(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】ゴルフボール選別装置
(51)【国際特許分類】
A63B 47/00 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
A63B47/00 F
(21)【出願番号】P 2023506290
(86)(22)【出願日】2022-06-21
(86)【国際出願番号】 KR2022008762
(87)【国際公開番号】W WO2022270864
(87)【国際公開日】2022-12-29
【審査請求日】2023-01-27
(31)【優先権主張番号】10-2021-0082339
(32)【優先日】2021-06-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2021-0128704
(32)【優先日】2021-09-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】523031703
【氏名又は名称】エムテリ インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001896
【氏名又は名称】弁理士法人朝日奈特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ファン、クム チョル
【審査官】三田村 陽平
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0136906(KR,A)
【文献】特開2015-087378(JP,A)
【文献】特開平08-271446(JP,A)
【文献】特開平09-214131(JP,A)
【文献】特開2011-215150(JP,A)
【文献】特開2013-195219(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63B 37/00-47/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ゴルフボールを回転可能に支持する回転支持部を備え、前記ゴルフボールに向かって信号を送信し、前記ゴルフボールから反射された信号または前記ゴルフボールを透過した信号を受信する測定部、および
前記受信された信号を分析してゴルフボールを選別する分析部を含
み、
前記回転支持部は、
前記ゴルフボールの側面の第1地点を支持し、モーターによって回転する第1回転支持板と、
前記ゴルフボールの側面の第2地点を支持し、モーターによって回転する第2回転支持板と、
両側が自由に回転可能であり、前記ゴルフボールの第3地点を支持する回転バーとを備え、
前記第1地点および前記第2地点は、上側から下に見たときに、前記ゴルフボールの中心を基準に直交する2つの地点であり、
前記第3地点は、上側から下に見たときに、前記ゴルフボールの中心を基準として前記第1地点および前記第2地点の反対側の中央に位置し、側面から見たときに、前記ゴルフボールの下側に位置することを特徴とするゴルフボール選別装置。
【請求項2】
前記測定部は
、
前記ゴルフボールの一側に配置されて、前記ゴルフボールに向かって電磁波を送信する電磁波送信アンテナ、および
前記ゴルフボールの他側に配置されて、前記電磁波送信アンテナから送信された電磁波を受信する電磁波受信アンテナを
さらに含むことを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項3】
前記測定部は
、
前記ゴルフボールの一側に配置されて、前記ゴルフボールに向かって電磁波を送信し、反射された電磁波を受信する電磁波送受信アンテナを
さらに含むことを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項4】
前記信号は、RF電磁波信号であることを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項5】
前記信号は電磁波であり、
電磁波を発生させて送受信し、受信された電磁波の大きさおよび位相を出力および検出する検出器をさらに含むことを特徴とする請求項2または3に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項6】
前記検出器は、送信回路と受信回路で構成されるか、ネットワーク分析器で構成されるか、信号発生器とスペクトル分析器で構成されることを特徴とする請求項
5に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項7】
前記分析部は、前記ゴルフボールを回転させて複数の測定面に対して受信した信号の均一度を基準に内部が均一かつ対称に近いゴルフボールに選別することを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項8】
前記分析部は、複数の測定面に対して受信された信号の大きさおよび位相の均一度を基準に内部が均一かつ対称に近いゴルフボールに選別することを特徴とする請求項
7に記載のゴルフボール選別装置。
【請求項9】
