(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】プログラム、情報処理装置及び方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20240618BHJP
【FI】
G06Q10/06
(21)【出願番号】P 2023119820
(22)【出願日】2023-07-24
【審査請求日】2023-12-11
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】513056101
【氏名又は名称】フリー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002815
【氏名又は名称】IPTech弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】松井 一透
【審査官】樋口 龍弥
(56)【参考文献】
【文献】特開2002-092282(JP,A)
【文献】特開2022-140858(JP,A)
【文献】特開2019-117597(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの業務に係る予算の管理を行うためのプログラムであって、
前記プログラムは、前記プロセッサに、
前記ユーザから、前記業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、前記プロジェクトに関する情報を受け付けるステップと、
前記プロジェクトに関する情報に基づき、前記プロジェクトの属性を決定するステップと、
前記ユーザから、前記業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップと、
前記プロジェクトの予算の情報と、前記プロジェクトの実績の情報とを、前記プロジェクトの属性に応じて定められる
第1の勘定体系情報に基づいて対比可能に前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから、提示された前記プロジェクトの予算の情報及び前記プロジェクトの実績の情報について、前記第1の勘定体系情報に基づいて提示するか、または財務管理において使用される第2の勘定体系情報に基づいて提示するか、を選択する入力操作を受け付け、受け付けた勘定体系情報に基づいて前記プロジェクトの予算の情報及び前記プロジェクトの実績の情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記プロジェクトの実績の情報に基づき、将来における前記プロジェクトの予算の情報を作成するステップと、を実行させる、プログラム。
【請求項2】
前記プログラムは、さらに、
前記ユーザから、前記プロジェクトの実績の情報に対する追加情報を入力する入力操作を受け付けるステップを実行させ、
前記プロジェクトの予算の情報を作成するステップにおいて、前記プロジェクトの実績の情報と、前記ユーザから受け付けた追加情報と、に基づき、将来における前記プロジェクトの予算の情報を作成する、請求項1に記載のプログラム。
【請求項3】
前記プロジェクトの予算の情報を作成するステップにおいて、前記プロジェクトの実績の情報と、前記ユーザから受け付けた追加情報と、に基づき、すでに作成されている前記プロジェクトの予算の情報を修正する、請求項2に記載のプログラム。
【請求項4】
前記プログラムは、さらに、
前記ユーザから、前記プロジェクトの予算の情報または前記プロジェクトの実績の情報として提示されている項目を選択する入力操作を受け付けるステップと、
前記ユーザから受け付けた選択に応じて、前記ユーザが選択した項目の詳細情報を前記ユーザに提示するステップと、を実行させる、請求項1から請求項3のいずれか1項に記載のプログラム。
【請求項5】
前記項目の詳細情報を前記ユーザに提示するステップにおいて、前記ユーザが選択した項目と、前記ユーザが選択した項目の詳細情報とを並列に前記ユーザに提示する、請求項4に記載のプログラム。
【請求項6】
制御部と、メモリとを備え、ユーザの業務に係る予算の管理を行う情報処理装置であって、
前記制御部は、
前記ユーザから、前記業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、前記プロジェクトに関する情報を受け付けるステップと、
前記プロジェクトに関する情報に基づき、前記プロジェクトの属性を決定するステップと、
前記ユーザから、前記業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップと、
前記プロジェクトの予算の情報と、前記プロジェクトの実績の情報とを、前記プロジェクトの属性に応じて定められる
第1の勘定体系情報に基づいて対比可能に前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから、提示された前記プロジェクトの予算の情報及び前記プロジェクトの実績の情報について、前記第1の勘定体系情報に基づいて提示するか、または財務管理において使用される第2の勘定体系情報に基づいて提示するか、を選択する入力操作を受け付け、受け付けた勘定体系情報に基づいて前記プロジェクトの予算の情報及び前記プロジェクトの実績の情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記プロジェクトの実績の情報に基づき、将来における前記プロジェクトの予算の情報を作成するステップと、を実行する、情報処理装置。
【請求項7】
プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータにより実行され、ユーザの業務に係る予算の管理を行うための方法であって、
前記方法は、前記プロセッサが、
前記ユーザから、前記業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、前記プロジェクトに関する情報を受け付けるステップと、
前記プロジェクトに関する情報に基づき、前記プロジェクトの属性を決定するステップと、
前記ユーザから、前記業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップと、
前記プロジェクトの予算の情報と、前記プロジェクトの実績の情報とを、前記プロジェクトの属性に応じて定められる
第1の勘定体系情報に基づいて対比可能に前記ユーザに提示するステップと、
前記ユーザから、提示された前記プロジェクトの予算の情報及び前記プロジェクトの実績の情報について、前記第1の勘定体系情報に基づいて提示するか、または財務管理において使用される第2の勘定体系情報に基づいて提示するか、を選択する入力操作を受け付け、受け付けた勘定体系情報に基づいて前記プロジェクトの予算の情報及び前記プロジェクトの実績の情報を前記ユーザに提示するステップと、
