(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】搬送装置および搬送方法
(51)【国際特許分類】
B65G 19/22 20060101AFI20240618BHJP
H01L 21/677 20060101ALI20240618BHJP
B65G 47/31 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B65G19/22 C
H01L21/68 A
B65G47/31 D
(21)【出願番号】P 2020097027
(22)【出願日】2020-06-03
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】羽鳥 圭
【審査官】板澤 敏明
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-155516(JP,A)
【文献】国際公開第2009/028030(WO,A1)
【文献】特開昭63-017713(JP,A)
【文献】特開2009-190868(JP,A)
【文献】特開2000-136011(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 19/00-19/30
H01L 21/68
B65G 47/22-47/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
被搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送手段と、
前記被搬送物を位置決めする位置決め手段とを備え、
前記位置決め手段は、
前記搬送手段と共有され、搬送方向前方の位置決め部材と搬送方向後方の後押し部材とを相対移動させて前記被搬送物を搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込み、当該被搬送物の搬送方向の間隔を等間隔にする間隔調整手段を備え
、
前記間隔調整手段は、前記位置決め部材を搬送方向の反対方向に移動させずに、前記後押し部材を搬送方向に移動させて前記被搬送物を挟み込むことで、当該被搬送物を搬送方向に搬送するとともに、当該被搬送物の搬送方向の間隔を等間隔にすることを特徴とする搬送装置。
【請求項2】
被搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送工程と、
前記被搬送物を位置決めする位置決め工程とを実施し、
前記位置決め工程では、
搬送方向前方の位置決め部材と搬送方向後方の後押し部材とを相対移動させて前記被搬送物を搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込み、当該被搬送物の搬送方向の間隔を等間隔にする間隔調整工程を行
い、
前記間隔調整工程では、前記位置決め部材を搬送方向の反対方向に移動させずに、前記後押し部材を搬送方向に移動させて前記被搬送物を挟み込むことで、当該被搬送物を搬送方向に搬送するとともに、当該被搬送物の搬送方向の間隔を等間隔にすることを特徴とする搬送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送装置および搬送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被搬送物を所定の搬送方向に搬送する搬送装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された移送装置(搬送装置)における容器1(被搬送物)の位置決めに関しては、被搬送物に搬送方向後方から移送片12(位置決め手段)を押し当てるだけなので、当該被搬送物の搬送方向前方への移動規制が行われない。従って、被搬送物の搬送方向の間隔が不等間隔になった状態で被搬送物が搬送されるという不都合がある。
【0005】
本発明の目的は、被搬送物の搬送方向の間隔を等間隔にした状態で被搬送物を搬送することができる搬送装置および搬送方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、挟み込み部材を相対移動させて被搬送物を搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込むので、被搬送物の搬送方向の間隔を等間隔にした状態で被搬送物を搬送することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る搬送装置の説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を
図1に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な
図1(B)の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸の矢印方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
本発明の搬送装置EAは、被搬送物WKを所定の搬送方向TDに搬送する搬送手段10と、被搬送物WKを位置決めする位置決め手段20とを備え、供給装置30の近傍に配置されている。なお、本実施形態の被搬送物WKは、先細り形状のネック部WK1にキャップ部材WK2が取り付けられている。
【0011】
