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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】パルス弁アッセンブリ
(51)【国際特許分類】
   F16K 31/42 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
F16K31/42 A
【請求項の数】 20
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2019199693
(22)【出願日】2019-11-01
(65)【公開番号】P2020098027
(43)【公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-10-03
(31)【優先権主張番号】16/196,318
(32)【優先日】2018-11-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】505296441
【氏名又は名称】エムエイシー・バルブス,インク
【氏名又は名称原語表記】MAC VALVES,INC
【住所又は居所原語表記】30569 BECK ROAD,P.O.BOX 111,WIXOM,MICHIGAN 48393,UNITED STATES OF AMERICA
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】ネフ ロバート
(72)【発明者】
【氏名】ネフ マシュー
(72)【発明者】
【氏名】シモンズ ジェフ
(72)【発明者】
【氏名】ジャンセン エリック
(72)【発明者】
【氏名】リチャードソン ジョセフ
【審査官】所村 陽一
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-145230(JP,A)
【文献】実開昭48-018719(JP,U)
【文献】米国特許第05248123(US,A)
【文献】特開昭62-079825(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 31/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
パルス弁アッセンブリであって、
主弁体と、前記主弁体内に延設される主弁孔と、前記主弁孔に摺動可能に配置され、閉位置と開位置との間を移動する主弁スプールと、を備える主弁と、
前記主弁体は、それぞれ前記主弁孔と流体連通して配置される、入口と、出口と、パイロット入口通路とを備え、
前記主弁体は、前記主弁孔の一端に少なくとも1つの圧力室と、前記少なくとも1つの圧力室と流体連通して配置される少なくとも1つのパイロット出口通路とを有し、
前記主弁スプールは、前記閉位置にある時に前記入口と前記出口の間の流体フローを遮断し、前記開位置にある時に前記入口から前記出口への流体フローを許容する主弁部材を備え、
第1パイロット弁体と、前記第1パイロット弁体内に延設される第1パイロット弁孔と、前記第1パイロット弁孔に摺動可能に配置され、軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間を移動するポペット弁とを備える第1パイロット弁と、
前記主弁体に接続された第2パイロット弁体と、前記第2パイロット弁体内に延設される第2パイロット弁孔と、前記第2パイロット弁孔に摺動可能に配置され、第1位置と第2位置の間を移動するパイロット弁スプールと、を備える第2パイロット弁と、
前記第2パイロット弁体は、前記第2パイロット弁孔の一端に少なくとも1つの末端室と、前記パイロット入口通路と流体連通して配置される第2パイロット入口と、前記少なくとも1つのパイロット出口通路と流体連通して配置される少なくとも1つの出口とを備え、
前記第1パイロット弁は、前記第1位置と前記第2位置の間において前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールの移動を駆動させるように、前記第2パイロット弁に接続され、
前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールは、前記パイロット弁スプールが前記第1位置と前記第2位置との間を前後に移動する場合に、前記第2パイロット入口から前記少なくとも1つのパイロット出口通路へ延設される少なくとも1つの流体流路を開閉する少なくとも1つの弁部材を備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項2】
請求項1に記載のパルス弁アッセンブリであって、
圧流体は、前記少なくとも1つの流体流路を通過し前記第2パイロット弁に流入すると、前記主弁体の前記少なくとも1つの圧力室に溜り、前記主弁スプールを前記開位置および前記閉位置の一方側へ押すことを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項3】
請求項2に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第1パイロット弁は、前記第2パイロット弁の前記第2パイロット入口と流体連通して配置される第1パイロット入口を備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項4】
請求項2に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第1パイロット弁は、前記主弁体の前記パイロット入口通路と流体連通して配置される第1パイロット入口を備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項5】
請求項2に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第1パイロット弁は、前記主弁体の前記主弁孔と流体連通して配置される第1パイロット入口を備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項6】
請求項1に記載のパルス弁アッセンブリであって、
取付インターフェイスで前記主弁体に接続される台座をさらに備え、
前記台座は、台座入口と台座出口を有し、
前記台座入口は、前記主弁体の前記入口と流体連通して配置され、加圧流体源に接続されて、前記加圧流体源からの加圧流体を流入させ、
前記台座出口は、前記主弁体の前記出口と流体連通して配置され、アクセサリ装置に接続され、前記アクセサリ装置に前記加圧流体を供給することを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項7】
請求項6に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記アクセサリ装置は、集塵機のノズルであって、前記加圧流体のパルスを、前記集塵機の少なくとも1つのフィルタエレメントに印加し、前記少なくとも1つのフィルタエレメントの塵を吹き飛ばすことを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項8】
請求項1に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第1パイロット弁の前記ポペット弁は、前記第1パイロット弁孔を第1作業室と第2作業室に分割し、
前記第1パイロット弁体は、前記第1作業室と前記第2作業室の少なくとも1つから加圧流体を放出するための圧力放出口を備え、前記ポペット弁を軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間で移動させる圧力差を、前記ポペット弁に亘って作りだすことを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項9】
