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▶ エルジー エナジー ソリューション リミテッドの特許一覧
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】バッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車
(51)【国際特許分類】
H01M 50/204 20210101AFI20240618BHJP
H01M 50/211 20210101ALI20240618BHJP
H01M 50/242 20210101ALI20240618BHJP
H01M 50/249 20210101ALI20240618BHJP
H01M 50/289 20210101ALI20240618BHJP
H01M 10/613 20140101ALI20240618BHJP
H01M 10/625 20140101ALI20240618BHJP
H01M 10/647 20140101ALI20240618BHJP
H01M 10/653 20140101ALI20240618BHJP
【ＦＩ】
H01M50/204 401H
H01M50/211
H01M50/242
H01M50/249
H01M50/289 101
H01M10/613
H01M10/625
H01M10/647
H01M10/653
【請求項の数】
9
(21)【出願番号】P 2022577175
(86)(22)【出願日】2021-10-05
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-11
(86)【国際出願番号】 KR2021013636
(87)【国際公開番号】W WO2022075710
(87)【国際公開日】2022-04-14
【審査請求日】2022-12-14
(31)【優先権主張番号】10-2020-0129000
(32)【優先日】2020-10-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】521065355
【氏名又は名称】エルジー エナジー ソリューション リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100188558
【弁理士】
【氏名又は名称】飯田 雅人
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(72)【発明者】
【氏名】ヨン－イル・キム
(72)【発明者】
【氏名】ドン－ウク・キム
(72)【発明者】
【氏名】ス－ハン・イ
【審査官】守安 太郎
(56)【参考文献】
【文献】特開２０１４－１２７３２２（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０１１－０２３２９６（ＪＰ，Ａ）
【文献】韓国公開特許第１０－２０２０－００３０９６７（ＫＲ，Ａ）
【文献】特表２０２１－５１０４５３（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０１７－０５４７６６（ＪＰ，Ａ）
【文献】特開２０１６－２１３１０４（ＪＰ，Ａ）
【文献】国際公開第２０２０／１１０４４９（ＷＯ，Ａ１）
(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)
Ｈ０１Ｍ ５０／２０
Ｈ０１Ｍ １０／６０
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリーモジュールであって、複数のバッテリーセルと、
前記複数のバッテリーセルを収容するモジュールケースと、
前記モジュールケースの内部に備えられ、前記複数のバッテリーセルの冷却のためのサーマルレジンと、
前記サーマルレジンを間に置いて対向して配置され、前記モジュールケースの内側に設けられる緩衝スペースと、
を含み、
前記サーマルレジンが、前記複数のバッテリーセルの下側に配置され、
前記緩衝スペースが、前記モジュールケースの内部で前記複数のバッテリーセルのうち最外郭に配置されるバッテリーセルの下部に配置されていることを特徴とする、バッテリーモジュール。
【請求項2】
