(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-18
(45)【発行日】2024-06-26
(54)【発明の名称】電源のスリープ方法、スリープ決定方法、及び電子機器
(51)【国際特許分類】
G06F 1/3287 20190101AFI20240619BHJP
G06F 1/3234 20190101ALI20240619BHJP
G06F 1/3206 20190101ALI20240619BHJP
G06F 1/3212 20190101ALI20240619BHJP
G06F 1/3296 20190101ALI20240619BHJP
H02M 3/00 20060101ALI20240619BHJP
H02J 1/00 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
G06F1/3287
G06F1/3234
G06F1/3206
G06F1/3212
G06F1/3296
H02M3/00 W
H02M3/00 B
H02J1/00 307G
(21)【出願番号】P 2021523002
(86)(22)【出願日】2019-10-09
(86)【国際出願番号】 CN2019110089
(87)【国際公開番号】W WO2020083025
(87)【国際公開日】2020-04-30
【審査請求日】2022-10-07
(31)【優先権主張番号】201811260026.4
(32)【優先日】2018-10-26
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】110002066
【氏名又は名称】弁理士法人筒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】シエ,ジンチェン
(72)【発明者】
【氏名】メン,ヤンニー
(72)【発明者】
【氏名】ソン,ハオ
(72)【発明者】
【氏名】ルー,ジーフェン
(72)【発明者】
【氏名】ホン,シャオチン
(72)【発明者】
【氏名】リウ,シャンシャン
【審査官】豊田 真弓
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2014/0331068(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第104731294(CN,A)
【文献】特開2005-267111(JP,A)
【文献】特開2011-250653(JP,A)
【文献】特開2012-130166(JP,A)
【文献】特開昭60-051423(JP,A)
【文献】国際公開第2013/145272(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/051600(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 1/3287
G06F 1/3234
G06F 1/3206
G06F 1/3212
G06F 1/3296
H02M 3/00
H02J 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択する電源のスリープ方法あって、
前記電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含み、
前記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を選択することは、
前記各電源の電気エネルギー入力タイプが同じであるとともに、前記各電源の変換効率が異なると、前記各電源の効率等級に基づいて、前記各電源の変換効率をソート
することと、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択することと、を含む、電源のスリープ方法。
【請求項2】
前記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を選択することは、
前記各電源の電気エネルギー入力タイプと前記各電源の変換効率がすべて同じであると、前記各電源の作動運転情報に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を選択することを含み、
好ましくは、前記作動運転情報は、前記各電源の運転時間、前記各電源の運転温度のうちの1つを少なくとも含む、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を選択することは、
前記各電源の電気エネルギー入力タイプが異なるとともに、前記各電源の変換効率が同じであると、前記各電源の電気エネルギー入力タイプに基づいて、前記スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択することを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を選択することは、
前記各電源の電気エネルギー入力タイプを取得し、該電気エネルギー入力タイプに基づいて、前記各電源の電気エネルギー入力効率をソートすることと、
前記各電源の電気エネルギー入力効率のソート結果及び前記各電源の電気エネルギー入力状態に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択することと、をさらに含み、
前記電気エネルギー入力タイプは、交流入力給電と、高電圧の直流入力給電とを含み、
前記電気エネルギー入力タイプに基づいて、前記各電源の電気エネルギー入力効率をソートすることは、交流入力給電の電気エネルギー入力効率が高電圧の直流入力給電の電気エネルギー入力効率より高いことを含む、請求項3に記載の方法。
【請求項5】
前記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を選択することは、
前記各電源の電気エネルギー入力タイプ及び前記各電源自体の変換効率がすべて同じではないと、前記各電源の電気エネルギー入力タイプ及び前記変換効率に基づいて、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源を総合的に選択すること、を含む、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
給電する負荷システムの負荷情報に基づいて、並列電源システムにおける1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定する電源のスリープ決定方法であって、
前記1つ又は複数の電源は、前記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて決定されたものであり、前記電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含み、
前記各電源の電気エネルギー入力タイプが同じであるとともに、前記各電源の変換効率が異なると、前記各電源の効率等級に基づいて、前記各電源の変換効率をソートし、前記スリープモードに入る前記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択する、電源のスリープ決定方法。
【請求項7】
前記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定することは、
前記負荷システムの負荷トラフィックがスリープ閾値を満たすか否かを前記1つ又は複数の電源が判断することと、判断結果がYESである場合、前記1つ又は複数の電源が前記スリープ閾値に対応するスリープモードに入ることと、を含む、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定することは、
前記負荷システムの負荷トラフィックが第1のスリープ閾値を満たすことを前記1つ又は複数の電源が判断した場合、前記1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させること、を含む、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定することは、
前記負荷システムの負荷トラフィックが前記第1のスリープ閾値より小さい第2のスリープ閾値を満たすことを前記1つ又は複数の電源が判断した場合、前記1つ又は複数の電源が第2のスリープモードに入って出力電圧をオフにすることを含む、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定することは、
前記負荷システムの負荷トラフィックが増加し、前記第2のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第3のスリープ閾値を満たすことを前記第2のスリープモードに入った前記1つ又は複数の電源が判断した場合、前記1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを含む、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ又は複数の電源が前記スリープ閾値に対応する前記スリープモードに入った後に、前記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定することは、
