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特許7505731栄養管理システム、栄養管理方法、および栄養管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】栄養管理システム、栄養管理方法、および栄養管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 20/60 20180101AFI20240618BHJP
【FI】
G16H20/60
【請求項の数】 9
(21)【出願番号】P 2019209882
(22)【出願日】2019-11-20
(65)【公開番号】P2021082077
(43)【公開日】2021-05-27
【審査請求日】2022-11-04
(73)【特許権者】
【識別番号】512246950
【氏名又は名称】株式会社CODE7
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】桑原 匠司
【審査官】森田 充功
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-041028(JP,A)
【文献】特開2014-048923(JP,A)
【文献】特開2018-049584(JP,A)
【文献】特開2002-351990(JP,A)
【文献】特開2016-159096(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G16H 10/00-80/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが撮影した自身の食事の画像データを受け付ける画像情報受付部と、
前記画像情報受付部が受け付けた画像データに対して、画像処理を行い、前記食事に含まれる食品を特定し、特定した食品を予め設定した食品区分に基づいて複数の栄養素カテゴリーに分類する栄養素分類部と、
前記食事に含まれる生理的熱量を、前記栄養素分類部が分類した前記栄養素カテゴリー毎に推定する熱量推定部と、
前記熱量推定部が前記栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、前記ユーザの食事内容を監督する監督者が使用する監督者端末に提供する熱量情報提供部と、
前記監督者端末に入力された前記推定熱量に基づいて、前記監督者がユーザの食事に対して行った提言の内容を示す提言情報を受け付ける提言情報受付部と、
前記提言情報受付部が受け付けた提言情報を、ユーザに提供する提言情報提供部と、
ユーザが設定した目標の内容をユーザが自ら発表する様子を、ユーザが使用するユーザ端末により撮影した発表動画、およびユーザの食事管理における進捗の程度を表す指標である進捗値を記憶する記憶部と、
前記発表動画を撮影した日を起算日として、予め前記記憶部に任意に設定された所定期間の経過後に、前記進捗値に基づいて、前記記憶部に記憶された発表動画を、前記ユーザ端末に出力する動画出力部と、
を備えている栄養管理システム。
【請求項2】
前記熱量推定部は、前記食事に使用されて前記食事とともに撮影され、かつ予め登録された食器の大きさに基づいて、前記食事のサイズを推定し、前記食事に含まれる生理的熱量を推定することを特徴とする請求項1に記載の栄養管理システム。
【請求項3】
前記熱量推定部は、前記食器の大きさと前記食事に含まれる食品の大きさとを比較することで、前記食品の量を推定し、前記食事に含まれる生理的熱量を前記栄養素カテゴリー毎に推定することを特徴とする請求項2に記載の栄養管理システム。
【請求項4】
栄養素カテゴリーごとの生理的熱量と、ユーザに提言するべき内容である提言情報と、
の関係を学習した学習モデルを用いて、前記熱量推定部が前記栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量から、ユーザに提言するべき内容である提言情報を生成する提言情報生成部を備え、
前記提言情報提供部は、提言情報受付部が受け付けた提言情報に代えて前記提言情報生成部が生成した提言情報を提供することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の栄養管理システム。
【請求項5】
前記熱量推定部が前記栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、ユーザに表示する推定熱量提示部を備えていることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の栄養管理システム。
【請求項6】
前記熱量推定部は、卵1つあたりに含まれる生理的熱量を単位熱量として、前記食事に含まれる生理的熱量を前記栄養素カテゴリー毎に推定することを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の栄養管理システム。
【請求項7】
前記画像情報受付部は、ユーザが残した食事を撮影した画像データを受け付け、
前記熱量推定部は、前記食事に含まれる生理的熱量から、ユーザが摂取しなかった生理的熱量を差し引いたうえで、ユーザが当該食事から摂取した生理的熱量を算出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の栄養管理システム。
【請求項8】
前記ユーザ端末の表示画面に、システム上でのユ―ザの分身となるアバターを表示するアバター表示部を備え、
