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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】物品管理サーバ、および物品管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0645 20230101AFI20240618BHJP
   G06Q 10/20 20230101ALI20240618BHJP
   G06Q 30/0601 20230101ALI20240618BHJP
【FI】
G06Q30/0645
G06Q10/20
G06Q30/0601
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2021088502
(22)【出願日】2021-05-26
(65)【公開番号】P2022181511
(43)【公開日】2022-12-08
【審査請求日】2023-07-13
(73)【特許権者】
【識別番号】000233055
【氏名又は名称】株式会社日立ソリューションズ
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安達 一貴
【審査官】上田 智志
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-33610(JP,A)
【文献】特開2004-86487(JP,A)
【文献】特開2000-306015(JP,A)
【文献】特開2003-233714(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザに所定のサービスとして提供される物品の情報を管理し、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびユーザに、前記物品の情報に基づいて生成される加工情報を提供する物品管理サーバであって、
前記物品の利用に関連する情報を検知するセンサと当該センサで検知した情報を送信する送信部とを含む物品、前記物品を所有し、サービス事業会社に当該物品をリース/レンタルするリース/レンタル会社の第1コンピュータ、前記リース/レンタル会社から前記物品をリース/レンタルし、ユーザに前記物品に関するサービスを提供するサービス事業会社の第2コンピュータ、および前記ユーザの第3コンピュータと通信を行う通信部と、
前記物品から取得する前記物品の利用に関連する情報と、前記物品の貸し出し状況のデータとに基づいて前記加工情報を生成するプロセッサと、を備え、
前記物品の利用に関連する情報は、前記物品の利用履歴の情報を含み、
前記プロセッサは、
前記物品から送信される当該物品の利用に関連する情報を受信し、複数種類の物品に関する情報を登録・管理するデータベースに格納する処理と、
前記データベースに登録されている情報から対象物品の貸し出し数を把握する処理と、
前記対象物品の貸し出し数の情報に基づいて、前記リース/レンタル会社の仕入推奨物品の情報、および前記サービス事業会社のリース/レンタル推奨物品の情報を生成する処理と、
前記第1コンピュータあるいは第2コンピュータから受信する前記物品に関するレコメンド情報の参照リクエストに応答して、前記通信部を介して、前記第1コンピュータには仕入推奨物品の情報を送信し、前記第2コンピュータにはリース/レンタル推奨物品の情報を送信する処理と、
を実行する、物品管理サーバ。
【請求項2】
請求項1において、
前記プロセッサは、
前記対象物品の貸し出し数のデータから貸し出し数の増減傾向に基づいて算出した新規貸し出し予測数が再貸出し可能な前記対象物品の数と前記対象物品の在庫数との合計以上である場合に、前記対象物品と類似の特徴を有する少なくとも1種類の類似物品の情報を前記データベースから取得する処理と、
前記少なくとも1種類の類似物品の仕入れ値あるいはリース/レンタル費用が前記対象物品よりも安価である場合に、前記少なくとも1種類の類似物品を推奨物品リストに含める処理と、
を実行する、物品管理サーバ。
【請求項3】
請求項2において、
前記プロセッサは、前記対象物品と前記少なくとも1種類の類似物品の保守費用および保守間隔の情報を前記データベースから取得し、前記少なくとも1種類の類似物品の方が単位期間あたりの保守費が安価である場合に前記少なくとも1種類の類似物品を前記推奨物品リストに含める処理を実行する、物品管理サーバ。
【請求項4】
請求項1から3の何れか1項において、
前記プロセッサは、さらに、
前記リース/レンタル会社が前記サービス事業会社にリース/レンタルした特定物品の保守情報を前記第2コンピュータから受信し、前記データベースに登録する処理と、
前記第1コンピュータから受信した、前記特定物品の保守履歴参照リクエストに応答して、前記データベースから前記特定物品の保守情報を取得して保守履歴情報を生成し、当該保守履歴情報を前記第1コンピュータに送信する処理と、
を実行する、物品管理サーバ。
【請求項5】
請求項1において、
前記プロセッサは、前記ユーザと前記サービス事業会社との間の前記物品のサービス契約終了に際して前記第3コンピュータから受信するサービス契約更新リクエストに応答して、終了したサービス契約に関連するサービスについて提供可能な複数の契約プランを前記データベースから取得し、当該複数の契約プランの中で最安値を示す契約プランを推奨プランとして前記第3コンピュータに送信する、物品管理サーバ。
【請求項6】
ユーザに所定のサービスとして提供される物品の情報を管理し、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびユーザに、前記物品の情報に基づいて生成される加工情報を提供する物品管理方法であって、
物品管理サーバが、前記物品の利用に関連する情報を検知するセンサと当該センサで検知した情報を送信する送信部とを含む物品から、前記物品の利用履歴の情報を含む物品利用関連情報を受信し、複数種類の物品に関する情報を登録・管理するデータベースに格納することと、
前記物品管理サーバが、サービス事業会社に当該物品をリース/レンタルするリース/レンタル会社の第1コンピュータからリース/レンタルの対象となる物品の情報を受信し、前記データベースに登録することと、
前記物品管理サーバが、前記リース/レンタル会社から前記物品をリース/レンタルし、前記ユーザに前記物品に関するサービスを提供するサービス事業会社の第2コンピュータから前記ユーザに提供可能なサービスの複数の契約プランの情報を受信し、前記データベースに登録することと、
前記物品管理サーバが、前記データベースに登録されている情報から対象物品の貸し出し数を把握することと、
前記物品管理サーバが、前記対象物品の貸し出し数の情報に基づいて、前記リース/レンタル会社の仕入推奨物品の情報、および前記サービス事業会社のリース/レンタル推奨物品の情報を生成することと、
前記物品管理サーバが、前記第1コンピュータあるいは第2コンピュータから受信する前記物品に関するレコメンド情報の参照リクエストに応答して、前記第1コンピュータには仕入推奨物品の情報を送信し、前記第2コンピュータにはリース/レンタル推奨物品の情報を送信することと、
を含む、物品管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、物品管理サーバ、および物品管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
