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特許7506057移動式ウォータージェットレール修理システム
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】移動式ウォータージェットレール修理システム
(51)【国際特許分類】
   B24C 1/04 20060101AFI20240618BHJP
   B24C 11/00 20060101ALI20240618BHJP
   B24C 3/12 20060101ALI20240618BHJP
   B24C 7/00 20060101ALI20240618BHJP
   B24C 5/04 20060101ALI20240618BHJP
   B23P 17/00 20060101ALI20240618BHJP
   E01B 31/17 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
B24C1/04 F
B24C11/00 G
B24C3/12
B24C7/00 D
B24C5/04 Z
B24C5/04 B
B24C7/00 A
B24C7/00 E
B24C5/04 A
B23P17/00 A
E01B31/17
【請求項の数】 38
(21)【出願番号】P 2021510933
(86)(22)【出願日】2019-09-17
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-04
(86)【国際出願番号】 US2019051386
(87)【国際公開番号】W WO2020060962
(87)【国際公開日】2020-03-26
【審査請求日】2022-06-10
(31)【優先権主張番号】62/732,175
(32)【優先日】2018-09-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】500036037
【氏名又は名称】ハイパーサーム インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100142907
【弁理士】
【氏名又は名称】本田 淳
(72)【発明者】
【氏名】ジェイコブス、ジョープ
(72)【発明者】
【氏名】ヴィルトハーゲン、ヨハネス ペートルス ベルナルドゥス
【審査官】須中 栄治
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第06148732(US,A)
【文献】特開平08-189018(JP,A)
【文献】特開平03-100210(JP,A)
【文献】特開平07-024737(JP,A)
【文献】特開昭61-290190(JP,A)
【文献】実開昭62-075000(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B24C1/00-11/00
B23P5/00-17/06
B23P23/00-25/00
B26F1/26-1/31
B26F3/00-3/16
E01B27/00-37/00
E01H1/00-15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール切断操作又はレール削正操作を実行するための平行移動可能な超高圧液体ジェットシステムであって、
レールとの機械的接触を維持するように構成された平行移動可能なフレームと、
フレームに固定され、レールからの距離を維持し、レールに接触する液体ジェットを提供するように構成された液体ジェット処理ヘッドと、
液体ジェット処理ヘッドと連通する超高圧液体ポンプと、
液体ジェット処理ヘッドに流体の移動が可能なように接続され、液体ジェットに研磨剤の流れを導入するように構成された研磨剤供給システムと
を含み、超高圧液体ポンプは、レール切断操作又はレール削正操作のために、研磨剤を含む加圧液体を液体ジェット処理ヘッドに供給するように構成されている、超高圧液体ジェットシステム。
【請求項2】
フレームは、レールに接触するように構成された1つ以上の車輪に取り付けられている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項3】
レール処理操作中に1つ以上の車輪を介してレールに沿って平行移動するように構成されている、請求項2に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項4】
超高圧液体ポンプがフレーム上に配置されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項5】
超高圧液体ポンプは、フレームとは別のユニットに配置され、フレームとは独立して、フレームとは異なる速度で移動することができる、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項6】
0.01mm~0.1mmの直線寸法を有するレールの外側部分を除去するように構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項7】
0.1mm~1.0mmの直線寸法を有するレールの外側部分を除去するように構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項8】
1.0mm~5.0mmの直線寸法を有するレールの外側部分を除去するように構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項9】
液体ジェット処理ヘッドは、接地面に対してある角度で液体ジェットをレールに提供するように構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項10】
超高圧液体ポンプと連通し、接地面に対してそれぞれ第2及び第3の角度でレールにそれぞれ第2及び第3の液体ジェットを提供するように構成された第2及び第3の液体ジェット処理ヘッドをさらに含む、請求項9に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項11】
超高圧液体ポンプと連通し、接地面に対してそれぞれ第4、第5、第6の角度で第1のレールの反対側の第2のレールにそれぞれ第4、第5及び第6の液体ジェットを提供するように構成された第4、第5及び第6の液体ジェット処理ヘッドをさらに含む、請求項10に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項12】
液体ジェット処理ヘッドは、フレームに取り付けられた位置決めシステムに固定されており、位置決めシステムは、レールに対して液体ジェット処理ヘッドを調整可能に位置決めするように構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項13】
位置決めシステムは、フレームに取り付けられたガントリー又はロボットアームのうちの少なくとも1つを含み、フレームとは独立して移動可能である、請求項12に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項14】
レールと係合するように構成された第2のフレームをさらに含み、第2のフレームは、超高圧液体ジェットシステムの動作中にフレームに対して移動可能である、請求項12に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項15】
第2のフレームは、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された液体リザーバを含む、請求項14に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項16】
液体リザーバは、少なくとも1,000リットルの容量を有する、請求項15に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項17】
