(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-18
(45)【発行日】2024-06-26
(54)【発明の名称】管理装置、管理方法、通信装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20240619BHJP
【FI】
G06Q50/10
(21)【出願番号】P 2020020891
(22)【出願日】2020-02-10
【審査請求日】2023-02-03
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】松下 貴博
(72)【発明者】
【氏名】中村 竜也
【審査官】佐藤 光起
(56)【参考文献】
【文献】特開2006-134040(JP,A)
【文献】特開2007-164249(JP,A)
【文献】特開2019-149016(JP,A)
【文献】特開2009-027401(JP,A)
【文献】特開2009-124313(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信装置から画像を受信する第1の受信手段と、
前記画像が他のユーザにより購入される可能性に関する評価を行う画像評価装置へ前記画像と前記画像の評価要求とを送信する送信手段と、
前記画像評価装置から前記画像の評価結果を受信する第2の受信手段と、
前記可能性が所定の基準を満たすことを前記評価結果が示し、かつ、
前記通信装置により付加された承諾情報を前記画像が有する場合に、前記画像
をサーバ装置に登録する
登録手段であって、前記承諾情報は、前記画像が登録された場合に前記画像を販売するサービスを提供する前記サーバ装置に前記画像を登録することを前記通信装置のユーザが承諾したことを示す、登録手段と、
を備えることを特徴とする管理装置。
【請求項2】
前記画像を評価するか否かを判定する判定手段を更に備え、
前記送信手段は、前記画像を評価すると判定された場合に、前記画像評価装置へ前記画像の前記評価要求を送信する
ことを特徴とする請求項1に記載の管理装置。
【請求項3】
前記判定手段は、前記管理装置が前記サーバ装置にアクセスするためのアカウント情報を有する場合に、前記画像を評価すると判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項4】
前記画像は付随情報を有し、
前記判定手段は、前記付随情報に基づいて、前記画像を評価するか否かを判定する
ことを特徴とする請求項2に記載の管理装置。
【請求項5】
前記画像は、撮像装置により撮影されたものであり、
前記付随情報は、前記画像が合焦状態であるか否かを示す情報、前記画像の撮影時の合焦位置に対するフォーカスの調整量を示す情報、前記画像の撮影時に顔が検出されたか否かを示す情報、前記画像が標準露出状態で撮影されたか否かを示す情報、前記画像の撮影時の標準露出状態に対する露出の調整量を示す情報、及び前記画像の撮影時の前記撮像装置の傾き状態を示す情報のうちの少なくともいずれかを含む
ことを特徴とする請求項4に記載の管理装置。
【請求項6】
前記判定手段は、前記画像が合焦状態であると前記付随情報が示す場合に、前記画像を評価すると判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の管理装置。
【請求項7】
前記判定手段は、前記フォーカスの調整量が所定の閾値以下であると前記付随情報が示す場合に、前記画像を評価すると判定する
ことを特徴とする請求項5に記載の管理装置。
【請求項8】
前記登録手段が前記画像を前記サーバ装置に登録する場合に、当該登録の前に前記画像を補正する補正手段を更に備える
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の管理装置。
【請求項9】
前記評価結果は、補正方法を示す情報を含み、
前記補正手段は、前記評価結果が示す前記補正方法に従って前記画像を補正する
ことを特徴とする請求項8に記載の管理装置。
【請求項10】
管理装置が実行する管理方法であって、
通信装置から画像を受信する第1の受信工程と、
前記画像が他のユーザにより購入される可能性に関する評価を行う画像評価装置へ前記画像と前記画像の評価要求とを送信する送信工程と、
前記画像評価装置から前記画像の評価結果を受信する第2の受信工程と、
前記可能性が所定の基準を満たすことを前記評価結果が示し、かつ、
前記通信装置により付加された承諾情報を前記画像が有する場合に、前記画像
をサーバ装置に登録する
登録工程であって、前記承諾情報は、前記画像が登録された場合に前記画像を販売するサービスを提供する前記サーバ装置に前記画像を登録することを前記通信装置のユーザが承諾したことを示す、登録工程と、
を備えることを特徴とする管理方法。
【請求項11】
ユーザの指示に応じて、前記画像を販売するサービスを提供するサーバ装置に前記画像を登録することを前記ユーザが承諾したことを示す承諾情報を前記画像に付加する付加手段と、
前記付加手段により付加された前記承諾情報を有する前記画像を請求項1乃至9のいずれか1項に記載の管理装置へ送信する送信手段と、
を備えることを特徴とする通信装置。
【請求項12】
通信装置の制御方法であって、
ユーザの指示に応じて、前記画像を販売するサービスを提供するサーバ装置に前記画像を登録することを前記ユーザが承諾したことを示す承諾情報を前記画像に付加する付加工程と、
前記付加工程により付加された前記承諾情報を有する前記画像を請求項1乃至9のいずれか1項に記載の管理装置へ送信する送信工程と、
を備えることを特徴とする制御方法。
【請求項13】
