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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】アバランシェフォトダイオード
(51)【国際特許分類】
   H01L 31/107 20060101AFI20240620BHJP
【FI】
H01L31/10 B
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2020103902
(22)【出願日】2020-06-16
(65)【公開番号】P2021197476
(43)【公開日】2021-12-27
【審査請求日】2023-05-24
(73)【特許権者】
【識別番号】515277942
【氏名又は名称】株式会社ノベルクリスタルテクノロジー
(73)【特許権者】
【識別番号】390005223
【氏名又は名称】株式会社タムラ製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002583
【氏名又は名称】弁理士法人平田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 公平
【審査官】吉岡 一也
(56)【参考文献】
【文献】特開昭59-087878(JP,A)
【文献】特開2017-220550(JP,A)
【文献】特開2015-099915(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0374980(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107358780(CN,A)
【文献】特開2004-087655(JP,A)
【文献】KIM, Hyun et al.,Ultrawide-Bandgap p-n Heterojunction of Diamond/β-Ga2O3 for a Solar-Blind Photodiode,ECS Journal of Solid State Science and Technology,The Electrochemical Society,2020年04月23日,Vol.9, No.4,Article number 045004,https://doi.org/10.1149/2162-8777/ab89b8
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 31/107
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
Ga系半導体からなるn型の第1の半導体層と、
前記第1の半導体層に積層された、前記Ga系半導体よりもバンドギャップの大きい半導体からなるp型の第2の半導体層と、
前記第2の半導体層に接続されたアノード電極と、
前記第1の半導体層に接続されたカソード電極と、
を備え、
前記第2の半導体層の実効アクセプター濃度が前記第1の半導体層の実効ドナー濃度よりも高く、
前記アノード電極と前記カソード電極の間に逆方向電圧を印加することにより、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間にアバランシェブレークダウンを生じさせることができる、
アバランシェフォトダイオード。
【請求項2】
Ga系半導体からなるn型の第1の半導体層と、
前記Ga系半導体よりもバンドギャップの大きい半導体からなるp型の第2の半導体層と、
前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に挟まれた、Ga系半導体からなる、i型又は前記第1の半導体層よりも実効ドナー濃度の低いn型の第3の半導体層と、
前記第2の半導体層に接続されたアノード電極と、
前記第1の半導体層に接続されたカソード電極と、
を備え、
前記第2の半導体層の実効アクセプター濃度が前記第3の半導体層の実効ドナー濃度よりも高く、
前記アノード電極と前記カソード電極の間に逆方向電圧を印加することにより、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間にアバランシェブレークダウンを生じさせることができる、
アバランシェフォトダイオード。
【請求項3】
前記第3の半導体層が、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層に接触し、
前記第3の半導体層の実効ドナー濃度が、1×10 17 cm -3 以下である、
請求項2に記載のアバランシェフォトダイオード。
【請求項4】
前記第2の半導体層がダイヤモンドからなる、
請求項1~3のいずれか1項に記載のアバランシェフォトダイオード。
【請求項5】
前記Ga系半導体層がガードリングを含む、
請求項1~のいずれか1項に記載のアバランシェフォトダイオード。
【請求項6】
前記第1の半導体層と前記第2の半導体層の積層体がメサ形状を有する、
請求項1に記載のアバランシェフォトダイオード。
【請求項7】
前記第1の半導体層、前記第2の半導体層、前記第3の半導体層の積層体がメサ形状を有する、