前記アバター表示部は、前記進捗値の進捗の程度により、前記アバターを成長させることを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の栄養管理システム。
【請求項9】
コンピュータに、
ユーザが撮影した自身の食事の画像データを受け付ける画像情報受付機能と、
前記画像情報受付機能が受け付けた画像データに対して、画像処理を行い、前記食事に含まれる食品を特定し、特定した食品を予め設定した食品区分に基づいて複数の栄養素カテゴリーに分類する栄養素分類機能と、
前記食事に含まれる生理的熱量を、前記栄養素分類機能が分類した前記栄養素カテゴリー毎に推定する熱量推定機能と、
前記熱量推定機能が前記栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、前記ユーザの食事内容を監督する監督者が使用する監督者端末に提供する熱量情報提供機能と、
前記監督者端末に入力された前記推定熱量に基づいて、前記監督者がユーザの食事に対して行った提言の内容を示す提言情報を受け付ける提言情報受付機能と、
前記提言情報受付機能が受け付けた提言情報を、ユーザに提供する提言情報提供機能と、
ユーザが設定した目標の内容をユーザが自ら発表する様子を、ユーザが使用するユーザ端末により撮影した発表動画、およびユーザの食事管理における進捗の程度を表す指標である進捗値を記憶する記憶機能と、
前記発表動画を撮影した日を起算日として、予め前記記憶機能に任意に設定された所定期間の経過後に、前記進捗値に基づいて、前記記憶機能において記憶された発表動画を、前記ユーザ端末に出力する動画出力機能と、
を実現させる栄養管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、栄養管理システム、栄養管理方法、および栄養管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、栄養の摂取量を管理して、健康に供する栄養管理システムが知られている。
例えば、特許文献1には、食事の摂取履歴を入力することで、ユーザが摂取した栄養に関する情報を提供する栄養管理システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-198082号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の栄養管理システムでは、食事の摂取履歴に関する情報の入力に手間がかかるという問題があった。
【0005】
そこで本発明は、極めて簡単な操作により使用することができる栄養管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明の栄養管理システムは、ユーザが撮影した自身の食事の画像データを受け付ける画像情報受付部と、画像情報受付部が受け付けた画像データに対して、画像処理を行い、食事に含まれる栄養素を、予め設定した食品区分に基づいて複数の栄養素カテゴリーに分類する栄養素分類部と、食事に含まれる生理的熱量を、栄養素分類部が分類した栄養素カテゴリー毎に推定する熱量推定部と、を備えている。
【0007】
また、熱量推定部は、食事に使用されて食事とともに撮影され、かつ予め登録された食器の大きさに基づいて、食事のサイズを推定し、食事に含まれる生理的熱量を推定してもよい。
【0008】
また、熱量推定部は、食器の大きさと食事に含まれる食品の大きさとを比較することで、食品の量を推定し、食事に含まれる生理的熱量を栄養素カテゴリー毎に推定してもよい。
【0009】
また、熱量推定部が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、ユーザの食事内容を監督する監督者が使用する監督者端末に提供する熱量情報提供部と、監督者端末に入力された推定熱量に基づいて、監督者がユーザの食事に対して行った提言の内容を示す提言情報を受け付ける提言情報受付部と、提言情報受付部が受け付けた提言情報を、ユーザに提供する提言情報提供部と、を備えてもよい。
【0010】
また、栄養素カテゴリーごとの生理的熱量と、ユーザに提言するべき内容である提言情報と、の関係を学習した学習モデルを用いて、熱量推定部が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量から、ユーザに提言するべき内容である提言情報を生成する提言情報生成部を備えてもよい。
【0011】
また、熱量推定部が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、ユーザに表示する推定熱量提示部を備えてもよい。
【0012】
また、熱量推定部は、卵1つあたりに含まれる生理的熱量を単位熱量として、食事に含まれる生理的熱量を栄養素カテゴリー毎に推定してもよい。
【0013】
また、画像情報受付部は、ユーザが残した食事を撮影した画像データを受け付け、熱量推定部は、食事に含まれる生理的熱量から、ユーザが摂取しなかった生理的熱量を差し引いたうえで、ユーザが当該食事から摂取した生理的熱量を算出してもよい。
【0014】
また、ユーザが設定した目標の内容をユーザが自ら発表する様子を、ユーザが使用するユーザ端末により撮影した発表動画、およびユーザの食事管理における進捗の程度を表す指標である進捗値を記憶する記憶部と、発表動画を撮影した日を起算日として、予め記憶部に任意に設定された所定期間の経過後に、進捗値に基づいて、記憶部に保存された発表動画を、ユーザ端末に出力する動画出力部と、を備えてもよい。
【0015】
