情報と、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報とを比較する。つまり、設定モジュール2036は、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報に対する、第2人事情報テーブル2027に記憶された人事情報の差異を抽出する。設定モジュール2036は、差異が発生した従業員の属性を、権限情報テーブル2024に照合させ、従業員が利用するウェブサービスの変更点を取得する。設定モジュール2036は、ウェブサービスの変更点に基づいて、アカウントの追加、及び/又はアカウントの削除を設定する。つまり、設定モジュール2036は、ウェブサービスのアカウントの更新内容を設定する。
【0067】
また、設定モジュール2036は、人事情報の変更に基づき、ハードウェアの更新内容を設定する。具体的には、例えば、設定モジュール2036は、第2サーバ30から読み出された人事情報と、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報とを比較する。つまり、設定モジュール2036は、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報に対する、第2人事情報テーブル2027に記憶された人事情報の差異を抽出する。設定モジュール2036は、差異が発生した従業員の属性を、権限情報テーブル2024に照合させ、従業員が利用するハードウェアの変更点を取得する。設定モジュール2036は、ハードウェアの変更点に基づいて、新たなハードウェアの準備、及び/又は既存のハードウェアの廃棄を設定する。つまり、設定モジュール2036は、ハードウェアの更新内容を設定する。
【0068】
作成モジュール2037は、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報に基づいて報告書を作成する。具体的には、例えば、作成モジュール2037は、ウェブサービス毎のアカウント数の遷移を表す報告書を作成する。また、作成モジュール2037は、例えば、ウェブサービス毎のアカウント数に基づく費用の遷移を表す報告書を作成する。また、作成モジュール2037は、例えば、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報を、従業員の属性毎にまとめた報告書を作成する。作成モジュール2037は、例えば、従業員に利用されているハードウェアに関する情報に基づいて報告書を作成してもよい。
【0069】
また、作成モジュール2037は、例えば、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報を企業毎にまとめた報告書を作成する。具体的には、例えば、作成モジュール2037は、所定のウェブサービスのアカウント数、又は費用を企業毎に集計した報告書を作成する。
【0070】
分析モジュール2038は、複数の企業の人事情報と、これらの企業の従業員が利用するウェブサービスに関する情報とを分析する。例えば、第1サーバ20は、複数の企業に関する情報、これらの企業に属する従業員に関する情報、及びこれらの企業が利用するウェブサービスに関する情報を記憶している。分析モジュール2038は、これらを分析し、所定の分析結果を取得する。具体的には、例えば、分析モジュール2038は、同規模の企業が利用する傾向の高いウェブサービスを分析結果として取得する。また、分析モジュール2038は、例えば、同規模の企業がウェブサービスに対して支払っている費用を分析結果として取得する。また、分析モジュール2038は、例えば、同業の企業が利用する傾向の高いウェブサービスを分析結果として取得する。また、分析モジュール2038は、例えば、同業の企業がウェブサービスに対して支払っている費用を分析結果として取得する。
【0071】
また、分析モジュール2038は、複数の企業の人事情報と、これらの企業の従業員が利用するハードウェアに関する情報とを分析する。分析モジュール2038は、例えば、同規模の企業が利用する傾向の高いハードウェアを分析結果として取得する。また、分析モジュール2038は、例えば、同規模の企業がハードウェアに対して支払っている費用を分析結果として取得する。また、分析モジュール2038は、例えば、同業の企業が利用する傾向の高いハードウェアを分析結果として取得する。また、分析モジュール2038は、例えば、同業の企業がハードウェアに対して支払っている費用を分析結果として取得する。
【0072】
提案モジュール2039は、分析結果に基づいて、企業が利用するべきウェブサービスを提案する。具体的には、例えば、提案モジュール2039は、同規模の企業が利用する傾向の高いウェブサービスを提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同規模の企業がウェブサービスに対して支払っている費用に基づき、費用を抑えるための施策を提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同規模の企業がウェブサービスに対して支払っている費用に基づき、よりウェブサービスを活用するための施策を提案する。
【0073】
また、提案モジュール2039は、例えば、同業の企業が利用する傾向の高いウェブサービスを提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同業の企業がウェブサービスに対して支払っている費用に基づき、費用を抑えるための施策を提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同業の企業がウェブサービスに対して支払っている費用に基づき、よりウェブサービスを活用するための施策を提案する。施策には、例えば、権限情報テーブル2024に記憶される、属性毎に設定されているウェブサービスの割り当て規則の変更も含まれる。
【0074】
提案モジュール2039は、例えば、所定のタイミングで企業が利用するべきウェブサービスを提案する。所定のタイミングには、例えば、以下が含まれる。
・契約更新時期が所定期間内に含まれる場合
・管理者により新たなウェブサービスが検索された場合
【0075】
また、提案モジュール2039は、分析結果に基づいて、企業が利用するべきハードウェアを提案する。具体的には、例えば、提案モジュール2039は、同規模の企業が利用する傾向の高いハードウェアを提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同規模の企業がハードウェアに対して支払っている費用に基づき、費用を抑えるための施策を提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同規模の企業がハードウェアに対して支払っている費用に基づき、高性能なハードウェアを導入するための施策を提案する。
【0076】
また、提案モジュール2039は、例えば、同業の企業が利用する傾向の高いハードウェアを提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同業の企業がハードウェアに対して支払っている費用に基づき、費用を抑えるための施策を提案する。また、提案モジュール2039は、例えば、同業の企業がハードウェアに対して支払っている費用に基づき、高性能なハードウェアを導入するための施策を提案する。施策には、例えば、権限情報テーブル2024に記憶される、属性毎に設定されているハードウェアの割り当て規則の変更も含まれる。
【0077】