前記負荷システムの負荷トラフィックが増加し、前記第1のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第4のスリープ閾値を満たすことを前記スリープモードに入った前記1つ又は複数の電源が判断した場合、前記1つ又は複数の電源が前記スリープモードを終了し、出力作動電圧を回復することをさらに含む、請求項8~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項12】
前記1つ又は複数の電源が入った前記スリープモードを決定した後に、
前記各電源間のスリープ共有信号が異常に設定されるか否かを前記スリープモードに入った前記1つ又は複数の電源が検出することと、
前記スリープ共有信号が異常に設定されることを検出すると、前記スリープモードに入った前記1つ又は複数の電源が前記スリープモードを終了し、出力作動電圧を回復することと、をさらに含む、請求項6~10のいずれか1項に記載の方法。
【請求項13】
前記スリープモードに入った前記1つ又は複数の電源が前記スリープモードを終了し、出力作動電圧を回復した後に、
前記各電源間のスリープ共有信号が正常に設定されるか否かを、出力作動電圧を回復した前記1つ又は複数の電源が検出することと、
前記スリープ共有信号が正常に設定されることを検出すると、出力作動電圧を回復した前記1つ又は複数の電源が改めて前記スリープモードに入ることと、をさらに含む、請求項12に記載の方法。
【請求項14】
コンピュータプログラムを記憶しているメモリと、前記コンピュータプログラムを実行することで、前記請求項1~5、6~13のいずれか1項に記載の方法を行うように構成されているプロセッサとを備える、電子装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年10月26日に中国特許局に提出した、中国特許出願第201811260026.4号で、発明の名称「電源のスリープ、スリープ決定方法及び装置、スリープ機器」である出願の優先権を主張し、そのすべての内容は、ここに援用する。
【0002】
本願の実施例は、通信分野に関し、具体的には、電源のスリープ方法、スリープ決定方法、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
現在の通信トラフィックが増加していき、電源給電能力に対するシステムの要求が徐々に向上し、給電電源容量がますます大きくなり、独立した電源が給電を行うのがますます難しくなっていき、従って、電源並列方式による給電が徐々にトレンドとなっていき、その配置柔軟性及び運転信頼性のため、この方式の応用がますます広がっている。
【0004】
通信として設けられる給電電源は、電源信頼性を配慮するとともに、電源の省エネルギー要求も電源管理の努力方向となり、電源効率を向上させることが最も直感的な省エネルギー手段であるが、技術的要求も非常に高く、従って、給電電源は、給電システム全体を管理することで、効率向上を求めている。
【0005】
特に、並列給電のシステムについて、関連技術においては、コールドスタンバイ管理方法があり、このような制御方法は、システムの負荷状況に応じて、一部の電源に、コールドスタンバイ状態になることを通知し、これらの電源が、出力電圧が低く調整されることで、電源出力を供給しない結果を実現し、それにより、正常に作動している他の電源の負荷率を増加させて、給電システム全体の効率を向上させる効果を達する。また、負荷はシステム管理の重要要素であり、動的要素でもあり、上記管理ポリシーにおいて応用されず、制御方法では、信頼性を配慮し、定格負荷に応じて作動電源の数量を残すと、省エネルギー効果に影響を与え、省エネルギー効果を最大化させ、少数の電源だけに作動させると、信頼できる給電のリスクをもたらす。
【0006】
他の2つの制御方法では、いずれもコールドスタンバイの概念に関しており、いずれも出力電圧を低く調整することだけによって、システムに給電不能にするが、回路全体が依然として作動状態にあり、エネルギーを消費し、基本的に空転損失に等価である。従って、関連技術では、電源負荷率だけにより、電源システム全体の省エネルギー効果の改善が顕著ではないという問題が存在する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本願の実施例は、関連技術における、電源負荷率だけによって、電源システム全体の省エネルギー効果が顕著に改善されないという問題を少なくとも解決する、電源のスリープ方法、スリープ決定方法及び装置、スリープ機器を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本願の1つの実施例によれば、電源のスリープ機器により、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択する電源のスリープ方法であって、上記電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む、電源のスリープ方法が提供される。
【0009】
オプションとして、上記電源のスリープ機器により、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択することは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプ及び上記各電源の変換効率がすべて同じであると、上記各電源の作動運転情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択することを含む。
【0010】
オプションとして、上記作動運転情報は、上記各電源の運転時間、上記各電源の運転温度のうちの1つを少なくとも含む。
【0011】
オプションとして、上記電源のスリープ機器により、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択することは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプが異なるとともに、上記各電源の変換効率が同じであると、上記電源のスリープ機器が上記各電源の電気エネルギー入力タイプに基づいて、上記スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択することを含む。
【0012】
オプションとして、上記電源のスリープ機器により、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択することは、上記電源のスリープ機器が上記各電源の電気エネルギー入力タイプを取得し、該電気エネルギー入力タイプに基づいて、上記各電源の電気エネルギー入力効率をソートすることと、上記各電源の電気エネルギー入力効率のソート結果及び上記各電源の電気エネルギー入力状態に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択することと、をさらに含む。
【0013】
オプションとして、上記電源のスリープ機器により、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択することは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプが同じであるとともに、上記各電源の変換効率が異なると、上記電源のスリープ機器が上記各電源の変換効率をソートすることと、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択することと、を含む。
【0014】
オプションとして、上記電源のスリープ機器が上記各電源の変換効率をソートすることは、上記電源のスリープ機器が上記各電源の効率等級に基づいて、上記各電源の変換効率をソートすることをさらに含む。
【0015】
オプションとして、上記電源のスリープ機器により、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択することは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプ及び上記各電源自体の変換効率がすべて同じではないと、上記電源のスリープ機器が上記各電源の電気エネルギー入力タイプ、及び上記変換効率に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を総合的に選択することを含む。
【0016】
本願の1つの実施例によれば、電源のスリープ機器が給電する負荷システムの負荷情報に基づいて、上記並列電源システムにおける1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定する電源のスリープ決定方法であって、上記1つ又は複数の電源は、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて決定されたものであり、上記電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む、電源のスリープ決定方法が提供される。