前記分析部は、ディープラーニングに基づいて複数の測定面に対する受信された信号の大きさおよび位相に基づいて内部が均一かつ対称に近いゴルフボールに選別することを特徴とする請求項1に記載のゴルフボール選別装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゴルフボール選別装置に関する。より詳細には、電磁波信号を用いてコア、内皮、外皮で構成されるゴルフボールの内外部が均一かつ対称に近い品質の良いボールを選別することができるゴルフボール選別装置に関する。
【背景技術】
【0002】
ゴルフボールはコアとカバー構造からなっており、ゴルフボールの層構造によって2ピース、3ピース、4ピースなどに区分される。最近は、製造技術の発達により、コア、内皮、外皮からなる3ピース、あるいはダブルコア、内皮、外皮からなる4ピースゴルフボールがツアープロだけでなくアマチュアゴルファーに主に使用されている。
【0003】
このようなゴルフボールは1年で約4,000万dozen程度が生産されるが、生産過程でコアの偏り(2.78%)、内部媒質の不均衡(11.11%)または外皮の損傷(2.78%)などの問題が頻繁に発生しており、これは一貫性のあるショットをするのに妨害要素として作用する。
【0004】
外皮の損傷による不良は、人が直接視覚や触覚によって検出するか、映像撮影後の映像分析によって検出が可能である。しかし、コアの偏りによる不良や内部媒質の不均衡による不良を確認できる方法は、従来の塩水と界面活性剤を混合した液体にゴルフボールを浮かべてみる方法があるが、選別に時間がかかり生産工程に適用するには適していない。したがって、このようなゴルフボールの内部媒質の不均衡を検出するのに十分な手段が現在は存在しない実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
したがって、本発明の目的は、このような従来の問題点を解決するためのものであって、ゴルフボールに向かって電磁波信号を送信し、ゴルフボールを透過または反射した電磁波信号を受信してこれを分析し、内部が均一かつ対称に近い品質の良いゴルフボールを選別することができるゴルフボール選別装置を提供することにある。
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、以上で言及した課題に制限されず、言及されていないまた他の課題は以下の記載から当業者に明確に理解されることができる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的は、本発明により、ゴルフボールに向かって信号を送信し、前記ゴルフボールから反射された信号または前記ゴルフボールを透過した信号を受信する測定部、および前記受信された信号を分析してゴルフボールを選別する分析部を含むことを特徴とするゴルフボール選別装置によって達成されることができる。
【0008】
ここで、前記測定部は、前記ゴルフボールを回転可能に支持する回転支持部、前記ゴルフボールの一側に配置されて、前記ゴルフボールに向かって電磁波を送信する電磁波送信アンテナ、および前記ゴルフボールの他側に配置されて、前記電磁波送信アンテナから送信された電磁波を受信する電磁波受信アンテナを含むことができる。
【0009】
ここで、前記測定部は、前記ゴルフボールを回転可能に支持する回転支持部、前記ゴルフボールの一側に配置されて、前記ゴルフボールに向かって電磁波を送信し、反射された電磁波を受信する電磁波送受信アンテナを含むことができる。
【0010】
ここで、前記回転支持部は、前記ゴルフボールを地面から垂直に離隔させて支持するゴルフボール支持体、および前記ゴルフボール支持体の垂直軸を中心に回転させる回転手段を含み、前記ゴルフボール支持体と離隔し、前記ゴルフボール支持体によって支持されるゴルフボールと水平な面に前記電磁波送信アンテナと前記電磁波受信アンテナをそれぞれ支持する第1アンテナ支持体および第2アンテナ支持体を含むことができる。
【0011】
ここで、前記回転支持部は、前記ゴルフボールを地面から垂直に離隔させて支持するゴルフボール支持体、および前記ゴルフボール支持体の垂直軸を中心に回転させる回転手段を含み、前記ゴルフボール支持体と離隔し、前記ゴルフボール支持体によって支持されるゴルフボールと水平な面に前記電磁波送受信アンテナを支持するアンテナ支持体を含むことができる。
【0012】
ここで、一面に前記ゴルフボール支持体および前記アンテナ支持体を支持するベースをさらに含み、前記ベースは、前記一面に付着または塗布されて乱反射する電磁波を吸収する吸収体を含むことができる。
【0013】
ここで、前記アンテナ支持体は、前記ゴルフボール支持体との間でスライドして離隔距離を調節することができる。
【0014】
ここで、前記回転支持部は、側面で前記ゴルフボールの第1地点を支持し、モーターによって回転する第1回転支持板、および側面で前記ゴルフボールの第2地点を支持し、モーターによって回転する第2回転支持板を含むことができる。
【0015】
ここで、前記第1地点と前記第2地点は、前記ゴルフボールの中心を基準に直交する2つの地点であることが好ましい。
【0016】
ここで、前記回転支持部は、両側が自由回転する棒で前記ゴルフボールの第3地点を支持する回転バーをさらに含むことができる。
【0017】
ここで、前記信号は、RF電磁波信号であり得る。
【0018】
ここで、前記信号は電磁波であり、電磁波を発生させて送受信し、受信された電磁波の大きさおよび位相を出力および検出する検出器をさらに含むことができる。
