(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/55 20140101AFI20240618BHJP
A63F 13/42 20140101ALI20240618BHJP
A63F 13/577 20140101ALI20240618BHJP
A63F 13/69 20140101ALI20240618BHJP
【FI】
A63F13/55
A63F13/42
A63F13/577
A63F13/69 520
(21)【出願番号】P 2022144902
(22)【出願日】2022-09-12
【審査請求日】2023-05-22
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】琵琶坂 晋一郎
(72)【発明者】
【氏名】朝倉 淳
【審査官】西村 民男
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-136070(JP,A)
【文献】特開2010-142561(JP,A)
【文献】特開2008-304967(JP,A)
【文献】モンハンワールド攻略wikiまとめ[MHW],Gamerch [online],2021年12月17日,https://gamerch.com/mhw/entry/307398,[2024年02月19日検索]
【文献】[モンハンワールド]各武器の基本操作まとめ・コンボルート表付き,モンハンワールド:アイスボーン攻略wiki[MHWI攻略],2019年09月05日,https://wiki.denfaminicogamer.jp/monsterhunterworld/基本操作,[2024年02月19日検索]
【文献】岡本 明徳,任天堂ゲーム攻略本 NintendoDREAM マリオ&ルイージRPG2×2,第1版,株式会社毎日コミュニケーションズ,2006年02月15日,pp. 18, 115
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 9/24,13/00-13/98
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のコンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、
前記攻撃アクションによる攻撃効果が及ぶ範囲に前記第1のオブジェクトが含まれる場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させ、
前記攻撃アクションは、前記プレイヤキャラクタの動作または前記プレイヤキャラクタが装備するオブジェクトが直接届く範囲で用いられる近接攻撃アクションであり、
さらに、前記コンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトと前記プレイヤキャラクタが装備可能な装備品オブジェクトとを組み合わせた合成オブジェクトを生成させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに前記合成オブジェクトを用いた前記近接攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、
前記近接攻撃アクションにより前記合成オブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該合成オブジェクトに合成された前記第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
情報処理装置のコンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記プレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、ゲームプログラム。
【請求項3】
情報処理装置のコンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内で落下させる落下アクションを前記プレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、
前記落下アクションにより落下した前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、ゲームプログラム。
【請求項4】
情報処理装置のコンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
前記仮想空間内に設置された前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの数が所定数に達した場合、または前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトが前記地形オブジェクト上に設置されてから所定の期間が経過した場合、前記仮想空間内に設置されている前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの少なくとも何れかを消去させる、ゲームプログラム。
【請求項5】
さらに、前記コンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、
前記攻撃アクションにより前記第1のオブジェクトが他のオブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、請求項1乃至4の何れか1つに記載のゲームプログラム。
【請求項6】
さらに、前記コンピュータに、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記攻撃アクションとして前記プレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
さらに、前記コンピュータに、
前記仮想空間内において、敵キャラクタの動作を自動制御させ、
前記敵キャラクタの所定の行動に応じて、前記仮想空間内の設置された前記第1のオブジェクトまたは前記第2のオブジェクトを消去させる、請求項1乃至
4の何れか1つに記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記第1のオブジェクトは、前記仮想空間において前記プレイヤキャラクタが取得して所持可能である、請求項1乃至4の何れか1つに記載のゲームプログラム。
【請求項9】
プロセッサを備えたゲームシステムであって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせ、
前記攻撃アクションによる攻撃効果が及ぶ範囲に前記第1のオブジェクトが含まれる場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定し、
前記攻撃アクションは、前記プレイヤキャラクタの動作または前記プレイヤキャラクタが装備するオブジェクトが直接届く範囲で用いられる近接攻撃アクションであり、
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトと前記プレイヤキャラクタが装備可能な装備品オブジェクトとを組み合わせた合成オブジェクトを生成し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに前記合成オブジェクトを用いた前記近接攻撃アクションを行わせ、
前記近接攻撃アクションにより前記合成オブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該合成オブジェクトに合成された前記第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、ゲームシステム。
【請求項10】
プロセッサを備えたゲームシステムであって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記プレイヤキャラクタに行わせ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、ゲームシステム。
【請求項11】
プロセッサを備えたゲームシステムであって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内で落下させる落下アクションを前記プレイヤキャラクタに行わせ、
前記落下アクションにより落下した前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、ゲームシステム。
【請求項12】
プロセッサを備えたゲームシステムであって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
前記仮想空間内に設置された前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの数が所定数に達した場合、または前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトが前記地形オブジェクト上に設置されてから所定の期間が経過した場合、前記仮想空間内に設置されている前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの少なくとも何れかを消去する、ゲームシステム。
【請求項13】
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせ、
前記攻撃アクションにより前記第1のオブジェクトが他のオブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、請求項9乃至12の何れか1つに記載のゲームシステム。
【請求項14】
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記攻撃アクションとして前記プレイヤキャラクタに行わせ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、請求項13に記載のゲームシステム。
【請求項15】
さらに、前記プロセッサは、
前記仮想空間内において、敵キャラクタの動作を自動制御し、
前記敵キャラクタの所定の行動に応じて、前記仮想空間内の設置された前記第1のオブジェクトまたは前記第2のオブジェクトを消去する、請求項9乃至1
2の何れか1つに記載のゲームシステム。
【請求項16】
前記第1のオブジェクトは、前記仮想空間において前記プレイヤキャラクタが取得して所持可能である、請求項9乃至12の何れか1つに記載のゲームシステム。
【請求項17】
プロセッサを備えたゲーム装置であって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせ、
前記攻撃アクションによる攻撃効果が及ぶ範囲に前記第1のオブジェクトが含まれる場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定し、
前記攻撃アクションは、前記プレイヤキャラクタの動作または前記プレイヤキャラクタが装備するオブジェクトが直接届く範囲で用いられる近接攻撃アクションであり、
さらに、前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトと前記プレイヤキャラクタが装備可能な装備品オブジェクトとを組み合わせた合成オブジェクトを生成し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに前記合成オブジェクトを用いた前記近接攻撃アクションを行わせ、
前記近接攻撃アクションにより前記合成オブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該合成オブジェクトに合成された前記第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、ゲーム装置。
【請求項18】
プロセッサを備えたゲーム装置であって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記プレイヤキャラクタに行わせ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、ゲーム装置。
【請求項19】
プロセッサを備えたゲーム装置であって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定し、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内で落下させる落下アクションを前記プレイヤキャラクタに行わせ、
前記落下アクションにより落下した前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定する、ゲーム装置。
【請求項20】
プロセッサを備えたゲーム装置であって、
前記プロセッサは、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行い、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置し、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定し、
前記仮想空間内に設置された前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの数が所定数に達した場合、または前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトが前記地形オブジェクト上に設置されてから所定の期間が経過した場合、前記仮想空間内に設置されている前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの少なくとも何れかを消去する、ゲーム装置。
【請求項21】
情報処理装置のプロセッサに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、
前記攻撃アクションによる攻撃効果が及ぶ範囲に前記第1のオブジェクトが含まれる場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させ、
前記攻撃アクションは、前記プレイヤキャラクタの動作または前記プレイヤキャラクタが装備するオブジェクトが直接届く範囲で用いられる近接攻撃アクションであり、