物品のリースやレンタルについての情報管理(物品や契約内容等の管理)は、通常、リース/レンタル会社‐サービス事業会社間、あるいはサービス事業会社‐サービスユーザ間などニ者間で行われている。例えば、特許文献1は、「複数種類のサブスクリプション商品を販売する際にその商品毎に異なる契約情報を対応付けて販売することができるようにすることを目的として、販売可能な複数種類のサブスクリプション商品に関する商品情報を管理し、複数種類のサブスクリプション商品のうちのいずれかが指定された場合、指定されたサブスクリプション商品に関する商品情報を取得し、当該サブスクリプション商品に応じたサブスクリプション契約情報を当該商品情報と対応付けて管理すること」を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-67777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述のようなニ者間での情報管理では、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびサービスユーザ(エンドユーザ)の三者分の情報を総合的に分析して三者間の関係を反映した情報(例えば、推奨情報)を作成し、提示することはできない。
【0005】
本開示は、このような状況に鑑み、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびサービスユーザ(エンドユーザ)の三者の各々が必要な情報を必要な形で一括して提供する技術を提案する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本開示は、一例として、ユーザに所定のサービスとして提供される物品の情報を管理し、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびユーザに、物品の情報に基づいて生成される加工情報を提供する物品管理サーバであって、物品の利用に関連する情報を検知するセンサと当該センサで検知した情報を送信する送信部とを含む物品、当該物品を所有し、サービス事業会社に当該物品をリース/レンタルするリース/レンタル会社の第1コンピュータ、リース/レンタル会社から物品をリース/レンタルし、ユーザに物品に関するサービスを提供するサービス事業会社の第2コンピュータ、およびユーザの第3コンピュータと通信を行う通信部と、物品から取得する物品の利用に関連する情報と、物品の貸し出し状況のデータとに基づいて加工情報を生成するプロセッサと、を備え、物品の利用に関連する情報は、物品の利用履歴の情報を含み、プロセッサは、複数種類の物品に関する情報を登録・管理するデータベースに、物品から送信される当該物品の利用に関連する情報を受信し、データベースに格納する処理と、データベースに登録されている情報から対象物品の貸し出し数を把握する処理と、対象物品の貸し出し数の情報に基づいて、リース/レンタル会社の仕入推奨物品の情報、およびサービス事業会社のリース/レンタル推奨物品の情報を生成する処理と、第1コンピュータあるいは第2コンピュータから受信する物品に関するレコメンド情報の参照リクエストに応答して、通信部を介して、第1コンピュータには仕入推奨物品の情報を送信し、第2コンピュータにはリース/レンタル推奨物品の情報を送信する処理と、を実行する、物品管理サーバを提案する。
【0007】
本開示に関連する更なる特徴は、本明細書の記述、添付図面から明らかになるものである。また、本開示の態様は、要素及び多様な要素の組み合わせ及び以降の詳細な記述と添付される特許請求の範囲の様態により達成され実現される。本明細書の記述は典型的な例示に過ぎず、本開示の特許請求の範囲又は適用例を如何なる意味においても限定するものではないことを理解する必要がある。
【発明の効果】
【0008】
本開示の技術によれば、均一かつ高水準な評価に基づいた人材登用可否に関する意思決定の実現および人材採用に関して未熟な者の採用可否の意思決定能力の向上(非熟練者に対する教育)を実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本実施形態による物品情報管理システム10の構成例を示す図である。
図2】本実施形態による、リース/レンタル会社の物品仕入れからサービスユーザによるサービス利用開始までに実行される処理のシーケンス例を示す図である。
図3】本実施形態による、サービスユーザがサービス利用中に実行される処理のシーケンス例を示す図である。
図4】本実施形態による、サービスユーザのサービス契約期間満了から契約更新までに実行される処理のシーケンス例を示す図である。
図5】本実施形態による、ユーザのサービス解約(契約終了)からリース/レンタル終了までに実行される処理のシーケンス例を示す図である。
図6】本実施形態による、リース/レンタル会社あるいはサービス事業会社に対する仕入れレコメンド提示処理のシーケンス例を示す図である。
図7】本実施形態による物品管理サーバ104が管理するデータベース105の内容(例)を示す図である。図7Aは、物品マスタデータベース1051の構成例を示す図である。図7Bは、物品情報データベース1052の構成例を示す図である。
図8】物品管理サーバ104からサービスユーザコンピュータ103に推奨契約プランを提示する処理(SQ403)の詳細を説明するためのフローチャートである。
図9】物品管理サーバ104からサービス事業会社コンピュータ101に推奨リース/レンタル物品を提示(SQ603)、あるいはリース/レンタル会社コンピュータ102に仕入推奨物品を提示(SQ602)する処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本実施形態は、物品(例えば、自動車、自転車、事務機器、業務用コピー機など)をサービス事業会社にリースあるいはレンタルすることを事業とするリース/レンタル会社、エンドユーザに物品を貸与するサービスを事業とするサービス事業会社、およびサービス事業会社から物品を借りて利用するエンドユーザ(「サービスユーザ」「ユーザ」ということもある)の間で一括して物品および当該物品に関連する情報(物品の利用履歴や保守履歴などを含む)を管理し、分析することにより、上記三者それぞれに必要な情報(分析の結果得られた推奨情報)を提供する物品情報管理システムについて開示する。
【0011】
以下、本実施形態について、図面を参照して説明する。同一の構成については、同じ符号を付して説明する。尚、以下の実施形態は本開示の技術を限定するものではなく、また、本実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが上記課題の解決手段に必須のものとは限らない。
【0012】
<物品情報管理システムの構成例>
図1は、本実施形態による物品情報管理システム10の構成例を示す図である。
【0013】
物品情報管理システム10は、例えば、サービス事業会社のコンピュータ101と、リース/レンタル会社のコンピュータ102と、サービスユーザのコンピュータ103と、物品管理サーバ104と、データベース105と、データ送信機能が設けられた物品106と、を備え、これらがネットワーク(例えば、インタネット)107を介して接続されている。
【0014】
リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびサービスユーザのコンピュータ102、103、および104はそれぞれ、通常のコンピュータ(プロセッサ、記憶デバイス、通信デバイス、ディスプレイ、入力デバイスなどを含む)で構成されており、物品管理サーバ104から受信する情報を参照するためのブラウザ部111、112、および113を備えている。また、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびサービスユーザのコンピュータ102、103、および104はそれぞれ、通信デバイスを用いて、ネットワーク107を介して物品管理サーバ104にアクセスし、リクエストなどを送信し、当該リクエストに対応する回答(情報)を物品管理サーバ104から受信できるように構成されている。
【0015】
物品106は、物品そのものの機能の他に、当該物品106の利用履歴を計測する利用履歴計測部(例えば、カウンタ、時計、センサなど)121と、利用履歴計測部121で計測した利用履歴のデータを物品管理サーバ104に送信する利用履歴送信部(例えば、送信のみ可能な通信デバイス)120と、を備えている。
【0016】
物品管理サーバ104は、例えば、通常のコンピュータ(プロセッサ、記憶デバイス、通信デバイス、ディスプレイ、入力デバイスなどを含む)によって構成することができる。物品管理サーバ104のプロセッサは、記憶デバイスから各種プログラムを読み込み、内部メモリ内にリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114と、利用履歴受信部115と、物品仕入レコメンド処理部116と、契約プランレコメンド処理部117と、サービス事業会社側HTTP表示・入力部118と、サービスユーザ側HTTP表示・入力部119と、を構築する。また、物品管理サーバ104は、例えば、外部のデータベース105(データベース105は、サーバ内部の記憶デバイスに設けてもよい)と接続されている。リース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、リース/レンタル会社のコンピュータ102のブラウザ部112からのアクセス(リクエスト)に応答して、当該リクエストに対応する所定のデータ(リース/レンタル会社に必要な情報あるいは有益な情報)を表示するためのHTTPデータを生成し、物品管理サーバ104の通信デバイス(図示せず)を用いて、リース/レンタル会社のブラウザ部112に送信する。また、サービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、サービス事業会社のコンピュータ101のブラウザ部111からのアクセス(リクエスト)に応答して、当該リクエストに対応する所定のデータ(サービス事業会社に必要な情報あるいは有益な情報)を表示するためのHTTPデータを生成し、物品管理サーバ104の通信デバイス(図示せず)を用いて、サービス事業会社のブラウザ部111に送信する。さらに、サービスユーザ側HTTP表示・入力部119は、サービスユーザのコンピュータ103のブラウザ部113からのアクセス(リクエスト)に応答して、当該リクエストに対応する所定のデータ(サービスユーザに必要な情報あるいは有益な情報)を表示するためのHTTPデータを生成し、物品管理サーバ104の通信デバイス(図示せず)を用いて、サービスユーザのブラウザ部113に送信する。利用履歴受信部115は、物品106の利用履歴送信部120からネットワーク107を介して送信されてくる利用履歴データを受信する。物品仕入レコメンド処理部116は、利用履歴などに基づいて、リース/レンタル会社やサービス事業会社に仕入れるべき/リースするべき/レンタルするべき推奨物品(候補)を提示するための物品仕入れレコメンド情報を生成し、通信デバイス(図示せず)を用いて、リース/レンタル会社あるいはサービス事業会社のコンピュータ102または101に送信する。契約プランレコメンド処理部117は、サービス事業会社とサービスユーザの間の物品貸借サービス契約更新時に推奨契約プラン(候補)を提示するための契約プランレコメンド情報を生成し、通信デバイス(図示せず)を用いて、サービスユーザのコンピュータ103に送信する。データベース105は、各物品の利用履歴、各物品の保守履歴、各物品の特徴などを保持している。データベース105が保持する情報の詳細については後述する(図7参照)。
【0017】
<リース/レンタル会社の物品仕入れからサービスユーザによるサービス利用開始までに実行される処理のシーケンス>
図2は、本実施形態による、リース/レンタル会社の物品仕入れからサービスユーザによるサービス利用開始までに実行される処理のシーケンス例を示す図である。図2において、シーケンスは「SQ」で示されている。
【0018】
(i)SQ201
リース/レンタル会社の担当者A(以降、リース/レンタル会社の社員を「担当者A」と称する)は、コンピュータ102のブラウザ部112に、新たに仕入れた物品や既に保有している物品を物品管理サーバ104に登録するための登録申請ページを表示する。具体的には、ブラウザ部112は、例えば、上記担当者Aによって入力された物品登録申請リクエストを物品管理サーバ104に送信し、それに応答してリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114から送信されてきた物品登録用ページをコンピュータ102の画面上に表示する。
【0019】
(ii)SQ202
ブラウザ部112は、物品登録用ページ上で担当者Aによって入力された仕入れ物品等の情報(製品名、製品番号、製品型番、メーカ名などの情報)を、通信デバイス(図示せず)を用いて物品管理サーバ104に送信する。物品管理サーバ104のリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、リース/レンタル会社のコンピュータ102(ブラウザ部112)から受信した、新たに仕入れた物品の情報をデータベース105(物品情報DB(図7参照))に登録する。
【0020】
(iii)SQ203
コンピュータ102のブラウザ部112は、上記担当者Aによって入力されたリース/レンタル契約プランの情報(登録した物品の契約期間(月単位や年単位)および金額の情報)を、通信デバイス(図示せず)を用いて物品管理サーバ104に送信する。物品管理サーバ104のリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、リース/レンタル会社のコンピュータ102(ブラウザ部112)から受信した、仕入れた物品のリース/レンタル契約プランの情報をデータベース105(物品情報DB(図7参照))に登録する。
【0021】
(iv)SQ204
サービス事業会社の担当者B(以降、サービス事業会社の社員を「担当者B」と称する)は、サービスユーザに対して提供するサービスを準備するため、コンピュータ101のブラウザ部111を用いて、サービス契約プランを登録する。具体的に、ブラウザ部111は、担当者Bが(サービス契約プラン入力フォームに)入力したサービス契約プランの情報(物品の種類、契約期間(契約単位)、金額など)を、通信デバイス(図示せず)を用いて物品管理サーバ104に送信する。物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、サービス事業会社のコンピュータ101(ブラウザ部111)から受信した、サービス契約プランの情報をデータベース105(物品情報DB(図7参照))に登録する。
【0022】
(v)SQ205
