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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報処理装置、システム及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/30 20230101AFI20240618BHJP
【FI】
G06Q10/30
【請求項の数】 21
(21)【出願番号】P 2023209523
(22)【出願日】2023-12-12
【審査請求日】2023-12-12
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520508077
【氏名又は名称】Free Standard株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】張本 貴雄
(72)【発明者】
【氏名】森 悠樹
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-005471(JP,A)
【文献】特開2006-039703(JP,A)
【文献】特開2019-098613(JP,A)
【文献】特開2022-174880(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
リコマースを支援する情報処理装置であって、
リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、
前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する第1生成部と、
前記第1生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、
を有し、
前記端末は、画像を表示する表示部を含み、
前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項2】
前記商品情報は、前記リコマース商品の個別ID、品番及びJANコードの少なくとも1つを含むユニークな情報である、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記検品補助情報は、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別を代表する代表画像に対して、前記注目箇所を重畳させた画像を、前記表示部に表示させるための画像データを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記検品補助情報は、前記検品者が前記リコマース商品を検品した後に、当該検品補助情報のレビューを入力する入力画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記不良箇所は、複数の箇所を含み、
前記第1生成部は、前記複数の箇所のそれぞれを、前記リコマース商品を検品する際に注目すべき複数の注目箇所として提示する検品補助情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記複数の箇所のそれぞれには、優先順位が設定されており、
前記第1生成部は、前記複数の箇所のそれぞれを、前記優先順位が高い箇所から順に提示するように、前記検品補助情報を生成する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記複数の箇所のそれぞれには、優先順位が設定されており、
前記第1生成部は、前記複数の箇所のうち、前記優先順位が基準を満たす箇所を提示するように、前記検品補助情報を生成する、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記優先順位は、前記不良箇所の発生頻度、前記不良箇所の検品難易度、又は、前記リコマース商品を販売する際の影響度に応じて設定されている、ことを特徴とする請求項6又は7に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記不良箇所の発生頻度、前記不良箇所の検品難易度、又は、前記リコマース商品を販売する際の影響度が高いほど高い優先順位となるように、前記優先順位を設定する設定部を更に有する、ことを特徴とする請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記端末は、画像を表示する表示部を含み、
前記検品補助情報は、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別を代表する商品画像に対して、前記複数の注目箇所の全てを重畳させた画像を、前記表示部に表示させるための画像データを含む、
ことを特徴とする請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記第1生成部は、前記データベースを参照して、前記不良箇所に加えて、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される種別に類似する種別のリコマース商品の不良箇所についても、当該商品情報により種別が識別されたリコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記データベースには、前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所と、当該リコマース商品の不良の種類とを対応付けした不良情報が蓄積され、