さらに、前記プロセッサに、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトと前記プレイヤキャラクタが装備可能な装備品オブジェクトとを組み合わせた合成オブジェクトを生成させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記プレイヤキャラクタに前記合成オブジェクトを用いた前記近接攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、
前記近接攻撃アクションにより前記合成オブジェクトが前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該合成オブジェクトに合成された前記第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、ゲーム処理方法。
【請求項22】
情報処理装置のプロセッサに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを前記プレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、
前記放つアクションに応じて放たれた前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、ゲーム処理方法。
【請求項23】
情報処理装置のプロセッサに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
前記仮想空間内において、前記第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させ、
ユーザの操作入力に基づいて、前記第1のオブジェクトを仮想空間内で落下させる落下アクションを前記プレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、
前記落下アクションにより落下した前記第1のオブジェクトが前記所定の速度以上で前記地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに前記衝撃が加えられたと判定させる、ゲーム処理方法。
【請求項24】
情報処理装置のプロセッサに、
ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、
前記仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように前記仮想空間内のライティングを設定させ、
前記仮想空間内に設置された前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの数が所定数に達した場合、または前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトが前記地形オブジェクト上に設置されてから所定の期間が経過した場合、前記仮想空間内に設置されている前記第1のオブジェクトおよび前記第2のオブジェクトの少なくとも何れかを消去させる、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想空間におけるプレイヤキャラクタを用いた処理を行うゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間において、光源を用いて暗闇の領域を探索するゲームプログラムを実行するゲーム装置がある(例えば、非特許文献1参照)。例えば、上記ゲーム装置は、ゲーム内の特定の場面において、プレイヤキャラクタがたいまつ等の光源を持って移動することにより、暗闇の領域内を探索することができる。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【文献】「ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド:任天堂公式ガイドブック」、小学館、2017年5月11日、p211
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記非特許文献1で開示されたゲーム装置は、プレイヤキャラクタが用いている光源であるたいまつを、壁や天井等の場所に設置することができないため、光源の用途が限定される。
【0005】
それ故に、本発明の目的は、仮想空間において、ライティングを利用した探索を容易にすることができるゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下の(1)~(12)のような構成を採用し得る。
【0007】
(1)
本発明のゲームプログラムの一構成例は、情報処理装置のコンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、仮想空間内においてプレイヤキャラクタの移動制御を行わせ、仮想空間内において、第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定された場合に、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクト上に当該第1のオブジェクトまたは当該第1のオブジェクトに替えて第2のオブジェクトを設置させ、かつ、当該第1のオブジェクトまたは当該第2のオブジェクトが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように仮想空間内のライティングを設定させる。
【0008】
上記(1)の構成によれば、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを地形オブジェクト上の任意の位置に設置することが可能となり、暗闇の空間であっても当該設置された位置の周囲を明るくすることができるため、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを様々な位置に設置することによるライティングを利用して、仮想空間内の探索を容易にすることができる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、攻撃アクションによる攻撃効果が及ぶ範囲に第1のオブジェクトが含まれる場合に、当該第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、プレイヤキャラクタに攻撃アクションを行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを新たに設置することができる。
【0011】
(3)
上記(1)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、プレイヤキャラクタに少なくとも攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、攻撃アクションにより第1のオブジェクトが他のオブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、プレイヤキャラクタに攻撃アクションを行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを新たに設置することができる。
【0013】
(4)
上記(2)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションを攻撃アクションとしてプレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、放つアクションに応じて放たれた第1のオブジェクトが地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、プレイヤキャラクタに攻撃アクションを行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトをプレイヤキャラクタから遠方の位置に設置することができる。
【0015】
(5)
上記(2)または(3)の構成において、攻撃アクションは、プレイヤキャラクタ自身またはプレイヤキャラクタが装備するオブジェクトが直接届く範囲で用いられる近接攻撃アクションでもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、プレイヤキャラクタに攻撃アクションを行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトをプレイヤキャラクタの近傍の位置に設置することができる。
【0017】
(6)
上記(5)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、第1のオブジェクトとプレイヤキャラクタが装備可能な装備品オブジェクトとを組み合わせた合成オブジェクトを生成させ、ユーザの操作入力に基づいて、プレイヤキャラクタに合成オブジェクトを用いた近接攻撃アクションを行わせる処理を実行させ、近接攻撃アクションにより合成オブジェクトが地形オブジェクトと衝突した場合に、当該合成オブジェクトに合成された第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、第1のオブジェクトを合成したプレイヤキャラクタの装備品を用いて、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを新たに設置することができる。
【0019】
(7)
上記(1)の構成において、さらに、コンピュータに、仮想空間内において、第1のオブジェクトと他のオブジェクトとが所定の速度以上で衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、第1のオブジェクトを所定の速度以上で移動させるアクションをプレイヤキャラクタに行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを新たに設置することできる。
【0021】
(8)
上記(7)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、第1のオブジェクトを仮想空間内に放つアクションをプレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、放つアクションに応じて放たれた第1のオブジェクトが所定の速度以上で地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、第1のオブジェクトを遠方まで移動させるアクションをプレイヤキャラクタに行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトをプレイヤキャラクタから遠方の位置に設置することができる。
【0023】
(9)
上記(7)の構成において、さらに、コンピュータに、ユーザの操作入力に基づいて、第1のオブジェクトを仮想空間内で落下させる落下アクションをプレイヤキャラクタに行わせる処理を実行させ、落下アクションにより落下した第1のオブジェクトが所定の速度以上で地形オブジェクトと衝突した場合に、当該第1のオブジェクトに衝撃が加えられたと判定させてもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、第1のオブジェクトを落下させるアクションをプレイヤキャラクタに行わせることによって、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを容易に設置することができる。
【0025】
(10)
上記(1)乃至(9)の何れか1つの構成において、さらに、コンピュータに、仮想空間内において、敵キャラクタの動作を自動制御させ、敵キャラクタの所定の行動に応じて、仮想空間内の設置された第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを消去させてもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを制限なく設置することが可能となる態様と比較して、設置された第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトが仮想空間から消去される態様を設けることにより、ゲームの難易度を調整することができる。
【0027】
(11)
上記(1)乃至(10)の何れか1つの構成において、さらに、コンピュータに、仮想空間内に設置された第1のオブジェクトおよび第2のオブジェクトの数が所定数に達した場合、または第1のオブジェクトおよび第2のオブジェクトが地形オブジェクト上に設置されてから所定の期間が経過した場合、仮想空間内に設置されている第1のオブジェクトおよび第2のオブジェクトの少なくとも何れかを消去させてもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトの設置に制限を設けることにより、ゲームの難易度を調整することができる。
【0029】
(12)
上記(1)乃至(11)の何れか1つの構成において、第1のオブジェクトは、仮想空間においてプレイヤキャラクタが取得して所持可能でもよい。
【0030】
上記(12)の構成によれば、第1のオブジェクトを探すことにより、仮想空間の探索においてインセンティブを与えることができる。
【0031】
また、本発明は、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法の形態で実施されてもよい。
【発明の効果】
【0032】
本発明によれば、第1のオブジェクトまたは第2のオブジェクトを設置することによるライティングを利用して、仮想空間内の探索を容易にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0033】
【
図1】本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図
【
図2】本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図6】本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図
【
図7】本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】仮想空間において第1アイテムオブジェクトOBJaを持つプレイヤキャラクタPCのゲーム画像の一例を示す図