【0017】
オプションとして、上記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを上記電源のスリープ機器が決定することは、上記負荷システムの負荷トラフィックがスリープ閾値を満たすか否かを上記1つ又は複数の電源が判断することと、判断結果がYESである場合、上記1つ又は複数の電源が上記スリープ閾値に対応するスリープモードに入ることと、を含む。
【0018】
オプションとして、上記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを上記電源のスリープ機器が決定することは、上記負荷システムの負荷トラフィックが第1のスリープ閾値を満たすことを上記1つ又は複数の電源が判断した場合、上記1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを含む。
【0019】
オプションとして、上記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを上記電源のスリープ機器が決定することは、上記負荷システムの負荷トラフィックが上記第1のスリープ閾値より小さい第2のスリープ閾値を満たすことを上記1つ又は複数の電源が判断した場合、上記1つ又は複数の電源が第2のスリープモードに入って出力電圧をオフにすることを含む。
【0020】
オプションとして、上記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを上記電源のスリープ機器が決定することは、上記負荷システムの負荷トラフィックが増加し、上記第2のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第3のスリープ閾値を満たすことを上記第2のスリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が判断した場合、上記1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを含む。
【0021】
オプションとして、上記1つ又は複数の電源が上記スリープ閾値に対応する上記スリープモードに入った後に、上記1つ又は複数の電源が入るスリープモードを上記電源のスリープ機器が決定することは、上記負荷システムの負荷トラフィックが増加し、上記第1のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第4のスリープ閾値を満たすことを上記スリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が判断した場合、上記1つ又は複数の電源が上記スリープモードを終了して出力作動電圧を回復することをさらに含む。
【0022】
オプションとして、上記1つ又は複数の電源が入る上記スリープモードを上記電源のスリープ機器が決定した後に、上記方法は、上記各電源間のスリープ共有信号が異常に設定されるか否かを上記スリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が検出することと、上記スリープ共有信号が異常に設定されることを検出すると、上記スリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が上記スリープモードを終了して出力作動電圧を回復することと、をさらに含む。
【0023】
オプションとして、上記スリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が上記スリープモードを終了して出力作動電圧を回復した後に、上記方法は、上記各電源間のスリープ共有信号が正常に設定されるか否かを、出力作動電圧を回復した上記1つ又は複数の電源が検出することと、上記スリープ共有信号が正常に設定されることを検出すると、出力作動電圧を回復した上記1つ又は複数の電源が改めて上記スリープモードに入ることと、をさらに含む。
【0024】
本願の他の実施例によれば、1つ又は複数のプロセッサと、プロセッサにより実行されるプロクラムユニットを記憶する1つ又は複数のメモリとを備え、該プログラムユニットは、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されている選択モジュールであって、上記電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む選択モジュールを備える、電源のスリープ装置が提供される。
【0025】
オプションとして、上記選択モジュールは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプ及び上記各電源の変換効率がすべて同じであると、上記各電源の作動運転情報に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を選択するように構成されている第1の選択ユニットをさらに備える。
【0026】
オプションとして、上記選択モジュールは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプが異なるとともに、上記各電源の変換効率が同じであると、上記各電源の電気エネルギー入力タイプに基づいて、上記スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されている第2の選択ユニットをさらに備える。
【0027】
オプションとして、上記第2の選択ユニットは、さらに、上記各電源の電気エネルギー入力タイプを取得し、該電気エネルギー入力タイプに基づいて、上記各電源の電気エネルギー入力効率をソートし、上記各電源の電気エネルギー入力効率のソート結果及び上記各電源の電気エネルギー入力状態に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択するように構成されている。
【0028】
オプションとして、上記選択モジュールは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプが同じであるとともに、上記各電源の変換効率が異なると、上記各電源の変換効率をソートし、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択するように構成されている第3の選択ユニットをさらに備える。
【0029】
オプションとして、上記第3の選択ユニットは、さらに、上記各電源の効率等級に基づいて、上記各電源の変換効率をソートするように構成されている。
【0030】
オプションとして、上記選択モジュールは、上記各電源の電気エネルギー入力タイプ及び上記各電源自体の変換効率がすべて同じではないと、上記各電源の電気エネルギー入力タイプ、及び上記変換効率に基づいて、上記スリープモードに入る上記1つ又は複数の電源を総合的に選択するように構成されている第4の選択ユニットをさらに備える。
【0031】
本願の他の実施例によれば、並列電源システムに位置し、1つ又は複数のプロセッサと、プロセッサにより実行されるプロクラムユニットを記憶する1つ又は複数のメモリとを備え、該プログラムユニットは、給電する負荷システムの負荷情報に基づいて、上記並列電源システムにおける1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定するように構成されている決定モジュールであって、上記1つ又は複数の電源は、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて決定されたものであり、上記電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む決定モジュールを備える、スリープ決定装置が提供される。
【0032】
オプションとして、上記決定モジュールは、さらに、上記負荷システムの負荷トラフィックがスリープ閾値を満たすか否かを判断し、判断結果がYESである場合、上記1つ又は複数の電源が上記スリープ閾値に対応するスリープモードに入ることを決定するように構成されている。
【0033】
オプションとして、上記決定モジュールは、さらに、上記負荷システムの負荷トラフィックが第1のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、上記1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを決定するように構成されている。
【0034】
オプションとして、上記決定モジュールは、さらに、上記負荷システムの負荷トラフィックが上記第1のスリープ閾値より小さい第2のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、上記1つ又は複数の電源が第2のスリープモードに入って出力電圧をオフにすることを決定するように構成されている。
