(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】ナビゲーションシステム、装置、サーバ、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20240618BHJP
G08G 1/0968 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0968
(21)【出願番号】P 2020117558
(22)【出願日】2020-07-08
【審査請求日】2023-06-02
(73)【特許権者】
【識別番号】000232254
【氏名又は名称】日本電気通信システム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100080816
【氏名又は名称】加藤 朝道
(74)【代理人】
【識別番号】100098648
【氏名又は名称】内田 潔人
(72)【発明者】
【氏名】小原 健嗣
(72)【発明者】
【氏名】折橋 剛敏
(72)【発明者】
【氏名】陣内 健吾
(72)【発明者】
【氏名】石賀 寛
(72)【発明者】
【氏名】安斎 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】稲垣 卓弥
【審査官】武内 俊之
(56)【参考文献】
【文献】特開2010-223708(JP,A)
【文献】特開平11-311536(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01C 21/34
G08G 1/0968
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置と、
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバと、
を備え、
前記ナビゲーション装置は、
情報を表示する表示部と、
前記ナビゲーション装置の現在地を測位する測位部と、
前記表示部及び前記測位部を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記踏切待ち時間算出サーバは、外部から取得した前記鉄道車両の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記踏切での踏切待ち時間を算出する制御部を備え、
前記ナビゲーション装置の前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーションシステム。
【請求項2】
前記ナビゲーション装置の前記制御部は、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にないときに、前記経路案内を継続する処理を行うように構成されている、
請求項1記載のナビゲーションシステム。
【請求項3】
現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末と、
前記情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバと、
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバと、
を備え、
前記ナビゲーションサーバは、所定の情報処理を行う制御部を備え、
前記踏切待ち時間算出サーバは、外部から取得した前記鉄道車両の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記踏切での踏切待ち時間を算出する制御部を備え、
前記ナビゲーションサーバの前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーションシステム。
【請求項4】
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置であって、
情報を表示する表示部と、
前記ナビゲーション装置の現在地を測位する測位部と、
前記表示部及び前記測位部を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーション装置。
【請求項5】
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバであって、
所定の情報処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーションサーバ。
【請求項6】
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置を用いたナビゲーション方法であって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出するステップと、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得するステップと、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出するステップと、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を表示させて、前記経路案内を継続するステップと、
を含む、
ナビゲーション方法。
【請求項7】
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバを用いたナビゲーション方法であって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出するステップと、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得するステップと、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出するステップと、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続するステップと、
を含む、
ナビゲーション方法。
【請求項8】
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置に所定の処理を実行させるプログラムであって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を表示させて、前記経路案内を継続する処理と、
を前記ナビゲーション装置に実行させる、
プログラム。
【請求項9】
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバに所定の処理を実行させるプログラムであって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続する処理と、
を前記ナビゲーションサーバに実行させる、
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ナビゲーションシステム、装置、サーバ、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
移動時の案内を行うナビゲーションシステムは、GPS(Global Positioning System)を利用して測位された現在地から、指定した目的地までの経路を算出して案内する。ナビゲーションシステムは、経路を算出する際、道路の渋滞情報を考慮して、移動時間又は到着時刻を算出する。算出された経路に鉄道の踏切があると移動時間又は到着時刻が大きく変動することがある。そこで、踏切の状況に応じて経路案内を行う技術が提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。
【0003】
特許文献1には、移動局が目的地まで運行する経路上に踏切があり、該移動局が踏切の遮断時間帯に該踏切を通過すると判断された場合には該踏切を通過しない迂回経路を再探索するナビゲーションシステムが開示されている。特許文献2には、踏切を含む道路の通過に関して、該当する踏切の通過時刻を推定し、その時刻に対応した踏切データを加味して経路計算を行なうナビゲーション装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開平11-311536号公報
【文献】特開2001-304887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
以下の分析は、本願発明者により与えられる。
【0006】
しかしながら、特許文献1のナビゲーションシステムでは、踏切が多いエリアにおいては踏切を迂回する経路の再探索が多発し、システムの負荷が上がり、利用者にストレスを与える可能性がある。また、特許文献2のナビゲーション装置では、渋滞量の変動により利用者が踏切を通過する時間が変動して列車の踏切通過時間の計算が多発し、システムの負荷が上がり、利用者にストレスを与える可能性がある。
【0007】
