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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】レシピ提案システム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/015 20230101AFI20240618BHJP
   G06Q 10/00 20230101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q30/015
G06Q10/00
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2020185177
(22)【出願日】2020-11-05
(65)【公開番号】P2022074812
(43)【公開日】2022-05-18
【審査請求日】2023-07-03
(73)【特許権者】
【識別番号】503376518
【氏名又は名称】東芝ライフスタイル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100205785
【弁理士】
【氏名又は名称】▲高▼橋 史生
(74)【代理人】
【識別番号】100203297
【弁理士】
【氏名又は名称】橋口 明子
(74)【代理人】
【識別番号】100175824
【弁理士】
【氏名又は名称】小林 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100135301
【弁理士】
【氏名又は名称】梶井 良訓
(72)【発明者】
【氏名】森脇 実
(72)【発明者】
【氏名】田原 麻美
(72)【発明者】
【氏名】森脇 修斗
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-101967(JP,A)
【文献】特開2013-250698(JP,A)
【文献】特開2002-092120(JP,A)
【文献】特開2014-174791(JP,A)
【文献】特開2017-021670(JP,A)
【文献】特開2012-193873(JP,A)
【文献】特開2015-225588(JP,A)
【文献】国際公開第2017/085777(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが保有する食材を示す在庫情報を管理する食材管理部と、
参照可能な複数のレシピのなかから、前記在庫情報に基づき前記ユーザが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択するレシピ選択部と、
前記レシピ選択部により選択された前記1つ以上のレシピを出力する情報出力部と、
レシピを選択するユーザの指示を受け付ける受付部と、
前記1つ以上のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザの指示が前記受付部により受け付けられた場合、前記特定のレシピにより余る食材に応じて冷蔵庫の設定温度または運転モードを変更する冷蔵庫設定部と、
を備えたレシピ提案システム。
【請求項2】
前記ユーザから前記食材の摂取に係る摂取情報を受け付ける受付部と、をさらに備え、
前記レシピ選択部は、前記複数のレシピのなかから、前記摂取情報及び前記在庫情報に基づき前記1つ以上のレシピを選択する、
請求項1に記載のレシピ提案システム。
【請求項3】
前記摂取情報は、摂取予定人数を示す情報、摂取希望食材を示す情報、使用希望食材を示す情報、摂取希望料理を示す情報及び摂取希望料理の種類を示す情報のうち、少なくとも1つ以上の情報を含む、
請求項2に記載のレシピ提案システム。
【請求項4】
前記情報出力部は、前記情報出力部により出力されるレシピに前記ユーザが保有していない食材が含まれる場合、不足する食材を報知する、
請求項1から請求項3の何れか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項5】
前記レシピ選択部は、時間帯に相応しいレシピを優先して選択する、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項6】
前記レシピ選択部は、前記在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを優先して選択する、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項7】
前記レシピ選択部は、前記ユーザが保有する食材をより多く含むレシピを優先して選択する、
請求項1から請求項4のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項8】
ユーザの操作を検出する検出部をさらに備え、
前記食材管理部は、前記1つ以上のレシピのうち特定のレシピに関する前記ユーザの所定の操作が前記検出部により検出された場合、前記特定のレシピに含まれる食材を前記在庫情報から削除する、
請求項1から請求項7のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項9】
レシピを選択する前記ユーザの指示を受け付ける受付部と、
前記1つ以上のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザの指示が前記受付部により受け付けられた場合、前記特定のレシピに含まれる調理方法に応じて調理機器の設定を変更する調理機器設定部と、をさらに備えた、
請求項1から請求項8のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項10】
レシピを選択するユーザの指示を受け付ける受付部と、
前記1つ以上のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザの指示が前記受付部により受け付けられた場合、前記特定のレシピに含まれる調理方法に応じて調理機器の設定を変更する調理機器設定部と、
をさらに備えた、
請求項1から請求項9のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項11】
レシピを選択するユーザの指示を受け付ける受付部と、をさらに備え、
前記情報出力部は、前記1つ以上のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザの指示が前記受付部により受け付けられた場合、前記特定のレシピにより余る食材の保存方法を報知する、
請求項1から請求項10のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項12】
前記情報出力部は、前記在庫情報に基づき、前記ユーザが保有する食材の少なくとも一部を所定の優先順序で表示させ、
レシピを選択する前記ユーザの指示と、前記情報出力部により前記ユーザが保有する食材の少なくとも一部が前記所定の優先順序で表示された状態で、前記ユーザが保有する食材のなかから使用候補の食材を選択するユーザの指示と、を受け付ける受付部を、さらに備え、
前記レシピ選択部は、前記受付部により受け付けられた前記使用候補の食材を含むレシピを選択する、
請求項1から請求項11のうちいずれか1項に記載のレシピ提案システム。
【請求項13】
前記所定の優先順序は、食材の購入日順または食材の摂取期限順である、
請求項12に記載のレシピ提案システム。
【請求項14】
前記受付部は、前記情報出力部により前記ユーザが保有する食材の少なくとも一部が所定の優先順序で表示された状態で、前記ユーザが保有する食材のなかから使用候補の2つ以上の食材を選択するユーザの操作を受け付け可能であり、
前記レシピ選択部は、前記2つ以上の食材を選択するユーザの指示が前記受付部により受け付けられた場合、前記2つ以上の食材のうちいずれか1つを少なくとも含む複数のレシピを選択する、
請求項12または請求項13に記載のレシピ提案システム。
【請求項15】
前記情報出力部は、前記レシピ選択部により選択された前記複数のレシピを出力する場合、前記所定の優先順序に関わらず、前記複数のレシピを並び替えて出力する、
請求項14に記載のレシピ提案システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、レシピ提案システムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザが食材を入力するとレシピを提案するシステムが知られている。システムは、さらなる利便性の向上が期待されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2002-092120号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明が解決しようとする課題は、利便性を向上させることができるレシピ提案システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態のレシピ提案システムは、ユーザが保有する食材を示す在庫情報を管理する食材管理部と、参照可能な複数のレシピのなかから、前記在庫情報に基づき前記ユーザが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択するレシピ選択部と、前記レシピ選択部により選択された前記1つ以上のレシピを出力する情報出力部と、レシピを選択するユーザの指示を受け付ける受付部と、前記1つ以上のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザの指示が前記受付部により受け付けられた場合、前記特定のレシピにより余る食材に応じて冷蔵庫の設定温度または運転モードを変更する冷蔵庫設定部と、を備える
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】第1実施形態のレシピ提案システムの全体構成を示す図。
図2】第1実施形態の電子レンジの構成を示す図。
図3】第1実施形態の電子レンジの機能構成を示すブロック図。
図4】第1実施形態のサーバの機能構成を示す概略ブロック図
図5】第1実施形態の冷蔵庫を示す正面図。
図6】第1実施形態の制御部の機能構成を示すブロック図。
図7】第1実施形態の食材管理部の機能構成を示すブロック図。
図8】第1実施形態の在庫リストデータベースの内容の一例を示す図。
図9】第1実施形態の買い物リストデータベースの内容の一例を示す図。
図10】第1実施形態のゴミ箱データベースの内容の一例を示す図。
図11】第1実施形態の候補リストデータベースの内容の一例を示す図。
図12】第1実施形態の食材データベースの内容の一例を示す図。
図13】第1実施形態のレシピ提案システムの動作を示すフローチャート。
図14】第1実施形態のレシピ提案システムの動作を示すフローチャート。
図15】第1実施形態のレシピ提案システムの動作を示すフローチャート。
図16】第1実施形態のレシピ提案システムの動作を示すフローチャート。
図17】第2実施形態の表示画面の一例を示す図。
図18】第2実施形態の表示画面の一例を示す図。
図19】第2実施形態の表示画面の一例を示す図。
図20】第2実施形態の表示画面の一例を示す図。
図21】第2実施形態の表示画面の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、実施形態のレシピ提案システムを、図面を参照して説明する。以下の説明では、同一または類似の機能を有する構成に同一の符号を付す。そして、それら構成の重複する説明は省略する場合がある。「XXに基づく」とは、「少なくともXXに基づく」ことを意味し、XXに加えて別の要素に基づく場合も含み得る。「XXに基づく」とは、XXを直接に用いる場合に限定されず、XXに対して演算や加工が行われたものに基づく場合も含み得る。「XXまたはYY」とは、XXとYYのうちいずれか一方の場合に限定されず、XXとYYの両方の場合も含み得る。「XX」および「YY」は、任意の要素(例えば任意の情報)である。以下では「データベース」を「DB」と表記する。「貯蔵室の温度」は、貯蔵室の空気温度を意味する。
【0008】
(第1の実施形態)
[1.レシピ提案システムの全体構成]
以下、レシピ提案システム1の全体構成について説明する。
図1は、実施形態のレシピ提案システム1の全体構成を示す図である。レシピ提案システム1は、冷蔵庫101、電子レンジ102、サーバ200及び端末機器300を備える。
【0009】
ネットワークNWは、例えば、インターネット、セルラー網、Wi-Fi網、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、公衆回線、電話回線、無線基地局などのうち1つ以上を含む。
【0010】
「レシピ」とは、食材の調理方法を含む情報である。レシピは、食材に係る情報、調理時間、調理に必要とする家電機器、摂取可能人数(すなわち何人分の料理か)、摂取期限、料理の熱量、料理を宣伝する情報、料理を示す画像又は映像、料理の塩分及び調理の難易度などを含んでも良い。なお、「レシピ」は、レシピ情報の一例である。「摂取」とは、料理(または食材)を食べることを意味する。
【0011】
「食材」の例としては、穀物、野菜、果物、油、海藻、薬味、魚介類、肉、卵、乳、骨、調味料、香料、加工食品、乾物及び食品添加物などが挙げられる。なお、食材は調理されていないものに限定されない。例えば、食材は調理されたものであっても良い。「料理」とは、食材を調理したものをいう。なお、「料理」は食材そのものを含んでも良い。
【0012】
「調理する」ことの例としては、食材を洗浄すること、食材を切ること、食材を煮ること、食材を焼くこと、食材を炒めること、食材を蒸すこと、食材を和えること、食材を揚げること、食材を茹でること、食材を凍らせること、食材を干すことなどをいう。なお、「調理する」ことは上記の例に限定されない。なお、「調理する」ことは上記の例を2つ以上組み合わせたことで有っても良い。
【0013】
「食材に係る情報」の例としては、食材の名称、食材の量、食材の状態、食材の原産地、食材の種類などが挙げられる。「摂取期限」とは、摂取に関わる期限である。「摂取期限」の例としては、賞味期限、消費期限が挙げられる。
【0014】
冷蔵庫101は、ユーザUの住居に設置される。冷蔵庫101は家電機器の一例である。冷蔵庫101は食材の貯蔵及び食材の管理を行う。冷蔵庫101は、例えば住居内のルータRを介してネットワークNWと接続され、サーバ200と通信可能である。また、冷蔵庫101はルータRを介して電子レンジ102と通信可能である。また、冷蔵庫101は端末機器300と通信可能である。
【0015】
冷蔵庫101には、食材管理を行うためのアプリケーションプログラム(以下、アプリケーション1と称する)と、レシピ選択を行うためのアプリケーションプログラム(以下、アプリケーション2と称する)がインストールされている。アプリケーション1及びアプリケーション2は冷蔵庫101において起動する。なお、アプリケーション1及びアプリケーション2は1つのアプリケーションとして実行されても良い。
【0016】
なお、レシピ提案システム1は、複数の冷蔵庫101を備えても良い。また、レシピ提案システム1が備える冷蔵庫101の用途は家庭用に限定されない。例えば、冷蔵庫101はユーザUの勤務先に係る業務用冷蔵庫又は業務用冷凍庫であっても良い。また、レシピ提案システム1は冷蔵庫101の代わりに、食材の貯蔵及び食材の管理を行える家電機器を備えも良い。なお、レシピ提案システム1は冷蔵庫101に加えて、食材の貯蔵及び食材の管理を行える家電機器を備えも良い。冷蔵庫101の詳細な構成については後述する。
【0017】