請求項8に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第1パイロット弁の前記ポペット弁は、軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間の前記ポペット弁の移動により、前記パイロット弁スプールが前記第1位置と前記第2位置の間で移動するように、前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールと当接するステムを備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項10】
請求項1に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第1パイロット弁は、加圧流体が流入する第1パイロット入口と、前記加圧流体を排出するための少なくとも1つの出口と、軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間で前記ポペット弁を駆動するソレノイドとを備え、
前記第2パイロット弁は、前記第1パイロット弁からの前記加圧流体により、前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールが前記第1位置と前記第2位置との間で駆動するように、前記第1パイロット弁の前記少なくとも1つの出口と流体連通して配置される前記第2パイロット弁孔の一端に少なくとも1つの末端室を備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項11】
請求項1に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記主弁は、前記主弁スプールを前記閉位置側に付勢する主弁ばねを備え、
前記第1パイロット弁は、前記ポペット弁を前記軸方向に離間した少なくとも2つの位置の一方側へ付勢する第1パイロット弁ばねを備え、
前記第2パイロット弁は、前記パイロット弁スプールを前記第1位置と前記第2位置の一方側へ付勢する第2パイロット弁ばねを備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項12】
パルス弁アッセンブリであって、
主弁体と、前記主弁体内に延設される主弁孔と、前記主弁孔に摺動可能に配置され、閉位置と開位置との間を移動する主弁スプールとを備える主弁と、
前記主弁体は、それぞれ前記主弁孔と流体連通して配置される、入口と、出口と、パイロット入口通路とを備え、
前記主弁体は、前記主弁孔の一端の第1圧力室と、前記主弁孔の他端の第2圧力室と、前記第1圧力室と流体連通して配置されるノーマルクローズパイロット出口通路と、前
記第2圧力室と流体連通して配置されるノーマルオープンパイロット出口通路とを備え、
前記主弁スプールは、前記閉位置にある場合は前記入口と前記出口の間の流体フローを遮断し、前記開位置にある場合は前記入口から前記出口への流体フローを許容する主弁部材を備え、
第1パイロット弁体と、前記第1パイロット弁体内に延設される第1パイロット弁孔と、前記第1パイロット弁孔内に摺動可能に配置されるポペット弁と、加圧流体が流入する第1パイロット入口と、前記加圧流体を排出する少なくとも1つの出口と、前記ポペット弁を軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間に駆動するソレノイドとを備える第1パイロット弁と、
第2パイロット弁体と、前記第2パイロット弁体内に延設される第2パイロット弁孔と、前記第2パイロット弁孔に摺動可能に配置され、第1位置と第2位置の間を移動するパイロット弁スプールとを備える第2パイロット弁とを備え、
前記第2パイロット弁体は、前記第2パイロット弁孔の一端に少なくとも1つの末端室と、前記パイロット入口通路と流体連通して配置される第2パイロット入口と、前記ノーマルクローズパイロット出口通路と流体連通して配置されるノーマルクローズパイロット出口と、前記ノーマルオープンパイロット出口通路と流体連通して配置されるノーマルオープンパイロット出口とを備え、
前記第2パイロット弁の前記少なくとも1つの末端室は、前記第1パイロット弁からの前記加圧流体により、前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールを前記第1位置と前記第2位置との間で駆動するように、前記第1パイロット弁の前記少なくとも1つの出口と流体連通して配置され、
前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールは、前記パイロット弁スプールが前記第1位置にある時に、前記第2パイロット入口から前記ノーマルオープンパイロット出口通路へ延設される第1流体流路を提供し、前記パイロット弁スプールが前記第2位置にある時に、前記第2パイロット入口から前記ノーマルクローズパイロット出口通路へ延設される第2流体流路を提供する少なくとも1つの弁部材を備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項13】
請求項12に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記加圧流体は、前記第1流体流路を通過し前記第2パイロット弁に流入すると、前記主弁体の前記第2圧力室に溜り、前記主弁スプールを前記閉位置側へ押し、
前記加圧流体は、前記第2流体流路を通過し前記第2パイロット弁に流入すると、前記主弁体の前記第1圧力室に溜り、前記主弁スプールを前記開位置側へ押すことを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項14】
請求項13に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記第2パイロット弁孔は、長手方向において前記ノーマルクローズパイロット出口と前記第2パイロット入口との間に位置する第1弁座と、長手方向において前記ノーマルオープンパイロット出口と前記第2パイロット入口との間に位置する第2弁座とを備え、
前記パイロット弁スプールの前記少なくとも1つの弁部材は、第1弁部材と第2弁部材とを備え、
前記パイロット弁スプールが前記第1位置にある時、前記第1弁部材は前記第1弁座と当接し、前記第2弁部材は前記第2弁座から長手方向に離間し、
前記パイロット弁スプールが前記第2位置にある時、前記第2弁部材は前記第2弁座と当接し、前記第1弁部材は前記第1弁座から長手方向に離間することを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項15】
請求項14に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記パイロット弁スプールは、第1弁頭と、前記第1弁頭から長手方向に離間する第2弁頭と、を備え、
前記第1弁部材および前記第2弁部材は、長手方向において前記第1弁頭および前記第2弁頭の間に位置付けられ、
前記第1弁頭および前記第2弁頭は、前記パイロット弁スプールが前記第1位置および前記第2位置にある時、前記第2パイロット弁孔と摺動接触して配置されることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項16】
請求項15に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記パイロット弁スプールは、長手方向において前記第1弁頭および前記第2弁頭の間に位置する第1排出口弁部材および第2排出口弁部材を備え、
前記第2パイロット弁体は、周辺大気に通気される第1排出口および第2排出口を備え、
