(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】QRコード生成方法、装置、記憶媒体及び電子デバイス
(51)【国際特許分類】
G06K 19/06 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
G06K19/06 103
G06K19/06 037
(21)【出願番号】P 2020571845
(86)(22)【出願日】2019-10-09
(86)【国際出願番号】 CN2019110093
(87)【国際公開番号】W WO2020078236
(87)【国際公開日】2020-04-23
【審査請求日】2022-10-05
(31)【優先権主張番号】201811210042.2
(32)【優先日】2018-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】510280589
【氏名又は名称】京東方科技集團股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】BOE TECHNOLOGY GROUP CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】No.10 Jiuxianqiao Rd.,Chaoyang District,Beijing 100015,CHINA
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】朱 丹
(72)【発明者】
【氏名】パブロ・ナバレテ・ミケリーニ
(72)【発明者】
【氏名】▲張▼ ▲麗▼杰
(72)【発明者】
【氏名】▲劉▼ 瀚文
【審査官】田名網 忠雄
(56)【参考文献】
【文献】特開2007-241327(JP,A)
【文献】特開2008-015642(JP,A)
【文献】特開2010-165340(JP,A)
【文献】特開2014-139771(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2015/0324946(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2013/0112760(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0078335(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第106778995(CN,A)
【文献】特開2006-321175(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06K 19/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
初期のQRコード(登録商標)及びプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードに対して構造化処理を行って構造化QRコードを得
て、前記構造化処理は、前記初期のQRコードの
変更不可能な部分に含まれる情報である基本情報を保持した前提で、前記背景画像の画像素子を
融合させることであることと、
入力画像を、所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行ってスタイル変換画像を
得ることと、
前記構造化QRコードを前記スタイル変換画像と融合させてターゲットQRコードを得
て、前記ターゲットQRコードに前記基本情報と前記画像素子を有させるとともに、前記画像スタイルを有させることと、が含まれたことを特徴とするQRコード生成方法。
【請求項2】
前記プリセットされた背景画像に基づき前記初期のQRコードを構造化処理して構造化QRコードを
得ることは、
前記背景画像に対して前処理を行い、対応するドット図に転換し、前記ドット図が、黒画素からなる画素モジュール及び白画素からなる画素モジュールで構成され、前記ドット図の画像サイズが前記初期のQRコードと同じであることと、
前記初期のQRコード画像の各機能領域を識別し、各機能領域における画素変更可能な領域を確定し、かつ、前記ドット図と比較し、画素変更可能な領域における画素の変更量を確定し、対応する変更を行った後、中間QRコードを生成することと、
前記中間QRコードと前記ドット図を融合させ、前記構造化QRコードを得ることとを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記プリセットされた背景画像を、対応するグレースケールマップに処理させ、且つ、前記グレースケールマップを、(n/m)
2個の、サイズがm×mである画素モジュールに分け、前記画素モジュールを
subG
rとし、rが、現在の画素モジュールのインデックスであり、その値の範囲が[1,(n/m)
2]であり、nが、前記初期のQRコードのサイズであり、mが、前記初期のQRコードの一つの単位の黒いモジュールまたは一つの単位の白いモジュールのサイズであり、前記QRコードが、複数の単位の黒いモジュールと複数の単位の白いモジュールで構成され、
modG
rが、
subG
rの二値化後のモジュールであり、
【数1】
roundが、四捨五入演算を示し、G
W(i,j)が、
subG
rの、その画素(i,j)におけるウェイトであり(1≦i、j≦m、Σ
i,jG
W(i,j)=1)、G
W(i,j)が、ガウス分布を満足し、定義が以下のとおりであり、
【数2】
σがガウス分布の標準偏差を示す、ことが前記構造化処理
に含まれたことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
以下の式により、二値化後のプリセットされた背景画像と前記初期のQRコードを融合させ、中間QRコードを得
て、
【数3】
Q
sが、初期のQRコードであり、Q
iが、中間QRコードであり、Mが、初期のQRコードにおける変更不可能な部分であり、
以下の式により前記構造化QRコードを得
て、argminの後の式の値が最も小さい時に、得られるものが構造化QRコードのマトリックスであり、S
cで表示し、
【数4】
Q
bが、前記プリセットされた背景画像の二値化後の結果であり、
【数5】
と
【数6】
がそれぞれ前記プリセットされた背景画像と前記中間QRコードのうち位置が対応する第r個のモジュールであり、η(r)が、第r個のモジュールの視覚的なウェイトを示し、関数fの定義が、以下のとおりであり、
【数7】
ただし、
【数8】
が、XNOR演算を示し、
【数9】
ただし、λ
1とλ
2がそれぞれエッジのウェイトと顕著性のウェイトであり、E
rがエッジであり、S
rが顕著性であることが前記構造化処理
に含まれたことを特徴とする請求項3に記載の方法。
【請求項5】
相応して
中間QRコード画像内の画素変化が発生する領域のビット値を補正し、
【数10】
L(r)が、第r個のモジュールのビット数であり、Bが、ビットを示し、
【数11】
が、XOR演算を示し、二つの変数が異なる時に1を出力し、二つの変数が同じである時に0を出力することがさらに含まれたことを特徴とする請求項4に記載の方法。
【請求項6】
中間QRコードを、辺の長さがmである基本的な正方形モジュールに分け、各正方形モジュール
は全部で黒画素から構成され、または、全部で白画素から構成され、黒画素で構成されたモジュールを、直径がm/2である黒い円形に取り替え、白画素で構成されたモジュールを、直径がm/2である白い円形に取り替え、モジュールにおける、直径がm/2である円形以外の部分を、前記ドット図の、対応する位置の画素で取り替え、
mが、前記初期のQRコードにおける単位の黒いモジュールまたは単位の白いモジュールのサイズであり、前記QRコードが、複数の単位の黒いモジュールと単位の白いモジュールで構成されることが、前記中間QRコードと前記ドット図を融合することに含まれたことを特徴とする請求項2に記載の方法。
【請求項7】
前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行ってスタイル変換画像を
得ることは、
ニューラルネットワークアルゴリズムをプリセットすることにより、前記スタイル変換モデルを構築することと、
前記プリセットされた背景画像から、プリセットされた背景画像の特徴情報を含む背景情報を取得し、ターゲットスタイルから、所望のターゲットスタイルを有する画像の特徴情報を含むターゲットスタイル情報を取得することと、