前記第1生成部は、前記データベースを参照して、前記不良箇所を前記注目箇所として提示するとともに、前記不良の種類を、当該リコマース商品を検品する際に前記注目箇所で注目すべき種類として提示する検品補助情報を生成する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記データベースには、前記不良情報として、前記取得部で取得された前記商品情報により識別された前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品を検品する際に当該リコマース商品を撮像して得られた商品画像から抽出される前記不良箇所とを対応付けした情報が蓄積される、ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記通信部は、前記検品者が前記リコマース商品を検品した後に前記端末に入力する検品結果を受信し、
前記通信部で受信された前記検品結果に基づいて、前記リコマース商品を販売するための販売情報を生成する第2生成部を更に有する、
ことを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
リコマースを支援する情報処理装置であって、
リコマース商品を識別するための商品情報を入力とし、前記商品情報により識別される前記リコマース商品の不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を出力する学習モデルを用いて、前記検品補助情報を生成する生成部と、
前記生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、
を有し、
前記端末は、画像を表示する表示部を含み、
前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項16】
リコマースを支援する情報処理装置と、リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末と、を有するシステムであって、
前記情報処理装置は、
リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、
前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する生成部と、
前記生成部で生成された前記検品補助情報を、前記端末に送信する通信部と、
を含み、
前記端末は、
画像を表示する表示部と、
前記リコマース商品を検品する際に前記リコマース商品を撮像して商品画像を取得する撮像部と、
を含み、
前記通信部は、前記端末から、前記撮像部で取得された前記商品画像のうち、前記不良箇所が存在するリコマース商品を撮像して取得された不良画像を受信し、
前記情報処理装置は、前記不良箇所が存在するリコマース商品の種別と、前記不良画像から抽出される前記不良箇所とを対応付けした情報を、前記不良情報として、前記データベースに蓄積する蓄積部を更に含み、
前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、
ことを特徴とするシステム。
【請求項17】
前記端末は、前記撮像部で取得された前記商品画像に基づいて、前記リコマース商品に存在する不良箇所を登録するための登録画像を表示する表示部を含み、
前記通信部は、前記不良画像として、前記表示部に表示された前記登録画像を介して前記不良箇所が登録された前記商品画像を受信する、
ことを特徴とする請求項16に記載のシステム。
【請求項18】
前記登録画像は、前記不良箇所に加えて、当該不良箇所における不良の種類を登録するための登録画像を含む、ことを特徴とする請求項17に記載のシステム。
【請求項19】
コンピュータを、請求項1に記載の情報処理装置の各部として機能させるプログラム。
【請求項20】
リコマースを支援する情報処理装置であって、
リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、
前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する第1生成部と、
前記第1生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、
を有し、
前記端末は、画像を表示する表示部を含み、
前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含み、
前記通信部は、前記検品者が前記リコマース商品を検品した後に前記端末に入力する検品結果を受信し、
前記通信部で受信された前記検品結果に基づいて、前記リコマース商品を販売するための販売情報を生成する第2生成部を更に有し、
前記第2生成部は、前記検品結果に含まれる前記リコマース商品の状態を識別可能に前記販売情報に反映させる、
ことを特徴とする情報処理装置。
【請求項21】
