(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】止水構造
(51)【国際特許分類】
E21D 11/04 20060101AFI20240618BHJP
E21D 11/38 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
E21D11/04 A
E21D11/38 Z
(21)【出願番号】P 2021037188
(22)【出願日】2021-03-09
【審査請求日】2023-09-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000001373
【氏名又は名称】鹿島建設株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100096091
【氏名又は名称】井上 誠一
(72)【発明者】
【氏名】平木 涼介
(72)【発明者】
【氏名】望戸 健雄
(72)【発明者】
【氏名】井上 直史
(72)【発明者】
【氏名】重松 慶樹
【審査官】彦田 克文
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-149461(JP,A)
【文献】特開2019-157620(JP,A)
【文献】特公昭58-043560(JP,B2)
【文献】特開2004-346592(JP,A)
【文献】特開平05-202699(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0053614(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 11/04
E21D 11/38
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地下構造物同士の接続部における止水構造であって、
一方の地下構造物は
箱型部材から構成され、止水部材を有し、
帯状の可撓継手の幅方向の一方の端部が他方の地下構造物に取付けられ、
前記可撓継手の幅方向の他方の端部が接合プレートに固定され、
前記接合プレートが、前記
箱型部材の前記他方の地下構造物側に面した接合面において、前記
箱型部材と接合され、当該接合面に設けられた前記止水部材が、前記接合プレートにより押し潰され
、
前記箱型部材と前記接合プレートは、前記接合面の内側に固定されて前記接合面の孔から突出するボルトを前記接合プレートの孔に通し、前記接合プレートから突出する前記ボルトの突出部分にナットを締め込むことで接合され、
前記ナットと前記接合プレートの間に止水ワッシャーが設けられたことを特徴とする止水構造。
【請求項2】
地下構造物同士の接続部における止水構造であって、
一方の地下構造物は止水部材を有し、
帯状の可撓継手の幅方向の一方の端部が他方の地下構造物に取付けられ、
前記可撓継手の幅方向の他方の端部が接合プレートに固定され、
前記接合プレートが、前記一方の地下構造物の前記他方の地下構造物側に面した接合面において、前記一方の地下構造物と接合され、当該接合面に設けられた前記止水部材が、前記接合プレートにより押し潰され
、
前記一方の地下構造物がトンネル、前記他方の地下構造物が立坑であり、
前記立坑の壁体に、前記立坑の外側に向かって段状に拡幅する開口が設けられ、前記トンネルの前記立坑側の端部が、前記開口の外側の拡幅部分に挿入され、
前記トンネルの前記立坑側の端部と、当該端部と対向する位置にある前記拡幅部分の壁体との間の隙間には、弾性を有する間詰材が配置されることを特徴とする止水構造。
【請求項3】
前記接合プレートは、前記一方の地下構造物の前記接合面に接合される板状の本体と、当該本体から前記他方の地下構造物側に突出する板状の突出部を有するT字状の部材であり、
前記可撓継手の前記他方の端部が前記突出部に固定されたことを特徴とする請求項1
または請求項2記載の止水構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、止水構造に関する。
【背景技術】
【0002】
トンネルなどの地下構造物を地震時等の地盤変位に追従させるため、隣接する地下構造物同士を可撓継手によって接続することがある。可撓継手は可撓性を有する継手であり、その変形により地下構造物同士の相対変位を吸収すると同時に、隣接する地下構造物の間から地下水が浸入するのを防ぐ止水構造を構成する。
【0003】
特許文献1には、可撓継手を用いた地下構造物の止水構造の例として、隣接するコンクリート部材のそれぞれに継手枠体を設け、継手枠体間に可撓継手を架設し、継手枠体とコンクリート部材の間に高吸水性樹脂を配置したものが記載されている。可撓継手は地下水がコンクリート部材の間を通って浸入するのを防止し、高吸水性樹脂は、継手枠体とコンクリート部材の隙間からの地下水の浸入を防止する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