前記第2パイロット弁孔は、長手方向において前記第1排出口と前記ノーマルクローズパイロット出口との間に位置する第1排出口弁座と、長手方向において前記第2排出口と前記ノーマルオープンパイロット出口との間に位置する第2排出口弁座とを備えることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項17】
請求項16に記載のパルス弁アッセンブリであって、
前記パイロット弁スプールが前記第1位置にある時、前記第2排出口弁部材は、前記第2排出口弁座と当接して配置され、前記第1排出口弁部材は、前記第1排出口弁座から長手方向に離間し、前記ノーマルクローズパイロット出口通路を前記周辺大気と通気し、
前記パイロット弁スプールが前記第2位置にある時、前記第1排出口弁部材は、前記第1排出口弁座と当接して配置され、前記第2排出口弁部材は、前記第2排出口弁座から長手方向に離間し、前記ノーマルオープンパイロット出口通路を前記周辺大気と通気することを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項18】
パルス弁アッセンブリであって、
主弁体と、長手軸に沿って前記主弁体内に延設される主弁孔と、前記主弁孔に摺動可能に配置され、閉位置と開位置との間を移動する主弁スプールとを備える主弁と、
前記主弁体は、それぞれ前記主弁孔と流体連通して配置される、入口と、出口と、パイロット入口通路と、ノーマルクローズパイロット出口通路、ノーマルオープンパイロット出口通路とを備え、
前記主弁体の前記主弁孔は、第1ピストンシートと、前記第1ピストンシートから長手方向に離間する第2ピストンシートと、長手方向において前記第1ピストンシートと前記第2ピストンシートとの間、かつ、長手方向において前記入口と前記出口との間に位置する主弁孔面とを備え、
前記主弁スプールは、第1ピストンと、前記第1ピストンから長手方向に離間した第2ピストンと、長手方向において前記第1ピストンと前記第2ピストンの間に位置する主弁部材とを備え、
前記ノーマルクローズパイロット出口通路と流体連通して配置され、前記ノーマルクローズパイロット出口通路から加圧流体が流入する前記主弁孔内に、前記第1ピストンが第1圧力室を形成するように、前記主弁スプールが前記開位置および前記閉位置にある時、前記第1ピストンは前記第1ピストンシートと摺動接触して配置され、
前記ノーマルオープンパイロット出口通路と流体連通して配置され、前記ノーマルオープンパイロット出口通路から加圧流体が流入する前記主弁孔内に、前記第2ピストンが第2圧力室を形成するように、前記主弁スプールが前記開位置および前記閉位置にある時、前記第2ピストンは前記第2ピストンシートと摺動接触して配置され、
前記主弁部材は、前記主弁スプールが前記閉位置にある時に前記主弁孔面と当接し、前記主弁体の前記入口と前記出口の間の流体フローを遮断し、前記主弁スプールが前記開位置にある時に前記主弁孔面から長手方向に離間し、前記主弁体の前記入口と前記出口の間の流体フローを許容する当接面を有し、
第1パイロット弁体と、前記第1パイロット弁体内に延設される第1パイロット弁孔と、前記第1パイロット弁孔内に摺動可能に配置されるポペット弁と、加圧流体が流入する第1パイロット入口と、前記加圧流体を排出する少なくとも1つの出口と、前記ポペット弁を軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間で駆動するソレノイドとを備える第1パイロット弁と、
前記主弁体に接続された第2パイロット弁体と、前記第2パイロット弁体内に延設される第2パイロット弁孔と、前記第2パイロット弁孔に摺動可能に配置され、第1位置と第2位置の間で移動するパイロット弁スプールとを備える第2パイロット弁と、
前記第2パイロット弁体は、前記第2パイロット弁孔の一端に第1末端室と、前記第2パイロット弁孔の他端に第2末端室と、前記パイロット入口通路と流体連通して配置される第2パイロット入口と、前記ノーマルクローズパイロット出口通路と流体連通して配置されるノーマルクローズパイロット出口と、前記ノーマルオープンパイロット出口通路と流体連通して配置されるノーマルオープンパイロット出口とを備え、
前記第2パイロット弁孔は、長手方向において前記ノーマルクローズパイロット出口と前記第2パイロット入口との間に位置する第1弁座と、長手方向において前記ノーマルオープンパイロット出口と前記第2パイロット入口との間に位置する第2弁座とを備え、
前記第1パイロット弁からの前記加圧流体により、前記第2パイロット弁の前記パイロット弁スプールを前記第1位置と前記第2位置の間で駆動するように、前記第1末端室および前記第2末端室の少なくとも一方が、前記第1パイロット弁の少なくとも1つの出口と流体連通して配置された状態で、前記第1パイロット弁は前記第2パイロット弁体と接続され、
前記パイロット弁スプールは、第1弁部材と第2弁部材を備え、
前記パイロット弁スプールが前記第1位置にある時は、前記第1弁部材は前記第1弁座と当接して配置され、前記第2弁部材は前記第2弁座から長手方向に離間し、前記第2パイロット入口から前記ノーマルオープンパイロット出口通路へ延設される第1流体流路を形成し、
前記パイロット弁スプールが前記第2位置にある時は、前記第2弁部材は前記第2弁座と当接して配置され、前記第1弁部材は前記第1弁座から長手方向に離間し、前記第2パイロット入口から前記ノーマルクローズパイロット出口通路へ延設される第2流体流路を形成することを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項19】
請求項18に記載のパルス弁アッセンブリにおいて、
前記加圧流体は、前記第1流体流路を通過し前記第2パイロット弁に流入すると、前記主弁体の前記第2圧力室に溜り、前記主弁スプールを前記閉位置側へ押し、
前記加圧流体は、前記第2流体流路を通過し前記第2パイロット弁に流入すると、前記主弁体の前記第1圧力室に溜り、前記主弁スプールを前記開位置側へ押すことを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【請求項20】
請求項18に記載のパルス弁アッセンブリにおいて、
前記第1パイロット弁の前記第1パイロット入口は、前記第2パイロット弁の前記第2パイロット入口、前記主弁体の前記パイロット入口通路、前記主弁体の前記主弁孔のうちの少なくとも1つと流体連通して配置されることを特徴とするパルス弁アッセンブリ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願開示は、集塵機またはプラスチックブロー成形機に使用可能なパルス弁アッセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
このセクションは、本願開示に関連する背景技術情報を提供するが、必ずしも従来技術ではない。
【0003】
パルス弁アッセンブリは、通常、清掃目的の集塵機に用いられる。集塵機は、幅広い用途で用いられ、環境粉塵、のこぎりカス、および他の微粒子を集める。従来の集塵機は、集塵機を通過する流体フロー(例えば、空気流)に浮遊する塵を取り除き捕捉するフィルターエレメントを1つ以上有する。その結果、集塵機から排出される流体フローには、塵および/または他の微粒子がほぼない。パルス弁アッセンブリは、集塵機で用いられ、高速の流体フロー(例えば、空気)のパルスまたはバーストを提供する。このパルスまたはバーストは、集塵機の1つ以上のフィルタエレメントに作用し、フィルタエレメントから塵および/または他の微粒子を払い落とすか、吹き飛ばす圧力波を作り出す。例えば、いくつかのシステムでは、集塵機は、パルス弁アッセンブリにより供給される空気のパルスが、フィルタエレメントを急速に膨張させ、その後、元の状態まで収縮させるように構成される。このような急速な膨張および収縮が起こると、フィルタエレメント上または内部にたまった塵および/または他の微粒子は、フィルタエレメントから落下し、集塵機の容器に入り、フィルタエレメントを清掃することとなる。集塵機の作動中に、この清掃工程が起こりうる。パルス弁アッセンブリは、所定の間隔でパルスを提供するように制御され、フィルタエレメントを清潔に保つ。