本発明の主な課題は、システムの負荷を抑え、かつ、利用者にストレスを与えないように移動時の案内を行うことに貢献することができるナビゲーションシステム、装置、サーバ、方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
第1の視点に係るナビゲーションシステム(ナビゲーション装置用)は、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置と、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバと、を備える。前記ナビゲーション装置は、情報を表示する表示部と、前記ナビゲーション装置の現在地を測位する測位部と、前記表示部及び前記測位部を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部と、を備える。前記踏切待ち時間算出サーバは、外部から取得した前記鉄道車両の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記踏切での踏切待ち時間を算出する制御部を備える。前記ナビゲーション装置の前記制御部は、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、を行うように構成されている。
【0009】
第2の視点に係るナビゲーションシステム(ナビゲーションサーバ用)は、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末と、前記情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバと、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバと、を備える。前記ナビゲーションサーバは、所定の情報処理を行う制御部を備える。前記踏切待ち時間算出サーバは、外部から取得した前記鉄道車両の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記踏切での踏切待ち時間を算出する制御部を備える。前記ナビゲーションサーバの前記制御部は、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、を行うように構成されている。
【0010】
第3の視点に係るナビゲーション装置は、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置であって、情報を表示する表示部と、前記ナビゲーション装置の現在地を測位する測位部と、前記表示部及び前記測位部を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部と、を備える。前記制御部は、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、を行うように構成されている。
【0011】
第4の視点に係るナビゲーションサーバは、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバであって、所定の情報処理を行う制御部を備える。前記制御部は、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、を行うように構成されている。
【0012】
第5の視点に係るナビゲーション方法(ナビゲーション装置用)は、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置を用いたナビゲーション方法である。前記ナビゲーション方法は、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出するステップと、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得するステップと、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出するステップと、を含む。
【0013】
第6の視点に係るナビゲーション方法(ナビゲーションサーバ用)は、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバを用いたナビゲーション方法である。前記ナビゲーション方法は、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出するステップと、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得するステップと、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出するステップと、を含む。
【0014】
第7の視点に係るプログラム(ナビゲーション装置用)は、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置に所定の処理を実行させるプログラムである。前記プログラムは、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、を前記ナビゲーション装置に実行させる。
【0015】
第8の視点に係るプログラム(ナビゲーションサーバ用)は、鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバに所定の処理を実行させるプログラムである。前記プログラムは、前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、を前記ナビゲーションサーバに実行させる。
【0016】
なお、プログラムは、コンピュータが読み取り可能な記憶媒体に記録することができる。記憶媒体は、半導体メモリ、ハードディスク、磁気記録媒体、光記録媒体等の非トランジェント(non-transient)なものとすることができる。また、本開示では、コンピュータプログラム製品として具現することも可能である。プログラムは、コンピュータ装置に入力装置又は外部から通信インタフェイスを介して入力され、記憶装置に記憶されて、プロセッサを所定のステップないし処理に従って駆動させ、必要に応じ中間状態を含めその処理結果を段階毎に表示装置を介して表示することができ、あるいは通信インタフェイスを介して、外部と交信することができる。そのためのコンピュータ装置は、一例として、典型的には互いにバスによって接続可能なプロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備える。
【発明の効果】
【0017】
前記第1~第8の視点によれば、システムの負荷を抑え、かつ、利用者にストレスを与えないように移動時の案内を行うことに貢献することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】実施形態1に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図2】実施形態1に係るナビゲーションシステムにおけるナビゲーション装置の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【
図3】実施形態1に係るナビゲーションシステムにおける踏切待ち時間算出サーバの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【
図4】実施形態2に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図5】実施形態2に係るナビゲーションシステムにおけるナビゲーションサーバの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【
図6】実施形態2に係るナビゲーションシステムにおける踏切待ち時間算出サーバの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【
図7】実施形態3に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図8】実施形態4に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【
図9】ハードウェア資源の構成を模式的に示したブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、本出願において図面参照符号を付している場合は、それらは、専ら理解を助けるためのものであり、図示の態様に限定することを意図するものではない。また、下記の実施形態は、あくまで例示であり、本発明を限定するものではない。また、以降の説明で参照する図面等のブロック間の接続線は、双方向及び単方向の双方を含む。一方向矢印については、主たる信号(データ)の流れを模式的に示すものであり、双方向性を排除するものではない。さらに、本願開示に示す回路図、ブロック図、内部構成図、接続図などにおいて、明示は省略するが、入力ポート及び出力ポートが各接続線の入力端及び出力端のそれぞれに存在する。入出力インタフェイスも同様である。プログラムはコンピュータ装置を介して実行され、コンピュータ装置は、例えば、プロセッサ、記憶装置、入力装置、通信インタフェイス、及び必要に応じ表示装置を備え、コンピュータ装置は、通信インタフェイスを介して装置内又は外部の機器(コンピュータを含む)と、有線、無線を問わず、交信可能に構成される。
