(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】冷蔵庫
(51)【国際特許分類】
F25D 29/00 20060101AFI20240618BHJP
F25D 23/02 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
F25D29/00 Z
F25D23/02 304Z
(21)【出願番号】P 2020020616
(22)【出願日】2020-02-10
【審査請求日】2022-10-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000567
【氏名又は名称】弁理士法人サトー
(72)【発明者】
【氏名】三嶋 浩二
【審査官】笹木 俊男
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2014/057798(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第102878774(CN,A)
【文献】中国実用新案第204923624(CN,U)
【文献】国際公開第2018/020653(WO,A1)
【文献】特開2016-040491(JP,A)
【文献】特開2017-146039(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25D 1/00 ~ 31/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部機器が接続される外部機器接続用基板と、
所定情報を検知する検知部が実装される検知部用基板と、
貯蔵室を開閉する複数の扉と、
を備え、
複数の前記扉は、それぞれ大きさが異なっており、
前記外部機器接続用基板は、前記検知部用基板とは別の基板として備えられているとともに、前記検知部用基板が備えられている扉よりも大きい別の扉に備えられており、
前記外部機器接続用基板が備えられている扉は、前記外部機器接続用基板と前記検知部用基板が備えられている扉との間に手掛け部を備えて
おり、
前記外部機器接続用基板が備えられている扉の前面に、後方に窪む凹部が設けられており、
前記凹部内に、左右方向の一方側に向かって開口する接続口が設けられている冷蔵庫。
【請求項2】
前記外部機器接続用基板が備えられている扉は、前記検知部用基板が備えられている扉よりも左右方向の寸法が大きい請求項1に記載の冷蔵庫。
【請求項3】
ユーザによる操作内容を所定情報として検知する操作検知センサを前記検知部として備え、
前記操作検知センサが実装される操作検知センサ用基板を前記検知部用基板として備え、
前記操作検知センサ用基板は、前記検知部用基板が備えられている扉において他の前記検知部用基板から離れた位置に備えられている請求項1または2に記載の冷蔵庫。
【請求項4】
ユーザによる操作内容を所定情報として検知する操作検知センサと、外気の温度を所定情報として検知する外気温センサと、を前記検知部として備え、
前記操作検知センサが実装される操作検知センサ用基板を前記検知部用基板として備え、
前記外気温センサは、前記操作検知センサ用基板に実装されている請求項1から3の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項5】
前記外部機器接続用基板は、縦方向において前記検知部用基板とは異なる位置に備えられている請求項1から4の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【請求項6】
前記外部機器接続用基板は、横方向において前記検知部用基板とは異なる位置に備えられている請求項1から5の何れか1項に記載の冷蔵庫。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本実施形態は、冷蔵庫に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば特許文献1に開示されているように、外部機器を接続可能なUSBコネクタを備える冷蔵庫が考えられている。この冷蔵庫によれば、USBコネクタに外部機器を接続することで、冷蔵庫から給電しながら外部機器を動作させることができ、外部機器のバッテリ残量を気にすることなく動作させることができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、冷蔵庫には、例えば、周辺の湿度を検知する湿度センサを実装した基板、外気の温度を検知する外気温センサを実装した基板など種々の基板が備えられている。一方、上述したUSBコネクタを実装する基板においては、接続された外部機器への給電時間が長くなったり、接続された外部機器の動作時間が長くなったりすると、当該基板に実装されている集積回路などが発熱し、その発熱の影響が周囲の他の基板に及んでしまうという課題がある。
