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特許7506233情報管理システム、情報管理方法及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】情報管理システム、情報管理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20240618BHJP
【FI】
G06Q10/06
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2023132512
(22)【出願日】2023-08-16
【審査請求日】2023-08-16
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】512313953
【氏名又は名称】株式会社ビズリーチ
(74)【代理人】
【識別番号】110002789
【氏名又は名称】弁理士法人IPX
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 翔
(72)【発明者】
【氏名】比嘉 康大
(72)【発明者】
【氏名】青木 大樹
(72)【発明者】
【氏名】小森 誠
(72)【発明者】
【氏名】グェン・フォン・リン
(72)【発明者】
【氏名】輿水 猛
【審査官】鈴木 和樹
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-192041(JP,A)
【文献】特開2020-035044(JP,A)
【文献】特開2005-044259(JP,A)
【文献】特開2003-271788(JP,A)
【文献】特開2019-160110(JP,A)
【文献】特開2018-116536(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0320230(US,A1)
【文献】奥田理恵,高度な分析を手軽に実行 Power BI入門 第4回 分析に役立つ「視覚化」のテクニック,日経パソコン,日本,日経BP,2021年02月22日,第860号,p.65-70
【文献】SMILE V 2nd Edition SMILE V Air 人事給与,大塚商会 実践ソリューションフェア 2023 ,2023年02月08日,p.1-8
【文献】濱野 正樹 ほか,Qlik Sense ユーザーのためのデータ分析実践バイブル ,株式会社翔泳社,2020年09月07日,第50-61、463-465ページ,ISBN978-4-7981-6582-0
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 - 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報管理システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、
カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを同時に表示可能な表示領域に、少なくとも1つの前記指標カードを表示させ、ここで、前記指標カードは、人事データベースに含まれるデータのうち、演算対象として絞り込まれた管理対象者のデータに対し演算処理を行った結果を示す指標情報を含み、さらに、前記指標カード内に、前記演算対象として絞り込まれた前記管理対象者の顔画像を表示させ、
カード管理ステップでは、前記表示領域に表示される前記指標カードの追加又は削除を行う、情報管理システム。
【請求項2】
請求項1に記載の情報管理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、
カード位置変更ステップでは、ドラッグ操作による前記指標カードの前記表示領域内での自由移動の入力を受け付け、前記指標カードが移動された位置に応じて前記表示領域における前記指標カードの表示位置を変更する、情報管理システム。
【請求項3】
情報管理システムであって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、
カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを同時に表示可能な表示領域に、少なくとも1つの前記指標カードを表示させ、ここで、前記指標カードは、人事データベースに含まれるデータのうち、演算対象として絞り込まれた管理対象者のデータに対し演算処理を行った結果を示す指標情報を含み、さらに、前記指標カード内に、前記演算対象として絞り込まれた前記管理対象者の顔画像を表示させ、
カード位置変更ステップでは、ドラッグ操作による前記指標カードの前記表示領域内での自由移動の入力を受け付け、前記指標カードが移動された位置に応じて前記表示領域における前記指標カードの表示位置を変更する、情報管理システム。
【請求項4】
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記指標情報は、前記人事データベースに含まれるデータのうち、指定された部署に所属している前記管理対象者のデータに対し前記演算処理を行った結果を示す、情報管理システム。
【請求項5】
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記指標情報は、前記人事データベースに含まれる前記管理対象者の評価、職務等級、及び目標設定の有無のいずれかを含むデータに対し前記演算処理を行った結果を示す、情報管理システム。
【請求項6】
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記演算処理は、前記演算対象として絞り込まれた前記管理対象者のデータが含む数値に対する四則演算である、情報管理システム。
【請求項7】
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記カード表示制御ステップでは、前記演算処理でエラーが発生した際に、前記指標カードにエラーラベルを付与する、情報管理システム。
【請求項8】
請求項2又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記カード位置変更ステップでは、前記指標カードに含まれる移動操作領域に対する選択を受け付け、前記移動操作領域が選択された状態での前記ドラッグ操作により、前記指標カードの移動の入力を受け付ける、情報管理システム。
【請求項9】
請求項2又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記表示領域は、複数の前記指標カードを内部に表示可能な少なくとも1つのグループ枠を含む、情報管理システム。
【請求項10】
請求項9に記載の情報管理システムにおいて、
前記カード位置変更ステップでは、前記グループ枠の外への前記指標カードの位置変更を制限する、情報管理システム。
【請求項11】
請求項9に記載の情報管理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、
グループ位置変更ステップでは、前記グループ枠の移動の入力を受け付け、前記表示領域における前記グループ枠の表示位置を変更する、情報管理システム。
【請求項12】
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、
詳細表示制御ステップでは、指定された前記指標カードの前記指標情報の詳細を表示させる、情報管理システム。
【請求項13】