電子レンジ102は、冷蔵庫101と同じユーザUの住居に設置される。電子レンジ102は家電機器の一例であるとともに、後述する「調理機器」の一例である。電子レンジ102は加熱により食材を調理する。電子レンジ102は、例えば住居内のルータRを介してネットワークNWと接続され、サーバ200と通信可能である。また、電子レンジ102はルータRを介して冷蔵庫101と通信可能である。なお、電子レンジ102は端末機器300と通信可能であっても良い。
【0018】
なお、レシピ提案システム1は、複数の電子レンジ102を備えても良い。また、レシピ提案システム1が備える電子レンジ102の用途は家庭用に限定されない。例えば、電子レンジ102はユーザUの勤務先に係る業務用電子レンジであっても良い。なお、レシピ提案システム1は電子レンジ102の代わりに、食材の調理を行える別の家電機器(以下、調理機器と称する)を備えも良い。
【0019】
調理機器の例としては、オーブンレンジ、炊飯器、IH(Induction Heating)調理器、電気コンロ、コーヒーメーカー、オーブントースター、もちつき機などが挙げられる。なお、レシピ提案システム1は電子レンジ102に加えて、別の調理機器を備えも良い。電子レンジ102の詳細な構成については後述する。
【0020】
端末機器300は、例えば、ユーザUが使用する移動体端末である。端末機器300の例としては、スマートフォン、タブレット端末機器などが挙げられる。端末機器300は、ネットワークNWと接続され、冷蔵庫101とサーバ200に通信可能である。なお、端末機器300は電子レンジ102と通信可能であっても良い。また、端末機器300は接続ケーブルを介して冷蔵庫101と通信可能であっても良い。上記接続ケーブルの例としては、USB(Universal Serial Bus)ケーブルが挙げられる。
【0021】
端末機器300は、表示画面310を有する。表示画面310は、画像や映像を表示可能な画面と、画面に重ねて設けられたタッチセンサとを含む。端末機器300には、冷蔵庫101に代えて/加えて、上述したアプリケーション1またはアプリケーション2の少なくとも一方がインストールされている。アプリケーション1及びアプリケーション2は、端末機器300において起動する。端末機器300は、上記例に限定されず、パーソナルコンピュータや、入力機能を有したテレビジョン受像機などでも良い。
【0022】
サーバ200は、レシピに係る様々なサービスを提供する。サーバ200は、例えば、1台以上のサーバ装置(クラウドサーバ)により構成される。サーバ200は、ルータRに含まれる情報処理部、および/またはネットワークNW中のルータに含まれる情報処理部など、エッジコンピューティングやフォグコンピューティングを行う情報処理部を含んでもよい。サーバ200については、詳しく後述する。
【0023】
[2.電子レンジ]
以下、電子レンジ102の詳細な構成について説明する。
電子レンジ102は電磁波により食材を加熱して、食材を調理する。なお、レシピ提案システム1は、電子レンジ102に代えてオーブンレンジを備えても良い。「オーブンレンジ」は、過熱水蒸気により食材を加熱して食材を調理する。なお、レシピ提案システム1は、電子レンジ102に加えて、オーブンレンジを備えても良い。
【0024】
図2は、電子レンジ102の構成を示す図である。
電子レンジ102は、筐体1021、前面板1022、取手1023、スタートボタン1024、取り消しボタン1025、設定部1026、制御部1027、及び表示部1029を含む。なお、図2に示す電子レンジ102の構成は一例である。
【0025】
筐体1021は電子レンジ102の他の構成要素を収める略六面体の箱状に形成されている。筐体1021の略六面のうち、一面はその一部が開放されている。ユーザUは取手1023を用いて前面板1022を動かして、電子レンジ102の内部に食材を投入することができる。
【0026】
ユーザUはスタートボタン1024を押下することにより、電子レンジ102の調理を開始できる。また、ユーザUはスタートボタン1024を押下する前に、設定部1026に設けられたボタンを押下することで、調理に係る設定を行える。ユーザUは取り消しボタン1025を押下することで、電子レンジ102の調理を中断できる。
【0027】
図3は、制御部1027の機能構成を示すブロック図である。制御部1027は、通信モジュール1028、検出部1030を含む。
制御部1027はスタートボタン1024、取り消しボタン1025及び設定部1026から入力内容を示す信号を受信することにより、入力を受け付ける。制御部1027は受け付けた入力内容を示す信号を表示部1029に送信する。制御部1027は受け付けた入力に基づいて、電子レンジ102の調理を制御する。
【0028】
例えば、ユーザUがスタートボタン1024を押下したとする。スタートボタン1024は調理を開始する旨の信号を制御部1027に送信する。制御部1027は、調理を開始する旨の信号をスタートボタン1024から受信する。これにより、制御部1027はスタートボタン1024から調理を開始する旨の入力を受け付ける。制御部1027は受け付けた入力に基づいて、電磁波を照射させて食材の調理を開始させる。制御部1027は調理を開始する旨の信号を表示部1029に送信する。表示部1029は調理を開始する旨の信号を受信する。表示部1029は調理を開始した旨を表示する。
【0029】
例えば、ユーザUが取り消しボタン1025を押下したとする。取り消しボタン1025は調理を完了させる旨の信号を制御部1027に送信する。制御部1027は、調理を完了させる旨の信号を取り消しボタン1025から受信する。これにより、制御部1027は取り消しボタン1025から入力を受け付ける。制御部1027は受け付けた入力に基づいて、電磁波の照射を中断させて調理を完了させる。制御部1027は調理を完了させる旨の信号を表示部1029に送信する。表示部1029は調理を完了させる旨の信号を受信する。表示部1029は調理を完了させた旨を表示する。なお、取り消しボタン1025は「調理完了ボタン」であっても良い。
【0030】
制御部1027は通信モジュール1028を介してルータRと通信可能である。電子レンジ102は、制御部1027及びルータRにより、冷蔵庫101及びサーバ200と通信可能である。
【0031】
制御部1027は通信モジュール1028を介して、後述する調理機器設定部167から調理機器の設定を示す信号を受信する。制御部1027は、調理機器の設定を示す信号に基づいて、電子レンジ102の設定を変更し、電子レンジ102の調理を制御する。
【0032】
表示部1029は制御部1027から信号を受信する。表示部1029は受信した信号に基づいて、当該信号に係る表示をする。
【0033】
検出部1030は、ユーザUの操作を検出する。上記「ユーザUの操作」の例としては、スタートボタン1024の押下、取り消しボタン1025の押下及び設定部1026が備えるボタンの押下などが挙げられる。また、検出部1030は検出したユーザUの操作を示す信号を、通信モジュール1028を介して冷蔵庫101に送信する。
【0034】
[3.サーバ]
以下、サーバ200の詳細な構成について説明する。
図4はサーバ200の機能構成を示す概略ブロック図である。サーバ200は、通信部201、レシピ設定部202及び記憶部203を含む。なお、図4に示すサーバ200の構成は一例である。サーバ200は1つまたは複数の装置により構成される。なお、サーバ200は異なる箇所に設けられた複数の装置により構成されても良い。
【0035】
通信部201は、ネットワークNW(図1参照)を介してユーザの住居のルータRから信号を受信する。また、通信部201はネットワークNWを介してルータRに信号を送信する。サーバ200は通信部201及びルータRにより、冷蔵庫101及び電子レンジ102と通信可能である。なお、サーバ200はユーザUの冷蔵庫101及び電子レンジ102だけでなく、他のユーザの家電機器と通信可能であっても良い。すなわち、1つのサーバ200は複数のユーザの家電機器と通信可能であっても良い。
【0036】
レシピ設定部202は、サーバ200のオペレータからレシピを受け入れて、記憶部203にレシピを記録する。上記「サーバ200のオペレータ」の例としては、家電機器の製造業者、サーバ200の管理業者、または家電機器のユーザ(例えばユーザUを含む複数のユーザ)などが挙げられる。なお、レシピ設定部202は、サーバ200のオペレータがレシピを入力しない場合であっても、サーバ200以外のサーバなどからレシピを受け入れても良い。
【0037】
記憶部203は、レシピ設定部202により記録されるレシピを記憶する。なお、記憶部203はレシピ設定部202と別の箇所に設けられても良い。例えば、記憶部203は家電機器の製造業者のデータセンターに設けられても良い。
【0038】
[4.冷蔵庫]
以下、冷蔵庫101の詳細な構成について説明する。
【0039】
[4-1.冷蔵庫の全体構造]
以下、冷蔵庫101の全体構造について説明する。
図5は、冷蔵庫101を示す正面図である。冷蔵庫101は、例えば、筐体110、複数の扉130、表示装置140、アクチュエータ150、制御部160、カメラ170、スピーカ180及びマイク190を含む。
【0040】
筐体110の内部には、複数の貯蔵室(保存部屋)120が設けられている。複数の貯蔵室120は、例えば、冷蔵室121、チルド室122、野菜室123、製氷室124、小冷凍室125、および主冷凍室126を含む。本実施形態では、最上部に冷蔵室121が配置され、冷蔵室121の下方に野菜室123が配置され、野菜室123の下方に製氷室124および小冷凍室125が配置され、製氷室124および小冷凍室125の下方に主冷凍室126が配置されている。ただし、貯蔵室120の配置は、上記例に限定されない。これら複数の貯蔵室120は、複数の扉130によってそれぞれ開閉可能に閉じられる。
【0041】
表示装置140の例としては、液晶ディスプレイまたは有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどが挙げられる。表示装置140は、画像および/または映像を表示可能な表示画面141を含む。また、表示装置140は、表示画面141に重ねて設けられたタッチセンサ142を含む。なお、図5に示す冷蔵庫101における表示装置140の位置は一例である。
【0042】
アクチュエータ150は、冷却用の冷媒を圧縮して冷却器に送る圧縮機と、冷却器により冷却された冷気を各貯蔵室120に送る送風機などを含む。
【0043】
制御部160は、表示装置140およびアクチュエータ150などを制御する。例えば、制御部160は、タッチセンサ142を介して、表示画面141に対するユーザUの操作を受け付け可能である。制御部160は、アクチュエータ150を制御することで、冷蔵庫101の各貯蔵室120の設定温度帯の変更、チルド室122の制御モードの変更、通常運転と比べて主冷凍室126を急速に冷却する「急速冷凍」、通常運転と比べて速く氷を作る「急速製氷」などの冷蔵庫101の機能を実行可能である。
【0044】
図6は、制御部160の機能構成を示すブロック図である。図6に示すように、制御部160は、検出部161、食材管理部162、受付部163、レシピ選択部164、情報出力部165、記憶部166、調理機器設定部167、冷蔵庫設定部168及び通信モジュール169を含む。
【0045】
検出部161は、ユーザUの操作を検出する。上記「ユーザUの操作」の例としては、表示装置140に対する入力が挙げられる。上記「ユーザUの操作」の具体例としては、1つ以上のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザUの指示(以下、選択指示と称する)などが挙げられる。なお、検出部161は検出した「ユーザUの操作」を示す信号を、食材管理部162に送信する。
【0046】
食材管理部162、受付部163、レシピ選択部164、情報出力部165、調理機器設定部167及び冷蔵庫設定部168の詳細については後述する。
【0047】
記憶部166は保存情報、設定情報などを記憶する。「保存情報」は、食材と食材の保存方法を関連付けた情報である。「保存方法」の詳細については後述する。「設定情報」は、レシピと調理機器の設定を関連付けた情報を含む。上記「調理機器の設定」の例としては、レシピに含まれる食材の調理方法に応じた設定(例えば、調理機器の動作モードおよび/または動作時間の設定)が挙げられる。また、「設定情報」は、食材と冷蔵庫101の設定温度または運転モード(例えば、チルド室122の制御モードや「急速冷凍」)を関連付けた情報を含む。保存情報及び設定情報は家電機器の製造業者などにより、予め記憶部166に記録される。
【0048】
なお、記憶部166は、ユーザUが記録した保存情報又は設定情報を記憶しても良い。なお、記憶部166は、冷蔵庫101以外の装置に設けられても良い。例えば、記憶部166はサーバ200に設けられても良い。
【0049】
通信モジュール169は通信用回路などを含み、ルータRと接続可能である。冷蔵庫101は通信モジュール169によりルータRと接続して、電子レンジ102、サーバ200及び端末機器300と通信可能である。
【0050】
カメラ170は、筐体110の内部または扉130に設けられる。図5に示すカメラ170の位置は一例である。カメラ170により撮影された食材の画像は冷蔵庫101の食材管理に用いられる。
【0051】
スピーカ180およびマイク190は、扉130に設けられる。スピーカ180およびマイク190が設けられた部分の近傍には、音声が通過しやすいように開口が設けられている。スピーカ180およびマイク190は、ケーブルを介して冷蔵庫101の制御部160に接続される。スピーカ180及びマイク190は制御部160によって制御される。
【0052】
[4-2.食材管理部]
以下、制御部160の食材管理部162の詳細について説明する。
図7は、食材管理部162の機能構成を示すブロック図である。食材管理部162は、情報処理部520および記憶部530を含む。記憶部530は、記憶部166の一部として設けられてもよい。食材管理部162は在庫情報を管理する。在庫情報とはユーザUが保有する食材を示す情報である。在庫情報の詳細については後述する。
【0053】
[4-2-1.情報処理部]
情報処理部520は、指示受付部521、登録情報管理部522、表示制御部523、音声処理部524、制御指示生成部525、および応答生成部526を含む。ただし、情報処理部520の一部または全部の構成要素は、冷蔵庫101に代えて、サーバ200又は端末機器300に設けられてもよい。表示制御部523は、情報出力部165の一部として設けられてもよい。
【0054】
指示受付部521は、端末機器300の表示画面310によって受け付けられたユーザUの操作を示す情報を、通信モジュール169を介して端末機器300から受け取る。また、指示受付部521は、表示装置140によって受け付けられたユーザUの操作を示す情報を表示装置140から受け取る。指示受付部521は、端末機器300又は表示装置140から受け取る情報を登録情報管理部522に送信する。
【0055】
登録情報管理部522は、指示受付部521から受け取る情報に基づき、後述する各種DBを更新する。上記「各種DB」は、在庫リストDB601、買い物リストDB602、候補リストDB604、ゴミ箱DB603、ユーザ設定DB606、常備品DB607、遠隔操作登録DB609である。登録情報管理部522は、後述する音声処理部524により解析された内容(発話によるユーザUの指示)を示す情報を、音声処理部524から受け取る。
【0056】
登録情報管理部522は、指示受付部521から受け取る情報に代えて/加えて、音声処理部524から受け取る情報に基づき「各種DB」を更新可能である。登録情報管理部522の動作については詳しく後述する。以下の説明で「ユーザUの操作」または「ユーザUの入力」とは、指示受付部521によって受け付けられたユーザUの操作、または後述する音声処理部524によって分析されたユーザUの操作を意味する。
【0057】
表示制御部523は各種DBの内容に基づき、表示用データおよび制御信号を生成する。上記「表示用データ」は、端末機器300の表示画面310に表示させる画像または映像を含む。なお、「表示用データ」は、表示装置140の表示画面141に表示させる画面又は映像を含んでも良い。