トンネルの構築方法として、複数のセグメントをトンネルの断面の周方向やトンネルの軸方向に接合するものがある。各セグメントにおいて、他のセグメントと接合する接合面には止水部材が配置され、隣り合うセグメントを接合する際に両セグメントの間で止水部材を押し潰すことで、セグメント間の止水を実現する。
【0006】
しかしながら、トンネルの端部を立坑など他の地下構造物と可撓継手によって接続する場合、上記の方法でトンネルの端部と他の地下構造物との間の止水を実現するのは難しい。トンネルの端部のセグメントを接続対象の地下構造物に押し付け、セグメントの接続対象の地下構造物側の接合面に設けられた止水部材を押し潰すことが難しいためである。
【0007】
本発明は上記の問題に鑑みてなされたものであり、その目的は、可撓継手による接続部において容易に止水を実現できる止水構造等を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前述した目的を達成するための本発明は、地下構造物同士の接続部における止水構造であって、一方の地下構造物は止水部材を有し、帯状の可撓継手の幅方向の一方の端部が他方の地下構造物に取付けられ、前記可撓継手の幅方向の他方の端部が接合プレートに固定され、前記接合プレートが、前記一方の地下構造物の前記他方の地下構造物側に面した接合面において、前記一方の地下構造物と接合され、当該接合面に設けられた前記止水部材が、前記接合プレートにより押し潰されたことを特徴とする止水構造である。
【0009】
前述した目的を達成するための第1の発明は、地下構造物同士の接続部における止水構造であって、一方の地下構造物は箱型部材から構成され、止水部材を有し、帯状の可撓継手の幅方向の一方の端部が他方の地下構造物に取付けられ、前記可撓継手の幅方向の他方の端部が接合プレートに固定され、前記接合プレートが、前記箱型部材の前記他方の地下構造物側に面した接合面において、前記箱型部材と接合され、当該接合面に設けられた前記止水部材が、前記接合プレートにより押し潰され、前記箱型部材と前記接合プレートは、前記接合面の内側に固定されて前記接合面の孔から突出するボルトを前記接合プレートの孔に通し、前記接合プレートから突出する前記ボルトの突出部分にナットを締め込むことで接合され、前記ナットと前記接合プレートの間に止水ワッシャーが設けられたことを特徴とする止水構造である。
第2の発明は、地下構造物同士の接続部における止水構造であって、一方の地下構造物は止水部材を有し、帯状の可撓継手の幅方向の一方の端部が他方の地下構造物に取付けられ、前記可撓継手の幅方向の他方の端部が接合プレートに固定され、前記接合プレートが、前記一方の地下構造物の前記他方の地下構造物側に面した接合面において、前記一方の地下構造物と接合され、当該接合面に設けられた前記止水部材が、前記接合プレートにより押し潰され、前記一方の地下構造物がトンネル、前記他方の地下構造物が立坑であり、前記立坑の壁体に、前記立坑の外側に向かって段状に拡幅する開口が設けられ、前記トンネルの前記立坑側の端部が、前記開口の外側の拡幅部分に挿入され、前記トンネルの前記立坑側の端部と、当該端部と対向する位置にある前記拡幅部分の壁体との間の隙間には、弾性を有する間詰材が配置されることを特徴とする止水構造である。
【0010】
前記接合プレートは、例えば、前記一方の地下構造物の前記接合面に接合される板状の本体と、当該本体から前記他方の地下構造物側に突出する板状の突出部を有するT字状の部材であり、前記可撓継手の前記他方の端部が前記突出部に固定される。
この場合、可撓継手が前記一方の地下構造物の断面からはみ出すのを防ぐことができる。
【0011】
前記一方の地下構造物は、例えばトンネルであり、前記トンネルは、複数のセグメントを前記トンネルの断面の周方向および前記トンネルの軸方向に接合して構成され、前記セグメントにおいて、他のセグメントとの接合面に止水部材が設けられ、前記接合プレートによって押し潰される止水部材は、前記トンネルの前記他方の地下構造物側の端部のセグメントにおいて、当該他方の地下構造物側に位置する面に設けられた止水部材である。
例えば本発明は、複数のセグメントを接合して構築されたトンネルの端部と、他の地下構造物との間の接続部に用いられる。各セグメントにおいて、他のセグメントとの接合面には止水部材が設けられ、セグメント同士の接合時には止水部材をセグメント間で押し潰す。ただし、トンネルの端部のセグメントにおいて、他の地下構造物側に位置する接合面については、その止水部材を接合プレートにより押し潰す。これにより、止水部材の配置をトンネルの端部のセグメントとその他のセグメントで同一とでき、トンネルの端部のセグメントを特殊な部材とする必要が無くなる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、可撓継手による接続部において容易に止水を実現できる止水構造等を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
【0015】
(1.トンネル2と立坑3)
図1は、本発明の実施形態に係る止水構造を用いるトンネル2と立坑3との接続部を示す図である。また
図2はトンネル2の軸方向の一部を示す斜視図である。
