(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-18
(45)【発行日】2024-06-26
(54)【発明の名称】酸化物半導体を含むディスプレイ装置
(51)【国際特許分類】
G09F 9/30 20060101AFI20240619BHJP
H10K 59/12 20230101ALI20240619BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240619BHJP
H01L 21/336 20060101ALI20240619BHJP
【FI】
G09F9/30 348A
G09F9/30 338
G09F9/30 365
G09F9/30 349C
H10K59/12
H01L29/78 618B
H01L29/78 619B
H01L29/78 619A
(21)【出願番号】P 2022165899
(22)【出願日】2022-10-14
【審査請求日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】10-2021-0177510
(32)【優先日】2021-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】501426046
【氏名又は名称】エルジー ディスプレイ カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002077
【氏名又は名称】園田・小林弁理士法人
(72)【発明者】
【氏名】キム, ジェヒョン
【審査官】小野 博之
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2020/184533(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2021/0036029(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0135772(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0111855(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2020/0083309(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2014/0183476(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第112838098(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第113192985(CN,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G09F 9/00-9/46
H05B 33/00-33/28
44/00
45/60
H10K 50/00-99/00
H01L 29/786
H01L 21/336
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
素子基板の画素領域上に位置する第1遮光パターンと、
前記素子基板上に位置し、前記第1遮光パターンを覆う上部バッファー膜と、
前記素子基板の前記画素領域上に位置し、前記第1遮光パターンと重畳する駆動半導体パターンを含む駆動薄膜トランジスタと、
前記素子基板と前記上部バッファー膜との間に位置する第1中間絶縁膜とを含み、
前記第1中間絶縁膜は、前記第1遮光パターン及び前記駆動半導体パターンと重畳する第1開口部を含み、
前記第1開口部は前記第1遮光パターン及び前記駆動半導体パターンより大きいサイズを有する、ディスプレイ装置。
【請求項2】
前記画素領域の前記上部バッファー膜上に位置するスイッチング薄膜トランジスタをさらに含み、
前記スイッチング薄膜トランジスタは前記駆動半導体パターンから離隔するスイッチング半導体パターンを含み、
前記第1中間絶縁膜は前記スイッチング半導体パターンと重畳する
一部を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項3】
前記スイッチング半導体パターンは前記駆動半導体パターンと同じ物質を含む、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項4】
前記素子基板と前記第1中間絶縁膜との間に位置し、前記スイッチング半導体パターンと重畳する第2遮光パターンをさらに含む、請求項2に記載のディスプレイ装置。
【請求項5】
前記素子基板と前記第2遮光パターンとの間に位置する分離絶縁膜をさらに含み、
前記分離絶縁膜は前記素子基板と前記第1遮光パターンとの間に位置するように延びる、請求項4に記載のディスプレイ装置。
【請求項6】
前記第1中間絶縁膜と前記上部バッファー膜との間に位置する第2中間絶縁膜をさらに含み、
前記第2中間絶縁膜は前記第1開口部と重畳する第2開口部を含む、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項7】
前記駆動薄膜トランジスタの駆動ソース電極は前記第1遮光パターンと電気的に連結される、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項8】
前記第1遮光パターンと前記駆動半導体パターンとの間の第1寄生キャパシタのキャパシタンスは前記駆動半導体パターンと前記駆動薄膜トランジスタの駆動ゲート電極との間の第2寄生キャパシタのキャパシタンスより大きい、請求項1に記載のディスプレイ装置。
【請求項9】
素子基板上に位置し、開口部を含む中間絶縁膜と、
前記中間絶縁膜の前記開口部内に位置する第1遮光パターンと、
前記中間絶縁膜及び前記第1遮光パターン上に位置する上部バッファー膜と、
前記上部バッファー膜上に位置し、前記第1遮光パターンと重畳する駆動半導体パターンを含む駆動薄膜トランジスタと、
前記上部バッファー膜上に位置し、前記開口部から離隔する第1スイッチング半導体パターンを含む第1スイッチング薄膜トランジスタと、
前記第1遮光パターンから離隔し、前記第1スイッチング半導体パターンと重畳する第2遮光パターンと、
前記第1スイッチング薄膜トランジスタ及び前記駆動薄膜トランジスタ上に位置するオーバーコート層と、
前記素子基板と前記オーバーコート層との間に位置し、第2スイッチング半導体パターン及び前記第2スイッチング半導体パターンの一部と重畳するゲート電極を含む第2スイッチング薄膜トランジスタと、
前記オーバーコート層上に位置し、前記駆動薄膜トランジスタと電気的に連結される発光素子とを含
み、
前記第2遮光パターンは前記第2スイッチング薄膜トランジスタの前記ゲート電極と同じ層上に位置する、ディスプレイ装置。
【請求項10】
前記駆動半導体パターン及び前記第1スイッチング半導体パターンは酸化物半導体を含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項11】
前記素子基板と前記中間絶縁膜との間に位置し、前記第2スイッチング半導体パターンと前記ゲート電極との間に延びるゲート絶縁
膜をさらに含む、請求項9に記載のディスプレイ装置。
【請求項12】
前記第2スイッチング半導体パターンは前記駆動半導体パターン及び前記第1スイッチング半導体パターンと異なる物質を含む、請求項11に記載のディスプレイ装置。
【請求項13】
前記第2遮光パターンは前記第2スイッチング薄膜トランジスタの前記ゲート電極と同じ物質を含む、請求項
9に記載のディスプレイ装置。
【請求項14】
素子基板上に位置する第1遮光パターン及び第2遮光パターンと、
前記第1遮光パターン及び前記第2遮光パターン上に位置する少なくとも一つの絶縁膜と、
前記少なくとも一つの絶縁膜上に位置し、前記第1遮光パターンと重畳し、発光素子に電気的に連結され、酸化物半導体を含む第1半導体パターンを備えた第1薄膜トランジスタと、
前記少なくとも一つの絶縁膜上に位置し、前記第2遮光パターンと重畳する第2半導体パターンを備えた第2薄膜トランジスタと、
少なくとも一部が前記第2遮光パターンと前記第2薄膜トランジスタとの間に位置する少なくとも一つの中間絶縁
膜と、を含み、
前記少なくとも一つの絶縁膜は、前記第1遮光パターン及び前記第2遮光パターン上に位置する第2分離膜及び前記第2分離膜上に位置する上部バッファー膜を含み、
前記第1遮光パターンと前記第1半導体パターンとの間の距離は前記第2遮光パターンと前記第2半導体パターンとの間の距離より短
く、
前記少なくとも一つの中間絶縁膜の前記一部は前記第2分離膜と前記上部バッファー膜との間に位置する、ディスプレイ装置。
【請求項15】
前記第1薄膜トランジスタは前記発光素子を動作するための駆動トランジスタであり、前記第2薄膜トランジスタはスイッチングトランジスタである、請求項
14に記載のディスプレイ装置。
【請求項16】
前記少なくとも一つの絶縁膜は上部バッファー膜を含み、前記第1半導体パターン及び前記第2半導体パターンは前記上部バッファー膜上に位置し、前記第2半導体パターンは酸化物半導体を含む、請求項
14に記載のディスプレイ装置。
【請求項17】
前記少なくとも一つの中間絶縁膜は開口部を含み、前記第1遮光パターンは前記開口部内に位置し、前記第1半導体パターンは前記開口部と重畳する、請求項
14に記載のディスプレイ装置。
【請求項18】
前記少なくとも一つの中間絶縁膜の側面は前記第1遮光パターンと前記第2遮光パターンとの間に位置する、請求項
14に記載のディスプレイ装置。
【請求項19】
前記素子基板上に位置する第3薄膜トランジスタをさらに含み、
前記第3薄膜トランジスタはポリシリコン(Poly-Si)を含む第3半導体パターンを備える、請求項
14に記載のディスプレイ装置。
【請求項20】
前記第3薄膜トランジスタ上に位置する分離絶縁膜をさらに含み、
前記第1遮光パターン及び前記第2遮光パターンは前記分離絶縁膜上に位置する、請求項
19に記載のディスプレイ装置。
【請求項21】
前記第3薄膜トランジスタはゲート電極及び下部ゲート絶縁膜の少なくとも一部をさらに含み、
前記第1遮光パターン及び前記第2遮光パターンは前記下部ゲート絶縁膜上に位置する、請求項
19に記載のディスプレイ装置。
【請求項22】
前記第1薄膜トランジスタ及び前記第2薄膜トランジスタは画素領域内に位置し、前記第3薄膜トランジスタはベゼル領域内に位置する、請求項
19に記載のディスプレイ装置。
【請求項23】
前記第2遮光パターンは前記第1遮光パターンの下部に位置する、請求項
14に記載のディスプレイ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は画素駆動回路の薄膜トランジスタのうち少なくとも一部が酸化物半導体を含むディスプレイ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ディスプレイ装置は使用者にイメージを提供することができる。例えば、前記ディスプレイ装置は少なくとも一つの発光素子を含むことができる。前記発光素子は特定の色を示す光を放出することができる。例えば、前記発光素子は順に積層された第1電極、発光層、及び第2電極を含むことができる。
【0003】
前記発光素子は素子基板の画素領域上に位置することができる。前記素子基板の前記画素領域内には、前記発光素子の動作を制御するための画素駆動回路が位置することができる。前記発光素子は前記画素駆動回路と電気的に連結されることができる。前記画素駆動回路は、スキャン信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を前記発光素子に供給することができる。例えば、前記画素駆動回路は多数の薄膜トランジスタ及びストレージキャパシタを含むことができる。
【0004】
静止画面で漏洩電流を防止するために、前記画素駆動回路を構成する前記薄膜トランジスタのうちの少なくとも一つは酸化物半導体を含むことができる。例えば、前記データ信号に対応する駆動電流を生成する駆動薄膜トランジスタは酸化物半導体からなる半導体パターンを含むことができる。しかし、酸化物半導体を含む前記薄膜トランジスタは、ゲート電極に印加される電圧による電流変動値が増加することができる。すなわち、駆動薄膜トランジスタの半導体パターンが酸化物半導体を含む前記ディスプレイ装置は、低階調領域でむらが発生することができる。
【0005】
また、前記駆動薄膜トランジスタの前記半導体パターンと前記ゲート電極の間に位置するゲート絶縁膜の厚さを調節して、前記駆動薄膜トランジスタの前記ゲート電極に印加される電圧による電流変動値を低めれば、前記ゲート絶縁膜の厚さ変化によって前記駆動薄膜トランジスタと同じ工程で形成されるスイッチング薄膜トランジスタの特性が変更されることがある。よって、前記ディスプレイ装置はイメージの品質が低下することができる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明が解決しようとする課題は、酸化物半導体を含み、低階調領域でむらの発生を防止することができるディスプレイ装置を提供することである。