【0035】
オプションとして、上記決定モジュールは、さらに、上記負荷システムの負荷トラフィックが増加し、上記第2のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第3のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、上記第2のスリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを決定するように構成されている。
【0036】
オプションとして、上記決定モジュールは、さらに、上記負荷システムの負荷トラフィックが増加し、上記第1のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第4のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、上記スリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が上記スリープモードを終了して出力作動電圧を回復することを決定するように構成されている。
【0037】
オプションとして、上記決定モジュールは、上記各電源間のスリープ共有信号が異常に設定されるか否かを検出するように構成されている第1の検出ユニットと、上記スリープ共有信号が異常に設定されることを検出すると、上記スリープモードに入った上記1つ又は複数の電源が上記スリープモードを終了して出力作動電圧を回復することを決定するように構成されている第1の決定ユニットとをさらに備える。
【0038】
オプションとして、上記決定モジュールは、上記各電源間のスリープ共有信号が正常に設定されるか否かを検出するように構成されている第2の検出ユニットと、上記スリープ共有信号が正常に設定されることを検出すると、出力作動電圧を回復した上記1つ又は複数の電源が改めて上記スリープモードに入ることを決定するように構成されている第2の決定ユニットとをさらに備える。
【0039】
本願の他の実施例によれば、並列電源システムと、インタフェースユニットと、監視ユニットと、負荷システムとを備え、上記監視ユニットは、上記並列電源システムにおける各電源の電源情報を上記インタフェースユニット介して取得し、上記各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されており、上記並列電源システムは、スリープモードに入った1つ又は複数の電源を、インタフェースユニットを介して取得し、上記並列電源システムが給電する上記負荷システムの負荷情報を、インタフェースユニットを介して取得し、上記並列電源システムにおける1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定するように構成されている、電源のスリープ機器が提供される。
【0040】
本願の他の実施例によれば、実行されるとき、上記のいずれかの方法の実施例でのステップを行うように構成されているコンピュータプログラムを記憶している、記憶媒体がさらに提供される。
【0041】
本願の他の実施例によれば、コンピュータプログラムを記憶しているメモリと、上記コンピュータプログラムを実行することにより、上記のいずれかの方法の実施例でのステップを行うように構成されているプロセッサとを備える、電子装置がさらに提供される。
【発明の効果】
【0042】
本願によって、システム電源の入力タイプ及び変換効率に基づいて、最適な省エネルギー制御ポリシーを行うことができる。また、動的スリープモードで、さらに二段階スリープにより、省エネルギー効果を最大化させることができ、電源が負荷をリアルタイムに監視することにより、システム介入なしに、スリープ機能の自己管理を実現することができる。スリープ共有信号は、電源が確実かつ安定に給電することをさらに確保することができる。関連技術における、電源負荷率だけにより、電源システムの全体省エネルギー効果の改善が顕著ではないという問題を解決する。全体の省エネルギー制御ポリシーを実現し、コストが低く、投資利益率が高いという有益な効果を果たす。
【図面の簡単な説明】
【0043】
ここで説明される図面は、本願に対する非強制的な理解を提供するためのものであり、本願の一部を構成する。本願の模式的な実施例及びその説明は、本願を解釈するものであり、本願に対する不適切な限定を構成しない。図において、
【
図1】本願の実施例の電源のスリープ方法の移動端末のハードウェア構造ブロック図である。
【
図2】本願の実施例による電源のスリープ方法のフローチャートである。
【
図3】本願の実施例による電源のスリープ決定方法のフローチャートである。
【
図4】本願の実施例による段階的スリープ制御のフローチャートである。
【
図5】本願の実施例による電源のスリープ装置の構造ブロック図である。
【
図6】本願の実施例による電源のスリープ決定装置の構造ブロック図である。
【
図7】本願の実施例による電源のスリープ機器の構造ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0044】
以下、図面を参照して、実施例を用いて、本願について詳細に説明する。なお、矛盾がない場合、本願の実施例及び実施例での特徴は、互いに組み合わせることができる。
【0045】
なお、本願の実施例の明細書、特許請求の範囲及び上記図面での用語「第1」、「第2」などは、類似する対象を区別するためのものであり、必ずしも特定の順序又は前後順番を説明するものではない。
【0046】
実施例1
本願の実施例1に係る方法の実施例は、移動端末、コンピュータ端末又は類似する演算装置において実行されてもよい。移動端末において実行されることを例として、
図1は、本願の実施例の電源のスリープ方法の移動端末のハードウェア構造ブロック図である。
【0047】
図1に示すように、移動端末10は、1つ又は複数の(
図1で、1つだけ示される)プロセッサ102(プロセッサ102は、マイクロプロセッサMCU又はプログラマブルロジックデバイスFPGAなどの処理装置を含んでもよいがこれらに限られない)、及びデータを記憶するように構成されているメモリ104を備えてもよく、オプションとして、上記移動端末は、さらに、通信機能として設定される伝送機器106及び入出力機器108を備えてもよい。
【0048】
当業者は、
図1に示される構造が例示なものにすぎず、上記移動端末の構造を限定するものではないことを理解することができる。たとえば、移動端末10は、
図1に示すものより多く又は少ない部品をさらに備えてもよく、又は、
図1に示すものとは異なる配置を有してもよい。
【0049】
メモリ104は、コンピュータプログラムを記憶するように構成されてもよく、たとえば、アプリケーションソフトウェアのソフトウェアプログラム及びモジュール(たとえば、本願の実施例での電源のスリープ方法に対応するコンピュータプログラム)であり、プロセッサ102は、メモリ104に記憶されるコンピュータプログラムを実行することにより、様々な機能アプリケーション及びデータ処理を行い、すなわち、上記の方法を実現する。メモリ104は、高速ランダムアクセスメモリを備えてもよく、さらに、1つ又は複数の磁性メモリ、フラッシュメモリ、又は他の不揮発性固体状態メモリなどの不揮発性メモリを備えてもよい。
【0050】
いくつかの例では、メモリ104は、プロセッサ102に対して遠隔に設けられるメモリをさらに備えてもよく、これらの遠隔メモリは、ネットワークを介して移動端末10に接続されてもよい。上記ネットワークの例は、インターネット、イントラネット、ローカルエリアネットワーク、移動通信網及びそれらの組み合わせを含むがこれらに限られない。
【0051】
伝送機器106は、1つのネットワークを介してデータの送受信を行うように構成されている。上記のネットワークの具体例は、移動端末10の通信ベンダーにより提供される無線ネットワークを含んでもよい。1つの例では、伝送機器106は、基地局を介して他のネットワーク機器に接続され、インターネットと通信可能であるネットワークアダプタ(Network Interface Controller、NICと略称)を含む。1つの例では、伝送機器106は、無線の方式によりインターネットと通信するように構成されている無線周波数(Radio Frequency、RFと略称)モジュールであってもよい。
【0052】
本実施例では、上記移動端末において実行される電源のスリープ方法を提供し、
図2は、本願の実施例による電源のスリープ方法のフローチャートであり、
図2に示すように、該フローチャートチャートは以下のステップを含む。
【0053】
ステップS202:電源のスリープ機器により、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択し、電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む。
【0054】
オプションとして、電源情報は、少なくとも以下の方法で収集される。
【0055】
