(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】誘導情報生成装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G08B 21/02 20060101AFI20240618BHJP
G08B 27/00 20060101ALI20240618BHJP
G06Q 30/015 20230101ALI20240618BHJP
【FI】
G08B21/02
G08B27/00 Z
G06Q30/015
(21)【出願番号】P 2021096837
(22)【出願日】2021-06-09
【審査請求日】2022-10-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】古川 彩香
【審査官】瀬戸 康平
(56)【参考文献】
【文献】特開2014-186447(JP,A)
【文献】国際公開第2019/239813(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/072923(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G08B 21/00-31/00
G16H 10/00-80/00
H04M 1/00-11/00
H04N 7/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出部と、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定部と、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成部と、を有
し、
前記算出部は、前記エリアの中にいる人物の特徴として、その人物が持つ障害、その人物が疾患に対して持つ重症化リスクの高さ、その人物が疾患に対するワクチンを接種しているか否か、及びその人物が接種したワクチンの回数のいずれか一つ以上を利用する、誘導情報生成装置。
【請求項2】
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出部と、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定部と、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成部と、を有し、
前記算出部は、前記エリアの中にいる各人物の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリアの換気の良さに基づいて算出されたスコアとの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、誘導情報生成装置。
【請求項3】
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出部と、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定部と、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成部と、を有し、
前記生成部は、
前記危険エリアと、危険な状態でない前記エリアである非危険エリアとの対応付けを行い、
各前記危険エリアについて、その危険エリアに対応づけられた前記非危険エリアへの移動を促す誘導情報を生成する、誘導情報生成装置。
【請求項4】
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出部と、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定部と、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成部と、を有し、
前記算出部は、各人物が所持する通信端末から送信された、その人物の特徴を示す情報を取得することで、各人物の特徴を特定する、誘導情報生成装置。
【請求項5】
前記算出部は、前記エリアの中にいる人物のうち、特徴が所定の条件を満たす人物の数又は密度を用いて、前記危険度指標値を算出する、請求項1
から4いずれか一項に記載の誘導情報生成装置。
【請求項6】
前記生成部は、前記危険度指標値がより大きい前記危険エリアと、前記危険度指標値がより小さい前記非危険エリアとを対応づける、請求項
3に記載の誘導情報生成装置。
【請求項7】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を有
し、
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる人物の特徴として、その人物が持つ障害、その人物が疾患に対して持つ重症化リスクの高さ、その人物が疾患に対するワクチンを接種しているか否か、及びその人物が接種したワクチンの回数のいずれか一つ以上を利用する、制御方法。
【請求項8】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を有し、
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる各人物の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリアの換気の良さに基づいて算出されたスコアとの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、制御方法。
する制御方法
【請求項9】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を有し、
前記生成ステップにおいて、
前記危険エリアと、危険な状態でない前記エリアである非危険エリアとの対応付けを行い、
各前記危険エリアについて、その危険エリアに対応づけられた前記非危険エリアへの移動を促す誘導情報を生成する、制御方法。
【請求項10】
コンピュータによって実行される制御方法であって、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を有し、
前記算出ステップにおいて、各人物が所持する通信端末から送信された、その人物の特徴を示す情報を取得することで、各人物の特徴を特定する、制御方法。
【請求項11】
コンピュータに、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を実行させ
、
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる人物の特徴として、その人物が持つ障害、その人物が疾患に対して持つ重症化リスクの高さ、その人物が疾患に対するワクチンを接種しているか否か、及びその人物が接種したワクチンの回数のいずれか一つ以上を利用する、プログラム。
【請求項12】
コンピュータに、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を実行させ、
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる各人物の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリアの換気の良さに基づいて算出されたスコアとの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、プログラム。