【0007】
本発明が解決しようとする他の課題は、スイッチング薄膜トランジスタの特性変化なしに、駆動薄膜トランジスタのゲート電極に印加される電圧による電流変動値を低めることができるディスプレイ装置を提供することである。
【0008】
本発明が解決しようとする課題は先に言及した課題に限定されない。ここで言及しなかった課題は下記の記載から通常の技術者に明らかに理解可能であろう。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記解決しようとする課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板上には第1遮光パターン及び上部バッファー膜が位置する。第1遮光パターンは素子基板の画素領域上に位置する。上部バッファー膜は第1遮光パターンを覆う。画素領域の上部バッファー膜上には駆動薄膜トランジスタが位置する。駆動薄膜トランジスタは第1遮光パターンと重畳する駆動半導体パターンを含む。素子基板と上部バッファー膜との間には第1中間絶縁膜が位置する。第1中間絶縁膜は第1遮光パターン及び駆動半導体パターンと重畳する第1開口部を含む。
【0010】
第1開口部は第1遮光パターン及び駆動半導体パターンより大きいサイズを有することができる。
【0011】
画素領域の上部バッファー膜上にはスイッチング薄膜トランジスタが位置することができる。スイッチング薄膜トランジスタはスイッチング半導体パターンを含むことができる。スイッチング半導体パターンは駆動半導体パターンから離隔することができる。第1中間絶縁膜はスイッチング半導体パターンと重畳する領域を含むことができる。
【0012】
スイッチング半導体パターンは駆動半導体パターンと同じ物質を含むことができる。
【0013】
素子基板と第1中間絶縁膜との間には第2遮光パターンが位置することができる。第2遮光パターンはスイッチング半導体パターンと重畳することができる。
【0014】
第2遮光パターンは第1遮光パターンと同じ物質を含むことができる。
【0015】
素子基板と第2遮光パターンとの間には分離絶縁膜が位置することができる。分離絶縁膜は素子基板と第1遮光パターンとの間に延びることができる。
【0016】
第1中間絶縁膜と上部バッファー膜との間には第2中間絶縁膜が位置することができる。第2中間絶縁膜は第1開口部と重畳する第2開口部を含むことができる。
【0017】
前記解決しようとする他の課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は素子基板を含む。素子基板上には中間絶縁膜が位置する。中間絶縁膜は開口部を含む。中間絶縁膜の開口部内には第1遮光パターンが位置する。中間絶縁膜及び第1遮光パターン上には上部バッファー膜が位置する。上部バッファー膜上には駆動薄膜トランジスタ及び第1スイッチング薄膜トランジスタが位置する。駆動薄膜トランジスタは第1遮光パターンと重畳する駆動半導体パターンを含む。第1スイッチング薄膜トランジスタは開口部から離隔する第1スイッチング半導体パターンを含む。第1スイッチング薄膜トランジスタ及び駆動薄膜トランジスタ上にはオーバーコート層が位置する。オーバーコート層上には発光素子が位置する。発光素子は駆動薄膜トランジスタと電気的に連結される。
【0018】
駆動半導体パターン及び第1スイッチング半導体パターンは酸化物半導体を含むことができる。
【0019】
素子基板とオーバーコート層との間には第2スイッチング薄膜トランジスタが位置することができる。第2スイッチング薄膜トランジスタは第2スイッチング半導体パターン及び第2スイッチング半導体パターンの一部領域と重畳するゲート電極を含むことができる。素子基板と中間絶縁膜との間にはゲート絶縁膜が位置することができる。ゲート絶縁膜は第2スイッチング半導体パターンとゲート電極との間に延びることができる。
【0020】
第2スイッチング半導体パターンは駆動半導体パターン及び第1スイッチング半導体パターンと異なる物質を含むことができる。
【0021】
第1スイッチング半導体パターンと重畳する第2遮光パターンは第1遮光パターンから離隔することができる。第2遮光パターンは第2スイッチング薄膜トランジスタの前記ゲート電極と同じ層上に位置することができる。
【0022】
第2遮光パターンは第2スイッチング薄膜トランジスタのゲート電極と同じ物質を含むことができる。
【0023】
第1遮光パターンは第2遮光パターンと異なる層上に位置することができる。
【0024】
前記解決しようとするさらに他の課題を達成するための本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板上に位置する第1遮光パターン及び第2遮光パターンを含む。第1遮光パターン及び第2遮光パターン上には少なくとも一つの絶縁膜が位置する。少なくとも一つの絶縁膜上には第1薄膜トランジスタ及び第2薄膜トランジスタが位置する。第1薄膜トランジスタは第1遮光パターンと重畳する第1半導体パターンを備える。第1半導体パターンは発光素子と電気的に連結され、酸化物半導体を含む。第2薄膜トランジスタは第2遮光パターンと重畳する第2半導体パターンを備える。少なくとも一つの中間絶縁膜は第2遮光パターンと前記第2薄膜トランジスタとの間に位置する一部領域を含む。第1遮光パターンと第1半導体パターンとの間の距離は第2遮光パターンと第2半導体パターンとの間の距離より短い。
【発明の効果】
【0025】
本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、素子基板の画素領域内に位置する少なくとも一つのスイッチング薄膜トランジスタ及び駆動薄膜トランジスタを含み、前記素子基板上に、中間絶縁膜、上部バッファー膜、及びゲート絶縁膜が積層され、前記中間絶縁膜が前記上部バッファー膜と前記ゲート絶縁膜との間に位置する前記駆動薄膜トランジスタの駆動半導体パターンと重畳する開口部を含み、前記駆動半導体パターンと重畳する遮光パターンが前記中間絶縁膜の前記開口部内に位置することができる。したがって、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、前記スイッチング薄膜トランジスタの特性変化なしに、前記ゲート絶縁膜上に位置する前記駆動薄膜トランジスタの駆動ゲート電極に印加される電圧による電流変動値が低くなることができる。よって、本発明の技術的思想によるディスプレイ装置は、低階調領域でむらの発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】本発明の実施例によるディスプレイ装置を概略的に示す図である。
【
図2】
図1のI-I線に沿って切断した断面を示す図である。
【
図5】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
【
図6】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
【
図7】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
【
図8】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
【
図9】本発明の他の実施例によるディスプレイ装置を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の前記目的と技術的構成及びこれによる作用効果についての詳細な事項は本発明の実施例を示している図面を参照する以下の詳細な説明によってより明らかに理解可能であろう。ここで、本発明の実施例は当業者に本発明の技術的思想を充分に伝達するために提供するものなので、本発明は以下で説明する実施例に限定されずに他の形態に具体化することができる。
【0028】
また、明細書全般にわたって同じ参照番号で表示する部分は同じ構成要素を意味し、図面において、層又は領域の長さ及び厚さは便宜のために誇張して表現されることがある。さらに、第1構成要素が第2構成要素の“上”にあると記載される場合、前記第1構成要素が前記第2構成要素と直接接触する上側に位置する場合だけではなく、前記第1構成要素と前記第2構成要素との間に第3構成要素が位置する場合も含む。
【0029】
ここで、前記第1、第2などの用語は多様な構成要素を説明するためのものであり、一つの構成要素を他の構成要素と区別する目的で使われる。ただ、本発明の技術的思想を逸脱しない範疇内で第1構成要素と第2構成要素は当業者の便宜によって任意に名付けられることができる。
【0030】
本発明の明細書で使用される用語はただ特定の実施例を説明するために使われるものであり、本発明を限定しようとする意図ではない。例えば、単数で表現された構成要素は、文脈上明白に単数のみ意味しない限り、複数の構成要素を含む。また、本発明の明細書で、“含む”又は“有する”などの用語は明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せが存在することを指定しようとするものであり、一つ又はそれ以上の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部分品又はこれらの組合せなどの存在又は付加の可能性を予め排除しないものに理解されなければならない。
【0031】
さらに、他に定義しない限り、技術的又は科学的用語を含めてここで使われる全ての用語は本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者によって一般的に理解されるものと同じ意味がある。一般的に使われる辞書に定義されているもののような用語は関連技術の文脈で有する意味と一致する意味があるものに解釈されなければならなく、本発明の明細書で明らかに定義しない限り、理想的又は過度に形式的な意味に解釈されない。
【0032】
(実施例)
図1は本発明の実施例によるディスプレイ装置を概略的に示す図である。
図2は
図1のI-I線に沿って切断した断面を示す図である。
図3は
図2のP1領域を拡大した図である。
図4は
図2のP2領域を拡大した図である。
【0033】
図1~
図4を参照すると、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、表示パネルDP、及び駆動部SD、DD、TCを含むことができる。前記表示パネルDPは、使用者に提供されるイメージを具現することができる。例えば、前記表示パネルDPは多数の画素領域PAを含むことができる。前記駆動部SD、DD、TCは、前記表示パネルDPの各画素領域PAにイメージの具現のための多様な信号を提供することができる。例えば、前記駆動部SD、DD、TCは、スキャンドライバーSD、データドライバーDD、及びタイミングコントローラーTCを含むことができる。
【0034】
前記スキャンドライバーSDは、スキャンラインを介して前記表示パネルDPの各画素領域PAにスキャン信号を順次印加することができる。前記データドライバーDDは、データラインを介して前記表示パネルDPの各画素領域PAにデータ信号を印加することができる。例えば、前記表示パネルDPは、前記画素領域PAが位置する表示領域AA、及び前記表示領域AAの外側に位置するベゼル領域BZを含み、前記スキャンライン及び前記データラインは前記ベゼル領域BZを横切ることができる。前記タイミングコントローラーTCは、前記スキャンドライバーSDの動作及び前記データドライバーDDの動作を制御することができる。例えば、前記タイミングコントローラーTCは、前記スキャンドライバーSDにクロック信号、リセットクロック信号、及びスタート信号を印加し、前記データドライバーDDにデジタルビデオデータ及びソースタイミング制御信号を印加することができる。
【0035】
各画素領域PAは特定の色を具現することができる。例えば、各画素領域PA内には発光素子500が位置することができる。各画素領域PAの前記発光素子500は素子基板100によって支持されることができる。前記素子基板100は多重層構造を有することができる。例えば、前記素子基板100は、第1基板層101、基板絶縁層102、及び第2基板層103の積層構造を有することができる。前記第2基板層103は、前記第1基板層101と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第1基板層101及び前記第2基板層103はポリイミド(Poly-Imide;PI)のような高分子物質を含むことができる。前記基板絶縁層102は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記基板絶縁層102は、シリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、外部衝撃及び曲げによる前記素子基板100及び/または前記発光素子500の損傷を防止することができる。
