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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-17
(45)【発行日】2024-06-25
(54)【発明の名称】服装加工用浸染装置
(51)【国際特許分類】
   D06B 3/10 20060101AFI20240618BHJP
   D06B 1/00 20060101ALI20240618BHJP
【FI】
D06B3/10
D06B1/00
【請求項の数】 8
(21)【出願番号】P 2023543303
(86)(22)【出願日】2021-03-27
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2024-01-11
(86)【国際出願番号】 CN2021083452
(87)【国際公開番号】W WO2022204831
(87)【国際公開日】2022-10-06
【審査請求日】2023-07-18
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】523271701
【氏名又は名称】蘇州晶瑩信息科技有限公司
【氏名又は名称原語表記】SUZHOU JINGYING INFORMATION TECHNOLOGY CO., LTD.
【住所又は居所原語表記】Building 5, East District 1, East Side Of Donghuan Road, Shengze Town (Xingqiao Village), Wujiang District Suzhou, Jiangsu 215228, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】蔡 春香
【審査官】長谷川 大輔
(56)【参考文献】
【文献】実開昭50-016277(JP,U)
【文献】実開昭54-004895(JP,U)
【文献】中国特許出願公開第111663269(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D06B1/00-23/30
D06C3/00-29/00
D06G1/00-5/00
D06H1/00-7/24
D06J1/00-1/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
服装加工用浸染装置であって、本体フレーム(1)、浸染筒(2)、撹拌アセンブリ(3)、挟持アセンブリ(4)及び処理アセンブリ(5)を含み、前記浸染筒(2)は、半円型筒に設置され、供給口(6)が設置され、前記撹拌アセンブリ(3)の駆動部材取り付けブラケット(10)は、前記本体フレーム(1)に設置され、該撹拌アセンブリ(3)の回転軸(8)および撹拌ロッド(9)が前記浸染筒(2)内に位置し、前記挟持アセンブリ(4)の摺動ロッド(13)は、前記半円型筒の円周方向に沿って前記本体フレーム(1)に回転可能に設置され、前記浸染筒(2)の上方に位置し、前記浸染筒(2)に対し回転され、前記処理アセンブリ(5)は、前記本体フレーム(1)に設置され、前記浸染筒(2)の排出端側に位置し、
前記処理アセンブリ(5)は、エアーシリンダー(21)、搬送爪(22)、集水タンク(23)及び乾燥機(24)を含み、前記エアーシリンダー(21)は、前記本体フレーム(1)に設置され、前記搬送爪(22)は、前記エアーシリンダー(21)のピストン端に設置され、前記集水タンク(23)の上方に位置し、集水タンク(23)は、前記本体フレーム(1)に設置され、前記浸染筒(2)の排出端に位置し、前記乾燥機(24)は、前記集水タンク(23)に設置される、ことを特徴とする服装加工用浸染装置。
【請求項2】
撹拌アセンブリ(3)は、駆動部材(7)、前記挟持アセンブリ(4)の摺動ロッド(13)に直交し前記浸染筒(2)に向かって延びる回転軸(8)、前記撹拌ロッド(9)及び前記駆動部材取り付けブラケット(10)を含み、前記駆動部材(7)により駆動される前記回転軸(8)は、前記駆動部材取り付けブラケット(10)に回転可能に設置され、前記撹拌ロッド(9)は、前記回転軸(8)に設置され、前記浸染筒(2)内に位置する、ことを特徴とする請求項1に記載の服装加工用浸染装置。
【請求項3】
前記撹拌ロッド(9)は、スパイラルロッドである、ことを特徴とする請求項2に記載の服装加工用浸染装置。
