(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-06-19
(45)【発行日】2024-06-27
(54)【発明の名称】杭基礎構造
(51)【国際特許分類】
E02D 27/42 20060101AFI20240620BHJP
E02D 27/00 20060101ALI20240620BHJP
E02D 27/12 20060101ALI20240620BHJP
【FI】
E02D27/42 A
E02D27/00 D
E02D27/12 Z
(21)【出願番号】P 2020204502
(22)【出願日】2020-12-09
【審査請求日】2023-09-04
(73)【特許権者】
【識別番号】000231110
【氏名又は名称】JFE建材株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000958
【氏名又は名称】弁理士法人インテクト国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100120237
【氏名又は名称】石橋 良規
(72)【発明者】
【氏名】志釜 大生
(72)【発明者】
【氏名】土井 彰
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開平06-173226(JP,A)
【文献】特開2019-190001(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02D 27/00-27/52
E04H 17/00-17/26
E01F 9/00-11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
地面に打設される基礎部と、前記基礎部に挿入される支柱とを接合する杭基礎構造において、
前記基礎部と前記支柱は複数の締結部材によって接合され、
前記基礎部には、高さ方向に間隔を開けて前記締結部材を貫通する複数のスリットが形成され、
前記支柱には、前記スリットに対応する位置に複数の貫通孔が形成され、
前記基礎部に接合された前記支柱の位置及び傾きを調整す
る位置調整用クリアランスを有
し、
前記位置調整用クリアランスは、前記スリットが延びる方向及び前記締結部材が延びる方向に形成される隙間であることを特徴とする杭基礎構造。
【請求項2】
請求項1に記載する杭基礎構造において、
前記基礎部及び前記支柱は、中空円筒からなることを特徴とする杭基礎構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載する杭基礎構造において、
前記基礎部には、前記締結部材の面圧を受ける支圧部を有する
ことを特徴とする杭基礎構造。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか1項に記載する杭基礎構造において、
前記貫通孔には、雌ねじ部を有することを特徴とする杭基礎構造。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか1項に記載する杭基礎構造において、
前記基礎部の上部には、天蓋を有することを特徴とする杭基礎構造。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか1項に記載する杭基礎構造において、
前記基礎部の側面には、抵抗板を有することを特徴とする杭基礎構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フェンス等に用いられる支柱を立設する際に、その基礎となる杭と支柱とを接合する杭基礎構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的な杭基礎構造は、敷地境界部に沿って取り付けられるフェンス等を設ける際、これらを構成する支柱を支持するための構造であって、フェンス等の構造に合わせて所定の間隔で杭基礎が地面等の設置面に設けられる。またこのような杭基礎構造は、フェンス等の重量を支え、人為的な外力や風等による自然の外力などに対しても耐えうる構造である必要がある。
【0003】
例えば、特許文献1には、地中に圧入した長尺な円筒鋼管に支柱を挿入し、円筒鋼管と支柱との隙間にコンクリートを充填することによって、支柱を強固に支持することができる杭基礎構造が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に示すような杭基礎構造は、支柱を強固に支持する一方で、円筒鋼管と支柱との接合にコンクリートが用いられるため、コンクリートの充填や硬化完了までの養生に手間と時間を要し、作業者の負担軽減や、作業時間の短縮が求められていた。また、フェンス等に用いられる支柱を立設する際には、後にフェンスパネルを取付ける寸法を確保するため、また審美的な観点から、重力方向に平行となるように支柱を立設することが必須とされるが、特許文献1に示すような杭基礎構造においては、支柱を重力方向に平行に立設するのが難しく、一度コンクリートが硬化してしまうと支柱の角度を調整することが困難であった。