【0004】
MACバルブ社は、集塵機のパルス弁アッセンブリを製造する。MACバルブ社の従来のパルス弁デザインの一つには、ソレノイド式パイロット弁単独で駆動されるスプールを有する主弁が備えられる。このパイロット弁は、ソレノイドの通電時に移動してパイロット弁を開ける弁部材を備える。これが起こると、パイロット弁により供給される加圧流体が、主弁のスプールに作用し、スプールを開位置まで摺動させる。主弁のスプールが開位置にあると、加圧流体のパルスは、主弁を通過し、最終的には集塵機に到達する。
【発明の概要】
【0005】
このセクションは、本開示の概要を提供するものであり、全範囲または特徴の全ての包括的な開示ではない。
【0006】
本開示の1つの態様によれば、主弁と2つのパイロット弁を備える改良型パルス弁アッセンブリが提供される。このパルス弁アッセンブリの設計によれば、第1パイロット弁は第2パイロット弁を駆動し、第2パイロット弁は主弁を駆動する。
【0007】
主弁は、主弁体と、主弁孔と、主弁スプールとを備える。主弁孔は、主弁体内に延設される。主弁スプールは、主弁孔に配置され、閉位置と開位置の間で主弁孔内部を移動(摺動)可能である。主弁体は、入口と、出口と、パイロット入口通路とを備える。主弁体の入口、出口、およびパイロット入口通路はそれぞれ、主弁孔と流体連通して配置される。主弁体は、主弁孔の一端に少なくとも1つの圧力室と、少なくとも1つの圧力室と流体連通して配置される少なくとも1つのパイロット出口通路とを有する。加圧流体が圧力室に溜まると、加圧流体は主弁スプールに力を加え、圧力室および主弁スプールの構成に応じて、主弁スプールを開位置または閉位置側へ移動させる。主弁スプールは、閉位置にある場合は入口と出口の間の流体フローを遮断し、開位置にある場合は入口から出口への流体フローを許容する主弁部材を備える。
【0008】
第1パイロット弁は、第1パイロット弁体、第1パイロット弁孔、およびポペット弁を有する。第1パイロット弁孔は、第1パイロット弁体内に延設される。ポペット弁は、第1パイロット弁孔に配置され、軸方向に離間した少なくとも2つの位置の間において、第1パイロット弁孔内を移動(摺動)可能である。ポペット弁の動作は、電気ソレノイドにより駆動される。第1パイロット弁体は、加圧流体が流入する第1パイロット入口と、加圧流体を排出するための少なくとも1つの出口とを有する。
【0009】
第2パイロット弁は、第2パイロット弁体、第2パイロット弁孔、およびパイロット弁スプールを有する。第2パイロット弁体は主弁体と接続され、第2パイロット弁孔は第2パイロット弁体内に延設される。パイロット弁スプールは、第2パイロット弁孔に配置され、第1位置と第2位置の間で第2パイロット弁孔内部を移動(摺動)可能である。第2パイロット弁体は、第2パイロット弁孔の一端に少なくとも1つの末端室を備える。第2パイロット弁体は、第2パイロット入口および少なくとも1つの出口も有する。第2パイロット入口は、主弁体のパイロット入口通路と流体連通して配置され、第2パイロット弁の少なくとも1つの出口は、主弁体の少なくとも1つのパイロット出口通路と流体連通して配置される。
【0010】
第1パイロット弁からの加圧流体により第2パイロット弁のパイロット弁スプールが第1位置と第2位置の間で駆動するように、第2パイロット弁の少なくとも1つの末端室が第1パイロット弁の少なくとも1つの出口と流体連通して配置された状態で、第1パイロット弁は第2パイロット弁と接続される。パイロット弁スプールが第1位置と第2位置との間を前後に移動する場合に、第2パイロット入口から少なくとも1つのパイロット出口通路へ延設される少なくとも1つの流体流路を開閉する少なくとも1つの弁部材を、第2パイロット弁のパイロット弁スプールは備える。流体流路が開くと、加圧流体が主弁の圧力室に溜り、主弁スプールを開位置または閉位置側へ移動させる。
【0011】
有利なことには、第1パイロット弁を用いて第2パイロット弁を駆動(パイロット)し、ひいては、主弁を駆動(パイロット)することにより、主弁スプールの動作は、より急速に制御され、より速い応答時間となり、高速流体(例えば、空気)のパルスが、集塵機の1つ以上のフィルタエレメントに加える衝撃力を常により大きいものとすることができる。その結果、パルス毎には、同一(またはそれ以下)のエネルギー量で1つ以上のフィルタエレメントが、よりよく(より徹底的に)清浄される。このことは、高速流体(例えば、空気)のパルスが、集塵機により少ない頻度で印加され、エネルギーを節約し、電気に関するコストを削減できることを意味する。また、集塵機のより効率的な動作を可能とする。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本発明の他の有利な点は、添付の図面に関連して考えられる以下の詳細説明を参照することにより本発明を一層よく理解につれ、容易に認識されるだろう。
図1】閉位置の場合の従来のパルス弁アッセンブリの側面図。
図2】開位置の場合の従来のパルス弁アッセンブリの側面図。
図3】本開示に従い構築されたパルス弁アッセンブリの一例の側面図。
図4図3に示されるパルス弁アッセンブリの第1パイロット弁および第2パイロット弁の拡大側面図。
図5】閉位置の場合の、図3に示されるパルス弁アッセンブリの側面図。
図6】開位置の場合の、図3に示されるパルス弁アッセンブリの側面図。
図7】本開示に従い構築された、また別のパルス弁アッセンブリの側面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
いくつかの図を通して、同符号は対応する部分を示す図面を参照し、いくつかのパルス弁アッセンブリ10、40、40′が図示される。
【0014】
例示的実施形態を、本願開示を十全なものとし、当業者にその範囲を十分に伝えるよう示している。本願開示の実施形態の十全な理解を提供するため、具体的な構成要素、素子及び方法の例など、数多くの具体的詳細を記載している。当業者にとって、具体的な詳細を用いる必要はなく、例示的実施形態は多くの異なる形態で実装可能であり、また本願開示を限定するものと解釈すべきでないことは明らかであろう。いくつかの例示的実施形態において、公知の方法、公知の素子構造及び公知の技術は、詳細に記載されない。
【0015】
本明細書中で用いられる用語は、具体的な例示的実施形態を記述することのみを目的とするものであり、限定的であることを意図しない。本明細書で使用される際、単数形は、明示されていない限り複数形も含むことを意図する。用語「備える」、「備えて」、「含んで」および「有して」は包括的であり、述べられた特徴、整数、工程、操作、要素、および/または部品の存在を特定する。しかし、1以上の特徴、整数、工程、操作、要素、部品および/または群の存在または追加を排除するものではない。本明細書で記載される方法工程、プロセスおよび操作は、実行順序として詳細に特定されない限り、必ずしも記載または図示された特定の順序で実行を要するものと解釈されるべきではない。追加工程または代替工程が用いられてもよいことも理解されるであろう。
【0016】
要素または層が、他の要素または層「上に」ある、「に係合」、「に接続」または「に連結」すると記される場合、この要素または層は直接に他の要素または層上にあるか、係合、接続、または連結してもよい。または、介在要素または層があってもよい。一方、要素が、他の要素または層の「直接上に」ある、「に直接係合」、「に直接接続」または「に直接連結」すると記される場合、介在要素または層は存在しなくてよい。要素同士の関係を説明するのに使用される他の文言(例えば、「の間に」と「直接…の間に」、「隣接して」と「直接隣接して」など)は、同様に解釈されるべきである。本明細書で用いられる際、用語「および/または」は1以上の関連づけられたリスト項目の全ての組み合わせを含む。
【0017】