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、
リスト表示制御ステップでは、前記人事データベースから、指定された前記指標カードの前記指標情報に関連するデータを抽出したリストを表示させる、情報管理システム。
【請求項14】
請求項2又は請求項3に記載の情報管理システムにおいて、
前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、
詳細表示制御ステップでは、前記指標カードに含まれる情報表示指示領域への入力を受け付け、前記情報表示指示領域への入力があった前記指標カードの前記指標情報の詳細を表示させ、
前記カード位置変更ステップでは、前記指標カードに含まれる移動操作領域に対する選択を受け付け、前記移動操作領域が選択された状態での前記ドラッグ操作により、前記指標カードの移動の入力を受け付け、
前記情報表示指示領域の面積は、前記移動操作領域の面積よりも大きい、情報管理システム。
【請求項15】
情報管理方法であって、
請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムの各ステップを備える、情報管理方法。
【請求項16】
プログラムであって、
コンピュータに、請求項1又は請求項3に記載の情報管理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報管理システム、情報管理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に開示されるように、人事データのデータベースを管理する技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2021-135946号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述の従来技術は、管理対象者の情報を適切に対応付けてデータベース上で管理することはできるが、管理対象者のグループに対して、人事評価等の情報を定量的に管理することはできない。
【0005】
本発明では上記事情に鑑み、管理対象者のグループに対する情報管理が容易となる情報管理システム等を提供することとした。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様によれば、情報管理システムが提供される。この情報管理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成される。カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを表示可能な表示領域に、少なくとも1つの指標カードを表示させる。指標カードは、人事データベースに含まれるデータに対し演算処理を行った結果を示す指標情報を含む。カード管理ステップでは、表示領域に表示される指標カードの追加又は削除を行う。
【0007】
このような態様によれば、指標カードによって管理対象者のグループに対する情報を確認することができる。そのため、管理対象者のグループに対する情報管理が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報管理システム1を表す構成図である。
図2】サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。
図3】管理者端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。
図4】サーバ装置10(制御部11)、及び管理者端末20(制御部21)によって実現される機能を示すブロック図である。
図5】管理者端末20に表示される情報表示画面IDのカード表示モードの一例を示す図である。
図6】指標カードICの表示例と、カードメニューリストCLの一例とを示す図である。
図7】管理者端末20に表示されるカード追加画面AD1の一例を示す図である。
図8】参照フィールドのプルダウンメニューの展開の一例を示す図である。
図9】管理者端末20に表示されるグループ追加画面AD2の一例と、グループメニューリストGLの一例とを示す図である。
図10】管理者端末20に表示される情報表示画面IDのデータ表示モードの一例を示す図である。
図11】情報管理システム1によって実行される情報処理(指標カードの作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。
図12】情報管理システム1によって実行される情報処理(指標カードの削除処理)の流れを示すアクティビティ図である。
図13】情報管理システム1によって実行される情報処理(指標カードの移動処理)の流れを示すアクティビティ図である。
図14】情報管理システム1によって実行される情報処理(グループ枠の移動処理)の流れを示すアクティビティ図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本発明の実施形態について説明する。以下に示す実施形態中で示した各種特徴事項は、互いに組み合わせ可能である。
【0010】
ところで、本実施形態に登場するソフトウェアを実現するためのプログラムは、コンピュータが読み取り可能な非一時的な記録媒体(Non-Transitory Computer-Readable Medium)として提供されてもよいし、外部のサーバからダウンロード可能に提供されてもよいし、外部のコンピュータで当該プログラムを起動させてクライアント端末でその機能を実現(いわゆるクラウドコンピューティング)するように提供されてもよい。
【0011】
また、本実施形態において「部」とは、例えば、広義の回路によって実施されるハードウェア資源と、これらのハードウェア資源によって具体的に実現されうるソフトウェアの情報処理とを合わせたものも含みうる。また、本実施形態においては様々な情報を取り扱うが、これら情報は、例えば電圧・電流を表す信号値の物理的な値、0又は1で構成される2進数のビット集合体としての信号値の高低、又は量子的な重ね合わせ(いわゆる量子ビット)によって表され、広義の回路上で通信・演算が実行されうる。
【0012】
また、広義の回路とは、回路(Circuit)、回路類(Circuitry)、プロセッサ(Processor)、及びメモリ(Memory)等を少なくとも適当に組み合わせることによって実現される回路である。すなわち、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit:ASIC)、プログラマブル論理デバイス(例えば、単純プログラマブル論理デバイス(Simple Programmable Logic Device:SPLD)、複合プログラマブル論理デバイス(Complex Programmable Logic Device:CPLD)、及びフィールドプログラマブルゲートアレイ(Field Programmable Gate Array:FPGA))等を含むものである。
【0013】
1.ハードウェア構成
本節では、ハードウェア構成について説明する。
【0014】
<情報管理システム1>
図1は、情報管理システム1を表す構成図である。情報管理システム1は、通信回線2と、サーバ装置10と、複数の管理者端末20とを備える。サーバ装置10と、管理者端末20とは、通信回線2を通じて通信可能に構成されている。サーバ装置10及び管理者端末20の通信回線2との接続は有線でも無線でもよい。
【0015】