前記モジュールケースの両側内壁に隣接し、前記複数のバッテリーセルのうち最外郭に配置されるバッテリーセルと接触して配置される緩衝パッドをさらに含むことを特徴とする、請求項１に記載のバッテリーモジュール。
【請求項3】
前記緩衝スペースは、前記緩衝パッドの下端部と前記モジュールケースの内側底面との間に設けられていることを特徴とする、請求項２に記載のバッテリーモジュール。
【請求項4】
前記サーマルレジンは、前記バッテリーモジュールの製造時、前記モジュールケースの底面内側に塗布されることを特徴とする、請求項１～３のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項5】
前記サーマルレジンは、前記バッテリーモジュールの製造時、前記モジュールケースの外側からインジェクションユニットによって前記モジュールケースの内側へ注入されることを特徴とする、請求項１～３のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項6】
前記緩衝スペースには、前記インジェクションユニットによる前記サーマルレジンの注入時、前記サーマルレジンの流入を防止するためのレジンストッパーが備えられていることを特徴とする、請求項５に記載のバッテリーモジュール。
【請求項7】
前記緩衝スペースには、空気が満たされていることを特徴とする、請求項１～６のいずれか一項に記載のバッテリーモジュール。
【請求項8】
請求項１～７のいずれか一項に記載の少なくとも一つのバッテリーモジュールと、前記少なくとも一つのバッテリーモジュールをパッケージングするパックケースと、を含むことを特徴とする、バッテリーパック。
【請求項9】
請求項８に記載の少なくとも一つのバッテリーパックを含むことを特徴とする、自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車に関する。
【0002】
本出願は、２０２０年１０月０６日出願の韓国特許出願第１０－２０２０－０１２９０００号に基づく優先権を主張し、該当出願の明細書及び図面に開示された内容は、すべて本出願に組み込まれる。
【背景技術】
【0003】
製品群に応じた適用性が高く、且つ、高いエネルギー密度などの電気的特性を有する二次電池は、携帯用機器だけでなく、電気的駆動源によって駆動する電気自動車（ＥＶ、Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｖｅｈｉｃｌｅ）またはハイブリッド自動車（ＨＥＶ、Ｈｙｂｒｉｄ Ｅｌｅｃｔｒｉｃ Ｖｅｈｉｃｌｅ）などに普遍的に適用されている。このような二次電池は、化石燃料の使用を画期的に減少できるという一次的な長所だけでなく、エネルギー使用に伴う副産物が全く生じないという点で、環境にやさしく、エネルギー効率が向上できることから、新しいエネルギー源として注目を集めている。
【0004】
現在、広く使用される二次電池の種類としては、リチウムイオン電池、リチウムポリマー電池、ニッケルカドミウム電池、ニッケル水素電池、ニッケル亜鉛電池などがある。このような単位二次電池セル、即ち、単位バッテリーセルの作動電圧は約２．５Ｖ～４．５Ｖである。したがって、これよりさらに高い出力電圧が要求される場合、複数のバッテリーセルを直列接続してバッテリーパックを構成する。また、バッテリーパックに要求される充放電容量によって複数のバッテリーセルを並列接続してバッテリーパックを構成し得る。したがって、上記バッテリーパックに含まれるバッテリーセルの数は、要求される出力電圧または充放電容量によって多様に設定可能である。
【0005】
なお、複数のバッテリーセルを直列・並列接続してバッテリーパックを構成する場合、少なくとも一つのバッテリーセルからなるバッテリーモジュールを先に構成し、このような少なくとも一つのバッテリーモジュールを用いてその他の構成要素を追加してバッテリーパックを構成する方法が一般的である。
【0006】
従来のバッテリーモジュールの場合、通常、複数のバッテリーセルと、当該複数のバッテリーセルを収容するモジュールケースと、前記モジュールケースの底面に備えられ、前記複数のバッテリーセルを冷却するためのサーマルレジンと、を含んで構成される。
【0007】