ブラウザ部111は、物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118からリース/レンタル会社が保有する物品およびそのリース/レンタル契約プランのリストを取得し、コンピュータ101の画面上に表示する。そして、ブラウザ部111は、担当者Bが物品およびそのリース/レンタル契約プランのリストを参照して入力(選択)したリース/レンタルの契約申し込みを物品管理サーバ104に送信する。
【0023】
(vi)SQ206
物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118とリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は連携して、物品リース/レンタル依頼をリース/レンタル会社のコンピュータ102に送信する。
【0024】
(vii)SQ207
リース/レンタル会社のコンピュータ102のブラウザ部112は、物品管理サーバ104から受信した物品リース/レンタル依頼(物品および契約の情報、依頼主のサービス事業会社を特定する情報を含む)をコンピュータ102の画面上に表示する。これを見た担当者Aは、申し込み対象の物品および契約内容を確認し、サービス事業会社の担当者Bに連絡を取り、物品を実際に引き渡す。
【0025】
(viii)SQ208
サービスユーザコンピュータ103のブラウザ部113は、サービスユーザの指示に応答して、物品管理サーバ104からサービス事業会社が提供するサービス(貸与対象の物品および契約内容)のリストを取得し、コンピュータ103の画面上に表示する。また、ブラウザ部113は、サービスのリストからサービスユーザが選択したサービス内容を物品管理サーバ104に送信する。
【0026】
(ix)SQ209
サービスユーザ側HTTP表示・入力部119は、物品貸出依頼を生成し、サービス事業会社側HTTP表示・入力部118と連携して、サービス事業会社のコンピュータ101に上記物品貸出依頼をサービス事業会社のコンピュータ101に送信する。
【0027】
(x)SQ210
サービス事業会社のコンピュータ101のブラウザ部111は、物品管理サーバ104から受信した物品貸出依頼(物品および契約の情報、サービスユーザを特定する情報を含む)をコンピュータ101の画面上に表示する。これを見た担当者Bは、貸出依頼対象の物品および契約内容を確認し、サービスユーザに連絡を取り、物品を実際に引き渡す。
【0028】
(xi)SQ211
サービス事業会社のコンピュータ101は、サービスユーザのコンピュータ103に対して、サービス利用開始に必要な情報(例えば、ユーザID、パスワード、暗号キーなど)およびサービスの契約確認情報を送信する(貸し出す物品によっては利用開始に必要な情報が不要な場合もある)。また、コンピュータ101は、コンピュータ103に対して、定期的にあるいは不定期に特典情報(例えば、割引クーポン)などを送信することもある。
【0029】
<サービスユーザがサービス利用中に実行される処理のシーケンス>
図3は、本実施形態による、サービスユーザがサービス利用中に実行される処理のシーケンス例を示す図である。図3において、図2と同様に、シーケンスは「SQ」で示されている。
【0030】
(i)SQ301
物品106に備え付けられた利用履歴計測部121(センサ)は、サービスユーザによる物品の利用回数(所定期間内の利用頻度)、1回の利用時間(例えば、PCなどであれば起動している時間)、利用時間帯、利用距離(例えば、自動車や自転車などの場合)、事故の情報、故障の情報、保守の情報などを含む利用履歴を計測する。そして、利用履歴送信部120は、利用履歴計測部121で計測した利用履歴のデータを、定期的、不定期に、あるいは利用履歴を取得する度に、物品管理サーバ104に送信する。物品管理サーバ104の利用履歴受信部115は、物品106から利用履歴のデータを受信すると、データベース105に格納する。
【0031】
(ii)SQ302およびSQ303
サービスユーザがブラウザ部113を用いて利用履歴参照のリクエストを物品管理サーバ104に送信すると、物品管理サーバ104のサービスユーザ側HTTP表示・入力部119は、データベース105から対象ユーザの利用履歴データを取得し、通信デバイス(図示せず)を用いて、利用履歴参照リクエストを出したサービスユーザのコンピュータ103に送信する。サービスユーザコンピュータ103のブラウザ部113は、物品管理サーバから受信した利用履歴データを画面上に表示する。なお、SQ302およびSQ303は、常に実行されるシーケンスではなく、サービスユーザのリクエストに応じて実行されるものである。
【0032】
(iii)SQ304およびSQ305
サービス事業会社の担当者Bがブラウザ部111を用いて、特定のサービスユーザ(サービス事業会社の顧客のうち少なくとも一部のユーザ)の利用履歴参照のリクエストを物品管理サーバ104に送信すると、物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、データベース105から対象ユーザの利用履歴データを取得し、通信デバイス(図示せず)を用いて、利用履歴参照リクエストを出したサービス事業会社のコンピュータ101に送信する。サービス事業会社コンピュータ101のブラウザ部111は、物品管理サーバ104から受信した利用履歴データを画面上に表示する。なお、SQ304およびSQ305は、常に実行されるシーケンスではなく、事業会社のリクエストに応じて実行されるものである。
【0033】
(iv)SQ306
サービス事業会社からの利用履歴参照要求に応答して、物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、さらに、SQ304で利用履歴参照の要求があったサービスユーザ(対象のユーザ)が利用している物品に関し、現在および過去を含めた累積の利用履歴(対象のユーザおよびそれ以前のユーザの利用履歴)をデータベース105から取得し、サービス事業会社のコンピュータ101に送信する。事業会社コンピュータ101のブラウザ部111は、物品管理サーバ104から受信した累積の利用履歴データを画面上に表示する。
【0034】
(v)SQ307およびSQ308
リース/レンタル会社の担当者Aがブラウザ部112を用いて、現在リース/レンタル中の物品のサービス事業会社の利用履歴の参照リクエストを物品管理サーバ104に送信すると、物品管理サーバ104のリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、データベース105から対象物品の利用履歴データを取得し、通信デバイス(図示せず)を用いて、利用履歴参照リクエストを出したリース/レンタル会社のコンピュータ102に送信する。リース/レンタル会社コンピュータ102のブラウザ部112は、物品管理サーバ104から受信した利用履歴データを画面上に表示する。なお、SQ307およびSQ308は、常に実行されるシーケンスではなく、事業会社のリクエストに応じて実行されるものである。
【0035】
(vi)SQ309
リース/レンタル会社からの利用履歴参照要求に応答して、物品管理サーバ104のリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、さらに、SQ307で利用履歴参照の要求があったサービス事業会社にリース/レンタルしている物品に関し、現在および過去を含めた累積の利用履歴(対象のサービス事業会社およびそれ以前のサービス事業会社がリース/レンタルした物品の利用履歴)をデータベース105から取得し、リース/レンタル会社のコンピュータ102に送信する。リース/レンタル会社コンピュータ102のブラウザ部112は、物品管理サーバから受信した累積の利用履歴データを画面上に表示する。