コンピュータを、請求項1乃至9のいずれか1項に記載の管理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【請求項14】
コンピュータを、請求項11に記載の通信装置の各手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、管理装置、管理方法、通信装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
登録された画像を会員が閲覧して気に入った画像を購入できる販売サービスがある。このような販売サービスでは、購入が見込まれる所定の基準を満たす画像を採用して登録している。そのため、ユーザが良いと思った画像であったとしても、必ずしもその画像が販売サービスに採用(登録)される訳ではない。ユーザが採用の基準を把握できず、自分が撮影した画像が採用されない場合、販売サービスを利用しようとするユーザのモチベーションが低下する可能性がある。その結果、販売サービスを使用するユーザが減り、販売サービスにも十分な画像が集まらなくなってしまうという問題があった。
【0003】
画像の評価に関しては、SNS毎の流行を時系列で解析し、ユーザの画像を評価して通知する手法が知られている(特許文献1)。また、ユーザが撮影画像をSNSに投稿する際に、画像の関連情報に基づいて、良い評価をもらえる適切なSNSを選択する手法が知られている(特許文献2)。また、撮影画像に付与されたレーティング情報に基づいて、撮影画像を外部装置に選択的に転送する手法が知られている(特許文献3)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特開2020-009114号公報
【文献】特開2015-220616号公報
【文献】特開2019-148994号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の手法は、肯定的な評価を得る画像を評価して通知するだけの構成であるため、販売に値する画像を自動的に収集するための仕組みを実現できない。また、特許文献2の手法は、良い評価を得られる適切なSNSを選択する構成であるため、販売に値する画像を自動的に収集するための仕組みを実現できない。また、特許文献3の手法は、レーティング情報に基づき画像選択する構成であるため、販売に値する画像を自動的に収集するための仕組みを実現できない。
【0006】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、ユーザの負担を抑制しつつ、他のユーザにより購入される可能性が相対的に高い画像を画像販売サービスに登録することを促進する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明は、通信装置から画像を受信する第1の受信手段と、前記画像が他のユーザにより購入される可能性に関する評価を行う画像評価装置へ前記画像と前記画像の評価要求とを送信する送信手段と、前記画像評価装置から前記画像の評価結果を受信する第2の受信手段と、前記可能性が所定の基準を満たすことを前記評価結果が示し、かつ、前記通信装置により付加された承諾情報を前記画像が有する場合に、前記画像をサーバ装置に登録する登録手段であって、前記承諾情報は、前記画像が登録された場合に前記画像を販売するサービスを提供する前記サーバ装置に前記画像を登録することを前記通信装置のユーザが承諾したことを示す、登録手段と、を備えることを特徴とする管理装置を提供する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ユーザの負担を抑制しつつ、他のユーザにより購入される可能性が相対的に高い画像を画像販売サービスに登録することを促進することが可能となる。
【0009】
なお、本発明のその他の特徴及び利点は、添付図面及び以下の発明を実施するための形態における記載によって更に明らかになるものである。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】デジタルカメラ101(通信装置)、管理装置102、画像評価装置103、及びサーバ装置104を含むシステム構成図。
【
図2】(a)デジタルカメラ101の構成を示すブロック図、(b)デジタルカメラ101の正面の外観を示す図、(c)デジタルカメラ101の背面の外観を示す図。
【
図5】管理装置102を設定するためのモバイルアプリの画面を示す図。
【
図6A】デジタルカメラ101により撮影された画像をサーバ装置104に登録するための一連の処理を示すシーケンス図。
【
図6B】、画像評価の実施判定処理(
図6AのS605)の詳細を示すフローチャート。
【
図7】(a)
図6AのS611において行われる補正実行の確認のための画面例を示す図、(b)
図6AのS611において行われる補正前後の画像の表示のための画面例を示す図。
【
図9】デジタルカメラ101により管理装置102を設定するための設定画面を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものでない。実施形態には複数の特徴が記載されているが、これらの複数の特徴の全てが発明に必須のものとは限らず、また、複数の特徴は任意に組み合わせられてもよい。さらに、添付図面においては、同一若しくは同様の構成に同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態に係るデジタルカメラ101(通信装置)、管理装置102、画像評価装置103、及びサーバ装置104を含むシステム構成図である。ここでは、管理装置102としてクラウドアプリを実行するコンピュータ、画像評価装置103としてクラウドサービスを提供するコンピュータを例に挙げる。しかしながら、例えば、管理装置102はPCアプリ又はモバイルアプリを実行するコンピュータであってもよいし、画像評価装置103はPCアプリ又はモバイルアプリを実行するコンピュータであってもよい。また、ここでは通信装置の例としてデジタルカメラ101を挙げるが、通信装置の他の例として、携帯型のメディアプレーヤ、所謂タブレットデバイス、又はパーソナルコンピュータなどを用いることもできる。