【0005】
そこで、本実施形態は、外部機器が接続される基板を備える冷蔵庫について、その基板からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを抑制できるようにした構成を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本実施形態に係る冷蔵庫は、外部機器が接続される外部機器接続用基板と、所定情報を検知する検知部が実装される検知部用基板と、貯蔵室を開閉する複数の扉と、を備え、複数の前記扉は、それぞれ大きさが異なっており、前記外部機器接続用基板は、前記検知部用基板とは別の基板として備えられているとともに、前記検知部用基板が備えられている扉よりも大きい別の扉に備えられており、前記外部機器接続用基板が備えられている扉は、前記外部機器接続用基板と前記検知部用基板が備えられている扉との間に手掛け部を備えており、前記外部機器接続用基板が備えられている扉の前面に、後方に窪む凹部が設けられており、前記凹部内に、左右方向の一方側に向かって開口する接続口が設けられている。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本実施形態に係る冷蔵庫の構成例を概略的に示す正面図
【
図2】本実施形態に係る右側の冷蔵室扉の下部の構成例を拡大して示す斜視図
【
図3】本実施形態に係る凹部およびその周辺部分の構成例を拡大して示す図
【
図4】本実施形態に係る左側の冷蔵室扉の下部の構成例を拡大して示す斜視図
【
図5】本実施形態の変形例に係る扉の下部の構成例を拡大して示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、冷蔵庫に係る一実施形態について図面を参照しながら説明する。
図1に例示する冷蔵庫10は、その外郭を構成する矩形箱状の断熱箱体11の内部に、食品類が貯蔵される複数の貯蔵室を備えている。断熱箱体11は、冷蔵庫10の本体部を構成する冷蔵庫本体の一例であり、内箱と外箱との間に真空断熱パネルや発泡ウレタンなどの断熱材を備えた構成である。断熱箱体11には、例えば食品類などの貯蔵物を収容する貯蔵室として、冷蔵温度帯に維持される冷蔵室12が設けられている。
【0009】
冷蔵室12の前面開口部は、左右方向に回動する、いわゆる観音開き式の2つの冷蔵室扉12R,12Lによって開閉されるようになっている。冷蔵室扉12Rは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において冷蔵庫10の正面から見て右側の端部が図示しない回動支持部によって回動可能に支持されている。よって、冷蔵室扉12Rは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態における右辺側が回動基端側となり、左辺側が回動自由端側となる。また、冷蔵室扉12Lは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において冷蔵庫10の正面から見て左側の端部が図示しない回動支持部によって回動可能に支持されている。よって、冷蔵室扉12Lは、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態における左辺側が回動基端側となり、右辺側が回動自由端側となる。
【0010】
また、本実施形態では、冷蔵室扉12R,12Lの縦方向つまり上下方向の寸法は、ほぼあるいは完全に同じ寸法となっている。しかし、冷蔵室扉12R,12Lの横方向つまり左右方向の寸法は、異なる寸法となっている。この場合、冷蔵室扉12Rの横方向の寸法は、冷蔵室扉12Lの横方向の寸法よりも長くなっている。以上の通り、冷蔵室扉12R,12Lは、それぞれ大きさが異なっている。
【0011】
また、断熱箱体11には、冷蔵室12以外の貯蔵室として、さらに、冷蔵温度帯に維持される野菜室13、冷凍温度帯に維持される冷凍室14、小冷凍室15、製氷室16などの各種の貯蔵室が設けられている。野菜室13は、引き出し式の野菜室扉13aによって開閉されるようになっている。冷凍室14は、引き出し式の冷凍室扉14aによって開閉されるようになっている。小冷凍室15は、引き出し式の小冷凍室扉15aによって開閉されるようになっている。製氷室16は、引き出し式の製氷室扉16aによって開閉されるようになっている。
【0012】
