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  • 特許-基板処理装置及び基板処理方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-18
(45)【発行日】2024-06-26
(54)【発明の名称】基板処理装置及び基板処理方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/31 20060101AFI20240619BHJP
   H01L 21/318 20060101ALI20240619BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
H01L21/31 C
H01L21/318 A
H01L21/68 N
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2023012102
(22)【出願日】2023-01-30
(65)【公開番号】P2023110911
(43)【公開日】2023-08-09
【審査請求日】2023-01-30
(31)【優先権主張番号】10-2022-0013374
(32)【優先日】2022-01-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】509123895
【氏名又は名称】ユ-ジーン テクノロジー カンパニー.リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002398
【氏名又は名称】弁理士法人小倉特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】チョン,ウ ドク
(72)【発明者】
【氏名】チョ,ジョン ヒ
(72)【発明者】
【氏名】ファン,リョン
(72)【発明者】
【氏名】ソン,セ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】チャン,ウン ジュ
(72)【発明者】
【氏名】チョン,サン スン
【審査官】鈴木 智之
(56)【参考文献】
【文献】特開平04-083333(JP,A)
【文献】特開2001-244271(JP,A)
【文献】特開2012-124476(JP,A)
【文献】特開2019-140211(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/31
H01L 21/318
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
サセプタと,
該サセプタの上部に設置され,上部に基板が配置されるカバーユニットを含み,
該カバーユニットは,
1つ以上のエアギャップを有するカバーフレームと,
前記各エアギャップに対応する形状を有し,前記各エアギャップに実装可能な1つまたは複数のカバーを備え,
前記エアギャップの深さは,前記基板厚さの3倍以上であ
前記エアギャップは,
中央に位置するセンターギャップと,
該センターギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上である複数のミドルギャップと,
該ミドルギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上の複数のエッジギャップを有する基板処理装置。
【請求項2】
サセプタと,
該サセプタの上部に設置され,上部に基板が配置されるカバーユニットを含み,
該カバーユニットは,
1つ以上のエアギャップを有するカバーフレームと,
前記各エアギャップに対応する形状を有し,前記各エアギャップに実装可能な1つまたは複数のカバーを備え,
前記エアギャップの深さは,前記基板厚さの3倍以上であり,
前記カバーフレームは,
前記サセプタの上面と並んで配置されたディスクと,
該ディスクの上面に設けられ,前記基板と前記ディスクとの間に前記エアギャップを形成する複数のスペーサを備え,
該スペーサは,
前記ディスクの中心に基づいて同心配置された複数の円形スペーサと,
前記ディスクの中心を基準として放射状に配置され,前記円形スペーサをそれぞれ連結する複数の放射状スペーサを備える基板処理装置。
【請求項3】
前記カバーは,
前記センターギャップに実装可能なセンターカバーと,
前記ミドルギャップにそれぞれ実装可能な複数のミドルカバーと,
前記エッジギャップにそれぞれ実装可能な複数のエッジカバーを備える請求項1記載の基板処理装置。
【請求項4】
前記カバーフレームと前記カバーは互いに異なる材質である請求項1又は2記載の基板処理装置。
【請求項5】
基板処理装置を用いて基板を処理する方法において,前記基板処理装置は,サセプタと,該サセプタの上部に設けられ上部に基板が配置されるカバーユニットを含み,
前記カバーユニットは,1つ以上のエアギャップを有するカバーフレームと,前記エアギャップに対応する形状を有し,前記各エアギャップに実装可能な1つまたは複数のカバーとを備え,前記エアギャップの深さは,前記基板厚さの3倍以上であり,
前記エアギャップは,中央に位置するセンターギャップと,該センターギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上である複数のミドルギャップと,
該ミドルギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上の複数のエッジギャップを有して成り,