また、ユーザ端末の表示画面に、システム上でのユ―ザの分身となるアバターを表示するアバター表示部を備え、アバター表示部は、進捗値の進捗の程度により、アバターを成長させてもよい。
【0016】
また、上記課題を解決するために、本発明の栄養管理方法は、コンピュータが、ユーザが撮影した自身の食事の画像データを受け付ける画像情報受付ステップと、画像情報受付ステップにおいて受け付けた画像データに対して、画像処理を行い、食事に含まれる栄養素を、予め設定した食品区分に基づいて複数の栄養素カテゴリーに分類する栄養素分類ステップと、食事に含まれる生理的熱量を、栄養素分類ステップが分類した栄養素カテゴリー毎に推定する熱量推定ステップと、を実行する。
【0017】
また、上記課題を解決するために、本発明の栄養管理方法は、コンピュータに、ユーザが撮影した自身の食事の画像データを受け付ける画像情報受付機能と、画像情報受付機能が受け付けた画像データに対して、画像処理を行い、食事に含まれる栄養素を、予め設定した食品区分に基づいて複数の栄養素カテゴリーに分類する栄養素分類機能と、食事に含まれる生理的熱量を、栄養素分類機能が分類した栄養素カテゴリー毎に推定する熱量推定機能と、を実現させる。
【発明の効果】
【0018】
本発明の栄養管理システムでは、画像情報受付部が受け付けた、ユーザが撮影した自身の食事の画像データに基づいて、栄養素分類部が、食事に含まれる栄養素を、複数の栄養素カテゴリーに分類する。そして、熱量推定部が、食事に含まれる生理的熱量を、栄養素分類部が分類した栄養素カテゴリー毎に推定する。これにより、食事の画像データを入力するだけで、自身の摂取した栄養素の種類と、それぞれの栄養素に含まれる生理的熱量と、を把握することができ、極めて簡単な操作により使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明の第1実施形態に係る栄養管理システム、およびその周辺の構成を示す模式図である。
図2図1に示す栄養管理システムの構成を示すブロック図である。
図3】栄養管理システムが参照する栄養素分類テーブルの一例を示す図である。
図4】栄養管理システムにおける処理フローを示す図である。
図5】ユーザ端末での操作画面の第一例を示す図である。
図6】ユーザ端末での操作画面の第二例を示す図である。
図7】ユーザ端末での操作画面の第三例を示す図である。
図8】ユーザ端末での操作画面の第四例を示す図である。
図9】ユーザ端末での操作画面の第五例を示す図である。
図10】ユーザ端末での操作画面の第六例を示す図である。
図11】第2実施形態に係る栄養管理システムの構成を示すブロック図である。
図12】第2実施形態に係る栄養管理システムの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の一実施形態に係る栄養管理システム100、およびその周辺の構成を示す模式図である。栄養管理システム100は、ユーザ10の日常生活における栄養管理に監督者30が介入し、適切な指導を行うためのシステムである。
図1に示すように、栄養管理システム100は、ネットワーク50を介して、ユーザ端末20、および監督者端末40と接続されている。
【0021】
ここで、本実施形態では、ユーザ10は各種の目的により食事制限や食事管理に取り組んでいる者であり、各種の目的としては病気や疾患の改善、体調管理、美容や健康のためのダイエット、運動能力の向上等、様々な目的が挙げられる。
監督者30は、例えば医師、看護師、薬剤師等の医療従事者の他、健康管理士や栄養管理士、運動トレーナ、食事トレーナ等のユーザ10の栄養摂取に介入して助言を行い、ユーザ10の食事内容を監督する立場のものが含まれる。
【0022】
ユーザ端末20は、ユーザ10が使用する端末であり、図示の例では、ユーザ10が個人で保有する携帯端末(スマートフォン)である。ユーザ端末20は、撮像して画像データを取得するカメラを備えている。なお、このような態様に限られず、ユーザ端末20は、ユーザ10が個人で保有するパソコンであってもよいし、ユーザ10が学校で使用するパソコンであってもよい。これらの場合には、ユーザ端末20は、別体のカメラから画像データを取得してもよい。
また、図1では図示を省略しているが、複数のユーザ端末20がネットワーク50と接続されてもよい。
【0023】
監督者端末40は、監督者30が使用する端末であり、図示の例では、パソコンである。なお、このような態様に限られず、監督者端末40は、スマートフォンやタブレット端末であってもよい。また、図1では図示を省略しているが、複数の監督者端末40がネットワーク50と接続されてもよい。この場合、複数の監督者30が、ユーザ10の栄養管理に介入してもよい。
【0024】
ネットワーク50は、栄養管理システム100と各種の機器との間を相互に接続させるためのネットワークであり、例えば、無線ネットワークや有線ネットワークである。
具体的には、ネットワーク50は、ワイヤレスLAN(wireless LAN:WLAN)や広域ネットワーク(wide area network:WAN)、ISDNs(integrated service digital networks)、無線LANs、LTE(long term evolution)、LTE-Advanced、第4世代(4G)、第5世代(5G)、CDMA(code division multiple access)、WCDMA(登録商標)、イーサネット(登録商標)などである。
【0025】