冷蔵庫10は、複数種類の基板を備えた構成となっている。以下、これら基板に関連する構成例について詳細に説明する。冷蔵庫10は、少なくとも、USB基板21、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51を備えている。また、USB基板21は、その他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51とは別の基板として備えられている。また、USB基板21、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51は、それぞれ別の基板として備えられている。
【0013】
USB基板21は、図示しない外部機器が接続される外部機器接続用基板の一例である。USB基板21は、USBコネクタ21aを備えている。USBコネクタ21aには、各種の外部機器がケーブルや接続端子などを介して接続される。USB基板21のUSBコネクタ21aに接続される外部機器としては、例えば、スマートフォン、タブレット端末、携帯端末、小型扇風機、USBメモリなど、USB規格に準拠した様々な機器が考えられる。
【0014】
湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51は、所定情報を検知する検知部が実装される検知部用基板の一例である。湿度センサ基板31は、検知部の一例として湿度センサ31aを備えている。湿度センサ31aは、貯蔵室内の湿度あるいは冷蔵庫1周辺の湿度を所定情報の一例として検知する。湿度センサ基板31に実装されている図示しない集積回路は、湿度センサ31aによる検知情報を図示しない制御装置に出力する。そして、制御装置は、受信した湿度センサ31aによる検知情報に基づき、貯蔵室内の湿度あるいは冷蔵庫1周辺の湿度を特定する。
【0015】
タッチセンサ基板41Rおよびタッチセンサ基板41Lは、それぞれ、検知部の一例としてタッチセンサ41aを備えている。タッチセンサ41aは、ユーザの手指が冷蔵室扉12R,12Lの開扉用タッチ部12Tに接触したことを所定情報の一例として検知する。タッチセンサ基板41Rに実装されている図示しない集積回路は、タッチセンサ41aによる検知情報を図示しない制御装置に出力する。そして、制御装置は、受信したタッチセンサ41aによる検知情報に基づき、ユーザの手指が冷蔵室扉12Rの開扉用タッチ部12Tに接触したことを特定する。そして、制御装置は、ユーザの手指が冷蔵室扉12Rの開扉用タッチ部12Tに接触したことを検知すると、冷蔵室扉12Rを自動的に開扉させる図示しない開扉用ソレノイドを駆動する。また、タッチセンサ基板41Lに実装されている図示しない集積回路は、タッチセンサ41aによる検知情報を図示しない制御装置に出力する。そして、制御装置は、受信したタッチセンサ41aによる検知情報に基づき、ユーザの手指が冷蔵室扉12Lの開扉用タッチ部12Tに接触したことを特定する。そして、制御装置は、ユーザの手指が冷蔵室扉12Lの開扉用タッチ部12Tに接触したことを検知すると、冷蔵室扉12Lを自動的に開扉させる図示しない開扉用ソレノイドを駆動する。
【0016】
操作基板51は、検知部および操作検知センサの一例としてタッチセンサ51aを備えている。この場合、操作基板51は、複数のタッチセンサ51aを備えている。タッチセンサ51aは、ユーザの手指が操作部Sに接触したことを所定情報の一例として検知する。この場合、操作部Sは、冷蔵室扉12Lの前面において、いわゆるタッチパネルとして設けられている。操作基板51に実装されている図示しない集積回路は、タッチセンサ51aによる検知情報を図示しない制御装置に出力する。そして、制御装置は、受信したタッチセンサ51aによる検知情報に基づき、ユーザが入力した操作内容を特定する。なお、操作基板51は、操作検知センサが実装される操作検知センサ用基板の一例でもある。
【0017】
次に、各種基板の配置位置についてさらに詳細に説明する。本実施形態によれば、USB基板21は、冷蔵室扉12Rの下端部における幅方向のほぼ中央部に位置して設けられている。湿度センサ基板31は、冷蔵室扉12Lの下端部における幅方向のほぼ中央部に位置して設けられている。タッチセンサ基板41Rは、冷蔵室扉12Rの回動自由端側の下部に位置して設けられている。タッチセンサ基板41Lは、冷蔵室扉12Lの回動自由端側の下部に位置して設けられている。操作基板51は、冷蔵室扉12Lの回動自由端側のうち上下方向の上部からほぼ中央部にわたって長尺に設けられている。
【0018】
即ち、USB基板21は、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41L、操作基板51が備えられている冷蔵室扉12Lとは別の扉、この場合、冷蔵室扉12Rに備えられている。また、USB基板21は、タッチセンサ基板41Rが備えられている扉と同じ扉、この場合、冷蔵室扉12Rに備えられている。
【0019】
