(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】流体制御弁
(51)【国際特許分類】
F16K 11/085 20060101AFI20240618BHJP
【FI】
F16K11/085 Z
(21)【出願番号】P 2023540223
(86)(22)【出願日】2021-12-30
(86)【国際出願番号】 CN2021142871
(87)【国際公開番号】W WO2022143866
(87)【国際公開日】2022-07-07
【審査請求日】2023-06-29
(31)【優先権主張番号】202011625553.8
(32)【優先日】2020-12-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511102675
【氏名又は名称】浙江三花汽車零部件有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】110002343
【氏名又は名称】弁理士法人 東和国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 リーシン
(72)【発明者】
【氏名】ワン、 ユン
(72)【発明者】
【氏名】リン、 ロン
(72)【発明者】
【氏名】チ、 ジャンファ
【審査官】篠原 将之
(56)【参考文献】
【文献】特開平08-028727(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2020/0011437(US,A1)
【文献】中国実用新案第2435590(CN,Y)
【文献】中国特許出願公開第109424766(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第110529628(CN,A)
【文献】国際公開第2018/069875(WO,A1)
【文献】中国特許出願公開第109424765(CN,A)
【文献】特開平07-224955(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0090414(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16K 11/085
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動アセンブリ、弁体アセンブリ、主弁ボデー、及び、弁室を含み、前記主弁ボデーは、前記弁室の少なくとも一部の壁部を構成し、前記弁体アセンブリは、少なくとも一部が前記弁室に位置して前記駆動アセンブリの駆動によって回動可能である流体制御弁であって、
前記主弁ボデーは、弁ボデー部と前記弁ボデー部の側壁から外向きに延出する少なくとも2つのアダプタ部とを有し、
前記アダプタ部は、アダプタ通路と前記アダプタ通路に対応して連通するアダプタ口とを有し、
前記弁ボデー部は、少なくとも2つの接続口を有し、
前記アダプタ通路は、少なくとも1つの接続口に連通し、
各前記アダプタ部のアダプタ口の開口は、前記アダプタ部の前記駆動アセンブリに背向する側に向いており、
前記主弁ボデーは、接続板部をさらに有し、
前記接続板部の少なくとも一部は、隣接する各前記アダプタ部の間に位置することを特徴とする流体制御弁。
【請求項2】
前記弁室の対応する壁部と前記弁体アセンブリとの間にシール部材が設けられ、
前記弁体アセンブリは、少なくとも1つの接続通路を有し、
前記シール部材は、少なくとも2つの連通孔を有し、
前記連通孔は、前記接続口に対応して連通し、
1つの前記接続通路は、少なくとも2つの連通孔を連通可能にすることにより、1つの前記アダプタ通路は、1つの接続口及び連通孔、接続通路、別の1つの連通孔及び接続口によって、別の1つの前記アダプタ通路に連通していることを特徴とする請求項1に記載の流体制御弁。
【請求項3】
各前記アダプタ口は、同一平面に位置しており、
前記流体制御弁は、前記アダプタ口の少なくとも一部を覆い、かつ、前記アダプタ部に密封して設けられた下端キャップをさらに含むことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項4】
前記弁ボデー部は、前記アダプタ部に背向する側に延在部を有し、
前記下端キャップは、前記延在部が嵌合する孔部を有し、
前記延在部は、少なくとも一部が前記孔部に入り込み、前記孔部に溶接固定されかつ密封して設けられ、
前記下端キャップは、前記アダプタ口の一部を閉塞していることを特徴とする請求項3に記載の流体制御弁。
【請求項5】
前記下端キャップは、前記アダプタ通路に対応する連通通路を有し、
前記アダプタ通路の開口方向と前記連通通路の開口方向とは、対向していることを特徴とする請求項4に記載の流体制御弁。