【0019】
ここで、前記検出器は、送信回路と受信回路で構成されるか、ネットワーク分析器で構成されるか、信号発生器とスペクトル分析器で構成されることができる。
【0020】
ここで、前記分析部は、前記ゴルフボールを回転させて複数の測定面に対して受信した信号の均一度を基準に内部が均一かつ対称に近いゴルフボールに選別することができる。
【0021】
ここで、前記分析部は、複数の測定面に対して受信された信号の大きさおよび位相の均一度を基準に内部が均一かつ対称に近いゴルフボールに選別することができる。
【0022】
ここで、前記分析部は、ディープラーニングに基づいて複数の測定面に対する受信された信号の大きさおよび位相に基づいて内部が均一かつ対称に近いゴルフボールに選別することができる。
【発明の効果】
【0023】
前記のような本発明のゴルフボール選別装置によれば、電磁波信号を用いて内部が均一かつ対称に近い品質の良いゴルフボールを容易かつ迅速に選別することができるという長所がある。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【
図1】本発明の一実施例に係るゴルフボール選別装置の構成を簡略に説明するブロック図である。
【
図2】本発明の一実施例に係るゴルフボール選別装置の斜視図および側面図である。
【
図4】本発明の他の実施例に係るゴルフボール選別装置を示す図である。
【
図5】
図4の回転支持部を詳細に示す斜視図である。
【
図6】それぞれ
図4の検出器の変形例を示す図である。
【
図7】それぞれ
図4の検出器の変形例を示す図である。
【
図9】それぞれ
図8の検出器の変形例を示す図である。
【
図10】それぞれ
図8の検出器の変形例を示す図である。
【
図11】内外部が対称であるゴルフボール(a)、内部コアの偏心があるゴルフボール(b)、内部コアの非対称不均衡があるゴルフボール(c)、外部カバーに損傷があるゴルフボール(d)に対する電磁波信号の透過および反射信号を示す図である。
【
図12】ゴルフボールの偏心率を説明するためのゴルフボールの斜視図である。
【
図13】本発明に係るゴルフボール選別装置を用いて電磁波透過特性を測定した結果を示すグラフである。
【
図14】本発明に係るゴルフボール選別装置を用いて電磁波透過特性を測定した結果を示すグラフである。
【
図15】
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する115mphスイングスピードのドライバーショットの結果を示すグラフである。
【
図16】
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する95mphスイングスピードのドライバーショットの結果を示すグラフである。
【
図17】
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する85mphスイングスピードの7番アイアンショットの結果を示すグラフである。
【
図18】
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する75mphスイングスピードのピッチングウェッジショットの結果を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0025】
実施例の具体的な事項は、詳細説明および図面に含まれている。
【0026】
本発明の利点および特徴、そしてそれを達成する方法は、添付した図面と共に詳細に後述されている実施例を参照すれば明確になる。しかし、本発明は、以下で開示される実施例に限定されるものではなく、互いに異なる様々な形態で具現されることができ、単に本実施例は、本発明の開示が完全になるようにして、本発明が属する技術分野における通常の知識を有する者に発明の範疇を完全に知らせるために提供されるものであり、本発明は、請求項の範疇によって定義されるだけである。明細書全体にわたって同一の参照符号は、同一の構成要素を指す。
【0027】
以下、本発明の実施例によってゴルフボール選別装置を説明するための図面を参考して本発明について説明するようにする。
【0028】
図1は、本発明の一実施例に係るゴルフボール選別装置の構成を簡略に説明するブロック図である。
【0029】
本発明の一実施例に係るゴルフボール選別装置は、測定部100および分析部200を含んで構成されることができる。
【0030】
測定部100は、測定対象ゴルフボールに向かって信号を送信し、ゴルフボールから反射された信号またはゴルフボールを透過した信号を受信することができる。このとき、ゴルフボールの複数の測定面に対して信号を送受信することができる。ここで、測定面とは、送信される信号の方向に垂直な面であり得る。前記信号は、電磁波であってよく、一例としてRF(Radio Frequency)電磁波信号であってよいが、これに限定されるものではない。
【0031】
測定部100で測定対象ゴルフボールの複数の測定面に対して反射または透過した電磁波の応答を確認するために、測定対象ゴルフボールを任意の角度で回転させた後、反射または透過した第1電磁波を受信し、測定対象ゴルフボールを任意の角度で追加回転させた後、反射または透過した第2電磁波を受信する。このように、ゴルフボールを回転させて電磁波を送受信する方法で複数の測定面に対して測定を繰り返すことができる。