【0036】
前記発光素子500は特定の色を示す光を放出することができる。例えば、前記発光素子500は、前記素子基板100上に順に積層された第1電極510、発光層520、及び第2電極530を含むことができる。
【0037】
前記第1電極510は導電性物質を含むことができる。前記第1電極510は高い反射率を有する物質を含むことができる。例えば、前記第1電極510はアルミニウム(Al)及び銀(Ag)のような金属を含むことができる。前記第1電極510は多重層構造を有することができる。例えば、前記第1電極510は、ITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極の間に金属からなる反射電極が位置する構造を有することができる。
【0038】
前記発光層520は、前記第1電極510と前記第2電極530との電圧差に対応する輝度の光を生成することができる。例えば、前記発光層520は発光物質を含む発光物質層(Emission Material Layer;EML)を含むことができる。前記発光物質は、有機物質、無機物質、またはハイブリッド物質を含むことができる。例えば、本発明の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは有機発光物質を含む有機発光表示装置であることができる。
【0039】
前記発光層520は多重層構造を有することができる。例えば、前記発光層520は、正孔注入層(Hole Injection Layer;HIL)、正孔輸送層(Hole Transport Layer;HTL)、電子輸送層(Electron Transport Layer;ETL)、及び電子注入層(Electron Injection Layer;EIL)のうち少なくとも一つをさらに含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記発光層520の発光効率が向上することができる。
【0040】
前記第2電極530は導電性物質を含むことができる。前記第2電極530は前記第1電極510と異なる物質を含むことができる。前記第2電極530の透過率は前記第1電極510の透過率より高いことができる。例えば、前記第2電極530はITO及びIZOのような透明な導電性物質からなる透明電極であることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PAの前記発光層520によって生成された光が該当画素領域PAの前記第2電極530を介して外部に放出されることができる。
【0041】
前記素子基板100の各画素領域PA上には、前記発光素子500と電気的に連結される画素駆動回路が位置することができる。例えば、各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の動作は該当画素領域PAの前記画素駆動回路によって制御されることができる。各画素領域PAの前記画素駆動回路は前記駆動部SD、DD、TCと電気的に連結されることができる。例えば、各画素領域PAの前記画素駆動回路は、前記スキャンラインのうちの一つ及び前記データラインのうちの一つと電気的に連結されることができる。各画素領域PAの前記画素駆動回路は、スキャン信号に応じてデータ信号に対応する駆動電流を該当画素領域PAの前記発光素子500に供給することができる。例えば、各画素領域PAの前記画素駆動回路は、第1スイッチング薄膜トランジスタ200、第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び駆動薄膜トランジスタ400を含むことができる。
【0042】
前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200は、第1スイッチング半導体パターン210、第1スイッチングゲート電極230、第1スイッチングソース電極250、及び第1スイッチングドレイン電極270を含むことができる。
【0043】
前記第1スイッチング半導体パターン210は半導体物質を含むことができる。例えば、前記第1スイッチング半導体パターン210はIGZOのような酸化物半導体を含むことができる。前記第1スイッチング半導体パターン210は、第1ソース領域、第1チャネル領域、及び第1ドレイン領域を含むことができる。前記第1チャネル領域は前記第1ソース領域と前記第1ドレイン領域との間に位置することができる。前記第1ソース領域及び前記第1ドレイン領域は前記第1チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記第1ソース領域及び前記第1ドレイン領域は酸化物半導体の導体化領域を含むことができる。前記第1チャネル領域は酸化物半導体の導体化しない領域であることができる。
【0044】
前記第1スイッチングゲート電極230は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1スイッチングゲート電極230は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1スイッチングゲート電極230は前記第1スイッチング半導体パターン210上に位置することができる。前記第1スイッチングゲート電極230は前記第1スイッチング半導体パターン210と絶縁されることができる。例えば、前記素子基板100上には、前記第1スイッチング半導体パターン210と前記第1スイッチングゲート電極230との間に延びる上部ゲート絶縁膜122が位置することができる。前記上部ゲート絶縁膜122は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記上部ゲート絶縁膜122はシリコン酸化物(SiO)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記上部ゲート絶縁膜122は前記第1スイッチング半導体パターン210の外側に延びることができる。例えば、前記第1スイッチング半導体パターン210の側面は前記上部ゲート絶縁膜122によって覆われることができる。
【0045】
前記第1スイッチングゲート電極230は前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1チャネル領域は前記第1スイッチングゲート電極230に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0046】
前記第1スイッチングソース電極250は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1スイッチングソース電極250は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1スイッチングソース電極250は第1スイッチングゲート電極230と絶縁されることができる。例えば、前記第1スイッチングソース電極250は前記第1スイッチングゲート電極230と異なる物質を含むことができる。前記第1スイッチングソース電極250は前記第1スイッチングゲート電極230と異なる層上に位置することができる。例えば、前記上部ゲート絶縁膜122上には、前記第1スイッチングゲート電極230と前記第1スイッチングソース電極250との間に延びる上部層間絶縁膜132が位置することができる。前記上部層間絶縁膜132は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記上部層間絶縁膜132はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記上部層間絶縁膜132は前記第1スイッチング半導体パターン210及び前記第1スイッチングゲート電極230の外側に延びることができる。例えば、前記第1スイッチングゲート電極230の側面は前記上部層間絶縁膜132によって覆われることができる。
【0047】
前記第1スイッチングソース電極250は前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記上部ゲート絶縁膜122及び前記上部層間絶縁膜132を貫通する第1ソースコンタクトホールは前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ソース領域を部分的に露出させることができる。前記第1スイッチングソース電極250は前記第1ソースコンタクトホールを介して前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ソース領域と直接接触することができる。
【0048】
前記第1スイッチングドレイン電極270は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1スイッチングドレイン電極270は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチングゲート電極230と絶縁されることができる。例えば、前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチングゲート電極230と異なる物質を含むことができる。前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチングゲート電極230と異なる層上に位置することができる。例えば、前記第1スイッチングドレイン電極270は前記上部層間絶縁膜132上に位置することができる。前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチングソース電極250と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチングソース電極250と同じ物質を含むことができる。
【0049】
前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ドレイン領域と電気的に連結されることができる。前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1スイッチングソース電極250から離隔することができる。例えば、前記上部ゲート絶縁膜122及び前記上部層間絶縁膜132を貫通する第1ドレインコンタクトホールは前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ドレイン領域を部分的に露出させることができる。前記第1スイッチングドレイン電極270は前記第1ドレインコンタクトホールを介して前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ドレイン領域と直接接触することができる。
【0050】
前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200と同じ構造を有することができる。例えば、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は、第2スイッチング半導体パターン310、第2スイッチングゲート電極330、第2スイッチングソース電極350、及び第2スイッチングドレイン電極370を含むことができる。前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200から離隔することができる。例えば、前記第2スイッチング半導体パターン310は前記第1スイッチング半導体パターン210から離隔することができる。
【0051】
前記第2スイッチング半導体パターン310は半導体物質を含むことができる。前記第2スイッチング半導体パターン310は前記第1スイッチング半導体パターン210と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第2スイッチング半導体パターン310は低温多結晶シリコン(Low-Temperature Poly-Si;LTPS)を含むことができる。前記第2スイッチング半導体パターン310は、第2ソース領域、第2チャネル領域、及び第2ドレイン領域を含むことができる。前記第2チャネル領域は前記第2ソース領域と前記第2ドレイン領域との間に位置することができる。前記第2ソース領域及び前記第2ドレイン領域は前記第2チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記第2ソース領域及び前記第2ドレイン領域は導電性不純物を含むことができる。