オプションとして、電源の電気エネルギー入力タイプに対して、各電源がそれぞれの入力タイプを判断した後に、電源のスリープ機器が通信リンクを用いて各電源に命令を発行して各電源の入力タイプをクエリし、各電源の入力タイプの収集を完了する。
【0056】
オプションとして、電源の変換効率に対して、各電源は、出荷際に、それぞれ温度、入力電圧をパラメータとする負荷効率曲線群を予め設定してもよい。現場で運転するとき、電源は、実際な運転状況に基づいて、効率検出を行い、予め設定された効率曲線群と照合して校正し、また、この校正データを基準として、基準負荷効率の曲線群の補正を完了し、負荷曲線の自己適応を実現してもよい。
【0057】
各電源は、電源自体の変換効率の取得を完了し、並列電源システムにおける電源の入力タイプ及び入力電圧等級にいずれも差異が存在する可能性があるが、入力電圧が電源効率に大きい影響を与え、従って、電源変換効率を取得するとき、入力電圧値に基づいて、負荷効率曲線を選択し、さらにシステム負荷に基づいて、電源変換効率値を決定してもよい。通信リンクを用いて、各電源に命令を発行して各電源の変換効率をクエリし、各電源の変換効率の収集を完了する。
【0058】
オプションとして、電源のスリープ機器は、システムの応用シーンに基づいて、入力タイプの効率優先度ソートテーブルを予め設定する。電源のスリープ機器は、システムの各電源の入力タイプ及び変換効率に基づいて、システムの負荷状況を組み合わせ、スリープすべき電源の数量を決定し、スリープすべき電源を選択する。
【0059】
オプションとして、各電源の電気エネルギー入力タイプ及び各電源の変換効率が同じであってもよいし、異なってもよく、従って、本実施例では、以下の4つの状況に対するスリープモードをさらに提供する。
【0060】
(1)各電源の電気エネルギー入力タイプ及び各電源の変換効率がすべて同じであると、電源のスリープ機器は、各電源の作動運転情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択する。
【0061】
オプションとして、作動運転情報は、各電源の運転時間、各電源の運転温度のうちの1つを少なくとも含む。
【0062】
たとえば、並列電源システムに、作動した時間が並列電源システムにおける他の電源より長い電源が2つ存在すると、電源におけるデバイスの老化を緩めるために、この2つの電源を候補のスリープ電源として選択してもよい。並列電源システムにおける他の電源の作動がニーズを満たすことができる場合、この2つの候補のスリープ電源をスリープさせる。現在作動している電源が作動ニーズを満たすことができない場合、2つの電源のうち、作動した時間が長い電源をスリープさせ、作動した時間が短い他の電源が作動し続ける。
【0063】
また、たとえば、並列電源システムに、作動際の温度が並列電源システムにおける他の電源より高い電源が4つ存在すると、並列電源システム全体を降温するために、この4つの電源を候補のスリープ電源として選択してもよく、並列電源システムにおける他の電源の作動がニーズを満たすことができる場合、この4つの候補のスリープ電源をスリープさせる。現在作動している電源が作動ニーズを満たすことができず、さらなる1つの電源が作動し続ける必要がある場合、4つの候補のスリープ電源のうち、温度が最も低い1つが作動し続け、温度が高い他の3つがスリープ状態に入ることを指示する。
【0064】
なお、実際のニーズに応じて、電源の作動時間及び電源の作動温度を組み合わせて、スリープ状態に入る電源を決定してもよい。また、他の作動運転情報も本実施例の保護範囲に含まれる。
【0065】
(2)各電源の電気エネルギー入力タイプが異なるとともに、各電源の変換効率が同じであると、電源のスリープ機器は、各電源の電気エネルギー入力タイプに基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択する。
【0066】
オプションとして、電源のスリープ機器は、各電源の電気エネルギー入力タイプを取得し、該電気エネルギー入力タイプに基づいて、各電源の電気エネルギー入力効率をソートし、電源のスリープ機器は、各電源の電気エネルギー入力効率のソート結果及び各電源の電気エネルギー入力状態に基づいて、電気エネルギー入力効率が予め設定された効率閾値より低い1つ又は複数の電源をスリープモードに入る1つ又は複数の電源として選択する。
【0067】
オプションとして、電源のスリープ機器が各電源の電気エネルギー入力効率をソートすることは、以下の2つの方法で決定することができる
【0068】
1)電源エネルギーの損失に基づく。電源の入力電圧タイプが異なると、各電源の電源エネルギー損失に非常に大きい影響をもたらす。たとえば、交流電源が交流入力給電を用いると、電源が直流を出力するとき、二段変換を必要とし、高電圧の直流入力給電を用いると、電源が直流を出力するとき、一段変換だけを必要とし、従って、直流の電源エネルギー損失がより小さい。
【0069】
2)自体の入力効率の評定に基づく。たとえば、交流入力が送電網から直接供給されるが、高電圧の直流入力がAC/DC変換から供給され、従って、交流の電気エネルギー入力効率が高電圧直流より高い。
【0070】
オプションとして、電源のスリープ機器が各電源の電気エネルギー入力効率を取得した後に、各電源の電気エネルギー入力効率をソートし、スリープモードに入る1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択する。
【0071】
たとえば、並列システムに、並列に出力する10個の電源が含まれ、負荷システムのニーズを満たすには、4つの電源のみが作動すればよいと、各電源の電気エネルギー入力効率を昇順にソートした後に、最も低い電気エネルギー入力効率に対応する電源から、4番目の電気エネルギー入力効率の前の電気エネルギー入力効率(4番目の電気エネルギー入力効率を含む)に対応する電源を、作動する必要がなく、スリープモードに入る必要がある電源として選択する。
【0072】
なお、予め設定された効率閾値は、負荷システムのニーズに応じてリアルタイムに調整されてもよい。
【0073】
また、信頼性を向上させるために、各電源自体が自分の入力電圧タイプを自動的に判断し、各電源により提供される判断結果に基づいて、各電源の電気エネルギー入力効率を決定してソートしてもよい。
【0074】
(3)各電源の電気エネルギー入力タイプが同じであるとともに、各電源の変換効率が異なると、各電源の変換効率をソートし、スリープモードに入る1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択する。
【0075】
オプションとして、異なる効率等級の電源が混じって挿入されるシステムでは、効率差が顕著であり、同じ効率等級の電源のシステムでは、効率差が主に個体差により引き起こされる。
【0076】
たとえば、並列システムに、並列に出力する8つの電源が含まれ、負荷システムのニーズを満たすには、5つの電源のみが作動すればよいと、各電源の変換効率を昇順にソートした後に、最も低い変換効率に対応する電源から、5番目の変換効率の前の変換効率(5番目の電気エネルギー入力効率を含む)に対応する電源を、作動する必要がなく、スリープモードに入る必要がある電源として選択する。
【0077】
オプションとして、電源のスリープ機器は、各電源の効率等級に基づいて、各電源の変換効率をソートする。
【0078】
なお、他の要素が同じである場合、高い入力電圧の電源の変換効率が低い入力電圧の電源の変換効率より高い。従って、電源の変換効率をソートするとき、入力電源の等級を参照することができる。
【0079】
(4)各電源の電気エネルギー入力タイプ及び各電源自体の変換効率がすべて同じではないと、電源のスリープ機器は、各電源の電気エネルギー入力タイプ及び変換効率に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を総合的に選択する。
【0080】
オプションとして、(2)(3)で説明される方法と同様に、各電源の電気エネルギー入力タイプが異なるとともに、各電源の変換効率が異なると、電源のスリープ機器は、電気エネルギー入力タイプに基づいて、各電源の電気エネルギー入力効率をソートしたソート結果、及び各電源の変換効率をソートしたソート結果を総合的に配慮することができる。
【0081】
オプションとして、スリープすべき電源の選択が終了した後に、選択された、スリープモードに入った電源に1つずつ通知することで、省エネルギー要求を満たす。
【0082】
以上の実施形態の説明によって、当業者は、上記実施例による方法がソフトウェアと必要な汎用ハードウェアプラットフォームの組み合わせ形態で実現されてもよく、当然ながら、ハードウェアで実現されてもよいが、多くの場合、前者がより好ましい実施形態であることを明瞭に理解することができる。このような理解に基づき、本願の実施例の技術案は本質的に、又は従来技術に寄与する部分がソフトウェア製品の形態で具現化されてよい。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体(たとえば、ROM/RAM、磁気ディスク、光ディスク)に記憶されて、一台の端末機器(携帯電話、コンピュータ、サーバ、又はネットワーク機器などであってもよい)に本願の各実施例の方法を実行させるためのいくつかの命令を含む。