前記プロジェクトの実績の情報に基づき、将来における前記プロジェクトの予算の情報を作成するステップと、を実行する、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラム、情報処理装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
業務に係るプロジェクト、例えば所定のプロダクトを構築するためのプロジェクトに係る工数、人件費などの情報を算出するシステムが知られている。
【0003】
特許文献1には、ユーザから工数の情報を受け付け、ユーザごとの売上額や人件費を算出するシステムについての技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、このような業務に係るプロジェクトが適切に遂行されているかを管理するためには、プロジェクトに係る予算を管理し、実績として予算が適切に消化されているかを管理する必要がある。また、定期的に予算案を作成し、次の期間に前期の予算消化状況を考慮して予算案を作成する必要がある。そのため、予算の作成は手間が掛かっていた。
【0006】
そこで、本開示では、プロジェクトの予算及び実績の情報に基づき、次の期間の予算案を作成することが可能な勘定体系情報に基づいて提示する技術について説明する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態によると、プロセッサと、メモリとを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの業務に係る予算の管理を行うためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサに、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付けるステップと、プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定するステップと、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップと、プロジェクトの予算の情報と、プロジェクトの実績の情報とを、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示するステップと、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成するステップと、を実行させる。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、プロジェクトの予算及び実績の情報に基づき、将来における前記プロジェクトの予算の情報を作成する。これにより、次の期間の予算案を作成することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施の形態1に係るプロジェクト管理システム1の全体構成を示すブロック図である。
【
図2】
図2の端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図3】
図2のサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
【
図4】
図3のユーザデータベース2021のデータ構造の例を示す図である。
【
図5】
図3のプロジェクト予算データベース2022のデータ構造の例を示す図である。
【
図6】
図3のプロジェクト実績データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
【
図7】プロジェクト管理システム1によるプロジェクト予実表示処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【
図8】プロジェクト管理システム1によるプロジェクト予算作成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照しつつ、本開示の実施の形態について説明する。以下の記載および図面は、本発明を説明するための例示であって、説明の明確化のため、適宜、省略および簡略化がなされている。本発明は、他の種々の形態でも実施する事が可能である。特に限定しない限り、各構成要素は単数でも複数でも構わない。以下の説明では、同一の構成には同一の符号を付してある。それらの名称及び機能も同じである。従って、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
【0011】
<概要>
以下、本開示に係るプロジェクト管理システムについて説明する。本開示に係るプロジェクト管理システムは、ユーザである法人または個人事業主の業務に係る、プロジェクトの予算の管理を行うためのシステムである。また、本開示に係るプロジェクト管理システムは、業務に係る予算に対する、実績の管理を行うためのシステムである。本開示に係るプロジェクト管理システムは、例えばクラウドサーバ等によりWebサービスとして、いわゆるSaaS(Software as a Service)によって提供されるシステムである。
【0012】
本開示に係るプロジェクト管理システムは、ユーザのプロジェクトの予算の情報と、この予算に対する、実績の情報をユーザに対して対比可能に提示する。このとき、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示する。
【0013】
また、本開示に係るプロジェクト管理システムは、ユーザのプロジェクトに関する情報を管理し、プロジェクトの実績についての会計処理のサービスを提供している。ユーザに対して提供される会計処理のサービスとは、仕入、売上、借入のような入出金の取引を管理することであり、取引を帳簿(仕訳帳、総勘定元帳)に記録(記帳)し、所定の決算期に決算処理として試算表を作成し、財務諸表である損益計算書や貸借対照表を作成している。
【0014】
さらに、本開示に係るプロジェクト管理システムは、ユーザのプロジェクトに関する新たな予算の情報を作成する。新たな予算の情報を作成するために、過去のプロジェクトの実績の情報を参照し、この実績の情報に基づいて新たな予算の情報を作成する。
【0015】
上記のような構成により、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの管理者が把握することを可能にしている。また、新たな予算の情報を作成することにより、次の期間の予算案を作成することができるので、プロジェクトの管理者が新たな予算を把握することを可能にしている。
【0016】
<実施の形態1>
以下、プロジェクト管理システム1について説明する。以下の説明では、例えば、端末装置10がサーバ20へアクセスすることにより、サーバ20が、端末装置10で画面を生成するための情報を応答する。端末装置10は、サーバ20から受信した情報に基づいて画面を生成し表示する。
【0017】
<1 プロジェクト管理システム1の全体構成>
図1は、実施の形態1に係るプロジェクト管理システム1の全体構成を示すブロック図である。
図1に示すように、プロジェクト管理システム1は、複数の端末装置(
