(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】技術文献の内容を把握可能な要約の生成の応用
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240618BHJP
G06F 16/9032 20190101ALI20240618BHJP
G06F 16/906 20190101ALI20240618BHJP
G06F 40/279 20200101ALI20240618BHJP
G06F 40/56 20200101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
G06F16/9032
G06F16/906
G06F40/279
G06F40/56
(21)【出願番号】P 2024015318
(22)【出願日】2024-02-04
(62)【分割の表示】P 2024003651の分割
【原出願日】2024-01-15
【審査請求日】2024-02-04
(31)【優先権主張番号】P 2023050693
(32)【優先日】2023-03-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023087330
(32)【優先日】2023-05-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023095935
(32)【優先日】2023-06-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023146576
(32)【優先日】2023-09-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2023191199
(32)【優先日】2023-11-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(31)【優先権主張番号】P 2024001343
(32)【優先日】2024-01-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 試験日 2023年3月21~23日 試験場所 https://api.openai.com/vl/completions 試験を行った者 大谷 寛 試験日 2023年3月21~23日 試験場所 https://chat.openai.com 試験を行った者 大谷 寛 試験日 2023年5月23~27日 試験場所 https://api.openai.com/vl/chat/comletions 試験を行った者 大谷 寛
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517087831
【氏名又は名称】大谷 寛
(74)【代理人】
【識別番号】110003605
【氏名又は名称】弁理士法人六本木通り特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】大谷 寛
【審査官】松田 岳士
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-056978(JP,A)
【文献】特開2022-054015(JP,A)
【文献】特許第6691280(JP,B1)
【文献】特許第7171100(JP,B1)
【文献】AI特許総合検索・分析プラットフォーム Patentfield,シーテック 2020 [online] ,2020年10月22日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
G06F 16/00-16/958
G06F 40/00-40/58
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
技術文献を調査するための方法であって、
コンピュータが、ユーザー端末から技術を表す記述を受信するステップと、
前記コンピュータが
、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップと、
前記コンピュータが、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、
前記コンピュータが、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を入力して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、前記技術文献Diに記載されていない表現を含むステップと、
前記コンピュータが、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた前記特徴Fiの前記記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2,…,
Cq}のうちのいずれかを技術文献Diに付与することをAIモデル(m)に要求する要求mを行うステップであって、前記AIモデル(m)は、生成AIモデルであるステップと、
前記コンピュータが、前記ユーザー端末に、前記q個の分類Cのうちの1又は複数の分類が付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報を送信するステップと
を含む。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、
前記qは、2又は3である。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の方法であって、
前記文献情報は、前記文献情報の閲覧画面を表示するための閲覧画面表示情報である。
【請求項4】
請求項3に記載の方法であって、
前記閲覧画面は、発明届出書又は発明提案書の形式の文書を含む。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記文書は、p個の技術文献Dを定めた検索式をさらに含む。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の方法であって、
生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して得られる文献数が所定の条件を満たすか否かを判定するステップをさらに含む。
【請求項7】
コンピュータに、技術文献を調査するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、
前記コンピュータが、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、
前記コンピュータが、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップと、
前記コンピュータが、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、
前記コンピュータが、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を入力して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、前記技術文献Diに記載されていない表現を含むステップと、
前記コンピュータが、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた前記特徴Fiの前記記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2,…,
Cq}のうちのいずれかを技術文献Diに付与することをAIモデル(m)に要求する要求mを行うステップであって、前記AIモデル(m)は、生成AIモデルであるステップと、
前記コンピュータが、前記ユーザー端末に、前記q個の分類Cのうちの1又は複数の分類が付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報を送信するステップと
を含む。
【請求項8】
技術文献を調査するための装置であって、
ユーザー端末から、技術を表す記述を取得して、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行い、
生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得し、
1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を入力して特徴Fiを生成することを生成AIモデルであるAIモデル(l)に要求する要求lを行い、
1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた前記特徴Fiであって、前記技術文献Diに記載されていない表現である前記特徴Fiの前記記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2,…,
Cq}のうちのいずれかを技術文献Diに付与することを生成AIモデルであるAIモデル(m)に要求する要求mを行い、
前記ユーザー端末に、前記q個の分類Cのうちの1又は複数の分類が付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報を送信するように構成されている。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、技術文献の内容を把握可能な要約の生成の応用に関する。
【背景技術】
【0002】
特許調査は、これまでの研究開発の状況を把握する上で基礎的な資料となる。特許文献には、その内容に応じた特許分類が付与され、これらの特許分類を必要に応じてキーワードと組み合わせて用いることで、各種の分析がなされている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、特許分類は、それが更新されるとしても数年に一度であり、変化の大きい分野においては分析軸として必ずしも十分ではない。たとえば、急速に広がり始めたメタバースの分野で、どのような点に着目して研究開発がなされているかを分析したいとしても、メタバースの分野を細分した特許分類は存在しないことから、個々の特許文献を読み、その内容を判断していくこととなり、多大な労力を要する。一例として、100KBの英語で書かれたテキストファイルであれば、2万単語前後と見積もることができ、分析したい特許文献が50件の場合、分析の手掛かりがなければ、100万単語前後の英文を読むことになる。特許文献以外の分類体系を有しない技術文献についても、分析の負担が大きいことは同様である。
【0004】
本発明は、このような点に鑑みてなされたものであり、その第1の課題は、技術文献を分析するための装置、方法又はそのためのプログラムにおいて、分析軸として利用可能な分類の生成を省力化することにある。また、本発明の代替的な第2の課題は、技術文献を分析するための装置、方法又はそのためのプログラムにおいて、分析軸として利用可能な分類の付与を省力化することにある。また、本発明のさらに代替的な第3の課題は、技術文献分析の省力化につながる、当該技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための装置、方法若しくはそのためのプログラム又はそれらの応用を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
このような目的を達成するために、本発明の第1の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、前記p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を生成することを第1のAIモデルに要求する第1の要求を行うステップであって、前記第1のAIモデルは、生成AIモデルであるステップと、1以上p以下のiについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Diを表す1又は複数の分類をC'iとして関連づけることを第2のAIモデルに要求する第2の要求を行うステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶するステップとを含む。
【0006】
また、本発明の第2の態様は、第1の態様の方法であって、前記ユーザー端末に、p個の分類C’={C’1,C’2…,C’p}の少なくとも一部を含む分類情報又はそれらが付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報を送信するステップをさらに含む。
【0007】
また、本発明の第3の態様は、第1又は第2の態様の方法であって、前記p個の特徴Fは、前記指定に含まれる。
【0008】