また、提案モジュール2039は、管理されているウェブサービス、ハードウェア、又はこれらの組み合わせに基づき、従業員が出席するべきeラーニングの講座を提案する。具体的には、例えば、従業員に対して割り当てられているウェブサービス、ハードウェア、又はこれらの組み合わせに対し、習得することが推奨されるスキルが予め設定されている。提案モジュール2039は、設定に基づき、ウェブサービス、ハードウェア、又はこれらの両方が割り当てられている従業員に対し、推奨されるスキルに係るeラーニングの講座を提案する。提案された講座を従業員が採った場合、第1管理モジュール2033は、例えば、従業員が採った講座を管理してもよい。第1管理モジュール2033は、例えば、講座の出欠についても管理し、講座が実施される前日に翌日の講座の開催を通知する。また、第1管理モジュール2033は、講座の出欠を所定のテーブルに記憶する。
【0078】
取得モジュール20310は、ウェブサービスのアカウントに関する情報を取得する。具体的には、例えば、取得モジュール20310は、ウェブサービス情報テーブル2025に基づき、契約しているアカウントに関する情報をウェブサービス毎に確認する。取得モジュール20310は、ウェブサービスを提供する各第3サーバ40に対し、契約しているアカウント数、アカウントに係る従業員の識別情報を、例えば、APIを利用して要求する。取得モジュール20310は、ウェブサービスのアカウントに関する情報として、アカウント数、アカウントを有する従業員の識別情報を第3サーバ40から受信する。
【0079】
また、取得モジュール20310は、割り当てられているアカウントを介して従業員がウェブサービスにログインした最終日を取得する。具体的には、例えば、取得モジュール20310は、ウェブサービスを提供する第3サーバ40に対し、APIを利用して従業員のログインデータを要求する。また、取得モジュール20310は、従業員の端末装置10のブラウザのプラグインからログインデータを取得してもよい。
【0080】
提示制御モジュール20311は、例えば、ウェブサービスのアカウントに関する情報を管理者に提示する。具体的には、例えば、提示制御モジュール20311は、人事情報の変更に基づいて設定されたウェブサービスの更新内容を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、例えば、ハードウェアに関する情報を管理者に提示する。具体的には、例えば、提示制御モジュール20311は、人事情報の変更に基づいて設定されたハードウェアの更新内容を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、ハードウェアの手配、又は廃棄に関する情報を管理者に提示する。
【0081】
また、提示制御モジュール20311は、最終ログイン日から所定日数が経った従業員(のアカウント)を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、最終ログイン日から所定日数が経ったアカウントの要否を管理者に提示する。
【0082】
また、提示制御モジュール20311は、ウェブサービスの変更の提案を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、ハードウェアの変更の提案を管理者に提示する。
【0083】
また、提示制御モジュール20311は、アカウントを削除した場合に削減される費用を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、利用するウェブサービスを切り替えた際に削減される費用を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、ウェブサービスを割り当てる規則を変更した際に変わる費用を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、利用するハードウェアを切り替えた際に削減される費用を管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、ハードウェアを割り当てる規則を変更した際に変わる費用を管理者に提示する。
【0084】
また、提示制御モジュール20311は、作成モジュール2037により作成された報告書を管理者に提示する。
【0085】
また、提示制御モジュール20311は、従業員に対して受講を推奨するeラーニングの講座を提示する。
【0086】
<1.3 第2サーバの機能的な構成>
図4は、第2サーバ30の機能的な構成の例を示す図である。
図4に示すように、第2サーバ30は、通信部301と、記憶部302と、制御部303としての機能を発揮する。
【0087】
通信部301は、第2サーバ30が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0088】
記憶部302は、例えば、人事情報テーブル3021等を有する。記憶部302で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。例えば、人事情報テーブル3021以外のテーブルが記憶されていてもよい。
【0089】
人事情報テーブル3021は、例えば、第2サーバ30が提供する人事システムに関わるサービスを受ける企業の人事情報を記憶するテーブルである。人事情報テーブル3021に記憶される情報は、例えば、従業員の入社、異動、及び退職等のタイミングで、必要に応じて更新される。人事情報テーブル3021に記憶される情報は、第1人事情報テーブル2022に記憶される情報よりも多い情報が含まれ得る。
【0090】
制御部303は、プロセッサが記憶部302に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部303は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール3031、送信制御モジュール3032、及び人事管理モジュール3033として示す機能を発揮する。
【0091】
受信制御モジュール3031は、第2サーバ30が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0092】
送信制御モジュール3032は、第2サーバ30が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0093】
人事管理モジュール3033は、例えば、第2サーバ30が提供する人事システムに関わるサービスを受ける企業の人事情報を管理する。具体的には、例えば、人事管理モジュール3033は、企業の人事部に属する従業員からの指示を受け付ける。人事管理モジュール3033は、従業員からの指示に基づき、人事情報テーブル3021に記憶される人事情報を更新する。
【0094】
<1.4 第3サーバの機能的な構成>
図5は、第3サーバ40の機能的な構成の例を示す図である。
図5に示すように、第3サーバ40は、通信部401と、記憶部402と、制御部403としての機能を発揮する。
【0095】
通信部401は、第3サーバ40が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0096】
記憶部402は、例えば、ユーザ情報テーブル4021等を有する。記憶部402で記憶されるテーブルは、これらに限定されない。例えば、ユーザ情報テーブル4021以外のテーブルが記憶されていてもよい。
【0097】
ユーザ情報テーブル4021は、例えば、第3サーバ40が提供するサービスを受ける企業のユーザに関する情報を記憶するテーブルである。
【0098】
制御部403は、プロセッサが記憶部402に記憶されるプログラムを読み込み、プログラムに含まれる命令を実行することにより実現される。制御部403は、プログラムに従って動作することにより、受信制御モジュール4031、送信制御モジュール4032、及びサービス提供モジュール4033として示す機能を発揮する。
【0099】
受信制御モジュール4031は、第3サーバ40が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0100】