このような従来のバッテリーモジュールの場合、反復的な充放電サイクル過程でバッテリーセル内部の化学反応によってバッテリーセルが脹れ上がるスウェリング現象が不可避的に発生する。
【0008】
バッテリーセルのスウェリング現象の発生時、モジュールケースの内部で相互に積層されるバッテリーセルの配置構造上、モジュールケースの内部で最外郭の両側に配置されるバッテリーセルの場合、相対的にモジュールケースの内側に配置されるバッテリーセルのスウェリングによって初期位置から外側方向へ押されて位置移動が発生するようになる。
【0009】
一方、バッテリーセルの下端部に備えられるサーマルレジンの場合、通常、バッテリーセルの下端部を固定している配置形態を有するようになる。このような配置構造によって、従来のバッテリーモジュールの場合、バッテリーセルのスウェリング時、最外郭の両側のバッテリーセルの場合、左右方向の外側へ押され、下端部側では、サーマルレジンによる固定構造によって最外郭の両側に配置されるバッテリーセルのパウチケースに大きい引張力が作用して破れるなどの破損が発生する危険の大きいという問題がある。
【0010】
バッテリーセルのパウチケースが破れる場合、パウチケース内部の電解液が漏れて絶縁性能が低下し、バッテリー性能が劣化するという問題がある。
【0011】
そこで、モジュールケース内部のバッテリーセルにスウェリング現象が発生したとき、バッテリーセルの破損が防止可能なバッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車を提供するための方案が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
本発明は、モジュールケース内部のバッテリーセルにスウェリング現象が発生したとき、バッテリーセルの破損が防止可能なバッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を達成するために、本発明は、バッテリーモジュールであって、 複数のバッテリーセルと、前記複数のバッテリーセルを収容するモジュールケースと、前記モジュールケースの内部に備えられ、前記複数のバッテリーセルの冷却のためのサーマルレジンと、前記サーマルレジンを間に置いて対向して配置され、前記モジュールケースの内側に設けられる緩衝スペースと、を含むことを特徴とするバッテリーモジュールを提供する。
【0014】
前記サーマルレジンは、前記複数のバッテリーセルの下側に配置され、前記緩衝スペースは、前記モジュールケースの内部で前記複数のバッテリーセルのうち最外郭に配置されるバッテリーセルの下部に配置され得る。
【0015】
前記バッテリーモジュールは、前記モジュールケースの両側内壁に備えられ、前記複数のバッテリーセルのうち最外郭に配置されるバッテリーセルと接触して配置される緩衝パッドを含み得る。
【0016】
前記緩衝スペースは、前記緩衝パッドの下端部と前記モジュールケースの内側底面との間に設けられ得る。
【0017】
前記サーマルレジンは、前記バッテリーモジュールの製造時、前記モジュールケースの底面内側に塗布され得る。
【0018】
前記サーマルレジンは、前記バッテリーモジュールの製造時、前記モジュールケースの外側からインジェクションユニットによって前記モジュールケースの内側へ注入され得る。
【0019】
前記緩衝スペースには、前記インジェクションユニットによる前記サーマルレジンの注入時に前記サーマルレジンの流入を防止するためのレジンストッパーが備えられ得る。
【0020】
前記緩衝スペースには、空気が満たされ得る。
【0021】
なお、本発明は、バッテリーパックであって、前述した実施例による少なくとも一つのバッテリーモジュールと、前記少なくとも一つのバッテリーモジュールをパッケージングするパックケースと、を含むことを特徴とするバッテリーパックを提供する。
【0022】
また、本発明は、自動車であって、前述した実施例による少なくとも一つのバッテリーパックを含むことを特徴とする自動車を提供する。
【発明の効果】
【0023】
以上のような多様な実施例によって、モジュールケース内部のバッテリーセルにスウェルング現象が発生したとき、バッテリーセルの破損が防止可能なバッテリーモジュール、それを含むバッテリーパック及び自動車を提供することができる。
【0024】