【0052】
前記第2スイッチング半導体パターン310は前記第1スイッチング半導体パターン210と異なる層上に位置することができる。前記第2スイッチング半導体パターン310は前記第1スイッチング半導体パターン210より前記素子基板100に近くに位置することができる。例えば、前記素子基板100と前記上部ゲート絶縁膜122との間には分離絶縁膜140が位置し、前記第1スイッチング半導体パターン210は前記分離絶縁膜140上に位置し、前記第2スイッチング半導体パターン310は前記素子基板100と前記分離絶縁膜140との間に位置することができる。前記分離絶縁膜140は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記分離絶縁膜140は、シリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第2スイッチング半導体パターン310の形成工程による前記第1スイッチング半導体パターン210の損傷を防止することができる。
【0053】
前記第2スイッチングゲート電極330は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2スイッチングゲート電極330は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第2スイッチングゲート電極330は前記第2スイッチング半導体パターン310上に位置することができる。前記第2スイッチングゲート電極330は前記第2スイッチング半導体パターン310と絶縁されることができる。前記第2スイッチングゲート電極330は前記第1スイッチングゲート電極230と異なる層上に位置することができる。例えば、前記素子基板100と前記分離絶縁膜140との間には前記第2スイッチング半導体パターン310を覆う下部ゲート絶縁膜121が位置し、前記第2スイッチングゲート電極330は前記下部ゲート絶縁膜121と前記分離絶縁膜140との間に位置することができる。前記下部ゲート絶縁膜121は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部ゲート絶縁膜121はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記第2スイッチング半導体パターン310の側面は前記下部ゲート絶縁膜121によって覆われることができる。
【0054】
前記第2スイッチングゲート電極330は前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2チャネル領域は前記第2スイッチングゲート電極330に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0055】
前記第2スイッチングソース電極350は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2スイッチングソース電極350は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第2スイッチングソース電極350は前記第2スイッチングゲート電極330と絶縁されることができる。例えば、前記第2スイッチングソース電極350は前記第2スイッチングゲート電極330と異なる物質を含むことができる。前記第2スイッチングソース電極350は前記第2スイッチングゲート電極330と異なる層上に位置することができる。例えば、前記下部ゲート絶縁膜121と前記分離絶縁膜140との間には前記第2スイッチングゲート電極330を覆う下部層間絶縁膜131が位置し、前記第2スイッチングソース電極350は前記下部層間絶縁膜131と前記分離絶縁膜140との間に位置することができる。前記下部層間絶縁膜131は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部層間絶縁膜131はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記第2スイッチングゲート電極330の側面は前記下部層間絶縁膜131によって覆われることができる。
【0056】
前記第2スイッチングソース電極350は前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記下部ゲート絶縁膜121及び前記下部層間絶縁膜131を貫通する第2ソースコンタクトホールは前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2ソース領域を部分的に露出させることができる。前記第2スイッチングソース電極350は前記第2ソースコンタクトホールを介して前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2ソース領域と直接接触することができる。
【0057】
前記第2スイッチングソース電極350は前記第1スイッチングソース電極250及び前記第1スイッチングドレイン電極270と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第2スイッチングソース電極350は前記上部層間絶縁膜132上に位置することができる。前記第2ソースコンタクトホールは、前記分離絶縁膜140、前記上部ゲート絶縁膜122、及び前記上部層間絶縁膜132を貫通することができる。前記第2スイッチングソース電極350は前記第1スイッチングソース電極250及び前記第1スイッチングドレイン電極270と同じ物質を含むことができる。
【0058】
前記第2スイッチングドレイン電極370は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2スイッチングドレイン電極370は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2スイッチングゲート電極330と絶縁されることができる。例えば、前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2スイッチングゲート電極330と異なる物質を含むことができる。前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2スイッチングゲート電極330と異なる層上に位置することができる。例えば、前記下部層間絶縁膜131は前記第2スイッチングゲート電極330と前記第2スイッチングドレイン電極370との間に延びることができる。
【0059】
前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記下部ゲート絶縁膜121及び前記下部層間絶縁膜131を貫通する第2ドレインコンタクトホールは前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2ドレイン領域を部分的に露出させることができる。前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2ドレインコンタクトホールを介して前記第2スイッチング半導体パターン310の前記第2ドレイン領域と直接接触することができる。
【0060】
前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2スイッチングソース電極350と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第2スイッチングドレイン電極370は前記上部層間絶縁膜132上に位置することができる。前記第2ドレインコンタクトホールは、前記分離絶縁膜140、前記上部ゲート絶縁膜122、及び前記上部層間絶縁膜132を貫通することができる。前記第2スイッチングドレイン電極370は前記第2スイッチングソース電極350と同じ物質を含むことができる。
【0061】
前記駆動薄膜トランジスタ400は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300と同じ構造を有することができる。例えば、前記駆動薄膜トランジスタ400は、駆動半導体パターン410、駆動ゲート電極430、駆動ソース電極450、及び駆動ドレイン電極470を含むことができる。前記駆動薄膜トランジスタ400は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300から離隔することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410は前記第1スイッチング半導体パターン210及び前記第2スイッチング半導体パターン310から離隔することができる。
【0062】
前記駆動半導体パターン410は半導体物質を含むことができる。前記駆動半導体パターン410は前記第2スイッチング半導体パターン310と異なる物質を含むことができる。例えば、前記駆動半導体パターン410はIGZOのような酸化物半導体を含むことができる。前記駆動半導体パターン410は前記第1スイッチング半導体パターン210と同じ物質を含むことができる。前記駆動半導体パターン410は前記第1スイッチング半導体パターン210と同じ層上に位置することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410は前記分離絶縁膜140上に位置することができる。前記駆動半導体パターン410は、駆動ソース領域、駆動チャネル領域、及び駆動ドレイン領域を含むことができる。前記駆動チャネル領域は前記駆動ソース領域と前記駆動ドレイン領域との間に位置することができる。前記駆動ソース領域及び前記駆動ドレイン領域は前記駆動チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記駆動ソース領域及び前記駆動ドレイン領域は酸化物半導体の導体化領域を含むことができる。前記駆動半導体パターン410の前記駆動ソース領域及び前記駆動ドレイン領域はそれぞれ前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1ソース領域及び前記第1ドレイン領域と同じ抵抗を有することができる。例えば、前記駆動チャネル領域は酸化物半導体の導体化しない領域であることができる。前記駆動半導体パターン410の前記駆動チャネル領域は前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1チャネル領域と同じ抵抗を有することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410は前記第1スイッチング半導体パターン210と同時に形成されることができる。
【0063】
前記駆動ゲート電極430は導電性物質を含むことができる。例えば、前記駆動ゲート電極430は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記駆動ゲート電極430は前記駆動半導体パターン410上に位置することができる。前記駆動ゲート電極430は前記駆動半導体パターン410と絶縁されることができる。例えば、前記上部ゲート絶縁膜122は前記駆動半導体パターン410と前記駆動ゲート電極430との間に延びることができる。前記駆動半導体パターン410の側面は前記上部ゲート絶縁膜122によって覆われることができる。前記駆動ゲート電極430は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の第1スイッチングゲート電極230と同じ物質を含むことができる。
【0064】
前記駆動ゲート電極430は前記駆動半導体パターン410の前記駆動チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410の前記第駆動チャネル領域は前記駆動ゲート電極430に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0065】
前記駆動ソース電極450は導電性物質を含むことができる。例えば、前記駆動ソース電極450は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記駆動ソース電極450は前記駆動ゲート電極430と絶縁されることができる。例えば、前記駆動ソース電極450は前記駆動ゲート電極430と異なる物質を含むことができる。前記駆動ソース電極450は前記駆動ゲート電極430と異なる層上に位置することができる。例えば、前記上部層間絶縁膜132は前記駆動ゲート電極430と前記駆動ソース電極450との間に延びることができる。前記駆動ソース電極450は前記第1スイッチングソース電極250及び前記第1スイッチングドレイン電極270と同じ物質を含むことができる。例えば、前記駆動ソース電極450は前記第1スイッチングソース電極250及び前記第1スイッチングドレイン電極270と同じ層上に位置することができる。