【
図9】プレイヤキャラクタPCの足元に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図
【
図10】プレイヤキャラクタPCが装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより、足元の第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図
【
図11】装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトL上に設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図12】仮想空間においてプレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを合成するゲーム画像の一例を示す図
【
図13】プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトαに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図
【
図14】プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトに設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図15】プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトβを用いて遠距離攻撃アクションを行うゲーム画像の一例を示す図
【
図16】合成装備品オブジェクトβが地形オブジェクトに刺さることにより、合成装備品オブジェクトβに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図
【
図17】合成装備品オブジェクトβを放つ遠距離攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトに設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図18】プレイヤキャラクタPCが崖下に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図
【
図19】第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度を超える速度で落下することにより、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を与えているゲーム画像の一例を示す図
【
図20】第1速度を超える速度で落下することにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトL上に設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図21】本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図
【
図22】ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャート
【
図23】
図22のステップS126におけるアイテムオブジェクト衝突判定処理の一例を示すサブルーチン
【
図24】
図22のステップS127におけるアイテムオブジェクト消去処理の一例を示すサブルーチン
【発明を実施するための形態】
【0034】
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0035】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0036】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0037】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0038】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0039】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0040】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0041】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0042】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0043】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0044】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0045】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0046】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0047】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0048】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0049】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0050】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0051】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0052】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0053】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0054】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0055】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0056】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0057】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0058】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0059】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0060】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0061】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0062】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0063】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0064】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0065】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0066】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0067】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0068】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0069】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0070】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0071】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0072】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0073】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0074】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0075】
以上に説明したように、本実施形態におけるゲームシステム1については左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2から着脱可能である。また、クレードルに左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置や本体装置2単体を装着することによって据置型モニタ等の外部表示装置に画像(および音声)を出力可能である。以下の説明では、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いて説明する。なお、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いる場合、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に固定された態様(例えば、本体装置2、左コントローラ3、および右コントローラ4が1つの筐体で一体化された態様)のゲームシステム1が用いられてもかまわない。
【0076】
ゲームシステム1における左コントローラ3および/または右コントローラ4の各操作ボタンやスティックの操作、あるいは本体装置2のタッチパネル13に対するタッチ操作等に応じて、ディスプレイ12に表示される仮想空間を用いたゲームプレイが行われる。本実施例では、一例として、上記操作ボタン、スティック、およびタッチパネル13を用いたユーザ操作に応じて、仮想空間内で動作するプレイヤキャラクタPCを用いたゲームプレイが可能となる。
【0077】
図8~
図11を用いてゲームシステム1において行われる第1のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図8は、仮想空間において第1アイテムオブジェクトOBJaを持つプレイヤキャラクタPCのゲーム画像の一例を示す図である。
図9は、プレイヤキャラクタPCの足元に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図である。
図10は、プレイヤキャラクタPCが装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより、足元の第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図である。
図11は、装備品オブジェクトAを振る近接攻撃アクションにより第2アイテムオブジェクトOBJbがゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0078】
図8において、仮想空間における地下フィールドに、プレイヤキャラクタPCが位置している画像が表示されている。プレイヤキャラクタPCは、ユーザの移動操作入力に基づいて、仮想空間内における地上フィールド、当該地上フィールドの地面の下の地下フィールド、および当該地上フィールド上空の空フィールドを少なくとも移動することができる。なお、本実施例においては、便宜上、仮想空間における所定高さ以上のフィールドを空フィールドとし、仮想空間における地面から所定の高さ未満となるフィールドを地上フィールドとし、当該地面の下のフィールドを地下フィールドとして説明する。なお、各フィールドは、仮想空間内において実際に区切られていなくてもよい。
【0079】
上記地下フィールドでは、光源が設定されていない場合は暗闇の空間となる。しかしながら、本実施例における図面では、説明をわかりやすくするために、地下フィールドにおけるプレイヤキャラクタPCや各種仮想オブジェクトを見える状態として、地下フィールドの暗さを表現せずに例示している。また、本実施例においては、ゲーム画像が本体装置2のディスプレイ12に表示されるものとするが、本体装置2に接続される他の表示装置に表示されてもよい。
【0080】
図8において、プレイヤキャラクタPCは、第1アイテムオブジェクトOBJaを手で持っている状態で地下フィールド内に配置されている。第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCが所定の取得アクション(例えば、フィールド上に落ちている第1アイテムオブジェクトOBJaを拾うアクション)を行うことにより、地上フィールド上または地下フィールド上において取得して、プレイヤキャラクタPCに収納することができる。ここで、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを収納する状態とは、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJa等のオブジェクトを装備や把持等せずに持ち運ぶことができる状態である。このとき、第1アイテムオブジェクトOBJaは、ゲームフィールドには表示されていなくてもよい。収納した第1アイテムオブジェクトOBJaは、基本的には適宜の状況でユーザの操作入力に応じてゲームフィールドに配置したり、使用(装備や把持を含む)されたりすることができる。一例として、例えば、ポーチやアイテムボックスに第1アイテムオブジェクトOBJaを入れることで第1アイテムオブジェクトOBJaを収納する。なお、そのような収容体は表示されなくてもよい。また、ポーチやアイテムボックス等の収容体は、ゲームフィールドに存在せずに単に第1アイテムオブジェクトOBJaを収納する機能のみが存在してもよい。
【0081】
