特許 7506248 情報多重化方法、装置及びユーザ機器

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)

(12)【公報種別】特許公報(B2)

(11)【特許番号】

(24)【登録日】2024-06-17

(45)【発行日】2024-06-25

(54)【発明の名称】情報多重化方法、装置及びユーザ機器

(51)【国際特許分類】

   H04W 72/21 20230101AFI20240618BHJP

   H04W 24/10 20090101ALI20240618BHJP

   H04W 28/04 20090101ALI20240618BHJP

   H04W 28/06 20090101ALI20240618BHJP

   H04W 72/0446 20230101ALI20240618BHJP

   H04W 72/566 20230101ALI20240618BHJP

【ＦＩ】

H04W72/21

H04W24/10

H04W28/04 110

H04W28/06 110

H04W72/0446

H04W72/566

【請求項の数】 15

(21)【出願番号】P 2023501585

(86)(22)【出願日】2021-07-08

(65)【公表番号】

(43)【公表日】2023-08-04

(86)【国際出願番号】 CN2021105302

(87)【国際公開番号】W WO2022012414

(87)【国際公開日】2022-01-20

【審査請求日】2023-01-11

(31)【優先権主張番号】202010670865.4

(32)【優先日】2020-07-13

(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN

(73)【特許権者】

【識別番号】517372494

【氏名又は名称】維沃移動通信有限公司

【氏名又は名称原語表記】ＶＩＶＯ ＭＯＢＩＬＥ ＣＯＭＭＵＮＩＣＡＴＩＯＮ ＣＯ．， ＬＴＤ．

【住所又は居所原語表記】Ｎｏ．１， ｖｉｖｏ Ｒｏａｄ， Ｃｈａｎｇ’ａｎ， Ｄｏｎｇｇｕａｎ，Ｇｕａｎｇｄｏｎｇ ５２３８６３， Ｃｈｉｎａ

(74)【代理人】

【識別番号】110002871

【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所

(72)【発明者】

【氏名】李 娜

【審査官】桑江 晃

(56)【参考文献】

【文献】特表２０１７－５３９１２４（ＪＰ，Ａ）

【文献】Huawei, HiSilicon，Discussion on UCI feedback for URLLC[online]，3GPP TSG RAN WG1 adhoc_NR_AH_1801 R1-1800054，Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_AH/NR_AH_1801/Docs/R1-1800054.zip>，2018年01月26日，１－１３頁

(58)【調査した分野】(Int.Cl.，ＤＢ名)

Ｈ０４Ｗ ４／００ － ９９／００

３ＧＰＰ ＴＳＧ ＲＡＮ ＷＧ１－４

ＳＡ ＷＧ１－４

ＣＴ ＷＧ１，４

(57)【特許請求の範囲】

【請求項1】

情報多重化方法であって、
上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、ユーザ機器ＵＥは、少なくとも一つの上りリンク制御情報ＵＣＩを前記上りリンクデータチャネル上に多重化し、且つ前記少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、前記少なくとも一つのＵＣＩをコーディングすることを含み、
ここで、前記少なくとも一つのＵＣＩは、前記少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩであり、
前記の、前記少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、前記少なくとも一つのＵＣＩをコーディングすることは、
前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報にそれぞれ対応する第一の情報に基づいて、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングすることであって、前記第一の情報は、ビット数、コーディングが占有する必要のあるリソースエレメントＲＥの数とオフセット量のうちの少なくとも一つを含むこと、
又は、
前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩを含めば、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングすること、
又は、
前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、前記第二のＣＳＩを廃棄し、且つ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングすること、
又は、
前記上りリンクデータチャネルには、配置許可ＣＧ－ＵＣＩが乗せられており、前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、
前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングし、又は、前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングすること、
又は、
前記上りリンクデータチャネルには、ＣＧ－ＵＣＩが乗せられており、前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、
前記第二のＣＳＩを廃棄し、且つ前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングし、又は、前記第二のＣＳＩを廃棄し、且つ前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングすること、を含み、
ここで、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報との優先度は異なる、情報多重化方法。

【請求項2】

前記第一のＣＳＩと前記第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの異なる部分である、請求項１に記載の方法。

【請求項3】

前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度は、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度よりも高く、前記第一のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第一の部分であり、前記第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第二の部分である、請求項２に記載の方法。

【請求項4】

前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第一のＣＳＩ、前記第二のＣＳＩのコーディング方式は、
第一の予め設定される方式に従って前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングすることである、請求項１に記載の方法。

【請求項5】

前記第一の予め設定される方式は、一番目の復調リファレンス信号ＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングすることであり、
前記第二の予め設定される方式は、一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、且つ前記第一の予め設定される方式に従ってマッピングされるＵＣＩが位置するＲＥにマッピングできないことである、請求項４に記載の方法。

【請求項6】

前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、前記上りリンクデータチャネルの優先度と同じであり、又は、前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、ネットワーク機器により配置される、請求項１に記載の方法。

【請求項7】

情報多重化装置であって、前記情報多重化装置は、多重化モジュールとコーディングモジュールとを含み、
前記多重化モジュールは、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、少なくとも一つの上りリンク制御情報ＵＣＩを前記上りリンクデータチャネル上に多重化するために用いられ、
前記コーディングモジュールは、前記少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、前記少なくとも一つのＵＣＩをコーディングするために用いられ、
ここで、前記少なくとも一つのＵＣＩは、前記少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩであり、
前記コーディングモジュールは、具体的に、
前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報にそれぞれ対応する第一の情報に基づいて、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングすることであって、前記第一の情報は、ビット数、コーディングが占有する必要のあるリソースエレメントＲＥの数とオフセット量のうちの少なくとも一つを含むこと、
又は、
前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩを含めば、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングすること、
又は、
前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、前記第二のＣＳＩを廃棄し、且つ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングすること、
又は、
前記上りリンクデータチャネルには、配置許可ＣＧ－ＵＣＩが乗せられており、前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、
前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングし、又は、前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングすること、
又は、
前記上りリンクデータチャネルには、ＣＧ－ＵＣＩが乗せられており、前記少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、
前記第二のＣＳＩを廃棄し、且つ前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングし、又は、前記第二のＣＳＩを廃棄し、且つ前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度が前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記ＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第一のＣＳＩをそれぞれコーディングすること、を実行するために用いられ、
ここで、前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報との優先度は異なる、情報多重化装置。

【請求項8】

前記第一のＣＳＩと前記第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの異なる部分である、請求項７に記載の装置。

【請求項9】

前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度は、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度よりも高く、前記第一のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第一の部分であり、前記第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第二の部分である、請求項８に記載の装置。

【請求項10】

前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、前記第一のＣＳＩ、前記第二のＣＳＩのコーディング方式は、
第一の予め設定される方式に従って前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って前記第一のＣＳＩのコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ前記第二のＣＳＩを前記第一のＣＳＩの後にマッピングし、且つ前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を前記第一のＣＳＩ又は前記第二のＣＳＩの後にマッピングすること、
又は、
第一の予め設定される方式に従ってそれぞれ前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルと前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の後にマッピングすること、
又は、
第一の予め設定される方式に従って前記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って前記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを前記上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングすることである、請求項７に記載の装置。

【請求項11】

前記第一の予め設定される方式は、一番目の復調リファレンス信号ＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングすることであり、
前記第二の予め設定される方式は、一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、且つ前記第一の予め設定される方式に従ってマッピングされるＵＣＩが位置するＲＥにマッピングできないことである、請求項１０に記載の装置。

【請求項12】

前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、前記上りリンクデータチャネルの優先度と同じであり、又は、前記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、ネットワーク機器により配置される、請求項７に記載の装置。

【請求項13】

プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含み、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、請求項１から６のいずれか１項に記載の情報多重化方法のステップを実現する、ユーザ機器ＵＥ。

【請求項14】

プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、請求項１から６のいずれか１項に記載の情報多重化方法のステップを実現する、可読記憶媒体。

【請求項15】

少なくとも一つのプロセッサにより実行されて、請求項１から６のいずれか１項に記載の情報多重化方法を実現する、コンピュータプログラム。

【発明の詳細な説明】

【技術分野】

【0001】

（関連出願の相互参照）
本出願は、２０２０年０７月１３日に中国で提出された中国特許出願番号２０２０１０６７０８６５．４の優先権を主張しており、同出願の内容のすべては、ここに参照として取り込まれる。

【0002】

本出願は、通信技術分野に属し、具体的に情報多重化方法、装置及びユーザ機器に関する。

【背景技術】

【0003】

ニューラジオ（ｎｅｗ ｒａｄｉｏ、ＮＲ）システムでは、ユーザ機器（ｕｓｅｒ ｅｑｕｉｐｍｅｎｔ、ＵＥ）は、異なる業務をサポートすることができ、例えばＵＥは、低遅延で信頼性の高い業務（ＵＲＬＬＣ業務）をサポートすることができるとともに、大容量で高速な業務（ｅＭＢＢ業務）をサポートすることもできる。しかしながら、異なるチャネルが異なる開始シンボルと長さを有するため、伝送リソース時間領域が重なることがある。