【請求項13】
コンピュータに、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を実行させ、
前記生成ステップにおいて、
前記危険エリアと、危険な状態でない前記エリアである非危険エリアとの対応付けを行い、
各前記危険エリアについて、その危険エリアに対応づけられた前記非危険エリアへの移動を促す誘導情報を生成する、プログラム。
【請求項14】
コンピュータに、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を実行させ、
前記算出ステップにおいて、各人物が所持する通信端末から送信された、その人物の特徴を示す情報を取得することで、各人物の特徴を特定する、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、人を誘導するための技術に関する。
【背景技術】
【0002】
情報処理を利用して人を誘導する技術が開発されている。例えば特許文献1は、人の数又は密度によって混雑度を算出し、混雑しているエリアから空いているエリアへ誘導を行うシステムを開示している。また、特許文献2は、許容人数を超えたエリアの立ち入りを抑制し、空いているエリアへ誘導する誘導案内を生成するシステムを開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2003-259337号公報
【文献】特開2017-016274号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1と2はいずれも、誘導の要否や誘導先を決めるための指標として、混雑度合い以外の指標に言及していない。本発明はこの課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、人の誘導を行う新たな技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の誘導情報生成装置は、複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出部と、各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定部と、危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成部と、を有する。
【0006】
本開示の制御方法は、コンピュータによって実行される。当該制御方法は、複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を有する。
【0007】
本開示のプログラムは、本開示の制御方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、人の誘導を行う新たな技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態1の誘導情報生成装置の動作の概要を例示する図である。
【
図2】実施形態1の誘導情報生成装置の機能構成を例示するブロック図である。
【
図3】誘導情報生成装置を実現するコンピュータのハードウエア構成を例示するブロック図である。
【
図4】実施形態1の誘導情報生成装置によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されており、説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。また、特に説明しない限り、所定値や閾値などといった予め定められている値は、その値を利用する装置からアクセス可能な記憶部などに予め格納されている。さらに、特に説明しない限り、記憶部は、1つ以上の任意の数の記憶装置で構成される。
【0011】
図1は、実施形態1の誘導情報生成装置2000の動作の概要を例示する図である。ここで、
図1は、誘導情報生成装置2000の概要の理解を容易にするための図であり、誘導情報生成装置2000の動作は、
図1に示したものに限定されない。
【0012】
誘導情報生成装置2000は、複数のエリア10で構成される監視対象の場所(監視対象場所20)において、人物30の誘導に利用される。例えば監視対象場所20は、展示会場、博物館、又は美術館などといった任意の施設である。なお、監視対象場所20は、屋内にあるエリア10のみで構成されてもよいし、屋外にあるエリア10のみで構成されてもよいし、屋内にあるエリア10と屋外にあるエリア10の双方で構成されてもよい。
【0013】
人物30は監視対象場所20の中にいる人であり、例えば、監視対象場所20の利用者(施設などを訪れている人)である。また、人物30には、監視対象場所20の運営を行うスタッフや、監視対象場所20の警備を行う警備員などがさらに含まれてもよい。なお、図を見やすくするため、
図1では、一人の人物にのみ符号30が付されている。
【0014】
誘導情報生成装置2000は、複数のエリア10それぞれについて、そのエリア10の中にいる人物30の特徴に基づいて、そのエリア10が危険な状態であるか否かを判定する。以下、危険な状態であるエリア10のことを危険エリアとも表記し、危険な状態でないエリア10のことを非危険エリアとも表記する。
【0015】
危険な状態としては、様々な状態を扱うことができる。具体的な例としては、「感染症に罹るリスクが高い状態」や「事故が発生するリスクが高い状態」などが挙げられる。人物30の特徴としては、様々な特徴を扱うことができる。具体的な例としては、年齢、障害の有無や種類、生体情報、特定の疾患についての重症化リスクの高さ、又はワクチンの接種の有無などが挙げられる。
【0016】
誘導情報生成装置2000は、各エリア10が危険な状態であるか否かの判定の結果に基づいて、誘導情報40を生成する。誘導情報40は、危険エリアの危険度合いを減少させることに寄与する情報である。より具体的には、危険エリアの中にいる人物30の数を減らすことに寄与する情報や、危険エリアの中にいる人物30の数を増やさないことに寄与する情報である。前者の例は、危険エリアから非危険エリアへの移動を促す情報である。後者の例は、非危険エリアから危険エリアへの移動を減らす情報である。
【0017】
<作用効果の一例>
誘導情報生成装置2000によれば、「誘導の対象となる人々の特徴を考慮して各エリア10の危険度合いを算出し、その危険度合いに基づいて人々の誘導を行う」という、人の誘導を実現する新たな技術が提供される。また、誘導の対象となる人々の特徴を考慮して各エリア10の危険度合いが算出されるため、各エリア10が危険な状態であるか否かを精度よく判定することができる。そのため、各エリア10の危険度合いに応じた誘導を適切に行うことができる。
【0018】
例えば監視対象場所20において、流行している感染症の影響を小さく抑えるように、人々を適切に誘導したいとする。例えばこの場合、「重症化リスクの高い人物30がどの程度いるか」や、「ワクチンを接種していない人物30がどの程度いるか」などのように、人物30の特徴を考慮して各エリア10の危険度を把握することで、適切な誘導が可能となる。
【0019】