【0058】
表示制御部523は、生成した表示用データおよび制御信号を、通信モジュール169を介して表示装置140又は端末機器300に送信する。表示装置140又は端末機器300は表示用データ及び制御信号を受信する。表示装置140又は端末機器300は、受信した表示用データ及び制御信号に基づいて、食材管理に係る表示を行う。これにより、ユーザUは食材管理に係る情報を把握できる。
【0059】
なお、「表示画面に表示させる」とは、表示画面141又は表示画面310に表示させる意味に限定されない。「表示画面に表示させる」とは、表示装置140又は端末機器300に対して外部から表示用データおよび/または制御信号を与えることで、画像や映像を表示画面141又は表示画面310に表示させることも含み得る。
【0060】
音声処理部524は、マイク190によって取得された音声を示す信号をマイク190から受け取る。なお、音声処理部524は、端末機器300によって取得された音声を示す信号を、通信モジュール169を介して端末機器300から受け取っても良い。
【0061】
例えば、音声処理部524は取得した音声を示す信号のなかで、トリガワード以外の音声を示す信号を受け取る。音声処理部524は受け取った音声を示す信号を分析する。例えば、音声処理部524は、音声認識処理を行うことで音声を示す信号をテキスト化し、テキスト化された音声を示す信号に対して自然言語処理を行うことで意味解釈を行う。音声処理部524は、音声を示す信号の分析結果を、制御指示生成部525、および応答生成部526に出力する。
【0062】
制御指示生成部525は、音声処理部524による音声を示す信号の分析結果に基づき、ユーザUの発話に冷蔵庫101に対する指示が含まれる場合、その指示を受け付ける。上記「冷蔵庫101に対する指示」の例としては、各貯蔵室120の設定温度帯の変更、チルド室122の制御モードの変更、「急速冷凍」、または「急速製氷」などの指示などが挙げられる。
【0063】
制御指示生成部525は、「冷蔵庫101に対する指示」に対応する制御指示を生成する。食材管理部162は、制御指示生成部525により生成された制御指示に基づきアクチュエータ150を駆動させる。アクチュエータ150が駆動することにより、ユーザUが所望する制御を実現する。
【0064】
応答生成部526は音声DB610(後述)を参照し、スピーカ180から出力させる音声を示す信号を生成する。応答生成部526は、音声処理部524により分析されたユーザUの発話に対して回答すべき内容がある場合や、ユーザUに報知すべき内容がある場合、上記「音声を示す信号」を生成する。応答生成部526は、生成した音声を示す信号をスピーカ180に送信する。
【0065】
スピーカ180は、応答生成部526により生成された音声を示す信号を受信する。スピーカ180は音声を示す信号に基づいて、スピーカ180が備える振動板を振動させる。振動板が振動することにより、冷蔵庫101の周辺の空気が振動する。ユーザUは空気の振動により音声を示す信号に係る音声を認知できる。
【0066】
なお、応答生成部526は生成した音声を示す信号を端末機器300に送信しても良い。音声を示す信号を受信した端末機器300が備えるスピーカは、上記スピーカ180と同様に動作する。
【0067】
[4-2-2.各種DB]
記憶部530は、在庫リストDB601、買い物リストDB602、ゴミ箱DB603、候補リストDB604、食材DB605、ユーザ設定DB606、常備品DB607、履歴DB608、遠隔操作登録DB609、および音声DB610を記憶する。在庫リストDB601、買い物リストDB602、ゴミ箱DB603、候補リストDB604、ユーザ設定DB606、常備品DB607、履歴DB608は、ユーザU毎に準備されている。
【0068】
以下では、説明の便宜上、食材管理用のDBとして上記複数のDBが存在する例を示す。しかし、これらDBは一体のものとして管理されても良い。この場合、後述する特定のリスト(買い物リストや候補リスト)に表示させることを示す識別情報(例えばタグ)が各食材の登録に付与されても良い。なお、以下に説明する各種DBに対する処理(例えば食材の登録、削除、確認)は、登録情報管理部522により実行される。
【0069】
[4-2-2-1.在庫リストDB]
図8は、在庫リストDB601の内容の一例を示す図である。「在庫リスト」とは、ユーザUが保有する食材が管理されるリストである。以下の説明では「在庫リスト」を「食材リスト」又は「在庫情報」と称することがある。
【0070】
在庫リストDB601には、ユーザUの家庭に在庫として存在する食材が登録される。在庫リストDB601には、冷蔵庫101の内部に保存される食材に限らず、冷蔵庫101の外部で保存(例えば常温で保存)される食材も登録される。なお、在庫リストDB601には、複数の冷蔵庫101の内部に保存される食材が登録されても良い。なお、在庫リストDB601には、冷蔵庫101に存在する食材のみが登録されても良い。在庫リストDB601に登録された情報は、上述した「在庫情報」の一例である。
【0071】
在庫リストDB601では、食材毎に、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「保存場所」、「購入日」、「賞味期限」(または「消費期限」)、「数量」、「単位」、および「履歴」が対応付けられて登録される。
【0072】
「食材毎」とは、例えば同時に購入された同じ食材を意味する。言い換えると、同じ種類であっても、ある日時に購入された食材と、別の日時に購入された食材は、別の食材として登録される。なお、ここでいう「購入日」とは、特定の食材が新たに登録された登録日、すなわち在庫量が増えた日を指し、その食材の入手経路が購入ではなかった場合も含む意味で用いる。
【0073】
「食材分類」は、食材の区分を意味する。本実施形態では、「食材分類」として、「野菜」、「果物」、「肉類」、「魚介・海藻類」、「卵・乳製品」、「豆・豆製品」、「加工食品」、「ごはん・パン類」、「麺類」、「飲料」、「冷凍食品」、「甘味類」、「調味料」、「香辛料」、「お惣菜」、および「その他」である16種類の食材分類が設定されている。ただし、上記区分は例であり、食材分類の区分は適宜設定可能である。
【0074】
「保存場所」は、食材が保存された場所を意味する。本実施形態では、「保存場所」として、「冷蔵室」、「野菜室」、「冷凍室」、および「その他」である4種類の保存場所が設定されている。「冷蔵室」は、冷蔵室121とチルド室122とを纏めた領域に対応する。
【0075】
「野菜室」は、野菜室123に対応する。「冷凍室」は、小冷凍室125と主冷凍室126とを纏めた領域に対応する。「その他」は、冷蔵庫101の外部の保存場所に対応する。
【0076】
ただし、上記区分は例であり、保存場所の区分は適宜設定可能である。例えば、冷蔵室121とチルド室122とは互いに別の保存場所として区分されても良い。小冷凍室125と主冷凍室126とは互いに別の保存場所として区分されても良い。さらに言えば、保存場所の区分は、「冷蔵室の最上段」、「冷蔵室の右扉ポケット」のように細かく区分されてもよい。「保存場所」は、「保存部屋」または「保存領域」と称されてもよい。以下では説明の便宜上、「冷蔵室121」という場合、チルド室122を含み得る概念であり、主冷凍室126という場合、小冷凍室125を含み得る概念である。
【0077】
「数量」には、食材の最新の数量が登録される。
「履歴」には、食材が減少した場合に、減少後の数量および減少した日時などを示す情報が登録される。
【0078】
登録情報管理部522は、例えばユーザUの操作に基づき、在庫リストDB601に対する食材の登録、削除、確認を行う。本実施形態では、登録情報管理部522は、在庫リストDB601に登録された食材の賞味期限(または消費期限)の所定日数前(例えば1日前)に、賞味期限(または消費期限)が近い食材があることを端末機器300に通知する。
【0079】
この通知は、プッシュ通知として端末機器300の表示画面310に表示される。なおこの通知は、プッシュ通知として表示装置140の表示画面141に表示されても良い。
【0080】
登録情報管理部522は、在庫リストDB601に登録された食材の賞味期限(または消費期限)が経過した場合、賞味期限(または消費期限)が経過した食材を在庫リストDB601から自動で削除し、後述するゴミ箱DB603および候補リストDB604に食材の登録を移す。
【0081】
「在庫リスト」は制御部160の制御によって、端末機器300の表示画面310に「食材リスト」として表示される。なお、「在庫リスト」は表示装置140に「食材リスト」として表示されても良い。
【0082】
登録情報管理部522は、1つ以上のレシピのうち特定のレシピに関するユーザUの所定の操作が検出部により検出された場合、特定のレシピに含まれる食材を、前記特定レシピに含まれる数量分だけ在庫情報から削除する。この場合、登録情報管理部522は、在庫リストDB601に登録された食材の賞味期限(または消費期限)に基づき、例えば食材の賞味期限(または消費期限)が近い順に食材の登録を削除する。上記「検出部」の例としては、電子レンジ102が備える検出部1030、冷蔵庫101が備える検出部161などが挙げられる。上記「特定のレシピ」の例としては、ユーザUの選択指示に係るレシピなどが挙げられる。以下では、複数のレシピのなかから特定のレシピを選択するユーザの指示を「選択指示」と称する。
【0083】
例えば、ユーザUが冷蔵庫101の表示装置140に選択指示を入力したとする。検出部161はユーザUによる選択指示を検出する。検出部161は選択指示を示す信号を登録情報管理部522に送信する。登録情報管理部522は選択指示を示す信号を受信する。登録情報管理部522は選択指示に係るレシピに含まれる食材を在庫情報から削除する。
【0084】
また、ユーザUが電子レンジ102の取り消しボタン1025を押下したとする。検出部1030はユーザUの取り消しボタン1025の押下を検出する。検出部1030は検出した取り消しボタン1025の押下を示す信号を、冷蔵庫101に送信する。登録情報管理部522は取り消しボタン1025の押下を示す信号を受信する。登録情報管理部522は、ユーザUにより選択指示されたレシピに含まれる食材を在庫情報から削除する。
【0085】
なお、冷蔵庫101が読取装置を備える場合、登録情報管理部522は上記の食材登録の削除に係る動作を行わなくても良い。上記「読取装置」とは、食材のRFID(Radio frequency identification)タグを読み取る装置である。RFIDタグは食材又は食材の容器に付着されている。
【0086】
読取装置はRFIDタグを読み取り、制御部160に食材に係る信号を送信する。制御部160は食材に係る信号を受信する。制御部160は食材に係る信号に基づいて、在庫情報を更新する。そのため、冷蔵庫101が読取装置を備える場合、登録情報管理部522が在庫情報から上記削除を行わなくても、読取装置の読取により在庫情報から使用された食材が削除される。
【0087】
ユーザUは食材を調理するため、レシピ選択部164により選択されたレシピを参照する。ユーザUは上記選択されたレシピのなかから、レシピを選択指示する。ユーザUは選択指示したレシピに係る食材を使用する。ユーザUは在庫情報から、使用した食材を削除する必要がある。登録情報管理部522は、レシピに含まれる食材を在庫情報から削除する。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0088】
[4-2-2-2.買い物リストDB]
図9は、買い物リストDB602の内容の一例を示す図である。「買い物リスト」とは、買い忘れを防止するためにユーザUが買い物時に参照可能なリストであり、ユーザUの購入予定(例えば明示の購入意思)が確認された食材のリストである。
【0089】
「買い物リスト」は、後述する候補リストと比べて購入可能性が高いリストである。ただし、「買い物リスト」は、ユーザUの明示の購入意思に限らず、ユーザUの常備意思(ある食材を常備品として保有する意思)に基づく推定で登録された食材を含んでも良い。
【0090】
「買い物リスト」に登録される食材は、例えば、後述する「候補リスト」に一度登録された後、ユーザUの意思(ユーザUの操作)に基づいて「候補リスト」から「買い物リスト」に移動されることで「買い物リスト」に登録される。ただし、「買い物リスト」に登録される食材は、候補リストを経由せずに、ユーザUの操作に基づいて「買い物リスト」に直接登録されてもよい。「買い物リスト」は、制御部160の制御により端末機器300の表示画面310に表示される。なお、「買い物リスト」は表示装置140に表示されても良い。
【0091】
買い物リストDB602には、「買い物リスト」として表示させる食材が登録される。買い物リストDB602では、食材毎に、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「数量」、および「単位」が対応付けられて登録されている。登録情報管理部522は、ユーザUの操作に基づき、買い物リストDB602に対する食材の登録、削除、確認を行う。
【0092】
なお、後述する情報出力部165は、不足する食材を示す信号を登録情報管理部522に送信しても良い。「不足する食材」は、レシピが選択された場合に、当該レシピに必要な食材であって、在庫に無い食材をいう。登録情報管理部522は不足する食材を示す信号を受信する。登録情報管理部522は不足する食材を示す信号に基づいて、買い物リストDBを更新する(すなわち、買い物リストDBに食材の登録を追加する)。表示制御部523は、買い物リストDBに係る表示を行う。ユーザUは買い物リストDB602により、レシピに不足する食材を把握できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0093】
[4-2-2-3.ゴミ箱DB]
図10は、ゴミ箱DB603の内容の一例を示す図である。ゴミ箱DB603には、在庫リストDB601から削除された食材が一時的に登録される。例えば、ゴミ箱DB603には、在庫リストDB601に登録されていた食材が消費され、ユーザUの操作に基づいて在庫リストDBから削除された食材が登録される。
【0094】
本実施形態では、ゴミ箱DB603には、在庫リストDB601に登録されていた食材のなかで賞味期限(または消費期限)が徒過することで登録情報管理部522によって在庫リストDBから自動で削除された食材も登録される。
【0095】
ゴミ箱DB603に登録された食材は、ユーザUの操作によって在庫リストDB601に再登録可能である。ゴミ箱DB603に登録された食材は、ゴミ箱DB603に登録された登録日から所定期間(例えば3日間)が経過することでゴミ箱DB603から自動で削除される。
【0096】
なお、在庫リストDB601に賞味期限(または消費期限)が過ぎた食材が登録されていても、在庫リストDB601から自動では削除しなくても良い。この場合、賞味期限(または消費期限)が過ぎた食材は、ユーザUの操作により在庫リストDB601から削除される。
【0097】
ゴミ箱DB603に登録された食材も、自動削除までの期間を設けることなく、ユーザの操作を待って削除するようにしてもよい。ゴミ箱DB603では、食材毎に、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、「ゴミ箱DB603への登録日」が対応付けられて登録されている。
【0098】
検出部161又は検出部1030は、ユーザUの操作を示す信号を登録情報管理部522に送信する。登録情報管理部522はユーザUの操作を示す信号を受信する。登録情報管理部522はユーザUの操作を示す信号に基づいて、ゴミ箱DB603に食材を登録させる。
【0099】