また、本発明の第4の態様は、第1又は第2の態様であって、前記分類Cの生成を前記第1のAIモデルに要求する前に、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することを第3のAIモデルに要求する第3の要求を行うステップであって、前記第3のAIモデルは、生成AIモデルであるステップをさらに含む。
【0009】
また、本発明の第5の態様は、第4の態様の方法であって、前記特徴Fiは、所定の形式である。
【0010】
また、本発明の第6の態様は、第1又は第2の態様の方法であって、前記分類Cの生成を前記第1のAIモデルに要求する前に、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することを第3のAIモデルに要求する第3の要求を行うステップであって、前記第3のAIモデルは、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、所定の長さ以下又は未満の長さであるステップをさらに含む。
【0011】
また、本発明の第7の態様は、第6の態様の方法であって、前記所定の長さは、英語125単語又は日本語250文字である。
【0012】
また、本発明の第8の態様は、第6又は第7の態様の方法であって、前記少なくとも一部は、技術文献Diの全体の長さのうちの最初の1/2以内の部分である。
【0013】
また、本発明の第9の態様は、第4から第8のいずれかの態様の方法であって、前記技術文献は、特許文献であり、前記技術文献Diの少なくとも一部は、特許文献Diの発明の概要欄、図面の簡単な説明欄又は発明を実施するための形態欄の前までの少なくとも一部である。
【0014】
また、本発明の第10の態様は、第4から第8のいずれかの態様の方法であって、前記技術文献は、特許文献であり、前記技術文献Diの少なくとも一部は、特許文献Diの1又は複数の請求項のいずれかを含む。
【0015】
また、本発明の第11の態様は、第4から第10のいずれかの態様の方法であって、前記第3の要求は、前記p個の特徴Fを生成する上で前記第3のAIモデルに課される第3の条件の特定を含む。
【0016】
また、本発明の第12の態様は、第4から第10のいずれかの態様の方法であって、前記第3の要求は、前記少なくとも一部から抽出すべき特徴の性質の特定を含む。
【0017】
また、本発明の第13の態様は、第1から第9のいずれかの態様の方法であって、前記技術文献は、特許文献であり、前記p個の特徴Fのそれぞれは、前記p個の特許文献Dに含まれる各特許文献に記述された発明の課題の要約である。
【0018】
また、本発明の第14の態様は、第1から第13のいずれかの態様の方法であって、前記第1のAIモデルは、トランスフォーマーアーキテクチャを適用したモデルである。
【0019】
また、本発明の第15の態様は、第14の態様の方法であって、前記第2のAIモデルは、前記第1のAIモデルと同一である。
【0020】
また、本発明の第16の態様は、第14の態様の方法であって、前記第2のAIモデルは、前記第1のAIモデルと同一のプラットフォーム上で提供されるものである。
【0021】
また、本発明の第17の態様は、第4又は第6の態様の方法であって、前記第3のAIモデルは、トランスフォーマーアーキテクチャを適用したモデルである。
【0022】
また、本発明の第18の態様は、第4又は第6の態様の方法であって、前記第3のAIモデルは、前記第1のAIモデル及び前記第2のAIモデルの少なくとも一方と同一のプラットフォーム上で提供されるものである。
【0023】
また、本発明の第19の態様は、第1から第18のいずれかの態様の方法であって、前記第1の要求は、前記q個の分類Cを生成する上で前記第1の生成AIモデルに課される第1の条件の特定を含む。
【0024】
また、本発明の第20の態様は、第19の態様の方法であって、前記第1の条件は、前記p個の特許文献Dが属する技術分野を含む。
【0025】
また、本発明の第21の態様は、第19の態様の方法であって、前記第1の条件は、前記q個の分類Cの少なくともいずれかに含まれるべき1又は複数の表現を含む。
【0026】
また、本発明の第22の態様は、第21の態様の方法であって、前記第1の条件は、前記q個の分類Cが、その他を意味する表現を含むことを含む。
【0027】
また、本発明の第23の態様は、第19の態様の方法であって、前記第1の条件は、qの値を固定しない。
【0028】
また、本発明の第24の態様は、第19の態様の方法であって、前記第1の条件は、p未満のqの値の範囲を含む。
【0029】
また、本発明の第25の態様は、第19の態様の方法であって、前記第1の条件は、qの値が2以上又は超の下限値以上又は超であり、10未満又は以下の上限値未満又は以下の範囲又は値であることを含む。
【0030】
また、本発明の第26の態様は、第1から第25のいずれかの態様の方法であって、前記p個の分類C’の少なくとも一部を含む分類情報又はそれらが付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報の前記ユーザー端末に対する送信は、前記ユーザー端末において前記分類情報又は前記文献情報の閲覧画面を表示するための閲覧画面表示情報の送信である。
【0031】
また、本発明の第27の態様は、第26の態様の方法であって、前記閲覧画面は、前記ユーザー端末を用いるユーザーが前記p個の分類C’に含まれる1又は複数の分類に対するフィードバックを入力可能である。
【0032】
また、本発明の第28の態様は、第27の態様の方法であって、前記フィードバックは、前記1又は複数の分類に対する肯定的又は否定的な選択又は評価である。
【0033】
また、本発明の第29の態様は、第27の態様の方法であって、前記フィードバックは、前記1又は複数の分類に対する修正の提案又は指定である。
【0034】
また、本発明の第30の態様は、第27の態様の方法であって、前記フィードバックは、前記ユーザーによる新たな分類の提案又は指定である。
【0035】
また、本発明の第31の態様は、第27の態様の方法であって、前記フィードバックは、前記p個の分類C’の抽象化又は具体化の提案又は指定である。
【0036】
また、本発明の第32の態様は、第27から第31のいずれかの態様の方法であって、前記フィードバックを受信した後に、前記フィードバックに応じて、前記p個の技術文献Dを分類可能なr個の分類C={C1,C2…,Cr}を生成することを前記第1のAIモデルに要求するステップをさらに含む。
【0037】
また、本発明の第33の態様は、第26の態様の方法であって、前記閲覧画面は、前記p個の分類C’の少なくとも一部を複数の分析軸のうちの第1の軸とする分析結果を表示可能である。
【0038】
また、本発明の第34の態様は、第33の態様の方法であって、前記複数の分析軸のうちの前記第1の軸と異なる第2の軸は、時の変化を表す軸である。
【0039】
また、本発明の第35の態様は、第33の態様の方法であって、前記複数の分析軸のうちの前記第1の軸と異なる第2の軸は、国別軸である。
【0040】
また、本発明の第36の態様は、第33の態様の方法であって、前記複数の分析軸のうちの前記第1の軸と異なる第2の軸は、特許分類を表す軸である。
【0041】
また、本発明の第37の態様は、第1から第36のいずれかの態様の方法であって、前記技術文献は、特許文献であり、前記q個の分類Cは、特許分類を含まない。
【0042】
また、本発明の第38の態様は、第1から第37のいずれかの態様の方法であって、前記第1のAIモデルに対する前記第1の要求は、あらかじめ記憶された前記第1の要求を行うためのコードを取得して、前記コードに含まれる変数に前記特徴Fを設定して得られるコードを実行することによって行われる。
【0043】
また、本発明の第39の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}(1<q<p)を生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであるステップとを含む。
【0044】
また、本発明の第40の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、前記p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を、各技術文献に関連づけて生成することを生成AIモデルに要求するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類を受信して記憶するステップとを含む。
【0045】
また、本発明の第41の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を、各技術文献に関連づけて生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであるステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類を受信して記憶するステップとを含む。
【0046】
また、本発明の第42の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献の指定を受信するステップと、前記第1の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴に基づいて、前記第1の組の技術文献を分類可能なq個の分類Cを生成することを生成AIモデルに要求するステップと、ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信するステップと、1以上s以下のiについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Diを表す1又は複数の分類をC'iとして関連づけることをAIモデルに要求するステップと、1以上s以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶するステップとを含む。
【0047】
また、本発明の第43の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記第1の組の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}(1<q<p)を生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであるステップと、ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信するステップと、1以上s以下のjについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Djを表す1又は複数の分類をC'jとして関連づけることをAIモデル(m)に要求する要求mを行うステップと、1以上s以下のjについて、技術文献Djに関連づけられた分類C'jを受信して記憶するステップとを含む。
【0048】
また、本発明の第44の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献の指定を受信するステップと、前記第1の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴に基づいて、前記第1の組の技術文献を分類可能なq個の分類Cを生成することを生成AIモデルに要求するステップと、前記ユーザー端末に、生成された前記q個の分類Cの少なくとも一部を送信するステップと、前記ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信するステップと、前記ユーザー端末から、前記q個の分類Cの前記少なくとも一部又はそれに対応する分類の中からユーザーが指定した分類に関連する技術文献を前記s個の技術文献Dの中から判定することの要求を受信して、AIモデルに前記判定を行うことの要求を送信するステップとを含む。
【0049】
また、本発明の第45の態様は、技術文献を分析するための方法であって、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記第1の組の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}(1<q<p)を生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであるステップと、前記ユーザー端末に、生成された前記q個の分類Cの少なくとも一部を送信するステップと、前記ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信するステップと、前記ユーザー端末から、前記q個の分類Cの前記少なくとも一部又はそれに対応する分類の中からユーザーが指定した分類に関連する技術文献を前記s個の技術文献Dの中から判定することの要求を受信して、AIモデル(m)に前記判定を行うことの要求mを要求するステップとを含む。
【0050】