【0004】

現在、同じ優先度の物理上りリンク制御チャネル（ｐｈｙｓｉｃａｌ ｕｐｌｉｎｋ ｃｏｎｔｒｏｌ ｃｈａｎｎｅｌ、ＰＵＣＣＨ）が物理上りリンク共有チャネル（ｐｈｙｓｉｃａｌ ｕｐｌｉｎｋ ｓｈａｒｅｄ ｃｈａｎｎｅｌ、ＰＵＳＣＨ）の時間領域リソースと重なると、ＵＥは、上りリンク制御情報（ｕｐｌｉｎｋ ｃｏｎｔｒｏｌ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ、ＵＣＩ）をＰＵＳＣＨ上に多重化して伝送することができる一方、優先度の異なるＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なると、ＵＥは、低優先度のチャネルの伝送をキャンセルし、高優先度のチャネルのみを伝送する。

【0005】

しかしながら、優先度の異なるＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨについて、ＵＥが低優先度のチャネルの伝送をキャンセルするため、低優先度のチャネルで乗せられるＵＣＩを伝送することができなくなり、それによって上りリンク伝送の性能が低下する。

【発明の概要】

【発明が解決しようとする課題】

【0006】

本出願の実施例の目的は、ＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なると、低優先度のチャネルで乗せられるＵＣＩを伝送することができなくなり、それによって上りリンク伝送の性能が低下するという問題を解決できる情報多重化方法、装置及びユーザ機器を提供することである。

【課題を解決するための手段】

【0007】

上記技術問題を解決するために、本出願は、以下のように実現される。

【0008】

第一の態様によれば、本出願の実施例は、ＵＥに用いられる情報多重化方法を提供し、この情報多重化方法は、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化し、且つ少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングすることを含む、ここで、少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩである。

【0009】

第二の態様によれば、本出願の実施例は、情報多重化装置を提供し、この情報多重化装置は、多重化モジュールとコーディングモジュールとを含む。ここで、多重化モジュールは、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化するために用いられる。コーディングモジュールは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングするために用いられる。ここで、少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩである。

【0010】

第三の態様によれば、本出願の実施例は、ＵＥを提供し、このＵＥは、プロセッサと、メモリと、前記メモリに記憶されており、且つ前記プロセッサ上で運行できるプログラム又は命令とを含む、前記プログラム又は命令が前記プロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の情報多重化方法のステップを実現する。

【0011】

第四の態様によれば、本出願の実施例は、可読記憶媒体を提供し、前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、前記プログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、第一の態様に記載の情報多重化方法のステップを実現する。

【0012】

第五の態様によれば、本出願の実施例は、チップを提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、第一の態様に記載の情報多重化方法を実現するために用いられる。

【発明の効果】

【0013】

本出願の実施例では、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化し、且つ少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングすることができる。優先度の異なる上りリンク制御チャネルと上りリンクデータチャネルについて、上りリンク制御チャネルが上りリンクデータチャネルの時間領域リソースと重なると、ＵＥは、上りリンクデータチャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩの伝送を実現するように、上りリンク制御チャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することができるとともに、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいてこれらのＵＣＩをコーディングすることができ、即ち優先度の異なるＵＣＩをコーディングすることにより、異なる伝送の信頼性要求を満たし、それによって上りリンクデータチャネルの伝送性能への影響を減少し、このようにして上りリンク伝送の性能を向上させることができる。

【図面の簡単な説明】

【0014】

【図1】本出願の実施例による情報多重化方法の概略図である。

【図2】本出願の実施例によるＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨのリソースと重なる実例の概略図のその一である。

【図3】本出願の実施例によるＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨのリソースと重なる実例の概略図のその二である。

【図4】本出願の実施例によるＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨのリソースと重なる実例の概略図のその三である。

【図5】本出願の実施例によるＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨのリソースと重なる実例の概略図のその四である。

【図6】本出願の実施例による情報多重化装置の構造概略図である。

【図7】本出願の実施例によるＵＥのハードウェア構造概略図のその一である。

【図8】本出願の実施例によるＵＥのハードウェア構造概略図のその二である。

【発明を実施するための形態】

【0015】

以下は、本出願の実施例における図面を結び付けながら、本出願の実施例における技術案を明瞭且つ完全に記述し、明らかに、記述された実施例は、本出願の一部の実施例であり、すべての実施例ではない。本出願における実施例に基づき、当業者が創造的な労力を払わない前提で得られたすべての他の実施例は、いずれも本出願の保護範囲に属する。

【0016】

本出願の明細書と特許請求の範囲における用語である「第一」、「第二」などは、類似している対象を区別するものであり、特定の順序又は前後手順を記述するためのものではない。理解すべきこととして、このように使用される用語は、適切な場合に交換可能であり、それにより本出願の実施例は、ここで図示又は記述されたもの以外の順序で実施されることが可能であり、且つ「第一」、「第二」などによって区別される対象は、一般的には同一種類であり、対象の数を限定せず、例えば第一の対象は、一つであってもよく、複数であってもよい。なお、明細書及び請求項における「及び／又は」は、接続される対象のうちの少なくとも一つを表し、文字の「／」は、一般的には前後関連対象が「又は」の関係であることを表す。

【0017】

以下では、本出願の実施例による情報多重化方法、装置及びユーザ機器に係るいくつかの概念及び／又は用語について説明する。

【0018】

ＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨの衝突処理：
同じ優先度のＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨについて、ＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なると、ＵＥは、ＵＣＩをＰＵＳＣＨ上に多重化して伝送し、且つ異なるタイプのＵＣＩ、例えばハイブリッド自動再送要求応答（ｈｙｂｒｉｄ ａｕｔｏｍａｔｉｃ ｒｅｐｅａｔ ｒｅｑｕｅｓｔ－ａｃｋｎｏｗｌｅｄｇｅ、ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）情報とチャネル状態情報（ｃｈａｎｎｅｌ ｓｔａｔｅ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ、ＣＳＩ）ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２などの信頼性要求が異なるため、異なるタイプのＵＣＩがＰＵＳＣＨ上で多重化される時のコードレートが異なるため、それぞれコーディングし、それぞれマッピングする必要がある。優先度の異なるＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨ時間領域リソースと重なると、ＵＥは、低優先度のチャネルの伝送をキャンセルし、高優先度のチャネルのみを伝送する。

【0019】

一つのＰＵＣＣＨグループ（ＰＵＣＣＨ ｇｒｏｕｐ）では、ＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨが同じサービングセルにあるか、異なるサービングセルにあるかにかかわらず、いずれもＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨの同時伝送をサポートしないため、ＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なる（部分的に重なることと、完全に重なることとを含む）と、ＵＥは、一定の時間要求を満たす場合に、該当するルールに基づいて廃棄する（例えばスケジューリング要求（Ｓｃｈｅｄｕｌｉｎｇ Ｒｅｑｕｅｓｔ、ＳＲ）ＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨ ｗｉｔｈｏｕｔ上りリンク共有チャネル（ＵＬ－ＳＣＨ）と重なり、ＵＥはＰＵＳＣＨを廃棄してＳＲ ＰＵＣＣＨを伝送する）又はＵＣＩをＰＵＳＣＨ上に多重化して伝送する（例えばＨＡＲＱ－ＡＣＫ／ＣＳＩ ＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨと重なり、ＵＥはＨＡＲＱ－ＡＣＫ／ＣＳＩをＰＵＳＣＨ上に多重化して伝送する）。具体的には、ＵＥは、まず複数のＰＵＣＣＨの間の衝突を処理し、処理の結果として１つ又は複数の重ならないＰＵＣＣＨとなり、そしてＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨとの間の衝突を処理し、ＰＵＣＣＨが一つのＰＵＳＣＨのみと重なる場合に、ＵＣＩ（ＳＲを含まない）をこのＰＵＳＣＨ上に多重化し、ＰＵＣＣＨが複数のＰＵＳＣＨと重なる場合に、ＵＥは、該当するルールに基づいて一つのＰＵＳＣＨを選択して多重化を行い、そのルールは以下のとおりである。

【0020】

第一の優先度：Ａ－ＣＳＩを有するＰＵＳＣＨであり、
第二の優先度：開始スロットが最も早いＰＵＳＣＨであり、
第三の優先度：動的にスケジューリングされるＰＵＳＣＨ＞配置許可ＰＵＳＣＨ又は半持続的なＰＵＳＣＨ（ｓｅｍｉ－ｐｅｒｓｉｓｔｅｎｔ ｏｎ ＰＵＳＣＨ）であり、
第四の優先度：位置するサービングセルの優先度インデックス（ｉｎｄｅｘ）が小さいＰＵＳＣＨ＞位置するサービングセルｉｎｄｅｘが大きいＰＵＳＣＨであり、
第五の優先度：伝送の早いＰＵＳＣＨ＞伝送の遅いＰＵＳＣＨである。