第2のフレーム上に配置され、超高圧液体ポンプに動作可能に接続されている発電機をさらに含む、請求項14に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項18】
液体ジェット処理ヘッドは、第2のフレームがレールに沿って平行移動する間にレールを処理するように構成されている、請求項14に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項19】
液体ジェット処理ヘッドに流体の移動が可能なように接続されたノズルをさらに含む、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項20】
超高圧液体ポンプは、レール切断操作又はレール削正操作のために少なくとも138MPa(20,000PSI)の液体ジェットを生成するように構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項21】
超高圧液体ポンプは、レール洗浄操作又は表面処理操作のために1.38~13.8MPa(200~2,000PSI)の液体ジェットを生成するようにさらに構成されている、請求項1に記載の超高圧液体ジェットシステム。
【請求項22】
超高圧液体ジェットシステムを操作する方法であって、
レールに対して、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された液体ジェット処理ヘッドを有する平行移動可能なフレームを配置すること、
超高圧液体ポンプを介して、液体ジェット処理ヘッドに、レールに接触する液体ジェットを形成する研磨剤を含む加圧流体を提供すること、
液体ジェット処理ヘッドをレールに対して平行移動させることにより、レールの並進方向に沿ってレールの直線長さに対してレール切断操作又はレール削正操作を実行すること
を含む、方法。
【請求項23】
フレームは、レールと係合するように構成された1つ以上の車輪を含む、請求項22に記載の方法。
【請求項24】
超高圧液体ポンプの動きはフレームの平行移動に相当する、請求項22に記載の方法。
【請求項25】
超高圧液体ポンプはフレームに固定的に接続されている、請求項22に記載の方法。
【請求項26】
超高圧液体ポンプは、フレームとは別個のユニットに配置され、フレームとは異なる速度で移動可能である、請求項22に記載の方法。
【請求項27】
液体ジェット処理ヘッドは、接地面に対してある角度で液体ジェットをレールに提供するように構成されている、請求項22に記載の方法。
【請求項28】
加圧流体は、レール切断操作又はレール削正操作の間、少なくとも138MPa(20,000PSI)である、請求項22に記載の方法。
【請求項29】
レール洗浄操作又は表面処理操作を実行することをさらに含み、加圧流体は、レール洗浄操作又は表面処理操作の間、1.38~13.8MPa(200~2,000PSI)である、請求項22に記載の方法。
【請求項30】
超高圧液体ポンプは、液体ジェットシステムの動作中に第1のフレームとは独立して移動可能な第2のフレームに含まれ、前記方法は、液体ジェットシステムの動作中にフレームとは異なる速度で第2のフレームを平行移動させることをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項31】
液体ジェット処理ヘッドは、接地面に対してある角度で液体ジェットをレールに提供するように構成されている、請求項22に記載の方法。
【請求項32】
フレームは、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された第2及び第3の液体ジェット処理ヘッドをさらに含み、前記方法は、第2及び第3の液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプを介して、接地面に対してそれぞれ第2及び第3の角度でレールに接触する、それぞれ第2及び第3の液体ジェットを形成する加圧流体を提供することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項33】
超高圧液体ジェットシステムは、超高圧液体ポンプと連通する第4、第5、及び第6の液体ジェット処理ヘッドを含み、前記方法は、第4、第5、及び第6の液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプを介して、接地面に対してそれぞれ第4、第5、及び第6の角度でレールに接触する、それぞれ第4、第5、及び第6の液体ジェットを形成する加圧流体を提供することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項34】
レールの仕上げを調整するために、研磨剤又は速度設定の少なくとも1つを調整することをさらに含む、請求項22に記載の方法。
【請求項35】
レール切断操作又はレール削正操作を実行するための超高圧液体ジェットシステム用の湾曲ジェットノズルであって、
レールと係合するように構成されたフレームと、
接地面に対して異なる角度でフレームに取り付けられた少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドと、
少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドに流体の移動が可能なように接続された超高圧液体ポンプであって、少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドのそれぞれに研磨剤を含む加圧流体を提供して、レール切断操作又はレール削正操作のために、レールに接触する複合液体ジェットを形成する第1の液体ジェット及び第1の液体ジェットと交差する第2の液体ジェットを形成するように構成された超高圧液体ポンプを含む、
湾曲ジェットノズル。
【請求項36】
少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドのうちの少なくとも1つは、第1又は第2の液体ジェットのうちの少なくとも一方に扇形を生じさせる半径方向の変形を含む、請求項35に記載のノズル。
【請求項37】
第1及び第2の液体ジェットは、第3の液体ジェットが、最初の切断操作の後に残る節くれのなくなった、処理操作中のレール上に滑らかな仕上がりをもたらす異なる軌道を有する流れを形成するように、鋭角で互いに交差するように配置される、請求項35に記載のノズル。
【請求項38】
超高圧液体ジェットシステムを操作する方法であって、
互いに距離を置いて配置された2本のレール上に、(i)2本のレールに接触するための1組の車輪、及び(ii)超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された2組の3つの液体ジェット処理ヘッドであって、3つの液体ジェット処理ヘッドの1つの組が2本のレールのうちの一方を対象とする2組の3つの液体ジェット処理ヘッドを有する、平行移動可能なフレームを配置すること、
2組の3つの液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプから、2本のレールに接触する2組の3つの液体ジェットを形成する研磨剤を含む加圧流体を提供すること、及び
レールに対してフレームを平行移動させることにより、平行移動の方向に沿ってレールの直線長さに対してレール切断操作又はレール削正操作を実行すること
を含む方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、概して、液体加圧システム及びプロセスの分野に関する。より具体的には、本発明は、加圧液体ジェットを使用してレールを復元及び洗浄するための方法及び装置に関する。
【背景技術】
【0002】