第1基板が前記カバーユニットの上部に置かれた状態で工程を進行し,前記第1基板に対する工程率を測定して,前記第1基板のうち,前記工程率が低い第1部分に対応する前記カバーを除去し,前記エアギャップを前記第1部分の下部に配置し,前記第1基板を除去し第2基板を前記カバーユニットの上部に配置した状態で前記工程を進める基板処理方法。
【請求項6】
基板処理装置を用いて基板を処理する方法において,前記基板処理装置は,サセプタと,該サセプタの上部に設けられ上部に基板が配置されるカバーユニットを含み,
前記カバーユニットは,1つ以上のエアギャップを有するカバーフレームと,前記エアギャップに対応する形状を有し,前記各エアギャップに実装可能な1つまたは複数のカバーとを備え,前記エアギャップの深さは,前記基板厚さの3倍以上であり,
前記エアギャップは,中央に位置するセンターギャップと,該センターギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上である複数のミドルギャップと
該ミドルギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上の複数のエッジギャップを有して成り,
第1基板が前記カバーユニットの上部に置かれた状態で工程を進行し,前記第1基板に対する工程率を測定し,前記第1基板のうち,前記工程率が低い部分に対応するように設けられた前記カバーは,前記第1基板のうち,前記工程率が高い部分に対応するように設けられた前記カバーに比べて誘電定数が小さいように配置し,前記第1基板を除去し第2基板を前記カバーユニットの上部に配置した状態で前記工程を進行する基板処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は,基板処理装置及び基板処理方法に関するもので,より詳細には,サセプタの上部に設けられたカバーユニットを用いて基板を処理する装置及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマ窒化プロセスのN%濃度均一性は,デバイスの微細化によるより高いレベルの散布改善技術が要求されている。特に,N%濃度マップ基準でセンター/エッジを独立して制御できる技術は最も重要なプロセス制御要因となっている。
【0003】
従来のプラズマ窒化装置はサセプタの高さまたはアンテナの高さを手動調整することにより均一性を合わせているが,これまでも現代のプロセス微細化で要求されるレベルを満足しにくい実情である。特に,上記のような方式はセンター部位とエッジ部位が独立して制御されないという問題点があるため,デバイスで要求される均一性を満たさないか,エッジ部N%濃度劣化が深化する現象が現れてしまう。このような問題点を改善しようとアンテナを2つ以上使用してセンター/エッジを分配する方式でN%濃度独立制御を試みているが,アンテナの数が増えるほどプラズマ干渉によるRF整合率に制約があるだけでなく,コア部品の変更や装置の機構設計まで変更しなければならないなどの問題が発生する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は,工程均一性を容易に調整することができる基板処理装置及び基板処理方法を提供することにある。
【0005】
本発明の他の目的は,以下の詳細な説明と添付した図面からより明確になるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一実施例によると,基板処理装置は,サセプタ;該サセプタの上部に設置され,上部に基板が配置されるカバーユニットを含み,該カバーユニットは,1つ以上のエアギャップを有するカバーフレーム;各前記エアギャップに対応する形状を有し,前記各エアギャップに実装可能な1つまたは複数のカバーを備え,前記エアギャップの深さは,前記基板厚さの3倍以上である。
【0007】
前記エアギャップは,中央に位置するセンターギャップ;前記センターギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上である複数のミドルギャップ;該ミドルギャップの周囲に沿って配置され,中心角が20度以上の複数のエッジギャップを有する。
【0008】
前記カバーフレームは,前記サセプタの上面と並んで配置されたディスク;該ディスクの上面に設けられ,前記基板と前記ディスクとの間に前記エアギャップを形成する複数のスペーサを備え,前記スペーサは,前記ディスクの中心に同心配置された複数の円形スペーサ;前記ディスクの中心を基準として放射状に配置され,前記円形スペーサをそれぞれ連結する複数の放射状スペーサを備える。
【0009】
前記カバーは,前記センターギャップに実装可能なセンターカバー;前記ミドルギャップにそれぞれ実装可能な複数のミドルカバー;前記エッジギャップにそれぞれ実装可能な複数のエッジカバーを備える。
【0010】
前記カバーフレームと前記カバーは互いに異なる材質である。
【0011】
本発明の一実施例によると,サセプタの上部に設けられ,1つ以上のエアギャップを有するカバーフレームと,前記エアギャップに実装可能なカバーとを備えるカバーユニットを用いて基板を処理する方法において,第1基板が前記カバーユニットの上部に置かれた状態で工程を進行し,前記第1基板に対する工程率を測定して,前記第1基板のうち,前記工程率が低い第1部分に対応する前記カバーを除去し,前記エアギャップを前記第1部分の下部に配置し,前記第1基板を除去し,前記第2基板を前記カバーユニットの上部に配置した状態で前記工程を進める。