請求項2又は3に記載のアバランシェフォトダイオード。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アバランシェフォトダイオードに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、Ga系単結晶層と、Ga系単結晶層に積層された誘電体層と、誘電体層に接続されたアノード電極と、Ga系単結晶層に接続されたカソード電極とを有するアバランシェフォトダイオードが知られている(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のアバランシェフォトダイオードによれば、アノード電極とカソード電極の間に逆方向電圧を印加することにより、Ga系単結晶層と誘電体層との接合部にアバランシェブレークダウンを生じさせることができる。これにより、受光する光の強さに対して大きな電流を得ることができるため、優れた受光感度を有する。
【0004】
また、特許文献1に記載のアバランシェフォトダイオードによれば、広いバンドギャップを有するGa系単結晶層を用いているため、短波長の光にのみ応答し、例えば、太陽光が降り注ぐ環境下において炎のみを検出する、超高感度ソーラーブラインドセンサーを実現することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2017-220550号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のアバランシェフォトダイオードにおいては、受光後に誘電体層に電流が流れるため、この誘電体層が繰り返し流れる電流によって劣化するおそれがあり、長期信頼性に懸念がある。
【0007】
本発明の目的は、Ga系半導体を用いた短波長の光に応答するアバランシェフォトダイオードであって、長期信頼性に優れたアバランシェフォトダイオードを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様は、上記目的を達成するために、[1]~[]のアバランシェフォトダイオードを提供する。
【0009】
[1]Ga系半導体からなるn型の第1の半導体層と、前記第1の半導体層に積層された、前記Ga系半導体よりもバンドギャップの大きい半導体からなるp型の第2の半導体層と、前記第2の半導体層に接続されたアノード電極と、前記第1の半導体層に接続されたカソード電極と、を備え、前記第2の半導体層の実効アクセプター濃度が前記第1の半導体層の実効ドナー濃度よりも高く、前記アノード電極と前記カソード電極の間に逆方向電圧を印加することにより、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間にアバランシェブレークダウンを生じさせることができる、アバランシェフォトダイオード。
[2]Ga系半導体からなるn型の第1の半導体層と、前記Ga系半導体よりもバンドギャップの大きい半導体からなるp型の第2の半導体層と、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間に挟まれた、Ga系半導体からなる、i型又は前記第1の半導体層よりも実効ドナー濃度の低いn型の第3の半導体層と、前記第2の半導体層に接続されたアノード電極と、前記第1の半導体層に接続されたカソード電極と、を備え、前記第2の半導体層の実効アクセプター濃度が前記第3の半導体層の実効ドナー濃度よりも高く、前記アノード電極と前記カソード電極の間に逆方向電圧を印加することにより、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層との間にアバランシェブレークダウンを生じさせることができる、アバランシェフォトダイオード。
[3]前記第3の半導体層が、前記第1の半導体層と前記第2の半導体層に接触し、前記第3の半導体層の実効ドナー濃度が、1×10 17 cm -3 以下である、上記[2]に記載のアバランシェフォトダイオード。
]前記第2の半導体層がダイヤモンドからなる、上記[1]~[3]のいずれか1項に記載のアバランシェフォトダイオード。
]前記Ga系半導体層がガードリングを含む、上記[1]~[]のいずれか1項に記載のアバランシェフォトダイオード。
]前記第1の半導体層と前記第2の半導体層の積層体がメサ形状を有する、上記[1]に記載のアバランシェフォトダイオード。
]前記第1の半導体層、前記第2の半導体層、前記第3の半導体層の積層体がメサ形状を有する、上記[2]又は[3]に記載のアバランシェフォトダイオード。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、Ga半導体を用いた短波長の光に応答するアバランシェフォトダイオードであって、長期信頼性に優れたアバランシェフォトダイオードを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオードの垂直断面図である。
図2図2は、各種光源の発光スペクトルを比較した図である。
図3図3は、第2の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオードの垂直断面図である。