前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき、前記スタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像を前記スタイル変換画像に転換することとが含まれたことを特徴とする請求項1~6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記スタイル変換モデルは、コンパイル層、転換層及び復号層が含まれ、前記コンパイル層は、前記プリセットされた背景画像から背景情報を取得し、且つ前記ターゲットスタイル
の画像からターゲットスタイル情報を取得するためのものであり、前記転換層は、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき正規化計算を行って前記スタイル変換画像の特徴情報を
得るものであり、前記復号層は、前記スタイル変換画像の特徴情報に基づいて前記スタイル変換画像を出力するものであることを特徴とする請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記構造化処理は、初期のQRコードのバージョンをアップグレードすることをさらに含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項10】
初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードに対して構造化処理を行って構造化QRコードを
得るための第1の
処理部と、
入力画像を、所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行ってスタイル変換画像を
得るための第2の
処理部と、
前記構造化QRコードを前記スタイ
ル変換画像と融合させてターゲットQRコードを得
て、前記ターゲットQRコードに、基本情報と
前記背景画像の画像素子を有させるとともに、前記画像スタイルも有させるための融合
処理部とを含み、
前記構造化処理が、前記初期のQRコードの
変更不可能な部分に含まれる情報である前記基本情報を保持する前提で前記背景画像の前記画像素子を
融合させることを特徴とするQRコード生成装置。
【請求項11】
前記第1の
処理部は、
前記背景画像を前処理して、黒画素からなる画素モジュールと白画素からなる画素モジュールで構成され、画像サイズが前記初期のQRコードと同じである、対応するドット図に転換する転換サブ
処理部と、
前記初期のQRコード画像の各機能領域を識別し、各機能領域における画素変更可能な領域を確定し、前記ドット図と比較して画素変更可能な領域における画素の変更量を確定し、対応する変更を行った後、中間QRコードを生成するための中間QRコード生成サブ
処理部と、
前記中間QRコードと前記ドット図とを融合させて前記構造化QRコードを得るための融合サブ
処理部と、を含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記第2の
処理部は、
ニューラルネットワークアルゴリズムをプリセットすることにより、前記スタイル変換モデルを構築するための構築サブ
処理部と、
前記プリセットされた背景画像から、プリセットされた背景画像の特徴情報を含む背景情報を取得し、ターゲットスタイルから、所望のターゲットスタイルを有する画像の特徴情報を含むターゲットスタイル情報を取得するための取得サブ
処理部と、
前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づいて、前記スタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像を前記スタイル変換画像に転換する転換サブ
処理部を含むことを特徴とする請求項10~11のいずれか一項に記載の装置。
【請求項13】
前記スタイル変換モデルは、コンパイル層、転換層及び復号層を含み、前記コンパイル層は、前記プリセットされた背景画像から背景情報を取得し、前記ターゲットスタイル
の画像からターゲットスタイル情報を取得するためのものであり、前記転換層は、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき正規化計算を行って前記スタイル変換画像の特徴情報を得るためのものであり、前記復号層は、前記スタイル変換画像の特徴情報に基づいて前記スタイル変換画像を出力するためのものであることを特徴とする請求項12に記載の装置。
【請求項14】
プロセッサによってロードされ、且つ、請求項1~9のいずれか一項に記載のQRコード生成方法を実行するための複数の指令を記憶することを特徴とする記憶媒体。
【請求項15】
プロセッサと、前記プロセッサによってロードされ、且つ、請求項1~9のいずれか一項に記載のQRコード生成方法を実行するための指令を記憶するための記憶媒体と、を含むことを特徴とする電子デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願
本願は、出願日が2018年10月17日であり且つ出願番号が201811210042.2である中国特許出願の優先権を主張し、ここで、当該優先権出願の内容全体は援用により合併された。
【0002】
本開示の少なくとも一つの実施例は、QRコード(登録商標、以下同様)(二次元バーコード)の技術分野に関し、特に、QRコード生成方法、装置、記憶媒体及び電子デバイスに関する。
【背景技術】
【0003】
スマート端末が普及するにつれて、QRコードの使用も多くなる。個性化と美観の必要に基づいて、人々は、通常、背景パターンと芸術スタイルを融合したQRコードを使用する。
【0004】
通常、ユーザーは、背景パターンと芸術スタイルを融合したQRコードを生成する過程において、QRコードを再符号化して背景と融合させ、その後、ユーザーにとって必要なスタイルに対応する変換モデルを選択して、融合したQRコードの画像に対してスタイル変換を行い、背景パターンと芸術スタイルを融合させたQRコードを得ることができる。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
これに鑑みて、本開示の少なくとも一つの実施例は、QRコード生成方法及び装置を提供した。
【0006】
本開示の少なくとも一つの実施例の目的は、以下の技術案で実現されるものである。
【0007】
第1の局面において、本開示の少なくとも一つの実施例は、QRコード生成方法を提供し、前記方法は、初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードに対して構造化処理を行って構造化QRコードを得られ、前記構造化処理は、前記初期のQRコードの基本情報を保持した前提で、前記背景画像の画像素子を組み込むことであることと、入力画像を、所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行ってスタイル変換画像を得られることと、前記構造化QRコードを前記スタイル変換画像と融合させてターゲットQRコードを得られ、前記ターゲットQRコードに前記基本情報と前記画像素子を有させるとともに、前記画像スタイルを有させることと、が含まれた。
【0008】
オプションとして、前記プリセットされた背景画像に基づき前記初期のQRコードを構造化処理して構造化QRコードを得られることは、前記背景画像に対して前処理を行い、対応するドット図に転換し、前記ドット図が、黒画素からなる画素モジュール及び白画素からなる画素モジュールで構成され、前記ドット図の画像サイズが前記初期のQRコードと同じであることと、前記初期のQRコード画像の各機能領域を識別し、各機能領域における画素変更可能な領域を確定し、かつ、前記ドット図と比較し、画素変更可能な領域における画素の変更量を確定し、対応する変更を行った後、中間QRコードを生成することと、前記中間QRコードと前記ドット図を融合させ、前記構造化QRコードを得ることとを含む。
【0009】
オプションとして、前記プリセットされた背景画像を、対応するグレースケールマップに処理させ、且つ、前記グレースケールマップを、(n/m)2個の、サイズがm×mである画素モジュールに分け、前記画素モジュールをsubGrとし、rが、現在の画素モジュールのインデックスであり、その値の範囲が[1,(n/m)2]であり、nが、前記初期のQRコードのサイズであり、mが、前記初期のQRコードの一つの単位の黒いモジュールまたは一つの単位の白いモジュールのサイズであり、前記QRコードが、複数の単位の黒いモジュールと複数の単位の白いモジュールで構成され、modGrが、subGrの二値化後のモジュールであり、