前記第2生成部は、レンタル品を除くリコマース商品を対象にし、且つ、前記取得部で取得された前記商品情報を前記販売情報に含めることで販売する商品を識別可能に前記販売情報に反映させる、ことを特徴とする請求項20に記載の情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、システム及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、商品(製品)の長期的な利用やリサイクルを促進し、各種資源の無駄な消費を抑えて環境負荷を低減することを目指す社会、所謂、循環型社会の実現が進められている。循環型社会の実現に寄与する1つのモデルとして、1次流通された商品を、リコマース商品(リユース商品)として2次流通させ、かかるリコマース商品を取引するための市場を提供するリコマース(re commerce)が注目されている。
【0003】
このようなリコマースに関連する技術について、従来から幾つか提案されている(特許文献1及び2参照)。特許文献1には、レンタル商品を、そのレンタル回数に応じて、正規価格よりも安い価格でユーザが買い取ることを可能にする技術が開示されている。特許文献2には、リユース商品の撮影データ、諸元情報、付属品情報、査定情報を含む購入決済自在な所定のウェブサイトのデータを、見込み客の端末に送信する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第7116514号公報
【文献】特許第7146846号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術には、レンタル商品やリユース商品などのリコマース商品を検品する検品者の検品作業を支援する技術、即ち、リコマース商品を効率的に検品するための技術に関しては何ら開示されていない。
【0006】
そこで、本発明は、リコマースを支援する新たな技術として、リコマース商品を効率的に検品するのに有利な技術を提供す。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面としての情報処理装置は、リコマースを支援する情報処理装置であって、リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する第1生成部と、前記第1生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、を有し、前記端末は、画像を表示する表示部を含み、前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、ことを特徴とする。
【0008】
本発明の別の側面としての情報処理装置は、リコマースを支援する情報処理装置であって、リコマース商品を識別するための商品情報を入力とし、前記商品情報により識別される前記リコマース商品の不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を出力する学習モデルを用いて、前記検品補助情報を生成する生成部と、前記生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、を有し、前記端末は、画像を表示する表示部を含み、前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、ことを特徴とする。
【0009】
本発明の更に別の側面としてのシステムは、リコマースを支援する情報処理装置と、リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末と、を有するシステムであって、前記情報処理装置は、リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する生成部と、前記生成部で生成された前記検品補助情報を、前記端末に送信する通信部と、を含み、前記端末は、画像を表示する表示部と、前記リコマース商品を検品する際に前記リコマース商品を撮像して商品画像を取得する撮像部と、を含み、前記通信部は、前記端末から、前記撮像部で取得された前記商品画像のうち、前記不良箇所が存在するリコマース商品を撮像して取得された不良画像を受信し、前記情報処理装置は、前記不良箇所が存在するリコマース商品の種別と、前記不良画像から抽出される前記不良箇所とを対応付けした情報を、前記不良情報として、前記データベースに蓄積する蓄積部を更に含、前記検品補助情報は、前記リコマース商品において前記注目箇所を示す画像を前記表示部に表示させるための画像データを含む、ことを特徴とする。
本発明の更に別の側面としての情報処理装置は、リコマースを支援する情報処理装置であって、リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する第1生成部と、前記第1生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、を有し、前記通信部は、前記検品者が前記リコマース商品を検品した後に前記端末に入力する検品結果を受信し、前記通信部で受信された前記検品結果に基づいて、前記リコマース商品を販売するための販売情報を生成する第2生成部を更に有し、前記第2生成部は、前記検品結果に含まれる前記リコマ-ス商品の状態を識別可能に前記販売情報に反映させる、ことを特徴とする。
【0010】
本発明の更に別の側面としてのプログラムは、コンピュータを、上述した情報処理装置の各部として機能させる。
【0011】