【0083】
実施例2
本実施例では、実施例1と同様な移動端末において実行される電源のスリープ決定方法が提供される。説明されたものについては繰り返し説明しない。
図3は、本願の実施例による電源のスリープ決定方法のフローチャートであり、
図3に示すように、該フローチャートは以下のステップを含む。
【0084】
ステップS302:並列電源システムが給電する負荷システムの負荷情報に基づいて、並列電源システムにおける1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定し、1つ又は複数の電源は、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて決定されたものであり、電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む。
【0085】
オプションとして、並列電源システムにおける電源は、該電源がスリープモードに入る命令を受信した後に、該並列電源システムが給電する負荷システムの負荷情報を監視し、負荷トラフィックを決定する。
【0086】
オプションとして、1つ又は複数の電源が入るスリープモードを電源のスリープ機器が決定することは、負荷システムの負荷トラフィックがスリープ閾値を満たすか否かを1つ又は複数の電源が判断することと、判断結果がYESである場合、1つ又は複数の電源がスリープ閾値に対応するスリープモードに入ることとを含む。
【0087】
オプションとして、負荷システムの負荷トラフィックが第1のスリープ閾値を満たすことを1つ又は複数の電源が判断した場合、1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させる。
【0088】
オプションとして、負荷システムの負荷トラフィックが第2のスリープ閾値を満たすことを1つ又は複数の電源が判断した場合、1つ又は複数の電源が第2のスリープモードに入って出力電圧をオフにする。
オプションとして、第2のスリープ閾値が第1のスリープ閾値より小さい。
【0089】
負荷システムの負荷トラフィックが増加し、第2のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第3のスリープ閾値を満たすことを第2のスリープモードに入った1つ又は複数の電源が判断した場合、1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させる。
【0090】
なお、第2の閾値が震盪することを防止するために、第3のスリープ閾値が第2の閾値と異なる。
【0091】
オプションとして、負荷システムの負荷トラフィックが増加し、第1のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第4のスリープ閾値を満たすことをスリープモードに入った1つ又は複数の電源が判断した場合、1つ又は複数の電源がスリープモードを終了して出力作動電圧を回復する。
【0092】
オプションとして、日常の電力消費では、夏のとき、負荷の正常な作動を確保するために、負荷システムが位置する端末機器を冷却する必要があり、従って、一般的に、負荷システムの給電ニーズが他の季節での電力消費ニーズより遥かに多い。従って、負荷システムの給電ニーズの急激な増加及び減少が不可避である。また、日常において、負荷システムは、午前及び午後の作動時間内に、給電ニーズが非常に大きいが、お昼及び夜に一般的に給電ニーズが高くない。
【0093】
従って、作動時間内に、負荷システムの給電ニーズの変化が非常に顕著である。従って、実際に使用するとき、負荷システムの給電ニーズが安定しない。一般的な給電ニーズの変化に応じて、機器をスリープさせると、一方、他の作動電源が過負荷作動する状況を引き起こすため、並列電源システムにおける電源故障率が高くなってしまい、他方、電気エネルギーの浪費を引き起こしてしまう。
【0094】
従って、存在する上記問題を解決するために、作動状態にある電源は、第2のスリープ閾値を満たすか否かを判断することなく、第1の閾値を満たすか否かを直接判断してもよい。また、電源の作動ニーズに適するように、第2のスリープモードにある電源は、給電が安定しない時間内に、同様に第3のスリープ閾値を満たすか否かを判断することをスキップして、第4のスリープ閾値を満たすか否かを直接判断してもよい。
【0095】
負荷トラフィックの増分速度が予め設定されたの増分速度閾値より大きいことを第2のスリープモードに入った電源が判断した場合、負荷システムの給電ニーズが非常に高いことが示され、電源は、該負荷トラフィックの増分速度の実際大きさに基づいて、第2のスリープ閾値より低くならないように、第3のスリープ閾値を適応的に低く調整し、予め第1のスリープモードに入る。
【0096】
一方、負荷トラフィックの増分速度が予め設定されたの増分速度閾値より小さいことを第2のスリープモードに入った電源が判断した場合、負荷システムの給電ニーズがゆっくりと高くなるレベルに維持され、給電ニーズが随時に低下する可能性があることが示され、電源は、第3のスリープ閾値を適応的に増大させるが、第1のスリープ閾値より高くてはいけない。
【0097】
また、負荷システムの負荷トラフィックの増分速度が予め設定されたの増分速度閾値より遥かに大きいことをスリープモードに入った電源が判断した場合、負荷システムは並列電源システムが緊急に全負荷給電を行うことを必要とする応急状態にあることが示され、電源は、このとき、すぐにスリープモードを終了して、作動モードに入る。
【0098】
オプションとして、各電源の間のスリープ共有信号が接続され、正常に起動するとき、スリープ共有信号は、電源がいずれも正常であることを示し、故障が生じたとき、故障した電源は、スリープ共有信号によって、他の電源に通知する。各電源は、スリープ共有信号をリアルタイムに監視する必要がある。オプションとして、スリープモードに入った1つ又は複数の電源は、各電源間のスリープ共有信号が異常に設定されるか否かを検出し、スリープ共有信号が異常に設定されることを検出すると、スリープモードに入った1つ又は複数の電源は、スリープモードを終了して出力作動電圧を回復する。
【0099】
オプションとして、出力作動電圧を回復した1つ又は複数の電源は、各電源間のスリープ共有信号が正常に設定されるか否かを検出し、スリープ共有信号が正常に設定されることを検出すると、出力作動電圧を回復した1つ又は複数の電源は、改めてスリープモードに入る
【0100】
オプションとして、作動電源が故障すると、該作動電源は、各電源が共有するスリープ共有信号をローレベル(通常、ロジック0でマーキングされる)に設定し、また、該信号によって、スリープモードに入った電源に通知する。スリープモードに入った電源がローレベルのスリープ共有信号を検出するとき、現在の並列電源システムに給電不足の問題が存在することが示される。このとき、スリープモードに入った電源は、スリープモードの相関情報を記憶した後に、スリープモードを終了して出力作動電圧を回復し、負荷システムに給電する。
【0101】
オプションとして、正常動作を回復した作動電源が存在すると、該作動電源は、各電源が共有するスリープ共有信号をハイレベル(通常、ロジック1でマーキングされる)に設定する。出力作動電圧を回復した、負荷システムに給電する電源は、さらに負荷システムに給電する必要がなくなることを意味する。従って、出力作動電圧を回復した、負荷システムに給電するこれらの電源は、予め記憶されたスリープモードの相関情報に基づいて、対応するスリープモードに入る。それにより、電気エネルギーの浪費を減少させる。
【0102】
上記の実施例をよく理解するために、以下のシーンを提供する。
【0103】
シーン1
あるサーバシステムは、4台の電源を介してサーバのシステムリアパネルに挿入されてサーバに給電し、この4台の並列電源が各電源を構成し、サーバのシステムリアパネルは、I2C通信インタフェース、スリープ共有信号及びバス検出信号を備えるインタフェースユニットを構成する。監視ユニットがサーバシステム自体に集積される。サーバは、I2C通信インタフェースを用い、システムリアパネルを介して、並列電源にスリープ命令を発行し、又は、電源の作動状態をクエリする。並列電源の間がスリープ共有信号を介して相互に接続され、電源が故障するとき、スリープ共有信号を介してスリープ電源をウェイクアップする。
【0104】
また、並列電源の間は、さらにバス検出信号を介して相互に接続され、システムの負荷を監視するするために用いられる。該システムのすべての電源の電気エネルギー入力タイプがすべて商用交流電源入力であり、電源が段階的スリープをサポートし、
図4は、本願の実施例による段階的スリープ制御のフローチャートである。
【0105】
図4に示すように、トラフィックが満負荷トラフィックのA%だけであり、すなわち、第1のスリープ閾値に達することを検出すると、命令を送信することで、そのうちの2台の電源が第1のスリープモードに入るようにし、該モードで、スリープ電源が出力電圧を低く調整し、さらにシステムに給電しなくなり、システムは、正常に作動している他の電源により給電される。