搬送手段10は、駆動機器としての回動モータ11と、回動モータ11の出力軸11Aに自由回転不能に支持された3体の第1駆動プーリ12と、第1駆動プーリ12と対をなして設けられた3体の第1従動プーリ13と、各第1駆動プーリ12および第1従動プーリ13それぞれに掛け回され、所定間隔EDおきに複数の後押し部材14Aが支持された3体の第1ベルト14と、自由回転する複数のボール15Aで被搬送物WKを支持するボールローラコンベア15とを備えている。
【0012】
位置決め手段20は、挟み込み部材としての位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aを相対移動させて被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込み、当該被搬送物WKの搬送方向TDの間隔を等間隔にする間隔調整手段21と、搬送方向TDに直交する直交方向RDの被搬送物WKの位置を揃える位置揃え手段22とを備えている。
間隔調整手段21は、搬送手段10と共有する後押し部材14Aと、駆動機器としての回動モータ21Aと、回動モータ21Aの出力軸21Bに自由回転不能に支持された2体の第2駆動プーリ21Cと、第2駆動プーリ21Cと対をなして設けられ、回動モータ11の出力軸11Aに自由回転可能に支持された2体の第2従動プーリ21Dと、第2駆動プーリ21Cおよび第2従動プーリ21Dに掛け回され、所定間隔EDおきに複数の位置決め部材21Fが支持された3体の第2ベルト21Eとを備えている。なお、各第1従動プーリ13は、回動モータ21Aの出力軸21Bにそれぞれ自由回転可能に支持されている。
位置揃え手段22は、上下方向に並設された2体の案内部材22Aを備えている。各案内部材22Aは、上方から見下ろした平面視において、被搬送物WKの搬送方向TDに向うに従ってボールローラコンベア15から離間するとともに、手前側から見た側面視において、右方に向うに従って相互間隔が広くなる呼び込み部22Bと、平面視において、呼び込み部22Bから搬送方向TDと平行に延びる平行部22Cとを備え、ネック部WK1の上下間隔よりも広く、キャップ部材WK2の上下間隔よりも狭い間隔で配置されている。
【0013】
供給装置30は、載置台31と、出力軸32Aでプッシャ33を支持する駆動機器としてのエアシリンダ32とを備えている。
【0014】
以上の搬送装置EAの動作を説明する。
先ず、
図1(A)、(B)中実線で示す初期位置に各部材が配置された搬送装置EAに対し、当該搬送装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の操作手段を介して、被搬送物WKの左右方向の幅WKWをパーソナルコンピュータやシーケンサ等の図示しない制御手段に入力するとともに、自動運転開始の信号を入力する。次いで、使用者または多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない移送手段が、
図1(A)、(B)に示すように、載置台31上に被搬送物WKを載置すると、供給装置30がエアシリンダ32を駆動し、プッシャ33を左方へ移動させて被搬送物WKを搬送装置EAに供給する。この際、被搬送物WKは、ネック部WK1が各案内部材22A間に入り込み、案内部材22Aによって前方に案内され、直交方向RD(前後方向)の位置決めが行われつつ、搬送装置EAに供給される。その後、
図1(A)、(B)中二点鎖線で示すように、被搬送物WKが後押し部材14Aによる搬送が可能な位置に到達すると、供給装置30がエアシリンダ32を駆動し、プッシャ33を初期位置に復帰させる。
【0015】
次に、搬送手段10が回動モータ11を駆動し、第1ベルト14を反時計回転方向に回転させると、
図1(C)に示すように、後押し部材14Aが被搬送物WKの搬送方向後端面WKRに当接した後、同図中二点鎖線で示すように、当該被搬送物WKを搬送方向TD(左方)へ搬送する。なお、本明細書における「時計回転方向」および「反時計回転方向」は、全て当該搬送装置EAを手前側から見た側面視における回転方向とする。そして、
図1(D)に示すように、後押し部材14Aと位置決め部材21Fとの間隔が被搬送物WKの左右方向の幅WKWと同じ間隔になり、位置決め部材21Fが被搬送物WKの搬送方向前端面WKFに当接すると、位置決め手段20が回動モータ21Aを駆動し、第2ベルト21Eを第1ベルト14と同じ方向に同じ移動速度で回転させる。これにより、被搬送物WKは、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aによって搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込まれ、搬送方向TDの位置決めが行われた状態で当該搬送方向TDに搬送される。
【0016】
次いで、
図1(E)に示すように、後押し部材14Aが所定間隔ED分移動すると、搬送手段10が回動モータ11の駆動を停止し、被搬送物WKの搬送方向TDへの移動を停止させる。この後も、位置決め手段20は回動モータ21Aの駆動を停止させることなく、
図1(E)中二点鎖線で示すように、第2ベルト21Eの反時計回転方向への回転が続行され、
図1(F)に示すように、位置決め部材21Fが所定間隔ED分移動すると、位置決め手段20が回動モータ21Aの駆動を停止し、以降上記同様の動作が繰り返される。このようにして上記同様の動作が繰り返されると、被搬送物WKは、搬送方向TDの間隔が等間隔となった状態で当該搬送方向TDへ搬送されることとなる。なお、上記のようにして搬送される被搬送物WKは、例えば、公知のシート貼付装置や公知の印刷装置等の図示しない処理装置によって、図示しない接着シートが貼付されたり、所定の印字が施されたりする所定の処理が施される。