情報管理システム1は、組織内の人事管理担当者が、複数の管理対象者を管理するために利用する人事システムの一部を構成する。情報管理システム1は、複数の管理対象者に関する情報の表示を主に行う。一実施形態において、情報管理システム1とは、1つ又はそれ以上の装置又は構成要素からなるものである。以下、これらの構成要素について説明する。
【0016】
<サーバ装置10>
図2は、サーバ装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。サーバ装置10は、制御部11と、記憶部12と、通信部13と、通信バス14とを備える。制御部11、記憶部12、及び通信部13は、サーバ装置10の内部において通信バス14を介して電気的に接続されている。
【0017】
<制御部11>
制御部11は、サーバ装置10に関連する全体動作の処理・制御を行う。制御部11は、例えば中央処理装置(Central Processing Unit:CPU)である。制御部11は、記憶部12に記憶された所定のプログラムを読み出すことによって、サーバ装置10に係る種々の機能を実現する。すなわち、記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理が、ハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11に含まれる各機能部として実行されうる。これらについては、次節においてさらに詳述する。なお、制御部11は単一であることに限定されず、機能ごとに複数の制御部11を有するように実施してもよい。またそれらの組合せであってもよい。
【0018】
<記憶部12>
記憶部12は、前述の記載により定義される様々な情報を記憶する。これは、例えば、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム等を記憶するソリッドステートドライブ(Solid State Drive:SSD)等のストレージデバイスとして、あるいは、プログラムの演算に係る一時的に必要な情報(引数、配列等)を記憶するランダムアクセスメモリ(Random Access Memory:RAM)等のメモリとして実施されうる。記憶部12は、制御部11によって実行されるサーバ装置10に係る種々のプログラム、変数等を記憶している。
【0019】
<通信部13>
通信部13は、USB、IEEE1394、Thunderbolt(登録商標)、有線LANネットワーク通信等といった有線型の通信手段が好ましいものの、無線LANネットワーク通信、3G/LTE/5G等のモバイル通信、BLUETOOTH(登録商標)通信等を必要に応じて含めてもよい。すなわち、これら複数の通信手段の集合として実施することがより好ましい。すなわち、サーバ装置10は、通信部13及びネットワークを介して、外部から種々の情報を通信してもよい。
【0020】
サーバ装置10は、オンプレミス形態であってもよく、クラウド形態であってもよい。クラウド形態のサーバ装置10としては、例えば、SaaS(Software as a Service)、クラウドコンピューティングという形態で、上述の機能や処理を提供してもよい。
【0021】
<管理者端末20>
図3は、管理者端末20のハードウェア構成を示すブロック図である。図3に示すように、管理者端末20は、制御部21と、記憶部22と、通信部23と、入力部24と、出力部25と、通信バス26とを備える。制御部21、記憶部22、通信部23、入力部24、及び出力部25は、管理者端末20の内部において通信バス26を介して電気的に接続されている。制御部21、記憶部22及び通信部23の説明は、サーバ装置10における各部の説明と同様のため省略する。
【0022】
<入力部24>
入力部24は、ユーザによってなされた操作入力を受け付ける。操作入力は、命令信号として通信バス26を介して制御部21に転送される。制御部21は、必要に応じて、転送された命令信号に基づいて所定の制御や演算を実行しうる。入力部24は、管理者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。例えば、入力部24は、出力部25と一体となってタッチパネルとして実施されてもよい。入力部24がタッチパネルとして実施される場合、ユーザは、入力部24に対してタップ操作、スワイプ操作等を入力することができる。入力部24としては、タッチパネルに代えて、スイッチボタン、マウス、トラックパッド、QWERTYキーボード等が採用可能である。
【0023】
<出力部25>
出力部25は、ユーザが操作可能なグラフィカルユーザインターフェース(Graphical User Interface:GUI)の画面を表示する。出力部25は、管理者端末20の筐体に含まれるものであってもよいし、外付けされるものであってもよい。具体的には、出力部25は、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、又はプラズマディスプレイ等の表示デバイスとして実施されうる。これらの表示デバイスは、管理者端末20の種類に応じて使い分けて実施されることが好ましい。
【0024】
2.機能構成
本節では、本実施形態の機能構成について説明する。記憶部12に記憶されているソフトウェアによる情報処理がハードウェアの一例である制御部11によって具体的に実現されることで、制御部11(情報管理システム1が備えるプロセッサ)に含まれる各機能部として実行されうる。
【0025】
図4は、サーバ装置10(制御部11)、及び管理者端末20(制御部21)によって実現される機能を示すブロック図である。
【0026】
図4Aに示すように、サーバ装置10(制御部11)は、情報入手部111と、カード表示制御部112と、カード管理部113と、カード位置変更部114と、グループ管理部115と、グループ位置変更部116と、詳細表示制御部117と、リスト表示制御部118とを備える。図4Bに示すように、管理者端末20(制御部21)は、表示部211と、操作受付部212とを備える。
【0027】
<情報入手部111>
情報入手部111は、複数の管理対象者それぞれの情報を入手するように構成される。管理対象者の情報は、予め構築され、記憶部12に記憶された人事データベースから取得されてもよいし、管理者端末20からの入力によって取得されてもよい。
【0028】
管理対象者の情報には、氏名、顔写真、社員コード、所属、雇用形態、勤務地、職種、給与(年収金額、昇給金額、及び賞与金額)等の基本情報に加えて、職務情報が含まれる。職務情報には、例えば、人事評価、職務等級、職務目標、自己評価等が含まれる。
【0029】
<カード表示制御部112及びカード管理部113>
カード表示制御部112は、複数の指標カードICを表示可能な表示領域IAに、少なくとも1つのグループ枠GFと、少なくとも1つの指標カードICとを表示させるように構成される。カード管理部113は、表示領域IAに表示される指標カードICの追加又は削除を行うように構成される。
【0030】
図5は、管理者端末20に表示される情報表示画面IDのカード表示モードの一例を示す図である。情報表示画面IDには、表示領域IAと、第1タグT1と、第2タグT2と、第1ボタンB1と、第2ボタンB2と、第3ボタンB3とが含まれる。
【0031】
第1タグT1及び第2タグT2は、表示領域IAに表示される情報を切り替える。第1タグT1は、人事データベースに含まれるデータをリスト表示するデータ表示モードに表示領域IAを切り替える。第2タグT2は、人事データベースに基づいた指標カードを表示するカード表示モードに表示領域IAを切り替える。図5では、カード表示モードが選択された(第2タグT2が押下された)状態での表示領域IAが示されている。
【0032】