また、本発明の第46の態様は、技術文献を分析するための方法であって、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’のそれぞれに、q個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかを付与することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに付与された分類を受信して記憶するステップとを含む。
【0051】
また、本発明の第47の態様は、第46の態様の方法であって、前記q個の分類Cは、前記特徴F又は前記修正後特徴F’のそれぞれの与えられた記述との関連性を表す。
【0052】
また、本発明の第47又は48の態様は、第47の態様の方法であって、前記qは、2又は3である。
【0053】
また、本発明の第49の態様は、第46から第48のいずれかの態様の方法であって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルである。
【0054】
また、本発明の第50の態様は、第49の態様の方法であって、前記要求lは、前記q個の分類Cのうちの少なくともいずれかについて、当該分類を付与した理由を記述することの特定を含む。
【0055】
また、本発明の第51の態様は、コンピュータに、技術文献を分析するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、前記p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を生成することを第1のAIモデルに要求する第1の要求を行うステップであって、前記第1のAIモデルは、生成AIモデルであるステップと、1以上p以下のiについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Diに表す1又は複数の分類をC'iとして関連づけることを第2のAIモデルに要求する第2の要求を行うステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶するステップとを含む。
【0056】
また、本発明の第52の態様は、コンピュータに、技術文献を分析するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}(1<q<p)を生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであるステップとを含む。
【0057】
また、本発明の第53の態様は、コンピュータに、技術文献を分析するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信するステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、前記p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を、各技術文献に関連づけて生成することを生成AIモデルに要求するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類を受信して記憶するステップとを含む。
【0058】
また、本発明の第54の態様は、コンピュータに、技術文献を分析するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献の指定を受信するステップと、前記第1の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴に基づいて、前記第1の組の技術文献を分類可能なq個の分類Cを生成することを生成AIモデルに要求するステップと、ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信するステップと、1以上s以下のiについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Diを表す1又は複数の分類をC'iとして関連づけることをAIモデルに要求するステップと、1以上s以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶するステップとを含む。
【0059】
また、本発明の第55の態様は、コンピュータに、技術文献を分析するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献の指定を受信するステップと、前記第1の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴に基づいて、前記第1の組の技術文献を分類可能なq個の分類Cを生成することを生成AIモデルに要求するステップと、前記ユーザー端末に、生成された前記q個の分類Cの少なくとも一部を送信するステップと、前記ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信するステップと、前記ユーザー端末から、前記q個の分類Cの前記少なくとも一部又はそれに対応する分類の中からユーザーが指定した分類に関連する技術文献を前記s個の技術文献Dの中から判定することの要求を受信して、AIモデルに前記判定を行うことの要求を送信するステップとを含む。
【0060】
また、本発明の第56の態様は、コンピュータに、技術文献を分析するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’のそれぞれに、q個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかを付与することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに付与された分類を受信して記憶するステップとを含む。
【0061】
また、本発明の第57の態様は、第56の態様の方法であって、前記qは、2又は3である。
【0062】
また、本発明の第58の態様は、技術文献を分析するための装置であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信し、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、前記p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を生成することを第1のAIモデルであって、AI生成モデルである第1のAIモデルに要求する第1の要求、及び、1以上p以下のiについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Diに表す1又は複数の分類をC'iとして関連づけることを第2のAIモデルに要求する第2の要求を行い、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶する。
【0063】
また、本発明の第59の態様は、技術文献を分析するための装置であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信し、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)であって、生成AIモデルであるAIモデル(k)に要求する要求k、及び、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}(1<q<p)を生成することをAIモデル(l)であって、生成AIモデルであるAIモデル(l)に要求する要求lを行い、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む。
【0064】
また、本発明の第60の態様は、技術文献を分析するための装置であって、ユーザー端末から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信し、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、前記p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を、各技術文献に関連づけて生成することを生成AIモデルに要求し、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類を受信して記憶する。
【0065】
また、本発明の第61の態様は、技術文献を分析するための装置であって、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献の指定を受信して、前記第1の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴に基づいて、前記第1の組の技術文献を分類可能なq個の分類Cを生成することを生成AIモデルに要求し、ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信して、1以上s以下のiについて、前記q個の分類C又はその少なくとも一部に対応する分類の中から、技術文献Diを表す1又は複数の分類をC'iとして関連づけることをAIモデルに要求し、1以上s以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶する。
【0066】
また、本発明の第62の態様は、技術文献を分析するための装置であって、ユーザー端末から、p個(p>1)の第1の組の技術文献の指定を受信して、前記第1の技術文献のそれぞれに関連づけられたp個の特徴に基づいて、前記第1の組の技術文献を分類可能なq個の分類Cを生成することを生成AIモデルに要求し、前記ユーザー端末に、生成された前記q個の分類Cの少なくとも一部を送信し、前記ユーザー端末から、s個(s>1)の第2の組の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信し、前記ユーザー端末から、前記q個の分類Cの前記少なくとも一部又はそれに対応する分類の中からユーザーが指定した分類に関連する技術文献を前記s個の技術文献Dの中から判定することの要求を受信して、AIモデルに前記判定を行うことの要求を送信する。
【0067】
また、本発明の第63の態様は、技術文献を分析するための方法を実行させるための装置であって、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を取得し、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)であって、生成AIモデルであるAIモデル(k)に要求する要求k、及び、前記p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’のそれぞれに、q個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかを付与することをAIモデル(l)に要求する要求lを行い、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む。
【0068】
また、本発明の第64の態様は、第63の態様の方法であって、前記qは、2又は3である。
【0069】
また、本発明の第65の態様は、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための方法であって、要約の生成対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップとを含む。
【0070】
また、本発明の第66の態様は、第65の態様の方法であって、前記特徴Fiは、所定の形式である。
【0071】
また、本発明の第67の態様は、第66の態様の方法であって、前記所定の形式は、2文である。
【0072】
また、本発明の第68の態様は、第65から第67のいずれかの態様の方法であって、各技術文献Diは、特許文献Diであり、前記技術文献Diの少なくとも一部は、前記特許文献Di自体に含まれる要約以外を含む。
【0073】
また、本発明の第69の態様は、第68の態様の方法であって、前記技術文献Diの少なくとも一部は、特許文献Diの発明の概要欄、図面の簡単な説明欄又は発明を実施するための形態欄の前までの少なくとも一部であり、前記所定の形式は、「課題は」又はそれと同義の表現で始まる形式である。
【0074】
また、本発明の第70の態様は、第65から69のいずれかの態様の方法であって、生成されたp個の特徴Fの少なくとも一部に基づいて、解決すべき1又は複数の新たな課題を生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記1又は複数の新たな課題のそれぞれは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップをさらに含む。
【0075】
また、本発明の第71の態様は、第65の態様の方法であって、前記指定は、技術文献データベースに対する検索式である。