【0066】
前記駆動ソース電極450は前記駆動半導体パターン410の前記第駆動ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記第上部ゲート絶縁膜122及び前記上部層間絶縁膜132を貫通する第3ソースコンタクトホールは前記駆動半導体パターン410の前記駆動ソース領域を部分的に露出させることができる。前記駆動ソース電極450は前記第3ソースコンタクトホールを介して前記駆動半導体パターン410の前記駆動ソース領域と直接接触することができる。
【0067】
前記駆動ドレイン電極470は導電性物質を含むことができる。例えば、前記駆動ドレイン電極470は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ゲート電極430と絶縁されることができる。例えば、前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ゲート電極430と異なる物質を含むことができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ゲート電極430と異なる層上に位置することができる。例えば、前記上部層間絶縁膜132は前記駆動ゲート電極430と前記駆動ドレイン電極470との間に延びることができる。前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ソース電極450と同じ層上に位置することができる。例えば、前記駆動ドレイン電極470は前記駆動ソース電極450と同じ物質を含むことができる。
【0068】
前記駆動ドレイン電極470は前記駆動半導体パターン410の前記駆動ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記上部ゲート絶縁膜122及び前記上部層間絶縁膜132を貫通する第3ドレインコンタクトホールは前記駆動半導体パターン410の前記駆動ドレイン領域を部分的に露出させることができる。前記駆動ドレイン電極470は前記第3ドレインコンタクトホールを介して前記駆動半導体パターン410の前記駆動ドレイン領域と直接接触することができる。
【0069】
前記スキャンライン及び前記データラインは、各画素領域PA内に、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び前記駆動薄膜トランジスタ400を形成する工程によって形成されることができる。例えば、前記スキャンラインは各画素駆動回路の前記第2スイッチングゲート電極330と同じ層上に位置し、前記データラインは各画素駆動回路の前記第1スイッチングソース電極250及び前記第1スイッチングドレイン電極270と同じ層上に位置することができる。前記スキャンラインは各画素駆動回路の前記第2スイッチングゲート電極330と同じ物質を含むことができる。例えば、前記スキャンラインは前記下部ゲート絶縁膜121と前記下部層間絶縁膜131との間に位置することができる。前記データラインは、各画素駆動回路の前記第1スイッチングソース電極250、前記第1スイッチングドレイン電極270、前記第2スイッチングソース電極350、前記第2スイッチングドレイン電極370、前記駆動ソース電極450、及び前記駆動ドレイン電極470と同じ物質を含むことができる。例えば、前記データラインは前記上部層間絶縁膜132上に位置することができる。
【0070】
前記素子基板100と各画素駆動回路との間には下部バッファー膜110が位置することができる。前記下部バッファー膜110は、各画素駆動回路の形成工程で前記素子基板100による汚染を防止することができる。例えば、各画素駆動回路の前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び前記駆動薄膜トランジスタ400に向かう前記素子基板100の上面は前記下部バッファー膜110によって完全に覆われることができる。前記下部バッファー膜110は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記下部バッファー膜110はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記下部バッファー膜110は多重層構造を有することができる。例えば、前記下部バッファー膜110は第1下部層111及び第2下部層112の積層構造を有することができる。前記第2下部層112は前記第1下部層111と異なる物質を含むことができる。例えば、前記下部バッファー膜110は、シリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜及びシリコン酸化物(SiN)からなる無機絶縁膜の積層構造を有することができる。
【0071】
各画素領域PAの前記発光素子500は該当画素領域PA内に位置する前記画素駆動回路の前記駆動薄膜トランジスタ400と電気的に連結されることができる。例えば、各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510は該当画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ドレイン電極470と電気的に連結されることができる。各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510は、該当画素領域PA内に位置する前記第1スイッチングソース電極250、前記第1スイッチングドレイン電極270、前記第2スイッチングソース電極350、前記第2スイッチングドレイン電極370、及び前記駆動ソース電極450と絶縁されることができる。各画素領域PAの前記第1電極510は、該当画素領域PAの前記第1スイッチングソース電極250、前記第1スイッチングドレイン電極270、前記第2スイッチングソース電極350、前記第2スイッチングドレイン電極370、前記駆動ソース電極450、及び前記駆動ドレイン電極470と異なる層上に位置することができる。例えば、前記上部層間絶縁膜132上には各画素領域PAの前記第1スイッチングソース電極250、前記第1スイッチングドレイン電極270、前記第2スイッチングソース電極350、前記第2スイッチングドレイン電極370、前記駆動ソース電極450、及び前記駆動ドレイン電極470を覆うオーバーコート層170が位置し、各画素領域PAの前記第1電極510、前記発光層520、及び前記第2電極530は前記オーバーコート層170上に積層されることができる。前記オーバーコート層170は絶縁性物質を含むことができる。前記オーバーコート層170は前記上部層間絶縁膜132と異なる物質を含むことができる。例えば、前記オーバーコート層170は有機絶縁物質を含むことができる。各画素領域PAの前記画素駆動回路による段差は前記オーバーコート層170によって除去されることができる。例えば、前記オーバーコート層170は、各画素領域PAの前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、及び前記駆動薄膜トランジスタ400による段差を除去することができる。前記素子基板100と対向する前記オーバーコート層170の上面は平らな平面であることができる。
【0072】
各画素領域PAの前記第1電極510は前記オーバーコート層170を貫通して該当画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470と電気的に連結されることができる。例えば、前記オーバーコート層170は各画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470を部分的に露出させる電極コンタクトホールを含むことができる。各画素領域PAの前記第1電極510は前記電極コンタクトホールのうちの一つを介して該当画素領域PAの前記駆動ドレイン電極470と直接接触することができる。
【0073】
各画素領域PAの前記発光素子500は隣接した画素領域PAの前記発光素子500と異なる輝度の光を放出することができる。例えば、各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510は隣接した画素領域PA内に位置する前記発光素子500の前記第1電極510から離隔することができる。各画素領域PAの前記第1電極510は隣接した画素領域PAの前記第1電極510と絶縁されることができる。例えば、前記オーバーコート層170上にはバンク絶縁膜180が位置し、各画素領域PA内に位置する前記第1電極510の縁部は前記バンク絶縁膜180によって覆われることができる。前記バンク絶縁膜180は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記バンク絶縁膜180は有機絶縁物質を含むことができる。前記バンク絶縁膜180は前記オーバーコート層170と異なる物質を含むことができる。各画素領域PAの前記発光層520及び前記第2電極530は前記バンク絶縁膜180によって露出された該当第1電極510の一部領域上に順に積層されることができる。
【0074】
各画素領域PAの前記発光素子500から放出された光は隣接した画素領域PAの前記発光素子500から放出された光と異なる色を示すことができる。例えば、各画素領域PAの前記発光層520は隣接した画素領域PAの前記発光層520から離隔することができる。各画素領域PA内に位置する前記発光層520は前記バンク絶縁膜180上に位置する端部を含むことができる。各画素領域PAの前記発光層520は個別的に形成されることができる。例えば、各画素領域PAの前記発光層520は微細金属マスク(Fine Metal Mask;FMM)から形成されることができる。前記バンク絶縁膜180上にはスペーサー190が位置することができる。前記スペーサー190は前記微細金属マスクによる前記バンク絶縁膜180及び前記発光層520の損傷を防止することができる。前記スペーサー190は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記スペーサー190は有機絶縁物質を含むことができる。前記スペーサー190は前記バンク絶縁膜180と同じ物質を含むことができる。例えば、前記バンク絶縁膜180及び前記スペーサー190はハーフトーンマスクを用いたパターニング工程によって同時に形成されることができる。各画素領域PA内に位置する前記発光層520の端部は前記スペーサー190から離隔することができる。
【0075】
各画素領域PAの前記第2電極530に印加される電圧は隣接した画素領域PAの前記第2電極530に印加される電圧と同一であることができる。例えば、各画素領域PAの前記第2電極530は隣接した画素領域PAの前記第2電極530と電気的に連結されることができる。各画素領域PAの前記第2電極530は隣接した画素領域PAの前記第2電極530と同じ物質を含むことができる。例えば、各画素領域PAの前記第2電極530は隣接した画素領域PAの前記第2電極530と直接接触することができる。前記バンク絶縁膜180及び前記スペーサー190は前記第2電極530によって覆われることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PAの前記画素駆動回路によって生成された駆動電流を用いて該当画素領域PAの前記発光素子500から放出される光の輝度を制御することができる。また、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PAの前記第2電極530を形成する工程が単純化することができる。
【0076】
各画素領域PAの前記発光素子500上には封止部材600が位置することができる。前記封止部材600は外部衝撃及び水分による前記発光素子500の損傷を防止することができる。前記封止部材600は多重層構造を有することができる。例えば、前記封止部材600は、順に積層された第1封止層610、第2封止層620、及び第3封止層630を含むことができる。前記第1封止層610、前記第2封止層620、及び前記第3封止層630は絶縁性物質を含むことができる。前記第2封止層620は前記第1封止層610及び前記第3封止層630と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第1封止層610及び前記第3封止層630は無機絶縁物質を含み、前記第2封止層620は有機絶縁物質を含むことができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、外部衝撃及び水分による各画素領域PA内に位置する前記発光素子500の損傷を効果的に防止することができる。各画素領域PAの前記発光素子500による段差は前記第2封止層620によって除去されることができる。例えば、前記素子基板100と対向する前記封止部材600の上面は平らな平面であることができる。