【0013】
ユーザは、管理装置102、画像評価装置103、及びサーバ装置を利用したサービスを受けるために、予めアカウントを作成する必要がある。管理装置102で作成したアカウントに対して、デジタルカメラ101を登録することで、管理装置102とデジタルカメラ101とのペアリングを実現する。管理装置102とデジタルカメラ101とのペアリング処理は、例えば次に示す手順で行われる。
【0014】
デジタルカメラ101は、管理装置102に対してデジタルカメラ101の情報(カメラ情報)を送信する。ここで、送信するカメラ情報は、例えば、デジタルカメラ101のモデル名、及び、デジタルカメラ101を一意に識別するための個体情報としてのGUIDなどを含む。カメラ情報が送信されると、管理装置102は、デジタルカメラ101専用のAlias IDと、サーバアクセス時の認証処理に使用するAccess ID及びAccess Passwordとを発行する。Alias IDは、デジタルカメラ101のカメラ情報、及びユーザのアカウントに関連付けてサーバ装置104により生成されるため、このAlias IDにより、通信元のカメラを一意に特定することができる。
【0015】
以上の処理により、サーバ装置104とデジタルカメラ101の双方について、Access IDに基づいてペアリング状況が管理装置102で管理されるようになる。また、デジタルカメラ101は、画像を管理装置102へ自動でアップロードするか否かの設定を示す設定情報を保持する。この設定がONの場合は、デジタルカメラ101の画像は、管理装置102へ自動でアップロードされる。
【0016】
ユーザは、画像評価装置103及びサーバ装置104へアクセスするためのアカウントを作成する必要がある。管理装置102では、画像評価装置103及びサーバ装置104へ接続するためのアカウント情報、画像評価装置103及びサーバ装置104への接続を行うか否かの設定を示す設定情報が管理される。また、管理装置102では、画像評価装置103及びサーバ装置104へ画像を自動でアップロードするか否かの設定を示す設定情報、画像評価装置103による画像評価を行うか否かの設定を示す設定情報も管理される。また、管理装置102では、サーバ装置104へ画像を自動で登録するか否かの設定を示す設定情報なども管理される。
【0017】
例えば、画像評価装置103が接続先として登録され、自動でアップロードするかの設定がON、画像評価を行うかの設定がON場合、デジタルカメラ101からアップロードされた画像は、管理装置102を経由して、画像評価装置103へ送信される。その際に、管理装置102は、各画像を一意に識別するためのUUIDを画像と一緒に画像評価装置103へ送信してもよい。或いは、管理装置102は、画像評価装置103に対して、各画像を一意に識別するためのUUIDを発行するように依頼し、管理装置102から受信した画像とUUIDとを一緒に管理してもよい。画像評価装置103は、管理装置102から受け取った画像を所定のアルゴリズムに従って、その画像が所定の基準を満たすか否かを判定する。所定の基準を満たすと判定された画像については、画像評価装置103は、その画像のUUIDを管理装置102に対して送信する。UUIDを受け取った管理装置102は、そのUUIDに対応する画像を、特定の会員が閲覧可能なサーバ装置104に登録する。なお、管理装置102はユーザに対して、サーバ装置104に画像を登録してもよいかの確認を事前に促してもよい。
【0018】
図2(a)は、デジタルカメラ101の構成を示すブロック図であり、
図2(b)は、デジタルカメラ101の正面の外観を示す図であり、
図2(c)は、デジタルカメラ101の背面の外観を示す図である。
【0019】
最初に
図2(a)を参照すると、デジタルカメラ101は、制御部201を備える。制御部201は、後述のプログラムに従ってデジタルカメラ101を制御する。撮像部202は、例えば、光学系及び撮像素子を有する。光学系は、光学レンズユニットを備え、絞り、ズーム、及びフォーカスなど制御する。撮像素子は、光学レンズユニット介して結像した光学像に応じた電気信号を出力する。撮像素子として、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、又はCCD(Charge Coupled Device)が用いられる。そして、撮像部202は、電気信号に対してノイズ低減処理及びA/D変換などを行い、画像データを出力する。
【0020】
撮像部202から出力された画像データは、一旦バッファメモリに記録される。制御部201は、画像データをDCF(Design Rule for Camera File system)規格に従って記録媒体210に記録する。
【0021】
不揮発性メモリ203には、制御部201によって実行されるプログラムなどが記録されている。作業用メモリ204は、バッファメモリ、画像表示用メモリ、及び制御部201の作業領域などに用いられる。
【0022】
操作部205はユーザによって操作され、ユーザは操作部205によってデジタルカメラ101に指示を与える。例えば、操作部205は、デジタルカメラ101の電源をON/OFFするための電源ボタン、撮影を指示するためのレリーズスイッチ、及び画像データを再生する際に用いられる再生ボタンを含む。また、操作部205は、後述する接続部211を介して外部機器と通信を開始する際に操作される接続ボタンなどを含む。更に、操作部205は、表示部206に備えられたタッチパネルなどの操作部材を含む。