【0010】
【0011】
roundが、四捨五入演算を示し、GW(i,j)が、subGrの、その画素(i,j)におけるウェイトであり(1≦i、j≦m、Σi,jGW(i,j)=1)、GW(i,j)が、ガウス分布を満足し、定義が以下のとおりであり、
【0012】
【0013】
σがガウス分布の標準偏差を示す、ことが前記構造化処理は含まれた。
【0014】
オプションとして、以下の式により、二値化後のプリセットされた背景画像と前記初期のQRコードを融合させ、中間QRコードを得られ、
【0015】
【0016】
Qsが、初期のQRコードであり、Qiが、中間QRコードであり、Mが、初期のQRコードにおける変更不可能な部分であり、
以下の式により前記構造化QRコードを得られ、argminの後の式の値が最も小さい時に、得られるものが構造化QRコードのマトリックスであり、Scで表示し、
【0017】
【0018】
Q
bが、前記プリセットされた背景画像の二値化後の結果であり、
【数5】
と
【数6】
がそれぞれ前記プリセットされた背景画像と前記中間QRコードのうち位置が対応する第r個のモジュールであり、η(r)が、第r個のモジュールの視覚的なウェイトを示し、関数fの定義が、以下のとおりであり、
【0019】
【0020】
【0021】
【0022】
ただし、λ1とλ2がそれぞれエッジのウェイトと顕著性のウェイトであり、Erがエッジであり、Srが顕著性であることが前記構造化処理は含まれた。
【0023】
オプションとして、相応して前記ほかの部分におけるQRコードのビット値を補正し、
【0024】
【0025】
L(r)が、第r個のモジュールのビット数であり、Bが、ビットを示し、
【数11】
が、XOR演算を示し、二つの変数が異なる時に1を出力し、二つの変数が同じである時に0を出力することがさらに含まれた。
【0026】
オプションとして、中間QRコードを、辺の長さがmである基本的な正方形モジュールに分け、各正方形モジュールが全部で黒画素から構成され、または、全部で白画素から構成され、黒画素で構成されたモジュールを、直径がm/2である黒い円形に取り替え、白画素で構成されたモジュールを、直径がm/2である白い円形に取り替え、モジュールにおける、直径がm/2である円形以外の部分を、前記ドット図の、対応する位置の画素で取り替え、mが、前記初期のQRコードにおける単位の黒いモジュールまたは単位の白いモジュールのサイズであり、前記QRコードが、複数の単位の黒いモジュールと単位の白いモジュールで構成されることが、前記中間QRコードと前記ドット図を融合することは含まれた。
【0027】
オプションとして、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行ってスタイル変換画像を得られることは、ニューラルネットワークアルゴリズムをプリセットすることにより、前記スタイル変換モデルを構築することと、前記プリセットされた背景画像から、プリセットされた背景画像の特徴情報を含む背景情報を取得し、ターゲットスタイルから、所望のターゲットスタイルを有する画像の特徴情報を含むターゲットスタイル情報を取得することと、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき、前記スタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像を前記スタイル変換画像に転換することとが含まれた。
【0028】
オプションとして、前記スタイル変換モデルは、コンパイル層、転換層及び復号層が含まれ、前記コンパイル層は、前記プリセットされた背景画像から背景情報を取得し、且つ前記ターゲットスタイル画像からターゲットスタイル情報を取得するためのものであり、前記転換層は、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき正規化計算を行って前記スタイル変換画像の特徴情報を得られるものであり、前記復号層は、前記スタイル変換画像の特徴情報に基づいて前記スタイル変換画像を出力するものである。
【0029】
オプションとして、前記構造化処理は、初期のQRコードのバージョンをアップグレードすることをさらに含む。
【0030】
第二の局面において、本開示の少なくとも1つの実施例は、QRコード生成装置を提供し、当該装置は、初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードに対して構造化処理を行って構造化QRコードを得られるための第1のプロセッサと、入力画像を、所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行ってスタイル変換画像を得られるための第2のプロセッサと、前記構造化QRコードを前記スタイルの変換画像と融合させてターゲットQRコードを得られ、前記ターゲットQRコードに、前記基本情報と前記画像素子を有させるとともに、前記画像スタイルも有させるための融合プロセッサとを含み、前記構造化処理が、前記初期のQRコードの基本情報を保持する前提で前記背景画像の画像素子を組み込む。
【0031】
オプションとして、前記第1のプロセッサは、前記背景画像を前処理して、黒画素からなる画素モジュールと白画素からなる画素モジュールで構成され、画像サイズが前記初期のQRコードと同じである、対応するドット図に転換する転換サブプロセッサと、前記初期のQRコード画像の各機能領域を識別し、各機能領域における画素変更可能な領域を確定し、前記ドット図と比較して画素変更可能な領域における画素の変更量を確定し、対応する変更を行った後、中間QRコードを生成するための中間QRコード生成サブプロセッサと、前記中間QRコードと前記ドット図とを融合させて前記構造化QRコードを得るための融合サブプロセッサと、を含む。
【0032】
オプションとして、前記第2のプロセッサは、ニューラルネットワークアルゴリズムをプリセットすることにより、前記スタイル変換モデルを構築するための構築サブプロセッサと、前記プリセットされた背景画像から、プリセットされた背景画像の特徴情報を含む背景情報を取得し、ターゲットスタイルから、所望のターゲットスタイルを有する画像の特徴情報を含むターゲットスタイル情報を取得するための取得サブプロセッサと、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づいて、前記スタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像を前記スタイル変換画像に転換する転換サブプロセッサを含む。
【0033】
オプションとして、前記スタイル変換モデルは、コンパイル層、転換層及び復号層を含み、前記コンパイル層は、前記プリセットされた背景画像から背景情報を取得し、前記ターゲットスタイル画像からターゲットスタイル情報を取得するためのものであり、前記転換層は、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき正規化計算を行って前記スタイル変換画像の特徴情報を得るためのものであり、前記復号層は、前記スタイル変換画像の特徴情報に基づいて前記スタイル変換画像を出力するためのものである。
【0034】
第三の局面において、本開示の少なくとも1つの実施例は、プロセッサによってロードされ、且つ、前述のいずれか一項に記載のQRコード生成方法を実行するための複数の指令を記憶する記憶媒体。
【0035】
第四の局面において、本開示の少なくとも1つの実施例は、プロセッサと、前記プロセッサによってロードされ、且つ、前述のいずれか一項に記載のQRコード生成方法を実行するための指令を記憶するための記憶媒体と、を含む電子デバイスを提供する。
【0036】
本開示の少なくとも1つの実施例に対する上記の説明は、本開示の少なくとも1つの実施例の技術案の概要に過ぎない。本開示の少なくとも1つの実施例の技術的手段をより明確に理解するために、明細書の内容に従って実施されてもよい。また、本開示の少なくとも1つの実施例の上記目的及びほかの目的、特徴及び利点をより明確にさせるために、以下、本開示の少なくとも1つの実施例の具体的な実施形態を挙げる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
以下の好ましい実施形態の詳細な説明を読むことにより、様々なほかの利点は、当業者にとって明らかになるであろう。図面は、好ましい実施形態を示すことを目的とするものであり、本開示に対する制限ではない。また、図面の全体において、同じ構成素子を同じ参照符号で示す。