本明細書に添付される次の図面は、本発明の望ましい実施例を例示するものであり、発明の詳細な説明とともに本発明の技術的な思想をさらに理解させる役割をするため、本発明は図面に記載された事項だけに限定されて解釈されてはならない。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の一実施例によるバッテリーモジュールを説明するための図である。
【図6】本発明の他の実施例によるバッテリーモジュールを説明するための図である。
【図11】本発明の一実施例によるバッテリーパックを説明するための図である。
【図12】本発明の一実施例による自動車を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、添付された図面を参照して本発明の望ましい実施例を詳しく説明する。ここで説明される実施例は、発明の理解を助けるために例示的に示したものであり、本発明は、ここで説明する実施例とは相違に多様に変形して実施できることを理解せねばならない。なお、発明の理解を助けるために、添付の図面は、実際の縮尺ではなく一部構成要素が誇張されて示され得る。
【0027】
【0028】
【0029】
前記バッテリーセル１００は、二次電池であって、パウチ型二次電池、角形二次電池または円筒型二次電池として備えられ得る。以下、本実施例では、前記バッテリーセル１００がパウチ型二次電池として備えられることに限定して説明する。
【0030】
パウチ型二次電池として備えられる前記バッテリーセル１００の場合、電極組立体、前記電極組立体と電気的に接続される一対の電極リード及び前記電極組立体を収容するパウチケースを含んで構成され得る。ここで、前記パウチケースの内部には電解液が満たされ得る。
【0031】
前記バッテリーセル１００は、少なくとも一つまたはそれ以上の複数個が備えられ得る。以下、本実施例では、前記バッテリーセル１００が複数で備えられて相互に電気的に接続可能に互いに積層されて備えられることに限定して説明する。
【0032】
前記モジュールケース２００は、前記複数のバッテリーセル１００を収容し得る。このために、前記モジュールケース２００には、前記複数のバッテリーセル１００を収容する収容空間が設けられ得る。
【0033】
前記サーマルレジン３００は、前記複数のバッテリーセル１００の冷却のためのものであって、前記モジュールケース２００の内部に備えられ得る。具体的には、前記サーマルレジン３００は、前記複数のバッテリーセル１００の下部に配置されるように、前記モジュールケース２００の底面の内側に備えられ得る。
【0034】
【0035】
図３を参照すると、前記サーマルレジン３００は、前記バッテリーモジュール１０の製造時、前記モジュールケース２００の底面の内側に塗布され得る。この際、前記サーマルレジン３００は、後述する緩衝スペース５００の形成のために、前記モジュールケース２００の底面内側の両エッジの付近には塗布されない。
【0036】
図１をさらに参照すると、前記バッテリーモジュール１０は、緩衝パッド４００を含み得る。
【0037】
前記緩衝パッド４００は、前記モジュールケース２００の両側内壁に備えられ、前記複数のバッテリーセル１００のうち最外郭に配置されるバッテリーセル１００の側面と接触して配置され得る。
【0038】
前記一対の緩衝パッド４００は、外部衝撃などから前記複数のバッテリーセル１００へ伝達される衝撃するか、または前記複数のバッテリーセル１００へ伝達される衝撃を緩衝し得る。
【0039】
前記緩衝スペース５００は、前記サーマルレジン３００を挟んで対向して配置され、前記モジュールケース２００の内側に設けられ得る。具体的には、前記緩衝スペース５００は、前記モジュールケース２００の内部で前記複数のバッテリーセル１００のうち最外郭に配置されるバッテリーセル１００の下部に配置され得る。
【0040】
前記緩衝スペース５００は、前記緩衝パッド４００の下端部と前記モジュールケース２００の内側底面との間に設けられ得る。このような前記緩衝スペース５００には、空気が満たされ得る。
【0041】
以下では、本実施例による前記バッテリーモジュール１０のバッテリーセル１００におけるスウェリング発生時、前記緩衝スペース５００によるバッテリーセル１００の破れ防止メカニズムをより具体的に説明する。
【0042】
【0043】