【請求項4】
前記駆動部材(7)は、サーボモータに設置され、サーボモータは、前記駆動部材取り付けブラケット(10)に設置される、ことを特徴とする請求項2に記載の服装加工用浸染装置。
【請求項5】
前記挟持アセンブリ(4)は、摺動部材(11)、挟持部材(12)及び前記摺動ロッド(13)を含み、摺動ロッド(13)は、前記半円型筒の円周方向に沿って前記本体フレーム(1)に回転可能に設置され、前記浸染筒(2)の円心に位置し、前記摺動部材(11)は、前記摺動ロッド(13)に設置され、前記浸染筒(2)の上方に位置し、前記挟持部材(12)は、前記摺動部材(11)に設置され、前記摺動ロッド(13)に摺動して接続され、前記挟持部材(12)は、伸縮ロッド(18)、プッシュ部材(19)及び滑り止めパッド(20)を含み、前記伸縮ロッド(18)は、前記摺動部材(11)に設置され、前記プッシュ部材(19)は、前記伸縮ロッド(18)の前記摺動ロッド(13)から離れた端に設置され、前記滑り止めパッド(20)は、前記伸縮ロッド(18)に設置され、前記プッシュ部材(19)の一側に位置し、材料は、前記プッシュ部材(19)と前記滑り止めパッド(20)との間に挟持される、ことを特徴とする請求項1に記載の服装加工用浸染装置。
【請求項6】
前記摺動部材(11)は、ラック(14)、ギア軸(15)、噛み合いギア(16)及びスライダ(17)を含み、前記ラック(14)は、前記挟持アセンブリ(4)の前記摺動ロッド(13)に設置され、前記ギア軸(15)は、前記スライダ(17)に回転可能に設置され、前記噛み合いギア(16)は、前記ギア軸(15)に設置され、前記ラック(14)と噛み合って接続され、前記スライダ(17)は、前記摺動ロッド(13)に摺動して設置され、前記挟持アセンブリ(4)の前記挟持部材(12)は、スライダ(17)に設置される、ことを特徴とする請求項5に記載の服装加工用浸染装置。
【請求項7】
前記集水タンク(23)の排水端は、排水管(25)が連通して設置される、ことを特徴とする請求項1に記載の服装加工用浸染装置。
【請求項8】
前記排水管(25)にフィルタ(26)が連通して設置される、ことを特徴とする請求項7に記載の服装加工用浸染装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、服装加工技術分野に関し、特に服装加工用浸染装置に関する。
【背景技術】
【0002】
服装加工とは、近代的な加工方式であり、近代的な機械加工を主とし、手作業加工を補助とする服装生産方法である。服装加工は、行為であり、人員の数から制限することはできない。服装工場は、服装加工を直観的に示す場所であり、浸染は、被染物を染料及び必要な助剤を含む染浴に浸漬し、染浴の循環又は被染物の移動により、染料を徐々に被染物に染める方法であり、紡織物を染浴に繰り返して浸漬し、それと染浴とを絶えず相対移動させる染色方法である。
【0003】
従来の浸染装置は、浸染効率が低く、染料が沈殿しやすく、装置全体の経済的利益が低く、浸染終了後の材料の処理アセンブリが不足し、材料に残った染料が浪費され、装置全体の普及度が低い。
【発明の概要】
【0004】
(一)発明目的
背景技術に存在する技術課題を解決するために、本発明は、服装加工用浸染装置を提案し、浸染筒及び挟持アセンブリを設置することにより、円形浸染筒と挟持アセンブリの組み合わせにより、材料が浸染筒内において回転して浸されることを実現し、浸し効率及び本発明の経済的利益を向上させ、摺動部材を設置することにより、異なるサイズの材料を浸しやすく、本発明の実用性を向上させ、撹拌アセンブリを設置することにより、浸染筒内の染料を撹拌し、染料の均一性を向上させ、染料の沈殿を回避し、処理アセンブリを設置することにより、挟持アセンブリを利用して浸染終了後の材料を搬送し、材料を搬送爪に移動させ、材料に残った染料を収集し、材料を予備乾燥し、本浸染装置の機能性を向上させ、本発明の広い普及に有利である。
【0005】
(二)解決手段
本発明は、服装加工用浸染装置を提供し、この服装加工用浸染装置は、本体フレーム、浸染筒、撹拌アセンブリ、挟持アセンブリ及び処理アセンブリを含み、浸染筒は、半円型筒に設置され、供給口が設置され、撹拌アセンブリは、本体フレームに設置され、浸染筒内に位置し、挟持アセンブリは、本体フレームに回転して設置され、浸染筒の上方に位置し、浸染筒に回転接続され、本体フレームに回転接続され、処理アセンブリは、本体フレームに設置され、浸染筒の排出端側に位置し、処理アセンブリは、エアーシリンダー、搬送爪、集水タンク及び乾燥機を含み、エアーシリンダーは、本体フレームに設置され、搬送爪は、エアーシリンダーのピストン端に設置され、集水タンクの上方に位置し、集水タンクは、本体フレームに設置され、浸染筒の排出端に位置し、乾燥機は、集水タンクに設置される。