図1では、端末装置10A及び端末装置10Bを示している。以下、総称して「端末装置10」ということもある)と、サーバ20とを含む。端末装置10とサーバ20とは、ネットワーク80を介して相互に通信可能に接続されている。ネットワーク80は、有線または無線ネットワークにより構成される。本実施形態では、サーバ20はWebサーバ(クラウドサーバを含む)であり、端末装置10との間でWebページにより情報のやり取りを行う。なお、端末装置10にはWebページを閲覧するためのWebページブラウザがインストールされているが、サーバ20のサービスを提供するための専用アプリケーションがインストールされ、専用アプリケーションにより閲覧可能に構成してもよい。
【0018】
端末装置10は、各ユーザが操作する装置である。ここで、ユーザとは、端末装置10を使用してプロジェクト管理システム1の機能であるプロジェクトの予算及び実績の情報を入力及び参照し、プロジェクトの遂行状況を管理する者であり、例えば事業者である企業の従業員、または個人事業主等である。端末装置10は、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPC等により実現される。この他、端末装置10は、例えば移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末であるとしてもよい。
【0019】
端末装置10は、ネットワーク80を介してサーバ20と通信可能に接続される。端末装置10は、4G、5G、LTE(Long Term Evolution)等の通信規格に対応した無線基地局81、IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers)802.11等の無線LAN(Local Area Network)規格に対応した無線LANルータ82等の通信機器と通信することにより、ネットワーク80に接続される。
図1に端末装置10Bとして示すように、端末装置10は、通信IF(Interface)12と、入力装置13と、出力装置14と、メモリ15と、記憶部16と、プロセッサ19とを備える。
【0020】
通信IF12は、端末装置10が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入力装置13は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置(例えば、キーボードや、タッチパネル、タッチパッド、マウス等のポインティングデバイス等)である。出力装置14は、ユーザに対し情報を提示するための装置(ディスプレイ、スピーカ等)である。メモリ15は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。記憶部16は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ19は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0021】
サーバ20は、プロジェクト管理システム1の機能である、プロジェクトの予算及び実績の情報を記憶して管理する装置である。サーバ20は、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付け、プロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付ける。また、サーバ20は、プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定し、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの属性に応じて定められる第1の勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示する。
【0022】
サーバ20は、ネットワーク80に接続されたコンピュータである。サーバ20は、通信IF22と、入出力IF23と、メモリ25と、ストレージ26と、プロセッサ29とを備える。
【0023】
通信IF22は、サーバ20が外部の装置と通信するため、信号を入出力するためのインタフェースである。入出力IF23は、ユーザからの入力操作を受け付けるための入力装置、及び、ユーザに対し情報を提示するための出力装置とのインタフェースとして機能する。メモリ25は、プログラム、及び、プログラム等で処理されるデータ等を一時的に記憶するためのものであり、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)等の揮発性のメモリである。ストレージ26は、データを保存するための記憶装置であり、例えばフラッシュメモリ、HDD(Hard Disc Drive)である。プロセッサ29は、プログラムに記述された命令セットを実行するためのハードウェアであり、演算装置、レジスタ、周辺回路等により構成される。
【0024】
<1.1 端末装置10の構成>
図2は、
図1の端末装置10の機能的な構成を示すブロック図である。
図2に示すように、端末装置10は、複数のアンテナ(アンテナ111、アンテナ112)と、各アンテナに対応する無線通信部(第1無線通信部121、第2無線通信部122)と、操作受付部130(キーボード131及びマウス132を含む)と、音声処理部140と、マイク141と、スピーカ142と、ディスプレイ150と、カメラ160と、記憶部170と、制御部180とを含む。端末装置10は、
図2では特に図示していない機能及び構成(例えば、電力を保持するためのバッテリー、バッテリーから各回路への電力の供給を制御する電力供給回路等)も有している。
図2に示すように、端末装置10に含まれる各ブロックは、バス等により電気的に接続される。
図2に示す端末装置10は、移動体通信システムに対応したタブレットや、スマートフォン等の携帯端末として説明するが、据え置き型のPC(Personal Computer)、ラップトップPCであってもよい。
【0025】
アンテナ111は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ111は、空間から電波を受信して受信信号を第1無線通信部121へ与える。
【0026】
アンテナ112は、端末装置10が発する信号を電波として放射する。また、アンテナ112は、空間から電波を受信して受信信号を第2無線通信部122へ与える。
【0027】
第1無線通信部121は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ111を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第2無線通信部122は、端末装置10が他の無線機器と通信するため、アンテナ112を介して信号を送受信するための変復調処理等を行う。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、チューナー、RSSI(Received Signal Strength Indicator)算出回路、CRC(Cyclic Redundancy Check)算出回路、高周波回路等を含む通信モジュールである。第1無線通信部121と第2無線通信部122とは、端末装置10が送受信する無線信号の変復調や周波数変換を行い、受信信号を制御部180へ与える。