【0021】

ＮＲでは、ＰＵＣＣＨとＰＵＳＣＨの優先度メカニズム：
ＮＲでは、一つのＵＥは、異なる業務を同時にサポートすることができ、異なる業務は、異なる業務需要、例えば遅延、信頼性などの面に対応する。そのため、ＰＵＣＣＨ／ＰＵＳＣＨチャネルの優先度をマークするメカニズムを導入し、具体的に、２レベルの物理層の優先度、即ち高優先度、低優先度を導入する。例えば、ＳＲ、配置許可（ｃｏｎｆｉｇｕｒｅｄ ｇｒａｎｔ、ＣＧ）ＰＵＳＣＨ、（ｓｅｍｉ－ｐｅｒｓｉｓｔｅｎｔ ｓｃｈｅｄｕｌｉｎｇ、ＳＰＳ）ＰＤＳＣＨ及びそれがリリース（ｒｅｌｅａｓｅ）するＨＡＲＱ－ＡＣＫの優先度は、無線リソース制御（ｒａｄｉｏ ｒｅｓｏｕｒｃｅ ｃｏｎｔｒｏｌ、ＲＲＣ）シグナリングによって配置され、静的にスケジューリングされるＣＳＩ（Ｐ－ＣＳＩ）又は半静的にスケジューリングされるＣＳＩ（ＳＰ－ＣＳＩ）に対応するＰＵＣＣＨは、低優先度であり、動的にスケジューリングされるＰＤＳＣＨのＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＤＧ ＰＵＳＣＨ、Ａ－ＣＳＩ／ＳＰ－ＣＳＩに対応するＰＵＳＣＨは、対応するスケジューリングＤＣＩによって指示される。ＰＵＣＣＨの優先度は、それで乗せられるＨＡＲＱ－ＡＣＫ／ＳＲ／ＣＳＩによって決定される。異なるチャネル時間領域リソースが重なると、同じ優先度である場合に、プロトコルにより定義された多重化ルールに従って処理し、異なる優先度である場合に、ＵＥは、低優先度のチャネルを廃棄し、高優先度のチャネルを伝送する。同じ優先度と異なる優先度の両方がある場合に、ＵＥは、まずプロトコルにより定義された多重化ルールに従って処理し、そして優先度の異なるチャネルを処理する。ＵＥが異なる優先度を同時に処理する時、低優先度を廃棄し、高優先度のチャネルを伝送するのにも一定の処理時間が必要であり、プロトコルには、ＵＥが異なる優先度のチャネルを処理する時の廃棄／キャンセル時間要求が定義されている。

【0022】

指摘すべきこととして、本出願の実施例に記述された技術は、ロングタームエボリューション型（ｌｏｎｇ ｔｅｒｍ ｅｖｏｌｕｔｉｏｎ、ＬＴＥ）／ＬＴＥの進化（ＬＴＥ－Ａｄｖａｎｃｅｄ、ＬＴＥ－Ａ）システムに限定されず、他の無線通信システム、例えばシンボル分割多重接続（ｃｏｄｅ ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｍｕｌｔｉｐｌｅ ａｃｃｅｓｓ、ＣＤＭＡ）、時分割多重接続（ｔｉｍｅ ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｍｕｌｔｉｐｌｅ ａｃｃｅｓｓ、ＴＤＭＡ）、周波数分割多重接続（ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｍｕｌｔｉｐｌｅ ａｃｃｅｓｓ、ＦＤＭＡ）、直交周波数分割多重接続（ｏｒｔｈｏｇｏｎａｌ ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｍｕｌｔｉｐｌｅ ａｃｃｅｓｓ、ＯＦＤＭＡ）、単一キャリア周波数分割多重接続（ｓｉｎｇｌｅ－ｃａｒｒｉｅｒ ｆｒｅｑｕｅｎｃｙ－ｄｉｖｉｓｉｏｎ ｍｕｌｔｉｐｌｅ ａｃｃｅｓｓ、ＳＣ－ＦＤＭＡ）と他のシステムにも適用できる。本出願の実施例における用語である「システム」と「ネットワーク」は、常に交換可能に使用され、記述された技術は、以上に言及されたシステムとラジオ技術に用いられてもよく、他のシステムとラジオ技術に用いられてもよい。しかしながら、以下の記述は、例示の目的でニューラジオ（ｎｅｗ ｒａｄｉｏ、ＮＲ）システムを記述するとともに、以下の大部分の記述においてＮＲ用語を使用しており、これらの技術は、ＮＲシステム応用以外の応用、例えば第六世代（６ｔｈ Ｇｅｎｅｒａｔｉｏｎ、６Ｇ）通信システムに適用されてもよい。

【0023】

本出願の実施例におけるＵＥは、端末機器とも呼ばれてもよく、ＵＥは、携帯電話、タブレットパソコン（ｔａｂｌｅｔ ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ）、ラップトップコンピュータ（ｌａｐｔｏｐ ｃｏｍｐｕｔｅｒ）（又は、ノートパソコンと呼ばれる）、パーソナルデジタルアシスタント（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｄｉｇｉｔａｌ ａｓｓｉｓｔａｎｔ、ＰＤＡ）、パームトップコンピュータ、ネットブック、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ（ｕｌｔｒａ－ｍｏｂｉｌｅ ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ、ＵＭＰＣ）、モバイルインターネットディバイス（ｍｏｂｉｌｅ ｉｎｔｅｒｎｅｔ ｄｅｖｉｃｅ、ＭＩＤ）、ウェアラブルデバイス（ｗｅａｒａｂｌｅ ｄｅｖｉｃｅ）又は車載機器（ＶＵＥ）、歩行者端末（ＰＵＥ）などの端末側機器であってもよく、ウェアラブルデバイスは、ブレスレット、イヤホン、メガネなどを含む。説明すべきこととして、本出願の実施例ＵＥの具体的なタイプを限定するものではない。

【0024】

本出願の実施例におけるネットワーク機器は、基地局又はコアネットワークであってもよく、ここで、基地局は、ノードＢ、進化ノードＢ、アクセスポイント、ベーストランシーバステーション（ｂａｓｅ ｔｒａｎｓｃｅｉｖｅｒ ｓｔａｔｉｏｎ、ＢＴＳ）、ラジオ基地局、ラジオ送受信機、ベーシックサービスセット（ｂａｓｉｃ ｓｅｒｖｉｃｅ ｓｅｔ、ＢＳＳ）、拡張サービスセット（ｅｘｔｅｎｄｅｄ ｓｅｒｖｉｃｅ ｓｅｔ、ＥＳＳ）、Ｂノード、進化型Ｂノード（ｅＮＢ）、家庭用Ｂノード、家庭用進化型Ｂノード、ＷＬＡＮアクセスポイント、ＷｉＦｉノード、トランスミッションポイント（ｔｒａｎｓｍｉｔｔｉｎｇ ｒｅｃｅｉｖｉｎｇ ｐｏｉｎｔ、ＴＲＰ）又は当分野における他のある適切な用語と呼ばれてもよく、同じ技術的効果が達成される限り、前記基地局は、特定の技術用語に限らず、説明すべきこととして、本出願の実施例においてＮＲシステムにおける基地局のみを例にするが、基地局の具体的なタイプを限定するものではない。

【0025】

以下では、図面を結び付けながら、具体的な実施例及びその応用シナリオによって本出願の実施例による情報多重化方法を詳細に説明する。

【0026】

本出願の実施例は、情報多重化方法を提供し、図１は、本出願の実施例による情報多重化方法のフローチャートを示し、この方法はＵＥに用いられてもよい。図１に示すように、本出願の実施例による情報多重化方法は、下記のステップ２０１とステップ２０２を含んでもよい。

【0027】

ステップ２０１では、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化する。

【0028】

本出願の実施例では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩである。

【0029】

説明すべきこととして、上記少なくとも一つの上りリンク制御チャネルのうちの各上りリンク制御チャネルは、一つのＵＣＩ又は複数のＵＣＩを乗せることができる。上記少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられる一部のＵＣＩ又はすべてのＵＣＩであってもよい。例えば、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩがＳＲを含めば、上記少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩのうちのＳＲを除く他のＵＣＩである（即ち少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられる一部のＵＣＩである）。

【0030】

説明すべきこととして、上記一つのＵＣＩ又は複数のＵＣＩは、一種又は複数種のＵＣＩタイプ、例えば低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２、高優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫなどを指示する。

【0031】

選択的に、本出願の実施例では、上りリンク制御チャネルは、ＰＵＣＣＨであってもよく、上りリンクデータチャネルは、ＰＵＳＣＨであってもよい。

【0032】

選択的に、本出願の実施例では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩというタイプの情報のうちの少なくとも一つを含む。ここで、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報は、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と異なり、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの異なる部分である。

【0033】

選択的に、本出願の実施例では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含み、又は、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩを含み、又は、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含む。

【0034】

説明すべきこととして、本出願の実施例における優先度は、物理層の優先度又は優先度インデックス（ｉｎｄｅｘ）である。例えば、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報が第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と異なることは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の物理層の優先度が第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の物理層の優先度と異なり、又は第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度インデックスが第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度インデックスと異なると理解されてもよい。