【0032】
このとき、測定部100は、測定対象ゴルフボールを回転可能に支持する回転支持部、ゴルフボールの一側に配置されてゴルフボールに向かって電磁波を送信する電磁波送信アンテナ110、ゴルフボールの他側に配置されて電磁波送信アテナから送信された電磁波を受信する電磁波受信アンテナ120を含んで構成されることができる。すなわち、ゴルフボールの一側で電磁波送信アンテナ110から送信された電磁波信号をゴルフボールの他側の電磁波受信アンテナ120で受信して、ゴルフボールを透過した電磁波信号を受信することができる。
【0033】
または、測定部100は、測定対象ゴルフボールを回転可能に支持する回転支持部、ゴルフボールの一側に配置されてゴルフボールに向かって電磁波を送信し、ゴルフボールで反射された電磁波を受信する電磁波送受信アンテナ1120を含んで構成されることができる。すなわち、ゴルフボールの一側が配置される電磁波送受信アンテナ1120が電磁波信号を送受信することができる。
【0034】
測定部100の詳細構成は後述することにする。
【0035】
分析部200は、ゴルフボールを回転させて複数の測定面に対して受信された信号を分析してゴルフボールを選別する。例えば、ゴルフボールの内部コアの形態が均一な球形であり、内部コア、内皮、外皮の構造が左右対称のゴルフボールであれば、ゴルフボールを回転させて受信された信号の均一度が高いであろう。すなわち、複数の測定面に対する反射または透過した電磁波の大きさおよび位相の類似度が高いであろう。各測定面に対する反射または透過した電磁波の大きさおよび位相の差が大きいほどゴルフボール内部の不均一性が大きいと推定することができる。したがって、本発明において分析部200は、回転支持部によってゴルフボールを回転させて受信した信号の均一度に基づいて内部媒質が均一かつ対称に近いゴルフボールを選別するようにする。
【0036】
分析部200は、演算装置および保存装置を含むコンピュータ、またはスマートフォンのようなスマート機器に設置されたソフトウェアで構成されることができる。
【0037】
一実施例において、分析部200は、ディープラーニング技法を使用してゴルフボールの内部媒質の偏心率または不均衡性を推定することができる。分析部200は、ディープラーニング技法を使用してゴルフボールの偏心率または不均衡性の等級を分類したり、予め設定された基準に従って不良を判断することができる。
【0038】
図2は、本発明の一実施例に係るゴルフボール選別装置の斜視図および側面図であり、
図3は、
図2の変形例である。
【0039】
図2を参照すると、本実施例に係るゴルフボール選別装置の測定部100は、回転支持部および2つのアンテナ110、120を含んで構成されることができる。
【0040】
回転支持部は、ゴルフボール支持体130および回転手段135を含んで構成されることができる。ゴルフボール支持体130は、測定対象ゴルフボールを地面から垂直に離隔させて支持する。図示のように、ゴルフボール支持体130は、地面から垂直上方に延長される形態で形成されることができ、上端にゴルフボールが安着されることができる。回転手段135は、ゴルフボール支持体130の垂直軸を中心に回転させる。回転手段135によってゴルフボール支持体130が回転するに伴って、電磁波送信アンテナ110から送信されるゴルフボールの測定面が変わることができる。このとき、回転手段135は、ゴルフボールを任意の角度ずつ回転させることができる。前記回転手段135は、ゴルフボール支持体130を回転させるためのモーターを含むことができる。
【0041】
また、
図2の測定部100は、アンテナ支持体115、125をさらに含むことができる。アンテナ支持体115、125は、ゴルフボール支持体130と離隔し、ゴルフボール支持体130によって支持されるゴルフボールと水平な面に電磁波送信アンテナ110および電磁波受信アンテナ120が位置するように、それぞれ支持する第1アンテナ支持体115および第2アンテナ支持体125で構成されることができる。
【0042】
また、
図2の測定部100は、一面にゴルフボール支持体130およびアンテナ支持体115、125を支持するベース160をさらに含むことができる。このとき、ベース160の一面にアンテナ支持体115、125とゴルフボール支持体130との間にはスライドホール(図示せず)が設けられ、アンテナ支持体115、125がスライドホールにスライド可能に結合されることができる。したがって、アンテナ支持体115、125は、ゴルフボール支持体130との離隔距離を調節することができる。
【0043】
ゴルフボール支持体130とアンテナ支持体115、125は、それぞれ垂直に延長可能に設けられて、ベース160から支持対象の垂直距離を調節することができる。
【0044】
ベース160の一面に電磁波を吸収する吸収体162が付着または塗布されることができる。吸収体162は、フェライトであり得るが、必ずしもこれに限定されるものではない。吸収体162は、電磁波送信アンテナ110から送信され、ゴルフボール支持体130またはアンテナ支持体115、125によって乱反射する電磁波を吸収して、電磁波受信アンテナ120がノイズを受信するのを防止することができる。図示のように、吸収体162はアンテナ支持体115、125にも付着または塗布されることができる。