【0038】
【
図1a】
図1aは、本開示のある実施例において提供したQRコード生成方法のフロー図を示す。
【
図1b】
図1bは、本開示のある実施例において提供したQRコード生成方法のさらなるフロー図を示す。
【
図1c】
図1cは、本開示のある実施例において提供したQRコード生成方法のさらなるフロー図を示す。
【
図2】
図2は、本開示のある実施例において提供したQRコードのインターフェース表示図を示す。
【
図3】
図3は、本開示のある実施例において提供したQRコード生成過程における効果図を示す。
【
図4】
図4は、本開示のある実施例において提供したQRコード生成過程におけるニューラルネットワーク表示図を示す。
【
図5】
図5は、本開示のある実施例において提供したQRコード生成過程におけるスタイル変換ネットワークモデルの構造図を示す。
【
図6】
図6は、本開示のある実施例において提供したQRコード生成過程におけるVGG16ネットワークモデルの模式図を示す。
【
図7】
図7は、本開示のある実施例において提供したQRコード生成過程におけるシステムトレーニングの模式図を示す。
【
図8】
図8は、本開示のある実施例において提供したQRコード生成装置の構成ブロック図を示す。
【
図9】
図9は、本開示のある実施例において提供した別のQRコード生成装置の構成ブロック図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本開示の例示的な実施例を、図面を参照してより詳細に説明する。図面には本開示の例示的な実施例が示されているが、本開示は、ここで述べた実施例によって制限されるべきではなく、様々な形態で実施され得ることが理解されるべきである。また、これらの実施例を提供することは、本開示をより完全に理解し且つ本開示の範囲を当業者に完全に伝達することができることを目的とするものである。
【0040】
本開示の少なくとも一つの実施例は、QRコード生成方法を提供する。
図1aに示すように、前記方法は主に以下のことを含む:
【0041】
101、初期のQRコードとプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードに対して構造化処理を行って構造化QRコードを得られ、前記構造化処理は、初期のQRコードの基本情報を保持した前提で背景画像の画像素子を組み込む。
【0042】
背景パターンを融合させたQRコード画像を生成するために、本開示の少なくとも一実施例において、まず、その後の画像の組み込みのためのQRコード及び背景画像、即ち、本開示の少なくとも一実施例に記載の初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得する必要がある。前記初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得する方法は、例えば、ローカルまたはリモートアクセスされたメモリを介して取得するような任意の従来の方法を選択してもよい。また、取得方法及び選択された初期のQRコード、プリセットされた背景画像については、具体的に限定するのではなく、実際の必要に応じて自分で選択することができる。
【0043】
本開示で言う画像の融合は、一般的には、融合後の画像に融合前の画像の少なくとも一部の素子を兼ね備えていることに留意されたい。
【0044】
QRコードは、複数の画素を含む画像であるため、その画素の分布は、標準符号化ストリーム及び含まれるリンクコードに基づいて決定される。
図2に示すように、標準的なQRコードの構造概略図には、異なる領域に分布する画素が含まれており、各領域に対応する画素の意味は異なる。標準的なQRコードにおいて、位置決め領域、隔離領域、間隔モデル、位置校正領域は、QRコード構造を位置決め・識別するための部分である;バージョン情報には、QRコードのバージョン情報が含まれている;符号化領域は、QRコードの情報ビットであり、有効情報を符号化する位置である;誤り訂正符号化領域は、QRコードの誤り訂正符号化ビットであり、標準QRコードが損失した場合に誤り訂正によって正しいスキャンが可能であることを目的とするものである;パディング領域は、情報パディングビットであり、効果的な情報を一切含まないので、この部分の情報が失われたり覆い隠されたりしても、QRコードが正確的にスキャンされることができる。
【0045】
本開示の少なくとも1つの実施例において、当該QRコードにおける画素分布を背景画像と合わせるために、本ステップにおいて、前記初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得した後に、さらにQRコードを構造化処理する必要がある。QRコードの異なる領域における画素の意味が異なるので、構造化処理の方式は、QRコードにおける、異なる意味を示す画素によって行うことができる。一例において、初期のQRコードに対する構造化処理は、以下のように行われてもよい。
図1bに示すように、ステップ1011において、プリセットされた背景画像に対して前処理を行う。前処理は、以下のことを含んでもよい:画像に対して、スケーリング処理、階調化処理及び二値化処理(黒または白に処理する)を行い、スケーリング処理と階調化処理の順序が限定されない。このように、プリセットされた背景画像を、黒画素及び白画素から構成され、画像サイズが前記初期のQRコードの画像サイズと同じであるドット図に転換する;ステップ1012において、初期のQRコード画像の各機能領域を識別し、例えば、上記の位置決め領域、符号化領域などの標準QRコードの各機能領域を識別し、各機能領域における画素変更可能な領域を確定し、ドット図と比較して画素変更可能な領域における画素の変更量を確定する。例えば、画素変更可能な領域は、QRコードの誤り訂正ビット領域及びパディングビット領域を含み、例えば、変更量は、画素ごとの、ドット図と対応するQRコードとの間の対応する画素差であってもよく、すべての対応する画素差の平均値などであってもよい。対応する変化が行われた後に、2値処理が行われた後(2値処理を行わなくてもよい)、画素再分布されたQRコード画像が得られ、本開示において中間QRコードと呼ばれる。前記中間QRコードにおける画素分布は、前記ドット図における画素分布に対応する。ステップ1013において、前記中間QRコードを前記ドット図と融合させ、前記構造化QRコードを得る。
【0046】
このように、背景図を、対応するドット図に転換し、ドット図における画素の分布に基づいて初期のQRコードの符号化ストリームをコンパイルすることにより、得られる中間QRコードの画素分布がドット図における画素分布に比較的近いことが保証され、その後に生成されるターゲットQRコードの画素分布が背景画像と合わせ、融合後のQRコードの美感が確保される。
【0047】
オプションとして、構造化QRコードの識別率を確保するために、構造化する際に、初期のQRコードのバージョンをアップグレードすることができ、例えば標準バージョン1、2のQRコードについては、バージョン3にアップグレードすることができ、標準バージョン3-5のQRコードについては、バージョン6にアップグレードすることができ、標準バージョン6以上のQRコードについては、2つのレベルを上げることができる。
【0048】
具体的な例において、本ステップにおいて述べた方法によれば、実際の操作において、以下のように行われてもよい:
【0049】
プリセットされた背景画像を取得した後、まず、当該画像を、対応するグレースケールマップGに処理し、その後、Gを分ける;
【0050】
具体的には、(n/m)2個の、サイズがm×mである画素モジュールに分け、subGrとして定義され、nは、初期のQRコードのサイズであり、mは、初期のQRコードの一つの単位の黒いモジュールまたは一つの単位の白いモジュールのサイズであり、即ち、最も小さい黒いモジュールまたは最も小さい白いモジュールのサイズである(視認性を向上させるために、QRコードの一つの単位の黒いモジュールまたは一つの単位の白いモジュールは、複数の画素、例えば、m×m個の画素で構成され、この単位の黒いモジュールまたは単位の白いモジュールのサイズmは、必要に応じて決定され得る)。前記初期のQRコードは、複数の単位の黒いモジュールと単位の白いモジュールから構成され、rは、現在の画素モジュールのインデックスであり、値の範囲は、[1,(n/m)2]である。modGrをsubGrの二値化モジュールとして定義し、二値化モジュールの計算式は以下のとおりである:
【0051】
【0052】
roundは、四捨五入演算を示し、GW(i,j)は、subGrの、その画素(i,j)におけるウェイトであり、Σi,jGW(i,j)=1、1≦i、j≦mになり、且つ、GW(i,j)は、ガウス分布を満足し、定義は、以下のとおりである:
【0053】
【0054】
σは、ガウス分布の標準偏差を示す。
【0055】
標準的なQRコードは、固定されたビットストリームを用いて符号化され、システム符号化であるので、ビットストリーム符号化規則を変更でき、変化するビットストリームにて符号化しても(システム符号化ではない)、できるだけQRコードの白黒モジュール分布を、背景画像構造と一致させる。背景画像を処理した後、初期のQRコードの画素を再符号化する。具体的には、以下の式により、二値化後のプリセットされた背景画像と初期のQRコードQsを融合させ、中間QRコードQiを得る:
【0056】
【0057】
Mは、初期のQRコードの変更不可能な部分を示し、例えば、バージョン情報、フォーマット情報、位置決め情報などの基本情報を含む情報コードである。データ情報、誤り訂正情報、パディング情報などを含む情報コードは変更可能である。データ情報の符号化mod値が変更されたので、この部分のビット値をリセットすることでQRコードの正確性を保証しなければならない。1つのモジュールの変化は、このモジュールの符号化ビットの変更に等価するので、例えば、データビット、誤り訂正ビット及びパディングビットに対して、以下の式によりB値を変更する:
【0058】
【0059】
L(r)は、r
th個のモジュールのビット数であり、Bは、ビットを示し、
【数16】
は、XOR演算を示し、2つの変数が異なる場合には1を出力し、2つの変数が同じである場合には0を出力する。
【0060】
Q
bは、プリセットされた背景画像が二値化された結果であり、
【数17】
と
【数18】
はそれぞれ、プリセットされた背景画像と中間QRコードのうち位置が対応する第r個のモジュールであり、η(r)は、第r個のモジュールの視覚的なウエイトを示し、下式により構造化QRコードを得られ、S
cとして表示され、S
cは、最後に生成した構造化QRコードマトリックスであり、argminの後の式の値が最も小さい時に、当該後の式により得られるのは、構造化QRコードのマトリックスである:
【0061】
【0062】
関数fの定義は、以下のとおりである:
【0063】
【数20】
ただし、
【数21】
は、XNOR演算を示し、
【0064】
【0065】
λ
1とλ
2はそれぞれ、エッジのウェイトと顕著性のウェイトであり、E
rはエッジであり、S
rは顕著性である。最後に、
図3に示すように構造化QRコードが得られる。
【0066】
中間QRコード及び処理後の背景画像を取得した後、両者を融合させて、本開示の少なくとも一つの実施例に記載の構造化QRコードを得ることができる。1つの融合する実施例において、中間QRコードを、辺の長さがmである基本的な正方形モジュールに分け、各正方形モジュールは、全部で黒画素で構成され、または、全部で白画素で構成されている。全部で黒画素から構成されたモジュールを、直径がm/2である黒い円形に取り替え、全部で白画素から構成されたモジュールを、直径がm/2である白い円形に取り替え、例えば、統一的に正方形モジュールの中心に置き、モジュールにおける直径がm/2である円形以外の部分を前記ドット図の対応する位置の画素で取り替える。mは、上文において言及され、前記初期のQRコードにおける単位の黒いモジュールまたは単位の白いモジュールのサイズであり、前記QRコードは、複数の単位の黒いモジュールと複数の単位の白いモジュールで構成される。
【0067】
これにより、本ステップにおいて、初期のQRコードの基本情報を保持した前提で背景画像の画像素子を組み込むように、プリセットされた背景画像に基づいて初期のQRコードを構造化することにより、QRコードと背景パターンが一致しない問題が解決された。
【0068】
102、マシンラーニングに基づいて作成された、入力画像を所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行い、即ち、芸術スタイルを変更し、例えば、色やテクスチャなどを変化させ、スタイル変換画像を得る。
【0069】
本開示の少なくとも1つの実施例に、QRコードの生成を行う過程において、ユーザーにとって必要な異なるスタイルを持つQRコードを得るように、スタイルを変換することが必要である。従って、本ステップに記載の方法により、まず、スタイル変換モデルを選択し、その後、このスタイル変換モデルに基づいて背景画像に対してスタイル変換処理を行うことができる。
【0070】
前記スタイル変換モデルは、畳み込みニューラルネットワークモデルによって構築されてもよい。畳み込みニューラルネットワークに基づく前記スタイル変換モデルにおいて、所望のスタイルを有する画像を特徴抽出し、且つ、背景画像を特徴抽出し、さらに、スタイル変換モデルにおいて設定されたプリセットされたスタイル変換アルゴリズムにより、背景画像の特徴及び所望のスタイルを有する画像の特徴に基づき、所望の背景画像について計算し、変換後の画像パラメータを得られ、この画像パラメータに基づいて、対応する変換後の背景画像、即ち、本開示の少なくとも一つの実施例に記載のスタイル変換画像を得る。
【0071】
本ステップにおいて、背景画像のみに対してスタイル変換動作を行い、そのため、QRコードに関しない。このため、従来のスタイル変換過程がQRコードにおける画素分布に与える影響を回避し、後に生成されたターゲットQRコードのスキャンレートが確保されている。
【0072】
一例において、本ステップにおいて述べた方法によれば、プリセットされた背景画像に対してスタイル変換を行う際には、以下を含んでもよい:
図1cに示すように、ステップ1021において、ニューラルネットワークアルゴリズムをプリセットすることにより、スタイル変換モデルを構築する;その後、ステップ1022において、前記プリセットされた背景画像から、プリセットされた背景画像の特徴情報、例えば、平均値及び偏差を含む背景情報を取得し、ターゲットスタイルを有する画像から、所望のターゲットスタイルの画像の特徴情報、例えば、平均値及び偏差を含むターゲットスタイル情報を取得する;最後に、ステップ1023において、前記背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づいて、前記スタイル変換モデルにより前記プリセットされた背景画像をスタイル変換画像に変換する。
【0073】
具体的な例において、本開示の少なくとも一実施例によれば、スタイル変換モデルを用いて背景画像のスタイル変換処理を行う場合、以下のようにしてもよい:
【0074】
まず、畳み込みニューラルネットワークを選択してスタイル変換モデルを構築する。畳み込みニューラルネットワークは、特殊な構造のニューラルネットワークであり、画像をシステムの入力及び出力とし、且つスカラーのウェイト値に代えて畳み込みカーネルを用いる。
図4は、三層構造の畳み込みニューラルネットワークを示す。このネットワークは、4つの入力を持ち、隠し層には、3つの出力を持ち、出力層には、2つの出力を含み、システムは、最終的に2つの画像を出力する。各モジュール
【数23】
は、畳み込みカーネルを示す。kは、入力層の番号を示す。iとjは、入力と出力の単位の番号を示す。バイアス
【数24】
は、畳み込み層の出力に融合した一つのグループのスカラーである。バイアスを融合した畳み込み層の出力は、次に活性化層(通常はReLUまたはsigmoid関数)に入る。トレーニングした後、システムの畳み込みカーネルとバイアスは固定された。トレーニングは、一つのグループのマッチングした入力、出力、及び、最適化アルゴリズムにより、畳み込みカーネルとバイアスに対してパラメータの最適化を行うものである。通常、各畳み込み層は、数十個または数百個の畳み込みカーネルを含み、深度ニューラルネットワークが5層以上の畳み込み層を含むことは一般である。
【0075】
具体的な例において、本開示の少なくとも1つの実施例によれば、畳み込みニューラルネットワークは、プーリング層、BN層(Batch Normalization)及びIN層(Instance NormalizationIN)を含む。
【0076】
プーリング層は、ダウンサンプリングの形態の一つであり、畳み込み特徴のサイズを減少することができる。通常のプーリング層は、max-pooling、avg-polling、decimation及びdemuxoutを含む。