液体加圧システムは、様々な用途向けに高圧(例えば、138~621Mpa(20,000~90,000ポンド/平方インチ(PSI))の液体の流れを生成する。例えば、高圧液体は、液体ジェットカッティングヘッド、洗浄ツール、圧力容器、又は静水圧プレスに送達され得る。液体ジェットカッティングシステムの場合、液体は小さいオリフィスから高速で押し出され、小さい領域に大量のエネルギーが集中する。硬い材料を切断するために、液体ジェットは「研磨性」、すなわち切断能力を高めるために研磨性粒子を含むことができる。本明細書で使用される場合、「液体ジェット」という用語は、実質的に純粋なウォータージェット、液体ジェット、及び/又はスラリージェットを含む。しかしながら、当業者は、本発明が液体ポンプ又は同様の技術を使用する他のシステムに適用できることを容易に理解するであろう。
【0003】
鉄道は世界中の重要な交通手段である。ただし、長時間の使用や重い負荷により、レールが変形して摩耗する可能性がある。損傷したレールは、でこぼこした乗り心地、レールに接触する列車の車輪へのストレス、及びその他の損傷を引き起こし、損傷した線路の交換は非常に費用がかかる可能性がある。線路を修理するための既知の方法の1つは、大型の研削列車を使用して線路を機械加工することであるが、この方法は、特に損傷した領域に適用すると、大音量で、不快であり、かつ費用がかかる。音とその結果生じる火花は非常に不快であるため、これらの列車はしばしば「地獄の列車」と呼ばれる。さらに、この研削技術は、角の周囲や接合部では効果的ではない。必要なのは、既存の線路を処理(例えば、修復、整形及び復元)するための改善された方法である。
【発明の概要】
【0004】
本発明は、損傷した、摩耗した、又は汚れた鉄道レールを処理するために1つ以上の加圧液体流を使用する新しい移動式液体ジェットシステムを含む。このシステムは、1つ以上の加圧液体ジェットを介してレールを加工している間、移動中(例えば、それが扱っているまさにその線路上を移動するとき)に動作できるウォータージェットシステムを支持する移動式プラットフォーム(例えば、トラック、電車、鉄道車両、又はその他の鉄道システム)を含み得る。システムは、整備中のレールの上に又は隣接して配置することができるロボット又は他のモーションシステムを含むことができるが、整備されたレールに必ずしも取り付ける必要はない。いくつかの実施形態では、本発明は、道路に沿って走行するための1組のタイヤと、車両が線路に沿って及び/又は線路上を走行できるように展開可能な別の1組の鉄道車輪とを有し得るポータブルトラック搭載ユニット(例えば、図1A参照)を含み得る。
【0005】
一態様では、本発明は、平行移動可能な超高圧液体ジェットシステムを特徴とする。液体ジェットシステムは、レールとの機械的接触を維持するように構成された平行移動可能なフレームを含む。液体ジェットシステムはまた、フレームに固定され、レールからの距離を維持するように、及び/又はレールに接触する液体ジェットを提供するように構成された液体ジェット処理ヘッドを含む。液体ジェットシステムはまた、液体ジェット処理ヘッドと連通する超高圧液体ポンプを含む。超高圧液体ポンプは、加圧液体を液体ジェット処理ヘッドに供給するように構成されている。
【0006】
いくつかの実施形態では、フレームは、レールに接触するように構成された1つ以上の車輪に取り付けられている。いくつかの実施形態では、システムは、レール処理操作中に1つ以上の車輪を介してレールに沿って平行移動するように構成されている。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプがフレーム上に配置されている。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプは、フレームとは別のユニットに配置され、フレームとは独立して、フレームとは異なる速度で移動することができる。いくつかの実施形態では、システムは、0.01mm~0.1mmの直線寸法を有するレールの外側部分を除去するように構成されている。いくつかの実施形態では、システムは、0.1mm~1.0mmの直線寸法を有するレールの外側部分を除去するように構成されている。いくつかの実施形態では、システムは、1.0mm~5.0mmの直線寸法を有するレールの外側部分を除去するように構成されている。
いくつかの実施形態では、液体ジェット処理ヘッドは、接地面に対してある角度で液体ジェットをレールに提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、システムは、超高圧液体ポンプと連通し、接地面に対してそれぞれ第2及び第3の角度でレールにそれぞれ第2及び第3の液体ジェットを提供するように構成された第2及び第3の液体ジェット処理ヘッドをさらに含む。いくつかの実施形態では、システムは、超高圧液体ポンプと連通し、接地面に対してそれぞれ第4、第5、第6の角度で第1のレールの反対側の第2のレールにそれぞれ第4、第5及び第6の液体ジェットを提供するように構成された第4、第5及び第6の液体ジェット処理ヘッドをさらに含む。
【0007】
いくつかの実施形態では、液体ジェット処理ヘッドは、フレームに取り付けられた位置決めシステムに固定されている。位置決めシステムは、レールに対して液体ジェット処理ヘッドを調整可能に位置決めするように構成されている。いくつかの実施形態では、位置決めシステムは、フレームに取り付けられたガントリー又はロボットアームのうちの少なくとも1つを含み、フレームとは独立して移動可能である。いくつかの実施形態では、第2のフレームは、レールと係合するように構成されている。第2のフレームは、超高圧液体ジェットシステムの動作中にフレームに対して移動可能である。いくつかの実施形態では、第2のフレームは、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された液体リザーバを含む。いくつかの実施形態では、液体リザーバは、少なくとも1,000リットルの容量を有する。
【0008】
いくつかの実施形態では、第2のフレーム上に発電機が配置され、発電機は超高圧液体ポンプに動作可能に接続されている。いくつかの実施形態では、液体ジェット処理ヘッドは、第2のフレームがレールに沿って移動する間にレールを処理するように構成されている。いくつかの実施形態では、システムは、液体ジェット処理ヘッドに流体の移動が可能なように接続されたノズルを含む。いくつかの実施形態では、液体ジェットシステムは、液体ジェット処理ヘッドに流体の移動が可能なように接続され、液体ジェットに研磨剤の流れを導入するように構成された研磨剤供給システムを含む。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプは、レール切断操作又は削正操作のために少なくとも138Mpa(20,000PSI)の液体ジェット、又は任意選択でより高い閾値、例えば207MPa(30,000PSI)、276MPa(40,000PSI)、345MPa(50,000PSI)、414MPa(60,000PSI)、483MPa(70,000PSI)、552MPa(80,000PSI)、621MPa(90,000PSI)、又は689MPa(100,000PSI)を生成するように構成されている。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプは、レール洗浄操作又は表面処理操作のために1.38~13.8MPa(200~2,000PSI)の液体ジェットを生成するように構成されている(例えば、低圧適用も可能である)。
【0009】
別の態様では、本発明は、超高圧液体ジェットシステムを操作する方法を特徴とする。この方法は、レールに対して、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された液体ジェット処理ヘッドを有する平行移動可能なフレームを配置することを含む。この方法はまた、超高圧液体ポンプを介して、液体ジェット処理ヘッドに、レールに接触する液体ジェットを形成する加圧流体を提供することを含む。この方法はまた、液体ジェット処理ヘッドをレールに対して平行移動させることを含み、それにより、レールの並進方向に沿ってレールの直線長さに対して処理操作を実行する。