図4図4(a)、(b)は、それぞれ第3の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオードの垂直断面図である。
図5図5(a)~(c)は、それぞれ第4の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオードの垂直断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
〔第1の実施の形態〕
(アバランシェフォトダイオードの構造)
図1は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1の垂直断面図である。
【0013】
アバランシェフォトダイオード1は、縦型の受光素子であり、Ga系半導体層10と、Ga系半導体層10に積層されたダイヤモンド層11と、ダイヤモンド層11に接続されたアノード電極12と、Ga系半導体層10に接続されたカソード電極13とを有する。
【0014】
Ga系半導体層10は、Ga系半導体からなるn型の半導体層である。Ga系半導体層10は、Si、SnなどのIV族元素をドナーとして含む。Ga系半導体層10の実効ドナー濃度(ドナー濃度Ndからアクセプター濃度Naを引いたもの)は、アバランシェフォトダイオード1の動作電圧の大きさによって適宜設定され、例えば、およそ1×1018cm-3以下に設定される。Ga系半導体層10の厚さは、例えば、10μm以上、1000μm以下の範囲内に設定される。
【0015】
なお、アバランシェフォトダイオード1の動作時にGaの絶縁破壊電界強度として予測されている5~8MV/cmの電界に近い電界がGa系半導体層10に印加され得るため、Ga系半導体層10を構成するGa系半導体は、電界への耐性に優れる単結晶であることが好ましい。また、5~8MV/cmの電界に耐えられるような高品質のGa系半導体の多結晶体であれば、Ga系半導体層10の材料として用いることができる。
【0016】
ここで、Ga系半導体とは、Ga、又は、Al、Inなどの元素が添加されたGaであり、例えば、(GaAlIn(1-x-y)(0<x≦1、0≦y<1、0<x+y≦1)で表される組成を有する。Alを添加した場合にはバンドギャップが広がり、Inを添加した場合にはバンドギャップが狭くなる。なお、上記のGa系半導体は、β型の結晶構造を有する。
【0017】
アバランシェフォトダイオード1の特性はGa系半導体層10の主面の面方位にほとんど依存しないため、Ga系半導体層10の主面の面方位は特に限定されないが、例えば、結晶成長速度等の観点から、(001)、(010)、(110)、(210)、(310)、(610)、(910)、(101)、(102)、(201)、(401)、(-101)、(-201)、(-102)又は(-401)であることが好ましい。
【0018】
ダイヤモンド層11は、Ga系半導体層10を構成するGa系半導体よりもバンドギャップの大きいダイヤモンドからなるp型の半導体層である。ダイヤモンド層11は、B、Al、Ga、In、TlなどのIII族元素をアクセプターとして含む。ダイヤモンド層11の実効アクセプター濃度(アクセプター濃度Naからドナー濃度Ndを引いたもの)は、空乏層を主にGa系半導体層10側に形成するために、Ga系半導体層10の実効ドナー濃度よりも高く設定され、例えば、およそ1×1018cm-3以上、1×1023cm-3以下の範囲内で設定される。空乏層がGa系半導体層10側だけでなくダイヤモンド層11側にも大きく拡がると、アバランシェフォトダイオード1の動作に必要な電圧が高くなり、取り扱い難くなってしまう。また、ダイヤモンド層11側への空乏層の広がりを効果的に抑えるためには、ダイヤモンド層11の実効アクセプター濃度が1×1018cm-3以上であることが好ましい。ダイヤモンド層11の厚さは、例えば、100nm以上、1mm以下の範囲内に設定される。
【0019】
なお、ダイヤモンド層11の代わりに、Ga系半導体層10を構成するGa系半導体よりもバンドギャップの大きい、AlGaN、AlN、MgOなどのダイヤモンド以外の半導体からなるp型の半導体層を用いてもよい。p型の半導体層の実効アクセプター濃度も、ダイヤモンド層11の実効アクセプター濃度と同様に、Ga系半導体層10の実効ドナー濃度よりも高く設定され、例えば、およそ1×1018以上、1×1021cm-3以下の範囲内で設定される。ただし、上述のAlGaN、AlN、MgOなどよりもダイヤモンドの方がp型化が容易であるため、ダイヤモンド層11を用いることが好ましい。
【0020】
ダイヤモンド層11を構成するダイヤモンドや、ダイヤモンド層11の代わりに用いられるp型の半導体層を構成する半導体は、単結晶と多結晶のいずれであってもアバランシェフォトダイオード1の動作は可能であるが、デバイスの信頼性の観点からは単結晶であることが好ましく、製造コストの観点からは多結晶であることが好ましい。
【0021】
Ga系半導体層10が吸収する光の波長は、その組成(Al、Inの濃度)によるが、例えば、典型的な組成であるGaは、およそ4.5eVのバンドギャップを有するため、およそ280nmよりも短い波長の光を吸収する。また、ダイヤモンド層11は、およそ5.5eVのバンドギャップを有するため、およそ225nmよりも短い波長の光を吸収する。