また、USB基板21は、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41L、操作基板51が備えられている冷蔵室扉12Lよりも大きい扉、この場合、冷蔵室扉12Rに備えられている。また、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41L、操作基板51は、USB基板21が備えられている冷蔵室扉12Rよりも小さい扉、この場合、冷蔵室扉12Lに備えられている。
【0020】
また、USB基板21は、縦方向において、他の基板、この場合、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51が配置されている高さ位置とは異なる高さ位置に備えられている。この場合、USB基板21は、縦方向においてタッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51よりも低い位置に備えられている。また、USB基板21は、縦方向において湿度センサ基板31と完全にあるいはほぼ同じ高さ位置に備えられている。
【0021】
また、USB基板21は、横方向において、他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51が配置されている位置とは異なる位置に備えられている。この場合、USB基板21は、他の全ての基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51よりも左右方向の一方側、この場合、右側に位置して設けられている。なお、USB基板21よりも右側に他の基板が存在していてもよい。
【0022】
また、冷蔵庫10は、さらに、外気温センサ61aを備えている。外気温センサ61aは、検知部の一例であり、外気の温度つまり冷蔵庫1周辺の温度を所定情報の一例として検知する。そして、この外気温センサ61aは、当該外気温センサ61a用の基板ではなく、操作検知センサ用基板の一例である操作基板51に実装されている。即ち、冷蔵庫10は、外気温センサ用基板および操作検知センサ用基板を共通の基板51により兼用した構成となっている。
【0023】
次に、USB基板21の配置位置およびその周辺部分の構成例について説明する。
図2に例示するように、USB基板21は、冷蔵室扉12Rの下端部のうち当該冷蔵室扉12Rの幅方向のほぼ中央部に位置して設けられている。より具体的に説明すると、冷蔵室扉12Rの下端部のうち回動基端側の部分には、凹部71が設けられている。凹部71は、冷蔵室扉12Rの表面、この場合、冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において前面となる面に対し傾斜するように窪んでいる。また、凹部71は、冷蔵室扉12Rの回動基端側から中央部側に向かって窪みが徐々に深くなる傾斜状となっている。また、凹部71を構成する壁面、この場合、冷蔵室扉12Rの中央部側の壁面には接続口72が設けられている。そして、USB基板21は、この接続口72の奥部に備えられており、この接続口72を通してUSBコネクタ21aを凹部71内に臨ませている。
【0024】
以上の構成例によれば、冷蔵室扉12Rが冷蔵室12の前面開口部を閉塞した閉塞状態において、凹部71が左右方向の一方側、この場合、右側に向かって開放された構成が実現される。よって、特に右利きのユーザによれば、右手で持った外部機器を右方から左方に向けて、つまり、接続口72に向けて凹部71内に挿入しやすく、従って、外部機器の取り付けを円滑に行うことができる。また、外部機器の取り外しも、右手で持った外部機器を左方から右方に向けて引き出すようにして円滑に行うことができる。なお、接続口72は、着脱可能な接続口蓋72aによって閉塞可能となっている。
【0025】
また、冷蔵室扉12Rの下端部は、例えばプラスチック材料からなる扉構成部材81Rによって構成されている。よって、冷蔵室扉12Rの下端部の断熱性は、当該冷蔵室扉12Rの内部に備えられている図示しない断熱材の断熱性よりも低くなっている。なお、冷蔵室扉12Rの下端部には、回動自由端側に位置して、ユーザが手指を掛けることが可能な手掛け部12Raが設けられている。また、冷蔵室扉12Rの内部に備えられる断熱材は、発泡断熱材や真空断熱パネルなどである。
【0026】
図3には、USB基板21のUSBコネクタ21aに、図示しない外部機器から延びる長尺なUSB端子Mが接続された状態例を示している。即ち、USB端子Mは、USB基板21のUSBコネクタ21aに対し、凹部71の傾斜に沿って斜め方向から接続される。そして、USB基板21のUSBコネクタ21aに接続されたUSB端子Mは、その殆どの部分が凹部71内に収容される。よって、冷蔵室扉12Rの表面からUSB端子Mが殆どあるいは完全に突出しない構成を実現することができる。また、冷蔵庫10の側部、この場合、右側部に壁Wが存在する場合においては、冷蔵室扉12Rを開いたとしても、USB端子Mの端部が壁Wに接触あるいは当接することを回避することができる。