また、ネットワーク50は、これらの例に限られず、例えば、公衆交換電話網(Public Switched Telephone Network:PSTN)やブルートゥース(Bluetooth(登録商標))、ブルートゥースローエナジー(Bluetooth Low Energy)、光回線、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)回線、衛星通信網などであってもよく、どのようなネットワークであってもよい。
【0026】
また、ネットワーク50は、例えば、NB-IoT(Narrow Band IoT)や、eMTC(enhanced Machine Type Communication)であってもよい。なお、NB-IoTやeMTCは、IoT向けの無線通信方式であり、低コスト、低消費電力で長距離通信が可能なネットワークである。
【0027】
また、ネットワーク50は、これらの組み合わせであってもよい。また、ネットワーク50は、これらの例を組み合わせた複数の異なるネットワークを含むものであってもよい。例えば、ネットワーク50は、LTEによる無線ネットワークと、閉域網であるイントラネットなどの有線ネットワークとを含むものであってもよい。
【0028】
栄養管理システム100は、ユーザ10の栄養の管理に供する各種の情報を得るために、各種の処理を行う情報処理サーバである。栄養管理システム100は、例えば人工知能により実現してもよい。以下、栄養管理システム100の構成について図2を用いて詳述する。図2は、図1に示す栄養管理システム100の構成を示すブロック図である。
【0029】
図2に示すように、栄養管理システム100は、画像情報受付部110と、提言情報受付部120と、処理部130と、記憶部140と、送信部150と、を備えている。
画像情報受付部110は、図1に示すネットワーク50を介して、食事の画像データを受け付けるインターフェースである。食事の画像データとは、ユーザ10が撮影した自身の食事の内容を示すデータである。画像情報受付部110は、ユーザ10が残した食事を撮影した画像データも受け付けることができる。
画像情報受付部110は、各種のデータを受信すると、そのデータを処理部130に伝達する。
【0030】
提言情報受付部120は、監督者30がユーザ10の食事に対して行った提言の内容を示す提言情報を受け付ける。監督者30は、監督者端末40に入力された食事に含まれる栄養素毎の推定熱量に基づいて、提言情報を作成する。提言情報の具体的な内容については後述する。
【0031】
記憶部140は、処理部130が動作するうえで必要とする各種の制御プログラムや各種データを記憶する機能を有する。記憶部140は、例えば、HDD、SSD、フラッシュメモリなど各種の記憶媒体により実現される。
【0032】
また、栄養管理システム100は、制御プログラムを記憶部140に記憶し、当該解析プログラムを実行して、処理部130が、栄養管理システム100として実現すべき各機能を実現する。ここでいう各機能とは、後述する栄養素分類機能、熱量推定機能、推定熱量提示機能、熱量情報提供機能、および提言情報提供機能を含んでいる。
【0033】
また、記憶部140は、各種のデータとして、画像情報受付部120が受け付けたユーザ10の食事を撮影した画像データを記憶している。
また、記憶部140は、各種のデータとして、栄養素分類テーブルを記憶している。栄養素分類テーブルについて、図3を用いて説明する。図3は栄養素分類テーブルの一例を示す図である。
【0034】
図3に示すように、栄養素分類テーブルは、食品を栄養素毎に分類するテーブルである。
この栄養素分類テーブルを参照することで、食品に含まれる栄養素を、人体に与える性質毎に分類することができる。
この例に示す栄養素分類テーブルでは、1)主食(でんぷん、糖質)、2)主菜(タンパク質、脂質)、3)副菜(食物繊維、ビタミン、ミネラル)、4)乳製品、5)多脂性食品(脂質)、6)嗜好食品(果物含有)、7)アルコールというように、7つのカテゴリーに分類している。また、2)主菜の分類については、更に栄養素の性質により、AからEのカテゴリーに細分化されている。なお上記のカテゴリーはあくまで一例であり、任意に設定することができる。
【0035】
栄養素テーブルは、各食品の画像データを記憶していてもよいし、各食品の名称をテキスト情報として記憶していてもよい。
また、栄養素テーブルは、食品毎に、所定の大きさに対して、どの程度の生理的熱量が含まれるかといった食品毎の熱量データを備えている。ここで、生理的熱量とは、生物の活動に伴って吸収消費される熱量(エネルギー)のことを言う。この説明では、摂取する食物から得られる栄養学的熱量を指す。一般的に、カロリーを単位とする。
【0036】
人体に吸収される生理的熱量は、単純に食品に含まれる生理的熱量を考慮するだけではなく、摂取する順番等を考慮する必要がある。
このため、正確な栄養管理を行うためには、単純な生理的熱量の多寡の管理だけではなく、食品に含まれる栄養素のカテゴリー毎に、摂取した生理的熱量を把握することが好ましい。
【0037】
処理部130は、栄養管理システム100の各部を制御するコンピュータであり、例えば、中央処理装置(CPU)やマイクロプロセッサ、ASIC、FPGAなどであってもよい。なお、処理部130は、これらの例に限られず、どのようなものであってもよい。
【0038】
処理部130は、栄養素分類部131、熱量推定部132、推定熱量提示部133、熱量情報提供部134、および提言情報提供部135を備えている。
栄養素分類部131は、画像情報受付部110が受け付けた画像データに対して、画像処理を行い、食事に含まれる栄養素を、予め設定した食品区分に基づいて複数の栄養素カテゴリーに分類する。この際、栄養素分類部131は、記憶部140に記憶された栄養素分類テーブルを参照する。