【0045】
電磁波送信アンテナ110と電磁波受信アンテナ120は、検出器140と連結されることができる。検出器140は、電磁波を発生させて電磁波送信アンテナ110と電磁波受信アンテナ120を介して電磁波を送受信し、受信された電磁波の大きさおよび位相を出力および検出する。
【0046】
本発明で検出器140は、様々な形態で形成されることができる。検出器140は、送信回路1413と受信回路1414で構成されるか、ネットワーク分析器1420で構成されるか、信号発生器1430とスペクトル分析器1432で構成されることができるが、これらに限定されるものではない。
【0047】
検出器140がネットワーク分析器1420である場合、ネットワーク分析器1420の電磁波送信側と電磁波受信側に電磁波送信アンテナ110と電磁波受信アンテナ120が連結される。検出器140が信号発生器1430とスペクトル分析器1432で構成される場合、信号発生器1430に電磁波送信アンテナ110が連結され、スペクトル分析器1432に電磁波受信アンテナ120が連結される。
【0048】
検出器140は、分析部200と連結されて検出された電磁波の大きさおよび位相の情報を伝達することができる。
【0049】
図3には、
図2に示した測定部100の変形例を示す。以下の説明では、前述した実施例と比較して差異点を中心に説明することにする。
【0050】
図3を参照すると、本実施例において電磁波送信アンテナ110と電磁波受信アンテナ120が一体型に形成された電磁波送受信アンテナ1120が配置される。
【0051】
ゴルフボール支持体130および回転手段135で構成される回転支持部の構成は、前述した構成と同一である。
【0052】
アンテナ支持体1125は、電磁波送受信アンテナ1120を支持する。アンテナ支持体1125はゴルフボール支持体130と離隔し、ゴルフボール支持体130によって支持される測定対象ゴルフボールと水平な面で電磁波送受信アンテナ1120を支持する。
【0053】
図2の実施例と同様に、アンテナ支持体1125は、ゴルフボール支持体130との間でスライド可能に配置され、ゴルフボール支持体130との離隔距離を調節することができる。
【0054】
図2と比較して、電磁波送受信アンテナ1120は検出器140と連結され、測定対象ゴルフボールの複数の測定面から反射される電磁波のみを受信することができる。
【0055】
検出器140は、電磁波送受信アンテナ1120と連結されて電磁波を送受信し、受信された電磁波の大きさおよび位相を検出して検出結果を分析部200に伝達する。
【0056】
図4は、本発明の他の実施例に係るゴルフボール選別装置を示す図であり、
図5は、
図4の回転支持部を詳細に示す斜視図であり、
図6および
図7は、それぞれ
図4の検出器の変形例を示す図であり、
図8は、
図4の変形例であり、
図9および
図10は、それぞれ
図8の検出器の変形例を示す図である。
【0057】
本実施例における測定部100は、回転支持部、電磁波送信アンテナ110および電磁波受信アンテナ120で構成されることができる。
【0058】
図5に示す回転支持部は、ゴルフボールを支持し、ゴルフボールを回転させて姿勢を変更させる。回転支持部は、第1回転支持板170、第1回転支持板170を回転させる第1モーター171、第2回転支持板172、第2回転支持板172を回転させる第2モーター173を含んで構成されることができる。また、回転支持部は、回転バー174をさらに含むことができる。
【0059】
図示のように、六面体構造のフレーム180に第1回転支持板170と第1モーター171は、支持されて固定されることができる。第1回転支持板170は、円板または円柱の形態で軸方向が地面に水平の方向に配置されることができ、図示のように、側面によってゴルフボールの横側面である第1地点を支持することができる。第1回転支持板170の中心軸には、第1モーター171のモーター軸が連結され、第1モーター171の駆動によって第1回転支持板170を回転させることができる。したがって、第1回転支持板170の回転によって、第1地点で支持されるゴルフボールを回転させてゴルフボールの姿勢を変更させることができる。
【0060】
第2回転支持板172および第2モーター173は、第1回転支持板170および第1モーター171と同一の形態でゴルフボールの横側面である第2地点を支持することができる。このとき、第1回転支持板170と第2回転支持板172は、互いに直交する方向にそれぞれゴルフボールの左右中心を支持するように配置され、ゴルフボールが支持される第1地点と第2地点は、ゴルフボールの中心を基準に直交する2つの地点になるようにすることが好ましい。
【0061】
第1モーター171によって第1回転支持板170を回転させたり、第2モーター173によって第2回転支持板172を回転させて、ゴルフボールを直交する2方向に回転させることができる。したがって、固定配置される電磁波送信アンテナ110または電磁波受信アンテナ120に向かってゴルフボールの全面積が位置するようにゴルフボールの姿勢を多様に変更させることができる。
【0062】