【0076】
また、本発明の第72の態様は、コンピュータに、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、要約の生成対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップとを含む。
【0077】
また、本発明の第73の態様は、第72の態様のプログラムであって、前記特徴Fiは、所定の形式である。
【0078】
また、本発明の第74の態様は、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための装置であって、要約の生成対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を取得し、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(k)であって、生成AIモデルであるAIモデル(k)に要求kを行い、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む。
【0079】
また、本発明の第75の態様は、第74の態様の方法であって、前記特徴Fiは、所定の形式である。
【0080】
また、本発明の第76の態様は、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための方法であって、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであるステップと、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して得られる文献数が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、判定結果が肯定的である場合、前記所定の条件を満たす検索式又は修正後検索式により前記技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップとを含む。
【0081】
また、本発明の第77の態様は、第76の態様の方法であって、判定結果が否定的である場合、前記要求kを再度行うステップをさらに含む。
【0082】
また、本発明の第78の態様は、第76又は第77の態様の方法であって、前記所定の条件は、50件以上又は超の下限値以上又は超であり、100件未満又は以下の上限値未満又は以下である。
【0083】
また、本発明の第79の態様は、第76又は第77の態様の方法であって、前記所定の条件は、1件以上の下限値以上又は超であり、50件又は100件未満又は以下の上限値未満又は以下である。
【0084】
また、本発明の第80の態様は、コンピュータに、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであるステップと、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して得られる文献数が所定の条件を満たすか否かを判定するステップと、判定結果が肯定的である場合、前記所定の条件を満たす検索式又は修正後検索式により前記技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップとを含む。
【0085】
また、本発明の第81の態様は、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための装置であって、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信して、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することを生成AIモデルであるAIモデル(k)に要求する要求kを行い、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して得られる文献数が所定の条件を満たすか否かを判定し、判定結果が肯定的である場合、前記所定の条件を満たす検索式又は修正後検索式により前記技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得し、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することを生成AIモデルであるAIモデル(l)に要求する要求lを行い、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む。
【0086】
また、本発明の第82の態様は、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための方法であって、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであるステップと、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップとを含む。
【0087】
また、本発明の第83の態様は、コンピュータに、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであるステップと、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップとを含む。
【0088】
また、本発明の第84の態様は、技術文献の内容を把握可能な要約を生成するための装置であって、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信して、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することを生成AIモデルであるAIモデル(k)に要求する要求kを行い、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得し、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することを生成AIモデルAIモデル(l)に要求する要求lを行うように構成され、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む。
【0089】
また、本発明の第85の態様は、先行技術文献を調査するための方法であって、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであるステップと、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた特徴Fiの前記記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかをCi’として付与することをAIモデル(m)に要求する要求mを行うステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに付与された分類Ci’を受信して記憶するステップとを含む。
【0090】
また、本発明の第86の態様は、第85の態様の方法であって、前記特徴Fiは、所定の形式である。
【0091】
また、本発明の第87の態様は、第85又は第86の態様の方法であって、前記qは、2又は3である。
【0092】
また、本発明の第88の態様は、第85から第87のいずれかの態様の方法であって、前記AIモデル(m)は、生成AIモデルである。
【0093】
また、本発明の第89の態様は、第88の態様の方法であって、前記AIモデル(m)は、前記前記AIモデル(l)と同一である。
【0094】
また、本発明の第90の態様は、第85から第88のいずれかの態様の方法であって、前記ユーザー端末に、前記p個の分類C’の少なくとも一部を含む分類情報又はそれらが付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報を送信するステップをさらに含む。
【0095】
また、本発明の第91の態様は、第90の態様の方法であって、前記p個の分類C’の少なくとも一部を含む分類情報又はそれらが付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報の前記ユーザー端末に対する送信は、前記ユーザー端末において前記分類情報又は前記文献情報の閲覧画面を表示するための閲覧画面表示情報の送信である。
【0096】
また、本発明の第92の態様は、第91の態様の方法であって、前記閲覧画面は、p個の技術文献Dのうちの前記q個の分類Cのうちのいずれか1つが付与された1又は複数の技術文献のみを含む。
【0097】
また、本発明の第93の態様は、第91又は第92の態様の方法であって、前記閲覧画面は、p個の技術文献Dを定めた検索式を表示可能である。
【0098】
また、本発明の第94の態様は、第91から第93のいずれかの態様の方法であって、前記閲覧画面は、発明届出書又は発明提案書の形式の文書を含む。
【0099】
また、本発明の第95の態様は、第94の態様の方法であって、前記文書は、前記記述若しくはその一部又はこれらに対応する記述を含む。
【0100】
また、本発明の第96の態様は、第95の態様の方法であって、前記文書は、p個の技術文献Dのうちの前記q個の分類Cのうちのいずれか1つが付与された1又は複数の技術文献を特定する文献情報をさらに含む。
【0101】
また、本発明の第97の態様は、第94から第96のいずれかの態様の方法であって、前記文書は、p個の技術文献Dのうちの前記t個の分類Cのうちのいずれか1つが付与された1又は複数の技術文献に関連づけられた特徴をさらに含む。
【0102】
また、本発明の第98の態様は、第94から第97のいずれかの態様の方法であって、前記文書は、p個の技術文献Dを定めた検索式をさらに含む。
【0103】
また、本発明の第99の態様は、コンピュータに、先行技術文献を調査するための方法を実行させるためのプログラムであって、前記方法は、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信するステップと、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する要求kを行うステップであって、前記AIモデル(k)は、生成AIモデルであるステップと、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得するステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することをAIモデル(l)に要求する要求lを行うステップであって、前記AIモデル(l)は、生成AIモデルであり、前記特徴Fiは、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含むステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた特徴Fiの前記記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかをCi’として付与することをAIモデル(m)に要求する要求mを行うステップと、1以上p以下のiについて、技術文献Diに付与された分類Ci’を受信して記憶するステップとを含む。
【0104】
また、本発明の第100の態様は、先行技術文献を調査するための装置であって、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信して、前記記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することを生成AIモデルであるAIモデル(k)に要求する要求kを行い、生成された前記1若しくは複数の検索式又は修正された1若しくは複数の修正後検索式の少なくともいずれかを用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得し、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して、特徴Fiであって、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む特徴Fiを生成することを生成AIモデルであるAIモデル(l)に要求する要求l、及び、技術文献Diに関連づけれた特徴Fiの前記記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかをCi’として付与することをAIモデル(m)に要求する要求mを行い、1以上p以下のiについて、技術文献Diに付与された分類Ci’を受信して記憶するように構成されている。
【発明の効果】
【0105】
本発明の一態様によれば、指定されたp個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴Fに基づいて、p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類Cを生成AIモデルに対する要求によって生成し、生成された分類Cの中から各技術文献を表すものを当該技術文献に関連づけて記憶することによって、これまで多大な労力を要した分類という作業を省力化し、さまざまな分析が可能となる。