なお、第1アイテムオブジェクトOBJaは、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上にゲーム開始時に予め配置されているオブジェクトであってもよいし、敵キャラクタが落としたり、敵キャラクタが倒されたことに応じて配置されたり、アイテムオブジェクトではないオブジェクトから得られるオブジェクトであったりしてもよい。
【0082】
第1アイテムオブジェクトOBJaは、地下フィールドにおいて弱い光を放つものであってもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが放つ光は、表示されるゲーム画像において、暗闇の地下フィールドであっても第1アイテムオブジェクトOBJaが視認可能なレベルである。一例として、第1アイテムオブジェクトOBJaには、点光源やエミッションにより弱く発光させるポストエフェクトが設定されてもよい。なお、
図8においては、第1アイテムオブジェクトOBJaが発光している様子を、効果線で示している。
【0083】
図9において、プレイヤキャラクタPCは、ユーザによるアクション指示が行われることに応じて、持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを足元に落とすアクションを行う。これにより、地下フィールドにおいてプレイヤキャラクタPCが接地する地底面を構成する地形オブジェクトL上に、第1アイテムオブジェクトOBJaが配置された状態となる。なお、後述するように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、所定の設置条件を充足することにより、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに固定されて設置される。しかしながら、
図9に示す状態は、上記設置条件を充足していないため、第1アイテムオブジェクトOBJaは、地形オブジェクトL上にそのまま置かれた未設置状態となる。
【0084】
プレイヤキャラクタPCは、ユーザ操作に応じて、他のキャラクタや仮想オブジェクト(例えば、敵キャラクタ)を攻撃するアクションを行うことができる。一例として、ユーザ操作に応じて、武器を用いたプレイヤキャラクタPCによる攻撃アクションを行う制御が可能である。本実施例では、プレイヤキャラクタPCが攻撃アクションに用いる武器として、装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクト等が用意されている。プレイヤキャラクタPCは、装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクトの何れも装備することが可能であり、ユーザ操作に応じて装備品オブジェクトを用いて攻撃アクションを行ったり、ユーザ操作に応じて合成装備品オブジェクトを用いて攻撃アクションを行ったりすることが可能である。
【0085】
図10に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である装備品オブジェクトAを持っており、当該装備品オブジェクトAを使用して地形オブジェクトL上に置かれた第1アイテムオブジェクトOBJaを攻撃するアクションを行っている。例えば、プレイヤキャラクタPCは、装備品オブジェクトAを構える状態において、ユーザによるアクション指示が行われることに応じて、持っている装備品オブジェクトAを振り下ろす(それによって、攻撃対象にダメージを与える)アクションを行う。このプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにおける攻撃効果が及ぶ範囲内に第1アイテムオブジェクトOBJaが配置されている場合、装備品オブジェクトAと第1アイテムオブジェクトOBJaとが衝突することによって第1アイテムオブジェクトOBJaに当該攻撃による衝撃が加えられる。
【0086】
なお、プレイヤキャラクタPCは、複数種類の装備品オブジェクトを装備することが可能であってもよい。ここで、本実施例においては、剣オブジェクト、槍オブジェクト等の近距離攻撃装備品オブジェクト、弓矢オブジェクト等の遠距離攻撃装備品オブジェクト、盾オブジェクト等の防御装備品オブジェクト等を同時に装備することができてもよい。この場合、プレイヤキャラクタPCは、装備中の装備品オブジェクトのうちで、1つの装備品オブジェクトを構えて攻撃するアクションを行うことができる。すなわち、装備品オブジェクトを選択して構えるユーザのアクション指示に応じて、選択された装備品オブジェクトを構える体勢をプレイヤキャラクタPCにとらせ、さらに、ユーザのアクション指示に応じて当該装備品オブジェクトを用いてプレイヤキャラクタPCが攻撃するアクションを行わせる。なお、他の実施例においては、プレイヤキャラクタPCが同時に装備可能な装備品オブジェクトの数は、1つであってもよい。なお、本実施例では、装備品オブジェクトを装備した状態の攻撃アクションを示したが、プレイヤキャラクタPCの動作(叩く、蹴る、握る等の動作)を攻撃アクションとしてもよい。
【0087】
仮想空間内において第1アイテムオブジェクトOBJaにプレイヤキャラクタPCによる攻撃アクションによる衝撃が加えられたと判定された場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
図11に示すように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足した場合、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに固定されて設置される。
【0088】
第2アイテムオブジェクトOBJbは、第1アイテムオブジェクトOBJaとは異なるオブジェクトであり、第1アイテムオブジェクトOBJaとは外観も性能も異なるオブジェクトであってもよい。第2アイテムオブジェクトOBJbは、地下フィールドにおいて第1アイテムオブジェクトOBJaより強い光を放つものである。第2アイテムオブジェクトOBJbが放つ光によって、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されている位置の周囲となる地下フィールドの所定範囲が、設置前よりも明るくなるライティングが設定される。一例として、第2アイテムオブジェクトOBJbには、第1アイテムオブジェクトOBJaより強い光を発する点光源や面光源が設定される。第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置された場合、当該設置されている状態では上述した光を放ち続けるため、ユーザは、当該設置位置周辺の地下フィールドの状況を把握することができる。
【0089】
図12~
図14を用いてゲームシステム1において行われる第2のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図12は、仮想空間においてプレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを合成するゲーム画像の一例を示す図である。
図13は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトαに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図である。
図14は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトαを振る近接攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0090】
図12に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である合成装備品オブジェクトαを持っている。合成装備品オブジェクトαは、装備品オブジェクトA(剣オブジェクト)に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されている。合成装備品オブジェクトαは、光を放つ第2アイテムオブジェクトOBJbに変成し得る第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されているため、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、変成した第2アイテムオブジェクトOBJbを対象物に設置する機能を発揮させることができる。また、合成装備品オブジェクトαは、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、「接触した他のオブジェクトを斬る」という剣オブジェクトを振る攻撃アクションによる基本攻撃機能を発揮する。例えば、合成装備品オブジェクトαを振って剣身部分を敵キャラクタに直接接触させた場合、当該敵キャラクタを斬ることによる所定のダメージを与えることもできる。
【0091】
本実施例において、合成装備品オブジェクトαは、プレイヤキャラクタPCが持っている装備品オブジェクトAに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成して一体化することによって生成される。例えば、ユーザは、装備品オブジェクトAに合成するためのアイテムオブジェクトとして第1アイテムオブジェクトOBJaを指定して合成するアイテム使用指示(換言すれば、装備品オブジェクトAと第1アイテムオブジェクトOBJaとを一体化する指示)を行うことによって合成装備品オブジェクトαを生成させることができる。
【0092】
図12に示すように、合成装備品オブジェクトαは、装備品オブジェクトAの先端部分に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された外観(装備品オブジェクトAの先端部分が第1アイテムオブジェクトOBJaに置き換えられて一体化された外観と言うこともできる)を有する。このように、本実施例においては、合成装備品オブジェクト(例えば、合成装備品オブジェクトα)は、当該合成装備品オブジェクトの元になった装備品オブジェクト(例えば、装備品オブジェクトA)の外観の少なくとも一部と、当該合成装備品オブジェクトの元になったアイテムオブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa)の外観の少なくとも一部とを含む外観を有する。これによって、合成装備品オブジェクトは、装備品オブジェクトとアイテムオブジェクトとが合成されたオブジェクトであるとの印象をユーザに与えることができる。
【0093】
なお、アイテムオブジェクトが合成される装備品オブジェクトの部分は、アイテムオブジェクトと装備品オブジェクトとの組み合わせに応じて設定されてもよい。例えば、防御装備品オブジェクトである盾オブジェクトにアイテムオブジェクトが合成される場合、当該盾オブジェクトの中央部分や外枠部分にアイテムオブジェクトが合成された外観を有してもよい。
【0094】
また、
図12に示す例においては、合成装備品オブジェクトの外観は、元になった装備品オブジェクトである装備品オブジェクトAの外観の一部を、元になったアイテムオブジェクトである第1アイテムオブジェクトOBJaの外観の全部に置き換えられて合成されたものである。ただし、合成装備品オブジェクトの外観は、元になった装備品オブジェクトの外観の一部を、元になったアイテムオブジェクトの外観の一部に置き換えて合成されたものであってもよい。また、合成装備品オブジェクトの外観は、元になった装備品オブジェクトの外観の全部に、元になったアイテムオブジェクトの外観の一部または全部が組み合わされて合成されたものであってもよい。
【0095】
図13に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である合成装備品オブジェクトαを使用して、足元の地形オブジェクトLに向かって振り下ろす攻撃アクションを行っている。このプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトαと地形オブジェクトLとが衝突することによって、合成装備品オブジェクトαに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに当該攻撃による衝撃が加えられる。
【0096】
仮想空間内において、プレイヤキャラクタPCの近接攻撃アクションによる合成装備品オブジェクトαと地形オブジェクトLとの衝突により、合成装備品オブジェクトαに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定された場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
図14に示すように、合成装備品オブジェクトαに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足した場合、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して合成装備品オブジェクトαが衝突した地形オブジェクトLの部位に固定されて設置される。合成装備品オブジェクトαと地形オブジェクトLとの衝突により設置される第2アイテムオブジェクトOBJbは、上述した第1のゲーム処理例で設置された第2アイテムオブジェクトOBJbと同じ機能を有している。
【0097】
ここで、合成装備品オブジェクトαに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに設置された場合、当該合成装備品オブジェクトαを元となる装備品オブジェクトAに戻す。このように、合成装備品オブジェクトαは、第2アイテムオブジェクトOBJbを地下フィールドに設置する道具として機能し、当該機能を発揮後は当該機能を失った元の装備品オブジェクトAとして使用することができる。
【0098】
図15~
図17を用いてゲームシステム1において行われる第3のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図15は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトβを用いて遠距離攻撃アクションを行うゲーム画像の一例を示す図である。
図16は、合成装備品オブジェクトβが地形オブジェクトLに刺さることにより、合成装備品オブジェクトβに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を加えているゲーム画像の一例を示す図である。