以下、本実施形態の誘導情報生成装置2000について、より詳細に説明する。
【0020】
<機能構成の例>
図2は、実施形態1の誘導情報生成装置2000の機能構成を例示するブロック図である。誘導情報生成装置2000は、算出部2020、判定部2040、及び生成部2060を有する。算出部2020は、複数のエリア10それぞれについて、そのエリア10の中にいる各人物30の特徴に基づいて、危険度指標値を算出する。判定部2040は、各エリア10の危険度指標値に基づいて、各エリア10が危険な状態であるか否かを判定する。生成部2060は、上記判定の結果に基づいて誘導情報40を生成する。
【0021】
<ハードウエア構成の例>
誘導情報生成装置2000の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。以下、誘導情報生成装置2000の各機能構成部がハードウエアとソフトウエアとの組み合わせで実現される場合について、さらに説明する。
【0022】
図3は、誘導情報生成装置2000を実現するコンピュータ500のハードウエア構成を例示するブロック図である。コンピュータ500は、任意のコンピュータである。例えばコンピュータ500は、PC(Personal Computer)やサーバマシンなどといった、据え置き型のコンピュータである。その他にも例えば、コンピュータ500は、スマートフォンやタブレット端末などといった可搬型のコンピュータである。コンピュータ500は、誘導情報生成装置2000を実現するために設計された専用のコンピュータであってもよいし、汎用のコンピュータであってもよい。
【0023】
例えば、コンピュータ500に対して所定のアプリケーションをインストールすることにより、コンピュータ500で、誘導情報生成装置2000の各機能が実現される。上記アプリケーションは、誘導情報生成装置2000の各機能構成部を実現するためのプログラムで構成される。なお、上記プログラムの取得方法は任意である。例えば、当該プログラムが格納されている記憶媒体(DVD ディスクや USB メモリなど)から、当該プログラムを取得することができる。その他にも例えば、当該プログラムが格納されている記憶装置を管理しているサーバ装置から、当該プログラムをダウンロードすることにより、当該プログラムを取得することができる。
【0024】
コンピュータ500は、バス502、プロセッサ504、メモリ506、ストレージデバイス508、入出力インタフェース510、及びネットワークインタフェース512を有する。バス502は、プロセッサ504、メモリ506、ストレージデバイス508、入出力インタフェース510、及びネットワークインタフェース512が、相互にデータを送受信するためのデータ伝送路である。ただし、プロセッサ504などを互いに接続する方法は、バス接続に限定されない。
【0025】
プロセッサ504は、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、又は FPGA(Field-Programmable Gate Array)などの種々のプロセッサである。メモリ506は、RAM(Random Access Memory)などを用いて実現される主記憶装置である。ストレージデバイス508は、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)、メモリカード、又は ROM(Read Only Memory)などを用いて実現される補助記憶装置である。
【0026】
入出力インタフェース510は、コンピュータ500と入出力デバイスとを接続するためのインタフェースである。例えば入出力インタフェース510には、キーボードなどの入力装置や、ディスプレイ装置などの出力装置が接続される。
【0027】
ネットワークインタフェース512は、コンピュータ500をネットワークに接続するためのインタフェースである。このネットワークは、LAN(Local Area Network)であってもよいし、WAN(Wide Area Network)であってもよい。
【0028】
ストレージデバイス508は、誘導情報生成装置2000の各機能構成部を実現するプログラム(前述したアプリケーションを実現するプログラム)を記憶している。プロセッサ504は、このプログラムをメモリ506に読み出して実行することで、誘導情報生成装置2000の各機能構成部を実現する。
【0029】
誘導情報生成装置2000は、1つのコンピュータ500で実現されてもよいし、複数のコンピュータ500で実現されてもよい。後者の場合において、各コンピュータ500の構成は同一である必要はなく、それぞれ異なるものとすることができる。
【0030】
<処理の流れ>
図4は、実施形態1の誘導情報生成装置2000によって実行される処理の流れを例示するフローチャートである。算出部2020は、各エリア10について、そのエリア10の中にいる各人物30の特徴に基づいて、そのエリア10が危険な状態である度合いを表す危険度指標値を算出する(S102)。判定部2040は、各エリア10について、そのエリア10について算出された危険度指標値に基づき、そのエリア10が危険なエリアであるか否かを判定する(S104)。生成部2060は、上記判定の結果に基づいて誘導情報40を生成する(S106)。
【0031】
<危険度指標値の算出:S102>
算出部2020は、各エリア10について危険度指標値を算出する(S102)。以下、危険度指標値の算出方法について具体的に例示する。なお、エリア10から人物30を検出する方法や、その人物30の特徴を特定する方法については、後述する。また、以下の説明において、危険度指標値は、値が大きいほど危険度が高いことを表しているものとする。
【0032】
危険度指標値は、エリア10の中にいる人物30の特徴に基づいて算出される。危険度指標値の算出に利用される人物30の特徴は様々である。例えば人物30の特徴としては、その人物30の年齢、その人物30が持つ障害、又はその人物30の生体情報などを利用することができる。生体情報には、体温、心拍数、又は血中酸素濃度などを利用することができる。その他にも例えば、人物30の特徴としては、特定の疾患に対する重症化リスクの高さや、特定の疾患に対するワクチンの接種の有無などを利用することができる。ここでいう疾患は、例えば、感染症やアレルギーなどのように、周囲の環境に影響を受けやすい疾患である。また、十分な抗体の獲得にワクチンの接種が複数回求められる場合には、ワクチンの接種回数を特徴として利用することもできる。
【0033】
上述した種々の特徴に基づいて危険度指標値を算出する方法は様々である。例えば算出部2020は、エリア10について、そのエリア10の中にいる人物30のうち、特徴が所定の条件を満たしている人物30の数を、危険度指標値として算出する。
【0034】
所定の条件としては、例えば、「年齢がA歳以上である」、「Bという種類の障害を持っている」、「体温が正常な範囲に含まれていない」、「Cという疾患に対する重症化リスクが高い」、又は「Dという感染症に対するワクチンを接種していない」などといった条件である。なお、これらの条件を様々に組み合わせたものを、所定の条件としてもよい。
【0035】