送信制御モジュール4032は、第3サーバ40が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0101】
サービス提供モジュール4033は、例えば、第3サーバ40が提供するサービスを受ける企業のユーザにサービスを提供する。
【0102】
<2 データ構造>
図6~
図11は、第1サーバ20が記憶するテーブルのデータ構造を示す図である。なお、
図6~
図11は一例であり、記載されていないデータを除外するものではない。また、同一のテーブルに記載されるデータであっても、記憶部において離れた記憶領域に記憶されていることもあり得る。
【0103】
図6は、ユーザ情報テーブル2021のデータ構造を示す図である。
図6に示すユーザ情報テーブル2021は、会社ID及びユーザIDをキーとして、パスワード、氏名、年齢、生年月日、性別、住所等のカラムを有するテーブルである。
【0104】
会社IDは、会社を一意に識別するための識別子を記憶する項目である。ユーザIDは、ユーザを一意に識別するための識別子を記憶する項目である。パスワードは、ユーザが、第1サーバ20が提供するサービスへログインする際に必要とされるパスワードを記憶する項目である。氏名は、ユーザの名前を記憶する項目である。年齢は、ユーザの年齢を記憶する項目である。生年月日は、ユーザの生年月日を記憶する項目である。性別は、ユーザの性別を記憶する項目である。住所は、ユーザの居所を記憶する項目である。
【0105】
図7は、第1人事情報テーブル2022のデータ構造を示す図である。
図7に示す第1人事情報テーブル2022は、会社ID及びユーザIDをキーとして、職種、雇用形態、勤務地、部署、役職、担当プロジェクト等のカラムを有するテーブルである。
【0106】
職種は、従業員が担う仕事の種類を記憶する項目である。雇用形態は、従業員の雇用の形態を記憶する項目である。勤務地は、従業員が勤務する地域を記憶する項目である。部署は、従業員が属する組織上の区分を記憶する項目である。役職は、企業の組織内において設定されている役割又は職務を記憶する項目である。担当プロジェクトは、従業員が担当しているプロジェクトを記憶する項目である。
【0107】
図8は、管理テーブル2023のデータ構造を示す図である。
図8に示す管理テーブル2023は、社員IDをキーとして、PC、携帯端末、デバイス1、ウェブサービス1、ウェアリソース2、ウェブサービス3、…等のカラムを有するテーブルでる。
【0108】
PC、携帯端末、デバイス1は、例えば、ハードウェアの使用許諾に係るカラムである。項目「PC」には、例えば、使用が許諾されているPCの識別番号が記憶される。項目「PC」には、使用が許諾されているPCの型番号が記憶されてもよい。項目「携帯端末」には、例えば、使用が許諾されているスマートフォンの識別番号が記憶される。項目「携帯端末」には、使用が許諾されているスマートフォンの型番号が記憶されてもよい。項目「デバイス1」は、デバイス1の使用が許諾されているか否かが記憶される。許可されている場合、項目「デバイス1」に、例えば、丸が記憶される。なお、丸に限定されず、許諾されていることが把握可能であれば、他の文字、又は企業であってもよい。
【0109】
ウェブサービス1~ウェブサービスnは、例えば、ウェブサービスの使用許諾に係るカラムである。項目「ウェブサービス1」は、ウェブサービス1の使用が許諾されているか否かが記憶される。許可されている場合、項目「ウェブサービス1」に、例えば、丸が記憶される。項目「ウェブサービス1」は、ウェブサービスについての契約プラン、契約開始日、又は最終ログイン日等が記憶されていてもよい。
【0110】
図9は、権限情報テーブル2024のデータ構造を示す図である。
図9に示す権限情報テーブル2024は、属性をキーとして、PC、携帯端末、デバイス1、ウェブサービス1、ウェアリソース2、ウェブサービス3、…等のカラムを有するテーブルでる。
【0111】
権限情報テーブル2024では、属性毎にレコードが作成されており、該当する属性に対して許諾されている項目に丸が記憶されている。具体的には、例えば、職種1であれば、ウェブサービス1についての利用が許諾されている。従業員に対して使用が許諾されるウェブサービスは、例えば、属性のうち少なくとも2つ以上の組み合わせに基づいて設定される。所定の従業員についての人事情報が職種:営業職、雇用形態:正社員、勤務地:X県X市、部署:営業第1部、役職:課長、担当プロジェクト:プロジェクト1である場合、当該従業員は、それぞれの属性に対して許諾されているウェブサービスを利用する資格を有する。従業員に対してウェブサービスのアカウントを設定する場合、許諾されているウェブサービスのアカウントを登録するか否かが管理者に対して確認される。従業員に対し、利用が推奨されるウェブサービスが自動的に抽出されるため、管理者は、従業員が利用するウェブサービスをひとつずつ選択する必要がなくなる。また、漏れがなくなる。
【0112】
図10は、ウェブサービス情報テーブル2025のデータ構造を示す図である。
図10に示すウェブサービス情報テーブル2025は、ウェブサービスをキーとして、契約内容、利用料金、アドレス、API等のカラムを有するテーブルである。
【0113】
契約内容は、ウェブサービスについて締結されている契約内容を記憶する項目である。利用料金は、ウェブサービスを利用するのにかかる料金を記憶する項目である。アドレスは、ウェブサービスを提供する第3サーバ40に対して所定の情報を要求する際のリンク先を記憶する項目である。APIは、ウェブサービスを提供する第3サーバ40に対して所定の情報を要求する際に利用するAPIを記憶する項目である。
【0114】
図11は、ハードウェア情報テーブル2026のデータ構造を示す図である。
図11に示すハードウェア情報テーブル2026は、ハードウェアをキーとして、利用数、未利用数、手配等のカラムを有するテーブルでる。
【0115】
利用数は、企業によって所有されているハードウェアのうち、利用されているハードウェアの数を記憶する項目である。未利用数は、企業によって所有されているハードウェアのうち、利用されていないハードウェアの数を記憶する項目である。手配は、ハードウェアの購入先を記憶する項目である。項目「手配」には、配送経路に関する事業者が記憶されていてもよい。また、項目「手配」には、ハードウェアを廃棄する際の廃棄事業者が記憶されていてもよい。
【0116】
<3 動作>
企業において利用されているウェブサービスを管理する際の第1サーバ20の動作について説明する。
【0117】
(人事情報の読み出し)
図12は、第2サーバ30から人事情報を読み出す際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
図12では、所定の企業が、自社の人事情報を、第2サーバ30が提供する人事サービスを利用して管理している。人事情報は、現在の情報に加え、所定の日付から発生する変更の予定も含む。所定の日付から発生する変更の予定は、例えば、平成23年2月末時点において、平成23年4月1日から入社、平成23年3月31日で退職、平成23年4月1日から異動等の予定を含む。
【0118】
ステップS11において、第1サーバ20は、第2サーバ30から人事情報を読み出す。具体的には、例えば、制御部203は、読出モジュール2035により、所定のタイミングで第2サーバ30に対し、人事情報を要求する。例えば、読出モジュール2035は、月に数回のタイミングで、第2サーバ30に対し、人事情報を要求する。
【0119】
第2サーバ30は、人事情報の要求を受けると、人事情報テーブル3021に記憶している人事情報を第1サーバ20へ送信する。
【0120】
ステップS12において、第1サーバ20は、第2サーバ30から送信された人事情報を受信し、記憶する。具体的には、例えば、制御部203は、第1管理モジュール2033により、第2サーバ30から読み出した人事情報を第2人事情報テーブル2027に記憶する。