【0022】
このため、アバランシェフォトダイオード1がダイヤモンド層11側から光を受けると、波長が225nmよりも長い光のみがダイヤモンド層11を通過し、そのうちのGa系半導体層10の吸収端波長(Ga系半導体層10がGaからなる場合は280nm)よりも短い波長の光がGa系半導体層10に吸収される。すなわち、アバランシェフォトダイオード1の受光可能な光の波長範囲は、およそ225nm以上、Ga系半導体層10の吸収端波長以下の範囲である。
【0023】
なお、アバランシェフォトダイオードはpn接合(pin接合)を利用しなければ作成することが困難である。そして、Ga系半導体はp型のものを形成することが困難であり、ダイヤモンドはn型のものを形成することが困難である。このため、アバランシェフォトダイオードの半導体層をGa系半導体のみ、又はダイヤモンドのみで構成することは困難である。
【0024】
図2は、各種光源の発光スペクトルを比較した図である。図中のA、B、C、D、Eはそれぞれガス炎、太陽光、白色LED、白熱電球、蛍光灯の発光スペクトルである。
【0025】
図2に示されるように、太陽光のスペクトル強度は300nm以下でほぼゼロになる。一方で、図には表れていないが、ガス炎のスペクトル強度も200nm以下になるとゼロに近づいていくことが確認されている。
【0026】
上述のように、アバランシェフォトダイオード1の受光可能な光の波長範囲はおよそ225~280nmであるため、太陽、白色LED、白熱電球、蛍光灯からの光には応答せずに、ガス炎からの光に応答することができる。このため、例えば、太陽光が降り注ぐ環境下において炎のみを検出する超高感度ソーラーブラインドセンサーとして、アバランシェフォトダイオード1を用いることができる。
【0027】
なお、Ga系半導体層10を構成するGa系半導体層に、吸収端を長波長側にシフトさせるInなどの不純物を添加する場合には、その添加量を、太陽光を吸収しない程度に抑えればよい。
【0028】
アノード電極12は、ダイヤモンド層11のGa系半導体層10と反対側の面上に形成され、ダイヤモンド層11に接続される。ここで、ダイヤモンド層11への接続は、直接的な接続だけでなく、間接的な接続も含む。すなわち、アバランシェフォトダイオード1の受光素子としての動作を妨げない層を介してアノード電極12とダイヤモンド層11が接続されてもよい。
【0029】
アノード電極12の材料は特に限定されず、例えば、Ti、Mo、Ta、Pt、Au、Ni、Alなどが用いられるが、アノード電極12をダイヤモンド層11に直接接続する場合には、デバイスの損失を抑える(動作電圧の増加を抑える)ために、ダイヤモンド層11とオーミック接触するTi、Mo、Taなどが用いられることが好ましい。
【0030】
また、アバランシェフォトダイオード1は、アノード電極12を通過させて光を受けるため、アノード電極12の厚さは薄い方がよく、例えば、およそ1~10nmであることが好ましい。また、アノード電極12の形状は、典型的には円形又は四角形である。
【0031】
また、アノード電極12の表面は反射防止膜で覆われていてもよい。この反射防止膜を用いることにより、アノード電極12の表面での光の反射を抑え、アバランシェフォトダイオード1の受光量を増加させることができる。
【0032】
カソード電極13は、Ga系半導体層10のダイヤモンド層11と反対側の面上に形成され、Ga系半導体層10に接続される。ここで、Ga系半導体層10への接続は、直接的な接続だけでなく、間接的な接続も含む。すなわち、アバランシェフォトダイオード1の受光素子としての動作を妨げない層を介してカソード電極13とGa系半導体層10が接続されてもよい。
【0033】
カソード電極13は、例えば、厚さ50nmのTi膜上に厚さ300nmのAu膜が積層された構造を有する。カソード電極13の形状は、典型的には、Ga系半導体層10の底面の形状と同じ四角形である。
【0034】
(アバランシェフォトダイオードの動作)
アバランシェフォトダイオード1のアノード電極12とカソード電極13の間に、アバランシェブレークダウンが生じる電圧よりも若干小さい逆方向電圧(カソード電極13の電位がアノード電極12の電位よりも高くなる電圧)を印加することにより、受光したときにGa系半導体層10とダイヤモンド層11との間でアバランシェブレークダウンを生じさせることができる。
【0035】
より具体的には、アバランシェフォトダイオード1が受光すると、Ga系半導体層10のダイヤモンド層11との界面近傍に形成された空乏層において、電子が励起されて電子・ホール対が生成される。逆方向電圧が印加された状態では、空乏層において励起された電子が強い電界により加速されてGa系半導体層10を構成する原子に衝突してイオン化させ、新たな電子・ホール対が生成される(衝突電離)。
【0036】
この衝突電離により生成された電子によりさらに衝突電離が生じ、この繰り返しによって多数の電子・ホール対が生成される。このようにして生成された複数のホールは、空乏層中の強い電界により、ダイヤモンド層11を越えてアノード電極12まで移動する。また、複数の電子は、空乏層中の強い電界により、カソード電極13まで移動する。これにより、大きな電流が生じる(アバランシェブレークダウン)。