【0028】
操作受付部130は、制御部180の制御に応じて、ユーザの入力操作を受け付けるための機構を有する。具体的には、操作受付部130は、キーボード131と、マウス132とを含む。なお、操作受付部130は、例えば静電容量方式のタッチパネルを用いることによって、タッチパネルに対するユーザの接触位置を検出する、タッチスクリーンとして構成してもよい。
【0029】
キーボード131は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。キーボード131は、文字入力を行う装置であり、入力された文字情報を入力信号として制御部180へ出力する。
【0030】
マウス132は、端末装置10のユーザの入力操作を受け付ける。マウス132は、ディスプレイ150に表示されている表示物を選択等するためのポインティングデバイスであり、画面上で選択された位置情報と、ボタン押下されていることを示す情報とを入力信号として制御部180へ出力する。
【0031】
音声処理部140は、制御部180の制御に応じて、音声信号の変復調を行う。音声処理部140は、マイク141から与えられる信号を変調して、変調後の信号を制御部180へ与える。また、音声処理部140は、音声信号をスピーカ142へ与える。音声処理部140は、例えば音声処理用のプロセッサによって実現される。マイク141は、音声入力を受け付けて、当該音声入力に対応する音声信号を音声処理部140へ与える。スピーカ142は、音声処理部140から与えられる音声信号を音声に変換して当該音声を端末装置10の外部へ出力する。
【0032】
ディスプレイ150は、制御部180の制御に応じて、画像、動画、テキスト等のデータを表示する。ディスプレイ150は、例えばLCD(Liquid Crystal Display)や有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイによって実現される。
【0033】
カメラ160は、制御部180の制御に応じて、受光素子により光を受光して、撮影画像として出力するためのデバイスである。カメラ160は、例えば、デジタルカメラ、ビデオカメラ等の撮像装置により構成されてもよい。
【0034】
記憶部170は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ15及び記憶部16により構成され、端末装置10が使用するデータ及びプログラムを記憶する。ある局面において、記憶部170は、ユーザ情報171を記憶する。
【0035】
ユーザ情報171は、端末装置10を使用して、プロジェクト管理システム1の機能であるプロジェクトの予算及び実績の情報を入力及び参照し、プロジェクトの遂行状況を管理するユーザの情報である。ユーザ情報としては、ユーザを識別する情報(ユーザID)、事業者または担当者の氏名または名称等の情報が含まれる。
【0036】
制御部180は、例えばプロセッサ19により構成され、記憶部170に記憶されるプログラムを読み込んで、プログラムに含まれる命令を実行することにより、端末装置10の動作を制御する。制御部180は、例えば予め端末装置10の記憶部170に格納され、インストールされているアプリケーションである図示しないプログラムに従って動作することにより、入力操作受付部181と、送受信部182と、通知制御部183と、データ処理部184としての機能を発揮する。
【0037】
入力操作受付部181は、キーボード131等の入力装置に対するユーザの入力操作を受け付ける処理を行う。
【0038】
送受信部182は、端末装置10が、サーバ20等の外部の装置と、通信プロトコルに従ってデータを送受信するための処理を行う。
【0039】
通知制御部183は、ユーザに対し情報を提示する処理を行う。通知制御部183は、表示画像をディスプレイ150に表示させる処理、音声をスピーカ142に出力させる処理等を行う。
【0040】
データ処理部184は、端末装置10が入力を受け付けたデータに対し、プログラムに従って演算を行い、演算結果をメモリ等に出力する処理を行う。
【0041】
<1.2 サーバ20の機能的な構成>
図3は、
図1のサーバ20の機能的な構成を示すブロック図である。
図3に示すように、サーバ20は、通信部201と、記憶部202と、制御部203としての機能を発揮する。
【0042】
通信部201は、サーバ20が外部の装置と通信するための処理を行う。
【0043】
記憶部202は、例えばメモリ25、ストレージ26から構成され、サーバ20が使用するデータ及びプログラムを記憶する。記憶部202は、ユーザデータベース2021と、プロジェクト予算データベース2022と、プロジェクト実績データベース2023等を記憶する。
【0044】
ユーザデータベース2021は、プロジェクト管理システム1の機能である、プロジェクトの予算及び実績の情報を入力及び参照し、プロジェクトの遂行状況を管理するユーザの各種情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0045】
プロジェクト予算データベース2022は、プロジェクト管理システム1のユーザにより入力された、プロジェクトに関する情報を保持するためのデータベースである。プロジェクト予算データベース2022には、プロジェクトに関する情報に含まれる、プロジェクトの予算の情報も格納される。詳細は後述する。
【0046】
プロジェクト実績データベース2023は、プロジェクト管理システム1のユーザにより入力された、プロジェクトに関する予算に対する実績の情報を保持するためのデータベースである。詳細は後述する。
【0047】
制御部203は、サーバ20のプロセッサ29がプログラムに従って処理を行うことにより、各種モジュールとして受信制御モジュール2031、送信制御モジュール2032、プロジェクト情報受付モジュール2033、プロジェクト属性決定モジュール2034、プロジェクト実績情報受付モジュール2035、予実提示モジュール2036、選択受付モジュール2037、詳細情報提示モジュール2038、及び予算作成モジュール2039に示す機能を発揮する。
【0048】
受信制御モジュール2031は、サーバ20が外部の装置から通信プロトコルに従って信号を受信する処理を制御する。
【0049】
送信制御モジュール2032は、サーバ20が外部の装置に対し通信プロトコルに従って信号を送信する処理を制御する。
【0050】
プロジェクト情報受付モジュール2033は、事業者である企業の従業員、または個人事業主等であるユーザから、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付ける処理を制御する。プロジェクト情報受付モジュール2033が受け付けるプロジェクトに関する情報は、例えば、下記を含む。
・プロジェクトの主体(プロジェクトを遂行する企業または個人事業主)