その他にも例えば、算出部2020は、エリア10の中にいる各人物30について、その人物30の特徴に基づくスコアを算出し、各人物30について算出されたスコアの統計値(合計値や平均値など)を、そのエリア10の危険度指標値として算出してもよい。人物30の年齢に基づくスコアは、例えば、その人物30が属する年齢層に応じて算出される。具体的には、年齢の数値範囲を複数の部分範囲に分割し、各部分範囲ごとに予めスコアを定めておく。算出部2020は、人物30の年齢に基づくスコアとして、その人物30の年齢が属する部分範囲に対応づけられているスコアを用いる。例えば、年齢の範囲を、高齢者、子供、及びそれ以外という3つの部分範囲に分割しておく。そして、「高齢者のスコア>子供のスコア>それ以外のスコア」となるようにスコアを定めておく。
【0036】
障害に基づくスコアは、例えば、障害の種類ごとに予め対応づけられているスコアを利用して特定される。例えば、障害の種類 D1 から D5 に対してそれぞれ、スコア Sd1 から Sd5 を対応づけておく。この場合、障害 D1 を持つ人物30については、障害に基づくスコアは Sd1 である。
【0037】
生体情報に基づくスコアは、例えば、年齢に基づくスコアと同様に定めることができる。具体的には、生体情報の数値範囲を複数の部分範囲に分割し、各部分範囲ごとにスコアを定めておく。算出部2020は、人物30の生体情報に基づくスコアとして、その人物30の生体情報の値が属する部分範囲に対応づけられているスコアを用いる。ただし、生体情報のスコアは、生体情報の種類ごとに定めておく。
【0038】
生体情報の数値範囲は、例えば、正常な範囲と異常な範囲という2つの範囲に分類することができる。ただし、正常な範囲や異常な範囲がさらに細かく分割されていてもよい。異常な範囲を複数に分割する場合、異常さがより高い範囲ほど、よりスコアが高くなるようにする。同様に正常な範囲を複数に分割する場合、正常さがより高い範囲ほど、よりスコアが小さくなるようにする。
【0039】
ワクチン接種の有無については、例えば、ワクチン接種有りの場合と無しの場合のそれぞれについて、スコアを割り当てておく。ただし、ワクチン接種有りの場合のスコアは、ワクチン接種無しの場合よりも小さくする(例えば、ゼロとする)。
【0040】
なお、十分な抗体の獲得にワクチンの接種が複数回求められている感染症等を扱う場合には、ワクチンの接種回数に応じたスコアが定められていてもよい。この場合、ワクチンの接収回数が少ないほど、より高いスコアを割り当てておく。例えば、十分な抗体の獲得に2回のワクチン接種が求められる場合、ワクチン接種無し、ワクチン接種1回、ワクチン接種2回の順に、高いスコアが割り当てられる。
【0041】
疾患に対する重症化リスクの高さに基づくスコアは、例えば、重症化リスクが高い場合と高くない場合のそれぞれについて、スコアを割り当てておく。また、重症化リスクの高さについて複数のレベルを設定しておき、重症化リスクがより高いランクにより高いスコアを割り当てておいてもよい。
【0042】
なお、疾患に対する重症化リスクの高さは、その他の特徴に基づいて予測することが可能であると考えられる。例えば、年齢が高いほど重症化リスクが高かったり、ワクチンを接種していないと重症化リスクが高かったりすることが考えられる。そこで例えば、年齢などといった種々の特徴から重症化リスクを予測する予測式を定めておき、各人物30のスコアとして、この予測式に対して年齢などの特徴を入力した結果得られる値(すなわち、重症化リスクの高さを表す値)が利用されてもよい。
【0043】
<<エリア10の広さに基づく重み付け>>
算出部2020は、上述した種々の方法で算出した危険度指標値について、エリア10の広さに基づく重み付けを行ってもよい。この際、エリア10の広さが広いほど、危険度指標値が小さくなるようにすることが好適である。
【0044】
例えば算出部2020は、上述した方法で算出した危険度指標値をそのまま利用するのではなく、その値をエリア10の広さで割った値を、危険度指標値として利用する。なお、所定の条件を満たす人物30の数をエリア10の広さで割った値は、所定の条件を満たす人物30の密度とも言うことができる。すなわち、危険度指標値として、所定の条件を満たす人物30の密度を利用することができる。
【0045】
<<環境の考慮>>
エリア10の危険度には、エリア10の環境に関する特徴(以下、環境特徴)がさらに考慮されてもよい。エリア10の環境特徴としては、例えば、換気の良さを利用することができる。例えば感染症予防の観点からは、換気が悪いエリア10ほど、危険度が高いと考えられる。また、感染症だけに限らず、換気が悪い場所ほど、健康面からは好ましくないと考えられる。
【0046】
そこで例えば、換気という環境特徴に関するスコアを、換気の良さが低いほどスコアが高くなるように定める。換気の良さに関する各エリア10のスコアは、例えば、そのエリア10の換気設備の充実度合いなどに基づいて、予め定めておく。
【0047】
その他にも例えば、エリア10の環境特徴としては、エリア10の空気中に含まれている特定の物質(例えば CO2)の濃度を利用することができる。具体的な例としては、物質の濃度について複数の数値範囲を定めておき、その数値範囲ごとにスコアを定めておく。例えば特定の物質を CO2 とする場合、CO2 濃度が高いほど健康面からは好ましくないと考えられる。そこで、CO2 濃度がより高い数値範囲ほど、より高いスコアを定めておく。
【0048】
算出部2020は、各エリア10について、特定の物質の濃度を特定し、特定した濃度が属する数値範囲に対応するスコアを、特定の物質の濃度に関するスコアとして利用する。なお、空気中に存在する特定の物質の濃度は、その物質の濃度を測定するためのセンサを利用して特定することができる。そのため各エリア10には、測定したい物質に対応したセンサを予め設けておく。
【0049】
算出部2020は、環境特徴に基づいて算出されたスコアをさらに利用して、危険度指標値を算出する。例えば算出部2020は、エリア10の中にいる人物30の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリア10の環境特徴に基づいて算出されたスコアとについて、単純和や重み付き和を算出し、算出された値を危険度指標値として利用する。
【0050】
<<エリア10の中にいる人物30を検出する方法>>
危険度指標値を算出するために、算出部2020は、エリア10の中にいる人物30を検出する。以下、エリア10の中にいる人物30を検出する方法について、具体的な方法をいくつか例示する。
【0051】
<<<カメラを利用する方法>>>
例えば算出部2020は、カメラによって生成された画像(以下、撮像画像)を利用して、エリア10の中にいる人物30を検出する。例えばカメラは、エリア10を俯瞰するように設けられる。この場合、算出部2020は、そのカメラから得られる撮像画像を用いて、エリア10の中にいる人物30を検出する。
【0052】
その他にも例えば、カメラは、エリア10の出入り口を通過する人物30を撮像するように設けられてもよい。この場合、算出部2020は、撮像画像を解析することにより、エリア10に入る人物30及びエリア10から出る人物30をそれぞれ検出する。そして、算出部2020は、エリア10の中にいった後、エリア10から出ていない人物30を、エリア10の中にいる人物30として検出する。
【0053】