【0020】
[実施形態1]
実施形態1に係るナビゲーションシステムについて図面を用いて説明する。
図1は、実施形態1に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0021】
ナビゲーションシステム1は、ナビゲーション装置30で測位された現在地から、指定された目的地までの経路(ルート)を算出して案内するシステムである(
図1参照)。ナビゲーションシステム1は、算出された経路に踏切3がある場合、現在地と踏切3との間の距離(現在地踏切間距離)及び踏切待ち時間に応じて、経路を再算出する機能を有する。ナビゲーションシステム1は、踏切待ち時間算出サーバ10と、鉄道車両20と、ナビゲーション装置30と、ネットワーク40と、を備える。
【0022】
踏切待ち時間算出サーバ10は、鉄道車両20が通過する踏切3での待ち時間(踏切遮断時間)を算出するサーバである(
図1参照)。踏切待ち時間算出サーバ10には、例えば、コンピュータを有する装置を用いることができる。踏切待ち時間算出サーバ10は、通信部11と、記憶部12と、制御部13と、を備える。
【0023】
通信部11は、情報の通信(送受信)を行う機能部である(
図1参照)。通信部11は、ネットワーク40を介して鉄道車両20及びナビゲーション装置30と通信可能に接続する。通信部11は、制御部13の制御により通信を行う。通信部11には、例えば、有線通信インタフェイスを用いることができ、無線通信インタフェイスを用いてもよい。
【0024】
記憶部12は、データ、データベース、プログラム等の情報を記憶する機能部である(
図1参照)。記憶部12は、制御部13の制御により、情報の書き込みや読み出しを行う。記憶部12には、例えば、RAM(Random Access Memory)、SSD(Solid State Drive)、HDD(Hard Disk Drive)等の記憶装置を用いることができる。
【0025】
制御部13は、通信部11及び記憶部12を制御する機能部である(
図1参照)。制御部13には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサを用いることができる。制御部13は、所定のプログラムを実行することにより、プログラムに記述された所定の情報処理を行うことができる。制御部13は、時刻機能を有する。制御部13は、踏切待ち時間を算出するための情報処理を行う。制御部13の詳細な動作(
図3参照)については、後述する。
【0026】
鉄道車両20は、踏切3が設置された鉄道路線を移動(走行)する車両である(
図1参照)。鉄道車両20は、通信部21と、記憶部22と、制御部23と、測位部24と、を備える。
【0027】
通信部21は、情報の通信(送受信)を行う機能部である(
図1参照)。通信部21は、ネットワーク40を介して踏切待ち時間算出サーバ10及びナビゲーション装置30と通信可能に接続する。通信部21は、制御部23の制御により通信を行う。通信部21には、例えば、無線通信インタフェイスを用いることができ、有線通信インタフェイスを用いてもよい。
【0028】
記憶部22は、データ、データベース、プログラム等の情報を記憶する機能部である(
図1参照)。記憶部22は、制御部23の制御により、情報の書き込みや読み出しを行う。記憶部22には、例えば、RAM、SSD、HDD等の記憶装置を用いることができる。
【0029】
制御部23は、通信部21、記憶部22、及び測位部24を制御する機能部である(
図1参照)。制御部23には、例えば、CPU、MPU等のプロセッサを用いることができる。制御部23は、所定のプログラムを実行することにより、プログラムに記述された所定の情報処理を行うことができる。制御部23は、時刻機能を有する。制御部23は、踏切待ち時間算出サーバ10から、鉄道車両20の位置情報及び速度情報の要求を受けると、測位部24に鉄道車両20の位置及び速度を測定させ、測定された鉄道車両20の位置に係る情報(位置情報)及び速度に係る情報(速度情報)を踏切待ち時間算出サーバ10に送信する。
【0030】
なお、鉄道車両20から鉄道車両20の位置情報及び速度情報を踏切待ち時間算出サーバ10に送信する代わりに、鉄道路線の所定の位置に車両検出装置(図示せず)や車両速度測定装置(図示せず)を設置しておき、車両検出装置や車両速度測定装置で鉄道車両20の位置及び速度を測定して、踏切待ち時間算出サーバ10に鉄道車両20の検出情報(所定の位置で鉄道車両20を検出したことを示す情報;位置情報に相当)及び速度情報を送信するようにしてもよい。
【0031】
測位部24は、鉄道車両20の位置(現在地)を測定する機能部である(
図1参照)。測位部24は、制御部23の制御により測位を行う。測位部24には、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信機、IMCS(Inbuilding Mobile Communication System)受信機等を用いることができる。測位部24は、測定された複数の位置(現在地と過去地)の時間変化に基づいて鉄道車両20の速度を測定する機能を有する。
【0032】
ナビゲーション装置30は、ナビゲーション装置30で測位されたナビゲーション装置30の現在地から、ナビゲーション装置30で指定された目的地までの経路を算出して、ナビゲーション装置30で経路を案内するように情報処理する装置である(
図1参照)。ナビゲーション装置30には、例えば、ナビゲーションを行う車載ハードウェア資源、ナビゲーションプログラムを実行するコンピュータ等を用いることができる。ナビゲーション装置30は、通信部31と、記憶部32と、制御部33と、測位部34と、入力部35と、表示部36と、を備える。
【0033】
通信部31は、情報の通信(送受信)を行う機能部である(
図1参照)。通信部31は、ネットワーク40を介して踏切待ち時間算出サーバ10と通信可能に接続する。通信部31は、制御部33の制御により通信を行う。通信部31には、例えば、無線通信インタフェイスを用いることができ、有線通信インタフェイスを用いてもよい。
【0034】
記憶部32は、データ、データベース、プログラム等の情報を記憶する機能部である(
図1参照)。記憶部32は、制御部33の制御により、情報の書き込みや読み出しを行う。記憶部32には、例えば、RAM、SSD、HDD等の記憶装置を用いることができる。記憶部32は、踏切3に係る踏切位置情報を記憶する。
【0035】
制御部33は、通信部31、記憶部32、測位部34、入力部35、及び表示部36を制御する機能部である(
図1参照)。制御部33には、例えば、CPU、MPU等のプロセッサを用いることができる。制御部33は、所定のプログラムを実行することにより、プログラムに記述された所定の情報処理を行うことができる。制御部33は、時刻機能を有する。制御部33は、測位部34で測位された現在地から、指定された目的地までの経路を算出して案内するための情報処理を行う。制御部33は、算出された経路に踏切3がある場合、測位部34で測位された現在地と踏切3との間の距離(現在地踏切間距離)を算出する。制御部33は、現在地踏切間距離が所定距離以内の場合に、踏切待ち時間算出サーバ10から踏切待ち時間データを取得する。制御部33は、踏切待ち時間が所定時間以上のときに、現在地から目的地までの経路の再算出を行う。制御部33の詳細な動作(
図2参照)については、後述する。
【0036】
測位部34は、ナビゲーション装置30の位置(現在地)を測定する機能部である(
図1参照)。測位部34は、制御部33の制御により測位を行う。測位部34には、例えば、GPS受信機、GNSS受信機、IMCS受信機等を用いることができる。
【0037】
入力部35は、ナビゲーション装置30に情報を入力する機能部である(
図1参照)。入力部35は、制御部33によって制御され、利用者の操作によって情報が入力される。入力部35には、例えば、タッチパネル、マイク(音声認識機能を用いる場合)、キーパット等を用いることができる。入力部35は、利用者の操作によって入力された情報を制御部33に送信する。
【0038】
表示部36は、情報を表示する機能部である(
図1参照)。表示部36は、制御部33の制御により表示を行う。表示部36には、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等を用いることができる。なお、表示部36と併用又は代用して、スピーカ部(図示せず)を用いてもよい。
【0039】
ネットワーク40は、踏切待ち時間算出サーバ10、鉄道車両20、及びナビゲーション装置30の間を通信可能に接続する情報通信網である。ネットワーク40には、例えば、PAN(Personal Area Network)、LAN(Local Area Network)、MAN(Metropolitan Area Network)、WAN(Wide Area Network)、GAN(Global Area Network)等の通信網を用いることができる。ネットワーク40は、無線基地局、通信設備、有線ケーブル等を含む。