図４及び図５を参照すると、前記バッテリーモジュール１０の場合、前記バッテリーセル１００におけるスウェリング現象の発生時、前記モジュールケース２００の内部で相互に積層されるバッテリーセル１００の配置構造上、前記モジュールケース２００の内部で最外郭の両側に配置されるバッテリーセル１００の場合、相対的にモジュールケース２００の内側に配置される前記バッテリーセル１００のスウェリングによって、初期位置から外側方向へ押されて位置移動が発生するようになる。
【0044】
言い換えれば、前記バッテリーモジュール１０において、前記バッテリーセル１００のスウェリング現象の発生時、前記バッテリーセル１００のうち最外郭の両側に配置されるバッテリーセル１００は、相対的に最も大きい変形が起こるようになる。ここで、前記バッテリーセル１００のうち最外郭の両側に配置されるバッテリーセル１００の下端部は、相対的に最も大きい延伸率が発生するようになる。
【0045】
本実施例の場合、前記バッテリーセル１００のうち最外郭の両側に配置されるバッテリーセル１００の下部に前記緩衝スペース５００が形成されることで、前記緩衝スペース５００によって、相対的に最も大きい延伸率が発生する最外郭の両側のバッテリーセル１００の下端部分の引張力を緩和させることができる。
【0046】
これによって、本実施例による前記バッテリーモジュール１０では、前記緩衝スペース５００によって、前記スウェリング発生時、相対的に最も大きい延伸率が発生する最外郭の両側のバッテリーセル１００の下端部分の引張力を緩和させ、前記最外郭の両側のバッテリーセル１００のパウチケースの破れなどのような破損を効果的に防止することができる。
【0047】
本実施例の場合、前記緩衝スペース５００によって、前記モジュールケース２００の外郭体積、即ち、前記モジュールケース２００の寸法をそのまま維持しながら、別の破損防止のための追加の構成部品を使用することなく前記バッテリーセル１００の引張力を大幅に緩和させることができる。
【0048】
これによって、本実施例では、より簡単かつ効率的な構造で前記バッテリーセル１００のスウェリングによるバッテリーセル１００のクラックや破損などの危険を効果的に防止可能であるので、前記バッテリーモジュール１０の製造コストの面でも価格競争力を確保することができる。
【0049】
【0050】
本実施例によるバッテリーモジュール２０は、前述した実施例の前記バッテリーモジュール１０と類似であるので、前述した実施例と実質的に同一または類似の構成については重複する説明を省略し、以下、前述した実施例との相違点を中心にして説明する。
【0051】
図６及び図７を参照すると、前記バッテリーモジュール２０は、バッテリーセル１００と、モジュールケース２０５と、サーマルレジン３００と、緩衝パッド４００と、緩衝スペース５００と、レジンストッパー６００と、を含み得る。
【0052】
前記バッテリーセル１００は、複数で備えられ得る。前記複数のバッテリーセル１００は、前述した実施例と実質的に同一または類似であるので、以下、重複する説明を省略する。
【0053】
前記モジュールケース２０５は、レジン注入ホール２５５を含み得る。
【0054】
前記レジン注入ホール２５５は、前記サーマルレジン３００の注入のためのものであって、前記モジュールケース２０５の底部に形成され得る。前記サーマルレジン３００は、前記レジン注入ホール２５５から前記モジュールケース２０５の底面内側へ注入され得る。
【0055】
以下、前記バッテリーモジュール２０の前記サーマルレジン３００の注入工程についてより具体的に説明する。
【0056】
【0057】
図８を参照すると、前記サーマルレジン３００は、前記バッテリーモジュール２０の製造時、前記モジュールケース２０５の外側からインジェクションユニットＩによって前記モジュールケース２００の内側に注入され得る。
【0058】
具体的には、前記インジェクションユニットＩは、前記モジュールケース２０５のレジン注入ホール２５５に挿入され、前記モジュールケース２００の底面内側へ前記サーマルレジン３００を注入し得る。この際、前記緩衝スペース５００には、後述するレジンストッパー６００を用いて前記サーマルレジン３００の流入を遮断し得る。
【0059】