【0027】
次に、湿度センサ基板31の配置位置およびその周辺部分の構成例について説明する。
図4に例示するように、湿度センサ基板31は、冷蔵室扉12Lの下端部のうち当該冷蔵室扉12Lの幅方向のほぼ中央部に位置して設けられている。冷蔵室扉12Lの下端部は、例えばプラスチック材料からなる扉構成部材81Lによって構成されている。よって、冷蔵室扉12Lの下端部の断熱性は、当該冷蔵室扉12Lの内部に備えられている図示しない断熱材の断熱性よりも低くなっている。なお、冷蔵室扉12Lの下端部には、回動自由端側に位置して、ユーザが手指を掛けることが可能な手掛け部12Laが設けられている。また、冷蔵室扉12Lの内部に備えられる断熱材は、発泡断熱材や真空断熱パネルなどである。
【0028】
以上に例示した本実施形態に係る冷蔵庫10によれば、USB基板21は、他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51とは別の基板として備えられている。この構成によれば、USB基板21と他の基板との間の距離を十分に確保することができ、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを抑制することができる。
【0029】
また、冷蔵庫10によれば、USB基板21は、他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41L、操作基板51が備えられている冷蔵室扉12Lとは別の扉である冷蔵室扉12Rに備えられている。この構成によれば、USB基板21と他の基板との間の距離を一層十分に確保することができ、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを一層抑制することができる。
【0030】
また、冷蔵庫10によれば、USB基板21は、他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41L、操作基板51が備えられている冷蔵室扉12Lよりも大きい冷蔵室扉12Rに備えられている。このようにサイズの大きい扉においては、USB基板21を配置するためのスペースを無理なく十分に確保することができる。また、扉のサイズが大きい分、他の扉に備えられている基板からUSB基板21を十分に離間させて配置することができ、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを一層抑制することができる。
【0031】
また、冷蔵庫10によれば、他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41L、操作基板51は、USB基板21が備えられている冷蔵室扉12Rよりも小さい冷蔵室扉12Lに備えられている。このように、USB基板21以外の他の基板をサイズの小さい扉に備えることによって、USB基板21をサイズの大きい冷蔵室扉12Rに無理なく配置することができ、上述の効果を一層得やすくすることができる。
【0032】
また、冷蔵庫10によれば、外気温センサ61aは、操作基板51に実装されている。この構成によれば、外気温センサ61a用の基板を不要とすることができ、冷蔵庫10を構成する部品点数を抑制することができる。なお、外気温センサ61aを実装する基板は、操作基板51に限られるものではなく、USB基板21以外の基板であれば他の基板であってもよい。また、基板を兼用する検知部は、外気温センサ61aに限られるものではなく、他の検知部であってもよい。
【0033】
また、冷蔵庫10によれば、USB基板21は、縦方向において他の基板、この場合、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51とは異なる高さ位置に備えられている。この構成によれば、USB基板21と他の基板との間の距離を一層十分に確保することができ、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを一層抑制することができる。
【0034】
また、冷蔵庫10によれば、USB基板21は、横方向において他の基板、この場合、湿度センサ基板31、タッチセンサ基板41R、タッチセンサ基板41L、操作基板51とは異なる位置に備えられている。この構成によれば、USB基板21と他の基板との間の距離を一層十分に確保することができ、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを一層抑制することができる。
【0035】