【0039】
栄養素分類部131が行う画像処理としては、各食品の画像と各食品の名称とを学習した学習モデルを用いた機械学習により、画像情報受付部110が受け付けた画像データに含まれる食品を特定する。そして、各食品がどの栄養素カテゴリーに属するかを判断する。この際、栄養素分類部131は、画像データのまま、食品を特定してもよいし、テキスト情報として食品名を特定してもよい。
【0040】
熱量推定部132は、食事に含まれる生理的熱量を、栄養素分類部131が分類した栄養素カテゴリー毎に推定する。この際、熱量推定部132は、食事に使用されて食事とともに撮影され、かつ予め登録された食器の大きさに基づいて、食事のサイズを推定する。食事のサイズとは、食事に含まれる各食品のサイズを指す。
【0041】
具体的には、食事に使用された食器であって、撮像画像に撮像される食器の大きさの情報を予め登録しておき、画像における食器の大きさと、食品の大きさとを比較する。そして、食器の大きさに対する食品の大きさと、食器の大きさの情報と、を比較することで、食品の大きさを推定する。
すなわち、熱量推定部132は、食器の大きさと食事に含まれる食品の大きさとを比較することで、食品の量を推定する。これにより、熱量推定部132は、食事に含まれる生理的熱量を推定する。
【0042】
また、熱量推定部132は、食事に含まれる生理的熱量から、ユーザ10が摂取しなかった生理的熱量を差し引いたうえで、ユーザ10が当該食事から摂取した生理的熱量を算出することもできる。
すなわち、ユーザ10が残した食事を撮影した画像データから、ユーザ10が摂取しなかった生理的熱量を推定する。そして、前述のように推定した食事に含まれる生理的熱量から、摂取しなかった生理的熱量を差し引くことで、ユーザ10が食事から摂取した生理的熱量を算出する。
【0043】
推定熱量提示部133は、熱量推定部132が前記栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、ユーザ10に表示する。
熱量推定部132は、卵1つあたりに含まれる生理的熱量を単位熱量として、食事に含まれる生理的熱量を栄養素カテゴリー毎に推定する。本実施形態では、卵1つ当たりに含まれる生理的熱量を90kcalとして、これを1ポーションという単位で表現する。そして、食事に含まれる生理的熱量を、90で除して得た数値を、ポーション数として算出する。この際、小数点以下の数値は、0.5ポーション毎に切り上げる。なお、ポーション数については、四捨五入でもよいし、切り捨てでもよい。
【0044】
熱量情報提供部134は、熱量推定部132が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、監督者端末40に提供する。この際、熱量情報提供部134は、推定熱量として、生理的熱量をカロリー数、およびポーション数の両方の値を監督者端末40に提供する。なお、熱量情報提供部134は、カロリー数のみを扱ってもよいし、ポーション数のみを扱ってもよい。
【0045】
提言情報提供部135は、提言情報受付部120が受け付けた提言情報を、ユーザ10に提供する。提言情報とは、監督者30が、ユーザ10の食事に対して改善や変更を要求、提案する指導内容を含む情報である。具体的には、「たんぱく質の摂取量が少ないので、お肉を増やしたほうがよい」というような栄養素に関する内容であったり、「野菜の量を増やして、食前に取得することで血糖値の上昇を抑えられます」といったような摂取方法に関する内容であったりする。提言情報には、ある栄養素の摂取が少ないために、摂取を勧める内容ばかりでなく、ある栄養素の摂取が多いために、摂取を控える内容も含む。
【0046】
送信部150は、ユーザ端末20に各種データを送信する機能を有する通信インターフェースである。すなわち送信部150は、栄養素分類結果、推定熱量、および提言情報をユーザ10がユーザ端末20で確認できるようにするとともに、栄養素分類結果、および推定熱量を、監督者30が監督者端末40で確認できるようにする。
【0047】
次に、図4から図10を用いて、栄養管理システム100の制御フローについて、操作画面とともに説明する。図4は、栄養管理システム100における処理フローを示す図である。
図5は、ユーザ端末20での操作画面の第一例を示す図であって、栄養管理システム100へのログイン画面を示す図である。
【0048】
図6は、ユーザ端末20での操作画面の第二例を示す図であって、ログイン後の操作画面で、操作内容を選択する画面を示す図である。
図7は、ユーザ端末20での操作画面の第三例を示す図であって、ユーザが食事の内容を撮影する画面を示す図である。
図8は、ユーザ端末20での操作画面の第四例を示す図であって、撮影されたユーザの食事の画像データが保存されている状態を示す図である。
【0049】
図9は、ユーザ端末20での操作画面の第五例を示す図であって、監督者から、食事に対する提言が表示されている状態を示す図である。
図10は、ユーザ端末20での操作画面の第六例を示す図であって、ユーザの長期目標と短期目標とが表示されている画面を示す図である。
【0050】
まず、ユーザ10が、図5に示す画面において、ユーザID、パスワード等のアカウント情報を入力することで、システムにログインをする(図4におけるS10)。
次に、図6に示す画面において、ユーザが、次に行うとともに、操作内容を選択する(図4におけるS10)。ここで、選択できる操作内容としては、食事写真の投稿や、目標発表動画の投稿を行う投稿操作と、既に投稿したデータを確認する投稿データ確認操作と、目標内容を設定、確認する目標入力操作と、が含まれる。