【0077】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は、外光による酸化物半導体を含む半導体パターン210、410の特性変化を防止することができる。例えば、各画素領域PA内には遮光パターン710、720が位置することができる。前記遮光パターン710、720は酸化物半導体を含む半導体パターン210、410の方向に進行する外光を遮断することができる。例えば、各画素領域PAの前記遮光パターン710、720は、前記素子基板100と前記駆動半導体パターン410との間に位置する第1遮光パターン710、及び前記素子基板100と前記第1スイッチング駆動半導体パターン210との間に位置する第2遮光パターン720を含むことができる。
【0078】
前記第1遮光パターン710は、前記素子基板100を通過して前記駆動半導体パターン410の方向に進行する外光を遮断することができる。前記第1遮光パターン710は前記素子基板100と前記駆動半導体パターン410との間に位置することができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記分離絶縁膜140と前記駆動半導体パターン410との間に位置することができる。前記第1遮光パターン710は前記駆動半導体パターン410より大きいサイズを有することができる。例えば、前記駆動半導体パターン410は前記第1遮光パターン710の一部領域と重畳することができる。前記第1遮光パターン710は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300から離隔することができる。例えば、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300は前記第1遮光パターン710の外側に位置することができる。
【0079】
前記第1遮光パターン710は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第1遮光パターン710は金属を含むことができる。前記第1遮光パターン710は水素の浸透を遮断することができる物質を含むことができる。前記第1遮光パターン710は水素と安定的に結合する物質を含むことができる。例えば、前記第1遮光パターン710はチタン(Ti)を含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第2スイッチング半導体パターン310及び前記第2スイッチングゲート電極330の形成工程によって前記素子基板100と前記分離絶縁膜140との間に残存する水素が前記第1遮光パターン710によって前記駆動半導体パターン410に浸透することができない。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動半導体パターン410の意図せぬ導体化を前記第1遮光パターン710によって防止することができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の動作特性に対する信頼性が向上することができる。
【0080】
前記第1遮光パターン710は前記駆動半導体パターン410から離隔することができる。例えば、前記分離絶縁膜140上には前記第1遮光パターン710を覆う上部バッファー膜160が位置し、前記駆動半導体パターン410は前記上部バッファー膜160上に位置することができる。前記上部バッファー膜160は、前記駆動半導体パターン410の形成工程で前記第1遮光パターン710による汚染を防止することができる。前記上部バッファー膜160は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記上部バッファー膜160はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記上部バッファー膜160は多重層構造を有することができる。例えば、前記上部バッファー膜160は第1上部層161及び第2上部層162の積層構造を有することができる。前記第2上部層162は前記第1上部層161と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第1上部層161はシリコン窒化物(SiN)からなる無機絶縁膜であり、前記第1上部層161上に位置する前記第2上部層162はシリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜であることができる。シリコン窒化物(SiN)からなる無機絶縁膜はシリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜より水素粒子の捕集能力に優れる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1上部層161が前記素子基板100と前記上部バッファー膜160との間に残存する水素が前記駆動半導体パターン410に浸透することを防止し、前記第2上部層162が前記第1上部層161に捕集された水素による前記駆動半導体パターン410の意図せぬ導体化を防止することができる。
【0081】
前記第2遮光パターン720は、前記素子基板100を通過して前記第1スイッチング半導体パターン210の方向に進行する外光を遮断することができる。前記第2遮光パターン720は前記素子基板100と前記第1スイッチング半導体パターン210との間に位置することができる。例えば、前記第2遮光パターン720は前記分離絶縁膜140と前記第1スイッチング半導体パターン210との間に位置することができる。前記第2遮光パターン720は前記第1遮光パターン710と同じ層上に位置することができる。前記第2遮光パターン720は前記第1スイッチング半導体パターン210より大きいサイズを有することができる。例えば、前記第1スイッチング半導体パターン210は前記第2遮光パターン720の一部領域と重畳することができる。前記第2遮光パターン720は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300及び前記駆動薄膜トランジスタ400から離隔することができる。例えば、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300及び前記駆動薄膜トランジスタ400は前記第2遮光パターン720の外側に位置することができる。
【0082】
前記第2遮光パターン720は導電性物質を含むことができる。例えば、前記第2遮光パターン720は金属を含むことができる。前記第2遮光パターン720は水素の浸透を遮断することができる物質を含むことができる。前記第2遮光パターン720は水素と安定的に結合する物質を含むことができる。前記第2遮光パターン720は前記第1遮光パターン710と同じ物質を含むことができる。例えば、前記第2遮光パターン720はチタン(Ti)を含むことができる。前記第2遮光パターン720は前記第1遮光パターン710と同時に形成されることができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記素子基板100と前記分離絶縁膜140との間に残存する水素が前記第2遮光パターン720によって前記第1スイッチング半導体パターン210に浸透することができない。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1スイッチング半導体パターン210の意図せぬ導体化を前記第2遮光パターン720によって防止することができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の動作特性に対する信頼性が向上することができる。
【0083】
前記第2遮光パターン720は前記第1スイッチング半導体パターン210と絶縁されることができる。例えば、前記上部バッファー膜160は前記第2遮光パターン720と前記第1スイッチング半導体パターン210との間に延びることができる。
【0084】
前記第2遮光パターン720は前記第1スイッチング半導体パターン210と絶縁されることができる。例えば、前記上部バッファー膜160の前記第1上部層161及び前記第2上部層162は前記第2遮光パターン720と前記第1スイッチング半導体パターン210との間に延びることができる。前記駆動半導体パターン410及び前記第1スイッチング半導体パターン210は同じ上部バッファー層160上に位置することができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記上部バッファー膜160によって残存水素による前記第1スイッチング半導体パターン210の特性変化を防止することができる。
【0085】
前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン41との間の第1直線距離d1は前記第2遮光パターン720と前記第1スイッチング半導体パターン21との間の第2直線距離d2より小さいことができる。例えば、前記第1遮光パターン710及び第2遮光パターン720上には少なくとも一つの絶縁膜(例えば、上部バッファー膜160)が位置し、前記第2遮光パターン720と前記第1スイッチング半導体パターン210との間には中間絶縁膜150の少なくとも一部が位置し、前記第1直線距離d1は前記第2直線距離d2より短いことができる。例えば、前記分離絶縁膜140と前記上部バッファー膜16との間には前記第2遮光パターン720を覆う前記中間絶縁膜150が位置し、前記中間絶縁膜150は前記第1遮光パターン710及び前記駆動半導体パターン410と重畳する開口部151h、152hを含むことができる。したがって、前記開口部151h、152hによって露出される前記中間絶縁膜150の側面が生成され、前記中間絶縁膜150の前記側面が前記第1遮光パターン710と前記第2遮光パターン720との間に位置することができる。前記中間絶縁膜150は絶縁性物質を含むことができる。例えば、前記中間絶縁膜150はシリコン酸化物(SiO)及びシリコン窒化物(SiN)のような無機絶縁物質を含むことができる。前記中間絶縁膜150は多重層構造を有することができる。例えば、前記中間絶縁膜150は第1中問層151及び第2中問層152の積層構造を有することができる。前記第2中問層152は前記第1中問層151と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第1中問層151はシリコン窒化物(SiN)からなる無機絶縁膜であり、前記第1中問層151上に位置する前記第2中問層152はシリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜であることができる。前記中間絶縁膜150の前記開口部151h、152hは、前記第1中問層151を貫通する第1ホール151h、及び前記第2中問層152を貫通する第2ホール152hを含むことができる。前記開口部151h、152hは前記第1遮光パターン710及び前記駆動半導体パターン410より大きいサイズを有することができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記開口部151h、152hの前記第1ホール151h内に位置することができる。前記第1遮光パターン710の側面は前記第1上部層161によって覆われることができる。前記素子基板100と対向する前記第1遮光パターン710の上面は前記第1上部層161と直接接触することができる。したがって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720と前記第1スイッチング半導体パターン21との間の前記第2直線距離d2に関係なく、前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン41との間の前記第1直線距離d1のみ減少することができる。
【0086】