【0016】
トンネル2(一方の地下構造物)は、複数のセグメント22をトンネル2の断面の周方向(
図2の鎖線a参照)やトンネル2の軸方向に接合して構築される地下構造物である。なお、上記のように単に「断面」というときは、トンネル2の軸方向と直交する断面を指すものとする。
【0017】
立坑3(他方の地下構造物)は、地盤に形成した縦穴内に構築される地下構造物である。立坑3は底版30と壁体31を有する。底版30は立坑3の底面上に構築され、壁体31は立坑3の内壁に沿って底版30上に構築される。底版30や壁体31は主にコンクリートにより形成される。
【0018】
トンネル2と立坑3の接続部では、壁体31に開口311が設けられる。開口311は、立坑3の外側に向かって段状に拡幅し、トンネル2の立坑3側の端部は当該開口311の外側の拡幅部分に挿入される。
【0019】
図3(a)は、トンネル2を各セグメント22に分解して示した図である。
【0020】
セグメント22は例えば鋼製の外殻を有する箱形部材であり、内部は中空となっている。また本実施形態では、セグメント22がL字状の断面を有し、トンネル2の断面が、4つのセグメント22を角筒状に接合して形成される。さらに、トンネル2は、これらのセグメント22をトンネル2の軸方向に接合して構成される。なお、トンネル2の断面はこれに限らず、例えばトンネル2の断面が、円弧状の断面を有する複数のセグメント22を円筒状に接合して形成されてもよい。
【0021】
セグメント22において、他のセグメント22との接合面には止水部材4が設けられる。止水部材4には例えば水膨張性の止水ゴムが用いられるが、これに限らない。
【0022】
止水部材4は、セグメント22の4つの接合面に跨るように巻き回される線状部材であり、閉ループを形成するように配置される。各セグメント22では、このような止水部材4が2条平行に設けられる。
【0023】
図3(b)の左図に示すように、止水部材4は、セグメント22の接合面に形成された凹部221に配置される。
図3(b)の右図に示すように、止水部材4は、隣り合うセグメント22を接合する際に、これらのセグメント22の間で圧縮されて押し潰される。
【0024】
(2.止水構造1)
図4は止水構造1を示す図であり、
図1の線A-Aに沿った断面(トンネル2の軸方向に沿った断面)の斜視図である。
【0025】
図4に示すように、止水構造1は、可撓継手5、接合プレート6等を有する。
【0026】
可撓継手5は、トンネル2と立坑3との接続部において、トンネル2の断面の周方向(
図2の鎖線a参照)に沿って配置される帯状の部材であり、ゴム等の弾性を有する材料で形成される。
【0027】
可撓継手5は、幅方向の中央部にΩ状の屈曲部51を有し、幅方向の両端部に板状の固定部52を有する。固定部52は、屈曲部51の両側に連続して一体に形成される。なお可撓継手5の幅方向は、帯状の可撓継手5の短辺方向に対応する。
【0028】
可撓継手5の一方の固定部52は、立坑3の壁体31の開口311に設けられた枠体32に固定され、これにより可撓継手5の一方の固定部52が立坑3に取付けられる。枠体32には鋼材等が用いられ、開口311の内面に沿って枠状に配置される。前記したように、開口311は立坑3の外側に向かって段状に拡幅するが、枠体32はこの段部に設けられる。
【0029】
可撓継手5の他方の固定部52は、接合プレート6に固定される。接合プレート6は鋼材により形成され、トンネル2の断面の周方向(
図2の鎖線a参照)に沿って枠状に配置される。この接合プレート6を、上記他方の固定部52と異なる位置においてトンネル2の立坑3側の端部のセグメント22に接合することで、可撓継手5の他方の固定部52が接合プレート6を用いてトンネル2の立坑3側の端部に取付けられる。
【0030】
接合プレート6は、板状の本体61と、本体61から突出する板状の突出部62を有するT字状の部材である。本体61と突出部62を連結する板状のリブを鎖線bで示すように本体61と突出部62の隅部に設け、これにより接合プレート6の補強を行うことも可能である。
【0031】
前記したように、トンネル2のセグメント22は4つの接合面に跨る止水部材4を有するが、接合プレート6の本体61は、トンネル2の立坑3側の端部のセグメント22において、立坑3側に位置する(立坑3側に面した)接合面に沿って配置される。突出部62は本体61から立坑3側に突出し、この突出部62に可撓継手5の他方の固定部52が固定される。
【0032】
トンネル2の立坑3側の端部と立坑3の壁体31との間の隙間には、弾性を有する間詰材7が配置される。間詰材7には例えば発泡スチロール等が用いられるが、これに限らない。なお
図4の符号8、9はそれぞれ防水層と目地材であり、壁体31の開口311の内面からトンネル2側に向かってこの順に設けられる。
【0033】