【0051】
次に、ユーザ10から、食事の画像データを受け付ける(図4におけるS11:画像情報受付ステップ)。この際、図7に示すように、ユーザ10が、自身の食事の内容を撮像して、画像データを送信する。また、画像情報受付ステップでは、食後にユーザ10が残した食事をユーザ10が撮影し、この画像データを送信した場合には、残りの食事を撮影した画像データも受け付ける。
ここで、図8に示すように、ユーザ10から送信された画像データは日付毎に区分けされて保存されている。図示の例では、朝、昼、晩の三食の食事の内容を示す画像データが保存されている。同じ日の食事の画像データは、横方向に並べられ、画面をスクロールして選択することで、拡大表示される。また、食事の画像データは、日付順に上下方向に並べられ、画面をスクロールして選択することで、拡大表示される。
なお、この図において、画像データの右下に表示された数字は、監督者30からの提言情報であるメッセージの数量を示している。なお、栄養管理システム100は、メッセージの数量により、監督者30を評価するような機能を備えてもよい。
【0052】
次に、栄養素分類部131が、食事に含まれる栄養素を、予め設定した食品区分に基づいて、複数の栄養素カテゴリーに分類する(図4におけるS12:栄養素分類ステップ)。
次に、熱量推定部132が、食事に含まれる生理的熱量を、分類した栄養素カテゴリー毎に推定する(図4におけるS13:熱量推定ステップ)。
【0053】
この際、熱量推定部132が、食事に含まれる生理的熱量から、ユーザ10が摂取しなかった生理的熱量を差し引いたうえで、ユーザ10が当該食事から摂取した生理的熱量を算出してもよい。この場合には、食事に含まれる生理的熱量に代えて、ユーザ10が当該食事から摂取した生理的熱量を推定熱量として扱うこともできる。
【0054】
次に、熱量推定部132が推定した推定熱量を、熱量情報提供部134が、監督者端末40に提供する(図4におけるS14:熱量情報提供ステップ)。この際、熱量情報提供部134は、栄養素カテゴリー毎に推定された推定熱量を、監督者端末40に提供する。
【0055】
次に、熱量推定部132が推定した推定熱量を、推定熱量提示部133が、ユーザ端末20に提示する(図4におけるS15:推定熱量提示ステップ)。この際、推定熱量提示部133は、熱量推定部132が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量を、ユーザ10に提示する。
【0056】
次に、提言情報受付部120が、監督者30から、食事の内容に関する提言情報を受け付ける(図4におけるS16:提言情報受付ステップ)。この際、監督者端末40に入力された推定熱量に基づいて、監督者30がユーザ10の食事に対する改善等の提言を示す提言情報を入力することで行われる。
【0057】
最後に、提言情報提供部135が、提言情報をユーザ10に提供する(図4におけるS17:提言情報提供ステップ)。この際、図9に示すように、提言情報は、メッセージ形式で表示される。図示の例では、監督者30からユーザ10に対して送られる一方向のメッセージであるが、両方向にやりとりを行うトーク形式に構成されてもよい。
【0058】
また、図10に示すように、目標確認操作では、食事管理の進捗を評価する指標として、長期目標や短期目標といった目標値の内容について、予めユーザ10が入力した内容を確認することができる。
ここで、目標値としては、例えば体重や体脂肪率、その他の食事の改善によって変化する身体的属性を入力することができる。このように目標値を明確に記載しておくことで、モチベーションの維持を図ることができる。
【0059】
ここで、長期目標とは例えば1シーズン毎の目標、短期目標とは1か月毎の目標であってもよいし、長期目標とは一年間での目標、短期目標とは1シーズン毎の目標であってもよい。すなわち、長期目標および短期目標の具体的な期間については、ユーザのニーズに合わせて、任意に設定することができる。なお、目標値の設定は、監督者30が行ってもよい。
【0060】
以上説明したように、本実施形態に係る栄養管理システム100によれば、画像情報受付部120が受け付けた、ユーザ10が撮影した自身の食事の画像データに基づいて、栄養素分類部131が、食事に含まれる栄養素を、複数の栄養素カテゴリーに分類する。
そして、熱量推定部132が、食事に含まれる生理的熱量を、栄養素分類部131が分類した栄養素カテゴリー毎に推定する。これにより、食事の画像データを入力するだけで、自身の摂取した栄養素の種類と、それぞれの栄養素に含まれる生理的熱量と、を把握することができ、極めて簡単な操作により使用することができる。
【0061】
また、熱量推定部132が、予め登録された食器の大きさに基づいて、食事のサイズを推定し、食事に含まれる生理的熱量を推定するので、食事の量を正確に推定することができ、生理的熱量の推定の精度を確保することができる。
【0062】
また、熱量情報提供部134が、栄養素カテゴリー毎に推定された推定熱量を、監督者端末40に提供するので、監督者30がユーザ10の食事に含まれる栄養素毎の生理的熱量を把握することが可能になり、ユーザ10の食事習慣に介入して、適切な指導を行うことができる。
【0063】
また、提言情報受付部120が、監督者30がユーザ10の食事に対して行った提言の内容を示す提言情報を受け付けるので、監督者30からの食事の指導に関する内容を取り扱うことができる。