本発明の更なる目的又はその他の側面は、以下、添付図面を参照して説明される実施形態によって明らかにされるであろう。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、例えば、リコマースを支援する新たな技術として、リコマース商品を効率的に検品するのに有利な技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】本発明の一側面としてのリコマースシステムの構成を示す概略図である。
図2】情報処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図3】端末の構成の一例を示すブロック図である。
図4】データベースに蓄積された不良情報の一例を示す図である。
図5】情報処理装置の処理部によって実現される機能ブロックの構成の一例を示す図である。
図6】検品補助画面の一例を示す図である。
図7】レビュー入力画面の一例を示す図である。
図8】不良登録画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。なお、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0015】
図1は、本発明の一側面としてのリコマースシステム1の構成を示す概略図である。リコマースシステム1は、1次流通された商品を、リコマース商品として2次流通させ、かかるリコマース商品を取引するための市場を提供するリコマースに適用されるシステムである。リコマース商品は、1次流通された商品を2次流通させる商品であればよく、一度市場で購入された商品をリユースするために再度販売するリユース商品やユーザにレンタルされて利用されたレンタル商品を含む。また、リユース商品には、会社(各メーカや各ブランド)の従業員が社内販売で購入した商品や会社から貸与された商品も含む。リコマース商品は、各種の商品を含み、特に限定されるものではない。例えば、リコマース商品は、衣服、服飾雑貨(靴など)、装飾品(アクセサリーなど)などを含むアパレル用品、テレビ、洗濯機などを含む家電用品、調理器具(フライパンなど)、食器(皿、カトラリーなど)などを含むキッチン用品、を含む。
【0016】
リコマースシステム1は、図1に示すように、情報処理装置10と、端末20と、データベース30と、を有する。リコマースシステム1において、情報処理装置10と、端末20と、データベース30とは、インターネットや携帯電話網などの通信網を介して、互いに通信可能に接続されている。図1では、端末20が1つである場合を例示しているが、端末20は複数であってもよい。
【0017】
情報処理装置10は、CPUやメモリなどを含む汎用的なコンピュータで構成され、リコマースシステム1において、リコマースを支援するサーバとして機能する。なお、図1では、情報処理装置10が1つである場合を例示しているが、情報処理装置10は、複数の情報処理装置で構成されていてもよいし、インターネット上に構築されたサーバ、所謂、クラウドサーバで構成されていてもよい。
【0018】
図2は、情報処理装置10の構成の一例を示すブロック図である。情報処理装置10は、処理部11と、記憶部12と、インタフェース(I/F)部13と、を含む。処理部11は、CPUに代表されるプロセッサを含み、記憶部12に記憶されたプログラムを実行することで、情報処理装置10の各部を制御して動作させる。記憶部12は、RAM、ROM、ハードディスクなどの記憶媒体を含み、処理部11が実行するプログラムや情報処理装置10の動作に必要な各種情報などを記憶する。I/F部13は、情報処理装置10と外部装置との間の通信を中継する機能を有し、インターネットや携帯電話網などの通信網を介して、端末20やデータベース30と通信可能なインタフェースである。但し、通信網は、必ずしも必要でなく、情報処理装置10と、端末20と、データベース30との間で直接無線通信を確立して通信を行ってもよい。
【0019】
端末20は、リコマース商品を検品する検品者が使用する端末装置であって、本実施形態では、検品者に関連付けられている。端末20は、CPUやメモリなどを含む汎用的なコンピュータや携帯端末などを含み、本実施形態では、スマートフォンに代表される携帯端末として具現化される。
【0020】
図3は、端末20の構成の一例を示すブロック図である。端末20は、処理部21と、記憶部22と、インタフェース(I/F)部23と、操作部24と、表示部25と、撮像部26と、を含む。処理部21は、CPUに代表されるプロセッサを含み、記憶部22に記憶されたプログラムを実行することで、端末20の各部を制御して動作させる。記憶部22は、RAM、ROMなどの記憶媒体を含み、処理部21が実行するプログラムや端末20の動作に必要な各種情報などを記憶する。I/F部23は、端末20と外部装置との間の通信を中継する機能を有し、通信網を介して、情報処理装置10やデータベース30と通信可能なインタフェースである。操作部24は、端末20に設けられたボタンやタッチパネルを含み、表示部25に表示される各種のGUI(Gaphical User Interface)に対する検品者の操作を受け付ける。表示部25は、画像を表示するためのパネル、例えば、LCD(Liquid Crystal Display)やOLED(Organic Light Emitting Diode)などの表示パネルを含む。表示部25は、入力画面や設定(選択)画面に代表される各種のグラフィックユーザインタフェース(GUI)を表示する。撮像部26は、被写体を撮像して画像を取得するカメラを含み、本実施形態では、リコマース商品を検品する際にリコマース商品を撮像して商品画像を取得する機能を有する。