【0017】
以上のような実施形態によれば、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aを相対移動させて被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込むので、被搬送物WKの搬送方向TDの間隔を等間隔にした状態で被搬送物WKを搬送することができる。
【0018】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0019】
例えば、搬送手段10は、被搬送物WKを間欠送りするものであってもよいし、連続送りするものでもよいし、ボールローラコンベア15に代えてまたは併用して、円筒形状または円柱形状のローラ、平板または丸棒等の支持部材で被搬送物WKを支持してもよいし、第1駆動プーリ12、第1従動プーリ13および第1ベルト14が1組または2組設けられていてもよいし、4組以上設けられていてもよいし、ボール15A、円筒形状または円柱形状のローラ等を駆動機器で駆動して被搬送物WKを搬送方向TDに搬送してもよいし、第1ベルト14上に被搬送物WKを載せて当該被搬送物WKを搬送方向TDに搬送してもよく、第1ベルト14上に被搬送物WKを載せて当該被搬送物WKを搬送する場合、ボールローラコンベア15や支持部材はあってもよいし、なくてもよいし、ボール15Aやローラ等を駆動機器で駆動したり、第1ベルト14上に被搬送物WKを載せたりして被搬送物WKを搬送する場合であって、後押し部材14Aを位置決め手段20と共有しない場合、後押し部材14Aはなくてもよい。
【0020】
位置決め手段20は、以下のように被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを行ってもよい。すなわち、位置決め手段20は、被搬送物WKが後押し部材14Aによる搬送が可能な位置に到達すると、搬送手段10および位置決め手段20が回動モータ11、21Aを駆動し、位置決め部材21Fが後押し部材14Aよりも速い速度で移動するように、第1、第2ベルト14、21Eを反時計回転方向に回転させる。次いで、当該位置決め部材21Fが搬送方向前方で他の被搬送物WKを後押ししている後押し部材14Aに所定距離接近すると、搬送手段10および位置決め手段20が回動モータ11、21Aを駆動し、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aを同じ速度で移動させ、位置決め部材21Fと後押し部材14Aとで挟み込まない状態で被搬送物WKを搬送する。その後、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aが所定間隔ED分移動した時点で、回動モータ11、21Aの駆動を停止して当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを行う。
位置決め手段20は、被搬送物WKが後押し部材14Aによる搬送が可能な位置に到達すると、搬送手段10および位置決め手段20が回動モータ11、21Aを駆動し、位置決め部材21Fが後押し部材14Aよりも遅い速度で移動するように、第1、第2ベルト14、21Eを反時計回転方向に回転させ、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aによって、被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込むと、第1、第2ベルト14、21Eを反時計回転方向に同じ速度で回転させ、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aが所定間隔ED分移動した時点で、回動モータ11、21Aの駆動を停止して当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを行ってもよい。
位置決め手段20は、被搬送物WKが後押し部材14Aによる搬送が可能な位置に到達すると、搬送手段10および位置決め手段20が回動モータ11、21Aを駆動し、第2ベルト21Eを反時計回転方向に回転させるとともに、第1ベルト14を時計回転方向に回転させ、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aによって、被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込むと、第1、第2ベルト14、21Eを反時計回転方向に同じ速度で回転させ、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aが所定間隔ED分移動した時点で、回動モータ11、21Aの駆動を停止して当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを行ってもよい。