【0040】
次に、実施形態1に係るナビゲーションシステムにおけるナビゲーション装置の動作について、図面を用いて説明する。
図2は、実施形態1に係るナビゲーションシステムにおけるナビゲーション装置の動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0041】
まず、ナビゲーション装置30の制御部33は、利用者の操作により入力部35から目的地データを取得する(ステップA1)。
【0042】
ステップA1の後、又は、踏切待ち時間が所定時間以上である場合(ステップA9のYES)、ナビゲーション装置30の制御部33は、測位部34からナビゲーション装置30の最新の現在地データを取得し、取得した現在地データ、及び、ステップA1で取得した目的地データに基づいて、現在地から目的地までの経路を算出する(ステップA2)。
【0043】
ステップA2の後、現在地踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップA6のNO)、ステップA10の後、又は、目的地に到着していない場合(ステップA11のNO)、ナビゲーション装置30の制御部33は、ステップA2で算出された経路に基づいて経路案内(ナビゲーション)を行う(ステップA3)。
【0044】
ステップA3の後、ナビゲーション装置30の制御部33は、ステップA2で算出された経路に踏切3が存在するか否かを確認する(ステップA4)。経路に踏切3が存在しない場合(ステップA4のNO)、ステップA11に進む。
【0045】
経路に踏切3が存在する場合(ステップA4のYES)、ナビゲーション装置30の制御部33は、測位部34からナビゲーション装置30の最新の現在地データを取得し、取得した現在地データ、及び、記憶部32に記憶された踏切3に係る踏切位置データに基づいて、現在地と踏切との間の距離(現在地踏切間距離)を算出する(ステップA5)。
【0046】
ステップA5の後、ナビゲーション装置30の制御部33は、ステップA5で算出された現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるか否かを判断する(ステップA6)。現在地踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップA6のNO)、ステップA3に進む。
【0047】
ここで、ステップA6の所定距離は、予め任意に設定することができ、利用者が操作して設定できるようにしてもよい。
【0048】
現在地踏切間距離が所定距離以内にある場合(ステップA6のYES)、ナビゲーション装置30の制御部33は、ナビゲーション装置30が踏切3に接近していることを知らせる踏切接近通知を踏切待ち時間算出サーバ10に送信する(ステップA7)。
【0049】
ステップA7の踏切接近通知を受信した踏切待ち時間算出サーバ10は、踏切3での踏切待ち時間を算出し、算出された踏切待ち時間に係るデータ(踏切待ち時間データ)をナビゲーション装置30に送信することになる。踏切待ち時間算出サーバ10の詳細な動作については、後述する(
図3参照)
【0050】
ステップA7の後、ナビゲーション装置30の制御部33は、踏切待ち時間算出サーバ10から踏切待ち時間データを取得する(ステップA8)。
【0051】
ステップA8の後、ナビゲーション装置30の制御部33は、ステップA8で取得した踏切待ち時間データに基づいて、踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるか否かを判断する(ステップA9)。踏切待ち時間が所定時間以上である場合(ステップA9のYES)、ステップA2に進み、目的地への到着の遅れが大きくなると判断し、現在地から目的地までの経路を再算出することになる。
【0052】
ここで、ステップA9の所定時間は、予め任意に設定することができ、利用者が操作して設定できるようにしてもよい。
【0053】
踏切待ち時間が所定時間未満である場合(ステップA9のNO)、ナビゲーション装置30の制御部33は、ステップA8で取得した踏切待ち時間データに基づいて、踏切待ち時間を表示部36に表示させる(ステップA10)。ステップA10の後、ステップA3に戻る。ここで、踏切待ち時間を表示する代わりに、踏切待ち時間データに基づいて、踏切3が通行可能になる時間を算出して表示するようにしてもよい。
【0054】
経路に踏切3が存在しない場合(ステップA4のNO)、ナビゲーション装置30の制御部33は、測位部34からナビゲーション装置30の最新の現在地データを取得し、取得した現在地データ、及び、ステップA1で取得した目的地データに基づいて、目的地に到着したか否か(現在地が目的地と一致するか否か、若しくは、現在地が目的地から所定範囲内にあるか否か)を判断する(ステップA11)。目的地に到着していない場合(ステップA11のNO)、ステップA3に戻る。目的地に到着した場合(ステップA11のYES)、終了する。
【0055】
次に、実施形態1に係るナビゲーションシステムにおける踏切待ち時間算出サーバの動作について、図面を用いて説明する。
図3は、実施形態1に係るナビゲーションシステムにおける踏切待ち時間算出サーバの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0056】
まず、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ナビゲーション装置30から踏切接近通知(
図2のステップA7で送信された踏切接近通知)を受信する(ステップB1)。
【0057】
ステップB1の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、鉄道車両20に対して、鉄道車両20の位置情報及び速度情報を要求する(ステップB2)。
【0058】
ステップB2の位置情報及び速度情報の要求を受けた鉄道車両20は、鉄道車両20の位置及び速度を測定し、測定された鉄道車両20の位置に係る情報(位置情報)及び速度に係る情報(速度情報)を踏切待ち時間算出サーバ10に送信することになる。
【0059】
ステップB2の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、鉄道車両20から、鉄道車両20の位置情報及び速度情報を取得する(ステップB3)。
【0060】
ステップB3の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップB3で取得した鉄道車両20の位置情報、及び、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、鉄道車両20と踏切3との間の距離(鉄道車両踏切間距離)を算出する(ステップB4)。
【0061】
ステップB4の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップB4で算出された鉄道車両踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるか否かを判断する(ステップB5)。鉄道車両踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップB5のNO)、ステップB7に進む。
【0062】
鉄道車両踏切間距離が所定距離以内にある場合(ステップB5のYES)、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップB3で取得した鉄道車両20の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、踏切3での待ち時間(踏切待ち時間)を算出する(ステップB6)。
【0063】
鉄道車両踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップB5のNO)、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、踏切3での待ち時間(踏切待ち時間)を0とする(ステップB7)。
【0064】
ステップB6の後、又は、ステップB7の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップB6で算出された踏切待ち時間、又は、ステップB7で0とされた踏切待ち時間に係るデータ(踏切待ち時間データ)を、ナビゲーション装置30に送信し(ステップB8)、終了する。踏切待ち時間算出サーバ10から送信された踏切待ち時間データは、
図2のステップA8で、ナビゲーション装置30に取得されることになる。
【0065】
実施形態1によれば、利用者(ナビゲーション装置30)と踏切3との間の距離や、踏切3での待ち時間を考慮して経路を算出するので、経路変更が起きる頻度が少なくなり、システムの負荷を抑え、かつ、利用者にストレスを与えないように移動時の案内を行うことに貢献することができる。また、実施形態1によれば、利用者は現地へ赴くことなく踏切待ち時間を知ることができるため、受信した経路案内に基づいて利用者が移動することで、踏切待ちによるタイムロスを回避または最小とすることができる。