図17は、合成装備品オブジェクトβを放つ遠距離攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0099】
図15に示すプレイヤキャラクタPCは、装備可能な武器の一例である合成装備品オブジェクトβを持っている。合成装備品オブジェクトβは、装備品オブジェクトB(弓矢オブジェクト;より具体的には矢オブジェクト)に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されている。合成装備品オブジェクトβは、光を放つ第2アイテムオブジェクトOBJbに変成し得る第1アイテムオブジェクトOBJaが合成されて生成されているため、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、変成した第2アイテムオブジェクトOBJbを対象物に設置する機能を発揮させることができる。また、合成装備品オブジェクトβは、ユーザがプレイヤキャラクタPCに攻撃アクションを行わせることによって、「他のオブジェクトに矢オブジェクトを射る」という矢オブジェクトを放つ攻撃アクションによる基本攻撃機能を発揮する。例えば、合成装備品オブジェクトβを用いて放たれた矢オブジェクトが敵キャラクタに刺さった場合、当該敵キャラクタに刺さることによる所定のダメージを与えることもできる。
【0100】
図15における、プレイヤキャラクタPCは、合成装備品オブジェクトβについて構え状態となり、矢オブジェクトをつがえるアクションを行った状態(射出準備状態)となっている。また、ユーザによって射出指示が行われたことに応じて、矢オブジェクトが射出される場合における矢オブジェクトの射出方向を示す照準マーカTが表示される。上記射出準備状態において、ユーザは、上記射出指示の他、射出方向を変更する指示を行うことが可能である。
【0101】
本実施例において、合成装備品オブジェクトβは、プレイヤキャラクタPCが持っている装備品オブジェクトBに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成して一体化することによって生成される。例えば、ユーザは、上記射出準備状態において、プレイヤキャラクタPCが収納しているオブジェクトから指定された第1アイテムオブジェクトOBJaと、プレイヤキャラクタPCが装備している矢オブジェクトとを合成するアイテム使用指示(換言すれば、装備品オブジェクトBを構成する矢オブジェクトと第1アイテムオブジェクトOBJaとを一体化する指示)を行うことによって、合成装備品オブジェクトβを生成させることができる。
【0102】
図15に示すように、合成装備品オブジェクトβは、装備品オブジェクトBを構成する矢オブジェクトの先端部分に第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された外観(矢オブジェクトの先端部分が第1アイテムオブジェクトOBJaに置き換えられて一体化された外観と言うこともできる)を有する。このように、本実施例においては、合成装備品オブジェクト(例えば、合成装備品オブジェクトβ)は、当該合成装備品オブジェクトの元になった装備品オブジェクト(例えば、装備品オブジェクトBを構成する矢オブジェクト)の外観の少なくとも一部と、当該合成装備品オブジェクトの元になったアイテムオブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa)の外観の少なくとも一部とを含む外観を有する。なお、遠距離攻撃装備品オブジェクトである弓矢オブジェクトにアイテムオブジェクトが合成される場合、当該弓矢オブジェクトを構成する矢オブジェクトの鏃部分、矢筈部分、または矢柄部分にアイテムオブジェクトが合成された外観を有してもよい。
【0103】
図16に示す合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトは、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより放たれた後、地下フィールドの地形オブジェクトLに刺さった状態となっている。このプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、合成装備品オブジェクトβの矢オブジェクトと地形オブジェクトLとが衝突することによって、当該矢オブジェクトに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに当該攻撃による衝撃が加えられる。
【0104】
仮想空間内において、プレイヤキャラクタPCの遠距離攻撃アクションによる矢オブジェクトと地形オブジェクトLとの衝突により、合成装備品オブジェクトβに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定された場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
図17に示すように、合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトに合成されている第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足した場合、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して矢オブジェクトが衝突した地形オブジェクトLの部位に固定されて設置される。矢オブジェクトと地形オブジェクトLとの衝突により設置される第2アイテムオブジェクトOBJbも、上述した第1のゲーム処理例で設置された第2アイテムオブジェクトOBJbと同じ機能を有している。このように、合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトを攻撃に用いることにより、プレイヤキャラクタPCは、地下フィールドにおける遠方に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置することができ、プレイヤキャラクタPCが移動する目標となる位置やその位置の周囲に新たな光源を設定することにより当該位置までの探索を容易にすることができる。
【0105】
ここで、矢オブジェクトに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに設置された場合、当該合成装備品オブジェクトβを元となる装備品オブジェクトAに戻す(すなわち、装備品オブジェクトAを構成する矢オブジェクトが復活する)。このように、合成装備品オブジェクトβは、第2アイテムオブジェクトOBJbをプレイヤキャラクタPCから地下フィールドの遠方に設置する道具として機能し、当該機能を発揮後は当該機能を失った元の装備品オブジェクトBとして使用することができる。なお、攻撃アクションにおいて射出された矢オブジェクトは、攻撃対象を射貫く等によりその矢飛びを終えた場合、仮想空間から消去されてもよい。
【0106】
なお、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された矢オブジェクトで射貫かれなかった場合(例えば、弾かれる等によって、刺さらなかった場合)であっても、当該矢オブジェクトが到達した位置に第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。
【0107】
また、上述した第3のゲーム処理例では、合成装備品オブジェクトβを構成する矢オブジェクトを射出することにより遠距離攻撃する例を用いたが、他の態様により合成装備品オブジェクトを仮想空間内に放つプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションに応じて、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクト(例えば、棒オブジェクトや剣オブジェクトに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成した合成装備品オブジェクト)をプレイヤキャラクタPCが投げたり蹴ったりすることにより、当該合成装備品オブジェクトを仮想空間内に放つ攻撃アクションに応じて、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。このように他の攻撃態様により、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトをプレイヤキャラクタPCが仮想空間内に放った場合であっても、当該合成装備品オブジェクトが地形オブジェクトLに衝突したプレイヤキャラクタPCの遠方に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置可能に構成してもよい。
【0108】
また、上述した実施例では、第1アイテムオブジェクトOBJaを装備品オブジェクトに合成した合成装備品オブジェクトをプレイヤキャラクタPCが攻撃アクションに用いているが、第1アイテムオブジェクトOBJa単体をプレイヤキャラクタPCが攻撃アクションに用いることができてもよい。例えば、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを投げて敵キャラクタに当てることによる攻撃アクションを可能にすることにより、第1アイテムオブジェクトOBJa単体を用いた攻撃が可能であってもよい。この場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、後述する第1速度を超えるような移動が生じない場合であっても、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより他のオブジェクトと衝突したと判定されたり、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションの効果が及ぶ範囲に配置されていると判定されたりすることにより、設置条件を充足したと判定されて第2アイテムオブジェクトOBJbに変成されて設置されてもよい。
【0109】
また、本実施例では、第2アイテムオブジェクトOBJbは、壁、天井、石柱、崖面、岩、樹木、建造物、洞穴等を示す所在を変えることができない地形オブジェクトLに設置可能である。他の実施例では、第2アイテムオブジェクトOBJbは、地下フィールドで動作する他のキャラクタや所在を変えることができる仮想オブジェクトにも設置可能であってもよい。例えば、地下フィールドで動作する他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置可能とする場合、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションまたは第1アイテムオブジェクトOBJa単体を用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、当該第1アイテムオブジェクトOBJaが変成した第2アイテムオブジェクトOBJbを他のキャラクタに設置することが考えられる。この場合、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置される敵キャラクタにダメージも与えられてもよい。
【0110】
また、他の実施例では、第2アイテムオブジェクトOBJbは、地下フィールドで動作する他のキャラクタには設置不可能としてもよい。一例として、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、地下フィールドで動作する他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)を攻撃する場合、当該他のキャラクタにダメージが与えられるが、第2アイテムオブジェクトOBJbが当該他のキャラクタに設置されずに当該合成装備品オブジェクトが元の装備品オブジェクトに変化してもよい。他の例として、第1アイテムオブジェクトOBJa単体を用いたプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにより、地下フィールドで動作する他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)を攻撃する場合、当該他のキャラクタにダメージが与えられるが、第2アイテムオブジェクトOBJbが当該他のキャラクタに設置されずに第1アイテムオブジェクトOBJaが消去されてもよい。
【0111】
また、第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションの効果が及ぶ範囲に配置されることによる衝撃が加わることにより、第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して設置される設置条件を充足する。この場合、上述した第1~第3のゲーム処理例から明らかなように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションにおいて、攻撃側(第2のゲーム処理例、第3のゲーム処理例)であってもよいし、被攻撃側(第1のゲーム処理例)であってもよい。
【0112】
図18~
図20を用いてゲームシステム1において行われる第4のゲーム処理例の概要について説明する。なお、
図18は、プレイヤキャラクタPCが崖下に第1アイテムオブジェクトOBJaを落とすゲーム画像の一例を示す図である。
図19は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度を超える速度で落下することにより、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃を与えているゲーム画像の一例を示す図である。
図20は、第1速度を超える速度で落下することにより、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトL上に設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
【0113】
図18において、地下フィールドにおける崖の上に、第1アイテムオブジェクトOBJaを手で持ったプレイヤキャラクタPCが位置している画像が表示されている。プレイヤキャラクタPCは、ユーザによるアクション指示が行われることに応じて、持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを崖の下に落とすアクションを行う。第1アイテムオブジェクトOBJaが崖の上から落とされた場合、仮想空間における仮想的な物理演算(例えば、仮想的な慣性や重力)等に基づいた落下速度で崖の下まで落下して移動する。