【0006】
好適には、撹拌アセンブリは、駆動部材、回転軸、撹拌ロッド及び駆動部材取り付けブラケットを含み、駆動部材取り付けブラケットは、本体フレームに設置され、駆動部材により駆動される回転軸は、駆動部材取り付けブラケットに回転して設置され、撹拌ロッドは、回転軸に設置され、浸染筒内に位置する。
【0007】
好適には、撹拌ロッドは、スパイラルロッドに設置される。
【0008】
好適には、駆動部材は、サーボモータに設置され、サーボモータは、駆動部材取り付けブラケットに設置される。
【0009】
好適には、挟持アセンブリは、摺動部材、挟持部材及び摺動ロッドを含み、摺動ロッドは、本体フレームに回転して設置され、浸染筒の円心に位置し、摺動部材は、摺動ロッドに設置され、浸染筒の上方に位置し、挟持部材は、摺動部材に設置され、摺動ロッドに摺動して接続され、挟持部材は、伸縮ロッド、プッシュ部材及び滑り止めパッドを含み、伸縮ロッドは、摺動部材に設置され、プッシュ部材は、伸縮ロッドの摺動ロッドから離れた端に設置され、滑り止めパッドは、伸縮ロッドに設置され、プッシュ部材の一側に位置し、材料は、プッシュ部材と滑り止めパッドとの間に挟持される。
【0010】
好適には、摺動部材は、ラック、ギア軸、噛み合いギア及びスライダを含み、ラックは、摺動ロッドに設置され、ギア軸は、スライダに回転して設置され、噛み合いギアは、ギア軸に設置され、ラックと噛み合って接続され、スライダは、摺動ロッドに摺動して設置され、挟持部材は、スライダに設置される。
【0011】
好適には、集水タンクの排水端は、排水管が連通して設置される。
【0012】
好適には、排水管にフィルタが連通して設置される。
【0013】
本発明の上記技術的解決手段は、従来技術に比べて以下の有益な技術的効果を有する。
【0014】
一、浸染筒及び挟持アセンブリを設置することにより、円形浸染筒と挟持アセンブリの組み合わせにより、材料が浸染筒内において回転して浸されることを実現し、浸し効率及び本発明の経済的利益を向上させ、摺動部材を設置することにより、異なるサイズの材料を浸しやすく、本発明の実用性を向上させ、
二、撹拌アセンブリを設置することにより、浸染筒内の染料を撹拌し、染料の均一性を向上させ、染料の沈殿を回避し、撹拌アセンブリは、本体フレームに設置され、撹拌アセンブリによる浸染筒内の挟持部材の回転に対する影響を回避し、
三、処理アセンブリを設置することにより、挟持アセンブリを利用して浸染終了後の材料を搬送し、材料を搬送爪に移動させ、材料に残った染料を収集し、材料を予備乾燥し、本浸染装置の機能性を向上させ、本発明の広い普及に有利である。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明による服装加工用浸染装置の構造模式図である。
図2】本発明による服装加工用浸染装置の左面図である。
図3図1におけるAのところの局所拡大図である。
図4図1におけるBのところの局所拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の目的、技術的解決手段及び利点をより明確及び明瞭にするために、以下、具体的な実施形態を挙げて図面を参照しながら、本発明を更に詳しく説明する。理解すべきなのは、これらの説明は、例示的なものに過ぎず、本発明の範囲を制限するものではない。なお、以下の説明では、本発明の概念が不必要に混淆されないように、公知構造及び技術についての説明を省略している。
【0017】
図1図4に示すように、本発明による服装加工用浸染装置は、本体フレーム1、浸染筒2、撹拌アセンブリ3、挟持アセンブリ4及び処理アセンブリ5を含み、浸染筒2は、半円型筒に設置され、供給口6が設置され、撹拌アセンブリ3は、本体フレーム1に設置され、浸染筒2内に位置し、挟持アセンブリ4は、本体フレーム1に回転可能に設置され、浸染筒2の上方に位置し、浸染筒2に対し回転れ、本体フレーム1に回転可能に接続され、処理アセンブリ5は、本体フレーム1に設置され、浸染筒2の排出端側に位置し、処理アセンブリ5は、エアーシリンダー21、搬送爪22、集水タンク23及び乾燥機24を含み、エアーシリンダー21は、本体フレーム1に設置され、搬送爪22は、エアーシリンダー21のピストン端に設置され、集水タンク23の上方に位置し、集水タンク23は、本体フレーム1に設置され、浸染筒2の排出端に位置し、乾燥機24は、集水タンク23に設置される。