ユーザUは食材を調理するため、レシピを参照する。ユーザUは、レシピを参照して調理した場合、当該レシピで使用した食材の登録を在庫リストDB601からゴミ箱DB603に移動させる必要がある。登録情報管理部522はユーザUの操作を示す信号に基づいて、在庫リストDB601からゴミ箱DB603に食材の登録を移動させる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0100】
[4-2-2-4.候補リストDB]
図11は、候補リストDB604の内容の一例を示す図である。「候補リスト」とは、買い忘れを防止するためにユーザUが補助的に参照可能なリストであり、ユーザUの購入予定(例えば明示の購入意思)が確認されていない購入候補の食材のリストである。
【0101】
「候補リスト」は、食材の在庫が減少したことに基づき、ユーザUに対して食材の購入を促す情報の一例である。「候補リスト」は、購入の提案情報であり、例えば在庫リストDB601に登録された食材の削除操作を利用して生成される。
【0102】
「候補リスト」は、制御部160の制御によって端末機器300の表示画面310に表示される。なお、「候補リスト」は表示装置140に表示されても良い。「候補リスト」の表示例については詳しく後述する。候補リストDB604には、「候補リスト」として表示させる食材が登録される。
【0103】
候補リストDB604では、食材毎に、「管理ID」、「食材名」、「食材分類」、候補リストDB604への登録日」が対応付けられて登録されている。下記のように、在庫リストDB601に登録された特定の食材の数量がゼロになる前に、所定の数量まで減ったことをもってその食材を候補リストDB604に登録されるようにする場合は、その食材の「数量」(在庫の数量)についても、その食材に対応づけて候補リストDB604に登録するようにしても良い。
【0104】
本実施形態では、候補リストDB604には、在庫リストDB601に登録されていた食材の数量が減少して所定条件が満たされた場合、その減少した食材が自動で登録される。「所定条件」は、例えば、減少後の食材の数が予め定められた閾値未満になることである。本実施形態では、「所定条件」は、減少後の食材の数がゼロとなる(すなわち、食材の在庫が無くなる)ことである。
【0105】
例えば、候補リストDB604には、在庫リストDB601に登録されていた食材が削除されてゴミ箱DB603に登録される場合、ゴミ箱DB603に登録される食材と同一の食材が自動で登録される。
【0106】
「登録の削除」とは、特定の食材の在庫が無くなった(有る状態から無い状態へと変化した)ことである。すなわち、候補リストDB604には、在庫リストDB601に登録されていた食材が消費されてユーザUの操作に基づいて在庫リストDBから削除された食材、および、在庫リストDBに登録されていた食材のなかで賞味期限(または消費期限)が徒過することで登録情報管理部522によって在庫リストDBから自動で削除された食材が自動で登録される。
【0107】
買い物リストDB602および候補リストDB604は、両方とも在庫が無くなった(または減少した)食材が登録される。買い物リストDB602および候補リストDB604は、互いに更新タイミングが異なる。
【0108】
本実施形態の制御部160は、ある食材について食べた/捨てたことに応じてユーザUが在庫リストDB601の登録を削除操作する場合、本来であればその食材の表示はその後不要のはずであるが、買い物を推奨するデータとして活用するものである。
【0109】
登録情報管理部522は、候補リストDB604に登録された食材を、買い物リストDB602に移動させるユーザUの操作を受け付け可能である。例えば、ユーザUは、後述する候補リストにおいて移動対象の食材の表示をタップ(単押し)して選択し、選択した食材を買い物リストに移動させることができる。選択した食材が買い物リストDB602に登録された場合、移動元である候補リストDB604から当該食材の登録が削除される。
【0110】
ここで、ある食材が候補リストDB604に既に登録されている状態で、ユーザUの操作によって同じ食材が買い物リストDB602に直接登録される場合(すなわち、候補リストDB604を経由せずに買い物リストDB602に食材が登録される場合)がある。
【0111】
この場合、登録情報管理部522は、上記食材を買い物リストDB602に登録するとともに、候補リストDB604から上記食材の登録を削除する。すなわち、既に買い物リストDB602に登録された食材については、在庫リストDB601における在庫の数量が上記「所定条件」を満たした場合であっても、候補リストDB604に登録されないこととなる。
【0112】
登録情報管理部522は、在庫リストDB601に登録された食材が減少して上記所定条件が満たされた場合であって、その食材がユーザUによって事前に登録された特別食材(例えば常備品DB607に登録された食材)である場合、候補リストDB604に対する上記食材の登録は行わず、買い物リストDB602に上記食材を直接登録してもよい。
【0113】
本実施形態では、候補リストDB604に登録可能な食材の最大数(例えば20個)が定められている。登録情報管理部522は、候補リストDB604に既に所定数(例えば最大数)の食材が登録されている場合、候補リストDB604に新しい食材の登録を追加することに応じて、候補リストDB604の古い登録を順次削除する。
【0114】
登録情報管理部522は、候補リストDB604の古い登録の削除を、候補リストDB604への登録日、食材の購入日、食材の賞味期限、または食材の消費期限のうち1つ以上に基づく優先順位に従って行う。例えば、登録情報管理部522は、候補リストDB604に登録されている食材のうち、食材の購入日が古い順、食材の賞味期限が古い順、または食材の消費期限が古い順で、古い登録の削除を行う。
【0115】
なお、上記のように在庫リストDB601に登録された特定の食材の数量がゼロになる前に所定の数量まで減ったことをもってその食材を候補リストDB604に登録されるようにする場合、在庫リストDB601に未だ在庫が残っている食材の中では、食材の賞味期限が新しい順、または食材の消費期限が新しい順で優先して削除するようにしてもよい。
【0116】
登録情報管理部522は、上記優先順位に代えて/加えて、候補リストDB604の古い登録の削除を、食材が属する食材分類に基づく優先順位に従って行う。例えば、登録情報管理部522は、食材が特定の食材分類に属する場合、その食材を削除する優先順位を下げ(または削除対象から外し)、当該食材が候補リストDB604から削除されにくくする。「特定の食材分類」は、常備品に近い性格を持つ食材分類であり、例えば調味料や香辛料である。
【0117】
登録情報管理部522は、上記優先順位に代えて/加えて、候補リストDB604の古い登録の削除を、食材の過去の在庫頻度、および/または食材がユーザUによって指定された食材群に含まれるか否かに基づく優先順位に従って行う。
【0118】
登録情報管理部522は、食材の過去の在庫頻度が閾値以上である場合、その食材を削除する優先順位を下げ(または削除対象から外し)、当該食材が候補リストDB604から削除されにくくする。過去の在庫頻度は、後述する履歴DB608に基づいて得ることができる。
【0119】
登録情報管理部522は、食材がユーザUによって指定された食材群に含まれる場合、その食材を削除する優先順位を下げ(または削除対象から外し)、当該食材が候補リストDB604から削除されにくくする。「指定された食材群」は、例えば、常備品DB607に登録された食材群である。
【0120】
候補リストが設けられることで、買い物リストへの登録忘れの軽減を図ることができる。また候補リストが買い物リストへの登録のアシスト機能を果たすことで、買い物リストへの登録作業の作業負担も軽減することができる。
【0121】
なお、登録情報管理部522は、候補リストDB604に不足する食材を登録しても良い。上記「不足する食材」とは、後述する情報出力部165が出力する不足する食材である。これにより、レシピ提案システム1は、レシピに不足する食材の買い忘れなどを防止することができる。
【0122】
[4-2-2-5.食材DB]
図12は、食材DB605の内容の一例を示す図である。食材DB605は、複数のユーザUに対して共通して設定されたデフォルトのDBである。食材DB605は、後述する食材情報の自動入力に用いられる。食材DBに登録されている食材は、一般的に流通する多数の食材が登録されている。
【0123】
食材DB605では、食材毎に、「食材名」、「食材名の受付候補」、「食材分類」、「食材分類のアイコン」、「デフォルトの保存場所(推奨される保存場所)」、「賞味期限(または消費期限)」が対応付けられて登録されている。「食材分類」、「食材分類のアイコン」、「デフォルトの保存場所」、「賞味期限(または消費期限)」の各々は、「付随情報」の一例である。
【0124】
本実施形態では、付随情報の一つとして食材分類のアイコンが登録されているが、これに代えて食材分類を示す画像が用いられてもよい。食材DB605は、食材と当該食材の保存場所との一般的な対応関係(個々のユーザUによって異ならせるのではなく、ユーザUによる特別の指定が無い限り各ユーザU共通に適用されるものとして予め設定しておいた標準的な対応関係)が登録された情報である。
【0125】
「食材名の受付候補」としては、食材の名称の入力ブレを考慮した1つ以上の受付候補が登録されている。例えば、食材がプチトマトである場合、「プチトマト(片仮名表記)」に加え、「ぷちとまと(平仮名表記)」、「トマト」などが登録されている。
【0126】
「デフォルトの保存場所」は、冷蔵庫101の内部または冷蔵庫101の外部の保存場所であって、食材の保存に適した保存場所が登録されている。上述したように、「保存場所」は、冷蔵室121が棚を有する場合、「冷蔵室121の最上段」のような特定の貯蔵室120の中で他の場所と区別される一部の場所を示す区分でも良い。
【0127】
なお、「食材名の受付候補」は、「付随情報」との対応付け(すなわち「関係情報」の利用)のために用いることに留め、ユーザUに示す食材の名称としては、「食材名の受付候補」により変換することなく、ユーザUが登録した名称そのものを利用するようにしても良い。
【0128】
例えば、ユーザUが「○○産のとまと」と入力した場合、「食材名の受付候補」により「トマト」が登録されたとして、「トマト」に対応付けて用意しておいた食材分類「野菜」や保存場所「野菜室」などの付随情報を在庫リストDB601に登録する一方で、端末機器300の表示画面310などでユーザUに示す食材の名称としては「○○産のとまと」などと、ユーザUが入力した名称を加工することなくそのまま使用するようにしてもよい。あるいはこれに代えて「○○産のトマト」などと、表記ゆれと考えられる一部分のみを変更して表示に使用するようにしてもよい。
【0129】
ここで、冷蔵庫101は、機種によって貯蔵室120の配置が異なる。このため、食材に対して推奨される保存場所が機種によって異なる場合がある。そこで本実施形態では、食材DB605は、例えば冷蔵庫101の機種毎に準備されている。言い換えると、食材DB605は、冷蔵庫101の機種によって異なる。
【0130】
登録情報管理部522は、後述する遠隔操作登録情報DB609を参照して得られる冷蔵庫101の機種情報に基づき、ユーザUの冷蔵庫101の機種を特定し、特定した機種に対応する食材DB605を選択する。なお、冷蔵庫101の機種毎に異なった情報を準備するのは、食材DB605全体ではなく、食材DB605のうち保存場所を示す情報など一部の情報だけに限ってもよい。
【0131】
[4-2-2-6.その他のDB]
図7に戻り説明を続ける。記憶部530には、上述したDBの他に、ユーザ設定DB606、常備品DB607、履歴DB608、遠隔操作登録DB609、および音声DB610が記憶されている。
【0132】
ユーザ設定DB606は、ユーザUによって登録された情報である。ユーザ設定DB606には、後述する食材情報の自動入力に柔軟性を持たせるため、食材DBに対するユーザU固有の変更設定が登録される。例えば、ユーザ設定DB606には、食材と保存場所とのユーザU固有の対応関係が登録されている。
【0133】
具体的には、食材DB605では、「鶏肉」に対するデフォルトの保存場所として「冷蔵室」が登録されている。ユーザUは、鶏肉を購入した際に冷蔵室に保存するよりも冷凍室に保存するほうが多い場合、「鶏肉」と「冷凍室」とを対応付けてユーザ設定DB606に登録することができる。ユーザ設定DB606は、食材名と付随情報とが関連付けられた「関係情報」の別の一例である。登録情報管理部522は、ユーザUの操作に基づき、ユーザ設定DB606の登録、削除、確認を行う。
【0134】
常備品DB607には、ユーザUがよく利用する食材(例えば在庫を切らしたくない食材)が登録されている。常備品DB607には、ユーザUによって常備を希望する旨が「宣言」された食材(特別食材)が登録される。登録情報管理部522は、ユーザUの操作に基づき、常備品DB607の登録、削除、確認を行う。
【0135】
履歴DB608は、ユーザ設定DB606に代えて、またはユーザ設定DB606と組み合わせて利用可能である。履歴DB608は、例えばユーザUの明示的な登録によらず、食材の保存に関するユーザUの履歴(冷蔵庫101の使用履歴)が登録される。登録情報管理部522は、履歴DB608を参照することで、ある食材に対して、どの貯蔵室120がよく利用されるかという情報が得ることができる。履歴DB608は、在庫リストDB601に対するユーザUの登録結果、および/または、冷蔵庫101のカメラ170の撮影結果などに基づいて生成される。
【0136】
遠隔操作登録DB607には、冷蔵庫101毎に、「管理ID」、「機種」、および「遠隔操作用に登録された端末機器の管理ID」とが対応付けられて登録されている。表示制御部523は、端末機器300から受信する端末機器300の管理IDに基づいて遠隔操作登録DB607からユーザの冷蔵庫101の機種を特定し、特定した冷蔵庫101の機種に基づき端末機器300の表示画面310に表示させる冷蔵庫101の絵柄を変更する。
【0137】
音声DB610には、ユーザUの発話の意味解釈を行うための辞書、および応答用の音声を示す信号を生成するための音声情報などが登録されている。さらに、記憶部530には、食材分類のアイコンの画像データが記憶されている。
【0138】
[4-3.受付部]
以下、受付部163の詳細について説明する。
受付部163は、レシピの提案を要求するユーザの操作を受け付ける。本実施形態では、受付部163は、ユーザUから摂取に係る摂取情報を受け付け可能である。「摂取情報」は、摂取予定人数を示す情報、摂取希望食材を示す情報、使用希望食材を示す情報、摂取希望料理を示す情報、または摂取希望料理の種類を示す情報のうち、少なくとも1つ以上を含む情報である。なお、「摂取情報」は、上記の具体例に限定されない。
【0139】
「摂取希望料理の種類」の例としては、摂取希望料理のカテゴリ、摂取希望料理に係るシーン、摂取希望料理に係る目的、摂取希望料理のテーマ、摂取希望料理に係る気分、摂取希望料理に係る季節が挙げられる。
【0140】
「摂取希望料理のカテゴリ」の例としては、野菜のおかず、お肉のおかず、魚介のおかず、サラダ、ごはんもの、シチュー・スープ・汁物、パスタ・グラタン、麺、たまご・大豆加工品、海藻・乾物・こんにゃく、お菓子、離乳食などが挙げられる。
【0141】
「摂取希望料理に係るシーン」の例としては、和、洋、中、アジア、その他が挙げられる。上記「その他」の例としては、欧州、北アメリカ、オセアニア及びアジアを除く地域の国々などが挙げられる。「摂取希望料理に係る目的」の例としては、主食、主菜、副菜、汁物(副菜)、ドリンク、デザートなどが挙げられる。
【0142】
「摂取希望料理のテーマ」の例としては、定番、おもてなし、イベント、時間(簡単)、健康などが挙げられる。「摂取希望料理に係る気分」の例としては、さっぱり、こってり、甘い、辛い、すっぱいなどが挙げられる。「摂取希望料理に係る季節」の例としては、春、夏、秋、冬、年中が挙げられる。また、受付部163は、選択指示を受け付ける。