・プロジェクトに係る工程・日数・工数
・プロジェクトに係る予算
・プロジェクトに従事する要員
・プロジェクトに使用する資材・機材
このほかにも、プロジェクト情報受付モジュール2033は、プロジェクトの依頼元、プロジェクトの作業場所等の、プロジェクトに関するあらゆる情報を取得してもよい。
【0051】
例えば、端末装置10は、入力操作受付部181による処理で、ユーザからプロジェクトに関する情報の入力を受け付ける。ユーザがプロジェクトに関する情報を入力すると、端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザにより入力されたプロジェクトに関する情報を送信する。プロジェクト情報受付モジュール2033は、通信部201を介して、ユーザにより入力されたプロジェクトに関する情報を受信して受け付ける。
【0052】
プロジェクト情報受付モジュール2033は、受け付けたプロジェクトに関する情報を、プロジェクト予算データベース2022に格納して記憶させる。
【0053】
プロジェクト属性決定モジュール2034は、プロジェクト情報受付モジュール2033が受け付けたプロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定する処理を制御する。プロジェクト属性決定モジュール2034が決定するプロジェクトの属性とは、例えば、当該プロジェクトを遂行する企業の業種、企業内における部門、部署、セグメントを含む情報である。
【0054】
プロジェクト実績情報受付モジュール2035は、事業者である企業の従業員、または個人事業主等であるユーザから、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付ける処理を制御する。プロジェクト実績情報受付モジュール2035は、プロジェクトの予算に対する実績の情報以外に、プロジェクトに係る工程・日数・工数についての実績の情報を取得してもよい。
【0055】
例えば、端末装置10は、入力操作受付部181による処理で、ユーザからプロジェクトの予算に対する実績の情報の入力を受け付ける。ユーザがプロジェクトの予算に対する実績の情報を入力すると、端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザにより入力されたプロジェクトの予算に対する実績の情報を送信する。プロジェクト実績情報受付モジュール2035は、通信部201を介して、ユーザにより入力されたプロジェクトの予算に対する実績の情報を受信して受け付ける。
【0056】
プロジェクト実績情報受付モジュール2035は、受け付けたプロジェクトの予算に対する実績の情報を、プロジェクト実績データベース2023に格納して記憶させる。
【0057】
予実提示モジュール2036は、プロジェクト情報受付モジュール2033が受け付けたプロジェクトの予算の情報と、プロジェクト実績情報受付モジュール2035が受け付けたプロジェクトの実績の情報とを、対比可能にユーザに提示する処理を制御する。このとき、予実提示モジュール2036は、プロジェクトの予算及び実績の情報(予実の情報)を、プロジェクト属性決定モジュール2034が決定した、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報(第1の勘定体系情報)に基づいてユーザに提示する。
【0058】
ここで、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報とは、例えば、ユーザの業種、当該プロジェクトを担当するユーザの職種、業務経験等から、直感的に理解しやすい項目で表現された勘定体系である。この勘定体系情報は、会計の専門家によって表現される、財務管理において使用されるような勘定体系とは異なるものである。
【0059】
また、予実提示モジュール2036は、プロジェクトの予算及び実績の情報(予実の情報)を、会計の専門家によって表現される、財務管理において使用されるような勘定体系情報(第2の勘定体系情報)に基づいてユーザに提示する。
【0060】
予実提示モジュール2036は、通信部201を介して、プロジェクトの予算及び実績の情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、送受信部182を介して、プロジェクトの予算及び実績の情報を受信し、通知制御部183による処理でプロジェクトの予算及び実績の情報をディスプレイ150に表示させて、当該プロジェクトに係るユーザに提示する。
【0061】
選択受付モジュール2037は、予実提示モジュール2036が提示する、財務管理において使用される勘定体系情報(第2の勘定体系情報)に基づくプロジェクトの予算及び実績の情報を使用するか否かを選択する入力操作を受け付ける処理を制御する。例えば、端末装置10は、入力操作受付部181による処理で、ユーザから第2の勘定体系情報を使用する/使用しないを選択する入力を受け付ける。端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザによる選択情報を送信する。選択受付モジュール2037は、通信部201を介して、ユーザによる選択情報を受信して受け付けると、ユーザから受け付けた選択に応じて、第2の勘定体系情報に基づいて提示するか否かを制御する。
【0062】
また、選択受付モジュール2037は、予実提示モジュール2036が提示する、プロジェクトの予算及び実績の情報として提示されている項目を選択する入力操作を受け付ける処理を制御する。例えば、端末装置10は、入力操作受付部181による処理で、ユーザから項目を選択する入力を受け付ける。端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザによる選択情報を送信する。選択受付モジュール2037は、通信部201を介して、ユーザによる選択情報を受信して受け付ける。
【0063】
詳細情報提示モジュール2038は、選択受付モジュール2037が受け付けた、項目を選択する入力情報に応じて、ユーザが選択した項目の詳細情報をユーザに提示する処理を制御する。詳細情報提示モジュール2038は、例えば、プロジェクトの予算及び実績の情報における項目のうち、ユーザが選択した項目について、内訳、時系列の推移等の詳細情報をユーザに提示する。このとき、詳細情報提示モジュール2038は、ユーザが選択した項目と、詳細情報とを並列にユーザに提示してもよい。
【0064】
詳細情報提示モジュール2038は、通信部201を介して、ユーザが選択した項目の詳細情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、送受信部182を介して、ユーザが選択した項目の詳細情報を受信し、通知制御部183による処理でユーザが選択した項目の詳細情報をディスプレイ150に表示させて、当該プロジェクトに係るユーザに提示する。
【0065】