第一、第二、第三等の用語が各種要素、部品、領域、層および/または切断面を説明するために本明細書で使用されるが、これらの要素、部品、領域、層および/または切断面はこれらの用語により限定されるものではない。これらの用語は、ある要素、部品、領域、層および/または切断面を他の領域、層または切断面から区別するためにのみ使用されてもよい。本明細書で使用される際の「第一」「第二」のような用語および他の数に関する用語は、文脈で明示されない限り、配列または順序を意味しない。したがって、下記で論じられる第一要素、部品、領域、層および/または切断面は、実施例の教示から逸脱することなく第二要素、部品、領域、層および/または切断面と称されることも可能である。
【0018】
「インナー」、「アウター」、「真下に」、「下に」、「下側の」「上に」、「上部に」等のような空間的に相対的な用語が、図示する際、ある要素または特徴と他の要素または特徴との関係の記載を容易にするために、本明細書で使われてもよい。空間的に相対的な用語は、図示される向きに加えて、使用時または操作時における装置の異なる向きを包含するとしてもよい。例えば、図の装置がひっくり返ると、他の要素または特徴の「下に」または「真下に」と記載される要素は、他の要素または特徴の「上に」置かれるだろう。このように、例示の用語「下に」は上と下両方への向きを包含することが可能である。装置は他方向に向かされてもよい(90度回転または他の向きに)。本明細書で使用される空間関連記述子は適宜解釈される。
【0019】
図1および図2を参照して、先行技術のパルス弁アッセンブリ10が図示される。パルス弁アッセンブリ10は、単一のソレノイド式パイロット弁16単独で駆動されるスプール14を有する主弁12を備える。スプール14は、閉位置(図1)と開位置(図2)との間を移動する。主弁12は、入口18と出口20を有する。閉位置において(図1)、スプール14は、加圧流体22が、主弁12を通過し、入口18から出口20まで流れるのを防ぐ。開位置において(図2)、加圧流体(例えば、空気)は、主弁12の中を入口18から出口20まで流通可能である。スプール14の動作は、パイロット弁16により駆動される。
【0020】
パイロット弁16は、ソレノイド24および弁部材26を備える。弁部材26は、ソレノイド24が通電されると移動する。加圧流体22は、パイロット入口通路28を介して、パイロット弁16に供給される。ソレノイド24が通電されないと(図1)、加圧流体22は、主弁12において、パイロット入口通路28からパイロット弁16を通過し、ノーマルオープン通路30に流入する。ノーマルオープン通路30の加圧流体22は、主弁12のスプール14に作用し、スプール14を閉位置に保持する。ソレノイド24が通電されると(図2)、加圧流体22は、主弁12において、パイロット入口通路28からパイロット弁16を通過し、ノーマルクローズ通路32に流入する。ノーマルクローズ通路32の加圧流体22は、主弁12のスプール14に作用し、スプール14を開位置に摺動させる。主弁12のスプール14が開位置にある場合、加圧流体22のパルスは、主弁12を通過し、最終的に、集塵機またはプラスチックブロー成形機のようなアクセサリ装置(図示せず)まで流れる。ばね34は、スプール14を閉位置側に付勢する(図1)。結果として、主弁12は、ノーマルクローズ双方向弁として作動する。
【0021】
図3から図6を参照して、図1および図2に示されるデザインを改良したパルス弁アッセンブリ40が図示される。パルス弁アッセンブリ40は、主弁42、第1パイロット弁44、および第2パイロット弁46を備える。主弁42は、主弁体48と、主弁孔50と、主弁スプール52とを備える。主弁孔50は、主弁体48内を長手軸54に沿って延設される。主弁スプール52は、主弁孔50に配置され、閉位置(図5)と開位置(図6)の間で主弁孔50内を移動可能である。
【0022】
主弁体48は、入口58および出口60を有する取付インターフェイス56を有する。主弁体48は、また、パイロット入口通路62、ノーマルクローズパイロット出口通路64、およびノーマルオープンパイロット出口通路66も備える。入口58、出口60、パイロット入口通路62、ノーマルクローズパイロット出口通路64、ノーマルオープンパイロット出口通路66は、全て、主弁孔50と流体連通して配置される。さらに具体的には、入口58および出口60は、主弁孔50から主弁体48の取付インターフェイス56まで延設される。パイロット入口通路62、ノーマルクローズパイロット出口通路64、およびノーマルオープンパイロット出口通路66は全て、主弁孔50から主弁体48のパイロットインターフェイス68まで延設される。主弁体48の主弁孔50は、第1ピストンシート70、第2ピストンシート72、および主弁孔面74を備える。第2ピストンシート72は、第1ピストンシート70から長手方向に離れている。主弁孔面74は、長手方向において第1ピストンシート70および第2ピストンシート72の間、かつ、長手方向において主弁体48の入口58および出口60の間に位置する。
【0023】
主弁スプール52は、第1ピストン76、第2ピストン78、および主弁部材80を備える。第2ピストン78は、第1ピストン76から長手方向に離れている。主弁部材80は、長手方向において第1ピストン76および第2ピストン78の間に位置する。第1ピストン76は、主弁孔50の一端に第1圧力室82を形成するように、主弁スプール52が開位置および閉位置にある時、第1ピストンシート70と摺動接触して配置される。第1圧力室82は、ノーマルクローズパイロット出口通路64と流体連通して配置され、ノーマルクローズパイロット出口通路64から加圧流体84が流入する。第2ピストン78は、主弁孔50の他端に第2圧力室86を形成するように、主弁スプール52が開位置および閉位置にある時、第2ピストンシート72と摺動接触して配置される。第2圧力室86は、ノーマルオーブンパイロット出口通路66と流体連通して配置され、ノーマルオーブンパイロット出口通路66から加圧流体84が流入する。図示される第1圧力室82および第2圧力室86は、第1ピストン76および第2ピストン78により密閉される主弁孔50の部分により形成されるが、これに限らず、第1圧力室82および第2圧力室86が、主弁孔50とは分離し、流体連通して配置されてもよい。また、第1圧力室82または第2圧力室86のうちの一つを省く構成であってもよい。
【0024】
主弁部材80は、主弁スプール52が閉位置にある時(図5)、主弁孔面74と当接する当接面88を有する。その結果、主弁部材80は、主弁スプール52が閉位置にある時、主弁体48内の入口58および出口60の間の流体フローを遮断する。一方、主弁部材80は、主弁スプール52が開位置にある時(図6)、主弁孔面74から長手方向に離間している。その結果、主弁部材80は、主弁スプール52が開位置にある時、主弁体48内の入口58から出口60へ流体が流れるのを許容する。主弁42は、主弁孔50の第2圧力室86に配置される主弁ばね90を備えてもよい。主弁ばね90は、第2ピストン78と当接し、主弁スプール52を閉位置側に付勢する(図5)。この構成によれば、主弁42は、ノーマルクローズ双方向弁として作動する。しかしながら、図示される構成以外の構成であってもよい。
【0025】
図5および6を参照して、主弁体48の取付インターフェイス56に台座92を接続してもよい。台座92は、台座入口94と台座出口96を有する。台座入口94は、主弁体48の入口58と流体連通して配置され、加圧流体源(図示せず)に接続され、加圧流体84が流入するように構成される。加圧流体源の例としては、これらに限定されないが、収納タンク、ポンプ、コンプレッサがある。台座出口96は、主弁体48の出口60と流体連通して配置され、アクセサリ装置(図示せず)に接続され、加圧流体84を供給するように構成される。アクセサリ装置の例としては、これらに限定されないが、集塵機のノズルがある。
【0026】