【請求項6】
前記下端キャップは、前記連通通路に対応する連結口をさらに有し、
前記連結口は、前記連通通路に連通し、
前記連結口の開口は、前記下端キャップの前記駆動アセンブリに背向する側に向いていることを特徴とする請求項5に記載の流体制御弁。
【請求項7】
前記下端キャップは、前記連通通路に対応する突起部を有し、
前記突起部は、前記下端キャップの前記駆動アセンブリに背向する側に位置し、
前記アダプタ部は、前記突起部に溶接固定されかつ密封して設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の流体制御弁。
【請求項8】
複数の前記アダプタ通路のうちの少なくとも1つは、第1の通路、少なくとも1つの折り曲げ部、及び、第2の通路を有し、
前記折り曲げ部は、前記第1の通路と第2の通路を連通し、
前記第1の通路は、対応する前記接続口に連通し、
前記第1の通路と第2の通路の間の夾角aの角度範囲は、0°より大きく180°より小さいことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項9】
複数の前記アダプタ通路のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの分岐通路を有し、
各前記分岐通路は、互いに独立し、かつ、同一の前記アダプタ通路における分岐通路は、いずれも同一の前記接続口に連通していることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項10】
前記主弁ボデーは、複数の前記アダプタ部と前記接続板部を有するアダプタ体を含み、
前記アダプタ部と前記接続板部とは一体構造であり、
前記アダプタ体は、前記弁ボデー部に溶接固定されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の流体制御弁。
【請求項11】
前記弁ボデー部は、前記アダプタ部に対応する複数の貫通孔を有し、
前記アダプタ体は、収容孔を有し、
前記収容孔の対応する壁部には、複数の接続孔が開設され、
前記接続孔は、アダプタ通路と貫通孔を連通し、それぞれのアダプタ通路は、少なくとも、1つの接続孔に連通し、
前記弁ボデー部は、一部が前記収容孔に入り込み、前記アダプタ体に密封して設けられていることを特徴とする請求項10に記載の流体制御弁。
【請求項12】
前記弁ボデー部は、前記収容孔の対応する壁部に溶接により固定されることを特徴とする請求項11に記載の流体制御弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2020年12月31日にて、中国特許庁に提出され、出願番号が202011625553.8であり、発明の名称が「流体制御弁」である中国特許出願の優先権を主張し、その全ての内容は、参照されることで、本出願に結合される。
【0002】
本発明は、流体制御という分野に関わり、具体的には、流体制御弁に関わる。
【背景技術】
【0003】
システムにおいて、複数の通路の間の流体の切り替えは、制御弁を用いる必要がある場合がある。
例えば、自動車のように、複数の制御弁で制御する可能性があり、流体制御弁において、出入口の相互干渉を防止するために、出入口は、弁ボデーの異なる側に位置しており、管路を介してシステムにおける他の構成要素に連通している。
この出入口は、弁ボデーの異なる側に位置するため、システムに取り付ける際に、管路の接続と取り付けは、複雑になってしまう。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、取り付けを容易にするように、アダプタ口が主弁ボデーの同じ側に位置する流体制御弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の流体制御弁は、駆動アセンブリ、弁体アセンブリ及び主弁ボデーを含み、弁室を有しており、前記主弁ボデーは、前記弁室の少なくとも一部の壁部を構成し、前記弁体アセンブリは、少なくとも一部が前記弁室に位置し、前記弁体アセンブリは、前記駆動アセンブリの駆動によって回動可能である流体制御弁であって、前記主弁ボデーは、弁ボデー部と少なくとも2つのアダプタ部とを有し、前記アダプタ部は、前記弁ボデー部の側壁から外向きに延出し、前記アダプタ部には、アダプタ通路を有し、前記アダプタ部は、前記アダプタ通路に対応して連通するアダプタ口をさらに有し、前記弁ボデー部は、少なくとも2つの接続口を有し、前記アダプタ通路は、少なくとも1つの接続口に連通し、各前記アダプタ部のアダプタ口の開口は、前記アダプタ部の前記駆動アセンブリに背向する側の方向に向いている。
【0006】