位置決め手段20は、後押し部材14Aを搬送手段10と共有しなくてもよいし、駆動機器としての多関節ボットや駆動機器としてのリニアモータのスライダで位置決め部材21Fを支持する間隔調整手段を採用し、当該位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aによって、被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込んで当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを行ってもよいし、第2駆動プーリ21C、第2従動プーリ21Dおよび第2ベルト21Eが1組設けられていてもよいし、3組以上設けられていてもよいし、圧力センサやレギュレータ等の圧力検知手段や、回動モータ11、21Aのトルクを検知するトルク検知手段等を位置決め確認手段として採用し、後押し部材14Aと位置決め部材21Fとで被搬送物WKを挟み込む圧力やトルクが所定値に達した時点で、当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを完了させてもよい。
位置決め手段20は、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aを搬送方向TDと傾斜する方向に移動させて被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込んでもよいし、位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aの一方を搬送方向TDと平行な方向に移動させ、他方を搬送方向TDと傾斜する方向に移動させて被搬送物WKを搬送方向前方および搬送方向後方から挟み込んでもよい。
位置決め手段20は、被搬送物WKの搬送方向TDの間隔を等間隔にすることができる範囲内で当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めが行われればよく、例えば、後押し部材14Aと位置決め部材21Fとの間隔が被搬送物WKの左右方向の幅WKWよりも広い所望の間隔となった時点で、当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを完了させてもよいし、被搬送物WKが変形可能なもの等の場合、被搬送物WKの左右方向の幅WKWよりも狭い間隔となった時点で、当該被搬送物WKの搬送方向TDの位置決めを完了させてもよい。
位置決め部材21Fおよび後押し部材14Aは、初期位置に配置された状態でY軸方向に揃っていてもよいし、揃っていなくてもよい。
位置揃え手段22は、上方または下方の何れか1体の案内部材22Aで構成されていてもよいし、平面視において、被搬送物WKの搬送方向TDに向うに従ってボールローラコンベア15から離間しないまたは、ボールローラコンベア15に接近する呼び込み部22Bが設けられた案内部材22Aが採用されてもよいし、側面視において、右方に向うに従って相互間隔が広くなることのない呼び込み部22Bが設けられた案内部材22Aが採用されてもよいし、被搬送物WKの手前側と奥側とに当接し、当該被搬送物WKを直交方向RDに揃える構成でもよいし、断面視が円形、L型またはコ型の案内部材22Aが採用されてもよいし、本発明の搬送装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0021】
供給装置30は、例えば、駆動機器としての多関節ロボットや駆動機器としてのリニアモータのスライダでプッシャ33を支持し、被搬送物WKを搬送装置EAに供給してもよいし、本発明の搬送装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよく、備わっていない場合は人手で被搬送物WKをEAに供給してもよい。
【0022】
搬送装置EAは、被搬送物WKの左右方向の幅WKWが予め図示しない制御手段に入力されていてもよいし、カメラや投影機等の撮像手段や、光学センサや超音波センサ等の各種センサ等の検知手段を採用し、被搬送物WKの左右方向の幅WKWを検知して図示しない制御手段に入力する構成でもよい。
搬送装置EAによって搬送される被搬送物WKは、図示しない処理装置等によって所定の処理が施されなくてもよい。
【0023】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、搬送手段は、被搬送物を所定の搬送方向に搬送するものであればどのようなものでもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0024】
接着シートおよび被搬送物WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートおよび被搬送物WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよい。また、このような接着シートは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、さらには、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよい。また、被搬送物WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0025】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよい。
【符号の説明】
【0026】
EA…搬送装置
10…搬送手段
14A…後押し部材(挟み込み部材)
20…位置決め手段
21…間隔調整手段
21F…位置決め部材(挟み込み部材)
TD…搬送方向
WK…被搬送物