【0021】
データベース30は、リコマース商品に関して構造化された情報又はデータの集まりであって、例えば、データベース管理システムがインストールされたコンピュータ(データベースサーバ)に電子的に蓄積(格納)される。但し、データベース30は、情報処理装置10が有する記憶部12に蓄積されていてもよいし、ハードウエアとしての別の記憶装置に蓄積されていてもよい。本実施形態では、データベース30には、リコマース商品の種別と、かかるリコマース商品で発生しやすい不良箇所(部位)、即ち、かかるリコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積される。また、不良情報には、リコマース商品の種別と、かかるリコマース商品の不良箇所とに加えて、かかる不良箇所における不良内容、即ち、不良の種類を更に対応付けてもよい。また、リコマース商品の種別と不良箇所及び不良の種類との対応付けは、1対1で対応付けを行う場合と、リコマース商品の1つの種別と、かかる種別に類似する範囲の不良箇所とを対応付ける場合と、を含む。
【0022】
図4は、データベース30に蓄積された不良情報の一例を示す図である。図4に示すように、以下では、リコマース商品が「衣服」である場合を例に説明する。図4を参照するに、「リコマース商品の種別」は、衣服の種別に関する情報であって、例えば、「Tシャツ」、「ポロシャツ」、「カッターシャツ」などである。なお、「リコマース商品の種別」は、衣類の種別を更に細分化させた情報、例えば、「α社製のTシャツα」、「α社製のTシャツβ」、「α社製のポロシャツαβ」などであってもよい。「不良箇所」は、衣服の不良箇所に関する情報であって、例えば、「襟」、「左袖口」、「右肩口」などである。なお、「不良箇所」は、図4に示すように、1つの衣類の種別に対して1つの箇所が対応付けられることに限定されるものではなく、不良箇所の発生しやすさに応じて、1つの衣類の種別に対して複数の箇所が対応付けられていてもよい。「不良の種類」は、衣服の不良箇所における不良の種類に関する情報であって、例えば、「よれ」、「伸び」、「縮み」、「汚れ」、「ほつれ」などである。
【0023】
このように構成されたリコマースシステム1は、上述したように、リコマースに適用され、リコマースを支援する新たな技術を提供する。具体的には、検品者がリコマース商品を効率的に検品するのに有利な技術を提供する。かかる技術を実現するために、情報処理装置10、詳細には、処理部11は、図5に示すように、機能ブロックとして、取得部111と、生成部112と、通信部113と、設定部114と、蓄積部115と、を含む。図5には、情報処理装置10の処理部11によって実現される機能ブロックの構成の一例が示されている。なお、以下で説明する機能(ブロック)のそれぞれは、統合又は分離されていてもよく、説明する機能が別のブロックで実現されていてもよい。
【0024】
取得部111は、端末20に関連付けられている検品者が検品の対象とするリコマース商品について、かかるリコマース商品を識別するための商品情報を取得する。商品情報は、個々の商品に割り当てられている商品識別番号などのリコマース商品の種別を識別するためのユニークな情報であって、特に限定されるものではない。例えば、商品情報は、リコマース商品の個別ID、品番及びJANコードの少なくとも1つを含む。また、商品情報は、リコマース商品の素材情報、具体的には、皮、合皮、綿、麻、ニットなどを含んでもよい。本実施形態において、リコマース商品がリユース商品である場合、取得部111は、メーカなどから予め取得した品番やJANコードを含むマスターデータから商品情報を取得する。また、リコマース商品がレンタル商品である場合、取得部111は、レンタル商品の個別IDや品番などから商品情報を取得する。
【0025】
生成部112は、検品者がリコマース商品を検品するにあたって、検品者を支援するために、検品の補助となる検品補助情報を生成する(第1生成部として機能する)。ここで、検品補助情報は、リコマース商品を検品する際の補助の1つとして、リコマース商品を検品する際に特に注目すべきリコマース商品の箇所(注目箇所)を提示するための情報である。従って、生成部112は、リコマース商品に関する不良情報が蓄積されたデータベース30を参照して、取得部111で取得された商品情報により識別されるリコマース商品の種別の不良箇所を注目箇所として提示する検品補助情報を生成する。なお、検品補助情報は、リコマース商品を検品する際の補助として、リコマース商品の注目箇所に加えて、注目箇所で注目すべき不良の種類を提示するための情報を含んでいてもよい。この場合、生成部112は、データベース30を参照して、リコマース商品の種別の不良箇所を注目箇所として提示するとともに、不良の種類を、かかる注目箇所で注目すべき種類として提示する検品補助情報を生成する。ここで、生成部112において、検品補助情報を生成するための商品情報は、個別ID、品番及びJANコードが完全に一致するものに限定されるものではない。具体的には、同一の種別であるが年代が異なるもの(同一のTシャツの22年モデルとモデルなど)、異なるメーカであるが種別が同一であるもの(メーカXのTシャツとメーカYのTシャツなど)などを、検品補助情報を生成するための商品情報としてもよい。生成部112は、このような商品情報から、取得部111で取得された商品情報との一致度が高い(類似する)ものを順に参照して、検品補助情報を生成する。