【0036】
<ユーザのサービス契約期間満了から契約更新までに実行される処理のシーケンス>
図4は、本実施形態による、サービスユーザのサービス契約期間満了から契約更新までに実行される処理のシーケンス例を示す図である。図4において、図2と同様に、シーケンスは「SQ」で示されている。
【0037】
(i)SQ401
物品管理サーバ104のサービスユーザ側HTTP表示・入力部119は、物品の貸与契約満了の所定期間前に、サービス期間満了通知を、サービスユーザコンピュータ103に送信する。サービス期間満了通知を受信すると、ブラウザ部113は、サービス期間満了通知(何年何月何日にサービス期間が満了すること)、およびサービス更新のためのGUI(サービス更新用GIUI)を画面上に表示する。
【0038】
(ii)SQ402
サービスユーザがサービスユーザコンピュータ103の画面に表示されたサービス更新用GUIを見てサービス更新の依頼を入力する(例えば、GUI上のサービス更新ボタンをクリックする)と、ブラウザ部113は、通信デバイス(図示せず)を用いて、サービス更新リクエストを物品管理サーバ104に送信する。
【0039】
(iii)SQ403
物品管理サーバ104がサービス更新リクエストを受信すると、サービスユーザ側HTTP表示・入力部119は、対象のサービスユーザの利用状況(利用履歴から得られる利用量など)に基づいて、推奨契約プランを作成(現行の契約よりも有益なプランがあればそれを作成)し、通信デバイス(図示せず)を用いてそれをサービスユーザコンピュータ103に送信する。なお、推奨契約プランの作成処理の詳細については後述する(図8参照)。
【0040】
(iv)SQ404
サービスユーザコンピュータ103が物品管理サーバ104から推奨プランの情報を受信すると、ブラウザ部113は、GUI上に推奨プランを表示する。そして、ユーザが当該推奨プランを受け入れるのか、あるいは従前(現行)のサービス契約プランにするのかについて選択(例えば、GUI上で何れかが選択できるようになっている)すると、ブラウザ部113は、通信デバイス(図示せず)を用いて、更新するサービス契約の情報を物品管理サーバ104に送信する。なお、サービスユーザは、推奨プランあるいは現行サービス契約プランの何れか一方を選択しなければならないというわけではなく、何れも選択しないことも可能である。このとき、サービス契約の更新は行われないことになる(期間満了によりサービス契約終了)。
【0041】
<ユーザのサービス解約(契約終了)からリース/レンタル終了までに実行される処理のシーケンス>
図5は、本実施形態による、ユーザのサービス解約(契約終了)からリース/レンタル終了までに実行される処理のシーケンス例を示す図である。図5において、図2と同様に、シーケンスは「SQ」で示されている。
【0042】
(i)SQ501
サービスユーザがサービスを解約したいとき、あるいは契約期間満了でサービス契約を更新しないとき、契約終了手続き開始の指示に応答して、ブラウザ部113は、契約終了のGUIを画面上に表示する。そして、ブラウザ部113は、サービスユーザの契約終了の意思を物品管理サーバ104に通知する。
【0043】
(ii)SQ502
サービスユーザは、今まで貸与されていた物品を実際にサービス事業会社に返却する(郵送や宅配、あるいは物品持参による返却)。
【0044】
(iii)SQ503
サービス事業会社では、返却された物品の保守が行われる。その際、サービス事業会社コンピュータ101の記憶デバイス(図示せず)に、保守点検の内容および結果のデータを格納するようにしてもよい。
【0045】
(iv)SQ504
サービス事業会社コンピュータ101のブラウザ部111は、担当者Bが入力する保守履歴登録の指示に応答して、記憶デバイス(図示せず)から保守点検の内容および結果のデータを取得し、保守履歴登録のリクエストと共に物品管理サーバ104に送信する。物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、受信した保守点検の内容および結果のデータをデータベース105に格納する。なお、物品106に保守履歴データが記憶されるようにしている場合には、物品106から物品管理サーバ104に保守履歴データを送信するようにしてもよい。
【0046】
(v)SQ505
リース/レンタル会社コンピュータ102のブラウザ部112は、リース/レンタル会社の担当者Aの入力指示に応答して、保守履歴参照のリクエストを物品管理サーバ104に送信する。
【0047】
(vi)SQ506
物品管理サーバ104のリース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、保守履歴参照のリクエストに応答して、データベース105から該当物品に関する保守履歴のデータを取得し、所定の形式にしてリース/レンタル会社コンピュータ102に送信する。
【0048】
(vii)SQ507
物品管理サーバ104のサービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、サービスユーザからのサービス解約(契約終了)通知、およびサービス事業会社からの保守履歴登録を受信すると、当該物品をリース/レンタル会社に返却することを求めるリクエスト(物品リース/レンタル返却依頼)をサービス事業会社コンピュータ101に送信する。
【0049】
(viii)SQ508
サービス事業会社コンピュータ101のブラウザ部111は、物品リース/レンタル返却依頼を受信すると、画面上に当該依頼内容(物品ID、物品名、返却先などの物品関連情報)を表示する。それを見たサービス事業会社の担当者Bは、当該物品をリース/レンタル会社に返却する(物品リース/レンタル返却:郵送、宅配、物品持参による返却等)。
【0050】
<リース/レンタル会社あるいはサービス事業会社に対する仕入れレコメンド提示処理のシーケンス>
図6は、本実施形態による、リース/レンタル会社あるいはサービス事業会社に対する仕入レコメンド提示処理のシーケンス例を示す図である。図6においても、図2と同様に、シーケンスは「SQ」で示されている。
【0051】
(i)SQ601
リース/レンタル会社の担当者Aは、リース/レンタル会社コンピュータ102を操作し、ブラウザ部112を用いて、仕入れるべき物品を紹介する仕入推奨物品レコメンド情報の参照リクエストを物品管理サーバ104に送信する。
【0052】
(ii)SQ602
物品管理サーバ104がリース/レンタル会社コンピュータ102から仕入推奨物品レコメンド情報の参照リクエストを受信すると、リース/レンタル会社側HTTP表示・入力部114は、対象のリース/レンタル会社に合った仕入推奨物品の情報を生成し、あるいは既に生成している場合には該当する仕入推奨物品の情報をデータベース105から取得し、通信デバイス(図示せず)を用いて、リース/レンタル会社コンピュータ102に送信する。リース/レンタル会社コンピュータ102が仕入推奨物品の情報を受信すると、ブラウザ部112は、受信した仕入推奨物品の情報を画面上に表示する。そして、担当者Aは、当該仕入推奨物品を参考に今後仕入れるべき物品を決定することができる。
【0053】
(iii)SQ603