【0037】
このように、アバランシェフォトダイオード1においては、アバランシェブレークダウンを利用することにより、照射する光の強さに対して大きな電流を生じさせることができる。このため、アバランシェフォトダイオード1は優れた受光感度を有する。
【0038】
(アバランシェフォトダイオードの製造方法)
以下、アバランシェフォトダイオード1の製造方法の一例について説明する。まず、Ga系半導体層10としてのGa系半導体の単結晶基板の表面と、ダイヤモンド層11としてのダイヤモンドの単結晶基板の表面を貼り合わせる。
【0039】
例えば、まず、ダイヤモンドの単結晶基板を75℃のHSO/H(4:1)混合溶液(いわゆる硫酸過水)に10分間浸けて、その表面をOH基で終端させる。次に、Ga系半導体の単結晶基板の表面に、出力200W、圧力60Paの条件で酸素プラズマを30秒間照射し、OH基で終端させる。次に、大気中でダイヤモンドの単結晶基板とGa系半導体の単結晶基板のOH基で終端させた面同士を接触させ、乾燥のために3日程度保管する。その後、250℃で24時間の加熱処理を施して、貼り合わせを完了する。
【0040】
また、貼り合わせの他に、CVD(Chemical Vapor Deposition)法などを用いて、ダイヤモンド層11としてのダイヤモンドの単結晶基板の表面にGa系半導体の結晶を成長させてGa系半導体層10を形成したり、Ga系半導体層10としてのGa系半導体の単結晶基板の表面にダイヤモンドの結晶を成長させてダイヤモンド層11を形成したりする方法を用いてもよいが、これらの結晶成長は容易ではないため、貼り合わせによる方法を用いることが好ましい。
【0041】
その後、真空蒸着やRF(高周波)スパッタなどによって、ダイヤモンド層11とGa系半導体層10の表面に、それぞれアノード電極12とカソード電極13を形成する。アノード電極12とカソード電極13は、それぞれダイヤモンド層11とGa系半導体層10にオーミック接合される。
【0042】
〔第2の実施の形態〕
第2の実施の形態は、空乏層の幅を制御するための半導体層を用いる点において、第1の実施の形態と異なる。なお、本実施の形態の記載においては、上述の実施の形態で用いられている部材と同じ又は実質的に同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略化する場合がある。
【0043】
(アバランシェフォトダイオードの構造)
図3は、第2の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード2の垂直断面図である。
【0044】
アバランシェフォトダイオード2は、縦型の受光素子であり、Ga系半導体層20と、ダイヤモンド層11と、Ga系半導体層20とダイヤモンド層11との間に挟まれた、Ga系半導体層21と、ダイヤモンド層11に接続されたアノード電極12と、Ga系半導体層20に接続されたカソード電極13とを有する。
【0045】
Ga系半導体層20は、Ga系半導体からなるn型の半導体層である。Ga系半導体層20は、Si、SnなどのIV族元素をドナーとして含む。Ga系半導体層20の実効ドナー濃度は、例えば、およそ1×1018cm-3以上に設定される。Ga系半導体層10の厚さは、例えば、10μm以上、1000μm以下の範囲内に設定される。
【0046】
アバランシェフォトダイオード2の特性はGa系半導体層20の主面の面方位にほとんど依存しないため、Ga系半導体層20の主面の面方位は特に限定されないが、例えば、結晶成長速度等の観点から、(001)、(010)、(110)、(210)、(310)、(610)、(910)、(101)、(102)、(201)、(401)、(-101)、(-201)、(-102)又は(-401)であることが好ましい。
【0047】
Ga系半導体層21は、Ga系半導体からなるi型又はn型の半導体層である。Ga系半導体層21の実効ドナー濃度は、Ga系半導体層20をほとんど空乏化させずにGa系半導体層21をほぼ完全に空乏化させるように、Ga系半導体層20の実効ドナー濃度よりも低く設定され、例えば、およそ1×1017cm-3以下に設定される。Ga系半導体層20をほとんど空乏化させずにGa系半導体層21をほぼ完全に空乏化させるためには、例えば、Ga系半導体層20とGa系半導体層21の実効ドナー濃度が1桁以上異なることが好ましい。
【0048】
Ga系半導体層21は、実効ドナー濃度の大きさによってi型又はn型として振る舞うが、i型とn型のいずれであってもよい。Ga系半導体層21にドナーを添加する場合は、Si、SnなどのIV族元素をドナーとして用いる。基本的には、ドナーを添加しなければGa系半導体層21はi型になるが、意図しない不純物の混入などによるn型化を防ぐために、i型とする場合にはMg、N、Zn、Feなどのディープアクセプター(深い準位を形成するアクセプター)を添加してもよい。また、酸素アニール処理などによりn型のGa系半導体層20の表面に酸素を拡散させることでも、i型のGa系半導体層21を形成することができる。Ga系半導体層21の厚さは、例えば、0.2μm以上、2μm以下の範囲内に設定される。