【0006】
そこで、本発明は上記の事項に鑑みてなされたものであり、コンクリートやモルタルを用いることなく支柱を立設させ、容易な構造で支柱の傾き調整をすることができる杭基礎構造を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明は、上記課題を達成するためになされたものであって、下記を特徴とするものである。
【0008】
本発明に係る杭基礎構造は、地面に打設される基礎部と、前記基礎部に挿入される支柱とを接合する杭基礎構造において、前記基礎部と前記支柱は複数の締結部材によって接合され、前記基礎部には、高さ方向に間隔を開けて前記締結部材を貫通する複数のスリットが形成され、前記支柱には、前記スリットに対応する位置に複数の貫通孔が形成され、前記基礎部に接合された前記支柱の位置及び傾きを調整する位置調整用クリアランスを有し、前記位置調整用クリアランスは、前記スリットが延びる方向及び前記締結部材が延びる方向に形成される隙間であることを特徴とする。
【0009】
本発明に係る杭基礎構造において、前記基礎部及び前記支柱は、中空円筒からなると好適である。
【0010】
本発明に係る杭基礎構造において、前記基礎部には、前記締結部材の面圧を受ける支圧部を有すると好適である。
【0011】
本発明に係る杭基礎構造において、前記貫通孔には、雌ねじ部を有すると好適である。
【0012】
本発明に係る杭基礎構造において、前記基礎部の上部には、天蓋を有すると好適である。
【0013】
本発明に係る杭基礎構造において、前記基礎部の側面には、抵抗板を有すると好適である。
【0014】
上記発明の概要は、本発明に必要な特徴の全てを列挙したものではなく、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた発明となり得る。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、コンクリートやモルタルを用いることなく支柱を立設させ、スリットと締結部材との間に作られる傾き位置調整用クリアランスによって、支柱の位置調整及び傾き調整を容易に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本実施形態に係る杭基礎構造を用いて設置されたフェンスの一形態を示す正面図
【
図3】本実施形態に係る杭基礎構造を示す分解斜視図
【
図8】本実施形態に係る支柱位置調整時を示す
図7のY-Y断面図
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明を実施するための好適な実施形態について、図面を用いて説明する。なお、以下の実施形態は、各請求項に係る発明を限定するものではなく、また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0018】
図1は、本実施形態に係る杭基礎構造を用いて設置されたフェンスの一形態を示す正面図、
図2は、本実施形態に係る杭基礎構造を示す斜視図、
図3は、本実施形態に係る杭基礎構造を示す分解斜視図、
図4は、本実施形態に係る支柱を示す分解斜視図、
図5は、本実施形態に係る基礎部を示す分解斜視図、
図6は、本実施形態に係る支圧金具を示す三面図、
図7は、本実施形態に係る杭基礎構造を示す断面図、
図8は、本実施形態に係る支柱位置調整時を示す
図7のY-Y断面図である。
【0019】
本実施形態に係る杭基礎構造1は、一例として
図1に示すように、上部構造2と共にフェンス100を構成する。
【0020】
図1に示すフェンス100の上部構造2は、支柱10に継手4を介してフェンスパネル3を固定することによって構成される。
図1においてフェンスパネル3は、一例として鋼板等の平板からなり、全面に渡って複数のスリットを等間隔に施したパネルを示すが、フェンスパネル3の形状はこれに限らず、フェンス100によって敷地境界部を仕切ることができ、その境界部を容易に乗り越えることができないものであればよく、例えば線材を格子状に接合したメッシュ状のパネルや、線材を編み合わせて菱形の網目を形成した金網等であっても構わない。
【0021】
本実施形態に係る杭基礎構造1は、
図2及び3に示すように、支柱10の下端部と地中に設置される基礎部20とを、複数のボルト41、ナット42及びワッシャ43からなる締結部材によって接合し、上部構造2を支持する。また、杭基礎構造1は、支柱10と基礎部20との隙間への、外部からの異物等の進入を防ぐため、
図2に示すような天蓋51を備える。
【0022】
支柱10は、
図4に示すように、中空円筒に形成され、例えば一般構造用炭素鋼鋼管等の材料が用いられる。支柱10の太さ及び肉厚等は、上部構造2の仕様や、要求される強度等に基づき、適宜設定されるものである。支柱10の下端部には、基礎部20と接合するために用いられる複数の貫通孔11と、貫通孔11と対応する位置に雌ねじ部12を備える。
【0023】