【0023】
なお、レリーズスイッチには、第1のシャッタースイッチSW1及び第2のシャッタースイッチSW2が備えられている。レリーズスイッチが、所謂半押し状態となると、第1のシャッタースイッチSW1がオンとなる。これによって、制御部201は、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、及びEF(フラッシュプリ発光)処理などの撮影準備を開始する。また、レリーズスイッチが、所謂全押し状態となると、第2のシャッタースイッチSW2がオンとなる。これによって、制御部201は撮影を開始する。
【0024】
表示部206には、撮影の際のビューファインダ画像が表示される。また、表示部206には、撮影の結果得られた画像が表示されるとともに、対話的な操作のための文字が表示される。なお、表示部206は必ずしもデジタルカメラ101に備えられる必要はない。例えば、デジタルカメラ101を外部の表示装置と接続して、この表示装置に画像などを表示する構成も利用可能である。
【0025】
前述のように、記録媒体210には、撮像部202で得られた画像データが記録される。記録媒体210は、デジタルカメラ101に着脱可能であってもよいし、デジタルカメラ101に内蔵されていてもよい。
【0026】
接続部211は、デジタルカメラ101を外部装置と接続するためのインタフェースである。ここでは、デジタルカメラ101は、接続部211を介して外部装置の1つである管理装置102と相互に通信を行うことができる。例えば、デジタルカメラ101は、撮像部202で得られた画像データを、接続部211を介して管理装置102に送信する。
【0027】
なお、接続部211は、IEEE802.11規格に準拠した無線LANを用いて通信を行うためのインタフェースを含む。また、通信手法は無線LANを用いた通信に限らず、例えば、赤外線を用いた通信でもよい。
【0028】
デジタルカメラ101に備えられた接続部211は、インフラストラクチャモードにおけるアクセスポイント(AP)として動作するAPモードと、インフラストラクチャモードにおけるクライアントとして動作するCLモードとを有している。そして、接続部211をCLモードで動作させると、デジタルカメラ101は、インフラストラクチャモードにおけるCL機器として動作する。
【0029】
デジタルカメラ101がCL機器として動作する場合には、周辺のAP機器に接続することによって、デジタルカメラ101はAP機器が形成するネットワークに参加することができる。また、接続部211をAPモードで動作させると、デジタルカメラ101は、APの一種ではあるがより機能が限定された簡易的なAP(以下簡易APと呼ぶ)として動作することができる。
【0030】
デジタルカメラ101が簡易APとして動作すると、デジタルカメラ101自体によってネットワークを形成する。デジタルカメラ101の周辺の機器は、デジタルカメラ101をAP機器と認識して、デジタルカメラ101が形成したネットワークに参加することが可能となる。上述のように、デジタルカメラ101を動作させるためのプログラムは不揮発性メモリ203に保持されている。
【0031】
なお、デジタルカメラ101はAPの一種であるものの、CL機器から受信したデータをインターネットプロバイダなどに転送するゲートウェイ機能は備えていない簡易APである。よって、デジタルカメラ101が形成したネットワークに参加している他の機器からデータを受信しても、デジタルカメラ101は当該データをインターネットなどのネットワークに転送することはできない。
【0032】
図2(b)及び
図2(c)に示すように、デジタルカメラ101の筐体上面にはレリーズスイッチ205aが配置されている。また、デジタルカメラ101の筐体背面には再生ボタン205b、方向キー205c、及び表示部206が配置され、表示部206上にはタッチパネル205dが配置されている。
【0033】
図3は、管理装置102の構成を示すブロック図である。管理装置102は、CPU301と、通信部302と、画像共有部303と、画像管理部304と、画像処理部305と、表示部306と、記憶装置307と、特徴量検出部308とを含む。
【0034】
通信部302は、外部装置と接続し制御コマンドやデータの送受信を行う。例えば、通信部302は、デジタルカメラ101から送信された画像データ及びアカウント情報などを受信する。また、通信部302は、画像評価装置103へアクセスするためのアカウント情報、画像データ、及び画像を一意に示すUUIDなどを送信する。
【0035】
CPU301は、受信した情報に基づいて、管理装置102の各部の制御を行う。特徴量検出部308は、通信部302から取得した画像データから特徴量検出を行う。また、特徴量検出部308は、通信部302により画像評価装置103から受信された特徴量検出に関するデータを受け取ってもよい。
【0036】
画像処理部305は、特徴量検出部308によって検出された特徴量の領域に対して、所定の画像処理を施した画像を生成する。例えば、画像処理部305は、サーバ装置104にそのまま登録できるように、ブランドのロゴなどを削除した画像を生成する。生成された画像は、記憶装置307に保存される。
【0037】
画像管理部304は、通信部302で取得した画像データ、画像を一意に示すUUID、特徴量検出に関するデータ、画像処理部305によって補正された画像などのデータを管理する。
【0038】