図4に最もよく示されるように、第1パイロット弁44は、第1パイロット弁体98、第1パイロット弁孔100、およびポペット弁102を備える。第1パイロット弁孔100は、第1パイロット弁体98内を、主弁孔50の長手軸54に直交する横軸104に沿って延設される。ポペット弁102は、第1パイロット弁孔100内に配置され、第1パイロット弁孔100の内側を横軸104に沿って移動(摺動)可能である。しかしながら、第1パイロット弁44が、主弁42および第2パイロット弁46に対して異なる場所および/または方向で装着された他の構成であってもよい。第1パイロット弁44は、加圧流体84が流入する第1パイロット入口106、および加圧流体84を排出するための1つ以上の出口108a、108bを備える。図示される実施形態では、出口108aはノーマルオープンで、出口108bはノーマルクローズである。第1パイロット入口106は、第2パイロット弁46、パイロット入口通路62、主弁孔50、および/または主弁体48の入口58のうちの少なくとも1つと流体連通して配置され、加圧流体84が流入するようにしてもよい。これらの例にかかわらず、他の構成であってもよい。
【0027】
第1パイロット弁44は、軸方向に離間した2つ以上の位置の間において、第1パイロット弁孔100内でポペット弁102を駆動させるためのソレノイド110を備える。その結果、加圧流体84が、第1パイロット弁44の第1パイロット入口106からノーマルクローズ出口108bに流入可能かどうかが、第1パイロット弁孔100内のポペット弁102の位置により決定される。第1パイロット弁44は、第1パイロット弁孔100内に配置された第1パイロット弁ばね112を備えてもよい。第1パイロット弁ばね112はポペット弁102と当接し、軸方向離間位置の一方側にポペット弁102を付勢する。例えば、図示される実施形態では、第1パイロット弁ばね112は、ポペット弁102をソレノイド110側へ付勢するように作動する。その結果、図示される実施形態の第1パイロット弁44は、ノーマルクローズ四方向弁として働くが、他の構成であってもよい。
【0028】
図4において最もよく分かるように、第2パイロット弁46は、第2パイロット弁体114、第2パイロット弁孔116、およびパイロット弁スプール118を備える。第2パイロット弁体114は、主弁体48のパイロットインターフェイス68に接続される。第2パイロット弁孔116は、第2パイロット弁体114内で、主弁孔50の長手軸54に平行かつ離間している平行軸120に沿って延設される。パイロット弁スプール118は、第2パイロット弁孔116内に配置され、第1位置と第2位置の間を平行軸120に沿って、第2パイロット弁孔116内を移動(摺動)可能である。第1位置では、パイロット弁スプール118は、第1パイロット弁44側(すなわち、図の左側)へずれる。第2位置では、パイロット弁スプール118は、第1パイロット弁44から離れる方向(すなわち、図の右側)へずれる。しかしながら、第1パイロット弁44が異なる場所または方向に装着される実施形態では、この構成は変更されてもよい。第2パイロット弁体114は、第1排出口122、第2排出口124、第2パイロット入口126、ノーマルクローズパイロット出口128、ノーマルオープンパイロット出口130を備える。第1排出口122および第2排出口124は、周辺大気132と通気する。第2パイロット入口126は、長手方向において第1排出口122と第2排出口124の間に位置付けされ、パイロット入口通路62と流体連通して配置される。ノーマルクローズパイロット出口128は、長手方向において第1排出口122と第2パイロット入口126の間に位置付けされ、ノーマルクローズパイロット出口通路64と流体連通して配置される。ノーマルオープンパイロット出口130は、長手方向において第2排出口124と第2パイロット入口126の間に位置付けされ、ノーマルオープンパイロット出口通路66と流体連通して配置される。
【0029】
第2パイロット弁孔116は、第1排出口弁座134、第2排出口弁座136、第1弁座138、および第2弁座140を備える。第1排出口弁座134は、長手方向において、第1排出口122とノーマルクローズパイロット出口128の間に位置付けされる。第2排出口弁座136は、長手方向において、第2排出口124とノーマルオープンパイロット出口130の間に位置付けされる。第1弁座138は、長手方向においてノーマルクローズパイロット出口128と第2パイロット入口126の間に位置付けされる。第2弁座140は、長手方向においてノーマルオープンパイロット出口130と第2パイロット入口126の間に位置付けされる。
【0030】
パイロット弁スプール118は、第1弁頭142、第2弁頭144、第1排出口弁部材146、第2排出口弁部材148、第1弁部材150、および第2弁部材152を備える。パイロット弁スプール118の第2弁頭144は、第1弁頭142から長手方向に離れている。第1弁頭142および第2弁頭144は、パイロット弁スプール118が第1位置および第2位置にある場合、第1弁頭142が第2パイロット弁孔116内に第1末端室154を形成し、第2弁頭144が第2パイロット弁孔116内に第2末端室156を形成するように、第2パイロット弁孔116と摺動接触して配置される。第1パイロット弁44からの加圧流体84が第2パイロット弁46のパイロット弁スプール118を第1位置と第2位置との間で駆動させるように、第1末端室154および第1末端室154のうちの少なくとも1つが第1パイロット弁44のノーマルクローズ出口108bと流体連通して配置された状態で、第1パイロット弁44が第2パイロット弁体114に接続される。第2パイロット弁ばね158は、第2パイロット弁孔116の第2末端室156に配置されてもよい。第2パイロット弁ばね158は、第2弁頭144に当接し、パイロット弁スプール118を第1位置側に付勢する。その結果、図示される実施形態の第2パイロット弁46は、ノーマルクローズ四方向弁として働く。しかしながら、他の構成であってもよい。
【0031】
図示される実施例において、第1・第2排出口弁部材146、148は、長手方向において第1弁頭142および第2弁頭144の間に位置する。第1・第2弁部材150、152は、長手方向において第1・第2排出口弁部材146、148の間に位置する。しかしながら、パイロット弁スプール118は、本開示の範囲を逸脱しない限りで、他の構成であってもよい。第1パイロット弁孔100は、第1パイロット直径160を有し、第2パイロット弁孔116は第2パイロット直径162を有し、主弁孔50は、主弁直径164を有する。図示される実施形態において、他の構成であってもよいが、第1パイロット直径160は第2パイロット直径162より小さく、第2パイロット直径162は主弁直径164より小さい。その結果、より小さい第1パイロット弁44(すなわち、ソレノイド式パイロット弁)からの加圧流体84は、より大きい第2パイロット弁46を作動させ、第2パイロット弁46からの加圧流体84は、より大きい主弁42を作動させる。この構成によれば、従来のパルス弁の設計と比べ、主弁42の応答時間がより速くなる効果があり、パルス当たりのクリーニングエネルギーがより大きくなる。
【0032】
パイロット弁スプール118が第1位置(図5)にある時、第1弁部材150は、第1弁座138と当接して配置され、第2排出口弁部材148は、第2排出口弁座136と当接して配置され、第2弁部材152は第2弁座140から長手方向に離れており、第1排出口弁部材146は第1排出口弁座134から長手方向に離れており、第2パイロット弁46における第1流体流路166を形成する。第1流体流路166は、第2パイロット入口126から第2パイロット弁孔116の一部を通過して、ノーマルオープンパイロット出口通路66に延設される。同時に、ノーマルクローズパイロット出口通路64は、パイロット弁スプール118が第1位置にある時、周辺大気132と通気する。
【0033】