ここで、エリア10の中に入る人物30とエリア10から出る人物30とを同定するためには、撮像画像から検出される人物30を識別する必要がある。また、後述するように、撮像画像から検出された人物30を、事前に登録されている人物と照合するためにも、人物30の識別が必要になる。撮像画像から検出される人物30を識別する方法には、顔の特徴量を利用する方法などのように、種々の既存の技術を利用することができる。
【0054】
<<<端末間の通信を利用する方法>>>
例えば算出部2020は、エリア10の中に設けられている通信端末と、各人物30が所持する通信端末との間で行われる通信に基づいて、エリア10の中にいる人物30を検出する。以下、エリア10に設けられている通信端末をエリア端末と表記し、人物30が所持している通信端末をユーザ端末と表記する。
【0055】
エリア端末としては、無線通信が可能な任意のコンピュータを利用することができる。人物30が所持する通信端末としては、携帯端末やウェアラブル端末(時計型デバイスや眼鏡型デバイス)などを利用することができる。
【0056】
通信端末間の通信を利用した人物30の検出は、例えば以下のように行うことができる。まず、エリア端末は、そのエリア端末が設けられているエリア10の識別情報を含むリクエストメッセージを、無線通信で送信する。このリクエストメッセージは、Bluetooth(登録商標)のアドバタイズパケットなどのように、任意の端末が受信できるようにすることが好ましい。
【0057】
ユーザ端末は、上記リクエストメッセージを受信したら、リクエストメッセージに含まれているエリア10の識別情報と、そのユーザ端末の識別情報とを含むレスポンスメッセージを送信する。レスポンスメッセージは、エリア端末へ送信されてもよいし、ユーザ端末からのメッセージを収集するサーバ装置(例えば誘導情報生成装置2000)へ送信されてもよい。
【0058】
レスポンスメッセージは、エリア10の識別情報とユーザ端末の識別情報とのペアを含む。また、ユーザ端末の識別情報は、人物30を特定するための識別情報として利用することができる。そのため、レスポンスメッセージを用いて、エリア10の中にいる人物30を特定することができる。
【0059】
ここで、ユーザ端末には、エリア端末からメッセージを受信した際に上記の動作を行うアプリケーションを予めインストールしておく。ユーザ端末から送信するメッセージの宛先は、このアプリケーションに予め設定されていてもよいし、エリア端末から送信されるメッセージに示されていてもよい。
【0060】
<<各人物30の特徴の把握>>
算出部2020は、エリア10の中にいる各人物30について、危険度指標値の算出に必要な特徴を把握する。以下、その方法を具体的にいくつか例示する。
【0061】
例えば前述した端末間の通信が行われる場合、レスポンスメッセージの中に、ユーザ端末の所持者の特徴を示す情報(以下、特徴情報)を含めるようにする。この場合、レスポンスメッセージは、エリア10の識別情報、ユーザ端末の識別情報、及びユーザ端末の所持者の特徴情報を含む。そのため、算出部2020は、レスポンスメッセージの内容から、エリア10の中にいる人物30の特徴を把握することができる。
【0062】
その他にも例えば、各人物30の特徴は、その人物30の識別情報と対応づけて、予め記憶部に格納されていてもよい。この場合、算出部2020は、エリア10の中にいる各人物30について、その人物30の識別情報に対応づけられている特徴を、上記記憶部から取得する。人物30の識別情報には、例えば、その人物30が所持する通信端末の識別情報や、撮像画像から得られるその人物30の外観の特徴(顔の特徴量など)を利用することができる。
【0063】
その他にも例えば、各人物30の特徴は、エリア10に設けられている種々のセンサを利用して動的に特定されてもよい。例えば、視覚的な情報から推定可能な特徴については、エリア10の中にいる人物30の検出に利用される撮像画像を利用して特定することができる。視覚的な情報から推定可能な特徴としては、例えば、年齢や各種の障害の有無などが挙げられる。また、生体情報は、その生体情報についての情報を得ることができるセンサを利用することができる。例えば、体温は温度センサを利用して特定することができる。
【0064】
<危険なエリアであるか否かの判定:S104>
判定部2040は、各エリア10について、そのエリア10について算出された危険度指標値を用いて、そのエリア10が危険エリアであるか否かを判定する(S104)。例えば判定部2040は、エリア10の危険度指標値が所定の閾値以上である場合に、そのエリア10が危険な状態である(危険エリアである)と判定する。一方、判定部2040は、エリア10の危険度指標値が閾値未満である場合に、そのエリア10が危険な状態でない(非危険エリアである)と判定する。
【0065】
ここで、危険な状態として、危険な度合いが異なる複数のランクが定められていてもよい。この場合、危険度指標値の閾値を複数定めておく。そして、判定部2040は、これらの閾値を用いて、エリア10の危険度のランクを特定する。
【0066】
例えば、危険度が高い順に、ランク1から3という3つのランクを設けておく。さらに、T1>T2>T3 を満たす3つの閾値が定められているとする。この場合、判定部2040は、エリア10の危険度閾値が T1 以上であれば、エリア10がランク1の危険エリアであると判定する。また、判定部2040は、エリア10の危険度閾値が T1 未満かつ T2 以上であれば、エリア10がランク2の危険エリアであると判定する。また、判定部2040は、エリア10の危険度閾値が T2 未満かつ T3 以上であれば、エリア10がランク3の危険エリアであると判定する。そして、判定部2040は、エリア10の危険度閾値が T3 未満であれば、エリア10が非危険エリアであると判定する。
【0067】
<誘導情報40の生成:S106>
生成部2060は、エリア10が危険な状態であるか否かの判定の結果に基づいて、誘導情報40を生成する(S106)。誘導情報40は、危険エリアの危険度合いを低くすることに寄与する情報である。
【0068】
ここで、生成部2060は、種々のハードウエアを利用して、誘導情報40を出力させる。誘導情報40の出力方法は様々である。例えば、各エリア10に、デジタルサイネージなどのように、情報を表示することができるディスプレイ装置を1つ以上設けておく。この場合、生成部2060は、エリア10に設けられているディスプレイ装置に、誘導情報40の内容を表示させる。
【0069】
その他にも例えば、各エリア10に、音声で情報を出力することができるスピーカーを1つ以上設けておく。この場合、生成部2060は、エリア10に設けられているスピーカーから、誘導情報40の内容を表す音声を出力させる。
【0070】
その他にも例えば、誘導情報40は、各人物30が所持する通信端末に対して送信されてもよい。この場合、当該通信端末のディスプレイ装置やスピーカから、誘導情報40が出力されるようにする。例えば前述したように、各人物30が所持する通信端末に、リクエストメッセージを処理するアプリケーションがインストールされているとする。この場合、当該アプリケーションに、受信した誘導情報40を出力する機能をさらに設けておく。なお、当該アプリケーションは、誘導情報40を受信したことに応じてその誘導情報40を出力してもよいし、誘導情報40を受信した後、所定の操作が行われたことに応じて誘導情報40を出力してもよい。
【0071】
以下、誘導情報40の具体的な内容について例示する。