表示部306は、通信部302で取得した画像データ、画像処理部305によって補正された画像などを表示する。表示部306にはLCD、有機ELなどのディスプレイ装置が用いられる。また、表示部306は、管理装置102が備える必要はなく、管理装置102は外部の表示部の表示を制御する表示制御機能を有していればよい。
【0039】
画像共有部303は、画像管理部304によって管理されたデータを第三者と共有するために使用される。画像共有部303では、画像データだけではなく、画像を共有するための個人を特定する情報や、画像が撮影された場所の情報、イベントの情報などの情報も使用される。
【0040】
図4は、デジタルカメラ101の設定画面を示す図である。設定画面には、管理装置102へ画像を自動アップロードするか否かを設定する設定項目401が表示される。自動アップロードの設定が「する」(又は「ON」)の場合、デジタルカメラ101に格納された画像は、管理装置102へ自動的にアップロードされる。自動アップロードの設定が「しない」(又は「OFF」)の場合、デジタルカメラ101に格納された画像は、デジタルカメラ101の中に留まったままとなる。
図4では、記録媒体210内の画像を自動でアップロードする例を示しているが、アップロードする画像をユーザが選択可能なようにデジタルカメラ101を構成してもよい。
【0041】
また、設定画面には、画像をサーバ装置104(販売サービス)に登録するか否かを設定する設定項目402も表示される。登録の設定が「する」(又は「ON」)の場合、デジタルカメラ101は、管理装置102へアップロードする画像に、サーバ装置104に画像を登録することをユーザが承諾したことを示す情報(承諾情報)を付加する。
【0042】
図5は、管理装置102を設定するためのモバイルアプリの画面を示す図である。モバイルアプリは、例えばスマートフォン500により実行される。
図5の上段に示す設定画面501は、管理装置102がどのサービスに画像をアップロードするかの設定を行うためのメニューである。
図5の例では、符号502により示すように、サービスAが未接続の状態であり、符号503により示すように、サービスBが接続中の状態である。
【0043】
管理装置102をサービスAに接続させる手順について説明する。ユーザが符号502の領域を選択すると、サービスAへのログインを行うための画面へ遷移する(
図5の中段)。符号504は、サービスAにアクセスするためのアカウント名を入力するためのコントロールを示す。符号505は、アカウント名に対応するパスワードを入力するためのコントロールを示す。アカウント名及びパスワードの入力後、ユーザがログインボタン506を選択すると、管理装置102はサービスAへのログインを試みる。
【0044】
サービスAへのログインに成功すると、
図5の下段に示すように、サービスAの詳細設定を指定するための画面が表示される。設定項目507は、サービスAと接続するかを設定する設定項目である。ここでは、サービスAとの接続がONに設定されているため、符号502により示すサービスAの接続状態は、未接続から接続中に変わる。なお、管理装置102は、複数のサービスに同時に接続できるように構成されていてもよいし、いずれかひとつのサービスのみと接続可能なように構成されていてもよい。後者の場合、符号502により示すサービスAの接続状態が未接続から接続中に変わると、符号503により示すサービスBの接続状態は接続中から未接続に変わる。
【0045】
以下の説明において、サービスAは画像評価装置103が提供する画像評価サービスであるものとする。設定項目508は、管理装置102から画像評価装置103へ画像を自動でアップロードするか否かを設定する設定項目である。設定項目508の設定がONの場合、デジタルカメラ101から管理装置102へアップロードされた画像は、自動で画像評価装置103へアップロードされる。設定項目508の設定がOFFの場合、ユーザは、モバイルアプリに表示された画像を選んで、所望の画像を画像評価装置103へアップロードすることができる。
【0046】
設定項目509は、画像評価装置103に対して画像評価を要求するか否かを設定する設定項目である。設定項目509の設定がONであり、かつ、符号510により示す「すべての画像」が選択されている場合、画像評価装置103は、管理装置102から受信したすべての画像について、所定の基準を満たすか否かに関する評価を実行する。所定の基準とは、画像をサーバ装置104に登録するか否かの判断基準として利用可能な基準である。例えば、所定の基準は、他のユーザにより購入される可能性が閾値以上である画像が満たすように設定された基準であるが、そのような基準に限定される訳ではない。設定項目509の設定がONであり、かつ、符号511により示す「自動指定した画像」が選択されている場合、管理装置102は、各画像のメタデータに基づいて、各画像について評価対象とするか否かを自動的に指定する。画像評価装置103は、管理装置102により評価対象として指定された画像について、所定の基準を満たすか否かに関する評価を実行する。設定項目509の設定がOFFの場合、管理装置102から画像評価装置103に送られた画像の評価は実行されない。
【0047】
図6Aは、デジタルカメラ101により撮影された画像をサーバ装置104に登録するための一連の処理を示すシーケンス図である。
【0048】
S601で、デジタルカメラ101は画像を撮影して記録媒体210に格納する。S602で、デジタルカメラ101は、画像の自動アップロードの設定(
図4の設定項目401)が「はい」/「いいえ」(又はON/OFF)のどちらであるかを確認する。
【0049】
自動アップロードの設定がONの場合、S603で、デジタルカメラ101は、記録媒体210に格納された画像を管理装置102へアップロードする。その際に、画像の登録の設定(