アダプタ部を設けることにより、弁ボデー部の異なる側に位置する接続口を同じ開口方向になるように切替え接続することができ、流体制御弁を取り付ける時に接続管を折り曲げて向きを調整する必要がなく、流体制御弁の取り付けをより簡単にする。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図7】
図6に示す実施例の流体制御弁の底面図である。
【
図8】別の実施例の流体制御弁の主弁ボデーの底面図である。
【
図9】別の実施例の流体制御弁の主弁ボデーの底面図である。
【
図10】別の実施例のアダプタ部材を取り外した後の流体制御弁の正面図である。
【
図11】
図10に示す実施例の流体制御弁のアダプタ部材の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下では、図面とともに具体的な実施形態について説明し、
図1に示すように、流体制御弁は、駆動アセンブリ20、弁体アセンブリ(図示せず)及び主弁ボデー10を含む。
そして、流体制御弁は、弁室をさらに有しており、主弁ボデー10は、弁室の少なくとも一部の壁部を形成し、弁体アセンブリは、少なくとも大部分が弁室に位置し、この弁体アセンブリは、駆動アセンブリ20の駆動によって回動可能であり、弁体アセンブリの回動を制御する。
これにより、各メカニカルインタフェースの間の接続関係の変換を実現することができる。
【0009】
図1から
図5に示すように、弁体アセンブリ15は、少なくとも大部分が弁室に位置している。
そして、弁体アセンブリ15は、駆動アセンブリ20の駆動によって回動可能であり、弁体アセンブリ15には、接続通路を有している。
そして、弁体アセンブリ15は、異なる角度で回動し、1つの接続通路は、異なる連結口、すなわち、メカニカルインタフェースを連通することができ、接続通路が複数であれば、複数の連通形態を実現することができる。
本実施例において、4つの連結口、すなわち、メカニカルインタフェース、2つの接続通路のみを例として説明し、他の連結口、すなわち、メカニカルインタフェースの数と接続通路の数は、これに基づいて拡張することができる。
【0010】
図1から
図5に示すように、主弁ボデー10は、弁ボデー部13、アダプタ部11及び接続板部12を有する。
弁ボデー部13は、弁室の少なくとも一部の壁部を構成し、弁体アセンブリ15の大部分は、弁ボデー部13内の弁室に位置し、弁体アセンブリ15は、弁室の対応する壁部との間に、圧縮状態にあるシール部材16が設けられている。
弁体アセンブリ15は、互いに独立して干渉しない第1の接続通路151と第2の接続通路152を有し、シール部材16は、第1の接続通路151と第2の接続通路152に対応する複数の連通孔、即ち、それぞれ、第1の連通孔161、第2の連通孔162、第3の連通孔163、及び、第4の連通孔164を有し、弁ボデー部13は、シール部材16の連通孔に対応する複数の接続口、即ち、第1の接続口132、第2の接続口133、第3の接続口134、及び、第4の接続口135をさらに有する。
【0011】
ここで説明すべきは、弁体アセンブリ15の接続通路は、1つであってもよく、複数であってもよく、ここで限定せず、本実施例は、説明の便宜上、2つの接続通路を例として説明する。
【0012】
本実施例において、第1の接続口132は、第1の連通孔161に対応して連通し、第2の接続口133は、第2の連通孔162に対応して連通し、第3の接続口134は、第3の連通孔163に対応して連通し、第4の接続口135は、第4の連通孔164に対応して連通する。
弁体アセンブリ15の回動により、接続通路を異なる連通孔に連通させることができ、これにより、対応する2つの接続口を連通させる。
例えば、
図5に示す状態では、第1の接続通路151は、第1の連通孔161と第2の連通孔162を連通し、第2の接続通路152は、第3の連通孔163と第4の連通孔164を連通しており、第1の接続口132は、第1の連通孔161に対応して連通し、第2の接続口133は、第2の連通孔162に対応して連通し、第3の接続口134は、第3の連通孔163に対応して連通し、第4の接続口135は、第4の連通孔164に対応して連通する。
これにより、第1の接続口132は、第1の連通孔161、第1の接続通路151、第2の連通孔162によって第2の接続口133と連通可能となり、第3の接続口134は、第3の連通孔163、第2の接続通路152、第4の連通孔164によって第4の接続口135と連通可能となる。
ここで、弁体アセンブリ15の回動により、他の連通形態も実現可能となることを説明すべきであるが、ここで贅言しない。
【0013】
アダプタ部11は、弁ボデー部13の側壁から径方向に外向きに延出し、アダプタ部11には、アダプタ通路を有し、それぞれのアダプタ通路は、いずれも、入口または出口とすることができるアダプタ口14を有する。
図3から