【0143】
受付部163は、ユーザUが表示装置140又は端末機器300に入力した摂取情報又は選択指示を受け付ける。例えば、ユーザUが表示装置140に摂取情報又は選択指示を入力したとする。表示装置140は受付部163に摂取情報又は選択指示を示す信号を送信する。受付部163は摂取情報又は選択指示を示す信号を受信することにより、摂取情報又は選択指示を受け付ける。
【0144】
他方、ユーザUが端末機器300に摂取情報又は選択指示を入力したとする。端末機器300は受付部163に摂取情報又は選択指示を示す信号を送信する。受付部163は通信モジュール169を介して摂取情報又は選択指示を示す信号を受信することにより、摂取情報又は選択指示を受け付ける。
【0145】
[4-4.レシピ選択部]
以下、制御部160のレシピ選択部164の詳細について説明する。
レシピ選択部164は、参照可能な複数のレシピのなかから、摂取情報及び在庫情報に基づきユーザUが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択する。
「参照可能なレシピ」の例としては、レシピ選択部164と通信可能な装置に記録されているレシピ(例えば、記憶部166に記憶されたレシピ)、レシピ選択部164と通信可能な装置が受け付けるレシピ、またはレシピ選択部164と通信可能なネットワークから検索できるレシピなどのうち1つ以上が挙げられる。
【0146】
上記「通信可能」における「通信」の対象は、レシピ選択部164の外部装置に限定されない。すなわち、「参照可能なレシピ」の具体例としては、冷蔵庫101が記憶しているレシピ、冷蔵庫101又は端末機器300に入力されたレシピ、サーバ200が記憶しているレシピ、サーバ200以外のサーバが記憶しているレシピ、インターネットから検索されたレシピなどが挙げられる。
【0147】
また、レシピ選択部164は、参照可能な複数のレシピのなかから時間帯に相応しいレシピを優先して選択する。「時間帯」の例としては、受付部163がレシピの提案を要求するユーザの操作または摂取情報を受け付けた時間帯、受付部163が摂取情報を受け付けた時間に一定時間を加算した時間帯、受付部163が選択指示を受け付けた時間帯、受付部163が選択指示を受け付けた時間に一定時間を加算した時間帯、レシピ選択部164がレシピを選択する時間帯、レシピ選択部164がレシピを選択する時間に一定時間を加算した時間帯などが挙げられる。上記「一定時間」は、予め設定される時間である。上記「一定時間」の例としては、調理時間などが挙げられる。レシピ選択部164がレシピを選択する動作については後述する。
【0148】
時間帯に相応しいレシピとは、例えば卵料理であれば、朝食時の時間帯(例えば5時~11時)はスクランブルエッグであり、昼食時の時間帯(例えば11時~15時)および夕食時の時間帯(例えば15時~22時)であれば親子丼であり、深夜の時間帯(例えば22時~5時)であれば卵を使用したおつまみ料理などである。レシピ選択部164が参照可能な各レシピは、当該レシピが相応しい時間帯を示す情報と紐付けられている。レシピ選択部164は、各レシピと紐づけられた情報に基づき、時間帯に相応しいレシピを優先して選択する。また、時間帯に相応しいレシピは、間食の時間帯に適したレシピを含んでもよい。
【0149】
[4-5.情報出力部]
以下、制御部160の情報出力部165の詳細について説明する。
情報出力部165は、レシピ選択部164により選択された1つ以上のレシピを出力する。また、情報出力部165は、家電機器または端末機器300に1つ以上のレシピを出力する。
【0150】
例えば、情報出力部165は、レシピ選択部164により選択された1つ以上のレシピを示す信号を、冷蔵庫101、電子レンジ102及び端末機器300に送信する。冷蔵庫101、電子レンジ102及び端末機器300は、送信された上記信号を受信する。冷蔵庫101の表示画面141、電子レンジ102の表示部1029及び端末機器300の表示画面310は、受信した上記信号に基づいてレシピを表示する。ユーザUは表示されたレシピを認知できる。
【0151】
ユーザUは保有する食材を調理するため、レシピを参照する。ユーザUは保有する食材を含むレシピを、ユーザUが参照する複数のレシピのなかから選択する必要がある。レシピ選択部164は、在庫情報(すなわち、在庫登録DB601に登録された情報)に基づいて複数のレシピのなかからユーザUが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択する。情報出力部165はレシピ選択部164により選択された1つ以上のレシピを出力する。ユーザUは出力されたレシピに基づいて、ユーザUが保有する食材を含むレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0152】
ユーザUは摂取情報に係る料理を摂取するため、レシピを参照する。ユーザUは摂取情報に係るレシピを、ユーザUが参照する複数のレシピのなかから選択する必要がある。レシピ選択部164は、摂取情報に基づいて複数のレシピのなかからユーザUが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択する。情報出力部165はレシピ選択部164により選択された1つ以上のレシピを出力する。ユーザUは出力されたレシピに基づいて、摂取情報に係るレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0153】
ユーザUは時間帯に相応しい料理を摂取するため、レシピを参照する。この場合、ユーザUは時間帯に相応しいレシピを、ユーザUが参照する複数のレシピのなかから選択する必要がある。レシピ選択部164は、時間帯に相応しいレシピを選択する。情報出力部165はレシピ選択部164により選択されたレシピを出力する。ユーザUは出力されたレシピに基づいて、時間帯に相応しいレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0154】
ユーザUは食材を調理するため、レシピを参照する。ユーザUは食材の買い物のために家電機器が存在する場所から離れている場合が有る。情報出力部165は、選択されたレシピを端末機器300に出力する。ユーザUは出先などで端末機器300を通じて、選択されたレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0155】
ユーザUは食材を調理するため、レシピを参照する。ユーザUは食材を調理するためキッチンなどにいる場合が有る。情報出力部165は選択されたレシピを冷蔵庫101又は電子レンジ102に出力する。ユーザUはキッチンで冷蔵庫101又は電子レンジ102を通じて、選択されたレシピを確認できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0156】
また、情報出力部165は、情報出力部165により出力されるレシピにユーザUが保有していない食材が含まれる場合、不足する食材を報知する。上記「報知する」ことの例としては、ディスプレイ装置に表示すること、音声出力装置から音声を出力することなどが挙げられる。
【0157】
例えば、情報出力部165は、レシピ選択部164により選択された1つ以上のレシピを、在庫情報に照らし合わせる。情報出力部165は、上記照らし合わせにより、上記レシピにユーザUが保有していない食材が含まれているか否かを判定する。
【0158】
上記レシピにユーザUが保有していない食材が含まれていない場合、情報出力部165は上記レシピを表示装置140又は端末機器300に出力する。他方、上記レシピにユーザUが保有していない食材が含まれている場合、情報出力部165は上記レシピ及び不足する食材を表示装置140又は端末機器300に出力することで、不足する食材を報知する。なお、上記レシピにユーザUが保有していない食材が含まれている場合、情報出力部165は上記レシピ及び不足する食材を、表示装置140及び端末機器300に出力しても良い。
【0159】
ユーザUは料理を摂取するため、レシピを参照する。この場合、ユーザUは参照するレシピを、ユーザUが保有する食材に照らし合わせて、不足する食材を特定する必要がある。情報出力部165は、情報出力部165により出力されるレシピにユーザUが保有していない食材が含まれる場合、不足する食材を報知する。ユーザUは報知された不足する食材を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0160】
また、情報出力部165は、選択指示が受付部163により受け付けられた場合、特定のレシピにより余る食材の保存方法を報知する。上記「余る食材」における「食材」の例としては、選択指示に係るレシピに含まれる食材などが挙げられる。「余る食材」の例としては、在庫情報における食材の値から選択指示に係る食材の値を減算して0を超過する値に係る食材、単位食材に係る値から選択指示に係る食材の値を減算して0を超過する値に係る食材などが挙げられる。なお、「余る食材」は、単位食材(1個や1つ)のうち半分や、1/3だけ余る場合も該当する。
【0161】
食材「にんにく」における「単位食材」の例としては、「1個のにんにく」が挙げられる。食材「オリーブ油」における「単位食材」の例としては、「300mlのオリーブ油」が挙げられる。上記「保存方法」の例としては、食材の一般的な保存方法、ユーザUが保有する家電機器による保存方法などが挙げられる。「保存方法」は、「保存場所」を含む情報であっても良い。以下において、上記「食材の保存方法」の一例を記載する。
【0162】
食材が「玉ねぎ」である場合、玉ねぎを丸ごと保存する場合の保存方法と、一部を使用した玉ねぎを保存する場合の保存方法と、が異なる。玉ねぎを丸ごと保存する場合、玉ねぎを新聞紙に包み、常温で保存する保存方法が望ましい。他方、一部を使用した玉ねぎを保存する場合、切り口をラップに包み、冷蔵庫101の野菜室123に保存する保存方法が望ましい。このように、同じ食材であっても、その状態により望ましい保存方法が異なる。ユーザUが多様な食材の多様な保存方法を全て認知することは困難である。
【0163】
受付部163が選択指示を受け付けたとする。情報出力部165は、選択指示に係るレシピを、在庫情報に照らし合わせる。情報出力部165は上記照らし合わせにより、「余る食材」を特定する。情報出力部165は特定した「余る食材」を、記憶部166の保存情報に照らし合わせて、保存方法を特定する。情報出力部165は特定した保存方法を、表示装置140又は端末機器300に出力する。なお、情報出力部165は特定した保存方法を、電子レンジ102に出力しても良い。なお、記憶部166の保存情報は、食材DB605の一部として設けられてもよい。
【0164】
ユーザUは希望する料理を摂取するため、レシピを参照する。ユーザUはレシピを参照して食材を調理する。ユーザUが調理により余る食材の保存方法を知らない場合、ユーザUは当該保存方法を調べる必要が有る。情報出力部165は、上記余る食材の保存方法を報知する。ユーザUは上記余る食材の保存方法を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0165】
[4-6.調理機器設定部]
以下、調理機器設定部167の詳細について説明する。
調理機器設定部167は、選択指示が受付部163により受け付けられた場合、特定のレシピに含まれる調理方法に応じて調理機器の設定を変更する。例えば、ユーザUが選択指示を行った場合、受付部163は選択指示を受け付ける。調理機器設定部167は選択指示に係るレシピを、記憶部166の設定情報に照らし合わせて調理機器の設定を特定する。
【0166】
調理機器設定部167は特定した調理機器の設定を示す信号を、通信モジュール169を介して、当該調理機器に送信する。当該調理機器は上記調理機器の設定を示す信号を受信する。当該調理機器は上記調理機器の設定を示す信号に基づいて設定される。
【0167】
例えば、調理機器設定部167は特定した調理機器の設定を示す信号を電子レンジ102に送信する。電子レンジ102の制御部1027は、上記信号を受信して電子レンジ102の調理方法を設定する。例えば、調理機器が電子レンジ102である場合、上記「調理方法」の例としては、電子レンジ102のワット数、調理時間、調理モードなどが挙げられる。
【0168】
ユーザUは希望する料理を摂取するために、レシピを参照する。ユーザUはレシピを参照して食材を調理するため、調理機器を設定する必要が有る。調理機器設定部167は、特定のレシピに含まれる調理方法に応じて調理機器の設定を変更する。これにより、ユーザUが調理機器の設定を手動で変更しなくても、調理機器の設定がレシピに適した設定に自動的に変更される。これにより、レシピ提案システム1は、ユーザUのレシピ選択における利便性を向上できる。
【0169】
[4-7.冷蔵庫設定部]
以下、冷蔵庫設定部168の詳細について説明する。
冷蔵庫設定部168は、選択指示が受付部163により受け付けられた場合、特定のレシピにより余る食材に応じて冷蔵庫101の設定温度または運転モードを変更する。例えば、ユーザUが選択指示を行った場合、受付部163は選択指示を受け付ける。情報出力部165は、選択指示に係るレシピにより余る食材を特定する。
【0170】
情報出力部165は余る食材を示す信号を冷蔵庫設定部168に送信する。冷蔵庫設定部168は上記信号を受信する。冷蔵庫設定部168は上記信号に基づいて、余る食材を、記憶部166の設定情報に照らし合わせて、冷蔵庫101の設定温度又は運転モードを特定する。冷蔵庫設定部168は特定した上記設定温度又は運転モードに基づいて、冷蔵庫101を制御する。これにより、冷蔵庫101の設定温度又は運転モードは変更される。
【0171】
ユーザUは希望する料理を摂取するために、レシピを参照する。調理により食材が使われると、冷蔵庫101に貯蔵される食材の量が変更される。ユーザUはレシピにより余る食材に応じて冷蔵庫101の設定温度又は運転モードを変更する必要が有る。冷蔵庫設定部168は、上記余る食材に応じて冷蔵庫101の設定温度または運転モードを変更する。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択における利便性を向上できる。
【0172】
また、ユーザUが調理で食材を使用した場合、冷蔵庫101が貯蔵する食材の量は減る。冷蔵庫設定部168は、上記余る食材に応じて冷蔵庫101の設定温度または運転モードを変更する。これにより、レシピ提案システム1は、冷蔵庫101の省電力化を図ることができる。
【0173】
[5.レシピ提案システムの動作]
以下、レシピ提案システム1の動作について説明する。
【0174】
[5-1.レシピ選択の動作]
以下、レシピ提案システム1によるレシピ選択の動作を説明する。
図13および図14は、レシピ提案システム1によるレシピ選択の動作を示すフローチャートである。
【0175】
表示装置140又は端末機器300のアプリケーション2が起動される(S101)。なお、S101の代わりに、表示装置140、端末機器300又は電子レンジ102の低電力状態が解除される動作であっても良い。なお、以下のレシピ提案システム1の動作の説明において、表示装置140が行う動作は電子レンジ102が動作を行っても良い。
【0176】
レシピ選択部164は食材管理部162のデータベースを読み込む(S102)。例えば、レシピ選択部164は記憶部530の在庫リストDB601を読み込む。
【0177】
表示装置140又は端末機器300が摂取予定人数の入力を受け付ける(S103)。表示装置140又は端末機器300は摂取予定人数を示す信号を受付部163に送信する。
【0178】
受付部163は、S103で摂取予定人数を示す信号を受信することにより、摂取予定人数を受け付ける(S104)。
【0179】