【0106】
また、本発明の別の態様によれば、本明細書で説明された異なる効果が代替的又は付加的に得られることを付言する。
【図面の簡単な説明】
【0107】
【
図1】本発明の第1の実施形態にかかるシステムを示す図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態にかかる方法の流れを示す図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態にかかる第1の生成AIモデルに対する第1の要求の一例である。
【
図4】本発明の第7の実施形態にかかる方法の流れを示す図である。
【
図5】本発明の第7の実施形態にかかる第8の生成AIモデルに対する第8の要求の一例である。
【発明を実施するための形態】
【0108】
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0109】
(第1の実施形態)
図1に本発明の第1の実施形態にかかるシステムを示す。装置100は、技術文献を分析するためのために、ユーザーが用いるユーザー端末110及び生成AIモデルを提供するプラットフォーム120とインターネット等のIPネットワークを介して通信する。また、装置100は、必要に応じて特許データベース等の技術文献データベース130と通信して技術文献の検索を行う。AIモデルは、装置100と通信可能なプラットフォーム130により提供されるものとして例示的に説明をするが、装置100上でAIモデルを提供するためのアプリケーションを実行して、装置100によりAIモデルが提供されるようにすることもできる。また、技術文献データベース130について、装置100と別個のデータベースとして説明するが、装置100が備えるデータベースであってもよい。
【0110】
装置100は、通信インターフェースなどの通信部101と、プロセッサ、CPU等の処理部102と、メモリ、ハードディスク等の記憶装置又は記憶媒体を含む記憶部103とを備え、各処理又は各動作を行うためのプログラムを処理部102において実行することによって構成することができる。装置100は、1又は複数の装置、コンピュータないしサーバを含むことがある。また、当該プログラムは、1又は複数のプログラムを含むことがあり、また、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体に記録して非一過性のプログラムプロダクトとすることができる。当該プログラムは、記憶部103又は装置100からIPネットワークを介してアクセス可能な記憶装置又は記憶媒体104に記憶しておき、処理部102の少なくとも1つのプロセッサにおいて当該プログラムに含まれる命令を実行することができる。以下で記憶部103に記憶されるものとして記述されるデータは記憶装置又は記憶媒体104に記憶してもよく、またその逆も同様である。
図1においては、便宜上、記憶装置又は記憶媒体104をデータベースとして示している。
【0111】
まず、ユーザー端末110から、分析対象となるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}の指定を受信する(S201)。当該指定は、たとえば、装置100が提供するアップロード画面を用いた技術文献Dのアップロード又は技術文献Dを特定するためのリストのアップロードによって行うことができる。また、アップロードした一組の技術文献又はそれを特定するためのリストの中から分析対象となるものを選択することによって、当該指定がなされてもよい。また、技術文献データベース130にアクセスして一組の特許文献を検索するための検索式によって、技術文献Dが間接的に指定されてもよい。この場合、一例として、APIを用いた当該検索式を含む検索要求に対する応答として、技術文献Dを特定するためのリストを取得することができる。装置100をユーザー端末110とは別個の装置とせずに、ユーザー端末110においてその各処理又は各動作が行われてもよく、この場合には、当該指定は、ユーザー端末110に入力され、それが読み出されることで、装置100により取得される。いずれにしても、分析対象の文献が定まればよい。
【0112】
また、当該指定がリストのアップロードによる場合、次の工程で用いるp個の特徴F={F1,F2…,Fp}は当該指定に含めておくことが考えられる。技術文献Dは、たとえば、50KB以上の文献、さらには100KB以上、250KB以上、300KB以上、500KB以上、1000KB、1500KB又は2000KB以上の文献を含んでもよい。また、技術文献Dに含まれる文献は、すべて50KB以上の文献、さらには100KB以上、250KB以上、300KB以上又は500KB以上の文献であってもよい。
【0113】
このようなリストは、各文献が特許文献の場合、たとえば、特許出願番号、特許番号及び各特許文献の内容にアクセス可能なURLの少なくともいずれかを含み、さらに出願日、出願人、発明の名称及び請求項の少なくともいずれかを含んでもよい。リストが特徴Fを含む場合には、有益な一例として、特許文献Dのそれぞれの課題(problem)を要約した1又は複数の文を各特徴とすることが挙げられる。なお、念のため、本明細書において、「文(sentence)」とは、主語及び述語を必須の構成要素とするものではなく、また、単一の用語ではない。
【0114】
各文献が特許文献以外の技術文献である場合、書誌情報等の文献情報及び各技術文献の内容にアクセス可能なURLの少なくともいずれかを含み、掲載日又は投稿日、著者、タイトル、及び要約(abstract)の少なくともいずれかを含んでもよい。
【0115】
次に、装置100は、p個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴F={F1,F2…,Fp}に基づいて、p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を生成することを生成AIモデル(「第1のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第1の要求」とも呼ぶ。)する(S202)。
【0116】
図3に、本発明の第1の実施形態にかかる第1のAIモデルに対する第1の要求のためのコードの一部の一例を示す。
図3の例は、プログラミング言語Pythonで記述したコードの一部であり、当該コードを実行することによって、OpenAI APIを呼び出し、プラットフォーム120上で提供される第1のAIモデルに分類Cを生成させることができる。ここで、変数 “engine” は利用する生成AIモデルの種類であり、変数 ”temperature” は出力の多様性を表し、変数 “max_tokens” は出力されるトークン数の上限を表す。「トークン」とは、変数 “prompt” に記述された入力を分割する単位である。OpenAI APIは例示であり、その他のAPIを用いてもよい。また、プログラミング言語Pythonは例示であり、その他の言語を用いてもよい。第1の要求を行うためのコードは、記憶部103に記憶しておき、装置100がこれを取得して、当該コードに含まれる変数に特徴F等の値を設定して得られるコードを実行すればよい。
【0117】
図3の例では、生成AIモデルに、変数 “specifiedField” に設定された分野のエンジニアとして、変数 “features” に設定されたp個の特徴Fを一般化して、p個より少ないq個の分類Cに分類することを要求している。変数 “prompt” の記述を変えることに加えて又は代替して、変数 “specifiedField” 及び変数 “specifiedConditions” に値を設定することによっても、分類Cを生成する上で第1の生成AIモデルに課される条件(「第1の条件」とも呼ぶ。)を指定し、生成される分類Cが可変である。変数 “prompt” の記述を変えることは、記憶部103に記憶されたコードの書き換えを要するが、変数 “features” の設定に加えて、ユーザー端末110から技術文献Dの指定と同時又はその前後に第1の条件又はその一部の指定を受信して、コード中の変数に設定可能とすることで、実行されるコードをユーザーにとって有益な出力が得られやすいものとすることができる。変数 “specifiedConditions” には、生成される分類Cの少なくともいずれかに用いられるべき1又は複数の表現が設定されてもよい。第1の条件は、それ全体をコード中の変数として設定する場合のほか、変数 “specifiedField” のように、第1の条件に含まれる変数以外を変数 “prompt” の記述に含め、当該変数をユーザー端末110から受信した指定に応じて設定するようにしてもよい。
【0118】
第1のAIモデルに課す第1の条件としては、qの値の範囲、qがp未満であること、qの値が2以上又は超の下限値以上又は超であり、10未満又は以下の上限値以下又は未満の範囲又は値であることなどが挙げられる。qの値、すなわち、何個の分類に分類するかを具体的に固定すると、人間の先入観が生成される分類Cを制約してしまうおそれがあるため、固定してもよいが、人間が見出しにくい分類を得たい場合には、固定しないことが好ましい。すなわち、分類Cを構成する分類の数は、1を超えてp未満のq個であることを第1の条件として明示してもよいが、生成された分類の数がかかる条件を満たしてもよい。他方で、分類Cに含まれるべき1又は複数の分類を条件に含めることは、分類Cの全体がそれを前提として生成され、ユーザーにとって有益な結果が得られる方向に働く。また、qの値の範囲を第1の条件に含めることは、qの値を固定せずに、ユーザーの想定に近い結果をもたらすため、必須ではないが、ユーザーにとって使用しやすく有益である。技術文献が特許文献の場合、第1の条件として、特許文献Dが属する技術分野の知識を用いることの特定等が挙げられる。また、所与の特許分類では分析し切れない状況において、本実施形態にかかる発明は対処可能であることから、明示しなくても結果としてそのようになることが想定されるものの、第1の条件として、生成される分類Cに特許分類は含まれないことを含めてもよい。また、q個の分類Cがその他(others)を意味する表現を含むことの特定を第1の条件に含めた場合、分類が困難な技術文献が「その他」に分類されることになり、ノイズ除去の効率化が図られる。このようにしてノイズに該当する技術文献を除外してから、再度分類の生成を行えば、精度を向上させることができる。また、p個の技術文献を大別したい場合には、qの値を2又は3とすることが好ましいこともある。
【0119】
生成AIモデルの出力は、毎回同一とは限らないことから、複数回の出力結果に基づいて、分類Cを構成する各分類を決定することを第1の条件として与えてもよい。また、第1の生成AIモデルに第1の要求を複数回行い、装置100において、それらの要求に対する複数の応答に基づいて分類Cを構成する各分類を決定するようにしてもよい。
【0120】
図3の例では、装置100は、生成された分類Cを受信する(S203)。このように、生成後の分類C又はその一部を受信してもよいが、その後の処理がプラットフォーム120において済んだ段階で必要なデータが装置100に送信されるようにしてもよい。以下では分類Cを技術文献Dに関連づけているところ、関連づけは別途行うとして、生成された分類Cをユーザーが取得できること自体、大きな労力の削減となる。
【0121】
装置100は、1以上p以下のiについて、q個の分類Cの中から、技術文献Diを表す1又は複数の分類をC'iとして当該技術文献に関連づけることをAIモデル(「第2のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第2の要求」とも呼ぶ。)する(S204)。第2の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0122】
図2においては、第1のAIモデルと第2のAIモデルを区別しているところ、これらは、同一の生成AIモデルとしてもよい。本明細書において「AIモデル」とは、入力に対して出力を予測可能に訓練済みの機械学習モデル」をいい、「生成AIモデル(generative AI model)」とは、入力に対して出力を生成可能にテキストデータを用いて訓練済みの大規模言語モデル(LLM)を指す。生成AIモデルとしては、特にトランスフォーマーアーキテクチャを適用したLLMが好ましいが、技術の進展によってアーキテクチャの呼称が変わることは想定される。したがって、本明細書において「トランスフォーマーアーキテクチャ」とは、トランスフォーマーアーキテクチャの1若しくは複数の特徴又はその改良を用いたアーキテクチャを包含する。本明細書において「生成AIモデル」が同一であるか否かは、ユーザーが指定した生成AIモデルの種類が同一であるか否かによって判断する。