【0035】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度は、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度よりも高く、第一のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第一の部分であり、第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第二の部分である。

【0036】

説明すべきこととして、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報は、高優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫ（ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）と呼ばれてもよく、上記第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報は、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫ（ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）と呼ばれてもよく、上記第一のＣＳＩは、ＣＳＩ ｐａｒｔ １と呼ばれてもよく、上記第二のＣＳＩは、ＣＳＩ ｐａｒｔ ２と呼ばれてもよい。

【0037】

選択的に、本出願の実施例では、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルが、いずれも上りリンクデータチャネルの優先度と異なり、且つ上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することができる。又は、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルのうちの一部の上りリンク制御チャネルが上りリンクデータチャネルの優先度と異なり、且つ上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することができる。

【0038】

説明すべきこととして、上記上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なることは、上りリンクデータチャネルの時間領域リソースが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと完全に重なり、又は、上りリンクデータチャネルの時間領域リソースが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと部分的に重なると理解されてもよい。

【0039】

説明すべきこととして、上記上りリンクデータチャネルは、一つの上りリンクデータチャネル又は複数の上りリンクデータチャネルであってもよい。ＵＥが少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することは、ＵＥが少なくとも一つのＵＣＩをこの上りリンクデータチャネルのうちの一つの上りリンクデータチャネル上に多重化し、又は少なくとも一つのＵＣＩをこの上りリンクデータチャネルのうちの複数の上りリンクデータチャネル上に多重化すると理解されてもよい。

【0040】

ステップ２０２では、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングする。

【0041】

選択的に、本出願の実施例では、上記少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報は、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数と、少なくとも一つのＵＣＩに含まれる情報のタイプ（即ち少なくとも一つのＵＣＩが具体的にどんな情報を含むか）とのうちの少なくとも一つを含んでもよい。

【0042】

選択的に、本出願の実施例では、上記タイプ情報は、少なくともタイプ数を含む。上記ステップ２０２は、具体的に、下記のステップ２０２ａ、ステップ２０２ｂ、ステップ２０２ｃ又はステップ２０２ｄによって実現されることができる。

【0043】

ステップ２０２ａでは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値以下である場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩをそれぞれコーディングする。

【0044】

選択的に、本出願の実施例では、上記予め設定される閾値は、プロトコルにより規定されるもの又はネットワーク機器により配置されるものであってもよい。

【0045】

選択的に、本出願の実施例では、上りリンクデータチャネル上で多重化されるＵＣＩタイプ（例えばＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２）が予め設定される閾値Ｍ（例えばＭ＝３）以下である場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングし、そうではない場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングする。

【0046】

ステップ２０２ｂでは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩをジョイントコーディングする。

【0047】

選択的に、本出願の実施例では、上りリンクデータチャネル上で多重化されるＵＣＩタイプ（例えばＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２）が予め設定される閾値Ｍ（例えばＭ＝３）よりも大きい場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、そうではない場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングする。

【0048】

ステップ２０２ｃでは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩのうちの一部のＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ少なくとも一つのＵＣＩのうちの別の一部のＵＣＩをそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングする。

【0049】

選択的に、本出願の実施例では、上りリンクデータチャネル上で多重化されるＵＣＩタイプ（例えばＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２）が予め設定される閾値Ｍ（例えばＭ＝３）よりも大きい場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２をジョイントコーディングするか又はそれぞれコーディングする。

【0050】

ステップ２０２ｄでは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩのうちのＮ個のＵＣＩを廃棄し、残りのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値以下である場合に、残りのＵＣＩをそれぞれコーディングする。

【0051】

本出願の実施例では、上記残りのＵＣＩは少なくとも一つのＵＣＩのうちのＮ個のＵＣＩを除くＵＣＩであり、Ｎは正の整数である。

【0052】

選択的に、本出願の実施例では、上りリンクデータチャネル上で多重化されるＵＣＩタイプ（例えばＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２）が予め設定される閾値Ｍ（例えばＭ＝３）よりも大きい場合に、残りのＵＣＩのタイプ数がＭ以下になるまで、低優先度のＵＣＩを廃棄し、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングする。

【0053】

選択的に、本出願の実施例では、上記ステップ２０２ｄは、具体的に、下記のステップ２０２ｄ１によって実現されることができる。

【0054】

ステップ２０２ｄ１では、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、ＵＥは、予め設定される順序に従って、順に少なくとも一つのＵＣＩのうちのＮ個のＵＣＩを廃棄する。

【0055】

本出願の実施例では、上記予め設定される順序は、少なくとも一つのＵＣＩの廃棄順序である。

【0056】

選択的に、本出願の実施例では、上記少なくとも一つのＵＣＩの廃棄順序は、順に第二のＣＳＩ、第一のＣＳＩ、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報である。

【0057】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報（及び／又は第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報）は、一つのＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブック又は複数のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを含んでもよい。

【0058】

例示的には、図２における（Ａ）に示すように、ＵＥに二つのＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックが配置されており、一方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックはスロットレベル（低優先度）であり、他方のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックはサブスロットレベル（高優先度）である。ここで、三つのＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨは、いずれもＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なる。複数の高優先度のＰＵＣＣＨが一つの低優先度のＰＵＣＣＨの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、複数の高優先度のＰＵＣＣＨと一つの低優先度のＰＵＣＣＨを多重化することができ、多重化後のＰＵＣＣＨには、複数の高優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックが乗せられている可能性があり、多重化後のＰＵＣＣＨがＰＵＳＣＨと重なる場合に、複数のＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックをＰＵＳＣＨ上に多重化し、又はＵＥは、三つのＰＵＣＣＨで乗せられるＨＡＲＱ－ＡＣＫをＰＵＳＣＨに直接多重化する。図２における（Ｂ）に示すように、二つの高優先度のＰＵＣＣＨと一つのＬＰ ＰＵＣＣＨは、いずれも一つのＬＰ ＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なり、ＵＥは、三つのＰＵＣＣＨで乗せられるＨＡＲＱ－ＡＣＫをいずれもＬＰ ＰＵＳＣＨ上に多重化することができ、この時のＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫは、二つのＨＡＲＱ－ＡＣＫコードブックを含む。

【0059】

選択的に、本出願の実施例の一実現の形態では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含む。上記ステップ２０２は、具体的に、下記のステップ２０２ｅ、ステップ２０２ｆ又はステップ２０２ｇによって実現されることができる。

【0060】

ステップ２０２ｅでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値以下である場合に、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングする。

【0061】

ステップ２０２ｆでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、ＵＥは、ネットワーク機器の配置情報に基づいて、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングする。

【0062】

理解できるように、ネットワーク機器により配置される第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報がそれぞれコーディングされる（ｓｅｐａｒａｔｅ ｃｏｄｉｎｇ）場合に、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングすることができ、ネットワーク機器により配置される第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報がジョイントコーディングされる（ｊｏｉｎｔ ｃｏｄｉｎｇ）場合に、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をジョイントコーディングすることができる。

【0063】

ステップ２０２ｇでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報にそれぞれ対応する第一の情報に基づいて、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングする。

【0064】

本出願の実施例では、上記第一の情報は、ビット数、コーディングが占有する必要のあるリソースエレメント（ｒｅｓｏｕｒｃｅ ｅｌｅｍｅｎｔ、ＲＥ）の数とオフセット量のうちの少なくとも一つを含む。

【0065】

選択的に、本出願の実施例では、ＵＥは、ＨＡＲＱ－ＡＣＫのビット数に基づいて、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングするか、それともジョイントコーディングするかを決定することができる。例えば、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのビット数がＮ１よりも小さく、及び／又は、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのビット数がＮ２よりも大きく、及び／又は、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのビット数とＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのビット数との差の絶対値＞Ｎ３であり、及び／又は、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのビット数との和がＮ４よりも大きい場合に、ＵＥは、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、そうではない場合に、それぞれコーディングすることができる。

【0066】

選択的に、本出願の実施例では、ＵＥは、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングするのに必要なＲＥの数に基づいてそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングするかを決定することができる。

【0067】

選択的に、本出願の実施例では、ＵＥは、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫにそれぞれ対応するβオフセット量（ｂｅｔａ ｏｆｆｓｅｔ）に基づいてそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングするかを決定することができ、ここで、オフセット量は、ＵＣＩがＰＵＳＣＨで多重化される時に占有されるＲＥの数又はＵＣＩがＰＵＳＣＨで伝送される時に各層のコーディング変調シンボルの数を決定するために用いられる。

【0068】

選択的に、本出願の実施例では、ＵＣＩがＰＵＳＣＨで多重化される時、ＵＥは、ＵＣＩのビット数、パラメータβオフセット量及び／又はα（ａｌｐｈａ）などに基づいて、ＵＣＩがＰＵＳＣＨで多重化される時に各層上のコーディング変調シンボルの数を決定することができる。