【0121】
ステップS11において、読出モジュール2035は、人事システムに対して人事情報を要求するタイミングを徐々に変更してもよい。例えば、読出モジュール2035は、ウェブサービス管理の導入初期においては、月に数回、例えば、数日に1回等の比較的多めの頻度で第2サーバ30に対して人事情報を要求する。読出モジュール2035は、人事情報を要求するタイミングを切り替えながら、第1人事情報テーブル2022に記憶される情報に対する変更箇所の数を分析する。読出モジュール2035は、例えば、人事情報を要求するタイミングを調整し、所定数の変更が発生する蓋然性の高いタイミングを設定する。つまり、読出モジュール2035は、従業員の入社、退職が発生しやすいと想定されるタイミングを設定する。設定されるタイミングは、例えば、毎月のうちの決まった日にちであってもいいし、月毎に日にちが異なっていてもよい。読出モジュール2035は、設定したタイミングで人事情報を第2サーバ30に要求する。
【0122】
なお、読出モジュール2035は、所定の周期でタイミングを調整してもよい。読出モジュール2035は、例えば、1年に1回ほどの周期で人事情報を要求するタイミングを、現行の仕様に沿ったタイミングに調整する。これにより、読出モジュール2035は、導入される企業に適したタイミングで第2サーバ30から人事情報を取得することが可能となる。
【0123】
(ウェブサービスの更新)
図13は、ウェブサービスを更新する際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【0124】
まず、管理者は、端末装置10を操作し、第1サーバ20にアクセスする。管理者は、例えば、自身のID及びパスワードを入力し、ウェブサービスの管理サービスにログインする。
【0125】
ステップS21において、第1管理モジュール2033は、管理者からのログインを受け付ける。第1管理モジュール2033は、管理者からのログインを受け付けると、ユーザ情報テーブル2021を参照し、管理者にサービスの提供を開始する。
【0126】
ステップS22において、第1管理モジュール2033は、第2人事情報テーブル2027に記憶されている人事情報を読み出す。具体的には、例えば、第1管理モジュール2033は、新たに記憶された人事情報が第2人事情報テーブル2027に記憶されているか否かを判断する。第1管理モジュール2033は、新たに記憶された人事情報がある場合、第2人事情報テーブル2027から人事情報を読み出す。
【0127】
ステップS23において、設定モジュール2036は、第2人事情報テーブル2027から読み出した人事情報と、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報とを比較する。これにより、設定モジュール2036は、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報に対する、第2人事情報テーブル2027に記憶された人事情報の差異を抽出する。
【0128】
ステップS24において、設定モジュール2036は、ウェブサービスのアカウントの更新内容を設定する。具体的には、例えば、設定モジュール2036は、差異として抽出した従業員の属性を把握する。設定モジュール2036は、権限情報テーブル2024を参照し、属性の変更によるウェブサービスの利用権限の変更を把握する。設定モジュール2036は、ウェブサービスの変更点に基づいて、アカウントの追加、及び/又はアカウントの削除を設定する。
【0129】
また、設定モジュール2036は、ハードウェアの更新内容を設定する。具体的には、例えば、設定モジュール2036は、差異として抽出した従業員の属性を把握する。設定モジュール2036は、権限情報テーブル2024を参照し、属性の変更によるハードウェアの使用権限の変更を把握する。設定モジュール2036は、ハードウェアの変更点に基づいて、ハードウェアの追加、ハードウェアの交換、及び/又はハードウェアの返却を設定する。
【0130】
ステップS25において、提示制御モジュール20311は、例えば、ウェブサービスのアカウントに関する情報を管理者に提示する。具体的には、例えば、提示制御モジュール20311は、ウェブサービスの更新内容に基づく情報を管理者に提示する。提示制御モジュール20311は、例えば、所定の日付において従業員の入社、異動、退職があることを管理者に提示する。また、提示制御モジュール20311は、従業員の入社、異動、又は退職に伴い、ウェブサービスのアカウントの発行、又は削除が必要であることを管理者に提示する。提示制御モジュール20311は、新たに発行が必要と推定されるアカウント数、又は削除が必要と推定されるアカウント数を管理者に提示する。
【0131】
図14は、管理者が操作する端末装置10で表示されるウェブサービスの管理画面1411の例を表す模式図である。
図14に示される管理画面1411は、SaaSの利用状況を表す第1領域14111、及び対応が必要な事項を表す第2領域14112を含む。第2領域14112では、例えば、アカウントの発行を促す情報、アカウントの削除を促す情報等が表示される。また、第2領域14112では、例えば、ウェブサービスの契約更新に係る情報が表示される。ウィンドウ14113は、ウェブサービスの契約更新を見直すための動機を与えるための情報を表示する。第2領域14112では、例えば、ハードウェアの配布(貸与)を促す情報、ハードウェアの回収を促す情報等が表示されてもよい。
【0132】
管理画面1411を確認した管理者は、例えば、アカウントを新たに発行するため、第2領域14112におけるオブジェクト141121を指定する。提示制御モジュール20311は、オブジェクト141121が指定されると、アカウントの発行を承諾するための情報を管理者に提示する。提示制御モジュール20311は、人事情報に変更のあった従業員に対し、アカウントを個別に承諾するための情報を提示してもよいし、複数の従業員のアカウントを一括して承諾するための情報を提示してもよい。
【0133】
図15は、従業員に対してアカウントを個別に発行する際の管理画面1412の例を表す模式図である。
図15に示される管理画面1412は、従業員を表す第3領域14121、及びウェブサービスの一覧を表す第4領域14122を含む。第4領域14122では、すでに利用しているウェブサービスと、利用するべきであるがまだアカウントが発行されていないウェブサービスとが表示されている。第4領域14122で表示されるウェブサービスは、例えば、従業員の属性を、権限情報テーブル2024と照合させることで決定される。
図15に示される例では、従業員の異動があり、ウェブサービス1を新たに発行する必要が出た場合を示している。
【0134】
管理者は、第4領域14122において「アカウント未作成」となっているウェブサービスにおけるアカウントの要否を確認する。管理者は、アカウントの発行が必要である場合、従業員の入社、異動、又は退職等が実行される日付等の所定の日付からアカウントが発行されるように、端末装置10を介して情報を入力する。管理者は、提示された情報を参照し、端末装置10を介し、従業員に対してアカウントを発行してもよい。第1管理モジュール2033は、アカウントを発行するように、第3サーバ40へ指示を出す。
【0135】
管理画面1412では、アカウント管理とハードウェア管理とを切り替えるためのオブジェクト14123が表示されている。管理者は、表示をハードウェア管理に切り替える場合、オブジェクト14123を指定する。提示制御モジュール20311は、オブジェクト14123が指定されると、ハードウェアを管理するための情報を管理者に提示する。
【0136】
図16は、従業員に対してハードウェアを発行する際の管理画面1412の例を表す模式図である。