【0114】
図19において、崖の上から落とされた第1アイテムオブジェクトOBJaは、上記落下速度で崖の下の地形オブジェクトLと衝突する。仮想空間内において第1速度を超える速度で第1アイテムオブジェクトOBJaが他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突した場合、第1アイテムオブジェクトOBJaは、設置条件を充足することになる。
【0115】
図20に示すように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、上記第1速度を超える速度での衝突による設置条件を充足した場合、当該衝突した位置で第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して地形オブジェクトLに固定されて設置される。上記第1速度を超える速度での衝突により設置される第2アイテムオブジェクトOBJbも、上述した第1のゲーム処理例で設置された第2アイテムオブジェクトOBJbと同じ機能を有している。したがって、第4のゲーム処理例では、谷底のように暗くて見えない空間に第1アイテムオブジェクトOBJaを落下させることにより、当該空間を明るくして地形や敵キャラクタ等の周囲状況、地形に配置されたアイテムをユーザが確認することができる。このように、第1アイテムオブジェクトOBJaは、プレイヤキャラクタPCが攻撃アクションを行っていない場合であっても、仮想空間内において第1速度を超える速度で他のオブジェクトと衝突した場合、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定されて、当該衝突が生じた位置に対応する地形オブジェクトL上で第2アイテムオブジェクトOBJbに変成して設置される。
【0116】
なお、上述した実施例では、第1アイテムオブジェクトOBJa単体が上記第1速度を超える衝突が生じる例を用いたが、合成装備品オブジェクトに合成された状態で当該第1速度を超える衝突が生じることにより、上記設置条件を充足すると判定されてもかまわない。例えば、棒オブジェクトである装備品オブジェクトに第1アイテムオブジェクトOBJaを合成した合成装備品オブジェクトを、プレイヤキャラクタPCが崖の下に落とした場合、当該合成装備品オブジェクトが第1速度を超える速度で地形オブジェクトLと衝突することにより、当該衝突位置に変成した第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されてもよい。
【0117】
また、上述した実施例では、プレイヤキャラクタPCが手放した第1アイテムオブジェクトOBJaが落下移動する際に第1速度を超えて地形オブジェクトLと衝突することにより設置条件を充足する例を用いたが、他の態様によって当該設置条件を充足する場合があってもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa単体または第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを仮想空間内に放つプレイヤキャラクタPCのアクションに応じて放たれた当該オブジェクトが、上記第1速度を超える速度で他のオブジェクトと衝突した場合に、上記設置条件を充足すると判定されてもよい。例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa単体または第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトを、プレイヤキャラクタPCが弓オブジェクトや銃砲オブジェクトを用いて射出することにより仮想空間内に放つアクション、プレイヤキャラクタPCが投げることにより仮想空間内に放つアクション、プレイヤキャラクタPCが蹴ることにより仮想空間内に放つアクション、プレイヤキャラクタPCが斜面等を転がしたり滑らしたりすることにより仮想空間内に放つアクション等により、当該オブジェクトが上記第1速度を超える速度で他のオブジェクトと衝突した場合に、上記設置条件を充足すると判定されてもよい。この場合、上記放つアクションは、他のキャラクタを攻撃するアクションでなくてもよい。
【0118】
このように、本実施例では、仮想空間内において、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定された場合に設置条件が充足し、当該衝撃が加えられた位置に対応する地下フィールドの地形オブジェクトL上に第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて設置し、当該設置位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるようにライティングが設定される。そして、上記設置条件は、プレイヤキャラクタPCが攻撃アクションを行うことにより攻撃効果が及ぶ範囲に第1アイテムオブジェクトOBJaが配置されている場合や、第1アイテムオブジェクトOBJaと他のオブジェクトとが第1速度以上で衝突した場合に、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定されて充足したとされる。
【0119】
なお、上記設置条件は、他の動作によって充足したと判定されてもかまわない。例えば、プレイヤキャラクタPCや他のキャラクタに踏みつぶされる等により、プレイヤキャラクタPCの攻撃アクションとは異なるアクションによって第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられた場合、第1アイテムオブジェクトOBJa単体または装備品オブジェクトに合成された第1アイテムオブジェクトOBJaが、所定の動作態様で他のオブジェクトと衝突して衝撃が加えられた場合等により、上記設置条件が充足したと判定されてもかまわない。
【0120】
また、上記設置条件を充足した場合であっても、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されない場合があってもよい。例えば、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置できない環境である場合(例えば、設置位置が液体や粘体である場合や設置位置が所定の硬さ以上の物質で構成されている場合、設置位置がプレイヤキャラクタPCの装備品である場合等、設置位置が設置不可に設定されている場合)、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されない場合があってもよい。この場合、第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成せずに未設置状態で仮想空間内に置かれた状態となってもよいし、第1アイテムオブジェクトOBJaが仮想空間から消去されてもよい。
【0121】
また、上述したように、第2アイテムオブジェクトOBJbが地形オブジェクトLに設置された場合、当該設置されている状態では上述した光を放ち続ける。これは、ゲームが中断された場合であっても、当該中断状態から再開された場合に同じ設置位置が維持された状態で第2アイテムオブジェクトOBJbが光を放ち続ける状態となる。これによって、ユーザは、一旦明るさを確保した地下フィールドの状態をゲーム中断時にも維持することができるため、第2アイテムオブジェクトOBJbを地形オブジェクトLに設置し直すことなく、地下フィールドの探索を進めることができる。
【0122】
また、一旦設置された第2アイテムオブジェクトOBJbが仮想空間から消去される場合があってもよい。第1の例として、第2アイテムオブジェクトOBJbに設置制限が設けられ、当該設置制限を超える設置が行われた場合に、FIFO方式で既に設置されている第2アイテムオブジェクトOBJbが消去されてもよい。上記設置制限としては、設置個数に上限を設けたり、設置されてからの時間制限を設けたりすることが考えられる。第2の例として、プロセッサ81による自動制御で動作している他のキャラクタ(例えば、敵キャラクタ)の仮想空間における動作によって、地形オブジェクトLに設置されている第2アイテムオブジェクトOBJbが破壊されたり捕られたりすることにより消去されてもよい。例えば、第2アイテムオブジェクトOBJbが一旦設置されれば仮想空間から消去されない場合、地下フィールド等の暗闇空間に第2アイテムオブジェクトOBJbを制限なく設置することが可能となるため、当該フィールドの探索が簡単になりすぎることが想定される。しかしながら、上記第1の例や上記第2の例等により、一旦設置された第2アイテムオブジェクトOBJbが仮想空間から消去される態様を設けることによって、ゲームの難易度を調整することができる。
【0123】
次に、
図21を参照して、ゲームシステム1で実行される具体的な処理の一例について説明する。
図21は、本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図である。なお、DRAM85には、
図21に示すデータの他、他の処理で用いられるデータも記憶されるが、詳細な説明を省略する。
【0124】
DRAM85のプログラム記憶領域には、ゲームシステム1で実行される各種プログラムPaが記憶される。本実施例においては、各種プログラムPaは、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2から取得したデータに基づいた情報処理を行うためのアプリケーションプログラム(例えば、ゲームプログラム)等が記憶される。なお、各種プログラムPaは、フラッシュメモリ84に予め記憶されていてもよいし、ゲームシステム1に着脱可能な記憶媒体(例えば、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体)から取得されてDRAM85に記憶されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して他の装置から取得されてDRAM85に記憶されてもよい。プロセッサ81は、DRAM85に記憶された各種プログラムPaを実行する。
【0125】
また、DRAM85のデータ記憶領域には、ゲームシステム1において実行される情報処理等の処理において用いられる各種のデータが記憶される。本実施例においては、DRAM85には、操作データDa、プレイヤキャラクタデータDb、他のキャラクタデータDc、装備データDd、収納アイテムデータDe、設置アイテムデータDf、未設置アイテムデータDg、仮想カメラデータDh、および画像データDi等が記憶される。
【0126】
操作データDaは、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ適宜取得した操作データである。上述したように、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ取得される操作データには、各入力部(具体的には、各ボタン、アナログスティック、タッチパネル)からの入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報)が含まれている。本実施例では、左コントローラ3および/または右コントローラ4や本体装置2からそれぞれ操作データを取得しており、当該取得した操作データを用いて操作データDaが適宜更新される。なお、操作データDaの更新周期は、後述するゲームシステム1で実行される処理の周期である1フレーム毎に更新されてもよいし、上記操作データが取得される周期毎に更新されてもよい。
【0127】
プレイヤキャラクタデータDbは、仮想空間に配置されているプレイヤキャラクタPCの配置位置、配置方向、および配置姿勢や、仮想空間における動作や状態等を示すデータである。他のキャラクタデータDcは、仮想空間に配置されている他のキャラクタの配置位置、配置方向、および配置姿勢や、仮想空間における動作や状態等を示すデータである。
【0128】
装備データDdは、プレイヤキャラクタPCが装備中の装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクトを示し、装備中の装備品オブジェクトおよび合成装備品オブジェクトのうちで、プレイヤキャラクタPCが使用している(構え状態をとっている)オブジェクトを示すデータを含む。
【0129】
収納アイテムデータDeは、プレイヤキャラクタPCが収納しているアイテムオブジェクトの種類および数を示すデータである。
【0130】
設置アイテムデータDfは、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に設置されているアイテムオブジェクトの位置、種類、およびライティングの設定を示すデータである。未設置アイテムデータDgは、プレイヤキャラクタPCに持たれている状態や、仮想空間内を移動している状態や、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に未設置状態で置かれている状態のアイテムオブジェクトそれぞれの位置、種類、およびライティングの設定を示すデータである。
【0131】
仮想カメラデータDhは、仮想空間に配置されている仮想カメラの位置、方向、画角等を示すデータである。
【0132】
画像データDiは、表示画面(例えば、本体装置2のディスプレイ12)に画像(例えば、プレイヤキャラクタPCの画像、他のキャラクタの画像、装備品オブジェクトやアイテムオブジェクト等の各種オブジェクトの画像、仮想空間のフィールドの画像、背景画像等)を表示するためのデータである。
【0133】
次に、
図22~
図24を参照して、本実施例における情報処理の一例であるゲーム処理の詳細な一例を説明する。
図22は、ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャートである。
図23は、
図22のステップS126におけるアイテムオブジェクト衝突判定処理の一例を示すサブルーチンである。
図24は、
図22のステップS127におけるアイテムオブジェクト消去処理の一例を示すサブルーチンである。本実施例においては、
図22~