第1ボタンB1は、カード表示モードにおいて、現在の指標カード及びグループの状態を保存するためのボタンである。第2ボタンB2は、カード表示モードにおいて、現在の指標カード及びグループの状態をダウンロード(エクスポート)するためのボタンである。第3ボタンB3は、カード表示モードにおいて、その他の機能を呼び出すためのボタンである。
【0033】
カード表示モードにおいて、表示領域IAは、少なくとも1つのグループ枠GFと、少なくとも1つの指標カードICとを含む。グループ枠GFは、複数の指標カードICを内部に表示可能である。指標カードICは、グループ枠GFの内側に表示される。これにより、指標カードICを分類表示することや、複数の指標カードICの表示位置をまとめて変更することが可能となる。
【0034】
指標カードICは、表示領域IAに表示されるオブジェクトであり、所定の大きさの領域を占有する。指標カードICは、指標カードICが占有する領域と、外部の領域との境界線(枠)を有する。指標カードICに属する情報は、指標カードICの枠内に表示される。指標カードICの外形は特に限定されないが、例えば四角形状とされる。
【0035】
カード表示制御部112は、表示領域IAのグループ枠GF内において、左詰め及び上詰めの表示ルールに沿って、複数の指標カードICを整列して表示させる。複数の指標カードICは、グループ枠GF内において、左右及び上下に等間隔で並んで配置される。指標カードICの左右方向の表示数及び上下方向の表示数は、それぞれ任意に設定可能である。各グループ枠GFには、所属する指標カードICの数の上限が設定されてもよい。また、カード表示制御部112は、複数のグループ枠GFを表示ルールに沿って配置した状態で表示する。複数のグループ枠GFの表示ルールは特に限定されないが、例えば、複数のグループ枠GFは上下に並べて配置される。また、カード表示制御部112は、グループ枠GF外に指標カードICを表示させてもよい。
【0036】
図6は、指標カードICの表示例と、カードメニューリストCLの一例とを示す図である。図6Aに示すように、指標カードICは、1つの指標情報CIと、カード名称CNと、メニューボタンCMと、移動操作領域OAとを含む。
【0037】
指標情報CIは、人事データベース(テーブル)に含まれるデータに対し演算処理を行った結果を示す数値である。このような指標情報CIを含む指標カードICを管理者が任意に追加又は削除できることで、表示される情報を管理者が自由に選択又は変更することができる。そのため、情報管理の利便性が向上する。
【0038】
指標情報CIは、複数の管理対象者に関する数値でもある。具体的には、指標情報CIは、複数の管理対象者が含まれる人事データベースの指定されたフィールドが含む数値に対し、統計的処理又は四則演算を行った結果の数値である。統計的処理としては、例えば、評価、等級などのランクの分布計算(一定の評価の人数のカウントなど)が含まれる。四則演算としては、例えば、給与などの数値の平均値、合計値などが含まれる。演算処理として四則演算を用いることで、管理者が都度計算をすることなく、平均値や合計値を指標カード上で容易に確認することができる。なお、指標情報CIは、数値に限定されず、統計的処理又は四則演算を行った結果をグラフなどで示したものであってもよい。
【0039】
人事データベースに含まれるデータのうち、演算処理の対象となるデータの項目(フィールド)としては、例えば、各管理対象者の評価(自己評価及び他者評価)、職務等級、目標設定の有無、給与(年収額、昇給額、及び賞与額)などが挙げられる。指標情報CIに用いられるフィールドは、これらの項目の中から選択される。
【0040】
指標カードICは、図5に示すグループ枠GF内に表示されたカード追加枠AFが、活性化された状態(アクティブ状態)で押下されることで、カード管理部113によって作成される。カード追加枠AFは、後述するグループ枠GFに対するメニュー操作を受けてカード管理部113によって活性化される。図7は、管理者端末20に表示されるカード追加画面AD1の一例を示す図である。カード追加画面AD1は、カード追加枠AFの押下により表示される。
【0041】
指標カードICは、例えば、予め作成されたグループ枠GFにおいて作成される。指標カードICは、カード追加枠AFが押下されたグループ枠GFに自動的に追加される。また、カード管理部113は、グループ枠GFに所属しない指標カードICを作成することも可能である。グループ枠GFに所属しない指標カードICは、グループ枠GFの外に配置及び表示される。
【0042】
カード管理部113は、カード追加画面AD1を介して、管理者端末20から、指標カードICに表示されるカード名称CNと、指標情報の演算処理対象として指定する参照フィールドと、計算方法(演算処理の内容)と、フィールドにおける絞り込み範囲と、表示オプションとの入力を受け付ける。
【0043】
参照フィールドでは、例えばプルダウンによる選択入力を受け付ける。図8は、参照フィールドのプルダウンメニューの展開の一例を示す図である。カード追加画面AD1の参照フィールドを押下すると、図8のように、参照フィールドの選択肢が表示される。図8に示すように、参照フィールドは、多層構造を有してもよい。例えば、「評価」フィールドの下層として、「提出状況」、「評価者」、「利用状況」などのより詳細なサブフィールドが存在してもよい。なお、複数の参照フィールドを選択することはできない。また、参照フィールドは、図8の内容に限定されない。参照フィールドとしては、人事データベースに含まれる任意のデータ(数値以外の情報も含む)が選択可能である。
【0044】
図7のカード追加画面AD1には、計算方法として、予め用意された「加算」、「平均」及び「値カウント」(条件を充足する管理対象者の数)が択一型の選択肢として表示されている。ただし、計算方法は、プルダウン式で選択可能とされてもよい。また、カード追加画面AD1には、図7に示したもの以外の演算処理(例えば「割合」など)が提示されてもよい。
【0045】
カード追加画面AD1における絞り込み範囲は、参照フィールドとして指定したフィールドの中から、さらに演算処理の対象とする情報を絞り込む条件である。例えば、「対象範囲」として、「部署」を選択し、「項目」として「営業」を選択することで、参照フィールドのうち、営業部署に所属している管理対象者のデータが演算処理の対象となる。絞り込みの項目としては、人事データベースに含まれている項目のうち、「参照フィールド」として選択された項目以外のものが使用できる。
【0046】
カード管理部113は、カード追加画面AD1において、指標情報CIの表示オプションの入力も受け付ける。表示オプションとしては、例えば、カンマの表示の有無、指標情報CIの数値の先頭又は末尾に付す単位の追加などが挙げられる。また、カード追加画面AD1には、現在の入力内容に基づいて指標カードICに表示される指標情報CIの状態(参照フィールドに対する演算結果及び表示オプションの反映状況)が確認表示される。また、表示オプションは、図7の内容に限定されない。表示オプションには、統計的処理又は四則演算を行った結果に関するグラフなどの表示の有無を選択するものが含まれてもよい。
【0047】
カード追加画面AD1は、キャンセルボタンAB1と、保存ボタンAB2とを含む。キャンセルボタンAB1の押下により、カード追加画面AD1への入力内容が破棄される。保存ボタンAB2の押下により、入力された内容に基づいて、押下されたカード追加枠AFと同じグループ枠GF内に指標カードICが作成される。
【0048】