【0066】
[実施形態2]
実施形態2に係るナビゲーションシステムについて図面を用いて説明する。
図4は、実施形態2に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0067】
実施形態2に係るナビゲーションシステム2は、実施形態1に係るナビゲーションシステム1の変形例であり、経路案内に関する情報処理(経路の算出、現在地踏切間距離の算出等)をナビゲーションサーバ50で行うようにしたものである。
【0068】
ナビゲーションシステム2は、利用者の情報通信端末60で測位された現在地から、指定された目的地までの経路を算出して案内するシステムである(
図4参照)。ナビゲーションシステム2は、算出された経路に踏切3がある場合、現在地と踏切3との間の距離(現在地踏切間距離)及び踏切待ち時間に応じて、経路を再算出する機能を有する。ナビゲーションシステム2は、踏切待ち時間算出サーバ10と、鉄道車両20と、ネットワーク40と、ナビゲーションサーバ50と、情報通信端末60と、を備える。なお、
図4の踏切待ち時間算出サーバ10、鉄道車両20、及びネットワーク40の構成については、ナビゲーションサーバ50及び情報通信端末60に関連する構成を除き、実施形態1(
図1参照)の踏切待ち時間算出サーバ10、鉄道車両20、及びネットワーク40と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0069】
ナビゲーションサーバ50は、情報通信端末60で測位された利用者(情報通信端末60)の現在地から、情報通信端末60で指定された目的地までの経路を算出して、情報通信端末60で案内するように情報処理するサーバである(
図4参照)。ナビゲーションサーバ50には、例えば、コンピュータを有する装置を用いることができる。ナビゲーションサーバ50は、通信部51と、記憶部52と、制御部53と、を備える。
【0070】
通信部51は、情報の通信(送受信)を行う機能部である(
図4参照)。通信部51は、ネットワーク40を介して踏切待ち時間算出サーバ10及び情報通信端末60と通信可能に接続する。通信部51は、制御部53の制御により通信を行う。通信部51には、例えば、有線通信インタフェイスを用いることができ、無線通信インタフェイスを用いてもよい。
【0071】
記憶部52は、データ、データベース、プログラム等の情報を記憶する機能部である(
図4参照)。記憶部52は、制御部53の制御により、情報の書き込みや読み出しを行う。記憶部52には、例えば、RAM、SSD、HDD等の記憶装置を用いることができる。記憶部52は、踏切3に係る踏切位置情報を記憶する。
【0072】
制御部53は、通信部51及び記憶部52を制御する機能部である(
図4参照)。制御部53には、例えば、CPU、MPU等のプロセッサを用いることができる。制御部53は、所定のプログラムを実行することにより、プログラムに記述された所定の情報処理を行うことができる。制御部53は、時刻機能を有する。制御部53は、情報通信端末60で測位された情報通信端末60の現在地から、情報通信端末60で指定された目的地までの経路を算出して案内するための情報処理を行う。制御部53は、算出された経路に踏切3がある場合、情報通信端末60で測位された情報通信端末60の現在地と踏切3との間の距離(現在地踏切間距離)を算出する。制御部53は、現在地踏切間距離が所定距離以内の場合に、踏切待ち時間算出サーバ10から踏切待ち時間データを取得する。制御部53は、踏切待ち時間が所定時間以上のときに、現在地から目的地までの経路の再算出を行う。制御部53の詳細な動作(
図5参照)については、後述する。
【0073】
情報通信端末60は、情報を通信する端末装置である(
図4参照)。情報通信端末60には、例えば、地図アプリやナビゲーションアプリを実行するスマートフォン、タブレット端末、携帯電話機等を用いることができる。情報通信端末60は、通信部61と、記憶部62と、制御部63と、測位部64と、入力部65と、表示部66と、を備える。
【0074】
通信部61は、情報の通信(送受信)を行う機能部である(
図4参照)。通信部61は、ネットワーク40を介してナビゲーションサーバ50と通信可能に接続する。通信部61は、制御部63の制御により通信を行う。通信部61には、例えば、無線通信インタフェイスを用いることができ、有線通信インタフェイスを用いてもよい。
【0075】
記憶部62は、データ、データベース、プログラム等の情報を記憶する機能部である(
図4参照)。記憶部62は、制御部63の制御により、情報の書き込みや読み出しを行う。記憶部62には、例えば、RAM、SSD、HDD等の記憶装置を用いることができる。
【0076】
制御部63は、通信部61、記憶部62、測位部64、入力部65、及び表示部66を制御する機能部である(
図4参照)。制御部63には、例えば、CPU、MPU等のプロセッサを用いることができる。制御部63は、所定のプログラムを実行することにより、プログラムに記述された所定の情報処理を行うことができる。制御部63は、時刻機能を有する。制御部63は、入力部65で入力された目的地に係るデータ(目的地データ)、及び、測位部64で測位された現在地に係るデータ(現在地データ)を、通信部61を通じてナビゲーションサーバ50に送信する処理を行う。制御部63は、ナビゲーションサーバ50で算出された経路(現在地から目的地までの経路)を取得して、当該経路に基づいて、経路案内するように情報処理を行う。
【0077】
測位部64は、情報通信端末60の位置(現在地)を測定する機能部である(
図4参照)。測位部64は、制御部63の制御により測位を行う。測位部64には、例えば、GPS受信機、GNSS受信機、IMCS受信機等を用いることができる。
【0078】
入力部65は、情報通信端末60に情報を入力する機能部である(
図4参照)。入力部65は、制御部63によって制御され、利用者の操作によって情報が入力される。入力部65には、例えば、タッチパネル、マイク(音声認識機能を用いる場合)、キーパット等を用いることができる。入力部65は、利用者の操作によって入力された情報を制御部63に送信する。
【0079】
表示部66は、情報を表示する機能部である(
図4参照)。表示部66は、制御部63の制御により表示を行う。表示部66には、例えば、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等を用いることができる。なお、表示部66と併用又は代用して、スピーカ部(図示せず)を用いてもよい。
【0080】
次に、実施形態2に係るナビゲーションシステムにおけるナビゲーションサーバの動作について、図面を用いて説明する。
図5は、実施形態2に係るナビゲーションシステムにおけるナビゲーションサーバの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0081】
まず、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、情報通信端末60から目的地データを取得する(ステップC1)。ここで、目的地データは、情報通信端末60において利用者の操作により入力部65から入力されて送信された目的地に係るデータである。
【0082】
ステップC1の後、又は、踏切待ち時間が所定時間以上である場合(ステップC9のYES)、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、情報通信端末60から、情報通信端末60の最新の現在地データ(情報通信端末60の測位部64で測位された最新の情報通信端末60の現在地に係るデータ)を取得し、取得した現在地データ、及び、ステップC1で取得した目的地データに基づいて、現在地から目的地までの経路を算出する(ステップC2)。
【0083】
ステップC2の後、現在地踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップC6のNO)、ステップC10の後、又は、目的地に到着していない場合(ステップC11のNO)、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、ステップC2で算出された経路に基づいて、情報通信端末60に対して経路案内(ナビゲーション)を行う(ステップC3)。
【0084】
ステップC3の後、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、ステップC2で算出された経路に踏切3が存在するか否かを確認する(ステップC4)。経路に踏切3が存在しない場合(ステップC4のNO)、ステップC11に進む。
【0085】
経路に踏切3が存在する場合(ステップC4のYES)、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、情報通信端末60の最新の現在地データ(情報通信端末60の測位部64で測位された情報通信端末60の最新の現在地に係るデータ)を取得し、取得した現在地データ、及び、記憶部52に記憶された踏切3に係る踏切位置データに基づいて、現在地と踏切との間の距離(現在地踏切間距離)を算出する(ステップC5)。