サービス事業会社の担当者Bは、サービス事業会社コンピュータ101を操作し、ブラウザ部111を用いて、リース/レンタルすべき物品を紹介するリース/レンタル推奨物品レコメンド情報の参照リクエストを物品管理サーバ104に送信する。
【0054】
(iv)SQ604
物品管理サーバ104がサービス事業会社コンピュータ101からリース/レンタル推奨物品レコメンド情報の参照リクエストを受信すると、サービス事業会社側HTTP表示・入力部118は、対象のサービス事業会社に合ったリース/レンタル推奨物品の情報を生成し、あるいは既に生成している場合には該当するリース/レンタル推奨物品の情報をデータベース105から取得し、通信デバイス(図示せず)を用いて、サービス事業会社コンピュータ101に送信する。サービス事業会社コンピュータ101がリース/レンタル推奨物品の情報を受信すると、ブラウザ部111は、受信したリース/レンタル推奨物品の情報を画面上に表示する。そして、担当者Bは、当該リース/レンタル推奨物品を参考に今後仕入れるべき物品を決定することができる。
【0055】
<データベース105の内容(例)>
図7は、本実施形態による物品管理サーバ104が管理するデータベース105の内容(例)を示す図である。
【0056】
(i)物品マスタデータベースの構成例
図7Aは、物品マスタデータベース1051の構成例を示す図である。物品マスタデータベース1051に含まれる物品の情報は、リース/レンタル会社が新たに物品を仕入れたときの物品登録シーケンス(SQ201)によってデータベース105に登録された情報である。
【0057】
物品マスタデータベース1051は、物品を一意に識別・特定するためのID(識別情報)701と、登録対象の物品の名称を示す物品名702と、当該物品の仕入れ値を示す仕入値703と、当該物品の機能や用途の情報を物品特徴704と、を構成項目として含む。なお、物品マスタデータベース1051には、他の情報(例えば、リース/レンタルの契約単位価格、引き渡しや返却方法などの情報)が含まれるようにしてもよい。
【0058】
(ii)物品情報データベースの構成例
図7Bは、物品情報データベース1052の構成例を示す図である。物品情報データベース1052は、物品を一意に識別・特定するためのID(識別情報)701と、物品名702と、当該物品を所有するリース/レンタル会社710と、当該物品を仕入れた時期を示す仕入時期711と、当該物品のリース/レンタル先であるサービス事業会社712と、リース/レンタル期間713と、サービス事業会社が当該物品を貸与したサービスユーザ714と、サービス契約期間715と、サービスユーザの当該物品の利用履歴を示す利用履歴716と、当該物品の保守履歴717と、を構成項目として含む。
【0059】
サービス事業会社712およびリース/レンタル期間713の情報は、対象物品がリース/レンタル会社からサービス事業会社に実際にリース/レンタルされた時点(リース/レンタル契約締結後)で格納される。また、サービスユーザ714およびサービス契約期間715の情報は、対象物品がサービス事業会社からサービスユーザに実際に貸与された時点(サービス契約締結後)に格納される。なお、サービス事業会社712およびサービスユーザ714には、現在契約中のサービス事業会社やサービスユーザだけではなく、過去契約したことのなるサービス事業会社やサービスユーザの情報を含めるようにしてもよい。
【0060】
利用履歴716は、現在のサービスユーザだけではなく、過去の全てあるいは一部のサービスユーザによる利用履歴を含み、現在契約(利用)中のサービスユーザが当該対象物品を利用中に適宜(定期的にあるいは逐次)更新される情報(物品から自動的に利用履歴を送信するシーケンス(SQ301)によって格納される情報)である。保守点検履歴は、サービス事業会社によって行われる保守履歴登録シーケンス(SQ504)で登録された情報であり、過去の全てあるいは一部の保守に関連する情報(保守日時、修理した個所、修理費用など)を含む。
【0061】
<サービスユーザに推奨契約プランを提示する処理>
図8は、物品管理サーバ104からサービスユーザコンピュータ103に推奨契約プランを提示する処理(SQ403)の詳細を説明するためのフローチャートである。当該処理は、物品管理サーバ104がサービスユーザコンピュータ103からサービス更新依頼を受信したときに実行される。
【0062】
(i)ステップ801
サービス事業会社の担当者Bは、サービス事業会社コンピュータ101のブラウザ部111を用いて、サービス契約更新依頼を物品管理サーバ104に送信する。
【0063】
(ii)ステップ802
物品管理サーバ104がサービス事業会社コンピュータ101からサービス契約更新依頼を受信すると、契約プランレコメンド処理部117は、物品情報データベース1052(図7B参照)に含まれる利用履歴716の情報を取得し、当該サービスユーザが前回の契約(満了する/満了した直近の契約)の期間中の対象物品の利用量を算出する。
【0064】
(iii)ステップ803
契約プランレコメンド処理部117は、サービス契約更新依頼のあったサービス(物品)についてサービス事業会社が提供するすべての契約プランの情報をデータベース105から取得する。全ての契約プランについてステップ804からステップ806が繰り返し実行される。
【0065】
(iv)ステップ804
契約プランレコメンド処理部117は、ステップ803で抽出した契約プランの1つを選択し、前回の契約期間中(満了する/満了した直近の契約の期間中)の当該サービスユーザの利用量から新しい契約プラン(選択した契約プラン)を適用した場合の基本料金からの超過した利用分の料金(超過分の料金)を算出する。
【0066】
(v)ステップ805
契約プランレコメンド処理部117は、新しい契約プランの基本料金とステップ804で算出した超過分の料金から、新しい契約プランでの予想料金を算出する。
【0067】
(vi)ステップ806
契約プランレコメンド処理部117は、新しい契約プランの予想料金が最安値となるか判定する。当該予想料金が最安値である場合(ステップ805でYesの場合)、処理はステップ806に移行する。一方、当該予想料金が最安値ではない場合(ステップ805でNoの場合)、次の契約プランが選択されて、処理はステップ804に移行する。全ての新しい契約プランが従前(直近)の契約プランよりも高額になる場合(ステップ805において、全ての新しい契約プランについての判定がNoの場合)には、
【0068】
(vii)ステップ807
契約プランレコメンド処理部117は、ステップ806で最安値(暫定値)を提供する新しい契約プラン(契約プランIDや契約プラン内容など新しい契約プランを特定する情報)を保持する。
【0069】
(viii)ステップ808
契約プランレコメンド処理部117は、最終的に最安値を提供すると判断した契約プランを推奨契約プランとして決定し、サービスユーザ側HTTP表示・入力部119および通信デバイス(図示せず)を用いて当該推奨契約プランをサービスユーザコンピュータ103に送信する。当該推奨契約プランを受信したサービスユーザコンピュータ103は、ブラウザ部113を用いて画面上に推奨契約プランの内容を表示する。
【0070】
<リースレンタル会社あるいはサービス事業会社に仕入推奨物品を提示する処理>
図9は、物品管理サーバ104からサービス事業会社コンピュータ101に推奨リース/レンタル物品を提示(SQ603)、あるいはリース/レンタル会社コンピュータ102に仕入推奨物品を提示(SQ602)する処理を説明するためのフローチャートである。
【0071】
(i)ステップ901