【0069】

説明すべきこととして、βオフセット量について、同じ優先度が多重化される場合、βオフセット量は、ＲＲＣにより配置されるもの又は下りリンク制御情報（ｄｏｗｎｌｉｎｋ ｃｏｎｔｒｏｌ ｉｎｆｏｒｍａｔｉｏｎ、ＤＣＩ）により指示されるものであってもよく、αは、ＲＲＣにより配置されるものである。異なる優先度の多重化をサポートする場合、βオフセット量は、以下に分けることができる。

【0070】

（１）半静的に配置される場合：同一優先度が多重化されるβオフセット量（ｂｅｔａ ｏｆｆｓｅｔ ｆｏｒ ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇ ｏｆ ｓａｍｅ ｐｒｉｏｒｉｔｙ）、ＬＰ ＰＵＳＣＨでＨＰ ＵＣＩを多重化するβオフセット量（ｂｅｔａ ｏｆｆｓｅｔ ｆｏｒ ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇ ｏｆ ＨＰ ＵＣＩ ｏｎ ＬＰ ＰＵＳＣＨ）、ＨＰ ＰＵＳＣＨでＬＰ ＵＣＩを多重化するβオフセット量（ｂｅｔａ ｏｆｆｓｅｔ ｆｏｒ ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇ ｏｆ ＬＰ ＵＣＩ ｏｎ ＨＰ ＰＵＳＣＨ）。

【0071】

（２）ＤＣＩにより指示される場合：同一優先度が多重化されるβオフセット量、他の優先度が多重化されるβオフセット量（ｂｅｔａ ｏｆｆｓｅｔ ｆｏｒ ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇ ｏｆ ｔｈｅ ｏｔｈｅｒ ｐｒｉｏｒｉｔｙ）であって、例えばＰＵＳＣＨが低優先度である場合に、ＤＣＩは、低優先度のＵＣＩがこのＰＵＳＣＨ上に多重化されるオフセット量及び高優先度のＵＣＩがこのＰＵＳＣＨ上に多重化されるオフセット量を指示する必要がある。

【0072】

選択的に、本出願の実施例の別の実現の形態では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩを含む。上記ステップ２０２は、具体的に、下記のステップ２０２ｈによって実現されることができる。

【0073】

ステップ２０２ｈでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングする。

【0074】

選択的に、本出願の実施例の別の実現の形態では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含む。上記ステップ２０２は、具体的に、下記のステップ２０２ｉ又はステップ２０２ｊによって実現されることができる。

【0075】

ステップ２０２ｉでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第二のＣＳＩを廃棄し、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングする。

【0076】

ステップ２０２ｊでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をジョイントコーディングし、且つ第一のＣＳＩと第二のＣＳＩをそれぞれコーディングする。

【0077】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、第二のＣＳＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従って第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って第一のＣＳＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＣＳＩを第一のＣＳＩの後にマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＣＳＩ又は第二のＣＳＩの後にマッピングすることである。

【0078】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、第二のＣＳＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従ってそれぞれ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルと第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の後にマッピングすることである。

【0079】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、第二のＣＳＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従って第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングすることである。

【0080】

選択的に、本出願の実施例では、第一の予め設定される方式は、ＵＣＩ（例えば第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、ＣＧ－ＵＣＩ）を一番目の復調リファレンス信号（Ｄｅｍｏｄｕｌａｔｉｏｎ Ｒｅｆｅｒｅｎｃｅ Ｓｉｇｎａｌ、ＤＭＲＳ）の後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングすることであってもよく、第二の予め設定される方式は、一番目の非ＤＭＲＳシンボル（例えば第一のＣＳＩ、第二のＣＳＩ）からマッピングし、且つ、第一の予め設定される方式に従ってマッピングされるＵＣＩが位置するＲＥにマッピングすることができないことであってもよい。複数のＵＣＩが第一の（又は第二の）予め設定される方式に従ってマッピングされる場合に、後にマッピングされたＵＣＩは、先にマッピングされたＵＣＩが位置するＲＥ上にマッピングすることができない。

【0081】

以下では、具体的な実施の形態と図によって、本出願の実施例における様々なタイプのＵＣＩを上りリンクデータチャネルに多重化する方法について具体的に説明する。

【0082】

図３における（Ａ）に示すように、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫを乗せるＰＵＣＣＨ、高優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫを乗せるＰＵＣＣＨとＣＳＩ ＰＵＣＣＨ（ここで、ＣＳＩはＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２を含む）は、いずれも低優先度のＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なる。関連技術に従って、ＵＥは、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩを一つのＰＵＣＣＨ上に多重化し（ＰＵＣＣＨ１上に多重化するとする）、ＰＵＣＣＨ１が依然としてＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なる場合に、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをＰＵＳＣＨ上に多重化し、そして、ＬＰ ＰＵＳＣＨがＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨの時間領域リソースと重なるため、ＵＥは、ＬＰ ＰＵＳＣＨの伝送をキャンセルし、且つＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨのみを伝送する。つまり、この時、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨのみを伝送するためＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩとＰＵＳＣＨがいずれもキャンセルされ、その結果、ＬＰの業務に比較的大きい影響を与える。

【0083】

図３における（Ｂ）に示すように、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫを乗せるＰＵＣＣＨ、高優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫを乗せるＰＵＣＣＨとＣＳＩ ＰＵＣＣＨ（ここで、ＣＳＩはＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２を含む）は、いずれも高優先度のＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なる。関連技術に従って、ＵＥは、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩを一つのＰＵＣＣＨ上に多重化し（ＰＵＣＣＨ１上に多重化するとする）、ＰＵＣＣＨ１が依然としてＰＵＳＣＨ／ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨの時間領域リソースと重なる場合に、低優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩを乗せるＰＵＣＣＨ１の伝送をキャンセルする。ＨＰ ＰＵＳＣＨがＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨの時間領域リソースと重なるため、ＵＥは、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＰＵＳＣＨ上に多重化して伝送する。つまり、この時、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨ又はＨＰ ＰＵＳＣＨのみを伝送するためＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩがいずれもキャンセルされ、その結果、ＬＰの業務に比較的大きい影響を与える。

【0084】

図４に示すように、基地局は、ＰＵＳＣＨをスケジューリングするとＡ－ＣＳＩをトリガーし、そして、ＰＵＳＣＨは、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの時間領域リソースと重なる。図４における（Ａ）では、関連技術に従って、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫは、ＰＵＳＣＨ上に多重化されるが、それは、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨの時間領域リソースと重なるため、ＬＰ ＰＵＳＣＨの伝送がキャンセルされ、その結果、ＬＰの業務に比較的大きい影響を与える。図４における（Ｂ）では、関連技術に従って、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫは、ＨＰ ＰＵＳＣＨ上に多重化されて伝送され、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨの伝送は、キャンセルされるため、ＬＰの業務に比較的大きい影響を与える。

【0085】

本出願の実施例では、ＬＰの業務への影響を減少するために、異なる優先度の上りリンク伝送の間の多重化をサポートすることができる。そして、このような（即ち優先度の異なる上りリンク伝送の間の多重化をサポートする）場合に、ＵＥは、上記ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをいずれもＰＵＳＣＨ上に多重化することができる。具体的には、多重化の方法は、以下の方法（方法１から方法３）のうちのいずれか一つである。

【0086】

方法１：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをいずれもＰＵＳＣＨ上に多重化し、ＣＳＩがＣＳＩ ｐａｒｔ ２を含めば、ＣＳＩ ｐａｒｔ ２を廃棄し、且つＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １をそれぞれコーディングする。

【0087】

ここで、上記ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １のコーディング変調シンボルをＰＵＳＣＨ上のＲＥにマッピングする順序は、以下の方式（方式１から方式３）のうちのいずれか一つである。

【0088】

方式１：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目のＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １を一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、且つＣＳＩ ｐａｒｔ １をＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの後にマッピングしてもよく、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １をＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫが位置するＲＥにマッピングすることができない。

【0089】

方式２：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目のＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、且つＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの後にマッピングしてもよく、ＣＳＩ ｐａｒｔ １を一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングしてもよく、ＣＳＩ ｐａｒｔ １をＨＡＲＱ－ＡＣＫが位置するＲＥにマッピングすることができない。

【0090】

方式３：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目のＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングしてもよく、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングしてもよく、ＣＳＩ ｐａｒｔ １を一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＳＩ ｐａｒｔ １の後にマッピングし、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫが位置するＲＥにマッピングすることができない。

【0091】

説明すべきこととして、ＣＳＩ ｐａｒｔ ２が廃棄された場合に、又はＵＣＩにＣＳＩ ｐａｒｔ ２が含まれない場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １は、上記方式１又は方式２又は方式３でそれぞれマッピングされてもよい。

【0092】

説明すべきこととして、ＵＣＩにＣＳＩ ｐａｒｔ １が含まれない場合に、即ちＵＣＩには、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのみが含まれ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫは上記方式１又は方式２又は方式３でそれぞれマッピングされてもよい（ＣＳＩ ｐａｒｔ １がないため、マッピングする必要がない）。即ち上記マッピング方式では、ＰＵＳＣＨ上に多重化されるＵＣＩがある／いくつかのＵＣＩを含まない場合に、ＵＥは、依然として上記マッピング順序に従ってマッピングすることができ、含まれないＵＣＩのマッピングを実行しなければよい。