図4の設定項目402)が「はい」(又はON)であれば、デジタルカメラ101は、画像に承諾情報を付加する。また、図示は省略するが、管理装置102は、画像を受信できたかどうかを示す情報をデジタルカメラ101へ送信する。管理装置102が画像を受信できた場合、デジタルカメラ101は、その画像が管理装置102へアップロードできたことを管理する。自動アップロードの設定がOFFの場合、記録媒体210に格納された画像のアップロードは行われず、本シーケンス図の処理は終了する。なお、S603におけるデジタルカメラ101と管理装置102との間の通信において、スマートフォン500はデジタルカメラ101のためのアクセスポイントとして機能してもよい。
【0050】
S604で、管理装置102は、接続中のサービスに対する自動アップロードの設定(
図5の設定項目508)がON/OFF(する/しない)のいずれかであるかを確認する。S605で、管理装置102は、画像評価の実施判定処理を行う。実施判定処理の詳細については、
図6Bを参照して後述する。S606で、管理装置102は、画像評価装置103へ送信する各画像について、画像を一意に識別するUUIDを管理IDとして発行する。
【0051】
S604において自動アップロードの設定がONであると判定された場合、S607で、管理装置102は、画像及び管理IDを画像評価装置103へ送信する。S604において自動アップロードの設定がOFFであると判定された場合、画像及び管理IDの送信は行われず、本シーケンス図の処理は終了する。
【0052】
なお、ここでは、管理装置102が画像を一意に識別する管理IDを発行して画像評価装置103へ送る例を示したが、管理装置102が画像評価装置103に対して管理IDを発行するように要求してもよい。この場合、画像評価装置103が受け取った画像に対する管理IDを発行して管理装置102へ送信する。
【0053】
S605において画像評価を実施すると判定された場合、S608で、管理装置102は、画像評価装置103に対して画像評価要求を送信する。S605において画像評価を実施しないと判定された場合、画像評価要求の送信は行われず、本シーケンス図の処理は終了する。
【0054】
なお、画像評価を実施しない場合には画像のアップロードも行わないように管理装置102を構成してもよい。換言すると、S604において自動アップロードの設定がONであると判定された場合であっても、S605において画像評価を実施しないと判定された場合には、S607の処理を行わないように管理装置102を構成してもよい。これにより、管理装置102と画像評価装置103との間の通信経路に流れるデータ量を削減することが可能となる。特に、有線であるか無線であるかを問わず、通信経路を他のデータ転送とも共用している場合には、通信経路のデータ量を削減することにより、限られた通信経路の資源を有効活用することが可能となる。
【0055】
画像評価要求を受け取った画像評価装置103は、S609で、画像が所定の基準を満たすか否か(例えば、その画像が他のユーザにより購入される可能性が閾値以上であるか否か)を判定する。
【0056】
S610で、画像評価装置103は、管理装置102に対して画像の評価結果を送信する。評価結果は、画像が所定の基準を満たすか否かを示す情報に加えて、画像の管理IDを含む。管理装置102は、評価結果に含まれる管理IDに基づいて、その評価結果がどの画像に対応するかを認識することができる。また、評価結果は、画像のファイル名や、補正のアドバイス(補正方法を示す情報)などを含んでいてもよい。或いは、画像評価装置103自体が補正のアドバイスに基づいて画像の補正を実行し、補正済みの画像を管理装置102へ返却してもよい。
【0057】
S611で、管理装置102は、S610において受け取った評価結果に基づいて、所定の基準を満たす画像に対する補正を実行する。ここで、管理装置102は、補正を実行する前に、ユーザに対して補正を実行するか否かの確認を促してもよい。補正実行の確認のための画面例については、
図7(a)を参照して後述する。また、その際に、管理装置102は、補正前の画像と補正後の画像をユーザに提示してもよい。補正前後の画像の表示のための画面例については、
図7(b)を参照して後述する。
【0058】
画像が所定の基準を満たし、かつ画像が承諾情報を有する場合、S612で、管理装置102は、補正後の画像をサーバ装置104へ送信し、その画像を登録するようにサーバ装置104に要求する。ここで、管理装置102は、サーバ装置への画像の登録前に、ユーザに対して画像を登録してよいか否かの確認を促してもよい。
【0059】
図6Bは、画像評価の実施判定処理(
図6AのS605)の詳細を示すフローチャートである。S621で、管理装置102は、サーバ装置104にアクセスするためのアカウント情報を有するか否かを判定する。アカウント情報を有する場合、処理はS622に進み、アカウント情報を有さない場合、処理はS626に進む。
【0060】
S622で、管理装置102は、画像評価の要求の設定(
図5の設定項目509)がONであるか否かを判定する。画像評価の要求の設定がONの場合、処理はS623に進み、画像評価の要求の設定がOFFの場合、処理はS626に進む。
【0061】
S623で、管理装置102は、評価対象として「すべての画像」(
図5の符号510)が選択されているか否かを判定する。「すべての画像」が選択されている場合、処理はS625に進み、そうでない場合(
図5の符号511で示す「自動指定した画像」が選択されている場合)、処理はS624に進む。
【0062】