パイロット弁スプール118が第2位置にある時(図6)、第2弁部材152は、第2弁座140と当接して配置され、第1排出口弁部材146は第1排出口弁座134と当接して配置され、第1弁部材150は第1弁座138から長手方向に離れており、第2排出口弁部材148は第2排出口弁座136から長手方向に離れており、第2パイロット弁46内に第2流体流路168を形成する。第2流体流路168は、第2パイロット入口126から、第2パイロット弁孔116の一部を通過して、ノーマルクローズパイロット出口通路64に延設される。同時に、ノーマルオープンパイロット出口通路66は、パイロット弁スプール118が第2位置にある時、周辺大気132と通気する。
【0034】
図5は、主弁スプール52が閉位置にあり、かつ、第2パイロット弁46のパイロット弁スプール118が第1位置にある時のパルス弁アッセンブリ40を図示する。この状態において、加圧流体84は、台座入口94を通って台座92に進入し、主弁体48の入口58を通過し、長手方向において第1ピストンと主弁部材80の間に位置付けられた主弁孔50の一部に進入する。第1パイロット弁44のソレノイド110は非通電とされ、第2パイロット弁46のパイロット弁スプール118は第1位置にくる。主弁孔50中の加圧流体84の一部は、第2パイロット入口126を通って、主弁体48のパイロット入口通路62に進入し、長手方向においてパイロット弁スプール118の第1弁部材150と第2排出口弁部材148の間に位置する第2パイロット弁孔116の一部に進入し、第1流体流路166に沿って進み、主弁体48のノーマルオープンパイロット出口通路66に進入する。このように加圧流体84は、主弁孔50の第2圧力室86にたまり、主弁ばね90と協働して、主弁スプール52を閉位置に保持する。閉位置において、主弁部材80の当接面88は、主弁孔面74と当接して位置付けられる。したがって、入口58から主弁孔50に進入する加圧流体84は、主弁部材80で遮断され、主弁体48の出口60、ひいては台座92の台座出口96に流入することができない。
【0035】
図6は、図5は主弁スプール52が開位置にあり、第2パイロット弁46のパイロット弁スプール118が第2位置にある時のパルス弁アッセンブリ40を図示する。この状態において、加圧流体84は、台座入口94を通って台座92に進入し、主弁体48の入口58を通過し、長手方向において第1・第2ピストン76,78の間に位置付けられた主弁孔50の一部に進入する。第1パイロット弁44のソレノイド110が通電され、第1ソレノイド110のノーマルクローズ出口108bからの加圧流体84は、第2パイロット弁孔116の第1末端室154に進入し、第2パイロット弁46のパイロット弁スプール118を第2位置に移動させることとなる。主弁孔50中の加圧流体84の一部は、第2パイロット入口126を通って、主弁体48のパイロット入口通路62に進入し、長手方向においてパイロット弁スプール118の第2弁部材152と第1排出口弁部材146の間に位置する第2パイロット弁孔116の一部に進入し、第2流体流路168に沿って進み、主弁体48のノーマルクローズパイロット出口通路64に進入する。このように加圧流体84は主弁孔50の第1圧力室82にたまり、主弁スプール52を開位置まで押す。この開位置において、主弁部材80の当接面88は、主弁孔面74から離れている。したがって、入口58から主弁孔50に進入する加圧流体84は、主弁体48の出口60に流入することができ、ひいては加圧流体84のパルスとして台座92の台座出口96に流入することができる。
【0036】
図7は、別のパイロット弁アッセンブリ40′を図示する。図7に示されるパイロット弁アッセンブリ40′は、第1・第2圧力式パイロット弁244、246が図3-6の電磁式パイロット弁44、46の代わりに用いられることを除いて、図3-6に示されるパルス弁アッセンブリ40と同一の構造および機能を有する。
【0037】
第1圧力式パイロット弁244は、第1パイロット弁体298、第1パイロット弁孔200、ポペット弁202を備える。第1パイロット弁孔200は、主弁孔50の長手軸54に平行な軸204に沿って、第1パイロット弁体298内に延設される。ポペット弁202は、第1パイロット弁孔200内に配置され、軸204に沿って第1パイロット弁孔200内部で移動(摺動)可能である。しかしながら、他の構成であってもよく、第1圧力式パイロット弁244が主弁42および第2圧力式パイロット弁246に対して異なる位置および/または方向に装着されてもよい。ポペット弁202は、第1パイロット弁孔200を第1作業室205および第2作業室206に分離/分割する。図7に示される構成によれば、第1作業室205と第2作業室206の間の圧力差により、軸204に沿ってポペット弁202が摺動するように駆動される。
【0038】
第1圧力式パイロット弁244は、第1パイロット弁孔200の第1作業室205と流体連通して配置される圧力放出口207を有する。圧力放出口207に接続される外部弁(図示せず)は、第1パイロット弁孔200の第1作業室205から周辺大気132へ加圧流体84(例えば、空気)を放出する。すなわち、空気は、圧力放出口207を介して、第1パイロット弁孔200の第1作業室205から取り除くことができる。第1パイロット弁孔200の第2作業室206と流体連通して配置される抽気通路208は、第1パイロット弁体298の中に延設される。抽気通路208は、加圧流体84が流入するパイロット入口通路62と流体連通される。ポペット弁202は、第1作業室205に対して開口する内部孔209と、軸204に平行に延出する縮径ステム210を備える。ポペット弁202のステム210は、第1パイロット弁孔200の縮径部に摺動して収容される。ポペット弁202は、第2作業室206とポペット弁202の内部孔209、ひいては第1作業室205と流体連通させる抽気孔212を有する。ポペット弁202の内部孔209および第1作業室205に収容される第1パイロット弁ばね213により、圧力放出口207から第2圧力式パイロット弁246側にポペット弁202を付勢してもよい。
【0039】
第2圧力式パイロット弁246は、第2パイロット弁体214、第2パイロット弁孔216、およびパイロット弁スプール218を備える。第2パイロット弁体214は、主弁体48のパイロットインターフェイス68に接続される。第2パイロット弁孔216は、軸204に沿って、第2パイロット弁体214内に延設される。パイロット弁スプール218は、第2パイロット弁孔216内に配置され、第1位置と第2位置の間を軸204に沿って第2パイロット弁孔216内を移動(摺動)可能である。第1位置では、パイロット弁スプール218は、第1圧力式パイロット弁244から離れるように(すなわち、図の左側へ)ずれる。第2位置では、パイロット弁スプール218は、第1圧力式パイロット弁244側(すなわち、図の右側)へずれる。しかしながら、第1圧力式パイロット弁244が異なる場所または方向に装着される実施形態では、この構成は変更されてもよい。第2パイロット弁体214は、第1排出口222、第2排出口224、第2パイロット入口226、ノーマルクローズパイロット出口228、ノーマルオープンパイロット出口230を備える。第1排出口222および第2排出口224は、周辺大気132と通気する。第2パイロット入口226は、長手方向において第1排出口222と第2排出口224の間に位置付けされ、パイロット入口通路62と流体連通して配置される。ノーマルクローズパイロット出口228は、長手方向において第1排出口222と第2パイロット入口226の間に位置付けされ、ノーマルクローズパイロット出口通路64と流体連通して配置される。ノーマルオープンパイロット出口230は、長手方向において第2排出口224と第2パイロット入口226の間に位置付けされ、ノーマルオープンパイロット出口通路66と流体連通して配置される。
【0040】