図5は、止水構造1について水平方向の断面を示したものである。本実施形態では、立坑3の壁体31にアンカーボルト33が埋設されており、アンカーボルト33の一端が、枠体32、可撓継手5の一方の固定部52、および押え板56の孔(不図示)を通って当該押え板56から突出する。固定部52は、アンカーボルト33の上記突出部分にナット54を締め込むことで枠体32に固定される。アンカーボルト33の他端はL字状に折り曲げられて壁体31のコンクリートに定着される。押え板56は可撓継手5の長手方向に延びる板材であり、例えば鉄板が用いられる。なお符号57はナット54と押え板56の間に介装されるワッシャーである。
【0034】
また可撓継手5と接合プレート6は、ボルト53の軸部を接合プレート6の突出部62、可撓継手5の他方の固定部52、および押え板56の孔(不図示)に通し、当該押え板56から突出する軸部の突出部分にナット55を締め込むことで固定される。符号58はナット55と押え板56の間に介装されるワッシャーである。
【0035】
また、トンネル2の立坑3側の端部のセグメント22において、立坑3側に位置する接合面の内側にはボルト222が固定され、ボルト222の軸部が当該接合面の孔(不図示)から立坑3側に突出している。この軸部を接合プレート6の本体61の孔(不図示)に通し、本体61から突出する軸部の突出部分にナット63を締め込むことで、接合プレート6の本体61がセグメント22の上記接合面に接合される。
【0036】
この時、セグメント22の上記接合面の止水部材4が、接合プレート6の本体61によって圧縮され、押し潰される。これにより接合プレート6とセグメント22の間からトンネル2内部に地下水が浸入するのが防止される。またトンネル2と立坑3の間では、可撓継手5等により止水が実現され、地下水の浸入が防止される。
【0037】
なお、
図5の符号64はゴム等による止水ワッシャーであり、接合プレート6の本体61とセグメント22の上記接合面の孔(ボルト222の軸部を通す孔)からセグメント22内部に地下水が浸入するのを防止する。
【0038】
以上説明したように、本実施形態の止水構造1では、可撓継手5によってトンネル2と立坑3を接続する際に、可撓継手5に接合プレート6を追加的に固定したものを用いる。この接合プレート6により、トンネル2の立坑3側の端部のセグメント22において、立坑3側の接合面に設けた止水部材4を押し潰す。当該止水部材4を立坑3の壁体31に押し付けることは難しいが、上記の接合プレート6を用いることにより止水部材4を押し潰し、容易に止水を実現できる。
【0039】
また、止水部材4の配置はトンネル2の立坑3側の端部のセグメント22とそれ以外のセグメント22とで同一とでき、トンネル2の立坑3側の端部のセグメント22を特殊な部材とする必要が無く、施工に係る手間やコストが低減される。
【0040】
しかしながら、本発明は以上の実施形態に限定されない。例えば本実施形態ではセグメント22の接合面に2条の止水部材4が設置されるが、止水部材4は1条だけでもよく、3条以上であってもよい。
【0041】
接合プレート6の形状も、セグメント22の止水部材4を押し潰せるものであれば特に限定されない。例えば
図6の止水構造1aの接合プレート6aに示すように、セグメント22の立坑3側の接合面に沿った本体61と、本体61の一端から立坑3側に突出する突出部62とを有するL字状の部材としてもよい。ただし、
図5のように接合プレート6をT字状とすることで、可撓継手5をトンネル2の内面からセットバックした位置に配置でき、可撓継手5がトンネル2の断面からはみ出すのを防ぐことができる。
【0042】
また、可撓継手5の形状も特に限定されず、例えば屈曲部51の形状はΩ状でなくM字状や蛇腹状でもよい。また、可撓継手5を立坑3の壁体31に取付ける取付手段、接合プレート6をセグメント22に接合する接合手段、可撓継手5と接合プレート6の固定手段も前記したものに限らない。
【0043】
また本実施形態では、鋼製のセグメント22により構成されたトンネル2とコンクリート製の壁体31を有する立坑3との接続部に止水構造1を設ける例を説明した。前記したようにトンネル2の断面形状は特に限定されないが、止水構造1の適用対象も特に限定されず、トンネル2や立坑3以外の地下構造物にも適用できる。本発明では、少なくとも、接続対象の一方の地下構造物が、他方の地下構造物側に位置する面に止水部材4を配置したものであればよい。
【0044】
また接続対象の両方の地下構造物の上記面に止水部材4が設けられていてもよく、この場合、可撓継手5の両側の固定部52をそれぞれ接合プレート6に固定し、本実施形態と同様の方法で、これらの接合プレート6により各地下構造物の止水部材4を押し潰せばよい。その他、止水構造1は鋼製の地下構造物同士の接続部に用いることもでき、コンクリート製の地下構造物同士の接続部に用いることもできる。
【0045】
以上、添付図面を参照しながら、本発明に係る好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、本願で開示した技術的思想の範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0046】
1、1a:止水構造
2:トンネル
3:立坑
4:止水部材
5:可撓継手
6、6a:接合プレート
7:間詰材
22:セグメント
31:壁体
51:屈曲部
52:固定部
61:本体
62:突出部