図5に示すように、本実施例において、主弁ボデー10は、第1のアダプタ部111、第2のアダプタ部112、第3のアダプタ部113、及び、第4のアダプタ部114を有している。
そして、第1のアダプタ部111は、第1のアダプタ通路141を有し、第2のアダプタ部112は、第2のアダプタ通路142を有し、第3のアダプタ部113は、第3のアダプタ通路143を有し、第4のアダプタ部114は、第4のアダプタ通路144を有する。
そのうち、第1のアダプタ通路141は、第1の接続口132に対応して連通し、第2のアダプタ通路142は、第2の接続口133に対応して連通し、第3のアダプタ通路143は、第3の接続口134に対応して連通し、第4のアダプタ通路144は、第4の接続口135に対応して連通している。
【0014】
本実施例において、第1のアダプタ部111のアダプタ口、第2のアダプタ部112のアダプタ口、第3のアダプタ部113のアダプタ口、及び、第4のアダプタ部114のアダプタ口は、主弁ボデー10の同じ側に位置している。
そして、第1のアダプタ部111のアダプタ口、第2のアダプタ部112のアダプタ口、第3のアダプタ部113のアダプタ口、及び、第4のアダプタ部114のアダプタ口の開口は、アダプタ部の駆動アセンブリ20に背向する側の方向に向き、例えば、第1のアダプタ部111のアダプタ口、第2のアダプタ部112のアダプタ口、第3のアダプタ部113のアダプタ口、及び、第4のアダプタ部114のアダプタ口の開口は、弁ボデー部13の軸方向における駆動アセンブリ20に背向する方向に向いている。
ここで説明すべきは、駆動アセンブリ20に背向する方向は、一般的に、駆動アセンブリ20の一方側を指し、開口方向と駆動アセンブリ20の垂線方向とは、同じであることを制限するものではない。
【0015】
アダプタ部11を設けることにより、弁ボデー部13の異なる側に位置する複数の径方向における接続口を同じ開口方向になるように切替え接続することができ、接続管を折り曲げることによって異なる側の開口の向きを調整する必要がなく、このように、流体制御弁の取り付けに寄与し、取り付がけ簡単で取り付けに必要な空間も相対的に小さくなる。
各アダプタ部11の強度を向上させるために、主弁ボデー10は、接続板部12をさらに有し、この接続板部12の少なくとも一部は、各隣接するアダプタ部11の間に位置することで、アダプタ部11の強度が向上し、アダプタ部11が変形して損害することを防止できる。
【0016】
図面には、4つのアダプタ通路が示されているが、アダプタ通路の数は、4つに限らず、アダプタ通路の数は、2つ以上、または、3つ、または、5つ、6つ以上であっても適用することができる。
各アダプタ部11の高さは、弁ボデー部の各開口の異なる位置に適用するように異なってもよい。
本実施例において、各アダプタ部11のアダプタ口14が取り付けやすいために、各アダプタ部11のアダプタ口14は、同一平面に位置する。
【0017】
図6と
図7には、他の実施例が示され、本実施例において、主弁ボデー10を一体射出成形により形成することができ、離型を容易にするために、アダプタ部11のアダプタ口14の開口は、大きく、即ち、アダプタ口14の開口形状とサイズも離型を満たす必要があり、流体制御弁の取り付けをより良く適合するように、流体制御弁は、下端キャップ17をさらに含む。
下端キャップ17は、アダプタ口14の少なくとも一部を覆い、かつ、各アダプタ部11に密封接続され、弁ボデー部13は、アダプタ部11に背向する側に延在部131を有し、下端キャップ17の中央部には、延在部131が嵌合する孔部179を有し、かつ、延在部131の少なくとも一部は、孔部179に入り込み、延在部131と孔部179との間は固定され、本実施例のように、延在部131と孔部179との間は、溶接により固定される。
【0018】
アダプタ通路を流れる流体の流体抵抗を低減させるために、下端キャップ17は、アダプタ通路に対応する連通通路と連結口(すなわち、メカニカルインタフェース)を有している。
そして、このような連結口(すなわち、メカニカルインタフェース)の形状は、取り付けまたは使用のニーズに応じて調整して適合させることができ、取り付けをより簡単にし、下端キャップを修正すれば、異なる需要に適用することができ、適用性も向上でき、標準化生産に適用し、それにより、コストを低減させる。
【0019】
本実施例のように、下端キャップ17は、第1のアダプタ通路141に対応する第1の連通通路1711、第2のアダプタ通路142に対応する第2の連通通路1721、第3のアダプタ通路143に対応する第3の連通通路1731、及び、第4のアダプタ通路144に対応する第4の連通通路1741を有する。
下端キャップ17は、第1のアダプタ通路141に連通する第1の連結口175、第2のアダプタ通路142に連通する第2の連結口176、第3のアダプタ通路143に連通する第3の連結口177、及び、第4のアダプタ通路144に連通する第4の連結口178をさらに有する。