また、提言情報提供部135が、提言情報受付部120が受け付けた提言情報を、ユーザ10に提供するので、ユーザ10が、監督者30からの食事に関する指導内容を確認することができる。
【0064】
また、推定熱量提示部133が、栄養素カテゴリー毎に推定された推定熱量を、ユーザ10に表示するので、ユーザ10が、自身の食事に含まれる生理的熱量を把握して、食事のメニューを選択する際の参考にすることができる。
また、熱量推定部132は、卵1つあたりに含まれる生理的熱量を単位熱量として、食事に含まれる生理的熱量を栄養素カテゴリー毎に推定するので、ユーザ10や監督者30が、食事に含まれる生理的熱量の多寡を直感的に把握することができる。
【0065】
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る栄養管理システム200について、図11を用いて説明する。図11は、第2実施形態に係る栄養管理システム200の構造を示すブロック図である。
なおこの説明では、前述した第1実施形態と同一の構成および効果については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0066】
図11に示すように、本実施形態に係る栄養管理システム200は、提言情報受付部120を備えていない。すなわち、本陣氏形態に係る栄養管理システム200では、監督者30から提言情報を受け付けない。その代わりに、提言情報を生成する提言情報生成部136を備えている。
【0067】
提言情報生成部136は、学習モデルを用いて、熱量推定部132が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量から、ユーザ10に提言するべき内容である提言情報を生成する。
ここで、学習モデルは、食事に含まれる栄養素カテゴリーごとの生理的熱量と、ユーザ10に提言するべき内容である提言情報と、の関係を複数学習している。このため、ある食事に含まれる栄養素カテゴリー毎の推定熱量を入力すると、学習したデータを参照して、最適な提言情報を生成することができる。学習モデルは、例えば記憶部140に記憶されている。
【0068】
なお、学習モデルとしては、このような態様に限られない。理想となる各栄養素の生理的熱量から、推定された各栄養素の生理的熱量を減算して、足らない栄養素とその生理的熱量を考慮した食事メニューを示す提言情報を生成するようなものであってもよい。
【0069】
以上説明したように、本実施形態に係る栄養管理システム200によれば、提言情報生成部136が、学習モデルを用いて、熱量推定部132が栄養素カテゴリー毎に推定した推定熱量から、提言情報を生成する。このため、監督者30が提言情報を入力する必要が無く、過去のデータを参照して、自動的に最適な提言情報を生成することができる。これにより、栄養管理システム200の利便性を向上することができる。
【0070】
(第3実施形態)
次に、第3実施形態に係る栄養管理システム300について、図12を用いて説明する。図12は、第3実施形態に係る栄養管理システム300の構造を示すブロック図である。
なおこの説明では、前述した第1実施形態と同一の構成および効果については、同じ符号を付し、その説明を省略する。
【0071】
図12に示すように、本実施形態に係る栄養管理システム300の記憶部140は、ユーザ10が設定した目標の内容をユーザ10が自ら発表する様子を、ユーザ端末20により撮影した発表動画を記憶する。
発表動画は、例えばユーザ10が、本システムを使用開始する際、又は所定の期間が経過した際に撮影される。すなわち、発表動画は、期間の経過とともに更新されていくこととなる。
【0072】
また、本実施形態に係る栄養管理システム300の記憶部140は、ユーザ10の食事管理における進捗の程度を表す指標である進捗値を記憶する。進捗値とは、長期目標や短期目標に記載した情報(例えば体重の目標値)と対応する、ユーザ10の身体情報のいずれか(現状の体重値)であり、ユーザ10又は監督者30が入力する。進捗値として、ユーザ10の身体情報のうちのどの項目を設定するかは、任意に設定することができる。
【0073】
そして、栄養管理システム300は、記憶部140に保存された発表動画を、ユーザ端末20に出力する動画出力部137を備えている。
動画出力部137は、発表動画を撮影した日を起算日として、予め記憶部140に任意に設定された所定期間の経過後に、進捗値に基づいて、発表動画をユーザ端末20に出力する。
【0074】
ここで、起算日からの所定期間は、ユーザ10又は監督者30が任意に設定することができる。例えば、短期目標および長期目標それぞれの期間の半分といったように、目標までの期間を基準に設定してもよいし、起算日から例えば1か月毎のように、目標までの期間と関係なく設定してもよい。また、発表動画は、所定期間毎に複数回にわたって出力してもよい。
また、起算日からの所定期間は、目標までの期間よりも短いことが好ましいが、目標までの期間より長く設定してもよい。
【0075】
また、動画出力部137は、予め任意に設定された所定期間の経過後に、進捗値を、監督者30又はユーザ10が予め設定した一定の目標値と対比したうえで、進捗値が、一定の基準値を満たしていない場合に、発表動画をユーザ端末20に出力してもよい。
ここで、一定の基準値とは、目標値そのものであってもよいし、目標値と、比較する時点における起算日からの経過期間と、を考慮して算出される値であってもよい。
【0076】
また、本実施形態に係る栄養管理システム300の記憶部140は、ユーザ端末20の表示画面に、システム上でのユ―ザの分身となるアバターを表示するアバター表示部138を備えている。