図16に示される管理画面1412は、従業員を表す第3領域14121、及びハードウェアの一覧を表す第5領域14124を含む。第5領域14124では、すでに利用しているハードウェアと、利用するべきであるがまだ配布されていないハードウェアとが表示されている。第5領域14124で表示されるハードウェアは、例えば、従業員の属性を、権限情報テーブル2024と照合させることで決定される。
図16に示される例では、従業員の異動があり、PC1を新たに配布する必要が出た場合を示している。
【0137】
管理者は、第5領域14124において「未配布」となっているハードウェアの要否を確認し、必要である場合、ハードウェアが所定の日付から配布されるように情報を入力する。提示制御モジュール20311は、ハードウェア情報テーブル2026に基づいて保有しているハードウェアに関する情報を管理者に提示する。提示制御モジュール20311は、保有しているハードウェアでは足りない場合、ハードウェアを手配するための情報を管理者に提示する。
【0138】
ステップS26において、第1管理モジュール2033は、第1人事情報テーブル2022に記憶されている人事情報を、第2人事情報テーブル2027に記憶されている人事情報に基づいて更新する。
【0139】
(ウェブサービスの見直し)
図17は、ウェブサービスの契約を見直す際の第1サーバ20の動作の例を表すフローチャートである。
【0140】
まず、取得モジュール20310は、所定の周期、例えば、1日に1回所定の時刻において、割り当てられているアカウントを介して従業員がウェブサービスにログインした最終日を取得する。具体的には、例えば、取得モジュール20310は、ウェブサービスを提供する第3サーバ40に対し、APIを利用して従業員のログインデータを要求する。
【0141】
ステップS31において、第1管理モジュール2033は、最終ログイン日から所定日数が経過したアカウントを抽出する。具体的には、月に1回程度の周期、又は契約更新に係るタイミングで、第1管理モジュール2033は、最終ログイン日から所定日数が経過したアカウントを抽出する。
【0142】
ステップS32において、提示制御モジュール20311は、抽出したアカウントに関する情報を管理者に提示する。提示制御モジュール20311は、抽出したアカウントを削除するか否かを管理者に提示する。提示制御モジュール20311は、アカウントを削除した場合に削減される費用を管理者に提示する。
【0143】
図18は、アカウントを見直す際の管理画面1413の例を表す模式図である。
図18に示される管理画面1413は、SaaSの利用状況を表す第6領域14131、ウェブサービスの一覧を表す第7領域14132、アカウントの見直しが必要なアカウントの一覧を表す第8領域14134を含む。ウィンドウ14133は、不使用アカウントの数、及びこれらを削除した際に削減される費用を表示する。
【0144】
管理画面1413を確認した管理者は、例えば、第8領域14134に記載されるアカウントを削除するか否かを検討する。管理者は、削除すると判断したアカウントを指定し、削除ボタンを押下する。
【0145】
ステップS33において、第1管理モジュール2033は、管理者からの指示に基づき、アカウントを更新する。具体的には、第1管理モジュール2033は、管理者から削除すると判断されたアカウントを削除し、管理テーブル2023に記憶される情報を更新する。
【0146】
ステップS34において、第1管理モジュール2033は、削除されなかったアカウントの使用ログを確認する。具体的には、例えば、第1管理モジュール2033は、アカウントの要否を確認したタイミングからの経過日数をカウントする。確認したタイミングからの経過日数が所定日数に達すると、第1管理モジュール2033は、削除されなかったアカウントを介してログインした最終日を管理テーブル2023から読み出す。
【0147】
ステップS35において、第1管理モジュール2033は、最終ログイン日に変化がなかった場合、アカウントを削除する。第1管理モジュール2033は、管理テーブル2023に記憶される情報を更新する。
【0148】
(報告書の作成)
管理者は、所定のタイミングで、報告書を第1サーバ20に要求する。
【0149】
報告書が要求されると、作成モジュール2037は、利用されているウェブサービスのアカウントに関する情報に基づいて報告書を作成する。具体的には、例えば、作成モジュール2037は、ウェブサービス毎のアカウント数に基づく費用の遷移を表す報告書を作成する。作成モジュール2037は、分析モジュール2038による分析結果を報告書に含めるようにしてもよい。
【0150】
提示制御モジュール20311は、作成された報告書を管理者に提示する。
【0151】
図19は、管理者の端末装置10に表示される報告書の例を表す模式図である。
図19に示される報告書では、ウェブサービスを利用する費用の遷移を表している。また、報告書では、同規模の企業の分析結果を表示している。また、報告書では、同業の企業の分析結果を表示している。
【0152】
以上のように上記実施形態では、第1管理モジュール2033は、所定の企業に属する複数の従業員(人材)についての第1人事情報を記憶する。第1管理モジュール2033は、第1人事情報に基づき、複数の従業員が利用するウェブサービスを管理する。読出モジュール2035は、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出す。設定モジュール2036は、第1人事情報と、第2人事情報とを比較する。設定モジュール2036は、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてウェブサービスの利用状態の更新内容を設定する。提示制御モジュール20311は、更新内容をユーザに提示する。これにより、第1サーバ20は、第1サーバ20が律するタイミングで人事システムから人事情報を読み出すことが可能となる。また、第1サーバ20は、最新の人事情報に基づいてウェブサービスの利用状況を把握することが可能となる。
【0153】
したがって、本実施形態に係る第1サーバ20によれば、導入する人事システムに関わらず、最新の人事情報に基づき、従業員が利用するウェブサービスを管理できる
【0154】
また、上記実施形態では、読出モジュール2035は、人事システムにおける第2人事情報の更新頻度に基づくタイミングで、人事システムから第2人事情報を読み出す。これにより、読出モジュール2035は、導入当初は所定のタイミング(月数回)で人事システムから人事情報を読み出し、人事システムの更新頻度等に基づき、徐々に回数を減らしていき、最適な読み出しタイミングにアジャストすることが可能となる。このため、第1サーバ20は、ウェブサービスの管理サービスを利用する企業にとって適したタイミングで人事情報を人事システムから読み出すことが可能となる。
【0155】
また、上記実施形態では、分析モジュール2038は、他の企業の人事情報と、他の企業に属する従業員が利用するウェブサービスに関する情報とを分析する。提案モジュール2039は、分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案する。これにより、ウェブサービスの管理サービスを利用する企業は、自社に適すると推定されるウェブサービスを利用することが可能となり、ウェブサービスにかかる費用を適正に抑えることが可能となる。
【0156】
また、上記実施形態では、提案モジュール2039は、同規模の企業に関する分析の結果、又は同業の企業に関する分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案する。これにより、ウェブサービスの管理サービスを利用する企業は、規模又は業種も参照した上で、自社に適すると推定されるウェブサービスを利用することが可能となり、ウェブサービスにかかる費用を適正に抑えることが可能となる。
【0157】