【0093】

方法２：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをいずれもＰＵＳＣＨ上に多重化し、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２をそれぞれコーディングする。

【0094】

方法３：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをいずれもＰＵＳＣＨ上に多重化し、ＣＳＩがＣＳＩ ｐａｒｔ ２を含めば、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２をそれぞれコーディングし、ＣＳＩがＣＳＩ ｐａｒｔ ２を含まない場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １をそれぞれコーディングする。

【0095】

ここで、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングする時、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １のコーディング変調シンボルをＰＵＳＣＨ上のＲＥにマッピングする順序は、上記方式１から方式３のうちのいずれか一つである。

【0096】

選択的に、本出願の実施例のまた別の実現の形態では、上記上りリンクデータチャネルには、ＣＧ－ＵＣＩが乗せられており、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含む。上記ステップ２０２は、具体的に、下記のステップ２０２ｋ、ステップ２０２ｌ又はステップ２０２ｍによって実現されることができる。

【0097】

ステップ２０２ｋでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングする。

【0098】

ステップ２０２ｌでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、ＣＧ－ＵＣＩの優先度が第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、ＵＥは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングする。

【0099】

選択的に、本出願の実施例では、上記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、上りリンクデータチャネルの優先度と同じであり、又は、上記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、ネットワーク機器により配置される。

【0100】

選択的に、本出願の実施例では、ＣＧ－ＰＵＳＣＨの優先度が低優先度（ＬＰ）である場合に、ＵＥは、ＣＧ－ＵＣＩとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、且つＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを個別にコーディングすることができ、ＣＧ－ＰＵＳＣＨの優先度が高優先度（ＨＰ）である場合に、ＵＥは、ＣＧ－ＵＣＩとＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、且つＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを個別にコーディングすることができる。

【0101】

ステップ２０２ｍでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、ＣＧ－ＵＣＩの優先度が第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、ＵＥは、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングする。

【0102】

選択的に、本出願の実施例では、上りリンクデータチャネル上で多重化されるＵＣＩタイプ（例えばＣＧ－ＵＣＩ、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２）が予め設定される閾値Ｍ（例えばＭ＝３）以下である場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングし、そうではない場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングする。

【0103】

選択的に、本出願の実施例のまた別の実現の形態では、上記上りリンクデータチャネルには、ＣＧ－ＵＣＩが乗せられており、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含む。上記ステップ２０２は、具体的には、下記のステップ２０２ｎ、ステップ２０２ｏ、ステップ２０２ｐ又はステップ２０２ｑによって実現されることができる。

【0104】

ステップ２０２ｎでは、少なくとも一つのＵＣＩが、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第二のＣＳＩを廃棄し、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をジョイントコーディングし、且つ第一のＣＳＩとＣＧ－ＵＣＩをそれぞれコーディングする。

【0105】

ステップ２０２ｏでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第二のＣＳＩを廃棄し、且つＣＧ－ＵＣＩの優先度が第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングする。

【0106】

ステップ２０２ｐでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第二のＣＳＩを廃棄し、且つＣＧ－ＵＣＩの優先度が第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングする。

【0107】

ステップ２０２ｑでは、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、ＵＥは、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを廃棄し、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをそれぞれコーディングする。

【0108】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、ＣＧ－ＵＣＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従ってＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従ってそれぞれ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルと第一のＣＳＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＣＳＩの後にマッピングすることである。

【0109】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、ＣＧ－ＵＣＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従ってそれぞれ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボル、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルとＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をＣＧ－ＵＣＩの後にマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の後にマッピングすることである。

【0110】

選択的に、本出願の実施例では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、ＣＧ－ＵＣＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従って第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従ってＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＣＳＩの後にマッピングすることである。

【0111】

以下では、具体的な実施の形態と図によって、本出願の実施例におけるＣＧ－ＵＣＩが乗せられている上りリンクデータチャネルにＵＣＩを多重化する方法について具体的に説明する。

【0112】

関連技術では、ＣＧ－ＰＵＳＣＨが許可されていない周波数帯で伝送されるように配置される時、ＣＧ－ＰＵＳＣＨを伝送するたびにＣＧ－ＵＣＩを運ぶ必要がある。例えば、上位層パラメータＣＧ－ＵＣＩ－Ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇ（多重化）が配置されている場合に、同じ優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＧ－ＰＵＳＣＨ上に多重化することを許容し、且つＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、そうではない場合に、ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＧ－ＰＵＳＣＨ上に多重化することをサポートせず、ＣＧ－ＰＵＳＣＨがＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨの時間領域リソースと重なると、ＵＥは、ＣＧ－ＰＵＳＣＨ伝送をスキップし、ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨのみを伝送する。

【0113】

図５における（Ａ）では、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩは、一つのＰＵＣＣＨ上（ＰＵＣＣＨ１とする）に多重化され、ＰＵＣＣＨ１がＣＧ－ＰＵＳＣＨの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、ｃｇ－ＣＧ－ＵＣＩ－Ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇが配置されているかどうかに基づいて、ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをＰＵＳＣＨ上に多重化するか、それともＰＵＣＣＨ１を伝送するかを決定することができるが、ＰＵＳＣＨとＰＵＣＣＨ１がＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの時間領域リソースと重なるため、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＳＩとＣＧ－ＰＵＳＣＨがいずれも伝送できず、ＵＥはＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨのみを伝送する。

【0114】

図５における（Ｂ）では、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩは、一つのＰＵＣＣＨ上（ＰＵＣＣＨ１とする）に多重化され、ＰＵＣＣＨ１がＣＧ－ＰＵＳＣＨ／ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、ＰＵＣＣＨ１伝送をキャンセルすることができ、ＵＥは、ｃｇ－ＣＧ－ＵＣＩ－Ｍｕｌｔｉｐｌｅｘｉｎｇが配置されているかどうかに基づいて、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＧ ＰＵＳＣＨ上に多重化するか、それともＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ ＰＵＣＣＨを伝送するかを決定する。

【0115】

本出願の実施例では、優先度の異なる上りリンク伝送の多重化をサポートする場合に、ＵＥは、上記ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩをいずれもＣＧ－ＰＵＳＣＨ上に多重化することができる。具体的には、多重化の方法は、以下の方法（方法４から方法６）のうちのいずれか一つである。

【0116】

方法４：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングする。

【0117】

方法５：ＣＳＩ ｐａｒｔ ２がない場合に、ＵＥは、ＣＧ－ＵＣＩと同じ優先度のＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、別の優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫ（即ちＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）を個別にコーディングすることができる。

【0118】

理解できるように、ＣＧ－ＰＵＳＣＨの優先度がＬＰである場合に、ＣＧ－ＵＣＩとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、且つＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを個別にコーディングすることができる。ＣＧ－ＰＵＳＣＨの優先度がＨＰである場合に、ＣＧ－ＵＣＩとＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、且つＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを個別にコーディングすることができる。

【0119】

選択的に、ＣＳＩ ｐａｒｔ ２がある場合に、ＵＥは、ＣＳＩ ｐａｒｔ ２を廃棄し、且つＣＧ－ＵＣＩと同じ優先度のＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをジョイントコーディングし、別の優先度のＨＡＲＱ－ＡＣＫ（即ちＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ）を個別にコーディングすることができる。又は、ＵＥは、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２を廃棄し、且つＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＧ－ＵＣＩをそれぞれコーディングすることができる。

【0120】

ここで、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれコーディングする時、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＧ－ＵＣＩとＣＳＩ ｐａｒｔ １のコーディング変調シンボルをＰＵＳＣＨ上のＲＥにマッピングする順序は、上記実施例における方式１から方式３のうちのいずれか一つである。

【0121】

方法６：ＵＥは、ＣＳＩ ｐａｒｔ １とＣＳＩ ｐａｒｔ ２を廃棄し、且つＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＧ－ＵＣＩをそれぞれコーディングする。

【0122】

ここで、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルをＰＵＳＣＨ上のＲＥにマッピングする順序は、以下の方式（方式４から方式６）のうちのいずれか一つである。

【0123】

方式４：ＣＧ－ＵＣＩを一番目のＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＬＰ ＨＲＱ－ＡＣＫを一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングしてもよく、且つＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＧ－ＵＣＩとＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫが位置するＲＥにマッピングすることができない。

【0124】

方式５：ＣＧ－ＵＣＩ、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをそれぞれＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＣＧ－ＵＣＩ、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫのマッピング順序は、異なるマッピング順序であってもよい。例えば、（１）まずＣＧ－ＵＣＩをマッピングし、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＧ－ＵＣＩの後にマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの後にマッピングし、（２）まずＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをマッピングし、ＣＧ－ＵＣＩをＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの後にマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＧ－ＵＣＩの後にマッピングし、（３）まずＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの後にマッピングし、ＣＧ－ＵＣＩをＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫの後にマッピングする。