【0077】
BN層は、畳み込み層から出力される特徴画像を標準化処理するためのものである。Batch Normalizationは、各特徴画像自体の例えば平均値と偏差に基づいて、この特徴画像を標準化する。mini-batchのサイズがTであり、ある畳み込み層から出力される特徴数がCであり、各特徴画像が何れもH行W列のマトリクスであれば、特徴画像のshapeは(T,C,W,H)である。よって、Batch Normalizationの標準化式は以下のとおりである:
【0078】
【0079】
xtijkは、ある畳み込み層が出力する特徴画像セットのうちのt番目のpatch、i番目の特徴画像、j番目の列、k番目の行の値を示している。ytijkは、xtijkをBatch Normalization層に入力して得られた結果を示す。εは、とても小さい整数であり、分母が0にならないようにする。
【0080】
IN層は、BN層と同様に、畳み込み層から出力される特徴画像を標準化処理するためのものである。mini-batchのサイズがTであり、ある畳み込み層から出力される特徴画像がCであり、各特徴画像が何れもH行W列のマトリクスであれば、特徴画像のshapeは(T,C,W,H)である。よって、Instance Normalizationの標準化式は以下のとおりである。
【0081】
【0082】
xtijkは、ある畳み込み層から出力される特徴画像セットのうちのt番目のpatch、i番目の特徴画像、j番目の列、k番目の行の値を示している。ytijkは、xtijkをBatch Normalization層に入力して得られた結果を示す。εは、とても小さい整数であり、分母が0にならないようにする。
【0083】
図5は、プリセットされた背景画像とスタイル画像を受信するためのスタイル変換ネットワークモデルであり、処理した後に、プリセットされた背景画像の内容が保持され且つ芸術スタイルを含む画像を出力する。このスタイル変換ネットワークは主に、エンコーダ、スタイル変換層、デコーダの3つの部分から構成されている。
【0084】
エンコーダは、事前にトレーニングされたVGG16ネットワークを採用するように配置されている。
図6は、VGG16の一般的なネットワークモデルを示している。本開示の少なくとも1つの実施例によるエンコーダは、その一部のみを使用しており、具体的に、
図6の黒枠に示す領域であり、プリセットされた背景画像とスタイル画像の両方をそれぞれ画像空間から特徴空間に変換する。
【0085】
スタイル変換層は、プリセットされた背景図を正規化するように配置されている。ここで、プリセットされた背景画像の各チャネルの特徴の平均値μ(x)と偏差σ(x)を揃えることによって、スタイル画像の各チャネルの特徴の平均値μ(y)と偏差σ(y)を合わせる。このように、トレーニングの時に、入力されるスタイル画像の特徴を、プリセットされた背景画像に転送することができる。このステップは、任意のスタイルを変換する鍵であり、数式は以下のとおりである。
【0086】
【0087】
デコーダは、特徴空間を画像空間に変換するネットワークであり、この部分のネットワークは、一般的にエンコーダと対称なネットワーク構造を採用しており、ネットワーク全体でトレーニングする必要があるのは、この部分のネットワークのウェイトパラメータ情報であり、初期は、いくつかの初期化パラメータをランダムにすることができ、勾配の降下により、損失関数の全体が比較的に小さく、ネットワークが徐々に収束するようにパラメータを更新し続けることができる。
【0088】
また、本開示の少なくとも一つの実施例において、背景画像のスタイル変換の結果の正確性を確保し、変換によるコンテンツの欠落を低減するために、ここで、さらに損失関数を用いて画像を計算する必要がある。具体的には、コンテンツ損失とスタイル損失が含まれている。
【0089】
分析ネットワークにおいて、各畳み込み層の出力は何れも入力画像の特徴である。N
l個の畳み込みカーネルを有する1つの畳み込み層は、出力がN
l個の特徴画像を含み、各特徴画像のサイズがM
l(特徴画像の幅×高さ)であると仮定する。このように、l層の出力は、マトリクス
【数28】
に格納されてもよい。
【数29】
は、第l層のi番目の畳み込みカーネルから出力される特徴画像のうちのj番目の位置の値を示す。
【数30】
と
【数31】
をオリジナルの入力画像と生成画像にそれぞれ定義し、P
lとF
lは、それらの、分析ネットワークにおける第l層の出力の特徴画像である。よって、コンテンツ損失の定義は以下のとおりである。
【0090】
【0091】
Clは、結果を正規化するための定数である。
【0092】
具体的には、スタイル変換において、コンテンツ損失は、プリセットされた背景画像の、エンコーダネットワークに出力するコンテンツ特徴とスタイル特徴がスタイル変換された出力特徴とのユークリッド距離であり、
【0093】
【0094】
f(g(t))は、スタイル変換の出力特徴であり、f(t)は、エンコーダが出力するコンテンツ特徴である。
【0095】
スタイル変換は、スタイル特徴の平均値と偏差のみを伝達するので、スタイル損失は、Gramマトリックスではなく、平均値と偏差を用いてデータをマッチングする。スタイル特徴は、Relu1_1、Relu2_1、Relu3_1及びRelu4_1という四層の特徴にも計算される。即ち、スタイル損失は、IN統計に基づいた損失に過ぎない。式は、以下のとおりである。
【0096】
【0097】
f(g(t))は、スタイル変換の出力特徴であり、f(s)はスタイル画像の特徴出力であり、μは平均値を示し、σは偏差を示す。
【0098】
システムの総損失の定義は、以下のとおりである。
【0099】
【0100】
α、βはそれぞれ総損失におけるコンテンツ損失、スタイル損失が占めるウェイトである。
【0101】
さらに、具体的な実行過程において、システムトレーニングを導入することもできる。
【0102】
システムトレーニングの概略図は、
図7に示すように、そのうち、入力画像が生成ネットワークに入り、対応する出力画像が生成される。それから、入力画像と出力画像を分析ネットワークに入れて、それぞれのコンテンツ特徴とスタイル特徴を得る。ここで、分析ネットワークはVGG16であり、損失関数値を取得するためのものであり、生成ネットワークにおけるエンコーダとは異なる役割を果たしている。システムは、特徴により総体的な損失関数を計算し、オプティマイザによりネットワークを生成するパラメータを調整する。このように、異なる画像がこのシステムに入ってトレーニングを行う場合、異なる画像及び変換スタイルによる画像コンテンツ損失の状況に基づき、さらに、この損失状況に応じた関数に基づいて、ネットワークを生成するパラメータを最適化することができる。勿論、本開示の少なくとも1つの実施例において、このシステムトレーニングを使用して損失関数の決定を行うことは、単なる例示的なものに過ぎず、ほかの方法に従ってもよく、ここでは、具体的な限定は行われず、ユーザーの実際の必要に応じて自分で選択することができる。
【0103】
これにより、本ステップにおいて述べた方法によれば、スタイル変換モデル及びプリセットされる背景画像から抽出した背景情報、ターゲットスタイル画像から抽出したターゲットスタイル情報により背景画像のスタイル変換を行うことができ、これにより、この方法は、いずれかのスタイルに対して、異なる背景画像をスタイル変換することができ、これにより、スタイル変換過程には、異なる芸術スタイルに対して、異なるモデルをトレーニングすることを避け、よって、スタイルの変換ス過程をより簡単かつ便利にさせる。
【0104】
103、前記構造化QRコードと前記スタイル変換画像を融合させて、ターゲットQRコードを得られ、QRコードに前記基本情報と前記画像素子を有させるとともに、前記画像スタイルを有させる。
【0105】
前記ステップ101において、構造化処理した構造化QRコードを得られ、前記ステップ102において、スタイル変換処理が行われたスタイル変換画像を得た後、本ステップにおいて述べた方法により、この2つの画像を融合して、スタイル変換の画像とQRコードを融合させたターゲットQRコードを得ることができる。本開示の少なくとも一つの実施例において、融合動作の方式については特に限定されず、例えば、2つの画像の同じ位置の画素を比較して、構造化QRコードのすべての黒画素を保持し、その他の画素については、スタイル変換画像の画素を用いてパディングすることができる。また、例えば、上記の構造化QRコードとドット図の融合方式を採用しても良いが、本開示の少なくとも一つの実施例はこれに限定されず、QRコードの識別を便利にさせ、かつ、スタイル変換画像を兼ね備える融合方法にも適用できる。