また、上記実施形態では、第1管理モジュール2033は、複数の従業員がウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理する。提示制御モジュール20311は、最終日から所定日数が経った従業員のアカウントの要否をユーザに提示する。これにより、管理者は、利用されていないウェブサービスのアカウントを把握し、不要なアカウントを削除することが可能となる。そのため、ウェブサービスを利用するのにかかる費用を抑えることが可能となる。
【0158】
また、上記実施形態では、第1管理モジュール2033は、必要と判断されたアカウントが確認された日からログインされずに所定日数経った場合、当該アカウントを削除する。これにより、利用されていないウェブサービスのアカウントが自動で削除されるため、ウェブサービスを利用するのにかかる費用を抑えることが可能となる。
【0159】
また、上記実施形態では、第1管理モジュール2033は、複数の従業員がウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理する。提示制御モジュール20311は、最終日から所定日数が経った従業員のアカウントをユーザに提示する。これにより、管理者は、利用されていないウェブサービスを把握することが可能となる。
【0160】
また、上記実施形態では、提示制御モジュール20311は、アカウントを削除した場合に削減される費用をユーザに提示する。これにより、管理者は、アカウントを維持するか削除するかを、費用に基づいて検討することが可能となる。
【0161】
また、上記実施形態では、提示制御モジュール20311は、利用するウェブサービスを切り替えた際に削減される費用をユーザに提示する請求項1記載のプログラム。これにより、管理者は、ウェブサービスを変更するか否かを、費用に基づいて検討することが可能となる。
【0162】
また、上記実施形態では、設定モジュール2036は、第1人事情報に含まれる属性に応じて予め利用が許諾されているウェブサービスに基づいて更新内容を設定する。提示制御モジュール20311は、ウェブサービスを許諾するルールを変更した際に変わる費用をユーザに提示する。これにより、管理者は、ウェブサービスの利用許諾を与える規則の変更を、費用に基づいて検討することが可能となる。
【0163】
また、上記実施形態では、設定モジュール2036は、第1人事情報に含まれる属性に応じて予め利用が許諾されているウェブサービスに基づいて更新内容を設定する。提示制御モジュール20311は、第1人事情報に含まれる属性に基づき、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報をユーザに提示する。これにより、管理者は、従業員が利用する資格を有するウェブサービスを、ウェブサービスを選択することなく把握することが可能となる。
【0164】
また、上記実施形態では、設定モジュール2036は、第1人事情報に含まれる属性に応じて予め利用が許諾されているウェブサービスに基づいて更新内容を設定する。作成モジュール2037は、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報に基づいて報告書を作成する。これにより、管理者は、ウェブサービスに係る報告書を取得することが可能となる。
【0165】
また、上記実施形態では、取得モジュール20310は、ウェブサービスの提供元から、当該ウェブサービスのアカウントに関する情報を取得する。第1管理モジュール2033は、第1人事情報と結びついていないアカウントを抽出する。提示制御モジュール20311は、抽出したアカウントをユーザに提示する。これにより、管理者は、シャドーアカウントを正確に把握することが可能となる。
【0166】
また、上記実施形態では、第1管理モジュール2033は、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するハードウェアを管理する。設定モジュール2036は、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてハードウェアの利用状態の更新内容を設定する。これにより、第1サーバ20は、最新の人事情報に基づいてハードウェアの利用状況を把握することが可能となる。
【0167】
また、上記実施形態では、分析モジュール2038は、他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するハードウェアに関する情報とを分析する。提案モジュール2039は、分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきハードウェアを提案する。これにより、ウェブサービスの管理サービスを利用する企業は、自社に適すると推定されるハードウェアを利用することが可能となり、ハードウェアにかかる費用を適正に抑えることが可能となる。
【0168】
また、上記実施形態では、提示制御モジュール20311は、同規模の企業に関する分析の結果、又は同業の企業に関する分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきハードウェアを提案する。これにより、ウェブサービスの管理サービスを利用する企業は、規模又は業種も参照した上で、自社に適すると推定されるハードウェアを利用することが可能となり、ハードウェアにかかる費用を適正に抑えることが可能となる。
【0169】
また、上記実施形態では、提案モジュール2039は、管理されているウェブサービス、ハードウェア、又はこれらの組み合わせに基づき、出席するべきeラーニングの講座を複数の従業員に提案する。これにより、ウェブサービス、及びハードウェアの管理を、従業員のスキルアップにつなげることが可能となる。
【0170】
また、上記実施形態では、第2管理モジュール2034は、ハードウェアの利用状態の更新内容に基づき、備品の購入、又は廃棄を管理する。これにより、ハードウェアを含む備品の購入、及び廃棄も第1サーバ20を介して管理することが可能となる。このため、管理者は、複数の管理アプリを利用しなくて済むため、労力が軽減される。
【0171】
<変形例>
上記実施形態では、企業の人事システムが第2サーバ30により運用される場合を例に説明した。しかしながら、人事システムは第2サーバ30により運用されることに限定されない。人事システムは、例えば、企業内に記憶される所定のソフトウェアにより管理されてもよい。また、人事システムは、企業内に構築される自前のサーバに記憶される所定のソフトウェアにより管理されてもよい。
【0172】
また、上記実施形態では、第1サーバ20が、所定のタイミングで人事システムから、人事システムで管理されている人事情報を読み出す場合を例に説明した。しかしながら、読出モジュール2035は、所定のタイミングで、人事システムに対して更新があったか否かを問い合わせ、更新があった場合、人事情報を読み出すようにしてもよい。
【0173】
また、上記実施形態において、第1サーバ20により提供されるサービスは、稟議システムと連携してもよい。具体的には、例えば、所定のウェブサービスを所定の組織(例えば、部署、プロジェクト等)で利用するための稟議書が稟議システムへ提出される場合がある。第1サーバ20は、当該稟議書が最終承認されたこと表す通知を稟議システムから受け取る。このとき、稟議システムからは、例えば、稟議書が最終承認されたこと、稟議の対象となったウェブサービス、稟議の対象となったウェブサービスを利用する組織等を表す情報が第1サーバ20へ送信される。第1サーバ20は、通知を受け取ると、該当する組織の従業員に対し、稟議の対象となったウェブサービスのアカウントを発行する。このとき、アカウントの発行は、管理者からの入力に応じてもよいし、管理者からの入力がなく、自動でなされてもよい。第1サーバ20は、ウェブサービスを提供する第3サーバ40に対し、アカウントを発行するように指示を出す。第1サーバ20は、管理テーブル2023を更新する。なお、稟議の対象となったウェブサービスを利用するのは、組織でなく、個人の従業員であってもよい。