そのうち、下端キャップ17の連結口の位置は、必要に応じて調整可能であり、図面に示される位置に限らない。
本実施例において、各連結口(すなわち、メカニカルインタフェース)は、同一平面に位置するため、取り付けを容易にする。
【0020】
下端キャップ17は、アダプタ部11に対応する突起部、即ち、第1の突起部171、第2の突起部172、第3の突起部173、第4の突起部174を有している。
そして、この突起部は、下端キャップ17の駆動アセンブリ20に背向する側に位置し、連通通路は、突起部に位置し、アダプタ部11は、突起部に溶接固定され、または、アダプタ部は、下端キャップに溶接固定されることで、各アダプタ通路を連通通路に連通させる。
突起部を設けることにより、材料を節約することができる。
【0021】
図8には、別の実施例が示され、この実施例に提供される流体制御弁は、
図1から
図5に提供される流体制御弁の構成と類似し、上記の実施例と異なる。
本実施例において、複数のアダプタ通路のうちの少なくとも1つは、第1の通路、少なくとも1つの折り曲げ通路及び第2の通路を有し、説明の便宜上、以下では、
図8に示す第3のアダプタ通路143を例として説明する。
第3のアダプタ通路143は、第1の通路1430、折り曲げ部1431、及び、第2の通路1432を有し、折り曲げ部1431は、第1の通路1430と第2の通路1432を連通し、
図5と
図8を結合し、第1の通路1430は、第3の接続口134に連通し、第2の通路1432は、第4のアダプタ通路144に連通している。
折り曲げ部1431を設けることにより、第1の通路1430と第2の通路1432とは、一定の角度を形成し、角度範囲が0°~180°であり、例えば、0°、30°、60°、90°、120°、180°などとすることができており、第1の通路1430と第2の通路1432との間の異なる角度は、アダプタ口の位置をより多くの複雑な位置に適用させ、そして、構成が簡単であり、加工もより便利である。
ここで明らかなように、1つのアダプタ通路における折り曲げ部は、複数であってもよく、折り曲げ部を有するアダプタ通路の数は、複数であってもよい。
【0022】
図9には、別の実施例が示され、この実施例に提供される流体制御弁は、
図1から
図5に示す流体制御弁の構成と類似し、上記の実施例と異なる。
本実施例において、複数のアダプタ通路のうちの少なくとも1つは、少なくとも2つの分岐通路を有し、各分岐通路は、互いに独立し、かつ、同一のアダプタ通路における分岐通路はいずれも同一の接続口に連通し、流体は、各分岐通路において独立して流通することができており、説明の便宜上、以下では、
図9に示す第4のアダプタ通路144を通じて説明する。
第4のアダプタ通路144は、第1の分岐通路1441、第2の分岐通路1442、及び、第3の分岐通路1443を有し、それぞれの分岐通路は、1つのシステムにおける1つの流路に連通可能である。
そのうち、1つのアダプタ通路における分岐通路は、図面に示すように、アダプタ通路における接続口から離れる側に位置してもよく、他の部位に位置してもよく、ここで限定しない。
【0023】
図10と
図11には、別の実施例が示され、この実施例に提供される流体制御弁は、
図1から
図5に示す流体制御弁の構成と類似し、上記の実施例と異なる。
本実施例において、アダプタ部11と弁ボデー部13とは、溶接固定による一体構造である。
図面に示すように、複数のアダプタ部11、接続板部12は、一体構造であるアダプタ体18の一部であり、弁ボデー部13は、アダプタ部11に対応する複数の貫通孔、即ち、第1の貫通孔1320、第2の貫通孔1330、第3の貫通孔1340、及び、第4の貫通孔を有し、この第4の貫通孔と第2の貫通孔1330は、弁ボデー部13の径方向における両側に位置することができ、第1の接続口132は、第1の貫通孔1320の一部であり、第2の接続口133は、第2の貫通孔1330の一部であり、第3の接続口134は、第3の貫通孔1340の一部であり、第4の接続口135は、第4の貫通孔の一部である。
アダプタ体18は、収容孔185を有し、収容孔185の対応する壁部には、複数の接続孔183が開設され、接続孔183は、アダプタ通路と貫通孔を連通し、それぞれのアダプタ通路は、少なくとも、1つの接続孔183に連通している。
弁ボデー部13の一部は、収容孔185に入り込み、かつ、弁ボデー部13は、収容孔185の対応する壁部に溶接により固定されかつ密封して設けられている。
【0024】
説明すべきものとして、本明細書は、本発明について上記の実施形態を参照して詳細に説明したが、当業者であれば理解されるように、本発明に対して修正、結合または均等な置換を行うことが可能であり、本発明の精神と範囲から逸脱しない全ての改良は、いずれも、本出願の特許請求の範囲に含まれるものとする。