リース/レンタル会社の担当者A、あるいはサービス事業会社の担当者Bが入力するレコメンド情報参照リクエスト送付の指示に応答して、リース/レンタル会社コンピュータ102のブラウザ部112あるいはサービス事業会社コンピュータ101のブラウザ部111は、レコメンド参照リクエスト(リース/レンタル会社コンピュータ102からは仕入物品レコメンド参照リクエスト、サービス事業会社コンピュータ101からはリース/レンタル物品レコメンド参照リクエスト)を物品管理サーバ104に送信する(SQ601、あるいはSQ603)。
【0072】
(ii)ステップ902
物品管理サーバ104がレコメンド参照リクエストを受信すると、物品仕入レコメンド処理部116は、データベース105を参照し、過去の同月新規貸し出し数のデータを取得する。
【0073】
(iii)ステップ903
物品仕入レコメンド処理部116は、昨年の新規貸し出し数と一昨年の新規貸し出し数とを比較し、新規貸し出し数の増減傾向を示すデータを生成する。なお、さらに過去に遡って数年間に亘る期間における増減傾向を把握するようにしてもよい。
【0074】
(iv)ステップ904
物品仕入レコメンド処理部116は、過去同月の新規貸し出し数と、ステップ903で取得した新規貸し出し数増減傾向から(例えば、線型予測を用いて)、今後の新規貸し出し予測数を算出する。
【0075】
(v)ステップ905
物品仕入レコメンド処理部116は、現在の物品在庫数の情報をデータベース105(物品マスタデータベース1051)から取得する。
【0076】
(vi)ステップ906
物品仕入レコメンド処理部116は、同月(今月)の当該物品の返却予定数のデータを物品情報データベース1052から取得し、当該物品の物品保守履歴を確認して再度貸出し可能な物品数を算出する。例えば、現在の在庫数+返却予定数-保守により再貸出不可数を演算することによって再度貸し出し可能な物品数を算出することができる。
【0077】
(vii)ステップ907
物品仕入レコメンド処理部116は、評価値を(新規貸し出し予測数-(物品在庫数+再貸出し可能物品数))とすると、評価値≧0であるか判断する。評価値が0以上である場合(ステップ907でYesの場合)、処理はステップ908に移行する。一方、評価値が負の値である場合(ステップ907でNoの場合)、処理は終了する。
【0078】
(viii)ステップ908
物品仕入レコメンド処理部116は、実際貸し出しているため不足する物品について、物品マスタデータベース1051から類似の特徴を持つ物品を検索し、その種類とそれぞれの数を把握する。類似物品が複数種類ある場合には、以下のステップ909からステップ913までの処理が各種の類似物品について繰り返される。例えば、類似物品が3種類ある場合には、ステップ909からステップ913の処理が3回繰り返されることになる。
【0079】
(ix)ステップ909
物品仕入レコメンド処理部116は、1つ目の類似物品を選択し、不足する物品と比べて当該類似物品の方が仕入れ値あるいはリース/レンタル費用が安価か判断する。類似物品の方が安価である場合(ステップ909でYesの場合)、処理はステップ910に移行する。一方、類似物品の方が高価である場合(ステップ909でNoの場合)、処理はステップ911に移行する。
【0080】
(x)ステップ910
物品仕入レコメンド処理部116は、当該類似物品を仕入推奨物品あるいはリース/レンタル推奨物品としてリスト(仕入推奨物品あるいはリース/レンタル推奨物品のリスト)に追加する。
【0081】
(xi)ステップ911
物品仕入レコメンド処理部116は、当該類似物品の物品保守履歴データを物品情報データベース1052から取得し、保守1回あたりの費用、および保守間隔を算出する。
【0082】
(xii)ステップ912
物品仕入レコメンド処理部116は、不足する物品と比べて当該類似物品の単位期間あたり保守費用が安価であるか判断する。ここで、保守費用は1回あたりの保守費用÷定期保守期間を演算することにより演算することができる。単位期間あたりの保守費について当該類似物品の方が安価である場合(ステップ912でYesの場合)、処理はステップ913に移行する。一方、単位期間あたりの保守費について当該類似物品の方が高価である場合(ステップ913でNoの場合)、処理は次の類似物品についてのステップ909に移行する。
【0083】
(xiii)ステップ913
物品仕入レコメンド処理部116は、当該類似物品を仕入推奨物品あるいはリース/レンタル推奨物品としてリストに追加する。
【0084】
(xiv)ステップ914
物品仕入レコメンド処理部116は、通信デバイス(図示せず)を用いて、ステップ910あるいはステップ913で生成された仕入れ推奨物品リストを、リース/レンタル会社コンピュータ102やサービス事業会社コンピュータ101に送信する。リース/レンタル会社コンピュータ102やサービス事業会社コンピュータ101が仕入れ推奨物品リストを物品管理サーバ104から受信すると、ブラウザ部111あるいはブラウザ部112は、それぞれに対応するリストをコンピュータ101あるいは102の表示画面上に表示する。
【0085】
<まとめ>
(i)物品管理サーバ104から各者に提供できる情報の例
同じような情報であっても立場が異なれば必要な情報の範囲も変わってくる。そこで、本実施形態では、情報を一元管理し、各立場(リース/レンタル会社の立場、サービス事業会社の立場、サービスユーザの立場)によって適切な情報を提供するようにしている。
【0086】
(リース/レンタル会社に対して提供できる情報)
例えば、物品が自動車である場合、物品管理サーバ104がリース/レンタル会社が当該物品を取得してからの累積の走行距離、走行時間などの情報を取得することができれば、リース/レンタル会社としては当該物品の保守の計画を立てやすくなる。また、物品管理サーバ104は、リース/レンタル会社に対して、当該物品から得られた収益を算出するための分析・測定に用いることができるデータを提供することができる。また、物品管理サーバ104は、リース/レンタル会社に対して、同会社が現在所有する物品をどのサービス事業会社にリース/レンタルすればどの程度の収益を得られるかを示す情報も提供することができる。
【0087】
(サービス事業会社に対して提供できる情報)
物品管理サーバ104は、サービス事業会社が物品(例えば自動車)をリース/レンタル会社からリース/レンタルしてからどの程度利用されているか(利用履歴)の情報(数値)を提供することにより、サービス事業会社は、保守の計画を立てたり、リース/レンタル会社への支払いを見積もることができるようになる。また、サービス事業会社は、サービスユーザに当該物品を貸与することになるため、当該サービスユーザでの利用量などの情報を物品管理サーバ104から取得することにより、どの程度の収益を当該サービスユーザから得られるかを知ることができ、それに基づいて今後の事業計画を立てることができるようになる。
【0088】
(サービスユーザに対して提供できる情報)
物品管理サーバ104は、サービスユーザに対して、貸与された物品の利用量を示す数値情報を提供することができる。エンドユーザは、この数値から事業会社に支払うべき料金を見積もることができ、またその費用を所定値に収めるための利用見積もり(今後の利用時間、利用回数、利用距離など)を算出することができる。
【0089】