【0049】
また、Ga系半導体層20、21を構成するGa系半導体は、Ga系半導体層10を構成するGa系半導体と同様に、電界への耐性に優れる単結晶であることが好ましい。また、5~8MV/cmの電界に耐えられるような高品質のGa系半導体の多結晶体であれば、Ga系半導体層20、21の材料として用いることができる。
【0050】
ダイヤモンド層11は、第1の実施の形態と同様の、ダイヤモンドからなるp型の半導体層である。ダイヤモンド層11の実効アクセプター濃度は、空乏層を主にGa系半導体層21側に形成するために、Ga系半導体層21の実効ドナー濃度よりも高く設定され、例えば、およそ1×1018cm-3以上、1×1023cm-3以下の範囲内で設定される。また、ダイヤモンド層11側への空乏層の広がりを効果的に抑えるためには、ダイヤモンド層11の実効アクセプター濃度が1×1018cm-3以上であることが好ましい。ダイヤモンド層11の厚さは、例えば、100nm以上、1mm以下の範囲内に設定される。
【0051】
また、第1の実施の形態と同様に、ダイヤモンド層11の代わりに、Ga系半導体層10を構成するGa系半導体よりもバンドギャップの大きい、AlGaN、AlN、MgOなどのダイヤモンド以外の半導体からなるp型の半導体層を用いてもよい。
【0052】
また、第1の実施の形態と同様に、ダイヤモンド層11を構成するダイヤモンドや、ダイヤモンド層11の代わりに用いられるp型の半導体層を構成する半導体は、単結晶と多結晶のいずれであってもアバランシェフォトダイオード2の動作は可能であるが、デバイスの信頼性の観点からは単結晶であることが好ましく、製造コストの観点からは多結晶であることが好ましい。
【0053】
アバランシェフォトダイオード2の受光可能な光の波長範囲は、およそ225nm以上、Ga系半導体層21の吸収端波長以下の範囲である。Ga系半導体層21は、アバランシェフォトダイオード1のGa系半導体層10と同様にGa系半導体からなるため、アバランシェフォトダイオード2はアバランシェフォトダイオード1と同等の波長範囲の光に応答することができる。このため、アバランシェフォトダイオード2はアバランシェフォトダイオード1と同様の用途に用いることができる。
【0054】
アバランシェフォトダイオード2は、Ga系半導体層20とダイヤモンド層11の間に、Ga系半導体層20よりも実効ドナー濃度が低いGa系半導体層21を有するため、Ga系半導体層21がほぼ空乏層となる。すなわち、アバランシェフォトダイオード2においてはGa系半導体層21の厚さがほぼ空乏層の幅となるため、空乏層幅の制御が容易である。
【0055】
なお、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1においては、Ga系半導体層10の実効ドナー濃度により空乏層の幅を制御するが、Ga系半導体層10の実効ドナー濃度を高い精度で制御することは容易ではない。
【0056】
このため、アバランシェフォトダイオード2は、アバランシェフォトダイオード1と比較して、Ga系半導体層21を設けるために製造コストが大きくなるが、空乏層の幅の制御が容易であるため、空乏層幅のばらつきをより抑えたり、空乏層幅をより大きくしたりすることができるという有意点がある。空乏層幅のばらつきを抑えることにより、アバランシェフォトダイオード2の製品ごとの受光感度のばらつきを抑え、歩留まりを向上させることができる。また、空乏層幅を大きくすることにより、光を効率的に吸収し、アバランシェフォトダイオード2の感度を向上させることができる。
【0057】
(アバランシェフォトダイオードの動作)
アバランシェフォトダイオード2のアノード電極12とカソード電極13の間に、アバランシェブレークダウンが生じる電圧よりも若干小さい逆方向電圧を印加することにより、受光したときにGa系半導体層20とダイヤモンド層11との間でアバランシェブレークダウンを生じさせることができる。
【0058】
より具体的には、アバランシェフォトダイオード2が受光すると、Ga系半導体層21に形成された空乏層において、電子が励起されて電子・ホール対が生成される。逆方向電圧が印加された状態では、空乏層において励起された電子が強い電界により加速されてGa系半導体層21を構成する原子に衝突してイオン化させ、新たな電子・ホール対が生成される(衝突電離)。
【0059】
この衝突電離により生成された電子によりさらに衝突電離が生じ、この繰り返しによって多数の電子・ホール対が生成される。このようにして生成された複数のホールは、空乏層中の強い電界により、ダイヤモンド層11を越えてアノード電極12まで移動する。また、複数の電子は、空乏層中の強い電界により、Ga系半導体層20を超えてカソード電極13まで移動する。これにより、大きな電流が生じる(アバランシェブレークダウン)。
【0060】
このように、アバランシェフォトダイオード2においては、アバランシェブレークダウンを利用することにより、照射する光の強さに対して大きな電流を生じさせることができる。このため、アバランシェフォトダイオード2は優れた受光感度を有する。
【0061】
(アバランシェフォトダイオードの製造方法)