【0125】

方式６：ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目のＤＭＲＳの後の一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＣＧ－ＵＣＩを一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫを一番目の非ＤＭＲＳシンボルからマッピングし、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫをＣＳＩ ｐａｒｔ １の後にマッピングし、且つＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＳＩ ｐａｒｔ １をＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫが位置するＲＥにマッピングすることができない。

【0126】

説明すべきこととして、ＣＧ－ＵＣＩの優先度が低優先度である場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＧ－ＵＣＩは、上記方式５又は方式６でそれぞれコーディングされてもよく、ＣＧ－ＵＣＩの優先度が高優先度である場合に、ＨＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫ、ＬＰ ＨＡＲＱ－ＡＣＫとＣＧ－ＵＣＩは、上記方式４又は方式５でそれぞれコーディングされてもよい。

【0127】

本出願の実施例は、情報多重化方法を提供し、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化し、且つ少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングすることができる。優先度の異なる上りリンク制御チャネルと上りリンクデータチャネルについて、上りリンク制御チャネルが上りリンクデータチャネルの時間領域リソースと重なると、ＵＥは、上りリンクデータチャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩの伝送を実現するように、上りリンク制御チャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することができるとともに、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいてこれらのＵＣＩをコーディングすることができ、即ち優先度の異なるＵＣＩをコーディングすることにより、異なる伝送の信頼性要求を満たし、それによって上りリンクデータチャネルの伝送性能への影響を減少し、このようにして上りリンク伝送の性能を向上させることができる。

【0128】

説明すべきこととして、本出願の実施例による情報多重化方法では、実行本体は、ＵＥ、又は情報多重化装置、又はこの情報多重化装置における情報多重化方法を実行してロードするための制御モジュールであってもよい。本出願の実施例では、ＵＥが情報多重化方法を実行してロードすることを例にして、本出願の実施例による情報多重化方法を説明する。

【0129】

図６は、本出願の実施例に係る情報多重化装置の一つ可能な構造概略図を示す。図６に示すように、この情報多重化装置６０は、多重化モジュール６１とコーディングモジュール６２とを含んでもよい。

【0130】

ここで、多重化モジュール６１は、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化するために用いられる。コーディングモジュール６２は、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングするために用いられる。ここで、少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩである。

【0131】

一つの可能な実現の形態では、上記タイプ情報は、少なくともタイプ数を含む。上記コーディングモジュール６２は、具体的には、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値以下である場合に、少なくとも一つのＵＣＩをそれぞれコーディングし、又は、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、少なくとも一つのＵＣＩをジョイントコーディングし、又は、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、少なくとも一つのＵＣＩのうちの一部のＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ少なくとも一つのＵＣＩのうちの別の一部のＵＣＩをそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングし、又は、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値よりも大きい場合に、少なくとも一つのＵＣＩのうちのＮ個のＵＣＩを廃棄し、残りのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値以下である場合に、残りのＵＣＩをそれぞれコーディングするために用いられ、ここで、残りのＵＣＩは少なくとも一つのＵＣＩのうちのＮ個のＵＣＩを除くＵＣＩであり、Ｎは正の整数である。

【0132】

一つの可能な実現の形態では、上記コーディングモジュール６２は、具体的には、予め設定される順序に従って、順に少なくとも一つのＵＣＩのうちのＮ個のＵＣＩを廃棄するために用いられ、予め設定される順序は、少なくとも一つのＵＣＩの廃棄順序である。

【0133】

一つの可能な実現の形態では、上記少なくとも一つのＵＣＩは、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩというタイプの情報のうちの少なくとも一つを含む。ここで、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報は、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と異なり、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの異なる部分である。

【0134】

一つの可能な実現の形態では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度は、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度よりも高く、第一のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第一の部分であり、第二のＣＳＩは、ＣＳＩレポートの第二の部分である。

【0135】

一つの可能な実現の形態では、上記少なくとも一つのＵＣＩの廃棄順序は、順に第二のＣＳＩ、第一のＣＳＩ、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報である。

【0136】

一つの可能な実現の形態では、上記コーディングモジュール６２は、具体的には、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ数が予め設定される閾値以下である場合に、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングし、又は、ネットワーク機器の配置情報に基づいて、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングし、又は、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報にそれぞれ対応する第一の情報に基づいて、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をそれぞれコーディングするか又はジョイントコーディングするために用いられ、ここで、第一の情報は、ビット数、コーディングが占有する必要のあるＲＥの数とオフセット量のうちの少なくとも一つを含む。

【0137】

一つの可能な実現の形態では、上記コーディングモジュール６２は、具体的には、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩを含めば、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングするために用いられる。

【0138】

一つの可能な実現の形態では、上記コーディングモジュール６２は、具体的には、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、第二のＣＳＩを廃棄し、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングし、又は、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をジョイントコーディングし、且つ第一のＣＳＩと第二のＣＳＩをそれぞれコーディングするために用いられる。

【0139】

一つの可能な実現の形態では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、第二のＣＳＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従って第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って第一のＣＳＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＣＳＩを第一のＣＳＩの後にマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＣＳＩ又は第二のＣＳＩの後にマッピングすること、又は、第一の予め設定される方式に従ってそれぞれ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルと第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の後にマッピングすること、又は、第一の予め設定される方式に従って第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従って第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングすることである。

【0140】

一つの可能な実現の形態では、上記上りリンクデータチャネルには、ＣＧ－ＵＣＩが乗せられている。上記コーディングモジュール６２は、具体的には、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を含めば、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、又は、ＣＧ－ＵＣＩの優先度が第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングし、又は、ＣＧ－ＵＣＩの優先度が第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を個別にコーディングするために用いられる。

【0141】

一つの可能な実現の形態では、上記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、上りリンクデータチャネルの優先度と同じであり、又は、上記ＣＧ－ＵＣＩの優先度は、ネットワーク機器により配置される。

【0142】

一つの可能な実現の形態では、上記上りリンクデータチャネルには、ＣＧ－ＵＣＩが乗せられている。上記コーディングモジュール６２は、具体的には、少なくとも一つのＵＣＩが第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを含めば、第二のＣＳＩを廃棄し、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をジョイントコーディングし、且つ第一のＣＳＩとＣＧ－ＵＣＩをそれぞれコーディングし、又は、第二のＣＳＩを廃棄し、且つＣＧ－ＵＣＩの優先度が第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングし、又は、第二のＣＳＩを廃棄し、且つＣＧ－ＵＣＩの優先度が第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の優先度と同じである場合に、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをジョイントコーディングし、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第一のＣＳＩをそれぞれコーディングし、又は、第一のＣＳＩと第二のＣＳＩを廃棄し、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報とＣＧ－ＵＣＩをそれぞれコーディングするために用いられる。

【0143】

一つの可能な実現の形態では、上記第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報、第一のＣＳＩ、ＣＧ－ＵＣＩのコーディング方式は、第一の予め設定される方式に従ってＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従ってそれぞれ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルと第一のＣＳＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＣＳＩの後にマッピングすること、又は、第一の予め設定される方式に従ってそれぞれ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボル、第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルとＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報と第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報をＣＧ－ＵＣＩの後にマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報の後にマッピングすること、又は、第一の予め設定される方式に従って第一のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報のコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二の予め設定される方式に従ってＣＧ－ＵＣＩのコーディング変調シンボルを上りリンクデータチャネル上のＲＥにマッピングし、且つ第二のＨＡＲＱ－ＡＣＫ情報を第一のＣＳＩの後にマッピングすることである。

【0144】

本出願の実施例は、情報多重化装置を提供し、優先度の異なる上りリンク制御チャネルと上りリンクデータチャネルについて、上りリンク制御チャネルが上りリンクデータチャネルの時間領域リソースと重なると、情報多重化装置は、上りリンクデータチャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩの伝送を実現するように、上りリンク制御チャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することができるとともに、情報多重化装置は、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいてこれらのＵＣＩをコーディングすることができ、即ち優先度の異なるＵＣＩをコーディングすることにより、異なる伝送の信頼性要求を満たし、それによって上りリンクデータチャネルの伝送性能への影響を減少し、このようにして上りリンク伝送の性能を向上させることができる。

【0145】

本出願の実施例における情報多重化装置は、装置であってもよく、端末における部材、集積回路、又はチップであってもよい。この装置は、移動電子機器であってもよく、非移動電子機器であってもよい。例示的には、移動電子機器は、携帯電話、タブレットパソコン、ノートパソコン、パームトップコンピュータ、車載電子機器、ウェアラブルデバイス、ＵＭＰＣ、ネットブック又はＰＤＡなどであってもよく、非移動電子機器は、サーバ、ネットワーク接続型ストレージ（Ｎｅｔｗｏｒｋ Ａｔｔａｃｈｅｄ Ｓｔｏｒａｇｅ、ＮＡＳ）、パーソナルコンピュータ（ｐｅｒｓｏｎａｌ ｃｏｍｐｕｔｅｒ、ＰＣ）、テレビ（ｔｅｌｅｖｉｓｉｏｎ、ＴＶ）、預入支払機又はセルフサービス機などであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。