図24に示す一連の処理は、プロセッサ81が各種プログラムPaに含まれる所定のアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)を実行することによって行われる。また、
図22~
図24に示すゲーム処理が開始されるタイミングは任意である。
【0134】
なお、
図22~
図24に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。また、本実施例では、上記フローチャートの各ステップの処理をプロセッサ81が実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、プロセッサ81以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。また、本体装置2において実行される処理の一部は、本体装置2と通信可能な他の情報処理装置(例えば、本体装置2とネットワークを介して通信可能なサーバ)によって実行されてもよい。すなわち、
図22~
図24に示す各処理は、本体装置2を含む複数の情報処理装置が協働することによって実行されてもよい。
【0135】
図22において、プロセッサ81は、ゲーム処理における初期設定を行い(ステップS121)、次のステップに処理を進める。例えば、上記初期設定では、プロセッサ81は、以下に説明する処理を行うためのパラメータを初期化して、各データを更新する。一例として、プロセッサ81は、初期状態の仮想空間におけるデフォルト位置に所定の姿勢のプレイヤキャラクタPC、他のキャラクタ、および仮想カメラ等を配置して、プレイヤキャラクタデータDb、他のキャラクタデータDc、および仮想カメラデータDhを更新する。また、プロセッサ81は、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)におけるアイテムオブジェクトの状況(例えば、ゲームを最初に始める時点ではゲームフィールド(地形オブジェクトL)に設置されているアイテムオブジェクトをデフォルト状態に設定し、ゲームを途中から再開する場合はセーブデータ等に基づいてゲーム中断前の状況に設定する)に応じて、設置アイテムデータDfおよび未設置アイテムデータDgを更新する。
【0136】
次に、プロセッサ81は、左コントローラ3、右コントローラ4、および/または本体装置2から操作データを取得して操作データDaを更新し(ステップS122)、次のステップに処理を進める。
【0137】
次に、プロセッサ81は、各種ゲーム制御処理を行い(ステップS123)、次のステップに処理を進める。
【0138】
上記ステップS123における各種ゲーム制御処理の第1の例として、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタ動作処理を行う。例えば、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCの動作を設定する。一例として、プロセッサ81は、操作データDaが示す操作入力および仮想空間における仮想的な物理演算(例えば、仮想的な慣性や重力)等に基づいて、プレイヤキャラクタPCの位置、方向、姿勢、動作、および状態等を設定して、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。
【0139】
上記プレイヤキャラクタPCの動作には、装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを用いたアクション等が含まれる。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが装備する装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを変更するユーザ指示が行われた場合、当該指示に応じてプレイヤキャラクタPCが持つ装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを変更して、当該変更内容に応じて装備データDdを更新する。また、プロセッサ81は、ユーザによる攻撃アクション指示が行われたことに応じて、装備データDdに基づいた装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを使用する(例えば、持っている装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを振って攻撃する)アクションをプレイヤキャラクタPCに行わせる。
【0140】
また、上記プレイヤキャラクタPCの動作には、アイテムオブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJa単体)を用いたアクション等が含まれる。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを持つアクションを設定するユーザ指示が行われた場合、当該指示に応じて第1アイテムオブジェクトOBJaをプレイヤキャラクタPCが持つ状態に設定するとともに、第1アイテムオブジェクトOBJaに弱い光を放つ点光源やエミッションを設定して、プレイヤキャラクタデータDbおよび未設置アイテムデータDgを更新する。なお、第1アイテムオブジェクトOBJaは、上記ユーザ指示が行われていない場合であっても、地形オブジェクトL上に単体で配置されている状態で弱い光を放つ点光源やエミッションが設定されてもよい。また、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを手放す(例えば、持っている第1アイテムオブジェクトOBJaを足元や崖の下等に落とす)アクションを設定するユーザ指示が行われた場合、当該指示に応じて設定された動作をプレイヤキャラクタPCに行わせてプレイヤキャラクタデータDbを更新する。また、プロセッサ81は、手放された第1アイテムオブジェクトOBJaを仮想空間内で移動させて、未設置アイテムデータDgを更新する。そして、プロセッサ81は、手放された第1アイテムオブジェクトOBJaが、第1速度に到達する前に地形オブジェクトL等に衝突した場合、当該衝突位置に第1アイテムオブジェクトOBJaを未設置状態で配置して、未設置アイテムデータDgを更新する。
【0141】
上記ステップS123における各種ゲーム制御処理の第2の例として、プロセッサ81は、他のキャラクタ動作処理を行う。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPC以外の他のキャラクタを配置し、ゲームプログラムにおいて予め定められたルールに従って当該他のキャラクタの動作を制御して、他のキャラクタデータDcを更新する。
【0142】
上記ステップS123における各種ゲーム制御処理の第3の例として、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが合成装備品オブジェクトを生成することが可能な動作を行っている場合、装備品を合成する処理を行う。例えば、プロセッサ81は、ゲーム中において、プレイヤキャラクタPCがアイテムオブジェクトを使用可能であり、かつ、装備品オブジェクトについて構え状態をとった状態となったことに応じて装備品を合成する処理を行う。例えば、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCが収納しているアイテムオブジェクトまたはゲームフィールド(地形オブジェクトL)上のアイテムオブジェクトのうちで、装備品合成処理の対象アイテムオブジェクトを指定し、プレイヤキャラクタPCを持っている装備品オブジェクトと当該対象アイテムオブジェクトとを合成して、合成装備品オブジェクトを生成する。そして、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが持っている対象装備品オブジェクトを、合成装備品オブジェクトに変更し(
図12、
図15参照)、当該変更に基づいて装備データDdを更新する。
【0143】
なお、上記装備品を合成する処理においては、対象アイテムオブジェクトを装備品オブジェクトの方に近づけた後、対象アイテムオブジェクトを消失させるとともに、プレイヤキャラクタPCが持っている対象装備品オブジェクトを合成装備品オブジェクトに変更するという動作が行われるように各オブジェクトが制御される演出が行われてもよい。
【0144】
上記ステップS123における各種ゲーム制御処理の第4の例として、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを取得する処理を行う。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを取得するアクションに応じて、当該アクションにより取得された第1アイテムオブジェクトOBJaをプレイヤキャラクタPCに追加して収納し、当該収納後の状態に基づいて収納アイテムデータDeを更新する。
【0145】
次に、プロセッサ81は、アイテムオブジェクト衝突処理を行い(ステップS126)、ステップS127に処理を進める。以下、
図23を参照して、上記ステップS126におけるアイテムオブジェクト衝突判定処理について説明する。
【0146】
図23において、プロセッサ81は、装備データDdを参照して、第1アイテムオブジェクトOBJaに対して衝撃が加わったか否かを判定する(ステップS143)。そして、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、ステップS145に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わっていない場合、ステップS144に処理を進める。
【0147】
上記ステップS143において第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わったと判定される第1の例として、合成装備品オブジェクトを用いて攻撃するプレイヤキャラクタPCの近接攻撃アクションによる衝撃が第1アイテムオブジェクトOBJaに加えられた場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbに基づいて、近接攻撃アクションに用いられている合成装備品オブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された剣オブジェクトや槍オブジェクト等)が他のオブジェクトと衝突することにより、当該合成装備品オブジェクトを構成している第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、上記ステップS143において肯定判定する。
【0148】
上記ステップS143において第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わったと判定される第2の例として、装備品オブジェクトを用いて攻撃するプレイヤキャラクタPCの攻撃アクションによる衝撃が第1アイテムオブジェクトOBJaに加えられた場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbおよび未設置アイテムデータDgに基づいて、攻撃アクションに用いられている装備品オブジェクトが、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に置かれた第1アイテムオブジェクトOBJaと衝突することにより、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、上記ステップS143において肯定判定する。
【0149】
上記ステップS143において第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わったと判定される第3の例として、合成装備品オブジェクトを用いて攻撃するプレイヤキャラクタPCの遠距離攻撃アクションによる衝撃が第1アイテムオブジェクトOBJaに加えられた場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbに基づいて、遠距離攻撃アクションに用いられている合成装備品オブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが矢オブジェクトに合成された弓矢オブジェクト)の少なくとも一部が遠方まで移動した後に他のオブジェクトと衝突することにより、当該合成装備品オブジェクトを構成している第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加わった場合、上記ステップS143において肯定判定する。
【0150】
ステップS144において、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の移動速度で他のオブジェクトと衝突したか否かを判定する。そして、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の移動速度で他のオブジェクトと衝突した場合、ステップS145に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の移動速度で他のオブジェクトと衝突していない場合、当該サブルーチンによる処理を終了する。
【0151】
上記ステップS144において第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の速度で衝突したと判定される第1の例として、第1アイテムオブジェクトOBJa単体が仮想空間内を第1速度以上の速度で移動して他のオブジェクトと衝突した場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、未設置アイテムデータDgに基づいて、上記ステップS123の処理で行われたプレイヤキャラクタ動作制御処理により設定されたプレイヤキャラクタPCが第1アイテムオブジェクトOBJaを手放す動作により、第1アイテムオブジェクトOBJaが仮想空間内を上記第1速度以上で移動して地形オブジェクトLと衝突した場合、上記ステップS144において肯定判定する。
【0152】