【0010】
いくつかの実施形態では、フレームは、レールと係合するように構成された1つ以上の車輪を含む。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプの動きはフレームの平行移動に相当する。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプはフレームに固定的に接続されている。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプは、フレームとは別個のユニットに配置され、フレームとは異なる速度で移動可能である。いくつかの実施形態では、液体ジェット処理ヘッドは、接地面に対してある角度で液体ジェットをレールに提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、加圧流体は、レール切断操作又は削正操作の間、少なくとも138Mpa(20,000PSI)、又は任意選択でより高い閾値、例えば、207MPa(30,000PSI)、276MPa(40,000PSI)、345MPa(50,000PSI)、414MPa(60,000PSI)、483MPa(70,000PSI)、552MPa(80,000PSI)、621MPa(90,000PSI)、又は689MPa(100,000PSI)である。いくつかの実施形態では、加圧流体は、レール洗浄操作又は表面処理操作の間、1.38~13.8MPa(200~2,000PSI)である。いくつかの実施形態では、超高圧液体ポンプは、液体ジェットシステムの動作中に第1のフレームとは独立して移動可能な第2のフレームに含まれる。いくつかの実施形態では、この方法は、液体ジェットシステムの動作中にフレームとは異なる速度で第2のフレームを平行移動させることをさらに含む。
【0011】
いくつかの実施形態では、液体ジェット処理ヘッドは、接地面に対してある角度で液体ジェットをレールに提供するように構成されている。いくつかの実施形態では、フレームは、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された第2及び第3の液体ジェット処理ヘッドをさらに含む。いくつかの実施形態では、この方法は、第2及び第3の液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプを介して、接地面に対してそれぞれ第2及び第3の角度でレールに接触する、それぞれ第2及び第3の液体ジェットを形成する加圧流体を提供することをさらに含む。いくつかの実施形態では、超高圧液体ジェットシステムは、超高圧液体ポンプと連通する第4、第5、及び第6の液体ジェット処理ヘッドを含む。いくつかの実施形態では、この方法は、第4、第5、及び第6の液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプを介して、接地面に対してそれぞれ第4、第5、及び第6の角度でレールに接触する、それぞれ第4、第5、及び第6の液体ジェットを形成する加圧流体を提供することをさらに含む。
【0012】
別の態様では、本発明は、超高圧液体ジェットシステム用の湾曲ジェットノズルを特徴とする。湾曲ジェットノズルは、レールと係合するように構成されたフレームを含む。湾曲ジェットノズルはまた、接地面に対して異なる角度でフレームに取り付けられた少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドを含む。湾曲ジェットノズルはまた、超高圧液体ポンプであって、少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドに流体の移動が可能なように接続され、少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドのそれぞれに加圧流体を提供して、レールに接触する1つの液体ジェットを形成するように構成された超高圧液体ポンプを含む。いくつかの実施形態では、少なくとも2つの液体ジェット処理ヘッドは、鋭角で互いに交差する液体ジェットを提供して、最初の切断操作の後に残る節くれのなくなった、処理操作中のレール上に滑らかな仕上がりをもたらす異なる軌道を有する流れを作り出すように配置される。
【0013】
別の態様では、本発明は、超高圧液体ジェットシステムを操作する別の方法を特徴とする。この方法は、互いに距離を置いて配置された2本のレール上に、(i)2本のレールに接触するための1組の車輪、及び(ii)超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された2組の3つの液体ジェット処理ヘッドであって、3つの液体ジェット処理ヘッドの1つの組が2本のレールのうちの一方を対象とする2組の3つの液体ジェット処理ヘッドを有する、平行移動可能なフレームを配置することを含む。この方法はまた、2組の3つの液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプから、2本のレールに接触する2組の3つの液体ジェットを形成する加圧流体を提供することを含む。この方法はまた、レールに対してフレームを平行移動させることを含み、それにより、平行移動の方向に沿ってレールの直線長さに対して処理操作を実行する。
【0014】
別の態様では、本発明は、平行移動可能な超高圧液体ジェットシステムを特徴とする。このシステムは、レールとの機械的接触を維持するための第1の手段を含む。このシステムはまた、レールに接触する液体ジェットを提供するための第2の手段であって、第1の手段に取り付けられ、レールからの距離を維持するように構成された第2の手段を含む。このシステムはまた、加圧液体を第2の手段に供給するための第3の手段であって、第2の手段と連通する第3の手段を含む。
【0015】
いくつかの実施形態では、本発明は、処理中に、レールを削正し(例えば、損傷したレールの面又は体積を修復し又はその表面を新しくする)、メンテナンスの必要性を排除し、レール材料の狭い幅(例えば、約0.03mm)のみを除去することができる。いくつかの実施形態では、「湾曲ジェット」研磨ウォータージェットノズルは、液体ジェットを扇状に広げ、及び/又はウォータージェットを湾曲した形態に再配向することができる。そのような湾曲ジェットノズルは、合流した流れが形成され、レールに遭遇する前に変更された軌道で流れるように、2つの線形又は曲線のウォータージェットを鋭角で交差させることによって形成することができ、又は別の手段によって湾曲させることができる。いくつかの実施形態では、本発明は、互いに対して異なる速度を有し得る(例えば、一方がカッティングヘッドを運び、他方が液体リザーバを運びながら異なる又は断続的な動きを有し得る)2つの連結された移動式ユニットを使用する。いくつかの実施形態では、カッティングヘッドの動きは、複数の要素を有し得る(例えば、レールに沿ったシステム自体の動きと、システムに対するガントリー又はアームの動き)。いくつかの実施形態では、ウォータージェットカッティングヘッド位置決め機構は、処理中の1つ以上のレールに沿って摺動することができる。いくつかの実施形態では、レールの表面は、液体ジェット(例えば、約138Mpa(約20,000PSI)未満、例えば、1.38~13.8MPa(200~2,000PSI)の低圧ウォータージェット)で表面処理することができる。
【0016】