S624で、管理装置102は、画像が合焦状態であるかどうかを判定する。ここで、画像が合焦状態であるかどうかを判定するために、管理装置102は、画像管理部304で管理される画像データに付随記録されている、合焦状態メタデータを用いる。この合焦状態メタデータは、デジタルカメラ101にて画像データが撮像され記録される時に、撮像部202のフォーカス制御状態として、画像データに付随記録される。画像が合焦状態である場合、処理はS625に進み、画像が合焦状態でない場合、処理はS626に進む。
【0063】
S625で、管理装置102は、画像評価を実施すると判定する。一方、S626では、管理装置102は、画像評価を実施しないと判定する。
【0064】
ところで、
図6Bの例では、S624において説明したように、合焦状態メタデータを用いることで、画像評価装置103による画像評価を実施するかどうかを判定している。換言すると、
図6Bの例では、画像をサーバ装置104に登録するか否かに関する「所定の基準」に、画像が合焦状態であることが含まれている。この場合、管理装置102は、合焦状態でない画像については、画像評価装置103による評価を実施するまでもなく、サーバ装置104に登録しないと判断することができる。これにより、画像評価装置103の処理負荷を軽減することができる。
【0065】
なお、
図6Bの例では、S624にて説明したように、管理装置102は画像のメタデータ(付随情報)として合焦状態メタデータを用いた。しかしながら、管理装置102は、デジタルカメラ101にて画像データが撮像され記録される時に撮像部202の制御状態として画像データに付随記録される、その他のメタデータを用いてもよい。例えば、管理装置102は、画像の撮影時の合焦位置に対するフォーカスの調整量メタデータを用い、フォーカスの調整量が閾値以下である場合に、画像評価を実施すると判定してもよい。それにより、所定範囲内のピンボケ量を持つ画像データについても、画像評価の対象(即ち、サーバ装置104に登録する画像の候補)とすることができる。他の例として、管理装置102は、画像の撮影時に顔が検出されたか否かを示す顔検出状態メタデータを用いてもよい。それにより、顔検出を含む画像、又は顔検出を含まない画像を、選択的に画像評価の対象(即ち、サーバ装置104に登録する画像の候補)とすることができる。他の例として、管理装置102は、画像が標準露出状態で撮影されたか否かを示す標準露出状態メタデータを用いてもよい。それにより、標準露出状態で撮影された画像データのみを、画像評価の対象(即ち、サーバ装置104に登録する画像の候補)とすることができる。他の例として、管理装置102は、画像の撮影時の標準露出状態に対する露出の調整量を示す調整量メタデータを用い、露出の調整量が閾値以下である場合に、画像評価を実施すると判定してもよい。それにより、所定範囲内の露出状態を持つ画像データについても、画像評価の対象(即ち、サーバ装置104に登録する画像の候補)とすることができる。他の例として、管理装置102は、デジタルカメラ101に搭載される水準器で検知される、画像の撮影時の傾き状態を示す傾き状態メタデータを用いてもよい。それにより、例えば所定範囲内の傾きを持つ画像データのみを、画像評価の対象(即ち、サーバ装置104に登録する画像の候補)とすることができる。
【0066】
或いは、管理装置102上にて、前述したデジタルカメラ101にて撮像記録時に付随記録されるメタデータと同等の情報を生成し、その情報をS624の判定処理に利用してもよい。そして、それら管理装置102上で生成した情報をタグ情報として画像データに関連付けて、そのタグ情報をS624の判定処理に利用してもよい。
【0067】
図7(a)は、
図6AのS611において行われる補正実行の確認のための画面例を示す図である。スマートフォン500は、管理装置102からの指示に応じて、画像をサーバ装置104に登録する前に画像を補正するかに関する確認メッセージを表示する画面701を表示する。ユーザがボタン702(「いいえ」)を選択すると、管理装置102は、画像を補正せずにサーバ装置104(画像販売サービス)に登録する。ユーザがボタン703(「はい」)を選択すると、管理装置102は画像の補正を実行する。
【0068】
図7(b)は、
図6AのS611において行われる補正前後の画像の表示のための画面例を示す図である。スマートフォン500は、管理装置102からの指示に応じて、補正前の画像と補正後の画像とを表示する画面704を表示する。
図7(b)の例では、補正後の画像は、補正前の画像に写っているブランドのロゴが消去されている。この例では、画像販売サービスへ画像を登録する前にブランドのロゴを除去する必要がある。
【0069】
この補正を行うために、管理装置102は、特徴量検出部308を用いてブランドのロゴを検出し、画像処理部305を用いて補正を行う。或いは、管理装置102は、画像評価装置103から評価結果としてブランドのロゴが写っている領域を示す情報を受信し、この情報に基づいて画像処理部305を用いて補正を行ってもよい。更に別の例として、画像評価装置103が必要な補正を行い、管理装置102は、画像評価装置103により補正された画像を受け取って表示してもよい。
【0070】
また、管理装置102又は画像評価装置103が自動的に行った補正が不十分な場合(必要な補正が行われていない場合)に、後から手動でユーザが補正を行える構成を採用してもよい。
【0071】
画面704においてユーザがボタン705(「はい」)を選択すると、管理装置102は、補正後の画像をサーバ装置104(画像販売サービス)に登録する。ユーザがボタン706(「いいえ」)を選択すると、補正がキャンセルされて、スマートフォン500は、補正前の画像をサーバ装置104に登録するか否かを確認するための画面を表示する。
【0072】