【0012】
本発明の一実施例によると,サセプタの上部に設けられ,1つ以上のエアギャップを有するカバーフレームと,前記エアギャップに実装可能なカバーとを備えるカバーユニットを用いて基板を処理する方法において,第1基板が前記カバーユニットの上部に置かれた状態で工程を進行し,前記第1基板に対する工程率を測定し,前記第1基板のうち,前記工程率が低い部分に対応するように設けられた前記カバーは,前記第1基板のうち,前記工程率が高い部分に対応するように設けられた前記カバーに比べて誘電定数が小さいように配置し,
前記第1基板を除去し,前記第2基板を前記カバーユニットの上部に配置した状態で前記工程を進行する。
【発明の効果】
【0013】
本発明の一実施例によると,基板の領域に応じた工程均一性を容易に調整することができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す図である。
図2図1に示すカバーユニットを示す図である。
図3図1に示すカバーユニットの断面図である。
図4図2に示すカバーフレームの他の実施形態を示す図である。
図5】エアギャップとカバーの特性を比較した表である。
図6図3に示すカバーユニットの電気的特性を示す図である。
図7】カバーが全て設置された場合とセンターカバー/ミドルカバー1/ミドルカバー2/エッジカバーが設けられていない場合とプラズマ窒化処理時の窒素濃度の差を示す図。
図8】カバーが全て設置された場合と,一部カバーが設けられていない場合のプラズマ酸化処理時の酸化膜の厚さ差を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下,本発明の好ましい実施例を添付した図1乃至図8を参照してより詳細に説明する。本発明の実施例は様々な形に変形されてもよく,本発明の範囲が後述する実施例に限定されると解釈されてはならない。本実施例は,本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明をより詳細に説明するために提供されるものである。よって,図面に示した各要素の形状はより明確な説明を強調するために誇張される可能性がある。
【0016】
図1は,本発明の一実施形態による基板処理装置を概略的に示す図である。図1に示すように,下部チャンバ12は内部空間11を有し,下部チャンバ12の上部は開いた状態である。上部チャンバ14は,下部チャンバ12の開放上部に設けられ,内部空間11を外部から遮断する。
【0017】
サセプタ20は水平配置された平板状であり,内部空間11に設けられて垂直配置された支持軸を介して支持される。基板Sは,内部空間11にロードされた後,サセプタ20の上部に略水平な状態で置かれる。
【0018】
アンテナ16は上部チャンバ14の周囲に配置されたシリンダ型アンテナであり,アンテナ16はRF電源(図示せず)に接続されている。RF電源はアンテナ16に電力を印加し,アンテナ16はRF電源から供給された電力を介して内部空間11に磁界を作り,この磁場によって誘導電界が形成される。アンテナ16は,内部空間11に設けられたシャワーヘッド(図示せず)を介して内部空間11に供給された反応ガスからプラズマを生成する。反応ガスは誘導生成電界からイオン化に必要な十分なエネルギーを得てプラズマを生成し,形成されたプラズマは基板に移動して基板を処理する。例えば,基板はプラズマを介して窒化処理することができる。
【0019】
図2及び図3は,図1に示すカバーユニットを示す図である。サセプタ20はヒータを備えることができ,ヒータはプロセス(または処理)に必要な温度に基板を加熱することができる。カバーユニットはサセプタ20の上部に設けられ,基板Sはカバーユニットの上部に載置される。
【0020】
具体的には,図2及び図3に示すように,カバーユニットは,カバーフレームと複数のカバー34とを備える。カバーフレームは,サセプタ20の上部及び側部を包むように設置することができ,円板状のディスク32及びスペーサ35,37を備えることができる。
【0021】
ディスク32は,サセプタ20の上面と並んで配置され,サセプタ20の上面に対応する円形ディスクとすることができる。スペーサ35,37は,円形スペーサ35と放射状スペーサ37とを備え,ディスク32の上面に固定設置され,ディスク32と基板Sとの間にエアギャップを形成することができる。円形スペーサ35(図2は,円形スペーサ35の曲率半径が基板S半径の1/4,2/4,3/4,4/4に相当するが,1/3または1/5の整数倍であってもよい)は,ディスク32の中心に基づいて同心配置することができ,円形スペーサ35を介して,後述するセンターギャップC,エッジギャップE,及びミドルギャップMに分けることができる。放射状スペーサ37は,ディスク32の中心に基づいて放射配置され,等角(図2は45度から90度で示されているが,20度から45度であり得る)を形成することができ,各円形スペーサ35を連結して,センターギャップC,エッジギャップE,及びミドルギャップMを等角に分割して区画することができる。
【0022】
また,図3に示すように,スペーサ35,37の厚さは後述するエアギャップの深さと概ね一致し,スペーサ35,37の厚さは基板Sの厚さの2倍~10倍である。好ましくは,基板Sの厚さの3倍以上であると,エアギャップの機能をより効果的に発揮することができる。
【0023】