上記の個々の特徴の1つ以上を使用して、液体ジェットシステム全体(例えば、ポンプ、流体供給、カッティングヘッドなどを含む)を移動させながら機能させて、レールの処理(修理及び予防保守の実施など)をすることができる。したがって、本発明は、古い又は損傷したレールを再調整し、既存のレールの予防保守を実施するための、迅速で、安価で、クリーンな方法を提供することができる。本発明は、ほぼいつでもどこでも、角の周囲や接合部を介する場合も含めて、処理を実行することができる。いくつかの実施形態では、本発明は、移動するのが非常に困難で時間のかかる可能性がある地獄の列車と比較して、物流の観点から非常に柔軟である。いくつかの実施形態では、本発明は、レールへの入熱がごくわずかであり(例えば、レール温度は90℃を超えず、これはレールに感知できるほどの影響を及ぼさない)、これにより、製品及びレールの全体的な寿命を延ばすことができる。
【0017】
いくつかの実施形態では、本発明は環境に優しく、例えば、再生された水、砂及び金属を使用することができる。いくつかの実施形態では、本発明は、既存の技術と比較して、低いノイズレベルを生成する。いくつかの実施形態では、本発明は火花を生成せず、それにより、本発明を、特定のよりリスクの高い環境、例えば、化学プラントの近く、トンネル内、及び水路上でのレールの表面再建に独自に適合させることができる。いくつかの実施形態では、本発明は、高精度の結果を生成し、これにより、実施する必要のある手直し又は調整が少なくなる。いくつかの実施形態では、本発明は、例えば、主要な切断操作が行われた後にレール上で動作することができる節くれ除去ツールを使用して高品質の表面仕上げを提供し、かつ/又は、節くれ除去ツールは、本明細書に記載されるような1つ以上の「湾曲した」ジェット(又は「湾曲ジェットノズル」)を含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、本発明は、表面処理及び削正の少なくとも2種類の処理を支援する。表面処理は、化学層のみ(例えば、鋼やレール材料ではない)の除去を含む場合があり、そのような用途では、通常、研磨剤は使用されない。削正は、線路の表層の除去を含む場合があり、そのような用途では、通常、研磨剤が使用される。一部の用途では、レールの0.1~0.2mmのみが除去される。他の用途では、本発明は、レールの1.0~2.0mmを除去することができる。そのような処理は、レールをさらに修理し又は交換することが必要になるまでに、通常使用でさらに5~10年間長持ちさせるのに役立つ。いくつかの実施形態では、カッティングヘッドを、切断用途のために、レールから0.1mm~60mm(例えば、0.1mm、3.17mm(0.125インチ)、12.7mm(0.5インチ)、又は38.1mm(1.5インチ))離れた任意の場所に配置することができる。いくつかの他の実施形態では、カッティングヘッドを、噴霧用途のためにレールから20~50cm離れた任意の場所に配置することができる。いくつかの実施形態では、研磨機を、線路に実質的な熱を与えることなく、カッティングヘッドの後ろのレールに(例えば、サンドペーパーを使用して)適用することができる。いくつかの実施形態では、外側の縁はレールに載せられた列車の車輪に接触せず、したがって処理する必要がないので、各レールの内側の縁のみが処理される。いくつかの実施形態では、ノズルの直径(例えば、オリフィスサイズ)は、実行される操作に基づいて選択することができる。例えば、約0.254mm~1.14mm(約0.010インチ~0.045インチ)、任意選択で0.254~0.635mm(0.010~0.025インチ)、任意選択で0.254~0.406mm(0.010~0.016)のオリフィスサイズを使用できる。いくつかの実施形態では、オリフィスの約2から3倍の大きさの直径を有する混合管を使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
上記の説明は、添付の図面と併せて、以下の発明の詳細な説明からより容易に理解されるであろう。
図1A】本発明の例示的な実施形態による、レール上に配置されたトラック搭載型ウォータージェットレール処理システムの斜視図である。
図1B】本発明の例示的な実施形態による、レール上に配置されたトラック搭載型ウォータージェットレール処理システムの斜視図である。
図2】本発明の例示的な実施形態による、トラック搭載型ウォータージェットレール処理係合運動システムの拡大斜視図である。
図3】本発明の例示的な実施形態による、ウォータージェットレール移動式切断ユニット(MCU)の背後で動作中に牽引されているウォータージェットレール処理システムの位置決め機構の斜視図である。
図4】本発明の例示的な実施形態による、2本のレール上に搭載されたウォータージェットレールMCUの位置決めシステムの上面図である。
図5】本発明の例示的な実施形態による、レールの処理中の、位置決めシステムに取り付けられたカッティングヘッドの斜視図である。
図6】本発明の例示的な実施形態による、レール表面を処理するMCUのウォータージェットの概略図である。
図7A】本発明の例示的な実施形態による、レール表面を処理する3つのウォータージェットカッティングヘッドの側面図である。
図7B】本発明の例示的な実施形態による、レール表面を処理する3つのウォータージェットカッティングヘッドの正面図である。
図7C】本発明の例示的な実施形態による、処理操作を受けたレール750の図である。
図8】本発明の例示的な実施形態による、超高圧液体ジェットシステムを操作する方法のフローチャートである。
図9A】本発明の例示的な実施形態による、直線ノズルを備えた2つのカッティングヘッドを有する液体ジェット材料処理システム用の湾曲ジェットノズルの図である。
図9B】本発明の例示的な実施形態による、1つの直線ノズル及び1つの湾曲ノズルを有する液体ジェット材料処理システム用の湾曲ジェットノズルの図である。
図10A図10B図10Cと共に、本発明の例示的な実施形態による、異なる液体ジェットカッティングヘッドノズルから出現する液体のいくつかの流体の流れプロファイルの図である。
図10B図10A図10Cと共に、本発明の例示的な実施形態による、異なる液体ジェットカッティングヘッドノズルから出現する液体のいくつかの流体の流れプロファイルの図である。
図10C図10A図10Bと共に、本発明の例示的な実施形態による、異なる液体ジェットカッティングヘッドノズルから出現する液体のいくつかの流体の流れプロファイルの図である。
図11A】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上の液体ジェットによるいくつかの幾何学的レール切断スキームの断面図である。
図11B】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上の液体ジェットによるいくつかの幾何学的レール切断スキームの断面図である。
図12A】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
図12B】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
図12C】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
図12D】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
図12E】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
図12F】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
図12G】本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットの研削及び切断構成の図解である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
図面の詳細な説明