(ii)物品管理サーバは、サービスユーザに所定のサービスとして提供される物品の情報を管理し、リース/レンタル会社、サービス事業会社、およびユーザに、物品の情報に基づいて生成される加工情報(各種レコメンド情報)を提供する。当該所定のサービスによってサービスユーザに提供(例えば、貸与)される物品は、物品の利用に関連する情報を検知するセンサと当該センサで検知した情報を送信する送信部とを含んでおり、物品管理サーバに利用関連情報として利用履歴(利用開始/終了日時、利用時間、利用距離(乗り物の場合)、利用頻度など)を送信する。物品管理サーバは、ネットワークを介して、物品、サービス事業会社に当該物品をリース/レンタルするリース/レンタル会社のコンピュータ(第1コンピュータ)、リース/レンタル会社から物品をリース/レンタルし、ユーザに物品に関するサービスを提供するサービス事業会社のコンピュータ(第2コンピュータ)、およびユーザのコンピュータ(第3コンピュータ)と通信を行う。物品管理サーバは、複数種類の物品に関する情報を登録・管理するデータベースに、物品から送信される当該物品の利用関連情報を受信し、データベースに格納する。また、物品管理サーバは、データベースに登録されている情報から対象物品の貸し出し数を把握し、対象物品の貸し出し数の情報に基づいて、リース/レンタル会社の仕入推奨物品の情報、およびサービス事業会社のリース/レンタル推奨物品の情報を生成する。そして、物品管理サーバは、第1コンピュータあるいは第2コンピュータから受信する物品に関するレコメンド情報の参照リクエストに応答して、第1コンピュータには仕入推奨物品の情報を送信し、第2コンピュータにはリース/レンタル推奨物品の情報を送信する。このように、リース/レンタル会社からの情報、サービス事業会社からの情報、物品からの利用関連情報(利用履歴を含む)、およびサービスユーザからの情報を一元管理し、一貫性のある(矛盾のない)情報から、異なる立場によって異なる加工情報を生成して提供することができるようになる。
【0090】
物品管理サーバは、対象物品の貸し出し数のデータから貸し出し数の増減傾向に基づいて算出した新規貸し出し予測数が再貸出し可能な対象物品の数と対象物品の在庫数との合計以上である場合には、対象物品と類似の特徴を有する少なくとも1種類の類似物品の情報をデータベースから取得し、少なくとも1種類の類似物品の仕入れ値あるいはリース/レンタル費用が対象物品よりも安価である場合に、少なくとも1種類の類似物品を推奨物品リストに含めるようにする。このようにすることにより、市場動向(人気トレンドなど)に沿い、かつより安価な物品を推奨することができる。また、物品管理サーバは、対象物品と少なくとも1種類の類似物品の保守費用および保守間隔の情報をデータベースから取得し、少なくとも1種類の類似物品の方が単位期間あたりの保守費が安価である場合に少なくとも1種類の類似物品を推奨物品リストに含めるようにする。これにより、単なる物品の価格だけではなく、物品の保守費用をも考慮して物品を推奨することができるようになる。
【0091】
さらに、物品管理サーバは、サービスユーザとサービス事業会社との間の物品のサービス契約終了に際して、サービスユーザからのサービス契約更新リクエストに応答して、終了したサービス契約のサービスについて提供可能な複数の契約プランをデータベースから取得し、当該複数の契約プランの中で最安値を示す契約プランを推奨プランとしてサービスユーザに提供する。これにより、サービスユーザはさらに有利な契約条件を知ることが可能となる。
【0092】
(iii)本実施形態の機能は、ソフトウェアのプログラムコードによっても実現できる。この場合、プログラムコードを記録した記憶媒体をシステム或は装置に提供し、そのシステム或は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出す。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体、及びそれを記憶した記憶媒体は本開示を構成することになる。このようなプログラムコードを供給するための記憶媒体としては、例えば、フレキシブルディスク、CD-ROM、DVD-ROM、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD-R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどが用いられる。
【0093】
また、プログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOS(オペレーティングシステム)などが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータ上のメモリに書きこまれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータのCPUなどが実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって前述した実施の形態の機能が実現されるようにしてもよい。
【0094】
さらに、実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを、ネットワークを介して配信することにより、それをシステム又は装置のハードディスクやメモリ等の記憶手段又はCD-RW、CD-R等の記憶媒体に格納し、使用時にそのシステム又は装置のコンピュータ(又はCPUやMPU)が当該記憶手段や当該記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行するようにしても良い。
【0095】
最後に、ここで述べたプロセス及び技術は本質的に如何なる特定の装置に関連することはなく、コンポーネントの如何なる相応しい組み合わせによっても実装することができる。さらに、本実施形態では、汎用目的の多様なタイプのデバイスが使用可能である。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の技術を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよいし、異なる構成要素を適宜組み合わせてもよい。本開示は、具体例に関連して記述したが、これらは、すべての観点において限定のためではなく単に本開示の技術を説明するためである。本技術分野における当業者であれば、本開示を実施するのに相応しいハードウェア、ソフトウェア、及びファームウエアの多数の組み合わせを特定することができると考えられる。例えば、記述したソフトウェアは、アセンブラ、C/C++、perl、Shell、PHP、Java(登録商標)等の広範囲のプログラム又はスクリプト言語で実装できる。
【0096】
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。
【符号の説明】
【0097】
10 物品情報管理システム
101 サービス事業会社コンピュータ
102 リース/レンタル会社コンピュータ
103 サービスユーザコンピュータ
104 物品管理サーバ
105 データベース
106 物品
107 ネットワーク
111、112、113 ブラウザ部
114 リース/レンタル会社側HTTP表示・入力部
115 利用履歴受信部
116 物品仕入レコメンド処理部
117 契約プランレコメンド処理部
118 サービス事業会社側HTTP表示・入力部
119 サービスユーザ側HTTP表示・入力部
120 利用履歴送信部
121 利用履歴計測部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9