【0086】
ステップC5の後、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、ステップC5で算出された現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるか否かを判断する(ステップC6)。現在地踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップC6のNO)、ステップC3に進む。
【0087】
ここで、ステップC6の所定距離は、予め任意に設定することができ、利用者が操作して設定できるようにしてもよい。
【0088】
現在地踏切間距離が所定距離以内にある場合(ステップC6のYES)、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、情報通信端末60が踏切3に接近していることを知らせる踏切接近通知を踏切待ち時間算出サーバ10に送信する(ステップC7)。
【0089】
ステップC7の踏切接近通知を受信した踏切待ち時間算出サーバ10は、踏切3での踏切待ち時間を算出し、算出された踏切待ち時間に係るデータ(踏切待ち時間データ)をナビゲーションサーバ50に送信することになる。踏切待ち時間算出サーバ10の詳細な動作については、後述する(
図6参照)
【0090】
ステップC7の後、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、踏切待ち時間算出サーバ10から踏切待ち時間データを取得する(ステップC8)。
【0091】
ステップC8の後、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、ステップC8で取得した踏切待ち時間データに基づいて、踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるか否かを判断する(ステップC9)。踏切待ち時間が所定時間以上である場合(ステップC9のYES)、ステップC2に進み、目的地への到着の遅れが大きくなると判断し、現在地から目的地までの経路を再算出することになる。
【0092】
ここで、ステップC9の所定時間は、予め任意に設定することができ、利用者が操作して設定できるようにしてもよい。
【0093】
踏切待ち時間が所定時間未満である場合(ステップC9のNO)、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、ステップC8で取得した踏切待ち時間データを情報通信端末60に送信する(ステップC10)。ステップC10の後、ステップC3に戻る。
【0094】
ステップC10の踏切待ち時間データを受信した情報通信端末60は、踏切待ち時間を表示部66に表示させることになる。
【0095】
経路に踏切3が存在しない場合(ステップC4のNO)、ナビゲーションサーバ50の制御部53は、情報通信端末60から、情報通信端末60の最新の現在地データ(情報通信端末60の測位部64で測位された情報通信端末60の最新の現在地に係るデータ)を取得し、取得した現在地データ、及び、ステップC1で取得した目的地データに基づいて、目的地に到着したか否か(現在地が目的地と一致するか否か、若しくは、現在地が目的地から所定範囲内にあるか否か)を判断する(ステップC11)。目的地に到着していない場合(ステップC11のNO)、ステップC3に戻る。目的地に到着した場合(ステップC11のYES)、終了する。
【0096】
次に、実施形態2に係るナビゲーションシステムにおける踏切待ち時間算出サーバの動作について、図面を用いて説明する。
図6は、実施形態2に係るナビゲーションシステムにおける踏切待ち時間算出サーバの動作を模式的に示したフローチャート図である。
【0097】
まず、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ナビゲーション装置30から踏切接近通知(
図5のステップC7で送信された踏切接近通知)を受信する(ステップD1)。
【0098】
ステップD1の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、鉄道車両20に対して、鉄道車両20の位置情報及び速度情報を要求する(ステップD2)。
【0099】
ステップD2の位置情報及び速度情報の要求を受けた鉄道車両20は、鉄道車両20の位置及び速度を測定し、測定された鉄道車両20の位置に係る情報(位置情報)及び速度に係る情報(速度情報)を踏切待ち時間算出サーバ10に送信することになる。
【0100】
ステップD2の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、鉄道車両20から、鉄道車両20の位置情報及び速度情報を取得する(ステップD3)。
【0101】
ステップD3の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップD3で取得した鉄道車両20の位置情報、及び、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、鉄道車両20と踏切3との間の距離(鉄道車両踏切間距離)を算出する(ステップD4)。
【0102】
ステップD4の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップD4で算出された鉄道車両踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるか否かを判断する(ステップD5)。鉄道車両踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップD5のNO)、ステップD7に進む。
【0103】
鉄道車両踏切間距離が所定距離以内にある場合(ステップD5のYES)、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップD3で取得した鉄道車両20の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、踏切3での待ち時間(踏切待ち時間)を算出する(ステップD6)。
【0104】
鉄道車両踏切間距離が所定距離以内にない場合(ステップD5のNO)、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、踏切3での待ち時間(踏切待ち時間)を0とする(ステップD7)。
【0105】
ステップD6の後、又は、ステップD7の後、踏切待ち時間算出サーバ10の制御部13は、ステップD6で算出された踏切待ち時間、又は、ステップD7で0とされた踏切待ち時間に係るデータ(踏切待ち時間データ)を、ナビゲーションサーバ50に送信し(ステップD8)、終了する。踏切待ち時間算出サーバ10から送信された踏切待ち時間データは、
図5のステップC8で、ナビゲーションサーバ50に取得されることになる。
【0106】
実施形態2によれば、実施形態1と同様に、利用者(情報通信端末60)と踏切3との間の距離や、踏切3での待ち時間を考慮して経路を算出するので、経路変更が起きる頻度が少なくなり、システムの負荷を抑え、かつ、利用者にストレスを与えないように移動時の案内を行うことに貢献することができる。また、実施形態2によれば、利用者は現地へ赴くことなく踏切待ち時間を知ることができるため、受信した経路案内に基づいて利用者が移動することで、踏切待ちによるタイムロスを回避または最小とすることができる。
【0107】
[実施形態3]
実施形態3に係るナビゲーションシステムについて図面を用いて説明する。
図7は、実施形態3に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0108】
ナビゲーションシステム1は、現在地から目的地までの経路(ルート)を算出して案内するシステムである。ナビゲーションシステム1は、ナビゲーション装置30と、踏切待ち時間算出サーバ10と、を備える。
【0109】
ナビゲーション装置30は、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成された装置である。ナビゲーション装置30は、情報を表示する表示部36と、ナビゲーション装置30の現在地を測位する測位部34と、表示部36及び測位部34を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部33と、を備える。
【0110】
制御部33は、経路に踏切3が存在するときに、ナビゲーション装置30の測位部34で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、現在地と踏切3との間の現在地踏切間距離を算出する処理を行う。制御部33は、現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、踏切待ち時間算出サーバ10から踏切待ち時間に係る情報を取得する処理を行う。制御部33は、踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、ナビゲーション装置30の測位部34で測位された最新の現在地から目的地までの間の経路を算出する処理を行う。