図6Bに示すように、カード表示制御部112は、演算処理でエラーが発生した際に、指標カードICにエラーラベルELを付与する。これにより、指標カードICに不適切な演算結果が表示されることを抑制できると共に、管理者によるエラーの発見が容易となる。例えば、カード表示制御部112は、数値ではない参照フィールドに加算を指示した場合のように、演算処理の内容と参照フィールドとの組み合わせが不適切な場合や、参照フィールドに数値が存在しいない場合などに、指標カードIC内において、指標情報CIを例えば「---」のように記号等で代替表示した上で、エラーラベルELを表示させる。
【0049】
図6Cに示すように、カード表示制御部112は、指標カードIC内に、指標情報CIに関連するサムネイルTHを表示させてもよい。これにより、指標情報CIを構成するデータの把握が容易となる。例えば、カード表示制御部112は、例えば、演算処理の対象となったデータが属する管理対象者の顔画像をサムネイルTHとして表示する。
【0050】
カード表示制御部112は、指標情報CIを、数値に替えて、又は数値に加えて、グラフ、アイコン等のグラフィックを用いて表示してもよい。
【0051】
指標カードICに表示されるカード名称CNは、カード追加画面AD1で管理者が任意に付した識別名(タイトル)である。
【0052】
指標カードICに表示されるメニューボタンCMは、図6Dに示すカードメニューリストCLを呼び出すボタンである。カードメニューリストCLは、メニューボタンCMの押下によって、情報表示画面IDに表示される。カードメニューリストCLには、「指標カードの編集」、「対象データの絞り込み」、「指標カードの複製」、及び「指標カードの削除」のコマンドが含まれる。
【0053】
カードメニューリストCLにおいて「指標カードの編集」が選択されると、図7のカード追加画面AD1と同様の画面が「カード編集画面」として表示される。カード編集画面では、選択された指標カードICに関する設定済みの情報(名称、参照フィールド、計算方法等)が予め入力されている。カード管理部113は、カード編集画面の入力に基づいて、指標情報を更新する。カード表示制御部112は、更新された指標情報に基づいて、指標カードICを再表示する。
【0054】
カードメニューリストCLにおいて「対象データの絞り込み」が選択されると、指標カードICが参照している対象データに対し、リスト表示制御部118によるリストの表示が行われる。リスト表示制御部118の処理については後述する。
【0055】
カードメニューリストCLにおいて「指標カードの複製」が選択されると、カード管理部113によって、選択された指標カードICを複製した指標カードICが表示領域IA(例えば、同じグループ枠GF内)に追加される。
【0056】
カードメニューリストCLにおいて「指標カードの削除」が選択されると、カード管理部113によって、選択された指標カードICが表示領域IAから削除される。
【0057】
カード管理部113は、指標カードIC毎に、閲覧条件及び編集条件を設定してもよい。カード表示制御部112は、閲覧条件を充足しない(閲覧用の権限を有しない)管理者端末20には、当該指標カードICを表示させない。また、カード管理部113は、編集条件を充足しない(編集用の権限を有しない)管理者端末20からの当該指標カードの編集を受け付けない。
【0058】
<カード位置変更部114>
カード位置変更部114は、ドラッグ操作による指標カードICの表示領域IA内での自由移動の入力を受け付け、指標カードICが移動された位置に応じて表示領域IAにおける指標カードICの表示位置を変更するように構成される。これにより、管理者が任意の位置及び順序で複数の指標カードICを並べることができるため、情報の視認性及び管理性を高められる。また、指標カードICが自由移動可能であることで、管理者による指標カードICの移動の操作性が高められる。さらに、指標カードICの自由移動によって、例えば図5の上から2つ目のグループ枠GFのように、指標カードICの行毎の列数を変えるなどの配置の自由度が高められる。なお、「ドラッグ操作」とは、管理者端末20の入力部24によって操作される画面上のポインタによって指標カードICを選択し、指標カードICが選択された状態でポインタを動かすことで指標カードICをドラッグする操作を意味する。
【0059】
カード位置変更部114は、複数の指標カードICそれぞれに対し、移動の入力を個別に受け付ける。すなわち、カード位置変更部114は、複数の指標カードICを一つずつ移動させる。
【0060】
具体的には、後述するグループ枠GFに対するメニュー操作を受けて、カード位置変更部114は、図6Aに示す各指標カードICの移動操作領域OAを活性化させ、移動の入力操作を受け付ける状態とする。移動操作領域OAが活性化されていない状態では、移動操作領域OAを選択しても指標カードICを移動させることはできない。なお、カード位置変更部114は、図5の情報表示画面IDにおける第3ボタンB3による操作(第3ボタンB3から呼び出されるメニューに含まれる、指標カード移動コマンドの選択)によって、指標カードIC(グループ枠GFに所属しない指標カードICを含む)の移動操作領域OAを活性化させてもよい。
【0061】
移動操作領域OAの活性化後、カード位置変更部114は、移動対象となる指標カードICに含まれる移動操作領域OAに対する選択を受け付け、移動操作領域OAが選択された状態でのドラッグ操作により、指標カードICの移動の入力を受け付ける。これにより、簡潔な操作で任意の位置に指標カードICを移動させることや、指標カードIC同士の位置を入れ替えることができる。
【0062】
具体的には、画面上のポインタを移動操作領域OAに重ねた状態で移動操作領域OAを選択(押下)し、移動操作領域OAを選択した状態でポインタを任意の位置まで例えばドラッグ操作によって移動させ、移動の終点でポインタによる選択を解除して指標カードICをドロップすることで、指標カードICが移動する。指標カードICの移動の完了後、後述するグループ枠GFに対するメニュー操作を受けて、カード位置変更部114は、移動操作領域OAを不活性の状態(非アクティブ状態)に戻す。
【0063】
カード位置変更部114は、指標カードICのドロップされた位置に基づいて、カード表示制御部112の表示ルールに合わせて指標カードICが整列するように、指標カードICの位置を調整する。つまり、カード位置変更部114は、複数の指標カードICが、左詰め及び上詰め、かつ等間隔で配置されるように位置を調整する。
【0064】
具体的には、カード位置変更部114は、グループ枠GF内の指標カードICがドロップされた位置の左方又は上方に指標カードICを表示可能な領域がある場合は、当該指標カードICを左又は上にスライドさせる。また、カード位置変更部114は、グループ枠GF内の指標カードICがドロップされた位置が他の指標カードICと重なる場合は、当該指標カードIC又は他の指標カードICを左右又は上下にスライドさせて、並べて配置する。例えば、カード位置変更部114は、移動対象の指標カードICが、他の指標カードICの上方の空隙でドロップされた場合は、他の指標カードICを下方にスライドさせ、他の指標カードICが表示されていた位置に当該指標カードICを移動させる。カード位置変更部114は、ドラッグ中に、指標カードICが移動可能な領域を表示させてもよい。
【0065】
なお、カード位置変更部114は、自由移動によって、指標カードICを任意の位置(行列状に整列されない自由な位置)に表示させてもよい。
【0066】