前記インジェクションユニットＩの前記サーマルレジン３００の注入は、前記レジン注入ホール２５５の内部空間を満たすまで行われ得る。一方、前記レジン注入ホール２５５には、前記サーマルレジン３００が満たされる代わりに、内部を密封できる別のキャップカバーなどが取り付けられ得る。
【0060】
【0061】
前記緩衝スペース５００には、レジンストッパー６００が備えられ得る。
【0062】
前記レジンストッパー６００は、前記インジェクションユニットＩによる前記サーマルレジン３００の注入時、前記緩衝スペース５００側への前記サーマルレジン３００の流入を防止するためのものであって、前記緩衝スペース５００に備えられ得る。
【0063】
なお、前記レジンストッパー６００は、弾性材質で備えられ得る。例えば、前記レジンストッパー６００は、ラバー材質で備えられ得る。一方、前記レジンストッパー６００は、弾性を有するプラスチック材質で備えられ得る。
【0064】
以下では、本実施例による前記バッテリーモジュール２０のバッテリーセル１００におけるスウェリングの発生時、前記緩衝スペース５００及びレジンストッパー６００によるバッテリーセル１００の破れ防止メカニズムについてより具体的に説明する。
【0065】
【0066】
図９及び図１０を参照すると、前記バッテリーモジュール１０において、前記バッテリーセル１００のスウェリング現象の発生時、前述した実施例のように、前記緩衝スペース５００によって前記最外郭の両側のバッテリーセル１００の引張力を効果的に緩和させることができる。
【0067】
また、本実施例の場合、前記レジンストッパー６００によって、前記バッテリーセル１００の引張力をさらに吸収して前記バッテリーセル１００のパウチケースの破れやクラックのような破損などをより効果的に防止できる。
【0068】
【0069】
図１１及び図１２を参照すると、バッテリーパック１は、前述した実施例による少なくとも一つのバッテリーモジュール１０、２０及び前記少なくとも一つのバッテリーモジュール１０、２０をパッケージングするパックケース５０を含み得る。
【0070】
このような前記バッテリーパック１は自動車のエネルギー源であって、自動車Ｖに備えられ得る。例えば、前記バッテリーパック１は、電気自動車、ハイブリッド自動車及びその他のバッテリーパック１をエネルギー源として使用可能なその他の方式で自動車Ｖに備えられ得る。
【0071】
また、前記バッテリーパック１は、前記自動車Ｖの他にも二次電池を用いる電力貯蔵装置（Ｅｎｅｒｇｙ Ｓｔｏｒａｇｅ Ｓｙｓｔｅｍ）など、その他の装置や器具及び設備などにも備えられ得る。
【0072】
このように、本実施例による前記バッテリーパック１と前記自動車のように前記バッテリーパック１を備える装置や器具及び設備は、前述した前記バッテリーモジュール１０、２０を含むことから、前述したバッテリーモジュール１０、２０による長所を全て有するバッテリーパック１及び当該バッテリーパック１を備える自動車Ｖなどの装置や器具及び設備などを具現できる。
【0073】
前述したような多様な実施例によって、モジュールケース２００、２０５の内部のバッテリーセル１００にスウェリング現象が発生したとき、バッテリーセル１００の破れなどの破損が防止可能なバッテリーモジュール１０、２０、それを含むバッテリーパック１及び自動車Ｖを提供することができる。
【0074】
以上、本発明の望ましい実施例について図示及び説明したが、本発明は上述した特定の望ましい実施例に限定されず、特許請求の範囲で請求する本発明の要旨から外れることなく当該発明が属する技術分野における通常の知識を持つ者によって多様に変形できることは言うまでもなく、かかる変形は、本発明の技術的思想や展望から個別的に理解されてはいけない。
【符号の説明】
【0075】
１ バッテリーパック
１０、２０ バッテリーモジュール
５０ パックケース
１００ バッテリーセル
２００、２０５ モジュールケース
２５５ レジン注入ホール
３００ サーマルレジン
４００ 緩衝パッド
５００ 緩衝スペース
６００ レジンストッパー
１０、２０ バッテリーモジュール
５０ パックケース
１００ バッテリーセル
２００、２０５ モジュールケース
２５５ レジン注入ホール
３００ サーマルレジン
４００ 緩衝パッド
５００ 緩衝スペース
６００ レジンストッパー
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】