前記第1遮光パターン710には特定の電圧が印加されることができる。例えば、前記第1遮光パターン710は前記駆動ソース電極450と電気的に連結されることができる。前記第1遮光パターン710には前記駆動ゲート電極430に印加される電圧に関係なく一定の電圧が印加されることができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン410との間に一定のキャパシタンスC1を有する第1寄生キャパシタ形成されることができる。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PAで前記発光素子500に印加される駆動電流に影響を与える有効ゲート電圧の変化量を下記の式によって決定することができる。ここで、ΔVeffは有効ゲート電圧の変化量を意味し、C1は各画素領域PAの前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン410との間に形成された第1寄生キャパシタのキャパシタンスを意味し、C2は前記駆動半導体パターン410と前記駆動ゲート電極43との間に形成された第2寄生キャパシタのキャパシタンスを意味し、CACTは前記駆動半導体パターン410の前記駆動ソース領域及び前記駆動ドレイン領域に印加される電圧によって前記駆動半導体パターン410内に形成される寄生キャパシタのキャパシタンス意味し、ΔVGATは前記駆動ゲート電極430に印加される電圧の変化量を意味する。
【0087】
【0088】
前記式を参照すると、各画素領域PA内に位置する前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン410との間に形成された第1寄生キャパシタのキャパシタンスが増加すれば、前記第1寄生キャパシタのキャパシタンスに対する前記第2寄生キャパシタのキャパシタンスの比が減少して、有効ゲート電圧の変化量が減少することができる。例えば、前記第1寄生キャパシタのキャパシタンスが前記第2寄生キャパシタのキャパシタンスより大きければ、駆動電流の生成に影響を与える有効ゲート電圧は非常に小さいことができる。一般的に、薄膜トランジスタの有効ゲート電圧が減少すれば、S-factorが増加し、ゲート電極に印加される電圧による電流の変動率が小さくなる。すなわち、前記第1寄生キャパシタのキャパシタンスに対する前記第2寄生キャパシタのキャパシタンスの比が減少すれば、前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorが増加することができ、電流を精密に制御しなければならない低階調領域でむらの発生を防止することができる。これにより、前記中間絶縁膜150の開口部151h、152hによって前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン410との間の前記第1直線距離d1が減少した本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1寄生キャパシタのキャパシタンス増加し、前記第1寄生キャパシタのキャパシタンスに対する前記第2寄生キャパシタのキャパシタンスの比が減少し、前記駆動薄膜トランジスタ400の有効ゲート電圧が減少し、前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorが増加し、前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動ゲート電極430に印加される電圧による駆動電流の変動率が低くなることができる。また、本発明の実施例によるディスプレイ装置において、前記第2遮光パターン720と前記第1スイッチング半導体パターン210との間の前記第2直線距離d2が前記中間絶縁膜150の前記開口部151h、152hによって変化しないことができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の特性変化なしに、低階調領域でむらの発生を防止することができる。
【0089】
結果的に、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記表示パネルDPの各画素領域PA内に、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300、前記駆動薄膜トランジスタ400、前記第1遮光パターン710、及び前記第2遮光パターン720を含み、前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720が前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300を覆う前記分離絶縁膜140上に位置し、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記駆動薄膜トランジスタ400が前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720を覆う前記上部バッファー膜160上に位置し、前記第2遮光パターン720と前記上部バッファー膜16との間に位置する前記中間絶縁膜150が前記駆動半導体パターン410及び前記第1遮光パターン710と重畳する開口部151h、152hを含むことができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の構造的な変化なしに、該当画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の特性を調節することができる。すなわち、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の特性変化なしに、低階調領域でむらの発生を防止することができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、使用者に提供されるイメージの品質が改善することができる。
【0090】
また、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710が前記駆動半導体パターン410より大きいサイズを有し、前記第2遮光パターン720が前記第1スイッチング半導体パターン210より大きいサイズを有することができる。これにより、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710の端部及び前記第2遮光パターン720の端部で回折された光によって前記第1スイッチング半導体パターン210及び/または前記駆動半導体パターン410の特性変化を減少するか最小化することができる。よって、本発明の実施例によるディスプレイ装置は、外光によるイメージの劣化を防止することができる。
【0091】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第2遮光パターン720に特定の電圧が印加されることができる。例えば、前記第2遮光パターン720に印加される電圧は前記第1スイッチングゲート電極230に印加される電圧と同一であることができる。前記第2遮光パターン720は前記第1スイッチングゲート電極230と電気的に連結されることができる。したがって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720が該当画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200のゲート電極として機能することができる。すなわち、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング半導体パターン210の前記第1チャネル領域が該当画素領域PA内に位置する前記第1スイッチングゲート電極230に印加された電圧及び該当画素領域PA内に位置する前記第2遮光パターン720に印加される電圧に対応する電気伝導度を有することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の動作特性が向上することができる。例えば、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200が早くターンオンされることができる。
【0092】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は前記中間絶縁膜150及び前記上部バッファー膜160が二重層構造を有するものとして説明した。しかし、
図5に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記中間絶縁膜150及び前記上部バッファー膜160がそれぞれ単一層構造を有することができる。例えば、前記中間絶縁膜150を貫通する開口部150hは前記第1遮光パターン710と前記駆動半導体パターン410との間に位置することができる。
【0093】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、分離絶縁膜140が多重層構造を有することができる。例えば、前記分離絶縁膜140は第1分離層141及び第2分離層142の積層構造を有することができる。前記第2分離層142は前記第1分離層141と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第1分離層141はシリコン酸化物(SiO)からなる無機絶縁膜であり、前記第1分離層141上に位置する前記第2分離層142はシリコン窒化物(SiN)からなる無機絶縁膜であることができる。
【0094】
前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720は前記分離絶縁膜140内に位置することができる。例えば、前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720は前記第1分離層141と前記第2分離層142との間に位置することができる。前記第1遮光パターン710の前記上面及び前記側面は前記第2分離層142によって覆われることができる。前記中間絶縁膜150の前記開口部150hは前記上部バッファー膜160によって満たされることができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記分離絶縁膜140、前記中間絶縁膜150、及び前記上部バッファー膜160の物質及び構造に対する自由度が向上することができる。
【0095】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720が前記分離絶縁膜140上に位置するものとして説明した。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記素子基板100と各画素領域PAの前記発光素子500との間に積層される絶縁膜の数が減少するか最小化することができる。例えば、
図6に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720が前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2スイッチングゲート電極と同じ層上に位置することができる。例えば、前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720は前記下部ゲート絶縁膜121上に位置することができる。前記第1遮光パターン710及び前記第2遮光パターン720は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2スイッチングゲート電極と同じ物質を含むことができる。前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2スイッチングゲート電極は前記中間絶縁膜150によって覆われることができる。例えば、前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2スイッチングゲート電極は前記第1中問層151と直接接触することができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記素子基板100と各画素領域PAの前記発光素子500との間に積層される絶縁膜の数に関係なく、低階調領域でむらの発生を防止することができる。
【0096】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は前記第2遮光パターン720が前記第1遮光パターン710と同じ層上に位置するものとして説明した。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第2遮光パターン720が前記第1遮光パターン710と異なる層上に位置することができる。例えば、