図8は、画像販売画面を示す図である。画像の購入を希望するユーザがPCなどの情報処理装置によりサーバ装置104にアクセスすると、情報処理装置のディスプレイに画像販売画面が表示される。
【0073】
画像販売画面には、販売用の画像や動画などの複数のコンテンツ801と、対応するライセンスを購入するための複数のボタン802とが一覧表示される。例えば、ユーザが画像Aを購入するボタンを選択すると、より大きな画像プレビュー803と、画像の撮影情報及びアノテーションなどのメタデータ804とが表示される。ユーザがその画像を購入する場合は、ライセンスを購入するためのボタン805を選択する。
【0074】
以上説明したように、第1の実施形態によれば、管理装置102は、デジタルカメラ101から画像を受信し、画像が有する付随情報に基づいて、画像が他のユーザにより購入される可能性に関する画像の評価を行うか否かを判定する。画像の評価を行うと判定された場合、デジタルカメラ101は、受信した画像とこの画像の評価要求とを画像評価装置103へ送信し、画像評価装置103から評価結果を受信する。そして、管理装置102は、この可能性が所定の基準を満たす(購入される可能性が第1の閾値以上である)ことを評価結果が示し、かつ、この画像が承諾情報を有する場合に、この画像をサーバ装置104に登録する。これにより、ユーザの負担を抑制しつつ、他のユーザにより購入される可能性が相対的に高い画像を画像販売サービスに登録することを促進することが可能となる。
【0075】
[第2の実施形態]
第1の実施形態ではユーザがスマートフォン500を用いて管理装置102の設定を行う構成について説明したが(
図5参照)、第2の実施形態では、ユーザがデジタルカメラ101を用いて管理装置102の設定を行う構成について説明する。第2の実施形態において、システムの基本的な構成は第1の実施形態と同様である(
図1~
図3参照)。以下、主に第1の実施形態と異なる点について説明する。
【0076】
図9は、デジタルカメラ101により管理装置102を設定するための設定画面を示す図である。
図9の上段に示す設定項目901及び902は、デジタルカメラ101がどのサービスに画像をアップロードするかの設定を行うための設定項目である。図の例では、設定項目901により示されるように、サービスAが未接続の状態であり、設定項目902により示されるように、サービスBが接続中の状態である。
【0077】
ここでは、設定項目901に対応するサービスAに接続する場合を説明する。ユーザが設定項目901を選択すると、サービスAへのログインを行うための画面(
図9の中段)へ遷移する。符号903及び904は、サービスAにアクセスするためのアカウント名及びパスワードを入力するためのコントロールを示す。アカウント名及びパスワードの入力後、ユーザがログインボタン905を選択すると、デジタルカメラ101は、サービスAへのログインを試みる。
【0078】
サービスAへのログインに成功すると、
図9の下段に示すように、サービスAの詳細設定を指定するための画面が表示される。設定項目906は、サービスAと接続するかを設定する設定項目である。ここでは、サービスAとの接続がONに設定されているため、設定項目901により示すサービスAの接続状態は、未接続から接続中に変わる。なお、管理装置102は、複数のサービスに同時に接続できるように構成されていてもよいし、いずれかひとつのサービスのみと接続可能なように構成されていてもよい。後者の場合、設定項目901により示すサービスAの接続状態が未接続から接続中に変わると、設定項目902により示すサービスBの接続状態は接続中から未接続に変わる。
【0079】
以下の説明において、サービスAは画像評価装置103が提供する画像評価サービスであるものとする。設定項目907は、管理装置102から画像評価装置103へ画像を自動でアップロードするか否かを設定する設定項目である。設定項目907の設定がONの場合、デジタルカメラ101から管理装置102へアップロードされた画像は、自動で画像評価装置103へアップロードされる。設定項目907の設定がOFFの場合、ユーザは、デジタルカメラ101に表示された画像を選んで、所望の画像を画像評価装置103へアップロードすることができる。
【0080】
設定項目908は、画像評価装置103に対して画像評価を要求するか否かを設定する設定項目である。設定項目908の設定がONであり、かつ、符号909により示す「すべての画像」が選択されている場合、画像評価装置103は、管理装置102から受信したすべての画像について、所定の基準を満たすか否かに関する評価を実行する。設定項目908の設定がONであり、かつ、符号910により示す「自動指定した画像」が選択されている場合、管理装置102は、各画像のメタデータに基づいて、各画像について評価対象とするか否かを自動的に指定する。画像評価装置103は、管理装置102により評価対象として指定された画像について、所定の基準を満たすか否かに関する評価を実行する。設定項目908の設定がOFFの場合、管理装置102から画像評価装置103に送られた画像の評価は実行されない。
【0081】
[その他の実施形態]
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
【0082】
発明は上記実施形態に制限されるものではなく、発明の精神及び範囲から離脱することなく、様々な変更及び変形が可能である。従って、発明の範囲を公にするために請求項を添付する。
【符号の説明】
【0083】
101…デジタルカメラ、102…管理装置、103…画像評価装置、104…サーバ装置、301…CPU、302…通信部、303…画像共有部、304…画像管理部、305…画像処理部、306…表示部、307…記憶装置、308…特徴量検出部