図3の例でいえば、変数 “engine” の値が同一であれば、生成AIモデルとして同一であると表現する。第1のAIモデルと第2のAIモデルが同一でない場合、同一のプラットフォーム120上で提供されるものでもよい。
図2の例では、第1の要求の後に第2の要求をしているところ、第1のAIモデルと第2のAIモデルが同一の生成AIモデルであるか同一のプラットフォーム上で提供される生成AIモデルである場合には、APIの単一の呼び出しによって、これらの要求を行ってもよい。また、第1のモデルに対する第1の要求を複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよく、第2のモデルについても同様である。
【0123】
そして、装置100は、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを受信して記憶する(S205)。一例として、技術文献Dの指定がリストのアップロードである場合には、当該リストに新たな列を作成して、各iについて、技術文献Diに関連づけられた分類C'iを格納することが挙げられる。
【0124】
その後、装置100は、ユーザー端末110に、p個の分類C’={C’1,C’2…,C’p}の少なくとも一部を送信してもよい(S206)。分類C’の少なくとも一部のユーザー端末110に対する送信は、ユーザー端末110においてp個の分類C’の少なくとも一部を含む分類情報又は当該少なくとも一部が付与された1若しくは複数の文献を特定する文献情報の閲覧画面を表示するための閲覧画面表示情報の送信によってもよい。閲覧画面表示情報は、たとえばHTML形式のファイルとして送信され、ユーザー端末110のウェブブラウザにより読み込まれて、ユーザー端末110の表示画面に閲覧画面を表示させることができる。また、技術文献Dに関連づけられたp個の分類C’ではなく、生成されたq個の分類Cの少なくとも一部を含む分類情報又は当該少なくとも一部が付与された1若しくは複数の文献を特定する文献情報をユーザー端末110に送信する場合には、それらを閲覧画面で閲覧可能としてもよい。
【0125】
このように、本発明の第1の実施形態によれば、指定されたp個の技術文献Dのそれぞれに関連づけられたp個の特徴Fに基づいて、p個の技術文献Dを分類可能なq個の分類Cを生成AIモデルに対する要求によって生成し、生成された分類Cの中から各技術文献を表すものを関連づけて記憶することによって、これまで多大な労力を要した技術文献の分類という作業を省力化し、さまざまな分析が可能となる。
【0126】
特に技術文献が特許文献である場合には、所与の特許分類が存在せずとも、さまざまな分析が可能となるため、有益である。そして、特徴Fのそれぞれを特許文献Dに含まれる各特許文献に記述された発明の課題の要約又はその近似的な要約とした場合、いかなる課題がこれまでの研究開発において解決を試みられてきたのかを容易に可視化することができ、十分に解決されていない、これから解決されるべき課題を浮き上がらせることができる。このことは、過去の分析に留まらず、未来のための分析となり、特許文献の分析に新たな価値をもたらすものである。人間が見出しにくい分類を得ることで、新たな課題の認識につながるため、上述した生成される分類の数、出力の多様性を表す変数その他の条件を指定できることは、顕著に有益である。特許文献以外の技術文献である場合にも、いかなる主題(subject)にこれまでの研究開発において関心が向けられてきたのかを可視化することができるようになる。ここで、「主題」は「課題」を含む用語として用いている。
【0127】
特徴Fのそれぞれを特許文献Dに含まれる各特許文献に記述された1又は複数の請求項の少なくともいずれかの要約又はその近似的な要約とした場合、いかなる発明がこれまでの研究開発においてなされてきたのかを容易に可視化することができる。特許文献以外の技術文献である場合にも、特徴Fのそれぞれを当該技術文献の結果(result)又は結論(conclusion)を含む部分の要約とすることによって、いかなる成果がこれまでの研究開発において得られてきたのかを可視化することができるようになる。
【0128】
(第2の実施形態)
第1の実施形態においては、特徴Fをリストに含めて装置100に与える例を挙げたが、分類Cの生成を第1の生成AIに要求する前に、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を、たとえば英語125単語、100単語、75単語、50単語、25単語、日本語250文字、200文字、150文字、100文字、50文字等の所定の長さ以下又は未満の長さで表現して特徴Fiを生成することを生成AIモデル(「第3のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第3の要求」とも呼ぶ。)してもよい。また、特徴Fiは、技術文献Diの内容を十分に反映するように、英語10単語、25単語、50単語、日本語20文字、50文字、100文字等の所定の長さ超又は以上の長さで表現してもよい。特徴Fiは、英語以外に仏語、独語等で表現してもよく、日本語以外に中国語、韓国語等で表現してもよい。表現された特徴Fiは、単一の用語より長い1又は複数の文を含めばよい。さらに、前述の上限とこれらの下限との組み合わせを第3の要求に第3の条件として含めることができるが、明示的に第3の条件に含めなくとも、表現された特徴Fiが上述した長さの条件を満たしてもよい。生成AIモデルを用いることで、技術文献Diに記載された単語、用語又は表現を単に抽出するのではなく、当該技術文献Diに必ずしも記載されていない表現で適切にその内容を把握することが可能となる。
【0129】
第3のAIモデルは、第1のAIモデル及び第2のAIモデルの少なくとも一方と同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。第3のモデルに対する第3の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第3の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。生成されたp個の特徴Fのいずれかについて、ユーザーが修正を加えたい場合が考えられる。このような場合には、特徴Fiを修正した特徴F’iに基づいて、より一般的にはp個の特徴Fの少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}を生成する第1の要求をしてもよい。ここで、修正されたF’iは、単一の用語より長い1又は複数の文を含む。また、修正は、ユーザーが手入力した修正のほかに装置100が所定の規則に従って行う修正その他の修正であってもよい。
【0130】
たとえば、技術文献Diの主題を記述した部分を所定の長さ又は未満に要約することが考えられる。技術文献Diの主題を記述した部分としては、当該文献の全体の長さのうちの最初の1/2以内、さらには1/3以内の部分を採用してもよい。また、当該部分として、当該文献の冒頭又はその近傍から、第3の要求に含めることができるトークン数の上限を超えない範囲の部分を採用してもよい。ある文献の中で主題は冒頭に近い部分に記述されていることが多いと言えるためである。このようにして得られた要約は、技術文献Diの主題の少なくとも近似的な要約であると言える。
【0131】
技術文献が特許文献である場合、要約の対象である技術文献Diの少なくとも一部は、当該特許文献の発明の概要欄、図面の簡単な説明欄又は発明を実施するための形態欄の前までの部分又はその一部分とすることができる。また、要約の対象である技術文献Diの少なくとも一部は、当該特許文献の1又は複数の請求項欄を含む部分とすることができる。各欄の名称は、国によって又は出願によって表記揺れがあり得ることから、かかる表記揺れを考慮して要約の対象となる部分の取得をすればよい。特許文献自体に含まれる要約は、当該文献の内容を適切に記述している可能性が低いことから、特許文献自体に含まれる要約のみを用いて特徴Fiを生成することは本実施形態には含まれない。換言すれば、要約の対象である特許文献Diの少なくとも一部は、特許文献Di自体に含まれる要約以外を含む。
【0132】
第3の要求は、p個の特徴Fを生成する上で第3のAIモデルに課される第3の条件の特定を含んでもよい。一例として、第3の条件は、要約の対象である少なくとも一部に記述された主題又は課題を抽出することである。このように明示的に「課題を抽出する」ように特定することによって、第3のAIモデルが生成する特徴Fをユーザーが求める性質のものに近づけることができる。より一般的には、第3の条件を、要約の対象である少なくとも一部から抽出すべき性質の特定とすることが考えられる。特徴Fiの生成は、それに基づいて分類Cを生成することを意図して説明してきたものの、技術文献の内容、特に特許文献に記述された発明の課題を適切に把握可能な1又は複数の文を生成して取得できること自体、従来技術では解決困難であったのであり、本発明の第2の実施形態は、それ自体で技術的意義を有することを付言する。特許文献によっては、「発明が解決しようとする課題」欄のように課題に関する記述がなされた欄が構造化されていることがあるが、かかる欄の記述のみで当該文献の発明の課題を理解することは困難であることが少なくなく、また、米国特許文献のようにそもそもそのような構造化がなされていない特許文献も少なくない。
【0133】
また、第3の条件は、特徴Fiが所定の形式であることの特定を含んでもよい。当該所定の形式は、たとえば、要約の対象である少なくとも一部が、発明の概要欄、図面の簡単な説明欄又は発明を実施するための形態欄の前までの少なくとも一部である場合には、「課題は」又はそれと同義の表現で始まる形式とすることができる。別の例として、当該所定の形式は、要約の対象である少なくとも一部が、1又は複数の請求項のいずれかを含む場合には、「発明は」若しくは「解決手段は」又はそれらと同義の表現で始まる形式とすることができる。また、当該所定の形式は、2文としてもよい。このように同一の所定の形式で要約が生成されるようにすることによって、技術文献Dの数が多数に及んだとしても、個々の技術文献に記載された発明の性質を格段に容易に確認することが可能となる。
【0134】
装置100は、後述の実施形態及び実施例の中で示すように、第3の要求により生成された特徴Fiを修正した特徴F’i又はその少なくともいずれかが修正された修正後特徴F’のそれぞれに、所定のq個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかを付与することをAIモデルに要求してもよい。特に、q個の分類Cがその他を意味する表現を含むことの特定を当該要求に含めた場合、分類が困難な技術文献が「その他」に分類されることになり、ノイズ除去の効率化が図られる。また、qの値を2又は3、特に2とすれば、p個の技術文献Dを大別して、関連性の低いものをノイズ除去する効率化が図られる。このようにしてノイズに該当する技術文献を除外してから、第1の実施形態で説明した分類の生成などを行うことで、精度を向上させることができる。加えて、当該AIモデルが生成AIモデルである場合には、分類付与の要求は、q個の分類Cのうちの少なくともいずれかについて、当該分類を付与した理由を記述することの特定を含んでもよい。当該AIモデルは、第1乃至第3のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。分類付与の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよく、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0135】
(第3の実施形態)
第1の実施形態で説明した閲覧画面は、ユーザー端末110を用いるユーザーがp個の分類C’に含まれる1又は複数の分類に対するフィードバックを入力可能とすることができる。フィードバックの例としては、当該1又は複数の分類に対する肯定的な又は否定的な選択又は評価、当該1又は複数の分類に対する修正の提案又は指定、ユーザーによる新たな分類の提案又は指定、p個の分類C’の抽象化又は具体化の提案又は指定等が挙げられる。肯定的又は否定的な評価は、たとえば、3段階以上の多段階評価が考えられる。また、技術文献Dに関連づけられたp個の分類C’ではなく、生成されたq個の分類Cに含まれる1又は複数の分類に対するフィードバックが入力可能となってもよい。p個の分類C’に対するフィードバックに関連して本明細書で記述される事項は、q個の分類Cに対するフィードバックについても同様に適用可能である。
【0136】
フィードバックを受信した後に、装置100は、当該フィードバックに応じて、p個の技術文献D又はそれらの特徴F若しくは修正後特徴F’を分類可能なr個の分類C’’={C1,C2…,Cr}を生成することを生成AIモデル(「第4のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第4の要求」とも呼ぶ。)してもよい。rは、たとえばp未満である。第4のAIモデルは、第1乃至第3のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。第4のモデルに対する第4の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第4の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0137】