【0174】
また、稟議書で申請される内容は、権限情報テーブル2024に新たなウェブサービスを追加することであってもよい。このとき、稟議システムからは、例えば、稟議書が最終承認されたこと、稟議の対象となったウェブサービス、稟議の対象となったウェブサービスを所定の組織の規則に組み込むこと等を表す情報が第1サーバ20へ送信される。第1サーバ20は、通知を受け取ると、権限情報テーブル2024における組織の規則に、承認されたウェブサービスを組み込む。このように、第1サーバ20が提供するサービスと、稟議システムとが連携することで、稟議が通ったウェブサービスについて直ちにアカウントが発行されることになる。また、管理者の操作なく、アカウントが発行されるため、管理者の負担をさらに減らすことが可能となる。
【0175】
稟議システムは、企業内のサーバで構築されていてもよいし、企業外のサーバで構築されていてもよい。第1サーバ20は、最終承認があった際に、稟議システムから最終承認があったことを受動的に受け付けてもよい。また、第1サーバ20は、稟議システムへ最終承認があったか否かを所定のタイミングで問い合わせ、承認があった場合に通知を返信してもらってもよい。
【0176】
<4 コンピュータの基本ハードウェア構成>
図20は、コンピュータ90の基本的なハードウェア構成を示すブロック図である。コンピュータ90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、通信IF99(インタフェース、Interface)を少なくとも備える。これらはバスにより相互に電気的に接続される。
【0177】
プロセッサ91とは、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアである。プロセッサ91は、演算装置、レジスタ、周辺回路等から構成される。
【0178】
主記憶装置92とは、プログラム、及びプログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものである。例えば、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。
【0179】
補助記憶装置93とは、データ及びプログラムを保存するための記憶装置である。例えば、フラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)、光磁気ディスク、CD-ROM、DVD-ROM、半導体メモリ等である。
【0180】
通信IF99とは、有線又は無線の通信規格を用いて、他のコンピュータとネットワークを介して通信するための信号を入出力するためのインタフェースである。
ネットワークは、インターネット、LAN、無線基地局等によって構築される各種移動通信システム等で構成される。例えば、ネットワークには、3G、4G、5G移動通信システム、LTE(Long Term Evolution)、所定のアクセスポイントによってインターネットに接続可能な無線ネットワーク(例えばWi-Fi(登録商標))等が含まれる。無線で接続する場合、通信プロトコルとして例えば、Z-Wave(登録商標)、ZigBee(登録商標)、Bluetooth(登録商標)等が含まれる。有線で接続する場合は、ネットワークには、USB(Universal Serial Bus)ケーブル等により直接接続するものも含む。
【0181】
なお、各ハードウェア構成の全部または一部を複数のコンピュータ90に分散して設け、ネットワークを介して相互に接続することによりコンピュータ90を仮想的に実現することができる。このように、コンピュータ90は、単一の筐体、ケースに収納されたコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0182】
<コンピュータ90の基本機能構成>
図20に示すコンピュータ90の基本ハードウェア構成により実現されるコンピュータの機能構成を説明する。コンピュータは、制御部、記憶部、通信部の機能ユニットを少なくとも備える。
【0183】
なお、コンピュータ90が備える機能ユニットは、それぞれの機能ユニットの全部または一部を、ネットワークで相互に接続された複数のコンピュータ90に分散して設けても実現することができる。コンピュータ90は、単一のコンピュータ90だけでなく、仮想化されたコンピュータシステムも含む概念である。
【0184】
制御部は、プロセッサ91が補助記憶装置93に記憶された各種プログラムを読み出して主記憶装置92に展開し、当該プログラムに従って処理を実行することにより実現される。制御部は、プログラムの種類に応じて様々な情報処理を行う機能ユニットを実現することができる。これにより、コンピュータは情報処理を行う情報処理装置として実現される。
【0185】
記憶部は、主記憶装置92、補助記憶装置93により実現される。記憶部は、データ、各種プログラム、各種データベースを記憶する。また、プロセッサ91は、プログラムに従って記憶部に対応する記憶領域を主記憶装置92または補助記憶装置93に確保することができる。また、制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶されたデータの追加、更新、削除処理を実行させることができる。
【0186】
データベースは、リレーショナルデータベースを指し、行と列によって構造的に規定された表形式のテーブルと呼ばれるデータ集合を、互いに関連づけて管理するためのものである。データベースでは、表をテーブル、表の列をカラム、表の行をレコードと呼ぶ。リレーショナルデータベースでは、テーブル同士の関係を設定し、関連づけることができる。
通常、各テーブルにはレコードを一意に特定するためのキーとなるカラムが設定されるが、カラムへのキーの設定は必須ではない。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、記憶部に記憶された特定のテーブルにレコードを追加、削除、更新を実行させることができる。
【0187】
通信部は、通信IF99により実現される。通信部は、ネットワークを介して他のコンピュータ90と通信を行う機能を実現する。通信部は、他のコンピュータ90から送信された情報を受信し、制御部へ入力することができる。制御部は、各種プログラムに従ってプロセッサ91に、受信した情報に対する情報処理を実行させることができる。また、通信部は、制御部から出力された情報を他のコンピュータ90へ送信することができる。
【0188】
以上、本開示のいくつかの実施形態を説明したが、これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものとする。
【0189】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を以下に付記する。
(付記1)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、第1人事情報と、第2人事情報とを比較するステップと、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、更新内容をユーザに提示するステップとを実行させるプログラム。
(付記2)
読み出すステップにおいて、人事システムにおける第2人事情報の更新頻度に基づくタイミングで、人事システムから第2人事情報を読み出す(付記1)に記載のプログラム。
(付記3)
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するウェブサービスに関する情報とを分析するステップと、分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案するステップとをプロセッサに実行させる(付記1)又は(付記2)に記載のプログラム。