回転バー174は、両側が自由回転する棒で、棒の中央外側面はゴルフボールの第3地点を支持する。このとき、図示のように、第3地点は上側から下に見たときにゴルフボールの中央を中心に第1地点と第2地点の反対側の中央に位置することができ、側面から見たときにゴルフボールの下側部を支持するようにすることが好ましい。回転バー174を支持することができるように、フレーム180から一対の固定バー175が内側に延長され、固定バー175の両端に回転バー174の両端がそれぞれ自由に回転可能に固定されることができる。
【0063】
したがって、第1回転支持板170、第2回転支持板172および回転バー174によってゴルフボールの下側部の3つの地点を支持し、第1回転支持板170または第2回転支持板172がモーターの駆動で回転するとき、回転バー174が自由回転することでゴルフボールを安定的に支持して回転させることができる。
【0064】
電磁波送信アンテナ110は、ゴルフボールの一側に配置されて、ゴルフボールに向かって信号を送信することができる。フレーム180の上端面には、電磁波送信アンテナ110が容易に固定されるように固定溝182が形成されることができる。
【0065】
電磁波受信アンテナ120は、ゴルフボールの他側に配置され、電磁波送信アンテナ110からゴルフボールに向かって送信された信号がゴルフボールを透過した信号を受信することができる。
【0066】
図4に示したように、所定の回路基板である制御ボード190には、MCU(Micro Controller Unit)1411、第1モーター171または第2モーター173の駆動を制御するモーター制御部1412、検出器140が形成されることができる。
【0067】
検出器140は、電磁波送信アンテナ110から送信される信号を生成して電磁波送信アンテナ110に伝達する送信回路1413、電磁波受信アンテナ120から受信された信号の伝達を受けて信号の大きさおよび位相に対する情報を処理する受信回路1414で構成されることができる。通信部1415は、受信回路1414から処理された信号を外部機器であるスマートフォン、スマートパッドのような端末機またはPCなどで構成される分析部200に伝達することができる。前記通信部1415は、有・無線でデータを送信することができるが、
図4ではBLE信号を用いてスマートフォンのような端末機に受信回路1414で処理された信号を伝送する構造を示す。前記信号を受信した分析部200では、受信された信号を分析してゴルフボールの均一度特性を判断し、ディスプレイ画面に選別結果を表示することができる。
【0068】
図6は、
図4の検出器140の変形例を示し、本実施例では電磁波送信アンテナ110から送信される信号を生成して電磁波送信アンテナ110に伝達し、電磁波受信アンテナ120から受信された信号の伝達を受けて処理するネットワーク分析器1420が前述した送受信回路の機能を行う。このとき、ネットワーク分析器1420から処理された信号の大きさと位相に関する情報はリアルタイムで分析部200に伝達されることができ、本実施例では分析部200がPCで構成された様子を示す。第1モーター171または第2モーター173を駆動させるモーター制御部1412の動作は、PCの制御命令によって制御されることができる。
【0069】
図7は、
図4の検出器のまた他の変形例を示しており、本実施例では電磁波送信アンテナ110から送信される信号を生成して電磁波送信アンテナ110に伝達する信号発生器1430および電磁波受信アンテナ120から受信された信号の伝達を受けて処理するスペクトル分析器1432が送受信回路の機能を行う。このとき、スペクトル分析器1432で処理された信号の大きさと位相に関する情報は、リアルタイムで分析部200に伝達されることができ、本実施例でも分析部200がPCで構成された様子を示す。
【0070】
本実施例においても、第1モーター171または第2モーター173を駆動させるモーター制御部1412の動作は、PCの制御命令によって制御されることができる。
【0071】
図8には、
図4に示す測定部100の変形例を示す。以下の説明では、前述した実施例と比較して差異点を中心に説明することにする。
【0072】
図8を参照すると、本実施例で電磁波送信アンテナ110と電磁波受信アンテナ120が一体型に形成された電磁波送受信アンテナ1120が配置される。
【0073】
本実施例に係るゴルフボール選別装置は、回転支持部、電磁波送受信アンテナ1120、分析部200を含んで構成されることができる。
【0074】
図4を参照に前述した実施例においては、ゴルフボールの一側に配置される電磁波送信アンテナ110とゴルフボールの他側に配置される電磁波受信アンテナ120を介して電磁波送信アンテナ110から送信され、ゴルフボールを透過した信号を電磁波受信アンテナ120で受信して、受信された信号に基づいてゴルフボールを選別する。本実施例では、ゴルフボールの一側に配置されてゴルフボールに向かって信号を送信し、ゴルフボールで反射された信号を受信する電磁波送受信アンテナ1120で形成されることができる。
【0075】
図8に示したように、本実施例においても
図4の実施例と同様に、制御ボード190にはMCU1411、モーターの駆動を制御するモーター制御部1412、電磁波送受信アンテナ1120から送信される信号を生成して伝達する送信回路1413、電磁波送受信アンテナ1120から受信された信号を処理する受信回路1414および受信回路1414から処理された信号を外部の端末機またはPCで構成される分析部200に伝送する通信部1415が形成されることができる。
【0076】
また、
図9に示したように、