【0106】
現在のサーバシステムのトラフィックが満負荷トラフィックのB%より小さく減少し、すなわち、第2のスリープ閾値に達することをスリープモードに入った電源がバス検出信号を介して検出すると(備考:B<A)、スリープ電源は、出力をオフにし、待ち受け状態すなわちディープスリープ状態に入る。
【0107】
同時に、ディープスリープモードにある電源は、バス検出信号を介して、システム負荷を監視し続け、トラフィックが満負荷トラフィックの(B+C)%まで増加し、すなわち、第3のスリープ閾値に達すると、第2のスリープモードから第1のスリープモードに回復する。該モードで、スリープ電源は、出力電圧を低く調整する。
【0108】
トラフィックが満負荷トラフィックの(A+D)%まで増加し続け、すなわち、第4のスリープモードに達すると、第2のスリープモードにある電源は、自動的にスリープモードを終了して、出力電圧が定格出力を回復し、前に作動している電源とともに、システムに定電流給電する。サーバのトラフィックが再び満負荷トラフィックのA%まで減少し、すなわち、第1のスリープ閾値に達すると、この前にスリープ命令を受信した電源は、再び自動的にスリープ状態に入り、上記プロセスに従って運転し続ける。
【0109】
作動電源のうち、任意の一台の電源が故障し、給電できないとき、スリープ共有信号のレベルを低くし、スリープ電源は、スリープ共有信号のレベルが低いことを検出するとき、すぐにスリープモードを終了する。スリープ共有信号のレベルがハイレベルに回復されるとき、スリープ電源は、再びスリープ状態に入る。
【0110】
作動電源のうち、任意の一台の電源が故障し、給電できないとき、スリープ共有信号のレベルを低くし、スリープ電源は、スリープ共有信号のレベルが低いことを検出するとき、すぐにスリープモードを終了する。スリープ共有信号のレベルがハイレベルに回復されるとき、スリープ電源は、再びスリープモードに入る。
【0111】
スリープモードを終了しようとすると、I2C通信命令によって、スリープ電源にスリープモードを終了することを通知してもよい。
【0112】
シーン2:
あるサーバシステムは、4台の電源を介してサーバのシステムリアパネルに挿入されてサーバに給電し、この4台の並列電源が各電源を構成し、サーバのシステムリアパネルは、いずれも各電源に接続されるI2C通信インタフェース、スリープ共有信号及びバス検出信号を備えるインタフェースユニットを構成する。監視ユニットがサーバシステム自体に集積される。
【0113】
1)並列電源のうち、2台の電源が商用交流電源入力であり、2台の電源が高電圧の直流入力であるとき、サーバシステムは、通信命令によって、電源の入力電圧タイプをクエリし、予め設定された入力タイプと高効率モードとの対応関係に応じて、高効率入力モードが交流入力であり、その次に高電圧直流であることを決定する。
【0114】
2)システムは、そのうち2台の電源がスリープモードに入る必要があることを決定し、電源の入力タイプに基づいて、直流入力の電源を選択してスリープモードに入れさせ、交流入力の電源がシステムに電気エネルギーを供給して作動し続ける。サーバシステムは、2台の直流入力電源に通信命令を送信し、スリープモードに入ることを通知し、各電源が第2のスリープモードに入った後に、出力電圧を低く調整し、システム負荷に給電しなくなる。
【0115】
3)スリープ電源は、全過程においてスリープ共有信号を監視し、スリープ共有信号のレベルが低くなることを検出するとき、すぐにスリープモードを終了するが、スリープ制御命令を残す必要がある。スリープ電源は、スリープ共有信号のレベルが高くなることを検出するとき、改めてスリープモードに入る。
【0116】
シーン3:
あるサーバシステムは、4台の電源を介してサーバのシステムリアパネルに挿入されてサーバに給電し、この4台の並列電源が各電源を構成し、サーバのシステムリアパネルは、いずれも各電源に接続されるI2C通信インタフェース、スリープ共有信号及びバス検出信号を備えるインタフェースユニットを構成する。監視ユニットがサーバシステム自体に集積される。
【0117】
並列電源のすべての電源の電気エネルギー入力タイプがいずれも商用交流電源入力であり、電源の変換効率等級が同じではない。2台がチタニウム高効率サーバ電源であり、2台がプラチナサーバ電源である。通信機器システムは、通信命令によって電源の変換効率データをクエリし、予め設定された電源変換効率と高効率モードとの対応関係に従って、高効率モード電源がチタニウム電源であり、その次がプラチナ電源であることを決定する。
【0118】
システムは、そのうち2台の電源がスリープモードに入る必要があることを決定し、電源の変換効率に基づいて、プラチナ電源を選択してスリープモードに入れさせ、チタニウム電源がシステムに電気エネルギーを供給して作動し続ける。通信機器システムは、I2C通信インタフェースを介して命令を2台のプラチナ効率の電源に送信し、スリープモードに入ることを通知し、各電源がスリープモードに入った後に、出力電圧を低く調整し、システム負荷に給電しなくなる。
【0119】
スリープ電源は、全過程においてスリープ共有信号を監視し、スリープ共有信号のレベルが低くなることを検出するとき、すぐにスリープモードを終了するが、スリープ制御命令を残す必要がある。スリープ電源は、スリープ共有信号のレベルが高くなることを検出するとき、改めてスリープモードに入る。
【0120】
シーン4:
あるサーバシステムは、4台の電源を介してサーバのシステムリアパネルに挿入されてサーバに給電し、この4台の並列電源が各電源を構成し、サーバのシステムリアパネルは、いずれも各電源に接続されるI2C通信インタフェース、スリープ共有信号及びバス検出信号を備えるインタフェースユニットを構成する。監視ユニットがサーバシステム自体に集積される。
【0121】
1)並列電源のうち、2台の電源が商用交流電源入力であり、2台の電源が高電圧の直流入力であるとき、電源の効率等級も同じではない。2台がチタニウム高効率サーバ電源であり、2台がプラチナサーバ電源であり、監視ユニットは、予め設定された入力タイプの効率優先度ソートテーブルに基づいて、読み取った各電源の変換効率ソートを組み合わせ、次に各電源の変換効率と入力効率に対して重み計算を行い、総合的な効率を取得し、
【0122】
2)システムは、そのうち2台の電源がスリープモードに入る必要があることを決定し、電源の総合的な効率に基づいて、総合的な効率が低い電源を選択してスリープモードに入れさせ、総合的な効率が高い電源がシステムに電気エネルギーを供給して作動し続ける。通信機器システムは、I2C通信インタフェースを介して、命令を総合的な効率が低い2台の電源に送信し、スリープモードに入ることを通知する。スリープ状態に入った後に、スリープ制御ポリシーは、シーン1と同じである。
【0123】
3)スリープ電源は、全過程においてスリープ共有信号を監視し、スリープ共有信号のレベルが低くなることを検出するとき、すぐにスリープモードを終了するが、スリープ制御命令を残す必要がある。スリープ電源は、スリープ共有信号のレベルが高くなることを検出するとき、改めてスリープモードに入る。
【0124】
実施例3
本実施例では、上記実施例及び任意選択的な実施形態を実現するように構成されている、電源のスリープ装置がさらに提供される。説明されたものについては、繰り返し説明しない。以下に用いられるように、「モジュール」という用語は、所定の機能のソフトウェア及び/又はハードウェアを実現する組み合わせであってもよい。以下の実施例で説明される装置は、ソフトウェアで実現されることが好ましいが、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実現されることも想到できる。
【0125】
図5は、本願の実施例による電源のスリープ装置の構造ブロック図であり、
図5に示すように、該装置は、
選択モジュール52を備える。
【0126】
選択モジュール52は、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されており、電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む。
【0127】
選択モジュール52は、各電源の電気エネルギー入力タイプ及び各電源の変換効率がすべて同じであると、各電源の作動運転情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されている第1の選択ユニットを備える。
【0128】
オプションとして、選択モジュール52は、各電源の電気エネルギー入力タイプが異なるとともに、各電源の変換効率が同じであると、各電源の電気エネルギー入力タイプに基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されている第2の選択ユニットをさらに備える
【0129】
オプションとして、第2の選択ユニットは、さらに、各電源の電気エネルギー入力タイプを取得し、該電気エネルギー入力タイプに基づいて、各電源の電気エネルギー入力効率をソートし、各電源の電気エネルギー入力効率のソート結果及び各電源の電気エネルギー入力状態に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択するように構成されている。