カード位置変更部114は、グループ枠GFの外への指標カードICの位置変更を制限する。これにより、指標カードICが意図せず他のグループ枠GFに移動してしまうことを抑制できるため、指標カードICの管理性が向上する。例えば、カード位置変更部114は、指標カードICのグループ枠GF外へのドラッグを規制する。また、カード位置変更部114は、指標カードICがグループ枠GF外へドラッグされた際に、当該指標カードICの移動をキャンセルして、元の位置に戻してもよい。
【0067】
<グループ管理部115>
グループ管理部115は、グループ枠GFの追加又は削除を行うように構成される。図9は、管理者端末20に表示されるグループ追加画面AD2の一例と、グループメニューリストGLの一例とを示す図である。
【0068】
グループ管理部115は、図5の情報表示画面IDにおいてグループ作成の入力を受け付けて、図9Aのグループ追加画面AD2を表示させる。グループ作成の入力は、例えば、図5の表示領域IAのグループ枠GFの外側の領域(グループ枠GFが1つもない場合は表示領域IAの任意の領域)を押下することや、第3ボタンB3から呼び出されるメニューから選択することで行われる。
【0069】
グループ管理部115は、図9Aのグループ追加画面AD2を介して、管理者端末20から、グループ枠GFに表示されるグループ名称GNの入力を受け付ける。グループ追加画面AD2は、キャンセルボタンAB3と、保存ボタンAB4とを含む。キャンセルボタンAB3の押下により、グループ追加画面AD2への入力内容が破棄される。保存ボタンAB4の押下により、入力された内容に基づいて、グループ枠GFが作成される。
【0070】
図5に示すように、グループ枠GFの内部には、指標カードICと、カード追加枠AFと、グループ名称GNと、移動操作領域GAと、更新ボタンGRと、メニューボタンGMとが配置される。更新ボタンGRが押下されると、カード管理部113によってグループ枠GF内の各指標カードICの指標情報が更新される。
【0071】
グループ枠GFに表示されるメニューボタンGMは、図9Bに示すグループメニューリストGLを呼び出すボタンである。グループメニューリストGLは、メニューボタンGMの押下によって、情報表示画面IDに表示される。グループメニューリストGLには、「指標カードの追加・編集」、「グループ名の編集」、「グループの並び替え」、「グループの複製」、及び「グループの削除」のコマンドが含まれる。
【0072】
グループメニューリストGLにおいて「指標カードの追加・編集」が選択されると、図5のカード追加枠AFがカード管理部113によって活性化され、カード管理部113による指標カードICの追加が可能となる。また、各指標カードICの移動操作領域OAがカード位置変更部114によって活性化され、指標カードICの移動が可能となる。カード追加枠AF及び移動操作領域OAが活性化された状態で、再度「指標カードの追加・編集」が選択されると、これらが不活性の状態に戻される。なお、「指標カードの追加」と「指標カードの並び替え」とが、互いに独立したメニューとして表示されてもよいし、「指標カードの追加・編集」のサブメニューとして、「指標カードの追加」と「指標カードの並び替え」とが表示されてもよい。
【0073】
グループメニューリストGLにおいて「グループ名の編集」が選択されると、図9Aのグループ追加画面AD2と同様の画面が「グループ編集画面」として表示される。グループ編集画面では、選択されたグループ枠GFの名称が予め入力されている。グループ管理部115は、グループ編集画面の入力に基づいて、グループ名称GNを更新する。カード表示制御部112は、更新された指標情報に基づいて、グループ枠GFを再表示する。
【0074】
グループメニューリストGLにおいて「グループの並び替え」が選択されると、グループ位置変更部116によるグループ枠GFの移動が行われる。グループ位置変更部116の処理については後述する。
【0075】
グループメニューリストGLにおいて「グループの複製」が選択されると、グループ管理部115によって、選択されたグループ枠GFを複製したグループ枠GFが表示領域IAに追加される。このとき、グループ枠GFに含まれる指標カードICも複製される。
【0076】
グループメニューリストGLにおいて「グループの削除」が選択されると、グループ管理部115によって、選択されたグループ枠GFが内部の指標カードICと共に表示領域IAから削除される。
【0077】
<グループ位置変更部116>
グループ位置変更部116は、グループ枠GFの移動の入力を受け付け、表示領域におけるグループ枠GFの表示位置を変更するように構成される。これにより、管理者が任意の位置及び順序で複数のグループ枠GFを並べることができるため、情報の視認性及び管理性を高められる。
【0078】
具体的には、グループメニューリストGLにおいて「グループの並び替え」が選択されると、グループ位置変更部116は、図5に示す移動操作領域GAを活性化させ、移動の入力操作を受け付ける状態とする。換言すれば、「グループの並び替え」の入力がない場合は、移動操作領域GAは活性化されておらず、移動操作領域GAを選択してもグループ枠GFを移動させることはできない。
【0079】
移動操作領域GAの活性化後、グループ位置変更部116は、移動対象となるグループ枠GFに含まれる移動操作領域GAに対する選択を受け付け、移動操作領域GAが選択された状態でのドラッグ操作により、グループ枠GFの移動の入力を受け付ける。
【0080】
具体的には、画面上のポインタを移動操作領域GAに重ねた状態で移動操作領域GAを選択(押下)し、移動操作領域GAを選択した状態でポインタを任意の位置まで例えばドラッグ操作によって移動させ移動の終点でポインタによる選択を解除してグループ枠GFをドロップすることで、グループ枠GFが移動する。グループ枠GFの移動の完了後、グループメニューリストGLにおける「グループの並び替え」の入力を受けて、グループ位置変更部116は、移動操作領域GAを不活性の状態に戻す。
【0081】
グループ位置変更部116は、グループ枠GFのドロップされた位置に基づいて、グループ枠GFの位置を上詰め、かつ等間隔で配置されるように位置を調整する。グループ位置変更部116は、ドラッグ中に、グループ枠GFが移動可能な領域を表示させてもよい。
【0082】
<詳細表示制御部117>
詳細表示制御部117は、指定された指標カードICの指標情報CIの詳細を表示させる。これにより、指標カードICからその詳細をダイレクトに表示させることができるため、指標情報CIの内容確認が容易となる。「指標情報CIの詳細」には、例えば、指標情報CIを構成するデータ(フィールド)、関連する管理対象者に関する情報や、対象となる指標カードICの設定情報(例えば、参照フィールドや閲覧権限など)等が含まれる。
【0083】
具体的には、詳細表示制御部117は、指標カードICに含まれる情報表示指示領域DA(図6A参照)への入力を受け付け、情報表示指示領域DAへの入力があった指標カードICの指標情報CIの詳細を表示させる。情報表示指示領域DAは、指標カードICの内部領域のうち、メニューボタンCM及び移動操作領域OA以外の領域である。また、情報表示指示領域DAの面積は、移動操作領域OAの面積よりも大きい。これにより、詳細情報を確認する際に、誤って移動操作領域OAを選択することを抑制できる。また、情報表示指示領域DAの面積が大きくなることで詳細情報の表示操作が容易となる。
【0084】
<リスト表示制御部118>
リスト表示制御部118は、人事データベースから、指定された指標カードICの指標情報CIに関連するデータを抽出したリストを表示させるように構成される。これにより、指標カードICに基づいた情報の抽出及びソートを容易に行うことができる。
【0085】