また、フィードバックを受信した後に、装置100は、当該フィードバックに応じて定まるp個の分類Cの少なくとも一部に対応するr個の分類C’’={C1,C2…,Cr}を用いて、第2の要求を再度行ってもよい。
【0138】
(第4の実施形態)
第1の実施形態で説明した閲覧画面は、p個の分類C’又はq個の分類Cの少なくとも一部を複数の分析軸のうちの第1の軸とする分析結果を表示可能である。当該複数の分析軸のうちの第1の軸と異なる第2の軸を時の変化を表す軸としてもよい。また、当該複数の分析軸のうちの前記第1の軸と異なる第2の軸を国別軸としてもよい。また、当該複数の分析軸のうちの前記第1の軸と異なる第2の軸をIPC、CPC、USPC、FI等の特許分類を表す軸としてもよい。生成された分類Cと既存の特許分類とを用いたマップとして分析結果を表現すると、分類Cのうちのユーザーにとって関連性が高い分類とは関連性が低い特許分類記号を判断することができ、このような情報は、たとえば、ユーザーが新たに特許データベースを検索するための検索式を作成する際に有益である。
【0139】
(第5の実施形態)
装置100は、p個の技術文献Dとは別にs個(s>1)の技術文献D={D1,D2,…,Ds}の指定を受信して、1以上s以下のiについて、生成したq個の分類Cの中から、技術文献Diを表す分類をC'iとして関連づけることをAIモデル(「第5のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第5の要求」とも呼ぶ。)してもよい。この際、第2の要求は、なされてもなされなくてもよい。また、s個の第2の組の技術文献Dの指定は、q個の分類Cの生成前に受信してもよい。フィードバックに応じて、分類を再度生成してr個の分類C’’を得ている場合又はq個の分類Cの少なくとも一部に対応するr個の分類C’’が定まっている場合には、その分類を用いてもよい。第5のAIモデルは、第1乃至第4のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム上で提供されてもよい。第5のモデルに対する第5の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第5の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0140】
装置100は、明示的にs個の技術文献Dにq個の分類Cを関連づけることではなく、より直接的に検索を行うことをプラットフォーム120に要求してもよい。つまり、装置100は、ユーザー端末110から、ユーザー端末110に送信されたq個の分類Cの少なくとも一部又はそれに対応する分類の中からユーザーが指定した分類に関連する技術文献をs個の技術文献Dの中から判定することの要求を受信して、AIモデル(「第6のAIモデル」とも呼ぶ。)に当該判定を行うことの要求(「第6の要求」とも呼ぶ。)を送信するようにしてもよい。装置100は、判定結果を受信して記憶することができる。第6のAIモデルは、第1乃至第5のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。第6のモデルに対する第6の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第6の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0141】
(第6の実施形態)
第1の実施形態において、特許文献Dの指定を検索式によって間接的に行う場合について言及したところ、ユーザー端末110から装置100が技術を表す記述を受信し、当該記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することを生成AIモデル(「第7のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第7の要求」とも呼ぶ。)してもよい。第7のAIモデルは、第1乃至第6のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。第7のモデルに対する第7の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第7の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0142】
装置100は、生成された1又は複数の検索式を用いて技術文献データベース130を検索して得られる文献数を技術文献データベース130に要求することができ、当該文献数を用いて検索式を評価してもよい。技術文献データベース130に対する要求は、生成された複数の検索式のうちの全部又は2以上の検索式を連結した検索式を用いて行ってもよい。文献数が所定の条件を満たすまで第6の要求を複数回行うことで、検索式の作成という複雑な工程を著しく自動化ないし省力化することができる。たとえば、当該条件は、50件以上又は超100件未満又は以下とすることができ、より一般的には、50件以上又は超の下限値以上又は超であり、100件未満又は以下の上限値未満又は以下であることを条件とすることが例として挙げられる。さらに一般的には、当該条件は、1件以上の下限値以上又は超であり、50件又は100件未満又は以下の上限値未満又は以下であることを条件とすることができる。
【0143】
生成された1又は複数の検索式の少なくとも一部は、ユーザー端末110を用いるユーザーがフィードバックを入力可能となるように、装置100からユーザー端末110に送信してもよい。当該送信は、ユーザー端末110において生成された1又は複数の検索式の少なくとも一部の閲覧画面を表示するための閲覧画面表示情報の送信によってもよい。閲覧画面表示情報は、たとえばHTML形式のファイルとして送信され、ユーザー端末110のウェブブラウザにより読み込まれて、ユーザー端末110の表示画面に閲覧画面を表示させることができる。
【0144】
フィードバックの例としては、表示された検索式に対する肯定的な又は否定的な選択又は評価、表示された検索式に対する修正の提案又は指定、ユーザーによる新たな検索式の提案又は指定、表示された検索式の抽象化又は具体化の提案又は指定等が挙げられる。肯定的又は否定的な評価は、たとえば、3段階以上の多段階評価が考えられる。検索式の修正の提案又は指定があった場合、生成された1若しくは複数の検索式又は修正がなされた1若しくは複数の検索式が上記所定の条件を満たすか否かの判定を行うことができる。
【0145】
いずれかの検索式が所定の条件を満たすか否かを判定し、判定結果が肯定的である場合、装置100は、当該検索式により技術文献データベース130を検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得することができる。たとえば、技術文献Dを特定するためのリストを技術文献データベース130から受信することによって、当該データの取得がなされてもよい。判定結果が否定的である場合には、第7の要求を再度行うことができる。
【0146】
また、装置100は、技術文献Dのそれぞれに付与された1若しくは複数の特許分類又は筆頭の特許分類を集計して、所定の順位までのものの少なくとも一部を用いて1又は複数の検索式を生成することを第7の生成AIモデルに要求してもよい。当該特許文献Dの特定に用いた検索式が1又は複数の特許分類を含む場合、当該1又は複数の特許分類以外のものを追加的又は代替的に用いることで、特許分類の網羅性を高めることができる。
【0147】
第7のAIモデルは、ユーザー端末110上でアプリケーション又はプログラムを実行することにより提供されてもよい。この場合、ユーザー端末110から装置100に送信されるものとして説明した技術文献Dの指定は、ユーザー端末110上で当該アプリケーションにより取得されればよい。このようにすることによって、たとえば、分析対象となる技術が未公開技術である場合、当該技術を表す記述を装置100又はプラットフォーム120に送信しなくてよくなり、機密性が損なわれるおそれが生じない。
【0148】
ユーザー端末110を中心に捉えれば、本実施形態では、ユーザー端末110は、分析対象となる技術を表す記述をユーザー端末110上で実行されるアプリケーションに提供し、当該アプリケーションが生成AIモデルである第6のAIモデルを用いて当該記述に基づいて1又は複数の検索式を生成する。
【0149】
必要に応じて、上述した又は後述する実施形態においても、本実施形態と同様に、生成AIモデルをユーザー端末110上で実行されるアプリケーションによって提供されるものとすることも考えられる。
【0150】
本実施形態で説明した検索式の生成及びそれに基づく技術文献Dの特定は、分析対象となる技術文献の母集団形成を自動化又は省力化するものであり、その後の分析とは切り離してもそれ自体として技術的意義を有することを付言する。
【0151】
(第7の実施形態)
第6の実施形態で説明した技術文献データベース130の検索によるp個の技術文献Dの特定は、特許出願に当たって行われることがある先行技術文献の調査に応用することができる。
【0152】
まず、装置100が、ユーザー端末110から、技術を表す記述を受信する(S401)。そして、装置100が、当該記述に基づいて1又は複数の検索式を生成することを第7のAIモデルに要求する第7の要求を行う(S402)。第7の生成AIモデルは、1又は複数の検索式を生成し(S403)、これらを装置100に送信する(S404)。
【0153】
次いで、装置100は、受信した1又は複数の検索式のうちの少なくともいずれかを用いて、技術文献データベース130に対して検索要求を行い(S405)、その応答として、p個の技術文献Dを特定するデータを取得する(S406)。
【0154】
そして、装置100は、1以上p以下のiについて、技術文献Diの少なくとも一部を要約して特徴Fiを生成することを第3のAIモデルに要求する第3の要求を行う(S407)。第3のAIモデルは、特徴Fiを生成し(S408)、装置100に送信する(S409)。
【0155】
装置はさらに、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた特徴Fiの当該記述との関連性を表すq個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかをCi’として付与することをAIモデル(以下「第8のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(「第8の要求」とも呼ぶ。)することができる。第8のAIモデルは、特徴Fiに対してq個の分類C={C1,C2…,Cq}のうちのいずれかを分類Ci’として付与し(S411)、装置100に送信する(S412)。第8のAIモデルは、第1乃至第7のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。第8のモデルに対する第8の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第8の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0156】
ここで、q個の分類Cは、qが2又は3であることが好ましい。ユーザー端末110から受信した技術を表す記述との関連性を評価できればよいので、2段階又は3段階の評価で足りることが多いためである。qが2の場合、たとえば、“Y” を相対的に関連性が高いことを示し、 “N” を相対的に関連性が低いことを示す分類として、分類Cを{Y,N}としてもよい。第8のAIモデルが生成AIモデルである場合には、第8の要求は、q個の分類Cのうちの少なくともいずれかについて、当該分類を付与した理由を記述することの特定を含んでもよい。たとえば、分類C={Y,N}のうちの “Y” について、関連性が相対的に高い理由を記述することを第8のAIモデルに要求することができる。また、関連性が相対的に低いことを示す分類である分類 “N” については明示的に付与しないことも考えられる。
【0157】
図4では、特徴Fのそれぞれに対する分類付与を繰り返し要求する例を示しているが、APIの単一の呼び出しによって、特徴Fに含まれる各特徴に対する分類付与が行われてもよい。また、
図4の例では、特徴Fiの生成と当該特徴Fiに対する分類付与を別個の要求によって実現しているが、第3のAIモデルと第8のAIモデルが同一の生成AIモデルであるか同一のプラットフォーム上で提供される生成AIモデルである場合には、APIの単一の呼び出しによって、これらの要求を行ってもよい。
【0158】