【0018】
1つの選択可能な実施例では、撹拌アセンブリ3は、駆動部材7、回転軸8、撹拌ロッド9及び駆動部材取り付けブラケット10を含み、駆動部材取り付けブラケット10は、本体フレーム1に設置され、駆動部材7により駆動される回転軸8は、駆動部材取り付けブラケット10に回転可能に設置され、撹拌ロッド9は、回転軸8に設置され、浸染筒2内に位置する。
【0019】
1つの選択可能な実施例では、撹拌ロッド9は、スパイラルロッドに設置される。
【0020】
1つの選択可能な実施例では、駆動部材7は、サーボモータに設置され、サーボモータは、駆動部材取り付けブラケット10に設置される。
【0021】
1つの選択可能な実施例では、挟持アセンブリ4は、摺動部材11、挟持部材12及び摺動ロッド13を含み、摺動ロッド13は、本体フレーム1に回転可能に設置され、浸染筒2の円心に位置し、摺動部材11は、摺動ロッド13に設置され、浸染筒2の上方に位置し、挟持部材12は、摺動部材11に設置され、摺動ロッド13に摺動可能に接続され、挟持部材12は、伸縮ロッド18、プッシュ部材19及び滑り止めパッド20を含み、伸縮ロッド18は、摺動部材11に設置され、プッシュ部材19は、伸縮ロッド18の摺動ロッド13から離れた端に設置され、滑り止めパッド20は、伸縮ロッド18に設置され、プッシュ部材19の一側に位置し、材料は、プッシュ部材19と滑り止めパッド20との間に挟持される。
【0022】
1つの選択可能な実施例では、摺動部材11は、ラック14、ギア軸15、噛み合いギア16及びスライダ17を含み、ラック14は、摺動ロッド13に設置され、ギア軸15は、スライダ17に回転可能に設置され、噛み合いギア16は、ギア軸15に設置され、ラック14と噛み合って接続され、スライダ17は、摺動ロッド13に摺動して設置され、挟持部材12は、スライダ17に設置される。
【0023】
1つの選択可能な実施例では、集水タンク23の排水端は、排水管25が連通して設置される。
【0024】
1つの選択可能な実施例では、排水管25にフィルタ26が連通して設置される。
【0025】
本発明の使用原理は、以下のとおりである。円形浸染筒と挟持アセンブリの組み合わせにより、摺動ロッド13は、本体フレーム1において回転し、それにより材料を挟持して浸染筒2内を回転するように挟持部材12を連動し、材料が浸染筒2内において回転して浸されることを実現し、摺動部材11を設置することにより、複数組の挟持部材12の摺動ロッド13における位置を調節し、異なるサイズの材料を浸しやすく、撹拌アセンブリ3を設置することにより、浸染筒2内の染料を撹拌し、染料の均一性を向上させ、染料の沈殿を回避し、処理アセンブリ5を設置することにより、挟持アセンブリ4は、回転し、材料を供給口6の上方に位置させ、伸縮ロッド18は、移動することにより、材料を集水タンク23の上方に位置させ、搬送爪22は、材料を挟持し、エアーシリンダー21は、作動し、材料を下へ集水タンク23内まで移動し、材料に残った染料を収集し、乾燥機24は、材料を予備乾燥し、本浸染装置の機能性を向上させる。
【0026】
理解されたいのは、本発明の上記具体的な実施形態は、あくまでも本発明の原理を例示的に説明又は解釈するためのものに過ぎず、本発明に対する制限を構成しない。したがって、本発明の精神及び範囲から逸脱ことなく行われた任意の修正、同等的置換、改良等は、全て本発明の保護範囲内に含まれるべきである。なお、本発明の添付の特許請求の範囲は、添付の特許請求の範囲及び境界、又はこれらの範囲及び境界の同等の形態内の全ての変更及び修正例をカバーすることを意図している。
【符号の説明】
【0027】
1 本体フレーム
2 浸染筒
3 撹拌アセンブリ
4 挟持アセンブリ
5 処理アセンブリ
6 供給口
7 駆動部材
8 回転軸
9 撹拌ロッド
10 駆動部材取り付けブラケット
11 摺動部材
12 挟持部材
13 摺動ロッド
14 ラック
15 ギア軸
16 噛み合いギア
17 スライダ
18 伸縮ロッド
19 プッシュ部材
20 滑り止めパッド
21 エアーシリンダー
22 搬送爪
23 集水タンク
24 乾燥機
25 排水管
26 フィルタ
図1
図2
図3
図4