【0072】
例えば誘導情報40は、特定の危険エリアを認識可能な情報である。この場合、例えば生成部2060は、各危険エリアについて、その危険エリアの中にいる人物30が認識可能な態様で、そのエリア10が危険エリアであることを示す誘導情報40が出力されるようにする。具体的な例としては、生成部2060は、危険エリアであることを表す誘導情報40を、その危険エリアに設けられているディスプレイ装置やスピーカーから出力させたり、その危険エリアの中にいる人物30の通信端末に送信したりする。危険エリアの中にいる人物30に危険エリアの中にいることを認識させることによれば、危険エリアから他のエリア10への移動を促すことができる。
【0073】
ここで、或るエリア10が危険エリアであることを認識可能な誘導情報40としては、例えば、危険エリアであることを表す任意のメッセージや、他のエリア10への移動を促すメッセージを利用することができる。その他にも例えば、或るエリア10が危険エリアであることを認識可能な誘導情報40としては、危険エリアであることが色や模様で表現された画像を利用することができる。例えば、危険エリアであることを赤色の画像で表し、非危険エリアであることを青色の画像で表すとする。この場合、生成部2060は、危険エリアの中にいる人物30が認識可能な態様で、赤色の画像を表す誘導情報40が出力されるようにする。
【0074】
ここで、非危険エリアにおいて、そのエリア10が非危険エリアであることを表す誘導情報40がさらに出力されてもよい。例えば、全てのエリア10それぞれにおいて、そのエリア10が危険エリアであるか否かを認識可能な誘導情報40が出力されるようにする。例えば生成部2060は、危険エリアであるエリア10では、そのエリア10の中にいる人物30に認識可能な態様で、そのエリア10が危険エリアであることを表す誘導情報40を出力させる。一方、生成部2060は、非危険エリアであるエリア10では、そのエリア10の中にいる人物30に認識可能な態様で、そのエリア10が非危険エリアであることを表す誘導情報40を出力させる。
【0075】
その他にも例えば、生成部2060は、全ての危険エリアを把握可能な誘導情報40を生成してもよい。例えばこのような誘導情報40は、危険エリアの名称などのリストである。
【0076】
その他にも例えば、誘導情報40は、各エリア10が危険エリアであるか否かを識別可能な情報であってもよい。例えばこのような誘導情報40は、エリア10の名称等と、そのエリア10が危険エリアであるか否かを表す情報とを対応づけた情報などである。その他にも例えば、危険エリアと非危険エリアが識別可能となっている監視対象場所20の地図を、誘導情報40として利用してもよい。危険エリアと非危険エリアが識別可能な地図としては、危険エリアと非危険エリアのいずれか一方のみが強調表示されている地図や、危険エリアと非危険エリアに対して互いに異なる色や模様が付されている地図などを利用することができる。
【0077】
全ての危険エリアを把握可能な誘導情報40や、各エリア10が危険エリアであるか否かを把握可能な誘導情報40は、危険エリアの中にいるか否かにかかわらず、任意の人物30が認識可能な態様で出力されてよい。例えばこの誘導情報40は、全てのエリア10それぞれに設けられているディスプレイ装置やスピーカに出力されたり、全ての人物30それぞれの通信端末に送信される。
【0078】
前述したように、危険エリアの中にいる人物30に危険エリアの中にいることを認識させることによれば、危険エリアから非危険エリアへの移動を促すことができる。また、非危険エリアの中にいる人物30に危険エリアを認識させることによれば、非危険エリアから危険エリアへの移動を減らすことができる。
【0079】
誘導情報40は、エリア10が危険エリアであるか否かを認識可能な情報には限定されない。例えば誘導情報40は、非危険エリアであるエリア10の特徴などをアピールすることにより、非危険エリアへの移動を推奨する情報であってもよい。以下、移動先として推奨されるエリア10のことを、推奨エリアと表記する。特定のエリア10への移動を推奨する情報としては、例えば、そのエリア10で行われているイベントの案内、そのエリア10で提供されている商品やサービスの宣伝、又はそのエリア10へ行くことで得られる特典の案内などが挙げられる。
【0080】
非危険エリアが複数存在する場合、生成部2060は、それら複数の非危険エリア全てを推奨エリアとして扱ってもよいし、それら複数の非危険エリアのうちの一部(複数でもよい)を推奨エリアとして選択してもよい。複数の非危険エリアを推奨エリアとする場合、例えば生成部2060は、これら複数の非危険エリアそれぞれへ人物30を誘導する情報(これら複数の非危険エリアそれぞれの特徴をアピールする情報)を、誘導情報40として生成する。
【0081】
複数の非危険エリアの中から推奨エリアを選択する方法は様々である。例えば生成部2060は、複数の非危険エリアの中からランダムに推奨エリアを選択する。
【0082】
その他にも例えば、生成部2060は、各非危険エリアの危険度指標値に基づいて、推奨エリアを選択する。人物30を或るエリア10へ誘導する場合、そのエリア10の危険度が小さいことが好ましいと言える。そこで例えば、生成部2060は、危険度指標値が最小である非危険エリアを推奨エリアとして選択する。
【0083】
推奨エリアは、危険エリアからの距離を考慮して決定されてもよい。例えば、推奨エリアを決めるために、危険度指標値が十分に小さいことを表す第2閾値を定めておく。まず生成部2060は、危険度指標値が第2閾値以下であるエリア10を特定する。ここで複数のエリア10が特定された場合、生成部2060は、特定したエリア10のうち、危険エリアに最も近いエリア10を、推奨エリアとして選択する。
【0084】
その他にも例えば、危険度指標値と危険エリアからの距離とに基づいて推奨度を算出するための評価式を予め定めておいてもよい。この場合、生成部2060は、その評価式を用いて、各非危険エリアについて推奨度を算出する。そして例えば、生成部2060は、推奨度が最も高い非危険エリアを、推奨エリアとして選択する。
【0085】
ここで、複数の非危険エリアが推奨エリアとして選択されてもよい。例えば、推奨エリアとしてN個の非危険エリアが選択されるとする。この場合、生成部2060は、危険度指標値が小さい順にN個の非危険エリアを選択したり、前述した推奨度が大きい順に N 個の非危険エリアを選択したりする。
【0086】
<<危険エリアと非危険エリアの対応付け>>
危険エリアと非危険エリアがいずれも複数ある場合、例えば生成部2060は、危険エリアごとに、推奨エリアとする非危険エリアを決定することで、危険エリアと非危険エリアとの対応付けを行ってもよい。すなわち、危険エリアに対して対応づけられた非危険エリアが、その危険エリアについての推奨エリアとして扱われる。この場合、生成部2060は、各危険エリアについて、対応づけられた非危険エリアへの移動を推奨する誘導情報40を生成する。
【0087】
例えば、危険エリアX1について決定された推奨エリアが非危険エリアY1であり、危険エリアX2について決定された推奨エリアが非危険エリアY2であるとする。この場合、生成部2060は、危険エリアX1の中にいる人物30が認識可能な態様で、非危険エリアY1への移動を推奨する誘導情報40を出力させる。例えば当該誘導情報40は、危険エリアX1に設けられているディスプレイ装置に表示される。また、生成部2060は、危険エリアX2の中にいる人物30が認識可能な態様で、非危険エリアY2への移動を推奨する誘導情報40を出力させる。