予算作成モジュール2039は、プロジェクト実績情報受付モジュール2035が受け付けた、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成する処理を制御する。予算作成モジュール2039は、例えば、所定期間(例えば、3ケ月)におけるプロジェクトの予算及び実績の情報に基づき、次の所定期間におけるプロジェクトの予算を作成する。このとき、予算作成モジュール2039は、プロジェクトの実績の情報に対する追加情報を受け付け、当該追加情報に基づいてプロジェクトの予算を作成してもよい。追加情報とは、例えば、予算を作成する期間についての情報、プロジェクトに係る工程・日数・工数についての情報であり、具体的には、もとになる実績の期間との相違点、考慮すべき情報を増減数、倍率等で表現した値である。
【0066】
予算作成モジュール2039は、プロジェクトの実績の情報と、プロジェクトの実績の情報に対する追加情報とに基づき、すでに作成されているプロジェクトの予算の情報を修正してもよい。
【0067】
また、予算作成モジュール2039は、通信部201を介して、作成したプロジェクトの予算情報を端末装置10へ送信する。端末装置10は、送受信部182を介して、作成したプロジェクトの予算情報を受信し、通知制御部183による処理で作成したプロジェクトの予算情報をディスプレイ150に表示させて、当該プロジェクトに係るユーザに提示する。
【0068】
<2 データ構造>
以下、
図4ないし
図6を参照しながら、プロジェクト管理システム1により参照されるデータ構造について説明する。
図4は、
図3のユーザデータベース2021のデータ構造の例を示す図である。
図5は、
図3のプロジェクト予算データベース2022のデータ構造の例を示す図である。また、
図6は、
図3のプロジェクト実績データベース2023のデータ構造の例を示す図である。
【0069】
図4に示すように、ユーザデータベース2021のレコードのそれぞれは、項目「ユーザID」と、項目「所属」と、項目「氏名」と、項目「属性情報」等を含む。
【0070】
項目「ユーザID」は、プロジェクト管理システム1の機能であるプロジェクトの予算及び実績の情報を入力及び参照し、プロジェクトの遂行状況を管理するユーザそれぞれを識別する情報である。
【0071】
項目「所属」は、プロジェクト管理システム1のユーザが所属する企業等の組織の名称を示す情報であり、例えば、法人名称等が格納されている。
【0072】
項目「氏名」は、プロジェクト管理システム1のユーザ個人の氏名を示す情報である。
【0073】
項目「属性情報」は、プロジェクト管理システム1にて管理する、プロジェクトを遂行する企業の業種、企業内における部門、部署、セグメントを含む情報である。
【0074】
ユーザデータベース2021に格納されているユーザの各種情報は、例えば、サーバ20がユーザ登録を受け付けた登録情報である。
【0075】
図5に示すように、プロジェクト予算データベース2022のレコードのそれぞれは、項目「プロジェクトID」と、項目「所属プロジェクト属性」と、項目「プロジェクト詳細情報」等を含む。
【0076】
項目「プロジェクトID」は、プロジェクト管理システム1の管理対象である、業務に係るプロジェクトそれぞれを識別する情報である。
【0077】
項目「所属プロジェクト属性」は、プロジェクト管理システム1の管理対象であるプロジェクトを遂行する企業、組織の情報と、当該企業等内における部門、部署、セグメント等の属性を示す情報である。
【0078】
項目「プロジェクト詳細情報」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトに関する管理情報であり、具体的には、項目「工程ID」と、項目「工程名」と、項目「見積工数」と、項目「予算」等を含む。
【0079】
項目「工程ID」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程それぞれを識別する情報である。
【0080】
項目「工程名」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程の名称を示す情報である。
【0081】
項目「見積工数」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程ごとに見積もった工数を示す情報である。工数とは、例えば、当該工程を1人で行った場合に必要な期間(例えば、月数)を示す数値であり、「人月」単位で示される。
【0082】
項目「予算」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程ごとに見積もった予算の金額であり、例えば、項目「見積工数」の工数と、資材等の費用とから算出される金額を示す情報である。
【0083】
サーバ20のプロジェクト情報受付モジュール2033は、ユーザからプロジェクトに関する情報を受け付けることに伴って、プロジェクト予算データベース2022にレコードを追加する。
【0084】
図6に示すように、プロジェクト実績データベース2023のレコードのそれぞれは、項目「プロジェクトID」と、項目「所属プロジェクト属性」と、項目「プロジェクト詳細情報」等を含む。
【0085】
項目「プロジェクトID」は、プロジェクト管理システム1の管理対象である、業務に係るプロジェクトそれぞれを識別する情報であり、プロジェクト予算データベース2022の項目「プロジェクトID」に対応している。
【0086】
項目「所属プロジェクト属性」は、プロジェクト管理システム1の管理対象であるプロジェクトを遂行する企業、組織の情報と、当該企業等内における部門、部署、セグメント等の属性を示す情報であり、プロジェクト予算データベース2022の項目「所属プロジェクト属性」に対応している。
【0087】
項目「プロジェクト詳細情報」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトに関する管理情報であり、具体的には、項目「工程ID」と、項目「工程名」と、項目「予算」と、項目「実績」等を含む。
【0088】
項目「工程ID」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程それぞれを識別する情報であり、プロジェクト予算データベース2022の項目「工程ID」に対応している。
【0089】
項目「工程名」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程の名称を示す情報であり、プロジェクト予算データベース2022の項目「工程名」に対応している。
【0090】
項目「予算」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程ごとに見積もった予算の金額であり、プロジェクト予算データベース2022の項目「予算」に対応している。
【0091】
項目「実績」は、プロジェクト管理システム1にて管理するプロジェクトにおける工程ごとに見積もった予算に対する実績の金額であり、当該工程にて実際に消化した金額を示す情報である。
【0092】
サーバ20のプロジェクト実績情報受付モジュール2035は、ユーザからプロジェクトに関する情報を受け付けることに伴って、プロジェクト予算データベース2022にレコードを追加する。