固定突起39はディスク32の表面から突出しており,後述するカバー34の後面に設けられた固定溝に挿入されてカバー34を安定して固定することができる。ただし,本実施形態とは異なり,固定突起39は省略することができ,カバー34はスペーサ35,37と同じ高さを有して各エアギャップ内に実装され,スペーサ35,37を介して移動が制限される可能性がある。逆に,スペーサ35,37を省略することができ,固定突起39を介して固定されたカバー34がスペーサ35,37のような役割,すなわちディスク32と基板S)の間にエアギャップを形成するのに役立つものとなる。このとき,エアギャップはカバー34が除去された位置に形成されてもよく,カバー34が設けられている場合,ディスク32と基板Sとの間の空間はカバー34によって除去されてエアギャップが形成されることはない。
【0024】
一方,カバーフレーム及びカバー34は石英材料であり得る。
【0025】
具体的には,複数の領域は,センターギャップC,エッジギャップE,及びセンターギャップCとエッジギャップEとの間に配置されたミドルギャップMを有する。センターギャップCは,サセプタ20の中心に配置された円形であり,エッジギャップE/ミドルギャップMは,センターギャップCの周囲に配置されている。エッジギャップE/ミドルギャップMは,1つのリング形状を等角に分割した円弧形状であってもよく,これとは異なり,1つのリング形状であってもよい。図2に示すように,エッジギャップE/ミドルギャップMは,選択に応じて4~5個に分割することができるが,他の形態に分割することもできる。図4は,図2に示すカバーフレームの他の実施形態を示す図である。加えて,エアギャップを様々な形態に分割し,後述するカバー34の材質及び実装可否を選択して工程均一性を調整することができる。
【0026】
カバー34は,センターギャップ(C)/エッジギャップ(E)/ミドルギャップ(M)にそれぞれ対応する形状を有して脱着可能であり,選択に応じてセンターギャップ(C)/エッジギャップ(E)/ミドルギャップ(M)に実装され,実質的にセンターギャップ(C)/エッジギャップ(E)/ミドルギャップ(M)が除去することができる。また,センターギャップ(C)/エッジギャップ(E)/ミドルギャップ(M)から除去されてセンターギャップ(C)/エッジギャップ(E)/ミドルギャップ(M)を提供することができる。カバーは,英材,アルミナ(Al),シリコン(Si),SiO,Si,Yなどから選択することができ,同じ1つのカバーに対して異なる材料である複数のカバーを提供することができる。
【0027】
図5はエアギャップとカバーの特性を比較した表であり,図6図3に示すカバーユニットの電気的特性を示す図である。図3に示すように,本発明は,基板Sとサセプタ20との間にエアギャップまたはカバーを選択的に配置し,基板Sに作用するシースポテンシャルを局所的に変化させ,基板の各領域のプロセス率を独立して制御することができる。図5に示すように,エアギャップに対応するエアの誘電定数は1であり,カバーに対応するクォーツの誘電定数は4である。
【0028】
図6を参照すると,プラズマ入口では,カバー34とエアギャップ部分はキャパシタ成分であり,誘電率の差分だけ対応する部分のシース電圧が変化する。また,両者の電荷量比較は並列接続に相当するため,電荷量は変わり,エアギャップ部の電荷量はクォーツ対比誘電率の差分だけ減少する。エアギャップ部のシース電圧(sheathvoltage)は,減少したフローティング電位により上昇し,シース電圧が高いエアギャップ部でプラズマの入射量が増加してプロセス率が増加する結果が見られる。すなわち,工程率を増加させたい部分のカバーを除去すると,当該部分に対応する基板部位の工程率を上昇させることができる。
【0029】
図7及び図8は,それぞれ,図1に示すカバーユニットにカバーが設置された場合/設置されていない場合の工程結果を示す図である。図7はカバーが全て設置された場合とセンターカバー/ミドルカバー1/ミドルカバー2/エッジカバーが設けられていない場合とプラズマ窒化処理時の窒素濃度の差を示す図であり,図8はカバーが全て設置された場合と,一部カバーが設けられていない場合のプラズマ酸化処理時の酸化膜の厚さ差を示す図である。図7及び図8に示すように,カバーが除去された位置,すなわちエアギャップが形成された位置で工程率が上昇することが分かり,これにより誘電定数が低いほど工程率が上昇することが分かる。
【0030】
一方,本実施例ではカバーが設置された場合/設置されていない場合に区分して説明したが,これとは異なり,カバーの材質(又は誘電定数)を異にして工程率の差をもたらすことができ,これにより基板の各領域にプロセス率を独立して制御できる。
【0031】
例えば,ダミー基板Sを用いて工程を進行した後,ダミー基板Sに対する工程率を測定し,ダミー基板Sの工程率に応じて下部にエアギャップを形成し,誘電定数低材質のカバーに交換する方法により,工程均一性を調節することができる。すなわち,基板(S)表面の特定領域で工程率が低い場合,当該領域の下部にエアギャップを形成したり,誘電定数の低い材質のカバーで既存カバーを交換することができ,逆に,基板(S)表面の特定領域で工程率が高い場合,該当領域の下部にカバーを設けてエアギャップを除去したり,誘電定数の高い材質のカバーで既存カバーを交換して工程均一性を調整することができる。
【0032】
本発明を好ましい実施例を介して詳細に説明したが,これとは異なる形態の実施例も可能である。よって,以下に記載する請求項の技術的思想と範囲は好ましい実施例に限らない。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8