図1A~1Bは、本発明の例示的な実施形態による、レール124上に配置されたトラック搭載型ウォータージェットレール処理システム(移動式切断ユニット又はMCU)100の斜視図である。示されるように、MCU100は、任意の適切な軌陸両用車両(例えば、ボルボ(登録商標)D13に基づく)であり得るトラック104を含む。MCU100はまた、電源108(例えば、185kVA発電機)、流体供給器112(例えば、1つ以上の水タンク)、及び超高圧ウォータージェットシステム116(例えば、ハイパーサーム社(Hypertherm,Inc.)提供のエンデューロマックス(Enduromax)又はマキシエム(maxiem)ポンプ)を含む。電源108は、ウォータージェットシステム116のウォータージェット切断コンポーネント(例えば、圧力スパイク及びドロップを最小化するポンプ及び/又は増圧器)に電力を供給するために、一定かつ十分に調整された電力を生成することができる。流体供給器112は、切削液を運ぶ1つ以上のリザーバ(例えば、約4000リットルなどの少なくとも1,000リットルの容量を有する)を含むことができ、1つ以上のタンク内に貯蔵することができ、例えば、トラックの中心部に寄せ集めて、又はトラック全体に分散させて、より均一な重量配分を実現する。切削液は、精製水、ウォータージェット切削スラリー、又は別の適切な混合物であり得る。ウォータージェットシステム116は、超高圧、例えば、約414MPa(約60,000PSI)で処理及び/又は切断するように構成することができる。いくつかの用途では、システム100は、供給された流体と研磨剤(例えば、ガーネット)を混合することができ、これは、高圧水流に供給されて、切断及び/又は処理操作を強化する。
【0021】
ウォータージェットシステム116は、レール124を処理するために(例えば、以下に示され、説明されるように)少なくとも1つのカッティングヘッドを含む。カッティングヘッドは、システム内の動きを考慮して、フレキシブルチューブ又はホースを介してウォータージェットシステム116のポンプに接続することができる。いくつかの実施形態では、ウォータージェットシステム116は、複数の(例えば、6つの)カッティングヘッドを含むことができる。ウォータージェットシステム116はまた、修理されるレール124に対してウォータージェットカッティングヘッドを配向するために(例えば、以下に示され、説明されるように)ガントリー、ロボットアーム、又は他の位置決め機構を含むことができる。ウォータージェットシステム116はまた、カッティングヘッドを配置し、及び/又はその処理パラメータを制御するために、ハイパーサーム社によって提供されるエッジ(Edge)(商標)コネクトシステムなどのCNCコントローラを含むことができる。したがって、本発明は、発電機、ウォータージェットポンプ及び/又は増圧器、カッティングヘッド、切削液、研磨剤、及びコントローラを収容するプラットフォームを含むことができ、これらはすべて、移動中に完全に動作可能である。
【0022】
MCU100は、レール124と係合して機械的接触を維持することができるレール係合運動システム120を含む。動作前に、トラック104を通常のように運転して(例えば、レール係合運動システム200が係合解除位置にある図2に示されるように)、レール124上にそれ自体を配置することができる。システム120は、残留する節くれがあれば除去し及び/又は潰すために、カッティングヘッドの後ろに節くれ除去ツールを含むことができる。この節くれ除去ツールは、位置決め機構300上の従輪の一部の又は別個のアタッチメントであり得る。動作中、レール係合運動システム120は、トラックタイヤ128が地面ともレール124とも接触を維持しないように(例えば、図1Aに示されるように)、所定の位置に下降し、トラック104を上昇させることができる。次に、MCU100は、レール係合運動システム120を使用してレール124に沿って移動して、レール処理操作、例えば、洗浄又は切断中にレールの周りを移動することができる。したがって、MCU100は、自己完結型の、完全に機能する、移動可能なウォータージェットカッティングシステムであり得る。いくつかの実施形態では、システムの1つ以上の構成要素は、それらがレール124と直接係合していなくても移動可能であり得る。
【0023】
図3は、本発明の例示的な実施形態による、ウォータージェットレール移動式切断ユニット(MCU)304の後ろで動作中に牽引されるウォータージェットレール処理システムのための位置決め機構300の斜視図である。位置決め機構300は、MCU304の動き自体に依存することなく、レール308に沿ったカッティングヘッドの大きな独立した動きを可能にする。いくつかの実施形態では、位置決め機構300は、MCU304に接続されたトレーラー312(又は取り付け可能な車又は他の適切な可動部品)内に含まれ得る。トレーラー312は、カッティングヘッドの動きを制御するガントリー形の機構であり得る。MCU304がトレーラー312を前方に引っ張る(又は押す)と、カッティングヘッドは通過するレール308を処理する。この構成では、ガントリーは、MCU304が動いている間にカッティングヘッドを動かすことができ(例えば、MCU304自体によって提供される動きをレール上の処理操作に足す)、又はシステムをセクションごとに操作できるようにすることができる。(例えば、MCU304が静止している間にレール308のセクションを処理する)。
【0024】
図4は、本発明の例示的な実施形態による、2本のレール404A、404Bの上に載せられたウォータージェットレールMCUの位置決めシステム400の上面図である。動作中、ポータブルトラックシステム(例えば、上に示し、説明したもの)は、トラックが処理中のレール404A、404Bに沿って走行できるように、線路404A、404B上に配置される。位置決めシステム400は、少なくとも1つのカッティングヘッド408を含み、レール404A、404B上に配置されると、カッティングヘッド408は、処理されるレール404A、404Bに対して配向される。発電機は、ウォータージェットポンプ及び/又は増圧器、制御機構及び/又はガントリー、ならびにCNCに電力を供給する。増圧器は、水リザーバから水を受け取り、ウォータージェット切断分野において知られているように、水を超高圧(例えば、138Mpa(20,000psi)以上)に、好ましくは約414MPa(約60,000psi)及び/又は他の高圧(例えば、約621MPa(約90,000psi))に加圧する。加圧された水は、チューブ416を通ってカッティングヘッド408に送られ、そこで水は、研磨剤、例えばガーネットと混合される。ウォータージェット412がカッティングヘッド408を出るとき、レール404Aの一部を切断し又は削り取る。
【0025】
図5は、本発明の例示的な実施形態による、レール508を(液体ジェット512を介して)処理中の、位置決めシステム504に取り付けられたカッティングヘッド500の斜視図である。位置決め機構504は、位置決め機構504のフレームに対してカッティングヘッド500の制御された動きを提供し、任意の数のパターン及び/又はプロファイルでレール508を横切って及び/又はレール508に沿ってジェットを移動させることができる。いくつかの実施形態では、MCU(上記に示す)、位置決め機構504、及び/又はカッティングヘッド508の運動経路は、レール508の所望の切断仕上げ、形状、及び/又は輪郭をもたらすのに十分であるように、互いに対して制御又は変更される。いくつかの実施形態では、位置決め機構504は、カッティングヘッド500を、それが切断しているレール508に対して制御する。レールは正確でなく幅が異なる可能性がある(例えば、レールが完全に直線ではない場合や、電車を支えられる程度に十分な直線又は配置でしかない場合がある)ため、このような機能は重要であり得る。別の実施形態では、複数のカッティングヘッドが位置決め機構504上に配置され、互いに対して移動して、レール上に複数の輪郭を生成するか、又は複数のレール上で切断する(例えば、以下でより詳細に説明するように)。
【0026】