【0130】
オプションとして、選択モジュール52は、各電源の電気エネルギー入力タイプが同じであるとともに、各電源の変換効率が異なると、各電源の変換効率をソートし、スリープモードに入る1つ又は複数の電源として、昇順に従って1つ又は複数の電源を選択するように構成されている第3の選択ユニットをさらに備える。
【0131】
オプションとして、第3の選択ユニットは、さらに、各電源の効率等級に基づいて、各電源の変換効率をソートするように構成されている。
【0132】
オプションとして、選択モジュール52は、各電源の電気エネルギー入力タイプ及び各電源自体の変換効率がすべて同じではないと、各電源の電気エネルギー入力タイプ及び変換効率に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を総合的に選択するように構成されている第4の選択ユニットをさらに備える。
【0133】
実施例4
本実施例では、上記実施例及び任意選択的な実施形態を実現するように構成されている電源のスリープ決定装置をさらに提供する。説明されたものについては、繰り返し説明しない。以下に用いられるように、「モジュール」という用語は、所定の機能を実現できるソフトウェア及び/又はハードウェアの組み合わせであってもよい。以下の実施例で説明される装置は、ソフトウェアで実現されることが好ましいが、ハードウェア、又はソフトウェアとハードウェアの組み合わせで実現されることも想到できる。
【0134】
図6は、本願の実施例による電源のスリープ決定装置の構造ブロック図であり、
図6に示すように、該装置は、決定モジュール62を備える。
【0135】
決定モジュール62は、給電する負荷システムの負荷情報に基づいて、並列電源システムにおける1つ又は複数の電源が入るスリープモードを決定するように構成されており、1つ又は複数の電源は、並列電源システムにおける各電源の電源情報に基づいて決定されたものであり、電源情報は、電源の電気エネルギー入力タイプ及び電源の変換効率を少なくとも含む。
【0136】
オプションとして、決定モジュール62は、さらに、負荷システムの負荷トラフィックがスリープ閾値を満たすか否かを判断し、判断結果がYESである場合、1つ又は複数の電源がスリープ閾値に対応するスリープモードに入ることを決定するように構成されている。
【0137】
オプションとして、決定モジュール62は、さらに、負荷システムの負荷トラフィックが第1のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを決定するように構成されている。
【0138】
オプションとして、決定モジュール62は、さらに、負荷システムの負荷トラフィックが第1のスリープ閾値より小さい第2のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、1つ又は複数の電源が第2のスリープモードに入って出力電圧をオフにすることを決定するように構成されている。
【0139】
オプションとして、決定モジュール62は、さらに、負荷システムの負荷トラフィックが増加し、第2のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第3のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、第2のスリープモードに入っての1つ又は複数の電源が第1のスリープモードに入って出力電圧を低下させることを決定するように構成されている。
【0140】
オプションとして、決定モジュール62は、さらに、負荷システムの負荷トラフィックが増加し、第1のスリープ閾値と負荷トラフィックの増分との和である第4のスリープ閾値を満たすことを判断した場合、スリープモードに入った1つ又は複数の電源がスリープモードを終了して出力作動電圧を回復することを決定するように構成されている。
【0141】
オプションとして、決定モジュール62は、各電源間のスリープ共有信号が異常に設定されるか否かを検出するように構成されている第1の検出ユニットと、スリープ共有信号が異常に設定されることを検出すると、スリープモードに入った1つ又は複数の電源がスリープモードを終了して出力作動電圧を回復することを決定するように構成されている第1の決定ユニットとをさらに備える。
【0142】
オプションとして、決定モジュール62は、各電源間のスリープ共有信号が正常に設定されるか否かを検出するように構成されている第2の検出ユニットと、スリープ共有信号が正常に設定されることを検出すると、出力作動電圧を回復した1つ又は複数の電源が改めてスリープモードに入ることを決定するように構成されている第2の決定ユニットとをさらに備える。
【0143】
実施例5
本実施例では、上記実施例及び非強制的な実施形態を実現するように構成されている電源のスリープ機器がさらに提供される。説明されたものについては、繰り返し説明しない。
【0144】
図7は、本願の実施例による電源のスリープ機器の構造ブロック図であり、
図7に示すように、該
機器は、監視ユニット72と、インタフェースユニット74と、並列電源システム76と、負荷システム78とを備える。
【0145】
監視ユニット72は、並列電源システム76における各電源の電源情報をインタフェースユニット74によって取得し、各電源の電源情報に基づいて、スリープモードに入る1つ又は複数の電源を選択するように構成されている、
【0146】
並列電源システム76は、スリープモードに入った1つ又は複数の電源をインタフェースユニット74によって取得し、並列電源システム76が給電する負荷システム78の負荷情報をインタフェースユニット74によって取得し、並列電源システム76における1つ又は複数の電源がスリープモードに入ることを決定するように構成されている。
【0147】
実施例6
本願の実施例は、実行されるとき、上記のいずれかの方法の実施例でのステップを行うように構成されているコンピュータプログラムを記憶している、記憶媒体をさらに提供する。
【0148】
オプションとして、本実施例では、上記記憶媒体は、Uディスク、読み出し専用メモリ(Read-Only Memory、ROMと略称)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAMと略称)、モバイルディスク、磁気ディスク又は光ディスクなど、コンピュータプログラムを記憶できる様々な媒体を含んでもよいがこれらに限られない。
【0149】
実施例7
本願の実施例は、コンピュータプログラムを記憶しているメモリと、コンピュータプログラムを実行することで、上記のいずれかの方法の実施例でのステップを行うように構成されているプロセッサとを備える、電子装置をさらに提供する。
【0150】
オプションとして、上記電子装置は、さらに、伝送機器と入出力機器とを含んでもよく、該伝送機器が上記プロセッサに接続され、該入出力機器が上記プロセッサに接続される。
【0151】
オプションとして、本実施例での具体例は、上記実施例及びオプションの実施形態で説明された例を参照することができ、本実施例では繰り返しの説明はしない
【0152】
当然ながら、上記の本願の実施例の各モジュール又は各ステップは、汎用の演算装置で実現されてもよく、それらは、1つの演算装置に集積されてもよいし、又は、複数の演算装置からなるネットワークに分布してもよく、オプションとして、それらは、演算装置が実行可能なプログラムコードで実現されてもよく、それにより、それらをメモリに記憶して演算装置で実行してもよく、ある場合、示される又は説明されるステップをここと異なる順序で行ってもよいし、又は、それらをそれぞれ各集積回路モジュールに製作してもよく、又は、それらのうちの複数のモジュール又はステップを1つの集積回路モジュールに製作して実現してもよいことを当業者が理解すべきである。
【0153】
このように、本願の実施例は、任意の特定のハードウェアとソフトウェアの組み合わせに限られない。
【0154】
以上は、本願の非強制的な実施例にすぎず、本願を制限するためのものではなく、当業者にとっては、本願に対して様々な変更及び変化を行うことができる。本願の原則内に行われる任意の改定、等価置換や改良などは、すべて本願の請求範囲に含まれるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0155】
本願の実施例によって、システム電源の入力タイプ及び変換効率に基づいて、最適な省エネルギー制御ポリシーを行うことができる。また、動的スリープモードで、さらに二段階スリープにより、省エネルギー効果を最大化させることができ、電源が負荷をリアルタイムに監視することにより、システム介入なしに、スリープ機能の自己管理を実現することができる。スリープ共有信号は、電源が確実かつ安定に給電することをさらに確保することができる。関連技術における、電源負荷率だけにより、電源システムの全体省エネルギー効果の改善が顕著ではないという問題を解決する。全体の省エネルギー制御ポリシーを実現し、コストが低く、投資利益率が高いという有益な効果を果たす。