図6Dに示すカードメニューリストCLにおいて「対象データの絞り込み」が選択されると、リスト表示制御部118は、図5の情報表示画面IDをデータ表示モードに切り替える。図10は、管理者端末20に表示される情報表示画面IDのデータ表示モードの一例を示す図である。
【0086】
データ表示モードでは、表示領域IAには、人事データベースに登録されている管理対象者のデータがリスト表示される。カードメニューリストCLから対象データの絞り込みが選択された場合は、リスト表示制御部118は、カードメニューリストCLが表示された指標カードICの演算対象となっている管理対象者のデータのみを表示領域IAに表示させる。また、指標カードICにおいて、参照フィールドの絞り込み範囲が設定されている場合は、この範囲でデータを絞り込んだ結果が表示領域IAに表示される。また、データ表示モードで表示領域IAに表示される内容は、図10の内容に限定されない。データ表示モードでは、表示領域IAに人事データベースに含まれる図10の内容以外のデータが表示されてもよい。また、表示領域IAの表示内容に、各管理対象者のデータを参照して詳細情報を閲覧するためのリンクが付されてもよい。
【0087】
<表示部>
管理者端末20の表示部211は、サーバ装置10から送信されてきた画面データが示す画面を表示する。
【0088】
<操作受付部>
管理者端末20の操作受付部212は、管理者端末20を利用するユーザ(管理者)による操作を受け付ける。
【0089】
3.情報処理方法
本節では、サーバ装置10の情報処理方法について説明する。この情報処理方法は、サーバ装置10の各部が、各ステップとしてコンピュータにより実行される。
【0090】
具体的には、この情報処理方法は、カード表示制御ステップと、カード管理ステップと、カード位置変更ステップと、グループ位置変更ステップとを備える。カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを表示可能な表示領域に、少なくとも1つの指標カードを表示させる。カード管理ステップでは、表示領域に表示される指標カードの追加又は削除を行う。カード位置変更ステップでは、ドラッグ操作による指標カードの表示領域内での自由移動の入力を受け付け、指標カードが移動された位置に応じて表示領域における指標カードの表示位置を変更する。グループ位置変更ステップでは、グループ枠の移動の入力を受け付け、表示領域におけるグループ枠の表示位置を変更する。
【0091】
<指標カードの作成>
図11は、情報管理システム1によって実行される情報処理(指標カードの作成処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0092】
指標カードの作成処理は、管理者が管理者端末20からサーバ装置10に指標カードの作成を指示することから開始される(アクティビティA101)。サーバ装置10は、指標カードの作成指示を受けて、カード追加画面を管理者端末20に表示させる(アクティビティA102)。管理者は管理者端末20に表示されたカード追加画面に対し、指標カード作成に必要な情報(名称、参照フィールド等)を入力する(アクティビティA103)。
【0093】
カード追加画面に入力された情報は、管理者端末20からサーバ装置10に送信される(アクティビティA104)。サーバ装置10は、入力された情報に基づいて、指標カードを作成する(カード管理ステップ、アクティビティA105)。指標カードの作成後、サーバ装置10は、指標カードを追加した表示領域を管理者端末20に表示させる(カード表示制御ステップ、アクティビティA106)。これにより、管理者端末20に作成した指標カードを含む表示領域が表示される(アクティビティA107)。
【0094】
<指標カードの削除>
図12は、情報管理システム1によって実行される情報処理(指標カードの削除処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0095】
指標カードの削除処理は、管理者が管理者端末20からサーバ装置10に指標カードの削除を指示することから開始される(アクティビティA201)。サーバ装置10は、指標カードの削除指示を受けて、対象の指示カードを削除する(カード管理ステップ、アクティビティA202)。指標カードの削除後、サーバ装置10は、指標カードを削除した表示領域を管理者端末20に表示させる(カード表示制御ステップ、アクティビティA203)。これにより、管理者端末20に指標カードが削除された表示領域が表示される(アクティビティA204)。
【0096】
指標カードの編集処理、グループ枠の削除処理及び編集処理についても、指標カードの削除処理と同様のフロー(指標カードの「削除」を「編集」に置き換えたフロー、及び/又は「指標カード」を「グループ枠」に置き換えたフロー)によって実行される。
【0097】
<指標カードの移動>
図13は、情報管理システム1によって実行される情報処理(指標カードの移動処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0098】
指標カードの移動処理は、管理者が管理者端末20からサーバ装置10に指標カードの移動を指示することから開始される(アクティビティA301)。サーバ装置10は、指標カードの移動指示を受けて、指示カードの移動操作領域を活性化する(アクティビティA302)。移動操作領域の活性化後、管理者は、管理者端末20において指標カードに対しドラッグ操作及びドロップ操作を行う(アクティビティA303)。サーバ装置10は、指標カードが移動された位置に応じて表示領域における指標カードの表示位置を変更する(カード位置変更ステップ、アクティビティA304)。指標カードの位置変更後、サーバ装置10は、指標カードを移動させた表示領域を管理者端末20に表示させる(カード表示制御ステップ、アクティビティA305)。これにより、管理者端末20に指標カードが移動した表示領域が表示される(アクティビティA306)。
【0099】
<グループ枠の移動>
図14は、情報管理システム1によって実行される情報処理(グループ枠の移動処理)の流れを示すアクティビティ図である。以下では、このアクティビティ図の各アクティビティに沿って、情報処理を説明する。
【0100】
グループ枠の移動処理は、管理者が管理者端末20からサーバ装置10にグループ枠の移動を指示することから開始される(アクティビティA401)。サーバ装置10は、グループ枠の移動指示を受けて、グループ枠の移動操作領域を活性化する(アクティビティA402)。移動操作領域の活性化後、管理者は、管理者端末20においてグループ枠に対しドラッグ操作及びドロップ操作を行う(アクティビティA403)。サーバ装置10は、グループ枠が移動された位置に応じて表示領域におけるグループ枠及び指標カードの表示位置を変更する(グループ位置変更ステップ、アクティビティA404)。グループ枠の位置変更後、サーバ装置10は、グループ枠を移動させた表示領域を管理者端末20に表示させる(カード表示制御ステップ、アクティビティA405)。これにより、管理者端末20にグループ枠が移動した表示領域が表示される(アクティビティA406)。
【0101】
4.作用
本実施形態の作用をまとめると、次の通りとなる。指標カードICによって管理対象者のグループに対する情報を確認することができる。そのため、管理対象者のグループに対する情報管理が容易となる。
【0102】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されることなく、その発明の技術的思想を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