本発明は、従来の液体ジェットカッティングヘッドの改善された位置決め及び移動を提供することができる。一般的なカッティングヘッドは、固定グリッド上で(例えば、x-y方向に)移動可能であるが、本発明では、レールに対する液体ジェットの角度を動かすための角度調整機構を提供することができる。そのような機構は、所望され得る特有の角度及び地面への近接性のために、本発明の状況において明確な利点を有することができる。例えば、一般的な液体ジェット切断のセットアップでは、カッティングヘッドの幅は重要ではないが、現在の状況では、より厳しい幾何学的制約がある。例えば、カッティングヘッドは、地面から十分に高い位置に配置して、石などの地面にある破片や、トラックの基部から上向きに延びるボルトに当たらないようにする必要があるが、レールに実際に接触するように十分な低さにし、また、希望の角度でレールに接触するように調整可能にする必要がある。複数のカッティングヘッドを含むセットアップでは、特に地面に対して低い位置にある場合、カッティングヘッドを使用できるスペースが特に狭くなる。そのような場合において、本発明は、より狭く、より薄いカッティングヘッドを含むことができる。
【0027】
図6は、本発明の例示的な実施形態による、レール表面604を処理するMCU600のウォータージェットの概略図である。示されるように、レールの(例えば、表面が不規則な)小片608を取り除き、レール表面604にきれいな仕上げを残すことができる。いくつかの実施形態では、本発明は、1時間あたり500メートルを超えるレールを処理することができる。このように、ウォータージェットの使用は、トンネル内、化学プラントの近く、乾燥状態などの火災の危険性が高い場合など、多くの場合に禁止されている研削列車に比べて大きな利点を提供できる。さらに、貨物列車用の特定のレールは非常に硬く、研削列車を使用して整形することはできない。ウォータージェットは、これらのレールの改修を可能にし、非常にコストのかかる交換の必要性をなくすか遅らせることができる。いくつかの実施形態では、本発明は、レール上に載せるための移動式フレーム上に配置されたポンプ、高圧給水ライン、及び/又はカッティングヘッドを含む。次に、このプラットフォームは、固定発電機、あるいはグリッド又は陸上電力と地域の給水設備に物理的に接続される。液体ジェットがレールを削正及び/又は整形する処理操作中(例えば、レールの一部を切断及び/又は除去する)、ノズルから線路までの距離は、約0.1ミリメートルから約39ミリメートルの間で変化し、大抵は約0.1ミリメートルから約13ミリメートルの範囲、いくつかの実施形態では、好ましくは、約0.1ミリメートルから約4ミリメートルの範囲である。液体ジェットカッティングヘッドのノズルの先端の間の距離は、実行される処理操作に基づいて選択することができる。いくつかの実施形態では、大気中での液体ジェット流の分散を最小限に抑え、処理されるレール上の焦点及び/又は衝撃点をコンパクトかつ正確にするために、可能な限り小さい距離を選択することが好ましい。
【0028】
液体ジェット自体は、ウォータージェットカッティングヘッドのノズルから出て、液体ジェットカッティングヘッドのオリフィス及び/又は混合管によって制御される直径を有するので、典型的には円形である。ノズル先端から出てくる液体ジェットの直径は、約0.127mm(約0.005インチ)から約3.05mm(約0.120インチ)の範囲、任意選択で約0.190mm(約0.0075インチ)から約1.14mm(約0.045インチ)の範囲、任意選択で約0.254mm(約0.010インチ)から0.635mm(0.025インチ)の範囲である。いくつかの実施形態では、好ましい範囲は、約0.254mm(約0.010インチ)から0.406mm(0.016インチ)の間である。典型的には、混合管はオリフィスの約3倍の大きさであるが、いくつかの実施形態では、約2倍の大きさであり得る。液体ジェット流の直径は、選択されたプロセスに基づいて調整及び/又は選択することができる。レール上の衝撃点及び/又は焦点における液体ジェット流の断面積は、通常、約0.0129mm(約0.00002in)から約38.7mm(約0.06in)の範囲であり、約0.0258mm(約0.00004in)から約1.03mm(約0.0016in)の範囲とすることができ、約0.0516mm(約0.00008in)から0.323mm(0.0005in)の範囲とすることができる。いくつかの実施形態では、上記範囲は、好ましくは約0.0516mm(約0.00008in)から0.129mm(0.0002in)の間である。
【0029】
図7Aは、本発明の例示的な実施形態による、レール表面716を処理する3つのウォータージェットカッティングヘッド704、708、712の側面図である。この図では、ウォータージェットカッティングヘッド704は、地面に対して第1の角度でレール表面716に衝突する第1のウォータージェット720を提供する。システムが左から右に向かって移動するとき、第2のウォータージェットカッティングヘッド708は、地面に対して第2の角度でレール表面716に衝突する第2のウォータージェット724を提供し、第1のウォータージェット720が接触したばかりの実質的に同じ処理領域を通過する。第2のウォータージェット724は、レール表面716に対する位置及び角度の違いのために、追加のレール材料を除去する。第3のウォータージェットカッティングヘッド712は、第3のウォータージェット728を提供し、これは、地面に対して第3の角度でレール716に衝突し、やはり位置及び角度の違いのために追加のレール材料を除去する。衝突の詳細は、図7Bに見ることができる。これは、図7Aの3つのウォータージェットカッティングヘッド704、708、712の正面図である。図7Cは、本発明の例示的な実施形態による、処理操作(例えば、上に示され、説明されたウォータージェットによるもの)を受けたレール750の図である。処理されたレール750は、未仕上げの外側の縁758と比較して高さ及び/又は幅を低減することができ、酸化や表面のへこみなどの摩耗及び亀裂のない滑らかで新しくなった外観を有し得る仕上げられた内側の縁754を含む。複数のカッティングヘッドで可能な切削形状のさらなる詳細を、以下、図11A~11B及び図12A~12Gに示す。
【0030】
図8は、本発明の例示的な実施形態による、超高圧液体ジェットシステムを操作する方法800のフローチャートである。第1のステップ802において、平行移動可能なフレームは、レールに対して配置され、平行移動可能なフレームは、超高圧液体ポンプに流体の移動が可能なように接続された液体ジェット処理ヘッドを有する。第2のステップ804において、液体ジェット処理ヘッドに、超高圧液体ポンプを介して、レールに接触する液体ジェットを形成する加圧流体を提供する。第3のステップ806において、液体ジェット処理ヘッドは、レールに対して平行移動し、それにより、レールの並進方向に沿ってレールの直線長さに対して処理操作(例えば、レール部分の成形、削正、又は除去)を実行する。
【0031】
図9Aは、本発明の例示的な実施形態による、直線ノズルを備えた2つのカッティングヘッド908、912を有する液体ジェット材料処理システム用の湾曲ジェットノズル904の図である(まとめて1種の「湾曲ジェットノズル」と呼ばれる)。カッティングヘッド908は、第1のベクトルvによって示される速度で出される第1のウォータージェット916を提供し、一方、カッティングヘッド912は、第2のベクトルvによって示される速度で出される第2のウォータージェット920を提供する。第1のウォータージェット916は、角度924で第2のウォータージェット920と交差して、第3のベクトルv12によって示される複合速度を有する第3のウォータージェット928を形成する。第3のベクトルv12は、第3のウォータージェット928が異なる軌道をとるようにする、v及びvに基づく成分を有することができる。第3のウォータージェット928は、接触点又は表面936でレール932に接触することができる。接触は、ギザギザの縁や歪んだ縁ではなく、バフ掛け、研磨、又は仕上げされた縁が作成されるような、「軽いタッチ」が達成されるものにすることができる。例えば、流体が液体ジェットの形でカッティングヘッド908、912から出るとき、それは、空気抵抗、乱流などを含むいくつかの環境要因の影響を受ける可能性があり、これらは、全体として、より硬い縁の平滑化に正味の影響を及ぼす可能性がある。これらの要因は、流体ジェットがカッティングヘッド908、912から離れて、そしてカッティングヘッドから出て移動する距離が長くなるにつれて増加する可能性がある。カッティングヘッド908、912は、それらを所定の位置に保持するフレーム940に搭載することができる。ジェットは、以下の図10A~Cに示すように、多くの形状、例えば、直線状、曲線状、扇状、又は膨らんだ扇状の形を有することができる。