以下、アバランシェフォトダイオード2の製造方法の一例について説明する。まず、Ga系半導体層20としてのGa系半導体の単結晶基板上に、CVD法などにより、Ga系半導体層21としてのGa系半導体の単結晶膜をエピタキシャル成長させる。
【0062】
ここで、i型のGa系半導体層21を形成する場合は、酸素アニール処理などによりn型のGa系半導体層20の表面に酸素を拡散させ、Ga系半導体層20の表面付近のi型に変化した部分をGa系半導体層21として用いてもよい。i型のGa系半導体層21の形成にこの酸素アニール処理などによりGa系半導体層20の表面に酸素を拡散させる方法を用いる場合、CVD法などにより結晶をエピタキシャル成長させる場合よりも、アバランシェフォトダイオード2の製造コストを低減することができる。
【0063】
次に、Ga系半導体層20上に形成されたGa系半導体層21の表面と、ダイヤモンド層11としてのダイヤモンドの単結晶基板の表面を貼り合わせる。この貼り合わせは、第1の実施の形態に係るGa系半導体層10としてのGa系半導体の単結晶基板とダイヤモンド層11としてのダイヤモンドの単結晶基板の貼り合わせと同様の工程で実施することができる。また、CVD法などにより、Ga系半導体層21上にダイヤモンドの結晶を成長させてダイヤモンド層11を形成してもよく、反対に、ダイヤモンド層11としてのダイヤモンドの単結晶基板上にGa系半導体の結晶を成長させてGa系半導体層21、20を形成してもよい。
【0064】
その後、真空蒸着やRF(高周波)スパッタなどによって、ダイヤモンド層11とGa系半導体層20の表面に、それぞれアノード電極12とカソード電極13を形成する。アノード電極12とカソード電極13は、それぞれダイヤモンド層11とGa系半導体層20にオーミック接合される。
【0065】
〔第3の実施の形態〕
第3の実施の形態は、アバランシェフォトダイオードがフィールドプレート構造やガードリング構造を有する点において、第1の実施の形態と異なる。なお、本実施の形態の記載においては、上述の実施の形態で用いられている部材と同じ又は実質的に同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略化する場合がある。
【0066】
(アバランシェフォトダイオードの構造)
図4(a)、(b)は、それぞれ第3の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード3、4の垂直断面図である。
【0067】
図4(a)に示されるアバランシェフォトダイオード3は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1と同様に、Ga系半導体層10と、Ga系半導体層10に積層されたダイヤモンド層11と、ダイヤモンド層11に接続されたアノード電極12と、Ga系半導体層10に接続されたカソード電極13とを有する。
【0068】
そして、アバランシェフォトダイオード3においては、ダイヤモンド層11の上面の縁に沿って、SiO、Alなどからなる誘電体膜30が設けられ、その誘電体膜30の上にアノード電極12の縁が乗り上げている。
【0069】
このようなフィールドプレート構造を設けることにより、アノード電極12の端部付近への電界集中を抑制することができる。また、誘電体膜30は、第2のダイヤモンド層11の上面を流れる表面リーク電流を抑制するパッシベーション膜としても機能する。
【0070】
また、図4(a)に示される例では、アノード電極12にパッド電極32が接続されている。パッド電極32は、誘電体膜30上に形成されたSiOなどからなる絶縁体31上に形成される。パッド電極32は、例えば、厚さ5nmのTi膜上に厚さ5000nmのAu膜が積層された構造を有する。
【0071】
なお、アバランシェフォトダイオード3は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1にフィールドプレート構造を加えた構造を有するが、第2の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード2にフィールドプレート構造を加えた構造を有してもよい。
【0072】
図4(b)に示されるアバランシェフォトダイオード4は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1と同様に、Ga系半導体層10と、Ga系半導体層10に積層されたダイヤモンド層11と、ダイヤモンド層11に接続されたアノード電極12と、Ga系半導体層10に接続されたカソード電極13とを有する。
【0073】
そして、アバランシェフォトダイオード4においては、Ga系半導体層10のダイヤモンド層11との界面近傍に、ガードリング40が形成されている。このガードリング40を用いることにより、アノード電極12の端部付近における電界集中を緩和することができる。
【0074】
ガードリング40は、Ga系半導体層10の上面のリング状の領域に、酸素アニールやMg、N、Zn、Feなどのアクセプタイオンのイオン注入を選択的に施すことにより形成される、酸化領域やアクセプタイオン含有領域である。なお、ガードリング40の形状や数は、アノード電極12の端部付近における電界集中を緩和できる範囲内であれば、特に限定されない。