図6の実施例と同様に、電磁波送受信アンテナ1120から送信される信号を生成して電磁波送受信アンテナ1120に伝達し、電磁波送受信アンテナ1120から受信された信号の伝達を受けて処理するネットワーク分析器1420が送受信回路の機能を行うことができる。このとき、ネットワーク分析器1420から処理された信号の大きさと位相に関する情報は、リアルタイムで分析部200に伝達されて選別された結果がモニターにディスプレイされることができる。
【0077】
このとき、第1モーター171または第2モーター173を駆動させるモーター制御部1412の動作は、PCの制御命令によって制御されることができる。
【0078】
また、
図10に示したように、
図7の実施例と同様に、電磁波送受信アンテナ1120から送信される信号を生成して電磁波送受信アンテナ1120に伝達する信号発生器1430および電磁波送受信アンテナ1120から受信された信号の伝達を受けて処理するスペクトル分析器1432が送受信回路の機能を行うことができる。このとき、スペクトル分析器1432で処理された信号の大きさと位相に関する情報は、リアルタイムで分析部200に伝達されて、分析部200で選別された結果がモニターにディスプレイされることができる。
【0079】
本実施例においても、第1モーター171または第2モーター173を駆動させるモーター制御部1412の動作は、PCの制御命令によって制御されることができる。
【0080】
ただし、
図8~
図10の実施例において、検出器140は信号の伝達過程で送受信信号を区分するためのサーキュレータ1440が追加で配置されることができる。
【0081】
以下の説明では、本発明に係るゴルフボールの選別原理および選別による効果についての実験結果を説明することにする。
【0082】
図11は、内外部が対称なゴルフボール(a)、内部コアの偏心があるゴルフボール(b)、内部コアの非対称不均衡があるゴルフボール(c)、外部カバーに損傷があるゴルフボール(d)に対する電磁波信号の透過および反射信号を示す図であり、
図12は、ゴルフボールの偏心率を説明するためのゴルフボールの斜視図である。
【0083】
ゴルフボールは、コア、内皮、外皮が互いに異なる材質で構成されることができる。例えば、ゴルフボールは、ゴム材質のコアと、プラスチック材質の内皮層と、熱硬化性ポリウレタン、熱可塑性ポリウレタン、アイオノマープラスチック(Ionomer Plastic)材質の外皮層で構成されることができる。他にも、ゴルフボールの飛距離の増大のために、様々な素材が開発されてゴルフボールに適用されており、各メーカー別に複合的な素材をゴルフボールに混用することもある。
【0084】
電磁波送信アンテナ110または電磁波送受信アンテナ1120から送信された電磁波がゴルフボールに入射することになると、ゴルフボールを構成する互いに異なる材質の境界面で入射波の散乱および透過が発生することになる。このとき、反射波は、再び電磁波送受信アンテナ1120に伝達されることができ、透過した波は反対側の電磁波受信アンテナ120に受信されることができる。電磁波の反射および透過特性は媒質の誘電率に非常に敏感な特性を有するので、ゴルフボール内部の媒質均一度によって反射あるいは透過した電磁波の大きさおよび位相特性が変わり得る。
【0085】
図11(a)のように、ゴルフボールの内部が構造的/物性的に対称で均一に製造された場合には、ゴルフボールを回転させながら測定された反射または透過特性が均一に測定されることができる。このとき、ゴルフボールのコアと外皮は互いに異なる物性を有し、ゴルフボールの直径は約42mmである。このようなゴルフボールのコアと外皮の物性で反応性がよく現れる周波数を選択して測定することが好ましい。
【0086】
一方、
図11(b)のように、内部のコア層が特定方向に偏心しているか、
図11(c)のように、内部のコア層の媒質が非対称である場合、測定面ごとに反射または透過した電磁波の特性が互いに異なることになる。
【0087】
また、
図11(d)のように、外部カバーに非対称損傷がある場合にも、各測定面で測定された反射または透過特性が異なることがある。外部のきずはゴルフボールのサイズに比べ相対的に非常に小さいので、ゴルフボール内部の均衡性および偏心を検出するときよりも高い周波数で測定することが好ましい。
【0088】
したがって、本発明においては、回転支持部によってゴルフボールを回転させながら測定された電磁波の特性(反射または透過した信号の大きさおよび位相の均一度)を基準にゴルフボールの内部均一度を定量化して評価することができる。
【0089】
図12を参照すると、偏心率は式1のように、ゴルフボールの半径に対するゴルフボールの中心P1とコア中心P2までの距離rで表すことができる。
【0090】
[数1]
偏心率(ε)=r(ゴルフボールの中心からコアの中心までの距離/R(ゴルフボールの半径)
【0091】
式1から分かるように、コアが正確にゴルフボール中心に存在し、ゴルフボールの中心とコアの中心が一致すると、ゴルフボールの中心からコアの中心まで距離rが0になるので、偏心率も0になる。また、ゴルフボールの中心からコアの中心までの距離が遠くなるほどrが大きくなるので偏心率εも大きくなる。
【0092】
図13および
図14は、本発明に係るゴルフボール選別装置を用いて電磁波透過特性を測定した結果を示すグラフであり、