図7に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1遮光パターン710が前記中間絶縁膜150の開口部151h、152h内に位置し、前記第2遮光パターン720が前記下部ゲート絶縁膜121と前記下部層間絶縁膜13との間に位置することができる。例えば、前記第2遮光パターン720は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2スイッチングゲート電極と同じ層上に位置することができる。前記第2遮光パターン720は前記第1遮光パターン710と異なる物質を含むことができる。例えば、前記第2遮光パターン720は前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300の前記第2スイッチングゲート電極と同じ物質を含むことができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の構造的な変更なしに、前記第1遮光パターン710と前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動半導体パターンとの間に形成される寄生キャパシタのキャパシタンスが増加するか最大化することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400の有効ゲート電圧が減少するか最小化し、低階調領域でむらの発生を効果的に防止することができる。
【0097】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は各画素領域PAの前記画素駆動回路が低温多結晶シリコン(LTPS)からなる前記第2スイッチング半導体パターン310を含む前記第2スイッチング薄膜トランジスタ300を含むものとして説明した。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PAの前記画素駆動回路が酸化物半導体からなる半導体パターンを含む薄膜トランジスタのみで構成されることができる。例えば、
図8に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、各画素領域PA内に酸化物半導体からなる半導体パターンを含む前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記駆動薄膜トランジスタ400のみが位置することができる。
【0098】
本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動部SD、DD、TCのうちの少なくとも一つが前記素子基板100の前記ベゼル領域BZ上に位置することができる。例えば、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置の前記表示パネルDPは前記素子基板100の前記ベゼル領域BZ上に位置する少なくとも一つの制御薄膜トランジスタ800を含むことができる。前記制御薄膜トランジスタ800は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200と同じ構造を有することができる。例えば、前記制御薄膜トランジスタ800は、制御半導体パターン810、制御ゲート電極830、制御ソース電極850、及び制御ドレイン電極870を含むことができる。
【0099】
前記制御半導体パターン810は半導体物質を含むことができる。前記制御半導体パターン810は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1スイッチング半導体パターンと異なる物質を含むことができる。例えば、前記制御半導体パターン810は低温多結晶シリコン(LTPS)を含むことができる。前記制御半導体パターン810は、制御ソース領域、制御チャネル領域、及び制御ドレイン領域を含むことができる。前記制御チャネル領域は前記制御ソース領域と前記制御ドレイン領域との間に位置することができる。前記制御ソース領域及び前記制御ドレイン領域は前記制御チャネル領域より低い抵抗を有することができる。例えば、前記制御ソース領域及び前記制御ドレイン領域は導電性不純物を含むことができる。
【0100】
前記制御半導体パターン810は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1スイッチング半導体パターンと異なる層上に位置することができる。例えば、前記制御半導体パターン810は前記下部バッファー膜110と前記下部ゲート絶縁膜12との間に位置することができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記制御半導体パターン810の形成工程による前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200及び前記駆動薄膜トランジスタ400の特性変化を防止することができる。
【0101】
前記制御ゲート電極830は導電性物質を含むことができる。例えば、前記制御ゲート電極830は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記制御ゲート電極830は前記制御半導体パターン810上に位置することができる。前記制御ゲート電極830は前記制御半導体パターン810と絶縁されることができる。前記制御ゲート電極830は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1スイッチングゲート電極と異なる層上に位置することができる。例えば、前記制御ゲート電極830は前記下部ゲート絶縁膜121と前記下部層間絶縁膜131との間に位置することができる。前記制御ゲート電極830は前記制御半導体パターン810の前記制御チャネル領域と重畳することができる。例えば、前記制御半導体パターン810の前記制御チャネル領域は前記制御ゲート電極830に印加された電圧に対応する電気伝導度を有することができる。
【0102】
前記制御ソース電極850は導電性物質を含むことができる。例えば、前記制御ソース電極850は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記制御ソース電極850は前記制御ゲート電極830と絶縁されることができる。例えば、前記制御ソース電極850は前記制御ゲート電極830と異なる物質を含むことができる。前記制御ソース電極850は前記制御ゲート電極830と異なる層上に位置することができる。例えば、前記制御ソース電極850は前記上部層間絶縁膜132上に位置することができる。前記制御ソース電極850は前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200の前記第1スイッチングソース電極及び前記第1スイッチングドレイン電極と同じ物質を含むことができる。
【0103】
前記制御ソース電極850は前記制御半導体パターン810の前記制御ソース領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記下部ゲート絶縁膜121、前記下部層間絶縁膜131、前記分離絶縁膜140、前記中間絶縁膜150、前記上部バッファー膜160、前記上部ゲート絶縁膜122、及び前記上部層間絶縁膜132を貫通する制御ソースコンタクトホールは前記制御半導体パターン810の前記制御ソース領域を部分的に露出させることができる。前記制御ソース電極850は前記制御ソースコンタクトホールを介して前記制御半導体パターン810の前記制御ソース領域と直接接触することができる。
【0104】
前記制御ドレイン電極870は導電性物質を含むことができる。例えば、前記制御ドレイン電極870は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銅(Cu)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、及びタングステン(W)のような金属を含むことができる。前記制御ドレイン電極870は前記制御ゲート電極830と絶縁されることができる。例えば、前記制御ドレイン電極870は前記制御ゲート電極830と異なる物質を含むことができる。前記制御ドレイン電極870は前記制御ゲート電極830と異なる層上に位置することができる。前記制御ドレイン電極870は前記制御ソース電極850と同じ層上に位置することができる。例えば、前記制御ドレイン電極870は前記上部層間絶縁膜132上に位置することができる。前記制御ドレイン電極870は前記制御ソース電極850と同じ物質を含むことができる。
【0105】
前記制御ドレイン電極870は前記制御半導体パターン810の前記制御ドレイン領域と電気的に連結されることができる。例えば、前記下部ゲート絶縁膜121、前記下部層間絶縁膜131、前記分離絶縁膜140、前記中間絶縁膜150、前記上部バッファー膜160、前記上部ゲート絶縁膜122、及び前記上部層間絶縁膜132を貫通する制御ドレインコンタクトホールは前記制御半導体パターン810の前記制御ドレイン領域を部分的に露出させることができる。前記制御ドレイン電極870は前記制御ドレインコンタクトホールを介して前記制御半導体パターン810の前記制御ドレイン領域と直接接触することができる。
【0106】
これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記スキャン信号及び/または前記データ信号の生成のための前記制御薄膜トランジスタ800の種類に関係なく、各画素領域PA内に位置する前記駆動薄膜トランジスタ400のS-factorが増加することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、低階調領域でむらの発生を効果的に防止することができる。
【0107】
本発明の実施例によるディスプレイ装置は前記素子基板100と前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200との間に第2遮光パターン720が位置するものとして説明した。しかし、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記素子基板100と前記第1スイッチング薄膜トランジスタ200との間に位置する絶縁膜110、121、131、140、150、160の間の屈折率差を用いて外光を遮断することができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記第2遮光パターン720を省略することができる。
【0108】
図9に示したように、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動薄膜トランジスタ400の前記駆動半導体パターン410が前記素子基板100と対向する駆動ゲート電極730の上面上に位置することができる。例えば、前記駆動ゲート電極730は前記分離絶縁膜140と前記駆動半導体パターン410との間に位置することができる。前記駆動ゲート電極730の大きさは前記中間絶縁膜150を貫通する前記開口部の大きさより小さくすることができる。例えば、前記駆動ゲート電極730は前記中間絶縁膜150の前記開口部内に位置することができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記上部バッファー膜160が前記駆動薄膜トランジスタ400のゲート絶縁膜として機能することができる。
【0109】
前記上部ゲート絶縁膜122と前記上部層間絶縁膜132との間には前記駆動半導体パターン410の前記駆動チャネル領域と重畳するダミー電極900が位置することができる。前記ダミー電極900は前記駆動ソース電極450と電気的に連結されることができる。これにより、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動半導体パターン410と前記ダミー電極900との間に寄生キャパシタが形成されることができる。前記式1を参照すると、前記駆動半導体パターン410と前記ダミー電極900との間に形成された前記寄生キャパシタのキャパシタンスC1は前記駆動ゲート電極730と前記駆動半導体パターン41との間のキャパシタンスC2より大きいことができる。すなわち、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動半導体パターン410と前記ダミー電極900との間に形成された寄生キャパシタC1が前記駆動ゲート電極730と前記駆動半導体パターン41との間のキャパシタンスC2より大きいキャパシタンスを有することにより、前記駆動薄膜トランジスタ400の有効ゲート電圧(Veff)を減少することができる。よって、本発明の他の実施例によるディスプレイ装置は、前記駆動薄膜トランジスタ400の構造に関係なく、低階調領域でむらの発生を防止することができる。
【符号の説明】
【0110】
100 素子基板
140 分離絶縁膜
150 中間絶縁膜
160 中間バッファー膜
200 第1スイッチング薄膜トランジスタ
300 第2スイッチング薄膜トランジスタ
400 駆動薄膜トランジスタ
410 駆動半導体パターン
710 第1遮光パターン
720 第2遮光パターン
151 第1中間絶縁膜
151h 第1開口部
152 第2中間絶縁膜
152h 第2開口部
160 上部バッファー膜