そして、装置100は、1以上p以下のiについて、技術文献Diに付与された分類Ci’を受信して記憶し、必要に応じてその少なくとも一部をユーザー端末に送信する(S413)。当該送信は、ユーザー端末110においてp個の分類C’の少なくとも一部を含む分類情報又は当該少なくとも一部が付与された1若しくは複数の文献を特定する文献情報の閲覧画面を表示するための閲覧画面表示情報の送信としてもよい。閲覧画面表示情報は、たとえばHTML形式のファイルとして送信され、ユーザー端末110のウェブブラウザにより読み込まれて、ユーザー端末110の表示画面に閲覧画面を表示させることができる。
【0159】
当該閲覧画面は、p個の技術文献Dのうちのq個の分類Cのうちのいずれか1つが付与された1又は複数の技術文献のみを含んでもよい。たとえば、分類 “Y” が付与された文献のみがユーザーに提示されるような場合である。さらに、当該閲覧画面は、p個の技術文献Dを定めた検索式を含むことができる。先行技術文献調査は、いかなる検索式で母集団を形成したのかがその信頼性の観点から重大な意味をもち、調査の対象である技術と関連する技術文献を調査結果として得られるだけでなく、そのために用いられた検索式も併せて知ることができる。
【0160】
説明したような先行技術文献調査の結果は、企業において、創出された発明を特許出願するか否かを判断するために作成される発明提案書又は発明届出書に記載されることが多いことから、当該閲覧画面を発明届出書又は発明提案書の形式の文書を含むようにしてもよい。より具体的には、当該文書は、ユーザー端末110から受信した記述若しくはその一部又はこれらに対応する記述を含み、p個の技術文献Dのうちのq個の分類Cのうちのいずれか1つが付与された1又は複数の技術文献を特定する文献情報、当該1又は複数の技術文献に関連づけられた1又は複数の特徴、及びp個の技術文献Dを定めた検索式のいずれか又はこれらの任意の組み合わせを含んでもよい。
【0161】
図5に、本発明の第7の実施形態にかかる第8のAIモデルに対する第8の要求のためのコードの一部の一例を示す。
図8の例は、プログラミング言語Pythonで記述したコードの一部であり、当該コードを実行することによって、OpenAI APIを呼び出し、プラットフォーム120上で提供される第8のAIモデルに分類の付与を行わせることができる。ここで、変数 “model” は利用する生成AIモデルの種類を表す。OpenAI APIは例示であり、その他のAPIを用いてもよい。また、プログラミング言語Pythonは例示であり、その他の言語を用いてもよい。第8の要求を行うためのコードは、記憶部103に記憶しておき、装置100がこれを取得して、当該コードに含まれる変数に値を設定して得られるコードを実行すればよい。
【0162】
図5の例では、生成AIモデルに、ユーザー端末110から受信した技術を表す記述を変数 “description” の値として設定し、p個の技術文献Dに関連づけられた課題の要約を文献ごとに変数 “problem” の値として設定している。このコードをp回繰り返し実行することで、p個の技術文献Dに対して分類付与を行っている。また、
図5の例では、qの値は2であり、分類 “Y” が付与される場合にはその理由を応答に含めることが指示されている。
【0163】
変数 “problem” を変数 “claim” に変更して、p個の技術文献Dに関連づけられた請求項の要約を文献ごとに設定すれば、請求項の観点からの分類付与ができるように、所望の分析の観点に照らして、適宜修正をすればよい。たとえば、ユーザー端末110から与えられた記述が表す技術が、請求項の要約により定まる発明を用いる可能性が高いものである場合に関連性が相対的に高いことを示す分類を付与するようにコードを修正すれば、上述した出願前調査ではなく、侵害予防調査の効率化につながる。また、p個の技術文献Dに関連づけられた課題の要約を文献ごとに変数 “problem” の値として設定し、ユーザー端末110から与えられた記述が表す技術が解決可能な課題である可能性が高い場合に関連性が相対的に高いことを示す分類を付与するようにコードを修正すれば、自社技術を提供可能な潜在的な顧客を発見することができる。
【0164】
(第8の実施形態)
装置100は、第1の実施形態において説明したように、特徴Fをp個の技術文献Dのそれぞれに記述された主題の要約又はその近似的な要約とした場合、生成された特徴Fの少なくとも一部に基づいて、解決すべき1又は複数の新たな課題を生成することをAIモデル(以下「第9のAIモデル」とも呼ぶ。)に要求(以下「第9の要求」とも呼ぶ。)することができる。生成される新たな課題は、単一の用語よりも長い1又は複数の文を含む。第9のAIモデルは、第1乃至第8のAIモデルの少なくともいずれかと同一であるか同一のプラットフォーム又は装置上で提供されてもよい。第9のモデルに対する第9の要求は、複数の要求に分けて、APIの複数の呼び出しによって実現してもよい。また、第9の要求は、第1の要求と同様に、あらかじめコードを用意しておき、装置100がこれに必要な変数の設定をして実行することによって可能である。
【0165】
第9の要求において用いられるp個の特徴Fの少なくとも一部は、当該p個の特徴Fに付与されたq個の分類Cのうちのいずれかが付与されたものとすることができる。このように、新たな課題生成の文脈となる1又は複数の課題を限定することによって、現実的に参考となる新たな課題を生成し、新たな発明の創出を促すことができる。
【0166】
実施例1
請求項に ”metaverse” を含む米国特許文献を検索して50件の母集団を形成した。50件の特許文献の出願番号、出願日、公開番号、出願人又は特許権者及び発明の名称を含むスプレッドシートを作成した。当該スプレッドシートに列挙された50件の特許文献のそれぞれについて、OCRを施した公開公報のPDFファイルから、発明を実施するための形態(DETAILED DESCRIPTION)欄を含むページ又はこれに対応するページまでの文章を読み出して、当該文章に記述された課題の要約を生成することをOpenAIがAPIとして提供する生成AIモデルであるGPT-4(商標)に要求した。当該読み出し及び要求は、プログラミング言語Pythonで記述したコードを実行することによって行った。生成された課題の要約は、上記スプレッドシートに追加した。このようにして得られたスプレッドシートは以下のとおりである。
【0167】
【0168】
【0169】
【0170】
【0171】
【0172】
【0173】
【0174】
【0175】
【0176】
【0177】
上記スプレッドシートに含まれる50件の特許文献の中から最初の20件を分析対象の技術文献Dとして選択し、生成AIモデルをGPT-4とした場合に
図3に示すコードに対応するコードを用いて、当該20件の技術文献Dを分類可能な分類を生成するとともに、各技術文献を表す分類を当該技術文献に関連づけることを要求したところ、文献2、10、14、15及び16に “Metaverse Enhancements” が関連づけられ、文献4、5、6、7、8及び11に “Data Organization and Security” が関連づけられた。20件の特許文献を読むことなく、性質の異なる文献を区別できており、これらの文献の分析が可能となっている。
【0178】
また、上記スプレッドシートに含まれる50件の特許文献の中から最後の20件を分析対象の技術文献Dとして選択し、同様にGPT-4に要求を送信したところ、文献31、32、43及び50に “Secure authentication and object verification” が関連づけられ、文献35、38、39、46及び48に “Avatar behavior and interaction” が関連づけられた。上記スプレッドシートの課題の要約を見る限り、文献39及び48については必ずしも適切な分類ではない可能性があるものの、その他については、課題の要約に関連性のある分類となっており、20件の特許文献を読むことなく、文献の分析が可能となっている。
【0179】
以上のようにして生成された分類に対するフィードバックとして、分類C={metaverse enhancements, data organization, authentication and verification, avatar behavior, others}を指定し、上記スプレッドシートに含まれる11から40番の特許文献のそれぞれを表す分類を判定することの要求をGPT-4に送信した結果を以下の表に示す。
【0180】
【0181】
たとえば、文献11及び38については必ずしも適切ではない分類に関連づけられていると解する余地があるものの、特許調査等の分析において一定程度のノイズが発生することは不可避であり、上記表の分類は、いずれの特許文献を読むことなく、既存の特許分類も用いることなく、各文献の性質を把握可能とする実用に耐え得る有益な分析結果となっている。
【0182】
実施例2
実施例1で生成した50個の課題の要約に対して、
図5に示すコードを用いて ”Y” 又は “N“ の分類付与を行った結果を以下の表に示す。変数 “description” には、“detection of authenticity of metaverse objects” を設定した。
【0183】
【0184】
分類 “Y” が付与されたそれぞれの理由については、以下の表のとおりである。
【0185】
【0186】
【0187】
表に示されるように、メタバース内のオブジェクトの真正性に直接的又は間接的に関連性が高い文献に分類 “Y” が付与されており、多数の技術文献の内容を短時間で把握可能になっている。
【0188】
なお、上述の説明では、一例において、q個の分類Cを生成して、それらの中から、p個の技術文献Dのそれぞれを表す分類をCi’として技術文献Diに関連づけるものことを記述したが、p個の技術文献D又はそれらの特徴F若しくは修正後特徴F’を分類可能なq個の分類C={C1,C2…,Cq}(1<q<p)を、各技術文献に関連づけて生成し、技術文献Diに関連づけられた分類をC'iとして受信して記憶するようにすることもできる。
【0189】
上述の実施形態において、「のみに基づいて」、「のみに応じて」、「のみの場合」というように「のみ」との記載がなければ、本明細書においては、付加的な情報も考慮し得ることが想定されていることに留意されたい。また、一例として、「aの場合にbする」という記載は、明示した場合を除き、「aの場合に常にbする」こと、「aの直後にbする」ことを必ずしも意味しないことに留意されたい。また、「Aを構成する各a」という記載は、必ずしもAが複数の構成要素によって構成されることを意味するものではなく、構成要素が単数であることを含む。
【0190】
また、上述した本発明の各実施形態は、互いに矛盾しない範囲でそれらを任意に組み合わせることが本明細書の開示に含まれることに留意されたい。
【0191】
また、念のため、なんらかの方法、プログラム、端末、装置、サーバ又はシステム(以下「方法等」)において、本明細書で記述された動作と異なる動作を行う側面があるとしても、本発明の各態様は、本明細書で記述された動作のいずれかと同一の動作を対象とするものであり、本明細書で記述された動作と異なる動作が存在することは、当該方法等を本発明の各態様の範囲外とするものではないことを付言する。
【0192】
また、上述の説明では、複数のAIモデルに言及をしているところ、たとえば、第2の実施形態では、第1のAIモデルに要求を行う前に第3のAIモデルに要求を行う。このよう場合において、易読性の観点から、第3のAIモデルを「AIモデルk」と呼び、第1のAIモデルを「AIモデルl」と呼ぶことがある。そして、第1のAIモデルに要求を行った後にさらに第2のAIモデルに要求を行う場合には、第2のAIモデルを「AIモデルm」と呼ぶことがあり、その他のAIモデルについても、適宜読み替えればよい。
【符号の説明】
【0193】
100 装置
101 通信部
102 処理部
103 記憶部
104 データベース
110 ユーザー端末
120 プラットフォーム
130 技術文献データベース
【要約】
【課題】技術文献の内容を把握可能な要約の生成の応用として、技術文献を調査するための方法を提供する。
【解決手段】まず、装置は、ユーザー端末から、技術を表す記述を受信して、当該記述に基づいて検索式を生成することをAIモデル(k)に要求する。生成された検索式を用いて技術文献データベースを検索して定まるp個(p>1)の技術文献D={D1,D2,…,Dp}を特定するデータを取得する。そして、装置は、1以上p以下のiについて、技術文献Diに関連づけられた特徴Fiの当該記述との関連性を表すq(q>1)個の分類C={C1,C2,…,Dq}のうちのいずれかをCi’として技術文献Diに付与することを生成AIモデルであるAIモデル(l)に要求する。1以上p以下のiについて、装置は、技術文献Diに付与された分類Ci’を受信し、当該ユーザー端末に、相対的に関連性が高いことを示す1又は複数の分類が付与された1若しくは複数の技術文献を特定する文献情報を送信する。
【選択図】
図5