貫通孔11は、支柱10の両側の側面を貫く貫通孔であって、支柱10の下端部において、長手方向に間隔を開けて複数設けられる。貫通孔11の軸は、支柱10の長手方向の軸に対して垂直であって、支柱10の円筒断面中心を通る。貫通孔11の内径は、締結部材であるボルト41の軸径より大きく形成される。
【0024】
雌ねじ部12は、貫通孔11の同軸上であって、支柱10の一方の側面に設けられる。本実施形態においては、
図4に示すように、ナットを支柱10の側面に溶接することで雌ねじ部12を形成する。なお、雌ねじ部12はナット溶接に限らず、支柱10の肉厚が十分に厚い場合は、支柱10の側面に直接雌ねじ加工を施しても構わない。雌ねじ加工の方法としては、例えばタップによる切削加工等が用いられる。また、貫通孔11にブラインドナットをかしめて雌ねじ部を形成しても構わない。
【0025】
支柱10の表面には、上記の貫通孔11及び雌ねじ部12の加工が施された後に、錆等による腐食を防ぐため、亜鉛メッキや、ポリエステル樹脂をベース塗料とする静電粉体塗装等が施されると好適である。
【0026】
基礎部20は、上部構造2の仕様に合わせて支柱10を立設できるよう、適切な間隔で地中に設置される。基礎部20は、
図5に示すように、中空円筒の鋼管からなる鋼管杭21、支柱10を接合する際に締結部材の面圧を受ける支圧部となる複数の支圧金具30、及び、基礎部20の地中への設置を補強する抵抗板24を備える。
【0027】
鋼管杭21は、例えば一般構造用炭素鋼鋼管等が用いられ、外径及び肉厚は、上部構造2の仕様や、要求される強度等に基づき適宜設定される。また、鋼管杭21の内径は、支柱10を挿入した際に、鋼管杭21の内径と支柱10の外径との間に十分なクリアランスC1が確保できるように設定される。鋼管杭21に用いられる鋼管は、上記の条件を満たし、且つ一般的に流通している規格の鋼管が用いられると好適である。鋼管杭21の上端部には、支柱10と接合する際にボルト41を貫通させるスリット22が、上下に間隔を開けて複数形成される。
【0028】
スリット22は、鋼管杭21の軸に対して垂直方向に長手寸法をもち、両端形状が半円に形成された長孔であって、鋼管杭21の両側の側面を貫通する。スリット22の高さ寸法は、両端部の半円の直径と等しく、ボルト41の軸径よりも大きく形成される。スリット22の長手方向であって、両端部の向かい合う半円とボルト41の軸部とのクリアランスは、鋼管杭21の内径と支柱10の外径とのクリアランスC1と同寸法、またはそれ以上の寸法に設定される。このときのボルト41の軸径とスリット22の長手方向のクリアランスを、支柱10の位置及び角度を調整するための位置調整用クリアランスC2とする。なお、本実施形態においてスリット22は、両端形状が半円である長孔の場合について説明を行ったが、スリット22の形状はこれに限らず、例えば矩形状の貫通孔であっても構わない。また、スリット22の長手方向の寸法については、鋼管杭21の強度等を考慮して適宜短縮しても構わない。スリット22は、鋼管杭21の上端部に、上下に間隔を開けて複数形成されるが、スリット22の上下方向の間隔は、支柱10に形成される複数の貫通孔11の上下方向の間隔と同寸法に形成される。
【0029】
支圧金具30は、
図5に示すように、鋼管杭21の両側面であって、複数のスリット22と対応する位置に、一つずつ取り付けられる。支圧金具30は、例えば冷間圧延鋼板等の鋼板からなり、
図6に示すように、断面形状が略コの字形に形成される。支圧金具30は、支柱10と基礎部20とを接合する際に、ワッシャ43が当接し締結部材の受圧面となる平面部31と、平面部31の上部に上部屈曲辺33、下部に下部屈曲辺35が形成される。
【0030】
平面部31は、
図6に示すように、スリット32が支圧金具30の幅方向の略中央に形成される。スリット32の形状はスリット22の形状と等しく形成される。
【0031】
下部屈曲辺35は、
図6に示すように、平面部31に対して直角に屈曲して形成される。下部屈曲辺35の長さAは、一例として曲げ加工が可能であって、最短の長さに形成される。
【0032】
上部屈曲辺33は、
図6に示すように、平面部31に対して直角に屈曲され、鋼管杭21の側面形状に対応するように、円弧状の切り欠き34が形成される。円弧状の切り欠き34は、その中心線が支圧金具30の幅方向の略中央となるように形成され、平面部31と切り欠き34との最短距離が、下部屈曲辺35の長さAと同寸法となるように形成されると好適である。
【0033】
切り欠き34は、支圧金具30の鋼管杭21への取り付けの際に、鋼管杭21の側面と当接する。上部屈曲辺33の最短部の長さと下部屈曲辺35の長さは、上記の通り共に寸法Aで等しいため、切り欠き34を鋼管杭21の側面に当接させると、下部屈曲辺35も鋼管杭21の側面に当接する。したがって、
図7に示すように、平面部31は鋼管杭21の軸に対して平行に配置することができ、鋼管杭21の両側面で対応する位置にある支圧金具30の平面部31同士も平行に配置される。支圧金具30は、切り欠き34を鋼管杭21の側面に溶接することによって、鋼管杭21に固定される。
【0034】