なお、本実施形態は、上述した一実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の変更や拡張を行うことができる。例えば外部機器が接続される外部機器接続用基板は、USB基板21に限られるものではなく、USB規格以外の規格に準拠した基板であってもよい。
【0036】
例えば
図5に例示するように、冷蔵庫10は、冷蔵室12の前面開口部を開閉する1枚の冷蔵室扉112を備える構成としてもよい。そして、この冷蔵室扉112Rの下端部において、USB基板21と湿度センサ基板31とを所定距離離間させて配置するとよい。この場合、冷蔵室扉112の下端部を構成する例えばプラスチック製の扉構成部材181のうちUSB基板21の配置部分と湿度センサ基板31の配置部分とを仕切る部分は、仕切り部182として機能する。この場合、仕切り部182は、例えばプラスチック製の扉構成部材181の一部として構成されている。よって、この仕切り部182の断熱性は、冷蔵室扉112の内部に設けられている図示しない断熱材の断熱性よりも低くなっている。
【0037】
この構成によれば、USB基板21と湿度センサ基板31との間が仕切り部182によって仕切られているので、USB基板21および湿度センサ基板31を同じ扉に備える場合であっても、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを十分に抑制することができる。
【0038】
また、プラスチック製の扉構成部材181の一部を仕切り部182として構成したので、断熱性が高い仕切り部を設けることはできないものの、仕切り部182を実現するための専用の部材を設ける必要が無く、冷蔵庫10を構成する部品点数の抑制を図ることができる。
【0039】
なお、扉構成部材181の一部を仕切り部182として備えることに代えて、扉構成部材181とは別の部材を仕切り部として備える構成としてもよい。この場合、その仕切り部を、断熱性や熱遮断性を有する材料で構成することにより、USB基板21からの発熱の影響が他の基板に及んでしまうことを一層抑制することができる。
【0040】
また、冷蔵庫10は、USB基板21を冷蔵室扉12Lに備える構成としてもよい。また、冷蔵庫10は、USB基板21を冷蔵室扉12R,12L以外の扉、例えば、野菜室扉13a、冷凍室扉14a、小冷凍室扉15a、製氷室扉16aに備える構成としてもよい。また、冷蔵庫10は、USB基板21を断熱箱体11に備える構成としてもよい。この場合、USB基板21は、断熱箱体11の外郭を構成する平面、例えば、上面、左側面、右側面などに備えるとよい。また、USB基板21は、断熱箱体11の貯蔵室内から外部機器を接続可能に設けてもよい。
【0041】
また、冷蔵庫10は、USB基板21以外の基板を、冷蔵室扉12R,12R以外の扉に備える構成としてもよい。また、冷蔵庫10は、USB基板21以外の基板を、断熱箱体11に備える構成としてもよい。
【0042】
また、冷蔵庫10は、USB基板21を何れかの扉に設ける場合には、USB基板21以外の基板を断熱箱体11に備える構成としてもよい。また、冷蔵庫10は、USB基板21を断熱箱体11に設ける場合には、USB基板21以外の基板を何れかの扉に備える構成としてもよい。
【0043】
また、検知部は、上述した実施形態に例示したセンサ類に限られるものではなく、その他のセンサ類、例えば、貯蔵室内の照度を検知する照度センサ、冷蔵庫1周辺に存在する人体を検知する人感センサ、貯蔵室内あるいは冷蔵庫1周辺のにおいを検知するにおいセンサなどであってもよい。また、各種の検知部は、少なくともUSB基板21とは異なる基板に実装されていればよく、この条件を満たす限り、各種の基板は、それぞれ専用の基板に実装されていてもよいし、複数種類の検知部が共通の基板に実装されていてもよい。
【0044】
以上、本発明の実施形態を説明したが、本実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。本実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
図面中、10は冷蔵庫、12は冷蔵室(貯蔵室)、12R,12Lは冷蔵室扉(扉)、13は野菜室(貯蔵室)、13aは野菜室扉(扉)、14は冷凍室(貯蔵室)、14aは冷凍室扉(扉)、15は小冷凍室(貯蔵室)、15aは小冷凍室扉(扉)、16は製氷室(貯蔵室)、16aは製氷室扉(扉)、21はUSB基板(外部機器接続用基板)、31は湿度センサ基板(検知部用基板)、31aは湿度センサ(検知部)、41Rはタッチセンサ基板(検知部用基板)、41Lはタッチセンサ基板(検知部用基板)、41aはタッチセンサ(検知部)、51は操作基板(検知部用基板、操作検知センサ用基板)、51aはタッチセンサ(検知部、操作検知センサ)、61aは外気温センサ(検知部)、182は仕切り部、MはUSBメモリ(外部機器)を示す。