上記ステップS144において第1アイテムオブジェクトOBJaが第1速度以上の速度で衝突したと判定される第2の例として、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトの少なくとも一部が仮想空間内を第1速度以上の速度で移動して他のオブジェクトと衝突した場合に肯定判定される。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbに基づいて、遠距離攻撃アクションに用いられている合成装備品オブジェクト(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが矢オブジェクトに合成された弓矢オブジェクト)の少なくとも一部(例えば、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された矢オブジェクト)が仮想空間内に放たれることにより、上記第1速度以上で移動して地形オブジェクトLと衝突した場合、上記ステップS144において肯定判定する。
【0153】
ステップS145において、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaを第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて設置し、次のステップに処理を進める。第1の例として、プロセッサ81は、上記攻撃アクションで用いられた装備品オブジェクトがゲームフィールド(地形オブジェクトL)の地形オブジェクトL上に置かれた第1アイテムオブジェクトOBJaと衝突することにより衝撃が与えられた場合、設置条件を充足したと判定して、当該第1アイテムオブジェクトOBJaを第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて地形オブジェクトL上に設置し、未設置アイテムデータDgおよび設置アイテムデータDfを更新する。第2の例として、プロセッサ81は、上記攻撃アクションで用いられた合成装備品オブジェクトの少なくとも一部が他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突することにより合成装備品オブジェクトを構成する第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が与えられた場合、設置条件を充足したと判定して、プレイヤキャラクタPCが持つ合成装備品オブジェクトを装備品オブジェクトに変更するとともに、当該衝突位置に基づいた地形オブジェクトL上に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置し、装備データDdおよび設置アイテムデータDfを更新する。第3の例として、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJa単体が上記第1速度以上の速度で他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突した場合、設置条件を充足したと判定して、当該第1アイテムオブジェクトOBJaを第2アイテムオブジェクトOBJbに替えて当該衝突位置に基づいた地形オブジェクトL上に設置し、設置アイテムデータDfおよび未設置アイテムデータDgを更新する。第4の例として、プロセッサ81は、第1アイテムオブジェクトOBJaが合成された合成装備品オブジェクトの少なくとも一部が上記第1速度以上の速度で他のオブジェクト(例えば、地形オブジェクトL)と衝突した場合、設置条件を充足したと判定して、当該衝突が生じた合成装備品オブジェクトの少なくとも一部を装備品オブジェクトに変更するとともに、当該衝突位置に基づいた地形オブジェクトL上に第2アイテムオブジェクトOBJbを設置し、装備データDdおよび設置アイテムデータDfを更新する。
【0154】
次に、プロセッサ81は、設置された第2アイテムオブジェクトOBJbに基づくライティングを設定して(ステップS146)、当該サブルーチンによる処理を終了する。例えば、プロセッサ81は、所定の光を発する点光源や面光源を第2アイテムオブジェクトOBJbに設定して、設置アイテムデータDfを更新する。
【0155】
図22に戻り、ステップS127において、プロセッサ81は、アイテムオブジェクト消去処理を行い、ステップS128に処理を進める。以下、
図24を参照して、上記ステップS127におけるアイテムオブジェクト消去処理について説明する。
【0156】
図24において、プロセッサ81は、設置アイテムデータDfを参照して、ゲームフィールド(地形オブジェクトL)上に第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されているか否かを判定する(ステップS151)。そして、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されている場合、ステップS152に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbが設置されていない場合、当該サブルーチンによる処理を終了する。
【0157】
ステップS152において、プロセッサ81は、設置されている第2アイテムオブジェクトOBJbの何れかを消去する条件が充足したか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、設置制限を超える第2アイテムオブジェクトOBJbの設置が行われた場合や、設置された第2アイテムオブジェクトOBJbの消去につながる他のキャラクタのアクションが行われた場合、上記ステップS151において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbの何れかを消去する条件が充足した場合、ステップS153に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第2アイテムオブジェクトOBJbの何れかを消去する条件が充足していない場合、当該サブルーチンによる処理を終了する。
【0158】
ステップS153において、プロセッサ81は、消去条件が充足した第2アイテムオブジェクトOBJbを消去して、当該サブルーチンによる処理を終了する。第1の例として、プロセッサ81は、設置制限を超える第2アイテムオブジェクトOBJbの設置が行われた場合、当該設置制限を超えた第2アイテムオブジェクトOBJbをFIFO方式で仮想空間から消去して、設置アイテムデータDfを更新する。第2の例として、プロセッサ81は、設置された第2アイテムオブジェクトOBJbの消去につながる他のキャラクタのアクションに応じて第2アイテムオブジェクトOBJbを仮想空間から消去して、設置アイテムデータDfを更新する。
【0159】
図22に戻り、ステップS128において、プロセッサ81は、表示制御処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDb、他のキャラクタデータDc、設置アイテムデータDf、および未設置アイテムデータDgに基づいて、仮想空間にプレイヤキャラクタPCおよび他のキャラクタや、第1アイテムオブジェクトOBJaおよび第2アイテムオブジェクトOBJb等の各オブジェクトをそれぞれ配置する。また、プロセッサ81は、装備データDdに基づいて、プレイヤキャラクタPCに装備品オブジェクトや合成装備品オブジェクトを装備させる。また、プロセッサ81は、設置アイテムデータDfおよび未設置アイテムデータDgに基づいた第1アイテムオブジェクトOBJaおよび第2アイテムオブジェクトOBJb等の各光源や仮想空間における他の光源や環境光等を用いて、仮想空間のライティングを設定する。また、プロセッサ81は、仮想カメラデータDhに基づいて、表示画像を生成するための仮想カメラの位置および/または姿勢を設定し、当該仮想カメラを仮想空間に配置する。そして、設定した仮想カメラから見た仮想空間の画像を生成して、当該仮想空間画像をディスプレイ12に表示する制御を行う。なお、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCの位置や姿勢に基づいて、仮想空間における仮想カメラの移動を制御する処理を実行して、仮想カメラデータDhを更新してもよい。また、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、仮想空間において仮想カメラを移動させて、仮想カメラデータDhを更新してもよい。
【0160】
次に、プロセッサ81は、ゲーム処理を終了するか否かを判定する(ステップS129)。上記ステップS129においてゲーム処理を終了する条件としては、例えば、ゲーム処理が終了される条件が満たされたことや、ユーザがゲーム処理を終了する操作を行ったこと等がある。プロセッサ81は、ゲーム処理を終了しない場合に上記ステップS122に戻って処理を繰り返し、ゲーム処理を終了する場合に当該フローチャートによる処理を終了する。以降、ステップS122~ステップS129の一連の処理は、ステップS129で処理を終了すると判定されるまで繰り返し実行される。
【0161】
このように、本実施例においては、第2アイテムオブジェクトOBJbを地下フィールドの任意の位置に設置することが可能となり、暗闇の空間であっても明るさを確保することができるため、第2アイテムオブジェクトOBJbを様々な位置に設置することによるライティングを利用して、地下フィールドの探索を容易にすることができる。
【0162】
なお、上述した実施例では、第1アイテムオブジェクトOBJaが第2アイテムオブジェクトOBJbに変成する例を用いたが、第1アイテムオブジェクトOBJaのままで地形オブジェクトLに設置されてもよい。この場合、第1アイテムオブジェクトOBJaに衝撃が加えられたと判定されることにより設置条件を充足した場合、当該衝撃が加えられた位置に対応する地形オブジェクトL上に第1アイテムオブジェクトOBJaをそのまま設置させ、当該第1アイテムオブジェクトOBJaが設置された位置の周囲の所定の範囲が当該設置前よりも明るくなるように仮想空間内のライティングが設定される。
【0163】
また、地下フィールドには、仮想空間に設定されている環境光未満の明るさの空間が設定されてもよい。例えば、仮想空間全体に対して、所定の明るさの環境光が設定されている場合、地下フィールドを表示するための画像に対して当該環境光による明るさより暗くなるように減光する(例えば、黒色で塗りつぶす)処理が行われることにより、ディスプレイ12に表示される表示用画像が生成されてもよい。この場合、第2アイテムオブジェクトOBJbを設置することによるライティング設定は、第2アイテムオブジェクトOBJbを設置することによって明るくなる範囲について、上記減光する処理を解除する(例えば、黒色の塗りつぶしを解除する)ことにより、当該ライティングの設定を有効にした表示を行う。このように、他のフィールドよりもさらに減光された地下フィールドを探索する場合であっても、設置位置周辺の明るさを確保することができる第2アイテムオブジェクトOBJbを任意の位置に設置可能とすることによって、第2アイテムオブジェクトOBJbによるライティングを利用した地下フィールドの探索を容易にすることができる。
【0164】
また、ゲームシステム1は、どのような装置であってもよく、携帯型のゲーム装置、任意の携帯型電子機器(PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、パーソナルコンピュータ、カメラ、タブレット等)等であってもよい。
【0165】
また、上述した説明では情報処理(ゲーム処理)をゲームシステム1で行われる例を用いたが、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、ゲームシステム1がさらに他の装置(例えば、サーバ、他の情報処理装置、他の画像表示装置、他のゲーム装置、他の携帯端末)と通信可能に構成されている場合、上記処理ステップは、さらに当該他の装置が協働することによって実行してもよい。このように、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行うことによって、上述した処理と同様の処理が可能となる。また、上述した情報処理は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施例においては、ゲームシステム1のプロセッサ81が所定のプログラムを実行することによって情報処理を行うことが可能であるが、ゲームシステム1が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0166】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(携帯型のゲーム装置)との間で上記処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、上述した処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0167】
また、上述した情報処理で用いられる処理順序、設定値、判定に用いられる条件等は、単なる一例に過ぎず他の順序、値、条件であっても、本実施例を実現できることは言うまでもない。
【0168】
また、上記プログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じてゲームシステム1に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて当該装置に供給されてもよい。また、上記プログラムは、当該装置内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD-ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0169】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。また、当業者は、本発明の具体的な実施例の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【産業上の利用可能性】
【0170】
以上のように、本発明は、仮想空間において、ライティングを利用した探索を容易にすることができるゲームプログラム、ゲームシステム、ゲーム装置、およびゲーム処理方法等として利用することができる。
【符号の説明】
【0171】
1…情報処理システム
2…本体装置
3…左コントローラ
4…右コントローラ
11…ハウジング
12…ディスプレイ
13…タッチパネル
32、52…アナログスティック
42、64…端子
81…プロセッサ
82…ネットワーク通信部
83…コントローラ通信部
85…DRAM
101、111…通信制御部