表示装置140又は端末機器300が任意単語の入力を受け付けた場合(S105:YES)、表示装置140又は端末機器300は摂取希望料理を示す情報又は摂取希望食材を示す情報の入力を受け付ける(S106)。なお、S106で受け付ける摂取希望料理を示す情報又は摂取希望食材を示す情報は複数であっても良い。表示装置140又は端末機器300は、受け付けた情報(任意単語、摂取希望料理を示す情報、摂取希望食材を示す情報)を示す信号を受付部163に送信する。
【0180】
受付部163は、表示装置140又は端末機器300から信号を受信することにより、任意単語、摂取希望料理を示す情報、摂取希望食材を示す情報を受け付ける(S107)。
【0181】
レシピ選択部164は、摂取予定人数、任意単語、摂取希望料理、摂取希望食材を、サーバ200に照らし合わせる(S108)。例えば、レシピ選択部164は、摂取予定人数、任意単語、摂取希望料理、摂取希望食材を、記憶部203が記憶しているレシピに照らし合わせる。
【0182】
レシピ選択部164はS108の照らし合わせにより、1つまたは複数のレシピを選択する(S109)。例えば、レシピ選択部164は以下の条件を満たすレシピを選択する。1つ目の条件は、レシピの摂取可能人数がS103で受け付けた摂取予定人数の以上であることである。2つ目の条件は、レシピが含む文字にS105で受け付けた任意単語が含まれていることである。3つ目の条件は、レシピが示す料理がS106で受け付けた摂取希望料理であること、又はレシピにおいて調理される食材がS106で受け付けた摂取希望食材であることである。なお、レシピ選択部164がレシピを選択する手法は上記例に限定されない。
【0183】
表示装置140又は端末機器300が任意単語の入力を受け付けていない場合(S105:NO)、表示装置140又は端末機器300は、摂取希望料理の種類を示す情報の入力を受け付ける(S110)。なお、S110において受け付ける摂取希望料理の種類を示す情報は複数であっても良い。表示装置140又は端末機器300は、受け付けた情報(摂取希望料理の種類)を示す信号を受付部163に送信する。
【0184】
受付部163は表示装置140又は端末機器300から信号を受信することにより、摂取希望料理の種類を示す情報を受け付ける(S111)。
【0185】
表示装置140又は端末機器300は使用希望食材を示す情報の入力を受け付ける(S112)。なお、S112において受け付ける使用希望食材を示す情報は複数であっても良い。表示装置140又は端末機器300は受け付けた情報(使用希望食材)示す信号を受付部163に送信する。
【0186】
受付部163は、表示装置140又は端末機器300から信号を受信することにより、使用希望食材を示す情報を受け付ける(S113)。
レシピ選択部164は、摂取希望料理、使用希望食材をサーバ200に照らし合わせる(S114)。例えば、レシピ選択部164は、摂取希望料理、使用希望食材を、記憶部203が記憶しているレシピに照らし合わせる。
【0187】
レシピ選択部164はS114の照らし合わせにより、1つまたは複数のレシピを選択する(S115)。例えば、レシピ選択部164は以下の条件を満たすレシピを選択する。1つ目の条件は、レシピの摂取可能人数がS103で受け付けた摂取予定人数の以上であることである。2つ目の条件は、レシピが示す料理の種類がS110で受け付けた摂取希望料理の種類であることである。3つ目の条件は、レシピにおいて調理される食材がS112で受け付けた使用希望食材であることである。なお、レシピ選択部164がレシピを選択する手法は上記例に限定されない。
【0188】
S109又はS115の後、表示装置140又は端末機器300は保有する食材のみで調理するか否かを示す入力を受け付ける(S116)。以下において、「保有する食材のみで調理する旨の入力」を、「入力1」と称する。
【0189】
表示装置140又は端末機器300が入力1を受け付けた場合(S116:YES)、レシピ選択部164は、S109又はS115で選択したレシピ(以下において、レシピ1と称する)のなかから入力1に係るレシピを選択する(S117)。レシピ選択部164はレシピ1の食材を、S102で読み込んだ在庫リストDB601に照らし合わせる。レシピ選択部164は上記照らし合わせにより、保有食材のみで調理できるレシピを、レシピ1のなかから選択する。
【0190】
レシピ選択部164はS116で選択したレシピのなかから、時間帯を優先して1つ又は複数のレシピを選択する(S118)。
情報出力部165はS118で選択したレシピを表示装置140又は端末機器300に出力する(S119)。表示装置140又は端末機器300は、レシピを表示画面141又は表示画面310に表示する。
【0191】
他方、表示装置140又は端末機器300が入力1を受け付けていない場合(S116:NO)、レシピ選択部164は在庫情報に照らし合わせて、レシピ1のなかからレシピを選択する(S120)。レシピ選択部164はレシピ1の食材を、S102で読み込んだ在庫リストDB601に照らし合わせる。レシピ選択部164は上記照らし合わせにより、保有食材を含んだレシピを、レシピ1のなかから選択する。
【0192】
レシピ選択部164はS120で選択したレシピのなかから、時間帯を優先して1つ又は複数のレシピを選択する(S121)。
【0193】
情報出力部165は、S121で選択したレシピと、S121で選択したレシピに不足する食材を表示装置140又は端末機器300に出力する(S122)。表示装置140又は端末機器300は、レシピと、不足する食材を表示画面141又は表示画面310に表示する。なお、不足する食材が無い場合、情報出力部165は不足する食材を表示装置140又は端末機器300に出力しなくても良い。
【0194】
[5-2.レシピ選択から家電機器設定までの動作]
以下、レシピ提案システム1によるレシピ選択から家電機器設定までの動作を説明する。
図15は、レシピ提案システム1によるレシピ選択から家電機器設定までの動作を示すフローチャートである。
【0195】
情報出力部165は、選択したレシピ、又は選択したレシピ及び不足する食材を、表示装置140又は端末機器300に出力する(S131)。表示装置140又は端末機器300は、レシピと、不足する食材を表示画面141又は表示画面310に表示する。なお、以下のレシピ提案システム1の動作の説明において、表示装置140が行う動作は電子レンジ102が動作を行っても良い。
【0196】
表示装置140又は端末機器300は、選択指示の入力を受け付ける(S132)。表示装置140又は端末機器300は、選択指示を示す信号を受付部163に送信する。
受付部163は表示装置140又は端末機器300から信号を受信することにより、選択指示を受け付ける(S133)。
【0197】
情報出力部165は、S132で受け付けた選択指示のレシピ(以下、レシピ2と称する)に係る保存方法を、表示装置140又は端末機器300に出力する(S134)。情報出力部165は、S132で受け付けた選択指示を、記憶部166が記憶する保存情報に照らし合わせる。情報出力部165は、上記照らし合わせにより、レシピ2により余る食材の保存方法を特定する。情報出力部165は特定した保存方法を表示装置140又は端末機器300に出力する。
【0198】
調理機器設定部167は、レシピ2に含まれる調理方法に応じて調理機器の設定を変更する(S135)。調理機器設定部167は、S132で受け付けた選択指示を、記憶部166が記憶する設定情報に照らし合わせる。調理機器設定部167は、上記照らし合わせにより、レシピ2に含まれる調理方法に応じた調理機器の設定を特定する。調理機器設定部167は、特定した調理機器の設定を示す信号を電子レンジ102に送信する。制御部1027は調理機器設定部167から、調理機器の設定を示す信号を受信する。制御部1027は、受信した信号に基づいて調理方法を設定する。
【0199】
冷蔵庫設定部168は、レシピ2により余る食材に応じて冷蔵庫101の設定温度または運転モードを変更する(S136)。冷蔵庫設定部168は、S132で受け付けた選択指示を、記憶部166が記憶する設定情報に照らし合わせる。冷蔵庫設定部168は、上記照らし合わせにより、レシピ2により余る食材に応じて冷蔵庫101の設定温度または運転モードを特定する。制御部160は特定された設定温度又は運転モードに基づいて、冷蔵庫101を制御する。
【0200】
[5-3.ユーザの操作の検出以降の動作]
以下、レシピ提案システム1によるユーザUの操作の検出以降の動作を説明する。
図16は、レシピ提案システム1によるユーザUの操作の検出以降の動作を示すフローチャートである。
【0201】
冷蔵庫101、電子レンジ102は、ユーザUの操作を受け付ける(S151)。例えば、電子レンジ102は取り消しボタン1025の押下を受け付ける。
【0202】
検出部161又は検出部1030は、ユーザUの操作を検出する(S152)。
検出部161又は検出部1030は、ユーザUの操作を示す信号を、登録情報管理部522に送信する(S153)。
【0203】
登録情報管理部522はS153により送信された信号を受信する(S154)。
登録情報管理部522は受信した信号に基づいて、在庫情報を更新する(S155)。例えば、登録情報管理部522は、S151の操作に係る調理で使用された食材を、在庫リストDB601から削除する。
【0204】
[6.利点]
実施形態のレシピ提案システム1は、食材管理部162と、レシピ選択部164と、情報出力部165を持つ。前記食材管理部162は、ユーザUが保有する食材を示す在庫情報を管理する。前記レシピ選択部164は、参照可能な複数のレシピのなかから、前記在庫情報に基づき前記ユーザUが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択する。前記情報出力部165は、前記レシピ選択部164により選択された前記1つ以上のレシピを出力する。
【0205】
ユーザUは保有する食材を調理するため、レシピを参照する。この場合、ユーザUは保有する食材を含むレシピを、ユーザUが参照する複数のレシピのなかから選択する必要がある。レシピ選択部164は、在庫情報に基づいて複数のレシピのなかからユーザUが保有する食材を含む1つ以上のレシピを選択する。
【0206】
情報出力部165はレシピ選択部164により選択された1つ以上のレシピを出力する。ユーザUは出力されたレシピに基づいて、ユーザUが保有する食材を含むレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0207】
[7.変形例]
以下、上記実施形態の変形例について説明する。
【0208】
[7-1.変形例1]
レシピ選択部164は、参照可能な複数のレシピのなかから、在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを優先して選択しても良い。ユーザUは保有する食材を使用して調理するため、レシピを参照する。食材は摂取期限が設けられている。ユーザUは食材を無駄無く使うために、参照するレシピのなかから購入日が古い又は摂取期限が近い食材を選択する必要が有る。
【0209】
レシピ選択部164は、在庫情報に含まれる食材の購入日または摂取期限に基づき、購入日が古いまたは摂取期限が近い食材を含むレシピを優先して選択する。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。また、レシピ提案システム1は、レシピ選択における食材の無駄を減らすことができる。
【0210】
[7-2.変形例2]
レシピ選択部164は、参照可能な複数のレシピのなかから、ユーザUが保有する食材をより多く含むレシピを優先して選択しても良い。上記「食材をより多く含む」の例としては、食材の量をより多く含むこと又は食材の種類をより多くすることなどが挙げられる。
【0211】
レシピ選択部164は、在庫情報に基づいて、ユーザUが保有する食材をより多く含むレシピを優先して選択する。ユーザUは保有する食材を使用して調理するため、レシピを参照する。ユーザUが参照したレシピに使用される食材の多くを保有していない場合、ユーザUは多量又は多種類の食材を購入する必要が有る。
【0212】
レシピ選択部164は、ユーザUが保有する食材をより多く含むレシピを優先して選択する。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。また、レシピ提案システム1は、食材を購入するためのユーザUの手間を削減できる。
【0213】
[7-3.変形例3]
レシピ選択部164はサーバ200に設けられても良い。レシピ選択部164が冷蔵庫101に設けられている場合、レシピ選択部164はレシピを選択するたびに、サーバ200の大量のレシピを読み込む必要が有る。そのため、冷蔵庫101とルータR、サーバ200の間で大量の通信が発生し得る。
【0214】
他方、レシピ選択部164がサーバ200に設けられている場合、レシピ選択部164が選択した少量のレシピを冷蔵庫101に送信すれば良い。この場合、冷蔵庫101とルータR、サーバ200の間での通信量は、レシピ選択部164が冷蔵庫101に設けられた場合に比べると少なくなる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0215】
(第2の実施形態)
以下、第2の実施形態に係るレシピ提案システム1について説明する。
第2の実施形態に係るレシピ提案システム1は、第1の実施形態に係るレシピ提案システム1と同様に、冷蔵庫101、電子レンジ102、サーバ200及び端末機器300を備える。以下において、冷蔵庫101、電子レンジ102、サーバ200及び端末機器300を構成組合せ1と称する場合が有る。
【0216】
第2の実施形態に係る構成組合せ1は、第1の実施形態に係る構成組合せ1と同様の機能を実現できる。なお、第2の実施形態に係る構成組合せ1は、第1の実施形態に係る冷構成組合せ1の一部の機能を実現できるものであっても良い。
【0217】
[1.制御部]
以下、制御部160の詳細について説明する。
第2の実施形態に係る制御部160は、第1の実施形態に係る制御部160と同様の機能を実現できる。
【0218】
[1-1.受付部]
以下、受付部163の詳細について説明する。
受付部163は、所定の状態でユーザUが保有する食材のなかから使用候補の2つ以上の食材を選択するユーザUの操作を受け付ける。
【0219】
以下において、「ユーザUが保有する食材」を「あるもの」と称する場合がある。
上記「2つ以上の食材」とは、「2種類以上の食材」である。なお、「2つ以上の食材」は「2種類以上の食材」に限定されない。「2つ以上の食材」は、例えば、購入日または保存部屋の登録が異なる同じ種類の食材であってもよい。
上記「所定の状態」とは、情報出力部165によりあるものの少なくとも一部が所定の優先順序で表示された状態である。
上記「所定の優先順序」の例としては、食材の購入日順、食材の摂取期限順、食材の名称などが挙げられる。なお、「所定の優先順序」は、あるものの購入日順、あるものの摂取期限順、食材の名称順などで有って良い。
【0220】
なお、受付部163は、「所定の状態」でのユーザUの操作を、「所定の状態」ではない状態で受け付けても良い。すなわち、ユーザUが操作するときに「所定の状態」で有れば良い。ユーザUが操作した後においては「所定の状態」でなくても良い。
【0221】
ユーザUは、表示装置140又は端末機器300のアプリケーション2を起動させる。制御部160は、在庫リストDB601を読み込んであるものを特定する。情報出力部165は、あるものを所定の優先順序で表示する旨の信号を、表示装置140又は端末機器300に送信する。表示装置140又は端末機器300は、上記信号を受信して、アプリケーション2上において、あるものを所定の優先順序で表示する。
【0222】
ユーザUは所定の優先順序で表示されたあるもののなかから、使用候補の食材を選択する。表示装置140又は端末機器300はユーザUが上記食材を選択する操作を受け付ける。表示装置140又は端末機器300は上記ユーザUの操作を示す信号を受付部163に送信する。受付部163はユーザUの操作を受け付ける。