【0106】
本開示の少なくとも一つの実施例によって提供されるQRコード生成方法は、従来技術において背景パターンと芸術スタイルを融合させたQRコードの識別率が低い問題に対処することができる。発明は、初期のQRコードとプリセットされた背景画像を取得し、かつ、前記プリセットされた背景画像に基づき前記初期のQRコードを構造化することにより、構造化QRコードを得られ、それから、コスタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行い、スタイル変換画像を得られ、最後に、前記構造化QRコードを前記スタイル変換画像と融合させ、ターゲットQRコードを得る。従来の技術と比較し、本開示の少なくとも1つは、背景画像のみに対してスタイル変換処理を行い、処理中のQRコード画素への干渉を回避することにより、その後に生成されるQRコードの識別率を向上させることができる。また、プリセットされた背景画像に基づいて初期のQRコードを構造化することで、後に生成されるターゲットQRコードの画素分布を、より背景画像に近いものにすることができ、ターゲットQRコードが、プリセットされた背景画像とより良く融合し、生成されたQRコードがより美しいものになる。
【0107】
それに応じて、本開示の少なくとも1つの別の実施例は、さらにQRコード生成装置を提供する。
図8に示すように、前記装置は主に、第1のプロセッサ31、第2のプロセッサ32及び融合プロセッサ33を含む。
【0108】
第1のプロセッサ31は、ステップ101を実行するように構成されており、例えば、初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードを構造化処理し、構造化QRコードを得る。そのうち、前記構造化処理は、初期のQRコードの基本情報を保持することを前提として、背景画像の画像素子を組み込む。
【0109】
第2のプロセッサ32は、ステップ102を実行するように構成されており、例えば、マシンラーニングに基づいて作成された、入力画像を、所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行い、スタイル変換画像を得られる。
【0110】
融合プロセッサ33は、ステップ103を実行するように構成されており、例えば、前記第1のプロセッサ31により得られた構造化QRコードを、前記第2のプロセッサ32により得られたスタイル変換画像と融合させて、ターゲットQRコードを得られ、ターゲットQRコードは、前記基本情報と前記画像素子を有させるとともに、前記画像スタイルを有させる。
【0111】
オプションとして、
図9に示すように、前記第1のプロセッサ31は、変換サブプロセッサ311、中間QRコード生成サブプロセッサ312及び融合サブプロセッサ313を含む。
【0112】
変換サブプロセッサ311は、ステップ1011を実行するように構成されており、例えば、前記背景画像を前処理して、対応するドット図に転換するように構成されてもよく、前記ドット図は、黒画素からなる画素モジュール及び白画素からなる画素モジュールで構成されており、前記ドット図の画像サイズが上記初期のQRコードと同じである。
【0113】
中間QRコード生成サブプロセッサ312は、ステップ1012を実行するように構成されており、例えば、初期のQRコード画像の各機能領域を識別し、各機能領域における画素変更可能な領域を確定し、ドット図と比較して画素変更可能な領域における画素の変化量を確定し、対応する変化を経て中間QRコードを生成するように構成されている。
【0114】
融合サブプロセッサ313は、ステップ1013を実行するように構成されており、例えば、前記コンパイルサブプロセッサ312から得られた中間QRコードを、前記変換サブプロセッサ311から得られたドット図と融合させて、前記構造化QRコードを得ることができる。
【0115】
オプションとして、
図9に示すように、前記第2のプロセッサ32は、構築サブプロセッサ321、取得サブプロセッサ322及び変換サブプロセッサ323を含む。
【0116】
構築サブプロセッサ321は、ステップ1021を実行するように構成され、例えば、ニューラルネットワークアルゴリズムをプリセットすることでスタイル変換モデルを構築するために使用され得る。
【0117】
取得サブプロセッサ322は、ステップ1022が実行されるように配置されており、例えば、前記プリセットされた背景画像から、プリセットされた背景画像の特徴情報を含む背景情報を取得し、ターゲットスタイルから所望のスタイルを有する画像の特徴情報を含むターゲットスタイル情報を取得するように配置されてもよい。
【0118】
変換サブプロセッサ323は、ステップ1023を実行するように構成されており、例えば、前記取得サブプロセッサ322によって取得された背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づいて、前記構築サブプロセッサ321によって構築されたスタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像を前記スタイル変換画像に変換するように構成されてもよい。前記スタイル変換モデルは、前記プリセットされた背景画像から背景情報を取得し、前記ターゲットスタイル画像からターゲットスタイル情報を取得するためのコンパイル層と、当該背景情報及び前記ターゲットスタイル情報に基づき正規化計算を行い、当該スタイル変換画像の特徴情報を得るための転換層、及び、当該スタイル変換画像の特徴情報に基づいて前記スタイル変換画像を出力するための復号層を含む。
【0119】
上述した実施例において述べた技術案によれば、本開示の少なくとも1つの実施例は、QRコード生成方法及び装置を提供し、従来技術における、背景パターンと芸術スタイルを融合させたQRコードの識別率が低いという問題について、本開示の少なくとも1つが、初期のQRコード及びプリセットされた背景画像を取得し、かつ、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードを構造化処理することにより、構造化QRコードを得られ、それから、スタイル変換モデルによって、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行い、スタイル変換画像を得られ、最後に、前記構造化QRコードを前記スタイル変換画像と融合させて、ターゲットQRコードを得る。従来の技術に比べて、本開示の少なくとも1つは、背景画像のみに対してスタイル変換処理を行い、処理過程におけるQRコード画素への干渉を回避でき、その後に生成されるQRコードの識別率を向上させることができる。また、プリセットされた背景画像に基づいて初期のQRコードを構造化処理することにより、後に生成されるターゲットQRコードの画素分布を、プリセットされた背景画像により近いものにすることができ、ターゲットQRコードが、プリセットされた背景画像とより良く融合し、生成されたQRコードがより美しいものになる。
【0120】
さらに、上記の方法の実施形態によれば、本開示の少なくとも1つの別の実施例は、プロセッサによってロードされ且つ上記のQRコード生成方法を実行するために適用される複数の指令が記憶された記憶媒体を提供する。
【0121】
本開示の少なくとも一つの実施例によって提供されるQRコードが記憶媒体における指令を生成し、当該指令は、初期のQRコードとプリセットされた背景画像を取得し且つ前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードを構造化処理することで構造化QRコードを得ることができる。そのうち、前記構造化処理は、初期のQRコードの基本情報を保持した前提で、背景画像の画像素子を組み込み、それから、マシンラーニングに基づいて作成された、入力画像を所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行い、スタイル変換画像を得られ、最後に、前記構造化QRコードを前記スタイル変換画像と融合させて、ターゲットQRコードを得られ、ターゲットQRコードに、前記基本情報と前記画像素子とを有させるとともに、前記画像スタイルを有させる。従来技術に比べて、本開示の少なくとも1つの実施例は、背景画像のみに対してスタイル変換処理を行い、処理過程におけるQRコード画素への干渉を回避でき、その後に生成されるQRコードの識別率を向上させることができる。また、プリセットされた背景画像に基づいて初期のQRコードを構造化処理することにより、後に生成されるターゲットQRコードの画素分布を、プリセットされた背景画像により近いものにすることができ、ターゲットQRコードが、プリセットされた背景画像とより良く融合し、生成されたQRコードがより美しいものになる。