【0026】
また、生成部112は、取得部111で取得された商品情報により識別されるリコマース商品の不良箇所に加えて、かかるリコマース商品の種別に類似する種別のリコマース商品の不良箇所についても注目箇所として提示する検品補助情報を生成してもよい。これは、種別が類似するリコマース商品においては、不良箇所が共通する、即ち、リコマース商品に発生する不良箇所が類似する傾向があるからである。なお、リコマース商品の種別の類似の範囲は、任意に設定可能であり、例えば、上述したように、同一の種別であるが年代が異なるものや異なるメーカであるが種別が同一であるものを含む。
【0027】
通信部113は、生成部112で生成された検品補助情報を、I/F部13を介して、検品者に関連付けられた端末20に送信する。
【0028】
このように、情報処理装置10から検品者に関連付けられた端末20に対して検品補助情報を提供する。これにより、検品者は、端末20を介して、リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所や注目箇所で注目すべき不良の種類を認識(確認)することが可能となる。従って、検品者は、リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所や不良の種類を事前に把握して検品に活用することで、リコマース商品を効率的に検品することができる。
【0029】
検品者(に関連付けられた端末20)に対して、リコマース商品の注目箇所を提示するにあたっては、様々な提示形態が考えられる。例えば、端末20の表示部25において、リコマース商品の注目箇所を、文字(テキスト)として表示することが考えられ、この場合、端末20の表示部25には、リコマース商品の注目箇所として「襟」の文字が表示されることになる。一方、検品者に対して、リコマース商品の注目箇所を、直感的に、且つ、瞬時に認識させる上では、端末20の表示部25において、リコマース商品の注目箇所を画像として表示することが好ましい。
【0030】
図6は、リコマース商品の注目箇所を画像として表示する検品補助画面IAWの一例を示す図である。検品補助画面IAWは、端末20の表示部25に表示される画面であって、リコマース商品において注目箇所を示す画像を、端末20の表示部25に表示させるための画像データを含む検品補助情報から生成される。検品補助画面IAWは、リコマース商品表示領域DA1と、不良箇所表示領域DA2と、不良種類表示領域DA3と、を含む。
【0031】
リコマース商品表示領域DA1には、検品者が検品の対象とするリコマース商品に関するリコマース商品情報が表示される。リコマース商品情報は、リコマース商品の個別ID、商品名及び種別などを含む。
【0032】
不良箇所表示領域DA2には、検品者が検品の対象とするリコマース商品の不良箇所、即ち、リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所が表示される。本実施形態では、リコマース商品の種別を代表する代表画像RIに対して、リコマース商品の注目箇所(不良箇所)を、マーカーMKとして重畳させて表示させている。なお、代表画像RIは、図6に示すようなリコマース商品を模式的に示す画像(線図)に限定されるものではなく、リコマース商品を実際に撮像して得られる画像であってもよい。また、マーカーMKは、リコマース商品の注目箇所を視覚的に表示することができれば、その形状は限定されるものではない。
【0033】
本実施形態では、不良箇所表示領域DA2において、リコマース商品の複数の不良箇所のそれぞれに対応する複数の注目箇所の全てを並列して表示しているが、これに限定されるものではない。例えば、リコマース商品の複数の不良箇所のそれぞれに対して、リコマース商品を検品する際の優先順位が設定されている場合がある。この場合、リコマース商品の複数の不良箇所のうち、優先順位が高い不良箇所から順に提示されるように、不良箇所表示領域DA2において、複数の注目箇所の全てを順次表示させてもよい。また、リコマース商品の複数の不良箇所の全てを提示するのではなく、リコマース商品の複数の不良箇所のうち、優先順位が基準を満たす箇所が提示されるように、不良箇所表示領域DA2において、複数の注目箇所の一部の注目箇所を表示させてもよい。なお、リコマース商品を検品する際の優先順位は、例えば、不良箇所の発生頻度、不良箇所の検品難易度、リコマース商品を販売する際の影響度、或いは、それらの2つ以上の組み合わせに応じて設定されていることが好ましい。従って、処理部11には、機能ブロックとして、リコマース商品の複数の不良箇所のそれぞれに対して優先順位を設定する設定部114が含まれている。設定部114は、不良箇所の発生頻度、不良箇所の検品難易度、又は、リコマース商品を販売する際の影響度が高いほど高い優先順位となるように、リコマース商品の複数の不良箇所に対して優先順位を設定する。
【0034】
不良種類表示領域DA3には、リコマース商品の注目箇所で注目すべき不良の種類が表示される。本実施形態では、不良の種類を、リコマース商品の不良箇所を実際に撮像して得られた画像及び拡大画像で表示しているが、例えば、「ほつれ」などの文字で表示してもよい。また、図6に示すように、不良種類表示領域DA3には、不良箇所表示領域DA2に表示されている複数の不良箇所(マーカーMK)のうち、検品者によって選択された不良箇所に対応する不良の種類を表示するようにするとよい。