【0223】
[1-2.レシピ選択部]
以下、レシピ選択部164の詳細について説明する。
レシピ選択部164は、2つ以上の食材を選択するユーザUの指示が受付部163により受け付けられた場合、2つ以上の食材のうちいずれか1つを少なくとも含む複数のレシピを選択する。以下において、受付部163により受け付けられた食材を、「食材1」と称する場合が有る。
【0224】
受付部163は、使用候補の食材を選択するユーザUの操作を受け付ける。レシピ選択部164は、食材1に基づいてサーバ200に照らし合わせる。レシピ選択部164は、上記照らし合わせにより、食材1を含むレシピを選択することができる。なお、レシピ選択部164は、上記照らし合わせにより、食材1のみを用いるレシピを選択しても良い。なお、レシピ選択部164は、上記の照らし合わせにおいて所定のアルゴリズムを用いてレシピを選択しても良い。
【0225】
[1-3.情報出力部]
以下、情報出力部165の詳細について説明する。
情報出力部165は、在庫情報に基づき、あるものの少なくとも一部を所定の優先順序で表示させる。
【0226】
また、情報出力部165は、レシピ選択部164により選択された複数のレシピを出力する場合、上述した食材に関する上記所定の優先順序に関わらず(すなわち上記所定の優先順序とは無関係に)、複数のレシピを並び替えて出力する。上記「複数のレシピを並び替える」ことは、予め行われる設定に基づく。上記「予め行われる設定」の例としては、ユーザUによる設定、家電機器の製造業者による設定、アプリケーション2の運用業者による設定、サーバ200の管理業者による設定などが挙げられる。なお、上記「予め行われる設定」における「設定」には、レシピを並び替えるための所定のアルゴリズムが使用されても良い。例えば、情報出力部165は、食材に関する上記所定の優先順序に関わらず、複数のレシピを生成した乱数に基づいて無作為に並び替えて出力する。
【0227】
レシピ選択部164は、1つまたは複数のレシピを選択する。情報出力部165は、レシピ選択部164が選択したレシピを並び替えて表示する信号を、表示装置140又は端末機器300に送信する。表示装置140又は端末機器300は、表示画面141又は表示画面310に、レシピ選択部164が選択したレシピを表示する。これにより、ユーザUは、レシピ選択部164が選択したレシピを認知できる。
【0228】
ユーザUはあるものを使用して調理するため、レシピを参照する場合が有る。ユーザUは参照するレシピのなかから、あるものを使用できるレシピを探す必要が有る。受付部163は、あるものが所定の優先順序で表示された状態で、ユーザUから操作を受け付ける。ユーザUは食材の購入日、摂取期限などに基づいて使用候補の食材を選択することができる。
【0229】
レシピ選択部164は、受付部163が受け付けた食材1に基づいてレシピを選択する。情報出力部165はレシピ選択部164が選択したレシピを出力させる。ユーザUは、あるものを使用するレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1はレシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0230】
ユーザUはあるものを2つ以上使用して調理するため、レシピを参照する場合が有る。ユーザUはレシピのなかから、2つ以上のあるものを使用できるレシピを探す必要が有る。1つのあるものを使用するレシピを探す場合に比べ、2つ以上のあるものを使用するレシピを探すことは、ユーザUに手間のかかることである。
【0231】
ユーザUは、2つ以上の食材を選択することができる。レシピ選択部164は2つ以上の食材1に基づいてレシピを選択する。情報出力部165はレシピ選択部164が選択したレシピを出力させる。ユーザUは、あるものを2つ以上使用するレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1はレシピ選択におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0232】
ユーザUは、あるものを使用して調理をし、様々な態様の体験をするため、レシピを参照する。上記「様々な態様の体験」の例としては、多様な食材を摂取する体験、多様な種類の料理を摂取する体験、所定の見栄えの料理を摂取する体験などが挙げられる。情報出力部165は、所定の優先順序に関わらず、上記「様々な態様」に基づいて、複数のレシピを並び替えて出力する。これにより、ユーザUはあるものを使用して調理をし、様々な態様の体験をすることができる。
【0233】
[2.具体例]
以下、第2の実施形態に係るレシピ提案システム1の具体例を説明する。以下に説明する具体例において、アプリケーション2は端末機器300で起動している。以下において説明する画面は、アプリケーション2が起動している端末機器300の表示画面310の一例である。なお、以下において説明する画面は、アプリケーション2が起動している表示装置140の表示画面141であっても良い。なお、以下において説明する画面は、アプリケーション2が起動している表示部1029が表す画面であっても良い。
【0234】
図17は表示画面310の一例である。A1の部分には3つのアイコンが設けられている。それぞれのアイコンには、レシピ選択の手法が示されている。ユーザUがアイコンを入力すると、当該アイコンが示すレシピ選択の手法に基づいて、画面が遷移される。
【0235】
A1の部分のアイコンは、「おまかせ」、「あるもの」、「カテゴリ」のレシピ選択の手法を示している。上記「おまかせ」は、所定のアルゴリズムに基づいて、レシピを選択する手法である。上記「あるもの」は、あるものを使用するレシピを選択する手法である。上記「カテゴリ」は、摂取希望料理、摂取希望食材又は使用希望食材に基づいてレシピを選択する手法である。
【0236】
図18は表示画面310の一例である。ユーザUがA1の部分の「あるもの」のアイコンを入力すると、図17の画面が図18の画面に遷移される。
【0237】
B1の部分は、上記「所定の状態」に係る部分である。B1に示す「所定の優先順序」は、食材名順、購入日順(食材の購入日順)、賞味期限順(食材の摂取期限順)である。上記「食材名順」の例としては、食材の名称の頭文字を平仮名順で示した順序が挙げられる。上記「購入日順」の例としては、食材の購入日が速い順で示した順序が挙げられる。上記「賞味期限順」の例としては、食材の賞味期限が速い順で示した順序が挙げられる。図18のB1の部分には、冷蔵室121に貯蔵されているあるものが表れている。
【0238】
B2の部分には5つのアイコンが設けられている。それぞれのアイコンには、あるものに係る貯蔵の場所が示されている。上記貯蔵の場所は、全部(全貯蔵室120)、冷蔵室(冷蔵室121)、野菜室(野菜室123)、冷凍室(小冷凍室125、主冷凍室126)である。ユーザUは、B2のアイコンを入力することにより、当該貯蔵室120の食材を所定の優先順序で表示した表示画面310を表示させることができる。
【0239】
B3の部分には、食材の購入日順に係るアイコンが設けられている。ユーザUは食材の購入日順のアイコンを入力することにより、食材を購入日順に表示した表示画面310を表示させることができる。B4の部分には、食材の賞味期限順に係るアイコンが設けられている。ユーザUは食材の賞味期限順のアイコンを入力することにより、食材を賞味期限順に示した表示画面310を表示させることができる。
【0240】
B5の部分には、食材の名称順に係るアイコンが設けられている。ユーザUは食材の名称順のアイコンを入力することにより、食材を名称順に示した表示画面310を表示させることができる。B6の部分には、キャンセルのアイコンが設けられている。ユーザUはキャンセルのアイコンを入力することにより、図18の画面を図17の画面に遷移させることができる。
【0241】
B1の部分に表示されるあるものは、賞味期限が切れていないものに限定される。上記「賞味期限が切れていない」とは、賞味期限がレシピ提案システム1の動作する当日以降のことをいう。ユーザUはあるものを使用して調理するため、レシピを参照する。しかし、あるものであっても、賞味期限が切れている食材を使用すると、ユーザUの身体に不調が起こり得る。B1の部分に表示されるあるものは、賞味期限が切れていないものに限定される。ユーザUは賞味期限が切れていないあるものを使用したレシピを参照できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合においてユーザUの健康上のリスクを抑えられる。
【0242】
なお、ユーザUが身体を表示画面310に接触させたままB7方向にスワイプすることで、賞味期限が切れているあるもの(以下、廃棄対象と称する)が表示される。情報出力部165は、廃棄対象をユーザUが注意高く認知できるように表示する。上記「ユーザUが注意高く認知できるように表示すること」の例としては、廃棄対象に係る全ての情報を赤く表示すること、廃棄対象に係る賞味期限を赤く表示することなどが挙げられる。ユーザUは廃棄対象を廃棄する必要が有る。情報出力部165は廃棄対象をユーザUが注意高く認知できるように表示する。これにより、レシピ提案システム1は、廃棄対象を廃棄する場合において、ユーザUの利便性を向上できる。
【0243】
図19は表示画面310の一例である。ユーザUがB1の部分のあるものを入力すると、図18の画面が図19の画面に遷移される。
【0244】
C1の部分には、ユーザUが入力(選択)したあるものが表れている。冷蔵室121に「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」が貯蔵されているとする。「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」は「あるもの」として、図18のB1の部分に表示される。ユーザUがB1の部分の「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」を入力すると、図19のようにC1の部分に、「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」が表示される。
【0245】
アプリケーション2はユーザUから4つ以上のあるものの入力を受け付けない。アプリケーション2はユーザUから1つのあるもの、2つのあるもの又は3つのあるものの入力を受け付ける。食材を使用できるレシピは限定されている。そのため、ユーザUがあるものを4つ以上入力すると、レシピ選択部164がレシピ1を選択できない場合が有る。アプリケーション2はユーザUから4つ以上のあるものの入力を受け付けない。アプリケーション2が受け付けた入力に基づいて、レシピ提案システム1がレシピを選択できる場合が増える。そのため、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合においてユーザUの利便性を向上できる。なお、アプリケーション2はユーザUから4つ以上の入力を受け付けても良い。
【0246】
C2の部分には、キャンセルのアイコンが設けられている。ユーザUはキャンセルのアイコンを入力することにより、図19の画面を図17の画面に遷移させることができる。
【0247】
C3の部分には、決定のアイコンが設けられている。ユーザUが決定のアイコンを入力すると、レシピ選択部164は「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」を、サーバ200に照らし合わせる。レシピ選択部164は上記照らし合わせにより、「チーズ」、「キャベツ」、「鶏もも肉」を使用するレシピを選択する。レシピ選択部164により選択されたレシピ1の例としては、レシピ1は、ピーナツバナナケーキ、スリランカ風ココナッツカレー、オーブンでお好み焼き、シンガポールチキンライス、3種の旨辛手羽先、豚肉の梅風味蒸し、スペアリブと野菜のオーブン焼き、ホタテとしめじのパングラタン及び鶏肉と野菜焼きなどである。情報出力部165はレシピ1を端末機器300に出力する。その後、図19の画面は図20の画面(後述)に遷移される。なお、ユーザUがあるものを入力していない場合、アプリケーション2は決定のアイコンの入力を受け付けない。
【0248】
図20は表示画面310の一例である。D1の部分には、レシピ1のうち8つのレシピ(以下、レシピ1-1と称する)が表示されている。レシピ1-1の例としては、ピーナツバナナケーキ、スリランカ風ココナッツカレー、オーブンでお好み焼き、シンガポールチキンライス、3種の旨辛手羽先、豚肉の梅風味蒸し、スペアリブと野菜のオーブン焼き及びホタテとしめじのパングラタンである。ユーザUが身体を表示画面310に接触させたままD2方向にスワイプすることで、レシピ1-1でないレシピ1(以下、レシピ1-2と称する)が表示される。レシピ1-2の例としては、鶏肉と野菜焼きなどが挙げられる。
【0249】
D3の部分には矢印のアイコンが設けられている。ユーザUは矢印のアイコンを入力することにより、図20の画面を図19の画面に遷移できる。すなわち、ユーザUは矢印のアイコンを入力して、再度あるものを入力することができる。ユーザUはあるものを使用して調理するため、レシピを参照する。しかし、参照したレシピにおいて、ユーザUが摂取を希望する料理が無い場合も有る。ユーザUは矢印のアイコンを入力して、再度あるものを入力することができる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0250】
図20の画面において、ユーザUは選択指示の入力ができる。例えば、ユーザUがD1の部分の文字または画像の部分を入力することで、選択指示の入力ができる。ユーザUがD4の部分の画像又は「シンガポールチキンライス」の文字を入力することで、ユーザUはシンガポールチキンライスのレシピを選択指示できる。レシピが選択指示されると、図20の画像は図21の画像(後述)に遷移される。図21は表示画面310の一例である。ユーザUが選択指示をすると、情報出力部165は当該選択指示に係るレシピ2を図21のように表示する。
【0251】
[3.利点]
情報出力部165は、前記在庫情報に基づき、前記ユーザUが保有する食材の少なくとも一部を所定の優先順序で表示させる。また、レシピ提案システム1は、レシピを選択する前記ユーザUの指示と、前記情報出力部165により前記ユーザUが保有する食材の少なくとも一部が前記所定の優先順序で表示された状態で、前記ユーザUが保有する食材のなかから使用候補の食材を選択するユーザUの指示と、を受け付ける受付部163を、さらに備える。また、レシピ選択部164は、前記受付部163により受け付けられた前記使用候補の食材を含むレシピを選択する。
【0252】
ユーザUは所定の優先順序に係るレシピを参照する場合が有る。情報出力部165は、在庫情報に基づき、ユーザUが保有する食材の少なくとも一部を所定の優先順序で表示させる。受付部163は、所定の優先順序で表示された状態で、ユーザUが保有する食材のなかから使用候補の食材を選択するユーザUの指示を受け付ける。レシピ選択部164は、受付部163により受け付けられた使用候補の食材を含むレシピを選択する。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合においてユーザUの利便性を向上できる。
【0253】
[4.変形例1]
以下、本実施形態の変形例について説明する。
【0254】
[4-1.変形例1]
食材管理部162は、在庫情報を貯蔵情報に照らし合わせて、食材と関連付けられていない貯蔵室120に貯蔵されている食材(以下、特別用途食材と称する)を特定しても良い。「貯蔵情報」とは、食材と当該食材が貯蔵される貯蔵室120を関連付けた情報である。貯蔵情報は、予め冷蔵庫101の製造業者、ユーザUなどにより、記憶部530に記録される。レシピ選択部164は特別用途食材が使用されないレシピ(以下、レシピ3と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ3を出力する。ユーザUは表示画面310などによりレシピ3を認知できる。