(付記4)
提案するステップにおいて、同規模の企業に関する分析の結果、又は同業の企業に関する分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきウェブサービスを提案する(付記3)に記載のプログラム。
(付記5)
管理するステップにおいて、複数の人材がウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理し、提示するステップにおいて、最終日から所定日数が経った人材のアカウントの要否をユーザに提示する(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
(付記6)
管理するステップにおいて、必要と判断されたアカウントが確認された日からログインされずに所定日数経った場合、当該アカウントを削除する(付記5)に記載のプログラム。
(付記7)
管理するステップにおいて、複数の人材がウェブサービスに対して割り当てられているアカウントにログインした最終日を管理し、提示するステップにおいて、最終日から所定日数が経った人材のアカウントをユーザに提示する(付記1)から(付記4)のいずれかに記載のプログラム。
(付記8)
提示するステップにおいて、アカウントを削除した場合に削減される費用をユーザに提示する(付記1)から(付記7)のいずれかに記載のプログラム。
(付記9)
提示するステップにおいて、利用するウェブサービスを切り替えた際に削減される費用をユーザに提示する(付記1)から(付記8)のいずれかに記載のプログラム。
(付記10)
設定するステップにおいて、第1人事情報に含まれる属性に基づいて利用が許諾されているウェブサービスが予め設定されており、提示するステップにおいて、ウェブサービスを許諾するルールを変更した際に変わる費用をユーザに提示する(付記1)から(付記9)のいずれかに記載のプログラム。
(付記11)
設定するステップにおいて、第1人事情報に含まれる属性に基づいて利用が許諾されているウェブサービスが予め設定されており、提示するステップにおいて、第1人事情報に含まれる属性に基づき、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報をユーザに提示する(付記1)から(付記10)のいずれかに記載のプログラム。
(付記12)
設定するステップにおいて、第1人事情報に含まれる属性に基づいて利用が許諾されているウェブサービスが予め設定されており、利用されているウェブサービスに対して割り当てられているアカウントに関する情報に基づいて報告書を作成するステップをプロセッサに実行させる(付記1)から(付記12)のいずれかに記載のプログラム。
(付記13)
ウェブサービスの提供元から、当該ウェブサービスのアカウントに関する情報を取得するステップをプロセッサに実行させ、管理するステップにおいて、第1人事情報と結びついていないアカウントを抽出し、提示するステップにおいて、抽出したアカウントをユーザに提示する(付記1)から(付記12)のいずれかに記載のプログラム。
(付記14)
管理するステップにおいて、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するハードウェアを管理し、設定するステップにおいて、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてハードウェアの利用状態の更新内容を設定する(付記1)から(付記13)のいずれかに記載のプログラム。
(付記15)
他の企業の人事情報と、他の企業に属する人材が利用するハードウェアに関する情報とを分析するステップと、分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきハードウェアを提案するステップとをプロセッサに実行させる(付記14)に記載のプログラム。
(付記16)
提案するステップにおいて、同規模の企業に関する分析の結果、又は同業の企業に関する分析の結果に基づき、所定の企業が利用するべきハードウェアを提案する(付記15)に記載のプログラム。
(付記17)
管理されているウェブサービス、ハードウェア、又はこれらの組み合わせに基づき、出席するべきeラーニングの講座を複数の人材に提案するステップをプロセッサに実行させる(付記14)から(付記16)のいずれかに記載のプログラム。
(付記18)
ハードウェアの利用状態の更新内容に基づき、備品の購入、又は廃棄を管理するステップをプロセッサに実行させる(付記14)から(付記17)のいずれかに記載のプログラム。
(付記19)
管理するステップにおいて、稟議システムからウェブサービスの稟議に係る情報を受信し、受信した情報に基づいてウェブサービスを管理する(付記1)から(付記18)のいずれかに記載のプログラム。
(付記20)
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行される方法であって、プロセッサが、所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、第1人事情報と、第2人事情報とを比較するステップと、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、更新内容をユーザに提示するステップとを実行する方法。
(付記21)
制御部と、記憶部とを備える情報処理装置であって、制御部が、所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、第1人事情報と、第2人事情報とを比較するステップと、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、更新内容をユーザに提示するステップとを実行する情報処理装置。
(付記22)
所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶する手段と、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するウェブサービスを管理する手段と、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出す手段と、第1人事情報と、第2人事情報とを比較する手段と、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいてウェブサービスの利用状態の更新内容を設定する手段と、更新内容をユーザに提示する手段とを備えるシステム。
【符号の説明】
【0190】
1…システム
10…端末装置
120…通信部
13…入力装置
131…タッチ・センシティブ・デバイス
14…出力装置
15…メモリ
16…ストレージ
19…プロセッサ
20…第1サーバ
22…通信IF
23…入出力IF
25…メモリ
26…ストレージ
29…プロセッサ
30…第2サーバ
40…第3サーバ
【要約】
【課題】導入する人事システムに関わらず、最新の人事情報に基づき、従業員が利用するウェブサービスを管理する。
【解決手段】プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させるためのプログラムである。プログラムは、プロセッサに、所定の企業に属する複数の人材についての第1人事情報を記憶するステップと、第1人事情報に基づき、複数の人材が利用するウェブサービスを管理するステップと、所定のタイミングで人事システムから第2人事情報を読み出すステップと、第1人事情報と、第2人事情報とを比較するステップと、第1人事情報と、第2人事情報とに差異がある場合、差異に基づいて前記ウェブサービスの利用状態の更新内容を設定するステップと、更新内容をユーザに提示するステップとを実行させる。
【選択図】
図14