【0093】
<3 動作>
以下、
図7及び
図8を参照しながら、実施の形態1におけるプロジェクト管理システム1によるプロジェクト予実表示処理、及びプロジェクト予算作成処理について説明する。
【0094】
図7は、プロジェクト管理システム1によるプロジェクト予実表示処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0095】
ステップS111において、端末装置10の入力操作受付部181は、事業者である企業の従業員、または個人事業主等であるユーザから、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を入力する操作を受け付ける。送受信部182は、受け付けたプロジェクトに関する情報、及びユーザ情報171をサーバ20へ送信する。
【0096】
ステップS121において、サーバ20のプロジェクト情報受付モジュール2033は、ステップS111で送信されたプロジェクトに関する情報及びユーザ情報171を、通信部201を介して受け付ける。また、ステップS121において、サーバ20のプロジェクト情報受付モジュール2033は、受け付けたプロジェクトに関する情報を、プロジェクト予算データベース2022に格納して記憶させる。
【0097】
ステップS122において、サーバ20のプロジェクト属性決定モジュール2034は、ステップS121で受け付けたプロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定する。ステップS122では、例えば、プロジェクトの属性として、当該プロジェクトを遂行する企業の業種、企業内における部門、部署、セグメント等を決定する。
【0098】
ステップS113において、端末装置10の入力操作受付部181は、事業者である企業の従業員、または個人事業主等であるユーザから、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を入力する操作を受け付ける。送受信部182は、受け付けたプロジェクトの予算に対する実績の情報、及びユーザ情報171をサーバ20へ送信する。
【0099】
ステップS123において、サーバ20のプロジェクト実績情報受付モジュール2035は、ステップS113で送信されたプロジェクトの予算に対する実績の情報及びユーザ情報171を、通信部201を介して受け付ける。また、ステップS123において、サーバ20のプロジェクト実績情報受付モジュール2035は、受け付けたプロジェクトの予算に対する実績の情報を、プロジェクト実績データベース2023に格納して記憶させる。
【0100】
ステップS124において、サーバ20の予実提示モジュール2036は、ステップS121で受け付けたプロジェクトの予算の情報と、ステップS123で受け付けたプロジェクトの実績の情報とを、通信部201を介して、端末装置10へ送信する。
【0101】
ステップS114において、端末装置10の送受信部182は、プロジェクトの予算及び実績の情報を受信する。通知制御部183は、プロジェクトの予算及び実績の情報をディスプレイ150に表示させて、当該プロジェクトに係るユーザに提示する。
【0102】
以上のように、プロジェクト管理システム1では、ユーザから業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付け、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付ける。プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定し、ユーザのプロジェクトの予算の情報と、この予算に対する、実績の情報をユーザに対して対比可能に提示する。このとき、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの属性に応じて定められる第1の勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示する。そのため、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの管理者が把握することが可能になる。これにより、プロジェクトの円滑な遂行を支援することが可能になる。
【0103】
図8は、プロジェクト管理システム1によるプロジェクト予算作成処理を行う流れの一例を示すフローチャートである。
【0104】
ステップS221において、サーバ20の予算作成モジュール2039は、ステップ123で受け付けた、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成する。
【0105】
ステップS222において、サーバ20の予算作成モジュール2039は、ステップS221で作成した将来におけるプロジェクトの予算の情報を、通信部201を介して、端末装置10へ送信する。
【0106】
ステップS212において、端末装置10の送受信部182は、将来におけるプロジェクトの予算の情報を受信する。通知制御部183は、将来におけるプロジェクトの予算の情報をディスプレイ150に表示させて、当該プロジェクトに係るユーザに提示する。
【0107】
以上のように、プロジェクト管理システム1では、ユーザから受け付けた、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成し、ユーザに提示する。そのため、新たな予算の情報を作成することにより、プロジェクトの管理者が新たな予算を把握することが可能になる。
【0108】
<小括>
以上のように、本実施形態によると、ユーザから業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付け、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付ける。プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定し、ユーザのプロジェクトの予算の情報と、この予算に対する、実績の情報をユーザに対して対比可能に提示する。このとき、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの属性に応じて定められる第1の勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示する。そのため、プロジェクトの予算及び実績の情報を、プロジェクトの管理者が把握することが可能になる。これにより、プロジェクトの円滑な遂行を支援することが可能になる。
【0109】
また、本実施形態によると、ユーザから受け付けた、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成し、ユーザに提示する。そのため、新たな予算の情報を作成することにより、プロジェクトの管理者が新たな予算を把握することが可能になる。
【0110】