【0075】
また、図4(b)に示されるように、アバランシェフォトダイオード4は、アバランシェフォトダイオード3と同様にフィールドプレート構造を有していてもよい。
【0076】
なお、アバランシェフォトダイオード4は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1にガードリング構造を加えた構造を有するが、第2の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード2にガードリング構造を加えた構造を有してもよい。
【0077】
〔第4の実施の形態〕
第4の実施の形態は、Ga系半導体層とダイヤモンド層の積層体がメサ形状を有する点において、第1の実施の形態と異なる。なお、本実施の形態の記載においては、上述の実施の形態で用いられている部材と同じ又は実質的に同じ部材には同じ符号を付し、その説明を省略又は簡略化する場合がある。
【0078】
(アバランシェフォトダイオードの構造)
図5(a)~(c)は、それぞれ第4の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード5の垂直断面図である。
【0079】
アバランシェフォトダイオード5は、Ga系半導体層10と、Ga系半導体層10に積層されたダイヤモンド層11と、ダイヤモンド層11に接続されたアノード電極12と、Ga系半導体層10に接続されたカソード電極13とを有する。
【0080】
そして、アバランシェフォトダイオード5のGa系半導体層10とダイヤモンド層11の積層体は、凸部がアノード電極12側を向いたメサ形状を有する。アノード電極12は、メサ形状に加工されたダイヤモンド層11の上面に形成されており、アノード電極12の端部の位置がメサ形状の上面の端部の位置とほぼ一致している。このような構造により、アノード電極12の端部付近における電界集中を緩和することができる。
【0081】
図5(a)に示される例では、Ga系半導体層10とダイヤモンド層11の積層体は側面が垂直なメサ形状を有する。図5(b)に示される例では、Ga系半導体層10とダイヤモンド層11の積層体は側面がテーパー状に傾斜したメサ形状を有する。また、図5(c)に示される例では、Ga系半導体層10とダイヤモンド層11の積層体は側面が逆テーパー状に傾斜したメサ形状を有する。これら3種のメサ形状による電界集中緩和効果のうち、図5(c)に示されるメサ形状によるものが最も大きい。
【0082】
アバランシェフォトダイオード5のGa系半導体層10とダイヤモンド層11の積層体のメサ形状部分の側面は、SiO等からなる絶縁体50に覆われている。
【0083】
また、図5(a)~(c)に示される例では、アノード電極12にパッド電極51が接続されている。パッド電極51は、絶縁体50上に形成され、例えば、第3の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード3のパッド電極32と同様の構成を有する。
【0084】
なお、アバランシェフォトダイオード5は、第1の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード1のGa系半導体層10とダイヤモンド層11の積層体をメサ形状に加工した構造を有するが、第2の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオード2のGa系半導体層20、21とダイヤモンド層11の積層体をメサ形状に加工した構造を有してもよい。
【0085】
(実施の形態の効果)
上記第1~4の実施の形態によれば、Ga単結晶を用いた、短波長の光に応答するアバランシェフォトダイオードを提供することができる。これにより、例えば、太陽光が降り注ぐ環境下において炎のみを検出する、超高感度ソーラーブラインドセンサーを実現することができる。また、上記第1~4の実施の形態に係るアバランシェフォトダイオードは、電流経路となる層に絶縁体(誘電体)を用いていないため、電流が繰り返し流れても劣化が少なく、長期信頼性に優れる。
【0086】
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されず、発明の主旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施が可能である。また、発明の主旨を逸脱しない範囲内において上記実施の形態の構成要素を任意に組み合わせることができる。
【0087】
また、上記に記載した実施の形態、実施例は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではない。また、実施の形態、実施例の中で説明した特徴の組合せの全てが発明の課題を解決するための手段に必須であるとは限らない点に留意すべきである。
【符号の説明】
【0088】
1、2、3、4、5…アバランシェフォトダイオード、 10、20、21…Ga系半導体層、 11…ダイヤモンド層、 12…アノード電極、 13…カソード電極、 40…ガードリング
図1
図2
図3
図4
図5