【0035】
図6に示す検品補助画面IAWを用いて、検品者がリコマース商品を検品した場合には、そのレビュー、即ち、検品補助画面IAWを生成した検品補助情報のレビューを、例えば、端末20を介して、検品者から取得することが好ましい。従って、検品補助情報には、検品者がリコマース商品を検品した後に、検品補助情報のレビューを入力する入力画像を端末20の表示部25に表示させるための画像データを含ませておくとよい。換言すれば、端末20の表示部25に表示される、検品補助情報のレビューを入力する入力画像を含むレビュー入力画面は、入力画像を含む画像データから生成される。
【0036】
図7は、検品補助情報のレビューを入力する入力画像を含むレビュー入力画面RIWの一例を示す図である。レビュー入力画面RIWは、例えば、検品補助画面IAWに含まれているレビュー入力ボタンを検品者が操作(選択)することによって、端末20の表示部25に表示される画面であって、レビュー入力表示領域DA4を含む。
【0037】
レビュー入力表示領域DA4には、少なくとも、レビューを入力するための指標が表示される。本実施形態では、図6に示すように、レビュー入力表示領域DA4において、複数の星を、レビューを入力するための指標として表示している。検品者は、レビュー入力表示領域DA4に表示されている複数の星から、検品補助情報に対する評価に応じた数の星を選択することで、レビューを入力することが可能である。例えば、検品補助情報が非常に有用であった場合には、多数の星を選択し、検品補助情報があまり有用でなかった場合には、少数の星を選択する。なお、レビュー入力表示領域DA4には、図7に示すように、「検品補助情報は役に立ちましたか?」などのレビューの入力を促す文字やレビューを入力する対象である検品補助情報(不良箇所及び不良の種類)を示す画像を更に表示してもよい。この場合、検品補助情報には、検品補助情報(不良箇所及び不良の種類)を示す画像を端末20の表示部25に表示させるための画像データを含ませればよい。検品者から入力された検品補助情報のレビューは、例えば、情報処理装置10で解析され、データベース30に蓄積されているリコマース商品に関する不良情報に反映させることで、不良情報の確度を向上させることができる。これは、データベース30を構築する上で有利となる。
【0038】
また、検品者がリコマース商品を検品した場合には、検品補助情報のレビューとともに、或いは、レビューとは別に、リコマース商品を検品した検品結果を、例えば、端末20を介して、検品者から取得することが好ましい。ここで、検品結果とは、リコマース商品を検品する際にリコマース商品を端末20の撮像部26によって撮像することで得られた商品画像、リコマース商品の不良箇所や不良の種類に関するコメント、リコマース商品の状態などを含む。検品者によって端末20に入力される検品結果は、情報処理装置10において、I/F部13を介して、通信部113で受信される。通信部113で受信された検品結果は、リコマース商品を販売(再販)する際に、かかるリコマース商品を紹介する情報、即ち、リコマース商品を販売するための販売情報として利用される。販売情報は、リコマース商品を販売するために必要となる情報を含む。本実施形態において、生成部112は、通信部113で受信された検品結果に基づいて、販売情報を生成する(第2生成部として機能する)。例えば、リコマース商品の基礎的な情報として上述した商品情報やリコマース商品の検品結果に関する情報として後述するリコマース商品に存在する不良箇所やリコマース商品の状態などがデータベース30に対応付けて記憶されており、生成部112はリコマース商品として販売したい商品が指定されると当該リコマース商品の商品情報と対応付けられた検品情報とに基づいてリコマース商品を販売するための販売情報を生成する。その結果、販売情報にはリコマース商品の基礎的な商品情報と、検品結果から特定される商品状態を示す情報が含まれる。
【0039】
また、検品者によって端末20に入力される検品結果、特に、端末20の撮像部26で取得された商品画像のうち、不良箇所が存在するリコマース商品を撮像して取得された不良画像は、リコマース商品に関する不良情報の1つであるとも考えられる。従って、不良画像から不良情報を生成してデータベース30に蓄積することが好ましく、本実施形態では、機能ブロックとして、蓄積部115が処理部11に含まれている。蓄積部115は、不良箇所が存在するリコマース商品の種別と、通信部113で受信された不良画像から抽出される不良箇所とを対応付けした情報を、不良情報として、データベース30に蓄積する機能を有する。これにより、リコマース商品に関する不良情報が蓄積されたデータベース30を効率的に構築することが可能となる。
【0040】
また、データベース30を効率的に構築する観点では、端末20において、撮像部26で取得された商品画像に基づいてリコマース商品に存在する不良箇所やリコマース商品の状態を登録するための登録画像を表示部25に表示させることが好ましい。図8は、リコマース商品に存在する不良箇所やリコマース商品の状態を登録するための登録画像を含む不良登録画面RSWの一例を示す図である。不良登録画面RSWは、例えば、不良登録ボタンを検品者が操作(選択)することによって、端末20の表示部25に表示される画面であって、登録画面を、端末20の表示部25に表示させるための画像データを含む情報から生成される。不良登録画面RSWは、不良箇所登録表示領域DA5と、不良種類登録表示領域DA6と、商品状態登録表示領域DA7と、を含む。