【0146】

本出願の実施例における情報多重化装置は、オペレーティングシステムを有する装置であってもよい。このオペレーティングシステムは、アンドロイド（Ａｎｄｒｏｉｄ）オペレーティングシステムであってもよく、ｉｏｓオペレーティングシステムであってもよく、他の可能なオペレーティングシステムであってもよく、本出願の実施例は、具体的に限定しない。

【0147】

本出願の実施例による情報多重化装置は、上記方法の実施例でＵＥが実現する各プロセスを実現することができ、説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。

【0148】

選択的に、図７に示すように、本出願の実施例は、ＵＥ ９０をさらに提供し、このＵＥ ９０は、プロセッサ９１と、メモリ９２と、メモリ９２に記憶されており、且つ前記プロセッサ９１上で運行できるプログラム又は命令とを含み、このプログラム又は命令がプロセッサ９１により実行される時、上記方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。

【0149】

説明すべきこととして、本出願の実施例におけるＵＥは、以上に記載の移動電子機器と非移動電子機器を含む。

【0150】

図８は、本出願の実施例を実現するＵＥのハードウェア構造概略図である。

【0151】

このＵＥ １００は、無線周波数ユニット１０１、ネットワークモジュール１０２、オーディオ出力ユニット１０３、入力ユニット１０４、センサ１０５、表示ユニット１０６、ユーザ入力ユニット１０７、インターフェースユニット１０８、メモリ１０９、及びプロセッサ１１０などの部材を含むが、それらに限らない。

【0152】

当業者であれば理解できるように、ＵＥ １００は、各部材に給電する電源（例えば、電池）をさらに含んでもよく、電源は、電源管理システムによってプロセッサ１１０にロジック的に接続されてもよく、それにより電源管理システムによって充放電管理及び消費電力管理などの機能を実現することができる。図８に示すＵＥ構造は、ＵＥに対する限定を構成せず、ＵＥは、図示された部材の数よりも多く又は少ない部材、又はいくつかの部材の組み合わせ、又は異なる部材の配置を含んでもよく、ここでこれ以上説明しない。

【0153】

ここで、プロセッサ１１０は、上りリンクデータチャネルが少なくとも一つの上りリンク制御チャネルの時間領域リソースと重なる場合に、少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化し、且つ少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいて、少なくとも一つのＵＣＩをコーディングするために用いられ、ここで、少なくとも一つのＵＣＩは、少なくとも一つの上りリンク制御チャネルで乗せられるＵＣＩである。

【0154】

本出願の実施例は、ＵＥを提供し、優先度の異なる上りリンク制御チャネルと上りリンクデータチャネルについて、上りリンク制御チャネルが上りリンクデータチャネルの時間領域リソースと重なると、ＵＥは、上りリンクデータチャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩの伝送を実現するように、上りリンク制御チャネルで乗せられる少なくとも一つのＵＣＩを上りリンクデータチャネル上に多重化することができるとともに、ＵＥは、少なくとも一つのＵＣＩのタイプ情報に基づいてこれらのＵＣＩをコーディングすることができ、即ち優先度の異なるＵＣＩをコーディングすることにより、異なる伝送の信頼性要求を満たし、それによって上りリンクデータチャネルの伝送性能への影響を減少し、このようにして上りリンク伝送の性能を向上させることができる。

【0155】

理解すべきこととして、本出願の実施例では、入力ユニット１０４は、グラフィックスプロセッサ（Ｇｒａｐｈｉｃｓ Ｐｒｏｃｅｓｓｉｎｇ Ｕｎｉｔ、ＧＰＵ）１０４１とマイクロホン１０４２を含んでもよく、グラフィックスプロセッサ１０４１は、ビデオキャプチャモード又は画像キャプチャモードにおいて画像キャプチャ装置（例えば、カメラ）によって得られた静止画像又はビデオの画像データを処理する。表示ユニット１０６は、表示パネル１０６１を含んでもよく、表示パネル１０６１は、液晶ディスプレイ、有機発光ダイオードなどの形式で配置されてもよい。ユーザ入力ユニット１０７は、タッチパネル１０７１及び他の入力機器１０７２を含む。タッチパネル１０７１は、タッチスクリーンとも呼ばれる。タッチパネル１０７１は、タッチ検出装置とタッチコントローラという二つの部分を含んでもよい。他の入力機器１０７２は、物理的キーボード、機能キー（例えば、音量制御ボタン、スイッチボタンなど）、トラックボール、マウス、操作レバーを含んでもよいが、それらに限らず、ここでこれ以上説明しない。メモリ１０９は、ソフトウェアプログラム及び様々なデータを記憶するために用いられてもよく、アプリケーションプログラムとオペレーティングシステムとを含むが、それらに限らない。プロセッサ１１０は、アプリケーションプロセッサとモデムプロセッサを統合してもよい。ここで、アプリケーションプロセッサは、主にオペレーティングシステム、ユーザインタフェース及びアプリケーションプログラムなどを処理し、モデムプロセッサは、主に無線通信を処理する。理解できるように、上記モデムプロセッサは、プロセッサ１１０に統合されなくてもよい。

【0156】

本出願の実施例は、可読記憶媒体をさらに提供し、前記可読記憶媒体には、プログラム又は命令が記憶されており、このプログラム又は命令がプロセッサにより実行される時、上記方法の実施例の各プロセスを実現し、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。

【0157】

ここで、前記プロセッサは、上記実施例に記載のＵＥにおけるプロセッサである。前記可読記憶媒体は、コンピュータ可読記憶媒体、例えばコンピュータリードオンリーメモリ（ｒｅａｄ－ｏｎｌｙ ｍｅｍｏｒｙ、ＲＯＭ）、ランダムアクセスメモリ（ｒａｎｄｏｍ ａｃｃｅｓｓ ｍｅｍｏｒｙ、ＲＡＭ）、磁気ディスク又は光ディスクなどを含む。

【0158】

本出願の実施例は、チップをさらに提供し、前記チップは、プロセッサと通信インターフェースとを含み、前記通信インターフェースは、前記プロセッサと結合され、前記プロセッサは、プログラム又は命令を運行し、上記方法の実施例の各プロセスを実現するために用いられ、且つ同じ技術的効果を達成することができる。説明の繰り返しを回避するために、ここでこれ以上説明しない。

【0159】

理解すべきこととして、本出願の実施例に言及されたチップは、システムレベルチップ、システムチップ、チップシステム又はシステムオンチップなどと呼ばれてもよい。

【0160】

説明すべきこととして、本明細書では、用語である「含む」、「包含」又はその他の任意の変形は、非排他的な「含む」を意図的にカバーするものであり、それによって一連の要素を含むプロセス、方法、物品又は装置は、それらの要素を含むだけではなく、明確にリストアップされていない他の要素も含み、又はこのようなプロセス、方法、物品又は装置に固有の要素も含む。それ以上の制限がない場合に、「……を１つ含む」という文章で限定された要素について、この要素を含むプロセス、方法、物品又は装置には他の同じ要素も存在することが排除されるものではない。なお、指摘すべきこととして、本出願の実施の形態における方法と装置の範囲は、図示又は討論された順序で機能を実行することに限らず、関わる機能に基づいて基本的に同時である方式又は逆の順序で機能を実行することを含んでもよく、例えば記述されたものとは異なる手順で記述された方法を実行することができるとともに、様々なステップを追加、省略又は組み合わせることができる。また、いくつかの例を参照して記述された特徴は、他の例で組み合わせられることができる。

【0161】

以上の実施の形態の記述によって、当業者であればはっきりと分かるように、上記実施例の方法は、ソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの形態によって実現されることができる。無論、ハードウェアによって実現されてもよいが、多くの場合に、前者は、より好適な実施の形態である。このような理解を踏まえて、本出願の技術案は、実質には又は従来の技術に寄与した部分がソフトウェア製品の形式によって具現化されてもよい。このコンピュータソフトウェア製品は、一つの記憶媒体（例えばＲＯＭ／ＲＡＭ、磁気ディスク、光ディスク）に記憶されており、一台の端末（携帯電話、コンピュータ、サーバ、エアコン、又はネットワーク機器などであってもよい）に本出願の各実施例に記載の方法を実行させるための若干の命令を含む。

【0162】

以上は、図面を結び付けながら、本出願の実施例を記述したが、本出願は、上記の具体的な実施の形態に限らない。上記の具体的な実施の形態は、例示的なものに過ぎず、制限性のあるものではない。当業者は、本出願の示唆で、本出願の趣旨と請求項が保護する範囲から逸脱しない限り、多くの形式を行うこともでき、いずれも本出願の保護範囲に属する。

【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】

【図6】

【図7】

【図8】