図15は、
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する115mphスイングスピードのドライバーショットの結果を示すグラフであり、
図16は、
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する95mphスイングスピードのドライバーショットの結果を示すグラフであり、
図17は、
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する85mphスイングスピードの7番アイアンショットの結果を示すグラフであり、
図18は、
図14(a)で選別されたボールと、(b)で選別されたボールに対する75mphスイングスピードのピッチングウェッジショットの結果を示すグラフである。
【0093】
図13(a)は、不良ゴルフボールの偏心率に伴う受信された電磁波の周波数に対する大きさを示し、
図13(b)は、不良ゴルフボールの偏心率に伴う受信された電磁波の周波数に対する位相を示す。
図13を参照すると、偏心率が異なった場合、電磁波透過の大きさと位置が全部異なることが分かる。偏心率が0から0.2に増加するほど、周波数F3より低い周波数では透過大きさが徐々に増加し、周波数F3より高い周波数では偏心率の増加に伴って透過大きさが徐々に減少することが分かる。
【0094】
特に、位相特性に偏心の程度によって特定周波数F2~F5の間で大きさおよび位相が敏感に変化する様相を示している。したがって、ゴルフボール内部の偏心をはじめとする対称性の不均衡程度を電磁波の透過および反射特性に基づいて推定できるようになる。
【0095】
特に、偏心率と透過および反射特性のデータセットをディープラーニング技法に適用して偏心率および均衡性を定量化することができ、これによって不良ゴルフボールの自動選別が可能になる。
【0096】
図14は、本発明に係るゴルフボール選別装置を用いて市販されている特定ブランドのゴルフボールの電磁波透過特性を測定した結果である。同一の包装ボックス内のゴルフボールを回転させながら測定した透過係数の最大値と最小値の大きさの差(SOD:Sum of Deviation)が最も小さいゴルフボール(Ball-A)(
図14(a))と最も大きいゴルフボール(Ball-B)(
図14(b))を選別した。
【0097】
図14の測定結果によると、Ball-AとBall-Bの最大透過係数値はほぼ同一であったが、最小透過係数はBall-BがBall-Aよりすべての測定周波数で1dBほど低いことが分かる。
【0098】
実際のボールをゴルフクラブで打撃したとき、選別されたBall-AとBall-Bが飛行特性(飛距離および左右偏差)の差がどれくらい発生するかを検証するために、KIGOS(Korea Institute of Golf and Sports)のスイングロボットを用いてテストを行った。人のスイングとは異なり、ロボットは同じ速度とメカニズムでゴルフスイングを繰り返すことができるため、スイングごとにクラブフェースの同じ地点を打撃することができる。ゴルフボールの飛行軌跡は、Foresight社のGC Quad launch monitorを用いて分析した。GC Quad launch monitorは、風や湿度のようにゴルフボールの飛行に影響を与える外部要素が排除されるため、ただゴルフボールの特性による厳密な飛行軌跡の結果を提供することができる。
【0099】
ドライバーショットは、95mphと115mph(中間スピードおよび速いスピード)の2つのスイングスピードでテストした。65グラムのレギュラーフレックスと75グラムのX-フレックスシャフトが装着されたタイトルリストTSi2ドライバーをそれぞれ95マイルおよび115マイルスイングに使用した。また、Fourteen TC-544 Forged Ironを使用して、7番アイアン(85mph)とピッチングウェッジ(75mph)に対して同じテストを行った。
【0100】
また、各ゴルフボールの表面に「1」から「14」までの数字を表示し、テストクラブがボールのそれぞれ異なる14地点を打撃することができるようにし、各ゴルフボール別に14回のショットに対する距離および左右オフライン偏差を測定した。
【0101】
115mphおよび95mphスイングスピードのドライバーショットテストの結果は、Ball-AとBall-Bの差を明確に示す(
図15および
図16)。SODが低いボールは飛距離偏差がより小さく、何よりも最も注目すべき点は、Ball-Aの左右オフライン偏差がBall-Bよりはるかに優れていることである。高いSODを有するBall-Bのオフライン偏差は、Ball-Aより2.4倍以上より大きく発生した。7番アイアンとピッチングウェッジショットに対するテストの結果も
図17および
図18で確認することができ、ドライバーショット結果と同様にSODの低いBall-AがBall-Bより優れた一貫性を示していることが確認できる。
【0102】
本発明の権利範囲は、前述した実施例に限定されるものではなく、添付した特許請求の範囲内で様々な形態の実施例で具現することができる。特許請求の範囲で請求する本発明の要旨を逸脱することなく、当該発明の属する技術分野における通常の知識を有する者であれば誰でも変形可能な多様な範囲まで本発明の請求範囲の記載の範囲内にあるものとみなす。