【0041】
不良箇所登録表示領域DA5には、リコマース商品の不良箇所を登録するための登録画面が表示される。本実施形態では、図8に示すように、不良箇所登録表示領域DA5において、リコマース商品の種別を代表する代表画像RIが表示されている。検品者は、不良箇所登録表示領域DA5に表示された代表画像RIに対して、不良箇所が存在する部位をポインタPITで指定することで、かかる部位を不良箇所として登録することができる。
【0042】
不良種類登録表示領域DA6には、リコマース商品の不良箇所における不良の種類を登録するための登録画面が表示される。本実施形態では、図8に示すように、不良箇所登録表示領域DA5を介して登録される不良箇所に対して、不良の種類、例えば、「汚れ」、「ほつれ」などを登録するための登録欄が表示されている。検品者は、不良種類登録表示領域DA6に表示された登録欄に対して、不良の種類を入力又は選択することで、リコマース商品の不良箇所における不良の種類を登録することができる。
【0043】
商品状態登録表示領域DA7には、リコマース商品の状態を登録するための登録画面が表示される。商品状態登録表示領域DA7には、少なくとも、検品したリコマース商品の状態(リコマース商品に存在する不良箇所及び種類の程度など)を入力するための指標が表示される。本実施形態では、図8に示すように、商品状態登録表示領域DA7において、複数の星を、商品の状態を入力するための指標として表示している。検品者は、商品状態登録表示領域DA7に表示されている複数の星から、リコマース商品の状態に応じた数の星を選択することで、リコマース商品の状態を入力することが可能である。例えば、商品の状態が良好であった場合には、多数の星を選択し、商品の状態があまり良好でない場合には、少数の星を選択する。検品者から入力されたリコマース商品の状態を、生成部112によって生成される販売情報に反映させることで、販売情報を生成する上で有利となる。
【0044】
また、本実施形態においては、不良情報が蓄積されたデータベース30を参照して、リコマース商品の不良箇所を、かかるリコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する場合について説明した。但し、リコマース商品を識別するための商品情報を入力とし、かかる商品情報により識別されるリコマース商品の不良箇所を注目箇所として提示する検品補助情報を出力する学習モデルを用いることも可能である。この場合、生成部112は、上述した学習モデルを用いて、検品補助情報を生成する。具体的には、生成部112は、学習モデルに対して、入力情報として、リコマース商品を識別するための商品情報(リコマース商品の個別ID、品番、JANコード、素材などを含む上述した商品情報)を入力する。これにより、学習モデルから、出力情報として、リコマース商品を検品する際に特に注目すべきリコマース商品の箇所(注目箇所)を提示するための検品補助情報(リコマース商品の不良箇所や不良の種類などを含む上述した検品補助情報)を出力する。このように、リコマース商品を識別するための商品情報を入力とし、かかる商品情報により識別されるリコマース商品の不良箇所を注目箇所として提示する検品補助情報を出力する学習モデルを用いて、検品補助情報を生成する生成部112と、通信部113と、を有する情報処理装置も本発明の一側面を構成する。ここで、上述した学習モデルは、リコマース商品に関する商品情報(例えば、リコマース商品を撮像して得られる商品画像)と、かかるリコマース商品の不良箇所や不良の種類に関する不良情報とに基づいて、事前に機械学習されたモデルである。商品画像や不良情報には、データベース30に蓄積された情報を用いることが可能である。また、機械学習は、主に、教師あり学習、教師なし学習、強化学習を含む。特に、機械学習を教師あり学習とする場合には、正解のデータの位置づけとして、検品者の検品結果である検品補助情報のレビューやリコマース商品の状態を利用することができる。なお、学習モデルは、情報処理装置10(記憶部12)に記憶されていてもよいし、外部のサーバに記憶されていてもよい。
【0045】
発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0046】
1:リコマースシステム 10:情報処理装置 20:端末 30:データベース 111:取得部 112:生成部 113:通信部 114:設定部 114:蓄積部
【要約】
【課題】リコマースを支援する新たな技術として、リコマース商品を効率的に検品するのに有利な技術を提供する。
【解決手段】リコマースを支援する情報処理装置であって、リコマース商品を識別するための商品情報を取得する取得部と、前記リコマース商品の種別と、当該リコマース商品の不良箇所とを対応付けした不良情報が蓄積されたデータベースを参照して、前記取得部で取得された前記商品情報により識別される前記リコマース商品の種別の前記不良箇所を、当該リコマース商品を検品する際に注目すべき注目箇所として提示する検品補助情報を生成する第1生成部と、前記第1生成部で生成された前記検品補助情報を、前記リコマース商品を検品する検品者に関連付けられた端末に送信する通信部と、を有する、ことを特徴とする情報処理装置を提供する。
【選択図】図6
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8