【0111】
踏切待ち時間算出サーバ10は、鉄道車両20が通過する鉄道路線に設置された踏切3での踏切待ち時間を算出するように構成されたサーバである。踏切待ち時間算出サーバ10は、外部から取得した鉄道車両20の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、踏切3での踏切待ち時間を算出する制御部13を備える。
【0112】
実施形態3によれば、ナビゲーション装置30と踏切3との間の距離や、踏切3での待ち時間を考慮して経路を算出するので、経路変更が起きる頻度が少なくなり、システムの負荷を抑え、かつ、ナビゲーション装置30の利用者にストレスを与えないように移動時の案内を行うことに貢献することができる。
【0113】
[実施形態4]
実施形態4に係るナビゲーションシステムについて図面を用いて説明する。
図8は、実施形態4に係るナビゲーションシステムの構成を模式的に示したブロック図である。
【0114】
ナビゲーションシステム2は、現在地から目的地までの経路(ルート)を算出して案内するシステムである。ナビゲーションシステム2は、情報通信端末60と、ナビゲーションサーバ50と、踏切待ち時間算出サーバ10と、を備える。
【0115】
情報通信端末60は、現在地を測位する測位部64、目的地を入力する入力部65、及び、情報を表示する表示部66を備える。
【0116】
ナビゲーションサーバ50は、情報通信端末60から取得した現在地及び目的地に係る各位置情報に基づいて、現在地から目的地までの間の経路を算出して、情報通信端末60に対して経路案内するように構成されたサーバである。ナビゲーションサーバ50は、所定の情報処理を行う制御部53を備える。
【0117】
制御部53は、経路に踏切3が存在するときに、情報通信端末60の測位部64で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、現在地と踏切3との間の現在地踏切間距離を算出する処理を行う。制御部53は、現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理を行う。制御部53は、踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、情報通信端末60の測位部64で測位された最新の現在地から目的地までの間の経路を算出する処理を行う。
【0118】
踏切待ち時間算出サーバ10は、鉄道車両20が通過する鉄道路線に設置された踏切3での踏切待ち時間を算出するように構成されたサーバである。踏切待ち時間算出サーバ10は、外部から取得した鉄道車両20の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された踏切3の位置情報に基づいて、踏切3での踏切待ち時間を算出する制御部13を備える。
【0119】
実施形態4によれば、情報通信端末60と踏切3との間の距離や、踏切3での待ち時間を考慮して経路を算出するので、経路変更が起きる頻度が少なくなり、システムの負荷を抑え、かつ、情報通信端末60の利用者にストレスを与えないように移動時の案内を行うことに貢献することができる。
【0120】
なお、実施形態1~4に係るナビゲーション装置、ナビゲーションサーバ、及び、踏切待ち時間算出サーバは、いわゆるハードウェア資源(情報処理装置、コンピュータ)により構成することができ、
図9に例示する構成を備えたものを用いることができる。例えば、ハードウェア資源100は、内部バス104により相互に接続される、プロセッサ101、メモリ102、ネットワークインタフェイス103等を備える。
【0121】
図9に示す構成は、ハードウェア資源100のハードウェア構成を限定する趣旨ではない。ハードウェア資源100は、図示しないハードウェア(例えば、入出力インタフェイス)を含んでもよい。あるいは、装置に含まれるプロセッサ101等のユニットの数も
図9の例示に限定する趣旨ではなく、例えば、複数のプロセッサ101がハードウェア資源100に含まれていてもよい。プロセッサ101には、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processor Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)等を用いることができる。
【0122】
メモリ102には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等を用いることができる。
【0123】
ネットワークインタフェイス103には、例えば、LAN(Local Area Network)カード、ネットワークアダプタ、ネットワークインタフェイスカード等を用いることができる。
【0124】
ハードウェア資源100の機能は、上述の処理モジュールにより実現される。当該処理モジュールは、例えば、メモリ102に格納されたプログラムをプロセッサ101が実行することで実現される。また、そのプログラムは、ネットワークを介してダウンロードするか、あるいは、プログラムを記憶した記憶媒体を用いて、更新することができる。さらに、上記処理モジュールは、半導体チップにより実現されてもよい。即ち、上記処理モジュールが行う機能は、何らかのハードウェアにおいてソフトウェアが実行されることによって実現できればよい。
【0125】
上記実施形態の一部または全部は以下の付記のようにも記載され得るが、以下には限られない。
【0126】
[付記1]
現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置と、
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバと、
を備え、
前記ナビゲーション装置は、
情報を表示する表示部と、
前記ナビゲーション装置の現在地を測位する測位部と、
前記表示部及び前記測位部を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記踏切待ち時間算出サーバは、外部から取得した前記鉄道車両の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記踏切での踏切待ち時間を算出する制御部を備え、
前記ナビゲーション装置の前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーションシステム。
[付記2]
前記ナビゲーション装置の前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在しないときに、前記測位部で測位された最新の現在地、及び、前記目的地に基づいて、前記目的地に到着したか否かを判断する処理と、
前記目的地に到着していないときに、前記経路案内を継続する処理と、
を行うように構成されている、
付記1記載のナビゲーションシステム。
[付記3]
前記ナビゲーション装置の前記制御部は、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にないときに、前記経路案内を継続する処理を行うように構成されている、
付記1又は2記載のナビゲーションシステム。
[付記4]
前記ナビゲーション装置の前記制御部は、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記表示部で表示させて、前記経路案内を継続する処理を行うように構成されている、
付記1乃至3のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記5]
前記踏切待ち時間算出サーバの前記制御部は、前記ナビゲーション装置から、前記ナビゲーション装置が前記踏切に接近していることを知らせる踏切接近通知を受信したときに、前記踏切待ち時間を算出する処理を行うように構成されている、
付記1乃至4のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記6]
前記踏切待ち時間算出サーバの前記制御部は、前記鉄道車両の現在地を測位する測位部を備える前記鉄道車両から前記鉄道車両の位置情報及び速度情報を取得する処理を行うように構成されている、
付記1乃至5のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記7]
前記踏切待ち時間算出サーバの前記制御部は、前記鉄道路線の所定の位置に設置された車両検出装置及び車両速度測定装置から前記鉄道車両の位置情報及び速度情報を取得する処理を行うように構成されている、
付記1乃至5のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記8]
現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末と、
前記情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバと、