【0122】
さらに、上記の方法の実施例によれば、本開示の少なくとも1つの実施形態の別の実施例は、記憶媒体とプロセッサとを備える電子デバイスを提供し、前記記憶媒体は、指令を記憶するのに適合され、前記指令は、前記プロセッサによってロードされ且つ前記QRコード生成方法を実行するのに適合されている。
【0123】
本開示の少なくとも一つの実施例によって提供されるQRコード生成電子デバイスは、初期のQRコードとプリセットされた背景画像を取得し、前記プリセットされた背景画像に基づき、前記初期のQRコードを構造化処理することにより、構造化QRコードを得ることができる。そのうち、前記構造化処理は、初期のQRコードの基本情報を保持した前提で、背景画像の画像素子を組み込み、それから、マシンラーニングに基づいて作成された、入力画像を所望の画像スタイルを有する画像に変換するためのスタイル変換モデルにより、前記プリセットされた背景画像に対してスタイル変換処理を行い、スタイル変換画像を得られ、最後に、前記構造化QRコードを前記スタイル変換画像と融合させて、ターゲットQRコードを得られ、ターゲットQRコードに、前記基本情報と前記画像素子とを有させるとともに、前記画像スタイルを有させる。従来技術に比べて、本開示の少なくとも1つの実施例は、背景画像のみに対してスタイル変換処理を行い、処理過程におけるQRコード画素への干渉を回避でき、その後に生成されるQRコードの識別率を向上させることができる。また、プリセットされた背景画像に基づいて初期のQRコードを構造化処理することにより、後に生成されるターゲットQRコードの画素分布をプリセットされた背景画像により近いものにすることができ、ターゲットQRコードがプリセットされた背景画像とより良く融合し、生成されたQRコードがより美しいものになる。
【0124】
上記実施形態においては、各実施例の記載にはそれぞれ重点が置かれており、ある実施例では詳細に述べられていない部分は、別の実施例の関連記載を参照してもよい。
【0125】
上記の方法及び装置における関連特徴は相互に参照可能であることが理解できる。また、上記実施例における「第1」、「第2」などは、各実施例を区別するためのものであり、各実施例の優劣を代表するものではない。
【0126】
上記のシステム、装置及びプロセッサの具体的な動作過程は、前記方法の実施例における対応過程を参照してもよく、説明の便宜上、かつ簡略化のために説明しなくてもよいことを、当業者は明らかに知ることができる。
【0127】
ここで提供されるアルゴリズム及び表示は、特定のコンピュータ、仮想システムまたはほかのデバイスについて固有の関連がない。各種の汎用システムは、ここに基づく示唆ともに使用されてもよい。上記の記載によれば、このようなシステムを構成するために必要な構造は明らかである。さらに、本開示の少なくとも1つの実施例は、特定のプログラミング言語に対するものではない。ここで記載された本開示の少なくとも1つの実施例の内容は、様々なプログラミング言語を用いて実現されてもよい。また、上記の特定の言語についての記載は、本開示の少なくとも1つの実施例を開示するための最良の実施例であることが理解されるべきである。
【0128】
ここで提供する明細書において、多くの具体的な詳細が記載されている。しかしながら、本開示の少なくとも1つの実施例は、これらの具体的な詳細なしに実行されてもよいことを理解されたい。ある実例において、本明細書の理解を曖昧にしないように、周知の方法、構造、技術は詳細に示されていない。
【0129】
同様に、本開示を簡便化させ、且つ、各発明の方面の1つまたは複数に対する理解を容易にするために、本開示の少なくとも1つの実施例の例示的な記載において、本開示の少なくとも1つの実施例の各特徴は、単一の実施例、図面、またはその記載に一緒にグループ化されることがあることが理解されるべきである。しかしながら、本開示の方法は、以下のような意図を反映して解釈されるべきではない:本開示の少なくとも1つの実施例は、各請求項に明確に記載された特徴よりも多くの特徴を要求する。より正確には、以下の特許請求の範囲に示すように、発明は、前に開示された単一の実施例のすべての特徴より少ない。従って、具体的な実施形態に従う特許請求の範囲は、当該具体的な実施形態に明確に組み込まれ、そのうち、各請求項そのものは、本開示の少なくとも1つの実施例の独立した実施例として機能する。
【0130】
当業者であれば、実施例におけるデバイスにおけるモジュールは、適応的に変更され、本実施例とは異なる1つまたは複数の装置に配置されてもよいことを理解することができる。実施例におけるモジュールまたはプロセッサまたはコンポーネントは、1つのモジュールまたはプロセッサまたはコンポーネントに結合され、さらにそれらを複数のサブモジュールまたはサブプロセッサまたはサブコンポーネントに分割することができる。このような特徴及び/または過程またはプロセッサのうちの少なくともいくつかが相互排他的であることを除いて、本明細書(添付される特許請求の範囲、要約及び図面を含む)に開示されたすべての特徴及びこのように開示されたいかなる方法または装置のすべての過程またはプロセッサを組み合わせてもよい。別段明確に述べない限り、本明細書(付随する請求項、要約及び図面を含む)に開示された各特徴は、同じ、同等または類似の目的を提供する代替の特徴によって代替されてもよい。
【0131】
さらに、本明細書に記載されたある実施例は、別の実施例に含まれたある特徴を含み且つほかの特徴が含まれなかったが、異なる実施例の特徴の組み合わせは、本開示の少なくとも1つの実施例の範囲内にあり、異なる実施例を形成することを意味することを理解することができる。例えば、以下の特許請求の範囲において、保護請求する実施の形態のいずれかは、任意の組み合わせで使用されてもよい。
【0132】
本開示の少なくとも1つの実施例のそれぞれの部品の実施例は、ハードウェアで実現されてもよく、または、1つまたは複数のプロセッサ上で実行されるソフトウェアモジュールで実現されてもよく、または、それらの組み合わせで実現されてもよい。当業者は、本開示の少なくとも一つの実施例によるQRコード生成方法及び装置の一部または全部の部材の一部または全部の機能を、実践において、マイクロプロセッサまたはデジタル信号プロセッサ(DSP)を使用して実現することができることを理解するだろう。本開示の少なくとも1つの実施例は、ここで記載した方法の一部または全部を実行するためのデバイスまたは装置プログラム(例えば、コンピュータプログラム及びコンピュータプログラム製品)を実行するために実現され得る。このような本開示の少なくとも1つの実施例を実現するプログラムは、コンピュータ読取可能な媒体に記憶されてもよく、または、1つ以上の信号の形態を有してもよい。このような信号は、インターネットサイトからダウンロードされてもよく、またはキャリア信号上で提供されてもよく、またはほかの任意の形態で提供されてもよい。
【0133】
上記実施例は、本開示の少なくとも1つの実施例を限定するのではなく、本開示の少なくとも1つの実施例を説明し、当業者は、添付される特許請求の範囲を逸脱することなく代替実施例を設計することができることに注意されたい。特許請求の範囲において、括弧の間の任意の参照符号は、特許請求の範囲に対する制限を構成してはならない。単語の「含む」は、請求項に記載されていない素子またはステップが存在することを排除しない。素子の前に位置する単語の「一」または「一個」は、複数のこのような素子が存在することを排除しない。本開示の少なくとも1つの実施例は、いくつかの異なる素子を含むハードウェアと、適当にプログラムされたコンピュータによって実現され得る。いくつかの装置を列挙したプロセッサの請求項において、これらの装置のいくつかは、同じハードウェアによって具現化されてもよい。単語の第一、第二及び第三などの使用は順序を一切に表しない。これらの単語は名前として解釈されてもよい。
【符号の説明】
【0134】
31 第1のプロセッサ
32 第2のプロセッサ
33 融合器、融合プロセッサ
311 転換サブプロセッサ
312 中間QRコード生成サブプロセッサ
313 融合サブプロセッサ
321 構築サブプロセッサ
322 取得サブプロセッサ
323 転換サブプロセッサ