ここで、アバターとは、ユーザ10の分身として表示されるキャラクターであり、ユーザ10が自身の好みに合わせて、容姿や衣装を選択して設定することができる。
【0077】
そして、アバター表示部138は、進捗値の進捗の程度により、アバターを成長させる。すなわち、本システムの使用開始時には、アバターが幼年のキャラクターで設定されており、進捗値が進捗するごとに、アバターが成長してゆく。具体的には進捗値として設定されたユーザ10の身体情報のうちのいずれか(例えば体重)が、目標値に向けて近づくにつれて、アバター表示部138は、アバターを少しずつ成長させて表示する。
【0078】
以上説明したように、本実施形態に係る栄養管理システム300によれば、動画出力部137が、発表動画を撮影した日を起算日として、予め記憶部140に任意に設定された所定期間の経過後に、進捗値に基づいて、記憶部140に保存された発表動画を、ユーザ端末10に出力する。
このため、時間の経過とともに、ユーザ10の栄養管理に対する意識が希薄になってきた場合であっても、自身が目標を発表する発表動画を確認することで、初心を思い出し、日々の栄養管理に対するモチベーションを高めることができる。
【0079】
また、アバター表示部138が、進捗値の進捗の程度により、ユーザ端末20に表示するアバターを成長させる。このため、アバターの成長の様子をユーザ10が確認することで、視覚的に自分自信の目標までの進捗具合を確認することが可能になり、より一層効果的に、日々の栄養管理に対するモチベーションを高めることができる。
【0080】
上記実施形態に係る装置は、上記実施形態に限定されるものではなく、他の手法により実現されてもよいことは言うまでもない。以下、各種変形例について説明する。
例えば、上記実施形態のプログラムは、コンピュータに読み取り可能な記憶媒体に記憶された状態で提供されてもよい。記憶媒体は、「一時的でない有形の媒体」に、プログラムを記憶可能である。記憶媒体は、HDDやSDDなどの任意の適切な記憶媒体、またはこれらの2つ以上の適切な組合せを含むことができる。記憶媒体は、揮発性、不揮発性、または揮発性と不揮発性の組合せでよい。なお、記憶媒体はこれらの例に限られず、プログラムを記憶可能であれば、どのようなデバイスまたは媒体であってもよい。
【0081】
また、栄養管理システム100,200,300は、例えば、記憶媒体に記憶されたプログラムを読み出し、読み出したプログラムを実行することによって、実施形態に示す各機能を実現することができる。また、当該プログラムは、任意の伝送媒体(通信ネットワークや放送波等)を介して、栄養管理システム100,200,300に提供されてもよい。栄養管理システム100,200,300は、例えば、インターネット等を介してダウンロードしたプログラムを実行することにより、各実施形態に示す複数の機能部の機能を実現する。
【0082】
また、当該プログラムは、例えば、ActionScript、JavaScript(登録商標)などのスクリプト言語、Objective―C、Java(登録商標)などのオブジェクト指向プログラミング言語、HTML5などのマークアップ言語などを用いて実装してもよい。
【0083】
栄養管理システム100,200,300における処理の少なくとも一部は、1以上のコンピュータにより構成されるクラウドコンピューティングにより実現されていてもよい。また、栄養管理システム100,200,300の各機能部は、上記実施形態に示した機能を実現する1または複数の回路によって実現されてもよく、1の回路により複数の機能部の機能が実現されることとしてもよい。
【0084】
また、上記第2実施形態では、食事に含まれる栄養素カテゴリーごとの生理的熱量と、ユーザ10に提言するべき内容である提言情報と、の関係を複数学習している学習モデルを、提言情報生成部136が用いて提言情報を生成する構成を示したが、学習モデルの構造は変更してもよい。
【0085】
すなわち、食事画像をパターン化し、画像情報と、当該画像における食事に含まれる栄養素カテゴリーの分類結果、推定される生理的熱量、およびそれに基づく提言情報と、の関係を複数学習している学習モデルを準備し、栄養素分類部、熱量推定部、提言情報生成部の機能を一度に実行するようなディープラーニングを採用してもよい。
【0086】
また、本開示の実施形態を諸図面や実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形や修正を行うことが容易であることに注意されたい。従って、これらの変形や修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各手段、各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の手段やステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。また、各実施形態に示す構成を適宜組み合わせることとしてもよい。
【符号の説明】
【0087】
10 ユーザ
20 ユーザ端末
30 監督者
40 監督者端末
100 栄養管理システム
110 画像情報受付部
120 提言情報受付部
130 処理部
131 栄養素分類部
132 熱量推定部
133 推定熱量提示部
134 熱量情報提供部
135 提言情報提供部
136 提言情報生成部
137 動画出力部
138 アバター表示部
140 記憶部
150 送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12