以上、開示に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換及び変更を行なって実施することができる。これらの実施形態及び変形例ならびに省略、置換及び変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【0111】
<付記>
以上の各実施形態で説明した事項を、以下に付記する。
【0112】
(付記1)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータに実行させ、ユーザの業務に係る予算の管理を行うためのプログラムであって、プログラムは、プロセッサ29に、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付けるステップ(S121)と、プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定する(S122)と、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップ(S123)と、プロジェクトの予算の情報と、プロジェクトの実績の情報とを、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示するステップ(S124)と、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成するステップ(S221)と、を実行させる、プログラム。
【0113】
(付記2)プログラムは、さらに、ユーザから、プロジェクトの実績の情報に対する追加情報を入力する入力操作を受け付けるステップを実行させ、プロジェクトの予算の情報を作成するステップにおいて、プロジェクトの実績の情報と、ユーザから受け付けた追加情報と、に基づき、将来における前記プロジェクトの予算の情報を作成する、(付記1)に記載のプログラム。
【0114】
(付記3)プロジェクトの予算の情報を作成するステップにおいて、プロジェクトの実績の情報と、ユーザから受け付けた追加情報と、に基づき、すでに作成されているプロジェクトの予算の情報を修正する、(付記2)に記載のプログラム。
【0115】
(付記4)プログラムは、さらに、ユーザから、プロジェクトの予算の情報またはプロジェクトの実績の情報として提示されている項目を選択する入力操作を受け付けるステップと、ユーザから受け付けた選択に応じて、ユーザが選択した項目の詳細情報をユーザに提示するステップと、を実行させる、(付記1)から(付記3)のいずれかに記載のプログラム。
【0116】
(付記5)項目の詳細情報をユーザに提示するステップにおいて、ユーザが選択した項目と、ユーザが選択した項目の詳細情報とを並列にユーザに提示する、(付記4)に記載のプログラム。
【0117】
(付記6)制御部203と、メモリ(記憶部202)とを備え、ユーザの業務に係る予算の管理を行う情報処理装置であって、制御部203は、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付けるステップ(S121)と、プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定する(S122)と、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップ(S123)と、プロジェクトの予算の情報と、プロジェクトの実績の情報とを、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示するステップ(S124)と、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成するステップ(S221)と、を実行する、情報処理装置。
【0118】
(付記7)プロセッサ29と、メモリ25とを備えるコンピュータにより実行され、ユーザに係る商取引の管理を行うための方法であって、方法は、プロセッサ29が、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算の情報を含む、プロジェクトに関する情報を受け付けるステップ(S121)と、プロジェクトに関する情報に基づき、プロジェクトの属性を決定する(S122)と、ユーザから、業務に係るプロジェクトの予算に対する実績の情報を受け付けるステップ(S123)と、プロジェクトの予算の情報と、プロジェクトの実績の情報とを、プロジェクトの属性に応じて定められる勘定体系情報に基づいて対比可能にユーザに提示するステップ(S124)と、プロジェクトの実績の情報に基づき、将来におけるプロジェクトの予算の情報を作成するステップ(S221)と、を実行する、方法。
【符号の説明】
【0119】
1 :プロジェクト管理システム
10 :端末装置
10A :端末装置
10B :端末装置
13 :入力装置
14 :出力装置
15 :メモリ
16 :記憶部
19 :プロセッサ
20 :サーバ
25 :メモリ
26 :ストレージ
29 :プロセッサ
80 :ネットワーク
81 :無線基地局
82 :無線LANルータ
111 :アンテナ
112 :アンテナ
121 :第1無線通信部
122 :第2無線通信部
130 :操作受付部
131 :キーボード
132 :マウス
140 :音声処理部
141 :マイク
142 :スピーカ
150 :ディスプレイ
160 :カメラ
170 :記憶部
171 :ユーザ情報
180 :制御部
181 :入力操作受付部
182 :送受信部
183 :通知制御部
184 :データ処理部
201 :通信部
202 :記憶部
203 :制御部
1031 :ウィンドウ
1031a :テンプレートデータ表示画面
1031b :ユーザ表示欄
1031c :カテゴリ表示欄
1031d :データ表示欄
1031e :説明欄
2021 :テンプレートデータベース
2022 :取引データベース
2031 :受信制御モジュール
2032 :送信制御モジュール
2033 :取引データ受付モジュール
2034 :テンプレート抽出モジュール
2035 :ユーザ提示モジュール
2036 :テンプレート選択受付モジュール
2037 :テンプレート編集受付モジュール
2038 :テンプレート公開モジュール
【要約】
【課題】商取引の管理において必要となるテンプレートデータを、他のユーザが閲覧し、使用することを可能にする技術を提供する。
【解決手段】プロジェクト管理システムのサーバは、商取引の管理において必要となるテンプレートデータ(2021)を記憶し、その機能として、ユーザから、ユーザに係る商取引に関する取引データの入力を受け付けるステップ(S121)と、ユーザから、記憶されているテンプレートデータの中から選択された、受け付けた取引データに係る商取引の管理に使用するテンプレートデータに対する編集入力を受け付けるステップ(S221)と、ユーザが編集したテンプレートデータを、受け付けた取引データに係るテンプレートデータとして記憶させ、他のユーザが閲覧可能な状態で公開するステップ(S222)と、を実行させる。
【選択図】
図4