【0255】
ユーザUは食材を新鮮に貯蔵するため、貯蔵情報に合致する貯蔵室120に食材を貯蔵する。しかし、食材が特別な用途で使用される場合、貯蔵情報に合致しない貯蔵室120に食材が貯蔵される場合が有る。特別用途食材は使用予定の食材であるため、選択したレシピに使用できない。ユーザUは特別用途食材以外の食材を使用して調理するため、レシピを参照する。レシピ選択部164はレシピ3を選択する。情報出力部165はレシピ3を出力する。ユーザUはレシピ3を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0256】
[4-2.変形例2]
食材管理部162は、記憶部530のデータベースに基づいて、所定の期間にユーザUが消費した食材(直近摂取食材)を特定しても良い。上記所定の期間の例としては、直近の1週間などが挙げられる。レシピ選択部164は、直近摂取食材を使用しないレシピ(以下、レシピ4と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ4を出力する。ユーザUはレシピ4を認知できる。
【0257】
ユーザUは直近摂取食材以外の食材を食べたい場合が有る。レシピ選択部164は、直近摂取食材を使用しないレシピ4を選択する。情報出力部165はレシピ4を出力する。ユーザUはレシピ4を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0258】
[4-2-1.変形例2-1]
また、上記変形例2の構成に加えて、食材管理部162は、直近摂取食材に基づいて当該直近摂取食材が使用されるレシピ(以下、レシピ5と称する)を特定しても良い。レシピ選択部164は、レシピ5以外のレシピ(以下、レシピ6と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ6を出力する。ユーザUはレシピ6を認知できる。
【0259】
ユーザUは直近摂取した料理以外の料理を食べたい場合が有る。ユーザUがレシピ提案システム1を使用し続けなくても、食材管理部162は、直近摂取食材に基づいてレシピ5を特定する。レシピ選択部164は、特定されたレシピ5に基づいてレシピ6を選択する。情報出力部165はレシピ6を出力する。ユーザUはレシピ6を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0260】
[4-2-2.変形例2-2]
また、変形例2又は変形例2-1の構成に加えて、食材管理部162は、直近摂取食材に基づいてユーザUが直近に摂取した栄養素(以下、摂取栄養素と称する)を特定しても良い。「栄養情報」とは、食材と当該食材が含む栄養素を関連付けた情報である。栄養情報は、冷蔵庫101の製造業者又はユーザUなどにより、予め記憶部530に記録される。食材管理部162は、直近摂取食材を栄養情報に照らし合わせて、摂取栄養素を特定する。
【0261】
食材管理部162は摂取栄養素を基準栄養素に照らし合わせて、不足栄養素を特定する。「基準栄養素」の例としては、人体の生存に必須な栄養素、所定の病気回復のための栄養素などが挙げられる。基準栄養素は予め冷蔵庫101の製造業者、ユーザUなどにより記憶部530に記録される。食材管理部162は、不足栄養素を、栄養情報に照らし合わせて、当該不足栄養素含む食材(以下、補充食材と称する)を特定する。レシピ選択部164は、補充食材が使用されるレシピ(以下、レシピ7と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ7を出力する。ユーザUはレシピ7を認知できる。
【0262】
ユーザUは摂取する料理の栄養バランスを保つため、レシピを参照する。食材管理部162は補充食材を特定する。レシピ選択部164は、補充食材が使用されるレシピ7を選択する。情報出力部165はレシピ7を出力する。ユーザUはレシピ7を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0263】
[4-2-3.変形例2-3]
また、変形例2、変形例2-1又は変形例2-2の構成に加えて、食材管理部162は色情報に基づいて、直近摂取食材の色とは異なる色の食材(以下、異色食材と称する)を特定しても良い。「色情報」とは、食材と当該食材の色とを関連付けた情報である。色情報は予め冷蔵庫101の製造業者、ユーザUにより記憶部530に記録される。レシピ選択部164は異色食材を使用するレシピ(以下、レシピ8と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ8を出力する。ユーザUはレシピ8を認知できる。
【0264】
ユーザUは見栄えの良い料理を摂取するため、レシピを参照する。「見栄えの良い料理」の例としては、異色食材を使用する料理が挙げられる。レシピ選択部164は異色食材を使用するレシピ8を選択する。情報出力部165はレシピ8を出力する。ユーザUはレシピ8を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0265】
[4-3.変形例3]
食材管理部162は常備情報及び在庫情報に基づいて、除外食材を特定しても良い。「常備情報」とは、ユーザUが常備する食材を示す情報である。常備情報は、冷蔵庫101の製造業者、ユーザUなどにより、予め記憶部530に記録される。「除外食材」とは、所定数以下の在庫に係る食材であって、常備情報に係る食材をいう。「所定数」は予め設定される数値である。すなわち、「除外食材」とは常備する食材であるが、在庫が所定数以下の食材をいう。情報出力部165は、レシピ選択部164により選択されたレシピのうち、除外食材に係るレシピ(以下、レシピ9と称する)の優先順位を下げて出力する。
【0266】
ユーザUが所定の食材の常備を希望する場合が有る。この場合、ユーザUは参照したレシピが、除外食材を使用するか否か判断する必要が有る。食材管理部162は除外食材を特定する。情報出力部165はレシピ9の優先順位を下げて出力する。ユーザUは優先順位の低いレシピ9を認知できる。除外食材に係るレシピ9の優先順位が低いため、ユーザUは除外食材の常備状態を維持し得る。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0267】
[4-3-1.変形例3-1]
また、変形例3の構成に加えて、食材管理部162は常備情報、基準栄養素及び栄養情報に基づいて、不足栄養素を特定しても良い。「栄養情報」とは、食材と当該食材が含む栄養素を関連付けた情報である。栄養情報は、冷蔵庫101の製造業者又はユーザUなどにより、予め記憶部530に記録される。「基準栄養素」の例としては、人体の生存に必須な栄養素、所定の病気回復のための栄養素などが挙げられる。基準栄養素は予め冷蔵庫101の製造業者、ユーザUなどにより記憶部530に記録される。
【0268】
食材管理部162は、常備情報を栄養情報に照らし合わせて、常備する食材で摂取する栄養素を特定する。食材管理部162は、特定した栄養素を基準栄養素に照らし合わせて、不足栄養素を特定する。食材管理部162は不足栄養素を栄養情報に照らし合わせて、不足栄養素を含む食材を特定する。レシピ選択部164は特定した食材を使用するレシピ(以下、レシピ10と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ10を出力する。ユーザUはレシピ10を認知できる。
【0269】
ユーザUは所定の食材を常時摂取するため、当該食材を常備する。しかし、常備する食材から栄養バランスを取れない場合が有る。食材管理部162は不足栄養素を含む食材を特定する。レシピ選択部164は特定した食材を使用するレシピ10を選択する。情報出力部165はレシピ10を出力する。ユーザUはレシピ10を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0270】
[4-4.変形例4]
食材管理部162は、在庫情報を食材DB605に照らし合わせて、低頻度摂取食材を特定しても良い。低頻度摂取食材とは、食材DB605に登録されている食材のうち、ユーザUの摂取の頻度が低い食材をいう。また、食材管理部162は低頻度摂取食材を栄養情報に照らし合わせて、不足栄養素を特定する。「栄養情報」とは、食材と当該食材が含む栄養素を関連付けた情報である。栄養情報は、冷蔵庫101の製造業者又はユーザUなどにより、予め記憶部530に記録される。また、食材管理部162は不足栄養素を栄養情報に照らし合わせて、不足栄養素を含む食材を特定する。レシピ選択部164は特定した食材を使用するレシピ(以下、レシピ11と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ11を出力する。ユーザUはレシピ11を認知できる。
【0271】
ユーザUは栄養バランスの有る料理を摂取するため、レシピを参照する。食材管理部162は不足栄養素を栄養情報に照らし合わせて、不足栄養素を含む食材を特定する。レシピ選択部164は特定した食材を使用するレシピ11を選択する。情報出力部165はレシピ11を出力する。ユーザUはレシピ11を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0272】
[4-5.変形例5]
レシピ選択部164は、余る食材を使用するレシピ(以下、レシピ12と称する)を選択する。情報出力部165は、所定のメッセージとともにレシピ12を出力する。上記所定のメッセージの例としては、レシピ12が余る食材を使用できるレシピである旨のメッセージが挙げられる。
【0273】
ユーザUは調理するため食材を用意する。余る食材は使用されずに廃棄される場合も有る。レシピ選択部164は、余る食材を使用するレシピ12を選択する。情報出力部165は、所定のメッセージとともにレシピ12を出力する。ユーザUはレシピ12及び、レシピ12を使用することで余る食材を使用できる点を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0274】
[4-5-1.変形例5-1]
また、変形例5-1の構成に加えて、レシピ選択部164は余る食材を使用するレシピで、在庫に無い食材を使用するレシピ(以下、レシピ13と称する)を特定しても良い。レシピ選択部164はレシピ13を代替情報に照らし合わせて、代替できるレシピ(以下、レシピ14と称する)を選択する。代替情報とは、食材と当該食材を代替えできる食材とを関連付けた情報である。代替情報は、予め冷蔵庫101の製造業者、ユーザUなどにより記憶部166に記録される。情報出力部165は、レシピ14を出力する。ユーザUはレシピ14を認知できる。
【0275】
ユーザUは調理するため食材を用意する。余る食材を使用できるレシピが無く、余る食材を廃棄する場合も有る。レシピ選択部164はレシピ14を選択する。情報出力部165はレシピ14を出力する。ユーザUは余る食材を使用できるレシピ14を認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0276】
[4-6.変形例6]
食材管理部162は在庫情報の食材を、解凍情報に照らし合わせて、解凍可能食材を特定しても良い。「解凍情報」とは、冷凍貯蔵する食材と、当該食材の解凍時間とを関連付けた情報である。解凍情報は予め冷蔵庫101の製造業者、ユーザUなどにより記憶部530に記録される。食材管理部162は、食材の解凍時間が、調理開始までの時間以下である場合、当該食材を解凍可能食材と特定する。レシピ選択部164は、解凍可能食材に基づいて、冷凍室126の食材に係るレシピ(以下、レシピ15と称する)を選択する。情報出力部165はレシピ15を出力する。ユーザUはレシピ15を認知できる。
【0277】
ユーザUは食材を調理するため、レシピを参照する。しかし、調理開始までの時間が食材の解凍時間より短い場合、当該調理に係るレシピは使用できない。レシピ選択部164は、解凍可能食材に基づいて、レシピ15を選択する。情報出力部165はレシピ15を出力する。ユーザUは調理開始まで解凍可能な食材に係るレシピを認知できる。これにより、レシピ提案システム1は、レシピを選択する場合におけるユーザUの利便性を向上できる。
【0278】
(コンピュータ構成)
コンピュータは、プロセッサ、メインメモリ、ストレージ、インタフェースを備える。
上述の冷蔵庫101、電子レンジ102、サーバ200及び端末機器300は、コンピュータに実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージに記憶されている。プロセッサは、プログラムをストレージから読み出してメインメモリに展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、プロセッサは、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリに確保する。
【0279】
プログラムは、コンピュータに発揮させる機能の一部を実現するためのものであってもよい。例えば、プログラムは、ストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせ、または他の装置に実装された他のプログラムとの組み合わせによって機能を発揮させるものであってもよい。なお、他の実施形態においては、コンピュータは、上記構成に加えて、または上記構成に代えてPLD(Programmable Logic Device)などのカスタムLSI(Large Scale Integrated Circuit)を備えてもよい。PLDの例としては、PAL(Programmable Array Logic)、GAL(Generic Array Logic)、CPLD(Complex Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)が挙げられる。この場合、プロセッサによって実現される機能の一部または全部が当該集積回路によって実現されてよい。
【0280】
ストレージの例としては、磁気ディスク、光磁気ディスク、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージは、コンピュータのバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インタフェースまたは通信回線を介してコンピュータに接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータに配信される場合、配信を受けたコンピュータが当該プログラムをメインメモリに展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージは、一時的でない有形の記憶媒体である。
【0281】
また、当該プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、当該プログラムは、前述した機能をストレージに既に記憶されている他のプログラムとの組み合わせで実現するもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であっても良い。
【0282】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0283】
1…レシピ提案システム、101…冷蔵庫、102…電子レンジ、200…サーバ、201…通信部、202…レシピ設定部、203…記憶部、300…端末機器、310…表示画面、1021…筐体、1022…前面板、1023…取手、1024…スタートボタン、1025…取り消しボタン、1026…設定部、1027…制御部、1028…通信モジュール、1029…表示部、1030…検出部、U…ユーザ、R…ルータ、NW…ネットワーク
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