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバと、
を備え、
前記ナビゲーションサーバは、所定の情報処理を行う制御部を備え、
前記踏切待ち時間算出サーバは、外部から取得した前記鉄道車両の位置情報及び速度情報、並びに、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記踏切での踏切待ち時間を算出する制御部を備え、
前記ナビゲーションサーバの前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーションシステム。
[付記9]
前記ナビゲーションサーバの前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在しないときに、前記情報通信端末の前記測位部で測位された最新の現在地、及び、前記目的地に基づいて、前記目的地に到着したか否かを判断する処理と、
前記目的地に到着していないときに、前記情報通信端末に対する前記経路案内を継続する処理と、
を行うように構成されている、
付記8記載のナビゲーションシステム。
[付記10]
前記ナビゲーションサーバの前記制御部は、前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にないときに、前記情報通信端末に対する前記経路案内を継続する処理を行うように構成されている、
付記8又は9記載のナビゲーションシステム。
[付記11]
前記ナビゲーションサーバの前記制御部は、前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間未満のときに、前記踏切待ち時間を前記情報通信端末の前記表示部で表示させて、前記情報通信端末に対する前記経路案内を継続する処理を行うように構成されている、
付記8乃至10のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記12]
前記踏切待ち時間算出サーバの前記制御部は、前記ナビゲーションサーバから、前記情報通信端末が前記踏切に接近していることを知らせる踏切接近通知を受信したときに、前記踏切待ち時間を算出する処理を行うように構成されている、
付記8乃至11のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記13]
前記踏切待ち時間算出サーバの前記制御部は、前記鉄道車両の現在地を測位する測位部を備える前記鉄道車両から前記鉄道車両の位置情報及び速度情報を取得する処理を行うように構成されている、
付記8乃至12のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記14]
前記踏切待ち時間算出サーバの前記制御部は、前記鉄道路線の所定の位置に設置された車両検出装置及び車両速度測定装置から前記鉄道車両の位置情報及び速度情報を取得する処理を行うように構成されている、
付記8乃至12のいずれか一に記載のナビゲーションシステム。
[付記15]
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置であって、
情報を表示する表示部と、
前記ナビゲーション装置の現在地を測位する測位部と、
前記表示部及び前記測位部を制御するとともに、所定の情報処理を行う制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーション装置。
[付記16]
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバであって、
所定の情報処理を行う制御部を備え、
前記制御部は、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記測位部で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記測位部で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
を行うように構成されている、
ナビゲーションサーバ。
[付記17]
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置を用いたナビゲーション方法であって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出するステップと、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得するステップと、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出するステップと、
を含む、
ナビゲーション方法。
[付記18]
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバを用いたナビゲーション方法であって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出するステップと、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得するステップと、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出するステップと、
を含む、
ナビゲーション方法。
[付記19]
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地から目的地までの間の経路を算出して経路案内するように構成されたナビゲーション装置に所定の処理を実行させるプログラムであって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記ナビゲーション装置で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
を前記ナビゲーション装置に実行させる、
プログラム。
[付記20]
鉄道車両が通過する鉄道路線に設置された踏切での踏切待ち時間を算出するように構成された踏切待ち時間算出サーバからの踏切待ち時間データを用いて、現在地を測位する測位部、目的地を入力する入力部、及び、情報を表示する表示部を備える情報通信端末から取得した前記現在地及び前記目的地に係る各位置情報に基づいて、前記現在地から前記目的地までの間の経路を算出して、前記情報通信端末に対して経路案内するように構成されたナビゲーションサーバに所定の処理を実行させるプログラムであって、
前記経路に前記踏切が存在するときに、前記情報通信端末で測位された最新の現在地の位置情報、及び、予め設定された前記踏切の位置情報に基づいて、前記現在地と前記踏切との間の現在地踏切間距離を算出する処理と、
前記現在地踏切間距離が、予め設定された所定距離以内にあるときに、前記踏切待ち時間算出サーバから踏切待ち時間に係る情報を取得する処理と、
前記踏切待ち時間が、予め設定された所定時間以上であるときに、再度、前記情報通信端末で測位された最新の現在地から前記目的地までの間の経路を算出する処理と、
を前記ナビゲーションサーバに実行させる、
プログラム。
【0127】
なお、上記の特許文献の各開示は、本書に引用をもって繰り込み記載されているものとし、必要に応じて本発明の基礎ないし一部として用いることが出来るものとする。本発明の全開示(特許請求の範囲及び図面を含む)の枠内において、さらにその基本的技術思想に基づいて、実施形態ないし実施例の変更・調整が可能である。また、本発明の全開示の枠内において種々の開示要素(各請求項の各要素、各実施形態ないし実施例の各要素、各図面の各要素等を含む)の多様な組み合わせないし選択(必要により不選択)が可能である。すなわち、本発明は、請求の範囲及び図面を含む全開示、技術的思想にしたがって当業者であればなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。また、本願に記載の数値及び数値範囲については、明記がなくともその任意の中間値、下位数値、及び、小範囲が記載されているものとみなされる。さらに、上記引用した文献の各開示事項は、必要に応じ、本願発明の趣旨に則り、本願発明の開示の一部として、その一部又は全部を、本書の記載事項と組み合わせて用いることも、本願の開示事項に含まれる(属する)ものと、みなされる。
【符号の説明】
【0128】
1、2 ナビゲーションシステム
3 踏切
10 踏切待ち時間算出サーバ
11 通信部
12 記憶部
13 制御部
20 鉄道車両
21 通信部
22 記憶部
23 制御部
24 測位部
30 ナビゲーション装置
31 通信部
32 記憶部
33 制御部
34 測位部
35 入力部
36 表示部
40 ネットワーク
50 ナビゲーションサーバ
51 通信部
52 記憶部
53 制御部
60 情報通信端末
61 通信部
62 記憶部
63 制御部
64 測位部
65 入力部
66 表示部
100 ハードウェア資源
101 プロセッサ
102 メモリ
103 ネットワークインタフェイス
104 内部バス