【0088】
危険エリアと非危険エリアとを対応づける方法は様々である。例えば生成部2060は、危険度がより高い危険エリアを、危険度がより低い非危険エリアと対応づける。より具体的な例としては、生成部2060は、危険エリアを危険度指標値の降順でソートし、非危険エリアを危険度指標値の昇順でソートする。そして、生成部2060は、同一順位の危険エリアと非危険エリアとを互いに対応づける。
【0089】
その他にも例えば、生成部2060は、危険度指標値が大きい危険エリアから順に選択し、以下の処理を行ってもよい。まず生成部2060は、前述した評価式を用いて、選択した危険エリアについて、各非危険エリアの推奨度を算出する。生成部2060は、推奨度が最大である非危険エリアを、その危険エリアに対応づける。以降に選択される危険エリアについては、ここで選択された非危険エリアが選択肢から除外される。このようにすることで、危険度が高い危険エリアから優先して、非危険エリアとの対応付けを適切に行うことができる。
【0090】
<<複数の誘導情報40を出力するタイミング>>
危険エリアと非危険エリアとの対応付けが複数存在する場合、各危険エリアで同時に誘導情報40の出力を行うと、短い時間に多くの人流が発生してしまう恐れがある。そこで例えば、生成部2060は、誘導情報40を出力するタイミングを危険エリアごとに変えてもよい。
【0091】
例えば生成部2060は、危険度指標値が大きい危険エリアから順に、タイミングをずらしながら、誘導情報40の出力を行う。或る危険エリアにおいて誘導情報40の出力が開始された時点と、その次の危険エリアで誘導情報40の出力が開始される時点との間の時間長は、所定の長さであってもよいし、動的に決定されてもよい。後者の場合、例えば誘導情報生成装置2000は、誘導情報40が出力された危険エリアについて、危険度指標値の算出を繰り返し行うことで、危険度指標値の変化を監視する。そして、誘導情報生成装置2000は、危険度指標値が所定の値以下となった場合や、危険度指標値の減少が所定の割合に達した場合(例えば、危険度指標値が20%減少した場合など)に、次の危険エリアについて誘導情報40の出力を開始する。
【0092】
以上、実施の形態を参照して本願発明を説明したが、本願発明は上記実施形態に限定されるものではない。本願発明の構成や詳細には、本願発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0093】
なお、上述の例において、プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体に格納されてもよい。限定ではなく例として、コンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。プログラムは、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、またはその他の形式の伝搬信号を含む。
【0094】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出部と、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定部と、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成部と、を有する誘導情報生成装置。
(付記2)
前記算出部は、前記エリアの中にいる人物の特徴として、その人物の年齢、その人物が持つ障害、その人物の生体情報、その人物が疾患に対して持つ重症化リスクの高さ、その人物が疾患に対するワクチンを接種しているか否か、及びその人物が接種したワクチンの回数のいずれか一つ以上を利用する、付記1に記載の誘導情報生成装置。
(付記3)
前記算出部は、前記エリアの中にいる人物のうち、特徴が所定の条件を満たす人物の数又は密度を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記1又は2に記載の誘導情報生成装置。
(付記4)
前記算出部は、前記エリアの中にいる各人物について、その人物の特徴に基づくスコアを算出し、各人物について算出された前記スコアの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記1又は2に記載の誘導情報生成装置。
(付記5)
前記算出部は、前記エリアの中にいる各人物の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリアの環境の特徴に基づいて算出されたスコアとの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記4に記載の誘導情報生成装置。
(付記6)
前記算出部は、前記エリアの環境の特徴として、そのエリアの換気の良さ、及びそのエリアの空気中に含まれる特定の物質の濃度のいずれか一つ以上を利用する、付記5に記載の誘導情報生成装置。
(付記7)
前記生成部は、
前記危険エリアと、危険な状態でない前記エリアである非危険エリアとの対応付けを行い、
各前記危険エリアについて、その危険エリアに対応づけられた前記非危険エリアへの移動を促す誘導情報を生成する、付記1から6いずれか一項に記載の誘導情報生成装置。
(付記8)
前記生成部は、前記危険度指標値がより大きい前記危険エリアと、前記危険度指標値がより小さい前記非危険エリアとを対応づける、付記7に記載の誘導情報生成装置。
(付記9)
前記生成部は、
特定の前記危険エリアを認識可能な誘導情報を生成し、
その誘導情報を前記特定の危険エリアの中にいる各人物が認識可能な態様で出力させる、付記1から6いずれか一項に記載の誘導情報生成装置。
(付記10)
前記生成部は、各前記エリアが前記危険エリアであるか否かを識別可能な誘導情報、又は、全ての前記危険エリアを把握可能な情報を生成する、付記1から6いずれか一項に記載の誘導情報生成装置。
(付記11)
前記算出部は、
前記エリアの中にいる人物を撮像するカメラによって生成された撮像画像を解析することで、各人物の特徴を特定するか、又は、
各人物が所持する通信端末から送信された、その人物の特徴を示す情報を取得することで、各人物の特徴を特定する、付記1から10いずれか一項に記載の誘導情報生成装置。
(付記12)
前記判定部は、前記エリアの前記危険度指標値が閾値以上である場合に、そのエリアが危険な状態であると判定する、付記1から11いずれか一項に記載の誘導情報生成装置。
(付記13)
コンピュータによって実行される制御方法であって、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を有する制御方法。
(付記14)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる人物の特徴として、その人物の年齢、その人物が持つ障害、その人物の生体情報、その人物が疾患に対して持つ重症化リスクの高さ、その人物が疾患に対するワクチンを接種しているか否か、及びその人物が接種したワクチンの回数のいずれか一つ以上を利用する、付記13に記載の制御方法。