抵抗板24は、鋼管杭21の側面から外側に向かって立設される板状の部品であって、鋼管杭21の軸線方向に平行となるように設置される。抵抗板24は、基礎部20が地中に設置された際、その表面に対して垂直な方向に外力が作用するときに大きな荷重を受け、その反射的効果として、基礎部20に強固な抵抗力を持たせることが可能であり、フェンス100の倒壊を防止する。また、抵抗板24の表面に対して平行な方向からの力に対しては、大きな外力を受けることはない。したがって基礎部20を地中に打設等する際には、抵抗板24への外力を受けずに作業を行うことができる。
【0035】
天蓋51は、支柱10の立設後に形成される支柱10の側面と鋼管杭21の内面との隙間へ、外部から異物等が進入しないよう防ぐ機能を有する。天蓋51は、
図7に示すように、天井部を有する円筒状の部品であって、天井部には支柱10を貫通する貫通孔を有している。天蓋51の内径は、支柱10が鋼管杭21の内側で、後述する調整移動をした場合でも、鋼管杭21と干渉しないように形成される。天蓋51は、例えば一般構造用圧延鋼材等に塑性加工等を施して形成される。天蓋51は、錆等による腐食を防ぐため、亜鉛メッキや、ポリエステル樹脂をベース塗料とする静電粉体塗装等が施されると好適である。
【0036】
次に、上記のような特徴を備える杭基礎構造1において、支柱10と基礎部20とを接合する方法について説明する。
【0037】
先ず、フェンス100を立設する設置面において、支柱10が位置する箇所に鋼管杭21の打設を行う。その際、鋼管杭21を鉛直方向に設置し易くするため、事前に設置面には床堀を行う。床堀の深さ及び範囲は、ボルト41及びナット42の締結作業が可能であるように、必要に応じて深さ及び範囲を調節する。鋼管杭21の打設後、
図3に示すように、ボルト41をワッシャ43に通し、一方の支圧金具30のスリット32及び一方の鋼管杭21のスリット22に貫通させる。次に、ボルト41を支柱10の両側面にある貫通孔11に貫通させ、雌ねじ部12に螺合させる。ボルト41の雌ねじ部12への螺合については、ボルト41の頭、ワッシャ43及び平面部31とが互いに当接した状態において、支柱10の軸と鋼管杭21の軸とが一致するように、ボルト41に対する雌ねじ部12の位置を調整する。このとき、ボルト41の先端は、他方の鋼管杭21のスリット22及び他方の支圧金具30のスリット32を貫通している。次に、ボルト41にワッシャ43を貫通させ、ナット42を螺合させて締結を行う。上記のボルト41の挿入及び締結は、複数あるボルト41についてそれぞれ行う。次に、支柱10に天蓋51の貫通孔を貫通させ、天蓋51を鋼管杭21に被せることで、支柱10と鋼管杭21との隙間を塞ぐことができる。なお、支柱10の上部構造2に該当する部分に、継手やキャップ等の部品が取り付けられ、支柱10の上端から天蓋51を貫通させることができない場合には、あらかじめ天蓋51を支柱10の雌ねじ部12の上方に準備しておく必要がある。
【0038】
上記のように立設した支柱10を、鋼管杭21に対してスリット22、23の長手方向に移動もしくは傾き調整を行いたい場合には、ボルト41とナット42との締結を緩め、支柱10を所定の位置まで移動させ、再びボルト41とナット42を締結させる。支柱10の調整量は、
図8に示すように、支柱10が鋼管杭21の内壁に当接するまでの範囲(クリアランスC
1の範囲)となる。このとき、上記の通りボルト41とスリット22、23との間にある位置調整用クリアランスC
2は、クリアランスC
1と同寸法、またはそれ以上の寸法に設定されているため、ボルト41はスリット22、23と干渉することなく支柱10の位置調整が可能である。また、支柱10を、鋼管杭21に対してボルト41の軸線方向に移動もしくは傾き調整を行いたい場合には、ボルト41とナット42との締結を緩めた後に、ボルト41を回転させ、ボルト41に対する雌ねじ部12の位置を調整することによって行う。支柱10の立設及び傾き調整後、鋼管杭21周囲の床堀り部の埋め戻しを行う。
【0039】
以上のように、本実施形態においては、支柱10をコンクリートやモルタル等によって基礎部20に固定させないため、必要に応じて支柱10の位置調整及び傾き調整が可能であり、施工誤差を吸収することができる。
【0040】
なお、上記では支柱10び鋼管杭21は、中空円筒である場合についての説明を行ったが、支柱10び鋼管杭21の形状はこれに限らず、例えば断面形状が中空矩形である材料等で形成されても構わない。また、このような場合で締結部材の受圧面が鋼管杭21の側面に設けられるならば、支圧金具30を使用しなくとも構わない。その様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれうることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0041】
1 杭基礎構造
10 支柱
11 貫通孔
12 雌ねじ部
20 基礎部
21 鋼管杭
22、32 スリット
24 抵抗板
30 支圧金具
31 平面部
33 上部屈曲辺
34 切り欠き
35 下部屈曲辺
41 ボルト
42 ナット
43 ワッシャ
51 天蓋
C1、C2 位置調整用クリアランス