第2パイロット弁孔216は、第1排出口弁座234、第2排出口弁座236、第1弁座238、および第2弁座240を備える。第1排出口弁座234は、長手方向において第1排出口222とノーマルクローズパイロット出口228の間に位置付けされる。第2排出口弁座236は、長手方向において第2排出口224とノーマルオープンパイロット出口230の間に位置付けされる。第1弁座238は、長手方向においてノーマルクローズパイロット出口228と第2パイロット入口226の間に位置付けされる。第2弁座240は、長手方向においてノーマルオープンパイロット出口230と第2パイロット入口226の間に位置付けされる。
【0041】
パイロット弁スプール218は、第1弁頭242、第2弁頭243、第1排出口弁部材247、第2排出口弁部材248、第1弁部材250、および第2弁部材252を備える。パイロット弁スプール218の第2弁頭243は、第1弁頭242から長手方向に離れている。第1弁頭242および第2弁頭243は、パイロット弁スプール218が第1位置および第2位置にある時、第1弁頭242が第2パイロット弁孔216内に第1末端室254を形成し、第2弁頭243が第2パイロット弁孔216内に第2末端室256を形成するように、第2パイロット弁孔216と摺動可能に接触するように配置される。ポペット弁202のステム210が、第2末端室256内に延出し、パイロット弁スプール218の第2弁頭243に当接するように、第1圧力式パイロット弁244は第2パイロット弁体214に接続される。したがって、第1圧力式パイロット弁244のポペット弁202の軸方向移動により、第1位置と第2位置との間で、第2圧力式パイロット弁246のパイロット弁スプール118が駆動される。第2パイロット弁ばね258は、第2パイロット弁孔216の第1末端室254に配置されてもよい。第2パイロット弁ばね258は、第1弁頭242に当接し、パイロット弁スプール218を第2位置側に付勢する。他の構成であってもよいが、図示される実施例では、第1圧力式パイロット弁244のポペット弁202が、第1位置において第2圧力式パイロット弁246のパイロット弁スプール118を通常付勢するように、第1パイロット弁ばね213は、第2パイロット弁ばね258より硬い。第2パイロット弁ばね258は、第1弁頭242と第2弁頭243の間で軸204に沿ってパイロット弁スプール218の中に延設される均圧通路260に収容されてもよい。均圧通路260は、第1末端室254と第2末端室256との間に流体を輸送し、それにより第1末端室254と第2末端室256の間の圧力を均一にする。
【0042】
図示される実施形態では、第2圧力式パイロット弁246は、ノーマルクローズ四方向弁として働くが、他の構成であってもよい。図示される実施例において、第1・第2排出口弁部材247、248は、長手方向において第1弁頭1および第2弁頭2の間に位置する。第1・第2弁部材250、252は、長手方向において第1・第2排出口弁部材247、248の間に位置する。しかしながら、パイロット弁スプール218は、本開示の範囲を逸脱ない限り、他の構成であってもよい。以下に説明されるように、第2圧力式パイロット弁246からの加圧流体84は、より大きい主弁42を作動させる。
【0043】
パイロット弁スプール218が第1位置にある時、第1弁部材250は、第1弁座238と当接して配置され、第2排出口弁部材248は、第2排出口弁座236と当接して配置され、第2弁部材252は第2弁座240から長手方向に離れており、第1排出口弁部材247は第1排出口弁座234から長手方向に離れており、第2圧力式パイロット弁246における第1流体流路を形成する。第1流体流路は、第2パイロット入口226から第2パイロット弁孔216の一部を通過して、ノーマルオープンパイロット出口通路66に延設される。同時に、ノーマルクローズパイロット出口通路64は、パイロット弁スプール218が第1位置にある時、周辺大気132と通気する。
【0044】
パイロット弁スプール218が第2位置にある時、第2弁部材252は、第2弁座240と当接して配置され、第1排出口弁部材247は第1排出口弁座234と当接して配置され、第1弁部材250は第1弁座238から長手方向に離れており、第2排出口弁部材248は第2排出口弁座236から長手方向に離れており、第2圧力式パイロット弁246内に第2流体流路を形成する。第2流体流路は、第2パイロット入口226から、第2パイロット弁孔216の一部を通過して、ノーマルクローズパイロット出口通路64に延設される。同時に、ノーマルオープンパイロット出口通路66は、パイロット弁スプール218が第2位置にある時、周辺大気132と通気する。
【0045】
第2圧力式パイロット弁246のパイロット弁スプール218が第1位置にある時、パルス弁アッセンブリ40の主弁スプール52は、閉位置に移動する。この状態において、加圧流体84は、台座入口94を通って台座92に進入し、主弁体48の入口58を通過し、長手方向において第1ピストン76と主弁部材80の間に位置付けられた主弁孔50の一部に進入する。第1パイロット弁ばね213は、第1圧力式パイロット弁244のポペット弁202を第2圧力式パイロット弁246側に押し、第2圧力式パイロット弁246のパイロット弁スプール218を第1位置に保持する。主弁孔50中の加圧流体84の一部は、主弁体48のパイロット入口通路62に進入し、第2パイロット入口226を通過し、長手方向においてパイロット弁スプール218の第1弁部材250と第2排出口弁部材248の間に位置する第2パイロット弁孔216の一部に進入し、第1流体流路に沿って進み、主弁体48のノーマルオープンパイロット出口通路66に進入する。このように加圧流体84は主弁孔50の第2加圧室86にたまり、主弁ばね90と協働して、主弁スプール52を閉位置に保持する。閉位置において、主弁部材80の当接面88は、主弁孔面74と当接して配置される。したがって、入口58から主弁孔50に進入する加圧流体84は、主弁部材80で遮断され、主弁体48の出口60、ひいては台座92の台座出口96に流入することができない。
【0046】
第2圧力式パイロット弁246のパイロット弁スプール218が第2位置にある時、パルス弁アッセンブリ40の主弁スプール52は、開位置に移動する。この状態において、加圧流体84は、台座入口94を通って台座92に進入し、主弁体48の入口58を通過し、長手方向において第1・第2ピストン76,78の間に位置付けられた主弁孔50の一部に進入する。第1作業室205の加圧流体84は、圧力放出口207を通して放出され、ポペット弁202に亘って圧力差を生じさせ、ポペット弁202を第2圧力式パイロット弁246から強制的に離す。第2作業室206内の圧力と第2パイロット弁ばね258の付勢力は、第2圧力式パイロット弁246のパイロット弁スプール218を第2位置へ移動させる。主弁孔50中の加圧流体84の一部は、主弁体48のパイロット入口通路62に進入し、第2パイロット入口226を通過し、長手方向においてパイロット弁スプール218の第2弁部材252と第1排出口弁部材247の間の位置する第2パイロット弁孔216の一部に進入し、第2流体流路に沿って進み、主弁体48のノーマルクローズパイロット出口通路64に進入する。このように加圧流体84は主弁孔50の第1加圧室82にたまり、主弁スプール52を開位置まで押す。この開位置において、主弁部材80の当接面88は、主弁孔面74から離れている。したがって、入口58から主弁孔50に進入する加圧流体84は、主弁体48の出口60に流入することができ、ひいては加圧流体84のパルスとして台座92の台座出口96に流入することができる。
【0047】
上記開示に照らして、多くの変形および改良が本発明では可能であり、添付の請求項の範囲内で、特記されるのとは異なるように実行されてもよい。これらの先の記載は、発明新規性がその単一性を行使する任意の組み合わせを包含すると解釈されるべきである。装置請求項における用語「前記(said)」の使用は、請求項のカバー範囲に含まれることを意図する積極的な記載であり、一方、用語「前記(the)」は、請求項のカバー範囲に含まれることを意図しない単語に先行する。
図1
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図7