(付記15)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる人物のうち、特徴が所定の条件を満たす人物の数又は密度を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記13又は14に記載の制御方法。
(付記16)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる各人物について、その人物の特徴に基づくスコアを算出し、各人物について算出された前記スコアの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記13又は14に記載の制御方法。
(付記17)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる各人物の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリアの環境の特徴に基づいて算出されたスコアとの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記16に記載の制御方法。
(付記18)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの環境の特徴として、そのエリアの換気の良さ、及びそのエリアの空気中に含まれる特定の物質の濃度のいずれか一つ以上を利用する、付記17に記載の制御方法。
(付記19)
前記生成ステップにおいて、
前記危険エリアと、危険な状態でない前記エリアである非危険エリアとの対応付けを行い、
各前記危険エリアについて、その危険エリアに対応づけられた前記非危険エリアへの移動を促す誘導情報を生成する、付記13から18いずれか一項に記載の制御方法。
(付記20)
前記生成ステップにおいて、前記危険度指標値がより大きい前記危険エリアと、前記危険度指標値がより小さい前記非危険エリアとを対応づける、付記19に記載の制御方法。
(付記21)
前記生成ステップにおいて、
特定の前記危険エリアを認識可能な誘導情報を生成し、
その誘導情報を前記特定の危険エリアの中にいる各人物が認識可能な態様で出力させる、付記13から18いずれか一項に記載の制御方法。
(付記22)
前記生成ステップにおいて、各前記エリアが前記危険エリアであるか否かを識別可能な誘導情報、又は、全ての前記危険エリアを把握可能な情報を生成する、付記13から18いずれか一項に記載の制御方法。
(付記23)
前記算出ステップにおいて、
前記エリアの中にいる人物を撮像するカメラによって生成された撮像画像を解析することで、各人物の特徴を特定するか、又は、
各人物が所持する通信端末から送信された、その人物の特徴を示す情報を取得することで、各人物の特徴を特定する、付記13から22いずれか一項に記載の制御方法。
(付記24)
前記判定ステップにおいて、前記エリアの前記危険度指標値が閾値以上である場合に、そのエリアが危険な状態であると判定する、付記13から23いずれか一項に記載の制御方法。
(付記25)
コンピュータに、
複数のエリアそれぞれについて、そのエリアの中にいる各人物の特徴に基づいて、そのエリアの危険度合いを表す危険度指標値を算出する算出ステップと、
各前記エリアについて、そのエリアについて算出された前記危険度指標値に基づいて、そのエリアが危険な状態であるか否かを判定する判定ステップと、
危険な状態であると判定された前記エリアである危険エリアの中にいる人物の数を減らすことに寄与する誘導情報を生成する生成ステップと、を実行させるプログラム。
(付記26)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる人物の特徴として、その人物の年齢、その人物が持つ障害、その人物の生体情報、その人物が疾患に対して持つ重症化リスクの高さ、その人物が疾患に対するワクチンを接種しているか否か、及びその人物が接種したワクチンの回数のいずれか一つ以上を利用する、付記25に記載のプログラム。
(付記27)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる人物のうち、特徴が所定の条件を満たす人物の数又は密度を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記25又は26に記載のプログラム。
(付記28)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる各人物について、その人物の特徴に基づくスコアを算出し、各人物について算出された前記スコアの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記25又は26に記載のプログラム。
(付記29)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの中にいる各人物の特徴に基づいて算出されたスコアと、そのエリアの環境の特徴に基づいて算出されたスコアとの統計値を用いて、前記危険度指標値を算出する、付記28に記載のプログラム。
(付記30)
前記算出ステップにおいて、前記エリアの環境の特徴として、そのエリアの換気の良さ、及びそのエリアの空気中に含まれる特定の物質の濃度のいずれか一つ以上を利用する、付記29に記載のプログラム。
(付記31)
前記生成ステップにおいて、
前記危険エリアと、危険な状態でない前記エリアである非危険エリアとの対応付けを行い、
各前記危険エリアについて、その危険エリアに対応づけられた前記非危険エリアへの移動を促す誘導情報を生成する、付記25から30いずれか一項に記載のプログラム。
(付記32)
前記生成ステップにおいて、前記危険度指標値がより大きい前記危険エリアと、前記危険度指標値がより小さい前記非危険エリアとを対応づける、付記31に記載のプログラム。
(付記33)
前記生成ステップにおいて、
特定の前記危険エリアを認識可能な誘導情報を生成し、
その誘導情報を前記特定の危険エリアの中にいる各人物が認識可能な態様で出力させる、付記25から30いずれか一項に記載のプログラム。
(付記34)
前記生成ステップにおいて、各前記エリアが前記危険エリアであるか否かを識別可能な誘導情報、又は、全ての前記危険エリアを把握可能な情報を生成する、付記25から30いずれか一項に記載のプログラム。
(付記35)
前記算出ステップにおいて、
前記エリアの中にいる人物を撮像するカメラによって生成された撮像画像を解析することで、各人物の特徴を特定するか、又は、
各人物が所持する通信端末から送信された、その人物の特徴を示す情報を取得することで、各人物の特徴を特定する、付記25から34いずれか一項に記載のプログラム。
(付記36)
前記判定ステップにおいて、前記エリアの前記危険度指標値が閾値以上である場合に、そのエリアが危険な状態であると判定する、付記25から35いずれか一項に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0095】
10 エリア
20 監視対象場所
30 人物
40 誘導情報
500 コンピュータ
502 バス
504 プロセッサ
506 メモリ
508 ストレージデバイス
510 入出力インタフェース
512 ネットワークインタフェース
2000 誘導情報生成装置
2020 算出部
2040 判定部
2060 生成部