【0032】
図9Bは、本発明の例示的な実施形態による、1つの直線ノズル958及び1つの湾曲ノズル962を有する液体ジェット材料処理システム用の別の湾曲ジェットノズル954の図である。カッティングヘッド958は、第1のベクトルvによって示される速度で出される第1のウォータージェット966を提供し、一方、カッティングヘッド962は、第2のベクトルvによって示される速度で出される第2のウォータージェット970を提供する。第1のウォータージェット966は、第2のウォータージェット970と角度974で交差して、第3のベクトルV34によって示される複合速度を有する第3のウォータージェット978を形成する。複合速度ベクトルV34は、例えば、上記の図9Aに示すように、第3のウォータージェット978が異なる軌道をとるようにする、v及びvに基づく成分を有することができる。第3のウォータージェット978は、接触点又は表面986でレール982に接触することができる。接触は、上記のように、ギザギザの縁や歪んだ縁ではなく、バフ掛け、研磨、又は仕上げされた縁が作成されるような、「軽いタッチ」が達成されるものにすることができる。いくつかの実施形態では、「湾曲」ウォータージェットノズルは、レールの複数の表面(例えば、レールの側面又は下面)に到達するように、又は特定の角度でワークピースに衝突するように、ウォータージェットを湾曲した様式で再配向する。この構成により、プロセスからドロスを低減又は排除したり、面取りを大幅に制御したりできる。カッティングヘッド958、962は、それらを所定の位置に保持し、及び/又はレール982の周りでそれらを操作するフレーム990に搭載することができる。1つ以上のカッティングヘッド(例えば、962)は、より戦略的かつ正確な位置決めを可能にし、より嵩張る直線カッティングヘッドが互いに空間的に干渉する問題を回避するために湾曲させることができる。ジェットは、多くの形状、例えば、直線状、曲線状、扇状の形を有することができる。一実施形態では、ウォータージェットは実質的に円形であり、半径方向に対称である(例えば、フラットジェットスプレーではない)。
【0033】
図10A~10Cは、本発明の例示的な実施形態による、異なる液体ジェットカッティングヘッドノズルから出てくる液体のいくつかの流体の流れプロファイルの図である。図10Aに見られるように、直線ノズルの左側を流れる流体は、v=vとなるように、右側を流れる流体と等しいかほぼ等しい速度を有し、流体は最初はまっすぐな流れで現れ(外部の空気抵抗は流れ全体においてほぼ均一であるため)、徐々に消散する。しかし、湾曲ノズルでは、右側の流体が移動中に大きな弧を描くため、左側を流れる流体は右側を流れる流体よりも速度が遅くなる可能性がある。この場合、vはvより大きくなる可能性があり、流体がノズルを出るときに遭遇する外力(空気抵抗など)に非対称性が存在する可能性がある。その結果、図10Bに示すように、「扇形の」流れが出現する可能性がある。場合によっては、図10A又は図10Bの流れプロファイルのいずれかは、図10Cの左側に示すように(流れプロファイル(1))側方からは直線状に見えることがあるが、ノズルの形状の局所的な変形によって、図10Cの右側に示すように膨らんだプロファイル(流れプロファイル(2))をもたらすこともできる。
【0034】
図11A~11Bは、本発明の例示的な実施形態による、1つ以上の液体ジェットによるいくつかの幾何学的レール切断スキームの断面図である。図11Aは、3つのカットに切断された第1のレール1104を示しており、最初にセクション1108、2番目にセクション1112、そして3番目にセクション1116を除去している。いくつかの実施形態では、空気抵抗、乱流、及び他の影響は、上記のように、これらの硬い線の「平滑化」に正味の影響を及ぼす可能性がある。したがって、連続したカットは、全体的に滑らかな仕上がりに貢献することができる。図11Bは、3つのジェット1150、1152、1554によって同様に3つの部分に区分された第2のレール1140を示し、例えば、最初のセクション1160、2番目のセクション1162、及び3番目のセクション1164を示す。
【0035】
図12A~12Gは、本発明の例示的な実施形態による、1つ以上のレール処理液体ジェットのいくつかの削正、整形、及び/又は切断構成の図である。図12Aでは、断面で示されるレール1202は、第1のカッティングヘッド1204から、研削操作のために第1の角度で流れ1206を受ける。図12B~12Cでは、同じレール(異なる時点で1212、1222として示されている)は、同様の操作のために、第2及び第3のカッティングヘッド1214、1224から、それぞれ第2及び第3の角度で、第2及び第3の流れ1216、1226をそれぞれ受ける。図12D~12Fでは、レール1232(異なる時点で1242、1252としても示されている)は、カッティングヘッド1234、1244、1254から、液体ジェット1236、1246、1256を受け、レールセクション1238、1248、1258を取り除く。図12Gでは、同じレール1260が、カッティングヘッド1262A、1262B、1262Cから、削正操作のためにレールと交差し、それぞれがスプレーに分散する液体ジェット1264A、1264B、1264Cを受ける。
【0036】
これらの構成は例示的なものであり、本発明によって可能になった多種多様な切断及び研削操作を実証する。いくつかの実施形態において、本発明は、削正及び/又はコンディショニングに使用することができる。例えば、削正操作では、複数のノズルをレールの長さに沿って、レールに直交して、又はレールに対して別の角度で配置することができる。いくつかの実施形態では、材料を除去するために、ノズルはレールに近接して配置される(したがって、例えば、流れの速度が速く、空気抵抗などの散逸力の影響を受けない)。いくつかの実施形態では、仕上げ操作において、ノズルは、レールからさらに離れたところに配置される。いくつかの実施形態では、衝突角度は、衝突時に必要な力に依存する可能性があり、これは、達成される操作に依存する可能性がある(例えば、重い損傷は、軽い損傷とは異なる角度を必要とする可能性がある)。コンディショニング操作では、レールから望ましくない層を除去するために、例えば図12Gのように、1つ以上のノズルをレールに対して長さ方向に配置することができる。使用する研磨剤の量は、MCUの速度と同様に変えることができる。いくつかの実施形態では、非常に厚くて硬い層を除去するために、MCUは、1m/時未満、例えば、0.1~0.5m/時で移動することができる。永続性の低い層の場合、MCUはより高速で、例えば最大25m/時で移動することができる。
【0037】
本発明は、特定の好ましい実施形態を参照して特に示され、説明されてきたが、当業者は、以下の特許請求の範囲によって定義される本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく、そこから様々な変更及び詳細を行うことができることを理解されたい。
図1A
図1B
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図7C
図8
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C
図11A
図11B
図12A
図12B
図12C
図12D
図12E
図12F
図12G