【0103】
5.その他
上記実施形態では、サーバ装置10が種々の記憶・制御を行ったが、サーバ装置10に代えて、複数の外部装置が用いられてもよい。すなわち、種々の情報やプログラムは、ブロックチェーン技術等を用いて複数の外部装置に分散して記憶されてもよい。
【0104】
本実施形態の態様は、情報管理システム1に限定されず、情報処理方法であっても、プログラムであってもよい。情報管理方法は、情報管理システム1の各ステップを備える。プログラムは、コンピュータに、情報管理システム1の各ステップを実行させる。
【0105】
次に記載の各態様で提供されてもよい。
【0106】
(1)情報管理システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを表示可能な表示領域に、少なくとも1つの前記指標カードを表示させ、ここで、前記指標カードは、人事データベースに含まれるデータに対し演算処理を行った結果を示す指標情報を含み、カード管理ステップでは、前記表示領域に表示される前記指標カードの追加又は削除を行う、情報管理システム。
【0107】
(2)上記(1)に記載の情報管理システムにおいて、前記演算処理は、前記人事データベースの指定されたフィールドが含む数値に対する四則演算である、情報管理システム。
【0108】
(3)上記(1)又は(2)に記載の情報管理システムにおいて、前記カード表示制御ステップでは、前記演算処理でエラーが発生した際に、前記指標カードにエラーラベルを付与する、情報管理システム。
【0109】
(4)上記(1)から(3)のいずれか1つに記載の情報管理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、カード位置変更ステップでは、ドラッグ操作による前記指標カードの前記表示領域内での自由移動の入力を受け付け、前記指標カードが移動された位置に応じて前記表示領域における前記指標カードの表示位置を変更する、情報管理システム。
【0110】
(5)情報管理システムであって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成され、カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを表示可能な表示領域に、少なくとも1つの前記指標カードを表示させ、ここで、前記指標カードは、複数の管理対象者に関する指標情報を含み、カード位置変更ステップでは、ドラッグ操作による前記指標カードの前記表示領域内での自由移動の入力を受け付け、前記指標カードが移動された位置に応じて前記表示領域における前記指標カードの表示位置を変更する、情報管理システム。
【0111】
(6)上記(4)又は(5)に記載の情報管理システムにおいて、前記カード位置変更ステップでは、前記指標カードに含まれる移動操作領域に対する選択を受け付け、前記移動操作領域が選択された状態での前記ドラッグ操作により、前記指標カードの移動の入力を受け付ける、情報管理システム。
【0112】
(7)上記(4)から(6)のいずれか1つに記載の情報管理システムにおいて、前記表示領域は、複数の前記指標カードを内部に表示可能な少なくとも1つのグループ枠を含む、情報管理システム。
【0113】
(8)上記(7)に記載の情報管理システムにおいて、前記カード位置変更ステップでは、前記グループ枠の外への前記指標カードの位置変更を制限する、情報管理システム。
【0114】
(9)上記(7)又は(8)に記載の情報管理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、グループ位置変更ステップでは、前記グループ枠の移動の入力を受け付け、前記表示領域における前記グループ枠の表示位置を変更する、情報管理システム。
【0115】
(10)上記(1)から(9)のいずれか1つに記載の情報管理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、詳細表示制御ステップでは、指定された前記指標カードの前記指標情報の詳細を表示させる、情報管理システム。
【0116】
(11)上記(1)から(10)のいずれか1つに記載の情報管理システムにおいて、前記カード表示制御ステップでは、前記指標カード内に、前記指標情報に関連するサムネイルを表示させる、情報管理システム。
【0117】
(12)上記(1)から(11)のいずれか1つに記載の情報管理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、リスト表示制御ステップでは、前記人事データベースから、指定された前記指標カードの前記指標情報に関連するデータを抽出したリストを表示させる、情報管理システム。
【0118】
(13)上記(4)又は(5)に記載の情報管理システムにおいて、前記プロセッサは、次のステップをさらに実行可能に構成され、詳細表示制御ステップでは、前記指標カードに含まれる情報表示指示領域への入力を受け付け、前記情報表示指示領域への入力があった前記指標カードの前記指標情報の詳細を表示させ、前記カード位置変更ステップでは、前記指標カードに含まれる移動操作領域に対する選択を受け付け、前記移動操作領域が選択された状態での前記ドラッグ操作により、前記指標カードの移動の入力を受け付け、前記情報表示指示領域の面積は、前記移動操作領域の面積よりも大きい、情報管理システム。
【0119】
(14)情報管理方法であって、上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の情報管理システムの各ステップを備える、情報管理方法。
【0120】
(15)プログラムであって、コンピュータに、上記(1)から(13)のいずれか1つに記載の情報管理システムの各ステップを実行させる、プログラム。
もちろん、この限りではない。
【0121】
最後に、本開示に係る種々の実施形態を説明したが、これらは、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。当該新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。当該実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
【符号の説明】
【0122】
1 :情報管理システム
2 :通信回線
10 :サーバ装置
11 :制御部
12 :記憶部
13 :通信部
14 :通信バス
20 :管理者端末
21 :制御部
22 :記憶部
23 :通信部
24 :入力部
25 :出力部
26 :通信バス
111 :情報入手部
112 :カード表示制御部
113 :カード管理部
114 :カード位置変更部
115 :グループ管理部
116 :グループ位置変更部
117 :詳細表示制御部
118 :リスト表示制御部
211 :表示部
212 :操作受付部
【要約】
【課題】管理対象者のグループに対する情報管理が容易となる情報管理システム等を提供する。
【解決手段】本発明の一態様によれば、情報管理システムが提供される。この情報管理システムは、プロセッサを備える。プロセッサは、次の各ステップを実行可能に構成される。カード表示制御ステップでは、複数の指標カードを表示可能な表示領域に、少なくとも1つの指標カードを表示させる。指標カードは、人事データベースに含まれるデータに対し演算処理を行った結果を示す指標情報を含む。カード管理ステップでは、表示領域に表示される指標カードの追加又は削除を行う。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14